【実施例】
【0416】
実施例は、本発明の純粋な例示を目的とするものであり、したがって、本発明を限定するものと決してみなされるべきではない。また、実施例は、上で論じられた本発明の態様および実施形態を説明し、詳述するものである。特に断りのない限り、温度は摂氏温度であり、圧力は大気圧またはほぼ大気圧である。上述の実施例および詳細な説明は、説明するために提示されているのであって、限定するために提示されているのではない。
【0417】
本明細書に引用されている刊行物、特許出願、および特許は全て、あたかも各々の個々の刊行物、特許出願、または特許が具体的かつ個別的に参照により組み込まれることが示されるように、参照により本明細書に組み込まれる。特に、本明細書に引用されている刊行物は全て、本発明に関連して使用し得る組成物および方法を説明および開示する目的で、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。上述の発明は、理解を明確にするために説明や例によってある程度詳細に記載されているが、本発明の教示に照らして、添付の特許請求の範囲の精神または範囲を逸脱することなく、本発明を種々変更および修正し得ることが当業者には明白となるであろう。
【0418】
実施例1:組換えクズイソプレンシンターゼを発現する大腸菌におけるイソプレンの産出
I.大腸菌でクズイソプレンシンターゼを発現させるためのベクターの構築
クズ(タイワンクズ)イソプレンシンターゼ遺伝子(IspS)のタンパク質配列をGenBank(AAQ84170)から得た。大腸菌コドン使用に最適化されたクズイソプレンシンターゼ遺伝子を、DNA2.0から購入した(配列番号1)。イソプレンシンターゼ遺伝子を、供給されたプラスミドからBspLU11I/PstIによる制限エンドヌクレアーゼ消化で取り出し、ゲル精製し、NcoI/PstIで消化しておいたpTrcHis2B(Invitrogen)に連結した。構造体を、イソプレンシンターゼ遺伝子の終止コドンがPstI部位の5’になるように設計した。結果として、この構造体が発現されたときに、Hisタグはイソプレンシンターゼタンパク質に付加されない。得られたプラスミド、pTrcKudzuをシークエンシングで確認した(
図2および3;配列番号2)。
【0419】
イソプレンシンターゼ遺伝子をpET16b(Novagen)にもクローニングした。この場合は、組換えイソプレンシンターゼタンパク質がN末端Hisタグを含有するように、イソプレンシンターゼ遺伝子をpET16bに挿入した。イソプレンシンターゼ遺伝子を、プライマーセットのpET−His−Kudzu−2F:5’−CGTGAGATCATATGTGTGCGACCTCTTCTCAATTTAC(配列番号49)およびpET−His−Kudzu−R:5’−CGGTCGACGGATCCCTGCAGTTAGACATACATCAGCTG(配列番号50)を用いたPCRにより、pTrcKudzuから増幅した。これらのプライマーにより、遺伝子の5’末端と3’末端に、それぞれ、NdeI部位とBamH1部位が付加された。上記のプラスミド、pTrcKudzuを鋳型DNAとして用い、Herculaseポリメラーゼ(Stratagene)を製造元の取扱説明書に従って用い、プライマーを10pMolの濃度で添加した。PCRを総量25μlで行なった。PCR産物をNdeI/BamH1で消化し、同じ酵素で消化したpET16bにクローニングした。ライゲーション混合物を大腸菌Top10(Invitrogen)に形質転換し、正しいクローンをシークエンシングで選択した。得られたプラスミドは、クズイソプレンシンターゼ遺伝子がT7プロモーターから発現されるが、これを、pETNHisKudzuと命名した(
図4および5;配列番号3)。
【0420】
クズイソプレンシンターゼ遺伝子を低コピー数プラスミドpCL1920にもクローニングした。プライマーを用いて、上記のpTrcKudzuからクズイソプレンシンターゼ遺伝子を増幅した。フォワードプライマーには、5’末端にHindIII部位と大腸菌コンセンサスRBSを付加した。PstIクローニング部位は、終止コドンのすぐ3’でpTrcKudzuに既に存在していたので、リバースプライマーは、最終的なPCR産物がPstI部位を含むように構築された。プライマーの配列は、HindIII−rbs−Kudzu F:5’−CATATGAAAGCTTGTATCGATTAAATAAGGAGGAATAAACC(配列番号51)およびBamH1−Kudzu R:5’−CGGTCGACGGATCCCTGCAGTTAGACATACATCAGCTG(配列番号50)であった。10pmolの濃度のプライマーと1ngの鋳型DNA(pTrcKudzu)とともにHerculaseポリメラーゼを用いてPCR産物を増幅した。増幅プロトコルは30サイクルの(95℃1分、60℃1分、72℃2分)が含まれた。この産物をHindIIIとPstIで消化し、同じくHindIIIとPstIで消化しておいたpCL1920に連結した。ライゲーション混合物を大腸菌Top10に形質転換した。いくつかの形質転換体をシークエンシングで調べた。得られたプラスミドをpCL−lac−Kudzuと命名した(
図6および7;配列番号4)。
【0421】
II.イソプレン産出の測定
振盪フラスコ培養のために、1mlの培養物を振盪フラスコから20mlCTCヘッドスペースバイアル(Agilentバイアルカタログ番号5188 2753;キャップカタログ番号5188 2759)に移した。キャップを回して堅く締め、250rpmで振盪させながらバイアルを等価温度でインキュベートした。30分後、バイアルをインキュベーターから取り出し、以下に記載するように分析した(このアッセイから得られるいくつかの実験的値については、表1を参照されたい)。
【0422】
発酵槽中のイソプレン産出を測定する場合、サンプルを発酵槽の発生ガスから採取し、以下に記載するように直接分析した(このアッセイから得られるいくつかの実験的値については、表2を参照されたい)。
【0423】
ヘッドスペースモードで操作するCTC Analystics(Switzerland) CombiPALオートサンプラーを接続したAgilent 6890 GC/MSシステムを用いて分析を行なった。分析物の分離にはAgilent HP−5MS GC/MSカラム(30m×0.25mm;0.25μm膜厚)を用いた。500μLのヘッドスペースガスを注入するようにサンプラーを設定した。GC/MS法では、キャリアガスとして1ml/分の流量でヘリウムを用いた。注入口を250℃に保ち、分割比を50:1とした。2分間の分析の間、オーブン温度を37℃に保った。m/z 67での単一イオンモニタリング(SIM)モードでAgilent 5793N質量選択検出器を操作した。1.4分から1.7分まで検出器を切り、永久ガスを溶出させた。これらの条件下で、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)は、1.78分で溶出することが観察された。較正表を用いて、イソプレンの絶対量を定量し、1μg/L〜2000μg/Lまで線形であることが分かった。この方法を用いて、検出限界は50〜100ng/Lと推定された。
【0424】
III.組換えイソプレンシンターゼを発現する大腸菌細胞を含有する振盪フラスコにおけるイソプレンの産出
上記のベクターを大腸菌株BL21(Novagen)に導入して、BL21/ptrcKudzu株、BL21/pCL−lac−Kudzu株およびBL21/pETHisKudzu株を作製した。単離するために、これらの株をLA(ルリア寒天)+カルベニシリン(50μg/ml)上に播き、37℃で一晩インキュベートした。単一のコロニーを、20mlルリア・ベルターニ液体培地(LB)とカルベニシリン(100μg/ml)を含有する250mlバッフル付き振盪フラスコに植菌した。培養物を、200rpmで振盪させながら20℃で一晩増殖させた。終夜培養物のOD
600を測定し、培養物を、30ml MagicMedia(Invitrogen)+カルベニシリン(100μg/ml)を含有する250mlバッフル付き振盪フラスコに入れてOD
600が約0.05になるまで希釈した。培養物を200rpmで振盪させながら30℃でインキュベートした。OD
600が約0.5〜0.8になったとき、400μMのIPTGを添加し、200rpmで振盪させながら、細胞をさらに30℃で6時間インキュベートした。IPTGによる誘導の0、2、4および6時間後、培養物の1mlアリコートを回収し、OD
600を測定し、産出されたイソプレンの量を上記のように測定した。結果を
図8に示す。
【0425】
IV.14リットル発酵におけるBL21/ptrcKudzuからのイソプレンの産出
組換えクズイソプレンシンターゼ遺伝子を含有する大腸菌からのイソプレンの大規模産出を流加培養物から測定した。発酵培地1リットル当たりの発酵培地(TM2)のレシピは次の通りであった:K
2HPO
4 13.6g、KH
2PO
4 13.6g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、(NH
4)
2SO
4 3.2g、酵母抽出物5g、1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2O(脱イオン水)に溶解させた。水酸化カリウム(KOH)でpHを6.8に調整し、適量を加えて全量とした。最終産物を0.22μフィルターで濾過滅菌した(濾過滅菌のみで、加圧滅菌なしない)。1000×改変微量金属溶液のレシピは次の通りであった:クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、NaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にdiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にした後、適量を加えて全量とし、0.22μフィルターで濾過滅菌した。
【0426】
所望の発酵(pH6.7および温度34℃)におけるグルコースからのイソプレン形成をモニタリングするために、この実験を14Lバイオリアクターで行なった。凍結バイアルから採取した大腸菌株BL21/ptrcKudzuの種菌をソイトン−酵母抽出物−グルコース培地中に調製した。種菌が増殖してOD
550=0.6になったときに、2つの600mlフラスコを遠心分離し、その中身を70ml上清に再懸濁して、細胞ペレット(OD3.1の材料70ml)をバイオリアクターに移した。植菌後の様々な時点で、サンプルを取り出し、産出されたイソプレンの量を上記のように測定した。結果を
図9に示す。
【0427】
実施例2:組換えポプライソプレンシンターゼを発現する大腸菌におけるイソプレンの産出
ポプラ(ウラジロハコヤナギ×ヨーロッパヤマナラシ)イソプレンシンターゼのタンパク質配列(Schnitzler,J−P,et al.(2005) Planta 222:777−786)をGenBank(CAC35696)から得た。大腸菌用にコドンが最適化された遺伝子をDNA2.0から購入した(p9796−poplar、
図30および31;配列番号14)。このイソプレンシンターゼ遺伝子を、供給されたプラスミドからBspLU11I/PstIを用いた制限エンドヌクレアーゼ消化によって取り出し、ゲル精製し、NcoI/PstIで消化しておいたpTrcHis2Bに連結した。この構造体は、挿入物中の終止コドンがPstI部位の前にあるようにクローニングされ、Hisタグがイソプレンシンターゼタンパク質に付加されない構造体を生じさせる。得られたプラスミドpTrcPoplar(
図32および33;配列番号15)をシークエンシングで確認した。
【0428】
実施例2B:いくつかのポプラ属イソプレンシンターゼのイソプレンシンターゼ活性の証明
以下のイソプレンシンターゼ;ウラジロハコヤナギ(アクセッション番号BAD98243;
図137AおよびB;配列番号30)、クロヤマナラシ(アクセッション番号CAL69918;
図137CおよびD;配列番号31)、アメリカヤマナラシ(アクセッション番号AAQ16588;
図137E、F、およびG;配列番号32〜33)、ブラックコットンウッド(アクセッション番号ACD70404;
図137HおよびI;配列番号34)、ウラジロハコヤナギ×ヨーロッパヤマナラシ(アクセッション番号CAJ29303;
図137JおよびK;配列番号35)、ならびにMCM112−Kudzuを調べた。
【0429】
pET24Kudzu(MCM112とも呼ぶ)を以下のように構築した。クズイソプレンシンターゼ遺伝子をpCR2.1ベクター(Invitrogen)からpET24dベクター(Novagen)にサブクローニングした。クズIspS遺伝子を、プライマーのMCM50 5’−gatcatgcat tcgcccttag gaggtaaaaaaacatgtgtgcgacctcttc tcaatttact(配列番号52);およびMCM53 5’−CGGTCGACGGATCCCTGCAG TTAGACATAC ATCAGCTG(配列番号50)を用いて、pTrcKudzu鋳型DNAから増幅した。Taq DNAポリメラーゼ(Invitrogen)を用いてPCR反応を行ない、得られたPCR産物をpCR2.1−TOPO TAクローニングベクター(Invitrogen)にクローニングし、大腸菌Top10化学的コンピテントセル(Invitrogen)に形質転換した。形質転換体をカルベニシリン(50μg/ml)を含有するL−寒天にプレーティングし、37℃で一晩インキュベートした。カルベニシリン50μg/mlを含有する5mlのルリア液体培地培養液に単一の形質転換体を植菌し、37℃で一晩増殖させた。1mlの培養液(ルリア液体培地)から単離されたプラスミドDNAのシークエンシングにより、5つのコロニーを正しい挿入についてスクリーニングし、QIAprepスピンミニプレップキット(Qiagen)を用いて精製した。MCM93と命名された、得られたプラスミドは、pCR2.1骨格中にクズIspSコード配列を含有する(
図137L)。MCM93の配列(配列番号36)を
図137MおよびNに示す。
【0430】
クズコード配列をPciIとBamH1(Roche)を用いた制限エンドヌクレアーゼ消化により取り出し、QIAquickゲル抽出キット(Qiagen)を用いてゲル精製した。pET24dベクターDNAをNcoIとBamHI(Roche)で消化し、エビアルカリホスファターゼ(Roche)で処理し、QIAprepスピンミニプレップキット(Qiagen)を用いて精製した。クズIspS断片を、20μlの全容量中、5:1の断片対ベクター比で迅速DNAライゲーションキット(Roche)を用いて、NcoI/BamH1消化したpET24dに連結した。このライゲーション混合物(5μl)の一部を大腸菌Top10化学的コンピテントセルに形質転換し、カナマイシン(50μg/ml)を含有するL寒天上にプレーティングした。正しい形質転換体をシークエンシングで確認し、化学的コンピテントBL21(λDE3)pLysS細胞(Novagen)に形質転換した。カナマイシン(50μg/ml)を含有するL寒天上で、37℃で一晩増殖させた後、単一コロニーを選択した。pET24D−Kudzuと命名された得られたプラスミドのマップを
図137Oに示す。pET24D−Kudzuの配列(配列番号37)を
図137PおよびQに示す。
【0431】
アメリカヤマナラシ、ウラジロハコヤナギ、クロヤマナラシおよびブラックコットンウッドについては、pET24a発現ベクター(Novagen)にクローニングされた大腸菌に最適化されたイソプレンシンターゼ遺伝子をDNA2.0(Menlo Park,CA)から購入した。葉緑体輸送ペプチド配列を除去して遺伝子を合成し、成熟タンパク質を発現させた。
【0432】
クズイソプレンシンターゼの構造体をこの実施例の対照として用いた。このプラスミドを大腸菌発現宿主BL21(DE3)plysSに形質転換し、形質転換体を0.6mlのTM3培地中で増殖させた。TM3培地のレシピは次の通りである:K
2HPO
4(13.6g/l) KH
2PO
4(13.6g/l)、MgSO
4*7H
2O(2g/L) クエン酸一水和物(2g/L) クエン酸第二鉄アンモニウム(0.3g/L)(NH
4)
2SO
4(3.2g/L) 酵母抽出物(0.2g/L) 1000×微量元素溶液1ml(これらを水酸化アンモニウムでpHを6.8に調整し、滅菌DIH
2Oを適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した)。1000×微量元素溶液のレシピは次の通りである:クエン酸
*H
2O(40g/L)、MnSO
4*H
2O(30g/L)、NaCl(10g/L)、FeSO
4*7H
2O(1g/L)、CoCl
2*6H
2O(1g/L)、ZnSO
4*7H
2O(1g/L)、CuSO
4*5H
2O(100mg/L)、H
3BO
3(100mg/L)、NaMoO
4*2H
2O(100mg/L)。各成分を一度にDIH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0に調整し、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0433】
培養物を400μMのIPTGで誘導し、OD
600が約5になるまで増殖させ続けた。培養物のアリコートを深ウェルガラスプレートに移し、ウェルをアルミニウムプレートシーラーで密封した。プレートを、450rpmで振盪させながら、25℃で30分間インキュベートした。この反応液を、5分間、温度を70℃に上昇させることにより、熱不活化した。全細胞ヘッドスペースを、実施例1、第II部に記載したようなGCMS法により測定した。
【0434】
同様の方法で増殖させたが、細胞を回収して、凍結/融解リゾチームプロトコルで溶解させた培養物からK
m値を得た。容量400μLの培養物を新しい96ウェルプレート(Perkin Elmer,カタログ番号6008290)に移し、細胞を、2500×gで、Beckman Coulter Allegra 6R遠心分離器で遠心分離することにより回収した。ペレットを200mLの低張緩衝液(5mM MgCL
2、5mM Tris HCl、5mM DTT pH8.0)に再懸濁し、プレートを−80℃で最低60分間、凍結させた。プレートを融解し、32mLのイソプレンシンターゼDMAPPアッセイ緩衝液(57mM Tris HCl、19mM MgCl
2、74mg/mL DNアーゼI(Sigmaカタログ番号DN−25)、2.63×10
5U/mLのReadyLyseリゾチーム溶液(Epicentreカタログ番号R1802M)、および5mg/mLの分子生物学等級BSAを添加することにより、細胞ライセートを調製した。プレートを振盪させながら25℃で30分間インキュベートした後、氷上に置いた。上記の全細胞ヘッドスペースアッセイのために、DMAPPおよびライセートを、密封した深ウェルガラスブロック中に所望の濃度で添加した。この反応を1時間進行させておいた後、上記の加熱工程で終了させ、同じく上記のようにヘッドスペース活性を測定した。
【0435】
代わりのアプローチでは、25mL容量で培養し、上記のように誘導した細胞から酵素の活性を測定した。細胞を遠心分離により回収し、50%グリセロールと20mM Tris/HCl pH7.4、20mM MgCl
2、200mM KCl、1mM DTTを1:1で混合したものからなる緩衝液中でフレンチプレスで破壊することによりペレットを溶解させた。容量25μLのライセートを、75μLのアッセイ緩衝液(66.6 mM Tris/HCl pH8、6.66mM DMAPP、43mM MgCl
2)を含有する2mLスクリューキャップバイアル中でイソプレンシンターゼ活性についてアッセイした。反応液を30℃で15分間インキュベートし、バイアルのセプタムを通して100μLの250mM EDTAを添加することによりクエンチした。イソプレンを実施例1、第II部で記載したようなGC/MSで測定した。
【0436】
全ての活性測定方法により、純系のポプラに由来するポプラ酵素は、ポプラ[ウラジロハコヤナギ×ヨーロッパヤマナラシ]よりも数倍高いことが示された。
図138および139は、それぞれ、これらの全細胞ヘッドスペースアッセイおよびDMAPPアッセイの結果を示し、驚くべきことに、クロヤマナラシ、アメリカヤマナラシ、ブラックコットンウッド、およびウラジロハコヤナギ由来の酵素が全て、交配種の[ウラジロハコヤナギ×ヨーロッパヤマナラシ]よりも有意に高い活性を有していたことを示している。
【0437】
DMAPPアッセイを次のように行なった。容量400μLの培養物を新しい96ウェルプレート(Perkin Elmer,カタログ番号6008290)に移し、細胞を、2500×gで、Beckman Coulter Allegra 6R遠心分離器で遠心分離することにより回収した。ペレットを200mLの低張緩衝液(5mM MgCL
2、5mM Tris HCl、5mM DTT pH8.0)に再懸濁し、プレートを−80℃で最低60分間、凍結させた。プレートを融解し、32mLのイソプレンシンターゼDMAPPアッセイ緩衝液(57mM Tris HCl、19mM MgCl
2、74mg/mL DNアーゼI(Sigmaカタログ番号DN−25)、2.63×10
5U/mLのReadyLyseリゾチーム溶液(Epicentreカタログ番号R1802M)、および5mg/mLの分子生物学等級BSAを添加することにより、細胞ライセートを調製した。プレートを振盪させながら25℃で30分間インキュベートした後、氷上に置いた。イソプレン産出のために、ライセートのアリコート80mLを96深ウェルガラスプレート(Zinsserカタログ番号3600600)に移し、100mM K
2HPO
4、pH8.2(Cayman Chemicalカタログ番号63180)中の20mLの10mM DMAPP溶液を添加した。このプレートをアルミニウムプレートシール(Beckman Coultorカタログ番号538619)で密封し、浸透させながら30℃で60分間インキュベートした。ガラスブロックを加熱することにより(70℃、5分間)、酵素反応を終了させた。実施例1、第II部に記載したように、各ウェルの細胞ヘッドスペースを定量的に分析した。
【0438】
注目すべきことに、ウラジロハコヤナギ、P.トレムロイデス、P.トリコカルパは、クズ由来のイソプレンシンターゼよりも高い活性を有していた。ウラジロハコヤナギ由来の酵素は、試験した全ての酵素のうち最も大きい活性を有して発現した。全細胞ヘッドスペースアッセイと比べてより高い活性が細胞ライセートで観察されたのは、細胞の内在性デオキシキシルロース5−リン酸(DXP)経路によって合成される、これらの酵素の基質であるDMAPPが制限されていたためである可能性が高い。
【0439】
速度論的パラメータK
mは、値が測定された全ての酵素について約2〜3mMと測定された。
【0440】
実施例3:組換えクズイソプレンシンターゼを発現するパントエア・シトレアにおけるイソプレンの産出
実施例1に記載のpTrcKudzuプラスミドおよびpCL−lac KudzuプラスミドをP.シトレア(米国特許第7,241,587号)にエレクトロポレートした。形質転換体をそれぞれ、カルベニシリン(200μg/ml)またはスペクチノマイシン(50μg/ml)を含有するLA上で選択した。振盪フラスコからのイソプレンの産出と産出されたイソプレンの量の測定を、組換えクズイソプレンシンターゼを発現する大腸菌株について実施例1に記載したように行なった。結果を
図10に示す。
【0441】
実施例4:組換えクズイソプレンシンターゼを発現する枯草菌におけるイソプレンの産出
I.クズイソプレンシンターゼを発現させるための枯草菌複製プラスミドの構築
クズイソプレンシンターゼ遺伝子を、aprEプロモーターの制御下にある複製プラスミド(クロラムフェニコール耐性カセットを有するpBS19)を用いて枯草菌aprEnprE Pxyl−comK株(BG3594comK)で発現させた。イソプレンシンターゼ遺伝子、aprEプロモーターおよび転写ターミネーターを別々に増幅し、PCRを用いて融合させた。その後、構造体をpBS19にクローニングし、枯草菌に形質転換した。
【0442】
a)aprEプロモーターの増幅
aprEプロモーターを、以下のプライマーを用いて枯草菌由来の染色体DNAから増幅した。
CF 797(+) 開始点 aprEプロモーター MfeI
5’−GACATCAATTGCTCCATTTTCTTCTGCTATC(配列番号53)
CF 07−43(−) aprEプロモーターをクズispSに融合する
5’−ATTGAGAAGAGGTCGCACACACTCTTTACCCTCTCCTTTTA(配列番号54)
【0443】
b)イソプレンシンターゼ遺伝子の増幅
クズイソプレンシンターゼ遺伝子をプラスミドpTrcKudzu(配列番号2)から増幅した。この遺伝子は大腸菌用にコドンが最適化されており、DNA2.0により合成されていた。以下のプライマーを用いた。
CF 07−42(+) aprEプロモーターをクズイソプレンシンターゼ遺伝子(GTG開始コドン)に融合する
5’−TAAAAGGAGAGGGTAAAGAGTGTGTGCGACCTCTTCTCAAT(配列番号55)
CF 07−45(−) クズイソプレンシンターゼ遺伝子3’末端をターミネーターに融合する
5’−CCAAGGCCGGTTTTTTTTAGACATACATCAGCTGGTTAATC(配列番号56)
【0444】
c)転写ターミネーターの増幅
バシルス・アミリケファシエンスのアルカリ性セリンプロテアーゼ由来のターミネーターを、以前に配列が決定されたプラスミドpJHPms382から、以下のプライマーを用いて増幅した。
CF 07−44(+) クズイソプレンシンターゼの3’末端をターミネーターに融合する
5’−GATTAACCAGCTGATGTATGTCTAAAAAAAACCGGCCTTGG(配列番号57)
CF 07−46(−) B.アミロリケファシエンスターミネーター(BamHI)の末端
5’−GACATGACGGATCCGATTACGAATGCCGTCTC(配列番号58)
【0445】
このクズ断片を、以下のプライマーを用いたPCRを用いてターミネーター断片に融合した。
CF 07−42(+) aprEプロモーターをクズイソプレンシンターゼ遺伝子(GTG開始コドン)に融合する
5’−TAAAAGGAGAGGGTAAAGAGTGTGTGCGACCTCTTCTCAAT(配列番号55)
CF 07−46(−) B.アミロリケファシエンスターミネーター(BamHI)の末端
5’−GACATGACGGATCCGATTACGAATGCCGTCTC(配列番号58)
【0446】
このクズターミネーター断片を、以下のプライマーを用いたPCRを用いてプロモーター断片に融合した。
CF 797(+) 開始点 aprEプロモーター MfeI
5’−GACATCAATTGCTCCATTTTCTTCTGCTATC(配列番号53)
CF 07−46(−) B.アミロリケファシエンスターミネーター(BamHI)の末端
5’−GACATGACGGATCCGATTACGAATGCCGTCTC(配列番号58)
【0447】
この融合PCR断片をQiagenキットを用いて精製し、制限酵素のMfeIとBamHIで消化した。この消化したDNA断片をQiagenキットを用いてゲル精製した。これを、EcoRIとBamHIで消化し、ゲル精製しておいたpBS19として知られるベクターに連結した。
【0448】
