(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのフルオレン骨格を有するビスフェノール化合物は、高耐熱性などの特性を有することが知られており、このようなビスフェノール化合物を用いた種々の樹脂が開発されている。例えば、フルオレン骨格を有するビスフェノール化合物をジヒドロキシ化合物として用いたポリエーテル型の樹脂が開発されており、特開平6−91145号公報(特許文献1)には、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのジオールと、ハロゲン化ジフェニルスルホンとの反応により得られたポリエーテルスルホンを分離膜に用いることが記載されている。
【0003】
また、特開平6−228035号公報(特許文献2)には、下記一般式
【0004】
【化1】
【0005】
(式中、Xは、
【0006】
【化2】
【0007】
を表わし、Arは各々独立に炭素数6〜12の無置換のアリール基を表わし、R
1、R
2、R
3及びR
4は各々独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12の無置換のアリール基を表わし、a及びbは各々独立に0〜4の整数を表わし、c及びdは各々独立に0〜6の整数を表わし、Zは単結合、−O−、−CO−、−S−又は−SO
2−を表わす。)で表されるビスフェノール誘導体が開示されている。そして、この文献には、このようなビスフェノール誘導体は、ジ−(4−クロロフェニル)スルホンと縮合させることによりポリスルホンが得られると記載されている。
【0008】
さらに、特開2008−69211号公報(特許文献3)には、ビス(ハロアリールカルボニル)アレーン化合物などの芳香族ポリケトン化合物と、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンなどのビスフェノール化合物とを反応させて得られるポリエーテルケトン樹脂が開示されている。
【0009】
このような中、フルオレン骨格を有する新たな樹脂の開発が求められている。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(ポリエーテル樹脂)
本発明の新規なポリエーテル(ポリエーテル樹脂)は、下記式(1)で表される構造単位(又は繰り返し単位)を有している。
【0024】
(式中、環Z
1は芳香族炭化水素環、R
1、R
2は同一又は異なる置換基、kは0〜4の整数、mは0以上の整数、n1およびn2は0又は1を示し、n1およびn2は同時に0又は1となることはない。)
上記式(1)において、環Z
1で表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、縮合多環式アレーン(又は縮合多環式芳香族炭化水素)環などが挙げられる。縮合多環式アレーン(又は縮合多環式芳香族炭化水素)環としては、例えば、縮合二環式アレーン環(例えば、インデン環、ナフタレン環などのC
8−20縮合二環式アレーン環、好ましくはC
10−16縮合二環式アレーン環)、縮合三環式アレーン環(例えば、アントラセン環、フェナントレン環など)などの縮合二乃至四環式アレーン環などが挙げられる。好ましい縮合多環式アレーン環としては、ナフタレン環、アントラセン環などが挙げられ、特にナフタレン環が好ましい。なお、2つの環Z
1は、同一の又は異なる環であってもよく、通常、同一の環であってもよい。
【0025】
代表的な環Z
1は、ベンゼン環、ナフタレン環であり、特に高耐熱性、高屈折率などの観点からは、環Z
1はナフタレン環であるのが好ましい。
【0026】
前記式(1)において、基R
1としては、例えば、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子など)、炭化水素基[例えば、アルキル基、アリール基(フェニル基などのC
6−10アリール基)など]などの非反応性置換基が挙げられ、特に、アルキル基などのハロゲン原子でない基である場合が多い。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基などのC
1−12アルキル基(例えば、C
1−8アルキル基、特にメチル基などのC
1−4アルキル基)などが例示できる。なお、kが複数(2以上)である場合、基R
1は互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、フルオレン(又はフルオレン骨格)を構成する2つのベンゼン環に置換する基R
1は、同一であってもよく、異なっていてもよい。また、フルオレンを構成するベンゼン環に対する基R
1の結合位置(置換位置)は、特に限定されない。好ましい置換数kは、0〜1、特に0である。なお、フルオレンを構成する2つのベンゼン環において、置換数kは、互いに同一又は異なっていてもよい。
【0027】
環Z
1に置換する置換基R
2としては、通常、非反応性置換基、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのC
