(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792776
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】ガス供給システム及びガス供給方法
(51)【国際特許分類】
B01J 4/00 20060101AFI20150928BHJP
F17C 7/04 20060101ALI20150928BHJP
B01J 7/02 20060101ALI20150928BHJP
B01J 19/08 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
B01J4/00 102
F17C7/04
B01J7/02 Z
B01J19/08 K
【請求項の数】30
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-168600(P2013-168600)
(22)【出願日】2013年8月14日
(62)【分割の表示】特願2010-508374(P2010-508374)の分割
【原出願日】2008年5月9日
(65)【公開番号】特開2014-571(P2014-571A)
(43)【公開日】2014年1月9日
【審査請求日】2013年8月28日
(31)【優先権主張番号】60/928,946
(32)【優先日】2007年5月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506352359
【氏名又は名称】エスディーシーマテリアルズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100067736
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100096677
【弁理士】
【氏名又は名称】伊賀 誠司
(74)【代理人】
【識別番号】100106781
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 稔也
(72)【発明者】
【氏名】レイマン、フレデリック、ピー.
【審査官】
神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭49−031571(JP,A)
【文献】
特開平02−006339(JP,A)
【文献】
特開平02−034707(JP,A)
【文献】
特開平03−226509(JP,A)
【文献】
特開平05−193909(JP,A)
【文献】
特開平06−172820(JP,A)
【文献】
特開平09−141087(JP,A)
【文献】
特開2007−138287(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 3/00−3/04
B01J 4/00
B01J 7/02
B01J 19/00−19/32
B22F 9/00−9/30
F17C 7/04
DWPI(Thomson Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大気圧環境で動作するガス供給システムにおいて、
処理ガスインレット及びプラズマアウトレットとを含むプラズマトーチと、該プラズマアウトレットに流体的に接続され、調整流体インレット、粉末供給口及び混合物アウトレットとを含む反応チャンバとを有する反応器であって、
上記プラズマトーチは、
上記処理ガスインレットを介して処理ガスが供給され、
上記処理ガスを励起して、プラズマ流を形成し、該プラズマ流を上記プラズマアウトレットに供給し、
上記反応チャンバは、
上記プラズマアウトレットを介して上記プラズマ流が供給され、
上記粉末供給口を介して粉末粒子が供給され、
上記調整流体インレットを介して調整流体が供給され、
上記プラズマ流、上記粉末粒子及び上記調整流体を混合して、該粉末粒子を変質し、該変質粉末粒子を飛沫同伴する混合物流を形成し、
上記混合物流を上記混合物アウトレットに供給する、上記反応器と、
上記調整流体インレットを介して上記反応器と流体的に接続された供給チャンバと、
上記反応器に流体的に接続され、上記反応チャンバの混合物アウトレットに吸引圧を発生する吸気発生器と、
上記調整流体を、当該ガス供給システムが動作する上記大気圧よりも高い所定の圧力で供給する調整流体供給モジュールと、
上記調整流体供給モジュールと上記供給チャンバ間に流体的に接続され、
上記調整流体供給モジュールから上記調整流体が所定の圧力で供給され、
上記調整流体の圧力を、上記所定の圧力から、大気圧に対して選択された選択圧力に下げ、該調整流体の圧力の低下を、上記反応チャンバの混合物アウトレットにおける吸引圧の如何なる変化にも拘わらず、該選択圧力に維持し、
上記選択圧力の調整流体を上記供給チャンバに供給する圧力調整モジュールとを備え、
上記選択圧力は、上記大気圧に対するゲージ圧が0〜498Pa以下であることを特徴とするガス供給システム。
【請求項2】
上記調整流体供給モジュールは、
上記調整流体を、液体状態で貯蔵及び供給する調整流体タンクと、
上記調整流体タンクと上記圧力調整モジュール間に流体的に接続され、該調整流体タンクから上記調整流体が液体状態で供給され、該調整流体を蒸発させ、上記所定の圧力で、該調整流体を気体状態で該圧力調整モジュールに供給する蒸発器とを備えることを特徴とする請求項1記載のガス供給システム。
【請求項3】
上記調整流体供給モジュールは、
第1の調整流体を、液化ガスとして貯蔵及び供給する第1の調整流体タンクと、
第2の調整流体を、液化ガスとして貯蔵及び供給する第2の調整流体タンクと、
上記第1及び第2の調整流体タンクに流体的に接続され、上記第1及び第2の調整流体が供給され、これらを混合して、上記調整流体を液化ガスとして形成する混合弁と、
上記混合弁と上記圧力調整モジュール間に流体的に接続され、該混合弁から上記調整流体が液化ガスとして供給され、該調整流体を蒸発させ、上記所定の圧力で、該調整流体を気体として該圧力調整モジュールに供給する蒸発器とを備えることを特徴とする請求項1記載のガス供給システム。
【請求項4】
上記圧力調整モジュールは、上記調整流体供給モジュールと上記供給チャンバ間に流体的に接続された減圧弁を備えることを特徴とする請求項1記載のガス供給システム。
【請求項5】
上記減圧弁は、ダイヤフラム式減圧弁であることを特徴とする請求項4記載のガス供給システム。
【請求項6】
上記圧力調整モジュールは、上記減圧弁と上記供給チャンバ間に流体的に接続され、該減圧弁から上記調整流体が供給され、該調整流体の一部を上記環境に排出して、該調整流体の圧力を、該供給チャンバに入る前に下げる圧力逃しモジュールを更に備えることを特徴とする請求項4記載のガス供給システム。
【請求項7】
上記圧力調整モジュールは、上記調整流体供給モジュールと上記供給チャンバ間に直列構成で流体的に接続された複数の減圧弁を備えることを特徴とする請求項1記載のガス供給システム。
【請求項8】
上記複数の減圧弁のそれぞれは、ダイヤフラム式減圧弁であることを特徴とする請求項7記載のガス供給システム。
【請求項9】
上記複数の減圧弁は、
上記調整流体供給モジュールから上記調整流体が供給され、該調整流体の圧力を上記所定の圧力から第2の圧力に下げる第1の減圧弁と、
上記第1の減圧弁から上記調整流体が供給され、該調整流体の圧力を上記第2の圧力から第3の圧力に下げる第2の減圧弁と、
上記第2の減圧弁から上記調整流体が供給され、該調整流体の圧力を上記第3の圧力から第4の圧力に下げる第3の減圧弁とを備えることを特徴とする請求項7記載のガス供給システム。
【請求項10】
上記圧力調整モジュールは、上記複数の減圧弁と上記供給チャンバ間に流体的に接続され、上記複数の減圧弁から上記調整流体が供給され、該調整流体の一部を上記環境に排出して、該調整流体の圧力を、該供給チャンバに入る前に下げる圧力逃しモジュールを更に備えることを特徴とする請求項7記載のガス供給システム。
【請求項11】
上記反応チャンバの混合物アウトレットと上記吸気発生器間に流体的に接続され、該反応チャンバから上記混合物流が供給され、該混合物流から上記変質粉末粒子を分離及び回収するフィルタを有する回収装置を更に備える請求項1記載のガス供給システム。
