(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
一部の実施形態に従って、キャップされたフレーム時間を使用するという知識を用いて、電力消費を低減することができる。一般に、キャップされたフレーム時間は、グラフィクス処理において1つのフレームをレンダリングするのに予め割り当てられた期間である。一般に、フレーム時間は、デバイスが高い利用率で稼働して電力を消費するレンダリング処理と、次のフレームのタイムスロットは保留のままでアイドル電力のみが消費されるダウンタイムを伴う。一部の実施形態では、そのようなダウンタイムをより良く使用することによって、電力消費の低減を達成することができる。
【0008】
図1Aを参照すると、電力対時間の仮説的なグラフにおいて、実際のレンダリングが、示されている4つのキャップされたフレーム時間の各々の過程の間のアイドル電力の上のそれぞれプラスの山の部分において起こる。フレームの数はいずれにも限定されない。フレーム時間は、実際にレンダリングに使用される時間よりも長い傾向がある。フレームレートは、ゲーム及び他のアプリケーションにおける制約に対して上限が定められる(キャップされる)。これは、中央処理ユニット及びグラフィクス処理ユニットが、画像をレンダリングした後に、新たな画像をレンダリングする時間になるまで待つことを意味する。しかしながら、いくつかの画像を、ダブル又はトリプルバッファのために並行してレンダリングすることができる。
【0009】
通常、キャップされたフレーム時間の始まりに電力ブーストがあり、その後、電力消費は低くなる。この低電力消費の期間の間、中央処理ユニット及びグラフィクス処理ユニットは、レンダリングすべき次のフレームを待っている。しかし、これらの待機中のプロセッサの電力消費は、ゼロではなく、むしろ、これらのプロセッサは次のオペレーションを行う準備が整った状態を保つのに必要なアイドル電力を消費する。
【0010】
この例において、異なるピーク電力及び異なる実際のレンダリング時間の4つのフレームが示されているが、これらの4つのフレームはそれぞれ、同じキャップされたフレーム時間、この例では50ミリ秒(ms)を含む。典型的に、キャップする時間は、しばしば60ヘルツ(Hertz)の垂直同期(VSYNC)と等しいか、又は多様な垂直同期(VSYNC)である。
【0011】
一部の実施形態に従って、新たなアプリケーションプログラムインタフェース(API)コールを用いて、電力消費を低減することができる。例えばこれは、例えばOpenGL、OpenGL ES及びDirectX APIなどの従来のレンダリングプロトコルへの追加とすることができる。
【0012】
中央処理ユニット及び/又はグラフィクス処理ユニットが、このようなキャップされた時間フレーム期間を知っている場合、各フレーム内のアイドル時間がAPIコールを介して使用される。その後、処理ユニットはフレームのレンダリングが完了したときを知っているので、処理ユニットは、次のフレームが開始するまでの期間もわかる。この期間が十分に長い場合、中央処理ユニット及びグラフィクス処理ユニットは、一実施形態において
図1Bの平行斜線によって示される、より深いスリープモードに入ることができる。より深いスリープモードにおける電力消費は、アイドル電力モードよりもずっと低い。例えば、電力制御インタフェース(ACPI:Advanced Configuration and Power Interface)の仕様では、プロセッサが、一例としてC0の電力消費状態からC3の電力消費状態まで低減されることができる。平行斜線で示された領域は、より深い電力消費状態から得られる電力消費の低減を示している。
【0013】
したがって、
図1Bの場合、第1、第2及び第4のフレームはそれぞれこの技術の利益を有するが、第3のフレームは、アイドル状態が短すぎて、より深いアイドル電力状態に遷移することにより達成され得る電力低減の効果的な使用ができない。これは、電力時間に対するアイドルが非常に短いので、電力消費状態を低減して、直ぐに高電力消費状態に戻すことが、電力を無駄にするためである。
【0014】
図1Cに示される更に別の実施形態は、レンダリング作業に実際にかかる時間を長くすることによって、キャップされたフレーム時間の知識を用いる。あるフレームにおける実際のレンダリングと次のものとの間には未使用の時間が存在するので、実際のレンダリングの間はより少ない電力を使用し、さらに次のサイクル用の時間を十分に残して作業を終わらせることができる。作業は、十分な数のコアを十分にアクティブに保ったまま、より低いクロック周波数を使用すること、及び/又はより深いスリープモードへと複数のシェーダーコアをシャットダウンすることによって、ゆっくりと行われる。再び、予測されるフレームのレンダリング時間の事前の知識を使用して、この電力節約が達成される。