1−12アルキル基、好ましくはC
1−8アルキル基、さらに好ましくはC
1−6アルキル基など)、シクロアルキル基(シクロへキシル基などのC
5−8シクロアルキル基、好ましくはC
5−6シクロアルキル基など)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などのC
6−14アリール基、好ましくはC
6−10アリール基、さらに好ましくはC
6−8アリール基など)、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基などのC
6−10アリール−C
1−4アルキル基など)などの炭化水素基;アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基などのC
1−8アルコキシ基、好ましくはC
1−6アルコキシ基など)、シクロアルコキシ基(シクロへキシルオキシ基などのC
5−10シクロアルキルオキシ基など)、アリールオキシ基(フェノキシ基などのC
6−10アリールオキシ基)、アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ基などのC
6−10アリール−C
1−4アルキルオキシ基)などの基−OR
4[式中、R
4は炭化水素基(前記例示の炭化水素基など)を示す。];アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基などのC
1−8アルキルチオ基、好ましくはC
1−6アルキルチオ基など)、シクロアルキルチオ基(シクロへキシルチオ基などのC
5−10シクロアルキルチオ基など)、アリールチオ基(チオフェノキシ基などのC
6−10アリールチオ基)、アラルキルチオ基(例えば、ベンジルチオ基などのC
6−10アリール−C
1−4アルキルチオ基)などの基−SR
4(式中、R
4は前記と同じ。);アシル基(アセチル基などのC
1−6アシル基など);アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基などのC
1−4アルコキシ−カルボニル基など);ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など);ニトロ基;シアノ基;置換アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基などのジアルキルアミノ基など)などが挙げられる。
【0028】
好ましい基R
2としては、例えば、炭化水素基[例えば、アルキル基(例えば、C
1−6アルキル基)、シクロアルキル基(例えば、C
5−8シクロアルキル基)、アリール基(例えば、C
6−10アリール基)、アラルキル基(例えば、C
6−8アリール−C
1−2アルキル基)など]、アルコキシ基(C
1−4アルコキシ基など)などが挙げられる。特に、R
2は、アルキル基[C
1−4アルキル基(特にメチル基)など]、アリール基[例えば、C
6−10アリール基(特にフェニル基)など]などであるのが好ましい。
【0029】
なお、同一の環Z
1において、mが複数(2以上)である場合、基R
2は互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、2つの環Z
1において、基R
2は同一であってもよく、異なっていてもよい。また、好ましい置換数mは、環Z
1の種類に応じて選択でき、例えば、0〜8、好ましくは0〜4(例えば、0〜3)、さらに好ましくは0〜2であってもよい。なお、異なる環Z
1において、置換数mは、互いに同一又は異なっていてもよく、通常同一であってもよい。
【0030】
なお、前記式(1)において、環Z
1に対するヒドロキシル基の位置(結合位置)は、特に限定されず、例えば、環Z
1がベンゼン環である場合、フルオレンの9位に対して、2〜4位のいずれであってもよいが、通常、4位であってもよい。また、前記式(1)において、ヒドロキシル基は、環Z
1が縮合多環式アレーン環である場合、フルオレンの9位に結合した炭化水素環とは別の炭化水素環(例えば、ナフタレン環の5位、6位など)に位置(結合)している場合が多い。
【0031】
また、環Z
1に対して、ヒドロキシル基(−OH)とエーテル基(−O−)との位置(位置関係)は、特に限定されないが、特に、オルト位(隣接位置)又はパラ位であってもよく、特にオルト位であってもよい。式(1)で表される構造単位は、代表的には、下記式(1A)で表される構造単位(ヒドロキシル基とエーテル基とがオルト位の位置関係にある構造単位)であってもよい。
【0033】
(式中、Z
1、R
1、R
2、k、m、n1、n2は前記と同じ。)
また、前記式(1)(式(1A)を含む)において、n1およびn2は、0又は1であり、それぞれが同時に0又は1となることはない。換言すればn1が0であるときn2が1であり、n1が1であるときn2が0である。すなわち、前記式(1)で表されるユニットは、下記式(1’)で表される構造単位又は下記式(1’’)で表される構造単位である。
【0035】
