特許第5792393号(P5792393)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792393
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】ワイヤレスビーコン受信
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20150928BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20150928BHJP
【FI】
   H04W52/02 111
   H04W84/12
【請求項の数】55
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2014-532046(P2014-532046)
(86)(22)【出願日】2012年9月21日
(65)【公表番号】特表2014-526862(P2014-526862A)
(43)【公表日】2014年10月6日
(86)【国際出願番号】US2012056746
(87)【国際公開番号】WO2013044163
(87)【国際公開日】20130328
【審査請求日】2014年5月13日
(31)【優先権主張番号】61/538,536
(32)【優先日】2011年9月23日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/427,821
(32)【優先日】2012年3月22日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】リウ、チュン―フェン
(72)【発明者】
【氏名】フレデリクス、ギード・ロベルト
【審査官】 三浦 みちる
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−080158(JP,A)
【文献】 特開2006−352806(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0010191(US,A1)
【文献】 特表2009−521895(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスネットワークアクセスポイントと通信するためにクライアントデバイスを動作させる方法であって、
前記クライアントデバイスが、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントから、配信トラフィック識別メッセージ(DTIM)を含むビーコンの第1の部分を受信することと、
前記DTIMに基づいて、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるかどうかを判断することと、
前記ビーコンの第2の部分が受信される前に前記クライアントデバイスを低電力動作モードで動作させることと、
を備え、
前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることは、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの前記1つまたは複数のパケットが来つつあるかどうか、および、前記クライアントデバイスの内部クロック基準と、前記ビーコンの前記第2の部分のタイミング同期機能(TSF)とを使用して、前記クライアントデバイスが前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期すべきかどうかに基づく、方法。
【請求項2】
前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることは、前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記第2の部分を受信することを回避するように、前記クライアントデバイスの通信モジュールをオフにすることを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ビーコンの前記第1の部分を受信することが、前記ビーコンの前記第1の部分を処理することを備え、前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることが、前記ビーコンの前記第2の部分を処理することを回避することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることが、前記ビーコンに対してフレーム冗長検査(FCS)を実行することなしに前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ビーコンの前記第1の部分を受信することが、前記ビーコンのヘッダ部分と、前記ビーコンの複数の情報要素のうちの少なくとも1つの情報要素とを処理することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることが、前記ビーコンの前記複数の情報要素のうちの少なくとも1つの第2の情報要素を受信または処理することを回避することを備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータのパケットが来つつないことを前記DTIMが示す場合、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントとの前記クライアントデバイスの同期をバイパスすること
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ビーコンの前記TSFが、カウンタ値を備え、前記方法は、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期するために、前記クライアントデバイスが前記ビーコンを使用すべきかどうかを、前記カウンタ値に少なくとも部分的に基づいて判断すること
をさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ビーコンが第1のビーコンであり、前記方法は、
対応DTIMと対応タイミング同期機能(TSF)とを含む第2のビーコンの少なくとも一部分を受信することと、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからパケットが来つつないことを前記第2のビーコンの前記対応DTIMが示す場合、前記クライアントデバイスを前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期させるために前記第2のビーコンの前記TSFを使用することと
をさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
記方法は、
記ビーコンを受信した後に、複数のさらなるビーコンを受信することと、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記複数のさらなるビーコンのサブセットのTSFを使用することと
をさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記ビーコンの前記TSFの値を少なくとも1つのしきい値と比較することと、
前記比較に基づいて、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントとのさらなる通信のため、前記クライアントデバイスを同期させるために前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記TSFを使用すべきかどうかを判断することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つのしきい値が前記TSFの期待値を示す、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあることを前記DTIMが示す場合、データの前記1つまたは複数のパケットを受信するために前記クライアントデバイスをアクティブ動作モードで動作させることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記ビーコンの前記第2の部分が受信される前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることは、前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記第2の部分を受信することを回避することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
ワイヤレスネットワークアクセスポイントと通信するように構成されたクライアントデバイスであって、
配信トラフィック識別メッセージ(DTIM)を含むビーコンの第1の部分を受信するように構成された通信モジュールと、
前記DTIMに基づいて、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるかどうかを判断するように構成されたデータ処理モジュールと、
前記ビーコンの第2の部分が受信される前に前記クライアントデバイスを低電力動作モードで動作させるように構成された電力モードモジュールと
を備え、
前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることは、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの前記1つまたは複数のパケットが来つつあるかどうか、および、前記クライアントデバイスが、前記クライアントデバイスの内部クロック基準と、前記ビーコンの前記第2の部分のタイミング同期機能(TSF)とを使用して、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期すべきかどうかに基づく、クライアントデバイス。
【請求項16】
前記低電力動作モードは、前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記第2の部分を受信することを回避するように、前記クライアントデバイスの前記通信モジュールをオフにすることを備える、請求項15に記載のクライアントデバイス。
【請求項17】
前記通信モジュールが、前記ビーコンの前記第1の部分を処理することによって前記ビーコンの前記第1の部分を受信し、前記電力モードモジュールが、前記ビーコンの前記第2の部分を処理することを回避することによって、前記ビーコンの前記第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信される前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させる、請求項15に記載のクライアントデバイス。
【請求項18】
前記電力モードモジュールが、前記ビーコンに対してフレーム冗長検査(FCS)を実行することなしに前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させる、請求項15に記載のクライアントデバイス。
【請求項19】
前記通信モジュールが、前記ビーコンのヘッダ部分と、前記ビーコンの複数の情報要素のうちの少なくとも1つの情報要素とを処理することによって、前記ビーコンの前記第1の部分を受信する、請求項15に記載のクライアントデバイス。
【請求項20】
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータのパケットが来つつないことを前記DTIMが示す場合、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントとの前記クライアントデバイスの同期をバイパスするように構成されたTSFモジュールをさらに備える、請求項15に記載のクライアントデバイス。
【請求項21】
前記ビーコンの前記TSFが、前記クライアントデバイスを前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期させるために使用されるカウンタ値を備える、請求項20に記載のクライアントデバイス。
【請求項22】
前記ビーコンが第1のビーコンであり、前記通信モジュールが、
対応DTIMと対応TSFとを含む第2のビーコンの少なくとも一部分を受信するようにさらに構成され、前記電力モードモジュールは、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからパケットが来つつないことを前記第2のビーコンの前記対応DTIMが示す場合、前記クライアントデバイスを前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期させるために前記第2のビーコンの前記TSFを使用するように構成された、請求項20に記載のクライアントデバイス。
【請求項23】
記TSFモジュールが、
記ビーコンを受信した後に、複数のさらなるビーコンを受信することと、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記複数のさらなるビーコンのサブセットのTSFを使用することと
を行うようにさらに構成された、請求項20に記載のクライアントデバイス。
【請求項24】
前記ビーコンの前記TSFの値を少なくとも1つのしきい値と比較することと、
前記比較に基づいて、前記クライアントデバイスを前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期させるために前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記TSFを使用すべきかどうかを判断することと
を行うように構成されたTSFモジュール
をさらに備える、請求項15に記載のクライアントデバイス。
【請求項25】
前記少なくとも1つのしきい値が前記TSFの期待値を示す、請求項24に記載のクライアントデバイス。
【請求項26】
前記電力モードモジュールは、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあることを前記DTIMが示す場合、データの前記1つまたは複数のパケットを受信するために前記クライアントデバイスをアクティブ動作モードで動作させるようにさらに構成された、請求項15に記載のクライアントデバイス。
【請求項27】
前記電力モードモジュールが、前記クライアントデバイスに前記ビーコンの前記第2の部分を受信することを回避させるように構成された、請求項15に記載のクライアントデバイス。
【請求項28】
ワイヤレスネットワークアクセスポイントと通信するように構成されたクライアントデバイスであって、
配信トラフィック識別メッセージ(DTIM)を含むビーコンの第1の部分を受信するための手段と、
