特許第5793324号(P5793324)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5793324
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】回転速度検出器
(51)【国際特許分類】
   G01P 3/488 20060101AFI20150928BHJP
   G01D 5/245 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
   G01P3/488 M
   G01D5/245 L
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2011-72967(P2011-72967)
(22)【出願日】2011年3月29日
(65)【公開番号】特開2012-207984(P2012-207984A)
(43)【公開日】2012年10月25日
【審査請求日】2014年3月26日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504356203
【氏名又は名称】株式会社カコテクノス
(74)【代理人】
【識別番号】110000822
【氏名又は名称】特許業務法人グローバル知財
(72)【発明者】
【氏名】福原 充
(72)【発明者】
【氏名】前條 俊夫
(72)【発明者】
【氏名】味地 淳
【審査官】 森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】 実開平2−107021(JP,U)
【文献】 特開平11−223641(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01P3/
G01D5/
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円周方向に順次凹部と凸部が設けられ回転する円盤状の磁性体である検出板と、該検出板の回転速度を検出する電気・磁気変換部から構成される回転速度検出器であって、
前記電気・磁気変換部は、
断面コ字状の磁性体であるコアと、
前記コアの一方の端部に設けられた第1永久磁石と、
前記第1永久磁石を端部に有する前記コアの一方の腕部にのみ巻回された検出コイルと、
前記検出コイルが巻回されない前記コアの他方の腕部を形成する第2永久磁石と、
から成り、
前記第2永久磁石は、前記第1永久磁石よりも磁力が大きくなるようにし、前記コアの両側にそれぞれ設けられた前記第1永久磁石と前記第2永久磁石は、異なる極性が隣接するように配置されたことを特徴とする回転速度検出器。
【請求項2】
前記第2永久磁石は、前記コアの腕部の長さ方向に、前記第1永久磁石よりも磁石の長さを長くしたことを特徴とする請求項1に記載の回転速度検出器。
【請求項3】
前記検出コイルが巻回された前記コアの腕部の中心は、前記検出板の厚み方向の中央部に配設され、前記検出コイルが巻回されない前記コアの腕部の中心は、前記検出板の厚み方向の縁部に配設されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転速度検出器。
【請求項4】
前記コアのコ字状の断面は、前記検出板の回転軸方向と斜めに交差するように、前記コアが配置されたことを特徴とする請求項3に記載の回転速度検出器。
【請求項5】
前記コアの第1永久磁石端と第2永久磁石端の前記検出板の周方向の間隔Pは、前記検出板の凸部間隔Tに対して、P=n×T(n=0〜3)となるように、前記コアが配置されたことを特徴とする請求項1に記載の回転速度検出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車や自動車等の車両や工作機器等に用いられ、モータ等の回転速度を検出する回転速度検出器の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、断面コ字状の磁性体であるコアと、コア上に巻回されコア中の磁束密度の変化を電気信号に変換する検出コイルと、コアの端部にあってコアに磁束を供給する永久磁石とを有する電気・磁気変換部と、被検出物と同期して回転する円盤状の磁性体であって、その端面には円周方向に順次凹部と凸部とを有する検出板とを備えた構成の回転速度検出器が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
上記の従来の回転速度検出器では、コアの端部にコアに磁束を供給する永久磁石を配置することにより、製造が容易になると共に、磁束が効率よく磁路に供給され、起電力が向上するという利点がある。
しかしながら、図2に示すように、従来の回転速度検出器は、断面コ字状のコアの両腕部にそれぞれ分割して検出コイルが均等に巻回されているために、各検出コイルは互いに接触しないところまでしか巻回できないといった制約があり、起電力を向上させるために検出コイルの巻数を増やすには線径を小さくしなければならなかった。線径を小さくすると、断線し易くなり、信頼性が低下する。そのため、限定されたスペースに多くの検出コイルを巻回させるという要求と、検出コイルの線径を太くして断線し難くして信頼性を向上させる要求とは、トレードオフの関係にあった。
