特許第5792778号(P5792778)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792778
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20150928BHJP
【FI】
   G07G1/00 301Z
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-185540(P2013-185540)
(22)【出願日】2013年9月6日
(65)【公開番号】特開2015-52918(P2015-52918A)
(43)【公開日】2015年3月19日
【審査請求日】2014年10月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】小野 泰弘
【審査官】 宮下 浩次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−243544(JP,A)
【文献】 特開2003−281620(JP,A)
【文献】 実開昭60−126883(JP,U)
【文献】 特開2001−338345(JP,A)
【文献】 特開昭50−114296(JP,A)
【文献】 特開平9−16853(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 − 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店員向け画像を表示する第1表示部と、
顧客向け画像を表示する第2表示部と、
前記第1表示部に表示される画像が正立している状態における当該第1表示部の上辺と前記第2表示部に表示される画像が正立している状態における当該第2表示部の上辺とが間隙部を介して対向するように前記第1表示部および前記第2表示部を並べて配設するとともに、前記間隙部を前記第1表示部および前記第2表示部の並び方向における頂点として突出させた形状である本体部と、
前記本体部における前記第1表示部の下辺に隣接して設けられ、開放および閉止自在な蓋を有して貨幣を収納する第1収納部と、
前記本体部における前記第1収納部の下段に設けられ、開放および閉止自在な引出しを有して貨幣を収納する第2収納部と、
を備える商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記第1収納部の蓋は、入力操作に用いる操作部である、
請求項1記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記第1収納部の前記蓋の開閉と、前記第2収納部の前記引出しの開閉とは、それぞれ独立して制御される、
請求項1または2記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記第1収納部は硬貨を収納し、前記第2収納部は紙幣を収納する、
請求項1ないし3のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
前記第1収納部は紙幣を収納し、前記第2収納部は硬貨を収納する、
請求項1ないし3のいずれか一記載の商品販売データ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品販売データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケットや、コンビニエンスストアなどでは、POS(Point Of Sale)システムに代表される商品販売データ処理装置が使用されている。しかし、従来の商品販売データ処理装置は、スキャナや、ディスプレイや、キーボードや、ドロワなどがカウンタ上に配置されているため顧客との対面性を低下させている。
【0003】
そこで、商品販売データ処理装置をカウンタと一体化させることで、上面を平面化する技術が開示されている。
【0004】
しかしながら、商品販売データ処理装置を平面化して対面性を向上させたことにより、金銭の出し入れが顧客の目前で行われることとなってしまい、セキュリティを低下させてしまっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、セキュリティを向上させることができる商品販売データ処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の商品販売データ処理装置は、第1表示部と、第2表示部と、本体部と、第1収納部と、第2収納部と、を備える。前記第1表示部は、店員向け画像を表示する。前記第2表示部は、顧客向け画像を表示する。前記本体部は、前記第1表示部に表示される画像が正立している状態における当該第1表示部の上辺と前記第2表示部に表示される画像が正立している状態における当該第2表示部の上辺とが間隙部を介して対向するように前記第1表示部および前記第2表示部を並べて配設するとともに、前記間隙部を前記第1表示部および前記第2表示部の並び方向における頂点として突出させた形状である。前記第1収納部は、前記本体部における前記第1表示部の下辺に隣接して設けられ、開放および閉止自在な蓋を有して貨幣を収納する。前記第2収納部は、前記本体部における前記第1収納部の下段に設けられ、開放および閉止自在な引出しを有して貨幣を収納する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施形態に係るPOS端末の斜視図である。