前記DTIMに基づいて、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるかどうかを判断するための手段と、
前記ビーコンの第2の部分が受信される前に前記クライアントデバイスを低電力動作モードで動作させるための手段と、
を備え、
前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることは、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの前記1つまたは複数のパケットが来つつあるかどうか、および、前記クライアントデバイスが、前記クライアントデバイスの内部クロック基準と、前記ビーコンの前記第2の部分のタイミング同期機能(TSF)とを使用して、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期すべきかどうかに基づく、クライアントデバイス。
【請求項29】
前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させための手段が、前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記第2の部分を受信することを回避するように、前記クライアントデバイスの通信モジュールをオフにするための手段をさらに備える、請求項28に記載のクライアントデバイス。
【請求項30】
前記ビーコンの前記第1の部分を受信するための手段が、前記ビーコンの前記第1の部分を処理するための手段を備え、前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させるための手段が、前記ビーコンの前記第2の部分を処理することを回避するための手段を備える、請求項28に記載のクライアントデバイス。
【請求項31】
前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させるための前記手段が、前記ビーコンに対してフレーム冗長検査(FCS)を実行することなしに前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させるための手段をさらに備える、請求項28に記載のクライアントデバイス。
【請求項32】
前記ビーコンの前記第1の部分を受信するための手段が、前記ビーコンのヘッダ部分と、前記ビーコンの複数の情報要素のうちの少なくとも1つの情報要素とを処理するための手段を備える、請求項28に記載のクライアントデバイス。
【請求項33】
前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させるための手段が、前記ビーコンの前記複数の情報要素のうちの少なくとも1つの第2の情報要素を受信または処理することを回避するための手段を備える、請求項32に記載のクライアントデバイス。
【請求項34】
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータのパケットが来つつないことを前記DTIMが示す場合、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントとの前記クライアントデバイスの同期をバイパスするための手段
をさらに備える、請求項28に記載のクライアントデバイス。
【請求項35】
前記ビーコンの前記TSFが、カウンタ値を備え、前記デバイスは、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期するために、前記クライアントデバイスが前記ビーコンを使用するべきかどうかを、前記カウンタ値に少なくとも部分的に基づいて判断するための手段
をさらに備える、請求項34に記載のクライアントデバイス。
【請求項36】
前記ビーコンが第1のビーコンであり、前記デバイスは、
対応DTIMと対応TSFとを含む第2のビーコンの少なくとも一部分を受信するための手段と、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからパケットが来つつないことを前記第2のビーコンの前記対応DTIMが示す場合、前記クライアントデバイスを前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期させるために前記第2のビーコンの前記TSFを使用するための手段と
をさらに備える、請求項34に記載のクライアントデバイス。
【請求項37】
前記第1のビーコンを受信した後に、複数のさらなるビーコンを受信するための手段と、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記複数のさらなるビーコンのサブセットのTSFを使用するための手段と
をさらに備える、請求項36に記載のクライアントデバイス。
【請求項38】
前記ビーコンの前記TSFの値を少なくとも1つのしきい値に比較するための手段と、
前記比較に基づいて、前記クライアントデバイスを前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期させるために前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記TSFを使用すべきかどうかを判断することとための手段と
をさらに備える、請求項28に記載のクライアントデバイス。
【請求項39】
前記少なくとも1つのしきい値が前記TSFの期待値を示す、請求項38に記載のクライアントデバイス。
【請求項40】
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあることを前記DTIMが示す場合、データの前記1つまたは複数のパケットを受信するために、前記クライアントデバイスをアクティブ動作モードで動作させるための手段
をさらに備える、請求項28に記載のクライアントデバイス。
【請求項41】
前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記第2の部分を受信することを回避することによって、前記ビーコンの前記第2の部分が受信される前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させるための手段
をさらに備える、請求項28に記載のクライアントデバイス。
【請求項42】
コンピューティングデバイスに、
クライアントデバイスがワイヤレスネットワークアクセスポイントから、配信トラフィック識別メッセージ(DTIM)を含むビーコンの第1の部分を受信することと、
前記DTIMに基づいて、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるかどうかを判断することと、
前記ビーコンの第2の部分が受信される前に前記クライアントデバイスを低電力動作モードで動作させることと、
を行わせるように構成された命令を記憶し、
前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることは、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの前記1つまたは複数のパケットが来つつあるかどうか、および、前記クライアントデバイスが、前記クライアントデバイスの内部クロック基準と、前記ビーコンの前記第2の部分のタイミング同期機能(TSF)とを使用して、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期すべきかどうかに基づく、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項43】
前記コンピューティングデバイスに、前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることを行わせるように構成された前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記第2の部分を受信することを回避するように、前記クライアントデバイスの通信モジュールをオフにすることを行わせるようにさらに構成された、請求項42に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項44】
前記コンピューティングデバイスに、前記ビーコンの前記第1の部分を受信することを行わせるように構成された前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、前記ビーコンの前記第1の部分を処理することをさらに行わせ、
前記コンピューティングデバイスに、前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることを行わせるように構成された前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、前記ビーコンの前記第2の部分を処理することを回避することを行わせる、請求項42に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項45】
前記コンピューティングデバイスに、前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることを行わせるように構成された前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、前記ビーコンに対してフレーム冗長検査(FCS)を実行することなしに前記クライアントデバイスを電力節約動作モードで動作させることをさらに行わせる、請求項42に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項46】
前記ビーコンの前記第1の部分が、前記ビーコンのヘッダ部分と、前記ビーコンの複数の情報要素のうちの少なくとも1つの情報要素とを備える、請求項42に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項47】
前記コンピューティングデバイスに、前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることを行わせるように構成された前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、前記ビーコンの前記複数の情報要素のうちの少なくとも1つの第2の情報要素を受信または処理することを回避させることをさらに行わせる、請求項46に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項48】
前記命令が、前記コンピューティングデバイスに、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータのパケットが来つつないことを前記DTIMが示す場合、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントとの前記クライアントデバイスの同期をバイパスすること
をさらに行わせる、請求項42に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項49】
前記ビーコンの前記TSFがカウンタ値を備え、前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、
前記クライアントデバイスを前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントと同期させるために、前記クライアントデバイスが前記ビーコンを使用するべきかどうかを、前記カウンタ値に少なくとも部分的に基づいて判断すること
をさらに行わせる、請求項48に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項50】
前記ビーコンが第1のビーコンであり、前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、
対応DTIMと対応TSFとを含む第2のビーコンの少なくとも一部分を受信することと、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからパケットが来つつないことを前記第2のビーコンの前記対応DTIMが示す場合、前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記第2のビーコンの前記TSFを使用すること
をさらに行わせる、請求項48に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項51】
前記命令が、前記コンピューティングデバイスに、
前記第1のビーコンを受信した後に、複数のさらなるビーコンを受信することと、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記複数のさらなるビーコンのサブセットのTSFを使用することと
をさらに行わせる、請求項50に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項52】
前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、
前記ビーコンの前記TSFの値を少なくとも1つのしきい値と比較することと、
前記比較に基づいて、前記クライアントデバイスを前記アクセスポイントと同期させるために前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記TSFを使用すべきかどうかを判断することと
をさらに行わせる、請求項42に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項53】
前記少なくとも1つのしきい値が前記TSFの期待値を示す、請求項52に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項54】
前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、
前記ワイヤレスネットワークアクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあることを前記DTIMが示す場合、データの前記1つまたは複数のパケットを受信するために前記クライアントデバイスをアクティブ動作モードで動作させることをさらに行わせる、請求項42に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項55】
前記コンピューティングデバイスに、前記ビーコンの第2の部分が受信される前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることを行わせるように構成された前記命令は、
前記コンピューティングデバイスに、前記ビーコンの前記第2の部分を受信することを回避すること、