このライゲーション混合物を大腸菌Top10細胞に形質転換し、コロニーをLA+50カルベニシリンプレート上で選択した。合計6つのコロニーを選び、LB+50カルベニシリン中で一晩増殖させた後、Qiagenキットを用いてプラスミドを単離した。このプラスミドをEcoRIとBamHIで消化して、挿入物を調べ、正しいプラスミドのうちの3つを、以下のプライマーを用いるシークエンシングに回した。
CF 149(+) EcoRI aprEプロモーターの開始点
5’−GACATGAATTCCTCCATTTTCTTCTGC(配列番号59)
CF 847(+) pXX 049中の配列(aprEプロモーターの終点)
5’−AGGAGAGGGTAAAGAGTGAG(配列番号60)
CF 07−45(−) クズイソプレンシンターゼの3’末端をターミネーターに融合する
5’−CCAAGGCCGGTTTTTTTTAGACATACATCAGCTGGTTAATC(配列番号56)
CF 07−48(+) クズイソプレンシンターゼのシークエンシングプライマー
5’−CTTTTCCATCACCCACCTGAAG(配列番号61)
CF 07−49(+) クズイソプレンシンターゼ中の配列
5’−GGCGAAATGGTCCAACAACAAAATTATC(配列番号62)
【0449】
pBS Kudzu #2(
図52および12;配列番号5)と命名されたプラスミドは、シークエンシングにより正しいものであった。これを、枯草菌宿主株のBG 3594 comKに形質転換した。LA+5クロラムフェニコールプレート上で選択を行なった。形質転換体を選び、LA+5クロラムフェニコール上で単一コロニーを突いた後、OD
600が1.5に達するまで、LB+5クロラムフェニコール中で増殖させた。これを、グリセロールの存在下、−80℃でバイアル中に凍結保存した。得られた株をCF 443と命名した。
【0450】
II.組換えイソプレンシンターゼを発現する枯草菌細胞を含有する振盪フラスコにおけるイソプレンの産出
終夜培養液に、LA+クロラムフェニコール(Cm、25μg/ml)からのCF 443の単一コロニーを植菌した。培養物を200rpmで振盪させながらLB+Cm中、37℃で増殖させた。これらの終夜培養物(1ml)を用いて、25mlのGrants II培地と最終濃度25μg/mlのクロラムフェニコールとを含有する250mlバッフル付き振盪フラスコに植菌した。Grants II培地のレシピは、10gソイトン、3ml 1M K
2HPO
4、75gグルコース、3.6g尿素、100ml 10×MOPSを、H
2O(pH7.2)を適量加えて1Lにしたものであり;10×MOPSのレシピは、83.72g MOPS、7.17gトリシン、12g KOHペレット、10ml 0.276M K
2SO
4溶液、10ml 0.528M MgCl
2溶液、29.22g NaCl、100ml 100×微量栄養素を、H
2Oを適量加えて1Lにしたものであり;100×微量栄養素のレシピは、1.47g CaCl
2*2H
2O、0.4g FeSO
4*7H
20、0.1g MnSO
4*H
20、0.1g ZnSO
4*H
2O、0.05g CuCl
2*2H
2O、0.1g CoCl
2*6H
2O、0.1g Na
2MoO
4*2H
2Oを、H
2Oを適量加えて1Lにしたものであった。振盪フラスコを37℃でインキュベートし、サンプルを18、24、および44時間で採取した。18時間で、CF443および対照株のヘッドスペースをサンプリングした。これは、イソプレンが18時間蓄積したものに相当した。イソプレンの量を、実施例1に記載したようにガスクロマトグラフィーで測定した。イソプレンの産出は、組換えイソプレンシンターゼを発現させることにより有意に増強された(
図11)。
【0451】
III.14L発酵におけるCF443によるイソプレンの産出
複製プラスミド上に組換えクズイソプレンシンターゼ遺伝子を含有する枯草菌からのイソプレンの大規模産出を、流加培養から測定した。クズイソプレンシンターゼ遺伝子を発現するバシルス株CF 443、またはクズイソプレンシンターゼ遺伝子を発現しない対照株を、大豆ミール(Cargill)、リン酸ナトリウムおよびリン酸カリウム、硫酸マグネシウムならびにクエン酸、塩化第二鉄および塩化マンガンの溶液を含有する栄養培地中で従来の流加発酵により培養した。発酵前に、セルラーゼ、ヘミセルラーゼおよびペクチナーゼを含む酵素の混合物を用いて、培地を90分間軟化させる(macerate)(WO95/04134号を参照されたい)。14Lバッチ発酵に、60%wt/wtグルコース(Cargill DE99デキストロース、ADM Versadex greensまたはDanisco転化糖)と99%wt/wt油(Western Family大豆油、ここで、99%wt/wtとは、細胞培養培地に添加されてしまう前の油の濃度である)とを供給する。バッチ中のグルコースが検出されなくなったときに供給を開始した。供給速度を数時間かけて上昇させ、炭素量が等しくなるように油が添加されるように調整した。28%w/v水酸化アンモニウムを用いてpHを6.8〜7.4に調節した。泡が立つ場合、消泡剤を培地に添加した。発酵温度を37℃に調節し、発酵培養物を750rpmで撹拌した。pH、DO%、空気流量、および圧力などの様々な他のパラメータを、プロセス全体を通じてモニタリングした。DO%は20より高く維持される。サンプルを36時間にわたってずっと採取し、細胞増殖(OD
550)およびイソプレン産出について分析した。これらの実験の結果を
図53Aおよび53Bに示す。
【0452】
IV.クズイソプレンシンターゼ(ispS)の枯草菌への組込み
クズイソプレンシンターゼ遺伝子を、aprEプロモーターの制御下にある組込みプラスミド(pJH101−cmpR)にクローニングした。試験した条件下では、イソプレンが検出されなかった。
【0453】
実施例5:トリコデルマにおけるイソプレンの産出
I.トリコデルマ・リーゼイにおいてクズイソプレンシンターゼを発現させるためのベクターの構築
ヤロウイア・リポリティカのコドンに最適化されたクズIS遺伝子はDNA2.0によって合成された(配列番号6)(
図13)。このプラスミドは、以下のPCR増幅反応(全反応容量50μl中、1μlのプラスミド鋳型(20ng/ul)、1μlのプライマーEL−945(10μM)5’−GCTTATGGATCCTCTAGACTATTACACGTACATCAATTGG(配列番号63)、1μlのプライマーEL−965(10μM)5’−CACCATGTGTGCAACCTCCTCCCAGTTTAC(配列番号64)、1μlのdNTP(10mM)、5μlの10×PfuUltra II Fusion HS DNAポリメラーゼ緩衝液、1μlのPfuUltra II Fusion HS DNAポリメラーゼ、40μlの水)の鋳型としての役割を果たした。フォワードプライマーは、Y.リポリティカのコドンに最適化されたクズイソプレンシンターゼ遺伝子に対応するものではないが、pENTR/D−TOPOベクターへのクローニングに必要な5’末端の追加の4ヌクレオチドを含んでいた。リバースプライマーは、Y.リポリティカのコドンに最適化されたクズイソプレンシンターゼ遺伝子に対応するものではないが、他のベクター骨格にクローニングするために挿入される5’末端の追加の21ヌクレオチドを含んでいた。MJ Research PTC−200 Thermocyclerを用いて、以下のようにPCR反応を行なった。95℃で2分間(最初のサイクルのみ)、95℃で30秒間、55℃で30秒間、72℃で30秒間(27サイクル繰り返す)、最後のサイクルの後に72℃で1分間。PCR産物を1.2%E−ゲル上で解析して、Y.リポリティカのコドンに最適化されたクズイソプレンシンターゼ遺伝子が増幅できたことを確認した。
【0454】
次に、このPCR産物を、製造元のプロトコル(全反応容量6μl中、1μlのPCR反応液、1μlの塩溶液、1μlのTOPO pENTR/D−TOPOベクターおよび3μlの水)に従って、TOPO pENTR/D−TOPOクローニングキットを用いてクローニングした。反応液を室温で5分間インキュベートした。1μlのTOPO反応液をTOP10化学的コンピテント大腸菌細胞に形質転換した。形質転換体をLA+50μg/mlカナマイシンプレート上で選択した。いくつかのコロニーを取り、各々をLB+50μg/mlカナマイシンを含有する5mlチューブに植菌し、培養物を、200rpmで振盪させながら、37℃で一晩増殖させた。製造元のプロトコルに従って、QIAprepスピンミニプレップキットを用いて終夜培養チューブからプラスミドを単離した。いくつかのプラスミドをシークエンシングし、DNA配列が正しいことを確認した。
【0455】
Y.リポリティカのコドンに最適化されたクズイソプレンシンターゼ遺伝子をコードする単一のpENTR/D−TOPOプラスミドを、オーダーメイドのpTrex3gベクターへのGatewayクローニングに用いた。pTrex3gの構築については、WO2005/001036 A2号に記載されている。Gateway LRクロナーゼII酵素ミックスキット(Invitrogen)用の製造元のプロトコル(全反応容量8μl中、1μlのY.リポリティカのコドンに最適化されたクズイソプレンシンターゼ遺伝子pENTR/D−TOPOドナーベクター、1μlのpTrex3gデスティネーションベクター、6μlのTE緩衝液(pH8.0))に従って、反応を行なった。反応液を室温で1時間インキュベートした後、1μlのプロテイナーゼK溶液を添加し、37℃で10分間インキュベーションを続けた。その後、反応液1μlをTOP10化学的コンピテント大腸菌細胞に形質転換した。形質転換体をLA+50μg/mlカルベニシリンプレート上で選択した。いくつかのコロニーを取り、各々をLB+50μg/mlカナマイシンを含有する5mlチューブに植菌し、培養物を、200rpmで振盪させながら、37℃で一晩増殖させた。製造元のプロトコルに従って、QIAprepスピンミニプレップキットを用いて終夜培養チューブからプラスミドを単離した。いくつかのプラスミドをシークエンシングし、DNA配列が正しいことを確認した。
【0456】
Y.リポリティカのコドンに最適化されたクズイソプレンシンターゼpTrex3gプラスミド(
図14)の四重欠失トリコデルマ・リーゼイ株への微粒子銃による形質転換を、微粒子銃PDS−1000/HE粒子送達系を用いて行なった(WO2005/001036 A2号参照)。安定な形質転換体の単離と振盪フラスコの評価は、特許刊行物WO2005/001036 A2号の実施例11に記載のプロトコルを用いて行なった。
【0457】
II.組換えT.リーゼイの株におけるイソプレンの産出
上記のイソプレンシンターゼ形質転換体の15時間および36時間培養物1mlをヘッドスペースバイアルに移した。このバイアルを密封し、30℃で5時間インキュベートした。ヘッドスペースガスを測定し、実施例1に記載の方法によりイソプレンを同定した。これらの形質転換体のうちの2つは、微量のイソプレンを示した。14時間インキュベートすることにより、イソプレンの量を増加させることができた。この2つの陽性サンプルは、14時間のインキュベーンで約0.5μg/Lのレベルのイソプレンを示した。形質転換していない対照は、検出可能なレベルのイソプレンを示さなかった。この実験により、T.リーゼイが、外因性イソプレンシンターゼを供給したときに内在性前駆体からイソプレンを産出することができることが示される。
【0458】
実施例6:ヤロウイアにおけるイソプレンの産出
I.ヤロウイア・リポリティカにおいてクズイソプレンシンターゼを発現させるためのベクターの構築
ヤロウイア・リポリティカにおいてクズイソプレンシンターゼを発現させるためのベクターの構築するための出発点は、ベクターpSPZ1(MAP29Spb)であった。このベクターの全配列(配列番号7)を
図15に示す。
【0459】
Y.リポリティカ株GICC 120285の染色体DNAを鋳型として用いたPCRにより、以下の断片を増幅した:プロモーターを欠く形態のURA3遺伝子、18SリボソームRNA遺伝子の断片、Y.リポリティカXPR2遺伝子の転写ターミネーターならびにXPR2遺伝子およびICL1遺伝子のプロモーターを含有する2つのDNA断片。以下のPCRプライマーを用いた。
ICL1 3
5’−GGTGAATTCAGTCTACTGGGGATTCCCAAATCTATATATACTGCAGGTGAC(配列番号65)
ICL1 5
5’−GCAGGTGGGAAACTATGCACTCC(配列番号66)
XPR 3
5’−CCTGAATTCTGTTGGATTGGAGGATTGGATAGTGGG(配列番号67)
XPR 5
5’−GGTGTCGACGTACGGTCGAGCTTATTGACC(配列番号68)
XPRT3
5’−GGTGGGCCCGCATTTTGCCACCTACAAGCCAG(配列番号69)
XPRT 5
5’−GGTGAATTCTAGAGGATCCCAACGCTGTTGCCTACAACGG(配列番号70)
Y18S3
5’−GGTGCGGCCGCTGTCTGGACCTGGTGAGTTTCCCCG(配列番号71)
Y18S 5
5’−GGTGGGCCCATTAAATCAGTTATCGTTTATTTGATAG(配列番号72)
YURA3
5’−GGTGACCAGCAAGTCCATGGGTGGTTTGATCATGG(配列番号73)
YURA 50
5’−GGTGCGGCCGCCTTTGGAGTACGACTCCAACTATG(配列番号74)
YURA 51
5’−GCGGCCGCAGACTAAATTTATTTCAGTCTCC(配列番号75)
【0460】
PCR増幅のために、PfuUltraIIポリメラーゼ(Stratagene)、供給元により提供された緩衝液およびdNTP、2.5μMプライマーならびに示された鋳型DNAを製造元の取扱説明書の通りに用いた。以下のサイクル:95℃で1分間;34サイクル(95℃、30秒;55℃、30秒;72℃、3分)および72℃、10分を用いて増殖を行ない、次いで、4℃でインキュベーションした。
【0461】
ヤロウイアにおける発現のためにコドンが最適化されたクズイソプレンシンターゼ遺伝子をコードする合成DNA分子を、DNA2.0から得た(
図16;配列番号8)。それぞれ、XPR2プロモーターおよびICL1プロモーターの制御下にある合成クズイソプレンシンターゼ遺伝子を担持するプラスミドであるpYLA(KZ1)およびpYLI(KZ1)の構築スキームの完全な詳細を
図18に示す。接合因子遺伝子(MAP29)がイソプレンシンターゼ遺伝子の代わりに挿入されている対照プラスミドも構築した(
図18Fおよび18G)。
【0462】
同様のクローニング手順を用いて、ポプラ(ウラジロハコヤナギ×ヨーロッパヤマナラシ)イソプレンシンターゼ遺伝子を発現させることができる。ポプライソプレンの配列は、Miller B.et al.(2001) Planta 213,483−487に記載されており、これを
図17に示す(配列番号9)。それぞれ、XPR2プロモーターおよびICL1プロモーターの制御下にある合成ポプライソプレンシンターゼ遺伝子を担持するプラスミドであるpYLA(POP1)およびpYLI(POP1)を作製するための構築スキームを
図18A、BおよびCに示す。
【0463】
II.Y.リポリティカの組換え株によるイソプレンの産出
ベクターpYLA(KZ1)、pYLI(KZ1)、pYLA(MAP29)およびpYLI(MAP29)をSacIIで消化し、これらを用いて、標準的な酢酸リチウム/ポリエチレングリコール手順によってY.リポリティカ株CLIB 122をウリジン原栄養性に形質転換した。簡潔に述べると、YEPD(1%酵母抽出物、2%ペプトン、2%グルコース)中で一晩増殖させた酵母細胞を遠心分離(4000rpm、10分)で回収し、滅菌水で1回洗浄し、0.1M酢酸リチウム、pH6.0に懸濁した。細胞懸濁液のアリコート200μlを線状化プラスミドDNA溶液(10〜20μg)と混合し、室温で10分間インキュベートし、同じ緩衝剤中で1mlの50%PEG 4000と混合した。この懸濁液を室温でさらに1時間インキュベートした後、42℃で2分間熱ショックを与えた。次に、細胞をSC his leuプレート(0.67%酵母窒素塩基、2%グルコース、各々100mg/Lのロイシンおよびヒスチジン)上にプレーティングした。30℃で3〜4日間インキュベートした後に形質転換体が現われた。
【0464】
pYLA(KZ1)形質転換からの3つの単離株、pYLI(KZ1)形質転換からの3つの単離株、pYLA(MAP29)形質転換からの2つの単離株およびpYLI(MAP29)形質転換からの2つの単離株を、振盪させながらYEP7培地(1%酵母抽出物、2%ペプトン、pH7.0)中、30℃で24時間増殖させた。培養物10mlから遠心分離により細胞を回収し、3mlの新鮮なYEP7に再懸濁し、15mlスクリューキャップバイアルに入れた。このバイアルを穏やかに(60rpm)振盪させながら室温で一晩インキュベートした。これらのバイアルのヘッドスペース中のイソプレン含有量を、実施例1に記載したようにマススペクトロメトリー検出器を用いてガスクロマトグラフィーで分析した。pYLA(KZ1)およびpYLI(KZ1)で得られた形質転換体は全て、すぐに検出可能な量のイソプレン(0.5μg/L〜1μg/L、
図20)を産出した。イソプレンシンターゼ遺伝子の代わりにフィターゼ遺伝子を担持する対照株のヘッドスペースにはイソプレンが検出されなかった。
【0465】
実施例7:クズイソプレンシンターゼとidi、またはdxs、またはidiとdxsを発現する大腸菌におけるイソプレンの産出
I.大腸菌においてイソプレンを産出させるためのクズイソプレンシンターゼとidi、またはdxs、またはidiとdxsをコードするベクターの構築
i)pTrcKudzuKanの構築
pTrcKudzu(実施例1に記載)のbla遺伝子を、カナマイシン耐性を付与する遺伝子と置き換えた。bla遺伝子を取り除くために、pTrcKudzuをBspHIで消化し、エビアルカリホスファターゼ(SAP)で処理し、65℃で熱不活化した後、クレノー断片とdNTPで末端を充填した。5kbpの大きな断片をアガロースゲルから精製し、kan
r遺伝子に連結した。このkan
r遺伝子は、プライマーのMCM22 5’−GATCAAGCTTAACCGGAATTGCCAGCTG(配列番号76)およびMCM23 5’−GATCCGATCGTCAGAAGAACTCGTCAAGAAGGC(配列番号77)を用いてpCR−Blunt−II−TOPOからPCR増幅し、HindIIIとPvuIで消化し、末端を充填しておいたものである。カナマイシン耐性を付与するプラスミドを担持する形質転換体(pTrcKudzu Kan)をカナマイシン50μg/mlを含有するLA上で選択した。
【0466】
ii)pTrcKudzu yIDI Kanの構築
pTrcKudzuKanをPstIで消化し、SAPで処理し、熱不活化し、ゲル精製した。これを、合成RBSとともにサッカロミセス・セレビシエ由来のidiをコードするPCR産物に連結した。PCR用のプライマーは、NsiI−YIDI 1F 5’−CATCAATGCATCGCCCTTAGGAGGTAAAAAAAAATGAC(配列番号78)およびPstI−YIDI 1R 5’−CCTTCTGCAGGACGCGTTGTTATAGC(配列番号79)であり、鋳型はサッカロミセス・セレビシエゲノムDNAであった。PCR産物をNsiIとPstIで消化し、ライゲーションの前にゲル精製した。このライゲーション混合物を化学的コンピテントTOP10細胞に形質転換し、50μg/mlカナマイシンを含有するLA上で選択した。いくつかの形質転換体を単離し、配列を決定し、得られたプラスミドをpTrcKudzu−yIDI(kan)と名付けた(
図34および35;配列番号16)。
【0467】
iii)pTrcKudzu DXS Kanの構築
プラスミドpTrcKudzu KanをPstIで消化し、SAPで処理し、熱不活化し、ゲル精製した。これを、合成RBSとともに大腸菌由来のdxsをコードするPCR産物に連結した。PCR用のプライマーは、MCM13 5’−GATCATGCATTCGCCCTTAGGAGGTAAAAAAACATGAGTTTTGATATTGCCAAATACCCG(配列番号80)およびMCM14 5’−CATGCTGCAGTTATGCCAGCCAGGCCTTGAT(配列番号81)であり、鋳型は大腸菌ゲノムDNAであった。PCR産物をNsiIとPstIで消化し、ライゲーションの前にゲル精製した。得られた形質転換反応液をTOP10細胞に形質転換し、カナマイシン50μg/mlを含有するLA上で選択した。いくつかの形質転換体を単離し、配列を決定し、得られたプラスミドをpTrcKudzu−DXS(kan)と名付けた(
図36および37;配列番号17)。
【0468】
iv)pTrcKudzu−yIDI−dxs(kan)の構築
pTrcKudzu−yIDI(kan)をPstIで消化し、SAPで処理し、熱不活化し、ゲル精製した。これを、合成RBSとともに大腸菌dxsをコードするPCR産物に連結した(プライマーはMCM13 5’−GATCATGCATTCGCCCTTAGGAGGTAAAAAAACATGAGTTTTGATATTGCCAAATACCCG(配列番号80)およびMCM14 5’−CATGCTGCAGTTATGCCAGCCAGGCCTTGAT(配列番号81);鋳型はTOP10細胞)。このPCR産物は、NsiIおよびPstIで消化し、ゲル精製しておいたものである。最終的なプラスミドをpTrcKudzu−yIDI−dxs(kan)と名付けた(
図21および22;配列番号10)。
【0469】
v)pCL PtrcKudzuの構築
上記の実施例1由来のプロモーター、構造遺伝子およびターミネーターを含有するDNAの断片をSspIを用いてpTrcKudzuから消化し、ゲル精製した。これを、PvuIIで消化し、SAPで処理し、熱不活化しておいたpCL1920に連結した。得られたライゲーション混合物をTOP10細胞に形質転換し、スペクチノマイシン50μg/mlを含有するLA中で選択した。いくつかのクローンを単離し、配列を決定し、2つを選択した。pCL PtrcKudzuおよびpCL PtrcKudzu(A3)は、反対の向きで挿入物を有している(
図38〜41;配列番号18〜19)。
【0470】
vi)pCL PtrcKudzu yIDIの構築
NsiI−PstI消化し、ゲル精製した上記(ii)由来のIDIのPCRアンプリコンを、PstIで消化し、SAPで処理し、熱不活化しておいたpCL PtrcKudzuに連結した。このライゲーション混合物をTOP10細胞に形質転換し、スペクチノマイシン50μg/mlを含有するLA中で選択した。いくつかのクローンを単離し、配列を決定し、得られたプラスミドをpCL PtrcKudzu yIDIと名付けた(
図42および43;配列番号20)。
【0471】
vii)pCL PtrcKudzu DXSの構築
NsiI−PstI消化し、ゲル精製した上記(iii)由来のDXS PCRアンプリコンを、PstIで消化し、SAPで処理し、熱不活化しておいたpCL PtrcKudzu(A3)に連結した。このライゲーション混合物をTOP10細胞に形質転換し、スペクチノマイシン50μg/mlを含有するLA中で選択した。いくつかのクローンを単離し、配列を決定し、得られたプラスミドをpCL PtrcKudzu DXSと名付けた(
図44および45;配列番号21)。
【0472】
II.様々なコピー数でクズイソプレンシンターゼ、idi、および/またはdxsを発現する培養物からのヘッドスペース中のイソプレンの測定
プラスミドのpTrcKudzu(kan)(A)、pTrcKudzu−yIDI kan(B)、pTrcKudzu−DXS kan(C)、pTrcKudzu−yIDI−DXS kan(D)で以前に形質転換した大腸菌BL21(λDE3)の培養物をLBカナマイシン50μg/mL中で増殖させた。pCL PtrcKudzu(E)、pCL PtrcKudzu、pCL PtrcKudzu−yIDI(F)およびpCL PtrcKudzu−DXS(G)の培養物をLBスペクチノマイシン50μg/mL中で増殖させた。培養物を、時間0(OD
600 約0.5)において400μMのIPTGで誘導し、イソプレンヘッドスペース測定用にサンプルを採取した(実施例1参照)。結果を
図23A〜23Gに示す。
【0473】
プラスミドpTrcKudzu−yIDI−dxs(kan)を形質転換により大腸菌株BL21に導入した。得られた株BL21/pTrc Kudzu IDI DXSをカナマイシン(50μg/ml)を含有するLB中、20℃で一晩増殖させ、これを用いて、1%グルコースを含有するTM3(13.6g K
2PO
4、13.6g KH
2PO
4、2.0g MgSO
4*7H
2O、2.0gクエン酸一水和物、0.3gクエン酸第二鉄アンモニウム、3.2g(NH
4)
2SO
4、0.2g酵母抽出物、1.0ml 1000×改変微量金属溶液をpH6.8に調整し、適量のH
2Oを加えて全量とし、濾過滅菌したもの)の振盪フラスコに植菌した。OD
600が0.8に達するまでフラスコを30℃でインキュベートした後、400μMのIPTGで誘導した。サンプルを誘導後の様々な時点で採取し、ヘッドスペース中のイソプレンの量を実施例1に記載したように測定した。結果を
図23Hに示す。
【0474】
III.E.coli/pTrcKudzu yIDIDXSにおけるバイオマスからのイソプレンの産出
BL21 pTrcKudzu IDI DXS株を、グルコースを対照として、3種類のバイオマス;バガス、コーンストーバーおよび針葉樹パルプからイソプレンを生成する能力について試験した。バイオマスの加水分解物を酵素的加水分解(Brown,L and Torget,R.,1996,NREL standard assay method Lap−009 “Enzymatic Saccharification of Lignocellulosic Biomass”)により調製し、グルコース当量に基づく希釈で用いた。この実施例では、グルコース当量は1%グルコースに等しかった。新たに形質転換したBL21(DE3)pTrcKudzu yIDI DXS(kan)細胞のプレート由来の単一コロニーを用いて、5mlのLB+カナマイシン(50μg/ml)に植菌した。この培養物を振盪させながら25℃で一晩インキュベートした。翌日、終夜培養物を、OD
600が0.05になるまで25mlのTM3+0.2%YE+1%原料中で希釈した。原料は、コーンストーバー、バガス、または針葉樹パルプであった。グルコースを陽性対照として用い、グルコースなしを陰性対照として用いた。培養物を180rpmで振盪させながら30℃でインキュベートした。培養物をOD
600についてモニタリングし、OD
600が約0.8に達したとき、培養物を、実施例1に記載したようにイソプレン産出について、1時間および3時間で分析した。培養物は誘導されていない。追加した原料を含有する培養物は全て、グルコース陽性対照のイソプレンと同等のイソプレンを産出する。実験は2つ1組で行なわれた。これを
図46に示す。
【0475】
IV.E.coli/pTrcKudzuIDIDXSにおける転化糖からのイソプレンの産出
新たに形質転換したBL21(λDE3)/pTrcKudzu yIDI DXS(kan)細胞のプレート由来の単一コロニーを用いて、5mlのLB+カナマイシン(50μg/ml)に植菌した。この培養物を振盪させながら25℃で一晩インキュベートした。翌日、終夜培養物を、OD