【請求項12】
上記反応器における上記粉末粒子の変質は、該粉末粒子を蒸発させ、該蒸発粉末粒子を凝固することを含むことを特徴とする請求項1記載のガス供給システム。
【請求項13】
上記第1の減圧弁は、上記調整流体がゲージ圧2068kPa(300psi)で供給され、該調整流体の圧力をゲージ圧344kPa(50psi)に下げ、
上記第2の減圧弁は、上記調整流体がゲージ圧344kPaで供給され、該調整流体の圧力をゲージ圧13.8kPa(2psi)に下げ、
上記第3の減圧弁は、上記調整流体がゲージ圧13.8kPaで供給され、該圧力をゲージ圧498Pa(2水柱インチ)に下げることを特徴とする請求項9記載のガス供給システム。
【請求項14】
上記第3の減圧弁は、デマンド弁からなることを特徴とする請求項9記載のガス供給システム。
【請求項15】
大気圧環境で動作するガス供給システムにおいて、
処理ガスインレット及びプラズマアウトレットを含むプラズマトーチと、該プラズマアウトレットに流体的に接続され、調整流体インレット、粉末供給口及び混合物アウトレットを含む反応チャンバとを有する反応器であって、
上記プラズマトーチは、
上記処理ガスインレットを介して処理ガスが供給され、
上記処理ガスを励起して、プラズマ流を形成し、
上記プラズマ流を上記プラズマアウトレットに供給し、
上記反応チャンバは、
上記プラズマアウトレットを介して上記プラズマ流が供給され、
上記粉末供給口を介して粉末粒子が供給され、
上記調整流体インレットを介して調整流体が供給され、
上記プラズマ流、上記粉末粒子及び上記調整流体を混合して、該粉末粒子を変質し、該変質粉末粒子を飛沫同伴する混合物流を形成し、
上記混合物流を上記混合物アウトレットに供給する、上記反応器と、
上記調整流体インレットを介して上記反応器と流体的に接続された供給チャンバと、
上記反応器に流体的に接続され、該反応チャンバの混合物アウトレットに吸引圧を発生する吸気発生器と、
上記調整流体を、当該ガス供給システムが動作する上記大気圧よりも高い所定の圧力で供給する調整流体供給モジュールと、
上記調整流体供給モジュールと上記供給チャンバ間に流体的に接続され、
上記調整流体供給モジュールから上記調整流体が所定の圧力で供給され、
上記調整流体の圧力を、上記所定の圧力から、大気圧に対して選択された選択圧力に下げ、該調整流体の圧力の低下を、上記反応チャンバの混合物アウトレットにおける吸引圧の如何なる変化にも拘わらず、該選択圧力に維持し、
上記選択圧力の調整流体を上記供給チャンバに供給する圧力調整モジュールと、
上記反応チャンバの混合物アウトレットと上記吸気発生器間に流体的に接続され、該反応チャンバから上記混合物流が供給され、該混合物流から上記変質粉末粒子を分離及び回収する抽出構造を有する回収装置とを備え、
上記回収装置は、上記圧力調整モジュールに流体的に接続され、該圧力調整モジュールから、上記調整流体が上記選択圧力で供給され、
上記選択圧力は、上記大気圧に対するゲージ圧が0〜498Pa以下であることを特徴とするガス供給システム。
【請求項16】
大気圧環境で動作し、処理ガスインレットと、調整流体インレットと、粉末供給口と、混合物アウトレットとを備える粒子生成反応器に加圧ガスを供給するガス供給方法において、
吸気発生器によって、上記粒子生成反応器の混合物アウトレットに様々な吸引圧を発生するステップと、
調整流体供給モジュールから、調整流体を上記大気圧よりも高い所定の圧力で圧力調整モジュールに供給するステップと、
上記圧力調整モジュールによって、上記調整流体の圧力を、上記所定の圧力から、大気圧に対して選択された選択圧力に下げ、該調整流体の圧力の低下を、上記粒子生成反応器の混合物アウトレットにおける吸引圧の如何なる変化にも拘わらず、該選択圧力に維持するステップと、
上記圧力調整モジュールから、上記調整流体を上記選択圧力で、上記粒子生成反応器の調整流体インレットに流体的に接続された供給チャンバに供給するステップと、
上記処理ガスインレットを介して、処理ガスを上記粒子生成反応器に供給するステップと、
上記粒子生成反応器によって、上記処理ガスを励起して、プラズマ流を形成するステップと、
上記粉末供給口を介して、粉末粒子を上記粒子生成反応器に供給するステップと、
上記供給チャンバから、上記調整流体インレットを介して、上記調整流体を上記粒子生成反応器に供給するステップと、
上記粒子生成反応器によって、上記プラズマ流、上記粉末粒子及び上記調整流体を混合して、該粉末粒子を変質し、該変質粉末粒子を飛沫同伴する混合物流を形成するステップと、
上記混合物流を上記粒子生成反応器の混合物アウトレットに流すステップとを有し、
上記選択圧力は、上記大気圧に対するゲージ圧が0〜498Pa以下であることを特徴とするガス供給方法。
【請求項17】
上記調整流体供給モジュールは、調整流体タンクと、蒸発器とを備え、
当該ガス供給方法は、
上記調整流体を、液化ガスとして上記調整流体タンクに貯蔵するステップと、
上記調整流体タンクから、上記調整流体を液化ガスとして上記蒸発器に供給するステップと、
上記蒸発器によって、上記調整流体を蒸発させ、該調整流体を気体として生成するステップと、
上記蒸発器から、上記調整流体を気体として、上記所定の圧力で上記圧力調整モジュールに供給するステップとを更に有する請求項16記載のガス供給方法。
【請求項18】
上記調整流体供給モジュールは、第1の調整流体タンクと、第2の調整流体タンクと、混合弁と、蒸発器とを備え、
当該ガス供給方法は、
第1の調整流体を、液化ガスとして上記第1の調整流体タンクに貯蔵するステップと、
第2の調整流体を、液化ガスとして上記第2の調整流体タンクに貯蔵するステップと、
上記第1の調整流体タンクから、上記第1の調整流体を液化ガスとして上記混合弁に供給し、上記第2の調整流体タンクから、上記第2の調整流体を液化ガスとして該混合弁に供給するステップと、
上記混合弁によって、上記第1の調整流体と上記第2の調整流体を混合して、上記調整流体を液化ガスとして形成するステップと、
上記混合弁から、上記調整流体を液化ガスとして上記蒸発器に供給するステップと、
上記蒸発器によって、上記調整流体を蒸発させ、該調整流体を気体として生成するステップと、
上記蒸発器から、上記調整流体を気体として、上記所定の圧力で上記圧力調整モジュールに供給するステップとを更に有する請求項16記載のガス供給方法。
【請求項19】
上記圧力調整モジュールは、上記調整流体供給モジュールと上記供給チャンバ間に流体的に接続された減圧弁を備えることを特徴とする請求項16記載のガス供給方法。
【請求項20】
上記減圧弁は、ダイヤフラム式減圧弁であることを特徴とする請求項19記載のガス供給方法。
【請求項21】
上記圧力調整モジュールは、上記減圧弁と上記供給チャンバ間に流体的に接続された圧力逃しモジュールを更に備え、
当該ガス供給方法は、
上記減圧弁から、上記調整流体を上記圧力逃しモジュールに供給するステップと、
上記圧力逃しモジュールによって、上記調整流体の一部を上記環境に排出して、該調整流体の圧力を、上記供給チャンバに入る前に下げるステップとを更に有する請求項19記載のガス供給方法。
【請求項22】
上記圧力調整モジュールは、上記調整流体供給モジュールと上記供給チャンバ間に直列構成で流体的に接続された複数の減圧弁を備えることを特徴とする請求項16記載のガス供給方法。
【請求項23】
上記複数の減圧弁のそれぞれは、ダイヤフラム式減圧弁であることを特徴とする請求項22記載のガス供給方法。
【請求項24】
上記複数の減圧弁は、第1の減圧弁と、第2の減圧弁と、第3の減圧弁とを備え、
当該ガス供給方法は、
上記調整流体供給モジュールから、上記調整流体を上記所定の圧力で上記第1の減圧弁に供給するステップと、
上記第1の減圧弁によって、上記調整流体の圧力を上記所定の圧力から第2の圧力に下げるステップと、
上記第1の減圧弁から、上記調整流体を上記第2の圧力で上記第2の減圧弁に供給するステップと、
上記第2の減圧弁によって、上記調整流体の圧力を上記第2の圧力から第3の圧力に下げるステップと、
上記第2の減圧弁から、上記調整流体を上記第3の圧力で上記第3の減圧弁に供給するステップと、
