(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
画像に表れている態様を表現したテキスト情報である属性がそれぞれ対応付けられ、ユーザに提示された複数の画像のうち、ユーザにより選択された複数の画像を特定する特定情報を取得する取得手段と、
前記特定情報により特定される画像に対応付けられた属性を取得し、取得した属性が対応付けられた画像をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段により画像の数をカウントされた属性のうち、少なくともカウント数が上位の複数の属性同士についてカウント数の大小関係を示す頻度情報を、該頻度情報における属性と当該属性を有する画像とを対応付けて表示させる表示制御手段と、
前記表示制御手段により表示された頻度情報の属性に対する指定を受け付ける属性受付手段と、
前記属性受付手段により受け付けられた属性を有する画像を検索し、検索された画像を表示する抽出表示手段と、
を備える属性表示システム。
前記取得手段は、表示画面においてそれぞれ重み付けが関連付けられた複数の領域のいずれかの領域に画像を配置する操作が受け付けられると、該画像が配置された領域に関連付けられた重み付けが該画像の重み付けとして設定された特定情報を取得し、
前記カウント手段は、前記取得手段により取得された前記重み付けに基づき、属性に対応付けられた画像をカウントする、
請求項1または2に記載の属性表示システム。
ユーザによる提示された画像を表示画面における所定の領域に配置する操作が前記画像を選択する操作として受け付けられるごとに、又は、ユーザによる前記領域内から画像を削除する操作が該画像を非選択とする操作として受け付けられるごとに、
前記カウント手段は、前記取得手段により取得された前記特定情報に基づいて、取得した属性が対応付けられた画像を属性ごとにカウントし、
前記表示制御手段は、前記カウント手段によりカウントされた属性ごとの画像の数に基づいて頻度情報を表示させる、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の属性表示システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のシステムにおいて、検索条件として入力される属性や、予め髪型の画像に付される属性は、実物の髪型や髪型の画像を見た人が持った感覚を各人が言語表現(テキスト情報)に変換したものである。このため、同じ髪型に対して付与される属性には、ばらつきが生じる。例えば、同じ長さの髪型を見ても、人によっては、その長さをロングと感じたりミディアムと感じたりすることがある。従って、データベースにおいて付されている属性及び検索条件として入力される属性の両方に揺れが生じるので、ユーザが求める髪型を特定し、それに合致する髪型の画像を抽出することは難しい。このような傾向は、髪型の画像の検索の場合に限られず、人が画像そのもの又は画像に映った被写体の態様をテキスト情報によって表した属性を画像に付与したり、検索条件として入力したりする場合に該当する。
【0005】
そこで本発明の一側面は、画像に表れている態様をテキスト情報によって表現する属性の傾向をユーザに提示することが可能なシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る属性表示システムは、画像に表れている態様を表現したテキスト情報である属性がそれぞれ対応付けられ、ユーザに提示された複数の画像のうち、ユーザにより選択された複数の画像を特定する特定情報を取得する取得手段と、特定情報により特定される画像に対応付けられた属性を取得し、取得した属性が対応付けられた画像をカウントするカウント手段と、カウント手段により画像の数をカウントされた属性のうち、少なくともカウント数が上位の複数の属性同士についてカウント数の大小関係を示す頻度情報を表示させる表示制御手段と、を備える。
【0007】
本発明の一形態に係る属性表示方法は、コンピュータにより実行される属性表示方法であって、画像に表れている態様を表現したテキスト情報である属性がそれぞれ対応付けられ、ユーザに提示された複数の画像のうち、ユーザにより選択された複数の画像を特定する特定情報を取得する取得ステップと、特定情報により特定される画像に対応付けられた属性を取得し、取得した属性が対応付けられた画像をカウントするカウントステップと、カウントステップにおいて画像の数をカウントされた属性のうち、少なくともカウント数が上位の複数の属性同士についてカウント数の大小関係を示す頻度情報を表示させる表示制御ステップと、を有する。
