【実施例】
【0009】
図1は、トレーディング・システム10の一実施例を示す。トレーディング・システム10は、通信可能に1つ又は複数のネットワーク60によって結合される、クライアント20、マネージャ・サーバ30、ゲートウェイ・サーバ40、及びトレーディング・プラットフォーム50を含み得る。一般に、トレーディング・システム10は、クライアント20からのトレーディング注文12を受け取り、処理し、マッチングさせるよう動作可能である。トレーディング・システム10は、トレーディング・システム10における通信に関連付けられたレーテンシを監視するよう更に動作可能である。特に、トレーディング・システム10は、トレーディング・システム10における1つ又は複数の構成部分に関連付けられたレーテンシ値14を求めることができる。特定のレーテンシ値14が、構成可能な条件16を満たす場合、トレーディング・システム10は、潜在的な取引の実行に先行する構成可能な期間18の間、潜在的な取引を監視することができる。構成可能な期間18の満了によって、トレーディング・システム10が、潜在的な取引が有効でない旨を判定した場合、トレーディング・システム10は、潜在的な取引の実行を阻止することができる。構成可能な期間18中に、潜在的な取引を監視することにより、トレーディング・システム10は、望ましくない取引からトレーダ22を保護することができる。
【0010】
トレーディング・システム10は、1つ又は複数のクライアント20を備え得る。クライアント20は、トレーディング・プラットフォーム50などの1つ又は複数の、トレーディング・システム10の構成要素をアクセスするためにトレーダ22によって用いることができる何れかの適切な局所又は遠隔のエンドユーザ装置を表す。特定のクライアント20は、コンピュータ、ワークステーション、電話機、インターネット・ブラウザ、電子手帳、携帯情報端末(PDA)、ページャや、何れかの他の適切な装置(無線、有線又はその他)、トレーディング・システム10の他の構成部分との間で情報を受信し、処理し、記憶し、かつ/又は通信することができる構成部分又は構成要素を備え得る。クライアント20は、ディスプレイ、マイクロフォン、キーボードや、特定の構成及び配置による何れかの他の適切な端末機器などの何れかの適切なユーザ・インタフェースも備えることができる。トレーディング・システム10は、何れかの数及び組み合わせのクライアント20を含み得る。特定の実施例では、クライアント20は、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)24を含み得る。
【0011】
GUI24は一般に、トレーダ22に提示されるデータを個別化し、フィルタリングするよう動作可能である。GUI24は、トレーディング注文12、市場データ、及び/又は他の適切な情報の効率的かつユーザフレンドリな提示をトレーダ22に提供することができる。GUI24は、トレーダ22が操作する対話フィールド、プルダウン・リスト及びボタンを有する複数のディスプレイを備えることができる。一例では、GUI24は、適切な市場データをトレーダ22に提示し、視覚的なクラッタを削減するよう残りの情報を隠す。次いで、トレーダ22からリクエストを受信すると、GUI24は、トレーディング履歴、取引量、信用限度、及び/又は他の適切な情報を表示するよう市場データの視覚表現を拡張する。GUI24は、グループ化及び境界を含む複数の抽象化レベルを含み得る。グラフィカル・ユーザ・インタフェースの語を単数形又は複数形で用いて、1つ又は複数のグラフィカル・ユーザ・インタフェース24と、特定のグラフィカル・ユーザ・インタフェース24の表示それぞれとを表すことができる。
【0012】
クライアント20は、トレーダ22からのトレーディング注文12及び変更注文26を受け取るよう動作可能である。クライアント20は、ゲートウェイ・サーバ40へトレーディング注文12及び変更注文26を送出するよう更に動作可能である。トレーディング注文12は、商品(例えば、通貨、金融商品、株式、債券、先物契約、エクイティ証券、ミューチュアル・ファンド、オプション、デリバティブ、商品取引など)、又は何れかの数及び組み合わせの、適切なトレーディング商品を取引する旨の注文を含み得る。トレーディング注文12は、ビッド、オファー、成り行き注文、指し値注文、ストップ・ロス注文、当日のみ有効な注文、オープン注文、GTC(「取消まで有効」)注文、「期間指定」注文、「オール・オア・ナン」注文、「エニー・パート(any part)」注文や何れかの他のトレーディング注文を含み得る。
【0013】
特定のトレーディング注文12は、注文12a又は反対注文12bとして表すことができる。注文12a及び反対注文12bは、例えば、買い及び売りなどの相補的な活動を表す。特定の注文12aを送出した一方がトレーダ22として表される場合、対応する反対注文12bを送出する他方は「カウンターパーティ」トレーダ22として表すことができる。特定の注文12が買い注文(例えば、ビッド、テーク、リフト等)を表す場合、対応する反対注文12bは、売り注文(例えば、オファー、ヒット等)を表すことができる。逆に、特定の注文12aが売り注文を表す場合、対応する反対注文12bは買い注文を表し得る。
【0014】
変更注文26は、先行して送出されたトレーディング注文12を取り消し、かつ/又は修正するための注文を含み得る。特定の実施例では、トレーディング注文12を送出した後、トレーダ22はもう、トレーディング注文12を実行したくない旨を後に決め得る。この場合、トレーダ22は、トレーディング注文12を取り消すようトレーディング・プラットフォーム50に指示する特定の変更注文26を送出することができる。特定の変更注文26を受け取ると、トレーディング・プラットフォーム50は、トレーディング注文12を削除、非活動化、及び/又は無視することができる。他の実施例では、特定の価格での特定のトレーディング商品に対するトレーディング注文12を送出した後、トレーダ22は、異なる価格で、かつ/又は異なる数量で取引を実行する旨を後に決め得る。この場合、トレーダ22は、トレーディング注文12の価格、数量、及び/又は他の適切な特性の変更をトレーディング・プラットフォーム50に指示する変更注文26を送出することができる。
【0015】
クライアント20は、本明細書及び特許請求の範囲内では「トレーダ」によって用いられるものとして記載しているが、「トレーダ」の語は、何れの、トレーディング・システム10のユーザにも(ユーザが、本人の代わりに行為する代理人であっても、個人であっても、法人(会社など)であっても、又はトレーディング・システム10においてトレーディング注文12を出し、かつ/又はトレーディング注文12に対応することができる何れかのマシン又は機構であっても)広く該当する。トレーディング・システム10における特定のトレーダ22は、マーケット・メーカ28と関連付けることができる。
【0016】