図2図2は、本実施形態に係るPOS端末の斜視図である。
図3図3は、本実施形態に係るPOS端末が備えたドロワの開放時の斜視図である。
図4図4は、本実施形態に係るPOS端末が備えたドロワの開放時の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態に係るPOS端末1について説明を行う。図1は、本実施形態に係るPOS端末1を客面側から見た斜視図である。図2は、本実施形態に係るPOS端末1の店員側から見た斜視図である。
【0009】
POS端末1は、POS端末1を設置する台座10に設置される。台座10は、カウンタ面を構成する天板11と、客面側と、左右の側面とを構成する壁面部12とを備える。台座10の店員側は、最上段棚板14と、上段棚板15と、中段棚板16と、下段棚板17と、を備える棚を構成している。上段棚板15と、中段棚板16と、下段棚板17とを備える棚には、商品販売に使用する備品が置かれる。備品とは、例えば、買物袋や、箸や、予備のレシート用紙などである。また、台座10は、買物籠や商品などの物品が載置されるカウンタを有していてもよい。
【0010】
POS端末1は、大別すると、ドロワ20と、カードリーダライタ30と、本体部40と、キーボード50と、店員側ディスプレイ60と、客面側ディスプレイ70と、プリンタ80と、スキャナ90と、非接触カードリーダライタ100と、磁気カードリーダ110と、を備える。そして、POS端末1を天板11の上に配置する際に、ドロワ20と、カードリーダライタ30とは、台座10の棚の最上段に入れ込む形態で配置する。
【0011】
本体部40は、外装カバー42に覆われている。外装カバー42は、頂点部41を有するラウンド形状である。頂点部41から店員側には、ドロワ20と、カードリーダライタ30と、キーボード50と、店員側ディスプレイ60と、プリンタ80と、スキャナ90と、が配置される。一方、頂点部41から客面側には、客面側ディスプレイ70と、非接触カードリーダライタ100と、が配置される。
【0012】
ドロワ20は、硬貨及び紙幣を収納し、POS端末1によって開放動作の制御を受ける。カードリーダライタ30は、カードの表面に文字を印字することが可能なカードリーダライタである。カードリーダライタ30は、店員側に備えたカード挿入口31からカードを挿入することにより文字が印字される。カードリーダライタ30は、カード挿入口31からカードを挿入されることでカード情報を読取ることが可能である。そして、POS端末1は、読取ったカード情報を用いて決済処理を行うことが可能となっている。
【0013】
また、本実施形態にかかるPOS端末1は、ラウンド形状となっており、凹凸部分が少ないことから、煩雑なイメージを与えない構造となっている。また、凹凸部分が少ないことから、容易に清掃することが可能となっている。さらに、本実施形態にかかるPOS端末1は、ラウンド形状としたことにより、POS端末1の上に商品や代金が置かれると滑り落ちてしまうため、商品や代金が置かれることを防止している。
【0014】
店員側ディスプレイ60は、店員用に画像を表示するディスプレイであり、商品販売登録処理に関する情報を表示する。客面側ディスプレイ70は、顧客用に画像を表示するディスプレイであり、商品販売に関する情報を表示する。商品販売に関する情報とは、例えば、キャンペーン情報や、割引情報や、セール情報や、メッセージ情報などである。また、店員側ディスプレイ60および客面側ディスプレイ70は、タッチパネルを備えてもよい。
【0015】
第1表示部である店員側ディスプレイ60は、店員用の画像が正立するように、店員側に傾けられて配設される。第2表示部である客面側ディスプレイ70は、顧客用の画像が正立するように、顧客側に傾けられて配設される。そして、店員側ディスプレイ60の上辺と、客面側ディスプレイ70の上辺との間隙が、並び方向における本体部40の頂点部41を構成している。すなわち、店員側ディスプレイ60および客面側ディスプレイ70は、間隙を介して対向するように並べて配設される。このように、店員側ディスプレイ60および客面側ディスプレイ70は、傾けられて配設されることにより視認性を向上させている。
【0016】
そして、店員側ディスプレイ60の上辺と、客面側ディスプレイ70の上辺との間隙は、硬貨の直径以下となっており、硬貨や、商品を置くことが困難となっている。または、間隙は、表面の形状によって硬貨や、商品を置くことを困難としてもよい。本実施形態では、間隙は、表面が曲面で構成されている。なお、間隙は、断面がV字形状となる2平面で構成されていてもよい。
【0017】
キーボード50は、店員側ディスプレイ60の下方に隣接して配置される。操作部であるキーボード50は、入力操作に用いられる各種キーを備える。例えば、数字キーや、締めキーなどである。
【0018】
プリンタ80は、レシートや、領収書の印字に用いられるレシートプリンタである。プリンタ80は、店員側ディスプレイ60の上辺と、客面側ディスプレイ70の上辺との間隙を装置方向に延長した位置、すなわち、頂点部41に配設される。
【0019】