また、従来の回転速度検出器では、検出コイル2個を直列に接続する必要があるため、接続の信頼性を確保する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−223641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、限定されたスペースに多くの検出コイルを巻回させるという要求と、検出コイルの線径を太くして断線し難くして信頼性を向上させる要求とがトレードオフの関係では無く、限定されたスペースに太い検出コイルを多く巻回させることができるように、従来の回転速度検出器の構成を改良したものである。
すなわち、本発明は、検出コイルが断線し難い優れた信頼性を確保し、限定されたスペースに収納できる小型高出力の回転速度検出器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく、本発明の第1の観点の回転速度検出器は、円周方向に順次凹部と凸部が設けられ回転する円盤状の磁性体である検出板と、該検出板の回転速度を検出する電気・磁気変換部から構成される回転速度検出器であって、
電気・磁気変換部は、
1)断面コ字状の磁性体であるコアと、
2)コアの一方の端部に設けられた第1永久磁石と、
3)第1永久磁石を端部に有するコアの一方の腕部にのみ巻回された検出コイルと、
4)検出コイルが巻回されないコアの他方の腕部を形成する第2永久磁石と、
から成り、第2永久磁石は、第1永久磁石よりも磁力が大きくなるようにし、
5)コアの両側にそれぞれ設けられた第1永久磁石と第2永久磁石は、異なる極性が隣接するように配置された構成である。
【0007】
かかる構成によれば、コアの腕部の片側のみに検出コイルが巻回されることで、検出コイルの円筒外径を大きくすることができるので、従来と比べて、多くの検出コイルを巻回することができ、或いは、検出コイルの線径を太くできる。検出コイルの線径を太くできることにより、検出コイルが断線し難くなり、検出器の信頼性を向上させることができる。太い線径の検出コイルを用いることにより、巻回時や動作時における振動衝撃などによる断線のリスクを低減できる。
【0008】
ここで、コアは磁路に平行な断面がコ字状であって、端部を検出板の端面に対向しうるものであればその大きさや形状は特に限定されるものではない。また、コアの断面も厳密な意味でのコ字状のものに限定されず、U字状やC字状に近い形状でもよい。コアの磁路に垂直な断面形状は、特に限定されず円形であっても角型であってもよい。好ましくは、円形や楕円形が好ましい。また、コアの材質は、磁性体であれば特に限定されず、電磁軟鉄、ケイ素鋼、パーマロイ、フェライト、アモルファス合金等の高透磁率材が好適に用いられる。
【0009】
また、コアの端部に設けられる永久磁石は、必要な起電力を生じるための磁束を供給しうるものであれば特に限定されず、大きさや形状は任意である。好ましくは、コアの垂直断面形状に等しい断面形状を有する円柱体または角柱体がよい。永久磁石として、例えば、フェライト系、アルニコ系、ネオジム系、サマリウム・コバルト系などが好適に用いられる。
【0010】
また、コアの両側にそれぞれ設けられた第1永久磁石と第2永久磁石は、異なる極性が隣接するように配置されることにしたのは、第1永久磁石と第2永久磁石が互いに干渉せず磁気的に直列機能を持たせるためである。
【0011】
上記の検出コイルが巻回されたコアの腕部の中心は、検出板の厚み方向の中央部に配設され、検出コイルが巻回されないコアの腕部の中心は、検出板の厚み方向の縁部に配設されることが好ましい。本発明の回転速度検出器は、磁束変化を検出する検出コイルはコアの片側の腕部のみに巻回されていることから、検出コイルが巻回されたコアの腕部の中心を検出板の厚み方向の中央部に配設させて、コアと検出板で形成される磁路から漏れ磁束を少なくする。また、コアは、検出器が2出力を得るために、通常、同じ構成のものが一対として配置されることから、検出コイルが巻回されないコアの腕部の中心は、検出板の厚み方向の縁部に配設させる。
【0012】
また、コアのコ字状の断面が検出板の回転軸方向と斜めに交差するようにコアが配置されることが小型化に好ましい。
従来の回転速度検出器では、検出板に対するコアの配置は、コアのコ字状断面が、検出板の回転軸方向と平行となるように配置されている。これは、コアの両端部が、検出板の回転により同時に凸部または凹部と対向するような位置に配置されるようにするためである。同時に凸部または凹部と対向するような位置に配置することで、コアの両端部が、検出板の回転により同時に凸部と対向した場合に、検出板内を通る磁束を最も多くすることができ、逆に検出板の回転によりコアの両端部が、同時に凹部と対向した場合には検出板内を通る磁束密度を最も少なくすることができる。
【0013】
一方、本発明の回転速度検出器では、コアの片側の腕部のみに検出コイルが巻回されており、それにより太い線径の検出コイルを多く巻回できる。そして、検出コイルが巻回されたコアの腕部の中心を検出板の厚み方向の中央部に配設させて、コアと検出板で形成される磁路から漏れ磁束を少なくしている。
