(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
制御点検出方法であって、この制御点検出方法は第1の方向に配列されたM本の送信信号線と、第2の方向に配列されたN本の受信信号線と、これらの信号線の近接部分に形成されるM×N個のコンデンサとを含む静電容量式パネルに応用され、前記制御点検出方法は、
第1時間において、前記M本の送信信号線のうちの少なくとも2組の送信信号線にそれぞれ入力された第1充放電信号と第2充放電信号に応じて、前記N本の受信信号線のうちの少なくとも2組の受信信号線からそれぞれ第1電圧信号と第2電圧信号を受信する工程と、
第2時間において、前記少なくとも2組の送信信号線にそれぞれ入力された第3充放電信号と第4充放電信号に応じて、前記少なくとも2組の受信信号線からそれぞれ第3電圧信号と第4電圧信号を受信する工程と、
前記第1電圧信号と、前記第2電圧信号と、前記第3電圧信号と、前記第4電圧信号とに基づいて、これらの少なくとも4組の信号線の近接部分に対応する等価コンデンサの特性値を生成する工程と、
異なる位置にある複数の信号線の近接部分に対して上記3つの工程を繰り返すことで複数の特性値を生成し、これらの特性値により前記静電容量式パネル上の少なくとも1つの制御点の位置情報を推定する工程と、を含み、
前記制御点は前記静電容量式パネルが導体の接近又は接触に応じて生成するものであることを特徴とする制御点検出方法。
さらに、これらの特性値を特性値配列に並べ、特性値配列におけるデータ分布に基づいて、前記静電容量式パネルの1つ又は多数の制御点の位置情報を推定する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御点検出方法。
前記第1充放電信号は、低電圧から高電圧へ増加する充電信号であり、前記第2充放電信号は、高電圧から低電圧へ減少する放電信号であり、前記第3充放電信号は、高電圧から低電圧へ減少する放電信号であり、前記第4充放電信号は、低電圧から高電圧へ増加する充電信号であり、
前記第1電圧信号と、前記第2電圧信号と、前記第3電圧信号と、前記第4電圧信号とに基づいて、前記少なくとも4組の信号線の近接部分に対応する前記特性値を生成する工程は、
前記第1電圧信号と前記第2電圧信号を比較することにより、第1電圧差値又は前記第1電圧差値と等価の関数値を生成する工程と、
前記第3電圧信号と前記第4電圧信号を比較することにより、第2電圧差値又は前記第2電圧差値と等価の関数値を生成する工程と、
前記第1電圧差値又はその関数値から前記第2電圧差値又はその関数値を引くことにより、前記特性値を得る工程と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御点検出方法。
制御点検出装置であって、この制御点検出装置は第1の方向に配列されたM本の送信信号線と、第2の方向に配列されたN本の受信信号線と、これらの信号線の近接部分に形成されるM×N個のコンデンサとを含む静電容量式パネルに応用され、前記検出装置は、充放電信号発生装置と電圧信号処理装置を含み、
前記充放電信号発生装置は、前記M本の送信信号線に電気的に接続され、第1時間において、前記M本の送信信号線のうちの少なくとも2組の送信信号線にそれぞれ第1充放電信号と第2充放電信号を入力し、また第2時間において、前記少なくとも2組の送信信号線にそれぞれ第3充放電信号と第4充放電信号を入力し、
前記電圧信号処理装置は、前記N本の受信信号線に電気的に接続され、前記第1時間において、前記N本の受信信号線のうちの少なくとも2組の受信信号線からそれぞれ第1電圧信号と第2電圧信号を受信し、また前記第2時間において、前記少なくとも2組の受信信号線からそれぞれ第3電圧信号と第4電圧信号を受信し、前記第1電圧信号と、前記第2電圧信号と、前記第3電圧信号と、前記第4電圧信号とに基づいて、これら少なくとも4組の信号線の近接部分に対応する等価コンデンサの特性値を生成し、異なる位置にある複数の信号線の近接部分に対し上記3つの工程を繰り返すことで複数の特性値を生成し、これらの特性値により前記静電容量式パネル上の少なくとも1つの制御点の位置情報を推定し、前記制御点は前記静電容量式パネルが導体の接近又は接触に応じて生成するものであることを特徴とする制御点検出装置。