上記第3の減圧弁によって、上記調整流体の圧力を上記第3の圧力から第4の圧力に下げるステップとを更に有する請求項22記載のガス供給方法。
【請求項25】
上記圧力調整モジュールは、上記複数の減圧弁と上記供給チャンバ間に流体的に接続された圧力逃しモジュールを更に備え、
当該ガス供給方法は、
上記複数の減圧弁から上記調整流体を上記圧力逃しモジュールに供給するステップと、
上記圧力逃しモジュールによって、上記調整流体の一部を上記環境に排出して、該調整流体の圧力を、上記供給チャンバに入る前に下げるステップとを有する請求項22記載のガス供給方法。
【請求項26】
上記粒子生成反応器は、プラズマトーチと、反応チャンバとを備え、該プラズマトーチは、上記処理ガスインレットと、プラズマアウトレットとを備え、該反応チャンバは、該プラズマアウトレットに流体的に接続され、上記調整流体インレットと、粉末供給口と、上記混合物アウトレットとを備え、
当該ガス供給方法は、
上記処理ガスインレットを介して、上記処理ガスを上記プラズマトーチに供給するステップと、
上記プラズマトーチによって、上記処理ガスを励起して、上記プラズマ流を形成するステップと、
上記プラズマトーチによって、上記プラズマ流を上記プラズマアウトレットに供給するステップと、
上記プラズマアウトレットを介して、上記プラズマ流を上記反応チャンバに供給するステップと、
上記粉末供給口を介して、上記粉末粒子を上記反応チャンバに供給するステップと、
上記調整流体インレットを介して、上記調整流体を上記反応チャンバに供給するステップと、
上記反応チャンバによって、上記プラズマ流、上記粉末粒子及び上記調整流体を混合して、上記混合物流を形成するステップと、
上記反応チャンバによって、上記混合物流を上記混合物アウトレットに供給するステップとを更に有する請求項16記載のガス供給方法。
【請求項27】
上記反応チャンバの混合物アウトレットと上記吸気発生器間に回収装置が流体的に接続されており、
当該ガス供給方法は、
上記反応チャンバから、上記混合物流を上記回収装置に供給するステップと、
上記回収装置によって、上記混合物流から、上記変質粉末粒子を分離及び回収するステップとを更に有する請求項26記載のガス供給方法。
【請求項28】
上記回収装置は、上記圧力調整モジュールに流体的に接続されており、
当該ガス供給方法は、
上記圧力調整モジュールから、上記調整流体を上記選択圧力で、上記回収装置に供給するステップを更に有する請求項27記載のガス供給方法。
【請求項29】
上記プラズマ流、粉末粒子及び調整流体を混合して、粉末粒子を変質し、混合物流を形成するステップは、
上記粒子生成反応器によって、上記プラズマ流により上記粉末粒子を蒸発させるステップと、
上記粒子生成反応器によって、上記蒸発粉末粒子を凝固するステップとを有することを特徴とする請求項16記載のガス供給方法。
【請求項30】
上記圧力調整モジュールは、第1の減圧弁と、第2の減圧弁と、第3の減圧弁とを備え、
上記調整流体供給モジュールは、調整流体タンクと、蒸発器とを備え、
当該ガス供給方法は、
液体アルゴンである上記調整流体を、上記調整流体タンクに貯蔵するステップと、
上記調整流体タンクから、上記調整流体を上記蒸発器に供給するステップと、
上記蒸発器によって、上記調整流体を蒸発させ、気体状態の調整流体を生成するステップと、
上記蒸発器から、上記調整流体を上記所定の圧力で上記第1の減圧弁に供給するステップと、
上記第1の減圧弁によって、上記調整流体の圧力を上記所定の圧力から第2の圧力に下げるステップと、
上記第1の減圧弁から、上記調整流体を上記第2の圧力で上記第2の減圧弁に供給するステップと、
上記第2の減圧弁によって、上記調整流体の圧力を上記第2の圧力から第3の圧力に下げるステップと、
上記第2の減圧弁から、上記調整流体を上記第3の圧力で上記第3の減圧弁に供給するステップと、
上記第3の減圧弁によって、上記調整流体の圧力を上記第3の圧力から第4の圧力に下げるステップとを更に有する請求項16記載のガス供給方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本出願は、2005年4月19日に出願され、係属中の米国特許出願番号第11/110,341号、発明の名称「HIGH THROUGHPUT DISCOVERY OF MATERIALS THROUGH VAPOR PHASE SYNTHESIS」及び2007年5月11日出願され、係属中の米国仮特許出願番号第60/928,946号、発明の名称「MATERIAL PRODUCTION SYSTEM AND METHOD」の優先権を主張し、これらは何れも、引用することによって、本願に援用される。
【技術分野】
【0002】
本発明は、様々な内圧を有するシステムに一定の加圧ガス(constant overpressure gas)を供給するガス供給システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
幾つかの粒子生産システム(particle production system)は、反応器領域から、粒子含有混合物を回収領域に搬送するために、真空吸引圧(vacuum suction force)を利用している。しかしながら、このような粒子生産システムを用いるとき、生産物又は条件に敏感な物質又は反応物質に対して注意を払わなければならない。
【0004】
大気圧環境で動作するとき、粒子生産システムの内圧が大気圧より低くなった場合、汚染が起こることがある。有効な1つの解決策は、粒子生産システムを密封することである。しかしながら、完全な気密シールは、利用可能であっても、非常に高価である。
【0005】
多くの場合、粒子生産システム内の圧力が大気圧より高いレベルに維持される場合には、より安いシールを用いることができる。しかしながら、粒子生産システム内の圧力と大気圧の差が大きすぎると、粒子生産システムからの漏洩が助長され、これも望ましくない。したがって、圧力差は、最小にすべきである。
【0006】
しかしながら、一定でない真空吸引圧を用いるシステムにおいては、システムに一定の加圧(overpressure)を行っても、システムの圧力と大気圧間の圧力差を、効果的に最小にすることはできない。
【0007】
そこで、様々な真空吸引圧(varying vacuum suction)を有するシステムにおいて、圧力差を十分に最小にすることができるガス供給システム及び方法が望まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一側面として、大気圧環境で動作するガス供給システム(gas delivery system)を提供する。
【0009】
ガス供給システムは、反応器(reactor)と、供給チャンバ(supply chamber)と、吸気発生器(suction generator)と、調整流体供給モジュール(conditioning fluid supply module)と、圧力調整モジュール(pressure regulation module)とを備える。反応器は、処理ガスインレット(working gas inlet)と、調整流体インレット(conditioning fluid inlet)と、粉末供給口(powder supply port)と、混合物アウトレット(mixture outlet)とを有する。反応器は、処理ガスインレットを介して処理ガスが供給され、処理ガスを励起して、プラズマ流(plasma stream)を形成し、粉末供給口を介して粉末粒子が供給され、調整流体インレットを介して調整流体が供給され、プラズマ流と、粉末粒子と、調整流体とを混合して、粉末粒子を変質(alter)し、混合物流(mixture stream)を形成し、混合物流を混合物アウトレットに供給する。変質粉末粒子(altered powder particles)は、混合物流内に飛沫同伴される(entrained)。供給チャンバは、調整流体インレットを介して反応器と流体連通している(fluid communication)。吸気発生器は、反応器に流体的に接続され、反応器の混合物アウトレットに吸引圧を発生する。調整流体供給モジュールは、調整流体を元の圧力で供給する。圧力調整モジュールは、調整流体供給モジュールと供給チャンバ間に流体的に接続されている。圧力調整モジュールは、調整流体供給モジュールから、調整流体が元の圧力で供給される。圧力調整モジュールは、調整流体の圧力を、元の圧力から、大気圧に対して選択された選択圧力(selected pressure relative to the ambient pressure)に下げ、調整流体の圧力の低下を、反応器の混合物アウトレットにおける吸引圧の如何なる変化にも拘わらず、同じ選択圧力に維持し、調整流体を選択圧力で供給チャンバに供給する。選択圧力は、大気圧に対して498Pa以下である。
