【課題を解決するための手段】
【0006】
前記第一目的を達成するため、本発明に係るGaNベースフィルムチップの製造方法は、以下のステップ、すなわちサファイア基板の上にn型GaN層、活性層、P型GaN層を順番に成長して半導体多層構造を形成するステップ;サファイア基板に対して肉薄化及び研磨処理を行うステップ;半導体多層構造の上に第一接着剤を塗布して、第一臨時基板と固化するステップ;サファイア基板に対してレーザー剥離を行い、剥離した後の面に第二接着剤を塗布して、第二臨時基板と固化するステップ;第一臨時基板及び第一接着剤を除去するステップ;共晶接合方式を採用して半導体多層構造と永久支持基板を結合するステップ;第二臨時基板及び第二接着剤を除去するステップ;を備える。
【0007】
好ましくは、前記半導体多層構造の上には導電反射複合金属層が蒸着されており、且つ合金処理を行い、合金温度は400〜600℃である。
【0008】
好ましくは、前記サファイア基板を肉薄化及び研磨処理によって100〜150マイクロメートルにさせる。
【0009】
好ましくは、前記半導体多層構造に対して周期性ダイシング処理を行って、ユニットデバイスを分離する。
【0010】
好ましくは、前記第一接着剤は高温エポキシ樹脂改質接着剤であり、その固化した後のショア硬度は80〜100Dであり、耐温度範囲は−25〜300℃であり、曲げ強度は80〜120MPaであり、圧縮強度は200〜300MPaである。
【0011】
好ましくは、前記第一接着剤の厚さは10〜100マイクロメートルであり、固化温度は80〜160℃であり、固化時間は30〜120分間である。
【0012】
好ましくは、前記第二接着剤は改質複素環樹脂であり、その耐温度範囲は−55〜+420℃であり、引張り強度は60〜100MPaであり、曲げ強度は105〜200MPaである。
【0013】
好ましくは、前記第二接着剤の厚さは5〜30マイクロメートルであり、固化温度は120〜180℃であり、固化時間は10〜60分間である。
【0014】
好ましくは、前記第一及び第二臨時基板の材質は、シリコン、サファイア、ガラス又はセラミック材質の中のいかなる一種である。
【0015】
好ましくは、前記永久支持基板はシリコン基板である。
【0016】
好ましくは、前記共晶接合方式はAu−Sn接合であり、温度は200〜400℃である。
【0017】
前記第二目的を達成するため、本発明に係るGaNベースフィルムチップの生産方法は、サファイア基板の上にn型GaN層、活性層、P型GaN層を成長してエピタキシャル層を形成するステップと、エピタキシャル層をエッチングし、エピタキシャル層に接着剤で第一臨時基板を粘着して固化するステップと、サファイア基板に対してレーザー剥離を行うステップと、剥離した後の表面と第二臨時基板を接合するステップと、第一臨時基板及び接着剤層を腐食してエピタキシャル層を露出するステップと、永久支持基板と接合するステップと、第二臨時基板を腐食するステップと、を備える。
【0018】
好ましくは、エッチングする前に前記エピタキシャル基板整体を肉薄化して200〜400マイクロメートルに達する。
【0019】
好ましくは、前記エッチング深さは少なくとも1マイクロメートルである。
【0020】
好ましくは、前記接着剤を塗布する前に先ず前記p型GaN層に保護層を蒸発し、前記保護層の材料は、Ti、Ni、Al、Pt、Pd、Au、Cr、Ag、SiO
2、TiO
2、ITO、Al
2O
3、MgF
2の中の一種又は多種からなり、好ましくはITO、Ti、Ni、Al、Au、SiO
2であり、前記保護層の厚さは100〜1000ナノメートルである。
【0021】
好ましくは、前記レーザー剥離方式は、順次走査又は単結晶粒子剥離であり、好ましくは単結晶粒子剥離である。
【0022】
好ましくは、前記N型GaN層と前記第二臨時基板を接合する前に先ず保護層を蒸発することができ、前記保護層の材料は、Ti、Ni、Al、Pt、Pd、Au、Cr、Ag、SiO
2、TiO
2、ITO、Al
2O
3、MgF
2の中の一種又は多種からなり、その厚さは1ナノメートル〜1000ナノメートルである。
【0023】
好ましくは、前記第二臨時基板との接合は、Au−Au、Au−In、In−In、Ag−In、Ag−Sn、In−Snの中の一種又は多種を備え、好ましくはAu−In接合である。
【0024】
