特許第5792383号(P5792383)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792383
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】改善されたノイズ低減を備えた増幅器
(51)【国際特許分類】
   H03F 1/00 20060101AFI20150928BHJP
【FI】
   H03F1/00 C
【請求項の数】20
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2014-519041(P2014-519041)
(86)(22)【出願日】2012年6月28日
(65)【公表番号】特表2014-518491(P2014-518491A)
(43)【公表日】2014年7月28日
(86)【国際出願番号】US2012044702
(87)【国際公開番号】WO2013012537
(87)【国際公開日】20130124
【審査請求日】2014年2月20日
(31)【優先権主張番号】61/502,266
(32)【優先日】2011年6月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/235,273
(32)【優先日】2011年9月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100172580
【弁理士】
【氏名又は名称】赤穂 隆雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】ダナセカラン、ビジャヤクマー
【審査官】 柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−118761(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/087870(WO,A1)
【文献】 特開平09−270640(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0245541(US,A1)
【文献】 特開2009−141697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03F 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主出力端子において、増幅された信号を出力するように構成された主出力段と、
二次出力端子において、前記増幅された信号のコピーを出力するように構成された二次出力段と、
前記二次出力端子と前記主出力端子との間に連続可変抵抗結合を提供するように構成された信号結合器と、ここにおいて、前記連続可変抵抗結合は、結合波形に基づいて変化する、
を備える装置。
【請求項2】
前記結合波形は、前記主出力端子においてノイズを低減させるために、前記連続可変抵抗結合を制御するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記結合波形を出力するように構成された波形ジェネレータをさらに備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記波形ジェネレータは、
前記結合波形を出力するように構成された増幅器と、
前記結合波形を受信し、前記増幅器の反転入力に結合されるレプリカ出力信号を出力するように構成されたレプリカ回路と
を備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
パワーアップ機能を開始するために、前記反転入力に基準電流を結合するように構成されたパワーアップスイッチをさらに備える、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
パワーダウン機能を開始するために、前記反転入力に基準電流を結合するように構成されたパワーダウンスイッチをさらに備える、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
入力信号を受信し、前記主出力段と前記二次出力段とに入力される中間信号を生成するために、前記入力信号を増幅するように構成された少なくとも1つの入力段をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記二次出力端子と、前記少なくとも1つの入力段の反転入力との間に結合されたフィードバック抵抗をさらに備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記主出力段を選択的にイネーブルする第1のイネーブル信号および前記二次出力段を選択的にイネーブルする第2のイネーブル信号を出力するように構成されたコントローラをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
主出力端子において、増幅された信号を出力する手段と、
二次出力端子において、前記増幅された信号のコピーを出力する手段と、
前記二次出力端子と前記主出力端子との間に連続可変抵抗結合を提供する手段と、ここにおいて、前記連続可変抵抗結合は、結合波形に基づいて変化する、
を備える装置。
【請求項11】
前記結合波形は、前記主出力端子においてノイズを低減させるために、前記連続可変抵抗結合を調整するように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記結合波形を生成する手段をさらに備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記生成する手段は、
前記結合波形を生成するために入力信号を増幅する手段と、
前記結合波形に基づいてレプリカ出力信号を生成する手段と
