特許第5792259号(P5792259)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マグナ ステアー ファールゾイヒテクニーク アーゲー ウント コ カーゲーの特許一覧

特許5792259蓄圧システムおよび蓄圧システムの動作方法
<>
  • 特許5792259-蓄圧システムおよび蓄圧システムの動作方法 図000002
  • 特許5792259-蓄圧システムおよび蓄圧システムの動作方法 図000003
  • 特許5792259-蓄圧システムおよび蓄圧システムの動作方法 図000004
  • 特許5792259-蓄圧システムおよび蓄圧システムの動作方法 図000005
  • 特許5792259-蓄圧システムおよび蓄圧システムの動作方法 図000006
  • 特許5792259-蓄圧システムおよび蓄圧システムの動作方法 図000007
  • 特許5792259-蓄圧システムおよび蓄圧システムの動作方法 図000008
  • 特許5792259-蓄圧システムおよび蓄圧システムの動作方法 図000009
  • 特許5792259-蓄圧システムおよび蓄圧システムの動作方法 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792259
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月7日
(54)【発明の名称】蓄圧システムおよび蓄圧システムの動作方法
(51)【国際特許分類】
   F17C 5/06 20060101AFI20150917BHJP
   F15B 1/02 20060101ALI20150917BHJP
【FI】
   F17C5/06
   F15B1/02 A
【請求項の数】9
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-227823(P2013-227823)
(22)【出願日】2013年11月1日
(65)【公開番号】特開2014-92281(P2014-92281A)
(43)【公開日】2014年5月19日
【審査請求日】2013年11月1日
(31)【優先権主張番号】12191303.2
(32)【優先日】2012年11月5日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】510017000
【氏名又は名称】マグナ ステアー ファールゾイヒテクニーク アーゲー ウント コ カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100101199
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義教
(72)【発明者】
【氏名】バルトロク, ギド
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー, フランツ
【審査官】 結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−074925(JP,A)
【文献】 特開2001−295994(JP,A)
【文献】 特開2005−207561(JP,A)
【文献】 特開2012−077789(JP,A)
【文献】 特開平09−257195(JP,A)
【文献】 特開2011−220441(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 5/06
F15B 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄圧システムの動作方法であって、
許容動作圧力が異なる少なくとも2つの蓄圧容器(S、S1、S2、S3)が、同じタンク充填口(265)を経由して同時に充填され、少なくとも1つの蓄圧容器(S、S1、S2、S3)が、前記タンク充填口(265)に加えることができる最大圧力よりも低い許容動作圧力を有しており、より低い許容動作圧力の少なくとも1つの蓄圧容器(S、S1、S2、S3)が、前記より低い許容動作圧力によって定められる遮断圧力を有する少なくとも1つの上流の装置によって、許容されない圧力の上昇から保護され
前記上流の装置は、上流に接続することができる遮断弁(SV)、または圧力遮断弁ユニット(PSV)であり、当該圧力遮断弁ユニット(PSV)は、前記遮断弁(SV)と、逆止弁(230)と、過圧弁(220)と、を共通の弁ハウジング内に備え、
当該遮断弁(SV)は、弁ハウジング(20)、供給開口(10)と、前記蓄圧容器(S)に面する出口開口(11)と、を備える弁室、可動のピストン(22)、および少なくとも1つのばね(23)を有しており、
前記ピストン(22)が、少なくとも1つの軸方向の接続ダクト(14)を有し、前記弁室に配置された少なくとも2つのシール要素(41、42)によって軸方向に可動な方式で案内され、
前記ピストン(22)の、前記弁室の入口領域(17)に面する第1のピストン有効面(A1)と、シール体(21)または前記弁ハウジング(20)とが弁座を形成しており、
前記弁室の、第2のピストン有効面(A2)に隣接する蓄圧器領域(19)の圧力の変化の結果として、前記ピストン(22)が軸方向に移動でき、
前記供給開口(10)と前記出口開口(11)との間に配置された通路開口(13)が可逆的に開閉可能であり、圧力が加えられていない状態においては、前記通路開口(13)が前記ばね(23)によって開状態に保持される
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
タンク充填口(265)、少なくとも2つの蓄圧容器(S、S1、S2、S3)、圧力配管(266、267)、および少なくとも1つの取出しポイント(55、255)とを備える蓄圧システムであって、
少なくとも1つの蓄圧容器(S、S1、S2、S3)が、前記タンク充填口(265)に加えることができる最大圧力よりも低い許容動作圧力を有しており、より低い許容動作圧力の少なくとも1つの蓄圧容器(S、S1、S2、S3)が、前記より低い許容動作圧力によって定められる遮断圧力を有する少なくとも1つの上流の装置によって、許容されない圧力の上昇から保護され、前記上流の装置は、上流に接続することができる遮断弁(SV)、または圧力遮断弁ユニット(PSV)であり、当該圧力遮断弁ユニット(PSV)は、前記遮断弁(SV)と、逆止弁(230)と、過圧弁(220)と、を共通の弁ハウジング内に備え、
当該遮断弁(SV)は、弁ハウジング(20)、供給開口(10)と、前記蓄圧容器(S)に面する出口開口(11)と、を備える弁室、可動のピストン(22)、および少なくとも1つのばね(23)を有しており、
前記ピストン(22)が、少なくとも1つの軸方向の接続ダクト(14)を有し、前記弁室に配置された少なくとも2つのシール要素(41、42)によって軸方向に可動な方式で案内され、
前記ピストン(22)の、前記弁室の入口領域(17)に面する第1のピストン有効面(A1)と、シール体(21)または前記弁ハウジング(20)とが弁座を形成しており、
前記弁室の、第2のピストン有効面(A2)に隣接する蓄圧器領域(19)の圧力の変化の結果として、前記ピストン(22)が軸方向に移動でき、
前記供給開口(10)と前記出口開口(11)との間に配置された通路開口(13)が可逆的に開閉可能であり、圧力が加えられていない状態においては、前記通路開口(13)が前記ばね(23)によって開状態に保持される
