特許第5792254号(P5792254)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792254
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】休止点が指定可能な数値制御装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/18 20060101AFI20150917BHJP
   G05B 19/4093 20060101ALI20150917BHJP
   G05B 19/4155 20060101ALI20150917BHJP
【FI】
   G05B19/18 S
   G05B19/4093 J
   G05B19/4155 Z
【請求項の数】2
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-216684(P2013-216684)
(22)【出願日】2013年10月17日
(65)【公開番号】特開2015-79384(P2015-79384A)
(43)【公開日】2015年4月23日
【審査請求日】2014年10月21日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】村川 和彦
【審査官】 牧 初
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭55−69807(JP,A)
【文献】 特開昭59−95609(JP,A)
【文献】 特開昭49−44185(JP,A)
【文献】 特開2014−49029(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/18−19/416
G05B 19/42−19/46
B23Q 15/00−15/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工プログラムに基づいて工作機械を制御し加工を行う数値制御装置において、
前記工作機械の自動運転を休止しても安全である指令を登録する休止指令指定手段と、
前記休止指令指定手段により登録された指令による休止の有効と無効を切換える休止指令有効無効切換手段と、
前記休止指令指定手段により登録した指令を含むブロックの開始点、中間点、または終点のどこで前記自動運転を休止するかを選択する休止位置選択手段と、
を備え、
前記休止指令有効無効切換手段により、前記休止指令指定手段により登録された指令による休止が有効にされているときに、
前記休止指令指定手段により登録された指令が実行されたブロックの、
前記休止位置選択手段で指定した位置で、
前記自動運転を休止させる休止手段と、
を有することを特徴とする数値制御装置。
【請求項2】
加工プログラムに基づいて工作機械を制御し加工を行う数値制御装置において、
前記工作機械の自動運転中に非切削状態を判定する非切削状態判定手段と、
非切削状態での休止の有効と無効を切換える非切削状態休止有効無効切換手段と、
を備え、
前記非切削状態休止有効無効切換手段により非切削状態での休止が有効にされているときに、前記非切削状態判定手段により非切削状態と判断された場合に、自動運転を休止させる休止手段と、
を有することを特徴とする数値制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械を制御する数値制御装置に関し、特に、休止点が指定可能な数値制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械によりワークの加工開始後に、加工開始前には予定していなかった加工の休止が必要となる場合がある。例えば、加工状態の観察、別作業(別加工)の割込み、加工途中での保守部品の交換(ワイヤ放電加工であればワイヤの交換など)、加工中のワーニングの対応(ワイヤ放電加工であれば使用済ワイヤの回収など)、加工液や機械の温度上昇による温度低下待ち、加工屑や加工液の汚れの除去、あるいは、作業時間に関するオペレータ側の都合などである。
【0003】
フィードホールド停止やシングルブロック停止により自動運転を休止(特許文献1参照)、加工プログラムの休止指令(特許文献2参照)、シーケンス番号照合停止などにより、加工の休止を行っている。休止/再開により加工傷や工具の損傷が発生することがある。そのため、操作者は、加工を観察しながら都合の良い状態になるのを待ってフィードホールド停止やシングルブロック停止を行わなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−229305号公報
【特許文献2】特開2003−001547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
工作機械の自動運転を休止させる方法として、予め加工プログラムに休止指令を挿入しておく方法がある。この方法では、予定外の休止のために必要以上に休止指令を挿入しておかなければならない。また、休止指令を挿入していないブロックでは、自動運転を休止することができない。
【0006】
フィードホールド停止やシングルブロック停止を使用して自動運転の休止を行うには、休止/再開により加工傷や工具の損傷が発生しないように都合の良い所で休止操作を行う必要がある。微小ブロックで作成されている加工プログラムなどでは、僅かな間にタイミング良く休止操作を行わなければならない。また、放電加工のように加工速度が遅い加工では、加工が休止可能な部分へ進行するまで長い時間を待ってから休止操作を行わなければならないことがある。