【0010】
本発明は、他の側面として、大気圧環境で動作する粒子生成反応器(particle producing reactor)に加圧ガス(overpressure gas)を供給するガス供給方法を提供する。粒子生成反応器は、処理ガスインレットと、調整流体インレットと、粉末供給口と、混合物アウトレット(mixture outlet)とを有する。吸気発生器は、粒子生成反応器の混合物アウトレットに様々な吸引圧(varying suction)を発生する。調整流体供給モジュールから、調整流体を元の圧力で圧力調整モジュールに供給する。圧力調整モジュールによって、調整流体の圧力を、元の圧力から、大気圧に対して選択された選択圧力に下げ、調整流体の圧力の低下を、粒子生成反応器の混合物アウトレットにおける吸引圧の如何なる変化にも拘わらず、選択圧力に維持する。選択圧力は、大気圧に対して498Pa以下である。粒子生成反応器の調整流体インレットには、供給チャンバが流体的に接続されており、供給チャンバは、圧力調整モジュールから、調整流体が選択圧力で供給される。粒子生成反応器は、処理ガスが、処理ガスインレットを介して供給される。粒子生成反応器は、処理ガスを励起して、プラズマ流を形成する。粒子生成反応器は、粉末粒子が、粉末供給口を介して供給される。粒子生成反応器は、供給チャンバから、調整流体が、調整流体インレットを介して供給される。粒子生成反応器は、プラズマ流と、粉末粒子と、調整流体とを混合して、粉末粒子を変質し(alter)、混合物流を形成する。変質粉末粒子は、混合物流内に飛沫同伴される。混合物流は粒子生成反応器の混合物アウトレットに流れる。
【0011】
好ましい実施の形態においては、調整流体供給モジュールは、調整流体タンク(conditioning fluid reservoir)と、蒸発器(evaporator)とを備える。調整流体タンクは、調整流体を液化ガスとして貯蔵する。調整流体タンクから、調整流体を液化ガスとして蒸発器に供給する。そして、蒸発器によって、調整流体を蒸発させ、気体状態の調整流体を生成する。蒸発器から、気体状態の調整流体を、元の圧力で圧力調整モジュールに供給する。
【0012】
幾つかの実施の形態においては、調整流体供給モジュールは、第1の調整流体タンクと、第2の調整流体タンクと、混合弁(mixing valve)と、蒸発器とを備え、第1の調整流体タンクは、第1の調整流体を液化ガスとして貯蔵する。第2の調整流体タンクは、第2の調整流体を液化ガスとして貯蔵する。混合弁には、第1の調整流体タンクから、第1の調整流体が液化ガスとして供給され、第2の調整流体タンクから、第2の調整流体が液化ガスとして供給される。そして、混合弁は、第1の調整流体と第2の調整流体を混合して、調整流体を液化ガスとして形成する。そして、蒸発器は、混合弁から、調整流体が液化ガスとして供給され、調整流体を蒸発させ、気体状態の(in gaseous form)調整流体を生成する。そして、圧力調整モジュールは、蒸発器から、気体状態の調整流体が元の圧力で供給される。
【0013】
圧力調整モジュールは、好ましくは、調整流体供給モジュールと供給チャンバ間に流体的に接続された減圧弁(pressure regulator)を備える。幾つかの実施の形態においては、減圧弁は、ダイヤフラム式減圧弁(diaphragm-based pressure regulator)である。
【0014】
好ましい実施の形態においては、圧力調整モジュールは、減圧弁と供給チャンバ間に流体的に接続された圧力逃しモジュール(pressure relief module)を更に備える。圧力逃しモジュールは、減圧弁から調整流体が供給され、調整流体の一部を環境に排出(vents)して、調整流体の圧力を、供給チャンバに入る前に下げる。
【0015】
圧力調整モジュールは、好ましくは、調整流体供給モジュールと供給チャンバ間に直列構成で流体的に接続された複数の減圧弁を備える。複数の減圧弁のそれぞれは、ダイヤフラム式減圧弁であってもよい。好ましい実施の形態においては、複数の減圧弁は、第1の減圧弁と、第2の減圧弁と、第3の減圧弁とを備える。第1の減圧弁は、調整流体供給モジュールから調整流体が元の圧力で供給され、調整流体の圧力を元の圧力から第2の圧力に下げる。第2の減圧弁は、第1の減圧弁から調整流体が第2の圧力で供給され、調整流体の圧力を第2の圧力から第3の圧力に下げる。第3の減圧弁は、第2の減圧弁から調整流体が第3の圧力で供給され、調整流体の圧力を第3の圧力から第4の圧力に下げる。
【0016】
好ましい実施の形態では、反応器は、プラズマトーチ(plasma torch)と、反応チャンバとを備える。プラズマトーチは、処理ガスインレットと、プラズマアウトレットとを有する。反応チャンバは、プラズマアウトレットに流体的に接続され、調整流体インレットと、粉末供給口と、混合物アウトレットとを有する。プラズマトーチは、処理ガスインレットを介して処理ガスが供給され、処理ガスを励起して、プラズマ流を形成する。そして、プラズマトーチは、プラズマ流をプラズマアウトレットに供給する。反応チャンバは、プラズマアウトレットを介してプラズマ流が供給され、粉末供給口を介して粉末粒子が供給され、調整流体インレットを介して調整流体が供給される。反応チャンバは、プラズマ流と、粉末粒子と、調整流体とを混合して、混合物流を形成する。そして、反応チャンバは、混合物流を混合物アウトレットに供給する。
【0017】
好ましい実施の形態では、反応チャンバの混合物アウトレットと吸気発生器間に、回収装置が流体的に接続されている。回収装置は、反応チャンバから混合物流が供給される。そして、回収装置は、混合物流から、変質粉末粒子を分離及び回収する。回収装置は、好ましくは、圧力調整モジュールに流体的に接続されており、圧力調整モジュールから調整流体が選択圧力で供給される。
【0018】
幾つかの実施の形態においては、プラズマ流と、粉末粒子と、調整流体とを混合して、粉末粒子を変質し、混合物流を形成するステップは、粒子生成反応器によって、プラズマ流により粉末粒子を蒸発させるステップと、粒子生成反応器によって、蒸発粉末粒子を凝固するステップとを有する。
【0019】
幾つかの実施の形態では、調整流体は、アルゴンである。圧力調整モジュールが調整流体を供給する選択圧力は、好ましくは、大気圧に対して498Pa(2水柱インチ(2 inches of water))以下なので、ガス供給システム内の圧力差を十分に最小にするとともに、反応器のアウトレットの吸引圧の如何なる変化にも拘わらず、一定の加圧を提供し続ける。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】様々な内圧を有する粒子生産システムに組み込まれる本発明に基づくガス供給システムの一実施の形態の略図である。
【
図2】本発明の原理に基づくガス供給システムによって気体が供給される粒子処理システムの一実施の形態の略図である。
【
図3】本発明の原理に基づくガス供給システムによって気体が供給される粒子生産システムの一実施の形態の略図である。
【
図4】本発明の原理に基づく粉末処理システムにおいて使用されるガスタンクの一実施の形態の略図である。
【
図5】本発明の原理に基づく粉末処理システムにおいて使用される調整流体供給装置の一実施の形態の略図である。
【
図6】本発明の原理に基づく、様々な内圧を有する粒子生産システムに一定の加圧ガスを供給するガス供給方法の一実施の形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の説明は、本発明の幾つかの実施の形態に関するものである。好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。しかしながら、本発明の範囲は、図示する実施の形態にも、説明する実施の形態にも制限されず、本発明の範囲は、特許請求の範囲の文言に基づいて、可能な限り広く解釈される。
