(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基部ステップの横外側縁のうち、前記拡張ステップを接続する箇所の横外側縁は、平面視で機体前方側ほど機体中心側寄りに傾斜した形状に形成されている請求項1又は2記載の乗用型水田作業機。
前記拡張ステップに、その拡張ステップを車体フレームに支持させるための接続フレームを設けてあり、この接続フレームを前記車体フレームに支持させるための支持機構が、
前記車体フレームと、その車体フレームの下方に位置して該車体フレームとの間に前記接続フレームを差し込み可能なフレーム支持部を構成するチャンネル状の支持部構成材と、前記フレーム支持部に挿入された接続フレームを抜け止め状態に連結する抜け止め部材とで構成されている請求項1〜3のいずれか一項記載の乗用型水田作業機。
前記架橋部材の左右方向での中間部と、その中間部に対応する箇所の前記エンジンフレームとにわたって、前記架橋部材の左右方向での中間部と前記エンジンフレームとを連結する左右一対の補強板部材が設けられた請求項7記載の乗用型水田作業機。
前記外フレームは、平面視で前記拡張ステップの左右方向での最外側位置から機体内方側へ向かうフレーム部分を備え、その機体内方側へ向かうフレーム部分に前記バッテリ取付部が設られている請求項10記載の乗用型水田作業機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の構造のように、メインステップとして、基部ステップの左右にスノコ状の拡張ステップを備えた構造のものでは、メインステップを全体として広く構成しながら、下方を見通し可能な拡張ステップが存在することで、前輪の向きを把握し易い点で有用なものである。
しかしながら、この構造のものでは、前輪が拡張ステップの横外側端近くに位置するように拡張ステップを設けているため、拡張ステップを設けながらもメインステップ全体の左右幅はあまり広く構成されていないものであった。
また、操向操作して前輪の向きを直進状態から旋回状態へ変更したとき、旋回内側の前輪の後部が機体内方側に向くので、その機体内方側に向く前輪後部で泥土が持ち上げられたとき、直進姿勢時の前輪位置よりも機体内方側のスノコ状の拡張ステップ部分に、前記持ち上げられた泥土の飛散分が付着して、直進姿勢時の前輪位置を視認し難くなったり、スノコ状の部分を通して拡張ステップ上面が汚れ易くなる虞があった。
【0005】
本発明の目的は、メインステップの左右幅をできるだけ広く確保するとともに下方の車輪を見通すことができるように拡張ステップを用いながら、操向時に前輪で跳ね上げられる泥土がステップ上面に及ぶことを回避できるようにした乗用型水田作業機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために講じた本発明の技術手段は、次の点に構成上の特徴、及び作用効果がある。
【0007】
〔解決手段1〕
解決手段1にかかる発明の乗用型水田作業機では、運転座席に搭座した操縦者の脚元に位置する基部ステップの左右両外側に、上方側から下方側を見通し可能な拡張ステップを接続してあるとともに、前記拡張ステップが、平面視で直進姿勢の前輪と重複する箇所の上方に位置し、かつ、この拡張ステップの左右幅方向での中央位置が前記直進姿勢の前輪が存在する箇所よりも機体外方側に存在するように配設さ
れ、前記拡張ステップは、前記基部ステップを支持する主フレームと、その主フレームとエンジンを搭載するエンジンフレームとを繋ぐ連結フレームとで支持され、前記連結フレームは、前記主フレームに繋がる側から前記エンジンフレームに繋がる側にわたる全体が前記基部ステップの下側に位置するように配設されていることを特徴とする。
【0008】
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記解決手段1にかかる発明によると、直進姿勢の前輪が存在する箇所よりも機体外方側に拡張ステップが幅広く存在することになり、広い拡張ステップを用いても直進姿勢の前輪を視認することができる利点がある。
そして、拡張ステップの左右幅方向での中央位置が直進姿勢の前輪が存在する箇所よりも機体外方側に存在しているので、その前輪よりも機体内方側における拡張ステップの左右方向幅は、当然のことながら機体外方側における拡張ステップの左右方向幅よりも狭くなる。
したがって、機体旋回時には、旋回内側の前輪の後部から跳ね上げられる泥土は、拡張ステップの機体内方側の端縁よりも機体内方側の基部ステップへ向けられて、拡張ステップ部分に対する飛散泥土の付着を回避し易いという利点がある。
【0009】
また、この発明によると、主フレームとエンジンを搭載するエンジンフレームとを繋ぐ連結フレームを、拡張ステップの支持のためにも用いているので、拡張ステップの支持箇所を適切に定め易いという利点がある。
【0010】
〔解決手段2〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、平面視で直進姿勢の前輪と重複する位置に、前後方向に沿う前後方向フレームを備えているということである。
【0011】
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段2にかかる発明によると、前後方向フレームと前輪との位置関係を見て、前輪が直進方向に向けられているか否かを簡単に判別し易いという利点がある。
【0012】
〔解決手段3〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記基部ステップの横外側縁のうち、前記拡張ステップを接続する箇所の横外側縁は、平面視で機体前方側ほど機体中心側寄りに傾斜した形状に形成されているということである。
【0013】
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段3にかかる発明によると、直進姿勢の前輪の前方側ほど基部ステップの横外側縁から離れて位置することになるので、前方側ほど低くなる前輪の外周部を含めて、前輪の前後方向での広範囲を視認し易くなることによって、直進姿勢にあるか否かをより一層容易に判別し易くなる利点がある。
【0014】
〔解決手段4〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記拡張ステップに、その拡張ステップを車体フレームに支持させるための接続フレームを設けてあり、この接続フ
レームを前記車体フレームに支持させるための支持機構が、前記車体フレームと、その車体フレームの下方に位置して該車体フレームとの間に前記接続フレームを差し込み可能なフレーム支持部を構成するチャンネル状の支持部構成材と、前記フレーム支持部に挿入された接続フレームを抜け止め状態に連結する抜け止め部材とで構成されているということである。
【0015】
〔解決手段4にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段4にかかる発明によると、車体フレームの下部にチャンネル状の支持部構成材を装着することと、抜け止め部材を用いることとによって、大型の車体フレーム自体には特別な加工を要さずに、接続フレームの支持部を簡単に構成し得る製作加工上の利点がある。
【0016】
【0017】
【0018】
〔解決手
段5〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記連結フレームは、前記主フレームと前記エンジンフレームとの間に位置する前車軸ケースにも連結されているということである。
【0019】
〔解決手
段5にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手