【0015】
図1Dに図示される更に別の例として、キャップされたフレーム時間を提供したAPIを使用して、フレームのレンダリングの開始部分にある最初の2つのフレームについて示されているように電力利用を増加させ、これにより作業をより迅速に終了させることができる。これは、シェーダーコアを高電力消費モードで実行することによって、及び/又はクロック周波数を増加させることによって行われる。使用されるバッテリ技術に応じて、これは最も電力効率のよい方法となり得る。これを次の段落で詳述する。
【0016】
一部のバッテリ型のデバイスは、高電力利用率で短い期間の間だけ作業するとき、より長い期間の間に低電力を使用することに比べて、よりエネルギ効率が良いことがあるが、これは電力利用が線形ではないからである。したがって、電力消費を増加させて、実際のレンダリング時間を低減し、そして深いアイドル電力消費状態の時間を増加させることによって、ある特定のバッテリ技術に対する電力消費の節約を達成することができる。
【0017】
さらに別の実施形態として、必要なデータが利用可能であり、深いスリープに入るのに十分な時間が存在する場合、次のフレームのレンダリングを早く開始することができる。これは、次のフレームの後、より深いスリープを延長することができる。例えば
図1Dにおいて、3番目のフレームと4番目フレームの間には深いスリープに入るのに十分な時間が存在しないので、完全な2つのフレーム時間が経過するのを待つ代わりに、4番目のフレームは、3番目のフレームのすぐ後で開始されている。
【0018】
図2に示される電力節約シーケンス10は、上述の実施形態の1つ又は複数を使用する。このシーケンスを、ソフトウェア、ファームウェア及び/又はハードウェアで実装することができる。ソフトウェア及びファームウェアの実施形態は、磁気記憶装置、光記憶装置又は半導体記憶装置などの、1つ又は複数の非一時的なコンピュータ読取可能媒体に格納される、コンピュータにより実行される命令によって実装される。
【0019】
シーケンス10は、フレームをレンダリングすること(ブロック11)によって開始し、次いでブロック12に示されるように、中央処理ユニット及び/又はグラフィクス処理ユニットにおいて、キャップされたフレーム時間にアクセスする。次いでブロック14に示されるように、エネルギ節約モードを選択する。例えば一実施形態では、異なる節約モードを、
図1B、1C及び1Dとの関連で例示される技術によって表すことができる。ひし形ブロックの16において判断されるときに、
図1Bに対応するモードAが選択される場合、次いで処理はブロック18に示されるように、アイドル時間においてより深いスリープに入る。ひし形ブロックの16において判断されるとき、モードAが選択されなかった場合はひし形ブロック20のチェックにより、
図1Cに対応するモードBを選択するかどうか判断する。モードBを選択する場合、ブロック22に示されるように、より長い時間にわたって少ない電力が使用される。最後に、モードA及びモードBのいずれも選択されなかった場合は、次いでブロック24に示されるように、
図1Dに対応するモードCが選択されたと仮定する。この場合、より多い電力を少ない時間の間使用し、より多くの時間を、より深いアイドル電力状態に費やすことができる。アイドル時間がない場合は、電力節約方法を選択しなくてよい。
【0020】
図3は、システム700の実施形態を図示している。諸実施形態において、システム700はメディアシステムとすることができるが、システム700はこのようなコンテキストに限定されない。例えばシステム700を、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップコンピュータ、ウルトララップトップコンピュータ、タブレット、タッチパッド、ポータブルコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、パルムトップコンピュータ、個人用携帯情報端末(PDA)、携帯電話、携帯電話/PDAの組み合わせ、テレビジョン、スマートデバイス(例えばスマートフォン、スマートタブレット若しくはスマートテレビジョン)、モバイルインターネットデバイス(MID)、メッセージングデバイス、データ通信デバイス等に組み込むことができる。
【0021】
諸実施形態において、システム700は、ディスプレイ720に結合されるプラットフォーム702を備える。プラットフォーム702は、コンテンツを、コンテンツサービスデバイス730又はコンテンツ配信デバイス740、あるいは他の同様のコンテンツソースなどのコンテンツデバイスから受け取ることができる。1つ又は複数のナビゲーション機能を備えるナビゲーションコントローラ750を使用して、例えばプラットフォーム702及び/又はディスプレイ720と対話することができる。これらのコンポーネントの各々を以下で詳細に説明する。