を備え、
前記レプリカ出力信号は、前記入力信号に結合される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
パワーアップ機能を開始するために、前記入力信号に基準電流を結合する手段をさらに備える、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
パワーダウン機能を開始するために、前記入力信号に基準電流を結合する手段をさらに備える、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記出力する手段の両方に入力される中間信号を生成するために入力信号を増幅する手段をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項17】
前記主出力端子において、前記増幅された信号を出力する手段を選択的にイネーブルするために、第1のイネーブル信号を生成する手段と、
前記二次出力端子において、前記増幅された信号のコピーを出力する手段を選択的にイネーブルするために、第2のイネーブル信号を生成する手段と、
をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項18】
パワーアップ動作中に増幅器のノイズを低減させるための方法であって、
主出力端子において、増幅された信号を出力するように構成された主出力段をディスエーブルすることと、
二次出力端子において、前記増幅された信号のコピーを出力するように構成された二次出力段をイネーブルすることと、
前記パワーアップ動作を実行するために、結合波形に基づいて、前記主出力端子に前記二次出力端子を結合する連続可変抵抗結合を変化させることと
前記結合が完了するのを待つことと、
前記主出力段をイネーブルすることと、
前記二次出力段をディスエーブルすることと
を備える方法。
【請求項19】
パワーダウン動作中に増幅器のノイズを低減させるための方法であって、
増幅された信号のコピーを出力するように構成された二次出力段をイネーブルすることと、
前記増幅された信号を出力するように構成された主出力段をディスエーブルすることと、
前記パワーダウン動作を実行するために、結合波形に基づいて、前記主出力段から前記二次出力段を減結合するように連続可変抵抗結合を変化させることと
前記減結合が完了するのを待つことと、
前記二次出力段をディスエーブルすることと
を備える方法。
【請求項20】
ロセッサによって実行可能な命令を具現化するコンピュータ読取可能な記憶媒体であって
前記命令は、
主出力端子において、増幅された信号を出力するように構成された主出力段をディスエーブルし、
二次出力端子において、前記増幅された信号のコピーを出力するように構成された二次出力段をイネーブルし、
パワーアップ動作を実行するために、結合波形に基づいて、前記主出力端子に前記二次出力端子を結合するように連続可変抵抗結合を変化させ
前記主出力段をイネーブルし、
前記二次出力段をディスエーブルする
ためにプロセッサによって実行可能である、
コンピュータ読取可能な記憶媒体
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
[0001] 本願は、本譲受人にその権利が譲渡され、ここに参照により明確に組み込まれる、2011年6月28日に出願された、「ノイズ低減を備えた増幅器("AMPLIFIER WITH NOISE REDUCTION")」と題された米国仮特許出願第61/502,266号からの優先権の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
[0002] 本願は、一般的には増幅器の動作および設計に関し、より詳細には、改善されたノイズ低減を備えた増幅器に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 様々なユーザデバイスから高品質のオーディオおよびビデオを提供する需要が高まっている。例えば、ハンドヘルドデバイスは、現在、高精細度ビデオをレンダリングすることおよび高品質マルチチャネルオーディオを出力することが可能である。このようなデバイスは、典型的に高品質の信号増幅を提供するように設計されたオーディオ増幅器を必要とする。
【0004】
[0004] スタートアップ中および/またはシャットダウン中のクリックおよびポップノイズ(CnP:click and pop noise)は、オーディオ増幅器における共通の問題である。例えば、パワーアップおよびパワーダウン中に生じる誤作動(glitches)、増幅器オフセット電圧、および信号ソースと関連付けられる誤作動または電圧オフセットなどの、様々な要因がこのタイプのノイズを生成する一因となる。極めて低いレベルの誤作動およびポップノイズ(即ち、100マイクロボルト未満)が、特にヘッドホン増幅器に必要とされうる。
【0005】
[0005] したがって、改善されたノイズ低減を備えた増幅器を有することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
[0006] ここで説明される前述の態様は、添付図面と併せて考慮されるとき、以下の説明を参照することによって、より容易に明らかになるであろう。
図1図1は、様々な実施形態に従って、増幅器のノイズ低減を提供する典型的な回路を示す。
図2図2は、典型的な波形ジェネレータを示す。
図3図3は、増幅器のスタートアップと関連付けられるノイズを低減させるための典型的な方法を示す。
図4図4は、増幅器のシャットダウンと関連付けられるノイズを低減させるための典型的な方法を示す。
図5図5は、様々な実施形態に従って、どのように二次出力段が主出力段に結合されるかを例示する典型的なグラフを示す。