【0007】
休止指令(M00/M01等)を使用して自動運転の休止を行うためには、加工開始前に予め休止することを想定して加工プログラム中の複数箇所に休止指令を挿入しておく必要がある。そのため、加工プログラムの作成に手間がかかる。また、休止指令が挿入されていない指令ブロックでの休止を行うことができない。
また、シーケンス番号照合停止を使用して自動運転の休止を行うためには、加工開始前に予め休止する指令ブロックを設定する必要がある。そのため、加工開始後に休止する必要が発生した場合には、使用できない。
また、加工プログラムをチェックする場合に微小経路が連続していると、シングルブロック停止では何度も起動操作を繰り返す必要があり、操作が容易ではない。
【0008】
そこで、本発明の目的は、自動運転の休止が必要になった場合に、直ちに休止するのではなく、安全と思われる指令ブロックや状態での休止を容易に行うことが可能な休止点が指定可能な工作機械を制御する数値制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項に係る発明は、加工プログラムに基づいて工作機械を制御し加工を行う数値制御装置において、前記工作機械の自動運転を休止しても安全である指令を登録する休止指令指定手段と、前記休止指令指定手段により登録された指令による休止の有効と無効を切換える休止指令有効無効切換手段と、前記休止指令指定手段により登録した指令を含むブロックの開始点、中間点、または終点のどこで前記自動運転を休止するかを選択する休止位置選択手段と、を備え、前記休止指令有効無効切換手段により、前記休止指令指定手段により登録された指令による休止が有効にされているときに、前記休止指令指定手段により登録された指令が実行されたブロックの、前記休止位置選択手段で指定した位置で、前記自動運転を休止させる休止手段と、を有することを特徴とする数値制御装置である。
【0011】
請求項に係る発明は、加工プログラムに基づいて工作機械を制御し加工を行う数値制御装置において、前記工作機械の自動運転中に非切削状態を判定する非切削状態判定手段と、非切削状態での休止の有効と無効を切換える非切削状態休止有効無効切換手段と、を備え、前記非切削状態休止有効無効切換手段により非切削状態での休止が有効にされているときに、前記非切削状態判定手段により非切削状態と判断された場合に、自動運転を休止させる休止手段と、を有することを特徴とする数値制御装置である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】工作機械を制御する数値制御装置を説明する図である。
図2】実施形態1において操作者がプログラムカーソルを移動させて、休止可能な指令ブロックを選択することを説明する図である。
図3】実施形態1において工具が休止ブロックである場合に工作機械の自動運転が休止することを説明する図である。
図4】実施形態1にける処理のフローを説明する図である。
図5】実施形態2を説明する図である。
図6】実施形態2において工具があらかじめ登録されている指令によって工作機械の自動運転が休止することを説明する図である。
図7】実施形態2における処理のフローを説明する図である。
図8】実施形態3における工作機械の自動運転が休止することを説明する図である。
図9】実施形態3における処理のフローを説明する図である。
図10】実施形態4における工作機械の自動運転が休止することを説明する図である。
図11】実施形態4における処理のフローを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は工作機械の制御装置を説明する図である。
数値制御装置100は、工作機械102を制御する。プロセッサであるCPU111は、ROM112に格納された、システムプログラムに従って数値制御装置100の全体を制御する。RAM113は、各種のデータあるいは入出力信号が格納される。不揮発性メモリ114に格納された各種のデータは電源切断後もそのまま保存される。
グラフィック制御回路115は、デジタル信号を表示用の信号に変換し、表示装置116に与える。キーボード117は、数値キー、文字キーなどを有する各種設定データを入力する手段である。
【0015】
軸制御回路118は、CPU111から各軸の移動指令を受けて軸の指令をサーボアンプ119に出力する。このサーボアンプ119は、この移動指令を受けて工作機械102のサーボモータ(図示せず)を駆動する。これらの構成要素はバス121で互いに結合されている。PMC(プログラマブル・マシン・コントローラ)122は、加工プログラムの実行時に、バス121経由でT機能信号(工具選択指令)などを受け取る。そして、この信号を、シーケンス・プログラムで処理して、動作指令として信号を出力し、工作機械102を制御する。
【0016】
また、工作機械102から状態信号を受けて、CPU111に必要な入力信号を転送する。更に、バス121には、システムプログラム等によって機能が変化するソフトウェアキー123、NCデータを記憶装置などの外部機器に送るインタフェース124が接続されている。このソフトウェアキー123は、表示装置116、キーボード117と共に、表示装置/MDIパネル125に設けられている。
【0017】