段5にかかる発明によると、連結フレームの支持強度をより向上させることができる点で有利である。
【0020】
〔解決手
段6〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記連結フレームに、駐車ブレーキ操作具及びアクセルペダルが装着されているということである。
【0021】
〔解決手
段6にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手
段6にかかる発明によると、連結フレームを駐車ブレーキ操作具やアクセルペダルの取り付け手段としても活用でき、構造の簡素化や組み付け加工の簡素化を図り得る利点がある。
【0022】
〔解決手
段7〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記エンジンフレームの左右一対の側枠部分における前端部同士を接続する架橋部材が備えられたことである。
【0023】
〔解決手
段7にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手
段7にかかる発明によると、前記架橋部材によってエンジンフレームの強度向上を図るとともに、その架橋部材を、乗用型水田作業機が深い湿田で脱出し難い状況となった場合に、牽引用ロープの巻回箇所として利用することができ、エンジンフレームを変形させずに機体を引き上げ易くなる点で有用である。
【0024】
〔解決手
段8〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記架橋部材の左右方向での中間部と、その中間部に対応する箇所の前記エンジンフレームとにわたって、前記架橋部材の左右方向での中間部と前記エンジンフレームとを連結する左右一対の補強板部材が設けられたことである。
【0025】
〔解決手
段8にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手
段8にかかる発明によると、補強板部材を用いることで、より一層、架橋部材及びエンジンフレーム周りの強度向上を図り得るとともに、補強板部材同士の間にロープを巻回すれば、ロープの巻回位置を左右方向でも安定的に維持できて、機体を、その直前位置から少し横方向にずれた位置からでも引き上げ易くなる点で有利である。
【0026】
〔解決手
段9〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記架橋部材の上方側に位置する前記エンジンフレームの部分で、前記左右一対の補強板部材同士の間に対応する箇所に開口が設けられたことである。
【0027】
〔解決手
段9にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手
段9にかかる発明によると、架橋部材の上方側に位置するエンジンフレームの部分に設けた開口を通して上方側からロープの操作が可能になるので、左右一対の補強板部材同士の間の狭い空間にでもロープを巻回し易くなる利点がある。
【0028】
〔解決手段
10〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記拡張ステップの横外側部に位置する外フレームに、バッテリ取付部が備えられたことである。
【0029】
〔解決手段
10にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段
10にかかる発明によると、バッテリを比較的高く位置させることができ、かつ外部からアプローチし易い位置に設けることができるので、メンテナンス作業を行い易いという利点がある。
【0030】
〔解決手段
11〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記外フレームは、平面視で前記拡張ステップの左右方向での最外側位置から機体内方側へ向かうフレーム部分を備え、その機体内方側へ向かうフレーム部分に前記バッテリ取付部が設られていることである。
【0031】
〔解決手段
11にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段
11にかかる発明によると、バッテリ取付部が拡張ステップの横外方へ大きく張り出すことなく設けられ、他物との接触を回避し易い点で有利である。
【0032】
〔解決手段
12〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記バッテリ取付部が、平面視で予備苗のせ台と重複する位置に配設されていることである。
【0033】
〔解決手段
12にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段
12にかかる発明によると、予備苗のせ台の最下部の苗載せ部と運転部ステップとの間に生じる、デッドスペースとなり易い空間を有効利用して、バッテリを配設し得る利点がある。
【0034】
〔解決手段
13〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、機体左右方向での一方側にバッテリ取付部が設けられるとともに、他方側にマフラーが配設されていることである。
【0035】
〔解決手段
13にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段
13にかかる発明によると、マフラーの排熱が、機体の反対側に存在するバッテリに対して及ぶことを回避し易い点で有用である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面の記載に基づいて説明する。
〔乗用型水田作業機の全体構成〕
図1に本発明に係る乗用型田植機の側面が、
図2にその平面がそれぞれ示されている。この乗用型田植機は、前輪1と後輪2を備えた4輪駆動式の走行機体の後部に、昇降駆動用の油圧シリンダ3を備えて昇降操作される平行四連リンク構造のリンク機構4を介して苗植付け装置5が昇降自在に連結された基本構造を備えている。走行機体の前部における左右両側には予備苗のせ台6が装備され、運転座席7の後部側の機体上に手摺り8が設置されている。
【0038】
前輪1及び後輪2によって支持される車体フレーム20の前部に、エンジン9を収容した原動部10が設けられるとともに、車体フレーム20の後部側に前記運転座席7が設けられている。車体フレーム20上には、運転座席7に搭座する操縦者の脚元に位置するように運転部ステップ30が設けられている。
この運転部ステップ30は、運転座席7と、その前方側で前記原動部10の後方に設けてあるステアリングハンドル11との間に相当する範囲のみならず、原動部10の左右両脇を通って機体前端部にまでおよぶ範囲と、運転座席7の左右両側、及び運転座席7の背部側を含む範囲に設けてあり、走行機体の左右両側から乗降可能であるのみならず、機体前端側からも原動部10の横側を通って乗降することができるようになっている。
【0039】
苗植付け装置5は8条植え仕様に構成されており、8条分のマット状の苗を並列載置して一定ストロークで往復横移動される苗のせ台5a、及び苗のせ台5aの下端から1株分づつ苗を切り出して田面に押し込むように構成された周知の8組の回転式の植付け機構5bを備えている。
さらに、田面の植付け箇所を均平化するよう並列配備された5個の整地フロート5c、及び、起伏揺動により姿勢変更可能な左右一対のマーカ5d、等を備えて、苗のせ台5aから取り出した苗を植付け機構5bによって圃場に植え付けながら、走行機体の進行に伴って整地フロート5cによる圃場の整地を行うとともに、次の植付け走行行程における走行基準をマーカ5dによって田面に形成するように構成されている。
【0040】
〔車体フレーム構造〕
車体フレーム20は、