ことを特徴とする蓄圧システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの蓄圧容器(S2、S3)が、前記蓄圧システムにおける少なくとも1つのさらなる蓄圧容器(S1)の許容動作圧力よりも低い許容動作圧力を有することを特徴とする請求項2に記載の蓄圧システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの上流の遮断弁(SV)の、前記第1のピストン有効面(A1)と、前記シール体(21)または前記弁ハウジング(20)とが、前記ピストン(22)が閉位置にあるときに、前記第1のピストン有効面(A1)の外縁の領域のシール縁(39)において封止作用が生じるように設計されていることを特徴とする請求項2に記載の蓄圧システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの上流の遮断弁(SV)の遮断圧力が、前記ばね(23)のばね力および前記ピストン有効面(A1、A2)によって実質的に決定されることを特徴とする請求項2に記載の蓄圧システム。
【請求項6】
少なくとも1つの遮断弁(SV)、または圧力遮断弁ユニット(PSV)が、互いに直列に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の蓄圧システム。
【請求項7】
少なくとも1つの遮断弁(SV)または圧力遮断弁ユニット(PSV)が、互いに並列に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の蓄圧システム。
【請求項8】
遮断弁(SV)が、少なくとも2つの蓄圧容器(S、S1、S2、S3)を備える前記蓄圧システムの下流部分領域を、許容されない圧力上昇から保護し、前記少なくとも2つの蓄圧容器(S、S1、S2、S3)は互いに並列および/または直列に配置されることを特徴とする請求項2に記載の蓄圧システム。
【請求項9】
許容動作圧力が異なる少なくとも2つの蓄圧容器(S、S1、S2、S3)が同じタンク充填口(265)を経由して同時に充填されることを特徴とする、請求項1に記載の蓄圧システムの動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄圧システムおよびそのような種類の蓄圧システムの動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に係る装置は、例えば自動車のタンクまたはタンクシステムの形態で、補給または充填工程において個々の蓄圧容器の燃料の過剰な充填を防止するために使用することができる。充填プロセスの後で、燃料を、消費するために再び取り出さなければならない。この目的のために、蓄圧容器および弁のさまざまな配置ならびにそれらの動作方法が知られている。
【0003】
とりわけ天然ガスまたは水素で動作する自動車の場合に、一方では長い移動範囲が所望されるが、他方では蓄圧容器の設置に利用できる空間が限られていることが多いため、容量の異なる複数の蓄圧容器を車両のさまざまな場所に収容することが、多くの場合に好都合である。しかしながら、特には工作機械の場合など、不動の設備の場合において、長い寿命が所望されるが、多くの場合に利用可能な空間が限られていることも事実である。
【0004】
独国特許出願公開第10 2009 049687号明細書が、複数のガス容器を有しているガスエンジン用のガス容器設備およびこの種のガス容器設備の動作方法を記載している。ガスエンジン用のこのガス容器設備は、各々に少なくとも1つの弁装置がそれぞれ割り当てられた複数のガス容器と、片側において前記複数のガス容器へと接続され、他方の側において充填用首部およびガスエンジンへと接続された共通のガス配管と、前記複数のガス容器の弁装置を駆動するための制御装置とを有している。ガス容器は、任意により、同一または異なる体積を有することができる。しかしながら、独国特許出願公開第10 2009 049687号明細書に記載の設備および動作方法の利点は、特にはガス容器の体積が異なる場合や、ガス容器およびガス配管の配置が非対称である場合に、弱くなる。
【0005】
独国特許出願公開第10 2009 049687号明細書のガス容器設備は、制御装置が、少なくとも一時的に、第1のガス容器および第2のガス容器が互いに接続されることにより圧力の等化の目的で第1および第2のガス容器の間でガスを流すことができるよう、複数のガス容器の弁装置を駆動するように設計されていることを特徴とする。やはり独国特許出願公開第10 2009 049687号明細書に記載されている複数のガス容器を有するガスエンジン用のガス容器設備の動作方法においては、高度に圧縮されたガスが、少なくとも1つの貯蔵タンクから複数のガス容器へと同時にもたらされる。ガス容器設備の補給の工程において、第1のガス容器および第2のガス容器の弁装置が、少なくとも一時的に、圧力の等化の目的で第1および第2のガス容器の間でガスを流すことができるよう、第1および第2のガス容器を互いに接続すべく開かれる。
【0006】
2つのガス容器が、共通のガス配管を介してガスエンジンおよび充填用首部の両方に接続される。後者を、ガス容器設備のガス容器を、例えば天然ガス補給施設の1つ以上の貯蔵容器からの天然ガスなどの高度に圧縮されたガスで満たすために、相応の燃料供給ホースを介して接続することができる。充填用首部に、充填用首部のタンクフラップの開閉を検出するタンクフラップスイッチが装備される。タンクフラップスイッチを、任意により、開いた充填用首部における燃料補給ノズルの存在を検出するように設計することもでき、充填ホースを介した電子バス接続が、充填ステーションと車両の制御装置との間の通信を可能にする。
【0007】
独国特許出願公開第10 2009 049687号明細書は、蓄圧容器および弁配置を組み合わせてなり、蓄圧システムへの流体の充填およびこの蓄圧システムからの前記流体の取り出しを可能にするいくつかの公知のシステムの1つの代表例である。さらに、個々の蓄圧容器または蓄圧システム全体の充填圧力を監視し、圧力の測定および電磁弁の電子制御を通じて制限することを可能にする多数のさらなる技術的施設が公知である。
【0008】
上述の用途においては、蓄圧容器または蓄圧システムの許容動作圧力を、充填工程の過程において確実に順守することで、最大限の動作の安全性を保証することが望まれる。充填工程は、できる限り迅速に、かつ少ないエネルギー損失で実行できるべきである。弁の構成部品の摩耗が、少なく保たれなければならず、蓄圧容器および圧力配管の損傷が、防止されなければならない。さらに、蓄圧システムの配管を単純にすることが望ましく、圧力配管の数および複雑さを軽減することが望ましい。
【0009】
可動の用途のための蓄圧容器は、設計に関して、用途の種類に応じた該当の圧力レベルに合わせて構成され、製作される。結果として、強度に関して動作圧力に対応してECEの指針を満足する蓄圧器が、例えば200barを上回る高い圧力のシステムの場合に、相応の大きさの空間を占める。したがって、各々が同じ許容動作圧力を有するいくつかの小型の蓄圧容器、または同じ許容動作圧力を有するいくつかの蓄圧器を構成要素とするモジュール式の組み合わせは、相対的に極めて大がかりな構造であり、比較的高価であり、したがって今までのところ定着していない。さらに、先行技術においては、許容動作圧力の異なる蓄圧容器を同じタンク首部から同時に充填することを可能にする適切な信頼性の技術的解決策が、存在しない。
【0010】
現時点において適用される法的規制によれば、システムのすべての蓄圧容器を、同一の許容動作圧力(最大動作圧力)を有するように構成しなければならない。また、現時点においては、自動車に組み込まれた蓄圧容器の最大動作圧力よりも高い充填圧力(燃料供給圧力)を持つ充填ステーションで補給を行うことも、禁止されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2009 049687号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、この点に関して蓄圧システムを改善することにあり、特には許容動作圧力の異なる蓄圧容器からなるシステムの安全性を或る程度まで電気的および電子的な構成要素を必要とせずに保証する組み合わせの弁配置を特定することにある。
【0013】