600が0.05になるまで25mlのTM3+0.2%YE+1%原料中で希釈した。原料はグルコース、転化グルコースまたはコーンストーバーであった。転化糖原料(Danisco転化糖)は、スクロースシロップを酵素処理することにより調製した。AFEXコーンストーバーは、以下(第V部)に記載するように調製した。細胞を30℃で増殖させ、培養物のOD
600が約0.8〜1.0に達したとき(0時間)、最初のサンプルを測定した。この培養物を、OD
600によって測定される増殖と、実施例1に記載の0、1および3時間でのイソプレン産出について分析した。結果を
図47に示す。
【0476】
V.AFEX前処理コーンストーバーからの加水分解物の調製
AFEX前処理コーンストーバーをMichigan Biotechnology Instituteから得た。前処理条件は、湿度60%、アンモニア負荷1:1、および90℃、30分間とし、その後、風乾した。AFEX前処理コーンストーバーの含水率は21.27%であった。AFEX前処理コーンストーバーにおけるグルカンとキシランの含有率は、それぞれ31.7%と19.1%(乾燥ベース)であった。糖化プロセスは次の通りであった。20gのAFEX前処理コーンストーバーを、5mlの1Mクエン酸ナトリウム緩衝液pH4.8、2.25mlのアセレラーゼ1000、0.1mlのグリンダミルH121(製パン業界用のアスペルギルス・ニゲル由来のDaniscoキシラナーゼ製品)、および72.65mlのDI水とともに500mlフラスコに添加した。フラスコをオービタルシェーカー内に置き、50℃で96時間インキュベートした。シェーカーからサンプルを1つ採取し、HPLCを用いて分析した。この加水分解物は、38.5g/lのグルコース、21.8g/lのキシロース、および10.3g/lのグルコースおよび/またはキシロースのオリゴマーを含有していた。
【0477】
VI.流加培養で増殖した大腸菌におけるイソプレン産出に対する酵母抽出物の影響
上記のpTrcKudzu yIDI DXSプラスミドを含有する大腸菌細胞に関して記載したように、14Lスケールで発酵を行なった。酵母抽出物(Bio Springer,Montreal,Quebec,Canada)を指数関数的割合で供給した。発酵槽に送達した酵母抽出物の総量は、40時間の発酵の間に70から830gの間で変動した。発酵液体培地の光学密度を550nmの波長で測定した。発酵槽内の最終的な光学密度は、添加された酵母抽出物の量に比例した(
図48A)。発酵槽からの発生ガス中のイソプレンレベルを先に記載したように測定した。イソプレン力価は発酵の間に増加した(
図48B)。産出されたイソプレンの量は、供給された酵母抽出物の量に直線的に比例した(
図48C)。
【0478】
VII.pTrcKudzu DXS yIDIの500L発酵におけるイソプレンの産出
クズイソプレンシンターゼ、サッカロミセス・セレビシエIDI、および大腸菌DXS核酸(大腸菌BL21(λDE3) pTrc Kudzu dxs yidi)を有する大腸菌細胞の500リットル発酵を用いて、イソプレンを産出した。イソプレンのレベルは、15時間の間に50から300μg/Lの間で変動した。平均イソプレン濃度、装置を通る平均流量およびイソプレン分解の散逸(breakthrough)に基づくと、回収されたイソプレンの量は約17gと計算された。
【0479】
VIII.流加培養で増殖した大腸菌の500L発酵におけるイソプレンの産出
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した。アンモニアガス(NH
3)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0480】
1000×改変微量金属溶液:
クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、NaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にDIH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にし、次に、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0481】
pTrcKudzu yIDI DXSプラスミドを含有する大腸菌細胞を含む500Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)でグルコースと酵母抽出物からのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をソイトン−酵母抽出物−グルコース培地中に調製した。種菌をODが0.15になるまで増殖させ、550nmで測定し、20mlを用いて、2.5Lのソイトン−酵母抽出物−グルコース培地を含有するバイオリアクターに植菌した。2.5LのバイオリアクターをODが1.0になるまで30℃で増殖させ、2.0Lを500Lバイオリアクターに移した。
【0482】
酵母抽出物(Bio Springer,Montreal,Quebec,Canada)とグルコースを指数関数的割合で供給した。50時間の発酵の間にバイオリアクターに送達されたグルコースと酵母抽出物の総量は、ぞれぞれ、181.2kgと17.6kgであった。バイオリアクター内の経時的な光学密度を
図49Aに示す。バイオリアクターからの発生ガス中のイソプレンレベルを先に記載したように測定した。イソプレン力価は発酵の間に増加した(
図49B)。50時間の発酵の間に産出されたイソプレンの総量は55.1gであった。産出の時間経過を
図49Cに示す。
【0483】
実施例8:クズイソプレンシンターゼと組換えメバロン酸経路遺伝子を発現する大腸菌におけるイソプレンの産出
I.下流MVA経路のクローニング
下流メバロン酸経路のクローニング戦略は以下の通りであった。メバロン酸生合成経路の4つの遺伝子;メバロン酸キナーゼ(MVK)、ホスホメバロン酸キナーゼ(PMK)、ジホスホメバロン酸デカルボキシラーゼ(MVD)およびイソペンテニルジホスホイソメラーゼ遺伝子をサッカロミセス・セレビシエ染色体DNAからPCRで増幅し、個々にpCR BluntII TOPOプラスミド(Invitrogen)にクローニングした。場合によっては、idi遺伝子を大腸菌染色体DNAから増幅した。大腸菌コンセンサスRBS(AGGAGGT(配列番号82)またはAAGGAGG(配列番号83))が、5’末端で、開始コドンの8bp上流に挿入され、PstI部位が3’末端で付加されるように、プライマーを設計した。次に、これらの遺伝子を経路全体がアセンブルされるまで1つずつpTrcHis2Bベクターにクローニングした。
【0484】
サッカロミセス・セレビシエS288C由来の染色体DNAを、ATCC(ATCC 204508D)から得た。製造元の取扱説明書の通りにPfuTurboを用いて、プライマー、MVKF(5’−AGGAGGTAAAAAAACATGTCATTACCGTTCTTAACTTCTGC、配列番号84)およびMVK−Pst1−R(5’−ATGGCTGCAGGCCTATCGCAAATTAGCTTATGAAGTCCATGGTAAATTCGTG、配列番号85)を用いて、MVK遺伝子をサッカロミセス・セレビシエの染色体から増幅した。サイズの正しいPCR産物(1370bp)を、1.2%E−ゲル(Invitrogen)を通した電気泳動で同定し、pZeroBLUNT TOPOにクローニングした。得られたプラスミドをpMVK1と命名した。このプラスミドpMVK1を制限エンドヌクレアーゼのSacIとTaq1で消化し、その断片をゲル精製して、SacIとBstBIで消化したpTrcHis2Bに連結した。得られたプラスミドをpTrcMVK1と名付けた。
【0485】
メバロン酸生合成経路中の2番目の遺伝子であるPMKを、プライマー:PstI−PMK1 R(5’−GAATTCGCCCTTCTGCAGCTACC、配列番号86)およびBsiHKA I−PMK1 F(5’−CGACTGGTGCACCCTTAAGGAGGAAAAAAACATGTCAG、配列番号87)を用いたPCRで増幅させた。製造元の取扱説明書の通りにPfu Turboポリメラーゼ(Stratagene)を用いてPCR反応を行なった。サイズの正しい産物(1387bp)をPstIとBsiHKIで消化し、PstIで消化したpTrcMVK1に連結した。得られたプラスミドをpTrcKKと名付けた。MVD遺伝子とidi遺伝子を同じようにクローニングした。MVD遺伝子を増幅するために、プライマー対のPstI−MVD 1 R(5’−GTGCTGGAATTCGCCCTTCTGCAGC、配列番号88)およびNsiI−MVD 1 F(5’−GTAGATGCATGCAGAATTCGCCCTTAAGGAGG、配列番号89)を用いて、yIDI遺伝子を増幅するために、プライマー対のPstI−YIDI 1 R(5’−CCTTCTGCAGGACGCGTTGTTATAGC、配列番号79)およびNsiI−YIDI 1 F(5’−CATCAATGCATCGCCCTTAGGAGGTAAAAAAAAATGAC、配列番号78)を用いて、PCRを行った。場合によって、大腸菌由来のIPPイソメラーゼ遺伝子であるidiを用いた。大腸菌染色体DNAからidiを増幅するために、以下のプライマーセットを用いた:PstI−CIDI 1 R(5’−GTGTGATGGATATCTGCAGAATTCG、配列番号90)およびNsiI−CIDI 1 F(5’−CATCAATGCATCGCCCTTAGGAGGTAAAAAAACATG、配列番号91)。鋳型DNAは、標準的な方法で大腸菌FM5から単離された染色体DNAであった(WO96/35796号およびWO2004/033646号、これらは各々、特に、核酸の単離に関して、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。最終的なプラスミドを、酵母idi遺伝子コードする構造体を表すpKKDIyまたは大腸菌idi遺伝子をコードする構造体を表すpKKDIcと名付けた。後に解析するために、これらのプラスミドを大腸菌宿主BL21に形質転換した。場合によって、クズ由来のイソプレンシンターゼをpKKDIyにクローニングして、プラスミドpKKDIyISを得た。
【0486】
下流MVA経路を、カナマイシン抗生物質耐性マーカーを含有するpTrcにもクローニングした。プラスミドpTrcKKDIyを制限エンドヌクレアーゼのApaIとPstIで消化し、5930bp断片を1.2%アガロースE−ゲル上で分離し、製造元の取扱説明書に従ってQiagenゲル精製キットを用いて精製した。実施例7に記載のプラスミドpTrcKudzu Kanを制限エンドヌクレアーゼのApaIとPstIで消化し、このベクターを含有する3338bp断片を、Qiagenゲル精製キットを用いて1.2%E−ゲルから精製した。この3338bpのベクター断片と5930bpの下流MVA経路断片を、Rocheクイックライゲーションキットを用いて連結した。このライゲーション混合物を大腸菌TOP10細胞に形質転換し、形質転換体を、カナマイシン(50μg/ml)を含有するLA上で選択しながら、37℃で一晩増殖させた。形質転換体を制限酵素消化で確認し、1つをストックとして凍結させた。このプラスミドをpTrcKanKKDIyと命名した。
【0487】
II.pTrcKanKKDIyへのクズイソプレンシンターゼ遺伝子のクローニング
クズイソプレンシンターゼ遺伝子を、プライマーのMCM50 5’−GATCATGCATTCGCCCTTAGGAGGTAAAAAAACATGTGTGCGACCTCTTCTCAATTTACT(配列番号92)およびMCM53 5’−CGGTCGACGGATCCCTGCAGTTAGACATACATCAGCTG(配列番号50)を用いて、実施例1に記載のpTrcKudzuからPCRで増幅させた。得られたPCR断片をpCR2.1にクローニングし、大腸菌TOP10に形質転換した。この断片は、クズイソプレンシンターゼのコード配列と、大腸菌由来のRBSを含有する上流領域とを含有する。形質転換体を、カルベニシリン(50μg/ml)を含有するLA上で選択しながら、37℃で一晩インキュベートした。断片の正しい挿入をシークエンシングで確認し、この株をMCM93と命名した。
【0488】
MCM93株由来のプラスミドを制限エンドヌクレアーゼのNsiIとPstIで消化して、RBSとクズイソプレンシンターゼとを含有する1724bp挿入物を遊離させた。この1724bp断片を1.2%アガロースE−ゲル上で分離し、製造元の取扱説明書に従ってQiagenゲル精製キットを用いて精製した。プラスミドpTrcKanKKDIyを制限エンドヌクレアーゼPstIで消化し、SAPを用いて37℃で30分間処理し、Qiagen PCRクリーンアップキットを用いて精製した。このプラスミドとクズイソプレンシンターゼをコードするDNA断片を、Rocheクイックライゲーションキットを用いて連結した。このライゲーション混合物を大腸菌TOP10細胞に形質転換し、50μg/mlでカナマイシンを含有するLA上で選択しながら、形質転換体を37℃で一晩増殖させた。正しい形質転換体を制限消化で確認し、このプラスミドをpTrcKKDyIkISKanと命名した(
図24および25;配列番号11)。このプラスミドをBL21(λDE3)細胞(Invitrogen)に形質転換した。
【0489】
III.クズ由来の組換え下流メバロン酸経路とイソプレンシンターゼを発現する大腸菌におけるメバロン酸からのイソプレン産出
BL21/pTrcKKDyIkISKan株を、pHを7.1に調整し、0.5%グルコースおよび0.5%メバロン酸を補充したMOPS培地(Neidhardt et al.,(1974) J.Bacteriology 119:736−747)中で培養した。同一条件を用いるが、0.5%メバロン酸を添加しないで、対照培養物も用意した。培養を1%の種菌を含む終夜種培養物から始め、培養物が0.3〜0.5のOD
600に達したときに500μMのIPTGで誘導した。この培養物を250rpmで振盪させながら30℃で増殖させた。誘導して3時間後、実施例1に記載のヘッドスペースアッセイを用いてイソプレンの産出を分析した。イソプレンの最大産出は、6.67×10
−4mol/L
液体培地/OD
600/時間(ここで、L
液体培地は液体培地の容積であり、細胞培地の容積と細胞の容積の両方を含む)であった。メバロン酸を添加していない対照培養物は、測定可能なイソプレンを産出しなかった。
【0490】
IV.上流MVA経路のクローニング
3つの酵素活性をコードする2つの遺伝子を含む、上流メバロン酸生合成経路を、エンテロコックス・フェカーリスからクローニングした。mvaE遺伝子は、この経路の最初のタンパク質と3番目のタンパク質である、アセチル−CoAアセチルトランスフェラーゼと3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−CoA(HMG−CoA)レダクターゼの両方の酵素活性を持つタンパク質をコードしており、mvaS遺伝子は、この経路中の2番目の酵素である、HMG−CoAシンターゼをコードしている。mvaE遺伝子を、以下のプライマーを用いて、大腸菌リボソーム結合部位とスペーサーとを前に付けて、E.フェカーリスのゲノムDNA(ATCC 700802D−5)から増幅させた。
CF 07−60(+) mvaEの開始点(RBSを含む)+ATG開始コドン SacI
5’−GAGACATGAGCTCAGGAGGTAAAAAAACATGAAAACAGTAGTTATTATTG(配列番号93)
CF 07−62(−) mvaEをその間にあるRBSとともにmvaSと融合する
5’−TTTATCAATCCCAATTGTCATGTTTTTTTACCTCCTTTATTGTTTTCTTAAATC(配列番号94)
【0491】
mvaS遺伝子を、以下のプライマーを用いて、大腸菌由来のRBSとスペーサーを前に付けて、E.フェカーリスのゲノムDNA(ATCC 700802D−5)から増幅させた。
CF 07−61(+) mvaEをその間にあるRBSとともにmvaSと融合する
5’−GATTTAAGAAAACAATAAAGGAGGTAAAAAAACATGACAATTGGGATTGATAAA(配列番号95)
CF 07−102(−) mvaS遺伝子の終点 BglII
5’−GACATGACATAGATCTTTAGTTTCGATAAGAACGAACGGT(配列番号96)
【0492】
PCR断片を、以下のプライマーを用いるPCRで1つに融合した。
CF 07−60(+) mvaEの開始点(RBSを含む)+ATG開始コドン SacI
5’−GAGACATGAGCTCAGGAGGTAAAAAAACATGAAAACAGTAGTTATTATTG(配列番号93)
CF 07−102(−) mvaS遺伝子の終点 BglII
5’−GACATGACATAGATCTTTAGTTTCGATAAGAACGAACGGT(配列番号96)
【0493】
融合PCR断片を、Qiagenキットを用いて精製し、制限酵素のSacIとBglIIで消化した。この消化したDNA断片を、Qiagenキットを用いてゲル精製し、SacIとBglIIで消化し、ゲル精製しておいた市販のベクターpTrcHis2Aに連結した。
【0494】
ライゲーション混合物を大腸菌Top10細胞に形質転換し、コロニーをLA+50μg/mlカルベニシリンプレート上で選択した。合計6つのコロニーを選び、LB+50μg/mlカルベニシリン中で一晩増殖させ、Qiagenキットを用いてプラスミドを単離した。このプラスミドをSacIとBglIIで消化して、挿入物について調べ、1つの正しいプラスミドを、以下のプライマーを用いてシークエンシングした。
CF 07−58(+) mvaE遺伝子の開始点
5’−ATGAAAACAGTAGTTATTATTGATGC(配列番号97)
CF 07−59(−) mvaE遺伝子の終点
5’−ATGTTATTGTTTTCTTAAATCATTTAAAATAGC(配列番号98)
CF 07−82(+) mvaS遺伝子の開始点
5’−ATGACAATTGGGATTGATAAAATTAG(配列番号99)
CF 07−83(−) mvaS遺伝子の終点
5’−TTAGTTTCGATAAGAACGAACGGT(配列番号100)
CF 07−86(+) mvaE中の配列
5’−GAAATAGCCCCATTAGAAGTATC(配列番号101)
CF 07−87(+) mvaE中の配列
5’−TTGCCAATCATATGATTGAAAATC(配列番号102)
CF 07−88(+) mvaE中の配列
5’−GCTATGCTTCATTAGATCCTTATCG(配列番号103)
CF 07−89(+) 配列mvaS
5’−GAAACCTACATCCAATCTTTTGCCC(配列番号104)
【0495】
pTrcHis2AUpperPathway#1と呼ばれるプラスミドは、シークエンシングにより正しかった。これを市販の大腸菌株BL21に形質転換した。LA+50μg/mlカルベニシリン上で選択を行なった。2つの形質転換体を選び、OD
600が1.5に達するまでLB+50μg/mlカルベニシリン中で増殖させた。両方の株を、グリセロールの存在下、バイアル中、−80℃で凍結させた。株を、BL21中のpTrcHis2AUpperPathway#1(単離株#1)についてはCF 449、およびBL21中のpTrcHis2AUpperPathway#1(単離株#2)についてはCF 450と命名した。解析したとき、両方のクローンは同一の挙動を示すことが分かった。
【0496】
V.上流MVA経路のpCL1920へのクローニング
プラスミドpTrcHis2AUpperPathwayを制限エンドヌクレアーゼSspIで消化して、pTrc−mvaE−mvaS−(Hisタグ)−ターミネーターを含有する断片を遊離させた。この断片では、hisタグは翻訳されなかった。この平滑末端の4.5kbp断片をQiagenゲル精製キットを用いて1.2%E−ゲルから精製した。ベクターを制限エンドヌクレアーゼPvuIIで消化し、SAPで処理し、Qiagenゲル精製キットを用いて1.2%E−ゲルから精製することにより、pCL1920由来のリン酸化された平滑末端の4.2kbp断片を調製した。2つの断片をRoche迅速ライゲーションキットを用いて連結し、TOP10化学的コンピテント細胞に形質転換した。形質転換体をスペクチノマイシン(50μg/ml)を含有するLA上で選択した。PCRで挿入物の存在をスクリーニングすることにより、正しいコロニーを同定した。このプラスミドをpCL PtrcUpperPathwayと命名した(
図26および27A〜27D;配列番号12)。
【0497】
VI.組み合わせた上流メバロン酸経路と下流メバロン酸経路を発現する株
完全なメバロン酸経路とクズイソプレンシンターゼとを有する株を得るために、プラスミドpTrcKKDyIkISkanおよびpCLpTrcUpperPathwayを両方ともBL21(λDE3)コンピテント細胞(Invitrogen)に形質転換し、形質転換体をカナマイシン(50μg/ml)およびスペクチノマイシン(50μg/ml)を含有するLA上で選択した。形質転換体をプラスミドプレップで調べて、両方のプラスミドが宿主内に保持されていることを保証した。この株をMCM127と命名した。
【0498】
VII.大腸菌/pUpperpathwayにおけるグルコースからのメバロン酸の産出
BL21/pTrcHis2A−mvaE/mvaSまたはFM5/p pTrcHis2A−mvaE/mvaSの単一コロニーをLB+カルベニシリン(100μg/ml)に植菌し、200rpmで振盪させながら37℃で一晩増殖させる。これらの培養物を、OD
600が0.1になるまで250mlバッフル付きフラスコ中の50ml培地中に希釈する。この培地は、TM3+1または2%グルコース+カルベニシリン(100μg/ml)またはTM3+1%グルコース+加水分解した大豆油+カルベニシリン(100μg/ml)またはTM3+バイオマス(調製済みのバガス、コーンストーバーまたはスイッチグラス)であった。培養物を、200rpmで振盪させながら、OD
600が0.4に達するまで30℃で約2〜3時間増殖させた。この時点で、IPTG(400μM)を添加することにより、mvaE mvaS構造体からの発現を誘導した。培養物をさらに20または40時間インキュベートし、2時間間隔で誘導6時間後まで、また、その後、必要に応じて24、36および48時間でサンプルを採取した。サンプリングは、1mlの培養物を取り出し、そのOD
600を測定し、微量遠心管中で細胞をペレット化し、上清を除去し、それをメバロン酸について分析することにより行なった。
【0499】
エンテロコックス・フェカーリスAA−CoAチオラーゼ、HMG−CoAシンターゼ、およびHMG−CoAレダクターゼポリペプチドをコードする核酸を有する大腸菌細胞の14リットル発酵は、TM3培地と2%グルコースを細胞培地として用いた場合、22グラムのメバロン酸を産出した。これらの細胞の振盪フラスコは、LB培地と1%グルコースを細胞培養培地として用いた場合、1リットル当たり2〜4グラムのメバロン酸を産出した。これらの株におけるメバロン酸の産出は、MVA経路が大腸菌内で機能的であることを示した。
【0500】
VIII.上流MVA経路および下流MVA経路+クズイソプレンシンターゼを含有する大腸菌BL21からのイソプレンの産出
上記の上流MVA経路遺伝子および下流MVA経路遺伝子およびクズイソプレンシンターゼ遺伝子を含有するプラスミドと、実施例7に記載のidi遺伝子、dxs遺伝子、およびdxr遺伝子ならびにイソプレンシンターゼ遺伝子を含有するプラスミドの様々な組合せで形質転換することにより以下の株を作製した。使用した宿主細胞は化学的コンピテントBL21(λDE3)であり、形質転換は標準的な方法により行なった。形質転換体をカナマイシン(50μg/ml)またはカナマイシン+スペクチノマイシン(両方とも50μg/mlの濃度)を含有するL寒天上で選択した。プレートを37℃で増殖させた。得られた株を次のように命名した。
カナマイシン+スペクチノマイシン(各50μg/ml)上で増殖したもの
MCM127−pCL Upper MVA+pTrcKKDyIkIS(kan)を含むBL21(λDE3)
MCM131−pCL1920+pTrcKKDyIkIS(kan)を含むBL21(λDE3)
MCM125−pCL 上流 MVA+pTrcHis2B(kan)を含むBL21(λDE3)
カナマイシン(50μg/ml)上で増殖したもの
MCM64−pTrcKudzu yIDIDXS(kan)を含むBL21(λDE3)
MCM50−pTrcKudzu(kan)を含むBL21(λDE3)
MCM123−pTrcKudzu yIDIDXS DXR(kan)を含むBL21(λDE3)
【0501】
上記の株を凍結ストックからLA+適当な抗生物質にストリークし、37℃で一晩増殖させた。各プレート由来の単一コロニーを用いて振盪フラスコ(25mlのLB+適当な抗生物質)に植菌した。このフラスコを200rpmで振盪させながら22℃で一晩インキュベートした。翌朝、フラスコを37℃インキュベーターに移し、200rpmで振盪させながらさらに4.5時間増殖させた。25ml培養物を遠心分離して細胞をペレット化し、この細胞を5mlのLB+適当な抗生物質に再懸濁した。次に、この培養物を、OD
600が0.1になるまで25mlのLB+1%グルコース+適当な抗生物質中に希釈した。各株に2つのフラスコを用意し、1つの組はIPTG(800μM)で誘導し、2つ目の組は誘導しなかった。培養物を250rpmで振盪させながら37℃でインキュベートした。これらの培養物のうちの1つの組を1.50時間後(サンプリング時点1の直後)に誘導した。各サンプリング時点で、OD
600を測定し、実施例1に記載したようにイソプレンの量を決定した。結果を表3に示す。生成されたイソプレンの量は、特定の株についてのピーク産出時の量として示されている。
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0502】
IX.メバロン酸の分析
メバロノラクトン(1.0g、7.7mmol)(CAS#503−48−0)は、シロップとしてSigma−Aldrich(WI,USA)から供給された。これは、メバロン酸のカリウム塩を生成するために水(7.7mL)に溶解され、水酸化カリウム(7.7mmol)で処理された。メバロン酸への変換は
1H NMR分析により確認した。HPLC分析用のサンプルは、14,000rpmで5分間の遠心分離によって細胞を除去し、次いで上清のアリコート300μlを900μlのH
2Oに添加して調製した。次に、過塩素酸(36μlの70%溶液)を添加し、その後、混合して、氷上で5分間冷却させた。次に、サンプルを再度遠心分離し(14,000rpm、5分間)、上清をHPLCにかけた。メバロン酸標準(20、10、5、1および0.5g/L)を同じように調製した。メバロン酸(20μL注入容量)の分析は、屈折率(RI)を検出しながら、5mM硫酸を0.6mL/分で用いて溶出させるBioRad Aminex 87−H+カラム(300mm×7.0mm)を用いるHPLCで行なった。これらの条件下では、メバロン酸は、18.5分でラクトン形態として溶出した。
【0503】
X.上流MVA経路+クズイソプレンシンターゼを含有する大腸菌BL21からのイソプレンの産出
メバロン酸経路ポリペプチドとクズイソプレンシンターゼを発現する大腸菌の15Lスケール発酵を用いて、流加培養された細胞からイソプレンを産出させた。この実験は、グルコース制限条件下で細胞を増殖させることにより、2.2g/Lのイソプレンが産出されたことを示している。