このため、コアのコ字状の断面が検出板の回転軸方向と斜めに交差するようにコアを配置することにより、検出コイルが巻回されたコア同士を近接して配置させ、これらを一体とした回転速度検出器の小型化を図ることができる。
【0014】
また、コアの第1永久磁石端と第2永久磁石端の検出板の周方向の間隔Pは、検出板の凸部間隔Tに対して、P=n×T(n=0〜3)となるように、コアが配置されたことが好ましい。コアは、検出器が2出力を得るために、通常、同じ構成のものが一対として配置される。この場合、検出板の凸部間隔Tに対して、コアの第1永久磁石端と第2永久磁石端の検出板の周方向の間隔Pを調整する。なお、P=n×T(n=0)の場合は、コアの第1永久磁石端と第2永久磁石端が、検出板の同じ凸部に配置される。
【0015】
また、検出コイルの線径は、できるだけ太い方が好ましい。
検出コイルに使用される材料としては、通常のコイル、トランス、モータ等に使用される線材であれば使用可能であり、特に限定されるものではない。好ましくは、例えば、ポリウレタン線、ポリエステルエナメル線等のマグネットワイヤーである。
従来の回転速度検出器では、この検出コイルの線径としては、限られたスペースにより多く巻く必要があったため、細い線径の検出コイルを使わざるを得ず、また線径が太すぎると検出コイルが大きくなり、十分な巻数を確保するためには、検出器のサイズが大きくなるという問題があった。
本発明の回転速度検出器では、コアの片側の腕部のみに検出コイルが巻回されることから、検出コイルの線径を太くすることができ、断線し難く、信頼性の高い検出器を作製することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の回転速度検出器によれば、検出コイルが断線し難い優れた信頼性を確保でき、限定されたスペースに収納でき小型高出力であるといった効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の回転速度検出器における電気・磁気変換部と検出板の構成模式図
図2】従来の回転速度検出器における電気・磁気変換部と検出板の構成模式図
図3】従来の回転速度検出器の構成図と等価模式図
図4】従来の回転速度検出器の構成変更図と等価模式図
図5】本発明の回転速度検出器の磁束個別説明図
図6】本発明の回転速度検出器の磁束合成説明図
図7】一対のコアの配置例、(1)は本発明の回転速度検出器のもので、(2)は従来の回転速度検出器のもの
図8】本発明の一対の電気・磁気変換部の構成図、(1)は平面図、(2)は正面図、(3)は底面図を示す。
図9】本発明の回転速度検出器の内部構成正面図
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
【0019】
図1に、本発明の回転速度検出器における電気・磁気変換部と検出板の構成模式図(コアを検出板の軸と平行に配置した状態)を示す。図では、検出板8と電気・磁気変換部1から構成される回転速度検出器を示している。
検出板8は、図9に示すような、円周方向に順次凹部と凸部が設けられ回転する円盤状の磁性体である。
また、電気・磁気変換部は、検出板8の回転速度を検出するもので、図に示すように、断面コ字状の磁性体であるコア3と、コア3の一方の端部に設けられた第1永久磁石5と、第1永久磁石5を端部に有するコアの一方の腕部に巻回された検出コイル4と、検出コイルが巻回されないコアの他方の腕部を形成する第2永久磁石6とから構成される。
第2永久磁石6は、第1永久磁石5よりも磁力が大きくなるように、永久磁石の長さを長くしている。
【0020】
上述した従来の回転速度検出器の構成模式図(図2参照)と比較してわかるように、本発明の回転速度検出器の場合、コア3の一方の腕部にのみ検出コイルが巻回されるため、検出コイルの巻くスペースが大きくとれる。これにより、検出コイルの線径を太くすることが可能であり、検出コイルの信頼性を向上できる。
【0021】
図3(1)は、従来の回転速度検出器の構成図である。検出コイル11aと検出コイル11bが断面コ字状のコアの両腕部に巻回されている。検出コイル(11a,11b)を鎖交する磁束である有効磁束(10,10a)は、コアの両方の腕部の内部を通っている。図3(1)(2)に示すように、検出コイル11aと検出コイル11bは、端子Aと端子Bの間に直列に接続され、コア中の磁束密度の変化を電気信号に変換する。
また、永久磁石12aと永久磁石12bは、コアの両腕の端部にあり、コアに磁束を供給する。
従来の回転速度検出器の場合、検出コイル11aと検出コイル11bは、コアの両腕部にそれぞれ分割して検出コイルが均等に巻回されているために、各検出コイルは互いに接触しないところまでしかコイルを巻回できないといった制約がある。また、検出コイル11aと検出コイル11bを直列に接続する必要があるため、接続の信頼性を確保する必要がある。
【0022】
