(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792756
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】回転装置及び動力機械装置
(51)【国際特許分類】
F03G 3/00 20060101AFI20150928BHJP
【FI】
F03G3/00 A
【請求項の数】2
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2013-27117(P2013-27117)
(22)【出願日】2013年1月4日
(65)【公開番号】特開2014-132170(P2014-132170A)
(43)【公開日】2014年7月17日
【審査請求日】2014年12月12日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513035542
【氏名又は名称】小野 幸
(72)【発明者】
【氏名】小野 幸
【審査官】
佐藤 健一
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭56−115875(JP,A)
【文献】
特開昭64−050774(JP,A)
【文献】
特開平11−008961(JP,A)
【文献】
特開2008−253081(JP,A)
【文献】
特開2010−096044(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03G 3/00
F03G 7/00−7/10
H02K 33/00
H02K 53/00
DWPI(Thomson Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸まわりに回転可能に設置された回転物体を有する回転装置であって、
前記回転物体は、水平に延びる前記中心軸を中心として軸対称に延びるシャフトと、当該シャフトの中心軸側の位置に軸対称の配置で固定された一対の内側電磁石と、前記シャフトに軸対称の配置で固定された一対の外側電磁石とを備えているものであり、さらに、
当該回転物体には、一方の内側電磁石と当該一方の内側電磁石の外側に配置された一方の外側電磁石との間に配置された一方の永久磁石と、他方の内側電磁石と当該他方の内側電磁石の外側に配置された他方の外側電磁石との間に配置された他方の永久磁石とが取り付けられており、
両永久磁石は、いずれも、前記シャフトに対して摺動可能な状態で取り付けられ、しかも前記中心軸側に同じ極の磁極が向けられた状態に配置されており、
前記電磁石に流す電流の向きの切替えによって各電磁石の磁極の向きを切替え可能であると共に、当該切替えによって、各永久磁石の状態を、前記一方の永久磁石が前記一方の内側電磁石に吸着されると共に前記他方の永久磁石が前記他方の外側電磁石に吸着された状態と、前記一方の永久磁石が前記一方の外側電磁石に吸着されると共に前記他方の永久磁石が前記他方の内側電磁石に吸着された状態とに切替え可能であり、
各電磁石の磁極が切替えられて前記各永久磁石の状態が切替えられる、ということが繰り返されることで前記回転体が連続回転することを特徴とした回転装置。
【請求項2】
請求項1に記載の回転装置の前記中心軸の回転が回転動力である動力機械装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、中心軸を持つ左右対称の物体は、モーメントが互いに反対方向に働き、モーメントがバランスした位置で静止する。これを、磁石の吸引力、反発力を利用して強制的にバランスを崩し、左右のモーメントの差によって回転力を生じさせる。また、ある一定の回転角になると、その磁石の極性を切替え、連続して同一方向に連続回転するようにしたものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
物理の常識では、中心軸をもつ左右対称の物体は、モーメントがバランスした位置で静止する。と云うものである。この発明は、バランスを強制的に崩し、回転力を生じさせ、しかも連続して回転するようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、地球の引力と云う、消滅することも無く、しかも無料のエネルギーを利用するものである。そして、この引力と同質とされている磁力に着目し、
図1で示すように、固定された電磁石2、5、6と可動永久磁石3、4との間に働く、吸引力と反発力をたくみに組み合わせて、連続回転させるものである。
また、複数に連結することで、円滑に回転させることができる。
【発明の効果】
【0004】
本発明のエンジン
は、発電機や機械装置に利用す
ることができる。
【符号の説明】
【0006】
1・・・・電磁コイル
2・・・・電磁石(固定、電流方向の切替えにより極性NSが変わる。)
3・・・・永久磁石a(摺動可動する、極性は変化しない。)
4・・・・永久磁石b(摺動可動する、極性は変化しない。)
5・・・・電磁石(固定、電流方向の切替えにより極性NSが変わる。)
6・・・・電磁石(固定、電流方向の切替えにより極性NSが変わる。)
7・・・・電磁コイル
8・・・・シャフト
【発明を実施するための形態】
【0007】
シャフト8の中心部に固定された電磁石
2、2を設ける。
そして、電磁石2と5、2と6の間に摺動可能な永久磁石3と4を設ける。
回転角0°(水平の状態)の時に電流を流して
図1に示すような極性にする。
すると、永久磁石3は内側に、永久磁石4は外側に摺動して吸着される。
すると、永久磁3と4に働くモーメントのバランスが崩れ、モーメントの大きい4が下の方向に回転を始める。
そして、永久磁石4が回転角90°になった近辺で、電磁石2、5、6に流れる電流を逆に切替える。
すると電磁石2、5、6の極性が切変わり、永久磁石4は内側に、永久磁石3は外側に吸着され、回転を続ける。
そしてまた回転角が270°近辺になった位置で、電磁石に流れる電流を切替える。
これで
当初の状態となり、回転を続ける。
回転角90°と270°の近辺では回転モーメントが弱くなるので、例えば90°毎、または45°毎と、複数連結すると円滑に回転させることが出来る
。