好ましくは、前記第一臨時基板、前記第二臨時基板及び前記永久支持基板は、Si、セラミック、W、Cu、Mo、GaAs、石墨材質の中の一種又は多種であり、ウェットエッチング又は機械研磨を採用して前記第一、第二臨時基板を除去する。
【0025】
好ましくは、前記臨時基板はSiであり、ウェットエッチング方式で基板を除去し、エッチング溶液は、硫酸、塩酸、硝酸、フッ化水素酸、酢酸、水酸化カリウム、過酸化水素水、アンモニア水、臭素水、蓚酸、過マンガン酸カリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ素、ヨウ化アンモニウムの中の一種又は多種である。
【0026】
好ましくは、前記反射材料は、Ti、Ni、Al、Pt、Pd、Au、Cr、Ag、SiO
2、TiO
2、ITO、Al
2O
3、MgF
2の中の一種又は多種を備え、好ましくはAg、Al、SiO
2であり、反射層の厚さは50〜400ナノメートルである。
【0027】
好ましくは、前記反射材料の上に保護層があり、前記保護層材料はTi、Ni、Al、Pt、Pd、Au、Cr、Ag、SiO
2、TiO
2、ITO、Al
2O
3、MgF
2の中の一種又は多種を備え、好ましくはTi、Ni、Al、Cr、Pt、Auであり、保護層の厚さは1〜1000ナノメートルである。
【0028】
好ましくは、前記永久支持基板との接合方式は、Au−Au、Au−In、In−In、Ag−In、Ag−Sn、In−Snの中の一種又は多種を備え、好ましくはAu−Sn接合方式である。
【0029】
前記第三目的を達成するため、本発明に係るサファイア剥離に基づくフィルムGaNチップの製造方法は、サファイア基板上のエピタキシャル層をエッチングするステップと、エッチングした前記エピタキシャル層上に反射層材料を作製し、且つ合金処理を行うステップと、永久支持基板と接合するステップと、前記永久支持基板の他側で樹脂を採用して第二基板と固化するステップと、前記サファイア基板をレーザー剥離するステップと、剥離してから前記第二基板及び前記樹脂を除去し、前記第二基板はレーザー剥離する前に除去することができるステップと、を備える。
【0030】
好ましくは、前記エッチングはICP又はRIEドライエッチングを採用し、エッチング厚さは少なくとも1マイクロメートルであり、好ましくは5〜7マイクロメートルである。
【0031】
好ましくは、前記反射層材料は、Ti、Ni、Al、Pt、Pd、Au、Cr、Ag、SiO
2、TiO
2、ITO、Al
2O
3、MgF
2の中の一種又は多種を備え、好ましくはAg、Al、SiO
2であり、前記反射層材料の厚さは500〜4000オングストロームである。
【0032】
好ましくは、前記反射層材料の外面にさらに保護層があり、前記保護層の材料は、Ti、Ni、Al、Pt、Pd、Au、Cr、Ag、SiO
2、TiO
2、ITO、Al
2O
3、MgF
2の中の一種又は多種を備え、好ましくはITO、Ni、Au、Cr、Ptであり、前記保護層材料の厚さは1000〜10000オングストロームである。
【0033】
好ましくは、前記永久基板との接合はAu−Au、Au−In、In−In、Ag−In、Ag−Sn、In−Snの中の一種を備え、好ましくはAu−Sn接合である。
【0034】
好ましくは、前記樹脂はエポキシタイプ樹脂又はアクリル酸タイプ樹脂であることができ、固化方式は熱固化又はUV固化であり、固化した後の硬度はshore D10−95であり、好ましくはshore D50−90である。
【0035】
好ましくは、前記レーザー剥離方式は順次走査を採用し、レーザー波長は355nmである。
【0036】
好ましくは、前記レーザー剥離方式は単結晶粒子剥離を採用し、レーザー波長は248nm又は192nmである。
【0037】
好ましくは、前記第二基板は臨時基板であり、前記第二基板及び前記永久支持基板の中の少なくとも一種は、Si、セラミック、W、Cu、Mo、GaAs、石墨、ガラス、サファイア、有機材料の中の一種又は多種であり、ウェットエッチング、機械研磨又は順次剥離する方法を採用して臨時基板を除去する。
【0038】
本発明のさらに最適化方案として、前記臨時基板はSiであり、ウェットエッチングを採用して前記臨時基板を除去し、ウェットエッチングのエッチング溶液は、硫酸、塩酸、硝酸、フッ化水素酸、酢酸、水酸化カリウム、過酸化水素水、アンモニア水、臭素水、蓚酸、過マンガン酸カリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ素、ヨウ化アンモニウムの中の一種又は多種である。