特許第5792713号(P5792713)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792713
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】接着性樹脂組成物および成型体
(51)【国際特許分類】
   C09J 151/06 20060101AFI20150928BHJP
   C09J 123/26 20060101ALI20150928BHJP
   C09J 125/08 20060101ALI20150928BHJP
   C09J 11/08 20060101ALI20150928BHJP
   C09J 153/02 20060101ALI20150928BHJP
   C09J 7/00 20060101ALI20150928BHJP
   C08F 255/00 20060101ALI20150928BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20150928BHJP
   B32B 27/32 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
   C09J151/06
   C09J123/26
   C09J125/08
   C09J11/08
   C09J153/02
   C09J7/00
   C08F255/00
   B32B27/00 D
   B32B27/32 Z
【請求項の数】12
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-510556(P2012-510556)
(86)(22)【出願日】2011年4月8日
(86)【国際出願番号】JP2011002095
(87)【国際公開番号】WO2011129080
(87)【国際公開日】20111020
【審査請求日】2014年3月12日
(31)【優先権主張番号】特願2011-61498(P2011-61498)
(32)【優先日】2011年3月18日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2010-252152(P2010-252152)
(32)【優先日】2010年11月10日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2010-95183(P2010-95183)
(32)【優先日】2010年4月16日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000941
【氏名又は名称】株式会社カネカ
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 康則
(72)【発明者】
【氏名】松本 崇
(72)【発明者】
【氏名】道信 貴雄
【審査官】 松原 宜史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−126922(JP,A)
【文献】 特開平09−302319(JP,A)
【文献】 特表2007−525562(JP,A)
【文献】 特開2006−089626(JP,A)
【文献】 特開2011−102028(JP,A)
【文献】 特開2010−260998(JP,A)
【文献】 特開2003−002930(JP,A)
【文献】 特表2010−500450(JP,A)
【文献】 特開2004−292716(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00−201/10
B32B 25/04
B32B 27/32
C08L 25/02
C08L 53/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)(a)不飽和カルボン酸又はその誘導体および(b)芳香族ビニル単量体でグラフト変性され、(a)不飽和カルボン酸又はその誘導体を0.1〜5重量%含有し、DSCにおいて100〜150℃の範囲に結晶融解熱量が0.5〜10J/gの融点ピークを有する、変性エチレン−α−オレフィン共重合体60〜80重量部および(B)スチレン系熱可塑性エラストマー40〜20重量部からなるベース樹脂〔ただし、(A)+(B)=100重量部〕に対し、(C)粘着付与剤30〜60重量部を必須成分として含有してなる接着性樹脂組成物。
【請求項2】
変性エチレン−αオレフィンが、密度が0.85g/cm〜0.87g/cmであるエチレン−αオレフィン共重合体を変性してなる請求項1に記載の接着性樹脂組成物
【請求項3】
グラフト変性されるエチレン−α−オレフィン共重合体が、エチレン−プロピレン共重合体である請求項2に記載の接着性樹脂組成物。
【請求項4】
グラフト変性されるエチレン−プロピレン共重合体中のエチレン含量が10〜20重量%である、請求項3に記載の接着性樹脂組成物。
【請求項5】
スチレン系熱可塑性エラストマーが、スチレン含量が20重量%以下である、請求項1〜4いずれか一項に記載の接着性樹脂組成物。
【請求項6】
スチレン系熱可塑性エラストマーが、水素添加スチレン−イソプレンブロックコポリマー及び水素添加スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、水素添加スチレン−ブタジエンランダムコポリマーから選ばれた少なくとも一種である、請求項1〜5いずれか一項に記載の接着性樹脂組成物
【請求項7】
粘着付与剤の環球法による軟化点が90〜160℃である請求項1〜6いずれか一項に記載の接着性樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の接着性樹脂組成物からなる、シート状またはフィルム状成形体。
【請求項9】
請求項1〜7に記載の少なくとも1つの接着性樹脂組成物、および/または請求項8に記載のシート状またはフィルム状成形体と、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂および金属製材料からなる群より選ばれた少なくとも1種以上が接着してなる積層体。
【請求項10】
請求項1〜7に記載の少なくとも1つの接着性樹脂組成物、および/または請求項8に記載のシート状またはフィルム状成形体に接して、表皮材と成形品が接着されており、表皮が成形品端部から成形品裏側に巻き込んでいることを特徴とする請求項9に記載の積層体。
【請求項11】
請求項1〜7に記載の少なくとも1つの接着性樹脂組成物、および/または請求項8に記載のシート状またはフィルム状成形体によって、表皮材とアールを有する成形品が接着されてなる、請求項9に記載の積層体。
【請求項12】
