(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ケースと、このケース内に設けられた、ポップコーン原料を装入する鍋、この鍋に対して開閉自在とされた蓋、該鍋を加熱するヒータ、鍋内のポップコーン原料を撹拌する撹拌棒、この撹拌棒を回転させる回転シャフト、を備えたポップコーン製造装置であって、前記回転シャフトを前記ヒータ上面中央から前記鍋に形成した開口部を通じて突出させ、かつ前記ヒータを前記鍋が傾動で移動しないように配置可能とすると共に前記ケースの内側面に設けた支持部により傾動可能に支持される構成とし、さらに、前記蓋を、前記ヒータを傾動させた際の勾配の下方側が開端とされると共に上方側が閉端とされ、該ヒータの傾動に応じて前記開端側が開く構成としたことを特徴とするポップコーン製造装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のポップコーン製造装置は、
図1〜
図8を参照して説明する以下の形態により実施される。ポップコーン製造装置1は、次の構成とされる。2は、筐体であり、この筐体2は、上段に例えばガラスなどで側面三方を囲ったケース2Aと、下段に例えばステンレスなどで側面四方を覆ったラック2Bと、ケース2Aの上面を覆う天井部2Cとが、支柱2aにより組み立てられている。
【0012】
天井部2Cには、ケース2A内を上方から照らす照明部2Ca及び外部に向けて告知するための装飾照明部2Cb、及びポップコーン製造装置1全体の駆動制御のための制御部2Cc、この制御部2Ccにより制御されて食用油を滴下するた滴下機構2Cdが内部に設けられている。
【0013】
ラック2Bには、ポップコーン原料や製造に必要な食用油その他必要な材料や備品を収納する収納部2Baと、ポップコーン製造装置1全体の駆動源となる電源装置2Bbとが、内部に設けられている。また、ラック2Bの下面には四隅にロック可能な車輪2Bcが設けられている。
【0014】
ケース2Aは、後述の各部材が収容されてポップコーン原料からポップコーンを製造し、製造後のポップコーンを貯蔵する部位である。ケース2Aの内部における、ラック2Bの上部を隔てる部位(以下、底面という)には、後述の篩板2Aaを介した未発泡のポップコーン原料を集合させるために、底面中央が下方に傾斜した集合板2bと、この集合板2bの下方傾斜端に形成された開口の下部に配置された集合箱2cと、が設けられている。この集合箱2cは、ケース2Aの側面において引き出して取り出すことができるように構成されている。
【0015】
ケース2Aの底面部位における一内側面には、ケース2A内を保温するための保温ヒータ2dと、この保温ヒータ2dの熱を該ケース2A内全域へ行き渡らせるためのファン2eとが設けられている。さらに、ケース2Aの底面部位における内側面には、例えば上下方向に3段で、各段における水平方向には複数のボス2fが形成されている。なお、このボス2fの最下段は、保温ヒータ2dとファン2eを設けた位置よりも高い位置としている。
【0016】
ケース2Aのボス2fには、篩板2Aaが高さ調節可能に架けられる。この篩板2Aaは、その前面に表裏を貫通する孔2Aaaが形成されている。篩板2Aaはケース2Aにおける内底面を構成し、上記ボス2fに架ける位置(高さ)を変更することでポップコーンの貯蔵量を可変とする。
【0017】
すなわち、最下段のボス2fに篩板2Aaを架ければケース2Aにおける内底面の高さが低くなるので、その分だけポップコーンの貯蔵量を増量することができ、一方、最上段のボス2fに篩板2Aaを架ければケース2Aにおける内底面の高さが高くなるので、その分だけポップコーンの貯蔵量を減量することができる。
【0018】
篩板2Aaには、その板全域に表裏を貫通する孔2Aaaが形成されている。孔2Aaaは、ポップコーン原料の平均粒径より大きい径で発泡したポップコーンの平均粒径より小さい径とされている。
【0019】