をさらに行わせる、請求項42に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2011年9月23日に出願された米国仮出願第61/538,536号の利益を主張する。
【0002】
本開示は、一般にワイヤレスネットワーキングに関する。より詳細には、本開示は、ワイヤレスネットワークのアクセスポイントと通信するために動作するクライアントデバイスの電力消費を低減するための技法に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレスネットワークは、アクセスポイントと少なくとも1つのクライアントデバイスとを備え得る。アクセスポイントは、インターネットなど、ネットワークに結合され、クライアントデバイスがネットワークを介して通信すること(および/または、アクセスポイントに結合された他のデバイスと通信すること)を可能にし得る。いくつかの例では、ワイヤレスアクセスポイントは、データを1つまたは複数のパケットの形態で少なくとも1つのクライアントデバイスに送り得る。
【0004】
いくつかの例では、電力消費を低減するために、クライアントデバイスは、クライアントデバイスが(たとえば、アクセスポイントとの)通信のために使用されていないときなど、いくつかの状況において低電力消費モード(たとえば、スリープモード)で動作し得る。WI−FI(登録商標)通信のための802.11X(たとえば、802.11b、802.11g、802.11n)規格のうちの1つまたは複数を使用して通信するように構成されたワイヤレスネットワークなど、いくつかの例では、クライアントデバイスは、低電力消費モードから周期的に起動し、アクセスポイントからビーコンを受信し得る。ビーコンは、クライアントデバイスとアクセスポイントとの間の現在または将来の通信に関する情報を含み得る。一例によれば、ビーコンは、データのパケットがクライアントデバイスに通信されるのを待っているかどうかを示す配信トラフィック識別(DTIM)メッセージを含み得る。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、ビーコン全体がクライアントデバイスによって受信される前にデバイスに低電力動作モードで動作させることによって、ワイヤレスネットワークのクライアントデバイスの電力消費を低減するための技法を対象とする。たとえば、本開示の技法によれば、クライアントデバイスは、低電力動作モード(たとえば、スリープモード)から起動し、ビーコンの第1の部分を受信し得る。ビーコンの第1の部分は配信トラフィック識別メッセージ(DTIM)を含む。クライアントデバイスは、アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあること(たとえば、クライアントデバイスに送られるのを待っていること)をDTIMメッセージが示すどうかを判断し得る。アクセスポイントからデータのパケットが来つつないことをDTIMメッセージが示した場合、クライアントデバイスは、ビーコンの第2の部分を受信する前に低電力消費動作モードに戻り得る。したがって、クライアントデバイスが低電力モードで動作する時間の量が増加させられ得、それにより、アクセスポイントと通信するためにクライアントデバイスによって消費される電力を低減し得る。
【0006】
たとえば、ワイヤレスネットワークアクセスポイントと通信するためにクライアントデバイスを動作させる方法について本明細書で説明する。本方法は、クライアントデバイスが、ワイヤレスネットワークアクセスポイントから、配信トラフィック識別(DTIM)メッセージを含むビーコンの第1の部分を受信することを含む。本方法は、DTIMメッセージに基づいて、アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるか否かを判断することをさらに含む。本方法は、アクセスポイントからデータのパケットが来つつない場合、ビーコンの第2の部分がクライアントデバイスによって受信される前にクライアントデバイスを低電力動作モードで動作させることをさらに含む。
【0007】
別の例によれば、ワイヤレスアクセスポイントと通信するように構成されたクライアントデバイスについて本明細書で説明する。本クライアントデバイスは、配信トラフィック識別(DTIM)メッセージを含むビーコンの第1の部分を受信するように構成された通信モジュールを含む。本クライアントデバイスは、DTIMメッセージに基づいて、アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるか否かを判断するように構成されたデータ処理モジュールをさらに含む。本クライアントデバイスは、アクセスポイントからデータのパケットが来つつない場合、ビーコンの第2の部分がクライアントデバイスによって受信される前にクライアントデバイスを低電力動作モードで動作させるように構成された電力モードモジュールをさらに含む。
【0008】
別の例によれば、ワイヤレスアクセスポイントと通信するように構成されたクライアントデバイスについて本明細書で説明する。本クライアントデバイスは、配信トラフィック識別(DTIM)メッセージを含むビーコンの第1の部分を受信するための手段を含む。本クライアントデバイスは、DTIMメッセージに基づいて、アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるか否かを判断するための手段をさらに含む。本クライアントデバイスは、アクセスポイントからデータのパケットが来つつない場合、ビーコンの第2の部分がクライアントデバイスによって受信される前にクライアントデバイスを低電力動作モードで動作させることをさらに含む。
【0009】
別の例によれば、コンピュータ可読記憶媒体について本明細書で説明する。本コンピュータ可読記憶媒体は、コンピューティングデバイスに、アクセスポイントからクライアントデバイスによってワイヤレスネットワーク配信トラフィック識別(DTIM)メッセージを含むビーコンの第1の部分を受信させるように構成された命令を記憶する。命令はさらに、コンピューティングデバイスに、DTIMメッセージに基づいて、アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるか否かを判断させる。命令はさらに、コンピューティングデバイスに、アクセスポイントからデータのパケットが来つつない場合、ビーコンの第2の部分がクライアントデバイスによって受信される前にクライアントデバイスを低電力動作モードで動作させることをさらに含む。
【0010】
本開示の1つまたは複数の例の詳細を添付の図面および以下の説明に記載する。本明細書で説明する技法の他の特徴、目的、および利点は、その説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ワイヤレスネットワークを生成するように構成されたアクセスポイントの一例を示す概念図。
図2】アクセスポイントによってクライアントデバイスに通信され得るワイヤレスビーコンの一例を示す概念図。
図3】本明細書で説明する技法に従って動作するように構成されたアクセスポイントとクライアントデバイスとの一例を示すブロック図。
図4】本明細書で説明する技法に一致する、ビーコンを受信するためにクライアントデバイスを動作させる方法の一例を示す流れ図。
図5】本明細書で説明する技法に一致する、ビーコンを受信するためにクライアントデバイスを動作させる方法の一例を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、ワイヤレスアクセスポイント101の一例を示す概念図である。概して、アクセスポイント101は、ワイドエリアネットワーク(WAN)など、またはグローバルコンピュータネットワークと呼ばれることがあるインターネット106など、広い、非ローカルネットワークを介して、1つまたは複数のクライアントデバイス103A〜103Fを1つまたは複数の他のコンピューティングデバイス(図1に図示せず)と通信可能に結合するためにワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を生成するように動作可能な1つまたは複数のデバイスを備え得る。図1の非限定的な例によれば、アクセスポイント101は、デスクトップコンピュータ103A、モバイルフォン103B、プリンタ103C、スマートフォンまたはタブレットコンピューティングデバイス103D、テレビジョンディスプレイ103E、およびラップトップコンピュータ103Fのうちの1つまたは複数のためのローカルワイヤレスネットワークを生成するように構成される。アクセスポイント101は、さらに、または代わりに、図1に詳細に図示されない多くの他のタイプのデバイスがローカルワイヤレスネットワークおよび/またはインターネット106を介して互いに通信すること、および/またはインターネット106を介して他のデバイスと通信することを可能にするために動作し得る。たとえば、クライアントデバイス103A〜103Fは、それぞれのクライアントデバイスがアクセスポイント101とワイヤレス通信することを可能にするように構成された通信モジュールを含む任意のデバイスを含み得る。アクセスポイント101が、IEEE802.11X、またはいわゆるWI−FIネットワークなど、ワイヤレスローカルエリアネットワークを生成するように構成された、1つのそのような例によれば、ワイヤレスクライアントデバイス103A〜103Fは、アクセスポイント101とのWI−FI通信を可能にするように構成されたWI−FI構成要素(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ディスクリート論理および/または処理デバイスによって実行可能なソフトウェア)をもつ任意のデバイスを含み得る。
【0013】
アクセスポイント101は、ワイヤードまたはワイヤレス通信プロトコルを使用してインターネット106との、および/またはワイドエリアネットワークとの通信リンクを確立し得る。たとえば、アクセスポイント101は、アクセスポイント101をインターネット106に通信可能に結合するために、ケーブルモデム、デジタルサービスリンク(DSL)モデム、T1またはT3ラインなどの光通信リンク、または任意の他の形態のワイヤード通信プロトコルのうちの1つまたは複数を利用し得る。他の例によれば、アクセスポイント101はインターネット106にワイヤレス結合され得る。たとえば、アクセスポイント101は、セルラー通信ネットワーク(たとえば、3G、4G)、衛星通信ネットワーク、またはアクセスポイントがインターネット106を介して通信することを可能にするワイヤレス通信の他の形態によって、インターネット106にワイヤレス結合され得る。
【0014】
いくつかの例では、アクセスポイント101は、ワイヤード(たとえば、イーサネット(登録商標))またはワイヤレス(たとえば、WI−FI)ルータ、またはセルラーWI−FIホットスポットデバイスなど、1つまたは複数のクライアントデバイス103A〜103Fをインターネット106に通信可能に結合するように特に構成されたデバイスを含み得る。他の例によれば、アクセスポイント101は、ローカルネットワークを生成するように構成可能なより汎用のコンピューティングデバイス(たとえば、クライアントデバイス103A〜103Fのうちの1つまたは複数など)を備え得る。たとえば、アクセスポイント101は、ワイヤレスセルラーネットワーク接続からWI−FIワイヤレスネットワークを生成するように構成されたモバイルフォンまたはタブレットコンピュータを備え得る。いくつかの例では、1つまたは複数のデバイス103A〜103Fはまた、本明細書で説明する技法に一致する、クライアントデバイス、アクセスポイント、または同時に両方として動作するようにさらに構成可能であり得る。
【0015】
いくつかの例では、クライアントデバイス103A〜103Fのうちの1つまたは複数は、ワイヤードまたはワイヤード接続を介してアクセスポイント101と通信し得る。たとえば、ケーブル(たとえば、イーサネットケーブル、USBケーブルなど)がそれぞれのクライアントデバイス103A〜103Fとアクセスポイント101との間に結合されているとき、クライアントデバイスは、ワイヤード通信プロトコル(たとえば、イーサネット、ユニバーサルシリアルバス(USB))を使用してアクセスポイント101と通信し得る。しかしながら、そのようなケーブルがそれぞれのクライアントデバイス103A〜103Fとアクセスポイント101との間に結合されていないとき、クライアントデバイスは移行し、代わりに、アクセスポイント101によって生成されたワイヤレスネットワーク(たとえば、WI−FI)を使用してアクセスポイント101と通信し得る。
【0016】
アクセスポイント101がローカルワイヤレスネットワークを生成するように構成されたいくつかの例では、アクセスポイント101は、1つまたは複数のパケット中に配置されたデータを送ることによって、クライアントデバイス103A〜103Fのうちの1つまたは複数と通信し得る。たとえば、アクセスポイント101は、クライアントデバイス103A〜103Fのうちの1つまたは複数に、インターネット106を介してアクセス可能な別のコンピューティングデバイスから、またはクライアントデバイス103A〜103Fの別の1つから受信されたデータの1つまたは複数のパケットを送り得る。アクセスポイント101はまた、クライアントデバイス103A〜103Fのうちの1つまたは複数からデータの1つまたは複数のパケットを受信し、1つまたは複数の受信されたパケットを、インターネット106介してアクセス可能な別のコンピューティングデバイスに、および/または1つまたは複数のクライアントデバイス103A〜103Fのうちの別の1つに送るように構成され得る。
【0017】
WI−FI通信のためのIEEE802.11X(たとえば、802.11a、b、gまたはn)規格のうちの1つまたは複数など、ワイヤレス通信技法のいくつかの例では、いくつかのクライアントデバイス103A〜103Fは、クライアントデバイスが通信するためにアクティブに動作していないとき、低電力消費(スリープ)モードで動作するように構成され得る。そのような低電力モードによれば、クライアントデバイス103A〜103Fは、クライアントデバイスの1つまたは複数の構成要素の動作を変更し得る。たとえば、そのような低電力消費モードで動作しているクライアントデバイス103A〜103Fは、アクセスポイント101または別のデバイス(たとえば、1つまたは複数の他のクライアントデバイス103A〜103F)との通信を可能にするために動作する1つまたは複数の構成要素(たとえば、クライアントデバイスの通信モジュール)をオフにし(たとえば、電源から切断し)得る。そのような低電力消費モードの他の例では、クライアントデバイスは、さらに、または代わりに、1つまたは複数の構成要素をアクティブ動作モードにおけるよりも低い電圧および/または低い動作電力および/または速度で動作させることによって、クライアントデバイスの動作を変更し得る。