以上は、公知の工作機械を制御する数値制御装置である。本発明は、数値制御装置100に、加工中に加工プログラムの未加工ブロックの中から休止ブロックの指定を可能にし、その休止ブロックが実行されたときに自動運転を休止させる、休止可能な指令を予め登録しておき登録された指令により自動運転を休止させる、休止/再開により加工傷や工具の損傷が発生しない非切削状態を解析し、自動運転を休止させる。また、工作機械の自動運転で、一度の起動で実行するブロック数を設定可能にし、自動運転の起動により、設定されたブロック数を実行すると自動運転を休止させる、機能を持たせることによって、加工傷や工具の損傷なしに、自動運転の休止および再開が可能になる。
これによって、本発明は、休止指令を挿入する必要がないため、加工プログラムの作成に手間がかからない。休止操作を行うタイミングを見計らう必要がない。休止可能な状況になるまで、機械の傍で状況を観察する必要がない。微小ブロックの連続する加工プログラムをチェックする場合に、微小ブロックを指定ブロック数分の固まりで実行するため、チェック操作が容易になる。
【0018】
以下、各実施形態について説明する。
<実施形態1>
図2は実施形態1において操作者がプログラムカーソルを移動させて、休止可能な指令ブロックを選択することを説明する図である。図2に示される表示画面1が数値制御装置100の表示装置116に表示されているとする。図3は実施形態1において工具が休止ブロックである場合に工作機械の自動運転が休止することを説明する図である。図4は実施形態1にける処理のフローを説明する図である。
【0019】
実行中の加工プログラムにおいて、未加工部から休止ブロックを指定可能とする。休止ブロックの指定は、プログラムカーソルを指令ブロックに当てて指定する方法や、加工プログラム中のシーケンス番号を指定する方法や、描画経路の未加工部の経路をタッチパネルなどにより指定する方法が考えられる。
【0020】
プログラムカーソルにより休止ブロックを指定する例として、操作者は、プログラムカーソルを移動させて、休止可能な指令ブロックを指定する。休止指定ブロックの開始点、中間点または終点で自動運転が休止する。実行のため読み取った指令ブロックが休止ブロックの場合に自動運転を休止する。なお、休止ブロックの開始点、中間、または終点で休止することも設定可能とする。これにより、加工開始後に自動運転の休止が必要になった場合に、加工に影響のでない指令ブロックにて容易に自動運転を休止させることができる。
【0021】
図2において、プログラムカーソルをN34のシーケンス番号のブロックに合わせ、設定ボタン2を押すことで、休止ブロックを指定できる。開始点ボタン3、中間点ボタン4、終了点ボタン5のいずれかを選択することで、休止ブロックのどの位置で工作機械の自動運転を休止するかを指定することができる。表示装置116の表示部分がタッチパネル式の場合、タッチ式のボタンとして構成できる。
【0022】
図3に示されるように、数値制御装置100によって制御される工作機械102は自動運転によってワーク6を加工する。工作機械102は休止ブロック8において自動運転を中止する。
【0023】
ここで、図4に示される処理のフローを、各ステップに従って説明する。
●[ステップSA01]工作機械の自動運転を起動する。
●[ステップSA02]実行ブロックを読み込む。
●[ステップSA03]休止ブロックが指定されているか否か判断し、休止ブロックが指定されている場合(YES)にはステップSA05へ移行し、指定されていない場合(NO)にはステップSA4へ移行する。
●[ステップSA04]ブロックを実行し、ステップSA02に戻る。
●[ステップSA05]休止ブロックであるか否か判断し、休止ブロックである場合(YES)にはステップSA06へ移行し、休止ブロックでない場合(NO)にはステップSA04へ移行する。
●[ステップSA06]開始点休止が指令されているか否かを判断し、開始点休止の場合(YES)にはステップSA07へ移行し、開始点休止ではない場合(NO)にはステップSA08へ移行する。
●[ステップSA07]自動運転を休止する。
●[ステップSA08]中間点休止が指令されているか否かを判断し、中間点休止の場合(YES)にはステップSA09へ移行し、中間点休止でない場合(NO)にはステップSA11へ移行する。なお、中間点休止ではないとは終点休止を意味する。
●[ステップSA09]中間点までブロックを実行する。
●[ステップSA10]自動運転を休止する。
●[ステップSA11]終点までブロックを実行する。
●[ステップSA12]工作機械の自動運転を休止する。
【0024】
<実施形態2>
図5は実施形態2を説明する図である。図6は実施形態2において工具があらかじめ登録されている指令によって工作機械の自動運転が休止することを説明する図である。図7は実施形態2における処理のフローを説明する図である。
【0025】
休止可能な指令をメモリに複数個登録可能とする。メモリとして不揮発性メモリ114(図1参照)を用いることができる。休止可能な指令はメモリに登録することだけでなく、予めシステム内に定義しておく方法がある。
【0026】
登録指令による休止の有効と無効を切換え可能なスイッチを用意する。前記スイッチは、表示装置116にソフトウェアキーとして用意することができる。加工プログラムに従って工作機械102によってワーク6の加工中に、登録指令による休止がスイッチにより有効となった場合に、実行のため読み取った指令ブロックが登録指令のいずれかであった場合に、そのブロックで自動運転を休止する。なお、休止ブロックの開始点、中間、または終点で休止することも設定可能とする(図2参照)。これにより、加工開始後に自動運転の休止が必要になった場合に、加工に影響のでない指令ブロックにて容易に自動運転を休止させることができる。
【0027】