請求項1〜7に記載の少なくとも1つの接着性樹脂組成物、および/または請求項8に記載のシート状またはフィルム状成形体によって、表皮材とアールを有する成形品が接着されており、表皮が成形品端部から成形品裏側に巻き込んでいることを特徴とする請求項9に記載の積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホットメルト接着剤に関する。さらに詳しくはポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などの難接着性材料との接着性に優れたホットメルト接着剤に関する。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性エラストマー、オレフィン系重合体、ビニル系重合体およびエンジニアリングプラスチックス等の熱可塑性樹脂は、物性、成形性および表面特性等に優れているため、目的に応じて塊状、シート状、フィルム状等に加工して自動車、家電、エレクトロニクス、建築、雑貨等の分野で多く使用されている。そして、これらの成形品は、所望形状の製品とするため、あるいは性能の高度化、機能の多様化を図るため複数の成形品を接着させ、複合化することが行われている。中でも、力学的な物性に富む樹脂製の成形品を基材とし、その外層に表面特性、耐候性、装飾性に優れる表皮材、加飾シートを積層することが幅広く行われており、積層体は自動車内装、住宅内装、家電機器の筐体などに多く利用されている。しかしながら、このような積層体は一般に各層間の接着力に乏しく、接着層を設けて積層される例が多い。接着剤としては、溶剤型接着剤とホットメルト型接着剤使用されているが、溶剤型接着剤は、塗布むらが出やすいこと、有機溶剤の使用により環境、衛生上の悪影響を生じるという欠点を有する。そのため、簡便かつ接着強の優れたホットメルト接着剤が求められている。
【0003】
このようなホットメルト型接着剤としては、エチレン系共重合体、スチレン系ブロック共重合体およびオレフィン系(共)重合体からなる群から選ばれる1種以上のベースポリマーと粘着付与樹脂、結晶性極性基含有化合物を含有するもの(特許文献1)、アモルファスポリα−オレフィン、粘着付与樹脂およびポリプロピレン系ワックスを必須成分とするもの(特許文献2)、スチレン−エチレンプロピレン−スチレンブロック共重合ゴムあるいはスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴムに、粘着付与樹脂成分およびプロセスオイルなどの液状可塑剤を添加してなるもの(特許文献3、4)、変性ポリオレフィンと粘着付与剤を配合してなるもの(特許文献5)、スチレン系ブロック共重合体と酸変性ワックスを配合してなるもの(特許文献6)、酸変性ポリプロピレンと酸変性スチレン系ブロック共重合体を配合してなるもの(特許文献7)、スチレン系ブロック共重合体と粘着付与剤、エチレン系重合体を配合してなるもの(特許文献8、9、10)などが提案されている。
【0004】
しかしながら、一般に、上述のようなスチレン系ブロック共重合体あるいはポリオレフィンをベースポリマーとした接着剤は、ポリオレフィンに対しては一定の接着強度を示すものの、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などの極性を有する樹脂に対する接着力が乏しい。異種の熱可塑性樹脂の成形品間における接着は、両成形品の極性が異なることが多いことを考慮すると、これらのホットメルト接着剤は実用に耐えないというのが現実である。接着時の加熱温度を比較的高温とし圧力をかけることで、極性樹脂への接着性を高めることができる場合もあるが、積層体の用途が、意匠性を必要とする自動車内装、住宅内装、家電機器筐体など場合には、成形部材が損傷し、意匠性が損なわれるという問題が生じる。接着剤のベースポリマーを低軟化点、低融点にすることで接着剤の活性温度を下げることはできる。しかし、そのようなホットメルト型接着剤は100℃程度の実用的な耐熱性を得ることが難しく、自動車内装など深絞り形状の成形品を被着体とする用途では、高温雰囲気下での表皮の伸縮により、表皮材の横ずれなどの外観不良が発生し、実用的ではない。一方、ポリアミド、ポリエステル等を接着剤成分として使用した場合、接着剤自体の耐熱性を得ることができる反面、ポリオレフィンなどの低極性樹脂との接着性は不十分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−168417号公報
【特許文献2】特開2004−284575号公報
【特許文献3】特開平3−160083号公報
【特許文献4】特開平8−60121号公報
【特許文献5】特開平6−293845号公報
【特許文献6】特開2007−169531号公報
【特許文献7】特開2008−163121号公報
【特許文献8】特開平11−131037号公報
【特許文献9】特開平10−279774号公報
【特許文献10】特開平10−265751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の課題は、自動車内装、住宅内装、家電機器筐体用の積層体の製造において、意匠性への配慮から低温で接着させた場合にも、極性、非極性材料のいずれの基材に対しても充分な接着性を持ち、かつそれぞれの用途での要求耐熱性を満足できる積層体を製造できる、100℃程度の耐熱性を有する接着性樹脂組成物、該組成物からなるホットメルト型接着フィルム、および該接着性樹脂組成物を用いて製造された積層体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上述の現状に鑑み、鋭意検討した結果、特定の変性ポリオレフィンとスチレン系熱可塑性エラストマー、粘着付与剤からなる樹脂組成物が、上記課題を解決することを見いだし、以下の本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の構成をなす。
(1).(A)(a)不飽和カルボン酸又はその誘導体および(b)芳香族ビニル単量体でグラフト変性され、(a) 不飽和カルボン酸又はその誘導体を0.1〜5重量%含有し、DSCにおいて100〜150℃の範囲に結晶融解熱量が0.5〜10J/gの融点ピークを有する、変性エチレンーオレフィン共重合体30〜90重量部および(B)スチレン系熱可塑性エラストマー70〜10重量部からなるベース樹脂〔ただし、(A)+(B)=100重量部〕に対し、(C)粘着付与剤30〜60重量部を必須成分として含有してなる接着性樹脂組成物。
(2).変性エチレンーαオレフィンが、密度が0.85g/cm〜0.87g/cmであるエチレンーαオレフィン共重合体を変性してなる(1)に記載の接着性樹脂組成物。
(3).グラフト変性されるエチレン−α-オレフィン共重合体が、エチレン−プロピレン共重合体である(2)に記載の接着性樹脂組成物。
(4). グラフト変性されるエチレンープロピレン共重合体中のエチレン含量が10〜20重量%である、(3)に記載の接着性樹脂組成物。
(5).スチレン系熱可塑性エラストマーのスチレン含量が20重量%以下である、(1)〜(4)いずれか一項に記載の接着性樹脂組成物。
(6).スチレン系熱可塑性エラストマーが、水素添加スチレン−イソプレンブロックコポリマー及び水素添加スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、水素添加スチレン-ブタジエンランダムコポリマーから選ばれた少なくとも一種である、(1)〜(5)いずれか一項に記載の接着性樹脂組成物。
(7).粘着付与剤の環球法による軟化点が90〜160℃である(1)〜(6)いずれか一項に記載の接着性樹脂組成物。
(8).(1)〜(7)のいずれか一項に記載の接着性樹脂組成物からなる、シート状またはフィルム状成形体。