図3〜
図7に示すように構成されている。
すなわち、車体フレーム20は、ミッションケース12の後方側に連結される主フレーム21と、ミッションケース12の前方側に連結されるエンジン搭載用のエンジンフレーム22と、そのエンジンフレーム22に固定されたフレームである予備苗のせ台支持フレーム23とを備え、さらに予備苗のせ台支持フレーム23と前記主フレーム21とを一体化するように連結する連結フレーム24を備えて構成されている。
【0041】
この車体フレーム20は、前記主フレーム21とエンジンフレーム22との間に連結されるミッションケース12と一体的に組み合わされることによって走行機体を構成している。
また、ミッションケース12は、その後部の下部側でも主フレーム21に対して連結されている。つまり、
図5に示すように、主フレーム21には、その中央部フレーム25の後方下部に、後車軸ケース13を前後方向軸心x1周りでローリング揺動可能に支持するための前後一対の連結用ブラケット25C,25Cを設けてあり、この連結用ブラケット25C,25Cと前記ミッションケース12とを下部補強フレーム28で連結することにより、ミッションケース12の下部側が主フレーム21の後方下部に対して連結されている。
【0042】
前記下部補強フレーム28は、
図3及び
図5に示されるように、平面視では、中央部フレーム25を構成する左右一対の前後向きフレーム25A、25Aよりも幅狭の間隔を隔てて、ミッションケース12から後車軸ケース13への伝動軸14の両側に位置する左右一対の丸パイプ製のもので構成されている。側面視では、前記伝動軸14よりも下方側で、前端側がミッションケース12の下端部近くに連結され、後端側が前後一対の連結用ブラケット25C,25Cのうちの、後方側の連結用ブラケット25Cの前側に連結され、かつ、それよりも少し前方側寄り箇所が前方側の連結用ブラケット25Cの下端側に連結固定されている。
【0043】
〔主フレーム〕
前記主フレーム21は、機体左右方向での中央側に位置する中央部フレーム25と、その中央部フレーム25の上部側で運転部ステップ30を支持するように、中央部フレーム25よりも幅広に構成されたステップフレーム26と、中央部フレーム25の上部側で、運転座席7等の取り付け支持台を兼ねる縦フレーム枠27とを備えて構成されている。
【0044】
前記中央部フレーム25は、前後方向に長い左右一対の角パイプ製の前後向きフレーム25A,25Aと、この前後向きフレーム25A,25A同士を連結する複数の横フレーム部材25Bとで梯子状に形成されている。この前後向きフレーム25A,25Aは、前端がミッションケース12に連結固定され、後端側に後車軸ケース13に対する前後一対の連結用ブラケット25C,25Cを備えている。
この連結用ブラケット25C,25Cに対して、前記後車軸ケース13が、その後車軸ケース13に対する前後方向の入力軸13aの軸心と同一の前記前後方向軸心x1周りでローリング揺動可能であるように支持されている。
【0045】
前記ステップフレーム26は、左右一対の前後向きフレーム25A,25Aの夫々の前端部に一端側を溶接固定されたパイプフレーム26A,26Aを備えている。このパイプフレーム26A,26Aは、前後向きフレーム25A,25Aの各前端部から、斜め前方横外側に延出されたのちに、前後向きフレーム25A,25Aの横外側で前後向きフレーム25A,25Aと平面視でほぼ平行に後方側へ折り返して、後方上方で縦フレーム枠27に左右中間部を固定された丸パイプ製の横フレーム26Cの左右両側に後端部を連結してある。さらに、横フレーム26Cの左右両側の後部には平面視コの字状の固定部材26Dが溶接固定してあって、その固定部材26Dの背後に長尺の角パイプ製のリアステップフレーム26Eが連結固定されている。
【0046】
上記のパイプフレーム26A,26Aと、中央側に位置する前後向きフレーム25A,25Aと前記パイプフレーム26A,26Aとの間を連結する複数本の下向き開放のチャンネル状部材からなる横桟部材26Bと、左右のパイプフレーム26A,26Aの後端部同士を連結する前記横フレーム26Cと、前記固定部材26D及び角パイプ製のリアステップフレーム26Eとで前記ステップフレーム26が構成されている。
このように構成されたステップフレーム26は、パイプフレーム26A,26Aが、側面視では前半部が前後向きフレーム25A,25Aの上面に沿ってほぼ平行に形成され、後半部が後方側ほど前後向きフレーム25A,25Aの上面から離れて高くなるように後上がりに傾斜した形状に形成されているので、前半部がほぼ水平な面に沿って形成され、後半部が後方側ほど高くなる傾斜面に沿って形成されている。
【0047】
また、パイプフレーム26A,26Aの上端部では、その上端部に連結された横フレーム26Cの左右両側の後部に固定された平面視コの字状の固定部材26D、及びその固定部材26Dの背後に連結された長尺のリアステップフレーム26Eが、前後向きフレーム25A,25Aの上面と平行な面にほぼ沿って形成されている。
これによって、前記縦フレーム枠27の上側に設置される運転座席7の座面7aよりも少し低い位置で、かつパイプフレーム26A,26Aの前半部よりも高い位置で、運転部ステップ30の後述するリアステップ32の乗り上がり部50の上面50aに相当する箇所を下側から支持し得るように構成されている。
【0048】
前記中央部フレーム25の前後向きフレーム25A,25Aと前記パイプフレーム26A,26Aとの間を連結する横桟部材26Bの横外方側の端部には、後述する拡張ステップ35の第2接続フレーム45を挿入させた状態で支持するフレーム支持部47が設けられている。このフレーム支持部47を用いた拡張ステップ35の支持機構については後述する。
【0049】
前記縦フレーム枠27は、前後向きフレーム25A,25Aから立ち上がる状態に、その後部上面に固着される板金製の立ち上がり壁部27A,27Aと、左右の前後向きフレーム25A,25Aを跨ぐように門形に形成された門形フレーム27Bと、左右の立ち上がり壁部27A,27Aの上下方向での中間位置と門形フレーム27Bの上下方向での中間位置とを前後方向で連結する連結部材27Cとを備えて構成されている。
【0050】
縦フレーム枠27の前記立ち上がり壁部27A,27Aの上端部に運転座席7を取り付けるための座席支持部材27Dを装着可能に構成してあり、この座席支持部材27Dと前記立ち上がり壁部27A,27Aとが、運転座席7の支持台部分としての役割を果たすように構成されている。
また、縦フレーム枠27の後方側の門形フレーム27Bは、左右の前後向きフレーム25A,25Aの後端側を一体連結するための連結部材として機能するとともに、前記ステップフレーム26の後端側上部に設けられた横フレーム26Cや、平面視コの字状の固定部材26D、及びその固定部材26Dの背後に連結された長尺のリアステップフレーム26Eとともに、運転部ステップ30のリアステップ32部分を支持するように構成されている。
【0051】
〔エンジンフレーム〕
エンジンフレーム22は、
図3〜
図7に示されているように、平面視矩形状の枠体によって形成され、後端側がミッションケース12の前部側に対して連結されるように構成されている。
このエンジンフレーム22は、長手方向を前後方向に沿わせた左右一対の側枠部分22A,22Aと、その側枠部分22A,22A同士を連結する左右方向の横枠部分22B,22Bを、前記側枠部分22A,22Aの前後に備えている。この前後の横枠部分22B,22Bに対して、クランク軸(図外)の軸線方向を左右方向に向けた横置き姿勢で水冷式のエンジン9が搭載されている。
【0052】