マーケット・メーカ28は、同じ商品に対してビッド・トレーディング注文12及びオファー・トレーディング注文12の一方又は両方を同時に送出及び/又は維持する何れかの個人、会社又は他の実体を表し得る。例えば、マーケット・メーカ28は、公示価格で証券を売買するよう待機し、公示価格で証券を売買する意志があり、公示価格で証券を売買できる、特定の証券における法的拘束力を有するビッド及び/又はオファーの価格を保有する証券会社又は銀行であり得る。マーケット・メーカ28は一般に、特定数の特定の証券のビッド及び/又はオファー価格を表示し、前述の価格を満たす場合、マーケット・メーカ28は、自己勘定で直ちに売買を行う。特定の実施例によれば、単一のトレーディング注文12は、潜在的に異なる価格でいくつかのマーケット・メーカ28によって満たすことができる。
【0017】
特定の実施例では、マーケット・メーカ28は、特定の特権が(個人、企業や他の実体から受け取ったトレーディング注文12が、通常のマーケット・メーカ28(証券会社や銀行など)から受け取ったものとして扱われるように)付与される個人、企業や他の実体を含み得る。例えば、さもなければ個人のトレーダ22として扱われ得る特定の個人、会社又は他の実体には、本明細書及び特許請求の範囲記載のシステム及び方法の目的でマーケット・メーカ28として扱う対象の特権を付与することができる。マーケット・メーカの特権を受けるために、個人、企業や他の実体は、フィーを支払い、手数料を支払い、又は、特定の商品に対するビッド及びオファーのトレーディング注文12を送出し、かつ/若しくは同時に維持することが必要であり得る。特定の実施例によれば、個人、企業や他の実体は、特定の商品の場合、マーケット・メーカ26として指定し、他の商品の場合、非マーケット・メ―カとして指定することができる。
【0018】
特定の実施例では、多層の、マーケット・メーカ28のシステムを使用することができる。トレーディング・プラットフォーム50は、1つ又は複数の基準(例えば、マーケット・メーカ28が電子フィードに関連付けられているか否か、マーケット・メーカ28が、強力なトレーダ22であるか否か、マーケット・メーカ28が特定の情報を有しているか否かなど)に基づいて、種々のマーケット・メーカ28に対する種々の特権を付与することができる。マーケット・メーカ28は、別々の売買可能な証券について別々の層に分類することができる。例えば、特定のマーケット・メーカ28は、そのマーケット・メーカ28が強力なトレーダ22である商品のその第1レベルのマーケット・メーカ28として、かつ、他のタイプの商品の第2のレベルのマーケット・メーカ28として分類することができる。
【0019】
特定の実施例では、クライアント20は、通信するようマネージャ・サーバ30に結合することができる。特定のマネージャ・サーバ30、及び1つ又は複数のクライアント20は、特定のマーケット・メーカ28によって維持され、運営されるコンピュータ・システムを表すことができる。特定のマーケット・メーカ28に関連付けられたマネージャ・サーバ30は一般に、特定のマーケット・メーカ28に関連付けられたトレーダ22によって送出されるトレーディング注文12を監視するよう動作可能である。マネージャ・サーバ30は、トレーディング・システム10において他のマーケット・メーカ28及び/又はトレーダ22に出されるクレジットを規制することができる。
【0020】
特定の実施例では、マネージャ・サーバ30は、トレーディング・システム10におけるレーテンシを監視するよう動作可能である。レーテンシは一般に、トレーディング・システム10における種々の構成部分間の通信、及び/又は、トレーディング・システム10における種々の構成部分によって行われる機能に関連付けられた遅延を表す。トレーディング・システム10におけるレーテンシは、いくつかのソースと関連付けることができる。例えば、レーテンシは、クライアント20、マネージャ・サーバ30、ネットワーク60、ゲートウェイ・サーバ40、トレーディング・プラットフォーム50、並びに/又は、トレーディング・システム10における何れかの数と組み合わせとのハードウェア及び/若しくはソフトウェアの構成部分に少なくとも部分的に起因し得る。
【0021】
特定の実施例によれば、マネージャ・サーバ30は、トレーディング・システム10における種々の構成部分に関連付けられた1つ又は複数のレーテンシ値14を求めることができる。レーテンシ値14は、トレーディング・システム10におけるトレーディング注文12の送信及び/処理に関連付けられた遅延を表し得る。特定の実施例では、レーテンシ値14は、マネージャ・サーバ30から送信されたトレーディング注文12の受け取りをトレーディング・プラットフォーム50が肯定応答するために要する時間量に少なくとも部分的に基づき得る。ネットワーク60及びトレーディング・システム10における変動する状態が理由で、レーテンシ値14は経時的に変動し得る。別々のマーケット・メーカ28及び/又はクライアント22を、別々のレーテンシ値14と関連付けることができる。特定の時点で、第1のマネージャ・サーバ30とトレーディング・プラットフォーム50との間のネットワーク通信に関連付けられた特定のレーテンシ値14は、第2のマネージャ・サーバ30とトレーディング・プラットフォーム50との間のネットワーク通信に関連付けられた別のレーテンシ値14とは異なり得る。
【0022】
特定の実施例によれば、マネージャ・サーバ30は、受付メッセージ32及び/テスト注文34を使用してレーテンシ値14を求めるよう動作可能である。受付メッセージ32は、トレーディング注文12、変更注文26、及び/又はテスト注文34の受け取りを肯定応答する、トレーディング・プラットフォーム50からの通信を表す。例えば、特定のマネージャ・サーバ30から特定のトレーディング注文が受け取られている旨を判定すると、トレーディング・プラットフォーム50は、受付メッセージ32を生成するよう動作可能である。トレーディング・プラットフォーム50は次いで、受付メッセージ32を特定のマネージャ・サーバ30に送信することができる。特定のマネージャ・サーバ30は、マネージャ・サーバ30からトレーディング注文12が送出された時点及び/又はトレーディング・プラットフォーム50からマネージャ・サーバ30が受付メッセージ32を受け取っている時点に少なくとも部分的に基づいてレーテンシ値14を算出することができる。特定の実施例では、トレーディング注文12は、マネージャ・サーバ30がトレーディング注文12をトレーディング・プラットフォーム50に送信した時点を表す時間値を備え得る。マネージャ・サーバ30は、マネージャ・サーバ30がトレーディング注文12をクライアント20から受け取った時点、マネージャ・サーバ30がトレーディング注文12をトレーディング・プラットフォームに送信した時点、マネージャ・サーバ30が、トレーディング・プラットフォームから受付メッセージ32を受け取った時点、及び/又は、何れかの数及び組み合わせのイベントに関連付けられた時点を表す時間値を格納するよう動作可能である。