(9).(1)〜(7)に記載の少なくとも1つの接着性樹脂組成物、および/または請求項7に記載のシート状またはフィルム状成形体と、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂および金属製材料からなる群より選ばれた少なくとも1種以上が接着してなる積層体。
(10).(1)〜(7)に記載の少なくとも1つの接着性樹脂組成物、および/または(8)に記載のシート状またはフィルム状成形体に接して、表皮材と成形品が接着されており、表皮が成形品端部から成形品裏側に巻き込んでいることを特徴とする(9)に記載の積層体。
(11).(1)〜(7)に記載の少なくとも1つの接着性樹脂組成物、および/または(8)に記載のシート状またはフィルム状成形体によって、表皮材とアールを有する成形品が接着されてなる、(9)に記載の積層体。
(12).(1)〜(7)に記載の少なくとも1つの接着性樹脂組成物、および/または(8)に記載のシート状またはフィルム状成形体によって、表皮材とアールを有する成形品が接着されており、表皮が成形品端部から成形品裏側に巻き込んでいることを特徴とする(9)に記載の積層体。
【発明の効果】
【0009】
本発明の接着性樹脂組成物は、従来困難であった、ポリオレフィン系樹脂などの非極性樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂などの極性樹脂いずれに対しても、優れた接着力を確保することができる。特に低温、低圧の接着加工で使用可能であることから、真空成形や真空圧空成形、ホットスタンプ成形などを用い、複雑な3次元形状の成形品と表皮材を積層する用途に使用でき、自動車内装、住宅内装、家電機器筐体の成形品加飾用途に好適に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の詳細について述べる。
【0011】
(1)変性エチレン−αオレフィン共重合体
変性エチレン−αオレフィン共重合体とは、エチレン−αオレフィン共重合体に芳香族ビニル単量体と不飽和カルボン酸又はその誘導体をグラフト重合したものであり、本発明に使用する(A)成分の変性エチレン−αオレフィン共重合体は、不飽和カルボン酸又はその誘導体を0.1〜5重量%含有し、DSCにおいて100〜150℃の範囲に結晶融解熱量が0.5〜10J/gの融点ピークを有するものである。一般に、ホットメルト接着剤は、その融点以上の温度で軟化させて接着させた後、融点以下に冷却し固化させて用いるため、接着温度と必要な耐熱温度が近い場合は、その設計が難しい。しかしながら、上記要件を満たす変性エチレン−αオレフィン共重合体を用いることで、低温加工での難接着樹脂への接着性と、得られる積層体中で接着層の耐熱性を両立させることが可能となる。
【0012】
自動車内装用途など、100℃程度の耐熱性が必要な用途を想定すると、上記融点範囲は、100〜150℃、好ましくは110〜150℃、より好ましくは125℃〜145℃である。耐熱性を落とさずに、被着体が劣化しないように120〜130℃程度の接着温度で接着させるための要素として、125℃〜145℃の温度範囲で、結晶融解熱量0.5〜10.0J/g、より好ましくは1.0〜5.0J/g、さらに好ましくは、2.5〜5.0J/gの融点ピークを必須として持つことが好ましい。融解熱量がこれより大きいと、接着層が充分に軟化せず、接着性が不充分となる。結晶融解熱が0.5J/gに満たない、あるいは融点ピークを有しない場合、接着層の耐熱性が不足し、実用に耐えない。
【0013】
このような変性エチレンーαオレフィン共重合体は、密度が0.85g/cm〜0.87g/cmであるエチレンとα−オレフィンとの共重合体を変性することにより容易に得ることができる。上記のようなエチレンーαオレフィン共重合体を形成するα−オレフィンとしては、通常炭素数3〜20のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセン、1−オクタデセンが挙げられるが、グラフト変性の際、ポリオレフィン上にラジカルが発生しやすくなる点および耐熱性の観点から、プロピレンであることが好ましい。また、接着性の観点からランダム共重合体がさらに好ましい。エチレンープロピレン共重合体中のエチレンとプロピレンの含有比率としては、プロピレン含量が80〜90重量%、エチレン含量が10〜20重量%であることが好ましく、この配合比とすることで、本発明の融点特性を有する変性エチレンープロピレン共重合体を得ることができる。エチレン含量がこの範囲より多いと、エチレンープロピレン共重合体の密度が高く低温接着性能が低下するか、結晶融解熱量が不足したものとなり耐熱性の面で実用に耐えないといった問題が生じる。さらに、変性時にエチレン部分で架橋反応が先行し、低温接着性が低下するだけでなく、接着性フィルムとして良好な外観のものとして取得できない可能性がある。一方、エチレン含量がこの範囲より少ないと、結晶融解熱量が多くなり、低温接着性が低下する傾向がある。
【0014】
変性に使用する共重合体には、上述の、変性樹脂の熱特性を損なわない範囲であれば、他のジエン、ビニルエステルなどを第3成分として共重合してもよい。また、これらの変性エチレン−αオレフィン共重合体は、2種以上を混合して用いてもよく、2種以上の共重合体を混合したものを変性して用いてもかまわない。これらは、粒子状のものであってもペレット状のものであってもよく、その大きさや形はとくに制限されるものではない。変性エチレン−αオレフィン共重合体の製造には、溶融混練による方法、溶液による方法、懸濁法などの一般的なラジカルグラフト法によって行うことが出来る。この中で、経済的で、簡便かつ生産性に富む点では溶融混練法が好ましい。
【0015】
ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物が一般的に用いられ、例えば水素引き抜き能が高いものとして、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルが好ましい。これらは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記ラジカル重合開始剤の添加量は、エチレン−αオレフィン共重合体100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲内にあることが好ましく、0.05〜5重量部の範囲内にあることがさらに好ましい。0.01重量部未満では変性が充分に進行せず、10重量部を超えると架橋反応による流動性の低下やゲル分の増加により、接着性が低下することがある。
【0016】
