特許第5792895号(P5792895)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5792895公共格納室蓋のための蓋持ち上げ穴ライナー及び封じ込め箱、並びにそれらを備える公共格納室蓋
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5792895
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】公共格納室蓋のための蓋持ち上げ穴ライナー及び封じ込め箱、並びにそれらを備える公共格納室蓋
(51)【国際特許分類】
   H02G 9/10 20060101AFI20150928BHJP
【FI】
   H02G9/10
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-510476(P2014-510476)
(86)(22)【出願日】2012年5月10日
(65)【公表番号】特表2014-520497(P2014-520497A)
(43)【公表日】2014年8月21日
(86)【国際出願番号】US2012037383
(87)【国際公開番号】WO2012154991
(87)【国際公開日】20121115
【審査請求日】2014年1月10日
(31)【優先権主張番号】61/484,601
(32)【優先日】2011年5月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512272812
【氏名又は名称】チャンネル コマーシャル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】エドワード ジェイ.バーク
【審査官】 脇岡 剛
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−291041(JP,A)
【文献】 特開2004−211285(JP,A)
【文献】 実開昭50−020196(JP,U)
【文献】 実開昭61−125558(JP,U)
【文献】 特開2000−333351(JP,A)
【文献】 特開2004−100178(JP,A)
【文献】 米国特許第7883290(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 9/10
E02D 29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地下公共格納室に取外し可能なカバーを提供する公共格納室蓋のための蓋持ち上げ穴組立体であって、該組立体は、前記蓋を貫通する端部の開放した蓋持ち上げ穴のためのライナーと、前記ライナーの下で前記蓋に接して配置される別個の容器とを具備しており、
前記ライナーは、前記公共格納室蓋の前記蓋持ち上げ穴内に配置されるようにされており、及び前記ライナーは、前記蓋を貫通して延びる前記蓋持ち上げ穴内に配置される端部の開放した略管状のライナーを形成するために、対向する側壁及び対向する端壁を有して、該ライナーを貫通して延びる中空空間の開放頂部及び開放底部を形成しており、
前記ライナーの前記対向する端壁は、ファスナを受容するためのファスナ穴を含んでおり、
前記容器は、底壁と前記底壁の周囲で直立して対向する側壁と対向する端壁とを有して、該容器内の上に向いた中空の開放空間を形成するシェルを具備しており、
前記容器の前記対向する側壁は、ファスナを受容する貫通穴を含んでおり、
前記容器の前記対向する側壁における前記貫通穴は、前記ライナーの前記対向する壁のファスナ穴と整列するようにされており、
前記容器は、該容器の一部重なり合う端壁及び側壁が、前記ライナーの前記側壁を越えて延びて、該容器の一部重なり合う端壁及び側壁と前記蓋の裏面との間の接合部に沿って前記蓋に接触するように、前記ライナーよりも大きな軸方向寸法を有しており、
前記ファスナが、前記貫通穴を貫通して前記ファスナ穴内に延びるようにされていて、前記容器の一部重なり合う前記端壁及び前記側壁と前記蓋の裏面との間の接合部に圧力を加えて前記ライナーを前記蓋持ち上げ穴内に固定するために前記ライナーの前記端壁と前記容器の前記側壁とを固定するように締め付けられることができる一方で、前記容器が、前記ライナーから前記容器内へ前記中空空間を通る開放通路の下側の前記蓋上の固定位置に取外し可能に保持される箱状エンクロージャを形成する、蓋持ち上げ穴組立体。
【請求項2】
前記容器の前記底壁が排水孔を含む、請求項1に記載の組立体。
【請求項3】