【0023】
テスト注文34は、疑似のトレーディング商品に対する注文を表す。特定の実施例では、テスト注文34は、ダミー注文又は疑似注文である。テスト注文34は、疑似トレーディング商品と関連付けられているので、トレーディング・プラットフォーム50は、テスト注文34に関する取引を何ら実行しない。特定のテスト注文34は、マネージャ・サーバ30がテスト注文34をトレーディング・プラットフォーム50に送信した時点を表す時間値に関連付けることができる。特定の実施例では、テスト注文34の受け取りに応じて、トレーディング・プラットフォーム50は、受付メッセージ32を生成し、マネージャ・サーバ30に送信することができる。マネージャ・サーバ30がテスト注文34を送信した時点、及びマネージャ・サーバ30が受付メッセージ32を受け取った時点に少なくとも部分的に基づいて、マネージャ・サーバ30は、レーテンシ値14を求めることができる。
【0024】
他の実施例では、レーテンシ値14は、テスト注文34及び/又は他のメッセージの一方向の送信に関連付けられた時間の量に少なくとも部分的に基づき得る。例えば、テスト注文34は、マネージャ・サーバ30がテスト注文34をトレーディング・プラットフォーム50に送信した時点を表す特定の時間値を含み得る。テスト注文34を受け取ると、トレーディング・プラットフォーム50は、テスト注文34における特定の時間値、及びトレーディング・プラットフォーム50がテスト注文34を受け取った時間に少なくとも部分的に基づいて、マネージャ・サーバ30からのテスト注文34の一方向の送信に関連付けられたレーテンシ値14を求めることができる。
【0025】
特定の実施例では、マネージャ・サーバ30は、テスト注文34をトレーディング・プラットフォーム50に時折送信するよう構成することができる。例えば、マネージャ・サーバ30は、構成可能な間隔でテスト注文34を送信するよう構成することができる。テスト注文34を定期的に送出することにより、マネージャ・サーバ30は、レーテンシ値14を継続して算出し、監視することができる。
【0026】
特定の実施例では、マネージャ・サーバ30は、レーテンシ値14をトレーディング・プラットフォーム50に送信するよう動作可能である。マネージャ・サーバ30からのレーテンシ値14の受け取りに応答して、トレーディング・プラットフォーム50は、ネットワーク60又はトレーディング・システム10における状態を調節することができる。レーテンシ値14に少なくとも部分的に基づいて、トレーディング・プラットフォーム50は、トレーディング・システム10におけるレーテンシを補償し、かつ/又は削減するための措置をとり得る。
【0027】
マネージャ・サーバ30は、前述の機能及び動作を提供するために1つ又は複数のモジュールにおいて実現されるハードウェア及び/又はソフトウェアの何れかの適切な組み合わせを含み得る。特定の実施例では、マネージャ・サーバ30は、汎用パソコン(PC)、マッキントッシュ、ワークステーション、ユニックス(登録商標)ベースのコンピュータ、サーバ・コンピュータ、又は何れかの適切な処理装置を含み得る。マネージャ・サーバ30は、マネージャ・メモリ36及びマネージャ・プロセッサ38を含み得る。
【0028】
マネージャ・メモリ36は、1つ又は複数のファイル、リスト、テーブルや他の、トレーディング注文12などの情報の配置を記憶するランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリー・メモリ(ROM)、磁気コンピュータ・ディスク、CD-ROMや他の磁気又は光記憶媒体や、何れかの他の揮発性又は非揮発性のメモリ装置の何れかの適切な配置を含む。
図1は、マネージャ・サーバ30の内部にあるものとしてマネージャ・メモリ36を示しているが、マネージャ・メモリ36は、特定の実現形態に応じて、トレーディング・システム10の構成部分の内部又は外部にあり得る。更に、マネージャ・メモリ36は、トレーディング・システム10において使用するメモリ装置の何れかの適切な配置を達成するために、他のメモリ装置と別個であっても一体化されていてもよい。特定の実施例によれば、マネージャ・メモリ36は、1つ又は複数の注文ログ42、受付メッセージ32、レーテンシ値14、及びマネージャ規則44を含み得る。
【0029】
注文ログ42は、マネージャ・サーバ30からトレーディング・プラットフォーム50に送信されたトレーディング注文12、変更注文26、及び/又はテスト注文34のログを有する。各トレーディング注文12、変更注文26、及び/又はテスト注文34に関連して、注文ログ42は、特定のトレーディング注文12又は反対注文12bがトレーディング・プラットフォーム50に送出された時点を格納することができる。注文ログ42への格納に加えて、又は、注文ログ42への格納の代わりに、マネージャ・メモリ36は、トレーディング・プラットフォーム50から受け取られた1つ又は複数の受付メッセージ32を格納することができる。マネージャ・メモリ36は、マネージャ・サーバ30によって算出されたレーテンシ値14を更に記憶することができる。
【0030】
マネージャ規則44は、クライアント20からのトレーディング注文12及び/又は変更注文26をルーティングし、かつ/又は処理するためのソフトウェア命令を備える。マネージャ規則44は、テスト注文34を生成し、レーテンシ値14を算出し、マーケット・メーカ38に関連付けられたトレーディング活動を規制する旨の命令を更に備える。
【0031】
マネージャ・メモリ36は、通信するようマネージャ・プロセッサ38に結合することができる。マネージャ・プロセッサ38は、マネージャ・メモリ36に格納されたマネージャ規則44を実行するよう動作可能である。マネージャ・プロセッサ38は、前述の機能又は動作を提供するために1つ又は複数のモジュールにおいて実現される何れかの適切な組み合わせのハードウェア及びソフトウェアを含む。
【0032】
特定の実施例では、トレーディング・プラットフォーム50は、内部マネージャ・サーバ30と関連付けることができる。内部マネージャ・サーバ30は、トレーディング・プラットフォーム50を維持し、かつ/又は運営する事業主体によって動作させることができる。特定の実施例では、内部マネージャ・サーバ30をゲートウェイ・サ―バ40に直接結合することができる。よって、内部マネージャ・サーバ30とゲートウェイ・サーバ40との間の通信は、ネットワーク60を介してルーティングされないことがあり得る。内部マネージャ・サーバ30は、テスト注文34を生成し、トレーディング・プラットフォーム50に送信するよう構成することができる。テスト注文34の受け取りに応答して、トレーディング・プラットフォーム50は、受付メッセージ32を内部マネージャ・サーバ30に送信することができる。内部マネージャ・サーバ30は、レーテンシ値14を算出し、算出されたレーテンシ値14をトレーディング・プラットフォーム50に送信することができる。よって、トレーディング・システム10は、ネットワーク60に関連付けられておらず、かつ/又は、トレーディング・プラットフォーム50を維持し、かつ/又は運営する事業主体の内部にあるインタフェース、構成部分、及び/又はサーバに関連付けられたレーテンシを監視することができる。