(式中、Z
1、R
1、R
2、k、mは前記と同じ。)
なお、ポリエーテル樹脂は、通常、前記式(1)で表される構造単位を繰り返し単位として有するポリマーである。このような繰り返し単位において、各構造単位は、同一であってもよく異なっていてもよい。すなわち、ポリエーテル樹脂は、同一の前記式(1)で表される構造単位が結合した構造を有していてもよく、異なる前記式(1)で表される構造単位が結合した構造を有していてもよい。
【0036】
また、ポリエーテル樹脂は、式(1)で表される構造単位として、(i)式(1)においてn1=1およびn2=0である構成単位(すなわち、前記式(1’)で表される構造単位)のみを繰り返し単位とするポリマーであってもよく、(ii)式(1)においてn1=0およびn2=1である構成単位(すなわち、前記式(1’’)で表される構造単位)のみを繰り返し単位とするポリマーであってもよく、(iii)式(1)においてn1=1およびn2=0である構成単位と、式(1)においてn1=0およびn2=1である構成単位とを組み合わせて有するポリマーであってもよい。
【0037】
本発明のポリエーテル樹脂の重量平均分子量は、例えば、1000〜100000、好ましくは1200〜50000、さらに好ましくは1500〜30000(例えば、1800〜10000)程度であってもよい。
【0038】
本発明のポリエーテル樹脂は、耐熱性や光学的特性など種々の特性において優れている。例えば、ポリエーテル樹脂の500℃における熱重量減少は、50%以下(例えば、1〜45%)、好ましくは40%以下(例えば、3〜35%)、さらに好ましくは30%以下(例えば、5〜25%)程度であってもよい。
【0039】
さらに、ポリエーテル樹脂の25℃における屈折率(589nm)は、1.6以上(例えば、1.62〜1.8)、好ましくは1.63〜1.78、さらに好ましくは1.64〜1.75程度であり、前記式(1)における環Z
1の種類を選択することなどにより、1.7以上(例えば、1.71〜1.78、好ましくはしくは1.72〜1.75)程度とすることもできる。
【0040】
(ポリエーテル樹脂の製造方法)
本発明のポリエーテル樹脂は、9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類[すなわち、下記式(2)で表される化合物(フェノール化合物、ジオール化合物)]を反応(重合)させることにより得ることができる。
【0042】
(式中、Z
1、R
1、R
2、k、mは前記と同じ。)
上記式(2)において、好ましいZ
1、R
1、R
2、k、およびmは前記と同じである。代表的な前記式(2)で表される化合物には、例えば、9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C
1−4アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン]、9,9−ビス(アリール−ヒドロキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C
6−10アリール−ヒドロキシフェニル)フルオレン]などの9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類(前記式(2)において環Z
1がベンゼン環である化合物);9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン、9,9−ビス(5−ヒドロキシ−1−ナフチル)フルオレンなど]などの9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類(又は9−フルオレニリデン−ジナフトール類、前記式(2)において環Z
1がナフタレン環である化合物)などが含まれる。
【0043】
式(2)で表される化合物は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
【0044】
重合反応には、塩基触媒を用いてもよい。このような塩基触媒としては、例えば、金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物など)、金属炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸セシウムなどの希土類金属の炭酸塩など)などの無機塩基;アミン類、有機酸塩(例えば、酢酸ナトリウムなどの有機酸金属塩など)などの有機塩基が挙げられる。これらの塩基触媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0045】
塩基触媒の割合は、前記式(2)で表される化合物1モルに対して、例えば、0.7〜30モル、好ましくは0.8〜20モル、さらに好ましくは0.9〜10モル(例えば、1〜5モル)程度であってもよい。
【0046】
また、反応において、必要に応じて、金属触媒を使用してもよい。金属触媒としては、例えば、銅触媒[銅、銅化合物(酸化銅(I)、塩化銅(I)、銅アルコキシドなど)]などの遷移金属触媒などが挙げられる。金属触媒は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