また、本発明の目的は、動作の安全性の向上を可能にする蓄圧システムの優れた動作方法を特定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
これらの目的は、許容動作圧力が異なる少なくとも2つの蓄圧容器が、同じタンク首部を経由して同時に充填され、少なくとも1つの蓄圧容器が、前記タンク首部に加えることができる最大圧力よりも低い許容動作圧力を有しており、より低い許容動作圧力の少なくとも1つの蓄圧容器が、より低い許容動作圧力によって定められる遮断圧力を有する少なくとも1つの上流の装置によって、許容されない圧力の上昇から保護される蓄圧システムの動作方法によって達成される。
【0015】
機械的に動作する遮断弁、圧力遮断弁ユニット、逆止弁、および電磁弁を、作動および停止のために組み合わせて使用することで、より小型または薄肉の安価な蓄圧器を使用できるよう、種々の蓄圧システムまたは蓄圧システムの各部分において任意の所望のレベルの許容動作圧力を実現することができる。さらに、この方法で、自動車または工作機械の既存の隙間を利用する自由な形態の蓄圧器を主圧器に加えて使用することによって、車両の移動範囲または稼働時間を延ばすことが可能になる。
【0016】
また、前記目的は、タンク首部と、少なくとも2つの蓄圧容器と、圧力配管と、少なくとも1つの取出しポイントとを備える蓄圧システムであって、少なくとも1つの蓄圧容器が、前記タンク首部に加えることができる最大圧力よりも低い許容動作圧力を有しており、より低い許容動作圧力の少なくとも1つの蓄圧容器が、より低い許容動作圧力によって定められる遮断圧力を有する少なくとも1つの上流の装置によって、許容されない圧力の上昇から保護される蓄圧システムによっても達成される。前記上流の装置は、例えば上流に接続することができる遮断弁および/または圧力遮断弁ユニット、電子圧力測定装置および制御ユニット(300)と相互作用する電磁動作の遮断弁、またはこれらの装置の組み合わせであってよい。
【0017】
純粋に機械的な手段によって所定の遮断圧力を監視する装置を、個々の蓄圧容器または蓄圧システムの部分領域に恒久的に動作可能に接続して使用することで、誤った燃料補給に対する高度な保護がもたらされ、個々の蓄圧容器の許容されない圧力上昇に対する効果的な保護がもたらされる。純粋に電子的な手段によって監視を行うシステムは、圧力の測定および/または電磁弁の切り換え工程の誤りに起因して、蓄圧システムに危険な状態を引き起こす可能性がある。本発明による蓄圧システムにおいては、機械式および電気的/電子的な構成要素が、好ましくは、追加の安全装置として一緒に用いられる。
【0018】
本発明の一態様によれば、前記目的が、蓄圧システムの動作方法であって、許容動作圧力が異なる少なくとも2つの蓄圧容器が同じタンク首部を経由して同時に充填される動作方法によって達成される。
【0019】
前記1つのタンク首部は、好ましくは、充填ステーションまたは他の燃料補給施設において利用することができる最大の燃料供給圧力(将来において、例えば700または900bar)までの燃料/媒体を供給するすべての燃料供給装置への接続を可能にするような機械的な寸法および/または他のコーディング手段を有する。タンク首部の下流かつ蓄圧システムの上流に接続された装置(例えば、遮断弁/圧力遮断弁ユニット)が、より低い許容動作圧力の蓄圧容器を許容されない圧力上昇から保護する。
【0020】
本発明のさらなる態様によれば、前記目的が、蓄圧システムの動作方法であって、この蓄圧システムから媒体を取り出すために、より低い許容動作圧力の蓄圧容器の上流に接続される遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットが、それぞれの遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットについて定められた遮断圧力に従って、蓄圧システムの圧力の低下の関数として自動的に開く動作方法によって達成される。
【0021】
遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットの適切な配置(例示する図面を参照)によって、電子的な圧力測定および制御を必要とせずに、媒体/燃料を蓄圧システムの許容動作圧力が異なる各部分から取り出すことができる。
【0022】
本発明の改良が、従属請求項、明細書、および添付の図面において特定される。
【0023】
より低い許容動作圧力によって定められる遮断圧力を有する好ましい上流の装置は、例えば媒体用の蓄圧容器のための遮断弁であり、弁ハウジングが、供給開口と前記蓄圧容器に面する出口開口とを備える弁室と、可動のピストンと、少なくとも1つのばねとを有しており、前記ピストンが、少なくとも1つの軸方向の接続ダクトを有し、前記弁室に配置された少なくとも2つのシール要素によって軸方向に可動な方式で案内され、前記弁室の入口領域に面する前記ピストンの第1のピストン有効面と、シール体または前記弁ハウジングとが、弁座を形成しており、第2のピストン有効面に隣接する前記弁室の蓄圧器領域の圧力の変化の結果として、前記ピストンが軸方向に移動でき、前記供給開口と前記出口開口との間に配置された通路開口を可逆的に開閉することができ、圧力が加えられていない状態においては、前記通路開口が前記ばねによって開状態に保持されている。
【0024】
結果として、設定されたばね力のおかげで、圧力が特定の値を超えるときに通路開口をぴったりと閉じ、かつ供給開口の圧力がさらに高まる場合や、負の圧力へとさらに低下する場合に開くことがなく、したがって常に閉じたままである純粋に機械的な遮断弁がもたらされる。媒体の取り出しは、蓄圧システムの1つ以上の他の位置において行われる。
【0025】
より低い許容動作圧力によって定められる遮断圧力を有するさらなる好ましい上流の装置は、例えば媒体用の蓄圧容器のための圧力遮断弁ユニットであり、弁ハウジングが、供給開口と前記蓄圧容器に面する出口開口とを備える弁室と、可動のピストンと、少なくとも1つのばねとを有しており、前記ピストンが、少なくとも1つの軸方向の接続ダクトを有し、前記弁室に配置された少なくとも2つのシール要素によって軸方向に可動な方式で案内され、前記弁室の入口領域に面する前記ピストンの第1のピストン有効面と、シール体または前記弁ハウジングとが、弁座を形成しており、第2のピストン有効面に隣接する前記弁室の蓄圧器領域の圧力の変化の結果として、前記ピストンが軸方向に移動でき、前記供給開口と前記出口開口との間に配置された通路開口を可逆的に開閉することができ、圧力が加えられていない状態においては、前記通路開口が前記ばねによって開状態に保持され、前記弁室の前記蓄圧器領域が、取り出しダクトおよび取り出し弁を介して前記入口領域へと接続できるように構成されている。
【0026】
結果として、設定されたばね力のおかげで、圧力が特定の値を超えるときに通路開口をぴったりと閉じ、かつ供給開口の圧力がさらに高まる場合や、負の圧力へとさらに低下する場合に開くことがなく、したがって常に閉じたままである純粋に機械的な圧力遮断弁ユニットがもたらされる。
【0027】
蓄圧容器からの媒体の取り出しは、入口領域への接続が可能であるように構成された取り出しダクトおよび取り出し弁を介して行われ、または蓄圧システムの1つ以上の他の位置において行われる。
【0028】
充填工程における前記機械式の圧力遮断弁ユニットの本発明による利点は、下流の蓄圧システムが望ましい圧力にしか達せず、圧力遮断弁ユニットの上流の圧力にかかわらず、かつ電磁アクチュエータを必要とせずに、圧力遮断弁ユニットが常に確実に閉じた状態を保ち、したがって下流の蓄圧システムの圧力を確実に維持し、媒体の流入継続に起因する圧力のさらなる上昇を許可しない点にある。前記弁の実施の形態のさらなる利点は、ピストンとシール体または弁ハウジングとの間の封止座において漏れが生じて下流の蓄圧システムが望ましくない圧力の上昇を受けたとしても、出口側の圧力が高まることで、ピストンをシール体または弁ハウジングへと押し付ける力が強まり、結果として漏れが再び減少する点にある。