前方側の横枠部分22Bの下方には、左右の側枠部分22A,22Aの前部同士を連結する連結パイプ22C(架橋部材に相当する)を設けてある。そして、前記前方側の横枠部分22Bには、機体の左右方向での中心線CLを含む範囲で、前記連結パイプ22Cの上方相当箇所に開口22Baを形成してあり、かつ、開口22Baの左右両側に、連結パイプ22Cと前記横枠部分22Bとを連結するブラケット22D(補強板部材に相当する)を設けてある。
これによって、例えば、特に深い泥濘地や湿田で機体が大きく沈み込んで、機体に備える動力だけでは脱出不可能であるような場合に、前記連結パイプ22Cにロープを掛けて引き上げる作業を行うことができる。このとき、連結パイプ22Cを上下方向で横枠部分22Bに近い位置に設けてエンジンフレーム22の全体の強度を向上させたものであっても、前記横枠部分22Bに開口22Baが設けてあることにより、連結パイプ22Cに対するロープ掛けを、開口22Baを利用してロープを通しやすくすることで容易に行い易い。
【0053】
また、開口22Baの左右両側にブラケット22Dが存在することで、横枠部分22Bと連結パイプ22Cとの連結強度の向上を図りながら、ロープ掛けの際の案内作用をも図ることができる。
しかも、開口22Baは機体の左右方向での中心線CLを含む範囲に設けてあるので、前方側から機体全体に安定した引き上げ作用力が伝達されやすく、また、前記ブラケット22Dが存在することでロープの位置が左右に変化しないように規制しながら安定した引き上げ作業を行い易い。
尚、前記中心線CLは、前記後車軸ケース13のローリング中心となる前後方向軸心x1と平面視で同一直線上に存在している。
【0054】
〔予備苗のせ台支持フレーム〕
図3〜
図7に示すように、前記エンジンフレーム22の左右両側には、左右の側枠部分22A,22Aから、横外側へ向けて予備苗のせ台6を支持する予備苗のせ台支持フレーム23が延出されている。
この予備苗のせ台支持フレーム23は、側枠部分22Aに取り付けられる機体内方側の端部が、側枠部分22Aの下縁近くの低い位置に連結され、側枠部分22Aから離れた機体外方側の端部が、運転部ステップ30の横外側に達する位置にまで延出されている。そして、上下方向では、機体外方側の端部が、運転部ステップ30の後述するメインステップ31を搭載する連結フレーム24の上面に近い高さ位置に達するように、前記機体内方
側の端部に比べて高く位置させてある。
【0055】
つまり、この予備苗のせ台支持フレーム23は、その左右方向で側枠部分22Aよりも横外方側への延出部分に、前後方向視では、側枠部分22Aに近い機体内方側が低く、側枠部分22Aから離れた横外側方への延出端部側が高い傾斜部分23aを有した外上がり傾斜形状に形成されている。
【0056】
予備苗のせ台6は、上下多段に備えた予備苗載せ部60を、前後一対の支柱61,62で支えるように構成され、その前方側の支柱61の下端が前記予備苗のせ台支持フレーム23の機体外方側の端部近くで支持され、後方側の支柱62の下端は、運転部ステップ30の後述する拡張ステップ35の外フレーム42に支持されている。
【0057】
前後一対の支柱61,62同士は、前後方向視で最下段の予備苗載せ部60を支持する箇所よりも高い部分では、ほぼ同一の左右方向位置に存在するが、最下段の予備苗載せ部60よりも下方側では、前方側の支柱61に対して後方側の支柱62が少し外側に位置している。
このため、前方側の支柱は上端から下端まで一直線状に形成されているが、後方側の支柱62は、下端側が少し外側に位置するように屈曲された形状に形成されている。
【0058】
〔連結フレーム〕
前記予備苗のせ台支持フレーム23と主フレーム21とは、連結フレーム24を介して接続されている。
この連結フレーム24は、
図3〜
図7に示すように、予備苗のせ台支持フレーム23の傾斜部分23aにおける下端側近くの部分に前端側を溶接して接続された丸パイプ製の前部支持体24Aと、その前部支持体24Aの後部側に上方から重合して溶接接合された板状の後部支持体24Bとを備えている。
【0059】
そして、後部支持体24Bは、前記主フレーム21のステップフレーム26の前端部に当てつけられた状態でボルト連結されているとともに、その後部支持体24Bの後端部から下方側へ向けて延出された平面視チャンネル状の下部支持体24Cによって、前車軸ケース15と接続されている。つまり、ミッションケース12の左右横側部から横外方へ向けて延出された前車軸ケース15の前側面に下部支持体24Cの下端部側を着脱可能にボルト連結してある。下部支持体24Cの上端側は後部支持体24Bの下面側に溶接して一体的に固定されている。
【0060】
これによって、連結フレーム24は、前端側を予備苗のせ台支持フレーム23に連結され、後端側がステップフレーム26に連結され、下端側が前車軸ケース15に連結された状態で固定される。そして、前記予備苗のせ台支持フレーム23はエンジンフレーム22と一体的に構成されたものであり、ステップフレーム26は主フレーム21を構成するものであり、前車軸ケース15はミッションケース12と一体的に構成されたものである。したがって、連結フレーム24は、前端側が予備苗のせ台支持フレーム23を介してエンジンフレーム22と連結され、後端側がステップフレーム26を介して主フレーム21と連結され、下端側が前車軸ケース15を介してミッションケース12と連結された状態に支持される。
【0061】
また、この連結フレーム24には、
図8乃至
図10に示すように、前記下部支持体24Cの上端部に、運転部ステップ30のうちの、拡張ステップ35の後述する第1接続フレーム44を挿入して止め付け付可能な角パイプ製のフレーム支持部46を設けてある。この角パイプ製のフレーム支持部46は、前記後部支持体24Bの下面側で、かつ後部支持体24Bに設けた下部支持体24Cの前縁付近に溶接してある。このフレーム支持部46を用いた拡張ステップ35の支持機構については後述する。
【0062】
連結フレーム24のうち、右側の連結フレーム24には、
図11及び
図12に示すように、アクセルペダル63と、駐車ブレーキ操作具としてのロックレバー64とが装備されている。
すなわち、車体フレーム20の右側の連結フレーム24の後部支持体24Bの上面側に露出する状態でアクセルペダル63が、後部支持体24Bの上面側に設けた水平横軸心p1周りで前後揺動自在に枢支されている。このアクセルペダル63は、前方側への踏み込み操作でアクセル開度を増大させて増速側へ操作し、踏み込み解除でアクセル開度を減少させるように、戻しバネ63aにより減速側へ復帰付勢されている。
【0063】
前記連結フレーム24の後部支持体24Bの左横側部には、支持ピン65を介してロックレバー64が回動可能に装備されている。このロックレバー64は、一端側をU字状に屈曲形成して、その屈曲形成箇所に前記支持ピン65よりも径の大きな係合孔を形成して係合連結することにより、支持ピン65に対して、支持ピン65の径方向及び軸線方向で融通のある状態に連結してある。そして、ロックレバー64の前記屈曲させた箇所と後部支持体24Bの左横側箇所とにわたって姿勢規制用の引っ張りバネ64aを掛張させてある。
【0064】
ロックレバー64の他端側には、運転部ステップ30上に設けてあるブレーキペダル18の係止部18aに対して係脱可能なフック部(図示せず)を設けてある。
したがって、ブレーキペダル18を踏み込んだ状態で、前記ロックレバー64を人為的に操作して、ブレーキペダル18の係止部18aに係合させることにより、ブレーキペダル18の踏み込み状態を維持するようにロックして、ブレーキペダル18で操作されるブレーキ(図外)を駐車ブレーキとして用いることができる。駐車ブレーキとしての使用状態を解除するには、再度ブレーキペダル18を踏み込んで、ロックレバー64による係合状態を解除すればよい。
【0065】
〔運転部ステップ〕
車体フレーム20上に設けられる運転部ステップ30は次のように構成されている。