【0033】
マネージャ・サーバ30は、通信するようゲートウェイ・サーバ40に結合することができる。ゲートウェイ・サーバ40は一般に、クライアント20、マネージャ・サーバ30及びトレーディング・プラットフォーム50間の通信をサポートする。クライアント20がトレーディング・システム10にログインすると、ゲートウェイ・サーバ40は、認証、負荷分散、及び/又は他の適切な機能を行うことができる。特定のゲートウェイ・サーバ40は、前述の機能及び動作を提供するために1つ又は複数のモジュールにおいて実現されるハードウェア及び/又はソフトウェアの何れかの適切な組み合わせを備え得る。特定の実施例では、ゲートウェイ・サーバ40は、汎用パソコン(PC)、マッキントッシュ、ワークステーション、ユニックス(登録商標)ベースのコンピュータ、サーバ・コンピュータ、又は何れかの適切な処理装置を含み得る。
【0034】
ゲートウェイ・サーバ40は、通信するようトレーディング・プラットフォーム50に結合することができる。トレーディング・プラットフォーム50は一般に、トレーダ22からのトレーディング注文12を処理し、ルーティングし、マッチングさせるよう動作可能である。トレーディング・プラットフォーム50は、1つ又は複数の対応する反対注文12bにより、注文12aを満たすことによって、トレーディング注文12を処理するよう動作可能である。トレーディング・プラットフォーム50は、トレーディング環境を管理又は運営する管理機関又は監督機関の動作及び機能を達成するよう利用又は実現することができる何れかの適切な組み合わせのハードウェア、ソフトウェア、要員、装置、構成部分、構成要素、又はオブジェクトを含み得る。特定の実施例では、トレーディング・プラットフォーム50は、メモリ46及びプラットフォーム・プロセッサ48を含み得る。
【0035】
プラットフォーム・メモリ46は、1つ又は複数のファイル、リスト、テーブルや他の、トレーディング注文12などの情報の配置を記憶するランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリー・メモリ(ROM)、磁気コンピュータ・ディスク、CD-ROMや他の磁気又は光記憶媒体や、何れかの他の揮発性又は非揮発性のメモリ装置の何れかの適切な配置を含む。
図1は、トレーディング・プラットフォーム50の内部にあるものとしてプラットフォーム・メモリ46を示しているが、プラットフォーム・メモリ46は、特定の実現形態に応じて、トレーディング・システム10の構成部分の内部又は外部にあり得る。更に、プラットフォーム・メモリ46は、トレーディング・システム10に使用するメモリ装置の何れかの適切な配置を達成するために、他のメモリ装置と別個であっても一体であってもよい。特定の実施例によれば、プラットフォーム・メモリ46は、受信キュー52、注文帳54、レーテンシ値ログ56、構成可能な条件16、タイマー・キュー58、及びプラットフォーム規則62を含み得る。
【0036】
受信キュー52は、ゲートウェイ・サーバ40から受け取られたトレーディング注文12、変更注文26、及び/又はテスト注文34の取入キューを表し得る。特定のトレーディング注文12、変更注文26、及び/又はテスト注文34の初期処理を行う前に、トレーディング・プラットフォーム50は、特定のトレーディング注文12、変更注文26、及び/又はテスト注文34を受信キュー52に記憶することができる。受信キュー52におけるトレーディング注文12、変更注文26、及び/又はテスト注文34は、時間の経過順に記憶され、先入先出(「FIFO」)順によって処理することができる。特定のトレーディング注文12、変更注文26、及び/又はテスト注文34が受信キュー52を通過すると、トレーディング・プラットフォーム50は、受付メッセージ32を生成し、プラットフォーム・メモリ46内の適切な注文帳54にトレーディング注文12、変更注文26、及び/テスト注文34を割り当てることができる。特定の実施例では、トレーディング・プラットフォーム50は、トレーディング注文12、変更注文26及び/又はテスト注文34が受信キュー52を通過した後に受付メッセージ32を生成することができるので、レーテンシ値14は、受信キュー52に少なくとも部分的に基づき得る。
【0037】
注文帳54は、トレーダ22から受け取られたトレーディング注文12に関する情報を記憶し、ソートし、処理するためのキュー、テーブル又はリストを表す。メモリにおける各注文帳54は、個別のトレーディング商品に関連付けることができる。特定の実施例では、特定の注文帳54は、特定のタイプのトレーディング注文12と関連付けることができる。例えば、プラットフォーム・メモリ46は、第1の証券に関連付けられた第1の注文帳54、及び第2の証券に関連付けられた第2の注文帳を含み得る。特定の実施例では、特定のトレーディング商品は、ビッドに対する第1の注文帳54(例えば、「ビッド帳」)、及びオファーに対する第2の注文帳54(例えば、「オファー帳」)に関連付けることができる。
【0038】
トレーディング・プラットフォーム50は、注文帳54におけるトレーディング注文12を監視して、注文12aと反対注文12bとの一致を識別することができる。特定の実施例では、同じトレーディング商品に対するものであり、同じ価格に対するものである場合、注文12a及び反対注文12bは一致する。例えば、単位毎$10.00でのトレーディング商品Xに対するビッドは、単位毎$10.00でのトレーディング商品Xのオファーに一致する。特定の実施例によれば、価格が交差している場合、トレーディング・プラットフォーム50は、注文12a及び反対注文12bをマッチングさせることができる。例えば、トレーディング・プラットフォーム50は、単位毎$10.00でのトレーディング商品Xに対するビッドを、単位毎$9.00でのトレーディング商品Xのオファーとマッチングさせることができる。特定の実施例では、反対注文12bは、特定のトレーディング商品を規定しない攻撃的なトレーディング注文12であり得る。例えば、反対注文12bは、現在の最も有利なビッド価格を目標とするトレーディング商品Xに対する「ヒット」であり得る。よって、トレーディング商品Xに対する最も有利なビッドが、$11の価格と関連付けられている場合、トレーディング・プラットフォーム50は、「ヒット」をビッドとマッチングさせ、$11の価格で上記取引を実行することができる。トレーディング・プラットフォーム50は、何れかの適切なタイプの、何れかの適切なトレーディング商品に対する注文12z、及び反対注文12bをマッチングさせるよう動作可能である。