前記第1充放電信号は、低電圧から高電圧へ増加する充電信号であり、前記第2充放電信号は、高電圧から低電圧へ減少する放電信号であり、前記第3充放電信号は、高電圧から低電圧へ減少する放電信号であり、前記第4充放電信号は、低電圧から高電圧へ増加する充電信号であり、
前記電圧信号処理装置は前記第1電圧信号と、前記第2電圧信号と、前記第3電圧信号と、前記第4電圧信号とに基づいて、これら少なくとも4組の信号線の近接部分に対応する前記特性値を生成する工程は、
前記電圧信号処理装置は前記第1電圧信号と前記第2電圧信号を比較することにより、第1電圧差値又は前記第1電圧差値と等価の関数値を生成する工程と、
前記電圧信号処理装置は前記第3電圧信号と前記第4電圧信号を比較することにより、第2電圧差値又は前記第2電圧差値と等価の関数値を生成する工程と、
前記電圧信号処理装置は前記第1電圧差値又はその関数値から前記第2電圧差値又はその関数値を引くことにより、前記特性値を得る工程と、を含むことを特徴とする請求項5に記載の制御点検出装置。
前記電圧信号処理装置は、さらに、これらの特性値を特性値配列に並べ、特性値配列におけるデータ分布に基づいて、前記静電容量式パネルの1つ又は多数の制御点の位置情報を推定する工程を行うことを特徴とする請求項5に記載の制御点検出装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
二次元検出の静電容量式タッチパネルで使用されている従来の検出技術では、検出解像度を高くするために、検出パッド数を増加させたり、検出パッドの面積を縮小させたりすることが必要であった。そのため、駆動回路の検出用ピンの量が増加し、ハードウエアのコストアップをもたらす。この欠点をどのように改善するかが、本発明の主な目的の1つである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、静電容量式パネルに応用される制御点検出方法を提供する。この静電容量式パネルは、第1の方向に配列されたM本の送信信号線と、第2の方向に配列されたN本の受信信号線と、これらの信号線の近接部分に形成されるM×N個のコンデンサとを含む。制御点検出方法は、第1時間において、前記M本の送信信号線のうちの少なくとも2組の送信信号線にそれぞれ入力された第1充放電信号と第2充放電信号に応じて、前記N本の受信信号線のうちの少なくとも2組の受信信号線からそれぞれ第1電圧信号と第2電圧信号を受信する工程と、第2時間において、前記少なくとも2組の送信信号線にそれぞれ入力された第3充放電信号と第4充放電信号に応じて、前記N本の受信信号線のうちの前記少なくとも2組の受信信号線からそれぞれ第3電圧信号と第4電圧信号を受信する工程と、前記第1電圧信号と、前記第2電圧信号と、前記第3電圧信号と、前記第4電圧信号とに基づいて、これらの少なくとも4組の信号線の近接部分に対応する等価コンデンサの特性値を生成する工程と、異なる位置にある複数の近接部分に対して上記3つの工程を繰り返すことで複数の特性値を生成し、これらの特性値により前記静電容量式パネル上の少なくとも1つの制御点の位置情報を推定する工程とを含む。
【0005】