【0047】
金属触媒の使用割合は、例えば、前記式(2)で表される化合物1モルに対して、例えば、0.001〜5モル、好ましくは0.005〜3モル、さらに好ましくは0.01〜1モル(例えば、0.1〜0.7モル)程度であってもよい。
【0048】
重合反応は、溶媒の非存在下で行ってもよく、溶媒(有機溶媒など)の存在下で行ってもよい。溶媒としては、代表的な溶媒(有機溶媒)としては、例えば、エーテル系溶媒[ジフェニルエーテルなどの鎖状エーテル類、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類など]、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、アミド類(ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなど)、スルホン類(スルホラン、ジメチルスルホンなどの脂肪族スルホン、ジフェニルスルホンなどの芳香族スルホンなど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、などが挙げられる。溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
【0049】
溶媒の使用量は、例えば、前記式(2)で表される化合物および前記式(3)で表される化合物の総量1重量部に対して、例えば、0.1〜30重量部(例えば、0.3〜20重量部)、好ましくは0.5〜10重量部(例えば、0.7〜7重量部)、さらに好ましくは1〜5重量部程度であってもよい。
【0050】
重合反応は、通常、加熱下で行ってもよく、例えば、80〜350℃、好ましくは100〜300℃、さらに好ましくは120〜250℃(例えば、130〜200℃)程度であってもよい。また、反応時間は、例えば、20分〜100時間、好ましくは1〜60時間、さらに好ましくは2〜48時間(例えば、5〜36時間)程度であってもよい。
【0051】
反応は、空気中で行ってもよく、不活性ガス(ヘリウム、窒素、アルゴンなど)の雰囲気下又は流通下で行ってもよい。また、反応は、常圧下、加圧下、又は減圧下で行ってもよい。例えば、反応は、反応により生成(副生)する成分(水、ハロゲン化化水素など)を反応系外に除去しながら行うため減圧下で行ってもよい。さらに、反応は、攪拌しながら行ってもよく、還流しながら行ってもよい。なお、反応の進行は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、ガスクロマトグラフィー(GC)などにより確認(又は追跡)することもできる。
【0052】
なお、生成物(ポリエーテル樹脂)は、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
【実施例】
【0053】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0054】
(分子量)
重量平均分子量(Mw)は、溶出液としてテトラヒドロフラン溶液を用い、HLC−8220GPC(東ソー(株)製)により、ゲル浸透クロマトグラフィー(基準樹脂:ポリスチレン)によって測定した。
【0055】
(熱重量減少)
Tg/DTA(SII製)を用い、N
2雰囲気下、30〜500℃、10℃/minの条件下で測定した。
【0056】
(実施例1)
撹拌機、温度計、ディーンスターク(Dean−Stalk)水分器、及び還流冷却管を備えた500ミリリットルの四つ口フラスコに、9,9−ビス(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)フルオレン(特開2007−99741号公報の実施例1に従って合成したもの)82.4g(0.183モル)、炭酸カリウム25.4g(0.184モル)、酸化銅(I)8.24g(0.06モル)、トルエン9.8g及びジメチルホルムアミド146gを仕込んだ。
【0057】
次いで、撹拌を開始し、150℃に昇温し、生成する水をトルエンとともに共沸留去しながら、同温度で24時間反応させた。反応終了後、得られた反応混合物を室温まで冷却し、反応液をセライトろ過した後、ジメチルホルムアミドを減圧留去した。メチルイソブチルケトンと5%塩酸を加えて有機層を洗浄した後、溶媒を減圧留去した。得られた固体をメタノール中で粉砕・ろ過し、残渣を回収して乾燥し、濃紫色の固体83gを得た。得られたポリエーテルのMwは1900であった。なお、得られたポリマーの520℃での重量減少は22%、400℃での重量減少は17%であり、非常に耐熱性に優れたポリマーであることがわかった。
【0058】
得られたポリエーテルは、NMRにより、下記2つの構造単位を有するポリマーであることを確認した。
【0059】
【化10】
【0060】
1H−NMR:δ(ppm)=8.5〜8.4ppm(0.4H)、7.8ppm(2H)、7.6〜6.8(16H)