図6図6は、低減されたノイズを伴う信号増幅を提供するように構成された典型的な増幅器回路を示す。
図7図7は、低減されたノイズを伴って動作するように構成された増幅器装置を示す。
【詳細な説明】
【0007】
[0014] 添付図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、本発明の典型的な実施形態の説明として意図され、本発明が実現されうる唯一の実施形態を表すようには意図されない。本明細書の全体にわたって用いられる「典型的(exemplary)」という用語は、「例、実例、または例示を提供する」を意味し、他の典型的な実施形態に対して、必ずしも好ましいまたは有利であるようには解釈されるべきではない。詳細な説明は、本発明の典型的な実施形態の完全な理解を提供することを目的とした特定の詳細を含む。本発明の典型的な実施形態は、これらの特定の詳細なしで実現されうることが当業者に明らかになるであろう。いくつかの事例では、周知の構造およびデバイスが、ここに示される典型的な実施形態の新規性を曖昧にすることを避けるために、ブロック図形式で示される。
【0008】
[0015] 典型的な実施形態では、主出力段と二次出力段を有する増幅器が提供される。また、増幅器の出力端子においてノイズを低減させるために、スタートアップおよびシャットダウンの動作中に、二次出力段と主出力段との間の抵抗結合を制御する結合波形を出力する波形ジェネレータが提供される。波形ジェネレータはまた、ノイズ低減を容易にするために、他の回路機能をイネーブル/ディスエーブルする。
【0009】
[0016] 図1は、様々な実施形態に従って、ノイズ低減を備えた増幅器を提供する典型的な回路100を示す。例えば、回路100は、ノイズ低減とともにオーディ信号増幅を提供するデバイスでの使用に適している。回路100は、主出力段106と二次出力段108との両方に結合された入力段104を備えた増幅器102を備える。入力段104は、入力信号を受信するように接続され、これは、1つのインプリメンテーションでは、増幅されるオーディオ信号を備える。入力信号は、入力ソース110によって供給される。入力段102は、入力信号を増幅して、主出力段106と二次出力段108との両方に結合される中間信号を生成する。単一の入力段として説明されているが、他の実施では、入力段102は、複数の段を備える。
【0010】
[0017] 主出力段106は、主出力端子112において主増幅された信号(Vout)を生成するために、中間信号を増幅するように構成される。主出力端子112は、増幅された信号が他の回路コンポーネントにルーティングされることを可能にする、増幅器の出力端子114に接続される。二次出力段108は、二次出力端子116において二次増幅された信号(Vout_sec)を生成するために、中間信号を増幅するように構成される。二次増幅された信号は、主増幅された信号のコピー(または第2のバージョン)である。
【0011】
[0018] 主出力端子112および二次出力端子116は、信号結合器118に接続される。様々な実施では、信号結合器118は、Vyに接続されたゲート端子と、主出力端子112および二次出力端子116に接続されたソース端子/ドレイン端子とを有するNMOSトランジスタ、PMOSトランジスタ(または両方の組み合わせ)を備える。例えば、詳細図134は、信号結合器118の典型的なインプリメンテーションを例示する。示されるように、トランジスタ136は、負荷抵抗器RLと様々な信号端子とに接続される。信号結合器の他のインプリメンテーションも可能であることに留意されたい。
【0012】
[0019] 信号結合器118は、二次出力端子116と主出力端子112の間に可変結合抵抗を提供する。信号結合器118は、波形ジェネレータ120から受信される結合波形(Vy)に基づいて、結合抵抗を設定するように動作する。例えば、結合波形Vyの電圧レベルが増大するにつれて、信号結合器118の結合抵抗は低減し、それによって、どのように端子116における二次増幅された信号が、主出力端子112に出現するように結合されるかを調整する。したがって、結合波形Vyが、信号結合器118の抵抗を、最小抵抗値に設定して完全結合(full coupling)を提供し、また、最大抵抗値に設定して完全非結合を提供することが可能である。
【0013】
[0020] 主出力段106は、主出力段106の動作をイネーブル/ディスエーブルする第1のイネーブル信号(イネーブル1)を受信するように構成される。ディスエーブル状態では、主出力段106は、高インピーダンス状態にある。二次出力段108は、二次出力段108の動作をイネーブル/ディスエーブルする第2のイネーブル信号(イネーブル2)を受信するように構成される。ディスエーブル状態では、二次出力段108は、高インピーダンス状態にある。典型的な実施形態では、二次出力段108と信号結合器118は、オフセットコントリビュータ(offset contributors)が主出力段106と実質的に同じままであるように選ばれたトポロジを有する。
【0014】
[0021] 増幅される入力信号は、入力抵抗122および124に結合される。抵抗122の出力は、入力段104の反転入力に接続される。フィードバック抵抗器126が、二次出力段108の二次出力端子116と、入力段104の反転入力との間に接続される。抵抗124の出力は、入力段104の非反転入力に接続される。抵抗130は、端子132において現れるオフセット入力電圧を受信するように結合される。抵抗130はまた、入力段104の非反転入力に接続される。
【0015】
[0022] 増幅器のスタートアップ(ここではパワーアップとも称される)およびシャットダウン(ここではパワーダウンとも称される)の動作中、主出力段106および二次出力段108は、出力端子114においてノイズを低減させるように制御される。例えば、2つの段は、クリックおよびポップノイズを低減させるように制御されて、このノイズが増幅器の出力端子114において現れないようにする。動作中、次の機能のうちの1つまたは複数が、入力信号を増幅し、増幅器の出力端子114においてノイズを低減させるために、パワーアップ時に実行される。