【0022】
以下の説明では、説明の目的のために、数多くの詳細及び代替を説明する。なお、本発明が、これらの具体的詳細を使用することなく、実施できることは当業者には明らかである。他の例では、不要な詳細によって本発明の説明が不明瞭になることを避けるために、周知の構造及び機器は、ブロック図の形式で示している。
【0023】
この説明では、粒子(particles)及び粉末(powders)の両方について言及する。この2つの用語は、単一の「粉末」が粒子の集合を示すとの特別な記載がある場合を除き、同義である。本発明は、様々な粉末及び粒子に適用することができる。本発明の範囲に含まれる粉末としては、以下に限定されるものではないが、例えば、以下のような粉末がある。(a)平均粒径が250nm未満、アスペクト比が1〜100万のナノ構造粉末(nano-structured powders、ナノ粉末)。(b)平均粒径が1μm未満、アスペクト比が1〜100万のサブミクロン粉末(submicron powders)。(c)平均粒径が100μm未満、アスペクト比が1〜100万の超微粉末(ultra-fine powders)。(d)平均粒径が500μm未満、アスペクト比が1〜100万の微粉末(fine powders)。
【0024】
本発明で使用する好ましい粒子生成反応器では、様々な種類及び形態の物質を処理することができる。本発明は、特に、固体、液体及び気体の状態の区別なく、物質を供給する。
【0025】
例示的な粒子生産システム(particle production system)は、後述する例示的な実施の形態に含まれるプラズマ粉末生成反応器(plasma powder production reactor)である。通常、プラズマ粉末生成反応器は、ガス流(gas stream)に飛沫同伴された粒子を含む出力を生成する。粒子生成は、好ましくは、混合(combination)と、反応(reaction)と、調整(conditioning)との処理を含む。本発明は、2005年4月19日に出願された米国特許出願番号第11/110,341号、発明の名称「HIGH THROUGHPUT DISCOVERY OF MATERIALS THROUGH VAPOR PHASE SYNTHESIS」に開示されているナノ粉末生産システム(nano-powder production system)において使用されている概念と同様の概念を採用し、この文献は、米国特許公開番号第2005−0233380A号として公開されている。このようなナノ粉末生産システムでは、ガス源から、処理ガスがプラズマ反応器に供給される。プラズマ反応器内では、処理ガスにエネルギが供給され、これによって、プラズマが生成される。このエネルギを供給するために、以下に限定されるものではないが、直流結合、容量結合、誘導結合及び共振結合を含む様々な異なる手段を用いることができる。1つ以上の材料投入装置(material dispensing device)は、少なくとも1つの材料を、好ましくは粉末状態でプラズマ反応器に導入する。プラズマ反応器内におけるプラズマと、材料投入装置によって導入された材料との混合により、反応性が非常に高く、粉末を蒸発できる高いエネルギの混合物が形成される。この蒸発粉末(vaporized powder)の混合物は、プラズマ反応器内で処理ガスの流れ方向に移動する。混合物は、移動しながら冷却され、そこに粒子が形成される。高温ガス及び高エネルギ粒子を含む未だエネルギが高い出力混合物は、プラズマ反応器から放出される。
【0026】
図1に示すガス供給システム100は、様々な内圧を有する粒子生産(又は処理)システム170にガスを供給する。粒子生産システム170は、供給チャンバ172を備え、供給チャンバ172は、好ましくは導管を介して、吸気発生器(suction generator)174、例えば真空ポンプに流体的に接続されている。
【0027】
好ましい実施の形態では、ガス供給システム100は、流体(好ましくは気体)タンク110を備え、流体タンク110は、蒸発器(evaporator)120に流体的に接続され、次に、蒸発器120は、圧力調整モジュール(pressure regulation module)に流体的に接続されている。圧力調整モジュールは、好ましくは、複数の減圧弁(pressure regulator)を備える。
図1では、圧力調整モジュールは、直列の形式で互いに流体的に接続された減圧弁130、140、150を備える。圧力調整モジュールのアウトレットは、供給チャンバ172に流体的に接続されている。好ましい実施の形態では、減圧弁130、140、150のうちの少なくとも1つは、ダイヤフラム式減圧機構(diaphragm-based regulation mechanism)を用いている。ダイヤフラム式減圧機構は、好ましくは、ダイヤフラム式デマンド弁(diaphragm-based demand valve)からなる。
【0028】
圧力調整モジュールは、更に、圧力逃しモジュール(pressure relief module)160を備えていてもよく、圧力逃しモジュール160は、減圧弁150と供給チャンバ172間に流体的に接続される。圧力逃しモジュール160は、好ましくは、圧力逃し弁(pressure relief valve)162、164を備える。圧力逃し弁162、164は、減圧弁150のアウトレットと供給チャンバ172のインレット間にそれぞれ独立して接続される。圧力逃しモジュール160は、気体を周囲環境に排出する。
【0029】
圧力調整モジュールは、元の圧力を有する流体(好ましくは、気体)が供給され、流体の圧力を、元の圧力から、大気圧に対して選択された選択圧力に下げる。圧力調整モジュールは、吸引圧が増加、減少、あるいは同じ値に拘わらす、流体が、供給チャンバ172に同じ選択圧力で供給されるように、吸気発生器174が発生する吸引圧のあらゆる変化に関係せず、流体圧力の選択圧力への低下を維持する。
【0030】
ガス供給システム100の好ましい動作においては、流体タンク110は、液化ガス(例えば液体アルゴン)を、圧力P0(例えば約2482kPa(360psi))で蒸発器120に供給する。蒸発器120は、液化ガスを蒸発させ、圧力P1(例えば、約2068kPa(300psi))の気体を生成し、圧力調整モジュールに供給する。圧力P0、P1は、流体タンク110及び蒸発器120を設定することによって選択される。通常、これらの圧力P0、P1は、ガス供給システム100が動作する大気圧よりも非常に高い。なお、両方の圧力P1、P0は、通常、大気圧に直接依存していない。
【0031】
圧力調整モジュールは、ガス圧を、圧力P1から、大気圧に対して設定された出口圧力(outlet pressure)P4に下げる。圧力調整モジュールは、供給チャンバ172に供給する気体の圧力を、条件に関係せず、大気に対して固定された圧力に調整する。幾つかの実施の形態では、出口圧力P4は、大気圧よりも一定の値高い圧力である。幾つかの実施の形態では、出口圧力P4は、大気圧に対して固定比率を有する圧力である。通常、大気圧と出口圧力P4間の特定の関係は、圧力調整モジュールの設定に依存する。好ましくは、出口圧力P4は、大気圧よりも僅かに高く設定される。好ましい実施の形態では、圧力調整モジュールは、ガス圧を、大気圧に対して約498Pa(2 inches of water)以下に下げる。好ましくは、ガス圧力は、大気圧に対して約249Pa下げられる。
【0032】
圧力逃しモジュール160には、気体が出口圧力P4で供給される。出口圧力P4が選択された閾値よりも高い場合、圧力逃しモジュール160は、気体を周囲環境に排出して、供給チャンバ172に対する入口圧力(inlet pressure)を下げる。正常動作中には、圧力逃しモジュール160が動作しないように、閾値は、好ましくは、大気圧に対して比較的高く選択される。上述のように、圧力逃しモジュール160は、好ましくは、複数の圧力逃し弁を備える。
