【課題を解決するための手段】
【0027】
請求項1記載の発明は、出力電圧制御手段を有し、入力電圧を所定の出力電圧に変換して出力する電力変換部と、外部機器と双方向通信を行うと共に前記電力変換部の動作を監視又は制御する制御回路とを備えた電源装置であって、前記制御回路は、受信用のrx端子、送信用のtx端子及び信号グランド用のgn端子が設けられたUARTモジュールと、前記UARTモジュール及び前記電力変換部に接続され、メモリに記録されたプログラムを実行して各種の処理や演算を行うCPUと、前記rx端子と前記tx端子とを接続して引き出したINFラインを外部に接続可能にするINF端子と、前記gn端子を引き出したGNラインを外部に接続可能にするGN端子とを備え、使用に際して、前記外部機器に前記INF
端子及び前記GN端子が個別に連結され、前記外部機器と前記UARTモジュールとの間で、前記INFライン及び前記GNラインを通じて双方向通信が可能であり、前記UARTモジュールは、前記外部機器から前記INFライン
及び前記GNラインを通じて、1つ以上の通信フレームで構成された通信パケットを受信し、前記INFライン及び前記GNラインを通じて、1つ以上の通信フレームで構成された通信パケットを前記外部機器へ送信し、個々の前記通信フレーム内の通信情報には、アドレス情報とデータ情報とが含まれ、前記制御回路は、自己のアドレスと一致しない前記アドレス情報を含む前記通信パケットを受信すると、その通信パケット内の前記データ情報を無視すると共に、前記UARTモジュールが前記tx端子及び前記gn端子を通じて前記通信パケットを送信している時、前記rx端子及び前記gn端子を通じて受信される前記通信パケット内の前記データ情報を無視する電源装置である。
【0028】
前記UARTモジュールの前記rx端子、前記tx端子及び前記gn端子は、絶縁回路を介して前記INFライン及び前記GNラインに引き出されていてもよい(請求項
2記載の発明)。
【0029】
さらに、前記制御回路には、入力端子であるI端子が前記rx端子に接続されたI/Oポートが設けられ、前記CPUには第一及び第二基準時間が設定され、前記第二基準時間は前記INFライン及び前記GNラインを通じて受信される前記通信パケットに含まれる前記通信フレームの1つ当たりの通信時間よりも長い時間であり、前記CPUは、前記I/Oポートを通じて前記rx端子の電圧を観測し、前記rx端子の電圧が前記第一基準時間を超えてデフォルトレベルを継続すると前記電力変換部の電力変換動作を開始させ、前記rx端子の電圧が前記第二基準時間を超えてアクティブレベルを継続すると、前記電力変換部の電力変換動作を停止させるものである(請求項
3記載の発明)。
【0030】
請求項4記載の発明は、前記請求項
1又は2記載の電源装置を1台以上と、当該電源装置が有する前記制御回路と同様の構成の前記UARTモジュール、INF端子及びGN端子を有する前記外部機器とで構成され、前記外部機器の前記INF端子が、前記各電源装置の前記INF端子に連結され、前記外部機器の前記GN端子が、前記各電源装置の前記GN端子に連結され、前記外部機器は、自己の前記INF端子及び前記GN端子を通じて、前記通信パケットである命令パケットを送信し、その命令パケット内の前記各通信フレームには、命令対象である前記電源装置の前記制御回路を示す前記アドレス情報が含まれ、前記各電源装置の前記制御回路は、自己の前記INF端子及び前記GN端子を通じて、前記通信パケットである返信パケットを送信することができ、その返信パケット内の前記各通信フレームには、自己の前記アドレス情報が含まれ、前記各制御回路は、受信した前記命令パケット内の前記アドレス情報が自己のアドレスと一致する場合には、前記命令パケット内のデータ情報に基づく所定の処理を行って、前記命令パケットに応答する前記返信パケットを送信し、一致しない場合には、前記命令パケット内のデータ情報を無視し、前記返信パケットを送信しない電源システムである。
【0031】
請求項
5記載の発明は、前記請求項
3記載の電源装置を1台以上と、当該電源装置が有する前記制御回路と同様の構成の前記UARTモジュール、INF端子及びGN端子を有する前記外部機器とで構成され、前記外部機器の前記INF端子が、前記各電源装置の前記INF端子に連結され、前記外部機器の前記GN端子が、前記各電源装置の前記GN端子に連結され、前記外部機器は、自己の前記INF端子及び前記GN端子を通じて、前記通信パケットである命令パケットを送信し、その命令パケット内の前記各通信フレームには、命令対象である前記電源装置の前記制御回路を示す前記アドレス情報が含まれ、前記各電源装置の前記制御回路は、自己の前記INF端子及び前記GN端子を通じて、前記通信パケットである返信パケットを送信することができ、その返信パケット内の前記各通信フレームには、自己の前記アドレス情報が含まれ、前記各制御回路は、受信した前記命令パケット内の前記アドレス情報が自己のアドレスと一致する場合には、前記命令パケット内のデータ情報に基づく所定の処理を行って、前記命令パケットに応答する前記返信パケットを送信し、一致しない場合には、前記命令パケット内のデータ情報を無視し、前記返信パケットを送信せず、さらに、前記外部機器の前記INF端子と前記GN端子との間にスイッチが接続され、前記スイッチのオンオフを切り替えることによって、前記電源装置の前記
電力変換部が電力変換動作を開始又は停止させる電源システムである。
【0032】
上記の請求項
4又は5記載の発明において、前記命令パケット及び前記返信パケットは、それぞれ複数の前記通信フレームで構成され、前記複数の通信フレームうちの1つが有するデータ情報には、それぞれエラー検出情報が含まれ、前記各制御回路は、自己のアドレスと一致する前記アドレス情報を含む前記命令パケットを受信すると、その命令パケット内の前記エラー検出情報を照合することによって、その命令パケットに通信エラーが発生しているか否かを判断し、前記外部機器は、前記返信パケットを受信すると、その返信パケット内の前記エラー検出情報を照合することによって、その返信パケットに通信エラーが発生しているか否かを判断する(請求項
6記載の発明)。
【0033】
請求項
7記載の発明において、前記命令パケット及び前記返信パケットは、それぞれ5つの前記通信フレームで構成され、前記命令パケット内の通信フレームの組み合わせは、次の(A)(B)(C)のパターンの中の何れかが適宜選択され、前記返信パケット内の通信フレームの組み合わせは、次の(D)のパターンが選択される。
(A)
A1:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
A2:4ビットの前記エラー検出情報と1ビットの引き数情報とで成るデータ情報を有する通信フレーム