また、本発明は、静電容量式パネルに応用される制御点検出装置を提供する。この静電容量式パネルは、第1の方向に配列されたM本の送信信号線と、第2の方向に配列されたN本の受信信号線と、これらの信号線の近接部分に形成されるM×N個のコンデンサとを含む。制御点検出装置は、充放電信号発生装置と電圧信号処理装置を含む。前記充放電信号発生装置は、前記第1の方向に配列されたM本の送信信号線に電気的に接続され、第1時間において、前記M本の送信信号線のうちの少なくとも2組の送信信号線にそれぞれ第1充放電信号と第2充放電信号を入力し、また第2時間において、前記少なくとも2組の送信信号線にそれぞれ第3充放電信号と第4充放電信号を入力し、前記電圧信号処理装置は、前記第2の方向に配列されたN本の受信信号線に電気的に接続され、前記第1時間において、前記N本の受信信号線のうちの前記少なくとも2組の受信信号線からそれぞれ第1電圧信号と第2電圧信号を受信し、また前記第2時間において、前記少なくとも2組の受信信号線からそれぞれ第3電圧信号と第4電圧信号を受信し、前記第1電圧信号と、前記第2電圧信号と、前記第3電圧信号と、前記第4電圧信号とに基づいて、これらの少なくとも4組の信号線の近接部分に対応する等価コンデンサの特性値を生成し、異なる位置にある複数の近接部分に対し上記3つの工程を繰り返すことで複数の特性値を生成し、これらの特性値により前記静電容量式パネル上の少なくとも1つの制御点の位置情報を推定し、前記制御点は前記静電容量式パネルが導体の接近又は接触に応じて生成するものである。
【0006】
上記制御点検出方法及び装置において、前記第1充放電信号は、低電圧から高電圧へ増加する充電信号であり、前記第2充放電信号は、高電圧から低電圧へ減少する放電信号であり、前記第3充放電信号は、高電圧から低電圧へ減少する放電信号であり、前記第4充放電信号は、低電圧から高電圧へ増加する充電信号であることが好ましい。
【0007】
また、上記制御点検出方法及び装置において、さらに、これらの特性値を特性値配列に並べ、特性値配列におけるデータ分布に基づいて、前記静電容量式パネルの1つ又は多数の制御点の位置情報を推定する工程を含むことが好ましい。
【0008】
さらに、上記制御点検出方法及び装置において、前記特性値は、「+」、「−」及び「0」のうちの1つであってよい。
【0009】
さらに、上記制御点検出方法及び装置において、前記特性値配列に基づいて前記静電容量式パネル上の少なくとも1つの制御点の位置情報を推定する工程は、下記工程を含む:前記特性値配列から3×3配列を選び、演算を行う工程;前記演算の結果が第1状態に合致する場合、1つの制御点の位置情報と第1オフセットベクトルを判断する工程;前記演算の結果が第2状態に合致する場合、前記制御点の前記位置情報と第2オフセットベクトルを判断する工程;前記演算の結果が第3状態に合致する場合、前記制御点の前記位置情報と第3オフセットベクトルを判断する工程;前記演算の結果が第4状態に合致する場合、前記制御点の前記位置情報と第4オフセットベクトルを判断する工程。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、同時に少なくとも2組の信号線で検出を行う。従って、同じ配線密度では、本発明は、検出の解像度を2次元で2倍に上げることができ、全体の解像度を4倍に上げることができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る静電容量式パネルを示す機能ブロック図を示す。この静電容量式パネルは、横方向(第1の方向)に配列されたM本の送信信号線11−1Mと、縦方向(第2の方向)に配列されたN本の受信信号線21−2Nと、これらの信号線の近接部分(本実施形態では、これらの信号線の交差部分であるが、同一平面上に並列するものであっても良い)に形成されるM×N個のコンデンサC
11−C
mnとを含む。これらのコンデンサは、導体(例えば、指)の接近又は接触に応じて静電容量値の変化が発生する。また、本発明の一実施形態に係る検出方法によれば、これらのコンデンサの静電容量を大きくする必要はなく、約100fF−10pFといった広い範囲で効果的に働く。なお、従来技術では、約1−5pFの範囲にする必要があったので、本発明は、従来技術と比べて相当な改善を達成したものである。充放電信号発生装置190は、M本の送信信号線11−1Mに電気的に接続され、必要な充放電信号を生成する。また、電圧信号処理装置180は、N本の受信信号線21−2Nに電気的に接続され、生成される電圧信号を受信信号線21−2Nによって受信し処理を行うことができる。本発明は、従来の欠点を改善するため、
