特許第5792860号(P5792860)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 西日本電信電話株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5792860-通信制御装置 図000002
  • 特許5792860-通信制御装置 図000003
  • 特許5792860-通信制御装置 図000004
  • 特許5792860-通信制御装置 図000005
  • 特許5792860-通信制御装置 図000006
  • 特許5792860-通信制御装置 図000007
  • 特許5792860-通信制御装置 図000008
  • 特許5792860-通信制御装置 図000009
  • 特許5792860-通信制御装置 図000010
  • 特許5792860-通信制御装置 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5792860
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】通信制御装置
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20150928BHJP
   H04M 3/42 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
   H04M11/00 303
   H04M3/42 T
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-79273(P2014-79273)
(22)【出願日】2014年4月8日
【審査請求日】2014年6月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】399041158
【氏名又は名称】西日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】秋井 和貴
(72)【発明者】
【氏名】田村 元秀
(72)【発明者】
【氏名】茶木 修一
【審査官】 中木 努
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−219051(JP,A)
【文献】 特開平11−313146(JP,A)
【文献】 特開2002−027043(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00,
1/24− 3/00,
3/16− 3/20,
3/38− 3/58,
7/00− 7/16,
11/00−11/10,
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信網と接続される通信部と、
情報受信端末と接続される入出力部と、
ナンバーディスプレイ契約の有無を示す設定情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部にナンバーディスプレイ契約が有る旨の設定情報が記憶されている場合、前記入出力部を介して情報受信端末起動信号を送出した後、その応答信号を所定時間以内に受信しないときは、前記記憶部に記憶されている設定情報をナンバーディスプレイ契約が無い旨の設定情報に変更する制御部と
を備え
前記制御部は、初回着信時に限り、前記記憶部に記憶されている設定情報を更新する
ことを特徴とする通信制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記通信部を介して前記通信網から所定の制御信号を受信すると、その制御信号を分析することによりナンバーディスプレイ契約の有無を判断し、その判断結果に対応する設定情報を前記記憶部に設定することを特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ひかり電話対応ルータなどの通信制御装置に関し、特に、通信制御装置の設定を自動で行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ひかり電話の付加サービスとして、かけてきた相手の電話番号を電話機のディスプレイに表示するナンバーディスプレイ(以降、ND)と呼ばれるサービスがある(例えば、特許文献1、2参照)。ひかり電話対応ルータ(以降、HGW)では、NDを実現するため、当該アナログポートに情報受信端末起動信号(以降、CAR信号)を送出し、電話機などの情報受信端末に発信者番号を通知するようになっている。HGWには、当該アナログポートに対してCAR信号を送出するか否かの設定(ND契約が有るか無いかの設定)を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−160025号公報
【特許文献2】特開2007−28057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、HGWの設定は利用者や工事保守設定者が行う必要があるため、HGWの設定忘れや設定誤りが生じるおそれがある。HGWの設定とHGWに接続されている電話機の能力とが一致する場合は問題ないが、一致しない場合は問題が起こる。
【0005】
ここでいうHGWの設定とは、ND契約が有るか無いかの設定であり、以降、ND契約が有ることを「ND有り」、ND契約が無いことを「ND無し」と記載する。また、電話機の能力とは、NDに対応しているか否かを示す能力(仕様)であり、以降、NDに対応していることを「ND対応」、NDに対応していないことを「ND未対応」と記載する。
【0006】