【0022】
諸実施形態において、プラットフォーム702は、チップセット705、プロセッサ710、メモリ712、記憶装置714、グラフィクスサブシステム715、アプリケーション716及び/又は無線機718の任意の組み合わせを備えることができる。チップセット705は、プロセッサ710、メモリ712、記憶装置714、グラフィクスサブシステム715、アプリケーション716及び/又は無線機718の間の相互通信を提供することができる。例えばチップセット705は、記憶装置714との相互通信を提供する能力を有する記憶装置アダプタ(図示せず)を含むことができる。
【0023】
プロセッサ710を、複数命令セットコンピュータ(CISC)又は縮小命令セットコンピュータ(RISC)プロセッサ、x86命令セット互換プロセッサ、マルチコア、又は任意の他のマイクロプロセッサ又は中央処理ユニット(CPU)として実装することができる。諸実施形態において、プロセッサ710は、デュアルコアプロセッサ、デュアルコアモバイルプロセッサ等を備えることができる。プロセッサはメモリ712とともに、
図2のシーケンスを実装することができる。
【0024】
メモリ712は、これらに限定されないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)又はスタティックRAM(SRAM)などの揮発性メモリデバイスとして実装されることができる。
【0025】
記憶装置714は、これらに限定されないが、磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープデバイス、内部記憶デバイス、外付け記憶デバイス、フラッシュメモリ、バッテリバックアップ型のSDRAM(シンクロナスDRAM)及び/又はネットワークアクセス可能な記憶デバイスなどの非揮発性記憶デバイスとして実装されることができる。諸実施形態において、記憶装置714は、例えば複数のハードドライブが含まれるときに有益なデジタル媒体のために防御性が強化された記憶性能を向上させる技術を備えることができる。
【0026】
グラフィクスサブシステム715は、表示用に静止画又はビデオなどの画像の処理を実行することができる。グラフィクスサブシステム715は、例えばグラフィクス処理ユニット(GPU)又はビジュアル処理ユニット(VPU)とすることができる。アナログ又はデジタルインタフェースを使用して、グラフィクスサブシステム715及びディスプレイ720を通信可能に結合することができる。例えば、このインタフェースは、高解像度マルチメディアインタフェース(HDMI)、ディスプレイポート、無線HDMI(登録商標)及び/又は無線HD準拠の技術のうちのいずれかとすることができる。グラフィクスサブシステム715は、プロセッサ710又はチップセット705に統合することができる。グラフィクスサブシステム715は、チップセット705に通信可能に結合されるスタンドアロンのカードとすることができる。
【0027】
本明細書で説明されるグラフィクス及び/又はビデオ処理技術を、様々なハードウェアアーキテクチャで実装することができる。例えばグラフィクス及び/又はビデオ機能をチップセット内に統合することができる。あるいは、別個のグラフィクス及び/又はビデオプロセッサを使用してもよい。更に別の実施形態として、グラフィクス及び/又はビデオ機能は、マルチコアプロセッサを含む汎用プロセッサによって実装されてもよい。更なる実施形態において、上記機能を家庭用電化製品デバイスに実装することもできる。
【0028】
無線機718は、様々な定説な無線通信技術を使用して信号を送受信する機能を有する、1つ又は複数の無線機を含むことができる。そのような技術は、1つ又は複数の無線ネットワークにわたる通信をともなうことがある。例示的な無線ネットワークは、(これらには限定されないが)無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、無線メトロポリタンエリアネットワーク(WMAN)、セルラネットワーク及び衛星ネットワークを含む。そのようなネットワークにわたって通信する際に、無線機718は、任意のバージョンの1つ又は複数の適用可能な規格に従って動作することができる。
【0029】