【0008】
本発明の一形態に係る属性表示プログラムは、コンピュータに、画像に表れている態様を表現したテキスト情報である属性がそれぞれ対応付けられ、ユーザに提示された複数の画像のうち、ユーザにより選択された複数の画像を特定する特定情報を取得する取得機能と、特定情報により特定される画像に対応付けられた属性を取得し、取得した属性が対応付けられた画像をカウントするカウント機能と、カウント機能により画像の数をカウントされた属性のうち、少なくともカウント数が上位の複数の属性同士についてカウント数の大小関係を示す頻度情報を表示させる表示制御機能と、を実現させる。
【0009】
上記側面によれば、提示された複数の画像からユーザが選択した画像に付された属性が取得され、属性に対応付けられた画像がカウントされる。そして、複数の属性同士についてカウント数の大小関係が示されるので、画像に表れている態様をテキスト情報によって表現する属性の傾向をユーザに提示することが可能となる。
【0010】
別の側面に係る属性表示システムでは、表示制御手段は、頻度情報における属性と当該属性を有する画像とを対応付けて頻度情報を表示させることとしてもよい。
【0011】
この側面によれば、ユーザが選択した画像に対応付けられている属性及び選択された画像における当該属性の頻度情報をユーザに認識させることができる。従って、選択された画像のうち一部の画像にのみ対応付けられた属性について、どの画像と対応づけられた属性なのか分かるように提示できる。
【0012】
さらに別の側面に係る属性表示システムでは、表示制御手段は、頻度情報における属性と画像との対応付けを線で表して表示することとしてもよい。
【0013】
この側面によれば、ユーザが選択した画像と属性との対応付けをユーザに視覚的に認識させることができる。
【0014】
さらに別の側面に係る属性表示システムは、表示制御手段により表示された頻度情報の属性に対する指定を受け付ける属性受付手段と、属性受付手段により受け付けられた属性を有する画像を表示する抽出表示手段と、を更に備えることとしてもよい。
【0015】
この側面によれば、ユーザが頻度情報として表された属性のうち所望の属性を指定することにより、当該属性が対応付けられた画像が表示されるので、所望の属性を有する画像を網羅的にユーザに見せることができる。
【0016】
さらに別の側面に係る属性表示システムでは、抽出表示手段は、ユーザに提示された複数の画像のうち、属性受付手段により受け付けられた属性を有する画像を抽出し、抽出した画像のみを提示させることとしてもよい。
【0017】
この側面によれば、既に提示された画像からユーザが所望する属性を有する画像が抽出及び表示されるので、画像の提示が容易である。
【0018】
さらに別の側面に係る属性表示システムは、抽出表示手段により表示された画像のうち、1または複数の画像に対する指定を取得する画像指定取得手段と、画像指定取得手段により指定が取得された画像に表された物又はサービスの提供を受けるための情報を表示する提供手段と、を更に備えることとしてもよい。
【0019】
この側面によれば、ユーザが所望する属性を有する画像に表された物またはサービスの提供を容易に受けることが可能となる。
【0020】
さらに別の側面に係る属性表示システムでは、取得手段は、画像ごとにユーザによる重み付けが設定された特定情報を取得し、カウント手段は、取得手段により取得された重み付けに基づき、属性に対応付けられた画像をカウントすることとしてもよい。
【0021】
この側面によれば、ユーザが画像に表された態様に対して重み付けを付して当該画像を選択すると、その重み付けと共に特定情報が取得され、取得された重み付けに基づき属性に対応付けられた画像がカウントされる。これにより、頻度情報の表示において、画像に表された態様に対するユーザの所望の度合いが好適に反映される。
【0022】
さらに別の側面に係る属性表示システムでは、表示制御手段は、カウント数に応じた大きさを有する当該属性毎の図形で頻度情報を表示することとしてもよい。
【0023】
この側面によれば、ユーザにより選択された画像に対応付けられた属性における属性毎のカウント数をユーザに視覚的に認識させることができる。
【0024】
さらに別の側面に係る属性表示システムでは、表示制御手段は、属性のカテゴリごとの円グラフで頻度情報を表示することとしてもよい。