【0504】
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
発酵培地1リットル当たり以下の成分を用いて培地を作製した:K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、および1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液は加圧滅菌された。水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0505】
1000×改変微量金属溶液:
以下の成分を用いて1000×改変微量金属溶液を作製した:クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にdiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にした後、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0506】
pCL PtrcUpperPathwayプラスミド(
図26)およびpTrcKKDyIkISプラスミドを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)におけるグルコースからのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLB液体培地寒天ンプレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをソイトン−酵母抽出物−グルコース培地中に植菌した。550nmで測定したときに種菌がOD1.0にまで増殖した後、500mLを用いて5Lバイオリアクターに植菌した。
【0507】
細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。54時間の発酵の間にバイオリアクターに送達されたグルコースの総量は、3.7kgであった。イソプロピル−β−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加して、誘導を達成した。550nmでの光学密度(OD
550)が10という値に達したとき、IPTG濃度を25μMにした。OD
550が190に達したとき、IPTG濃度を50μMに上昇させた。発酵して38時間でIPTG濃度を100μMに上昇させた。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図54に示す。バイオリアクターからの発生ガス中のイソプレンレベルを本明細書に記載したように測定した。イソプレン力価は発酵の間に最終値2.2g/Lまで増加した(
図55)。54時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は15.9gであった。産出の時間経過を
図56に示す。
【0508】
XI.メバロン酸経路の遺伝子を発現し、15Lスケールの流加培養で増殖した大腸菌からのイソプレン発酵
メバロン酸経路ポリペプチドとクズイソプレンシンターゼとを発現する大腸菌の15Lスケール発酵を用いて、流加培養された細胞からイソプレンを産出させた。この実験は、グルコース制限条件下で細胞を増殖させることにより、3.0g/Lのイソプレンが産出されたことを示している。
【0509】
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
発酵培地1リットル当たり以下の成分を用いて培地を作製した:K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、および1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0510】
1000×改変微量金属溶液:
以下の成分を用いて1000×改変微量金属溶液を作製した:クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg, H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にdiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にした後、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0511】
pCL PtrcUpperMVAプラスミドとpTrc KKDyIkISプラスミドを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)におけるグルコースからのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLB液体培地寒天ンプレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをトリプトン−酵母抽出物培地中に植菌した。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、500mLを用いて5Lバイオリアクターに植菌した。
【0512】
細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。59時間の発酵の間にバイオリアクターに送達されたグルコースの総量は、2.2kgであった。IPTGを添加して誘導を達成した。550nmでの光学密度(OD
550)が10という値に達したとき、IPTG濃度を25μMにした。OD
550が190に達したとき、IPTG濃度を50μMに上昇させた。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図93に示す。バイオリアクターからのオフガス中のイソプレンレベルを本明細書に記載したように測定した。イソプレン力価は発酵の間に最終値3.0g/Lまで増加した(
図94)。59時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は22.8gであった。産出の時間経過を
図95に示す。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は2.2%であった。グルコースからのイソプレンの重量パーセント収率は1.0%であった。
【0513】
XII.メバロン酸経路の遺伝子を発現し、15Lスケールの流加培養で増殖した大腸菌からのイソプレン発酵
メバロン酸経路ポリペプチド、クズ(Pueraria lobata)イソプレンシンターゼ、およびクズイソプレンシンターゼを発現する大腸菌の15Lスケール発酵を用いて、流加培養された細胞からイソプレンを産出させた。この実験は、グルコース制限条件下で細胞を増殖させることにより、3.3g/Lのイソプレンが産出されたことを示している。
【0514】
i)pCLPtrcUpperPathwayHGS2の構築
クズ由来のイソプレンシンターゼをコードする遺伝子を、プライマーのNsiI−RBS−HGS F(cttgATGCATCCTGCATTCGCCCTTAGGAGG、配列番号105)およびpTrc R(CCAGGCAAATTCTGTTTTATCAG、配列番号106)と、鋳型としてのpTrcKKDyIkISとを用いてPCR増幅した。このようにして得られたPCR産物をNsiIとPstIで制限消化し、ゲル精製した。プラスミドpCL PtrcUpperPathwayをPstIで制限消化し、製造元の取扱説明書に従ってrAPidアルカリホスファターゼ(Roche)を用いて脱リン酸化した。
【0515】
これらのDNA断片を1つに連結し、ライゲーション反応液を大腸菌Top10化学的コンピテント細胞(Invitrogen)に形質転換し、スペクチノマイシン(50μg/ml)を含有するL寒天上にプレーティングし、37℃で一晩インキュベートした。プラスミドDNAをQiaquickスピンミニプレップキットを用いて6つのコロニーから調製した。このプラスミドDNAを制限酵素のEcoRVとMluIで消化し、挿入物が正しい向きを有するクローン(すなわち、pTrcプロモーターと同じ方向に向いた遺伝子)を同定した。
【0516】
得られた正しいプラスミドをpCLPtrcUpperPathwayHGS2と命名した。このプラスミドを本明細書に記載のヘッドスペースアッセイを用いてアッセイし、大腸菌Top10においてイソプレンを産出することが分かった。したがって、この遺伝子の機能性を確認した。プラスミドをpTrcKKDyIkISを含有するBL21(LDE3)に形質転換して、BL21/pCLPtrcUpperPathwayHGS2−pTrcKKDyIkIS株を得た。この株は、BL21/pCL PtrcUpperMVA+pTrc KKDyIkIS株(実施例8、第XI部)と比べて、余分なコピーのイソプレンシンターゼを有する。この株はまた、実施例8、第XI部で使用されたBL21/pCL PtrcUpperMVA+pTrc KKDyIkIS株と比べて、HMGSの発現と活性が増加していた。
【0517】
ii)pCLPtrcUpperPathwayHGS2−pTrcKKDyIkISを発現し、15Lスケールの流加培養で増殖した大腸菌からのイソプレン発酵
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
発酵培地1リットル当たり以下の成分を用いて培地を作製した:K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、および1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0518】
1000×改変微量金属溶液:
以下の成分を用いて1000×改変微量金属溶液を作製した:クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg, H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にDiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にし、次に、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで滅菌濾過した。
【0519】
pCLPtrcUpperPathwayHGS2プラスミドとpTrc KKDyIkISプラスミドを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)におけるグルコースからのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLB液体培地寒天ンプレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをトリプトン−酵母抽出物培地中に植菌した。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、500mLを用いて5Lバイオリアクターに植菌した。
【0520】
細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。58時間の発酵の間にバイオリアクターに送達されたグルコースの総量は、2.1kgであった。IPTGを添加して誘導を達成した。550nmでの光学密度(OD
550)が9という値に達したとき、IPTG濃度を25μMにした。OD
550が170に達したとき、IPTG濃度を50μMに上昇させた。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図104に示す。バイオリアクターからの発生ガス中のイソプレンレベルを本明細書に記載したように測定した。イソプレン力価は発酵の間に最終値3.3g/Lまで増加した(
図105)。58時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は24.5gであった。産出の時間経過を
図106に示す。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は2.5%であった。グルコースからのイソプレンの重量パーセント収率は1.2%であった。分析により、イソプレンシンターゼの活性が、CL PtrcUpperMVAプラスミドとpTrc KKDyIkISプラスミドを発現するBL21と比較して約3〜4倍増加したことが示された(データは示さない)。
【0521】
XIII.大腸菌における下流メバロン酸経路の染色体組込み
メバロン酸キナーゼ、メバロン酸リン酸キナーゼ、メバロン酸ピロリン酸デカルボキシラーゼ、およびIPPイソメラーゼを含有する合成オペロンを大腸菌の染色体に組み込んだ。所望により、様々なプロモーターをオペロンの5’に組み込むことにより、発現を変化させてもよい。
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0522】
i)標的ベクター構築
attTn7部位を組込み用に選択した。上流(attTn7 up)(プライマー、MCM78およびMCM79)と下流(attTn7 down)(プライマー、MCM88およびMCM89)の相同領域をMG1655細胞からPCRで増幅した。1μLの10μMプライマー、3μLのddH2O、45μLのInvitrogen Platinum PCR Supermix High Fidelityを含む50μLの反応液と、擦り取ったMG1655のコロニーとを94℃で2分間変性させ、25サイクル繰り返し(94℃で2分、50℃で30秒、および68℃で1分)、72℃で7分伸長させ、4℃に冷却した。この得られたDNAを製造元の取扱説明書に従ってpCR2.1(Invitrogen)にクローニングし、プラスミドのMCM278(attTn7 up)とMCM252(attTn7 down)を得た。MCM252から消化してゲル精製した832bpのApaI−PvuI断片を、ApaI−PvuI消化し、ゲル精製したプラスミドpR6Kにクローニングし、プラスミドMCM276を作製した。MCM278から消化し、ゲル精製した825bpのPstI−NotI断片を、PstI−NotI消化し、ゲル精製したMCM276にクローニングし、プラスミドMCM281を作製した。
【0523】
ii)下流経路およびプロモーターのクローニング
MVK−PMK−MVD−IDI遺伝子を製造元の取扱説明書に従ってRoche Expand Long PCRシステムを用い、プライマーのMCM104とMCM105を用いてpTrcKKDyIkISから増幅した。この産物をNotIとApaIで消化し、NotIとApaIで消化し、ゲル精製しておいたMCM281にクローニングした。プライマーのMCM120とMCM127を用いて、Stratagene Pfu Ultra IIを用いてGeneBridges FRT−gb2−Cm−FRT鋳型DNAからCMRカセットを増幅した。1μLの約10ng/μLの鋳型、1μLの各プライマー、1.25μLの10mM dNTP、5μLの10×緩衝液、1μLの酵素、および39.75μLのddH20を含有する4つの50μLのPCR反応液で、95℃で4分間の変性、5サイクルの95℃で20秒、55℃で20秒、72℃で2分、25サイクルの95℃で20秒、58℃で20秒、72℃で2分、72℃で10分、その後4℃に冷却というPCRプログラムを用いた。反応液をプールし、Qiagen PCRクリーンアップカラム上で精製し、これを用いて、プラスミドMCM296を含有する水で洗浄したPir1細胞にエレクトロポレートした。エレクトロポレーションは、2mMキュベット中、2.5Vおよび200ohmで行なった。エレクトロポレーション反応体をLB中、30℃で3時間、回復させた。形質転換体MCM330をCMP5、Kan50を含むLA上で選択した(
図107および108A〜108C;配列番号25)。
【0524】
iii)大腸菌染色体への組込み
MCM330由来のミニプレップDNA(Qiaquickスピンキット)をSnaBIで消化し、これを用いてBL21(DE3)(Novagen)またはGeneBridgesプラスミドpRedET Carbを含有するMG1655にエレクトロポレートした。細胞を30℃で約OD1まで増殖させた後、0.4%のL−アラビノースを用いて、37℃で1.5時間誘導した。これらの細胞を4℃のddH2O中で3回洗浄した後、細胞に2μLのDNAをエレクトロポレートした。組込み体をクロラムフェニコール(5μg/ml)を含有するL寒天上で選択し、その後、L寒天+カナマイシン(50μg/ml)上で増殖しないことを確認した。BL21組込み体MCM331およびMG1655組込み体MCM333を凍結させた。
【0525】
iv)クズイソプレンシンターゼをコードするpET24D−Kudzuの構築
クズイソプレンシンターゼ遺伝子をpCR2.1ベクター(Invitrogen)由来のpET24dベクター(Novagen)にサブクローニングした。特に、クズイソプレンシンターゼ遺伝子を、プライマーのMCM50 5’−GATCATGCAT TCGCCCTTAG GAGGTAAAAA AACATGTGTG CGACCTCTTC TCAATTTACT(配列番号52)およびMCM53 5’−CGGTCGACGG ATCCCTGCAG TTAGACATAC ATCAGCTG(配列番号50)を用いてpTrcKudzu鋳型DNAから増幅した。Taq DNAポリメラーゼ(Invitrogen)を用いてPCR反応を行ない、得られたPCR産物をpCR2.1−TOPO TAクローニングベクター(Invitrogen)にクローニングし、大腸菌Top10化学的コンピテントセル(Invitrogen)に形質転換した。形質転換体をカルベニシリン(50μg/ml)を含有するL寒天上にプレーティングし、37℃で一晩インキュベートした。カルベニシリン50μg/mlを含有する5mlのルリア液体培地培養液に単一の形質転換体を植菌し、37℃で一晩増殖させた。1mlの培養液(ルリア液体培地)から単離したプラスミドDNAをシークエンシングすることにより、5つのコロニーを正しい挿入についてスクリーニングし、QIAprepスピンミニプレップキット(Qiagen)を用いて精製した。MCM93と命名された得られたプラスミドは、pCR2.1骨格中にクズイソプレンシンターゼコード配列を含有している。
【0526】
クズコード配列をPciIとBamH1(Roche)を用いた制限エンドヌクレアーゼ消化により取り出し、QIAquickゲル抽出キット(Qiagen)を用いてゲル精製した。pET24dベクターDNAをNcoIとBamHI(Roche)で消化し、エビアルカリホスファターゼ(Roche)で処理し、QIAprepスピンミニプレップキット(Qiagen)を用いて精製した。クズイソプレンシンターゼ断片を、迅速DNAライゲーションキット(Roche)を用いてNcoI/BamH1消化したpET24dに総容量20μl中5:1の断片対ベクター比で連結した。ライゲーション混合物(5μl)の一部を大腸菌Top10化学的コンピテントセルに形質転換し、カナマイシン(50μg/ml)を含有するL寒天上にプレーティングした。正しい形質転換体をシークエンシングで確認し、化学的コンピテントBL21(λDE3)pLysS細胞(Novagen)に形質転換した。カナマイシン(50μg/ml)を含有するL寒天上で、37℃で一晩増殖させた後、単一コロニーを選択した。pET24D−Kudzuと命名された得られたプラスミドのマップを
図109に示す。pET24D−Kudzuの配列(配列番号26)を
図110Aおよび110Bに示す。イソプレンシンターゼ活性は、ヘッドスペースアッセイを用いて確認した。
【0527】
v)産出株
MCM331株とMCM333株にプラスミドpCLPtrcupperpathwayとpTrcKudzuまたはpETKudzuのいずれかを共形質転換し、表5に示す株を得た。
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0528】
vi)メバロン酸経路の遺伝子を発現し、15Lスケールの流加培養で増殖した大腸菌からのイソプレン発酵
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
発酵培地1リットル当たり以下の成分を用いて培地を作製した:K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、および1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0529】
1000×改変微量金属溶液:
以下の成分を用いて1000×改変微量金属溶液を作製した:クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にDiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にし、次に、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0530】
上記のgi1.2組込み下流MVA経路とpCL PtrcUpperMVAプラスミドおよびpTrcKudzuプラスミドを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)におけるグルコースからのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLB液体培地寒天ンプレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをトリプトン−酵母抽出物培地中に植菌した。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、500mLを用いて5Lバイオリアクターに植菌した。
【0531】
細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。57時間の発酵の間にバイオリアクターに送達されたグルコースの総量は、3.9kgであった。IPTGを添加して誘導を達成した。二酸化炭素発生速度が100mmol/L/時間に達したときIPTG濃度を100μMにした。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図111Aに示す。バイオリアクターからの発生ガス中のイソプレンレベルを本明細書に記載したように測定した。イソプレン力価は発酵の間に最終値1.6g/Lまで増加した(
図111B)。イソプレン発酵の間の比生産性が
図111Cに示されており、1.2mg/OD/時間でピークであった。57時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は16.2gであった。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は0.9%であった。グルコースからのイソプレンの重量パーセント収率は0.4%であった。
【0532】
XIV.グリセロールを炭素源として用いたクズイソプレンシンターゼを含有する大腸菌BL21からのイソプレンの産出
クズイソプレンシンターゼを発現する大腸菌の15Lスケール発酵を用いて、流加培養でグリセロールを供給した細胞からイソプレンを産出させた。この実験は、グリセロール(グルコースなし)の存在下で細胞を増殖させることにより、2.2mg/Lのイソプレンが産出されたことを示している。
【0533】
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
発酵培地1リットル当たり以下の成分を用いて培地を作製した:K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、および1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した。水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グリセロール5.1g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0534】
1000×改変微量金属溶液:
発酵培地1リットル当たり以下の成分を用いて培地を作製した:クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にdiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にし、次に、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0535】
pTrcKudzuプラスミドを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。所望の発酵(pH7.0および温度35℃)におけるグリセロールからのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLA液体培地寒天プレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをソイトン−酵母抽出物−グルコース培地中に植菌し、35℃で増殖させた。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、600mLを用いて、7.5Lバイオリアクターに植菌した。
【0536】
細胞が153という550nmでの光学密度(OD
550)に達するまでグリセロールを指数関数的割合で供給した。36時間の発酵の間にバイオリアクターに送達されるグリセロールの総量は1.7kgであった。種菌中のグルコース以外に、グルコースはバイオリアクターに添加されなかった。IPTGを添加して誘導を達成した。OD
550が50という値に達したとき、IPTG濃度を20μMにした。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図57に示す。バイオリアクターからの発生ガス中のイソプレンレベルを本明細書に記載したように測定した。イソプレン力価は発酵の間に最終値2.2mg/Lまで増加した(
図58)。54時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は20.9mgであった。産出の時間経過を
図59に示す。
【0537】
XV.メバロン酸経路の遺伝子を発現し、転化糖を炭素源として用いた15Lスケールの流加培養で増殖した大腸菌からのイソプレン発酵
メバロン酸経路ポリペプチドとクズイソプレンシンターゼを発現する大腸菌の15Lスケール発酵を用いて、流加培養で転化糖を供給した細胞からイソプレンを産出させた。この実験は、転化糖の存在下で細胞を培養することにより、2.4g/Lのイソプレンが産出されたことを示している。
【0538】
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
発酵培地1リットル当たり以下の成分を用いて培地を作製した:K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、および1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した。水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。転化糖10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0539】