(a)不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体としては、特に制限されないが、例えば無水物、アミド、イミド、エステルなどであり、単独または2種以上が好適に用いられる。不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、エンド−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸(エンディック酸)、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸等が挙げられ、不飽和カルボン酸の誘導体の具体例としては、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水エンディック酸、アクリル酸メチル、アクリル酸アミド、メタクリル酸メチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸アミド、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水ナジック酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、フマル酸モノメチル、フマル酸ジメチル等が挙げられる。これら不飽和カルボン酸又はその誘導体のうち、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、メタクリル酸グリシジルであり、安価な点から、より好ましくは、無水マレイン酸、メタクリル酸グリシジルであり、変性後の乾燥工程での除去が容易な点で、メタクリル酸グリシジルが特に好ましい。
【0017】
(a)不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体の添加量は、エチレン−αオレフィン共重合体100重量部に対して、0.5〜10重量部であることが好ましい。添加量が少なすぎると接着性が充分に改善されない傾向があり、添加量が多すぎるとグラフトに寄与しないフリーポリマーの副生が増大する傾向や、好適な形状や外観を有するシート状あるいはフィルム状接着剤組成物として取得できない傾向がある。不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のグラフト率を向上させる目的で、(b)芳香族ビニル単量体を添加することが好ましい。また、芳香族ビニル単量体を共存させることで、ポリオレフィンの主鎖切断による機械的特性が低下するのを抑えることができ、接着剤組成物の耐熱性を保つことができる。
【0018】
(b)芳香族ビニル単量体としては、特に制限されないが、好ましくは炭素数4〜20、より好ましくは6〜15の芳香族ビニル単量体である。例示するならば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレンなどのメチルスチレン;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、α−クロロスチレン、β−クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどのクロロスチレン;o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレンなどのブロモスチレン;o−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、ジフルオロスチレン、トリフルオロスチレンなどのフルオロスチレン;o−ニトロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン、ジニトロスチレン、トリニトロスチレンなどのニトロスチレン;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジヒドロキシスチレン、トリヒドロキシスチレンなどのビニルフェノール;o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンなどのジビニルベンゼン;o−ジイソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、p−ジイソプロペニルベンゼンなどのジイソプロペニルベンゼン;などの1種または2種以上が挙げられる。これらのうちスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのメチルスチレン、ジビニルベンゼン単量体またはジビニルベンゼン異性体混合物が安価であるという点で好ましい。
【0019】
前記(b)芳香族ビニル単量体の添加量は、エチレン−αオレフィン共重合体100重量部に対して、0.1〜15重量部であることが好ましく、0.5〜10重量部であることがさらに好ましく、1〜5重量部であることが特に好ましい。添加量が少なすぎるとエチレン−αオレフィン共重合体に対する不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体のグラフト率が劣る傾向がある。一方、添加量が15重量部を超えると不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体グラフト効率が飽和域に達するとともに、過剰な架橋反応が進行して、接着性が低下する恐れがある。
【0020】
溶融混練時の添加順序及び方法については、エチレン−αオレフィン共重合体とラジカル重合開始剤を溶融混練した混合物に不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体、あるいは芳香族ビニル単量体を加え溶融混練する添加順序がよく、この添加順序で行うことでグラフトに寄与しない低分子量体の生成を抑制することができる。なお、そのほか必要に応じ添加される材料の混合や溶融混練の順序及び方法はとくに制限されるものではない。
【0021】
溶融混練時の加熱温度は、150〜240℃であることが、エチレン−αオレフィン共重合体が充分に溶融し、過剰な熱分解あるいは架橋反応が併発しないという点で好ましい。また溶融混練の時間(ラジカル重合開始剤を混合してからの時間)は、通常30秒間〜60分間である。
【0022】
また、前記の溶融混練の装置としては、一軸又は多軸押出機、バンバリーミキサー、プラストミル、加熱ロールニーダー、などを使用することができる。生産性の面から減圧装置を装備した単軸あるいは二軸押出機を用いる方法が好ましい。また、各々の材料を充分に均一に混合するために、前記溶融混練を複数回繰返してもよい。
【0023】
(2)スチレン系熱可塑性エラストマー
本発明の(B)成分のスチレン系熱可塑性エラストマーとは、スチレン、その同族体もしくはその類似体を含有する熱可塑性エラストマーをいう。スチレン系熱可塑性エラストマーとして知られるものは、特に限定されることなく使用できる。具体的な例としては、スチレン、その同族体もしくはその類似体のブロックを、少なくとも一つの末端ブロックとして含み、共役ジエンもしくはその水添物のエラストマーブロックを少なくとも一つ中間ブロックとして含むブロック共重合体または、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのランダム共重合体を挙げることができる。
【0024】
本発明のスチレン系熱可塑性エラストマーの好ましい具体例として、スチレン−ブタジエンジブロックコポリマー、スチレンーブタジエントリブロックコポリマー、スチレンーイソプレンジブロックコポリマー、スチレンーイソプレントリブロックコポリマー、水素添加スチレン−ブタジエンジブロックコポリマー、水素添加スチレンーブタジエントリブロックコポリマー、水素添加スチレンーイソプレンジブロックコポリマー、水素添加スチレンーイソプレントリブロックコポリマー、水素添加スチレンーブタジエンランダムコポリマーなどが挙げられる。さらに、スチレンブロックの中にはスチレンのほかに、スチレンとα−メチルスチレン等の芳香族系ビニル化合物の共重合体が含まれていてもよい。スチレン含量としては、20重量%以下が好ましく、より好ましくは10〜15重量%であり、これよりも多いと接着強度が低下する傾向があり好ましくない。