【0029】
特に好都合な効果は、圧力が加わっていない状態において、通路開口がばねの力によって開状態に保持されるという事実からもたらされる。したがって、媒体が、燃料補給工程の最終段階まで蓄圧容器へと妨げられることなく流れることができ、弁室の領域における有害な振動が防止される。
【0030】
供給開口の圧力が蓄圧器領域の圧力を下回るまで低下する場合、取り出し弁を開くことができ、媒体が蓄圧器領域から取り出しダクトを通って供給開口へと流れる。このようにして、供給配管を介した下流の蓄圧容器またはシステムからの媒体の取り出しが可能にされる。これは、追加の蓄圧容器の使用を容易にし、蓄圧システムの配管を顕著に単純化する。
【0031】
圧力遮断弁ユニットの取り出し弁が、ボール弁またはコーン弁の形態であり、圧力が加わっていない状態において作動ばねによって閉状態に保持されることが好ましく、作動ばねは、取り出し弁において前記入口領域に面する側に配置される。この方法で、取り出し弁が、供給開口に過度の圧力が存在する場合に作動ばねによって閉じられ、圧力が加わっていない状態においてもこの作動ばねによって恒久的に閉じられる。供給開口の圧力が蓄圧器領域の圧力を下回るまで低下すると、作動ばねのばね力に応じて、取り出し弁を開くことができ、媒体が蓄圧器領域から取り出しダクトを通って供給開口へと流れ戻る。
【0032】
圧力遮断弁ユニットの特に好ましい実施の形態においては、作動ばねのばね力を、ばね固定ねじによって調節することができる。この構成の大きな利点は、ばね力が調節可能であることで、取り出し弁が、圧力遮断弁ユニットの遮断圧力よりも任意の所望の程度だけ低い圧力で再び開くことにある。したがって、他方では、圧力遮断弁ユニットが開く時点および弁室の蓄圧器領域の圧力の水準を設定することも可能である。
【0033】
圧力遮断弁ユニットのさらなる特に好ましい実施の形態においては、ばね固定ねじが、作動ばねと同軸に配置され、絞りとして形成される軸方向のダクトを有する。これは、弁室の蓄圧器領域から供給開口へとばね固定ねじのダクト内の絞りの地点を通過する媒体の流れの開始を鈍らせることを可能にし、したがって蓄圧器領域のゆっくりとした圧力の消散を可能にする。供給開口の領域における圧力のピークが防止される。
【0034】
1つの好ましい実施の形態においては、取り出しダクトおよび取り出し弁が、弁ハウジングに一体化されるように構成される。さらなる好ましい実施の形態においては、取り出しダクトおよび取り出し弁が、ピストンに一体化されるように構成される。これは、空間を節約する設計を可能にし、蓄圧システムにおける圧力遮断弁ユニットの製造および組み立ての両方ならびに取り付けを簡単にする。
【0035】
遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットの前記第1のピストン有効面と、シール体または弁ハウジングとは、ピストンが閉位置にあるとき、第1のピストン有効面の外縁の領域のシール縁において封止作用が生じるように設計されることが好ましい。
【0036】
ここで、外縁は、ピストンの軸から見て径方向の外側に位置することを意味する。ピストンの外縁を、例えば第1のピストン有効面の領域において斜めに面取りすることができる。また、第1のピストン有効面が、封止作用をこの領域に局所化させるために、外縁に高められた玉を有してもよい。
【0037】
この方法で、圧力が遮断圧力を超え、または遮断圧力を上回って上昇する場合に、もはやピストンに力がピストンの閉鎖方向と反対に作用することがない。したがって、本発明に係る遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットの遮断圧力および閉鎖の動作は、供給開口の圧力と無関係である。さらに、弁が閉じているとき、たとえ供給開口の圧力が上昇しても、供給開口の圧力によってピストンへと軸方向の力が作用することがありえず、遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットが、極度の圧力の衝撃の場合でも安全に閉じたままである。
【0038】
また、供給開口の圧力が、ピストンが以前に閉じたときの遮断圧力を下回って低下したとしても、今や継続的に作用する閉じ力が、実質的にピストン有効面に作用する弁室の蓄圧器領域の圧力からばねのばね力を差し引いた値によってのみ決まるため、遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットが閉じたままであることも保証される。
【0039】
加えて、供給開口が好ましくはピストン有効面の径方向外側から弁室の入口領域へと開いているという事実ゆえ、供給開口の圧力によってピストンへと軸方向の力が作用する可能性がないことも保証される。
【0040】
第2のピストン有効面は、好ましくは第1のピストン有効面よりも大きくなるように形成される。比較的大きい第2のピストン有効面によって、遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットの遮断圧力について、より小さい値の実現が可能である。
【0041】
特に好ましくは、ピストンが円柱形であり、その外側において、好ましくは異なる直径を有する少なくとも2つの領域に摺動面を有する。
【0042】
少なくとも2つのシール要素は、特に好ましくは、弁ハウジングのそれぞれの凹所に配置される。最も費用対効果に優れた変形は、各々のシール要素をピストンのそれぞれの溝に収容することであると考えられる。ピストンの溝に配置されたシール要素は、極めて高い圧力(200〜1000bar)の場合に問題をはらむことが明らかになっている。圧力の関数として、変化する力がピストンに加わり、結果として遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットの遮断圧力に影響を及ぼす。弁ハウジング(特には、弁室の円柱形の部分)の凹所または溝というシールの好ましい配置によれば、媒体の圧力によって変化する力がピストンへと作用することがなく、遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットが閉じた状態を確実に保つ。
【0043】
シール体および/またはピストンは、好ましくは弾性変形可能な材料から製造される。極めて高い圧力(200〜1000bar)に適した材料の選択によって、封止の作用が最適化され、弁座の摩耗が防止される。特に適した材料として、PEEKおよびPASなどのプラスチックまたは酸化アルミニウムおよび炭化ケイ素などのセラミック材料が挙げられるが、特殊鋼および他の金属も挙げられる。遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットは、必ずしも別途のシール体を有する必要はない。ピストンが弁ハウジングに対して直接封止の作用を与えることも可能である。好ましい材料の組み合わせは、当業者にとっておなじみである。
【0044】
弁室の入口領域と蓄圧器領域との間に配置される弁室の逃がし領域が、好ましくは前記少なくとも2つのシール要素の間に逃がし開口を有する。結果として、一方のシール要素の漏れの場合に漏れ出る媒体が、弁室の他方の領域の圧力の上昇を引き起こす可能性がない。
【0045】
本発明の特に好ましい一実施の形態によれば、逃がし開口が、漏れ出る媒体の排出のための配管へと接続される。この方法で、漏れ出る(可燃性の)媒体があれば、遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットの直近から運び去り、人々を危険にさらすことなく適切な場所において低い圧力でさらに処理することができる。
【0046】
