特許第5792912号(P5792912)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 村上 剛康の特許一覧

<>
  • 特許5792912-キーケース、キーホルダー 図000002
  • 特許5792912-キーケース、キーホルダー 図000003
  • 特許5792912-キーケース、キーホルダー 図000004
  • 特許5792912-キーケース、キーホルダー 図000005
  • 特許5792912-キーケース、キーホルダー 図000006
  • 特許5792912-キーケース、キーホルダー 図000007
  • 特許5792912-キーケース、キーホルダー 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5792912
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】キーケース、キーホルダー
(51)【国際特許分類】
   A47G 29/10 20060101AFI20150928BHJP
   E05B 19/22 20060101ALI20150928BHJP
   E05B 19/00 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
   A47G29/10 A
   E05B19/22
   E05B19/00 F
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-65658(P2015-65658)
(22)【出願日】2015年3月27日
【審査請求日】2015年3月27日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】305021487
【氏名又は名称】村上 剛康
(72)【発明者】
【氏名】村上剛康
(72)【発明者】
【氏名】村上かおる
【審査官】 大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−165797(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0080403(US,A1)
【文献】 特開2004−19148(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 29/10
A45C 11/32
E05B 19/00、19/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示体を備えたキーケースであり、軸として回転する線状もしくは棒状の回転体がキーケースを貫通し、該回転体の両端に帯状の該表示体の両端が全体が環状をなすようにつながっており、該表示体は第一の面と第二の面との外観上の区別がなされており、該第一の面と該第二の面との相互の反転が自在で、該第一の面に家内安全喚起要素を、該第二面に施錠確認要素を有することを特徴とする、キーケース。
【請求項2】
表示体を備えたキーホルダーであり、共通の軸により回転する左右一対の結束体に帯状の該表示体の両端が全体が環状をなすようにつながり、左右の該結束体の間に配置された支持体がキーと連結する連結体とつながっており、該表示体は第一の面と第二の面との外観上の区別がなされており、該第一の面と該第二の面との相互の反転が自在で、該第一の面に家内安全喚起要素を、該第二面に施錠確認要素を有することを特徴とする、キーホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
施錠及び家内安全確認機能に関する
【背景技術】
【0002】
特許文献1によると、表示部分を有する施錠確認装置である点において、本発明と類似する。
【0003】
特許文献1では、施錠確認信号発生手段が発生させる施錠確認信号を電子的に制御して施錠確認機能を実現している。一方、本発明は指先を使って環状の表示体を反転させることによって施錠確認をおこなう。そのため特許文献1と本発明は、施錠確認のための態様、手段、方法において異なる。
【0004】
特許文献2によると、表示部分を備え施錠確認機能を有する点において、本発明と類似する。
【0005】
特許文献2では、ノック式機構を使い、着色部その他のマークを設けて施錠確認機能を実現している。一方、本発明は指先を使って環状の表示体を反転させることによって施錠確認をおこなう。そのため特許文献2と本発明は、施錠確認のための態様、手段、方法において異なる。
【0006】
特許文献3によると、施錠時に操作し、施錠確認を表示する施錠確認器具である点において、本発明と類似する。
【0007】