【0039】
注文帳54における注文12aと反対注文12bとの一致が識別されると、トレーディング・プラットフォーム50は、潜在的なトレード記録64を生成することができる。潜在的な取引記録64は、特定の注文12aと特定の反対注文12bとの間の一致が識別されている旨のエントリ、メッセージや、他の適切なインディケータを表す。潜在的な取引記録64は、一致しているとして識別されている特定の注文12a、及び反対注文12bを示し得る。トレーディング・プラットフォーム50は次いで、潜在的な取引記録64をタイマー・キュー58に格納することができる。
【0040】
タイマー・キュー58は、潜在的な取引のレコード64を格納し、管理するためのキュー、テーブル又はリストを表す。タイマー・キュー58は、時間の構成可能な期間18に関連付けることができる。特定の取引レコードがタイマー・キュー58に格納されると、トレーディング・プラットフォーム50は、構成可能な期間18を開始させることができる。構成可能な期間18が満了すると、潜在的な取引のレコード64に関連付けられた特定の注文12a及び反対注文12bがなお一致しているか否かをトレーディング・プラットフォーム50は判定することができる。構成可能な期間18が満了して、特定の注文12a及び反対注文12bが一致している場合、トレーディング・プラットフォーム50は、特定の注文12a及び反対注文12bによる取引を実行することができる。しかし、構成可能な期間18が満了して、特定の注文12a及び反対注文12bが一致しない場合、トレーディング・プラットフォーム50は、特定の注文12a及び反対注文12bに係わる取引を阻止することができる。
【0041】
特定の実施例では、タイマー・キュー58をコールバック機能と関連付けることができる。構成可能な期間18が満了すると、潜在的な取引のレコード64に関連付けられた特定の注文12a及び反対注文12bがなお一致しているか否かを判定するよう通知され、プロンプトされ得る。特定の実施例では、タイマー・キュー58は、複数の潜在的な取引のレコード64を格納することができる。潜在的な取引のレコード64それぞれがタイマー・キュー58に入力されるにつれ、個別の構成可能な期間18を、その潜在的な取引のレコードについて開始させることができる。よって、第1の潜在的な取引のレコード64に構成可能な期間18は、特定の実施例では、第2の潜在的な取引のレコード64に構成可能な期間18と重なり得る。
【0042】
特定の注文12a及び反対注文12bに関連付けられた構成可能な期間18中に、特定の注文12a及び反対注文12bは、注文帳54に一覧化された状態に留まり得る。特定の実施例によれば、トレーディング・プラットフォーム50は、特定の注文12a又は反対注文12bに関連付けられた変更注文26を、構成可能な期間18中に受け取ることができる。特定の実施例では、トレーディング・プラットフォーム50は、受け取られた変更注文26に少なくとも部分的に基づいて特定の注文12a又は反対注文12bを取り消すことができる。他の実施例では、トレーディング・プラットフォーム50は、受け取られた変更注文26に少なくとも部分的に基づいて注文12a又は反対注文12bの価格、数量、及び/又は他の特性を変更することができる。変更注文26により、特定の注文12a及び反対注文12bが一致しない状態になった場合、構成可能な期間18が満了すると、トレーディング・プラットフォーム50は、特定の注文12aと反対注文12bとの間の取引の実行を阻止することができる。
【0043】
特定の実施例では、注文12aと反対注文12bとの間の取引の実行を阻止する工程は、注文帳54から注文12a及び/又は反対注文12bを削除する工程、注文12a又は反対注文12bを別の注文帳54に移動させる工程、市場優先度を第3のトレーディング注文12に割り当てる工程、及び/又は注文12a又は反対注文12bを第3のトレーディング注文12とマッチングさせる工程を含み得る。
【0044】
一例が、特定の実施例を例証する。トレーダAが、シェア毎$10.00でのトレーディング商品Xに対するビッドAをトレーディング・プラットフォーム50に送出する。トレーディング・プラットフォーム50はビッドAを注文帳54に格納する。その後、トレーダBは、シェア毎$10.00でのトレーディング商品Xに対するオファーBをトレーディング・プラットフォーム50に送出する。トレーディング・プラットフォーム50はオファーBを注文帳54に格納し、ビッドAとオファーBとの一致を識別する。トレーディング・プラットフォーム50は、ビッドA及びオファーBに関連付けられた潜在的な取引のレコード64を生成し、潜在的な取引のレコード64をタイマー・キューに格納する。潜在的な取引のレコード64をタイマー・キュー58に格納すると、トレーディング・プラットフォーム50は、構成可能な期間18を開始させる。構成可能な期間18中に、トレーディング・プラットフォーム50は、変更注文26をトレーダAから受け取る。変更注文26は、ビッドAを取り消すようトレーディング・プラットフォーム50に指示する。よって、トレーディング・プラットフォーム50はビッドAを取り消す。この例では、トレーディング・プラットフォーム50は、ビッドAを注文帳54から削除する。その後、構成可能な期間18は満了する。構成可能な期間18が満了すると、プラットフォーム・プロセッサ48は、注文帳54においてビッドA及びオファーBを求めて走査し、ビッドAが取り消された理由でビッドAとオファーBとの間に一致が存在しない旨を判定する。よって、トレーディング・プラットフォーム50は、ビッドA及びオファーBに係わる取引を実行しない。
【0045】
前述の例では、トレーディング・プラットフォーム50が、構成可能な期間18を開始させるよりも、ビッドA及びオファーBに係わる取引を、一致を当初識別すると、実行していた場合、トレーダAからの特定の変更注文26は、取引の阻止に間に合うように受け取られていなかったであろう。トレーダAが、オファーB前に特定の変更注文26を送出してしていた場合、かつ、特定の変更注文26が、トレーディング・システム10におけるレーテンシが理由で遅れていた場合、トレーディング・システム10におけるレーテンシは、トレーダAが望まなかった取引の実行に寄与したであろう。望ましくない取引の実行により、トレーダAがトレーディング注文12の送出を思いとどまることがあり得る。よって、望ましくない取引の実行を回避することにより、トレーディング・プラットフォーム50は、トレーダ22によって送出されるトレーディング注文12の数を増加させ、それにより、トレーディング・システム10における流動性が増加し得る。
【0046】
前述の例では、トレーディング商品Xの価格はドルで表している。しかし、特定のトレーディング商品の価格は、何れかの通貨、レートや他の適切な単位によって表すことができる。