1000×改変微量金属溶液:
以下の成分を用いて1000×改変微量金属溶液を作製した:クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にDiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にし、次に、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで滅菌濾過した。
【0540】
pCL PtrcUpperMVAプラスミドとpTrc KKDyIkISプラスミドを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)における転化糖からのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLB液体培地寒天ンプレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをトリプトン−酵母抽出物培地中に植菌した。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、500mLを用いて5Lバイオリアクターに植菌した。
【0541】
細胞が定常期に達するまで転化糖を指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるように転化糖供給を減らした。44時間の発酵の間にバイオリアクターに送達される転化糖の総量は2.4kgであった。IPTGを添加して誘導を達成した。550nmでの光学密度(OD
550)が9という値に達したとき、IPTG濃度を25μMにした。OD
550が200に達したとき、IPTG濃度を50μMに上昇させた。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図96に示す。バイオリアクターからの発生ガス中のイソプレンレベルを本明細書に記載したように測定した。イソプレン力価は発酵の間に最終値2.4g/Lまで増加した(
図97)。44時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は18.4gであった。産出の時間経過を
図98に示す。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は1.7%であった。グルコースからのイソプレンの重量パーセント収率は0.8%であった。
【0542】
実施例9.枯草菌に組み込むための上流MVA経路および下流MVA経路の構築
I.枯草菌における上流MVA経路の構築
エンテロコックス・フェカーリス由来の上流経路をaprEプロモーターの制御下に枯草菌に組み込む。この上流経路は、2つの遺伝子;mvaE(これはAACTおよびHMGRをコードする)とmvaS(これはHMGSをコードする)からなる。この2つの遺伝子は、間に終止コドンを挟み、RBS部位をmvaSの前にして1つに融合され、aprEプロモーターの制御下に置かれる。ターミネーターはmvaE遺伝子の後に置かれる。クロラムフェニコール耐性マーカーをmvaE遺伝子の後ろにクローニングし、この構造体を相同な隣接領域を用いた二重乗換えによってaprE遺伝子座に組み込む。
【0543】
4つのDNA断片を、PCR反応で1つに融合されることができる突出を含有するように、PCRで増幅する。製造元の説明書に従ってHerculaseポリメラーゼを用いてPCR増幅を行なう。
1.PaprE
CF 07−134(+) aprEプロモーターの開始点 PstI
5’−GACATCTGCAGCTCCATTTTCTTCTGC(配列番号115)
CF 07−94(−) PaprEをmvaEに融合する
5’−CAATAATAACTACTGTTTTCACTCTTTACCCTCTCCTTTTAA(配列番号116)
鋳型:枯草菌染色体DNA
2.mvaE
CF 07−93(+) mvaEをaprEプロモーター(GTG開始コドン)に融合する
5’−TTAAAAGGAGAGGGTAAAGAGTGAAAACAGTAGTTATTATTG(配列番号117)
CF 07−62(−) mvaEを間にあるRBSとともにmvaSに融合する
5’−TTTATCAATCCCAATTGTCATGTTTTTTTACCTCCTTTATTGTTTTCTTAAATC(配列番号94)
鋳型:エンテロコックス・フェカーリス染色体DNA(ATCCから得た)
3.mvaS
CF 07−61(+) mvaEを間にあるRBSとともにmvaSに融合する
5’−GATTTAAGAAAACAATAAAGGAGGTAAAAAAACATGACAATTGGGATTGATAAA(配列番号95)
CF 07−124(−) mvaSの末端をターミネーターに融合する
5’−CGGGGCCAAGGCCGGTTTTTTTTAGTTTCGATAAGAACGAACGGT(配列番号118)
鋳型:エンテロコックス・フェカーリス染色体DNA
4.B.アミロリケファシエンスアルカリ性セリンプロテアーゼターミネーター
CF 07−123(+) mvaSの終点をターミネーターに融合する
5’−ACCGTTCGTTCTTATCGAAACTAAAAAAAACCGGCCTTGGCCCCG(配列番号119)
CF 07−46(−) B.アミロリケファシエンスの終点 ターミネーター BamHI
5’−GACATGACGGATCCGATTACGAATGCCGTCTC(配列番号58)
鋳型:バシルス・アミリケファシエンス染色体DNA
PCR融合反応
5.mvaEをmvaSに融合する
CF 07−93(+) mvaEをaprEプロモーター(GTG開始コドン)に融合する
5’−TTAAAAGGAGAGGGTAAAGAGTGAAAACAGTAGTTATTATTG(配列番号117)
CF 07−124(−) mvaSの末端をターミネーターに融合する
5’−CGGGGCCAAGGCCGGTTTTTTTTAGTTTCGATAAGAACGAACGGT(配列番号118)
鋳型:上記の#2および#3
6.mvaE−mvaSをaprEプロモーターに融合する
CF 07−134(+) aprEプロモーターの開始点 PstI
5’−GACATCTGCAGCTCCATTTTCTTCTGC(配列番号115)
CF 07−124(−) mvaSの末端をターミネーターに融合する
5’−CGGGGCCAAGGCCGGTTTTTTTTAGTTTCGATAAGAACGAACGGT(配列番号118)
上記の鋳型#1および#4
7.PaprE−mvaE−mvaSをターミネーターに融合する
CF 07−134(+) aprEプロモーターの開始点 PstI
5’−GACATCTGCAGCTCCATTTTCTTCTGC(配列番号115)
CF 07−46(−) B.アミロリケファシエンスの終点 ターミネーター BamHI
5’−GACATGACGGATCCGATTACGAATGCCGTCTC(配列番号58)
鋳型:#4および#6
【0544】
産物を制限エンドヌクレアーゼのPstI/BamHIで消化し、PstI/BamHIで消化されているpJM102に連結する(A.L.Sonenshein,J.A.Hoch,and R.Losick(編),Bacillus subtilis and other gram−positive bacteria:biochemistry,physiology,and molecular genetics.American Society for Microbiology,Washington,D.C.中のPerego,M.1993.Integrational vectors for genetic manipulation in Bacillus subtilis,p.615−624)。このライゲーション液を大腸菌TOP 10化学的コンピテントセルに形質転換し、形質転換体をカルベニシリン(50μg/ml)を含有するLA上で選択する。正しいプラスミドをシークエンシングで同定し、pJMUpperpathway2と命名する(
図50および51;配列番号22)。精製したプラスミドDNAを枯草菌aprEnprE Pxyl−comKに形質転換し、形質転換体をクロラムフェニコール(5μg/ml)を含有するL寒天上で選択する。正しいクローンを選択し、10、15および25μg/mlのクロラムフェニコールを含有するL寒天上に順次プレーティングして、上流経路を含有するカセットのコピー数を増幅する。
【0545】
1%グルコースと1%を含有するLB中で増殖させることにより、得られた株をメバロン酸産出について試験する。培養物をメバロン酸の産出についてGCで分析する。
【0546】
この株は、後に、下流メバロン酸経路を組み込むための宿主として用いる。
【0547】
以下のプライマーを用いて、上記の様々な構造体をシークエンシングする。
シークエンシングプライマー:
CF 07−134(+) aprEプロモーターの開始点 PstI
5’−GACATCTGCAGCTCCATTTTCTTCTGC(配列番号115)
CF 07−58(+) mvaE遺伝子の開始点
5’−ATGAAAACAGTAGTTATTATTGATGC(配列番号97)
CF 07−59(−) mvaE遺伝子の開始点
5’−ATGTTATTGTTTTCTTAAATCATTTAAAATAGC(配列番号98)
CF 07−82(+) mvaS遺伝子の開始点
5’−ATGACAATTGGGATTGATAAAATTAG(配列番号99)
CF 07−83(−) mvaS遺伝子の終点
5’−TTAGTTTCGATAAGAACGAACGGT(配列番号100)
CF 07−86(+) mvaE中の終点
5’−GAAATAGCCCCATTAGAAGTATC(配列番号101)
CF 07−87(+) mvaE中の配列
5’−TTGCCAATCATATGATTGAAAATC(配列番号102)
CF 07−88(+) mvaE中の配列
5’−GCTATGCTTCATTAGATCCTTATCG(配列番号103)
CF 07−89(+) 配列mvaS
5’−GAAACCTACATCCAATCTTTTGCCC(配列番号104)
【0548】
形質転換体を5μg/mlの濃度のクロラムフェニコールを含有するLA上で選択する。あるコロニーが正しい組込みを有することをシークエンシングで確認し、最終レベル25μg/mlまで数日かけて増加する濃度のクロラムフェニコールを含有するLA上にプレーティングする。これにより、目的の遺伝子を含有するカセットが増幅される。得られた株をCF 455:pJMupperpathway#1×Bacillus subtillis aprEnprE Pxyl comKと命名する(増幅して、クロラムフェニコール25μg/mlを含有するLA上で増殖させる)。
【0549】
II.枯草菌における下流MVA経路の構築
遺伝子mvk1、pmk、mpdおよびidiからなる下流MVA経路を、枯草菌染色体(組込み部位)のnprE領域由来の隣接DNA領域、aprEプロモーター、およびスペクチノマイシン耐性マーカーからなるカセット中で組み合わせる(
図28および29;配列番号13参照)。このカセットをDNA2.0により合成し、aprE遺伝子座に組み込まれた上流MVA経路を含有する枯草菌の染色体に組み込む。このクズイソプレンシンターゼ遺伝子を実施例4に記載の複製プラスミドから発現させ、上流経路と下流経路の両方が組み込まれた株に形質転換する。
【0550】
実施例10:例示的なイソプレン組成物とその作製方法
I.イソプレンを含有する発酵発生ガスの組成分析
イソプレノイド前駆体生合成のための完全なメバロン酸経路をコードする2つのプラスミド(pCL upperMev;pTrcKKDyIkIS)、酵母由来のイソプレニルピロリン酸イソメラーゼ、およびクズ由来のイソプレンシンターゼを含有する組換え大腸菌BL21(DE3)株を用いて、14Lスケール発酵を行なった。14Lタンクからの発酵発生ガスをピークイソプレン生産性(27.9時間の経過発酵時間、「EFT」)の時点の前後で20mLヘッドスペースバイアルに回収し、揮発性物質成分についてヘッドスペースGC/MSで分析した。
【0551】
Agilent HP−5MS GC/MSカラム(30m×250μm;0.25μm膜厚)に取り付けたAgilent 6890 GC/MSシステムを用いて、ヘッドスペース分析を行なった。20mLヘッドスペースバイアルからの500μLアリコートのサンプリングにはcombiPALオートインジェクターを用いた。GC/MS法では、ヘリウムがキャリアガスとして1mL/分の流量で利用された。注入口を250℃に保ち、分割比を50:1とした。オーブン温度は、最初の2分間は37℃に保ち、次いで10分間の全方法時間の間、25℃/分の速度で237℃にまで上昇させた。Agilent 5793N質量選択検出器をm/z 29からm/z 300までスキャンした。このシステムの検出限界は、約0.1μg/L
ガスまたは約0.1ppmである。所望により、検出限界がより低い、より感度の高い装置を用いてもよい。
【0552】
発生ガスは、99.925%(v/v)の永久ガス(N
2、CO
2およびO
2)、約0.075%のイソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)(約750ppmv、2100μg/L)および微量(<50ppmv)のエタノール、アセトン、および2種のC5プレニルアルコールからなっていた。水蒸気の量は測定されなかったが、0℃における平衡蒸気圧に等しいと推定された。揮発性有機画分の組成は、GC/MSクロマトグラムのピーク下面積を積分して決定された(
図86Aおよび86B)。これを表6に記載する。エタノール標準およびアセトン標準の検量線から、標準的な方法を用いてGC面積をμg/Lという単位で表される気相濃度に変換することができた。
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
【0553】
II.組換え大腸菌株の発酵の間にイソプレンとともに同時生成される微量の揮発性有機化合物(VOC)の測定
イソプレノイド前駆体生合成のための完全なメバロン酸経路をコードする2つのプラスミド(pCL upperMev;pTrcKKDyIkIS)、酵母由来のイソプレニルピロリン酸イソメラーゼ、およびクズ由来のイソプレンシンターゼを含有する組換え大腸菌BL21(DE3)株を用いて、14Lスケール発酵を行なった。
【0554】
微量の揮発性有機成分を濃縮し同定するために、発酵発生ガスを、冷却したヘッドスペースバイアルに通した。この発酵からの発生ガスを、石英ウール(2g)を詰めた20mLヘッドスペースバイアルを通して、1L/分の速度で10分間サンプリングし、ドライアイスで−78℃に冷却した。このバイアルに新しいバイアルキャップで再度蓋をし、実施例10、第I部に記載の条件を用いて、トラップしたVOCについてヘッドスペースGC/MSで分析した。
図87A〜87Dに見られる化合物の比率は、発酵発生ガス中の全体的なレベルと−78℃での相対蒸気圧と質量分析計の検出器応答を組み合わせたものである。例えば、酸素化した揮発性物質(例えば、アセトンおよびエタノール)と比べた低レベルのイソプレンは、−78℃でヘッドスペースバイアルに蓄積しない程度のこの物質の高揮発性と関係している。
【0555】
これらの化合物の多くの存在は、生物学的発生源に由来するイソプレン組成物に特有である。これらの結果を
図87A〜87Dに示し、表7Aおよび7Bにまとめる。
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
【表8】
[この文献は図面を表示できません]
【0556】
III.発酵から得られるイソプレンにおけるC5炭化水素異性体の不在
液体窒素中で冷却した2mLヘッドスペースバイアルを用いて、発酵発生ガス中に存在するイソプレンのクライオトラッピングを行なった。2mLバイアル(−196℃)中での氷と固体CO
2の蓄積を最小限に抑えるために、発生ガス(1L/分)を水酸化ナトリウムペレットを含有する20mLバイアルにまず通した。約10Lの発生ガスをバイアルに通した後、排気しながら−78℃まで温めておき、次に、新しいバイアルキャップで再度密封して、GC/MSで分析した。
【0557】
ヘッドスペースモードで100μLガスタイトシリンジを用いるAgilent 6890 GC/MSシステムでGC/MSヘッドスペース分析を行なった。分析物の分離には、Zebron ZB−624 GC/MSカラム(30m×250μm;1.40μm膜厚)を用いた。GCオートインジェクターをガスタイト100μLシリンジに取り付け、2mLのGCバイアルから50μLのヘッドスペースサンプルを注入することができるように針の高さを調整した。GC/MS法では、ヘリウムがキャリアガスとして1mL/分の流量で利用された。注入口は、分割比を20:1にして200℃に保った。オーブン温度は、5分間の分析の間、37℃に保った。Agilent 5793N質量選択検出器を、m/z 55、66、67および70で単一イオンモニタリング(SIM)モードで操作した。これらの条件下では、イソプレンが2.966分で流出することが観察された(
図88B)。この方法を用いて、石油から得られたイソプレン標準(Sigma−Aldrich)も分析し、さらなるC5炭化水素異性体を含有することが分かった。この異性体は、主ピークのすぐ前またはすぐ後に流出し、補正したGC面積に基づいて定量された(
図88A)。
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
【0558】
別々の実験で、検出器応答が各々の化合物について同じであるかどうかを決定するために、C5炭化水素の標準混合物を分析した。化合物は、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1,3−ブタジエン、(E)−2−ペンテン、(Z)−2−ペンテンおよび(E)−1,3−ペンタジエンであった。この例では、50℃で15分間保持されたAgilent DB−Petroカラム(100m×0.25mm、0.50μm膜厚)で分析を行なった。GC/MS法では、ヘリウムがキャリアガスとして1mL/分の流量で利用された。注入口は、分割比を50:1にして200℃に保った。Agilent 5793N質量選択検出器をフルスキャンモードでm/z 19からm/z 250まで操作した。これらの条件下では、100μg/Lの濃度の各標準は、実験誤差の範囲内の同じ検出器応答を生じさせた。
【0559】
IV.固相に吸着したイソプレンを含む組成物
生物学的に産出されるイソプレンを活性炭に吸着させて、50〜99.9%炭素、0.1%〜50%イソプレン、0.01%〜5%水、および微量(<0.1%)の他の揮発性有機成分を含有する固相を生じさせた。
【0560】
水蒸気を除去するために、発酵発生ガスを0℃に保持された銅凝結コイル、次いで粒状シリカ乾燥フィルターに通して流した。その後、除湿した発生ガスを、炭素含有フィルター(Koby Jr,Koby Filters,MA)を通して、GC/MSでフィルター通過ガス中のイソプレンのフィルター通過分が検出される時点まで流した。カートリッジに吸着したイソプレンの量は、発生ガス中の濃度、全体的な流速および回収期間中の通過パーセントを計算することにより間接的に決定することができる。あるいは、吸着したイソプレンを熱、真空、または溶媒による脱離によってフィルターから回収することができる。
【0561】
V.凝結イソプレンの回収および分析
発酵発生ガスを除湿し、好適な吸着剤(例えば、アスカライト)に通して濾過することにより、CO
2を除去する。次に、ストリーム中のVOCを凝結するために、得られる発生ガス流を、液体窒素で冷却した凝結器に通して流す。回収容器には、得られるイソプレンの重合(condensate)を阻害するためのt−ブチルカテコールが含まれる。本明細書に記載した方法などの標準的な方法を用いて純度を測定するために、この凝結物をGC/MSおよびNMRで分析する。
【0562】
VI.発酵によるプレニルアルコールの産出
クズイソプレンシンターゼを発現する大腸菌BL21(DE3)株からの発生ガスの分析から、イソプレンと3−メチル−3−ブテン−1−オール(イソプレノール)の両方が存在することが明らかになった。ヘッドスペースGC/MSで測定した場合の発酵全体での発酵発生ガス中の2つの化合物のレベルを
図89に示す。得られたイソプレノール(3−メチル−3−ブテン−1−オール、3−MBA)のレベルは、この実験ではほぼ10μg/L
発生ガスであった。さらなる実験により、発酵発生ガス中に約20μg/L
発生ガスのレベルが産出された。
【0563】
実施例11:メバロン酸経路由来の遺伝子を発現し、流加培養で発酵させた大腸菌における増殖とイソプレン産出の脱共役
実施例11は、メバロン酸およびイソプレン産出からの細胞増殖の脱共役を示す。
【0564】
I.発酵条件
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
発酵培地1リットル当たり以下の成分を用いて培地を作製した:K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、および1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した。水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0565】
1000×改変微量金属溶液:
以下の成分を用いて1000×改変微量金属溶液を作製した:クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl2
*6H
2O 1g、ZnSO
*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にDiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にした後、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0566】
pTrcHis2AUpperPathway(pTrcUpperMVAとも呼ぶ、
図91および92A〜92C;配列番号23)(50μg/mlカルベニシリン)またはpCL PtrcUpperMVA(pCL PtrcUpperPathwayとも呼ぶ(
図26))(50μg/mlスペクチノマイシン)プラスミドを含有する大腸菌細胞を用いて発酵を行なった。イソプレンを産出する実験の場合、大腸菌細胞は、pTrc KKDyIkIS(50μg/mlカナマイシン)プラスミドも含有していた。これらの実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)におけるグルコースからのメバロン酸またはイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLA液体培地寒天プレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをトリプトン−酵母抽出物培地中に植菌した。550nmで測定したときに種菌が光学密度1.0まで増殖した後、それをバイオリアクターに植菌するために用いた。
【0567】
細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。IPTGを添加して誘導を達成した。過塩素酸(Sigma−Aldrich #244252)処理したサンプル(0.3M、4℃で5分間インキュベートしたもの)を有機酸HPLCカラム(BioRad #125−0140)に適用して、発酵液体培地中のメバロン酸濃度を測定した。液体培地メバロン酸ピークサイズを、メバロノラクトン(Sigma−Aldrich # M4667)を過塩素酸で処理して、D,L−メバロン酸を形成したものから作成した検量線と比較することにより、濃度を決定した。バイオリアクターからの発生ガス中のイソプレンレベルを本明細書に記載したように測定した。イソプレン力価は、発酵液体培地1リットル当たりに産出されるイソプレンの量と定義される。
【0568】
II.150LスケールでのpTrcUpperMVAプラスミドを発現する大腸菌BL21(DE3)細胞からのメバロン酸産出
上記の実施例11、第I部で説明したようにプレート上で増殖させたBL21(DE3)細胞を、45mLのトリプトン−酵母抽出物培地を含有するフラスコに植菌し、170rpmで振盪させながら、30℃で5時間インキュベートした。この溶液をトリプトン−酵母抽出物培地の5Lバイオリアクターに移し、培養物のOD
550が1.0に達するまで、細胞を30℃、27.5rpmで増殖させた。5Lの種菌を45kgの培地を含有する150Lバイオリアクターに播種した。OD
550が10という値に達したとき、IPTG濃度を1.1mMにした。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図60Aに示す。メバロン酸力価は、発酵の間に最終値61.3g/Lまで増加した(
図60B)。発酵の全期間を通じた比生産性プロファイルを
図60Cに示す。
図60Aとの比較から、増殖とメバロン酸産出の脱共役が示されている。52.5時間の発酵の間に産出されるメバロン酸の総量は、利用されたグルコース14.1kgから4.0kgであった。発酵の時にメバロン酸産出に回った利用炭素のモル収率は34.2%であった。
【0569】
III.15LスケールでのpTrcUpperMVAプラスミドを発現する大腸菌BL21(DE3)細胞からのメバロン酸産出
上記の実施例11、第I部で説明したようにプレート上で増殖させたBL21(DE3)細胞を、500mLのトリプトン−酵母抽出物培地を含有するフラスコに植菌し、培養物のOD
550が1.0になるまで、30℃、160rpmで増殖させた。この材料を4.5kgの培地を含有する15Lバイオリアクターに播種した。OD
550が10という値に達したとき、IPTG濃度を1.0mMにした。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図61Aに示す。メバロン酸力価は、発酵の間に最終値53.9g/Lまで増加した(
図61B)。発酵の全期間を通じた比生産性プロファイルを
図61Cに示す。
図61Aとの比較から、増殖とメバロン酸産出の脱共役が示されている。46.6時間の発酵の間に産出されるメバロン酸の総量は、利用されたグルコース2.1kgから491gであった。発酵の時にメバロン酸産出に回った利用炭素のモル収率は28.8%であった。
【0570】
IV.15LスケールでのpTrcUpperMVAプラスミドを発現する大腸菌FM5細胞からのメバロン酸産出
上記の実施例11、第I部で説明したようにプレート上で増殖させたFM5細胞を、500mLのトリプトン−酵母抽出物培地を含有するフラスコに植菌し、培養物のOD
550が1.0になるまで、30℃、160rpmで増殖させた。この材料を4.5kgの培地を含有する15Lバイオリアクターに播種した。OD
550が30という値に達したとき、IPTG濃度を1.0mMにした。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図62Aに示す。メバロン酸力価は、発酵の間に最終値23.7g/Lまで増加した(
図62B)。発酵の全期間を通じた比生産性プロファイルを
図62Cに示す。
図62Aとの比較から、増殖とメバロン酸産出の脱共役が示されている。51.2時間の発酵の間に産出されるメバロン酸の総量は、利用されたグルコース1.1kgから140gであった。発酵の時にメバロン酸産出に回った利用炭素のモル収率は15.2%であった。