諸実施形態において、ディスプレイ720は、任意のテレビジョンタイプのモニタ又はディスプレイを備えることができる。ディスプレイ720は、例えばコンピュータディスプレイスクリーン、タッチスクリーンディスプレイ、ビデオモニタ、テレビジョン類似のデバイス及び/又はテレビジョンを備えることができる。諸実施形態において、ディスプレイ720はホログラフィックディスプレイとすることができる。また、ディスプレイ720は、視覚的投影を受け取ることができる、透過性の表面(surface)とすることができる。そのような視覚的投影は、様々な形式の情報、画像及び/又はオブジェクトを伝達することができる。例えばそのような投影は、モバイル拡張現実(MAR:mobile augmented reality)アプリケーション用の視覚的オーバーレイとすることができる。1つ又は複数のソフトウェアアプリケーション716の制御の下で、プラットフォーム702はユーザインタフェース722をディスプレイ720に表示することができる。
【0030】
諸実施形態において、コンテンツサービスデバイス730は、任意の全国的なサービス、国際的なサービス、及び/又は独立のサービスによってホストされることができ、したがって例えばインターネントを介してプラットフォーム702に対してアクセス可能である。プラットフォーム702及び/又はコンテンツサービスデバイス730はネットワーク760に結合されて、ネットワーク760との間でメディア情報を通信(例えば送信及び/又は受信)することができる。コンテンツ配信デバイス740もプラットフォーム702及び/又はディスプレイ720に結合されることがある。
【0031】
諸実施形態において、コンテンツサービスデバイス730は、ケーブルテレビジョンボックス、パーソナルコンピュータ、ネットワーク、電話、インターネット対応デバイス、あるいはデジタル情報及び/又はコンテンツを配信する能力を有する装置、並びにコンテンツプロバイダ及びプラットフォーム702及び/又はディスプレイ720の間でネットワーク760経由又は直接コンテンツを一方向又は双方向で通信することができる任意の他の同様のデバイスを備えることができる。コンテンツは、システム700内のコンポーネントのいずれか1つとの間で、及びネットワーク760を介してコンテンツプロバイダとの間で一方向及び/又は双方向で通信されうることが認識されよう。コンテンツの例には、例えばビデオ、音楽、中間及びゲーム情報等を含む、任意のメディア情報が含まれる。
【0032】
コンテンツサービスデバイス730は、メディア情報、デジタル情報及び/又は他のコンテンツを含む、ケーブルテレビ番組などのコンテンツを受信する。コンテンツプロバイダの例には、任意のケーブル又は衛星テレビ又は無線又はインターネットコンテンツのプロバイダが含まれる。提供される例は、本発明の実施形態を限定するようには意図されていない。
【0033】
諸実施形態において、プラットフォーム702は、1つ又は複数のナビゲーション機能を有するナビゲーションコントローラ750から制御信号を受信する。コントローラ750のナビゲーション機能を用いて、例えばユーザインタフェース722と対話することができる。諸実施形態において、ナビゲーションコントローラ750は、ユーザが空間(例えば連続的な多次元の)データをコンピュータに入力できるようにするコンピュータハードウェアコンポーネント(特に、ヒトのインタフェースデバイス)であり得る、ポインティングデバイスとすることができる。グラフィクスユーザインタフェース(GUI)、テレビジョン及びモニタなどの多くのシステムは、ユーザが物理的ジェスチャを使用して、データを制御してコンピュータ又はテレビジョンに提供するのを可能にする。
【0034】
コントローラ750のナビゲーション機能の移動はディスプレイ(例えばディスプレイ720)上で、ディスプレイ上に表示されるポインタ、カーソル、フォーカスリング又は他の視覚的インジケータによってエコーとして返される。例えばソフトウェアアプリケーション716の制御の下で、ナビゲーションコントローラ750に配置されたナビゲーション機能は、例えばユーザインタフェース722上に表示された仮想のナビゲーション機能にマッピングされる。諸実施形態において、コントローラ750は別個のコンポーネントではなく、プラットフォーム702及び/又はディスプレイ720に統合されることができる。しかしながら、諸実施形態は、本明細書で示され、説明される要素又はコンテキストに限定されない。
【0035】
諸実施形態において、ドライバ(図示せず)は、有効にされると、ユーザが、テレビジョンのようなプラットフォーム702を、例えば初期ブートアップの後にボタンのタッチによりすぐにターンオン及びターンオフできるようにするテクノロジを備えることができる。プログラムロジックは、プラットフォーム702がターン「オフ」されるとき、該プラットフォーム702が、コンテンツをメディアアダプタ又は他のコンテンツサービスデバイス730又はコンテンツ配信デバイス740にストリームできるようにする。加えて、チップセット705は、例えば5.1サラウンドのサウンドオーディオ及び/又は7.1サラウンドのサウンドオーディオ用のハードウェア及び/ソフトウェアサポートを備えることができる。ドライバは、統合型のグラフィクスプラットフォーム用のグラフィクスドライバを含むことができる。諸実施形態において、グラフィクスドライバは、周辺コンポーネント相互接続(PCI:peripheral component interconnect)エクスプレスグラフィクスカードを備えることができる。