【0025】
これらのスチレン系熱可塑性エラストマーの中でも、耐熱性および耐候性が良好なものとなる点から、その共役ジエンを主体とする重合体ブロックにおける不飽和二重結合の一部または全部が水素添加されていることが好ましく、水素添加スチレン−イソプレントリブロックコポリマー(SEPS)、水素添加スチレン−ブタジエントリブロックコポリマー(SEBS)、水素添加スチレン-ブタジエンランダムコポリマー(HSBR)が挙げられる。変性エチレン−αオレフィン共重合体、粘着付与剤との相溶性に優れ、低温接着性に優れる点から水素添加スチレン-ブタジエンランダムコポリマー(HSBR)特に好ましい。上述のスチレン系熱可塑性エラストマーは市販されているアサプレン、タフプレン、アサフレックス[旭化成工業(株)製];ダイナロン、JSR−TR[JSR(株)製];クレイトン[クレイトンポリマー社製];クインタック[日本ゼオン社製];ハイブラー、セプトン[クラレ(株)製]を例示できる。これらの市販品は、各々単独で又は組み合わせて使用することができる。
【0026】
(3)粘着付与剤
(C)成分の粘着付与剤としては、環球法による軟化点が90℃以上、好ましくは100〜170℃のものである。低温接着性と耐熱性を両立が容易であることから130〜160℃の範囲ものを用いることがより好ましく、接着温度と耐熱温度によって適宜選択することができる。軟化点が90℃よりも低いものであると接着剤組成物の耐熱性が低下するとともに、スチレン系熱可塑性エラストマーやエチレン−αオレフィン共重合体との溶融混練が困難となる。このような粘着付与剤としては、種々のものがあるが、例えば、石油樹脂(脂肪族系、脂環族系、芳香族系等)、テルペン樹脂(α−ピネン、β-ピネン、リモネンなどの重合体)、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、ロジン系樹脂(ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、マレイン化ロジン、ロジンエステル等)、テルペンフェノール樹脂などが挙げられ、これらは単独あるいは2種以上をあわせて用いることができる。
【0027】
(4)接着剤樹脂組成物の製造方法
本発明の接着剤樹脂組成物の製造方法として、各成分の(A)変性エチレン−αオレフィン共重合体、(B)スチレン系熱可塑性エラストマー、および(C)粘着付与剤を混合する方法は、公知のいずれの方法を用いても良いが、均一に混合するのが容易であるという点からは、特に溶融混錬が好ましい。溶融混錬の装置としては、一軸又は多軸押出機、バンバリーミキサー、プラストミル、加熱ロールニーダー、などを使用することができる。生産性の面から減圧装置を装備した単軸あるいは二軸押出機を用いる方法が好ましい。 また、各々の材料を充分に均一に混合するために、前記溶融混練を複数回繰返してもよい。各成分の配合割合としては、(A)変性エチレン−αオレフィン共重合体30〜90重量部および(B)スチレン系熱可塑性エラストマー70〜10重量部[ただし、(A)+(B)=100重量部]のベース樹脂に対し、粘着付与剤30〜60重量部である。より好ましくは、(A)変性エチレン−αオレフィン共重合体60〜80重量部、(B)スチレン系熱可塑性エラストマー40〜20重量部である。各成分をこれらの割合で配合することにより、接着剤樹脂組成物として、エチレンーαオレフィンに由来する結晶構造による耐熱性の付与されるとともに、接着時の被着体への充分な濡れ性が確保することができる。
【0028】
本発明の接着性樹脂組成物には、他の熱可塑性樹脂を配合してもかまわないが、耐熱性と接着性を落とさないようにするには、融点100℃以上のエチレンーαオレフィンが好ましい。(C)成分の粘着付与剤の配合量が、30重量部より少ないと被着体へのぬれ性が乏しくなり接着性が低下し、60重量部より多いと凝集力が乏しくなり接着性、耐熱性が低下するとともに、接着性樹脂組成物のタックが強くなりすぎて、造粒および成形時の取り扱いが困難となる。(A)成分の変性エチレン−αオレフィン共重合体は、ベース樹脂の一部として使用することにより、それ自身が低温での接着に寄与するほか、石油樹脂、テルペン樹脂などの非極性の粘着付与剤から、ロジン系樹脂やテルペンフェノール系樹脂などの極性基を持つ粘着付与剤を用いた場合にも、ベース樹脂との相溶性を向上させ、極性樹脂への接着性を効果的に得ることができる。変性エチレン−αオレフィン共重合体中の不飽和カルボン酸及び/またはその誘導体の含有量は、ベース樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量%であることが好ましい。0.1重量%より少ないと接着性が不充分であり、5重量%より多いと溶融混練中にグラフト鎖が反応して一部架橋を起こし、成形性が劣ると同時にフィッシュアイ、ブツなどによる製品外観が悪化し、且つ、かつ接着性も低下する。
【0029】
なお、接着性樹脂組成物には必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
【0030】
これらの安定剤および添加剤を用いる場合は、予めスチレン系熱可塑性エラストマーまたは、エチレン−αオレフィン共重合体に添加されているものであってもよく、これらの溶融変性の際に添加されるものであってもよく、ベース樹脂の(A)と(B)および粘着付与剤の各成分を溶融混錬する際に添加されるものであってもよく、また、接着性樹脂組成物を製造したのちに適宜の方法で添加されるものであってもよい。
【0031】
(5)シートまたはフィルム状成形体の製造方法
本発明の接着性樹脂組成物は、熱溶着性を有するシート状またはフィルム状成形体にすることができる。厚みは特に限定されることはないが、通常30μmから300μm程度である。本発明でいう熱溶着性とは、熱で溶けて被着体と接合する性質のことである。 本発明の熱溶着性を有するシート状またはフィルム状成形体の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば本発明の接着性樹脂組成物を溶融混練により得た後に、各種の押出成形機、射出成形機、カレンダー成形機、インフレーション成形機、ロール成形機、あるいは加熱プレス成形機などを用いてシート状成形体に成形加工することが可能である。
【0032】