プリンタ80の本体は、外装カバー42の内部に収納されており、レシート排出口81を外装カバー42の外部に露出させている。外装カバー42の内部に収納されているプリンタ80の本体は、ロール紙を備えている。プリンタ80の本体は、プリンタ80が対応可能なロール紙の最大外径によって高さが変化する。すなわち、天板11から頂点部41に至るまでの高さは、プリンタ80の高さと略同一に抑えられており、プリンタ80が対応可能なロール紙の最大外径によって定まる。
【0020】
このように、本体部40の高さはプリンタ80の高さと略同一に抑えられていることから、店員は、客面側ディスプレイ70に表示された商品販売に関する情報を指差しながら接客を行うことが可能となる。さらに、本体部40の全高が抑えられていることから、店員は、POS端末1上で商品や金銭を手渡しすることが可能となっている。
【0021】
本実施形態に係るPOS端末1の本体部40は、外装カバー42に覆われており、店員側ディスプレイ60の上辺と、客面側ディスプレイ70の上辺との間隙を頂点部41として突出させたラウンド形状となっている。そして、頂点部41を上端として両端が天板11に向かって曲線で下がる形状となっている。よって、頂点部41の高さが同じ場合には、頂点部41を上端として両端が天板11に向かって直線で下がる形状と比較して、外装カバー42の内部の容量が大きくなる。これにより、大径ロール紙に対応したプリンタ80を容易にPOS端末1に収めることが可能となる。また、本体部40の底面積は、台座10と同程度の大きさとなっている。
【0022】
読取装置であるスキャナ90は、商品にバーコードの形態で付された商品コードなどの商品情報を光学的に読み取る可動式のハンディスキャナである。スキャナ90は、プリンタ80の本体が収められている外装カバー42の上方に配設される。これにより、顧客は、プリンタ80の本体が収められている外装カバー42の上に、商品の代金や、商品を置くことが困難になる。
【0023】
非接触カードリーダライタ100は、非接触ICカードと無線通信を確立し、非接触ICカードに対して情報を読み書きする。非接触ICカードは、一例として現金と等価な価値を有する電子マネーを記憶保存することが可能である。非接触カードリーダライタ100は、客面側ディスプレイ70の右側に配置される。これにより、顧客は、容易に非接触ICカードをかざすことが可能となる。
【0024】
磁気カードリーダ110は、キーボード50の右側に設けられたカード読取溝にカードを入れることでカード情報を読み取る。
【0025】
次に、本実施形態に係るPOS端末1のドロワ20が開放した場合について説明を行う。ここで、図3は、本実施形態に係るPOS端末1が備えたドロワ20の開放時を顧客側から見た斜視図である。図4は、本実施形態に係るPOS端末1が備えたドロワ20の開放時を店員側から見た斜視図である。
【0026】
図4に示すように、ドロワ20は、2段構成となっている。ドロワ20の上段には、硬貨を収納する硬貨収納部22を備える。ドロワ20の下段には、紙幣を収納する紙幣収納部21を備える。硬貨収納部22は、1円玉、5円玉、10円玉、50円玉、100円玉、500円玉などの種別毎に分けて収納することが可能である。紙幣収納部21は、1000円札、2000円札、5000円札、10000円札、商品券などの種別毎に分けて収納することが可能である。
【0027】
先ず、硬貨収納部22について説明を行う。図3に示すように、本実施形態に係る硬貨収納部22は、店員側ディスプレイ60の下方に隣接して設けられており、キーボード50を備えた外装カバー42を硬貨収納部22の蓋部24として用いる。蓋部24と、本体部40との接続部25は、可動式となっておりトーションバネ(不図示)を備えている。
【0028】
そして、硬貨収納部22は、接続部25がある辺とは逆の辺に蓋部24と、本体部40とを施錠する雌留め具23と、雄留め具26とを備える。雄留め具26は、蓋部24に備えられる。一方、雌留め具23は、本体部40に備えられる。雄留め具26は、雌留め具23が備えている穴に挿入されると、雄留め具26が備えている返しにより抜けなくなる。これにより、硬貨収納部22は、施錠される。一方、雌留め具23は、雄留め具26が備えている返しを引っ掛ける突起部と、突起部を引き込むためのソレノイドを備える。ソレノイドにより突起部を引き込まれた場合に、雄留め具26は、突起部から返しが外れて雌留め具23から引き抜かれる。これにより、硬貨収納部22は、開錠される。
【0029】
本体部40に備えられた雌留め具23は、硬貨収納部22の開放動作の制御を受けると、雄留め具26を係合していた突起を外す。これにより、本体部40の雌留め具23と、蓋部24の雄留め具26とが離れ、トーションバネによって蓋部24は、跳ね上げられる。これにより、硬貨収納部22の蓋部24は、開放および閉止自在となっている。
【0030】
このように、本実施形態においては、キーボード50を備えた外装カバー42を蓋部24として用いることにより、蓋部24は、顧客の視線から硬貨収納部22を守る目隠しとなる。よって、セキュリティを向上させることが可能となる。
【0031】
次に、図4に示すように、紙幣収納部21について説明を行う。紙幣収納部21は、硬貨収納部22の下段に設けられている。そして、紙幣収納部21は、開放されることで内部を露出する引出しである。本体部40の内部には、紙幣収納部21を本体部40に固定するロック部(不図示)と、紙幣収納部21の開放に用いるコイルばねと(不図示)を備える。コイルばねは、紙幣収納部21の終端部に備えられ、紙幣収納部21が本体部40にロックされた状態で、圧縮状態となっている。開放動作の制御を受けると、紙幣収納部21は、固定が解除されてコイルばねに押されて開放される。これにより、紙幣収納部21は、開放および閉止自在となっている。