【0047】
前述の通り、プラットフォーム・メモリ46は、レーテンシ値ログ56を含み得る。レーテンシ値ログ56は、マネージャ・サーバ30から受け取られ、かつ/又はトレーディング・プラットフォーム50によって求められる1つ又は複数のレーテンシ値14を備える。特定の実施例では、レーテンシ値ログ56は、クライアント20、マネージャ・サーバ30、ゲートウェイ・サーバ40、トレーディング・プラットフォーム50、ネットワーク60、並びに/又は、トレーディング・システム10における何れかの数と組み合わせとのハードウェア及び/若しくはソフトウェアに関連付けられたレーテンシ値14を含み得る。特定の実施例によれば、レーテンシ値ログ56は、特定のマネージャ・サーバ30に関連付けられた履歴レーテンシ値14を含み得る。他の実施例では、レーテンシ値ログ56は、複数の現在のレーテンシ値14を含み得る。ここで、現在のレーテンシ値14それぞれは、個別のマネージャ・サーバ30と関連付けられる。
【0048】
プラットフォーム・メモリ46は、1つ又は複数の構成可能な条件16を更に含み得る。構成可能な条件16は、レーテンシ値ログ56におけるレーテンシ値14、並びに/又はタイマー・キュー58に関連付けられた構成可能な期間18に関連付けられた閾値、制限、特性、及び/基準を規定することができる。例えば、レーテンシ値ログ56におけるレーテンシ値14が、構成可能な閾値を満たしている場合、構成可能な期間18が、特定の時間量に設定される旨を、構成可能な条件16は規定することができる。別の例として、構成可能な条件16は、レーテンシ値14が、構成可能な閾値を満たさない場合、構成可能な期間18がゼロに設定される旨を規定することができる。よって、構成可能な期間18は、レーテンシ値ログ56におけるレーテンシ値に少なくとも部分的に基づき得る。プラットフォーム・メモリ46は、何れかの適切な数及び組み合わせの構成可能な条件16を含み得る。
【0049】
特定の実施例では、トレーディング注文12を受け取ると、トレーディング・プラットフォーム50は、トレーディング注文12を送出した特定のトレーダ22、クライアント20、及び/又はマネージャ・サーバ30を判定することができる。特定の実施例によれば、特定のトレーディング注文12に関連付けられた構成可能な期間18は、特定のトレーディング注文12を送出した特定のトレーダ22、クライアント20、及び/又はマネージャ・サーバ30に少なくとも部分的に基づき得る。例えば、特定のレーテンシ値14に関連付けられたクライアント20及び/又はマネージャ・サーバ30からのトレーディング注文12は、異なるレーテンシ値14に関連付けられた別のクライアント20及び/又はマネージャ・サーバ30とは異なる構成可能な期間18を割り当てることができる。
【0050】
前述の通り、プラットフォーム・メモリ46は、プラットフォーム規則62を含み得る。プラットフォーム規則62は、前述の機能及び動作を行うためのソフトウェア命令を含む。
【0051】
プラットフォーム・メモリ46は、通信するようプラットフォーム・プロセッサ48に結合することができる。プラットフォーム・プロセッサ48は一般に、プラットフォーム・メモリ46に格納されたプラットフォーム規則62を実行するよう動作可能である。プラットフォーム・プロセッサ48は、前述の機能又は動作を提供するために1つ又は複数のモジュールにおいて実現される何れかの適切な組み合わせのハードウェア及びソフトウェアを含む。
【0052】
トレーディング・プラットフォーム50、並びにそれに関連付けられたインタフェース、プロセッサ、及びメモリ装置の内部構造は、柔軟性を有しており、トレーディング・プラットフォーム50の意図された動作を達成するよう容易に変更、修正、再配置、又は再構成することが可能である。
【0053】
前述の通り、クライアント20、マネージャ・サーバ30、ゲートウェイ・サーバ40、及びトレーディング・プラットフォーム50は、通信するよう1つ又は複数のネットワーク60を介して結合することができる。ネットワーク60は、データ伝送に適切な何れかの数及び組み合わせの有線及び/又は無線のネットワークを表し得る。ネットワーク60は例えば、ネットワーク・アドレス間でインターネット・プロトコル・パケット、フレーム・リレー・フレーム、非同期転送モードのセル、及び/他の適切な情報を通信することができる。ネットワーク60は、1つ若しくは複数のイントラネット、ローカル・エリア・ネットワーク、メトロポリタン・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、セルラー・ネットワーク、インターネットの全部若しくは一部、及び/又は、1つ若しくは複数の場所における何れかの他の通信システムを含み得る。
【0054】
トレーディング・システム10、並びにそれに関連付けられたサーバ、プロセッサ、及びメモリ装置の内部構造は、柔軟性を有しており、トレーディング・システム10の意図された動作を達成するよう容易に変更、修正、再配置、又は再構成することが可能である。特に、
図1は、トレーディング・プラットフォーム50とは別個のものとしてゲートウェイ・サーバ40を示すが、特定の実施例では、トレーディング・プラットフォーム50は、ゲートウェイ・サーバ40の機能及び動作を行うよう動作可能であり得る。
【0055】
動作中、トレーディング・システム10は、トレーディング注文12の処理においてレーテンシ値14を使用し、管理するよう動作可能である。特定の実施例によれば、マネージャ・サーバ30は、テスト注文34を生成し、トレーディング・プラットフォーム50に送信することができる。トレーディング・プラットフォーム50は、メモリ内の受信キュー52にテスト注文34を格納することができる。テスト注文34を受信キュー52から取り出すと、トレーディング・プラットフォーム50は、受付メッセージ32を生成し、マネージャ・サーバ30に送信することができる。特定の実施例では、マネージャ・サーバ30がテスト注文34を送信した時点、及びマネージャ・サーバ30が受付メッセージ32を受け取った時点に少なくとも部分的に基づいて、マネージャ・サーバ30はレーテンシ値14を求めることができる。マネージャ・サーバ30は次いで、レーテンシ値14をトレーディング・プラットフォーム50に送信することができる。
【0056】
他の実施例では、レーテンシ値14は、テスト注文34及び/又は他のメッセージの一方向の伝送に関連付けることができる。例えば、テスト注文34は、マネージャ・サーバ30がテスト注文34をトレーディング・プラットフォーム50に送信した時点を表す特定の時間値を含み得る。テスト注文34を受け取ると、トレーディング・プラットフォーム50は、テスト注文34における特定の時間値、及びトレーディング・プラットフォーム50がテスト注文34を受け取った時間に少なくとも部分的に基づいて、マネージャ・サーバ30からのテスト注文34の一方向の送信に関連付けられたレーテンシ値14を求めることができる。