図1に示すように、圧力逃しモジュール160は、第1の圧力逃し弁162と、第2の逃し弁164とを備える。幾つかの実施の形態では、第1の圧力逃し弁162及び第2の逃し弁164は、異なる感度(sensitivity)を有し、異なる閾値が設定されている。
【0033】
好ましい動作に戻って説明すると、第1の減圧弁130は、蒸発器120から気体が、入口圧力P1(例えば約2068kPa(300psi))で供給され、気体を、減圧された出口圧力P2(例えば約344kPa(50psi))で出力する。第1の減圧弁130は、通常、制御部(control portion)134と、弁部(valve portion)132とを含んでいる。制御部134は、出口圧力P2を決定する際に、入口圧力P1及び/又は大気圧からの入力を用いる。
【0034】
第2の減圧弁140は、第1の減圧弁130から気体が、出口圧力P2で供給され、気体を、減圧された出口圧力P3(例えば、約13.8kPa(2psi))で出力する。第2の減圧弁140は、通常、制御部144と、弁部142とを含んでいる。制御部144は、出口圧力P3を決定する際に、出口圧力P2及び/又は大気圧からの入力を用いる。
【0035】
第3の減圧弁150は、第2の減圧弁140から気体が、出口圧力P3で供給され、気体を、減圧された出口圧力P4(例えば、大気圧に対して約249Pa)で出力する。第3の減圧弁150は、通常、制御部154と、弁部152とを含んでいる。制御部154は、出口圧力P4を決定する際に、出口圧力P3及び/又は大気圧からの入力を用いる。
【0036】
本発明では、上述したような実施の形態のガス供給システムは、様々な真空負荷を有する様々な粒子生産又は処理システムに組み込まれる。以下、
図2及び
図3を参照して、本発明に基づく粉末処理システムの幾つかの実施の形態を説明する。
【0037】
図2は、粉末処理システム(powder processing apparatus)200の実施の形態を示している。粉末処理システム200は、プラズマトーチ(plasma torch)210と、ガス供給チャンバ(gas supply chamber)215と、反応チャンバ250と、粉末投入装置(powder dispensing device)240と、調整ガス供給装置(conditioning gas supply system)230と、処理ガス供給装置(working gas supply system)220と、回収装置(collection system)260と、吸気発生器(suction generator)270とを備える。
【0038】
プラズマトーチ210は、処理ガス供給装置220から処理ガスが供給される。処理ガスは、好ましくは、選択可能な比率の不純物結合原子(impurity-binding atom)及び希ガス原子(noble gas atom)から構成される。動作中、プラズマトーチ210は、好ましくは、処理ガスにエネルギを供給することによって、処理ガスからプラズマを形成する。
【0039】
反応チャンバ250は、その入力口(input port)252からその出力口(output port)258までの経路を画定する。入力口252は、プラズマトーチ210に接続されており、出力口258は、導管装置280に接続されている。プラズマトーチ210は、好ましくは、プラズマを、入力口252を介して反応チャンバ250内に供給する。好ましい実施の形態では、反応チャンバ250は、プラズマトーチ210から截頭円錐部(frusto-conical portion)に延びる略円筒状の円筒部を有し、截頭円錐部は、プラズマトーチ210側の広い端部から出力口258側の狭い端部に向かって、徐々に細くなりながら延びている。反応チャンバ250の広い端部は、好ましくは、入力口252が配置されている環状面(annular surface)を有する。環状面は、好ましくは、プラズマ流がプラズマトーチ210から反応チャンバ250に入るときに通過する入力口252の大きさに比べて大きな直径を有し、これにより、プラズマ流が反応チャンバ250に流入した後に起こるプラズマ流の膨張を収容する。好ましい実施の形態では、截頭円錐面は、出力口258に向かって反応チャンバ250内を流れる流体を不必要に圧縮しないように十分に滑らかに変化している。
【0040】
粉末投入装置240は、供給チャンネル242及び供給口244を介して反応チャンバ250に流体的に接続されている。粉末投入装置240は、粉末を選択可能な速度で、供給チャンネル242から供給口244を介して反応チャンバ250に供給することができる。供給チャンネル242は、好ましくは、反応チャンバ250内の選択可能な位置に粉末を配送することができる。
【0041】
好ましい実施の形態では、反応チャンバ250は、導管装置280を介して、回収装置260及び吸気発生器270に流体的に接続されている。吸気発生器270は、出力口258に吸引圧を発生する。導管装置280は、反応チャンバ250から、混合物流が出力口258を介して供給される。
【0042】
ガス供給チャンバ215は、好ましくは、1つ以上のインレット254を介して反応チャンバ250に流体的に接続されている。これによって、ガス供給チャンバ215は、流体、例えば調整流体を反応チャンバ250に供給することができる。
【0043】
調整ガス供給装置230は、調整ガス(conditioning gas)を、大気圧に対して選択された選択圧力でガス供給チャンバ215に及び回収装置260内に供給する。これに関連して、調整ガス供給装置230には、流体タンク110及び蒸発器120と同様に、上述した圧力調整モジュールを組み込むことができる。上述したように、ガス供給チャンバ215は、反応チャンバ250に流体的に接続されており、回収装置260は、導管装置280に流体的に接続されている。調整ガス供給装置230は、好ましくは、吸気発生器270の条件に関係せず、調整ガスを、大気圧に対して一定の圧力で反応チャンバ250及び回収装置260の両方に供給する。あるいは、別の同様の調整ガス供給装置が、調整ガスを回収装置260に供給してもよい。他の実施の形態では、2つの調整ガス供給装置が、好ましくは、同じ種類の調整ガスを同じ圧力で供給する。なお、2つの調整ガス供給装置間で、加圧又は供給するガスの種類の何れかを変えてもよい。粉末処理システム200は、更に、供給チャンネル292のガス供給口を介して反応チャンバ250に流体的に接続された還元ガス供給装置(reducing gas supply system)290を備えていてもよい。
【0044】
更に、粉末処理システム200は、それぞれ、反応チャンバ250の出力口258に、及び回収装置260近傍の導管装置280内にゲッタポンプ(getter pump)282、284を備えることができる。更に、粉末処理システム200は、導管装置280の一部及び/又は反応チャンバ250の一部に接続され、導管装置280及び/又は反応チャンバ250の一部の温度を調整する温度調整装置(temperature control system)286を備えていてもよい。
【0045】
粉末処理システム200の好ましい動作においては、プラズマトーチ210は、処理ガス供給装置220から、処理ガス、例えば水素とアルゴンの混合ガスが供給され、処理ガスにエネルギを供給して、プラズマ流を形成する。吸気発生器270は、出力口258に吸引圧を発生する。反応チャンバ250は、粉末投入装置240から粉末が供給され、調整ガス供給装置230から調整ガスが、ガス供給チャンバ215を介して供給され、プラズマトーチ210からプラズマ流が供給される。上述のように、調整ガス供給装置230の圧力調整モジュールは、出力口258における吸引圧の如何なる変化にも拘わらず、調整ガスを、(好ましくは、大気圧より僅かに高い)選択圧力でガス供給チャンバ215に供給する。
【0046】
粉末と、調整ガスと、プラズマ流は、反応チャンバ250内で混合され、好ましくは、粉末を変質させ、反応チャンバ250内に混合物流を形成する。混合物流は、好ましくは、混合物流内に飛沫同伴された変質粉末(altered powder)を含む。混合物流は、吸気発生器270によって、出力口258及び回収装置260に流される。
【0047】