【0571】
V.15LスケールでのpTrcUpperMVAプラスミドとpTrcKKDyIkISプラスミドを発現する大腸菌BL21(DE3)細胞からのイソプレン産出
上記の実施例11、第I部で説明したようにプレート上で増殖させたpCL PtrcUpperMVAプラスミドおよびpTrc KKDyIkISプラスミドを発現するBL21(DE3)細胞を、500mLのトリプトン−酵母抽出物培地を含有するフラスコに植菌し、培養物のOD
550が1.0になるまで、30℃、160rpmで増殖させた。この材料を4.5kgの培地を含有する15Lバイオリアクターに播種した。OD
550が10という値に達したとき、IPTG濃度を25μMにした。OD
550が190に達したとき、IPTG濃度を50μMに上昇させた。発酵して38時間でIPTG濃度を100μMに上昇させた。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図63Aに示す。イソプレン力価は発酵の間に最終値2.2g/L液体培地まで増加した(
図63B)。発酵の全期間を通じた比生産
性プロファイルを
図63Cに示す。
図63Aとの比較から、増殖とイソプレン産出の脱共役が示されている。54.4時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は、利用されたグルコース2.3kgから15.9gであった。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は1.53%であった。
【0572】
VI.15LスケールでのpCL PtrcUpperMVAプラスミドおよびpTrcKKDyIkISプラスミドを発現する大腸菌BL21(DE3)チューナー(tuner)細胞からのイソプレン産出
上記の実施例11、第I部で説明したようにプレート上で増殖させたpCL PtrcUpperMVAプラスミドおよびpTrc KKDyIkISプラスミドを発現するBL21(DE3)細胞を、500mLのトリプトン−酵母抽出物培地を含有するフラスコに植菌し、培養物のOD
550が1.0になるまで、30℃、160rpmで増殖させた。この材料を4.5kgの培地を含有する15Lバイオリアクターに播種した。OD
550が10という値に達したとき、IPTG濃度を26μMにした。OD
550が175に達したとき、IPTG濃度を50μMに上昇させた。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図64Aに示す。イソプレン力価は発酵の間に最終値1.3g/L液体培地まで増加した(
図64B)。発酵の全期間を通じた比生産性プロファイルを
図64Cに示す。
図64Aとの比較から、増殖とイソプレン産出の脱共役が示されている。48.6時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は、利用されたグルコース1.6kgから9.9gであった。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は1.34%であった。
【0573】
VII.15LスケールでのpCL PtrcUpperMVAプラスミドおよびpTrc KKDyIkISプラスミドを発現する大腸菌MG1655細胞からのイソプレン産出
上記の実施例11、第I部で説明したようにプレート上で増殖させたpCL PtrcUpperMVAプラスミドおよびpTrc KKDyIkISプラスミドを発現するMG1655細胞を、500mLのトリプトン−酵母抽出物培地を含有するフラスコに植菌し、培養物のOD
550が1.0になるまで、30℃、160rpmで増殖させた。この材料を4.5kgの培地を含有する15Lバイオリアクターに播種した。OD
550が45という値に達したとき、IPTG濃度を24μMにした。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図65Aに示す。イソプレン力価は発酵の間に最終値393mg/L液体培地まで増加した(
図65B)。発酵の全期間を通じた比生産性プロファイルを
図65Cに示す。
図65Aとの比較から、増殖とイソプレン産出の脱共役が示されている。67.4時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は、利用されたグルコース520gから2.2gであった。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は0.92%であった。
【0574】
VIII.15LスケールでのpCL PtrcUpperMVAプラスミドおよびpTrc KKDyIkISプラスミドを発現するMG1655ack−pta細胞からのイソプレン産出
上記の実施例11、第I部で説明したようにプレート上で増殖させたpCL PtrcUpperMVAプラスミドおよびpTrc KKDyIkISプラスミドを発現するMG1655ack−pta細胞を、500mLのトリプトン−酵母抽出物培地を含有するフラスコに植菌し、培養物のOD
550が1.0になるまで、30℃、160rpmで増殖させた。この材料を4.5kgの培地を含有する15Lバイオリアクターに播種した。OD
550が10という値に達したとき、IPTG濃度を30μMにした。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図66Aに示す。イソプレン力価は発酵の間に最終値368mg/L液体培地まで増加した(
図66B)。発酵の全期間を通じた比生産性プロファイルを
図66Cに示す。
図66Aとの比較から、増殖とイソプレン産出の脱共役が示されている。56.7時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は、利用されたグルコース531gから1.8gであった。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は0.73%であった。
【0575】
IX.15LスケールでのpCL PtrcUpperMVAプラスミドおよびpTrc KKDyIkISプラスミドを発現する大腸菌FM5細胞からのイソプレン産出
上記の実施例11、第I部で説明したようにプレート上で増殖させたpCL PtrcUpperMVAプラスミドおよびpTrc KKDyIkISプラスミドを発現するFM5細胞を、500mLのトリプトン−酵母抽出物培地を含有するフラスコに植菌し、培養物のOD
550が1.0になるまで、30℃、160rpmで増殖させた。この材料を4.5kgの培地を含有する15Lバイオリアクターに播種した。OD
550が15という値に達したとき、IPTG濃度を27μMにした。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図67Aに示す。イソプレン力価は発酵の間に最終値235mg/L液体培地まで増加した(
図67B)。発酵の全期間を通じた比生産性プロファイルを
図67Cに示す。
図67Aとの比較から、増殖とイソプレン産出の脱共役が示されている。52.3時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は、利用されたグルコース948gから1.4gであった。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は0.32%であった。
【0576】
実施例12:メバロン酸経路由来の遺伝子を発現し、流加培養で発酵させた大腸菌の指数関数的増殖期にお
けるイソプレンの産出
実施例12は、細胞の指数関数的増殖期におけるイソプレンの産出を示す。
【0577】
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
発酵培地1リットル当たり以下の成分を用いて培地を作製した:K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、および1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0578】
1000×改変微量金属溶液:
以下の成分を用いて1000×改変微量金属溶液を作製した:クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl2
*6H
2O 1g、ZnSO
*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にDiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にし、次に、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで滅菌濾過した。
【0579】
pCL PtrcUpperMVAプラスミドおよびpTrc KKDyIkISプラスミドを含有するATCC11303大腸菌細胞により15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)におけるグルコースからのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLB液体培地寒天ンプレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをトリプトン−酵母抽出物培地中に植菌した。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、500mLを用いて5Lバイオリアクターに植菌した。
【0580】
細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。50時間の発酵の間にバイオリアクターに送達されたグルコースの総量は、2.0kgであった。IPTGを添加して誘導を達成した。550nmでの光学密度(OD
550)が10という値に達したとき、IPTG濃度を25μMにした。OD
550が190に達したとき、IPTG濃度を50μMに上昇させた。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図99に示す。バイオリアクターからの発生ガス中のイソプレンレベルを本明細書に記載したように測定した。イソプレン力価は発酵の間に最終値1.4g/Lまで増加した(
図100)。50時間の発酵の間に産出されたイソプレンの総量は10.0gであった。バイオリアクター内の経時的なイソプレン比生産性のプロファイルを
図101に示す。発酵の時にイソプレン産出に寄与した利用炭素のモル収率は1.1%であった。グルコースからのイソプレンの重量パーセント収率は0.5%であった。
【0581】
実施例13:イソプレンの引火性のモデリングと試験
I.イソプレンの引火性のモデリングと試験の概要
引火性のモデリングと実験を様々な炭化水素/酸素/窒素/水/二酸化炭素混合物について行なった。試験されたこのモデリングと実験は、一定の圧力および温度における特定の蒸気および一酸化炭素濃度下のイソプレンおよび酸素/窒素引火性曲線を規定することが目的であった。モデル条件のマトリックスを表9に示し、実施された実験のマトリックスを表5に示す。
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
【表12】
[この文献は図面を表示できません]
【0582】
II.計算断熱火炎温度(CAFT)モデルの説明
計算断熱火炎温度(CAFT)を燃焼伝播のための選択限界火炎温度とともに用いて、イソプレンの引火限度を決定した。この研究で火炎温度を計算するために用いられたコンピュータプログラムは、NASA Glenn Research Center CEA(Chemical Equilibrium with Applications)ソフトウェアである。
【0583】
均質な燃焼機構(この場合、燃料と酸化体の両方がガス状態にある)に関する断熱火炎温度モデルを用いた引火限度の決定には、5つの工程、すなわち、所望の反応剤の選択、試験条件の選択、限界火炎温度の選択、反応剤の修飾、および計算値からの引火限度の構築が関与している。
【0584】
この最初の工程である、所望の反応剤の選択では、この系に存在する反応剤種と各々の量に関して決定がなされなければならない。多くの場合、計算に用いられるコンピュータプログラムは、反応剤および産物種のリストを有している。調査すべき種に関するデータがプログラム中に見つからない場合は、JANAF表などの他の情報源またはインターネットから取得してもよい。この現在のモデルでは、水、窒素、酸素および二酸化炭素に関するデータが、プログラムデータベース中に存在していた。このプログラムデータベースは、イソプレンを種として含んでいなかった。そのため、熱力学特性を手動で組み入れた。
【0585】
次の工程は、燃焼プロセスが生じる初期の圧力および温度条件を決定することである。このモデルでは、圧力は1気圧(絶対気圧)、温度は、イソプレンの沸点である40℃である。
【0586】
燃焼の限界火炎温度は、理論的原理に基づいて選択されるかまたは実験的に決定されるかのいずれかであることができる。各々の方法にそれ独自の限界がある。
【0587】
先行研究に基づくと、炭化水素の限界火炎温度は、1000K〜1500Kの範囲に収まる。このモデルでは、1500Kという値を選択した。これは、一酸化炭素から二酸化炭素への反応(高発熱反応であり、火炎エネルギーのかなりの割合を占める)が自律的になる温度である。
【0588】
ひとたび限界火炎温度が決定されれば、所与の反応剤混合物に対してモデル計算を行ない(種濃度)、断熱火炎温度を決定する。温度が限界火炎温度を超えた場合にのみ、火炎伝播が起こったと考えられる。次に、反応剤混合物の組成を変更して、伝播混合物と非伝播混合物のデータセットを作成する。
【0589】
この種のモデルは、実験的に決定される引火限界と十分一致する。得られた限度外の領域が非引火性であり、得られた限度の範囲内の領域が引火性である。限度の形状は先端を形成する。限度の先端は、ガス燃料の限界酸素濃度(LOC)に関連する。
【0590】
III.計算断熱火炎温度(CAFT)モデルからの結果
シリーズAからGまでのCAFTモデル結果が、それぞれ、
図68から
図74にかけてプロットされている。これらの図では、計算断熱火炎温度が、(NASA CEAプログラムを用いて)いくつかの酸素/窒素比(重量による)に対する燃料濃度(重量による)の関数としてプロットされている。1500Kを超える曲線の部分である、選択限界火炎温度は、火炎伝播に十分な燃料レベルを含有している。これらの結果は、
図68から
図74にかけて提示された形で解釈するのは困難な場合がある。さらに、現在の形は、通常は容積パーセントの単位で提示される実験データと比較することができない。
【0591】
シリーズAを例として用いて、
図68のデータを従来的な引火限度の形でプロットすることができる。
図68および縦座標上の1500Kの温度線と交差する読取り値を用いて、それが交わる各曲線(酸素対窒素比)の横座標に向かって接線を引くことにより、この限界火炎温度の燃料濃度を決定することができる。次に、これらの値を、所与の酸化体の重量パーセントに対する燃料の重量パーセントとして一覧にすることができる(
図75A)。次に、燃料の組成(100重量%イソプレン)と酸化体の組成(水、酸素および窒素の相対含有量)が分かれば、モル量を確定することができる。
【0592】
これらのモル量から、容積濃度パーセントを計算することができる。次に、容積パーセント単位の濃度をプロットして、引火限度を生成することができる(
図75B)。この限度によって囲まれる部分が爆発範囲であり、除外される部分が非爆発範囲である。この限度の「先端」が限界酸素濃度である。
図76Aおよび76Bは、
図69に提示されたデータから生成されたシリーズBの引火限度の計算容積濃度を含有している。
図70〜74に提示されたデータに対して同様の手法を用いることができる。
【0593】
IV.引火性試験実験装置および手順
引火性試験は、4リットル高圧容器内で行なわれた。容器は円筒状で、内径が6インチ、内のり高さが8.625インチであった。容器(および内部のガス)の温度は、PIDコントローラーで制御される外部加熱器を用いて維持された。熱損失を防ぐために、セラミックウールと反射断熱材とを圧力容器の周囲に巻き付けた。Kタイプの熱電温度計を用いて、ガススペースの温度および容器それ自体の温度を測定した。
図77に試験容器を示す。
【0594】
試験を実施する前に、容器を空にし、窒素でパージして、それまでの試験で発生したガスを全て確実に除去した。次に、容器に真空を引いた。これが行なわれた後の圧力は、通常、約0.06barであった(a)。窒素パージングしたため、この初期の圧力の原因となるガスは、窒素であると仮定された。分圧を用いて、次に、水、イソプレン、窒素、および酸素を適当な量で添加して、問題とする試験条件を達成した。容器内の磁気駆動型ミキシングファンで、ガス内容物を確実に混合した。点火の約1分前に切れるファンを用いて、ガスを約2分間混合させておいた。
【0595】
点火装置は、タイマー回路上の1.5ohmのニクロムコイルとAC電源から構成されていた。オシロスコープを用いて、34.4のVACがこの点火装置に3.2秒間送達されると決定された。点火サイクルのほぼ中間で3.8ampの最大電流が発生した。したがって、最大出力は131Wであり、点火サイクルの間に提供される総エネルギーは、約210Jであった。
【0596】
データ獲得システムに接続された可変リラクタンスValidyne DP215圧力変換器を用いて爆燃データを獲得した。ガス混合物は、圧力が5%以上上昇した場合に爆燃すると考えられた。
【0597】
V.引火性試験の結果
最初の実験シリーズ(シリーズ1)は、40℃、0psig、蒸気なしで実施された。様々な濃度のイソプレンと酸素で試験を実施すると、
図78Aに示す引火性曲線が生成された。この曲線で示すデータ点は、曲線に接するもののみである。このシリーズで取得された全データ点の詳細なリストを
図80Aおよび80Bに示す。
【0598】
図78Aで示した爆発データ点を
図78Bにまとめる。
図78Cは、実験データをCAFTモデルで予測された引火限度と比較したものである。このモデルは、実験データと非常によく一致している。不一致は、試験チャンバーの非断熱性とモデルの限界とによるものであり得る。このモデルは、酸化反応に対して無限時間軸を考えており、反応の動力学的な限界を全く考慮していない。
【0599】
さらに、このモデルは、そのデータベースに含まれる平衡化学種の数によって制限され、したがって、熱分解種を適切に予測し得ない。また、このモデルで生じる引火限度では、限界火炎温度(1500K)に対して1つの値が用いられる。限界火炎温度は、反応する化学種によって、1,000K〜1,500Kの範囲の値であることができる。化学量論的燃料/酸化体レベルを上回る燃料濃度で形成される熱分解化学種の複雑な性質は、このモデルでこの系の引火上限を正確に予測し得ない1つの理由である。
【0600】
第2の実験シリーズ(シリーズ2)は、40℃、0psig、4%という一定の蒸気濃度で実施された。様々な濃度のイソプレンと酸素で試験を実施すると、
図79Aに示す引火性曲線が生成された。この曲線で示すデータ点は、曲線に接するもののみである。このシリーズで取得された全データ点の詳細なリストを
図81に示す。シリーズ1のデータと類似しているので、引火下限、限界酸素濃度、および引火上限といった重要な点だけを試験した。試験混合物に4%の蒸気を添加しても、引火限度の主要な限界はそれほど変化しなかった。より高濃度の蒸気/水および/または他の不活性ガスが引火限度に影響を与えた可能性があることに留意すべきである。
【0601】
図79Aで示した爆発データ点を
図79Bにまとめる。
図79Cは、実験データをCAFTモデルで予測された引火限度と比較したものである。このモデルは、実験データと非常によく一致している。不一致は、シリーズ1に記載したものと同じ要因によるものであり得る。
【0602】
V.3気圧の空気中のイソプレンの引火限界の計算
3気圧の絶対系圧および40℃におけるイソプレンの引火限界を計算するために、実施例13の第I部から第IV部に記載された方法も用いた。これらの結果を、1気圧の絶対系圧および40℃における実施例13の第I部から第IV部の結果と比較した。初期の系圧が増加するにつれて引火限度が拡大するかまたは大きくなるので、このより高い圧力を試験した。引火上限が最も影響を受け、制限酸素組成物がそれに続く。引火下限は最も影響を受けなかった(例えば、“Bulletin 627−Flammability Characteristics of Combustible Gases and Vapors” written by Michael G.Zabetakis and published by the former US Bureau of Mines(1965)を参照されたく、これは、特に、引火限界の計算に関して、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
【0603】
図82では、計算断熱火炎温度が、総燃料/窒素/酸素の重量パーセントで表されるイソプレン(燃料)濃度の関数としてプロットされており、ここで、系圧は最初は3気圧であった。計算火炎温度は、1気圧の系で最初に決定されたものと非常によく似ている(
図83)。結果として、計算断熱引火性データを用いて引火限度が生成される場合は、曲線が非常によく似ている(
図84および85を参照)。それゆえ、これらの理論的計算に基づくと、1気圧から3気圧への系圧増加は、引火限度の著しい増加/拡大をもたらさない。所望により、これらのモデル結果の妥当性を、実験的試験(例えば、1気圧の圧力における本明細書に記載の実験的試験)を用いて確認してもよい。
【0604】
VII.引火性研究のまとめ
計算断熱温度モデルを、40℃および0psigにおけるイソプレン/酸素/窒素/水/二酸化炭素の系の引火限度のために開発した。開発されたCAFTモデルは、この研究で実施された試験によって生成された実験データとよく一致した。シリーズ1および2の実験結果により、シリーズAおよびBのモデル結果の妥当性が確認された。
【0605】
実施例14:発現構造体および株
I.メバロン酸キナーゼをコードするプラスミドの構築
メタノサルキナ・マゼイの下流MVA経路(アクセッション番号NC_003901.1、NC_003901.1、NC_003901.1、およびNC_003901.1、これらは各々、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)をコードする構造体を、大腸菌での発現のためにコドンを最適化して合成した。この構造体は、M.マゼイ古細菌下流経路オペロンと名付けられ(
図112A〜112C;配列番号27)、M.マゼイのMVK酵素(デカルボキシラーゼと推定される)、IPK酵素、およびIDI酵素をコードしている。MVK(アクセッション番号NC_003901.1)をコードする遺伝子を、アニーリング温度55℃および伸長時間60秒の30サイクルを用いて、製造元のプロトコルに従ってStrategene Herculase II Fusionキットを用いて、プライマーのMCM165およびMCM177(表11)を用いてPCR増幅した。このアンプリコンをQiagen PCRカラムを用いて精製した後、PmeIを含む10μLの反応液(NEB緩衝液4とBSAの存在下)中37℃で消化した。1時間後、NsiIとRocheの緩衝液Hとを37℃でさらに1時間添加した。消化されたDNAをQiagen PCRカラムで精製し、同じように消化され、精製されたプラスミドMCM29(MCM29は、クズイソプレンシンターゼをコードするpTrcKudzuで形質転換した大腸菌TOP10(Invitrogen)である)に、11μLの反応液(5μLのRoche Quickリガーゼ緩衝液1、1μLの緩衝液2、1μLのプラスミド、3μLのアンプリコン、および1μLのリガーゼ)中で連結した(室温で1時間)。MCM29はpTrcKudzu Kanである。ライゲーション反応液をInvitrogen TOP10細胞に導入し、形質転換体を37℃で一晩インキュベートしたLA/kan50プレート上で選択した。得られたプラスミドMCM382中のMVK挿入物をシークエンシングした(
図113A〜113C;配列番号28)。
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
【0606】
II.メバロン酸キナーゼとイソプレンシンターゼを過剰発現する株の作製
プラスミドMCM382を、LB培地中で対数増殖期中期(midlog)まで増殖させ、氷冷滅菌水で3回洗浄しておいたMCM331細胞(サッカロミセス・セレビシエメバロン酸キナーゼ、メバロン酸リン酸キナーゼ、メバロン酸ピロリン酸デカルボキシラーゼ、およびIPPイソメラーゼをコードする染色体構造体gi1.2KKDyIを含有する)に形質転換した。1μLのDNAを50μLの細胞懸濁液に添加し、この混合物を2mmキュベット中、2.5volt、25μFdでエレクトロポレートし、その後すぐに、500μLのLB培地中、37℃で1時間回復させた。形質転換体をLA/kan50上で選択し、MCM391と名付けた。プラスミドMCM82を同じエレクトロポレーションプロトコルでこの株に導入し、その後、LA/kan50/spec50上で選択した。得られた株MCM401は、cmpをマーカーとする染色体構造体gi1.2KKDyIと、kanをマーカーとするプラスミドMCM382と、specをマーカーとするプラスミドMCM82(これは、E.フェカーリスのmvaEおよびmvaSをコードするpCL PtrcUpperPathwayである)とを含有している。表12を参照されたい。
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
【0607】
III.プラスミドMCM376の構築−M.マゼイ古細菌下流由来のMVKを含むpET200D
M.マゼイ古細菌下流経路オペロン由来のMVK ORF(
図112A〜112C;配列番号27)を、Invitrogen Platinum HiFi PCRミックスを用いて、プライマーのMCM161およびMCM162(表11)を用いてPCR増幅した。45μLのPCRミックスを、1μLの鋳型、1μLの10μMの各プライマー、および2μLの水と合わせた。反応を以下のようなサイクルで繰り返した:94℃、2分;94℃、30秒、55℃、30秒、および68℃、1分15秒を30サイクル;その後、72℃、7分、4℃、冷えるまで。3μLのこのPCR反応液を、製造元のプロトコルに従ってInvitrogen pET200Dプラスミドに連結した。3μLのこのライゲーション液をInvitrogen TOP10細胞に導入し、形質転換体をLA/kan50上で選択した。形質転換体からのプラスミドを単離し、挿入物をシークエンシングし、MCM376が得られた(
図114A〜114C;配列番号29)。
【0608】
V.発現株MCM378の作製
プラスミドMCM376を、製造元のプロトコルに従ってInvitrogen BL21(DE3)pLysS細胞に形質転換した。形質転換体MCM378をLA/kan50上で選択した。
【0609】
実施例15:上流メバロン酸(MVA)経路と、組み込まれた下流MVA経路(gi1.2KKDyI)と、M.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼと、クズ由来のイソプレンシンターゼとを発現し、20mLバッチスケールで流加培養された大腸菌によるイソプレンの産出