前記蓋の上側表面に配置されるようにされた、前記ライナーの周縁リムを含む、請求項1に記載の組立体。
【請求項4】
地下公共格納室を更に具備しており、前記地下公共格納室が該格納室内の地下に格納された通信機器を収容しており、前記蓋が前記格納室のための取外し可能なカバーを具備する、請求項1に記載の組立体。
【請求項5】
取外し可能なカバーを地下公共格納室に提供する公共格納室蓋であって、
該蓋は、端部の開放した蓋持ち上げ穴を有するとともに、前記蓋持ち上げ穴のためのライナーと前記ライナーの下で前記蓋に接して配置される別個の容器とを具備する組立体を含んでおり、
前記ライナーは、該公共格納室蓋の前記蓋持ち上げ穴内に配置されており、及び前記ライナーは、対向する側壁及び対向する端壁を有して、該ライナーを貫通して延びる中空空間の開放頂部及び開放底部を形成することにより、該蓋を貫通する端部の開放した略管状の裏打ちされた蓋持ち上げ穴を形成しており、
前記ライナーの前記対向する端壁は、ファスナを受容するためのファスナ穴を含んでおり、
前記容器は、底壁と、前記底壁の周囲で直立して対向する側壁と対向する端壁とを有して、該容器内の上に向いた中空の開放空間を形成しており、
前記容器の対向する側壁は、ファスナを受容する貫通穴を含んでおり、
前記容器の前記対向する側壁における前記貫通穴は、前記ライナーの前記対向する壁のファスナ穴と整列され、
前記容器は、該容器の一部重なり合う端壁及び側壁が、前記ライナーの前記側壁を越えて延びて、該容器の一部重なり合う端壁及び側壁と該蓋の裏面との間の接合部に沿って該蓋に接触するように、前記ライナーよりも大きな軸方向寸法を有しており、
前記ファスナが、前記貫通穴を貫通して前記ファスナ穴内に延びて、前記容器の一部重なり合う前記端壁及び前記側壁と該蓋の裏面との間の接合部に圧力を加えて前記ライナーを前記蓋持ち上げ穴内に固定するために前記ライナーの前記端壁と前記容器の前記側壁とを固定するように締め付けられる一方で、前記容器が、前記ライナーから前記容器内へ前記中空空間を通る開放通路の下側の該蓋上の固定位置に取外し可能に保持される箱状エンクロージャを形成する、公共格納室蓋。
【請求項6】
前記容器の前記底壁が排水孔を含む、請求項に記載の公共格納室蓋
【請求項7】
該蓋の上側表面上に配置されるライナーの周縁リムを含む、請求項5に記載の公共格納室蓋
【請求項8】
取外し可能なキャップを前記ライナーの上側部分内に含む、請求項5に記載の公共格納室蓋
【請求項9】
前記格納室内の地下に格納された通信機器を収容する地下格納室に前記取外し可能なカバーを提供する請求項5に記載された公共格納室蓋を具備する組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は、2011年5月10日に出願された米国仮出願第61/484601号の優先権を主張し、前記仮出願の全ての内容はこの言及によって本明細書に組み入れられる。
【0002】
本発明は、例えば通信産業で用いられる地下または平面レベルの公共格納室のような格納室の蓋またはカバーに開放した蓋持ち上げ穴を有する格納室に関するものであるとはいえ、本発明は、水道及び電力のような他の産業で用いられる格納室にも適用可能である。より詳しくは、本発明は、公共格納室の蓋のための蓋持ち上げライナーと封じ込め箱との組立体に関するものである。
【背景技術】
【0003】
通信産業で用いられる地下公共格納室は、広帯域通信用の光ファイバケーブル、電話及び衛星テレビ施設、データ伝送線、並びに他の通信線及びケーブルを含み得る。地下公共線用の公共格納室は、修理を行うためあるいはサービスを追加するために、しばしば開ける必要がある。格納室上のコンクリート蓋は、端部の開放した蓋持ち上げ穴をしばしば含む。蓋は、一端にフックを有する工具またはピックによって開けられる。フックは、前記穴を通して挿入されて、格納室の頂部の蓋の開口部から蓋をてこ作用で取り去るために用いられる。
【0004】
しかしながら、そのような地表面レベルの格納室の開放した蓋持ち上げ穴は、がらくた又は他の望ましくない物を捨てるためにしばしば用いられる。これらの捨てられた物は、例えば医療廃棄物(例えば注射針)のような違法な又は危険な物質を含んでいる。一部の国では、汚染された針が麻薬使用者によって地下公共格納室内に廃棄されることが、CATV及び電話産業の労働者が格納室領域内に入って働くときの彼らに対する安全上の問題となっている。そのような捨てられた物品に対するこの接近は、例えば、適格な蓋持ち上げ工具または格納室持ち上げ工具が適正に働くことを可能にするために全開を必要とする蓋またはカバーにおいて一般的である。
【0005】