図2、
図7〜
図10、及び
図13〜
図16に示されるように、運転部ステップ30は、運転座席7に搭座する操縦者の脚元に位置するメインステップ31と、そのメインステップ31よりも後方側で、かつメインステップの上面よりも高い位置に上面を備えるリアステップ32と、運転座席7の支持台部分を覆うセンターカバー33とを備えて構成されている。
【0066】
上記のメインステップ31と、リアステップ32と、センターカバー33とは、それぞれが別部材で構成されていて、前記メインステップ31が、運転座席7の前方側における主フレーム21、及びエンジンフレーム22の上部側に配設されている。リアステップ32は、運転座席7の左右両横側部、及び運転座席7の後方側における主フレーム21上に配設されている。
センターカバー33は、主フレーム21に設けられた縦フレーム枠27の立ち上がり壁部27A,27Aと、その上部に装着された座席支持部材27Dとで構成されるところの、運転座席7の支持台部分を覆うように、前記座席支持部材27Dの上部及びその周辺を覆う状態でに設けられている。
【0067】
〔メインステップ〕
前記メインステップ31は、運転座席7の足元付近から原動部10の左右両脇を通って機体前端部にまでおよぶ板金プレス材からなる基部ステップ34と、この基部ステップ34とは別部材で合成樹脂材からなる拡張ステップ35とで構成されている。
上記の基部ステップ34は主フレーム21に対して固定されているのに対して、前記拡張ステップ35は、主フレーム21に対して着脱可能に構成され、主フレーム21に対して装着された状態で、拡張ステップ35の上面と基部ステップ34の上面とがほぼ面一のステップ面を有したメインステップ31を構成するようにしてある。
このように構成されたメインステップ31は、左右の拡張ステップ35の横外側部に乗降用ステップ36を備えて、機体の左右方向からの乗降が可能に構成されているのみならず、前記基部ステップ34が原動部10の左右両脇を通って機体前端部にまでおよぶ範囲に設けられているので、機体前端側からも乗降できるように構成されている。
【0068】
図7乃至
図9に示すように、拡張ステップ35は、前輪1が存在する箇所の上部に位置し、上方側から下方の前輪1を見通し可能なスノコ状に形成されている。そして、基部ステップ34の横外側縁34Aのうち、拡張ステップ35が接続される箇所は、直進姿勢にある左右の前輪1よりも平面視で少し機体中央側寄りの位置にあり、運転者が運転座席7に搭座したままで前輪1の外周縁を目視可能であるように構成されている。
さらに、拡張ステップ35が接続される箇所の前記基部ステップ34の横外側縁34Aは、直進姿勢にある前輪1の後端近くから前端近くにかけて、前方側ほど左右方向で前輪1から離れて機体中央側へ近づくように傾斜した緩やかな湾曲線によって形成された内寄り傾斜部分34Aaを備えている。したがって、運転座席7に搭座した運転者の目線の高さを、前輪1の前方側ほど下方にまで向け易くなり、前方側ほど外周縁の高さが低くなる前輪1の外周縁を前後方向の広範囲で視認し易くなるように構成されている。
【0069】
また、基部ステップ34の横外側縁34Aのうち、前輪1が存在する箇所よりも前方側では、前輪1の横側部に形成された機体中央側へ近づく方向に傾斜した前記内寄り傾斜部分34Aaとは逆に、機体横外側へ張り出すように湾曲した逆方向の湾曲線によって形成された外寄り傾斜部分34Abが存在する。
これによって、外寄り傾斜部分34Abの最外側箇所は、直進姿勢にある前輪1のほぼ延長線上に位置するほどに横外側に張り出している。このように機体前端部の運転部ステップ30の左右幅を比較的広くすることによって、機体前端側からの乗降を行い易くしてある。
このように構成されたことによって、前記内寄り傾斜部分34Aaと外寄り傾斜部分34Abとで構成される箇所の横外側縁34Aは、前輪1の横側部に位置する箇所が、平面視で前輪1の位置よりも機体中央側へに凹入した形状に形成されている。
【0070】
〔拡張ステップ〕
前記拡張ステップ35は、合成樹脂材料製でスノコ状に形成された拡張板部材40が、支えフレーム41によって支持されるように構成されたものであり、拡張板部材40の機体内方側に向く内側縁40Aが前記基部ステップ34の前記内寄り傾斜部分34Aaと外寄り傾斜部分34Abとに沿って、内向き内側縁40Aaと外向き内側縁40Abとを備えている。
そして、拡張板部材40の機体外方側に向く外側縁40Bは、基部ステップ34の前端近くの横外側縁34Aの延長方向に沿って、後方側に至るほど外広がりになる前方側の傾斜外側縁40Baと、その傾斜外側縁40Baの後方側に連なり、機体の直進方向に沿う前後方向外側縁40Bbとを備えている。
【0071】
拡張ステップ35の支えフレーム41は、前記拡張板部材40の外側縁40Bに沿って中間箇所でくの字状に屈曲した金属製の丸パイプ材からなる外フレーム42を備えている。さらに、支えフレーム41は、前記外フレーム42の下面側と前記拡張板部材40の下面側とにわたって当てつけるように前後一対の第1下面支持部材43Aと第2下面支持部材43Bとを設けるとともに、後方側の第2下面支持部材43Bの機体内方側の端部から外フレーム42の前端部にわたり、板面を上下方向に沿わせて設けた平板状の第3下面支持部材43C(前後方向フレームに相当する)を備えて構成されている。
【0072】
前記外フレーム42は、拡張板部材40の機体外方側に向く外側縁40Bの形状に沿って形成されている。つまり、外フレーム42の前記屈曲した中間箇所よりも前方側に位置する前部フレーム部分42Aは、後方側に至るほど外広がりになる傾斜外側縁40Baに沿って、後方側ほど外広がりの形状に形成され、外フレーム42の前記屈曲した中間箇所よりも後方側に位置する後部フレーム部分42Bは、前後方向外側縁40Bbに沿って機体の直進方向に沿うように形成されている。
これによって、拡張ステップ35の左右方向での最外側位置に外フレーム42の後部フレーム部分42Bが位置し、その後部フレーム部分42Bの前端部に相当する屈曲した中間位置よりも前方側に、機体内方側へ向かう前部フレーム部分42Aが位置することになる。
【0073】
支えフレーム41のうち、前方側の第1下面支持部材43A、及び後方側の第2下面支持部材43Bは、それぞれが断面L型の鋼材で構成され、L型の一辺を拡張板部材40の下面側に当てつけた状態で拡張板部材40にボルト連結してある。また、第1下面支持部材43Aと第2下面支持部材43Bとは、その外方側の端部が外フレーム42に溶接して固定されている。第1下面支持部材43Aと第2下面支持部材43Bとの内方側の端部は、前記平板状の第3下面支持部材43Cの上下方向に沿う板面に当てつけた状態で溶接固定されている。
【0074】
さらに、前記第1下面支持部材43Aと第2下面支持部材43Bとの下側に、その第1下面支持部材43Aと第2下面支持部材43Bとの延出方向に沿って、拡張ステップ35を基部ステップ34に接続するための、接続フレームとしての第1接続フレーム44と第2接続フレーム45とが備えられている。
第1接続フレーム44は、前記外フレーム42の前記屈曲箇所付近から機体内方側へ向けて延出された金属製角パイプ材からなり、前記第1下面支持部材43Aの下側に位置して第1下面支持部材43Aの下部に溶接固定されている。第2接続フレーム45は、前記外フレーム42の後端部から機体内方側へ向けて延出された金属製角パイプ材からなり、前記第2下面支持部材43Bの下側に位置して第2下面支持部材43Bの下部に溶接固定されている。
【0075】
前記第1接続フレーム44と第2接続フレーム45との機体外方側の端部には、乗降用ステップ36が溶接連接されて、第1接続フレーム44と第2接続フレーム45とが一体化されている。