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
各々1リットルの発酵培地には、K
2HPO
4 13.6g、KH
2PO
4 13.6g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、(NH
4)
2SO
4 3.2g、酵母抽出物1g、および1000×微量金属溶液1mlが含まれていた。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。水酸化アンモニウム(30%)を用いてpHを6.8に調整し、全量とした。培地を0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。グルコース(2.5g)と抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0610】
1000×微量金属溶液:
1000×微量金属溶液には、クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
4*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mgが含まれていた。各成分を一度にdiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にした後、全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0611】
株:
MCM343細胞は、上流メバロン酸(MVA)経路(pCL Upper)と、組み込まれた下流MVA経路(gi1.2KKDyI)と、クズ由来のイソプレンシンターゼ(pTrcKudzu)とを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞である。
【0612】
MCM401細胞は、上流メバロン酸(MVA)経路(pCL PtrcUpperPathway)と、組み込まれた下流MVA経路(gi1.2KKDyI)と、高発現のM.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼおよびクズ由来のイソプレンシンターゼ(pTrcKudzuMVK(M.mazei))とを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞である。
【0613】
20mLワーキング容量を含む100mLバイオリアクター中、30℃で、これらの株を増殖させることにより、イソプレン産出を分析した。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLB液体培地寒天プレート(抗生物質を含む)上にストリークし、30℃でインキュベートした。単一コロニーを培地に植菌し、一晩増殖させた。細菌を20mLの培地中に希釈し、550nmで測定して0.05の光学密度に達した。100mLバイオリアクターを密封し、8mL/分の速度で空気をポンプで送り出した。磁気撹拌子を用いて600rpmで撹拌することにより、培地を十分に撹拌した。オンライン式のHiden HPR−20質量分析計を用いて、バイオリアクターからのオフガスを分析した。イソプレン、CO
2、および空気中に天然に存在する他のガスに対応する質量をモニタリングした。それぞれのガスの経時的な濃度(パーセント単位)を合計することにより、蓄積したイソプレンおよびCO
2産出を計算した。代謝活性により放出されたCO
2を推定するために、大気のCO
2を全体から差し引いた。
【0614】
完全なメバロン酸経路とクズイソプレンシンターゼとを発現する株(MCM343)からのイソプレン産出を、これに加えて、M.マゼイ由来のMVKとクズイソプレンシンターゼとを過剰発現する株(MCM401)と、100mLバイオリアクターにおいて比較した。グルコースを炭素源として用いる規定培地中、同一条件下で、細菌を増殖させた。イソプロピル−β−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)を100μMまたは200μMのいずれかの最終濃度で添加することにより、イソプレン産出の誘導を達成した。
図115A〜115Dに示すように、発生ガス測定から、MVKとイソプレンシンターゼの両方をを過剰発現する株(MCM401)は、メバロン酸経路とクズイソプレンシンターゼのみを発現する株(MCM343)と比べて有意に多いイソプレンを産出することが明らかになった。100μMによる誘導では、MCM401株は、MCM343株と比べて2倍多いイソプレンを産出した。200μMのIPTGによる誘導では、MCM401株は、MCM343株と比べて3.4倍多いイソプレンを産出した。代謝活性の尺度となる、バイオリアクターからのオフガス中のCO
2の分析により、代謝活性がIPTG誘導やイソプレン産出とは無関係であったことが示される。
【0615】
実施例16:上流メバロン酸(MVA)経路と、組み込まれた下流MVA経路(gi1.2KKDyI)と、M.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼと、クズ由来のイソプレンシンターゼとを発現し、15Lスケールの流加培養で増殖させた大腸菌によるイソプレンの産出
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
各々1リットルの発酵培地には、K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、および1000×改変微量金属溶液1mlが含まれていた。全ての成分を一緒に添加し、DIH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0616】
1000×改変微量金属溶液:
1000×改変微量金属溶液には、クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
4*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mgが含まれていた。各成分を一度にDIH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にし、次に、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0617】
上流メバロン酸(MVA)経路(E.フェカーリスのmvaEおよびmvaSをコードするpCL PtrcUpperPathway)と、組み込まれた下流MVA経路(サッカロミセス・セレビシエメバロン酸キナーゼ、メバロン酸リン酸キナーゼ、メバロン酸ピロリン酸デカルボキシラーゼ、およびIPPイソメラーゼをコードするgi1.2KKDyI)と、高発現のM.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼおよびクズ由来のイソプレンシンターゼ(pTrcKudzuMVK(M.mazei))とを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)におけるグルコースからのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLB液体培地寒天ンプレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをトリプトン−酵母抽出物培地中に植菌した。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、500mLを用いて、15Lバイオリアクター中の5Lの培地に植菌した。
【0618】
細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。68時間の発酵の間にバイオリアクターに送達されたグルコースの総量は、3.8kgであった。イソプロピル−β−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加して、誘導を達成した。550nmでの光学密度が(OD
550)が9という値に達したとき、IPTG濃度を51μMにした。OD
550が149に達したとき、IPTG濃度を88μMに上昇させた。OD
550=195で119μMまで、OD
550=210で152μMまで、IPTGをさらに添加して濃度を上昇させた。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図116に示す。バイオリアクターからのオフガス中のイソプレンレベルをHiden質量分析計を用いて測定した。イソプレン力価は発酵の間に最終値23.8g/Lまで増加した(
図117)。68時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は227.2gであった。産出の時間経過を
図118に示す。TCERで測定したときの代謝活性プロファイルを
図119に示す。総生菌数(総コロニー形成単位)は、発酵10時間から39時間で2桁減少した(
図120)。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は13.0%であった。グルコースからのイソプレンの重量パーセント収率は6.3%であった。
【0619】
実施例17:上流メバロン酸(MVA)経路と、組み込まれた下流MVA経路(gi1.2KKDyI)と、M.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼと、クズ由来のイソプレンシンターゼとを発現し、15Lスケールの流加培養で増殖させた大腸菌によるイソプレンの産出(2×100μMのIPTGによる誘導)
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
各々1リットルの発酵培地には、K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、および1000×改変微量金属溶液1mlが含まれていた。全ての成分を一緒に添加し、DIH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0620】
1000×改変微量金属溶液:
1000×改変微量金属溶液には、クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
4*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg, H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mgが含まれていた。各成分を一度にDIH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にし、次に、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0621】
上流メバロン酸(MVA)経路(E.フェカーリスのmvaEおよびmvaSをコードするpCL PtrcUpperPathway)と、組み込まれた下流MVA経路(サッカロミセス・セレビシエメバロン酸キナーゼ、メバロン酸リン酸キナーゼ、メバロン酸ピロリン酸デカルボキシラーゼ、およびIPPイソメラーゼをコードするgi1.2KKDyI)と、高発現のM.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼおよびクズ由来のイソプレンシンターゼ(pTrcKudzuMVK(M.mazei))とを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)におけるグルコースからのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLB液体培地寒天ンプレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをトリプトン−酵母抽出物培地中に植菌した。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、500mLを用いて、15Lバイオリアクター中の5Lの培地に植菌した。
【0622】
細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。55時間の発酵の間にバイオリアクターに送達されたグルコースの総量は、1.9kgであった。イソプロピル−β−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加して、誘導を達成した。550nmでの光学密度が(OD
550)が9という値に達したとき、IPTG濃度を111μMにした。OD
550が155に達したとき、IPTG濃度を193μMに上昇させた。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図121に示す。バイオリアクターからのオフガス中のイソプレンレベルをHiden質量分析計を用いて測定した。イソプレン力価は発酵の間に最終値19.5g/Lまで増加した(
図122)。55時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は133.8gであった。産出の時間経過を
図123に示す。瞬間的容積生産性レベルは、1.5gイソプレン/L液体培地/時間と同じくらい高い値に達した(
図124)。瞬間的収率レベルは、17.7%w/wにも達した(
図125)。TCERで測定したときの代謝活性プロファイルを
図126に示す。総生菌数(総コロニー形成単位)は、発酵8時間から36時間で2桁減少した(
図127)。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は15.8%であった。発酵全体を通じたグルコースからのイソプレンの重量パーセント収率は7.4%であった。
【0623】
さらに、対照として、上流メバロン酸(MVA)経路(E.フェカーリスのmvaEおよびmvaSをコードするpCL PtrcUpperPathway)と、組み込まれた下流MVA経路(サッカロミセス・セレビシエメバロン酸キナーゼ、メバロン酸リン酸キナーゼ、メバロン酸ピロリン酸デカルボキシラーゼ、およびIPPイソメラーゼをコードするgi1.2KKDyI)と、高発現のM.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼおよびクズ由来のイソプレンシンターゼ(pTrcKudzuMVK(M.mazei))とを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)におけるグルコースからのCERフォーマットで測定した場合の誘導されていない細胞代謝活性をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株(上記のMCM401)の種菌をLB液体培地寒天プレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをトリプトン−酵母抽出物培地中に植菌した。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、500mLを用いて、15Lバイオリアクター中の5Lの培地に植菌した。細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。
【0624】
図148は、上記の誘導されていない細胞と実施例16および17に見られるイソプロピル−β−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加して誘導された細胞のCERプロファイルを比較したものである。
【0625】
実施例18:上流メバロン酸(MVA)経路と、組み込まれた下流MVA経路(gi1.2KKDyI)と、M.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼと、クズ由来のイソプレンシンターゼとを発現し、15Lスケールの流加培養で増殖させた大腸菌によるイソプレンの産出(1×50μMのIPTG+150μMの供給IPTGによる誘導)
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
各々1リットルの発酵培地には、が含まれていた。K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、および1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0626】
1000×改変微量金属溶液:
1000×改変微量金属溶液には、クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
4*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mgが含まれていた。各成分を一度にDIH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にし、次に、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0627】
上流メバロン酸(MVA)経路(E.フェカーリスのmvaEおよびmvaSをコードするpCL PtrcUpperPathway)と、組み込まれた下流MVA経路(サッカロミセス・セレビシエメバロン酸キナーゼ、メバロン酸リン酸キナーゼ、メバロン酸ピロリン酸デカルボキシラーゼ、およびIPPイソメラーゼをコードするgi1.2KKDyI)と、高発現のM.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼおよびクズ由来のイソプレンシンターゼ(pTrcKudzuMVK(M.mazei))とを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)におけるグルコースからのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLB液体培地寒天ンプレート(抗生物質を含む)上にストリークし、37℃でインキュベートした。単一コロニーをトリプトン−酵母抽出物培地中に植菌した。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、500mLを用いて、15Lバイオリアクター中の5Lの培地に植菌した。
【0628】
細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。55時間の発酵の間にバイオリアクターに送達されたグルコースの総量は、2.2kgであった。イソプロピル−β−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加して、誘導を達成した。550nmでの光学密度が(OD
550)が10という値に達したとき、IPTG濃度を51μMにした。OD
550=10でIPTGを添加したのに加えて、定期的な供給を開始し、18時間かけて164mgのIPTGを供給した。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図128に示す。バイオリアクターからのオフガス中のイソプレンレベルをHiden質量分析計を用いて測定した。イソプレン力価は発酵の間に最終値22.0g/Lまで増加した(
図129)。55時間の発酵の間に産出されるイソプレンの総量は170.5gであった。産出の時間経過を
図130に示す。TCERで測定したときの代謝活性プロファイルを
図131に示す。バイオリアクターへの空気流量が約1.7時間の間に8slpmから4slpmへと減少したとき、発生ガス中のイソプレンの濃度は、0.51w/w%から0.92w/w%へと増加した(
図132)。これらのイソプレンレベルの上昇は、総二酸化炭素発生速度(TCER)で測定したとき、37.2時間から39.3時間の間にわずか7%しか低下しなかったので、細胞代謝活性に負の影響を及ぼすようには見えなかった(
図132)。総生菌数(総コロニー形成単位)は、発酵7時間から36時間で2桁減少した(
図133)。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は16.6%であった。発酵全体を通じたグルコースからのイソプレンの重量パーセント収率は7.7%であった。
【0629】
実施例19:1Lスケールの野生型流加培養で増殖した大腸菌に対する外部適用したイソプレンの影響
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):
各々1リットルの発酵培地には、が含まれていた。K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、および1000×改変微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した水酸化アンモニウム(30%)でpHを7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0630】
1000×改変微量金属溶液:
1000×改変微量金属溶液には、クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
4*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、およびNaMoO
4*2H
2O 100mgが含まれていた。各成分を一度にDIH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にし、次に、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0631】
BL21(DE3)大腸菌細胞を含む1Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度30℃)におけるグルコース流加バイオリアクター内の細胞生存性および代謝活性に対するイソプレンの影響をモニタリングするために行なわれた。凍結バイアルからの大腸菌株の種菌をトリプトン−酵母抽出物培地に植菌した。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、50mを用いて、1Lバイオリアクター中の0.5Lの培地に植菌した。
【0632】
細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を供給した。窒素をキャリアとして用いて、イソプレンをバイオリアクターに供給した。イソプレン供給速度は、中間の増殖期(OD
550=31〜44)は1g/L/時間であり、計75分(13.2〜14.4時間)持続した。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図134に示す。TCERで測定したときの代謝活性プロファイルを
図135に示す。総生菌数(総コロニー形成単位)は、イソプレンがバイオリアクターに導入されている間に14倍増加した(
図136)。
【0633】
実施例20:サッカロミセス・セレビシエによるイソプレンの産出とイソプレンシンターゼの発現
クズイソプレンシンターゼ酵素を、交配種のサッカロミセス・セレビシエ/ピキア・パストリスのコドン使用表に従って発現のため最適し、合成し、pDONR221:19430(DNA2.0製、マップについては
図140、配列については
図141(配列番号38))にクローニングした。製造元のプロトコルに従って、Gateway(登録商標)クローニング(Invitrogen)反応を行なった。pDONR221:19430は「エントリー」ベクターであるので、LRクロナーゼII酵素(LR反応)を用いて、コドン最適化イソプレンシンターゼを「デスティネーション」ベクターpYES−DEST52(Invitrogen)に導入した。
【0634】
次に、LR反応液を製造元のプロトコルに従ってTop10化学的コンピテントセル(Invitrogen)に形質転換し、イソプレンシンターゼORFを含むpYES−DEST52プラスミドを有する細菌を50μg/mlカルベニシリンを含有するLAプレート上で選択した。個々の陽性形質転換体を、illustra PuReTaq Ready−To−Go(商標)PCRビーズ(GE Healthcare)をT7フォワードプライマーおよび酵母イソプレンシンターゼ−Rev2プライマー(表13参照)とともに用いるコロニーPCRで試験した(プライマー濃度およびサーモサイクリングパラメータについては下記参照)。
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【0635】
正しいサイズ(1354bp)のPCR断片を生じさせたプラスミドをミニプレップ(Qiagen)で精製し、T7フォワードプライマーおよび酵母イソプレンシンターゼ−For2プライマー(表13参照)を用いるシークエンシング(Quintara Biosciences,Berkeley,CA)に回した。シークエンシング実施から得た結果を、(Vector NTIソフトウェア、Invitrogenを使用して)既知のpDONR221:19430配列と比較し、単一のプラスミド、pDW14をさらなる研究用に選択した(マップについては
図142A、完全な配列については
図142BおよびC(配列番号39))。pDW14の配列は、1ヌクレオチド(
図142B中、太字で目印が付けられている)だけ、pDONR221:19430の配列と違っていた。リジンをコードするコドンの3番目の位置にあったので、1ヌクレオチドの変化(GからA)によりORFに変化は生じなかった。この塩基変化がLRクローニング反応で導入されたのか、またはDNA2.0により合成されたもとの配列中のエラーであったのかは不明である。シークエンシングされたプラスミドは全て、この塩基変化を含有していた。
【0636】
精製したpDW14をS.c.EasyComp形質転換キット(Invitrogen)に記載されたプロトコルに従って、サッカロミセス・セレビシエ株INVSc−1に形質転換した。pDW14または(インタクトのURA3遺伝子を含有する)pYES−DEST52を有するINVSc−1株を、pYES−DEST52 Gatewayベクターマニュアル(Invitrogen)に記載されているように選択し、SC最小培地(2%グルコース含有、ウラシル非含有)上で維持した。pDW14を含有するINVSc−12つの独立した単離株とpYES−DEST52を含む1つの対照株をさらなる解析用に選んだ。
【0637】
イソプレンシンターゼ発現を誘導するために、培養物を液体SC最小培地中で一晩増殖させた。次に、この培養物をOD
600が約0.2になるまで希釈し、2〜3時間増殖させた。培養物を遠心分離でスピンし、1回洗浄し、等量(10ml)のSC最小培地(1%ラフィノース含有、2%ガラクトース含有、ウラシル非含有)に再懸濁し、一晩増殖させて、イソプレンシンターゼの発現を誘導した。この株のOD
600を測定し(
図144A)、株を遠心分離で回収し、2mlの溶解緩衝液(50%グリセロールとPEB pH7.4:Trisベース2.423g/L、MgCl