【0036】
様々な実施形態において、システム700内に示されたコンポーネントのいずれか1つ又は複数を統合することができる。例えばプラットフォーム702とコンテンツサービスデバイス730とを統合してもよく、プラットフォーム702とコンテンツ配信デバイス740とを統合してもよく、あるいはプラットフォーム702とコンテンツサービスデバイス730とコンテンツ配信デバイス740とを統合してもよい。様々な実施形態において、プラットフォーム702及びディスプレイ720を、統合型ユニットとすることができる。例えば、ディスプレイ720とコンテンツサービスデバイス730とを統合することができ、ディスプレイ720とコンテンツ配信デバイス740とを統合することができる。これらの例は本発明を限定するようには意図されていない。
【0037】
様々な実施形態において、システム700を、無線システム、有線システム又はその双方の組み合わせとして実装することができる。無線システムとして実装されるとき、システム700は、1つ又は複数のアンテナ、送信機、受信機、トランシーバ、増幅器、フィルタ、及び制御ロジックなど、無線共有媒体を介して通信するのに適切なコンポーネント及びインタフェースを含むことができる。無線共有媒体の例には、RFスペクトルなどの無線スペクトルの一部が含まれる。有線システムとして実装されるとき、システム700は、有線通信媒体を介して通信するのに適切なコンポーネント及びインタフェースを含むことができ、これらには、例えば入出力(I/O)アダプタ、該I/Oアダプタを対応する有線通信媒体と接続する物理コネクタ、ネットワークインタフェースカード(NIC)、ディスクコントローラ、ビデオコントローラ、オーディオコントローラ等が含まれる。有線通信媒体の例には、有線、ケーブル、金属のリード線(metal leads)、プリント基板(PCB)、バックプレーン、スイッチファブリック、半導体物質、ツイストペア線、同軸ケーブル、光ファイバ等が含まれる。
【0038】
プラットフォーム702は、情報を通信するための1つ又は複数の論理チャネルあるいは物理チャネルを確立することができる。そのような情報は、メディア情報及び制御情報を含むことができる。メディア情報は、ユーザに向けられたコンテンツを表す任意のデータを指す。コンテンツの例には、例えば音声会話からのデータ、ビデオ会議、ストリーミングビデオ、電子メール(email)メッセージ、音声メールメッセージ、英数字記号、グラフィクス、画像、ビデオ及びテキスト等が含まれる。音声会話からのデータは、例えば音声情報、無音の期間、背景雑音、快適雑音、トーン等とすることができる。制御情報は、コマンド、命令及び自動化されたシステムに向けられた制御ワードを表す任意のデータを指す。例えば制御情報は、メディア情報をシステムの中でルーティングすること、あるいは所定の手法でメディア情報を処理するようにノードに命令することに使用されることがある。しかしながら、諸実施形態は、
図3に示され、説明される要素又はコンテキストに限定されない。
【0039】
上述のように、システム700を、様々な物理的スタイル又はフォームファクタにおいて具現化することができる。
図4は、システム700が具現化される小さなフォームファクタデバイス800の実施形態を図示している。諸実施形態において、例えばデバイス800を、無線機能を有するモバイルコンピューティングデバイスとして実装することができる。モバイルコンピューティングデバイスは、処理システムと、例えば1つ又は複数のバッテリなどのモバイル電源又は電力供給とを有する任意のデバイスを指す。
【0040】
上述のようにモバイルコンピューティングデバイスの例には、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップコンピュータ、ウルトララップトップコンピュータ、タブレット、タッチパッド、ポータブルコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、パルムトップコンピュータ、個人用携帯情報端末(PDA)、携帯電話、携帯電話/PDAの組み合わせ、テレビジョン、スマートデバイス(例えばスマートフォン、スマートタブレット若しくはスマートテレビジョン)、モバイルインターネットデバイス(MID)、メッセージングデバイス、データ通信デバイス等が含まれる。
【0041】