1.主出力段106がディスエーブルされ、二次出力段108がイネーブルされる。
2.波形ジェネレータ120からの結合波形出力に基づいて、二次出力端子116が主出力端子112に結合される。
3.結合波形に基づく結合中、増幅器の出力端子114においてクリックおよびポップノイズが低減される。
4.選択された結合間隔が完了した後、主出力段106はイネーブルされ、二次出力段108はディスエーブルされる。
【0016】
[0023] 同様に、パワーダウン中、増幅器の出力端子114においてノイズを低減させるために、次の機能のうちの1つまたは複数が実行される。
1.二次出力段108がイネーブルされ、主出力段106がディスエーブルされる。
2.波形ジェネレータからの結合波形出力に基づいて、二次出力端子116が主出力端子112から減結合される。
3.結合波形に基づく減結合中、増幅器の出力端子114においてクリックおよびポップノイズが低減される。
4.選択された減結合間隔が完了した後、二次出力段108はディスエーブルされる。
【0017】
[0024] したがって、たとえ実際にはすべてのノイズ源を除去することが不可能であったとしても、回路100は、ノイズを低減させ、それを増幅器の出力から減結合するように動作する。したがって、二次出力段において現れるノイズは、信号結合器118の動作により、増幅器の出力から減結合される。たとえ信号オフセットが存在しても、ノイズが効果的にフィルタおよび/または低減されるように、このノイズは、結合波形によって徐々に増幅器の出力へとランプ(ramped)されうる。ノイズ低減とともに信号増幅を達成するための回路100の動作のより詳細な説明が、以下に提供される。
【0018】
[0025] 図2は、典型的な波形ジェネレータ200を示す。例えば、波形ジェネレータ200は、図1に示された波形ジェネレータ120としての使用に適している。波形ジェネレータ200は、その反転入力において入力信号を受信し、その出力において、結合波形Vyを生成するように結合された増幅器202を備える。結合波形Vyは、信号結合器118に入力される。
【0019】
[0026] レプリカ回路204が、結合波形Vyを受信して、レプリカ出力信号206を生成する。レプリカ出力信号206は、キャパシタCsに入力されて、増幅器202の反転入力(−)に入力される入力信号の一部を形成する。レプリカ回路204は、結合波形Vyを受信するように接続されたゲート端子と、基準電圧を受信するように接続されたドレイン端子とを有するトランジスタ(SW)を備える。トランジスタSWはまた、負荷抵抗器RLに接続され、かつレプリカ出力信号206を出力するソース端子を備える。
【0020】
[0027] 結合波形Vyはまた、インナーループフィードバックキャパシタCIの第1の端子に入力される。キャパシタCIの第2の端子は、増幅器202の反転入力に接続される。
【0021】
[0028] 2つの初期化スイッチ(init1およびinit2)は、結合波形Vyを受信するように接続され、結合波形Vyに関する初期電圧レベルを設定するように動作する。例えば、init1スイッチはまた、正電圧供給を受信するように接続され、また、結合波形Vyをこの正電圧供給レベルに初期化するために使用される。init2スイッチは、負電圧供給を受信するように接続され、また、結合波形Vyをこの負電圧供給レベルに初期化するために使用される。
【0022】
[0029] 追加のスイッチが、増幅器202の反転入力に接続される。グラウンドに反転入力を選択的に接続するオフスイッチが提供され、それによって、増幅器202の動作をディスエーブルする。増幅器202の反転入力からの電流をシンクする(sinks)、基準電流208に反転入力を選択的に接続するプルアップスイッチが提供される。増幅器202の反転入力へと電流を注入する、基準電流210に反転入力を選択的に接続するプルダウンスイッチが提供される。プルアップスイッチおよびプルダウンスイッチの動作は、スタートアップ動作またはシャットダウン動作が実行されているかどうかに基づいて決定される。これらスイッチの動作は、コントローラ214から出力される1つまたは複数のスイッチ制御信号212によって制御される。
【0023】
[0030] コントローラ214は、プロセッサ、CPU、メモリ、および/またはハードウェア(図示せず)を備え、図2に示されるスイッチを制御する1つまたは複数のスイッチ制御信号212を生成するように動作する。コントローラ214はまた、図1に示された主出力段106および二次出力段108をイネーブル/ディスエーブルするために使用されるイネーブル1信号およびイネーブル2信号を生成する。1つの実施では、コントローラ214は、増幅器回路100の所望の状態または動作を示す、外部回路からの状態信号を受信する。例えば、状態信号は、スタートアップ動作またはシャットダウン動作が望ましいことを示しうる。コントローラ214は、状態信号に基づいて、これらイネーブル信号およびスイッチ制御信号を生成する。コントローラ214の動作のより詳細な説明が、以下に提供される。
【0024】
[0031] 図3は、増幅器のスタートアップと関連付けられるノイズを低減させるための典型的な方法300を示す。例えば、方法300は、図1に示された増幅器回路100および図2に示された波形ジェネレータ200での使用に適している。スタートアップに先立ち、主出力段106および二次出力段108はディスエーブルされ、信号結合器118はその最大抵抗値に設定されていると仮定される。
【0025】