【0018】
いくつかの例では、クライアントデバイス103A〜103Fは、アクセスポイント101からビーコンを受信するために、低電力モードから周期的に起動し得る。そのようなビーコンは、ワイヤレス信号によって与えられ得、アクセスポイント101とのさらなる通信に関する情報を含み得る。たとえば、各ビーコンは、クライアントデバイス103A〜103Fのうちの1つまたは複数にアクセスポイント101との現在または将来の通信に関する情報をそれぞれ示し得る、複数の情報要素(IE)を含み得る。たとえば、複数のIEは、情報の中でも、アクセスポイント101からのさらなる通信がクライアントデバイス103A〜103Fのうちの1つまたは複数に送られると予想されるかどうか、および/またはいつ送られると予想されるのかを示し得る。
【0019】
いくつかの例では、アクセスポイント101は、クライアントデバイス103A〜103Fのうちの1つまたは複数に、配信トラフィック識別メッセージ(DTIMメッセージ)を備えるIEを含むビーコンを送り得る。DTIMメッセージは、アクセスポイント101が、クライアントデバイス103A〜103Fに通信すべきデータの1つまたは複数のパケットを有するかどうかを示し得る。
【0020】
ワイヤレス通信のためのいくつかの技法(たとえば、802.11X WI−FI規格)によれば、クライアントデバイスは、アクセスポイントからビーコンを受信するためにスリープから周期的に起動し、ビーコンのすべてのデータ(たとえば、ビーコンのすべてのIE)がクライアントデバイスによって受信および/または処理されるまでアクティブ状態のままであり得る。すべてのデータがクライアントデバイスによって受信されると、クライアントデバイスは、次いで、受信されたビーコンに対してフレーム検査シーケンス(たとえば、巡回冗長検査(CRC)を含む、FCS)を実行することなどによって、受信データを検証し得る。ビーコンのデータが検証されると、クライアントデバイスは、クライアントデバイスを動作させるために(たとえば、アクセスポイントとのさらなる通信のためにクライアントデバイスを構成するために)検証されたデータを使用するか、または使用しない。
【0021】
ビーコンを全体受信して、ビーコンのデータに対してFCS検査を実行した後に、クライアントデバイスは、アクセスポイントからデータのパケットが来つつない場合、上記で説明した低電力消費動作モードに戻り得る。しかしながら、アクセスポイントから来つつある(たとえば、クライアントデバイスに送られるのを待つ)データのパケットがあることをビーコンのDTIMメッセージが示した場合、クライアントデバイスは、来つつあるパケットを受信するために、ビーコンを受信した後、アクティブモードのままであり得る(低電力消費モードに戻り得ない)。
【0022】
いくつかの例では、ビーコンは、比較的大きく(たとえば、比較的大きい数のビットのデータに)なり得る。これらの例によれば、クライアントデバイスは、ビーコンを受信および/または処理するために、かなりの量の時間の間アクティブ状態のままであり得る。いくつかの例では、ビーコン全体を受信するために周期的に起動することによって、クライアントデバイスの電力リソースの望ましくない消耗が生じ得る。いくつかの例では、クライアントデバイスの電力消費は、アクセスポイントからビーコンを受信するためにクライアントデバイスがそこにおいて低電力消費モードから起動する起動周波数(wake-up frequency)を低減することによって軽減され得る。この手法は、しかしながら、アクセスポイントからのパケットの送信がクライアントデバイスの低減された起動周波数により遅延され得るので、データが通信されるレートの低下を引き起こし得る。
【0023】
本開示は、上記で説明したようにアクセスポイント101からビーコン全体を受信する代わりに、クライアントデバイス103A〜103Fにおいて、DTIMメッセージを含むビーコンの第1の部分のみを受信するための技法を対象にする。ビーコンの第1の部分に基づいて(たとえば、DTIMメッセージに基づいて)、クライアントデバイス103A〜103Fは、アクセスポイント101からデータのパケットが来つつあるか否かを判断し得る。たとえば、DTIMメッセージによって示されるように、アクセスポイント101からデータの1つまたは複数のパケットが来つつある場合、クライアントデバイス103A〜103Fは、アクティブ状態のままになり、ビーコンの第2の部分を受信し得る。しかしながら、クライアントデバイス103A〜103Fが、DTIMメッセージに基づいて、アクセスポイント101からデータのパケットが来つつないと判断した場合、クライアントデバイス103A〜103Fは、低電力消費モードで動作し、それによって、ビーコンの第2の部分を受信および/または処理することを回避し得る。たとえば、クライアントデバイス103A〜103Fは、ビーコンの第2の部分を処理しないこと(たとえば、読み取りしないことおよび/またはメモリに記憶しないこと)によって、ビーコンの第2の部分を受信し得ない。他の例によれば、クライアントデバイスは、1つまたは複数の通信構成要素がビーコンの第2の部分を受信しないように、クライアントデバイス103A〜103Fの1つまたは複数の通信構成要素(たとえば、WI−FI集積回路)をオフにすること(たとえば、電源から切断すること)によって、ビーコンの第2の部分を受信し得ない。
【0024】
このようにして、クライアントデバイス103A〜103Fは、ビーコンの第2の部分を受信および/または処理し得ない。したがって、クライアントデバイス103A〜103Fは、上記で説明した他の技法によるよりも長く、低消費電力状態のままであり得る。したがって、アクセスポイント101と通信するためにクライアントデバイス103A〜103Fによって消費される電力は、他の技法と比較して低減され得る。
【0025】
図2は、本明細書で説明する技法に従ってその少なくとも一部分がクライアントデバイス103A〜103Fによって受信されおよび/または処理され得る、ビーコン211の一例を示す概念図である。概して、ビーコン211は、ワイヤレスアクセスポイント(たとえば、図1に示されたアクセスポイント101)によって、ワイヤレスクライアントデバイス(たとえば、図1に示されたクライアントデバイス103A〜103Fのうちの1つまたは複数)に周期的に送信され得る。ビーコンは、ワイヤレスアクセスポイント101によるクライアントデバイス103A〜103Fへのデータのさらなる通信に関する情報、ならびに他の情報を含み得る。
【0026】
いくつかの例では、ビーコン211は、WI−FI通信のための802.11X規格のうちの1つまたは複数に従って配置され得る。他の例では、ビーコン211は、本明細書では直接説明されないワイヤレス通信のための他の規格のうちの1つまたは複数に従って配置され得る。
【0027】
図2の例によれば、ビーコン211は、ヘッダ210と、本体212と、FCS情報214とを含む。いくつかの例では、アクセスポイント101は、最初にヘッダ210をクライアントデバイス103A〜103Fに送り得る。ヘッダ210は、ビーコン211の1つまたは複数の他の構成要素に関する情報を含み得る。たとえば、ヘッダ210は、どんな情報がビーコン211中に含まれているか、ビーコン211内の特定の情報のロケーション、ビーコン211の長さ、および/または他の情報を示し得る。図2に示すように、ビーコン211は本体212も含む。本体212は、アクセスポイント101とクライアントデバイス103A〜103Fとの間のさらなる通信に関する情報をそれぞれ示し得る複数の情報要素(IE)222A〜222Fを含み得る。本開示の技法について説明するために、図2に示すビーコン211は、6個のIE222A〜222Fを含む。他の例では、ビーコン211は、より多い(またはより少ない)IEを含み得る。たとえば、WI−FI通信のための802.11X規格のうちの少なくともいくつかによれば、ビーコン211は、40個、50個、またはより多いIEを含み得る。いくつかの例では、クライアントデバイス103A〜103Fがアクセスポイント101からビーコン211全体を受信するために起動したままでいることは、クライアントデバイス103A〜103Fの電力リソースが限られている場合、望ましくないことがある。
【0028】
同じく図2に示すように、IE222Dは、本明細書で説明するDTIMメッセージ220を備える。図2に示すビーコン211の他のIE222A〜222Cおよび222E〜222Fは、アクセスポイント101と1つまたは複数のクライアントデバイス103A〜103Fとの間の通信に関する他のメッセージ(たとえば、TSF IE226または他のメッセージ)を備え得る。DTIMメッセージ220は、アクセスポイント101がクライアントデバイス103A〜103Fに送るべきデータの1つまたは複数のパケットを有するか否かを、クライアントデバイス103A〜103Fに示し得る。本開示の少なくともいくつかの態様によれば、クライアントデバイス103A〜103Fは、ヘッダ210の情報および/またはIE220Dのヘッダ情報に基づいてDTIMメッセージ220を識別し、アクセスポイント101がクライアントデバイスに送るべきパケットを有するかどうかを判断するためにDTIMメッセージ220を処理し得る。図2の例によれば、ヘッダ210およびIE222A〜222Dは、本明細書で説明するビーコン211の第1の部分230と見なされ得る。また、図2の例によれば、ビーコン211の残りの部分(たとえば、ビーコン211の残りのIE222E〜222F、およびビーコン211のFCS情報214)は、本明細書で説明するビーコン211の第2の部分232と見なされ得る。
【0029】
本明細書で説明する技法によれば、クライアントデバイス103A〜103Fは、最初にビーコン211のヘッダ部分210を受信および/または処理し得る。クライアントデバイスはさらに、IE222A〜222Cを受信および/または処理し得る。クライアントデバイス103A〜103Fは、次いで、DTIMメッセージ220であるIE222Dを受信し得る。クライアントデバイス103A〜103Fは、DTIMメッセージ220に基づいて、アクセスポイント101からデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるか否かを判断し得る。アクセスポイント101からパケットが来つつある場合、クライアントデバイス103A〜103Fは、ビーコン211の第2の部分232を受信し得る。たとえば、クライアントデバイス103A〜103Fは、図2に示すように、ビーコン211のすべてのIEを含むビーコン211の第2の部分232を受信および/または処理し得ない。他の例では、クライアントデバイス103A〜103Fは、ビーコン211中でDTIMメッセージ220に後続するいくつかのIEを備えるが、他のIEを備えないビーコン211の第2の部分232を受信および/または処理し得ない。たとえば、クライアントデバイス103A〜103Fは、DTIMメッセージ220に後続するIE222Eを受信および/または処理し、IE222F、図2に示されないビーコン211の他のIE、および/またはFCS情報214を含むビーコン211の第2の部分を受信および/または処理し得ない。
【0030】
たとえば、クライアント103A〜103Fは、ビーコン211の第2の部分232を受信する前に、低電力動作モードに入ること(たとえば、ビーコンのさらなるデータがクライアントデバイス103A〜103Fによって受信されないように、1つまたは複数の通信モジュールをオフにすること)によって、ビーコン211の第2の部分232を受信し得ない。他の例によれば、クライアントデバイス103A〜103Fは、ビーコン211の第2の部分232を処理する(たとえば、読み取るおよび/またはメモリに記憶する)ために動作しないことによって、ビーコン211の第2の部分232を受信し得ない。
【0031】
このようにして、クライアントデバイス103A〜103Fは、IE222E〜222Fと、FCS情報224とを受信および/または処理する前に低電力動作モードに入り得る。したがって、クライアントデバイス222A〜222Fは、上記で説明したように、ビーコン211のすべてがクライアントデバイス103A〜103Fによって受信および処理される他の技法と比較してより長い間、低電力消費モードで動作し得る。
【0032】
いくつかの例では、アクセスポイント101によって通信されたビーコン211のデータが、破損することがある。たとえば、信号干渉または他の妨害により、ビーコンの1つまたは複数のIE222A〜222Fは、アクセスポイント101によって処理されおよび/または送られたときに何が意図されていたかを示さないことがある。
【0033】
上記で説明したように、いくつかの例では、アクセスポイント101から来つつあるデータのパケットがないとクライアントデバイス103A〜103Fが判断した場合、クライアントデバイス103A〜103Fは、ビーコン211の第2の部分232を受信する前に低電力消費モードで動作し得る。いくつかの例では、ビーコンのそのような受信/処理されない第2の部分232は、ビーコン211のデータを検証するためにFCS検査を実行するためにクライアントデバイス103A〜103Fによって使用され得るFCS情報214を含み得る。本開示の技法によれば、アクセスポイント101から来つつあるパケットのデータがないことをDTIMメッセージ220が示した場合、クライアントデバイス103A〜103Fはビーコン211に対してFCS検査を実行し得ない。
【0034】
図2に示すように、ビーコン211は、タイミング同期機能(TSF)226を備えるIE222Bを含む。TSF226は、クライアントデバイスがアクセスポイント101から少なくとも1つのさらなるビーコンを受信するためにいつ低電力動作モードから起動すべきかをクライアントデバイス103A〜103Fに示し得る。たとえば、TSF226は、マイクロ秒解像度をもつ64ビットタイマーカウンタなど、カウンタ値を示し得る。クライアントデバイス103A〜103Fは、クライアントデバイス103A〜103Fの内部のTSFタイマーカウンタをアクセスポイント101のTSFタイマーカウンタと同期させるためにTSF226を使用し得る。いくつかの例では、クライアントデバイス103A〜103Fは、たとえば、クライアントデバイス103A〜103Fとアクセスポイント101との内部クロック基準(たとえば、水晶発振器)間のクロックドリフトを補償するために、アクセスポイント101と動作を同期させるためにTSF226を使用し得る。いくつかの例では、クライアントデバイスは、アクセスポイント101から1つまたは複数のさらなるビーコンを受信するためにいつスリープから起動すべきかを判断するためにTSF226を使用し得る。
【0035】