(5)本接着性樹脂組成物を含む積層体本発明の接着性樹脂組成物を用いれば、比較的低い処理温度で種々の基材を接着させて多層積層体を得ることが可能になる。本発明の積層体を構成する材料としては、紙、木綿,麻,布、木板などのセルロース系高分子材料、ポリプロピレン,ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン,スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS樹脂),スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂),アクリロニトリル−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体(AES樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン、ポリウレタンなどのポリアミド系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の合成高分子材料、金、銀、銅、鉄、錫、鉛、アルミニウムなどの金属材料が挙げられる。基材の材料として、異なる2種類以上の材料を混合、複合してもよい。また、積層体が本発明の接着性フィルムを介して、異なる2つの被着体が接着してなるものである場合、2つの基材を構成する材料は、同じ種類の材料でも異なる種類の材料のいずれでもよい。本発明のホットメルト型接着フィルムは、特に基材の表面処理をすることなく、強力な接着が可能であるが、必要に応じて、プラズマやレーザーなどによる表面改質、表面酸化、エッチングなどの表面処理等を実施してもよい。
【0033】
本発明の積層体の用途の具体例としては特に限定されないが、基材として表皮材及び成形品を使用する用途、例えば自動車等の内装材料(自動車内装用天井材,自動車内装用ドア部材,自動車内装用ダッシュボード部材、インパネ等)、家電部品(パソコン筺体、薄型テレビのフレーム等)、住居資材(内装壁板、化粧フィルム等)として好適に使用することができる。ここで用いられる表皮材とは、予めフィルム、シート、発泡体、各種不織物、織物に成形されたものであり、例えば、ポリ塩化ビニル、各種ポリオレフィン、ABSから製造される高分子製加飾シート、ポリエステル不織布、起毛ニット、ファブリック、ポリウレタンレザー、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、およびこれらオレフィンの共重合体を主成分として製造されるポリオレフィン系発泡体などが挙げられる。また、ここで用いられる成形品としては、ABS、PC/ABS、ポリオレフィン、ガラス繊維強化ポリオレフィン、ガラス繊維強化ナイロンなどの各種高分子材料の射出成形品、木材チップ、木質粉などを熱硬化性樹脂やポリオレフィン樹脂で熱プレス成形により固めた木質成形品や木質ボードが挙げられる。
【0034】
本発明の接着性樹脂組成物は、130℃程度の比較的低い温度で強力な接着が可能であり、表皮材及び成形品の素材の風合い、感触等を損なうことなく製造でき、加飾シートを表皮材とする成形品加飾の用途に好適である。
【0035】
このような表皮と成形品からなる積層体の作成には、本発明のシート状、あるいはフィルム状接着剤樹脂組成物が好適である。本発明に関わる多層積層体を製造するにあたっては、熱ラミネート、真空成形、真空圧空成形、熱プレス、熱ロール、ホットスタンプ成形など、種々の成形方法を採用できる。中でも真空成形、真空圧空成形、ホットスタンプ成形は、表皮材とアールを有する成形品の接着に適用できる点で好ましい。アールを有する成形品とは、上に例示したような材質の成形品のうち、表皮材と接着する面として、平面円弧状の面を有する成形品を指し、自動車内装や家電筐体の形状骨格をなす成形品である。積層体の製造方法としては、例えば表皮材に接着フィルムを加熱ラミネートしておき、これを各成形に付すことで、成形体の形状に沿って表皮材を積層することができる。熱プレスや熱ロールは、このような成形品の円弧形状を損なう可能性があり好ましくない。特に、真空圧空成形は、表皮と成形品の接着の際、圧空圧をかけることにより、成形品の端部から成形品裏側にかけて表皮材を巻き込ませることができ、さらには、深絞り形状の成形品を被着体とした積層体を製造にも適用できる。
【0036】
真空成形、真空圧空成形、ホットスタンプ成形を用いる場合、表皮材の成形品への追従性から、接着フィルムの厚みは、25μm〜100μmが好ましく、30μm〜70μmの厚みがより好ましい。25μm未満であると、成形品への接着面積が乏しくなり、接着強度が不充分なものとなり好ましくなく、100μmを超えると熱伝導性が低下し、表皮材加熱時に所定時間内で充分軟化せず、接着強度が低下する。また、この厚みとすることで、外観の良好な積層体が得られるだけでなく、積層体を高温雰囲気下に置いた場合に表皮材、成形品が膨張、収縮することによって生じる、表皮材のめくれ、横ずれなどの外観不良の発生を抑えることができる。真空圧空成形で得られた積層体は、表皮材が成形品端部から裏面にかけて巻き込んでいることにより、より高温雰囲気下での外観維持が可能である。
【実施例】
【0037】
以下に具体的な実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。下記実施例および比較例中「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
【0038】
(変性エチレンーαオレフィン共重合体中のメタクリル酸グリシジル含量の分析)
メタクリル酸グリシジル含量は、得られた変性エチレンープロピレン共重合体ペレットを110℃に加熱したクロロベンゼンに溶解した後、そのクロロベンゼン溶液をアセトン中に滴下し再沈殿物させ、得られた再沈殿物について滴定を行うことにより得た。
【0039】
(変性エチレンーαオレフィン共重合体中DSC測定法)
示差走査型熱量計(SHIMADZU社製、DTG−50)を用い、試料を窒素雰囲気下、240℃まで、20℃/分で昇温させ、直ちに40℃以下まで降温した後、240℃まで再度20℃/分で昇温下時に得られた融解吸熱カーブから観測されるピークのピークトップとして定義される温度を融点(Tm)、その融解熱量をΔH(J/g)とした。
【0040】
(製造例1)
エチレン−プロピレン共重合体(エクソンモービル(製):Vistamaxx6202、エチレン含量15重量%、密度:0.861g/cm)100部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(1分間半減期175℃)0.5部をシリンダー温度200℃、回転数150rpmに設定した二軸押出機(44mmφ、L/D=38.5、(株)日本製鋼所製、製品名TEX44XCT)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりメタクリル酸グリシジル5部、スチレン5部加え溶融混練して変性エチレン−プロピレン共重合体Aを得た。得られた変性エチレン−プロピレン共重合体Aの物性は、表1の通りであった。
【0041】
(製造例2)
エチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイV3401.05、エチレン含量15重量%、密度0.863g/cm)100部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(1分間半減期175℃)0.5部をシリンダー温度200℃、回転数150rpmに設定した二軸押出機(44mmφ、L/D=38.5、(株)日本製鋼所製、製品名TEX44XCT)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりメタクリル酸グリシジル5部、スチレン5部加え溶融混練して変性エチレン−プロピレン共重合体Bを得た。得られた変性エチレン−プロピレン共重合体Bの物性は、表1の通りであった。