図2及び2Bのフローチャートに示す工程を含む新しい検出方法を提供する。
【0013】
図2に示すように、工程101では、充放電信号発生装置190は、第1時間において、横方向に配列されたM本の送信信号線11−1Mから少なくとも2組の送信信号線を選択し、それぞれ第1充放電信号と第2充放電信号を入力し、また電圧信号処理装置180は、縦方向に配列されたN本の受信信号線のうちの少なくとも2組の受信信号線から、対応する第1電圧信号と第2電圧信号をそれぞれ受信する。例えば、横方向に配列されたM本の送信信号線11−1Mから選択された2組の送信信号線は、隣接する送信信号線12、13であり、縦方向に配列されたN本の受信信号線から選択された2組の受信信号線は、隣接する両受信信号線22、23であるものとする。すなわち、この実施形態においては、1組の信号線は単独の信号線で構成されているが、これに限定されるものではなく、各組の信号線は複数の信号線により構成されていてもよい。例えば
図5に示すように、送信信号線12に入力される第1充放電信号は、0Vから正電圧3Vへ増加する充電信号であり、送信信号線13に入力される第2充放電信号は、3Vから0Vへ減少する放電信号であってよい。また、受信信号線22、23からそれぞれ受信された第1電圧信号と第2電圧信号は、
図1に示す比較回路18によって第1電圧信号と第2電圧信号の比較が行われ、出力端Voから第1電圧差値又は第1電圧差値と等価の関数値が出力される。例えば、異なる比較方法又は回路により、第1電圧差値と同じ極性であるものの非線形の関数値を得るか、又は、充放電信号の大きさを調節することにより、第1電圧信号と第2電圧信号差値の関数を取得する。
【0014】
次に、工程102では、充放電信号発生装置190は、第2時間において、横方向に配列されたM本の送信信号線11−1Mのうちの少なくとも2組の送信信号線にそれぞれ第3充放電信号と第4充放電信号を入力し、また電圧信号処理装置180は、縦方向に配列されたN本の受信信号線のうちの少なくとも2組の受信信号線から、対応する第3電圧信号と第4電圧信号をそれぞれ受信する。例えば、横方向に配列されたM本の送信信号線11−1Mから選択された2組の送信信号線は、隣接する送信信号線12、13であり、縦方向に配列されたN本の受信信号線から選択された2組の受信信号線は、隣接する両受信信号線22、23であるものとする。例えば
図5に示すように、送信信号線12に入力される第3充放電信号は、3Vから0Vへ減少する放電信号であり、送信信号線13に入力される入力される第4充放電信号は、0Vから正電圧3Vへ増加する充電信号であってよい。また、受信信号線22、23からそれぞれ受信された第3電圧信号と第4電圧信号は、
図1に示す比較回路18によって比較され、出力端Voから第2電圧差値又は第2電圧差値と等価の関数値が出力される。例えば、異なる比較方法又は回路により、第2電圧差値と同じ極性であるものの非線形の関数値を得るか、又は、充放電信号の大きさを調節することにより、第3電圧信号と第4電圧信号差値の関数を取得する。
【0015】
次に、工程103において、電圧信号処理装置180は、上記第1電圧差値又はそれと等価の関数値と、上記第2電圧差値又はそれと等価の関数値とに基づいて、これらの4組の信号線の交差部分に対応する等価コンデンサの特性値を生成する。本実施形態では、横方向に隣接する送信信号線12、13と縦方向に隣接する受信信号線22、23との近接部分に対応する等価コンデンサの特性値である。また、本実施形態では、第1電圧差値又はその関数値から第2電圧差値又はその関数値を引いた値は、静電容量C
22の特性値に対応すると定義される。
【0016】