A3:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
A4:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
A5:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
(B)
B1:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
B2:4ビットの前記エラー検出情報を含む前記データ情報を有する通信フレーム
B3:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
B4:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
B5:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
(C)
C1:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
C2:4ビットの前記エラー検出情報を含む前記データ情報を有する前記通信フレーム
C3:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
C4:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
C5:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
(D)
D1:5ビットの識別子情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
D2:4ビットの前記エラー検出情報と1ビットの引数情報とで成る前記データ情報を有する通信フレーム
D3:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
D4:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
D5:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
ただし、前記命令情報は、前記電源装置に対する命令の情報であり、前記引数情報は、前記電源装置の特性値を示す情報であり、前記識別子情報は、その返信パケット内の引数情報が何かを示す情報である(請求項
7記載の発明)。
【0034】
請求項
8記載の発明は、UARTモジュールをそれぞれ有した外部
機器及び1つ以上の電源装置が設けられ、前記外部
機器と前記電源装置との間で双方向通信を行う電源システムの通信方法であって、1回の通信は、前記外部
機器が前記電源装置に向けて送信する命令パケットとその命令パケットに応答した前記電源装置が前記外部
機器に向けて送信する返信パケットとが対になって成立し、前記命令パケット及び前記返信パケットは、それぞれ複数の通信フレームで構成され、前記各通信フレーム内の通信情報には、前記電源装置に付与されたアドレスを示すアドレス情報とデータ情報とが含まれ、前記複数の通信フレームうちの1つが有するデータ情報には、それぞれエラー検出情報が含まれ、前記電源装置は、自己のアドレスと一致する前記アドレス情報を含む前記命令パケットを受信すると、その命令パケット内の前記エラー検出情報を照合することによって、その命令パケットに通信エラーが発生しているか否かを判断し、前記外部機器は、前記返信パケットを受信すると、その返信パケット内の前記エラー検出情報を照合することによって、その返信パケットに通信エラーが発生しているか否かを判断する電源システムの通信方法である。
【0035】
さらに、前記命令パケット及び前記返信パケットは、それぞれ5つの前記通信フレームで構成され、前記命令パケット内の通信フレームの組み合わせは、次の(A)(B)(C)のパターンの中の何れかが適宜選択され、前記返信パケット内の通信フレームの組み合わせは、次の(D)のパターンが選択される。
(A)
A1:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
A2:4ビットの前記エラー検出情報と1ビットの引き数情報とで成るデータ情報を有する通信フレーム
A3:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
A4:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
A5:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
(B)
B1:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
B2:4ビットの前記エラー検出情報を含む前記データ情報を有する通信フレーム
B3:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
B4:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
B5:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
(C)
C1:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
C2:4ビットの前記エラー検出情報を含む前記データ情報を有する前記通信フレーム
C3:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
C4:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
C5:5ビットの命令情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
(D)
D1:5ビットの識別子情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
D2:4ビットの前記エラー検出情報と1ビットの引数情報とで成る前記データ情報を有する通信フレーム
D3:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
D4:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
D5:5ビットの引数情報で成る前記データ情報を有する前記通信フレーム
ただし、前記命令情報は、前記電源装置に対する命令の情報であり、前記引数情報は、前記電源装置の特性値を示す情報であり、前記識別子情報は、その返信パケット内の引数情報が何かを示す情報である(請求項
9記載の発明)。