【0025】
この側面によれば、ユーザにより選択された画像に対応付けられた属性におけるカテゴリ毎の属性のカウント数をユーザに視覚的に認識させることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一側面によれば、画像に表れている態様をテキスト情報によって表現する属性の傾向をユーザに提示することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0029】
図1は、本実施形態に係る属性表示装置の通信に係る構成を模式的に示す図である。属性表示装置1(属性表示システム)例えばサロン予約サイトを構成するサーバ3とネットワークNを介して通信可能である。サロン予約サイトは、美容サロンに関する情報、美容サロンに対する予約サービス等を提供するサイトである。属性表示装置1により実現される種々の機能は、例えば、サロン予約サイトから、アプリケーション(ブラウザにおいて動作するウェブアプリケーションを含む)として提供される。
【0030】
図2は、本実施形態に係る属性表示装置1の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態の属性表示装置1は、美容サロンにより提供される髪型に関して、ユーザが求める髪型の特徴を示す属性の傾向をユーザに提示する装置である。
【0031】
本実施形態の属性表示装置1は、
図1に示すように、機能的には、提示部11、取得部12(取得手段)、算出部13(カウント手段)及び表示制御部14(表示制御手段)を含む。また、属性表示装置1は、属性受付部15(属性受付手段)、抽出表示部16(抽出表示手段)、画像指定取得部17(画像指定取得手段)及び提供部18(提供手段)をさらに含んでもよい。また、属性表示装置1は、画像記憶部21をさらに含んでもよい。
【0032】
なお、属性表示装置1を構成する装置の種類は限定されず、例えば据置型又は携帯型のパーソナルコンピュータでもよいし、高機能携帯電話機(スマートフォン)や携帯電話機、携帯情報端末(PDA)などの携帯端末でもよいし、専用の端末装置であってもよい。また、本実施形態では、各機能部11〜18,21が1台の属性表示装置1に構成される場合の例を説明するが、このような構成には限定されない。例えば、各機能部11〜18,21が、互いに通信可能な複数の端末及びサーバ(サーバ3を含む)等に分散して構成され、一の属性表示システムを形成することとしてもよい。
【0033】
図3は、属性表示装置1のハードウェア構成図である。属性表示装置1は、物理的には、
図3に示すように、プロセッサにより構成されるCPU101、RAM及びROMといったメモリにより構成される主記憶装置102、ハードディスク等で構成される補助記憶装置103、ネットワークカード等で構成される通信制御装置104、入力デバイスであるキーボード、マウス等の入力装置105、ディスプレイ等の出力装置106などを含むコンピュータシステムとして構成されている。
【0034】
図2に示した各機能は、
図3に示すCPU101、主記憶装置102等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェア(属性表示プログラム)を読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信制御装置104、入力装置105、出力装置106を動作させるとともに、主記憶装置102や補助記憶装置103におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。処理に必要なデータやデータベースは主記憶装置102や補助記憶装置103内に格納される。
【0035】
続いて、属性表示装置1の機能部を説明する。提示部11は、複数の画像をユーザに提示させる部分である。具体的には、提示部11は、種々の髪型をした人物が被写体として表されている複数の髪型画像をディスプレイ等の表示手段に表示させる。提示部11により提示される髪型画像は、例えば、画像記憶部21に記憶されている。画像記憶部21は、サーバ3から取得した複数の髪型画像を記憶する記憶手段である。即ち、属性表示装置1は、提示部11に提示させるための複数の髪型画像をサーバ3から取得して、画像記憶部21に格納する。
【0036】
図4は、属性表示装置1における表示画面の例を示す図である。