【0057】
特定の実施例によれば、トレーディング・プラットフォーム50は、トレーディング注文12をクライアント20から受け取ることができる。トレーディング・プラットフォーム50は、プラットフォーム・メモリ46内の注文帳54にトレーディング注文12を格納することができる。注文帳54における特定の注文12aと反対注文12bとの間の一致を識別すると、トレーディング・プラットフォーム50は、特定の注文12a及び反対注文12bに関連付けられた潜在的な取引のレコード64を時間キューに生成することができる。潜在的な取引のレコード64を生成すると、トレーディング・プラットフォーム50は、構成可能な期間18を開始させることができる。構成可能な期間18は、トレーディング・プラットフォーム50によって受け取られ、かつ/又は求められる1つ又は複数のレーテンシ値に少なくとも部分的に基づき得る。特定の注文12a及び反対注文12bに関連付けられた構成可能な期間18中に、特定の注文12a及び反対注文12bは、注文帳54に格納された状態に留まり得る。
【0058】
構成可能な期間18中、トレーディング・プラットフォーム50は、特定の注文12a又は反対注文12bに関連付けられた変更注文26を受け取ることができる。特定の実施例では、トレーディング・プラットフォーム50は、受け取られた変更注文26に少なくとも部分的に基づいて特定の注文12a又は反対注文12bを取り消すことができる。他の実施例では、トレーディング・プラットフォーム50は、受け取られた変更注文26に少なくとも部分的に基づいて注文12a又は反対注文12bの価格、数量、及び/又は他の特性を変更することができる。変更注文26により、特定の注文12a及び反対注文12bが一致しない状態になった場合、構成可能な期間18が満了すると、トレーディング・プラットフォーム50は、特定の注文12aと反対注文12bとの間の取引の実行を阻止することができる。特定の注文12aと反対注文12bとの間の取引の実行を阻止する工程は、注文帳54から特定の注文12a又は反対注文12bを削除する工程、注文12a又は反対注文12bを別の注文帳54に移動させる工程、市場優先度を第3のトレーディング注文12に割り当てる工程、及び/又は特定の注文12a若しくは反対注文12bを第3のトレーディング注文12とマッチングさせる工程を含み得る。
【0059】
図2は、特定の実施例による、注文帳54、レーテンシ値ログ56、構成可能な条件16、受信キュー52、及びタイマー・キュー58を備えた例示的なプラットフォーム・メモリ46を示す。この例では、レーテンシ値ログ56は、複数のマネージャ・サーバ30に関連付けられたレーテンシ値14を備える。各レーテンシ値14は、個別のマネージャ・サーバ30から受け取られている。マネージャ・サーバ30は、テスト注文34及び受付メッセージ32に少なくとも部分的に基づいてレーテンシ値14を求めるよう動作可能である。特に、マネージャ・サーバ30は、テスト注文34をトレーディング・プラットフォーム50に送信する。テスト注文34を受け取ると、トレーディング・プラットフォーム50は、受付メッセージ32を生成し、マネージャ・サーバ30に送信することができる。マネージャ・サーバ30がテスト注文34を送信した時点、及びマネージャ・サーバ30が受付メッセージ32を受け取った時点に少なくとも部分的に基づいて、マネージャ・サーバ30はレーテンシ値14を求めることができる。マネージャ・サーバ30は次いで、レーテンシ値14をトレーディング・プラットフォーム50に送信することができる。
【0060】
この例では、プラットフォーム・メモリ46におけるレーテンシ値ログ76は、複数のマネージャ・サーバ30からのレーテンシ値14を備える。特に、マネージャ・サーバAは、0.22秒のレーテンシ値14と関連付けられ、マネージャ・サーバBは、0.31秒のレーテンシ値14と関連付けられ、マネージャ・サーバCは0.57秒のレーテンシ値14と関連付けられ、マネージャ・サーバDは、0.12秒のレーテンシ値14と関連付けられる。
【0061】
例示的なプラットフォーム・メモリ46は、複数の構成可能な条件16を更に備える。第1の構成可能な条件16は、レーテンシ値ログ56におけるレーテンシ値14全てが0.30秒以下の場合、構成可能な期間18がゼロであるというものである。第2の構成可能な条件16は、レーテンシ値ログ56における何れかのレーテンシ値14が0.30秒超0.60秒未満の場合、構成可能な期間18が0.20秒であるというものである。第3の構成可能な条件16は、レーテンシ値ログ56における何れかのレーテンシ値14が0.60秒以上の場合、構成可能な期間18が0.40秒であるというものである。
【0062】
この例は、特定のレーテンシ範囲及び特定の構成可能な期間18を示しているが、構成可能な条件16並びに/又は構成可能な期間18に関連付けられたレーテンシ範囲及び/若しくは他の値が、前述の値及び/又は範囲より下、前述の値及び/又は範囲内、又は前述の値及び/又は範囲より上であり得る。
【0063】
この例では、プラットフォーム・メモリ46は、2つの注文帳54(すなわち、ビッド帳54及びオファー帳54)を更に備える。当初、ビッド帳54は、$6.00の価格に関連付けられたビッドA、及び$8.00の価格に関連付けられたビッドBを含む。当初、オファー帳54は、$8.00の価格に関連付けられたオファーMを含む。
【0064】
プラットフォーム・プロセッサ48は、ビッド帳54及びオファー帳54を監視して、注文12aと反対注文12bとの間の一致を識別する。この例では、14:22:27.04に、プラットフォーム・プロセッサ48は、オファーMがビッドBに一致している旨を判定する。プラットフォーム・プロセッサ48は次いで、オファーM及びビッドBに関連付けられた潜在的な取引のレコード64をタイマー・キュー58に格納する。レーテンシ値ログ56は、0.30秒と0.60秒との間のレーテンシ値14を備えているので、タイマ―・キュー58に関連付けられた構成可能な期間18は0.20秒である。この例では、構成可能な期間18中に、プラットフォーム・プロセッサ48は、オファーM及びビッドBに関連付けられた変更注文26をタイマー・キュー58から取り出さない。構成可能な期間18が14:22:27.04に満了すると、トレーディング・プラットフォーム50は、注文帳54を走査し、オファーM及びビッドBがなお一致している旨を判定する。よって、トレーディング・プラットフォーム50は、オファーM及びビッドBによる取引を実行する。
【0065】