そして、第1接続フレーム44と第2接続フレーム45との機体内方側は、拡張ステップ35の拡張板部材40の内側縁40Aよりも機体内方側へ突出するように延出されていて、その延出部分が車体フレーム20側の連結フレーム24に備えたフレーム支持部46、及び主フレーム21側のフレーム支持部47に支持されている。
前記外フレーム42の前端部は、前記予備苗のせ台支持フレーム23の機体外方側の端部近くに、連結金具48を介して着脱可能の連結固定されている。
【0076】
前記第1接続フレーム44の機体内方側への延出部分を支持する連結フレーム24に備えたフレーム支持部46は、後部支持体24Bの下面側で、かつ後部支持体24Bに設けた下部支持体24Cの前縁付近に溶接してある。そして、このフレーム支持部46に拡張ステップ35の第1接続フレーム44を横外方側から挿入した状態で、その第1接続フレーム44がフレーム支持部46から抜け出さないように、後方側から抜き差し可能な止めピン46aで抜け止め状態に連結可能に構成してある。
このフレーム支持部46及び止めピン46aで、第1接続フレーム44を車体フレーム20の一部である前記連結フレーム24に支持させるための支持機構を構成している。
【0077】
前記第2接続フレーム45の機体内方側への延出部分を支持する主フレーム21に備えたフレーム支持部47は、中央部フレーム25の前後向きフレーム25A,25Aと前記パイプフレーム26A,26Aとの間を連結する横桟部材26Bの横外方側の端部に備えられている。
このフレーム支持部47は、
図4、
図8、
図9、及び
図10に示すように、下向き開放のチャンネル状部材からなる横桟部材26Bの横外方側の端部でステップフレーム26のパイプフレーム26Aと交差する箇所に、そのパイプフレーム26Aが上方側から入り込む状態で位置させる切り欠き47bを設けてある。
【0078】
パイプフレーム26Aと交差する箇所の横桟部材26Bの下端側には、チャンネル状の下向きの開放箇所を閉塞する当て板47cを溶接接合して、横桟部材26Bの前後の壁部と、前記パイプフレーム26Aの下縁と、当て板47cの上面とで、角パイプ製の第2接続フレーム45を嵌合させることのできる側面視矩形の開口を有したフレーム支持部47が形成される。
そして、このフレーム支持部47に拡張ステップ35の第2接続フレーム45を横外方側から挿入した状態で、その第2接続フレーム45がフレーム支持部47から抜け出さないように、後方側から抜き差し可能な止めピン47aで抜け止め状態に連結可能に構成してある。
このフレーム支持部47及び止めピン47aで、第2接続フレーム45を車体フレーム20の一部である主フレーム21に支持させるための支持機構を構成している。
【0079】
〔リアステップ〕
図13乃至
図17に示されているように、メインステップ31よりも後方側には、運転座席7の横側において、運転座席7に搭座する操縦者の脚元の高さ位置に相当するメインステップ31の面よりも一段高い位置に乗り上がり部50を形成するようにリアステップ32が設けられている。
このリアステップ32は、合成樹脂材をブロー成形して中空板状に形成され、メインステップ31から上方側へ向けて立ち上げられた前壁51部分の上端部から後方側へ屈曲延出された乗り上がり部50を備えている。この乗り上がり部50は、その上面50a(踏み面)が、運転座席7の座面7aよりも少し低い高さ位置にあって、運転座席7の左右横側から後側に回り込むように形成されている。
【0080】
前記リアステップ32は、側面視では、
図14に示すように前記メインステップ31からの立ち上がり箇所における前壁51部分が鉛直面に沿った急角度の後傾姿勢の傾斜面によって形成されている。平面視では、
図14に示すように、乗り上がり部50の左右方向の中央箇所に運転座席7が入り込む凹部52を備えている。そして、その凹部52の左右両側と、運転座席7の後方側とに前記上面50aが設けられている。
このリアステップ32の乗り上がり部50における上面50aは、ほぼ水平な面に形成されていて、左右方向では機体のほぼ全幅に及ぶ横方向長さを有しており、上面50aのほぼ全域に滑り止め用の小突起50bが形成されている。
【0081】
また、リアステップ32の乗り上がり部50の外周部には、その後方側、及び左右両外側に、前記上面50aの滑り止め用の小突起50bよりも高く突出する一連の突条53a(凸部に相当する)によって形成されたストッパー部53が形成されている。このストッパー部53は、リアステップ32の乗り上がり部50に予備苗を載置したとき、その予備苗が接当して水平方向移動を制限されるようにするためのものである。
つまり、リアステップ32の乗り上がり部50に予備苗を載置可能な苗載置用スペースSとなる上面50aを設けてあり、その苗載置用スペースSの周辺に相当するところの前記上面50aの外周部にストッパー部53を形成してある。
【0082】
リアステップ32の乗り上がり部50の外周部のうち、運転座席7の左右両側における前側の外周部には、前記後方側、及び左右両外側の突条53aと同程度の高さの複数個の突起53b(凸部に相当する)が、左右方向で不連続状に設けてあって、この不連続状で間欠的に設けられた突起53bによって前側のストッパー部53が形成されている。
この不連続状の突起53b同士の間における凹入箇所は、リアステップ32の上面50aに溜まった水を排出するための水抜き溝54として作用するものであり、前記上面50aに滑り止め用の小突起50bが形成されていることと相俟って、この上面50aに載置されたマット状苗の裏面が溜まった水に濡れて崩れやすくなるような事態を回避し易くしてある。
【0083】
上記のように、苗載置用スペースSの周辺に相当する前記上面50aの外周部にストッパー部53を形成しているのは、機体の急停止時や急発進時に、苗載置用スペースSに搭載されている予備苗が前後に位置ずれして変形したり、苗載置用スペースSから滑落することを抑止するように、予備苗の端部に接当して水平方向移動を制限するように構成するためである。
【0084】
リアステップ32の乗り上がり部50の外周部のうち、運転座席7が入り込む凹部52の周辺に相当する箇所のストッパー部53、つまり、運転座席7の後方側で前記上面50aの後方側の外周部ではなく、前記上面50aの運転座席7に近い前方側の外周部、及び、前記上面50aの左右両外側の外周部ではなく、運転座席7に近い側の外周部には、前記上面50aの後方側の外周部や、左右両外側の外周部の突条53aよりも低い高さの突条53cによって形成されたストッパー部53が形成されている。
この部位のストッパー部53の高さを低くしてあるのは、前記凹部52に入り込む運転座席7を支持する支持台部分を覆うセンターカバー33に、リアステップ32の外周部に形成される突条53aよりも十分に高い立ち上がり壁状の後部周辺部分33b(凸部に相当する)が存在するので、センターカバー33自体がストッパー部53としての役割を分担し得ることによる。
【0085】
リアステップ32の乗り上がり部50には、
図2及び
図15に示すように、運転座席7と後輪2との間に位置するリアステップ32の上面50aで、かつ平面視における運転座席7と後輪2の外周部箇所とを結ぶ仮想直線(図示せず)上の箇所に、運転座席7に搭座する操縦者が後方下方の後輪2の位置を視認することが可能な複数個の後輪透視窓55が設けられている。
この後輪透視窓55は、後輪2の外周部の真上からは左右方向で少し外れた位置に形成されている。したがって、後輪2の外周部から半径方向外方側へ遠心力で放出された飛散泥土が前記後輪透視窓55に付着して、その後輪透視窓55を通しての後方下方の視認が妨げられるというような事態が発生する虞も少なくて済む。
【0086】
上記リアステップ32は、運転座席7の左右両側に位置する箇所の前端部の下端がメインステップ31に固定されているとともに、運転座席7の後方側におけるリアステップ32の乗り上がり部50は、その下面側がステップフレーム26の後端側に設けられたリアステップフレーム26Eによって支えられるように構成してある。