図4に示される表示画面は、ギャラリー領域G、属性表示領域A及びクエリ表示領域Cを含む。ギャラリー領域Gは、髪型画像gを表示するための領域である。属性表示領域Aは、ユーザが選択した髪型画像gを配置したり、選択された髪型画像gに対応付けられた属性の頻度情報を表示したりするための領域である。属性表示領域A及びクエリ表示領域Cについては後に詳述する。クエリ表示領域Cは、ユーザにより指定された属性をクエリとして表示するための領域である。
図4に示すように、提示部11は、画像記憶部21から取得した複数の髪型画像gをギャラリー領域Gに表示する。
【0037】
図5は、各画像に対応付けられた属性情報を模式的に示す図である。属性情報は、画像に表れている態様を表現したテキスト情報であって、例えば、髪型画像と同様に、サーバ3から取得され、画像記憶部21に記憶される。髪型画像の属性には、長さ(Length)、テイスト(Taste)、髪型(Haircut)、スタイル(Style)及びカラー(Color)といったカテゴリがある。
図5に示されるように、属性情報は、髪型画像gを識別する画像IDに、カテゴリ毎に複数対応付けられている。例えば、画像ID「001」の髪型画像には、その画像の被写体の属性として、「ロング」、「エレガンス」、「ワンレングス」、「ダウン」及び「ブラウン」という属性が対応付けられている。なお、
図5の例では、一つのカテゴリ毎に一つの属性が対応付けられているが、一つのカテゴリにおいて複数の属性が対応付けられることとしてもよい。また、属性情報として、髪型画像を提供した店舗及び髪型画像に表された髪型を提供する美容サロンを識別する提供店舗情報が、さらに画像IDに対応付けられていることとしてもよい。例えば、画像ID「001」には、提供店舗「AAA」が対応付けられている。
【0038】
次に
図6及び
図7を参照して、取得部12、算出部13及び表示制御部14の機能を説明する。取得部12は、提示部11により提示された複数の髪型画像のうち、ユーザにより選択された複数の髪型画像を特定する特定情報を取得する部分である。算出部13は、特定情報により特定される髪型画像gに対応付けられた属性を取得し、取得した属性が対応付けられた髪型画像をカウントする部分である。表示制御部14は、算出部13により画像の数をカウントされた属性のうち、少なくともカウント数が上位の複数の属性同士についてカウント数の大小関係を示す頻度情報を、例えばディスプレイ等の表示手段に表示させる部分である。
図6は、ユーザにより髪型画像が選択され、選択された髪型画像の属性の頻度が算出され、頻度情報が表示された表示画面の例を示す図である。
【0039】
具体的には、まず、ユーザが、ギャラリー領域Gに表示された複数の髪型画像gから1以上の髪型画像gを選択し、属性表示領域Aに配置する操作を行うと、取得部12は、ユーザにより選択された髪型画像gを識別する特定情報を取得する。
図6に示す例では、ユーザが髪型画像g1〜g5を順次選択し属性表示領域Aに配置したので、取得部12は、髪型画像g1〜g5を特定する特定情報を取得する。
【0040】
次に、算出部13は、属性情報(
図5参照)を参照して髪型画像g1〜g5の各々に対応付けられた属性を取得する。そして、算出部13は、取得した属性に対応付けられた髪型画像の数をカウントする。具体的には、算出部13は、特定情報を取得した一の髪型画像にある属性が対応付けられていた場合に、その属性のカウント数を1としてカウントし、特定情報を取得した全ての髪型画像に対応付けられた属性についてカウント数を積算し、積算されたカウント数を属性毎の頻度として算出する。
図7は、算出部13により算出された属性毎の頻度を示す図である。例えば、
図7によれば、髪型画像g1〜g5に対応づけられている属性における属性「ブラウン」の頻度は「4」であり、属性「ナチュラル」の頻度は「4」であり、属性「ダウン」の頻度は「3」である。
【0041】
次に、表示制御部14は、算出部13により算出された頻度に応じた大きさを有し属性を示すテキストが内部に示された円を、頻度情報として属性表示領域Aに表示させる。