特許文献3では、施錠スイッチと開錠スイッチを設けて電子制御により施錠確認機能を実現している。一方、本発明は指先を使って環状の表示体を反転させることによって施錠確認をおこなう。そのため特許文献3と本願発明は、施錠確認のための態様、手段、方法において異なる。
【0008】
特許文献4によると、施錠と防火に関して手動にて操作し、施錠および防火確認を表示する施錠等確認器具である点において、本発明と類似する。
【0009】
特許文献4では、平板の部材を用いスライド式ツマミにより施錠確認と防火確認の機能を実現している。一方、本発明は指先を使って環状の表示体を反転させることによって施錠確認及び家内安全の確認をおこなう。そのため特許文献4と本願発明は、施錠確認のための態様、手段、方法において異なる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2001−288939公報(第2頁、第9頁)
【特許文献2】特開2007−309086公報(第2頁、第3頁)
【特許文献3】特開2008−45343公報(第2頁、第3頁)
【特許文献4】特開2009−165797公報(第2頁、第3頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
自宅から外出した際に、玄関の施錠が済んでいるか否か出先で心配になった場合、その確認に困ることがあり、場合によっては、心配の余り外出先から引き返して施錠確認することになる。
【0012】
また、玄関の施錠の心配に加えて、外出中には家内安全の対象としてガスの止め忘れ、電気の消し忘れ、窓の戸締り忘れなどが心配になることがある。
【0013】
従来の施錠等の確認表示器具による確認表示は、確認表示器具の正面の確認表示位置でなされる。そのため、確認表示器具を取り出し、それを正面で判読するなどして確認する必要がある。
【0014】
また、従来の施錠等の確認表示器具の表示体は表示するこを唯一の機能としており、表示以外に機能することはない。
【0015】
本発明は、上記課題を一括して解決できる施錠及び家内安全確認機能を有するキーケース、キーホルダーを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、表示体を備えたキーケースであり、軸として回転する線状もしくは棒状の回転体がキーケースを貫通し、該回転体の両端に帯状の該表示体の両端が全体が環状をなすようにつながっており、該表示体は第一の面と第二の面との外観上の区別がなされており、該第一の面と該第二の面との相互の反転が自在で、該第一の面に家内安全喚起要素を、該第二面に施錠確認要素を有することを要旨とする。
【0017】
上記課題を解決するために、請求項2の発明は、表示体を備えたキーホルダーであり、共通の軸により回転する左右一対の結束体に帯状の該表示体の両端が全体が環状をなすようにつながり、左右の該結束体の間に配置された支持体がキーと連結する連結体とつながっており、該表示体は第一の面と第二の面との外観上の区別がなされており、該第一の面と該第二の面との相互の反転が自在で、該第一の面に家内安全喚起要素を、該第二面に施錠確認要素を有することを要旨とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、外出先で玄関の施錠の確認及びの室内安全の確認ができる。
【0019】
本発明は、外出の際にガスを止め忘れたり、電気を消し忘れたり、戸締りを忘れないよう注意喚起し、内心で最終の安全確認ができる。
【0020】
本発明は、表示体を任意の方向から、一瞥して施錠及び家内安全に関する状態を判別できる。
【0021】
本発明は、表示体が表示機能のほかに収納用に懸架機能を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明に係り、施錠及び家内安全確認機能を備えたキーケースの一例を示す正面図(表示体反転前)である。
図2】上記例の正面図(表示体反転後)である。
図3】上記例の上面図である。
図4】上記例の懸架式収納図である。
図5】本発明に係り、施錠及び家内安全確認機能を備えたキーホルダーの一例を示す正面図(表示体反転前)である。
図6】上記例の側面図である。
図7】上記例の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0024】
図1は、施錠及び家内安全確認機能を備えたキーケースの正面図である。表示体20が孔11の位置で結束部13とつながっている。
【0025】
図1によると、柔軟な素材でできた表示体20は表示体第一の面20Aを呈しており、黒色の表面に家内安全措置対象21としてガス、電気、戸締りをイラストと文字で例示している。
【0026】
玄関の施錠時に表示体20は指先60により輪の外側を内側に捻じ曲げて、くるりと反転される。結束部13につながって、キーケース10の内部を貫通している回転体が孔11の内側で回転することで、表示体20の反転が実現される。