好ましい実施の形態においては、遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットの遮断圧力が、ばねのばね力およびピストン有効面によって実質的に決定される。ばねのばね力が、ピストン有効面との協調において、蓄圧器領域の圧力が上昇する場合に所定の遮断圧力を超えた後で遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットが確実に閉じて、閉じた状態を保つように決定される。シール要素における摩擦も、ばね力の決定において一定の役割を果たす。
【0047】
一実施の形態においては、ばねのばね力を、カバーのねじ込み深さによって調節することができる。これにより、例えば製造公差によって引き起こされるピストンとシール要素との間の摩擦のばらつきを、例えば組み立ての際に補償することができる。
【0048】
遮断弁または圧力遮断弁ユニットのさらなる実施の形態においては、スペーサが弁ハウジングのカバーに設けられ、または相当する凹所がピストンの第2のピストン有効面に設けられる。この方法で、ピストンの第2のピストン有効面への良好な圧力の分布が達成される。
【0049】
また、弁ハウジングが、出口開口を有する端部において少なくとも部分的に蓄圧容器の開口へと突出し、この蓄圧容器へと恒久的に接続されていると好都合である。この実施の形態においては、遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットが、空間を節約する様相で、機械的な力から保護されるように、蓄圧容器の内部に配置される。代案として、出口開口を、圧力配管を介して蓄圧容器へと恒久的に接続してもよい。この方法で、例えばタンク首部における遮断弁または圧力遮断弁ユニットの設置位置が、蓄圧容器の設置位置とは実質的に無関係にされる。
【0050】
本発明による遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットのさらなる実施の形態においては、出口開口が、弁保持ブロックを介し、または少なくとも1つのさらなる弁を有する蓄圧器弁ブロックを介して、蓄圧容器へと接続することができるように構成される。蓄圧器弁ブロックは、先行技術において公知であり、複数の弁機能をコンパクトなハウジングに組み合わせた構造単位であり、蓄圧容器の開口へと固定に接続することができる。この方法で、過剰な充填から保護するの役割を果たす遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットの遮断機能を、モジュール式かつ空間を節約する様相で、さらなる機能を含むように向上させることができる。
【0051】
遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットのさらなる好ましい実施の形態においては、遮断弁または圧力遮断弁ユニットの遮断圧力を上回る開き圧力を有する過圧弁が、弁室の蓄圧器領域と逃がし領域との間に配置される。さらなる実施の形態においては、過圧弁が、ピストンに一体化されるように構成される。この方法で、蓄圧システムの動作の安全性が高められる。遮断弁または圧力遮断弁ユニットが閉じたままであるため、例えば外力の作用または他の外的影響(例えば、火災によって生じる媒体の過熱)によって引き起こされる圧力上昇が、蓄圧容器の関連の圧力上昇を伴い、上述のような過圧弁が設けられない場合に、蓄圧容器または下流の個々の構成部品の破壊を引き起こしかねない。遮断弁/圧力遮断弁ユニットと過圧弁とを共通の弁ハウジングに組み合わせることが、極めて好ましい。
【0052】
本発明による遮断弁および圧力遮断弁ユニットは、水素、メタン、天然ガス、または水素と天然ガスの混合物など、さまざまな媒体に極めて適する。相応の変更により、液化ガス(LPG)および他の液体媒体における使用も可能である。
【0053】
本発明による遮断弁および/または圧力遮断弁ユニットを単独で使用し、または電磁動作の遮断弁と組み合わせて使用することによって、許容動作圧力が異なる複数の蓄圧容器を、それぞれの蓄圧容器が過剰な補給から保護されるよう、通例の(比較的高い)充填圧力またはシステム全体にもたらされる(比較的高い)充填圧力よりも許容動作圧力が低い蓄圧容器の上流に該当の蓄圧容器の許容動作圧力に合わせて設計された遮断弁または圧力遮断弁ユニットが接続されるように、接続することができる。
【0054】
これは、燃料補給の工程における過剰な充填に対する保護を向上させるように機能し、許容圧力の水準がより低い、追加のより費用対効果に優れた蓄圧容器の使用を可能にする。しかしながら、この方法で、既存のシステムの場合に、既存の蓄圧システムの貯蔵容量を、補助のシステムおよびより高い圧力水準によって費用対効果に優れた方法で大きく増加させることも可能になる。
【0055】
蓄圧システムが、好ましくは、少なくとも1つの蓄圧容器が、この蓄圧システムにおける少なくとも1つのさらなる蓄圧容器の許容動作圧力よりも低い許容動作圧力を有するように設計される。より低い許容動作圧力の蓄圧容器は、より高い許容動作圧力の蓄圧容器よりも費用対効果に優れる。
【0056】
さらなる好ましい実施の形態においては、蓄圧システムが、遮断弁と、逆止弁と、過圧弁とを好ましくは共通の弁ハウジング内に備える少なくとも1つの圧力遮断弁ユニットを有する。これは、例えば車両において極めて空間を節約する蓄圧システムの設置を可能にする。
【0057】
蓄圧システムの好ましい実施の形態においては、少なくとも1つの遮断弁および/または少なくとも1つの圧力遮断弁ユニットが、互いに直列に配置される。蓄圧システムのさらなる好ましい実施の形態においては、少なくとも1つの遮断弁および/または少なくとも1つの圧力遮断弁ユニットが、互いに並列に配置される。どちらの実施の形態も、分岐した圧力配管と併せて、広汎な蓄圧システムのモジュール式の構成を可能にする。
【0058】
蓄圧システムの別の好ましい実施の形態においては、少なくとも1つの遮断弁および/または少なくとも1つの圧力遮断弁ユニットが、少なくとも2つの蓄圧容器を備える蓄圧システムの下流部分領域を、許容されない圧力上昇から保護し、前記少なくとも2つの蓄圧容器は互いに並列および/または直列に配置される。ここで、「直列に配置」は、蓄圧容器に媒体の充填が行われているとき、または蓄圧容器から媒体が取り出されているときに、当該媒体が1つ以上のさらなる蓄圧容器を順次通過して流れることを意味する。これらの実施の形態も、分岐した圧力配管と併せて、広汎な蓄圧システムのモジュール式の構成を可能にする。
【0059】
蓄圧システムのさらなる好ましい実施の形態においては、少なくとも1つの蓄圧容器に、制御ユニットによって制御することができる少なくとも1つの電磁動作の遮断弁が組み合わせられる。電磁動作の遮断弁は、特に好ましくは自動シリンダ弁(AUTOMATIC CYLINDER VALVE)(ACV)の形態である。
【0060】
自動シリンダ弁は、電気的に(通常は、磁石によって)駆動され、開閉が可能な弁である。そのような蓄圧システムにおいて、この弁は、「遮断弁」またはガス圧遮断弁と称されることが多い。
【0061】
弁配置における電磁動作の遮断弁は、一般に、蓄圧容器を開閉するように機能する。これらの電磁動作の遮断弁は、従来から、それらの駆動機構が非作動の状態にあるときに閉じるように設計されている。ここで用いられる表現(ACV−自動シリンダ弁)は、この表現をこの形式の弁に使用しているECEの指針に由来する。ACVは、下流の蓄圧容器を存在する圧力とは無関係に遮断/開放することができ、蓄圧システムの稼働時のさらなる安全性を保証する。
【0062】
蓄圧システムにおいて、少なくとも1つの圧力遮断弁ユニット(PRESSURE SHUT-OFF VALVE UNIT)(PSV)が、少なくとも1つの電磁動作の遮断弁とこの少なくとも1つの電磁動作の遮断弁に組み合わせられた蓄圧容器との間に配置されると好ましい。ここでもやはり、電磁動作の遮断弁は、特に好ましくは自動シリンダ弁(ACV)の形態である。ACVは、圧力遮断弁ユニットの下流に接続された蓄圧容器の選択的な接続および切り離しを可能にし、さらなる安全性を保証する。圧力配管を介在させないPSVとACVとの直接の直列接続が、空間を節約する構成を可能にする。