本発明は、標準的な蓋持ち上げ穴に対する改良を提供し、そこではそのようなごみは地下格納室領域から締め出されて、労働者及びサービス機器から遠ざけられることが可能である。また、蓋持ち上げ穴内に紛れ込んでいるどんなごみも容易に片付けることができる。同時に本発明は、地下公共格納室のその開口から蓋を持ち上げる工具を使用することに対して悪影響を及ぼすことはない。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一つの実施形態は、公共格納室で用いられる蓋のための、蓋持ち上げ穴ライナーと封じ込め箱との組立体を具備する。前述したとおり、本発明は、例えば通信産業で用いられるような、開放した蓋持ち上げ穴を有する格納室蓋又はカバーに適用可能であるが、例えば水道又は電力に用いられる格納室にも適用可能である。ライナーは開放した頂部及び開放した底部を有するシェルを具備する。ライナーは、公共格納室蓋を貫通する蓋持ち上げ穴内に配置される。ライナーは、ライナーを蓋の頂面に対して所定の位置で保持するために、ライナーの周縁を巡って延びる上側リムを含むことができる。封じ込め箱は、ライナーの開放した底部に面するように蓋の下側に配置されて上に開放した容器を具備する。容器の上端縁は公共格納室の蓋の底面に接して保持される。容器の対向する側面は、ライナーの対向する端壁に含まれて下に開放した雌ねじ穴に整列する貫通穴を形成される。容器の対向する側面におけるファスナは、蓋の下側から上に延びて容器の貫通穴を貫通してライナーの雌ねじ穴内に至る。ファスナは、ライナーと容器との間に圧力を作用させてライナーを蓋持ち上げ穴内に固定するために締め付けられる一方で、容器は、ライナーの下側の固定位置に保持され、蓋の底部に対して押し付けられて、蓋の底面に固定された封じ込め箱を形成する。前記組立体は、(ライナーの内側で)蓋を貫通する中空上側空間を提供するために協働し、前記中空上側空間は、蓋の裏面の下に離間された封じ込め箱の内側のより大きな下側空間内に通じる。前記箱の内側の空間は、持ち上げ穴を提供し、前記持ち上げ穴は、蓋持ち上げ穴(及びライナー)を通過して前記箱の内部に至る蓋持ち上げフック又は他の工具を受け入れる。使用中に、封じ込め箱の内部の空間は、格納室への侵入を阻止されたどんなごみも含むことができる。
【0007】
したがって、本発明は、適格な蓋持ち上げ工具を受容するのを容易にするように設計され得る一方で、望ましくないごみ又は他の汚染物質が格納室の作業領域内に入ることを妨げる。容器は、ごみを制御されたやり方で捨て去るために蓋の裏面から容易に取り外すことが可能である。
【0008】
本発明のこれらの及び他の様相は、以下の詳細な説明及び添付図面を参照することによってより完全に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態による蓋持ち上げ穴ライナーと封じ込め箱との組立体の構成要素を示す分解斜視図である。
図2】地下公共格納室用のコンクリート蓋内に配置された本発明の組立形態で本発明を示す直交断面図である。
図3】地下公共格納室用のコンクリート蓋内に配置された本発明の組立形態で本発明を示す直交断面図である。
図4】本発明の他の実施形態をその組立形態で示す正面図である。
図5図4の切断線5−5で見た断面図である。
図6図4の切断線6−6で見た断面図である。
図7図5の切断線7−7で見た、その組立形態で示されるように封じ込め箱の裏面を示す斜視図である。
図8】蓋持ち上げ穴ライナー及び封じ込め箱の代替実施形態を組立形態で示す斜視図である。
図9図8に示される組立体の分解斜視図である。
図10】公共格納室蓋内に配置された図8及び9の組立体を示す部分断面斜視図である。
図11】公共格納室蓋内に含まれる蓋持ち上げ穴内に配置されるために整列された図10の組立体の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、二つの部品、即ち蓋持ち上げ穴ライナー10と容器12との組立体を示している。蓋持ち上げ穴ライナー10は矩形状のシェルを具備しており、前記シェルは、開放した頂部及び開放した底部を有して、該ライナーを貫通する中空空間14を形成する。構造形は変わり得るとはいえ、矩形ライナーは、短い端壁16及び長い側壁18を有する。ライナーの上縁は矩形リム19によって形成されており、前記矩形リム19は該ライナーの開口部の頂部の周囲で外側に張り出している。ライナーは、地下公共格納室用の(図2及び3に示される)コンクリート蓋20内の対応する矩形の蓋持ち上げ穴の内側に嵌り込むために(及び前記蓋持ち上げ穴のためのライナーを提供するために)矩形である。前記格納室は、例えばケーブルテレビ機器、データ伝送線、電話交換機器、公共サービス配管、送電装置、及び水道メーターのような公共機器を収容するために用いられるタイプのものである。典型的には、蓋が用いられる地下エンクロージャまたは格納室は、そのような機器に用いられる平面箱である。