次に、電圧信号処理装置180は、すべての横方向に隣接する送信信号線及び縦方向に隣接する受信信号線に対して上記工程101−103を繰り返すことにより、複数の特性値を生成し、さらに特性値配列A[p,q]を形成する。基本的に、上記特性値配列A[p,q]によれば、上記静電容量式パネル上の1つ又は多数の制御点の位置情報を推定することができる。なお、「制御点」とは、指又は他の導体が上記静電容量式パネルに接近するときの位置である。工程104において、すべての位置又は予定の位置に対して上記工程がすべて行われ、対応する特性値が得られたと判断されると、工程105へ進む。
【0017】
最後に、工程105において、上記特性値配列A[p,q]におけるデータ分布に基づいて、静電容量式パネル上の1つ又は多数の制御点の位置情報を推定することができる。工程105は、電圧信号処理装置180を含む静電容量式パネルの制御回路チップで行われるか、又は、特性値配列A[p,q]を上記静電容量式パネルが応用される情報システム、例えば、ノート型パソコン、タブレット型コンピューター等へ送り、情報システムによって工程105を行うことも可能である。
【0018】
上記技術をさらに詳しく説明するため、
図4に示す回路構造及び
図5に示す信号波形を参照しながら具体例の説明を行う。しかし、本発明の技術は下記方法に限定されない。本実施形態では、横方向に隣接する2つの送信信号線及び縦方向に隣接する2つの受信信号線を1つのユニットとして検出を行う。従って、4つの信号線の交差部分をカバーする1つのウィンドウ20を移動させることにより、静電容量式パネルの全体を走査するとみなすことができる。ウィンドウ20が信号線X
0、X
1、Y
0、Y
1の交差部分に移動してきて、指(又は導体)が接近又は接触する点とウィンドウ20との間の相対位置関係が4つの信号線交点の右上位置1にある場合、上記工程101−102により得られる第1電圧差値と第2電圧差値はそれぞれ+ΔVと−ΔVとなる。そのため、工程103(第1電圧差値から第2電圧差値を引く)で得られる特性値は、+2ΔVとなる。指(又は導体)が接近又は接触する点とウィンドウ20との間の相対位置関係が4つの信号線交点の右下位置2にある場合、上記工程101−102により得られる第1電圧差値と第2電圧差値はそれぞれ−ΔVと+ΔVとなる。そのため、工程103(第1電圧差値から第2電圧差値を引く)で得られる特性値は、−2ΔVとなる。指(又は導体)が接近又は接触する点とウィンドウ20との間の相対位置関係が4つの信号線交点の左下位置3にある場合、上記工程101−102により得られる第1電圧差値と第2電圧差値はそれぞれ+ΔVと−ΔVとなる。そのため、工程103(第1電圧差値から第2電圧差値を引く)で得られる特性値は、+2ΔVとなる。指(又は導体)が接近又は接触する点とウィンドウ20との間の相対位置関係が4つの信号線交点の右上位置4にある場合、上記工程101−102により得られる第1電圧差値と第2電圧差値はそれぞれ−ΔVと+ΔVとなる。そのため、工程103(第1電圧差値から第2電圧差値を引く)で得られる特性値は、−2ΔVとなる。
【0019】
一方、指(又は導体)が接近又は接触する点とウィンドウ20との間の相対位置関係が、
図4に示す位置5、6、7、8(すなわち、ウィンドウ20以外の領域)にある場合、工程101−103により得られる特性値は、それぞれ位置1、2、3、4と極性が一致するが絶対値は小さい。
【0020】
また、指(又は導体)が接近又は接触する点とウィンドウ20との間の相対位置関係が、
図4に示す位置9にある場合、送信信号線上の充放電信号が十分に強い限り、工程101で得られる第1電圧差値と工程102で得られる第2電圧差値はそれぞれ0となる。そのため、工程103において第1電圧差値から第2電圧差値を引いて得られる特性値は、0となる。さらに、指(又は導体)が接近又は接触する点とウィンドウ20との間の相対位置関係が、
図4に示す位置10にある場合、工程101で得られる第1電圧差値と工程102で得られる第2電圧差値はそれぞれ−ΔVと−ΔVとなる。そのため、工程103において第1電圧差値から第2電圧差値を引いて得られる特性値も、0となる。また、ウィンドウ20が信号線X