図10は、従来の問題を説明するための図である。ここでは、ND契約が有る場合を想定している。このような場合において、通信網100側のSIPサーバ101からINVITE信号が送出され、そのINVITE信号を受信したHGW200が電話機300に対して呼出信号やCAR信号を送出する様子を示している。
【0007】
まず、図10(a)に示すように、HGW200の設定が「ND無し」、電話機300の能力が「ND対応」である場合は、HGW200から電話機300にCAR信号が送出されない。すなわち、電話機300がNDに対応しているにもかかわらず、電話機300に発信者番号(発信者情報)が表示されないという問題1が起こる。
【0008】
また、図10(b)に示すように、HGW200の設定が「ND有り」、電話機300の能力が「ND未対応」である場合は、電話機300がNDに対応していないにもかかわらず、例えば6秒間、HGW200から電話機300にCAR信号が送出される。この場合、電話機300はNDに対応していないため、CAR信号に対して応答しない。そのため、オフフックのタイミングで着信できないという問題2が起こる。
【0009】
本発明は、上述した従来の技術に鑑み、利用者や工事保守設定者が設定しなくても自動で適切な設定を行うことができる通信制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、第1の態様に係る発明は、通信制御装置であって、通信網と接続される通信部と、情報受信端末と接続される入出力部と、ナンバーディスプレイ契約の有無を示す設定情報を記憶する記憶部と、前記記憶部にナンバーディスプレイ契約が有る旨の設定情報が記憶されている場合、前記入出力部を介して情報受信端末起動信号を送出した後、その応答信号を所定時間以内に受信しないときは、前記記憶部に記憶されている設定情報をナンバーディスプレイ契約が無い旨の設定情報に変更する制御部とを備え、前記制御部は、初回着信時に限り、前記記憶部に記憶されている設定情報を更新することを要旨とする。
【0011】
第2の態様に係る発明は、第1の態様に係る発明において、前記制御部が、前記通信部を介して前記通信網から所定の制御信号を受信すると、その制御信号を分析することによりナンバーディスプレイ契約の有無を判断し、その判断結果に対応する設定情報を前記記憶部に設定することを要旨とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、利用者や工事保守設定者が設定しなくても自動で適切な設定を行うことができる通信制御装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態における通信システムの構成図である。
図2】本発明の実施の形態におけるHGWの機能ブロック図である。
図3】本発明の実施の形態におけるHGWの初回着信時のフローチャートである。
図4】本発明の実施の形態における通信システムのシーケンス図(具体例1)である。
図5】本発明の実施の形態における通信システムのシーケンス図(具体例2)である。
図6】本発明の実施の形態における通信システムのシーケンス図(具体例3)である。
図7】本発明の実施の形態における通信システムのシーケンス図(具体例4)である。
図8】本発明の実施の形態におけるHGWが備えるND設定テーブルの構成図である。
図9】本発明の実施の形態におけるHGWがND契約の有無を判断する手法を説明するための図であって、(a)ND契約が有る場合のINVITEリクエスト、(b)ND契約が無い場合のINVITEリクエスト。
図10】従来の問題を説明するための図であって、(a)問題1が起こる場合、(b)問題2が起こる場合。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための通信制御装置を例示するものであり、装置の構成やデータの構造などは、以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0016】
(通信システムの構成)
図1は、本発明の実施の形態における通信システムの構成図である。この通信システムは、図1に示すように、通信網10側のSIPサーバ11と、HGW20と、電話機30とを備える。SIPサーバ11は、SIP(Session Initiation Protocol)を利用したIP電話サービスの管理・制御を行うサーバである。HGW20は、SIPのやり取りをアナログ信号に変換するひかり電話対応ルータなどの通信制御装置であり、例えば2つのアナログポートを備える。電話機30は、HGW20のアナログポートに接続される情報受信端末である。
【0017】
(HGWの構成)
図2は、本発明の実施の形態におけるHGW20の機能ブロック図である。この図に示すように、HGW20は、記憶部21と、制御部22と、通信部23と、入出力部24とを備える。通信部23は、通信網10に接続するための通信装置である。入出力部24は、電話機30と接続されるアナログポートである。記憶部21は、ND契約の有無を示す設定情報(ND設定テーブル21A)を記憶する記憶装置である。制御部22は、ND設定処理など、HGW20における各種の制御処理を行う演算装置である。この制御部22は、待ちタイミング(後述する。)を計測するための待ち時間計測タイマ22Aを実装している。
【0018】
HGW20は、通信網10からのINVITE信号によりND契約の有無を判断する。その結果、ND契約が有ると判断した場合は、ND設定の初期値として「ND有り」をND設定テーブル21Aに設定する。一方、ND契約が無いと判断した場合は、ND設定の初期値として「ND無し」をND設定テーブル21Aに設定する。このようにすれば、通信網10からのINVITE信号によりHGW20側のND設定の初期値を設定することができる。