実施形態2によって、操作者は、予め休止をしても問題が発生しない指令をメモリに登録することができる。操作者は、加工中に休止が必要になったとき、登録指令による休止を有効にすることができる。そして、工作機械102は、登録された指令のいずれかが実行ブロックとき、開始点、中間点または終点で自動運転が休止することができる。
【0028】
ここで、図7に示される処理のフローを、各ステップに従って説明する。
●[ステップSB01]工作機械の自動運転を起動する。
●[ステップSB02]実行ブロックを読み込む。
●[ステップSB03]登録した指令による休止が有効か無効かを判断し、休止が有効の場合(YES)にはステップSB05へ移行し、休止が無効の場合(NO)にはステップSB04へ移行する。
●[ステップSB04]ブロックを実行し、ステップSB02に戻る。
●[ステップSB05]登録された指令であるか否か判断し、登録された指令の場合(YES)にはステップSB06へ移行し、登録された指令ではない場合(NO)にはステップSB04へ移行する。
●[ステップSB06]開始点休止であるか否か判断し、開始点休止の場合(YES)にはステップSB07へ移行し、開始点休止ではない場合(NO)にはステップSB08へ移行する。
●[ステップSB07]工作機械の自動運転を休止する。
●[ステップSB08]中間点休止であるか否か判断し、中間点休止の場合(YES)にはステップSB09へ移行し、中間点休止ではない場合(NO)にはステップSB11へ移行する。
●[ステップSB09]中間点までブロックを実行する。
●[ステップSB10]工作機械の自動運転を休止する。
●[ステップSB11]終点までブロックを実行する。
●[ステップSB12]工作機械の自動運転を休止する。
【0029】
<実施形態3>
図8は実施形態3における工作機械の自動運転が休止することを説明する図である。図9は実施形態3における処理のフローを説明する図である。
【0030】
加工開始後に自動運転の休止が必要になった場合に、操作者は、操作ボタンにより非切削状態による休止を選択する。モータの負荷状態や、放電加工であれば放電状態などにより、切削中か非切削中かを判断し、非切削中と判断された場合は自動運転が休止する。
【0031】
非切削状態での休止の有効と無効を切換え可能なスイッチを用意する。加工中に非切削状態での休止がスイッチにより有効となった場合に、モータの負荷状態や放電加工であれば放電状態などにより切削状態か非切削状態かを判断し、非切削状態と判断した場合に自動運転を休止する。これにより、加工開始後に自動運転の休止が必要になった場合に、加工に影響がでない非切削状態で容易に自動運転を休止させることができる。
【0032】
ここで、図9に示される処理のフローを、ステップ毎に説明する。
●[ステップSC01]工作機械の自動運転を起動する。
●[ステップSC02]実行ブロックを読み込む。
●[ステップSC03]非切削状態での休止が有効であるか否かを判断し、休止が有効である場合(YES)にはステップSC05へ移行し、休止が有効でない(無効)の場合(NO)にはステップSC04へ移行する。
●[ステップSC04]ブロックを実行し、ステップSC02に戻る。
●[ステップSC05]非切削状態であるか否か判断し、非切削状態の場合(YES)にはステップSC06へ移行し、非切削状態ではない場合(NO)にはステップSC04へ移行する。
●[ステップSC06]工作機械の自動運転を休止する。
【0033】
<実施形態4>
図10は実施形態4における工作機械の自動運転が休止することを説明する図である。図11は実施形態4における処理のフローを説明する図である。工作機械102の1度の起動で実行するブロック数をメモリに登録可能とする。指定ブロック数休止の有効と無効を切換え可能なスイッチを用意する。加工中に、指定ブロック数休止がスイッチにより有効となった場合に、現在実行中のブロックを含めてメモリに登録されたブロック数を実行すると自動運転を休止する。これにより、加工開始後に自動運転の休止が必要になった場合に、加工に影響のでない数ブロック先の指令ブロックにて自動運転を休止させることができる。図10では、実行するブロック数として3がメモリに格納されている。
【0034】
図11に示される処理のフローを、各ステップに従って説明する。
●[ステップSD01]工作機械の自動運転を起動する。
●[ステップSD02]実行ブロックを読み込む。
●[ステップSD03]ブロックを実行する。
●[ステップSD04]指定ブロック数休止が有効であるか否かを判断し、有効である場合(YES)にはステップSD05へ移行し、有効でない場合(NO)にはステップSD02に戻る。
●[ステップSD05]ブロックをカウントする。
●[ステップSD06]指定ブロック数を実行したか否か判断し、実行した場合(YES)にはステップSD07へ移行し、実行していない場合(NO)にはステップSD02に戻る。
●[ステップSD07]工作機械の自動運転を休止する。
【符号の説明】
【0035】
1 表示画面
2 設定ボタン
3 開始点ボタン
4 中間点ボタン
5 終了点ボタン
6 ワーク
7 工具
8 休止ブロック


100 数値制御装置
102 工作機械

111 CPU
112 ROM
113 RAM
114 不揮発性メモリ
115 グラフィック制御回路
116 表示装置
117 キーボード
118 軸制御回路
119 サーボアンプ

121 バス
122 PMC
123 ソフトウェアキー
124 インタフェース
125 MDIパネル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11