【実施例】
【0027】
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
最初に、実施例で用いた試験法、評価法について説明する。
【0028】
(1)安定性試験
トラネキサム酸および酸化亜鉛を配合した各試料に対して70℃の恒温槽で4週間放置し、それぞれ3日後、10日後、2週間後、3週間後、4週間後の試料の結晶析出の有無を以下のように評価した。
(判定)
○:針状結晶析出なし。
×:針状結晶析出あり。
【0029】
(2)粘度
各試料の、試料調製直後と、4週間,25℃で放置した時についての粘度を下記の方法で測定した。単位は、mPa・sである。
(粘度の測定方法)
VDA型粘度計(芝浦システム株式会社 DIGITAL VISMETRON VDA)を用いて、ローターNo.3またはNo.4を使用し、回転数12rpm、1分間の条件で測定した。
【0030】
(3)使用性
専門パネル20名により、各試料塗布時の使用性を評価した。
○:使用性がよいと評価したパネルが15名以上
△:使用性がよいと評価したパネルが8名以上14名以下
×:使用性がよいと評価したパネルが7名以下
【0031】
(4)製剤安定性
各試料を4週間,25℃で放置した時のゲル化の有無を評価した。
○:ゲル化しなかった。
×:ゲル化した。
【0032】
試験例1〜20
表1、表2に示す処方でサンスクリーンを調製し、結晶析出の有無、粘度、使用性、製剤安定性を上記の方法にしたがって評価した。その結果を併せて表1、表2に示す。検討処方は常法により製造した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
※1:KF6017(信越化学工業社製)
※2:パルソール1789(DSM ニュートリションジャパン社製)
※3:ベントン38(エレメンティス スペシャリティーズ社製)
※4:WSX−MZ−700(テイカ社製)(パルミチン酸デキストリン含量7%)
※5:Activox C80(エレメンティス社製)の表面をジメチコーン処理したもの(ジメチコーン含量3%)
【0036】
表中、試験例1〜4(パルミチン酸デキストリン処理酸化亜鉛を配合)および試験例5〜8(ジメチコーン処理シリカ被覆酸化亜鉛を配合)の結果から、試験例5〜8では50〜20質量%(トラネキサム酸の10〜25倍量)の水配合のいずれにおいても4週間後の結晶析出がないのに対し、試験例1〜4では試験例3で30質量%(トラネキサム酸の15倍量)の水配合で2週間後の結晶析出が、試験例4で20質量%(トラネキサム酸の10倍量)の水配合で3日後には結晶析出が生じている。
酸化亜鉛の配合量を変えた試験例9〜14(パルミチン酸デキストリン処理酸化亜鉛を配合)と試験例15〜20(ジメチコーン処理シリカ被覆酸化亜鉛を配合)との比較においても本発明のジメチコーン処理シリカ被覆酸化亜鉛を用いたサンスクリーンは結晶の析出を有意に抑えることができた。
【0037】
このように、本発明によれば、酸化亜鉛としてシリカ被覆酸化亜鉛を用いることで、トラネキサム酸と酸化亜鉛を共存させた製剤における結晶の析出を顕著に抑えることができるので、トラネキサム酸の結晶析出防止方法として有効である。
【0038】
試験例21、22
表3に示す油中水型クリームを常法により調製し、上記の方法により結晶析出の有無を評価した。その結果を併せて表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
試験例23、24
表4に示す水中油型クリームを常法により調製し、上記の方法により結晶析出の有無を評価した。その結果を併せて表4に示す。
【0041】
【表4】
【0042】
※6:セロゲンF−SR(第一工業製薬社製)
※7:KSG−210(信越化学工業社製)
※8:ケルトロール(ケルコ社製)
※9:ニッコールBB−20(日本サーファクタント工業社製)
※10:エセラン200(日本精化社製)
※11:シリコーンKF−96A−6CS(信越化学工業社製)
※12:パルソールMCX(DSMニュートリションジャパン社製)
【0043】
表3および表4の結果から、トラネキサム酸の結晶析出は、水中油型乳化化粧料の場合よりも油中水型乳化化粧料の場合に顕著であることがわかる。
【0044】
以下に、本発明の油中水型乳化化粧料の実施例を挙げる。本発明はこの実施例によって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によって特定されるものであることはいうまでもない。
【0045】
実施例1(サンスクリーン)
ジメチルポリシロキサン 5 質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 25
トリメチルシロキシケイ酸 5
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2
ジプロピレングリコール 5
ジメチコーン処理シリカ被覆酸化亜鉛 12
トラネキサム酸 3
グリチルリチン酸ジカリウム 0.02
サリチル酸 0.5
グルタチオン 1
チオタウリン 0.05
クララエキス 1
パラベン 適量
フェノキシエタノール 適量
エデト酸三ナトリウム 適量
パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 7.5
イソステアリン酸ソルビタン 1
球状ポリアクリル酸アルキル粉末 5
ブチルエチルプロパンジオール 0.5
精製水 残余
香料 適量
【0046】
実施例2(下地クリームタイプ)
ジメチルポリシロキサン 3 質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 25
トリメチルシロキシケイ酸 1
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2
ジメチコーン処理シリカ被覆酸化亜鉛 20
グリセリン 1
1,3−ブチレングリコール 5
スクワラン 1
酸化チタン 1
タルク 2
ステアリン酸アルミニウム 0.5
トラネキサム酸 1
トラネキサム酸メチルアミド塩酸塩 1
油溶性甘草エキス 0.5
エデト酸3Na 適量
パラベン 適量
フェノキシエタノール 適量
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.8
球状ナイロン粉末 1
デキストリン脂肪酸被覆黄酸化鉄 2
デキストリン脂肪酸被覆黒酸化鉄 0.2
精製水 残余
【0047】
実施例3(ノンケミカルサンスクリーン)
ジメチルポリシロキサン 2 質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 25
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 10
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.5
トリメチルシロキシケイ酸 1
1,3−ブチレングリコール 5
スクワラン 0.5
タルク 5
トラネキサム酸 2
アスコルビン酸グルコシド 2
酢酸トコフェロール 0.1
エデト酸三ナトリウム 0.05
4−t−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン 1
パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 5
ジパラメトキシ桂皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 1
シリコーン被覆微粒子酸化チタン(40nm) 4
ジメチコーン処理シリカ被覆酸化亜鉛 7
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5
球状ポリエチレン末 3
フェノキシエタノール 適量
精製水 残余
香料 適量
【0048】
実施例4(ファンデーション)
ジメチルポリシロキサン(6mPas) 2 質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 40
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2
1,3−ブチレングリコール 5
スクワラン 0.5
イソステアリン酸 0.5
ステアリン酸 0.5
ジメチコーン処理シリカ被覆酸化亜鉛 3
微粒子酸化チタン(30nm) 12
ステアリン酸アルミニウム 1
トラネキサム酸 1
4−メトキシサリチル酸カリウム 0.5
酢酸DL−α−トコフェロール 0.1
D−δ−トコフェロール 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
フェノキシエタノール 適量
エデト酸3ナトリウム 適量
パルミチン酸デキストリン被覆黄酸化鉄 0.4
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.3
精製水 残余
トリメチルシロキシケイ酸 1.5
球状ポリエチレン末 5
酸化アルミニウム 0.2