【0011】
容器12は、略矩形状であって、対向する側壁24及び端壁26の下に離間された底面22を有しており、前記側壁24及び端壁26は底面22の外縁部の回りで上方に延びている。封じ込め箱とも呼ばれる容器は、中空空間28を形成しており、前記中空空間28は、ライナー10を貫通する上方の開放空間14の方に向いている。
【0012】
使用に際して、組立体の二つの構成要素は、(下に説明される)ねじ式ファスナ30によって共に固定される。容器の対向する側壁24は、前記ファスナを受け入れるための貫通穴32を含む成形された細長輪郭部31を各々が有するように形成される。使用に際して、前記貫通穴は、ライナーの端壁16から突出する細長輪郭部36内に含まれる雌ねじ穴34と整列される。容器の底面22は、使用中に雨水が容器の底部を通過するように、離間された複数のドレイン穴37も含んでいる。
【0013】
図2及び3は、地下公共格納室の蓋20内に収納された、組立て形態にある使用中の組立体を示す直交断面図である。ライナーは、コンクリート公共格納室蓋20を貫通して延びる、端部が開放された矩形状の蓋持ち上げ穴38内に配置される。ライナーの外側リム19は、ライナーを蓋持ち上げ穴内で堅固に配置するために、蓋持ち上げ穴に広がる矩形凹部40内に置かれる。容器12は、貫通穴32をライナーのねじ穴34に整列するように、容器の対向する側壁24の頂端縁がライナーの側壁16の下縁に当接した状態で、ライナーの下で、蓋の底面上に配置される。組立中に、ファスナ30は、蓋の裏面において、貫通穴32を通って上に延びてライナーの雌ねじ穴34内に至る。ファスナは、ライナーと容器との間に圧力を加えるために締め付けられて、ライナーを蓋持ち上げ穴内に係止する一方で、容器は、ライナーの下の固定位置で堅固に(しかし取外し可能に)保持される。好適には、ファスナ30の締め付けは、外側リム19によって所定位置に保持されたライナーを介して、容器と蓋の底面との間に圧縮力を加える。この組立体は蓋の底面に堅固に固定された封じ込め箱を形成する。その組立体は、蓋を通る中空上側空間14であって、封じ込め箱の内側のより大きい下側空間28内に通じる中空上側空間14を提供するために協働し、前記下側空間28は、蓋の裏面及び蓋のライナーの下に離間している。
【0014】
封じ込め箱の内側の開放空間28は、例えば、蓋を格納室上のその固定された位置から持ち上げる際に用いるために、蓋持ち上げ穴を通過して封じ込め箱の内側に延びる蓋持ち上げフックまたはピックを受け入れる。蓋持ち上げ工具は、承認されたかまたは独自の工具であり得、ライナー及び/又は容器は、蓋持ち上げ工具を受け入れるように形及び大きさを定められ及び/又は配置され得る。使用中に、前記箱の内側の空間は、穴38を通って挿入されるごみを捕らえることも可能であって、ごみが格納室の作業領域に入ることを防ぐ。容器は、容器をライナーから自由にして容器内のごみを廃棄するために、ファスナを取り外すことによってライナーから取外し可能である。
【0015】
ライナー及び容器は、前記箱の中の開放空間が、穴38を通過することがあるごみを収容するために、その上のライナー内の開放空間よりも容積が実質的に大であるように寸法を決められている。箱は、蓋持ち上げ穴の下に拡大開放空間44(図4参照)を形成するために、蓋の裏面に沿って外側に突出している(ライナーの両側から離れるように突出している)。拡大空間は、ライナーを通過して箱の中に延びる蓋持ち上げ工具のフック部を受け入れるために、十分な大きさを有するものである。フックは、蓋を格納室から取り外すのに必要な力をてこで作用させるときの使用のために、蓋の裏面の下の箱内の拡大領域内に延びることが可能である。特大の箱は、組立体を蓋の外側から取り外すことも妨げる。
【0016】
図4〜7は、組立体の構成要素部品が同様である、本発明の代替形態を示している。
【0017】
図4は、蓋の下側で、蓋持ち上げ穴38の対向する側面から離れるように延びる箱の拡大開放領域44を最良に図解する。
【0018】
図5及び6の断面図は、本発明の代替形態を示しており、そこではライナーの対向する側における雌ねじ穴34が、例えば輪郭部36の内部に取り付けられた金属製のものであるような、ねじ付きインサート46によって形成されている。
【0019】
使用中に、容器12は、該容器内に含まれるごみを廃棄するために、その固定位置から簡単に取り外すことができる。ファスナ30は、図7に示されるようなアクセスから容器を取り外すためにライナーから取り外すことができる。