0、X
1、Y
0、Y
1の交差部分に移動してきて、もし指(又は導体)が接近又は接触していないか、もしくは指(又は導体)が接近又は接触する点とウィンドウ20との間の相対位置関係が位置(4−1)、位置(4−2)又は位置(4−3)にある場合、工程101−103により得られる特性値は、すべて0となる。
【0021】
このように、寸法が2×2であるウィンドウ20が静電容量式パネルの全体を走査した後、1つの特性値配列A[p,q]を生成することができる。そのうち、それぞれのウィンドウ位置に対応して上記工程で得られた特性値が保存される。なお、特性値は、正値、負値及び0、すなわち「+」、「−」及び0に分けられる。
【0022】
上記特性値配列A[p,q]におけるデータ分布に基づいて分析し、工程104によれば静電容量式パネル上の1つ又は多数の制御点の位置情報を推定することができる。前述のように、制御点とは、指が上記静電容量式パネルに接近又は接触する位置である。例えば、指が静電容量式パネルに接近又は接触していないとき、所定の時間内で走査して得られる特性値配列A[p,q]のすべてのデータは、0となる。また、指が静電容量式パネルのいずれかの送信信号線と受信信号線の交点(X
0,Y
0)に接近又は接触する時、その交点に対応する特性値とその周囲の8個の特性値は、
図6(a)に示すような3×3配列となる。そのため、この3×3配列に対し演算を行い、演算の結果が
図6(a)に示す第1状態(例えば、図における特性値の分布状態)に合致する場合、制御点の位置情報(X
0,Y
0)と第1オフセットベクトル0を判断することができる。すなわち、特性値配列A[p,q]の局部に
図6Aに示すデータ分布が現れる時、(X
0,Y
0)には1つ制御点があると推測することができる。また、特性値配列A[p,q]に
図6(a)に示すようなデータ分布が多数現れる時、多数の制御点があると推測することができる。
【0023】
これ以外にも、特性値配列A[p,q]の局部に
図6(b)、
図6(c)又は
図6(d)のデータ分布が現れる時、上記位置に1つ制御点がことを推測することもできるが、その位置は交点にではなく、交点(X
0,Y
0)の付近にあって、第2オフセットベクトル42、第3オフセットベクトル43又は第4オフセットベクトル44を有する。例えば、
図6(b)のデータ分布は、制御点が交点(X
0,Y
0)の下(例えば、
図3の位置(4−3))にあることを意味し、
図6(c)のデータ分布は、制御点が交点(X
0,Y
0)の右(例えば、
図3の位置(4−1))にあることを意味し、また
図6(d)のデータ分布は、制御点が交点(X
0,Y
0)の右下(例えば、
図3の位置(4−2))にあることを意味する。従って、同じ配線密度では、本発明は、検出の解像度を2次元で2倍に上げることができ、全体の解像度を4倍に上げることができる。
【0024】
なお、
図5に示す充放電信号は、説明するための一例に過ぎず、正電圧3Vから0Vへ減少する又は0Vから正電圧3Vへ増加するのみに制限されない。比較的に大きいある固定電圧から比較的に小さいある固定電圧へ減少し、又は比較的に小さいある固定電圧から比較的に大きいある固定電圧へ増加するものであれば、使用することが可能であり検出の目的を達成することができる。予め0V及び3Vで検出を行うことにすれば、回路設計のバランスを取ることができるのみである。
【0025】
なお、横方向に隣接する2つの送信信号線及び縦方向に隣接する2つの受信信号線を利用して位置検出を行うため、
図1に示すように、静電容量式パネルのX方向及びY方向の周縁にそれぞれ少なくとも1本のダミー信号線10、20を増設する必要がある。ダミー信号線10、20は、送信信号線11、受信信号線21に対して上記演算を行うために用いられる。しかし、ダミー信号線には、コンデンサを配置する必要はない。また、ダミー信号線の設置を省略し、直接的に送信信号線12、受信信号線22を鏡映して、疑似のダミー信号線10、20として、送信信号線11、受信信号線21に上記演算行うために用いることも可能である。