【0019】
また、HGW20は、初回着信時、所定時間以内(CAR受信中)に電話機30が応答しない場合、その電話機30がNDに対応していないとみなしてND設定を「ND無し」に変更する。一方、所定時間以内に電話機30が応答した場合、その電話機30がNDに対応しているとみなしてND設定を「ND有り」のままとする(ND設定を変更しない)。このようにすれば、電話機30の能力に従いHGW20側のND設定を変更することができる。
【0020】
なお、「初回着信時」とは、HGW20が設置された後に初めて着信した時を意味する。ただし、HGW20が初期化された場合など、HGW20の設定がリセットされた場合は、その後に初めて着信した時を「初回着信時」とする。
【0021】
(HGWの初回着信時の動作)
図3は、本発明の実施の形態におけるHGW20の初回着信時のフローチャートである。
【0022】
まず、HGW20の通信部23は、初回着信時、通信網10からINVITE信号を受信すると(S1)、そのINVITE信号を制御部22に渡す。制御部22は、通信部23からのINVITE信号を分析することによりND契約の有無を判断する(S2)。その結果、ND契約が有ると判断した場合は(S2:Yes)、HGW20の設定、すなわちND設定テーブル21Aの設定を「ND有り」に設定し(S3)、入出力部24を介して電話機30にCAR信号を送出する。また、このようにCAR信号を送出した後、電話機30から一次応答信号を受信するまでの時間を計測し、6秒以内に電話機30から一次応答信号を受信した場合は(S4:Yes)、入出力部24を介して電話機30に呼出信号を送出する(S5)。一方、ND契約が無いと判断した場合や(S2:No)、6秒以内に電話機30から一次応答信号を受信しなかった場合は(S4:No)、HGW20の設定を「ND無し」に設定し(S6)、入出力部24を介して電話機30に呼出信号を送出する(S5)。このように設定された内容は保存され、以降の処理で利用されるようになっている。
【0023】
(具体例1:ND契約有り、電話機ND対応)
図4は、本発明の実施の形態における通信システムのシーケンス図である。ここでは、ND契約が有り、電話機30がND対応である場合について説明する。
【0024】
この図に示すように、通信網10からHGW20にINVITE信号が送出されると(S11)、HGW20は、そのINVITE信号を分析することによりND契約の有無を判断し、HGW20の設定を「ND有り」に変更する(S12)。
【0025】
以降の破線内に示すステップS13〜S21は通常のシーケンスである。すなわち、HGW20は、電話機30を起動するため、L1,L2の極性を反転した後、CAR信号を送出する(S13→S14)。L1,L2は、電話機30に対して通信用の直流電源を供給するための2線である。次いで、HGW20は、電話機30から一次応答信号(直流ループ)を受信すると、MODEM信号を送出する(S15→S16)。さらに、HGW20は、電話機30から受信完了信号(直流ループ断)を受信すると、電話機30に呼出信号を送出する同時に、発信側である通信網10へ呼出音を送出する(S17→S18)。これにより、電話機30がオフフックとなり、電話機30から二次応答信号(直流ループ)を受信すると、通信パスを形成する(S19→S20→S21)。
【0026】
(具体例2:ND契約有り、電話機ND未対応)
図5は、本発明の実施の形態における通信システムのシーケンス図である。ここでは、ND契約が有り、電話機30がND未対応である場合について説明する。
【0027】
この図に示すように、通信網10からHGW20にINVITE信号が送出されると(S31)、HGW20は、そのINVITE信号を分析することによりND契約の有無を判断し、HGW20の設定を「ND有り」に変更する(S32)。次いで、HGW20は、L1,L2の極性を反転した後、CAR信号を送出する(S33→S34)。その結果、待ちタイミング以内に電話機30から一次応答信号が返ってこなかったので、HGW20の設定を「ND無し」に変更する(S35→S36)。この待ちタイミングは、CAR信号を送出してから例えば6秒であり、待ち時間計測タイマ22Aにより計測される。
【0028】
以降の破線内に示すステップS37〜S40は通常のシーケンスである。すなわち、HGW20は、電話機30に呼出信号を送出する同時に、発信側である通信網10へ呼出音を送出する(S37)。これにより、電話機30がオフフックとなり、電話機30から二次応答信号を受信すると、通信パスを形成する(S38→S39→S40)。
【0029】
(具体例3:ND契約無し、電話機ND対応)
図6は、本発明の実施の形態における通信システムのシーケンス図である。ここでは、ND契約が無し、電話機30がND対応である場合について説明する。
【0030】
この図に示すように、通信網10からHGW20にINVITE信号が送出されると(S51)、HGW20は、そのINVITE信号を分析することによりND契約の有無を判断し、HGW20の設定を「ND無し」に変更する(S52)。
【0031】
以降の破線内に示すステップS53〜S56は通常のシーケンスである。すなわち、HGW20は、電話機30に呼出信号を送出する同時に、発信側である通信網10へ呼出音を送出する(S53)。これにより、電話機30がオフフックとなり、電話機30から二次応答信号を受信すると、通信パスを形成する(S54→S55→S56)。
【0032】
(具体例4:ND契約無し、電話機ND未対応)
図7は、本発明の実施の形態における通信システムのシーケンス図である。ここでは、ND契約が無し、電話機30がND未対応である場合について説明する。