[0032] ブロック302では、回路100は、結合波形Vyを値V−に設定するために、init1スイッチが開いて、init2スイッチが閉じたパワーダウン状態にあり、これは、信号結合器118をその最大抵抗値に設定するように動作する。一態様では、コントローラ214は、init1スイッチ設定およびinit2スイッチ設定を設定するように動作する。
【0026】
[0033] ブロック304では、Pupスイッチが閉じられ、Pdnスイッチが開いて、波形ジェネレータがパワーアップ波形を生成することを可能にする。一態様では、コントローラ214は、Pupスイッチ設定およびPdnスイッチ設定を設定するように動作する。
【0027】
[0034] ブロック306では、主出力段をディスエーブルするために、イネーブル1信号が設定される。例えば、コントローラ214は、主出力段をディスエーブルするために、イネーブル1信号を設定するように動作する。
【0028】
[0035] ブロック308では、入力信号を増幅するために、増幅器回路100がパワーアップすべきことを示す状態信号が受信される。一態様では、コントローラ214は、デバイスにおける別の処理エンティティからこの状態信号を受信する。
【0029】
[0036] ブロック310では、二次出力段をイネーブルするために、イネーブル2信号が設定される。例えば、コントローラ214は、二次出力段をイネーブルするために、イネーブル2信号を設定するように動作する。
【0030】
[0037] ブロック312では、結合波形Vyの生成をイネーブルするために、波形ジェネレータのオフスイッチが開かれる。例えば、コントローラ214は、結合波形Vyの生成をイネーブルするために、オフスイッチを設定するスイッチ制御信号212を出力するように動作する。
【0031】
[0038] ブロック314では、init2スイッチが開かれて、信号結合器118を制御するために、結合波形Vyがランプアップする(ramp up)ことを可能にする。例えば、コントローラ214は、init2スイッチを設定するように動作して、信号結合器118を制御するために、結合波形Vyがランプアップすることを可能にする。
【0032】
[0039] ブロック316では、増幅される入力信号が受信される。例えば、入力信号は、オーディオヘッドセットでの使用のために増幅されるオーディオ信号でありうる。1つのインプリメンテーションでは、入力信号は、ソース110によって生成され、抵抗器122および124に結合される。
【0033】
[0040] ブロック318では、信号結合器は、Vout端子114に二次出力段108の出力を結合するために、結合波形Vyに基づいて制御される。
【0034】
[0041] ブロック320では、Vout 114への二次出力段108の出力の結合が完了したかどうかの決定が行なわれる。例えば、結合は、選択された結合時間間隔の間、生じることができ、または、特定のしきい値に達するまで生じることができる。結合が完了していない場合、この方法は、ブロック318に進む。結合が完了した場合、この方法は、ブロック322に進む。
【0035】
[0042] ブロック322では、主出力段がイネーブルされる。例えば、コントローラ214は、信号結合器118がその完全に結合された設定に達した後、主出力段106をイネーブルするために、イネーブル1信号を生成する。例えば、完全に結合された設定では、信号結合器118は、その最小抵抗値に設定される。
【0036】
[0043] ブロック324では、二次出力段がディスエーブルされる。例えば、コントローラ214は、二次出力段108をディスエーブルするために、イネーブル2信号を生成する。
【0037】
[0044] したがって、方法300は、スタートアップ中に実行されて、入力信号を増幅するとともに、ノイズを低減させる。例えば、典型的な実施形態では、この方法は、クリック、ポップ、および/または他のノイズのレベルが低減されるように、スタートアップ中に、二次出力段108の出力が主出力段106(Vout)に徐々に結合されるように動作する。初期結合時間間隔の後に、増幅器の主出力段106がイネーブルされ、二次出力段108がディスエーブルされる。
【0038】
[0045] 図4は、増幅器のシャットダウンと関連付けられるノイズを低減させるための典型的な方法400を示す。例えば、方法400は、図1に示された増幅器回路100および図2に示された波形ジェネレータ200での使用に適している。シャットダウンに先立ち、主出力段106がイネーブルされ、二次出力段108がディスエーブルされ、信号結合器118はその最小抵抗値を提供するように設定されていると仮定される。
【0039】
[0046] ブロック402では、パワーオン状態において、結合信号VyをV+に設定するために、init2スイッチが開くに設定され、init1スイッチが閉じられて、信号結合器をその最小抵抗値に設定する。例えば、コントローラ214は、init1スイッチを閉位置に設定するように動作する。
【0040】
[0047] ブロック404では、スイッチPdnが閉じられ、スイッチPuPが開かれる。このスイッチ構成は、増幅器のパワーダウン機能を実行するために、結合波形Vyを生成するように波形ジェネレータ200を設定する。
【0041】
[0048] ブロック406では、増幅器のパワーダウンが望ましいことを示す状態信号が受信される。例えば、コントローラ214は、増幅器のパワーダウンが望ましいことを示す状態信号を受信するように動作する。
【0042】
[0049] ブロック408では、二次出力段をイネーブルするために、イネーブル2信号が設定される。例えば、コントローラ214は、二次出力段108をイネーブルするために、イネーブル2信号を生成する。
【0043】
[0050] ブロック410では、主出力段をディスエーブルするために、イネーブル1信号が設定される。例えば、コントローラ214は、主出力段106をディスエーブルするために、イネーブル1信号を生成する。