【0026】
図7は、本発明の技術手段を多数の検出チップに応用し1枚の静電容量式パネル50を制御する場合の機能ブロック図を示す。
図7は、2枚の検出チップを例にして、異なる組の送信信号線又は受信信号線X
c1、X
c2が異なる検出チップ51、52に分けられ処理される場合を示す。この場合、検出チップの間には、参考電圧伝送線53を設置する必要がある。参考電圧伝送線53は、すべての検出チップに対して、参考するための参考電圧信号を伝送する。それにより、異なる検出チップに属する受信信号線で生成される電圧信号に対して比較演算を行う時に、同じ参考電圧を提供する。また、検出チップ51、52は工程101、102で得られた電圧差値又は工程103で得られた特性値を後端のマイクロ制御装置54へ伝送し、そこで処理されると、対応する制御点位置情報を得ることができる。それにより、本発明の主な目的が達成される。
【0027】
また、
図8は、静電容量式パネル60の隣接する受信信号線Y
61、Y
62が、ちょうど、それぞれ異なるチップ61、62に属する場合を示す。チップ61とチップ62の間では、相互に接続される信号伝送線(例えば、
図8に示す伝送線63)により、隣接する1本又は多本の信号線の電圧信号を、参考のためもう1枚のチップへ伝送することができる。それにより、上記演算を完成し、本発明の主な目的を達成することができる。あるいは、
図9に示すように、静電容量式パネル70上の受信信号線Y
71とY
73との間にある受信信号線Y
72を同時に異なるチップ71とチップ72へ接続することにより、受信信号線Y
72上の電圧信号を2枚のチップ71、72が参考できるようにする。それにより、上記演算を完成し、本発明の主な目的を達成することができる。
【0028】
図10は、
図1に示す比較回路の他の変形例を示す。この変形例では、第1コンデンサ81と、第2コンデンサ82と、比較回路88とにより、もう1つの比較方法を行う。詳しく説明すると、上記工程101において、同様に、充放電信号発生装置190は、第1時間において、横方向に配列されたM本の送信信号線11−1Mから少なくとも2組の送信信号線を選択し、それぞれに第1充放電信号と第2充放電信号を入力し、また電圧信号処理装置180は、縦方向に配列されたN本の受信信号線のうちの少なくとも2組の受信信号線から、対応する第1電圧信号と第2電圧信号をそれぞれ受信する。例えば、横方向に配列されたM本の送信信号線11−1Mから選択された2組の送信信号線は、隣接する送信信号線12、13であり、縦方向に配列されたN本の受信信号線から選択された2組の受信信号線は、隣接する両受信信号線22、23であるものとする。例えば
図5に示すように、送信信号線12に入力される第1充放電信号は、0Vから正電圧3Vへ増加する充電信号であり、送信信号線13に入力される第2充放電信号は、3Vから0Vへ減少する放電信号であってよい。また、縦方向に隣接する2つの受信信号線22、23からそれぞれ受信された第1電圧信号と第2電圧信号については、
図10に示す第1コンデンサ81の入力電圧V81及び第2コンデンサ82の入力電圧V82のレベルを制御するので、比較回路88の2つの入力端子881,882の間の電圧値を一致させることによって、出力端子883の出力電圧を0レベルに維持し、かつ入力端子881、882の電圧値が一致した時の入力電圧V81とV82のレベル差を第1電圧差値とする。あるいは、同じ入力電圧V81とV82を提供するけれども、第1コンデンサ81と第2コンデンサ82の静電容量を変えることにより、同じく比較回路88の2つの入力端子881、882の間の電圧値を一致させることによって、出力端子883の出力電圧を0レベルに維持し、かつ入力端子881,882の電圧値が一致した時の第1コンデンサ81と第2コンデンサ82の静電容量の差を、第1電圧差値と等価の関数値とする。ここで、
図1に示す比較回路18は、アナログ−デジタル変換回路で実現する必要があるのに対し、