図7に示すように、属性「ブラウン」、「ナチュラル」、「ロング」及び「エアリー」の頻度は「4」であり、算出された頻度の中で最大であるので、表示制御部14は、相対的に最も大きな円により、これらの属性の頻度情報a1,a2,a3,a4を属性表示領域Aに表示する。また、属性「ダウン」の頻度は「3」であり、「ブラウン」等に次ぐ頻度であるので、表示制御部14は、頻度情報a1等に次ぐ大きさの円により、頻度情報a5を属性表示領域Aに表示する。さらに、表示制御部14は、「カール」、「その他」、「フェミニン」、「コンサバ」、「グラマラス」、「ピンク」、「ミディアム」といった属性の頻度情報a6〜a12を、それぞれの頻度に応じた大きさの円で表示する。このように頻度情報を表示することにより、ユーザにより選択された髪型画像gに対応付けられた属性における属性毎の頻度をユーザに視覚的に認識させることができる。
【0042】
また、表示制御部14は、属性の頻度情報と当該属性を有する髪型画像とを対応付けて表示させる。具体的には、表示制御部14は、頻度情報aと髪型画像gとの対応付けを線で表して表示する。
図6に示す例では、髪型画像g1には属性「ブラウン」、「ナチュラル」、「ロング」及び「ダウン」が対応付けられているので、表示制御部14は、髪型画像g1と頻度情報a1,a2,a3,a5のそれぞれとを線でつないで表示させる。同様に、表示制御部14は、髪型画像g2〜g5と、それらの画像の各々に対応付けられている属性とを線でつないで表示する。このように、髪型画像gと頻度情報aとを対応付けて表示することにより、ユーザが選択した髪型画像に対応付けられている属性及び選択された画像における当該属性の頻度をユーザに視覚的に認識させることができる。
【0043】
図6及び
図7を参照して説明したように、本実施形態では、ユーザにより選択された髪型画像の全てに共通する属性がユーザに提示されるのではなく、選択された髪型画像のうちの一部にのみ対応付けられた属性もユーザに提示される。そして、ユーザにより選択された髪型画像に対応付けられた属性の全てが頻度情報と共に提示されるので、当該ユーザにより選択された髪型画像の属性の傾向をユーザに認識させることができる。
【0044】
なお、
図6の例では、属性の頻度を円の大きさにより表現することとしているが、これには限定されない。例えば、表示制御部14は、同じカテゴリに属する属性の頻度情報を同系色の図形で表し、彩度、明度等の差異により頻度の大きさを表すこととしてもよい。
【0045】
図8は、
図6に示した頻度情報の表示のバリエーションを示す図である。具体的には、ユーザが、ギャラリー領域G2に表示された複数の髪型画像gから髪型画像g6〜g10を順次選択し属性表示領域A2に配置すると、取得部12が、髪型画像g6〜g10を特定する特定情報を取得する。次に、算出部13は、属性情報(
図5参照)を参照して髪型画像g6〜g10の各々に対応付けられた属性を取得する。そして、算出部13は、取得した属性における属性毎の頻度を算出する。
【0046】
次に、表示制御部14は、算出部13により算出された頻度情報を属性のカテゴリ毎の円グラフにより表示させる。具体的には、表示制御部14は、例えば、属性のカテゴリ「テイスト(Taste)」に属する属性の頻度情報を円グラフb1により表し、属性表示領域A2に表示する。円グラフb1によれば、「テイスト(Taste)」に属する属性のうち、最も頻度が高い属性は「フェミニン」であり、その頻度は「3」である。また、「テイスト(Taste)」に属するその他の属性については、「コンサバ」の頻度は「1」であり、「エレガンス」の頻度は「1」であり、「グラマラス」の頻度は「2」であり、「ナチュラル」の頻度は「2」であり、「カーリー」の頻度は「1」であることが円グラフb1に示されている。表示制御部14は、その他の属性のカテゴリ「長さ(Length」、「カラー(Color)」、「髪型(Haircut)」、「スタイル(Style)」の属性の頻度情報を、それぞれ円グラフb2,b3,b4,b5により表示する。このようにカテゴリ毎の円グラフにより属性の頻度情報を表示することにより、ユーザにより選択された画像に対応付けられた属性におけるカテゴリ毎の属性の頻度をユーザに視覚的に認識させることができる。
【0047】
図9は、取得部12による画像の特定情報の取得及び算出部13による属性の頻度の算出のバリエーション並びに
図6に示した頻度情報の表示のバリエーションの例を示す図である。この例では、取得部12は、髪型画像gごとにユーザによる重み付けが設定された特定情報を取得し、算出部13は、取得された重み付けに基づき属性毎の頻度を算出する。具体的には、まず、ユーザが、ギャラリー領域Gに表示された複数の髪型画像gから髪型画像gを選択し、属性表示領域A3に配置する操作を行う。
【0048】
図9に示すように、属性表示領域A3には、頻度情報表示領域R
S、第1〜第3の画像配置領域R