【0044】
[0051] ブロック412では、init2スイッチが開かれて、結合波形Vyの生成を可能にする。例えば、コントローラ214は、init2スイッチを開くために、スイッチ制御信号212を生成する。
【0045】
[0052] ブロック414では、信号結合器は、Vout 114から二次出力段108の出力を減結合するために、結合波形Vyに基づいて制御される。
【0046】
[0053] ブロック416では、Vout 114に対する二次出力段108の出力の減結合が完了したかどうかの決定が行なわれる。例えば、減結合は、選択された減結合時間間隔の間、生じることができ、または、特定のしきい値に達するまで生じることができる。減結合が完了していない場合、この方法は、ブロック414に進む。減結合が完了した場合、この方法は、ブロック418に進む。
【0047】
[0054] ブロック418では、二次出力段がディスエーブルされる。例えば、コントローラ214は、二次出力段108をディスエーブルするために、イネーブル2信号を生成する。
【0048】
[0055] したがって、増幅器回路100は、増幅器のシャットダウン中にノイズを低減させるように動作する。例えば、典型的な実施形態では、クリック、ポップ、および/または他のノイズのレベルが低減されるように、シャットダウン中に、二次出力段108の出力は主出力段106(Vout)から徐々に減結合される。
【0049】
[0056] 図5は、様々な実施形態に従って、スタートアップ中の増幅器回路100の動作を例示する典型的なグラフ500を示す。例えば、グラフ500は、パワーアップ中の増幅器回路100の動作を例示する。
【0050】
[0057] 第1のグラフ502は、水平軸上にミリ秒を備え、垂直軸上にミリボルトを備える。プロット線504は、出力端子114において測定された出力電圧を表す。
【0051】
[0058] 第2のグラフ506は、水平軸上にミリ秒を備え、垂直軸上にマイクロボルトを備える。プロット線508は、Vnoutを表し、これは、出力端子114におけるピーク・ツー・ピークA特性ノイズ(peak-to-peak A-weighted noise)を表し、これは、クリックおよびポップノイズを測定するために使用される業界標準の方法である。
【0052】
[0059] 第3のグラフ510は、水平軸上にミリ秒を備え、垂直軸上にボルトを備える。プロット線512は、結合波形Vyを表す。
【0053】
[0060] したがって、これらのグラフ500は、スタートアップ中に増幅された出力に対するクリックおよびポップノイズのようなノイズを低減および/または除去するために、どのように波形Vyが、選択された結合時間間隔にわたって二次出力を主出力に結合するように動作するかを例示する。1つのインプリメンテーションでは、シャットダウンと関連付けられるこれらの波形は、単純にスタートアップ波形を時間反転させたバージョンであることに留意されたい。
【0054】
[0061] 図6は、低減されたノイズを伴う増幅を提供するように構成された典型的な増幅器回路600を示す。例えば、回路600は、図1に示された増幅器102としての使用に適している。回路600は、増幅される入力信号を受信して、中間信号604を生成する1つまたは複数の入力段602を備える。中間信号604は、主出力段606と二次出力段608の両方に入力される。主出力段606は、増幅された信号Voutを出力する。二次出力段608は、増幅された信号のコピーVout_secを出力する。様々なインプリメンテーションでは、主出力段606の出力と二次出力段608の出力は、図1に示された信号結合器118によって組み合わされて、増幅器のスタートアップおよびシャットダウン中に低減されたクリックおよびポップノイズを提供する。
【0055】
[0062] 図7は、低減されたノイズを伴って動作するように構成された増幅器装置700を示す。例えば、装置700は、ユーザデバイスにおいて信号を増幅する使用に適している。一態様では、装置700は、ここに説明されるような機能を提供するように構成された1つまたは複数のモジュールによって実施される。例えば、一態様では、各モジュールは、ハードウェアおよび/またはハードウェア実行ソフトウェアを備える。
【0056】
[0063] 装置700は、主出力端子において増幅された信号を出力する手段(702)を備える第1のモジュールを備え、これは、一態様では、主出力段106を備える。
【0057】
[0064] 装置700はまた、二次出力端子において増幅された信号のコピーを出力する手段(704)を備える第2のモジュールを備え、これは、一態様では、二次出力段108を備える。
【0058】
[0065] 装置700はまた、二次出力端子と主出力端子との間に可変抵抗結合を提供する手段(706)を備える第3のモジュールを備え、これは、一態様では、信号結合器118を備える。
【0059】
[0066] 当業者であれば、情報および信号は、様々な異なる技術および技法のうちの任意のものを用いて処理または表されうることを理解するであろう。例えば、上記説明の全体にわたって参照されうるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光場または光粒子、あるいはこれらの任意の組み合わせによって表されうる。トランジスタのタイプおよび技術は、同じ結果を達成するために、代用、再配置、または他の方法で修正されうることに、さらに留意されたい。例えば、PMOSトランジスタを用いて示される回路は、NMOSトランジスタを使用するように修正されることができ、逆もまた同様である。したがって、ここに開示された増幅器は、様々なトランジスタのタイプおよび技術を使用して実現されることができ、図面に例示されるこれらトランジスタのタイプおよび技術に限定されない。例えば、BJT、GaAs、MOSFETのようなトランジスタのタイプまたはその他任意のトランジスタ技術が使用されうる。