一例によれば、TSF226が破損していないことを保証するためにビーコン211に対してFCS検査が実行されないとき、ビーコン211のTSF226を使用することを回避するために、クライアントデバイス103A〜103Fは、代わりに、動作のためにあらかじめ判断されたクロック基準を利用し得る。たとえば、クライアントデバイス103A〜103Fは、受信したTSF226に基づいて、クライアントデバイスの(たとえば、水晶発振器によって生成された)内部クロック基準を更新し得ない。内部クロック基準を使用することによって、クライアントデバイス103A〜103Fは、クライアントデバイス103A〜103Fの動作に望ましくなく影響を及ぼし得る、クライアントデバイス103A〜103Fを同期させるために破損したTSF226を使用することを回避し得る。
【0036】
別の例によれば、クライアントデバイス103A〜103Fは、パケットが来つつないことを示すDTIM220を含む複数の受信したビーコンのうちのいくつかの受信したビーコンについて、アクティブ状態のままであり、ビーコン211の第2の部分232を受信および/または処理し得る。たとえば、クライアントデバイス103A〜103Fは、受信したビーコン211のサブセットについて(たとえば、受信したビーコン211の5個おきに)、(たとえば、FCS情報214を含むビーコンの第2の部分232を含む)ビーコン全体を受信および/または処理し、アクセスポイント101からデータのパケットが来つつないことを示すDTIM220をビーコンが含む場合でも、ビーコン211のデータ(たとえば、IE222A〜222Fのうちの1つまたは複数)の妥当性を保証するためにビーコンに対してFCS検査を実行し得る。ビーコン211のデータが破損していないことをFCS検査が示した場合、クライアントデバイス103A〜103Fは、ビーコン211の少なくともいくつかのデータを使用し得る。たとえば、クライアントデバイス103A〜103Fは、アクセスポイント101との通信のためにクライアントデバイス103A〜103Fの動作を同期させるためにビーコン211のTSF226を使用し得る。この例によれば、クライアントデバイス211は、いくつかの受信したビーコン211についてビーコン全体を受信するためにのみアクティブのままであり得るので、クライアントデバイス103A〜103Fは、複数のビーコン211を受信するためにより少ない電力リソースを利用し得る。
【0037】
さらに他の例によれば、クライアントデバイス103A〜103Fは、上記で説明したように、ビーコン全体を受信することなしに、およびFCS検査を実行することなしに、ビーコン211のデータを使用すべきか否かを判断し得る。これらの例によれば、クライアントデバイス103A〜103Fは、ビーコンの受信された第1の部分のデータに関連する値(たとえば、IE222A〜222Fの値)を少なくとも1つのしきい値と比較し、比較に基づいて、受信したビーコンのデータを使用すべきかどうかを判断し得る。たとえば、少なくとも1つのしきい値は、データの期待値(たとえば、少なくとも1つのIE222A〜222Fの期待値)に基づき得る。いくつかの例では、そのようなしきい値は、メモリに記憶されたあらかじめ判断された値に基づき得る。他の例によれば、そのようなしきい値は、1つまたは複数の前に受信したビーコンのデータに関連する1つまたは複数の値などに基づいて、自動的に判断され得る。
【0038】
1つの特定の例によれば、クライアントデバイス103A〜103Fは、TSF226IEの値と、少なくとも1つのあらかじめ判断されたまたは自動的に判断されたしきい値との比較に基づいて、受信したビーコンのTSF226を使用すべきかどうかを判断し得る。たとえば、クライアントデバイス103A〜103Fは、クライアントデバイス103A〜103Fの動作を同期させるためにTSF226を使用すべきかどうかを判断するために、受信されたTSF226の値をメモリに記憶されたあらかじめ判断されたしきい値と比較し得る。別の例によれば、クライアントデバイス103A〜103Fは、1つまたは複数の前に受信したビーコン211の1つまたは複数のTSF226のあらかじめ判断された値に基づいて、そのようなしきい値を自動的に判断し得る。
【0039】
上記で説明したように、いくつかの例では、ビーコンは、図2に示されたビーコン211よりもはるかに長くなり得る。たとえば、ビーコンは、図2に示された6個のIE222A〜222Fよりもはるかに多いIEを含み得る。いくつかの例では、ビーコンは、DTIMメッセージ220がビーコンの本体212の前に向かうように配置され得る。たとえば、DTIMメッセージ220は、40〜60個のIEを含み得るビーコンの本体212の最初の5個または10個のIEのうちの1つとして配置され得る。
【0040】
本開示の技法は、クライアントデバイス103A〜103Fが、ビーコンが受信されるたびにビーコン全体を受信および/または処理するために必要とされる時間期間の間アクティブ状態のままでいることなしに、アクセスポイント101からデータのさらなるパケットが来つつあるか否かを判断することを可能にし得るので、本開示の技法は有利であり得る。したがって、クライアントデバイス103A〜103Fは、各受信したビーコンについてビーコン全体が受信されおよび/または処理される他の技法と比較して、より多くの時間の間低電力消費モードで動作し得る。したがって、クライアントデバイス103A〜103Fは、データをアクセスポイント101と通信するために他の技法と比較してより少ない電力を消費し得る。
【0041】
図3は、本明細書で説明する技法に一致する、アクセスポイント301と通信するように構成されたワイヤレスクライアントデバイス303の一例を示すブロック図である。図3に示されているように、アクセスポイント301は、インターネットモジュール348と、電源346と、プロセッサ344と、メモリ345と、データ処理モジュール340と、通信モジュール(COMモジュール)342とを含む。
【0042】
メモリ345は、データを記憶するように構成されたアクセスポイント301の任意の構成要素を含み得る。たとえば、メモリ345は、1つまたは複数のランダムアクセスメモリ(RAM)構成要素または他の短期データ記憶構成要素など、一時メモリを含み得る。他の例によれば、メモリ345は、磁気ハードドライブ、フラッシュメモリ構成要素、または他の長期データ記憶構成要素など、1つまたは複数の長期記憶構成要素を含み得る。
【0043】
プロセッサ344は、命令(たとえば、メモリ345に記憶された命令)を実行するように構成されたアクセスポイント301の1つまたは複数の構成要素を備え得る。プロセッサ344は、たとえば、汎用計算構成要素(たとえば、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU))、または本明細書で説明する技法に従って動作するためにメモリ345に記憶された命令を実行するように構成された他の計算構成要素を備え得る。たとえば、データ処理モジュール340と、COMモジュール342と、インターネットモジュール348とのうちの1つまたは複数に関して説明する機能は、少なくとも部分的に、プロセッサ344に本明細書で説明する技法に一致するように動作させるためにプロセッサ344によって実行可能な命令を備え得る。他の例では、本明細書で説明するアクセスポイント301の1つまたは複数の構成要素の機能は、説明する機能を実行するように特に構成された1つまたは複数の構成要素を使用して実装され得る。たとえば、本明細書で説明するアクセスポイント301の1つまたは複数の構成要素は、本明細書で説明する技法に従って動作するように特に構成または配置された1つまたは複数の構成要素(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、個別論理構成要素)を備え得る。
【0044】
インターネットモジュール348は、アクセスポイント301がインターネットなど、より大きいネットワークを介して通信することを可能にするように構成され得る。たとえば、上記で説明したように、インターネットモジュール348は、アクセスポイント301がワイヤード通信プロトコルを使用してインターネットを介して通信することを可能にするように構成された1つまたは複数のハードウェアまたはソフトウェア構成要素を含み得る。たとえば、インターネットモジュール348は、アクセスポイント301がインターネットなど、ネットワークを介して通信することを可能にするように構成されたケーブル、DSL、T1、またはT3モデムなど、アクセスポイント301の内部または外部モデムを含み得る。他の例によれば、インターネットモジュール348は、アクセスポイント301がインターネットなど、ネットワークとワイヤレス通信することを可能にし得る。たとえば、インターネットモジュール348は、アクセスポイントがインターネットなど、ネットワークを介して(たとえば、3Gまたは4Gセルラーネットワークを介して)ワイヤレス通信することを可能にするように構成されたアクセスポイント301の1つまたは複数のハードウェアまたはソフトウェア構成要素を備え得る。
【0045】
図3に示されているように、アクセスポイント301は電源346を含む。電源346は、動作のためにアクセスポイント301の1つまたは複数の構成要素に電力供給するように構成された任意のエネルギー源を備え得る。たとえば、電源346は、外部電源(たとえば壁コンセント)への電気的結合を備え得る。他の例によれば、たとえば、アクセスポイント301が、ワイヤレスアクセスポイントとして動作するように構成されたモバイルデバイスである場合、電源346は、上記で説明した外部電源、および/またはアクセスポイント301の内部または外部のバッテリーまたは他の形態のエネルギー蓄積構成要素を備え得る。
【0046】
図3に示されているように、アクセスポイント301は、データ処理モジュール(DPM)340と、通信(COM)モジュール342とをさらに含む。概して、DPM340は、インターネットモジュール348を介して別のコンピューティングデバイスからデータを受信し、インターネットモジュール348から受信したデータを処理し得る。DPM340は、COMモジュール342を介してクライアントデバイス303にデータを送り得る。たとえば、DPM340は、インターネットモジュール348を介して受信したデータを、COMモジュール342を介してクライアントデバイス303にワイヤレスに送られるべき1つまたは複数のパケット中に配置し得る。1つの特定の例によれば、DPM340は、WI−FIワイヤレス通信のための802.11X規格のうちの1つまたは複数に従って、受信されたデータを1つまたは複数のパケット中に配置し得る。いくつかの例では、DPM340はまた、COMモジュール342を介してクライアントデバイス303から受信したデータを受信および処理するように構成され得る。たとえば、DPM340は、クライアントデバイス303からのデータまたは命令の1つまたは複数のパケットを処理し、1つまたは複数の受信されたパケットからのデータまたは命令を、たとえば、インターネットモジュール348を介して、別の1つコンピューティングデバイスに送る。
【0047】
ビーコン211は、アクセスポイント301からのさらなる通信に関する情報を含み得る。いくつかの例では、ビーコン211は、ヘッダ210と、(たとえば、複数の情報要素(IE)222A〜222Fを含む)本体212と、FCS情報214とを含む。いくつかの例では、図2に示されているように、ビーコン211は、データまたは命令のパケットが来つつあるかどうか(たとえば、データまたは命令の1つまたは複数のパケットがクライアントデバイス303に送られることになっているかどうか)をクライアントデバイス303に示すDTIMメッセージ222Dを含む。
【0048】
いくつかの例では、同じく図2に示されているように、ビーコン211はまた、タイミング同期機能(TSF)226(IE222B)を含み得る。TSF226は、クライアントデバイス303がアクセスポイント301から少なくとも1つのさらなるビーコンを受信するためにいつ低電力動作モードから起動すべきかを判断するために、クライアントデバイス303によって使用され得る。たとえば、TSF226は、マイクロ秒分解能をもつ64ビットタイマーカウンタなど、カウンタ値を示し得る。クライアントデバイス303は、クライアントデバイス303の内部のTSFタイマーカウンタをアクセスポイント301のTSFタイマーカウンタと同期させるためにTSF226を使用し得る。いくつかの例では、クライアントデバイス303は、たとえば、クライアントデバイス303とアクセスポイント301との内部クロック基準(たとえば、水晶発振器)間のクロックドリフトを補償するために、動作をアクセスポイント101と同期させるためにTSF226を使用し得る。いくつかの例では、クライアントデバイスは、アクセスポイント301から1つまたは複数のさらなるビーコンを受信するためにいつスリープから起動すべきかを判断するために、TSF226を使用し得る。
【0049】
いくつかの例では、DPM340は、受信しデータをデータの1つまたは複数のパケットの形態でクライアントデバイス303に送るより前に、受信したデータをメモリ345に記憶し得る。いくつかの例では、アクセスポイント301が、アクセスポイント301からメモリ345に記憶されたデータの1つまたは複数のパケットが来つつあることを示すDTIMメッセージ220を含むビーコン211をクライアントデバイス303に送った後に、DPM340は、メモリ345に記憶されたデータの1つまたは複数のパケットをクライアントデバイス303に通信し得る。いくつかの例では、クライアントデバイス303は、少なくとも1つの前に受信したビーコン211の少なくとも1つのTSF226に基づいて、ビーコンを受信するために低電力消費モードから起動するために同期され得る。
【0050】
図3に示されているように、クライアントデバイス303は、通信モジュール(COMモジュール)358と、プロセッサ354と、メモリ355と、データ処理モジュール(DPM)350と、電源356と、電力モードモジュール(PMM)357とを含む。
【0051】
メモリ355は、データを記憶するように構成されたクライアントデバイス303の任意の構成要素を含み得る。たとえば、メモリ355は、1つまたは複数のランダムアクセスメモリ(RAM)構成要素あるいは1つまたは複数の他の短期データ記憶構成要素など、一時メモリを含み得る。他の例によれば、メモリ355は、1つまたは複数の磁気ハードドライブなど、1つまたは複数の長期記憶構成要素、フラッシュメモリ構成要素、または1つまたは複数の他の長期データ記憶構成要素を含み得る。
【0052】