1〜R
3が設けられている。頻度情報表示領域R
Sは、円形の図形により表される頻度情報を表示する領域である。第1〜第3の画像配置領域R
1〜R
3は、髪型画像に表された被写体の髪型に対するユーザの所望の度合いに応じて髪型画像gを配置するための領域であって、それぞれ半径の異なる同心円により区切られている。ユーザによる所望の度合いは、各領域を区切る円の中心からの距離に対応付けられており、第1の画像配置領域R
1が最も所望の度合いが高い画像を配置するための領域であり、第2の画像配置領域R
2が所望の度合いが中程度の画像を配置するための領域であり、第3の画像配置領域R
3が所望の度合いが相対的にさらに低い画像を配置するための領域である。
【0049】
図9に示す例では、ユーザにより、髪型画像g11が第1の画像配置領域R
1に配置され、髪型画像g12,g13が第2の画像配置領域R
2に配置され、髪型画像g14,g15が第3の画像配置領域R
3に配置されている。そして、各髪型画像を特定する特定情報に、配置された領域に応じた重み付けが設定される。この重み付けは、例えば、髪型画像gに対応付けられた属性の頻度に対する係数であって、第1〜第3の配置領域R
1〜R
3のそれぞれに配置された画像の属性の頻度に対して、例えば、1.0、0.7、0.5といった係数が設定される。取得部12は、配置された領域に応じて設定された、属性の頻度に対する係数とともに、各髪型画像の特定情報を取得する。
【0050】
次に、算出部13は、属性情報(
図5参照)を参照して髪型画像g11〜g15の各々に対応付けられた属性を取得する。そして、算出部13は、取得した属性及び設定された係数に基づき、属性毎の頻度を算出する。即ち、
図6に示した属性の頻度の算出では、一の髪型画像ある属性が対応付けられていた場合に当該属性の頻度を1.0としてカウントしていたのに対して、
図9に示す例における属性の頻度の算出では、一の髪型画像に一の属性が対応付けられていたことに基づく頻度の基礎値1.0に、当該髪型画像が配置された領域に応じて設定された係数を乗じて属性毎の頻度を算出及び集計する。
【0051】
図10は、算出部13により算出された属性毎の頻度を示す図である。例えば、
図10によれば、髪型画像g11〜g15に対応づけられている属性における属性「ブラウン」の頻度は「4」であり、属性「ナチュラル」の頻度は「3.7」であり、属性「ロング」の頻度は「3」であり、属性「エアリー」の頻度は「2.5」であり、属性「カール」の頻度は「2」である。そして、表示制御部14は、属性表示領域A3の頻度情報表示領域R
Sに、算出部13により算出された頻度に応じた大きさを有する円により表された頻度情報a13〜a17を表示する。
なお、
図9に示す例では、同心円で隔てられた各領域にユーザの所望の度合いに応じた重み付けが設定される態様を示したが、その態様には限定されない。例えば、属性表示領域Aにおける右側の領域ほどユーザの所望の度合いが高くなるような重み付けが設定され、左側の領域ほどユーザの所望の度合いが低くなるような重み付けが設定されることとしてもよい。即ち、ユーザが髪型画像を配置する領域に応じて重み付けを指定できる態様であれば、いかなる態様であってもよい。
【0052】
再び
図2を参照して、各機能部の説明をする。属性受付部15は、表示制御部14により表示された頻度情報の属性に対する指定を受け付ける部分である。
図11は、
図6に示す画面例において、ユーザによる属性の指定が受け付けられた状態の表示画面例を示す図である。
図11に示す例では、属性受付部15は、属性「ブラウン」を示す頻度情報a1、属性「ナチュラル」を示す頻度情報a2、属性「ロング」を示す頻度情報a3の指定を受け付ける。これらの指定が受け付けられると、属性受付部15は、指定された属性を、画像の抽出のための検索クエリC
Sとして、クエリ表示領域Cに表示する。
【0053】
抽出表示部16は、属性受付部15により受け付けられた属性を有する画像を表示する部分である。具体的には、抽出表示部16は、属性受付部15により受け付けられた属性を検索クエリとして、髪型画像を検索する。検索クエリとされた複数の属性が互いに異なるカテゴリの属性である場合には、カテゴリ毎の全ての属性をクエリとする、いわゆるAND検索により髪型画像を抽出する。また、検索クエリとされた複数の属性に同一のカテゴリに含まれるものがある場合には、そのカテゴリに含まれる属性については、いわゆるOR検索により髪型画像を抽出する。