【0027】
施錠者は表示体20を反転させる際、家内安全措置対象21を必然的に施錠者に目視することになり、ガス、電気、戸締りについて注意喚起がなされる。
【0028】
あるいは、安心して外出するために、意識的に家内安全措置対象21を参照することによって、内心で最終の安全確認を行う。
【0029】
図2は、施錠及び家内安全確認機能を備えたキーケースの表示体20が反転された正面図である。表示体20が反転されて表示体第二の面20Bを呈している。
【0030】
図2に示されている「施錠完了」は、玄関の施錠が完了していることを意味する。また、家内安全措置対象21について内心の最終確認を経た「施錠完了」は、玄関の施錠の確認と併せてその他の家内安全措置の最終確認が済んでいるという二重の安心の証となる。
【0031】
表示体20は表示体第一の面20Aと表示体第二の面20Bが色分けされており、図2に示されている「施錠完了」は例示として白色の地に記述されている。したがって安全確認のためには、キーケース10を鞄やポケットから取り出すなどして、表示体20の地の白色を確認すれば事足り、施錠完了の記述を判読するまでもない。
【0032】
加えて、表示体20は環状の立体であることから、いずれの方向からでも表面を確認することが可能である。
【0033】
図3は、施錠及び家内安全確認機能を備えたキーケースの上面図である。回転体12がキーケース10の内部を貫通して結束部13により表示体20とつながっている。表示体20は全体として環状をなしている。
【0034】
図4は、施錠及び家内安全確認機能を備えたキーケース10が、表示体20を収納具として利用し壁面71にあるフック70に掛けて保管されている状態を示している。
【0035】
施錠確認を行う器具は、開錠時に「施錠状態」を解除することがすべからく必要であり、図2が示すように、保管時に斯かる懸架状態にあるときは、「施錠状態」を解除された状態を表す表示体第一の面20Aを残留保管時に目視にて確認することが可能である。
【0036】
表示体20の表示機能は屋外持ち出し時に機能を果たし、かつ、懸架機能は屋内残留時に機能を果たす。そのため、表示体20は屋外、屋内、共に有効である。
【0037】
このように、表示体20は、表示機能、懸架機能と、反転して施錠状態を表すように操作される被操作機能との、3機能を併備している。
【0038】
図5は、施錠及び家内安全確認機能を備えたキーホルダーの正面図である。結束体43上にある結束部13で表示体20がつながっている。表示体第一の面20Aにはガス、電気、戸締りのイラストが例示されている。平板の支持体42は結束体43をつなぐ軸により貫通されており、キーと連結する連結体41とつながっている。
【0039】
図6は、施錠及び家内安全確認機能を備えたキーホルダーの側面図である。軸44により内部を貫通された平板の支持体42はリング状の連結体41とつながっている。表示体20は結束体43と結束部13で、全体が環状をなすようにつながっている。
【0040】
図7は、施錠及び家内安全確認機能を備えたキーホルダーの上面図である。軸44は平板の支持体42を間に配置してD文字型をした結束体43を左右につないでいる。結束体43は軸44を軸として回転が可能で、結束部13で表示体20とつながっている。尚、結束部13は結束体43上での移動が可能となっており、表示体20と結束体43とは柔軟に接続されている。
【0041】
回転支持具40は支持体42と結束体43と軸44とから構成されており、これをキーケース10に用いることが可能である。その場合、軸44をキーケース10の孔11に通し、左右の結束体43でキーケース10の本体を挟むこととなる。尚、支持体42は必ずしも要しない。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は簡素な仕組みで施錠及び家内安全確認機能を実現できるため、高齢社会において有効でひろく利用される可能性がある。
【符号の説明】
【0043】
10 キーケース
11 孔
12 回転体
13 結束部
20 表示体
20A 表示体第一の面
20B 表示体第二の面
21 家内安全措置対象
30 キーホルダー
40 回転支持具
41 連結体
42 支持体
43 結束体
44 軸
50 キー
60 指先
70 収納用フック
71 壁面
【要約】
【課題】自宅から外出した際に、玄関の施錠がはたして行われたか否か確認に困ることがあり、加えて、ガスの止め忘れ、電気の消し忘れ、窓の戸締り忘れなどが心配になることがある。施錠及び家内安全確認を簡素で、便利な仕組みにより実現すること。
【解決手段】自在に反転できる柔軟な環状の表示体によって実現される施錠及び家内安全確認機能を備えたキーケース、キーホルダーを提供する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7