【0033】
この図に示すように、通信網10からHGW20にINVITE信号が送出されると(S71)、HGW20は、そのINVITE信号を分析することによりND契約の有無を判断し、HGW20の設定を「ND無し」に変更する(S72)。
【0034】
以降の破線内に示すステップS73〜S76は通常のシーケンスである。すなわち、HGW20は、電話機30に呼出信号を送出する同時に、発信側である通信網10へ呼出音を送出する(S73)。これにより、電話機30がオフフックとなり、電話機30から二次応答信号を受信すると、通信パスを形成する(S74→S75→S76)。
【0035】
(ND設定テーブル)
図8は、本発明の実施の形態におけるHGW20が備えるND設定テーブル21Aの構成図である。この図に示すように、ND設定テーブル21Aは、アナログポート番号とHGW_ND設定とを対応付けて記憶している。アナログポート番号とは、HGW20の入出力部24であるアナログポートの番号である。HGW_ND設定とは、ND契約が有るか無いかを示す設定情報である。このようなND設定テーブル21Aの設定情報は、初回着信時であることを前提とし、以下の(1)(2)を契機として更新(設定、変更)される。
【0036】
(1)SIPサーバ11からHGW20にINVITE信号が送出され、HGW20においてND契約の有無が判断された時
(2)ND契約有りと判断された場合にHGW20からCAR信号が送出され、HGW20において電話機30からの応答有無が判断された時
(INVITEリクエスト)
図9は、本発明の実施の形態におけるHGW20がND契約の有無を判断する手法を説明するための図である。具体的には、図9(a)は、ND契約が有る場合のINVITEリクエスト(INVITE信号)を示し、図9(b)は、ND契約が無い場合のINVITEリクエストを示している。
【0037】
HGW20の制御部22は、INVITEリクエストのFROMヘッダにおけるuserフィールドの文字列Cを分析することによりND契約の有無を判断する。例えば、図9(a)に示すように、文字列Cが「06XXXXXXXX」である場合、この文字列Cは着信番号情報であると分析し、ND契約が有ると判断するようになっている。一方、図9(b)に示すように、文字列Cが「anonymous」である場合、この文字列Cは着信番号情報でないと分析し、ND契約が無いと判断するようになっている。
【0038】
以上説明したように、本発明の実施の形態におけるHGW20によれば、利用者や工事保守設定者が設定しなくても自動で適切な設定を行うことが可能である。
【0039】
すなわち、HGW20は、通信網10と接続される通信部23と、電話機30と接続される入出力部24と、ND契約の有無を示す設定情報を記憶する記憶部21と、記憶部21にND契約が有る旨の設定情報が記憶されている場合、入出力部24を介してCAR信号を送出した後、その応答信号を所定時間以内に受信しないときは、記憶部21に記憶されている設定情報をND契約が無い旨の設定情報に変更する制御部22とを備える。これにより、HGW20の設定が「ND有り」、電話機30の能力が「ND未対応」である場合は、具体例2(図5)に示したように、自動でHGW20の設定が「ND無し」に変更される。そのため、従来のように、ND非対応の電話機30である場合にオフフックのタイミングで着信できないという問題2が起こらない。
【0040】
また、制御部22は、通信部23を介して通信網10から所定の制御信号(INVITE信号)を受信すると、その制御信号を分析することによりND契約の有無を判断し、その判断結果に対応する設定情報を記憶部21に設定してもよい。これにより、電話機30の能力が「ND対応」である場合は、具体例1(図4)に示したように、自動でHGW20の設定が「ND有り」に設定される。そのため、従来のように、電話機30がNDに対応しているにもかかわらず、電話機30に発信者番号が表示されないという問題1が起こらない。
【0041】
さらに、制御部22は、初回着信時に限り、記憶部21に記憶されている設定情報を更新してもよい。これにより、ND未対応の電話機30に対して初回着信時でない場合にCAR信号を送出する不都合を回避することが可能である。
【0042】
なお、本発明は、HGW20として実現することができるだけでなく、このようなHGW20が備える特徴的な処理部をステップとするND自動設定方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるND自動設定プログラムとして実現したりすることもできる。このようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのはいうまでもない。
【符号の説明】
【0043】
10…通信網
20…HGW(通信制御装置)
21…記憶部
22…制御部
23…通信部
24…入出力部(アナログポート)
30…電話機
【要約】
【課題】利用者や工事保守設定者が設定しなくても自動で適切な設定を行うことができる通信制御装置を提供する。
【解決手段】HGW20は、通信網10と接続される通信部23と、電話機30と接続される入出力部24と、ナンバーディスプレイ契約の有無を示す設定情報を記憶する記憶部21と、記憶部21にナンバーディスプレイ契約が有る旨の設定情報が記憶されている場合、入出力部24を介してCAR信号を送出した後、その応答信号を所定時間以内に受信しないときは、記憶部21に記憶されている設定情報をナンバーディスプレイ契約が無い旨の設定情報に変更する制御部22とを備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10