プロセッサ354は、命令(たとえば、メモリ355に記憶された命令)を実行するように構成されたクライアントデバイス303の1つまたは複数の構成要素を備え得る。プロセッサ354は、たとえば、汎用計算構成要素(たとえば、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU))、またはクライアントデバイス303に本明細書で説明するように動作させるためにメモリ355に記憶された命令を実行するように構成された他の計算構成要素を備え得る。たとえば、データ処理モジュール350、DTIMモジュール358、TSFモジュール359、PMM357、および/またはCOMモジュール352のうちの1つまたは複数に関して説明する機能は、少なくとも部分的に、クライアントデバイス303に本明細書で説明する技法に一致するように動作させるためにプロセッサ344に動作させるためにプロセッサ344によって実行可能な命令を備え得る。他の例では、本明細書で説明するアクセスポイント301の1つまたは複数のモジュールは、さらにまたは代わりに、少なくとも部分的に、本明細書で説明する機能を実行するように特に構成された1つまたは複数の構成要素を使用して実装され得る。たとえば、本明細書では説明するクライアントデバイス303の1つまたは複数のモジュールは、本明細書で説明する技法に従って動作するように特に構成または配置された1つまたは複数の構成要素(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、個別論理構成要素)を備え得る。本明細書で説明するクライアントデバイス303の様々なモジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ディスクリート論理構成要素のいずれかの組合せを使用して実装され得る。
【0053】
1つの具体的な例として、COMモジュール358は、クライアントデバイス303にアクセスポイント301と通信させるためにプロセッサ358によって実行可能な命令および/またはクライアントデバイス303にアクセスポイント301と通信させるように特に構成された1つまたは複数の回路を含み得る。たとえば、COMモジュール358は、1つまたは複数の構成要素(たとえばWI−FI通信のための802.11規格のうちの1つまたは複数を使用して、クライアントデバイス303に通信することを可能にするように構成されたWI−FI集積回路(WI−FI IC)を含み得る。
【0054】
電源356は、COMモジュール358、DPM350、PMM357、またはクライアントデバイス303の他の構成要素など、クライアントデバイス303の1つまたは複数の構成要素を動作させるために電力を蓄積するかまたは電力にアクセスするように構成されたクライアントデバイス303の任意の構成要素を含み得る。いくつかの例では、クライアントデバイス303の電源356は、バッテリーなど、限られた電源を含み得る。他の例では、電源356は、壁コンセントへの外部結合など、外部電源、またはクライアントデバイス303の外部のバッテリーを備え得る。いくつかの例では、クライアントデバイス303が内部バッテリーなどの限られた電源を使用する場合、クライアントデバイス303のバッテリー寿命を増大させるために、クライアントデバイス303の電力消費を最小限に抑えることが望ましいことがある。
【0055】
クライアントデバイス303の電力消費を低減するために、図3に示されたPMM357は、クライアントデバイス303を異なる動作モードで動作させ得る。たとえば、PMM357は、クライアントデバイス303にアクティブモードで動作させ、またはクライアントデバイス303の電力消費を低減するために低電力消費モードで動作させ得る。そのような低電力消費モードによれば、クライアントデバイス303の1つまたは複数の構成要素は、オフにされ、および/またはアクティブ動作モードと比較してより遅いレートおよび/または低減された電力供給(たとえば、低減された供給電圧および/または電流)で動作され得る。たとえば、クライアントデバイス303のアクティブモードでは、PMM357は、クライアントデバイス303がアクセスポイント301と通信し得るように、クライアントデバイス303のCOMモジュール358(たとえば、WI−FI集積回路(IC))をオンにさせ得る(たとえば、電源356に接続され得る)。この例によれば、低電力消費モードでは、PMM357は、COMモジュール358がほとんどまたはまったく電源356からの電力を消費し得ないように、COMモジュール358をオフにし得る。たとえば、低電力消費モジュールによれば、PMM357は、COMモジュール356が電力を消費し得ないように、COMモジュール358を電源356から切断し得る。他の例によれば、低電力消費モードによれば、PMM357は、DPM350にアクセスポイント301によって受信されたデータを処理させ得ない。
【0056】
図3に示されているように、DPM350はDTIMモジュール358を含む。本明細書で説明する技法によれば、DPM350は、図2に示されているようにビーコン201のヘッダ210を受信し得る。DPM350は、次いで、IE222A、222B、222Cおよび222Dを受信することを開始し得る。DTIMモジュール358は、IE222DがDTIMメッセージ220を備えると判断し得る。たとえば、DTIMモジュール358は、ヘッダ210の情報、またはIE222Dのヘッダ中の情報に基づいて、IE222DがDTIMメッセージ220であると判断し得る。DTIMモジュール358はさらに、DTIMメッセージ220に基づいて、アクセスポイント301からデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるかどうかを判断し得る。アクセスポイント301からデータの1つまたは複数のパケットが来つつあることをDTIMメッセージ220が示す場合、クライアントデバイス303は、データの来つつあるパケット(および/またはビーコン211の第2の部分232)を受信するために、アクティブモードで動作し続け得る。場合によっては、アクセスポイント301からデータの1つまたは複数のパケットが来つつない場合、DTIMモジュール358は(たとえばPMM357を介して)クライアントデバイス303を低電力消費モードで動作させ得る。したがって、クライアントデバイス303は、ビーコン211の第2の部分232を受信し得ない。たとえば、低電力動作モードでは、PMM357は、ビーコン211の第2の部分232がクライアントデバイス303によって受信されないように、COMモジュール352をオフにさせ得る(たとえば、電源356から切断され得る)。別の例によれば、低電力動作モードでは、ビーコン211の第2の部分232がDPM350によって受信されないように、PMM357は、DPM350にビーコン211の第2の部分のデータ232を処理させ得ない。
【0057】
同じく図3に示されているように、クライアントデバイス303は、いくつかの例では、タイミング同期機能(TSF)モジュール359も含み得る。図2に関して上記で説明したように、いくつかの例では、ビーコン211はTSF226を含み得る。クライアントデバイス303(たとえば、DPM350)は、クライアントデバイス303の動作を同期させるために、受信したTSF226を利用し得る。たとえば、クライアントデバイス303は、動作のためにクライアントデバイスを同期させるために、受信したTSF226を使用し得る。そのような同期に基づいて、クライアントデバイスは、たとえば、アクセスポイント301から1つまたは複数のさらなるビーコンを受信するために起動し得る。
【0058】
いくつかの例では、上記で説明したように、DTIMモジュール258は、ビーコン211の第2の部分232を受信することなしにクライアントデバイス303を低電力消費モードで動作させ得、クライアントデバイス303はFCS情報214を受信し得ない。したがって、クライアントデバイス303は、データが破損していないことを検証するためにビーコン211のデータ(たとえば、IE222A〜222F)に対してFCS検査を実行し得ない。
【0059】
概して、TSFモジュール359は、クライアントデバイス303に、クライアントデバイス303によって受信された各ビーコン211に対してFCS検査を実行することなしにアクセスポイント301からさらなるビーコンを受信するように動作させ得る。1つのそのような例によれば、TSFモジュール359は、クライアントデバイス303の動作を同期させるために受信されたビーコン211のTSF226を使用して内部クロック基準を同期させる代わりに、クライアントデバイス303に、クライアントデバイスのあらかじめ判断された内部クロック基準を使用して動作させ得る。これらの例によれば、ビーコン211のTSF226を使用して内部クロック基準を同期させる代わりに、クライアントデバイス103A〜103Fの動作を同期させるためにあらかじめ判断された内部クロック基準を使用することによって、クライアントデバイス303は、クライアントデバイス303の動作に望ましくなく影響を及ぼし得る、破損したTSF226を使用することを回避し得る。
【0060】
別の例によれば、TSFモジュール359は、パケットが来つつないことを示すDTIMメッセージ220を含む少なくともいくつかの受信されたビーコン211について、クライアントデバイス303にアクティブ状態のままにさせ、ビーコン211の第2の部分232を受信および/または処理させ得る。たとえば、クライアントデバイス303は、受信したビーコン211のサブセットについて、(たとえば、FCS情報214を含むビーコンの第2の部分232を含む)ビーコン全体を受信および/または処理し、ビーコン211のデータ(たとえば、IE222A〜222Fのうちの1つまたは複数)の妥当性を保証するためにビーコン211に対してFCS検査を実行し得る。他の受信されたビーコンについて、DTIMモジュール358は、上記で説明したように、クライアントデバイス303に、ビーコン211の第2の部分232を受信する前に低電力消費モードで動作させ得る。
【0061】
いくつかの例によれば、TSFモジュール359は、ビーコン211全体を受信および/または処理すべきか否かを判断し、所定の間隔に基づいてデータのパケットが来つつないことを示すDTIMメッセージ220を含むビーコンに対してFCS検査を実行し得る。たとえば、そのような所定の間隔は、クライアントデバイス303が、アクセスポイント301との通信のためにクライアントデバイス303を同期させるために、ビーコンの5個おきにTSF226を使用する(たとえば、ビーコン211を受信し、処理し、および/またはそれに対してFCS検査を実行する)こと示し得る。これらの例によれば、ビーコン211のデータが破損していなかったことをFCS検査が示す場合、TSFモジュール359は、アクセスポイント101からのさらなるビーコン211の受信のためにクライアントデバイスを同期させるために、DPM350にビーコン211のTSF221を使用させ得る。
【0062】
さらに他の本開示の態様によれば、TSFモジュール359は、TSF226の値に基づいてビーコン411のTSF226を使用すべきか否かを判断し得る。たとえば、DPM350は、TSF226によって示されるカウンタ値を判断するために、受信されたTSF226を処理し得る。これらの例によれば、TSFモジュール359は、クロックドリフトを表し得る判断されたカウンタ値を1つまたは複数のしきい値と比較し得る。そのような1つまたは複数のしきい値は、メモリに記憶された値、または1つまたは複数の前に受信されたビーコン211のTSF226のカウンタ値に基づいて動的に判断された値など、あらかじめ判断された値を含み得る。比較に基づいて、TSFモジュール359は、クライアントデバイス303に、クライアントデバイス303の動作を同期させるために判断されたカウンタ値を使用させ得る。
【0063】
いくつかの例では、図2の例に従って示されているように、TSF226は、DTIMメッセージ220より前に受信され得る。これらの例によれば、TSFモジュール359は、受信されたTSF221を上記で説明した1つまたは複数のしきい値と比較し、比較に基づいて、クライアントデバイス303を同期させるために(たとえば、クライアントデバイス303の1つまたは複数のクロックをアクセスポイント303のクロック基準に同期させるために)TSF221によって示されたカウンタ値を使用し得る。
【0064】
図2に示されない他の例では、ビーコンのTSFは、ビーコン211中でDTIMメッセージに後続する(たとえば、DTIMメッセージ220の後にアクセスポイント101によって通信される)IEを備え得る。これらの例によれば、少なくともいくつかの受信されたビーコン211について、DTIMメッセージ220を受信した後にDTIMモジュール358がクライアントデバイス303をスリープモードで動作させることの代わりに、TSFモジュール359は、TSFが受信されるまでクライアントデバイス303をアクティブモードのままにさせ得る。TSFモジュール359がTSFのカウンタ値を判断すると(および/または、判断されたカウンタ値を少なくとも1つのしきい値と比較すると)、TSFモジュール359は、(たとえば、PMM357を介して)クライアントデバイス303を低電力消費モードで動作させ得る。
【0065】
図4は、本開示の技法に一致するクライアントデバイスを動作させる方法の一例を示す流れ図である。図4に示す方法は、図3に示したクライアントデバイス303に関して説明するが、他のデバイスも使用され得る。
【0066】
図4に示されているように、クライアントデバイス303は低電力消費動作モードから起動する(401)。たとえば、クライアントデバイス303は、ビーコン211を受信するために低電力消費モードから起動し得る。クライアントデバイス303は、(たとえば、クライアントデバイス303が、クライアントデバイス303を同期させるために1つまたは複数の前に受信したビーコン211の1つまたは複数のTSF226を使用した場合)アクセスポイント301とのクライアントデバイス303の前の同期に基づいて、ビーコンを受信するために低電力消費モードから起動し得る。
【0067】
いくつかの例では、低電力動作モードは、クライアントデバイス303の1つまたは複数の通信モジュール352をオフにすること(たとえば、電源356から切断すること)を備え得る。いくつかの例では、クライアントデバイス303を低電力消費モードから起動させることは、クライアントデバイス303の1つまたは複数の通信モジュール352オンにすること(たとえば、電源に接続すること)ことを備え得る。他の例では、低電力動作モードは、クライアントデバイス303のDPM350に、受信されたデータを処理させないことを備え得る。これらの例によれば、低電力消費モードからクライアントデバイス303を起動させることは、DPM350に、受信されたデータを処理させることを備え得る。
【0068】
同じく図3に示されているように、クライアントデバイス303はビーコン211のヘッダ部分210を受信する(402)。同じく図4に示されているように、クライアントデバイス303は、ビーコン211の少なくとも1つの情報要素(IE222A〜222D)を受信し得る。各受信されたIEについて、クライアントデバイス303は、IEがDTIMメッセージ220を備えるかどうかを判断するために受信されたIEを処理する(403)。たとえば、クライアントデバイス303は、IEがDTIMメッセージであるかどうかを判断するために受信されたIEのヘッダを処理する(404)。受信されたIEがDTIMメッセージ220を含まない場合、クライアントデバイス303は、ビーコン211の少なくとも1つの他のIEを受信する(403)。しかしながら、IEがDTIMメッセージ220を含む場合、クライアントデバイス303は、アクセスポイント301から1つまたは複数のパケットが来つつあるかどうかを判断するためにDTIMメッセージ220を処理する(405)。