【0042】
(製造例3)
エチレン−ブテン共重合体((株)三井化学製 タフマーBL3450、エチレン含量17重量%、密度0.900g/cm)100部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(1分間半減期175℃)0.5部をシリンダー温度200℃、回転数150rpmに設定した二軸押出機(44mmφ、L/D=38.5、(株)日本製鋼所製、製品名TEX44XCT)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりメタクリル酸グリシジル5部、スチレン5部加え溶融混練して変性エチレン−プロピレン共重合体Cを得た。得られた変性エチレン−ブテン共重合体Cの物性は、表1の通りであった。
【0043】
(製造例4)
エチレン−プロピレン共重合体((株)住友化学製エスプレン201、エチレン含量49重量%、密度:0.860g/cm)100部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(1分間半減期175℃)0.5部をシリンダー温度200℃、回転数150rpmに設定した二軸押出機(44mmφ、L/D=38.5、(株)日本製鋼所製、製品名TEX44XCT)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりメタクリル酸グリシジル5部、スチレン5部加え溶融混練して変性エチレン−プロピレン共重合体Dを得た。得られた変性エチレン−プロピレン共重合体Dの物性は、表1の通りであった。
【0044】
(製造例5)
エチレン−プロピレン共重合体((株)三井化学製 タフマーP0680、エチレン含量68重量%、密度0.870g/cm)100部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(1分間半減期175℃)0.5部をシリンダー温度200℃、回転数150rpmに設定した二軸押出機(44mmφ、L/D=38.5、(株)日本製鋼所製、製品名TEX44XCT)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりメタクリル酸グリシジル5部、スチレン5部加え溶融混練して変性エチレン−プロピレン共重合体Eを得た。得られた変性エチレン−プロピレン共重合体Eの物性は、表1の通りであった。
【0045】
【表1】

【0046】
実施例1〜6、および比較例1〜3(表2)
(1)ホットメルト型接着フィルムの製造
(実施例1)
製造例1で得られた変性エチレン−プロピレン共重合体A80部と水素添加スチレンイソプレントリブロックコポリマー20部((株)クラレ製SEPTON2063、スチレン含量13%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T160、軟化点160℃)50部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(A1)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0047】
(実施例2)
製造例2で得られた変性エチレン−プロピレン共重合体B40部と水素添加スチレンイソプレントリブロックコポリマー60部((株)クラレ製SEPTON2063、スチレン含量13%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T160、軟化点160℃)50部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(A2)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0048】
(実施例3)
製造例2で得られた変性エチレン−プロピレン共重合体B60部と水素添加スチレンイソプレントリブロックコポリマー40部((株)クラレ製SEPTON2063、スチレン含量13%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T130、軟化点130℃)50部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(A3)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0049】
(実施例4)
製造例2で得られた変性エチレン−プロピレン共重合体B60部と水素添加スチレンブタジエンランダムコポリマー40部((株)JSR製Dynaron1321P、スチレン含量10%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T130、軟化点130℃)50部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(A4)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0050】
(実施例5)
製造例2で得られた変性エチレン−プロピレン共重合体B80部と水素添加スチレンブタジエンランダムコポリマー20部((株)JSR製Dynaron1321P、スチレン含量10%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T130、軟化点130℃)50部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(A5)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0051】
(実施例6)
製造例2で得られた変性エチレン−プロピレン共重合体B80部と水素添加スチレンブタジエンランダムコポリマー20部((株)JSR製Dynaron1321P、スチレン含量10%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)荒川化学製P140、軟化点140℃)50部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(A6)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0052】
(比較例1)
製造例2で得た変性エチレン−プロピレン共重合体B100部とテルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T130、軟化点130℃)50部を、シリンダー温度180℃、回転数150rpmに設定した二軸押出機(44mmφ、L/D=38.5、(株)日本製鋼所製、製品名TEX44XCT)で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(B1)とし、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0053】
(比較例2)