【0032】
このように、本実施形態においてドロワ20は、図4に示すように、硬貨収納部22と、紙幣収納部21と、の2段構成となっている。よって、硬貨と、紙幣とを一緒に収納する形態と比べて、紙幣収納部21は、引き出される突出量が少ない。すなわち、店員は、より少ない動きで紙幣の出し入れが可能となる。また、より狭い場所であっても、紙幣収納部21を開放することが可能となる。さらに、ドロワ20の蓋部24は、硬貨収納部22と、紙幣収納部21とに対して顧客の視線を遮る目隠しとなる。
【0033】
本実施形態に係るドロワ20は、硬貨収納部22と、紙幣収納部21との、別々の収納容器となっている。よって、硬貨収納部22の蓋部24の開閉と、紙幣収納部21の引出しの開閉とは、独立して制御することが可能である。具体的には、例えば、硬貨の授受のみが行われる場合には、硬貨収納部22のみを開放し、紙幣収納部21はロック状態を維持させてもよい。これにより、紙幣収納部21は開放されないことからセキュリティを向上させることが可能となる。
【0034】
次に、本実施形態に係るPOS端末1を用いた商品販売の流れについて説明を行う。
【0035】
商品販売の際に、顧客は、POS端末1があるレジカウンタに商品籠を置く。店員は、買物籠に入れられた商品を手に取り、商品に付されているバーコードをスキャナ90にかざして商品情報を読み取る。この時、店員は、基本的にはバーコードのスキャン作業を、カウンタ上で行うが、POS端末1の全高が低いことから、POS端末1上でも、スキャン作業をできなくはない。その際に、POS端末1は、商品販売に関する情報として商品の割引情報やキャンペーン情報などを客面側ディスプレイ70に表示する。
【0036】
店員は、客面側ディスプレイ70に表示された、商品販売に関する情報を用いて販売促進活動を実施する。販売促進活動とは、例えば、客面側ディスプレイ70に表示された割引中の商品についての提案や、客面側ディスプレイ70に表示された実施予定のキャンペーンについての告知などである。そして、POS端末1の外装カバー42の頂点部41の高さは、プリンタ80のロール紙の外径によって定まる。すなわち、店員は、客面側ディスプレイ70を視認可能であることから、客面側ディスプレイ70を指差しながら販売促進活動を行うことが可能となる。
【0037】
全ての商品について商品情報の読み取りが完了すると、POS端末1は、店員側ディスプレイ60および客面側ディスプレイ70に合計金額を表示する。顧客は、店員に代金を支払う。顧客がPOS端末1の上に代金を置くことを試みたとしても、POS端末1の外装カバー42は、ラウンド形状となっている。そして、頂点部41の間隙は、硬貨の直径以下である。さらに、プリンタ80の上には、スキャナ90が置かれている。よって、顧客は、POS端末1の上に代金を置くことが困難なため、POS端末1上で手渡し、または、金銭皿(不図示)に置くことで代金を支払う。
【0038】
店員は、キーボード50を用いて決済処理を行い、キーボード50に設けられた締めキーを押下する。POS端末1は、ドロワ20を開く。店員は、ドロワ20から釣銭を取り出し、プリンタ80のレシート排出口81から排出されたレシートとともに顧客に渡す。店員は、支払われた金銭をドロワ20に収納する。
【0039】
以上のように、本実施形態によれば、POS端末1は。店員側ディスプレイ60と、客面側ディスプレイ70とを一体的に備えている。そして、店員側ディスプレイ60の下方に配置した硬貨収納部22は、店員側ディスプレイ60と向かい合った辺を本体部40に係合させて開放する蓋部24を備えている。よって、金銭の出し入れを行う際には、蓋部24が硬貨と紙幣の両方の目隠しとなるためセキュリティを向上させることが可能となる。
【0040】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0041】
なお、上記実施形態では、ドロワ20は、上段の硬貨収納部22に硬貨を収納し、下段に紙幣収納部21に紙幣を収納している。しかし、硬貨と紙幣とを収納する場所は、これに限らない。例えば、ドロワ20は、上段を紙幣収納部21として紙幣を収納し、下段を硬貨収納部22として硬貨を収納してもよい。
【0042】
なお、上記実施形態では、硬貨収納部22の蓋部24は、トーションバネによって跳ね上げている。しかし、蓋部24の開放方法は、これに限らない。例えば、ソレノイドを用いて蓋部24を開放してもよい。または、手動で蓋部24を開放してもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 POS端末(商品販売データ処理装置)
20 ドロワ
24 蓋部
22 硬貨収納部
23 紙幣収納部
40 本体部
42 外装カバー
50 キーボード
60 店員側ディスプレイ
70 客面側ディスプレイ
80 プリンタ
90 スキャナ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0044】
【特許文献1】特開平03−123991号公報
図1
図2
図3
図4