モバイルコンピューティングデバイスの例には、手首用コンピュータ、指用コンピュータ、リングコンピュータ、メガネコンピュータ、ベルトクリップコンピュータ、アームバンドコンピュータ、シューズコンピュータ、衣類コンピュータ又は他のウェアラブルコンピュータなど、人によって装着されるように構成されたコンピュータも含まれる。諸実施形態では、例えばモバイルコンピューティングデバイスは、コンピュータアプリケーション、並びに音声通信及び/又はデータ通信を実行する能力を有するスマートフォンとして実装されることもある。一部の実施形態を、例としてスマートフォンとして実装されるモバイルコンピューティングデバイスとともに説明したが、他の実施形態は、他の無線モバイルコンピューティングデバイスを使用して実装されることもあることを認識されたい。諸実施形態はこのコンテキストに限定されない。
【0042】
プロセッサ710は、一部の実施形態において、カメラ722及び全地球測位システムセンサ720と通信することができる。プロセッサ710に結合されるメモリ712は、ソフトウェア及び/又はファームウェアの実施形態において、
図2に示されるシーケンスを実装するためのコンピュータ読取可能命令を格納することができる。
【0043】
図4に示されるように、デバイス800は、ハウジング802、ディスプレイ804、入出力(I/O)デバイス806及びアンテナ808を備えることができる。デバイス800はナビゲーション機能812も備えることができる。ディスプレイ804は、モバイルコンピューティングデバイスに適切な情報を表示するための任意の適切なディスプレイユニットを備えることができる。I/Oデバイス806は、情報をモバイルコンピューティングデバイスに入力するための任意の適切なI/Oデバイスを備えることができる。I/Oデバイス806の例には、アルファベットのキーボード、数字のキーパッド、タッチパッド、入力キー、ボタン、スイッチ、ロッカースイッチ、マイクロフォン、スピーカ、音声認識デバイス及びソフトウェア等が含まれる。情報をマイクロフォンによってデバイス800に入力することもできる。そのような情報は、音声認識デバイスによってデジタル化される。諸実施形態はこのコンテキストに限定されない。
【0044】
様々な実施形態を、ハードウェア要素、ソフトウェア要素又はその組み合わせを使用して実装することができる。ハードウェア要素の例には、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路要素(例えばトランジスタ、レジスタ、キャパシタ、インダクタ等)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、論理ゲート、レジスタ、半導体デバイス、チップ、マイクロチップ、チップセット等が含まれる。ソフトウェアの例には、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、マシンプログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、関数、メソッド、プロシージャ、ソフトウェアインタフェース、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、ワード、値、記号又はこれらの任意の組み合わせが含まれる。実施形態を、ハードウェア要素を使用して実装するか、及び/又はソフトウェア要素を使用して実装するかの決定は、例えば所望の計算レート、電力レベル、耐熱性、処理サイクル割り当て、入力データレート、出力データレート、メモリリソース、データバスのスピード並びに他の設計又は性能制約など、任意の数のファクタに従って変化し得る。
【0045】
本明細書で説明されるグラフィクス処理技術を、様々なハードウェアアーキテクチャで実装することができる。例えばグラフィクスの機能性をチップセットに統合することができる。あるいは、別個のグラフィクスプロセッサを用いることもできる、さらに別の実施形態として、グラフィクス機能を、マルチコアプロセッサを含む汎用プロセッサによって実装することができる。
【0046】
本明細書を通じて、「一実施形態」又は「実施形態」への参照は、その実施形態との関連で説明される特定の特徴、構造又は特性が、本発明に包含される少なくとも1つの実装に含まれることを意味する。したがって、「一実施形態」又は「実施形態において」というフレーズの使用は、必ずしも同じ実施形態を参照していない。さらに、そのような特定の特徴、構造又は特性を、例示された特定の実施形態以外の他の適切な形式でも設けることができ、そのような全ての形式は、本出願の特許請求の範囲に包含されうる。
【0047】
本発明を、限られた数の実施形態に関連して説明したが、当業者は、これらの実施形態から様々な修正及び変形を認識することができるであろう。添付の特許請求の範囲は、本発明の真の精神及び範囲内にある限り、そのような修正及び変形を全て網羅することが意図される。