【0054】
図11に示す例では、抽出表示部16は、提示部11によりギャラリー領域Gに提示された髪型画像gのうち、属性受付部15により受け付けられた属性の全てを有する髪型画像を画像記憶部21を参照して抽出し、抽出した髪型画像g
sのみを提示部11に表示させる。これにより、頻度情報として表された属性のうちユーザが所望する属性を指定することにより、当該属性が対応付けられた髪型画像が表示されるので、所望の属性を有する髪型画像を網羅的にユーザに見せることができる。また、既に提示された髪型画像からユーザが所望する属性を有する髪型画像が抽出及び表示されるので、髪型画像の提示が容易である。
【0055】
また、抽出表示部16は、属性表示領域Aに配置された髪型画像g1〜g5のうち、属性受付部15により受け付けられた属性の全てを有する髪型画像g1,g4を強調表示し、その他の髪型画像g2、g3,g5を相対的に目立たないように表示させることとしてもよい。
【0056】
なお、
図11に示す例では、属性受付部15により受け付けられた属性を有する髪型画像をギャラリー領域Gに表示させることとしたが、他の領域に表示させることとしてもよい。
【0057】
図12は、
図8に示す画面例において、ユーザによる属性の指定が受け付けられた状態の表示画面例を示す図である。
図12に示す例では、属性受付部15は、属性のカテゴリ毎に円グラフに表された属性の頻度情報のうち、属性「フェミニン」を示す頻度情報c1、属性「ミディアム」を示す頻度情報c21、属性「ロング」を示す頻度情報c22、属性「ブラウン」を示す頻度情報c3、属性「エアリー」を示す頻度情報c4、属性「ダウン」を示す頻度情報c5の指定を受け付ける。これらの指定が受け付けられると、属性受付部15は、指定された頻度情報c1〜c5の属性を、抽出表示部16による髪型画像の抽出及び表示のための検索クエリとして設定する。
【0058】
再び
図2を参照して、画像指定取得部17は、抽出表示部16により表示された画像のうち、1または複数の画像に対する指定を取得する部分である。具体的には、画像指定取得部17は、抽出表示部16により表示された髪型画像に対する指定を取得する。
【0059】
また、提供部18は、画像指定取得部17により指定が取得された画像に表された物又はサービスの提供を受けるための情報を、ディスプレイ等の表示手段に表示させる部分である。具体的には、提供部18は、髪型画像に表された髪型を提供している店舗に関する情報をユーザに対して表示する。
【0060】
より具体的には、画像指定取得部17は、抽出表示部16により表示された髪型画像に対するユーザからの指定を受け付けて、指定された髪型画像の画像IDを取得する。続いて、提供部18は、画像記憶部21を参照して、取得した画像IDに対応付けられた提供店舗情報を取得する。そして、提供部18は、取得した提供店舗情報に係る店舗の情報をサーバ3(サロン予約サイト)から取得して、ユーザに対して表示する。ユーザに提示する情報は、例えば、当該店舗の場所等を示す店舗情報である。また、ユーザに提示する情報は、当該店舗に対して予約を行うための予約画面であってもよい。この場合には、ユーザが予約画面において必要な情報を入力し、サロン予約サイトを構成するサーバに情報が送信されることにより、当該店舗に対する予約を行うことが可能となる。このような構成により、ユーザが所望する属性を有する画像に表された物またはサービスの提供を容易に受けることが可能となる。
【0061】
次に、
図13を参照して、本実施形態の属性表示方法について説明する。
図13は、
図2に示した属性表示装置1における属性表示方法の処理内容の例を示すフローチャートである。
【0062】
まず、提示部11は、複数の髪型画像をユーザに対して提示する(S1)。次に、ステップS1において提示された髪型画像に対する選択操作がユーザにより行われると、取得部12は、ユーザにより選択された髪型画像を特定する特定情報を取得する(S2)。
【0063】
続いて、算出部13は、特定情報に係る髪型画像の各々に対応付けられた属性を取得する(S3)。そして、算出部13は、取得した属性に対応付けられた画像の数をカウントし、属性毎の頻度を算出する(S4)。
【0064】
表示制御部14は、少なくともカウント数が上位の複数の属性に関して、算出部13により算出された属性の頻度を示す頻度情報を属性同士のカウント数の大小関係が表れる態様で表示する(S5)。
【0065】
次に、