篩板この篩板2Aaにおける孔2Aaaは、上述のとおり、未発泡のポップコーン原料をこの篩板2Aaの裏面側に形成されたケース2Aの底面へとふるい落とす機能と、篩板2Aa上で貯蔵されたポップコーンを保温するために、保温ヒータ2dからファン2eで送られる熱風を篩板2Aa上面へ送る機能と、を果している。
【0020】
3は、ケース2Aの内部における一側面に設けられ、2本のアーム3A,3Aと機構収納部3Bとから構成された支持部である。支持部3のアーム3A,3Aは同高さ位置で対向状に設けられ、その対向間隔が後述のヒータ4の外径より若干大きい程度とされている。アーム3A,3Aのケース2Aの内側面に設けた側と反対側の端部(以下、先端部という)には、上方が開放された軸受部3Aaが各々形成されている。
【0021】
機構収納部3Bは、アーム3A,3Aの対向面間でヒータ4の中心位置より若干だけケース2Aの中心方向に突出して、かつ高さ方向は該ヒータ4の下面位置とされた伝達部3Baと、アーム3A,3Aのケース2Aの内側面に設けた側において伝達部3Baの下部に設けられた駆動部3Bbとからなる。
【0022】
駆動部3Bbには、後述する回転シャフト5を駆動するためのモータ3Bbaとヒータ4からの配線(参照番号無)が集合されて収納されている。モータ3Bbaは本実施例では回転軸3Bbbを上方に向けて配置しており、軸端には傘歯車3Bbcが設けられている。
【0023】
伝達部3Baには、前記配線が収納されると共に、両端に傘歯車3Baa,3Babを設けた伝達軸3Bacが設けられている。伝達軸3Bacの、一端の傘歯車3Baaは回転シャフト5の下端に設けた傘歯車5aと噛合し、他端の傘歯車3Babはモータ3Bbaの回転軸3Bbbに設けた傘歯車3Bbcと噛合する。つまり、モータ3Bbaの垂直方向に延びた回転軸3Bbbの回転動力は、伝達軸3Bacにより一旦水平方向に変換されて、垂直方向に延びた回転シャフト5にて再度方向変換されることになる。
【0024】
本実施例においては、駆動部3Bbのケース2A側の部位において、伝達部3Baを経由したヒータ4の電源及び駆動用の配線、及びモータ3Bbaの電源及び駆動用の配線が、支持部3における該駆動部3Bbにおいて中継されて、上記天井部2Cに設けた制御部2Ccからの配線と、さらにラック2Bに設けた電源装置2Bbの配線と、ピン接続されるように構成されている。
【0025】
すなわち、従来では、例えばモータ3Bbaが故障などした場合は、モータ3Bbaと接続された制御部及び電源装置を露出させたり取り出したりして、交換作業をしなければならなかったが、上記のように構成することで、モータ3Bbaを交換したり保守作業などする際には、この支持部3においてモータ3Bbaだけを取り外すことができる。また、例えばヒータ4、制御部2Cc、電源装置2Bbの各部材が支持部3で全てピン接続とされていることで該支持部3でピン接続を解除すれば独立的に扱えるから、当該部材の交換や保守作業も同様に容易に行える。
【0026】
4は、後述する鍋6を加熱するためのヒータである。このヒータ4は、加熱体4Aと、鍋6がを傾動で移動しないように配置可能とする例えば断面凹形状の外鍋4B、とから構成されている。加熱体4Aは、例えば円環状の電気抵抗により発熱する部材を例えば内外環にして外鍋4Bの内底面に配置している。この加熱体4Aの制御用、電源用の配線は、上記のとおり支持部3における伝達部3Baを介して駆動部3Bbでピン接続にて中継されて制御部2Cc、電源装置2Bbへ接続されている。
【0027】
ヒータ4における外鍋4Bは、鍋6を内嵌可能としており、その外側に、支持部3におけるアーム3A,3Aの軸受部3Aa,3Aaで受けられる傾動軸4Baが、該軸受部3Aa,3Aaに対応して設けられている。また、外鍋4Bの外側において、一方の傾動軸4Baの近傍にはハンドル4Bbが設けられている。ヒータ4(外鍋4B)は、ハンドル4Bbを操作して、傾動軸4Baを中心に、軸受部3Aa及び伝達部3Baで水平となっているヒータ4(外鍋4B)を傾動させる構成とされている。
【0028】