次に、従来の回転速度検出器の構成において、図4を用いて、検出コイル4のみが断面コ字状のコアの一方の腕部に巻回された場合について説明する。図4(1)(2)に示すように、検出コイル4のみが、端子Aと端子Bの間に直列に接続され、コア中の磁束密度の変化を電気信号に変換する。永久磁石12aと永久磁石12bは、コアの両腕の端部にあり、コアに磁束を供給するものの、永久磁石12bが供給する磁束は検出コイル4をほとんど鎖交せず無効磁束10bとなる。
検出コイル11aと検出コイル11bを直列に接続するものから、検出コイル4のみ接続するものに変えることにより、検出コイルの巻数の増加による電気信号の増大や、検出コイルの線径を大きくすることによる検出コイルの信頼性向上や、2個の検出コイルの直列接続部分がなくなることによる信頼性向上が図れるという利点があるものの、無効磁束10bによる無駄が発生し、高出力を得るのが困難であることがわかる。
【0023】
そこで、本発明の回転速度検出器は、検出コイルが巻回された腕部の永久磁石12aよりも検出コイルが巻回されない腕部の永久磁石12bの磁力を大きくすることにした。図5は本発明によるそれぞれの永久磁石が供給する磁束を個別に示すもので、図5(1)は永久磁石5の場合、図5(2)は永久磁石6の場合を示す。図5(1)は、永久磁石5が供給する磁束14のほとんどが検出コイル4を鎖交して有効磁束となっていることを示している。また、図5(2)は、永久磁石6自体がコア3の腕部を形成した場合に、永久磁石6が供給する磁束13の大半は無効磁束13bがあるものの検出コイル4を鎖交して有効磁束となっていることを示している。
【0024】
図6は、図5の(1)と(2)を合成した形であり、永久磁石5と永久磁石6が発生する磁束(13,14)において、永久磁石5端の極性と永久磁石6端の極性とが異なる配置にすることにより、直列機能が働き磁束が合成され、検出コイル4を鎖交して有効磁束(13,14)が増大化することを示している。検出コイル4を巻回しないコアの腕部に磁力の大きい永久磁石6を配置することにより、検出コイル4を鎖交する有効磁束が増大できる。
本発明の回転速度検出器は、コアの一方のみ検出コイルを巻回することによって、検出コイルの巻回スペースに余裕をもたせて、検出コイルの線径を太くすることにより検出コイルの信頼性を向上すると共に、検出コイルを鎖交する有効磁束を増大させるために検出コイルを巻回しない側に磁力の大きい永久磁石を配置したのである。
【0025】
次に、実際の回転速度検出器の構成例について説明する。
コアは、検出器が2出力を得るために、通常、同じ構成のものが一対として配置される。図7は、一対のコアの配置図である。図7(1)は本発明の回転速度検出器のもので、図7(2)は従来の回転速度検出器のものである。図7(1)に示すように、本発明の回転速度検出器では、コア3のコ字状の断面が検出板の回転軸方向(図中の矢印方向)と斜めに交差するようにコア3を配置することにより、検出コイル4が巻回されたコア同士を近接して配置させ、これらを一体とした回転速度検出器の小型化を図っている。
S,Nは、それぞれの永久磁石端の極性を示すもので、コア(3,3a)端の極性は異なる配置としている。
【0026】
図8は、本発明の一対の電気・磁気変換部の構成図である。
図8(1)〜(3)は、それぞれ一対の電気・磁気変換部の平面図、正面図、底面図である。検出コイルが巻回された方のコアの腕部が、検出板(図示せず)の中心方向に向くようにするため、図8(2)に示すように、各検出コイルを傾けている。
【0027】
また、図9は、本発明の回転速度検出器の内部構成正面図である。
電気・磁気変換部は、図9に示すような固定ケース21に装着される。固定ケース21は取り付けフランジ25を有し、被測定物の取り付け台に取り付けられる。また、電気信号出力用ケーブル27の取付け金具29を有し、ケーブル27を固定する。固定ケース21の材料は、ステンレスやアルミ、銅などの非鉄金属である。固定ケース21内にはケーブル27とのケーブル接続用端子23があり、電気・磁気変換部の検出コイル4からの配線とケーブル27とを接続している。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、列車や自動車などの車両や機械設備の動力源のモータ等の回転体の速度検出器として有用である。高い安全性や信頼性が要求され、使用環境が過酷な列車、自動車等において高信頼性・高出力の優れた性能を発揮できる。
【符号の説明】
【0029】
1,1a 電気・磁気変換部
3,3a コア
4 本発明の場合の検出コイル
5 第1永久磁石
6 第2永久磁石
7 電線
8 検出板
10,10a,10b 従来の場合の磁束
11a,11b 従来の場合の検出コイル
12a,12b 従来の場合の永久磁石
13,13b 本発明の場合の第2永久磁石の磁束
14,14a 本発明の場合の第1永久磁石の磁束
21 固定ケース
23 ケーブル接続用端子
25 取付けフランジ
27 ケーブル
29 ケーブル固定金具
30 検出板の回転方向
P 本発明の場合の永久磁石端の周方向間隔
T 検知板の凸部間隔
S 永久磁石のS極
N 永久磁石のN極
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9