【0063】
さらなる実施の形態においては、少なくとも1つの電子圧力測定装置が、蓄圧システムのタンク首部と取出しポイントとの間の少なくとも1つの位置に配置され、この少なくとも1つの電子圧力測定装置が、電気測定線を介して制御ユニットへと機能的に接続される。電子圧力測定装置(特には、高圧センサ)による圧力の測定は、圧力遮断弁ユニットの代わりに(より単純な)遮断弁を使用することを可能にし、蓄圧システムの種々の位置における現在の圧力の測定値だけでなく、システム全体(例えば、車両または工作機械)の上位の制御のための測定データももたらす。
【0064】
複数の蓄圧容器が関係する「燃料補給工程」は、特には、高圧縮のガスが蓄圧容器へともたらされる期間を包含する。例えば天然ガス補給施設(充填ステーション)のある1つの燃料補給ポンプにおける複数の蓄圧容器の「同時補給」は、蓄圧容器の順次補給とは反対である。したがって、複数の蓄圧容器の燃料補給が、高圧縮のガスを複数の蓄圧容器へと同時に/並行して供給でき、SVまたはPSVによって保護される蓄圧容器のそれぞれの許容動作圧力に達したときに該当の配管ブランチが遮断されるように、共通の充填機/タンク首部へと接続された並列な供給配管を介して実行される。
【0065】
本発明を、以下で図面を参照して例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0066】
図1】主および副蓄圧器の異なる圧力レベルについての回路図を示している。
図2】副蓄圧器における圧力の制限のための異なる遮断圧力を有する遮断弁の直列接続を示している。
図3】主および副蓄圧器を備える蓄圧システムにおける圧力の制限のための異なる遮断圧力を有する遮断弁の直列接続、ならびに1つの遮断弁のタンク首部ユニットへの統合を示している。
図4】種々の副蓄圧器の保護のための圧力遮断弁ユニットの並列接続を示している。
図5】2つの蓄圧容器Sの並列配置を備える用途における遮断弁SVを有する蓄圧システムを示しており、遮断弁SVが蓄圧器弁ブロックの上流に配置されている。
図6】異なる許容動作圧力を有する2つの蓄圧容器Sの並列配置を備える用途における圧力遮断弁ユニットPSVを有する蓄圧システムを示している。
図7】700barの補給圧力を有する充填ステーションにおいて自動車の補給を行うためのさらなる装置の概略図であり、許容動作圧力の異なる2つの圧力容器を有する蓄圧システムを備えている。
図8】本発明に係る遮断弁SVの実施の形態の断面図を示している。
図9】本発明に係る圧力遮断弁ユニットPSVの断面図を示しており、追加の弁が組み込まれた図8による遮断面を示している。
【発明を実施するための形態】
【0067】
図1が、主および副蓄圧器の異なる圧力レベルについての回路図を、例として示している。システムは、比較的許容動作圧力が高く、自動シリンダ弁ACV1を備えている主蓄圧器S1と、許容動作圧力が等しく、自動シリンダ弁ACV2およびACV3を備えている2つの副蓄圧器S2とを備えており、副蓄圧器の許容動作圧力は、主蓄圧器の許容動作圧力よりも下方にある。
【0068】
このシステムの補給時の初期の状態は、ばね力211が所望の方法にて設定されている圧力遮断弁ユニットPSVの圧力遮断弁210が、貫流方向について開かれており、したがって媒体を下流の蓄圧システムへと流すことができるような状態である。蓄圧容器において、蓄圧容器への補給を可能にする内部のバイパスを有しているが、非作動の状態においては蓄圧容器からの取り出しを許可しないACVが使用されている。制御配管243において定められた圧力に達すると、遮断弁が、設定されたばね力211に逆らって圧力配管241からの流入経路を閉じる。主蓄圧器S1の補給が続けられる。圧力の監視が、圧力センサPおよび制御ユニット300によって実行される。圧力配管241に、配管242および副蓄圧器S2における圧力よりも大幅に高い圧力が存在しうる。遮断弁の流通ダクトに並列に、ばねによって付勢された逆止弁230が配置され、ばね力ゆえに、初期の状態、すなわち補給の際には、恒久的に閉じている。
【0069】
貯蔵された媒体を取り出すために、ACV1が電気的に開かれ、媒体が取り出し配管へと流れることができる。媒体の取り出しの結果として、主蓄圧器S1の圧力が副蓄圧器の圧力レベルを下回るまで低下すると、逆止弁230が開く。配管242の圧力が、ばね力211に対応する設定値を下回るまで低下すると、遮断弁も開き、配管241への接続が再び開かれる。圧力センサPによる主蓄圧器S1の圧力レベルの測定によって、ACV2および/またはACV3が電気的に開かれ、あるいはACV2および/またはACV3を電気的に開くことができ、結果として、媒体が取り出しのために副蓄圧器S2から流出する。
【0070】
遮断弁210または取り出し弁230に漏れが生じた場合に許容されない圧力の上昇が生じることがないように、過圧弁220が配管242に組み込まれ、設定されたばね力221に対応する値を圧力が超える場合に過圧弁220が開いて逃がし配管240への接続を開く。これにより、蓄圧容器S2が、許容動作圧力を上回る圧力の上昇から保護される。
【0071】
図2が、副蓄圧器における圧力の制限のための異なる遮断圧力を有する圧力遮断弁ユニットPSVの直列接続を示している。この例では、制御が、補給の工程において、例示的に到達される200barのシステム圧力を超える場合に、圧力遮断弁ユニットPSV(遮断圧力は200bar)が機械的に閉じ、自動シリンダ弁ACVを有する下流の副蓄圧器S3(許容動作圧力は200bar)にそれ以上の圧力上昇が加わることがないように構成されている。蓄圧システムの残りの部分が例えば350barの圧力に達すると、第2の圧力遮断弁ユニットPSV(遮断圧力は350bar)が閉じ、下流の副蓄圧器S2(許容動作圧力は350bar)およびPSV(遮断圧力は200bar)をさらなる圧力の上昇から保護する。主蓄圧器S1(この例では、許容動作圧力が700bar)は、充填ステーション400の測定システムおよび/または圧力センサPからの信号によって動作が停止されるまで充填される。
【0072】
ECEの指針R110によれば、補給の工程において、自動シリンダ弁ACV1〜3が、非駆動の状態において閉じており、蓄圧器がバイパス(蓄圧容器への流れの方向にのみ開く逆止弁を備える)を介して充填される。車両の始動時に、ACV1だけが電気的に開かれ、ガス255の取り出しが、圧力調節器を介して低い圧力の方向に可能にされる。主蓄圧器の圧力が例示する350barへと低下すると、圧力の状態ゆえに、機械式のPSV(遮断圧力は350bar)が開く。さらに、圧力センサPによって圧力が測定され、蓄圧容器S2について生じうるシステム有効化条件が識別され、制御ユニット300によってACV2が電気的に駆動されて開かれる。これにより、ガスが蓄圧容器S1および/またはS2から取り出される。圧力が例示する200barを下回ってさらに低下すると、機械式のPSV(遮断圧力は200bar)が開き、電気的な駆動のもとでACV3が開き、貯蔵された媒体をすべての蓄圧容器から取り出すことができ、ここでACVを個別に切り換えてもよい。さらなる蓄圧容器は、貯蔵された媒体の需要の増大の場合に限って有効にされる。
【0073】
図3は、主および副蓄圧器を備える蓄圧システムにおける圧力の制限のための異なる遮断弁の直列接続、ならびに1つの遮断弁のタンク首部ユニット270への統合を示している。1つの遮断弁をタンク首部ユニット270のタンク首部265に統合することによって、システム全体を過剰な補給から保護することができ、補給を正確に蓄圧システム全体の許容動作圧力まで実行することができ、ここで個々の副蓄圧器に合わせて最大可能圧力をさらに下げるための遮断弁が、システムに追加で設置される。
【0074】