【0020】
ライナーと容器の矩形構造形は単なる例であり、他の構造形も用いられてよい。容器の大きさも、図解された実施形態に示されるものを越えて変わり得る。
【0021】
ライナー及び容器は、例えばポリカーボネイトのような硬質プラスチックから作られるが、他の材料が使用されてもよい。
【0022】
図8及び9は本発明の別の実施形態を図解している。図8は、蓋持ち上げ穴ライナー及び封じ込め箱を組立て形態で示しており、図9はその組立体の構成要素を示している。前記組立体は、端部の解放したライナーの一体化した側壁及び端壁によって形成されている概ね矩形状の蓋持ち上げ穴ライナー50を具備している。外側に張り出したリム52がライナーの頂部の周囲に延びている。一対の角のある細長いてこ作用スロット54がリムの凹んだ端部領域に形成されている。てこ作用スロットはリムの対向する端部で上を向いている。てこ作用スロットは、外側リムの頂面を通して延びる、狭いスロット開口56を含んでいる。
【0023】
比較的薄く且つ概ね平たい矩形状キャップ58が、外側リムの内側で、ライナーの開放頂部の上に取外し可能に嵌合するように形作られている成形部片を含んでいる。下方に突出する輪郭部60が、ライナーの開口部との整列のためにキャップの底部に成形されている。前記輪郭部は、図8に示されるように、キャップがライナーの頂部の内側の開口部に配置されたとき、ライナーの内側にぴったり嵌合する。キャップの頂面及びライナー上のリムは互いに同一平面上にあり、またてこ作用スロット56はキャップの端部に露出される。てこ作用スロットは、ライナーからキャップを取り外すための工具を受け入れる。
【0024】
ライナー50は、一対の対向する細長く丸みのある輪郭部64を更に含んでおり、前記輪郭部64は、ライナーの対向する端壁に入り込んで成形されて、前記端壁から外側に突出している。前記輪郭部は雌ねじのファスナ穴(図1の参照符号34で示されるものと同様)を含んでいる。輪郭部64は、ライナーの周囲の底縁部と同じ高さにある又はほぼ同じ高さにある底縁部を有する。
【0025】
前記組立体は、矩形の封じ込め箱66を更に含んでおり、前記封じ込め箱66は、平らな底面68及び上方に向いた開口部76を、該封じ込め箱の側壁及び端壁の内側に有する。封じ込め箱の対向する側壁は、細長く丸みのある成形された輪郭部70を有する。端部の開放した貫通穴72が、ライナーの輪郭部64のファスナ穴との整列のために輪郭部70を貫通して延びている。封じ込め箱における輪郭部70は、封じ込め箱の頂端縁の高さで、または前記頂端縁の高さに近接した高さで頂端縁を有する。雨水用の排水孔74が、封じ込め箱の底面に隣接して、封じ込め箱の対向する端壁にスロットとして形成されている。ライナー50及び封じ込め箱66は、貫通穴72を貫通してライナーの雌ねじ輪郭部64内に延びるねじファスナ76によって共に固定される。
【0026】
ライナー及び封じ込め箱が図8に示されるように組立てられたとき、開放した内部領域76が、ライナーの底部の下で且つ封じ込め箱の底面68の上に形成される。容器箱は、ごみを収容するための特大領域であって、また蓋をその平面位置から取り外すために用いられる工具の端部を受容するための特大領域を提供するために、図8に最良に示されるように、ライナー50の側壁から外側に突出している。
【0027】
図10及び11は、地下公共格納室用の蓋78内に配置された、図8及び9の組立体を示している。蓋は、端部の開放した蓋持ち上げ穴80を含んでおり、前記蓋持ち上げ穴80内にライナー50が配置される。蓋持ち上げ穴の内部は、ファスナ76を収容する丸みのある輪郭部64を含むライナーの端壁にぴったり合う参照符号82の輪郭部に成形されることが可能である。封じ込め箱66は、その箱の頂端縁84が蓋の底面に接触するように、ライナーの下に配置される。輪郭部64と輪郭部70とが整列されたとき、ファスナ76は、輪郭部64及び70の中にねじ込まれて、ライナーの底部と封じ込め箱の頂部との間に圧力を加えるために締め付けられることが可能である。この圧力は、輪郭部64及び70上の接触表面間にも作用することが可能である。外側リム52は、適合する凹んだ周辺領域86内に配設されて蓋持ち上げ穴の周囲の肩部88に接触し、ファスナが締め付けられたとき、ライナーと封じ込め箱との間に作用する圧縮力にてこの作用を提供する。作用する圧縮力は、封じ込め箱の頂端縁84と蓋の底面との間に作用する圧縮力を含んでいる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11