図10に示す比較回路88は、比較的に簡単なシングルビット比較回路で実現することができる。
【0029】
工程102では、同様に、充放電信号発生装置190は、第2時間において、上記横方向に配列された少なくとも2組の送信信号線にそれぞれ第3充放電信号と第4充放電信号を入力し、また、電圧信号処理装置180は、上記縦方向に配列された少なくとも2組の受信信号線から、対応する第3電圧信号と第4電圧信号をそれぞれ受信する。例えば、横方向に配列された2組の送信信号線は、隣接する送信信号線12、13であり、縦方向に配列された2組の受信信号線は、隣接する両受信信号線22、23であるものとする。例えば
図5に示すように、送信信号線12に入力される第3充放電信号は、3Vから0Vへ減少する放電信号であり、送信信号線13に入力される入力される第4充放電信号は、0Vから正電圧3Vへ増加する充電信号であってよい。また、受信信号線22、23からそれぞれ受信された第3電圧信号と第4電圧信号は、
図10に示す第1コンデンサ81の入力電圧V81及び第2コンデンサ82の入力電圧V82のレベルを制御するので、比較回路88の2つの入力端子881、882の間の電圧値を一致させることによって、出力端子883の出力電圧を0レベルに維持し、かつ入力端子881、882の電圧値が一致した時の入力電圧V81とV82のレベル差を第2電圧差値とする。あるいは、同じ入力電圧V81とV82を提供するけれども、第1コンデンサ81と第2コンデンサ82の静電容量を変えることにより、同じく比較回路88の2つの入力端子881、882の間の電圧値を一致させることによって、出力端子883の出力電圧を0レベルに維持し、かつ入力端子881、882の電圧値が一致した時の第1コンデンサ81と第2コンデンサ82の静電容量の差を、第2電圧差値と等価の関数値とする。
【0030】
なお、上記実施形態では、横方向及び縦方向に隣接する2組(2つ)の信号線を例にして説明したが、本発明の技術手段は、横方向に配列されたM本の送信信号線のうちの2組又はそれ以上の送信信号線を選んでそれぞれ充放電信号を入力し、また対応する電圧信号を、それぞれ縦方向に配列されたN本の受信信号線のうちの2組又はそれ以上の受信信号線によって受信するように構成してもよい。また、2組又はそれ以上の送信信号線は隣接せず、その間に他の送信信号線があってもよい。さらに、1組の信号線は、単独の信号線であってもよいし、複数の信号線により構成されていてもよい。複数の送信信号線又は複数の受信信号線によりそれぞれの1組の送信信号線又は1組の受信信号線を完成することは、検出感度の向上及び検出面積の増加に貢献する。それにより、導体を静電容量式パネルに接近させれば、それを検出できるようになり、導体を直接静電容量式パネルに接触させなくてもよい。また、本発明によれば、N本の受信信号線のうちの2組又はそれ以上の受信信号線に充放電信号をそれぞれ入力し、M本の送信信号線のうちの2組又はそれ以上の送信信号線から、対応して生成された電圧信号を受信することもできる。それは、マルチプレクサー(図示せず)により回線接続を変えることによって実現可能である。さらに、電圧信号処理装置180は、2つ又は多数のアナログ/デジタル変換装置或いはシングルビット比較回路により構成することが可能である。さらに、2つ又は多数のアナログ/デジタル変換装置は、異なるチップに設置されることも可能であり、これは回路設計の変更に該当するため、ここでは説明を省略する。
【0031】
以上のように、本発明は静電容量式パネルに応用される制御点検出方法及び装置を提供する。新しい検出方法及び装置により、信号線の本数を増やさない状況でも確実に制御点の位置情報を検出することができる。以上のように、好適な実施形態を参照しつつ本発明を説明したが、本発明は上記内容に制限されるものではなく、当業者が本発明の主旨及び範囲内で容易に想到しえる変更又は置換は、本発明の保護範囲内に含まれる。従って、本発明の保護範囲は、以下に添付の特許請求の範囲により定義される。