この例では、自動シリンダ弁ACV3と副蓄圧器S3(許容動作圧力は200bar)との間の圧力遮断弁ユニットPSV(遮断圧力は200bar)が、蓄圧器弁ブロック225へと統合されている。これは、補給の工程において、最大補給圧力が、ACV3が電気的に駆動されて開くまで、ACV3とPSV(遮断圧力は200bar)との間に維持されるという利点をもたらす。その後に限り、設定圧力を下回る場合に、200barのPSVが開くことができる。
【0075】
図4に示すような種々の副蓄圧器の保護のための圧力遮断弁ユニットの並列接続は、実質的に図1の例に相当するが、2つの別々の圧力遮断弁ユニットPSVおよび蓄圧容器S2、S3の並列配置を有している。タンク首部265が、350barの燃料供給圧力を持つ充填ステーションTにおける補給に合わせて設計されている。
【0076】
蓄圧システムにおいて異なる圧力レベルを実現できる可能性の結果として、さまざまなタンク形状および蓄圧容器の種類の使用が可能になり、結果として、それぞれの圧力レベルに対応した最も費用効果に優れる可能な蓄圧容器を使用することができる。
【0077】
図5は、一例として、2つの蓄圧容器Sの並列配置を備える用途における遮断弁SVを備える蓄圧システムを示しており、遮断弁SVが蓄圧器弁ブロック50の上流に配置されている。タンク首部ユニット270が、自動車の車体60に設置され、タンク首部265を有している。充填工程において、媒体が、フィルタ29および逆止弁28を通り、分岐圧力配管266へと流れる。圧力配管266の一方の分岐が、逆止弁28が設置された第1の蓄圧器弁ブロック50を介して、700barの許容充填圧力を有する蓄圧容器Sへと繋がっている。媒体を取り出すために、第1の蓄圧器弁ブロック50は、圧力調節器をさらに有している。他方の分岐は、200barの遮断圧力へと設計された遮断弁SVの入口開口10(この場合には、径方向に配置されている)へと繋がっている。今や媒体は、遮断弁SVの出口開口11から、200barの最大圧力で、媒体の取り出しのための圧力調節器をやはり有している第2の蓄圧器弁ブロック50を介し、200barの許容充填圧力へと設計された第2の蓄圧容器Sへと通過する。遮断弁SVの遮断圧力(200bar)と第2の蓄圧容器Sの許容動作圧力との協調、ならびに自動車における構成部品の恒久的に接続された配置のおかげで、充填ステーションの燃料供給圧力にかかわらず、信頼できる燃料補給が保証される。さらに、この方法で、低い圧力の場合に、許容圧力のレベルが異なるにもかかわらず、媒体を2つの蓄圧容器Sの各々から別個独立かつ同時に機器へと導くことができる。
【0078】
図6は、一例として、圧力配管266が分岐することなくタンク首部ユニット270から第1の蓄圧容器S(許容動作圧力は700bar)へと繋がっている蓄圧システムを示している。蓄圧器弁ブロック50の入口領域から、さらなる圧力配管267が、下位の第2の蓄圧容器S(許容動作圧力は350bar)へと繋がっており、取り出し弁が統合された本発明の主題である圧力遮断弁ユニットPSVが、所定の350barの遮断圧力に達するときに圧力遮断弁ユニットPSVが閉じるという事実のおかげで、蓄圧システムを保護する。
【0079】
圧力遮断弁ユニットPSVは、第1の蓄圧容器の圧力、したがって蓄圧容器間の接続配管の圧力が、媒体の取り出しの結果として圧力遮断弁ユニットPSVの遮断圧力(350bar)を下回るまで低下する場合に限って開く。
【0080】
蓄圧システムは、蓄圧器弁ブロック50に統合された圧力調節器および圧力配管255を通って機器に開放される。
【0081】
図6に示した蓄圧システムは、個別の部品の数が極めて少なく、圧力配管の接続形態が単純である。
【0082】
図7は、一例として、異なる許容動作圧力を有する2つの蓄圧容器Sの並列配置を備える用途において、遮断弁SVと電磁動作の弁との組み合わせを備える蓄圧システムを示している。
【0083】
タンク首部ユニット270(先行技術に相当する)が、自動車の車体60に設置され、タンク首部265を有している。充填工程において、媒体が、フィルタ29および逆止弁28を通り、分岐圧力配管266へと流れる。
【0084】
圧力配管266の一方の分岐が、安全弁および逆止弁28が設置された第1の蓄圧器弁ブロック53を介して、700barの許容充填圧力を有する第1の蓄圧容器Sへと繋がっている。媒体を取り出すために、第1の蓄圧器弁ブロック53は、圧力配管267をさらに有しており、この圧力配管267が、取り出し配管として、圧力調節器52へと繋がっている。
【0085】
圧力配管266の他方の分岐は、350barの遮断圧力用に設計された遮断弁SVであって、出口開口11によって350barの許容充填圧力を有する第2の蓄圧容器へと直接接続された遮断弁SVの入口開口10(この場合には、径方向に配置されている)へと繋がっている。さらに、図7に示される遮断弁SVは、シール体の領域に、電磁動作の遮断弁51へと接続された開口を有している。電磁動作の遮断弁51は、この場合には、電気的に開閉可能な電磁弁である。圧力調節器52が、電磁動作の遮断弁51の下流に接続されている。第1の蓄圧容器Sから延びる接続配管が、電磁動作の遮断弁51と圧力調節器52との間の接続配管へと続いている。前者の接続配管が、圧力センサPを有している。電磁動作の遮断弁51が、接続配管の圧力が遮断弁SVの遮断圧力を下回って低下したときに、350barの許容充填圧力を有する第2の蓄圧容器Sからの媒体の取り出しを可能にする。
【0086】
図8に示した例示する実施の形態においては、遮断弁が、本発明に従い、弁保持ブロック27によって蓄圧容器Sの開口に配置されている。ここで、「遮断弁」という表現は、本発明による圧力遮断弁ユニットのうちの充填工程を制御する部品の全体を指す。ピストン22が、弁ハウジング20に取り付けられ、異なる外径D2、D3を有する2つの部分と、中央の中空穴として設計され、内径D1を有している接続ダクト14とを有している。ピストン22が、大きい方の外径D3への移行部において支持面A3によってばね23を介して弁ハウジング20に支持されることで、カバー24に当接した状態に保持され、したがって加圧されていない設置状態において、通路開口13が開位置に保たれる。
【0087】
図示の実施の形態においては、円柱形のピストンが、異なる外径D2およびD3を有する2つの部分を有している。第1のピストン部分が、ピストン22の軸に対して垂直に形成された第1のピストン有効面A1と、ピストンの一方の縁に面取りとして形成されたシール縁と、外径D2を有する第1の摺動面とを有している。第2のピストン部分が、第2のピストン有効面A2と、ばね23のための支持面A3と、外径D3を有する第2の摺動面とを有している。接続ダクト14が、ピストン22の全長に及ぶ軸穴として設計され、内径D1を有している。接続ダクト14は、2つのピストン有効面A1、A2を接続しており、弁ハウジング20の実施の形態および遮断弁の動作状態に応じて、媒体の流れが接続ダクト14を流れる。
【0088】
ピストン22は、異なる外径D2、D3を有する2つの部分において、シール要素41、42によって、これらのシールの間のばね23を備える空間が通気穴12を通って大気圧へと自由に「呼吸」できるような方法で、封止されている。シール要素41、42を、任意により、ピストン22に取り付けることができ、または図示のように、弁ハウジング20に取り付けることができる。シール43が、調節式のカバー24を弁ハウジング20に対して封止している。
【0089】
例えば出口開口11に配置された蓄圧容器の充填工程において、媒体が、弁室の入口領域17の供給開口10を通り、通路の開口13を経由し、接続ダクト14を通って弁室の蓄圧器領域19へと通過することができ、結果として出口開口11を通って下流の蓄圧容器Sへと通過することができる。蓄圧システム全体の圧力が、ピストン22の有効面A2およびA1に加わる圧力に起因する力の状態ゆえに、ばね力23に打ち勝つような程度にまで高まると、ピストン22がシール体21に押し付けられ、すなわち遮断弁が閉じる。この圧力が、遮断圧力に相当する。