【0069】
アクセスポイント301から1つまたは複数のパケットが来つつあるとクライアントデバイス303が判断した場合、クライアントデバイスは、ビーコン211の残りの部分(たとえば、第2の部分232)を受信する(406)ためにアクティブ(起動)動作モードのままである。たとえば、クライアントデバイス303は、ビーコン211の1つまたは複数のまだ受信されていないIE222E、222Fを受信するためにアクティブ状態のままであり得る。ビーコン211の第2の部分232はFCS情報214を含み得る。いくつかの例によれば、同じく図4に示されているように、クライアントデバイス303は、(たとえば、受信されたFCS情報214を使用して)ビーコン211のデータに対してFCS検査をさらに実行する(407)。
【0070】
いくつかの例では、クライアントデバイス303は、アクセスポイント301からデータの1つまたは複数のパケットを受信するためにアクティブ状態のままであり得る。いくつかの例では、データの1つまたは複数のパケットがクライアントデバイス303によって受信されると、クライアントデバイス303は低電力消費動作モードに戻り得る。
【0071】
同じく図4に示されているように、アクセスポイント101からデータのパケットが来つつないとクライアントデバイス303が判断した場合、クライアントデバイス303は、ビーコン211の第2の部分232を受信および/または処理することなしに、低電力消費動作モードに戻る(408)。たとえば、クライアントデバイス303は、ビーコン211の1つまたは複数のIE222E、222Fおよび/またはFCS情報214がクライアントデバイス303によって受信および/または処理される前に、1つまたは複数の通信モジュール352をオフにし得る。別の例によれば、クライアントデバイス303は、ビーコン211の受信された第2の部分232を処理し得ない。
【0072】
図5は、本開示の技法に一致するクライアントデバイスを動作させる方法の一例を示す流れ図である。図5に示す方法については、図3中のクライアントデバイス303によって実行されるものとして説明する。ただし、他のクライアントデバイスも使用され得る。
【0073】
図5に示されているように、クライアントデバイス303は、アクセスポイント301から、配信トラフィック識別(DTIM)メッセージを含むビーコン211の第1の部分230を受信する(501)。同じく図5に示されているように、クライアントデバイス303は、DTIMメッセージ220に基づいて、アクセスポイント301からデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるか否かを判断する(502)。同じく図5に示されているように、アクセスポイント301からデータの1つまたは複数のパケットが来つつない場合、クライアントデバイスは、ビーコン211の第2の部分(たとえば、図2に示した第2の部分232)を受信する前に低電力動作モードで動作する(503)。いくつかの例では、ビーコン211の第2の部分232は、DTIMメッセージ220の後に送信されたビーコン211の1つまたは複数の情報要素(IE)を含み得る。いくつかの例では、ビーコン211の第2の部分232はビーコン211のFCS情報214をさらに含み得る。
【0074】
いくつかの例では、ビーコン211の第2の部分232を受信する前にクライアントデバイス303を低電力動作モードで動作させることは、ビーコン211の第2の部分232が受信される前に、クライアントデバイス303の1つまたは複数の通信モジュール(たとえば、COMモジュール352)をオフにすることを備える。他の例では、ビーコン211の第2の部分232を受信する前にクライアントデバイス303を低電力動作モードで動作させることは、1つまたは複数のデータ処理モジュール(たとえば、図3に示されたDPM350)にビーコン211の第2の部分232を処理させないことを備える。
【0075】
明細書で説明した技術は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。また、モジュールまたは構成要素として説明される特徴は、集積論理デバイスに一緒に、またはディスクリートであるが同時使用可能な論理デバイスとして別々に実装され得る。ソフトウェアで実装された場合、本技法は、実行されたとき、上記で説明した方法のうちの1つまたは複数を実行する命令を備える有形コンピュータ可読記憶媒体によって、少なくとも部分的に実現され得る。有形コンピュータ可読データ記憶媒体は、パッケージング材料を含むことがある、コンピュータプログラム製品の一部を形成し得る。
【0076】
有形コンピュータ可読記憶媒体は、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)などのランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、電気消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュメモリ、磁気または光学データ記憶媒体などを備え得る。本技法は、さらに、または代替として、命令またはデータ構造の形態でコードを搬送または通信し、コンピュータによってアクセスされ、読み取られ、および/または実行され得るコンピュータ可読通信媒体によって、少なくとも部分的に実現され得る。
【0077】
命令は、1つまたは複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)などの1つまたは複数のプロセッサ、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブル論理アレイ(FPGA)、または他の等価な集積回路または個別論理回路によって実行され得る。本明細書で使用する「プロセッサ」という用語は、上記の構造、または本明細書で説明した技法の実装に好適な他の構造のいずれかを指し得る。さらに、いくつかの態様では、本明細書で説明した機能は、本明細書で説明したように構成された専用のソフトウェアモジュールまたはハードウェアモジュール内に設けられ得る。また、本技法は、1つまたは複数の回路または論理要素において完全に実装され得る。
【0078】
様々な例について説明した。これらおよび他の例は以下の特許請求の範囲内に入る。
以下に本件出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
ワイヤレスネットワークアクセスポイントと通信するためにクライアントデバイスを動作させる方法であって、
クライアントデバイスが、ワイヤレスネットワークアクセスポイントから、配信トラフィック識別(DTIM)メッセージを含むビーコンの第1の部分を受信することと、
前記DTIMメッセージに基づいて、前記アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるか否かを判断することと、
前記アクセスポイントからデータのパケットが来つつない場合、前記ビーコンの第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信される前に前記クライアントデバイスを低電力動作モードで動作させることと
を備える方法。
[2]
前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることは、前記ビーコンの前記第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信されないように、前記クライアントデバイスの通信モジュールをオフにすることを備える、[1]に記載の方法。
[3]
前記ビーコンの前記第1の部分を受信することが、前記ビーコンの前記第1の部分を処理することを備え、前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることが、前記ビーコンの前記第2の部分を処理しないことを備える、[1]に記載の方法。
[4]
前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることが、前記ビーコンに対してフレーム冗長検査(FCS)を実行することなしに前記クライアントデバイスを電力節約動作モードで動作させることをさらに備える、[1]に記載の方法。
[5]
前記ビーコンの前記第1の部分を受信することが、前記ビーコンのヘッダ部分と、前記ビーコンの複数の情報要素のうちの第1の少なくとも1つの情報要素とを処理することを備える、[1]に記載の方法。
[6]
前記ビーコンの第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることが、前記ビーコンの前記複数の情報要素のうちの第2の少なくとも1つの情報要素を受信または処理しないことを備える、[5]に記載の方法。
[7]
前記アクセスポイントからパケットが来つつないことを前記DTIMメッセージが示す場合、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記ビーコンのTSFを使用しないこと
をさらに備える、[1]に記載の方法。
[8]
前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記クライアントデバイスの内部クロック基準を使用すること
をさらに備える、[7]に記載の方法。
[9]
前記ビーコンが第1のビーコンを備え、前記TSFが、少なくとも1つの第2のビーコンの少なくとも一部分を受信するために低電力消費モードから起動するために前記クライアントデバイスの動作を同期させるために使用され得るカウンタ値を備える、[7]に記載の方法。
[10]
前記ビーコンが第1のビーコンを備え、
第2のDTIMと第2のTSFとを含む第2のビーコンの少なくとも一部分を受信することと、
前記アクセスポイントからパケットが来つつないことを前記第2のDTIMが示す場合、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記第2のTSFを使用することと
をさらに備える、[7]に記載の方法。
[11]
前記ビーコンが第1のビーコンであり、
複数のさらなるビーコンを受信することと、
前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記複数のさらなるビーコンのサブセットのみのTSFを使用することと
をさらに備える、[9]に記載の方法。
[12]
前記ビーコンがタイミング同期機能(TSF)を備え、
前記TSFの値を少なくとも1つのしきい値と比較することと、
前記比較に基づいて、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記TSFを使用すべきかどうかを判断することと
をさらに備える、[1]に記載の方法。
[13]
前記少なくとも1つのしきい値が前記TSFの期待値を示す、[12]に記載の方法。
[14]
前記アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあることを前記DTIMメッセージが示す場合、データの前記1つまたは複数のパケットを受信するために前記クライアントデバイスをアクティブ動作モードで動作させること
をさらに備える、[1]に記載の方法。
[15]
前記ビーコンの第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信される前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることは、前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記第2の部分を受信しないことを備える、[1]に記載の方法。
[16]
ワイヤレスアクセスポイントと通信するように構成されたクライアントデバイスであって、
配信トラフィック識別(DTIM)メッセージを含むビーコンの第1の部分を受信するように構成された通信モジュールと、
前記DTIMメッセージに基づいて、前記アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるか否かを判断する
ように構成されたデータ処理モジュールと、
前記アクセスポイントからデータのパケットが来つつない場合、前記ビーコンの第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信される前に前記クライアントデバイスを低電力動作モードで動作させるように構成された電力モードモジュールと
を備える、クライアントデバイス。
[17]
前記低電力動作モードは、前記ビーコンの前記第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信されないように、前記クライアントデバイスの通信モジュールをオフにすることを備える、[16]に記載のデバイス。
[18]
前記通信モジュールが、前記ビーコンの前記第1の部分を処理することによって前記ビーコンの前記第1の部分を受信し、前記電力モードモジュールが、前記ビーコンの前記第2の部分を処理しないことによって、前記ビーコンの前記第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信される前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させる、[16]に記載のデバイス。
[19]
前記電力モードモジュールが、前記ビーコンに対してフレーム冗長検査(FCS)を実行する前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させる、[16]に記載のデバイス。
[20]
前記通信モジュールが、前記ビーコンのヘッダ部分と、前記ビーコンの複数の情報要素のうちの第1の少なくとも1つの情報要素とを処理することによって、前記ビーコンの前記第1の部分を受信する、[16]に記載のデバイス。
[21]
前記アクセスポイントからパケットが来つつないことを前記DTIMメッセージが示す場合、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記ビーコンのTSFを使用しない
ように構成されたTSFモジュール
をさらに備える、[16]に記載のデバイス。
[22]
前記TSFモジュールが、
前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記クライアントデバイスの内部クロック基準を使用する
ようにさらに構成された、[21]に記載のデバイス。
[23]
前記TSFが、前記クライアントデバイスの動作を同期させるために使用され得るカウンタ値を備える、[21]に記載のデバイス。
[24]
前記ビーコンが第1のビーコンを備え、前記通信モジュールが、