また、外鍋4Bの内底面で加熱体4Aの中央には孔4aが形成されており、ここに回転シャフト5の軸方向途中部位に設けた軸受5Aが孔4aに対して取り外し可能に設けられている。回転シャフト5は、外鍋4Bの傾動動作に伴って伝達軸3Bacとの伝達が断たれ、外鍋4Bの水平動作に伴って伝達軸3Bacと伝達が継がる構成とされている。
【0029】
5は、モータ3Bbaにより回転する回転シャフトである。この回転シャフト5は上述のとおり、モータ3Bbaによる回転軸3Bbb及び傘歯車3Bbcの回転が、伝達軸3Bacの傘歯車3Bab及び3Baaを介して伝達され、該回転シャフト5の軸途中に設けられた軸受5Aを介した一方端に設けた傘歯車5aに伝達されることで回転する。
【0030】
回転シャフト5の軸途中には軸受5Aが設けられており、この部位より伝達部3Ba側の回転シャフト5との噛合の継断自在で、ヒータ4の外鍋4Bの孔4aに対して取り外し可能とされている。回転シャフト5の軸受5Aを介した他端は、頭部に雌ねじ5bが形成され、ここに蝶ねじ5cがカバー部5Bを介して螺入される。
【0031】
回転シャフト5の頭部にはカバー5Bが被せられおり、このカバー5Bは底面を有しないと共に頭部に上面を有する筒状とされている。カバー5Bの頭部つまり上面にはねじ孔5dが形成されており、このねじ孔5dから上記蝶ねじ5cが、回転シャフト5の頭部の雌ねじ5bに向けて螺入される。また、カバー5Bの頭部の一部には撹拌棒5Cが設けられる。
【0032】
撹拌棒5Cは、回転シャフト5及びカバー5Bと共に鍋6内において回転する。撹拌棒5Cの先端方向は水平部5Caが設けられ、この水平部5Caの面が斜めに傾斜した状態とされ、鍋6の高さ(深さ)方向の半分程度の高さに位置するように構成されている。
【0033】
6は、ヒータ4の外鍋4Bに嵌入される鍋であり、この鍋6は、中央部に突部6Aが形成されている。突部6Aは、底面を有しないと共に頭部に上面を有する筒状とされており、頭部には回転シャフト5が突出する孔6aが形成されている。つまり、回転シャフト5は、ヒータ4の外鍋4Bを貫通して、鍋6の突部6Aの孔6aから突出する。
【0034】
鍋6と回転シャフト5の関係は、突部6Aの孔6aから回転シャフト5が突出し、突部6Aの外面を覆うようにカバー5Bが被せられ、カバー5Bを介して回転シャフト5の頭部に蝶ねじ5cが設けられる構成である。したがって、鍋6の表裏はカバー5Bによって遮断されるから、鍋6内のポップコーン原料や撹拌棒5Cによる撹拌で生じた該原料の殻かすなどが鍋6からヒータ4へ漏れることがない。
【0035】
鍋6の上面開口には蓋6Bが設けられている。蓋6Bは、ヒータ4の外鍋4Bを覆う外径とされている。また、蓋6Bは、2分割され、ヒータ4を傾動させた際の勾配の下方側が開端とされ、上方側が閉端とされる。蓋6Bにおける前記開端と閉端との境には蝶番6bが設けられ、前記のとおりヒータ4の傾動に応じて開端側が開く構成とされている。閉端側は、ヒータ4の外鍋4Bの縁部に対して取り付けられる構成とされている。
【0036】
また、蓋6の閉端の上面には、漏斗6cが設けられている。この漏斗6cは、ケース2Aの内部における上方に設けた滴下機構2Dより滴下される食用油を受けるためのものである。漏斗6cの内部にはフィルター(不図示)が設けてあり、中空滴下される食用油に混じって不純物が鍋6内に混入することを防止している。
【0037】
上記構成のポップコーン製造装置1は、次のようにしてポップコーンを製造する。鍋6内にポップコーン原料を装入し、蓋6Bを閉状態、つまりヒータ4を水平状態にしたうえで、制御部2Ccにおいて電源オンにして全体を駆動する。
【0038】
制御部2Ccは、ヒータ4(加熱体4A)を加熱し、例えば、この加熱の所定時間後、滴下機構2Cdよりポップコーン原料に応じた食用油を滴下し、回転シャフト5を駆動すべくモータ3Bbaをオンにする。また、制御部2Ccは、ポップコーン製造開始と同時に又は任意で、保温ヒータ2d及びファン2eをオンにして、出来上がったポップコーンをケース2A内で保温する状態とする。
【0039】
鍋6内では、ポップコーン原料が撹拌棒5Cにより加熱されつつ撹拌され、所定温度に達すると、ポップコーン原料が発泡してポップコーンとなる。制御部2Ccは、ポップコーン原料に応じた前記の一連の時間の経過後、つまりポップコーン原料の量によってレシピで設定された所定の製造時間の経過後に、モータ3Bba、ヒータ4の駆動をオフにする。