このリアステップフレーム26Eは、
図13及び
図14に示すように、パイプフレーム26Aの後端部に設けた横フレーム26Cの左右両側の後部に固定された平面視コの字状の固定部材26Dを介してパイプフレーム26Aに固定されている。また、リアステップフレーム26Eは、縦フレーム枠27の左右の立ち上がり壁部27A,27Aと門形フレーム27Bとを前後方向で連結する一対の連結部材27Cの中途部から上方に向けて設けた
座席支持部材27Dによって下方側からも支持されている。
【0087】
図13、
図14、及び
図17に示すように、リアステップ32の乗り上がり部50で、運転座席7の背部に相当する箇所では、ブロー成形された中空状のリアステップ32の乗り上がり部50の下面側を構成する部分が部分的に上部側へ凹入して、乗り上がり部50の上面50aを構成する部分と接合し、日除け取り付け金具57を装着するための日除け取り付け部56が構成されている。
この日除け取り付け部56は、その下面側が後述する台形状の支え部材58の上面に接合して下方側から支えられている。そして、上面側に載置した日除け取り付け金具57と、下方側に接合する支え部材58とで、日除け取り付け部56を挟み込む状態で、日除け取り付け部56に形成されている取り付け孔56aに挿通された連結ボルトにより三者が連結固定されている。
【0088】
前記支え部材58は、中央部フレーム25を構成する左右一対の前後向きフレーム25A,25Aから立ち上がる左右の立ち上がり壁部27A,27A同士の間に配設されている燃料タンク16をまたぐように、上方側へ膨出する台形状に形成されている。
そして、支え部材58は、その左右両側の下端部が縦フレーム枠27の左右両側の連結部材27Cにボルト連結されていて、リアステップ32の乗り上がり部50を上下方向及び左右方向で支え、そのリアステップ32の強度を確保し、リアステップ32とともに燃料タンク16の上部側の保護をも行えるように構成されている。
【0089】
〔センターカバー〕
運転座席7の支持台に設けられるセンターカバー33は、
図2及び
図7に示すように、前記リアステップ32の左右方向での中央箇所に形成された凹部52に対して後部外周が内接するように平面視形状がほぼ矩形で、底部側が開放された箱状の板金製材料で構成されている。
このセンターカバー33は、
図14に示すように、運転座席7の支持台部分としての役割を果たすところの縦フレーム枠27の前記立ち上がり壁部27A,27A、及びその上端部に取り付けられた座席支持部材27Dを覆うように、縦フレーム枠27の前部側で運転座席7の下側に配設されている。
【0090】
運転座席7の座面7aの下部に隠れた箇所のセンターカバー33の上面に、座席支持部材27Dの一部を突出させるための開放部分が形成してあるとともに、運転座席7の座面7aの左右両側には、各種操作具(図示せず)の操作方向を案内するガイド部33aを一体的に形成してある。
また、前記リアステップ32の凹部52に内接する後部周辺部分33b(凸部に相当する)は、リアステップ32の凹部52の周辺に形成されている突条53cよりも高く位置する立ち上がり壁状に形成してある。
【0091】
〔後部手摺り〕
左右の拡張ステップ35の支えフレーム41の後部と、前記主フレーム21の後部とにわたって、リアステップ32の乗り上がり部50よりも高いループ状の手摺り8が取り付けられている。
この手摺り8は、平面視でリアステップ32の左右横外側部に位置する左右一対のサイド手摺り71と、リアステップ32の後端側で、左右のサイド手摺り71,71の上部同士を連結するように左右方向に沿って架設された丸パイプ材からなる後部手摺り70とを備えて構成されている。
【0092】
前記サイド手摺り71は、丸パイプ材を屈曲して構成されており、乗降用ステップ36の後方近傍位置から立ち上がる前支柱としての縦手摺り部71aと、この縦手摺り部71aの上端から後方に伸びる横手摺り部71bと、横手摺り部71bの後端から下方に伸びる後支柱71cとが一連に形成されている。
前記サイド手摺り71の縦手摺り部71aの下端は、拡張ステップ35の支えフレーム41のうち、
図5及び
図8に示すように、第2下面支持部材43Bの後面側に溶接固定されたリアステップ32の前部固定用のブラケット48の横側面48aに対して連結ボルトを介して、着脱可能に連結固定してある。また、前記サイド手摺り71の後支柱71cの下端は、
図4及び
図5に示すように、主フレーム21のうち、ステップフレーム26の後端側のリアステップフレーム26Eの左右横外側端部に連結ボルトを介して着脱可能に連結固定してある。
【0093】
縦手摺り部71aは、乗降用ステップ36を利用して機体横から乗り降りする場合に使用することができるとともに、苗植付装置5の苗のせ台5aへの苗補給のためにメインステップ31から乗り上がり部50に乗り上がる際の身体の支えに使用することができる。横手摺り部71bは、乗り上がり部50の横外側上方位置において、乗り上がり部50に乗り上がった作業者の膝よりも高い位置に配備されており、
乗り上がり部50に乗り上がる際の身体の支えに使用することができるとともに、
乗り上がり部50に乗り上がって苗補給作業をする場合に、
乗り上がり部50の作業者が、身体(腿など)を横手摺り部71bに当て付けて体勢を安定保持して、苗のせ台5aにおける最外端条の苗載置部に苗補給を容易に行うことができる。
【0094】
後部手摺り70は、左右方向に沿う横架手摺り部70aと、その横架手摺り部70aの左右両側で前記後支柱71cに沿う上下方向の短い連結パイプ部70bとを備え、その全体がサイド手摺り71に対して、調節連結具72を介して上下位置調節可能に連結されている。
【0095】
〔その他〕
図2及び
図7に示すように、機体左右方向での右側に設けられた拡張ステップ35の外フレーム42のうち、屈曲した中間箇所よりも前方側で、拡張板部材40の傾斜外側縁40Baに沿って後方側ほど外広がりに形成された前部フレーム部分42Aの上方位置には、バッテリ取付部としてのバッテリ取り付け台49が装備されている。
このバッテリ取り付け台49は、外フレーム42の後部フレーム部分42Bの延長線(図示せず)よりも機体内方側に位置するように、拡張ステップ35の外フレーム42の上側に取り付けられていて、平面視で予備苗のせ台6と重複する位置に、つまり、予備苗のせ台6の最下段の予備苗のせ部60の下方側で平面視では予備苗のせ部60に隠れるように設けられている。
【0096】
この乗用型田植機において、エンジンフレーム22に搭載されたエンジン9からの排気路に備えられるマフラー17は、前記バッテリ取り付け台49が設けられた機体右側とは反対側の機体左側で、運転部ステップ
30よりも下方側において、エンジンフレーム22の横外側方に配設されている。
このマフラー17は、前後方向に長い円筒状に形成され、前記運転部ステップ
30と、エンジンフレーム22の左側の側枠部分22Aと、予備苗のせ台支持フレーム23の傾斜部分23aとで囲まれた空間部に格納された状態で設けられている。
したがって、このマフラー17からの発熱による影響が、機体の反対側に位置するバッテリ取り付け台49に搭載されたバッテリに及ぶことを回避し易く、また、機体の外方側から接触し難い箇所にマフラー17が配設された状態となる。
【0097】
〔別実施形態の1〕
上記の実施形態では、車体フレーム20として、主フレーム21とエンジンフレーム22の他、中間に位置するミッションケース12をも利用した構造のものを例示したが、これに限らず、例えば、車体フレーム20として、ミッションケース12を含まずに、主フレーム21とエンジンフレーム22とを一体的に構成した構造のものを採用してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0098】