【0060】
[0067] 当業者であれば、ここに開示された実施形態に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、プロセッサによって実行されるコンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせとしてインプリメントされうることをさらに理解するであろう。ハードウェアおよびソフトウェアの互換性を明確に例示するために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概してそれらの機能の観点から上記に説明された。このような機能が、ハードウェアとしてインプリメントされるか、あるいはソフトウェアとしてインプリメントされるかは、特定のアプリケーションおよびシステム全体に課せられる設計制約に依存する。当業者は、各特定のアプリケーションに関して、多様な方法で、説明された機能をインプリメントしうるが、このようなインプリメンテーションの決定は、本発明の典型的な実施形態の範囲から逸脱を引き起こしていると解釈されるべきでない。
【0061】
[0068] ここに開示された実施形態に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいはここに説明された機能を実行するように設計されるこれらの任意の組み合わせで、インプリメントまたは実行されうる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサでありうるが、代替において、このプロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシン(state machine)でありうる。プロセッサはまた、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいはその他任意のこのような構成であるコンピューティングデバイスの組み合わせとしてインプリメントされうる。
【0062】
[0069] ここに開示された実施形態に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、またはこれら2つの組み合わせで、具現化(embodied)されうる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバルディスク、CD−ROM、または当該技術分野において周知であるその他任意の形状の記憶媒体において存在しうる。典型的な記憶媒体は、プロセッサがこの記憶媒体から情報を読み取り、またこの記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替において、記憶媒体は、プロセッサと一体化されうる。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在しうる。ASICは、ユーザ端末内に存在しうる。代替において、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内にディスクリートコンポーネントとして存在しうる。
【0063】
[0070] 1つまたは複数の典型的な実施形態では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせでインプリメントされうる。ソフトウェアでインプリメントされる場合、これら機能は、コンピュータ可読媒体上で、1つまたは複数の命令またはコードとして送信または記憶されうる。コンピュータ可読媒体は、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体と非一時的なコンピュータ記憶媒体との両方を含む。非一時的な記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の利用可能な媒体でありうる。限定ではなく例として、このようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶デバイス、あるいは、データ構造または命令の形式で所望のプログラムコードを記憶または伝送するために使用可能であり、かつコンピュータによってアクセスされうるその他任意の媒体を備えうる。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と厳密には称されうる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、電波、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、またはその他の遠隔ソースから送信される場合には、この同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、電波、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。ここで使用される場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多目的ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスクおよびブルーレイ(登録商標)ディスクを含み、ここでディスク(disks)は、通常磁気的にデータを再生し、一方ディスク(discs)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0064】