第2のDTIMと第2のTSFとを含む第2のビーコンの少なくとも一部分を受信する
ようにさらに構成され、前記電力モードモジュールは、
前記アクセスポイントからパケットが来つつないことを前記第2のDTIMが示す場合、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記第2のTSFを使用する
ように構成された、[21]に記載のデバイス。
[25]
前記ビーコンが第1のビーコンであり、前記TSFモジュールが、
複数のさらなるビーコンを受信することと、
前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記複数のさらなるビーコンのサブセットのみのTSFを使用することと
を行うようにさらに構成された、[21]に記載のデバイス。
[26]
前記ビーコンがタイミング同期機能(TSF)を備え、
前記TSFの値を少なくとも1つのしきい値と比較することと、
前記比較に基づいて、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記TSFを使用すべきかどうかを判断することと
を行うように構成されたTSFモジュールをさらに備える、[16]に記載のデバイス。
[27]
前記少なくとも1つのしきい値が前記TSFの期待値を示す、[28]に記載のデバイス。
[28]
前記電力モードモジュールは、
前記アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあることを前記DTIMメッセージが示す場合、データの前記1つまたは複数のパケットを受信するために前記クライアントデバイスをアクティブ動作モードで動作させる
ようにさらに構成され、[16]に記載のデバイス。
[29]
前記電力モードモジュールが、前記クライアントデバイスに前記ビーコンの前記第2の部分を受信させないように構成された、[16]に記載のデバイス。
[30]
ワイヤレスアクセスポイントと通信するように構成されたクライアントデバイスであって、
配信トラフィック識別(DTIM)メッセージを含むビーコンの第1の部分を受信するための手段と、
前記DTIMメッセージに基づいて、前記アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるか否かを判断するための手段と、
前記アクセスポイントからデータのパケットが来つつない場合、前記ビーコンの第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信される前に前記クライアントデバイスを低電力動作モードで動作させるための手段と
を備える、クライアントデバイス。
[31]
前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させための手段が、前記ビーコンの前記第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信されないように、前記クライアントデバイスの通信モジュールをオフにするための手段を備える、[30]に記載のデバイス。
[32]
前記ビーコンの前記第1の部分を受信するための手段が、前記ビーコンの前記第1の部分を処理するための手段を備え、前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させるための手段が、前記ビーコンの前記第2の部分を処理しないための手段を備える、[30]に記載のデバイス。
[33]
前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させるための前記手段が、前記ビーコンに対してフレーム冗長検査(FCS)を実行することなしに前記クライアントデバイスを電力節約動作モードで動作させるための手段をさらに備える、[30]に記載のデバイス。
[34]
前記ビーコンの前記第1の部分を受信するための手段が、前記ビーコンのヘッダ部分と、前記ビーコンの複数の情報要素のうちの第1の少なくとも1つの情報要素とを処理するための手段を備える、[30]に記載のデバイス。
[35]
前記ビーコンの第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させるための手段が、前記ビーコンの前記複数の情報要素のうちの第2の少なくとも1つの第2の情報要素を受信または処理しないための手段を備える、[34]に記載のデバイス。
[36]
前記アクセスポイントからパケットが来つつないことを前記DTIMメッセージが示す場合、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記ビーコンの前記TSFを使用しないための手段
をさらに備える、[30]に記載のデバイス。
[37]
前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記クライアントデバイスの内部クロック基準を使用するための手段
をさらに備える、[36]に記載のデバイス。
[38]
前記ビーコンが第1のビーコンを備え、前記TSFが、前記クライアントデバイスの動作を同期させるために使用され得るカウンタ値を備える、[36]に記載のデバイス。
[39]
前記ビーコンが第1のビーコンを備え、
第2のDTIMと第2のTSFとを含む第2のビーコンの少なくとも一部分を受信するための手段と、
前記アクセスポイントからパケットが来つつないことを前記第2のDTIMが示す場合、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記第2のTSFを使用するための手段と
をさらに備える、[36]に記載のデバイス。
[40]
複数のさらなるビーコンを受信するための手段と、
前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記複数のさらなるビーコンのサブセットのみのTSFを使用するための手段と
をさらに備える、[39]に記載のデバイス。
[41]
前記ビーコンがタイミング同期機能(TSF)を備え、
前記TSFの値を少なくとも1つのしきい値と比較するための手段と、
前記比較に基づいて、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記TSFを使用すべきかどうかを判断するための手段と
をさらに備える、[30]に記載のデバイス。
[42]
前記少なくとも1つのしきい値が前記TSFの期待値を示す、[41]に記載のデバイス。
[43]
前記アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来ようとしていることを前記DTIMメッセージが示す場合、データの前記1つまたは複数のパケットを受信するために、前記クライアントデバイスをアクティブ動作モードで動作させるための手段
をさらに備える、[30]に記載のデバイス。
[44]
前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記第2の部分を受信しないことによって、前記ビーコンの第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信される前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させるための手段
をさらに備える、[30]に記載のデバイス。
[45]
コンピューティングデバイスに、
クライアントデバイスがワイヤレスネットワークアクセスポイントから、配信トラフィック識別(DTIM)メッセージを含むビーコンの第1の部分を受信することと、
前記DTIMメッセージに基づいて、前記アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあるか否かを判断することと、
前記アクセスポイントからデータのパケットが来つつない場合、前記ビーコンの第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信される前に前記クライアントデバイスを低電力動作モードで動作させることと
を行わせるように構成された命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体。
[46]
前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、
前記ビーコンの前記第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信されないように、前記クライアントデバイスの通信モジュールをオフにすることによって、前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させること
を行わせる、[45]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[47]
前記命令が、前記コンピューティングデバイスに、
前記ビーコンの前記第1の部分を処理することによって前記ビーコンの前記第1の部分を受信することと、
前記ビーコンの前記第2の部分を処理しないことによって、前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させることと
を行わせる、[45]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[48]
前記命令が、前記コンピューティングデバイスに、
前記ビーコンに対してフレーム冗長検査(FCS)を実行することなしに前記クライアントデバイスを電力節約動作モードで動作させることによって、前記ビーコンの前記第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させること
をさらに行わせる、[45]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[49]
前記ビーコンの前記第1の部分が、前記ビーコンのヘッダ部分と、前記ビーコンの複数の情報要素のうちの第1の少なくとも1つの情報要素とを備える、[45]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[50]
前記命令が、前記コンピューティングデバイスに、
前記ビーコンの前記複数の情報要素のうちの第2の少なくとも1つの第2の情報要素を受信または処理しないことによって、前記ビーコンの第2の部分を受信する前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させること
をさらに行わせる、[49]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[51]
前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、
前記アクセスポイントからパケットが来つつないことを前記DTIMメッセージが示す場合、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記ビーコンの前記TSFを使用しないこと
をさらに行わせる、[45]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[52]
前記命令が、前記コンピューティングデバイスに、
前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記クライアントデバイスの内部クロック基準を使用すること
をさらに行わせる、[51]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[53]
前記ビーコンが第1のビーコンを備え、前記TSFが、少なくとも1つの第2のビーコンの少なくとも一部分を受信するために前記低電力消費モードから起動するために前記クライアントデバイスの動作を同期させるために使用され得るカウンタ値を備える、[51]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[54]
前記ビーコンが第1のビーコンを備え、前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、
第2のDTIMと第2のTSFとを含む第2のビーコンの少なくとも一部分を受信することと、
前記アクセスポイントからパケットが来つつないことを前記第2のDTIMが示す場合、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記第2のTSFを使用すること
をさらに行わせる、[51]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[55]
前記ビーコンが第1のビーコンであり、前記命令が、前記コンピューティングデバイスに、
複数のさらなるビーコンを受信することと、
前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記複数のさらなるビーコンのサブセットのみのTSFを使用することと
をさらに行わせる、[54]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[56]
前記ビーコンがタイミング同期機能(TSF)を備え、前記命令が、前記コンピューティングデバイスに、
前記TSFの値を少なくとも1つのしきい値と比較することと、
前記比較に基づいて、前記アクセスポイントとのさらなる通信のために前記クライアントデバイスを同期させるために前記TSFを使用すべきかどうかを判断することと
をさらに行わせる、[45]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[57]
前記少なくとも1つのしきい値が前記TSFの期待値を示す、[56]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[58]
前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、
前記アクセスポイントからデータの1つまたは複数のパケットが来つつあることを前記DTIMメッセージが示す場合、データの前記1つまたは複数のパケットを受信するために前記クライアントデバイスをアクティブ動作モードで動作させること
をさらに行わせる、[45]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
[59]
前記命令は、前記コンピューティングデバイスに、前記クライアントデバイスが前記ビーコンの前記第2の部分を受信しないことによって、前記ビーコンの第2の部分が前記クライアントデバイスによって受信される前に前記クライアントデバイスを前記低電力動作モードで動作させる、[45]に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
図2
図3
図4
図5
図1