【0090】
したがって、さらなる圧力の力がピストンへと加わることがないように、ピストンが外径D2においてシール体21に対する封止作用をもたらすと好都合である。入口領域17の圧力が上昇する場合に、遮断弁は、圧力の上昇がもはやピストンの第1の有効面A1に作用することがないため、閉じた状態にとどまり続ける。入口開口10の圧力が、ピストンが閉じたときの圧力を下回るまで低下する場合、それでもなお弁は閉じた状態のままである。なぜならば、閉じ力は、出口開口11においてピストンの有効面A2に作用する圧力からばね23のばね力を差し引いた値によって決定されるが、この状態が変化していないからである。したがって、弁の開放を生じさせることなく、入口側10に負圧を加えることが可能である。さらに、ばね23のばね力は、カバー24のねじ込み深さによって調節可能である。第2のピストン有効面A2について良好な圧力分布を得るために、カバー24に位置するスペーサ25またはピストンに位置する対応する凹所のいずれかを設けることが必要である。
【0091】
図9は、本発明による圧力遮断弁ユニットの全体を、一例として示している。これは、図8に示した遮断弁の実質的にすべての部品(同じ参照番号を使用して示してある)を備えている。この場合には、変更を加えた弁ハウジングが、参照番号26で指し示され、取り出しダクト15を有しており、取り出しダクト15は、一例として蓄圧器領域19と供給開口10との間に示されており、圧力の状態に応じて開閉する取り出し弁30が配置されている。取り出し弁30が機械式のボール弁として具現化される場合、好都合な実施の形態が得られ、圧力が加わっていない状態において、ボール弁はばね31によって恒久的に閉じられている。供給開口10の圧力が蓄圧器領域19(したがって、取り出しダクト15、15a)の圧力を下回るまで低下すると、取り出し弁30がばね力31の関数として開くことができ、媒体が蓄圧器領域19から取り出しダクト15およびばね固定ねじ32のダクト16を通って供給開口10へと再び流れ戻る。
【0092】
下流の蓄圧システムがさらなる取り出し装置を持たないと仮定すれば、この方法でのみ、下流の蓄圧システムからの媒体の取り出しが可能にされる。さらなる結果として、蓄圧器領域19の圧力が下がり、ばね23のばねヒステリシスおよびシール要素41、42の摩擦の関数の結果として、ある時間遅延の後で、遮断弁のピストン22が下方へと押され、通路の開口13が開く。結果として、取り出し弁30を通過する流れに加えて、蓄圧器領域19から供給開口10へと戻る媒体の流れが、直径D4を有する接続ダクト14によって可能にされる。このようにして、結果的に、圧力の等化が弁室の蓄圧器領域19と供給開口10との間に生じ、取り出し弁30が、作動ばね31のばね力ゆえに再び閉じる。供給の流量および戻りの流量を、要件に応じて穴の直径D4によって調節することができる。
【0093】
シール48が、集合体としてねじ込まれる取り出し弁30を弁本体26に対して封止する。取り出し弁を、圧力遮断弁ユニットの開放時期の任意の所望の制御のために、電磁弁および圧力センサPと組み合わせて使用することも可能である。
【0094】
ねじ込まれたカバー24の固定、したがって遮断圧力の確実な設定を、例えば締め付けねじ35によるなど、技術的に確立された手段によって実現することができる。必要な穴を、やはり技術的に確立されているように、シールリングを有するねじ33および34によって外部に対して封止することができる。
【0095】
1つの理想的な改善は、共通の弁ハウジング26内の取り出しダクト15上の配管とばね23のための空間として機能する逃がし領域18との間に過圧弁36を有している圧力遮断弁ユニットを、逃がし開口12と組み合わせることである。漏れ出る媒体が確実に除去されることで、さらなる安全上の問題因子が取り除かれる。
【0096】
遮断弁は、出口開口11の圧力が、下流のシステムにおける別途の位置を介して媒体が取り出されることによって低下し、結果として圧力が遮断圧力を下回るまで低下する場合に限って開く。遮断弁は、機器による蓄圧容器からの取り出しに起因して蓄圧器領域19の圧力が遮断弁の閉鎖圧力を下回るまで低下する結果として開き、または図9に示した取り出しダクト15、15aに配置された取り出し弁30によって開かれる。
【0097】
本発明による遮断弁SVのさらなる変形(不図示)が、図8に示した実施の形態に係る変形を構成する。図8においてはカバー24に配置される出口開口11が、ピストン22の移動の軸に整列して、シール体21の下方の弁ハウジング20へと移される。したがって、出口開口を有さないカバー24が、弁室をぴったりと閉じる。弁ハウジング20の新たな出口開口に整列したシール体21の軸穴によって、媒体が、弁座が開かれたときに、通路の開口13およびシール体21の軸穴を通り、ピストン22の移動の軸に整列した前記新たな出口開口を通って、この出口開口に固定に接続された蓄圧容器Sへと流れることができる。やはりピストン22の移動の軸に整列した接続ダクト14が、媒体の第2のピストン有効面A2との連通を可能にし、所定の遮断圧力に達するときに遮断弁を閉じる効果を有する。本発明に係る遮断弁のこの設計の変形は、極めて空間を節約する方法で実現することが可能である。取り出しダクトおよび取り出し弁の適切な構成と合わせて、図9に対応する圧力遮断弁ユニットとしての具現化に適する。必要な変更は、当業者にとっておなじみである。
【0098】
シール体21が用いられるすべての実施の形態において、シール体21は、安全上の理由で、さらなる力がピストン22のシール縁へと発生および作用することがないように、弁ハウジング20に対して封止されなければならない。
【0099】
本発明は、固定されて運転される蓄圧システムおよび車両における蓄圧システムの両方に適する。本特許において、「車両」という表現は、例えば自動車、鉄道車両、ならびに船舶および航空機を包含する。上述の圧力の値はすべて、あくまでも例示にすぎず、決して本発明および本発明において請求される圧力の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0100】
10 供給開口
11 出口開口
12 逃がし開口
13 通路開口
14 接続ダクト
15, 15a 取り出しダクト
16 ダクト
17 弁室の入口領域
18 弁室の逃がし領域
19 弁室の蓄圧器領域
20 弁ハウジング
21 シール体
22 ピストン
23 ばね
24 カバー
25 スペーサ
26 弁ハウジング
27 弁保持ブロック
28 逆止弁
29 フィルタ
30 取り出し弁
31 作動ばね
32 ばね固定ねじ
33,34 閉じ要素
35 締め付けねじ
36 過圧弁
39 シール縁
41,42,43 シール要素
48 シール
50 圧力調節器を備えた蓄圧器弁ブロック
51 電磁動作の遮断弁
52 圧力調節器
53 安全弁を備えた蓄圧器弁ブロック
55 機器への圧力配管
60 自動車の車体
200 圧力遮断弁ユニット(PSV)
210 遮断弁
211 ばねのばね力
220 過圧弁
221 ばね力
225 ACVと組み合わせられたPSV
230 取り出し弁(例えば、ばねで付勢されたボール弁)
240 逃がし配管
241,242 圧力配管
243 制御配管
255 取出しポイント
265 タンク首部
266, 267 圧力配管
268 電気配線
270 タンク首部ユニット
300 制御ユニット
400 充填ステーションの測定システム
A1,A2 第1および第2のピストン有効面
A3 支持面
D1,D4 接続ダクトの内径
D2,D3 ピストンの各部分の外径
PSV 圧力遮断弁ユニット
P 圧力センサ
S,S1,S2,S3 蓄圧容器
SV 遮断弁
T 充填ステーション(燃料補給装置)
ACV1,ACV2,ACV3 自動シリンダ弁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9