製造例2で得られた変性エチレン−プロピレン共重合体B80部と水素添加スチレンブタジエンランダムコポリマー20部((株)JSR製Dynaron1321P、スチレン含量10%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T130、軟化点130℃)25部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(B2)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0054】
(比較例3)
製造例3で得られた変性エチレン−ブテン共重合体C80部と水素添加スチレンブタジエンランダムコポリマー20部((株)JSR製Dynaron1321P、スチレン含量10%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T130、軟化点130℃)50部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(B3)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0055】
(比較例4)
製造例4で得られた変性エチレン−プロピレン共重合体D80部と水素添加スチレンブタジエンランダムコポリマー20部((株)JSR製Dynaron1321P、スチレン含量10%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T130、軟化点130℃)50部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(B4)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0056】
(比較例5)
製造例5で得られた変性エチレン−プロピレン共重合体E80部と水素添加スチレンブタジエンランダムコポリマー20部((株)JSR製Dynaron1321P、スチレン含量10%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T130、軟化点130℃)50部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(B5)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0057】
(比較例6)
水素添加スチレンイソプレントリブロックコポリマー((株)クラレ製SEPTON2063、スチレン含量13%)100部、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T130、軟化点130℃)50部を、ラボプラストミル((株)東洋精機製、LABOPLASTOMILL)により温度200℃のもと5分間100rpmで溶融混練し、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物を圧縮成形機(神藤金属工業所、型式NSF−50、最大使用圧21MPa、型締力50t、シリンダー径176mm、ストローク200mm)により、プレス条件:220℃、無圧、3分→220℃、5MPa、3分→室温(水冷)、5MPa、3分のもと、厚み50μmホットメルト型接着フィルム(B6)とし、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0058】
(比較例7)
製造例2で使用したエチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイV3401.05、エチレン含量15重量%、密度:0.863g/cm)80部と水素添加スチレンブタジエンランダムコポリマー20部((株)JSR製Dynaron1321P、スチレン含量10%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T130、軟化点130℃)50部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(B7)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0059】
(比較例8)
製造例2で得られた変性エチレン−プロピレン共重合体B20部、エチレンーブテン共重合体((株)住友化学製エクセレンCX5508、融点79℃)30部、水素添加スチレンブタジエンランダムコポリマー50部((株)JSR製Dynaron1321P、スチレン含量10%)、テルペンフェノール粘着付与剤((株)ヤスハラケミカル製T130、軟化点130℃)50部を、シリンダー温度180℃に設定した上記二軸押出機で溶融混練して、接着性樹脂組成物を得た。この接着樹脂組成物をTダイによって厚み50μmのフィルム状に成形し、ホットメルト型接着フィルム(B8)を得、下記接着評価と長期耐熱試験の項目に従って評価した結果を表2に記載した。
【0060】
(2)接着評価と長期耐熱試験(110℃耐熱試験)
得られた接着フィルムを、厚み0.3mmのABS樹脂シート上にフジプラ(株)製ラミネーターLAMIPACKER LPD3204にて、加熱温度130℃、速度1.0m/minの条件で、ラミネートして接着剤付表皮材とした後、この表皮材を120〜130℃に加熱し、真空圧空成形によってPC/ABSプレートと接着した。得られた積層体を25mm幅にカットし、23℃雰囲気中において、引張り速度100mm/分で表皮材を成形品に対して90度方向に剥離し、強度(N/25mm)と破壊状態を試験した。破壊状態としては、材破(表皮材のABS樹脂シートの破壊)、界面剥離(成形品のPC/ABSプレート界面からの接着層の剥離)で表記した。また同様に、上記の接着剤付表皮材を真空圧空成形により、AS樹脂製の容器蓋型成形品(縦60mm、横75mm、四隅は30mmRの角丸の長方形で、表面側平面と四方側面との角は20mmRであり、表面側平面頂点に60mmRの逆テーパーを有する形状)と接着した。得られた積層体の側面R部と逆テーパーが交差する頂点に3cmのクロスカットをいれ110℃に設定したオーブンに48時間静置し、クロスカット部分の目開きを観察し耐熱性の指標とした。評価基準としては、×:0.5mm以上の目開きあり(評価不良)、○:0.5mm未満の目開き(許容範囲)、◎:目開き無し(評価良)で判定した。
【0061】
【表2】
【0062】
実施例7〜9(表3)
(1)接着フィルムの製造
実施例4、5、6で得たホットメルト型接着フィルムA4〜A6、を、それぞれ実施例7、8、9に使用した。下記接着試験の項目に従って評価した結果を表3に記載した。
(2)接着評価
得られたホットメルト型接着フィルムを、厚み0.3mmのABS樹脂シート上にフジプラ(株)製ラミネーターLAMIPACKER LPD3204にて、加熱温度130℃、速度1.0m/minの条件で、ラミネートして接着剤付表皮材とした後、この表皮材を120〜130℃に加熱し、真空圧空成形によってポリプロピレンプレートと接着した。
得られた積層体を25mm幅にカットし、23℃雰囲気中において、引張り速度100mm/分で表皮材を成形品に対して90度方向に剥離し、強度(N/25mm)と破壊状態を試験した。いずれも表皮材の破壊が起こった。
【0063】
【表3】