還元ガス供給装置290は、好ましくは、供給チャンネル292を介して反応チャンバ250に還元ガスを供給する。好ましくは、供給チャンネル292は、反応チャンバ250内の選択可能な位置に還元ガスを配送するように、移動可能である。更に、還元ガス供給装置290は、好ましくは、選択可能な速度で還元ガスを供給する。動作中、還元ガスは、反応チャンバ250の選択可能な一部を満たし、還元を促進し、その領域内の材料を冷却する。例えば、プラズマプルーム(plasma plume)の特定の部分に対応する位置を還元ガスで満たして、高速還元反応を可能にする高い温度を利用することができる。
【0048】
ゲッタポンプ282、284は、処理中に粉末から遊離した不純物を吸収して、冷却中
にこれらが粉末に再結合することを防止するために配設されている。動作中に、粉末が反応チャンバ250に導入されると、粉末の粒子は、高温ガス及びプラズマに曝される。粉末が加熱されると、粉末の粒子からある不純物が分離する。これらの不純物は、分離されたまま残ることもあり、粒子及びガスが冷却されるに従って、後に再結合することもある。ゲッタポンプ282は、これらの不純物を維持し、これらが粉末の粒子に再結合することを防ぐように配設されている。更に、導管装置280内に沿ったゲッタポンプ284は、解放された不純物と、混合物が反応チャンバ250から導管装置280を介して移動しながら冷却される間に形成される他のあらゆる不純物とを維持するように配設されている。
【0049】
温度調整装置286は、反応チャンバ250と回収装置260間の導管装置280の壁の温度を調整する。更に、温度調整装置286は、また、反応チャンバ250の幾つかの壁の温度も調整することができる。壁の温度は、好ましくは、導管装置280及び反応チャンバ250の汚染(例えば粒子堆積)を最小にするように、調整される。他の実施の形態では、導管装置280の内面(interior surface)は、汚染を最小にするために、コーティングされている。もちろん、コーティング及び温度調整を一緒に用いてもよい。
【0050】
混合物流は、好ましくは、導管装置280から回収装置260を通して流れる。回収装置260は、混合物流から粉末粒子を分離及び回収し、混合物流の残りを吸気発生器270に向かって流す。回収装置260には、好ましくは、それを通して、吸気発生器270による輸送力(motive force)が働く。なお、幾つかの実施の形態では、回収装置260は、更なる輸送力を有する。回収装置260は、好ましくは、混合物流の本体から、混合物流内で輸送される粒子の一部を分離し、粒子の除去及び解析を可能にする。更に、回収装置260は、選択された時刻に複数のサンプルを取ることができ、また、不連続にサンプルを取ることができ、随時組成が変化する気体粒子流(gas-particle stream)から、前の生成物から汚染されることなく、サンプルを取ることができる。
【0051】
回収装置260は、様々な方法で構成することができる。一実施の形態においては、回収装置260は、抽出構造を有し、抽出構造には、少なくとも1つの埋められた開口(filled aperture)と、少なくとも1つの埋められていない開口(unfilled aperture)とが形成されている。各埋められた開口は、例えばフィルタを用いて、混合物流から粒子を回収する。抽出構造は、通過設定と回収設定との間で調整される。通過設定は、埋められていない開口が、導管、例えば導管装置280と流体的に整列され、これにより、導管から混合物流が埋められていない開口に供給され、混合物流の粒子含有率を事実上変えることなく、抽出構造を通過させて流すことができる。回収設定は、埋められた開口が導管と流体的に整列され、これにより、混合物流が埋められた開口に供給され、混合物流が埋められた開口を流れている間に、粒子を回収することができる。
【0052】
抽出構造は、様々な方法によって、通過設定と回収設定との間で調整することができる。一実施の形態においては、抽出構造は、開口の環状アレーを含むディスク状構造を有し、環状アレーは、複数の埋められた開口と、複数の埋められていない開口とを含む。抽出構造は、ベースに回転可能に取り付けられており、抽出構造の回転運動によって、抽出構造が通過設定と回収設定との間で調整される。他の実施の形態においては、抽出構造は、開口の線形アレーを含む矩形の構造を有し、線形アレーは、複数の埋められた開口と、複数の埋められていない開口とを含む。抽出構造は、ベースに摺動可能に取り付けられており、抽出構造の摺動運動によって、抽出構造が通過設定と回収設定との間で調整される。
【0053】
図3は、本発明の原理に基づくガス供給システムによって気体が供給される粒子生産システム300の一実施の形態の略図である。粒子生産システム300は、
図2の粉末処理システム200と同様に、プラズマトーチ310と、ガス供給チャンバ315と、反応チャンバ350と、粉末投入装置340と、調整ガス供給装置330と、処理ガス供給装置320と、回収装置360と、吸気発生器370とを備える。
【0054】
プラズマトーチ310は、処理ガス供給装置320から処理ガスが供給される。処理ガスは、好ましくは、選択可能な比率の不純物結合原子及び希ガス原子から構成される。動作中、プラズマトーチ310は、好ましくは、処理ガスにエネルギを供給することによって、処理ガスからプラズマを生成する。
【0055】
反応チャンバ350は、その入力口352からその出力口358までの経路を画定する。入力口352は、プラズマトーチ310に接続されており、出力口358は、導管380に接続されている。プラズマトーチ310は、好ましくは、プラズマを、入力口352を介して反応チャンバ350内に供給する。好ましい実施の形態では、反応チャンバ350は、プラズマトーチ310から截頭円錐部に延びる略円筒状の円筒部を有し、截頭円錐部は、プラズマトーチ310側の広い端部から出力口358側の狭い端部に向かって、徐々に細くなりながら延びている。反応チャンバ350の広い端部は、好ましくは、入力口352が配置されている環状面を有する。環状面は、好ましくは、プラズマ流がプラズマトーチ310から反応チャンバ350に入るときに通過する入力口352の大きさに比べて大きな直径を有し、これにより、プラズマ流が反応チャンバ350に流入した後に起こるプラズマ流の膨張を収容する。好ましい実施の形態では、截頭円錐面は、出力口358に向かって反応チャンバ350内を流れる流体を不必要に圧縮しないように十分に滑らかに変化している。
【0056】
粉末投入装置340は、供給チャンネル342を介して、プラズマトーチ310に流体的に接続されており、これにより、
図2のように粉末を反応チャンバ350に直接流すのではなく、粉末をプラズマトーチ310内に流すことができる。粉末投入装置340は、粉末を選択可能な速度で供給することができる。供給チャンネル342は、好ましくは、反応チャンバ350内の選択可能な位置に粉末を配送することができる。
【0057】
好ましい実施の形態では、反応チャンバ350は、導管380を介して、回収装置360及び吸気発生器370に流体的に接続されている。吸気発生器370は、出力口358に吸引圧を発生する。導管380は、反応チャンバ350から、混合物流が出力口358を介して供給される。
【0058】
ガス供給チャンバ315は、好ましくは、1つ以上のインレット354を介して反応チャンバ350に流体的に接続されている。これによって、ガス供給チャンバ315は、流体、例えば調整流体を反応チャンバ350に供給することができる。
【0059】
調整ガス供給装置330は、調整ガスを、大気圧に対して選択された選択圧力でガス供給チャンバ315及び回収装置360内に供給する。これに関連して、調整ガス供給装置330には、流体タンク及び蒸発器と同様に、上述した圧力調整モジュールを組み込むことができる。上述したように、ガス供給チャンバ315は、反応チャンバ350に流体的に接続されており、回収装置360は、導管380に流体的に接続されている。調整ガス供給装置330は、好ましくは、吸気発生器370の条件に関係せず、調整ガスを、大気圧に対して一定の圧力で反応チャンバ350及び回収装置360の両方に供給する。あるいは、別の同様の調整ガス供給装置が、調整ガスを回収装置360に供給してもよい。他の実施の形態では、2つの調整ガス供給装置が、好ましくは、同じ種類の調整ガスを同じ圧力で供給する。なお、2つの調整ガス供給装置間で、加圧又は供給するガスの種類の何れかを変えてもよい。