〔別実施形態の2〕
上記の実施形態では、運転部ステップ30として、メインステップ31と、リアステップ32と、センターカバー33とが、それぞれ別体で構成された構造のものを例示したが、これに限らず、これらの全体、もしくは一部を一連の部材で構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0099】
〔別実施形態の3〕
上記の実施形態では、メインステップ31として、基部ステップ34と、これとは別体のスノコ状の拡張ステップ35とを備えて着脱可能に構成されたものを示したが、これに限らず、例えば、基部ステップ34に相当する部分と、拡張ステップ35に相当する部分とを一体に構成したもの、あるいは、前輪1の上側に位置する拡張ステップ35に相当する部分を備えずにメインステップ31を構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0100】
〔別実施形態の4〕
上記の実施形態では、リアステップ32の上面50aに設けられるストッパー部53は、予備苗のずれ動きを抑制するのに、予備苗の外周端部に接当することによって抑制するものに限らず、例えば、ロール苗であれば、苗の底面に接当して移動を阻止するように構成されたものであってもよい。
また、上面50aに形成されるストッパー部53は、上面50aに形成される凸部に限らず、例えば、図示しないが、苗の移動を制限する横棒部材などで構成したものでもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様である。
【0101】
〔別実施形態の5〕
上記の各実施形態では、リアステップ32の乗り上がり部50の外周部に設けられるストッパー部53として、乗り上がり部50の後方側、及び左右両外側に一連の突条53aを設け、運転座席7の左右両側における前側の外周部には、前記後方側、及び左右両外側の突条53aと同程度の高さの複数個の突起53bを設け、運転座席7が入り込む凹部52の周辺に相当する箇所では、前記後方側の外周部や、左右両外側の外周部の突条53aよりも低い高さの突条53cを設けた構造のものを例示したがこれに限るものではない。
例えば、ストッパー部53を、すべて突条で構成したり、すべて突起で構成したり、すべて同一高さのもので構成したりするなど、載せられた予備苗のずれ落ちや滑落を抑制し得る適宜の構造を採用することができる。
また、運転座席7が入り込む凹部52の周辺に相当する箇所では凸部53cを設けずに、凹部52に内接するセンターカバー33の後部周辺部分33bのみによってストッパー部53の代用としてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様である。
【0102】
〔別実施形態の6〕
上記の実施形態では、主フレーム21側における拡張ステップ35の支持機構として、
図9、及び
図10に示したように、下向き開放のチャンネル状部材からなる横桟部材26Bや、そのチャンネル状の下向きの開放箇所を閉塞する当て板47c、及び、パイプフレーム26Aが上方側から入り込む状態で位置させる切り欠き47bで構成されたフレーム支持部47、及び止めピン47aを備えた構造のものを採用したが、これに限らず、例えば
図18乃至
図21に示すような構造を採用してもよい。
【0103】
すなわち、この
図18乃至
図21に示す構造では、主フレーム21に備えるステップフレーム26の横桟部材26Bが、下向き開放のチャンネル状部材からなる構造のものではなく、角パイプ製のもので構成され、かつ、横桟部材26Bは機体横外方側のパイプフレーム26Aには届かず、パイプフレーム26Aに対しては直接には連結されていない。
そして、横桟部材26Bの端部とパイプフレーム26Aとにわたって、
図18乃至
図20に示すように、上方開放のチャンネル状の支持部構成材66を横桟部材26Bに対して下方側から嵌合する状態に装着させてある。このチャンネル状の支持部構成材66は、後述するように、機体内方側の一端部に抱き込み部67を備え、その抱き込み部67よりも機体外方側にチャンネル状部分66aを備えて、横桟部材26Bの端部に下方側から嵌め込んだ状態で装着してある。
【0104】
前記支持部構成材66は金属製板状体で構成され、機体外方側に上方開放のチャンネル状部分66aを備え、そのチャンネル状部分66aが横桟部材26Bと機体横外方側のパイプフレーム26Aとの両者にまたがる左右方向長さを有し、かつ機体内方側の端部に抱き込み部67を備えている。
前記抱き込み部67は、その上方側の端部のうち、横桟部材26Bの前方側に位置する上方側の端部に、機体前方側へ屈曲させた突片67aと、機体後方側へ屈曲させた突片67bとを備えるとともに、それらの突片67a,67bの上側に、上下方向よりも左右横幅方向が広い変形角パイプ状の連結材67cを重ね、これらの連結材67cと前記突片67a,67bとを共締め状態で連結ボルト69,69により連結することで、横桟部材26Bと拡張ステップ35の第2接続フレーム45とを抱き込み状態で固定する抱き込み部67を構成している。
【0105】
支持部構成材66の機体外方側の端部は、パイプフレーム26Aの下部に溶接して固定してあり、このパイプフレーム26Aの下縁と、支持部構成材66のチャンネル状部分66aと、前記横桟部材26Bの下面とで、角パイプ製の第2接続フレーム45を嵌合させることのできる側面視矩形の開口を有したフレーム支持部47が形成される。
そして、このフレーム支持部47に拡張ステップ35の第2接続フレーム45を横外方側から挿入した状態で、その第2接続フレーム45がフレーム支持部47から抜け出さないように、後方側から抜き差し可能な止めピン68で抜け止め状態に連結可能に構成してある。
このフレーム支持部47及び止めピン68で、第2接続フレーム45を車体フレーム20の一部である主フレーム21に支持させるための支持機構を構成している。
【0106】
前記拡張ステップ35の第1接続フレーム44の機体内方側への延出部分を支持する連結フレーム24に備えたフレーム支持部46、及び止めピン46aは、前述した
図9、及び
図10に示したものと同一の構造によって構成されているので、第1接続フレーム44を車体フレーム20の一部である前記連結フレーム24に支持させるための支持機構についての具体構成の説明は省略する。
その他の構成は、前述した実施形態と同様である。
【0107】
〔別実施形態の7〕
上記の実施形態では、拡張ステップの支持機構として、連結フレーム24側に設けられる支持機構と、
主フレーム21側に設けられる支持機構とで、別々の構造のものを採用したが、これに限らず、例えば、連結フレーム24側に設けられる支持機構と、
主フレーム21側に設けられる支持機構とを同じ構造のもので構成してもよい。
その場合、両方を
主フレーム21側に設けられる支持機構と同じ構造で構成しても良いし、連結フレーム24側に設けられる支持機構と同じ構造で構成しても良い。
また、
主フレーム21側に設けられる支持機構と、連結フレーム24側に設けられる支持機構とを、前述した実施形態とは逆の組み合わせにしても良い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様である。
【0108】
〔別実施形態の8〕
上記の実施形態では、駐車ブレーキ操作具として、ブレーキペダル18を係合するロックレバー64を例示したが、これに限らず、例えば、専用の駐車ブレーキペダルを用いて、これを連結用フレーム24に装着するようにしてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様である。