【0040】
モータ3Ba及びヒータ4の駆動がオフになった後、作業者がハンドル4Bbを操作してヒータ4ごと傾動させると、この傾動に応じて蓋6Bの開端が開き、鍋6内のポップコーンをケース2A内における篩板2Aa上へ投下されることになる。篩板2Aa上では未発泡のポップコーン原料だけが孔2Aaaを通過して集合板2bを介して集合箱2cで集められる。
【0041】
さらに多くのポップコーンを製造するには、ハンドル4Bbの操作によりヒータ4の傾動を水平に戻し、再度、鍋6にポップコーン原料を装入し、上記の動作を繰り返す。
【0042】
すなわち、本発明のポップコーン製造装置1は、回転シャフト5をヒータ4上面中央から鍋6に形成した開口部(突部6A及び孔6a)から突出させ、かつヒータ4が鍋6を嵌入可能な断面凹形状とすると共にケース2A内側面の支持部3により傾動可能に支持されるから、従来のように、鍋内のポップコーンを鍋外へ取り出す際に該鍋を取り出したり、傾ける際に、上方から延びたシャフトを一旦外したりする手間や、操作の邪魔になることなく、容易に鍋6内のポップコーンを鍋6外へ投下することができる。
【0043】
つまり、本発明のポップコーン製造装置1は、上記のとおり、鍋6内にある出来上がったポップコーンをケース2A内へ排出するには、ハンドル4Bbを回転させて、ヒータ4ごと傾動させればよく、極めて簡単かつ容易に行うことができる。
【0044】
上記のようにポップコーンを製造するうち、特にケース2A内の各部材は例えば食用油やその他ポップコーン原料の殻かすなどが付着して、いずれ清掃や保守作業が必要となる。このとき、本発明のポップコーン製造装置1は上記構成としていることで、清掃や保守作業が極めて簡便となる。以下に、本発明の清掃や保守作業の簡便性について説明する。
【0045】
すなわち、本発明のポップコーン製造装置1は、回転シャフト5をヒータ4上面中央から鍋6に形成した開口部(突部6A及び孔6a)から突出させ、かつヒータ4が鍋6を嵌入可能な断面凹形状とすると共にケース2A内側面の支持部3により傾動可能に支持されるから、従来のように、鍋を取り外すのにケースの上方から延びた回転シャフトが邪魔になることがない。
【0046】
このことから、定常的に汚れが生じる鍋6は、蓋6Bを外して、カバー5Bの頭部に設けた蝶ねじ5cを外し、該カバー5Bと共に撹拌棒5Cを回転シャフト5から取り外すことで、ヒータ4の外鍋4Bから容易に取り出すことができる。このときに、カバー5Bや撹拌棒5C、及び蓋6Bも同様に清掃すればよい。なお、ヒータ4の外鍋4Bの内底部は鍋6が内嵌していることでさほど汚れることがない。
【0047】
また、ヒータ4を、例えば定期的に汚れを清掃したり、例えば破損して交換したり、する場合にケース2A外に取り出すときには、伝達部3Baにおいて該ヒータ4Aに電力供給用及び制御用の配線がピン接続されているので、ヒータ4だけを容易に取り外すことができる。このときに、回転シャフト5も必要であれば清掃を行えばよい。なお、回転シャフト5は、カバー5B及び鍋6の突部6A内にあるので、著しく汚れることはない。
【0048】
電気・電子部品が破損して交換する場合、例えば、電源装置2Bb、照明部2Ca、装飾照明部2Cb、制御部2Cc、滴下機構2Cd、保温ヒータ2d、ファン2e、モータ3Bba、は、全て上記のようにケース2A、ラック2B、天井部2Cのブロック単位で、コネクタをピン接続しているので、筐体2全体を分解して配線を引き出してパーツを取り出して交換するといったことなく、そのブロック部位を分解してパーツだけを容易に取り出して交換することができる。
【0049】
したがって、本発明のポップコーン製造装置1は、清掃作業が容易に行えるので、常に衛生的に保つことができ、また、仮に汚れが酷かったり、破損・故障などして部品を取り替えたりするにも非常に簡便かつ容易であることから、保守作業を行いながら長期に亘って使用することができる。