[0071] 開示された典型的な実施形態の上記説明は、いかなる当業者であっても、本発明の製造または使用を可能にするように提供される。これら典型的な実施形態への様々な修正は、当業者にとって容易に明らかであり、ここに定義された一般的な原理は、本発明の主旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態にも適用されうる。したがって、本発明は、ここに示された典型的な実施形態に限定されるようには意図されず、ここに開示される原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられることとなる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] 主出力端子において、増幅された信号を出力するように構成された主出力段と、
二次出力端子において、前記増幅された信号のコピーを出力するように構成された二次出力段と、
前記二次出力端子と前記主出力端子との間に可変抵抗結合を提供するように構成された信号結合器と
を備える装置。
[C2] 前記信号結合器は、前記主出力端子においてノイズを低減させるために、前記可変抵抗結合を制御する結合波形を受信するように構成される、C1に記載の装置。
[C3] 前記結合波形を出力するように構成された波形ジェネレータをさらに備える、C2に記載の装置。
[C4] 前記波形ジェネレータは、
前記結合波形を出力するように構成された増幅器と、
前記結合波形を受信し、前記増幅器の反転入力に結合されるレプリカ出力信号を出力するように構成されたレプリカ回路と
を備える、C3に記載の装置。
[C5] パワーアップ機能を開始するために、前記反転入力に基準電流を結合するように構成されたパワーアップスイッチをさらに備える、C4に記載の装置。
[C6] パワーダウン機能を開始するために、前記反転入力に基準電流を結合するように構成されたパワーダウンスイッチをさらに備える、C4に記載の装置。
[C7] 入力信号を受信し、前記主出力段と前記二次出力段とに入力される中間信号を生成するために、前記入力信号を増幅するように構成された少なくとも1つの入力段をさらに備える、C1に記載の装置。
[C8] 前記二次出力端子と、前記少なくとも1つの入力段の反転入力との間に結合されたフィードバック抵抗をさらに備える、C7に記載の装置。
[C9] 前記主出力段を選択的にイネーブルする第1のイネーブル信号および前記二次出力段を選択的にイネーブルする第2のイネーブル信号を出力するように構成されたコントローラをさらに備える、C1に記載の装置。
[C10] 主出力端子において、増幅された信号を出力する手段と、
二次出力端子において、前記増幅された信号のコピーを出力する手段と、
前記二次出力端子と前記主出力端子との間に可変抵抗結合を提供する手段と
を備える装置。
[C11] 前記提供する手段は、前記主出力端子においてノイズを低減させるために、前記可変抵抗結合を調整するように前記提供する手段を制御する結合波形を受信する手段をさらに備える、C10に記載の装置。
[C12] 前記結合波形を生成する手段をさらに備える、C11に記載の装置。
[C13] 前記生成する手段は、
前記結合波形を生成するために入力信号を増幅する手段と、
前記結合波形に基づいてレプリカ出力信号を生成する手段と
を備え、
前記レプリカ出力信号は、前記入力信号に結合される、C12に記載の装置。
[C14] パワーアップ機能を開始するために、前記入力信号に基準電流を結合する手段をさらに備える、C13に記載の装置。
[C15] パワーダウン機能を開始するために、前記入力信号に基準電流を結合する手段をさらに備える、C13に記載の装置。
[C16] 前記出力する手段の両方に入力される中間信号を生成するために入力信号を増幅する手段をさらに備える、C10に記載の装置。
[C17] 前記主出力端子において、前記増幅された信号を出力する手段を選択的にイネーブルするために、第1のイネーブル信号を生成する手段と、
前記二次出力端子において、前記増幅された信号のコピーを出力する手段を選択的にイネーブルするために、第2のイネーブル信号を生成する手段と、
をさらに備える、C10に記載の装置。
[C18] パワーアップ動作中に増幅器のノイズを低減させるための方法であって、
主出力端子において、増幅された信号を出力するように構成された主出力段をディスエーブルすることと、
二次出力端子において、前記増幅された信号のコピーを出力するように構成された二次出力段をイネーブルすることと、
前記パワーアップ動作を実行するために、結合波形に基づいて、前記主出力端子に前記二次出力端子を結合することと、
前記結合が完了するのを待つことと、
前記主出力段をイネーブルすることと、
前記二次出力段をディスエーブルすることと
を備える方法。
[C19] パワーダウン動作中に増幅器のノイズを低減させるための方法であって、
増幅された信号のコピーを出力するように構成された二次出力段をイネーブルすることと、
前記増幅された信号を出力するように構成された主出力段をディスエーブルすることと、
前記パワーダウン動作を実行するために、結合波形に基づいて、前記主出力段から前記二次出力段を減結合することと、
前記減結合が完了するのを待つことと、
前記二次出力段をディスエーブルすることと
を備える方法。
[C20] コンピュータプログラム製品であって、
プロセッサによって実行可能な命令を具現化する非一時的なコンピュータ読取可能な媒体を備え、
前記命令は、
主出力端子において、増幅された信号を出力するように構成された主出力段をディスエーブルし、
二次出力端子において、前記増幅された信号のコピーを出力するように構成された二次出力段をイネーブルし、
パワーアップ動作を実行するために、結合波形に基づいて、前記主出力端子に前記二次出力端子を結合し、
前記主出力段をイネーブルし、
前記二次出力段をディスエーブルする
ためにプロセッサによって実行可能である、
コンピュータプログラム製品。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7