プラットフォーム・プロセッサ48は後に、$8.00の価格に関連付けられたビッドCを受信キュー52から取り出す。プラットフォーム・プロセッサ48はビッドCをビッド帳54に格納する。プラットフォーム・プロセッサ48に次いで、$8.00の価格に関連付けられたオファーNを受信キュー52から取り出す。オファーNをオファー帳に格納した後、プラットフォーム・プロセッサ48は、オファーNがビッドCに一致している旨を14:23:38:24で判定する。プラットフォーム・プロセッサ48は次いで、オファーN及びビッドCに関連付けられた潜在的な取引のレコード64を生成し、タイマー・キュー58に格納する。オファーN及びビッドCの、潜在的な取引のレコード64に関連付けられた構成可能な期間(例えば、14:23:38.44に先行)中、プラットフォーム・プロセッサ48は、ビッドCを取り消すようプラットフォーム・プロセッサ48に指示する変更注文26を受信キュー52から取り出す。その結果、プラットフォーム・プロセッサ48は、ビッドCをビッド帳54から削除する。この例では、構成可能な期間18が14:23:38:44に満了すると、プラットフォーム・プロセッサ48は注文帳54を走査し、ビッドCが取り消されている理由でビッドCとオファーNとの間の先行して識別された一致がもう有効でない旨を判定する。よって、トレーディング・プラットフォーム50は、ビッドC及びオファーNによる取引を実行しない。
【0066】
例示的な受信キュー52は、プラットフォーム・プロセッサ48の処理を待っている複数のトレーディング注文12、変更注文26、及びテスト注文34を含む。この例では、受信キュー52におけるテスト注文34は、価格と関連付けられていない。テスト注文34は、ダミー注文及び/又は疑似注文を表す。テスト注文34は、疑似のトレーディング商品と関連付けられているので、トレーディング・プラットフォーム50は、テスト注文34に係わる取引は何ら実行しない。
【0067】
前述の例では、トレーディング注文12の価格はドルで表している。しかし、特定のトレーディング商品の価格は、何れかの通貨、レートや他の適切な単位によって表すことができる。
【0068】
前述の例では、レーテンシ値14を秒単位で表している。しかし、レーテンシ値14は、何れかの適切な単位、及び/又は単位の組み合わせによって表し得る。
【0069】
前述の例では、マネージャ・サーバ30はレーテンシ値14を求める。特定の実施例では、マネージャ・サーバ30及び/又はトレーディング・プラットフォーム50は、一方向及び/又は往復の通信に関連付けられたレーテンシ値14を求めることができる。
【0070】
前述の例は、0.20秒及び0.40秒の構成可能な期間18を示す。構成可能な期間18は、何れかの適切な時間量であり得る。
【0071】
本発明は、技術上の重要な利点をいくつか有する。本発明の種々の実施例は、これらの利点を何ら有しない場合があり、これらの利点の一部又は全部を有する場合もある。一利点として、トレーディング・プラットフォーム50は、トレーディング・システム10におけるレーテンシを監視し、補償するよう動作可能である。特に、注文12a及び反対注文12bに係わる潜在的な取引を識別すると、トレーディング・プラットフォーム50は、構成可能な期間18に関連付けられたタイマー・キュー58に、潜在的な取引のレコード64を入力するよう動作可能である。構成可能な期間18が満了すると、トレーディング・プラットフォーム50は、潜在的な取引がなお有効であるか否かを判定するよう動作可能である。トレーディング・システム50は、潜在的な取引がもう有効でない旨を判定した場合、潜在的な取引の実行を阻止することができる。よって、トレーディング・システム10は、望ましくない取引の実行を阻止することができる。トレーディング・システム10はそれにより、トレーダ22がトレーディング活動に参加することを奨励することができる。トレーディング活動の増加により、トレーディング・システム10における流動性が増加し得る。
【0072】
図3は、特定の実施例による、トレーディング注文12に対するレーテンシ保護の提供のフローチャートである。方法は、工程302に始まる。工程302では、トレーディング・プラットフォーム50が、テスト注文34をマネージャ・サーバ30から受け取る。トレーディング・プラットフォーム50は当初、テスト注文34を受信キュー52に記憶し得る。テスト注文34を受信キュー52から取り出すと、プラットフォーム・プロセッサ48は受付メッセージ32を生成し得る。工程304で、プラットフォーム・プロセッサ48は受付メッセージ32をマネージャ・サーバ30に送信する。受付メッセージ32を受け取ると、マネージャ・サーバ30はレーテンシ値14を求める。レーテンシ値14は、テスト注文34がトレーディング・プラットフォーム50に送出された特定の時点、及び、マネージャ・サーバ30が受付メッセージ32を受け取った特定の時点に少なくとも部分的に基づき得る。工程306で、プラットフォーム・プロセッサ48は、レーテンシ値14をマネージャ・サーバ30から受け取る。
【0073】
工程308で、プラットフォーム・プロセッサ48は、プラットフォーム・メモリ46内の注文帳54に記憶された注文12a及び反対注文12bに関連付けられた潜在的な取引を識別する。工程310で、プラットフォーム・プロセッサ48は、受け取られたレーテンシ値14が、構成可能な条件16を満たしているか否かを判定する。特定の実施例では、構成可能な条件16は、レーテンシ値の閾値と関連付けることができる。プラットフォーム・プロセッサ48が工程310で、構成可能な条件16をレーテンシ値14が満たしていない旨を判定した場合、方法は工程316に進み得る。工程316で、プラットフォーム48は、注文12a及び反対注文12bによる取引を実行する。
【0074】
しかし、プラットフォーム・プロセッサ48が工程310で、構成可能な条件16をレーテンシ値14が満たしている旨を判定した場合、工程312で、プラットフォーム・プロセッサ48は、構成可能な期間18を開始させる。構成可能な期間18が満了すると、プラットフォーム・プロセッサ48は工程314で、注文12aが反対注文12bになお一致しているか否かを判定する。プラットフォーム・プロセッサ48が工程314で、注文12aがなお反対注文12bに一致している旨を判定した場合、工程316で、プラットフォーム・プロセッサ48は、注文12a及び反対注文12bによる取引を実行する。しかし、プラットフォーム・プロセッサ48は、工程314で、注文12aが反対注文12bに一致しない旨を判定した場合、工程318で、潜在的な取引の実行を阻止する。特定の実施例では、注文12aと反対注文12bとの間の取引の実行を阻止する工程は、注文帳54から注文12a及び/若しくは反対注文12bを削除する工程、注文12a若しくは反対注文12bを別の注文帳54に移動させる工程、市場優先度を第3のトレーディング注文12に割り当てる工程、及び/又は注文12a若しくは反対注文12bを第3のトレーディング注文12とマッチングさせる工程を含み得る。
【0075】
本発明をいくつかの実施例において説明したが、数限りない変更及び修正を当業者は思いつくことができ、本発明が、特許請求の範囲記載の範囲内に収まる前述の変更及び修正を包含することが意図されている。