【0060】
更に、粒子生産システム300は、ゲッタポンプ及び/又は温度調整装置、例えば
図2に関して説明したものと同様のものを備えることができる。
【0061】
粒子生産システム300の好ましい動作においては、プラズマトーチ310は、処理ガス供給装置320から、処理ガス、例えば水素とアルゴンの混合ガスが供給され、粉末投入装置340から粉末が供給される。プラズマトーチ310は、処理ガスにエネルギを供給して、プラズマ流を形成する。プラズマ流は、プラズマトーチ310内で粉末に作用し、それによって、粉末を変質し、変質粉末を飛沫同伴する混合物流を形成する。好ましい実施の形態では、プラズマ流は、粉末を蒸発させる。
【0062】
吸気発生器370は、出力口358に吸引圧を発生する。反応チャンバ350には、調整ガス供給装置330から調整ガスが、ガス供給チャンバ315を介して供給され、プラズマトーチ310から混合物流が供給される。上述のように、調整ガス供給装置330の圧力調整モジュールは、出力口358における吸引圧の如何なる変化にも拘わらず、調整ガスを、(好ましくは、大気圧より僅かに高い)選択圧力でガス供給チャンバ315に供給する。反応チャンバ350内では、プラズマトーチ310から供給された混合物流内の化学種が凝固し、粒子を形成する。
【0063】
調整ガスは、反応チャンバ350内で混合物流と混合される。一実施の形態では、調整流体は、混合物流を冷却する役割を果たす。そして、混合物流は、吸気発生器370によって、出力口358を介して、導管380を通過して、回収装置360に流される。回収装置360は、
図2に関して上述した回収装置260の全ての特徴と同様の特徴を有する。
【0064】
本発明の幾つかの実施の形態において用いられる流体タンクは、流体の混合物を供給することができる。ここで、
図4を参照して、本発明のガス供給システムの一実施の形態で使用される混合ガスタンクシステム(mixed gas reservoir system)400について説明する。混合ガスタンクシステム400は、第1のガスを含む第1のガスタンク410と、第2のガスを含む第2のガスタンク420とを備える。第1のガスタンク410及び第2のガスタンク420は、それぞれ、調整器415、425を介して、混合弁430及びアウトレット導管440に流体的に接続されている。動作中に、混合弁430と共に調整器415、425を調整することによって、第1のガスと第2のガスの所望の比率を生成することができる。なお、これらのタンクは、流体を気体状態又は液化ガスとして貯蔵及び供給することができる。
【0065】
図5は、例えば、上述したような粉末処理又は粒子生産システムにおいて使用される調整ガス供給装置500を示している。調整ガス供給装置500は、調整ガスを、気体状態又は液化ガスとして供給チャンバに、供給チャンバ内の異なる吸気条件の範囲に対して略一定の圧力で供給することができる。調整ガス供給装置500は、調整ガスタンク510を備え、調整ガスタンク510は、マニホルド515を介して、例えば
図2の蒸発器120に等しい蒸発器520に流体的に接続されている。蒸発器520は、例えば
図1に関して説明した圧力調整モジュールに等しい圧力調整モジュール530に流体的に接続されている。動作中、調整流体タンク510からマニホルド515を介して供給された気体は、蒸発器520において蒸発され、圧力調整モジュール530を通る。そして、圧力調整カスが、圧力調整モジュール530から供給チャンバに供給され、上述した粉末処理又は粒子生産システムにおいて使用することができる。圧力調整モジュール530は、供給チャンバに供給する気体の圧力を調整し、条件に関係せず、大気圧に対して固定された圧力に維持する。幾つかの実施の形態では、
図5の粉末処理又は粒子生産システムは、
図1に関して説明した圧力調整モジュールを含む。
【0066】
図6は、大気圧環境で動作する粒子生産システムに加圧ガスを供給する方法600の一実施の形態を示している。粒子生産システムは、好ましくは、処理ガスインレットを有するプラズマトーチと、調整流体インレット、粉末供給口及び混合物アウトレットを有する反応チャンバとを備える。
【0067】
ステップ610において、プラズマトーチは、第1の期間において、プラズマ流を生成する。好ましい実施の形態では、プラズマトーチは、処理ガスインレットを介して処理ガスが供給され、処理ガスを励起して、プラズマ流を形成する。ステップ620において、プラズマ流が反応チャンバに流れ込む。第1の期間中、ステップ630aにおいて、吸気発生器は、反応チャンバの混合物アウトレットに第1の吸引圧を発生する。ステップ640において、調整ガス供給モジュールは、調整流体を、元の圧力で圧力調整モジュールに供給する。一実施の形態においては、調整流体は、純粋なアルゴンである。ステップ650において、圧力調整モジュールは、調整流体の圧力を、元の圧力から、大気圧に対して選択された選択圧力に下げる。選択圧力は、大気圧を僅かに超える範囲、例えば大気圧を約498Pa(2水柱インチ)超える圧力であってもよく、あるいは、特定のレベル、例えば大気圧を約249Pa(1水柱インチ)超えた圧力に等しくてもよい。ステップ660において、圧力調整モジュールから、調整流体が選択圧力で、供給チャンバに流れ、更に、任意ではあるが、反応チャンバの下流に流体的に接続された回収装置に流れる。供給チャンバは、反応チャンバの調整流体インレットに流体的に接続されている。ステップ670において、反応チャンバは、プラズマトーチからのプラズマ流と、粉末供給口からの粉末粒子と、調整流体供給チャンバからの調整流体とを混合し、それによって、粉末粒子を変質し、混合物流を形成する。粉末粒子は、(
図2のように)反応チャンバに直接供給してもよく、(
図3のように)先にプラズマトーチに供給してもよい。変質粉末粒子は、混合物流内に飛沫同伴される。ステップ680において、混合物流が反応チャンバの混合物アウトレットに流れる。そして、混合物流は、システムの残りの部分、例えば回収装置に流入してもよい。
【0068】
圧力調整モジュールは、調整流体の圧力の低下を、反応チャンバの混合物アウトレットにおける吸引圧の如何なる変化にも拘わらず、同じ選択圧力に維持する。これに関して、処理は、吸引圧の変化によって定義される他の期間において繰り返され、同じステップが実行される。
図6に示すように、吸気発生器は、ステップ630aにおいて、第1の吸引圧を発生することに代えて、ステップ630bにおいて、第2の吸引圧を発生する。第2の吸引圧は、第1の吸引圧とは異なるが、圧力調整モジュールは、ここでも、調整流体の圧力を調整し、調整流体を、好ましくは、大気圧を249〜498Pa超えた同じ選択圧力で、供給チャンバに供給する。
【0069】
当業者にとって明らかなように、ここに、説明するプロトコル、処理及び手順は、必要に応じて、継続的に繰り返してもよく、何回繰り返してもよい。更に、ここでは、各ステップを特定の順序で示しているが、幾つかの一定のステップを同時に実行してもよく、図に示すものとは異なる順序で実行してもよい。例えば、反応器には、処理ガス及び/又は粉末の供給の前、最中又はその後の期間に調整流体を供給してもよい。したがって、本発明の処理ステップは、特許請求の範囲において、明示的又は暗示的に指定している場合を除き、如何なる特定の順序にも限定されない。これに関連して、要素の見出しとして用いた文字(例えば、(a)、(b)、(c)等)は、実際の特許請求の範囲における文言によって要求されている場合を除き、特許請求の範囲を何らかの特定の順序に限定するものとは解釈されない。
【0070】
本発明の構造及び動作の原理を明瞭にするために、詳細を組み込んだ特定の実施の形態に関連して本発明を説明した。したがって、ここにおける特定の実施の形態及び詳細な説明は、特許請求の範囲を限定するものではない。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、ここに例示した実施の形態を変更できることは当業者にとって明らかである。