図14を参照して、コンピュータを属性表示装置1として機能させるための属性表示プログラムを説明する。属性表示プログラム1pは、メインモジュールm10、提示モジュールm11、取得モジュールm12、算出モジュールm13、表示制御モジュールm14、属性受付モジュールm15、抽出表示モジュールm16、画像指定取得モジュールm17及び提供モジュールm18を備える。
【0066】
メインモジュールm10は、属性表示処理を統括的に制御する部分である。提示モジュールm11、取得モジュールm12、算出モジュールm13、表示制御モジュールm14、属性受付モジュールm15、抽出表示モジュールm16、画像指定取得モジュールm17及び提供モジュールm18を実行することにより実現される機能はそれぞれ、
図2に示される属性表示装置1の提示部11、取得部12、算出部13、表示制御部14、属性受付部15、抽出表示部16、画像指定取得部17及び提供部18の機能と同様である。
【0067】
属性表示プログラム1pは、例えば、CD−ROMやDVD−ROM等の記憶媒体1dまたは半導体メモリによって提供される。また、属性表示プログラム1pは、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0068】
以上説明した本実施形態の属性表示装置1、属性表示方法及び属性表示プログラム1pによれば、提示された複数の画像からユーザが選択した画像に付された属性が取得され、属性に対応付けられた画像がカウントされる。そして、複数の属性同士についてカウント数の大小関係が示されるので、画像に表れている態様をテキスト情報によって表現する属性の傾向をユーザに提示することが可能となる。
【0069】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0070】
上記実施形態では、抽出表示部16が、属性受付部15により受け付けられた属性を検索クエリとして髪型画像を検索してユーザに提示するが、そのような態様には限定されない。例えば、属性受付部15により受け付けられた複数の属性のうち、ランダムに決定された又は任意の一つの属性以外の属性を検索クエリとして、抽出表示部16が髪型画像の検索をしてユーザに提示することとしてもよい。ユーザに対する提示に際しては、例えば、検索された髪型を提供する店舗のうち、予め取得したユーザの住所に最も近い店舗に関する情報をユーザに提供することとしてもよい。また、検索された髪型のうち最も人気がある髪型を提供する店舗に関する情報をユーザに提供することとしてもよい。
また、上記実施形態では、抽出表示部16が、属性受付部15により受け付けられた属性を検索クエリとして髪型画像を検索してユーザに提示するが、そのような態様には限定されない。例えば、属性受付部15が、属性のカテゴリ毎にユーザが気に入った髪型画像を選択させ、選択された髪型画像に対応付けられている当該カテゴリの属性を取得し、抽出表示部16が、取得した属性を当該カテゴリにおける検索クエリとして髪型画像を検索することとしてもよい。この検索に際して、抽出表示部16は、カテゴリ毎に一つずつの属性が取得された場合には、カテゴリ毎の全ての属性をクエリとする、いわゆるAND検索により髪型画像を抽出し、一のカテゴリについて複数の属性が取得された場合には、そのカテゴリに含まれる属性については、いわゆるOR検索により髪型画像を抽出することとしてもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、ユーザが好む髪型の属性の傾向を提示する場合の例として、属性表示装置1の説明をしたが、そのような形態には限定されない。例えば、服、アクセサリ、バッグ、絵画等の属性を提示することにも本発明を適用可能である。即ち、対象物に付される属性及び対象物を検索するための属性が、対象物を見た人が持った感覚により付されることに起因して、その属性に揺れが生じる対象物には本発明を適用可能である。
属性表示システムは、画像に表れている態様を表現したテキスト情報である属性がそれぞれ対応付けられ、ユーザに提示された複数の画像のうち、ユーザにより選択された複数の画像を特定する特定情報を取得する取得手段と、特定情報により特定される画像に対応付けられた属性を取得し、取得した属性が対応付けられた画像をカウントするカウント手段と、カウント手段により画像の数をカウントされた属性のうち、少なくともカウント数が上位の複数の属性同士についてカウント数の大小関係を示す頻度情報を表示させる表示制御手段と、を備える