2(無水物) 1.904g/L、KCl 14.910g/L、DTT 0.154g/L、グリセロール50mL/Lの1:1混合液)に再懸濁した。
【0638】
溶解混合物をフレンチプレスに3回通し、ライセートをSDS−PAGEで解析した。クマシーゲル解析(
図143A)のために、サンプルを、還元剤を含む2×SDSローディング緩衝液で1:1に希釈し、4−12%ビス−trisゲルに充填し(20μl総容量)、MES緩衝液中で泳動し、製造元のプロトコルに従って、SimplyBlue SafeStain(Invitrogen Novex system)を用いて染色した。
【0639】
ニトロセルロース膜へのイソプレンシンターゼの転写およびニトロセルロース膜上での発色による検出には、WesternBreezeキット(Invitrogen)を用いた。1次抗体は、Invitrogen抗体希釈液中で1:1000倍に薄く希釈した1799A 10であった。1次抗体の結合後、Alexa Fluor 488標識2次抗体(Invitrogenカタログ番号A−11008)を用いて発色させて、定量的なシグナル測定を可能にした。ウェスタンブロット手順は、Invitrogenに記載の通りに行なった。蛍光シグナルを青のフィルターセッティングを用いてMolecular Dynamics Storm装置で記録し、Molecular Dynamics ImageQuant画像解析ソフトウェアパッケージで定量的に解析した。誘導培養物のA600か、またはウェスタンブロットで測定されたイソプレンシンターゼタンパク質濃度のいずれかで割った産出されたイソプレンの量の比からライブラリーメンバーの比活性を算出した。
図143Bは、イソプレンシンターゼが、pYES−DEST52(レーン1)を有する対照と比較してpDW14を有する誘導されたINVSc−1株(レーン2および3)中に存在したことを示す。
【0640】
各々の株から得た25μLのライセート(5μLの1M MgCl
2、5μLの100mM DMAPP、および65μLの50mM Tris(pH8)を添加した)に対して、イソプレンシンターゼヘッドスペースのDMAPPアッセイを行なった。ガスタイト1.8mL GCチューブ中、30℃で15分間、反応を行なった。100μLの250mM EDTA(pH8)を添加して、反応を停止させた。
図144Bには、対照と比較してpDW14を有する誘導された株の比活性値(μg HG/L/OD単位)を示した。pDW14を有する誘導された株は、イソプレンシンターゼを欠く対照よりも約20倍高い活性を示した。
【0641】
PCRサイクリングパラメータ
Illustra PuReTaq Ready−To−Go(商標)PCRビーズ(GE Healthcare)を、各々25μlの総容量/反応で、濃度0.4μMのオリゴヌクレオチドプライマー対とともに用いた。LRクロナーゼ反応(Invitrogen)から得られるプラスミドを解析するために、選択プレート上の個々のコロニー由来の少量の細菌を、上記のPCRミックスを含有する各チューブに添加した。反応サイクルは、次の通りであった。1)95℃、4分;2)95℃、20秒;3)52℃、20秒;4)72℃、30秒;ステップ2から4までを5サイクル;5)95℃、20秒;6)55℃、20秒;7)72℃、30秒;ステップ5から7までを25サイクル、72℃、10分、および冷えるまで4℃。
【0642】
実施例21:シュードモナスおよび他のグラム陰性細菌におけるイソプレンの産出
pBBR5HGSOpt2_2の構築、シュードモナスにおける接合およびイソプレンシンターゼ活性の測定
クズ(クズ植物)由来のイソプレンシンターゼをコードする遺伝子を目的の様々な微生物種用にコドン最適化され(表14;fluo−opt2v2は選ばれた配列であった)、DNA2.0,Menlo Park,CAにより合成されたものであった。fluo−opt2v2のマップと配列を、
図145Aと145B(配列番号40)に見出すことができる。クローニングしやすくするために、HindIII制限部位とBamHI制限部位を合成された配列に付加し、転写を増強するためにRBSをATGの前に付加した。
【0643】
様々なバージョンのコドン最適化されたクズ由来イソプレンシンターゼにおける、微生物種の関数としての、レアコドンの数。数回の最適化によって、目的の全ての種においてレアコドンのない遺伝子が生じた。
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
【0644】
遺伝子は、DNA2.0によりクローニングベクター中に提供された。ベクターをHindIII/BamHIで消化し、目的の挿入物に対応するバンドをゲル精製し、HindIII/BamHIで消化されたpBBR1MCS5(Kovach et al,Gene 166:175−176,1995、これは、特に、pBBR1MCS5に関して、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。マップについては
図146A、配列については
図146BおよびC(配列番号41))に再び連結した。これにより、プラスミドpBBR5HGSOpt2_2が得られ(マップについては
図147A、配列については
図147BおよびC(配列番号42))、このプラスミドにおいて、イソプレンシンターゼは、pBBR1MCS5に提供されているlacプロモーターから発現された。
【0645】
ベクターを大腸菌S17−1に形質転換し、シュードモナス・プチダF1 ATCC700007およびシュードモナス・フルオレセンスATCC 13525と接合させた。LB上で接合させた後、プラスミドを保有するシュードモナス株の選択をM9+16mMクエン酸ナトリウム+ゲンタマイシン50μg/ml上で行なった。Qiagenキット(Valencia,CA)を用いてプラスミドを調製することにより、このように生成された株にプラスミドが存在することを調べた。
【0646】
組換え株であるP.プチダ、pBBR5HGSOpt2_2およびP.フルオレセンス、pBBR5HGSOpt2_2のイソプレンシンターゼ活性をこれらの株を、TM3培地(実施例1、第II部に記載されたもの)+10g/Lグルコース中で増殖させ、対数増殖期中期のバイオマスを回収し、細胞をフレンチプレスで破壊し、DMAPPアッセイに進めることにより、アッセイした。アッセイの結果を表15に示した。DMAPPアッセイで測定された活性の存在から、イソプレンシンターゼがシュードモナスで発現されることを確認された。
【0647】
イソプレンシンターゼ活性を、プラスミドpBBR5HGSOpt2_2を用いて、lacプロモーターからイソプレンシンターゼを発現するシュードモナス・プチダおよびシュードモナス・フルオレセンスで調べた。
【表17】
[この文献は図面を表示できません]
【0648】
実施例22:グルコースと比べたサトウキビでの大腸菌株およびシュードモナス株の増殖、ならびに両方の基質を用いたイソプレンシンターゼの発現
I.液体サトウキビの調製
結晶化した原料サトウキビ糖を次のように水に溶解させた。750gのH
2Oを250gの糖に添加した。この溶液を撹拌し、溶解するまで穏やかに加熱した。溶けない物質もあった。溶解した後に溶液の重量を1kgに調整して、蒸発した水を補った。溶液の容量を測定すると、940mLであった。したがって、溶液の濃度は265g/Lであった。製品ラベルには、原料サトウキビ15gで炭水化物14gと書かれていた。したがって、溶液の炭水化物濃度は248g/Lであった。乾燥固体を測定すると、24.03%であり、予想された250g/kgと大差なかった。溶液のpHは5.49であった。グルコース濃度は、グルコースオキシダーゼを用いる酵素/分光学アッセイを用いて測定した。グルコース濃度は17.4g/Lであった。
【0649】
大部分の微生物はスクロースを利用しないが、グルコースとフルクトースを利用することができるので、この溶液を2つに分けた。一方の半分は、(未処理のサトウキビを)1回、30分間加圧滅菌した。グルコース含有量が29.75g/Lにまで増加したとき、ある程度の転化が生じた(
図149参照)。溶液のもう一方の半分は、リン酸を用いてpH4.0に調整し、次に、この溶液を加圧滅菌して転化させた(転化サトウキビ)。
図149に示すように、完全な転化を達成するのに30分間3サイクルで十分であった。両方の溶液を下記の増殖曲線に用いた。
【0650】
II.グルコースと比べたサトウキビでの様々な大腸菌株およびシュードモナス株の増殖曲線
表16に示す各々の株の1つのコロニーを25ml TM3+10g/Lグルコースに植菌し、200rpm、30℃で一晩増殖させた。TM3は実施例7、第II節に記載されている。翌朝、各々の培養物1mlを用いて、25mLのTM3と10g/Lのグルコース、10g/Lの未処理のサトウキビ、または10g/L転化サトウキビ(上記のサトウキビ溶液)とを含有するフラスコに植菌した。このフラスコを30℃、200rpmでインキュベートし、サンプルを定期的に採取して、OD
600を測定した。
図150および151は、増殖速度とバイオマス収率が、シュードモナス株と大腸菌株の両方について、グルコースと転化サトウキビで同程度であったことを示している。P.フルオレセンスは、あまり転化されていないサトウキビを利用することができるいくつかの兆候を示した。
【表18】
[この文献は図面を表示できません]
【0651】
III.グルコースまたはサトウキビで増殖させた場合のイソプレンシンターゼを発現する大腸菌からのイソプレン産出の比較
実施例14、第II節に記載したような、完全なMVA経路と、M.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼと、クズ由来のイソプレンシンターゼとを含有する大腸菌MCM401(BL21(DE3))をTM3+10g/Lグルコースまたは10g/L転化サトウキビ(シロップの炭水化物濃度に基づく)中で増殖させた。OD
600=0.2でTM3+10g/Lグルコースに終夜培養物からフラスコに植菌した。必要な場合、抗生物質を添加した。2時間後、大腸菌培養物を400μMのIPTGで誘導した。増殖して6時間後、実施例2Bに記載のDMAPPアッセイを用いて、イソプレン産出およびイソプレンシンターゼ活性を測定した。結果を表17に示す。これにより、転化サトウキビが1細胞ベースのイソプレンおよびイソプレンシンターゼ産出に関してグルコースと等価であることが明白に示されている。
【表19】
[この文献は図面を表示できません]
【0652】
実施例23:サッカロミセス・セレビシエgi1.2KKDyIオペロンと、ウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼと、M.マゼイメバロン酸キナーゼと、pCL Upper MVA(E.フェカーリスのmvaEおよびmvaS)と、ybhE(pgl)とを発現する大腸菌株の構築
(i)EWL201(BL21、Cm−GI1.2−KKDyI)株の構築
大腸菌BL21(Novagenブランド,EMD Biosciences,Inc.)は、MCM331 P1ライセート(Ausubel,et al.,Current Protocols in Molecular Biology.John Wiley and Sons,Inc.に記載の方法によって調製されたライセート)を形質導入された、レシピエント株であった。MCM331細胞は、サッカロミセス・セレビシエメバロン酸キナーゼ、メバロン酸リン酸キナーゼ、メバロン酸ピロリン酸デカルボキシラーゼ、およびIPPイソメラーゼ(すなわち、サッカロミセス・セレビシエ由来のgi1.2−KKDyIオペロン)をコードする染色体構造体gi1.2KKDyIを含有している。細胞をL寒天+20μg/μlクロラムフェニコール上に広げることにより、形質導入体を選択した。このプレートを30℃で一晩インキュベートした。形質導入体の解析から対照プレート上にはコロニーがないことが示された(復帰については、水+細胞対照プレート、ライセート汚染については水+P1ライセート対照プレート)。
【0653】
4つの形質導入体を選び、これらを用いて5mL L液体培地+20μg/μlクロラムフェニコールに植菌した。これらの培養物を200rpmで振盪させながら30℃で一晩増殖させた。PCR解析用の各形質導入体のゲノムDNAプレップを作製するために、1.5mLの終夜細胞培養物を遠心分離した。細胞ペレットを400μlの再懸濁緩衝液(20mM Tris、1mM EDTA、50mM NaCl、pH7.5)で再懸濁し、DNアーゼを含まないRNアーゼ(Roche)を4μl添加した。チューブを37℃で30分間インキュベートした後、4μlの10%SDSおよび4μlの10mg/mlプロテイナーゼKストック溶液(Sigma−Aldrich)を添加した。チューブを37℃で1時間インキュベートした。細胞ライセートを2ml Phase Lock Light Gelチューブ(Eppendorf)に移し、各々200μlの飽和フェノールpH7.9(Ambion Inc.)とクロロフォルムを添加した。チューブをよく混合し、5分間微量遠心分離した。400μlクロロフォルムで2回目の抽出を行ない、水相を新しいエッペンドルフチューブに移した。1mlの100%エタノールを添加し、5分間遠心分離して、ゲノムDNAを沈殿させた。ゲノムDNAペレットを1mlの70%エタノールで洗浄した。エタノールを除去し、ゲノムDNAペレットを短時間風乾させておいた。ゲノムDNAペレットを200μlのTEに再懸濁した。
【0654】
Pfu Ultra II DNAポリメラーゼ(Stratagene)と、鋳型としての200ng/μlのゲノムDNAとを用いて、製造元のプロトコルに従って、2つの異なるPCR反応チューブのセットを準備した。セット1の場合、プライマーのMCM130およびGB Cm−Rev(表18)を用いて、形質導入体がattTn7遺伝子座にうまく組み込まれることを保証した。セット1のPCRパラメータは、95℃で2分(最初のサイクルのみ)、95℃で25秒、55℃で25秒、72℃で25秒(ステップ2〜4を28サイクル繰り返す)、72℃で1分であった。セット2の場合、プライマーのMVD ForおよびMVD Rev(表18)を用いて、gi1.2−KKDyIオペロンが適切に組み込まれることを保証した。セット2のPCRパラメータは、95℃で2分(最初のサイクルのみ)、95℃で25秒、55℃で25秒、72℃で10秒(ステップ2〜4を28サイクル繰り返す)、72℃で1分であった。1.2%E−ゲル(Invitrogen Corp.)でのPCRアンプリコンの解析から、4つの形質導入体クローンの全てが正しいことが示された。1つを選んで、EWL201株と命名した。
【0655】
(ii)EWL204(BL21、loopout−GI1.2−KKDyI)株の構築
Datsenko and Wanner(2000)(Datsenko et al.,Proc Natl.Acad.Sci USA 97:6640−6645,2000)に記載されているように、プラスミドpCP20を用いて、クロラムフェニコールマーカーをEWL201株からループアウトさせた。One−step inactivation of chromosomal genes in E.coli K−12 using PCR products.(Datsenko et al.,PNAS,97:6640−6645,2000)。EWL201細胞を対数増殖期中期までL液体培地中で増殖させた後、氷冷滅菌水で3回洗浄した。細胞懸濁液のアリコート50μlを、1μlのpCP20と混合し、細胞懸濁混合物を、Gene Pulser Electroporator(Bio−Rad Inc.)を用いて、2mmキュベット(Invitrogen Corp.)中、2.5Volt、25μFdでエレクトロポレートした。1mlのLBをすぐに細胞に添加し、その後、金属のキャップの付いた14mlポリプロピレンチューブ(Sarstedt)に移した。30℃で1時間増殖させて、細胞を回復させておいた。形質転換体をL寒天+20μg/μlクロラムフェニコール+50μg/μlカルベニシリン上で選択し、30℃で一晩インキュベートした。翌日、対数増殖期初期まで単一クローンを10mlL液体培地+50μg/μlカルベニシリン中、30℃で増殖させた。その後、増殖中の培養物の温度を2時間42℃に変えた。連続希釈物を作製した後、細胞をLAプレート(抗生物質選択なし)上に広げ、30℃で一晩インキュベートした。翌日、20個のコロニーを選び、L寒天(抗生物質なし)プレートおよびLA+20μg/μlクロラムフェニコールプレート上に当てた。その後、プレートを30℃で一晩インキュベートした。細胞はLAプレート上では増殖することができたが、LA+20μg/μlクロラムフェニコール上では増殖することができず、クロラムフェニコールマーカーがループアウトしたとみなされた(1つ選んで、EWL204株と命名した)。
【0656】
(iii)プラスミドpEWL230(pTrc P.alba)の構築
大腸菌発現用のコドン最適化方法に基づくウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼ(ウラジロハコヤナギHGS)をコードする合成遺伝子の作製を、DNA2.0 Inc.(Menlo Park,CA)に外注した。合成遺伝子は、プラスミドpET24a(Novagenブランド,EMD Biosciences,Inc.)にカスタムクローニングされ、凍結乾燥品として配送された(
図152、153A〜B;配列番号43)。
【0657】
鋳型としてのpET24a P.alba HGSと、プライマーのMCM182およびMCM192と、Herculase II Fusion DNAポリメラーゼ(Stratagene)を製造元のプロトコルに従って用いて、PCR反応を行なって、ウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼ(ウラジロハコヤナギHGS)遺伝子を増幅した。PCR条件は次の通りであった。95℃で2分(最初のサイクルのみ)、25サイクルの95℃で25秒、55℃で20秒、72℃で1分の繰返し、72℃で3分の最後の伸長。ウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼのPCR産物をQIAquick PCR精製キット(Qiagen Inc.)を用いて精製した。
【0658】
次に、ウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼのPCR産物を、1μlのBspHIエンドヌクレアーゼ(New England Biolabs)と2μlの10×NEB緩衝液4を含有する20μl反応液中で消化した。反応液を37℃で2時間インキュベートした。次に、消化したPCR断片をQIAquick PCR精製キットを用いて精製した。1μlのPstIエンドヌクレアーゼ(Roche)と2μlの10×緩衝液Hを含有する20μl反応液中で2回目の制限消化を行なった。反応液を37℃で2時間インキュベートした。次に、消化したPCR断片をQIAquick PCR精製キットを用いて精製した。プラスミドpTrcHis2B(Invitrogen Corp.)を、1μlのNcoIエンドヌクレアーゼ(Roche)と、1μlのPstIエンドヌクレアーゼと、2μlの10×緩衝液Hを含有する20μl反応液中で消化した。反応液を37℃で2時間インキュベートした。消化したpTrcHis2Bベクターを1.2%E−ゲル(Invitrogen Corp.)を用いてゲル精製し、QIAquickゲル抽出キット(Qiagen)を用いて抽出した(
図154)。BspHI部位とNcoI部位という互換的な付着末端を用いて、5μlのウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼ挿入物、2μlのpTrcベクター、1μlのT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs)、2μlの10×リガーゼ緩衝液、および10μlのddH
2Oを含有する20μlライゲーション反応液を調製した。このライゲーション混合物を室温で40分間インキュベートした。ペトリ皿のddH
2Oに0.025μmニトロセルロース膜フィルター(Millipore)を浮かべ、このニトロセルロース膜フィルターの上にライゲーション混合物を室温で30分間軽く適用することにより、ライゲーション混合物を脱塩した。MCM446細胞(第II節参照)を対数増殖期中期までLB中で増殖させた後、氷冷滅菌水で3回洗浄した。細胞懸濁液のアリコート50μlを、5μlの脱塩pTrc P.alba HGSライゲーションミックスと混合した。この細胞懸濁混合物を、Gene Pulser Electroporatorを用いて、2mmキュベット中、2.5Volt、25μFdでエレクトロポレートした。1mlのLBをすぐに細胞に添加し、その後、金属のキャップの付いた14mlポリプロピレンチューブ(Sarstedt)に移した。30℃で2時間増殖させて、細胞を回復させておいた。形質転換体をL寒天+50μg/μlカルベニシリン+10mM メバロン酸上で選択し、30℃でインキュベートした。翌日、6個の形質転換体を選び、5mlのL液体培地+50μg/μlカルベニシリンチューブ中、30℃で一晩増殖させた。QIAquickスピンミニプレップキット(Qiagen)を用いて、終夜培養物に対してプラスミドプレップを行なった。プラスミド増殖にBL21細胞を用いたため、高品質のプラスミドDNAを得るための標準的な製造元のプロトコルに、スピンカラムをPB緩衝液で5回、PE緩衝液で3回洗浄するという変更を組み入れた。プラスミドを、20μl反応液中のPstIで消化して、正しいサイズの線状断片を保証した。6つのプラスミドは全てサイズが正しく、プライマーのMCM65、MCM66、EL1000(表18)を用いるシークエンシングのためにQuintara Biosciences(Berkeley,CA)に送った。DNAシークエンシングの結果から、6つのプラスミド全てが正しいことが示された。1つのプラスミドを選び、プラスミドEWL230と命名した(
図155、156A〜B;配列番号44)。
【0659】
(iv)プラスミドpEWL244(pTrc P.alba−mMVK)の構築
鋳型としてのMCM376(下記第(v)節参照)と、プライマーのMCM165およびMCM177(表18参照)と、Pfu Ultra IIフュージョンDNAポリメラーゼ(Stratagene)とを製造元のプロトコルに従って用いて、PCR反応を行ない、メタノサルキナ・マゼイ(M.マゼイ)MVK遺伝子を増幅した。PCR条件は次の通りであった。95℃で2分(最初のサイクルのみ)、28サイクルの95℃で25秒、55℃で25秒、72℃で18秒の繰返し、72℃で1分の最後の伸長。M.マゼイMVKのPCR産物をQIAquick PCR精製キット(Qiagen Inc.)を用いて精製した。
【0660】
次に、M.マゼイMVKのPCR産物を、8μlのPCR産物、2μlのPmeIエンドヌクレアーゼ(New England Biolabs)、4μlの10×NEB緩衝液4、4μlの10×NEB BSA、および22μlのddH
2Oを含有する40μl反応液中で消化した。反応液を37℃で3時間インキュベートした。次に、消化したPCR断片をQIAquick PCR精製キットを用いて精製した。2μlのNsiIエンドヌクレアーゼ(Roche)、4.7μlの10×緩衝液H、および40μlのPmeI 消化したM.マゼイMVK断片を含有する47μl反応液中で2回目の消化を行なった。反応液を37℃で3時間インキュベートした。次に、消化したPCR断片を1.2%E−ゲルを用いてゲル精製し、QIAquickゲル抽出キットを用いて抽出した。プラスミドEWL230を、10μlのプラスミド、2μlのPmeIエンドヌクレアーゼ、4μlの10×NEB緩衝液4、4μlの10×NEB BSA、および20μlのddH
2Oを含有する40μl反応液中で消化した。反応液を37℃で3時間インキュベートした。次に、消化したPCR断片をQIAquick PCR精製キットを用いて精製した。2μlのPstIエンドヌクレアーゼ、4.7μlの10×緩衝液H、および40μlのPmeI消化したEWL230線状断片を含有する47μl反応液中で2回目の消化を行なった。反応液を37℃で3時間インキュベートした。次に、消化したPCR断片を1.2%E−ゲルを用いてゲル精製し、QIAquickゲル抽出キットを用いて精製した(
図157)。NsiI部位とPstI部位の互換性のある付着末端を用いて、8μlのM.マゼイMVK挿入物、3μlのEWL230プラスミド、1μlのT4 DNAリガーゼ、2μlの10×リガーゼ緩衝液、および6μlのddH
2Oを含有する20μlのライゲーション反応液を調製した。このライゲーション混合物を16℃で一晩インキュベートした。翌日、ペトリ皿のddH
2Oに0.025μmニトロセルロース膜フィルターを浮かべ、このニトロセルロース膜フィルターの上にライゲーション混合物を室温で30分間軽く適用することにより、ライゲーション混合物を脱塩した。MCM446細胞を対数増殖期中期までLB中で増殖させた後、氷冷滅菌水で3回洗浄した。細胞懸濁液のアリコート50μlを、5μlの脱塩pTrc P.alba mMVKライゲーションミックスと混合した。細胞懸濁混合物を、Gene Pulser Electroporatorを用いて、2mmキュベット中、2.5Volt、25μFdでエレクトロポレートした。1mlのLBをすぐに細胞に添加し、その後、金属のキャップの付いた14mlポリプロピレンチューブに移した。30℃で2時間増殖させて、細胞を回復させておいた。形質転換体をLA+50μg/μlカルベニシリン+5mM メバロン酸プレート上で選択し、30℃でインキュベートした。翌日、6個の形質転換体を選び、5mlのLB+50μg/μlカルベニシリンチューブ中、30℃で一晩増殖させた。QIAquickスピンミニプレップキット(Qiagen)を用いて、終夜培養物に対してプラスミドプレップを行なった。プラスミド増殖にBL21細胞を用いたため、高品質のプラスミドDNAを得るための標準的な製造元のプロトコルに、スピンカラムをPB緩衝液で5回、PE緩衝液で3回洗浄するという変更を組み入れた。正しいサイズのプラスミドの線状断片を選ぶためプラスミドを、20μl反応液中のPstIで消化した。、6つのプラスミドのうち3つはサイズが正しく、プライマーのMCM65、MCM66、EL1000、EL1003、およびEL1006(表18)を用いるシークエンシングのためにQuintara Biosciencesに送った。DNAシークエンシングの結果から、3つのプラスミド全てが正しいことが示された。1つのプラスミドを選び、プラスミドEWL244と命名した(
図158、159A〜B;配列番号45)。
【0661】
(v)MCM376−M.マゼイ古細菌下流由来のMVKを含むpET200Dの構築プラスミド
M.マゼイ古細菌下流経路オペロン由来のMVK ORF(
図160A〜C;配列番号46)をInvitrogen Platinum HiFi PCRミックスを用い、プライマーのMCM161およびMCM162(表)を用いてPCR増幅した。45μLのPCRミックスを1μLの鋳型、1μLの各プライマー(10μM)、および2μLの水と合わせた。反応を次のようなサイクルで行なった。94℃で2分;30サイクルの94℃で30秒、55℃で30秒、および68℃で1分15秒;次に、72℃で7分、そして、冷えるまで4℃。3μLのこのPCR反応液を製造元のプロトコルに従ってInvitrogen pET200Dプラスミドに連結した。3μLのこのライゲーション液をInvitrogen TOP10細胞に導入し、形質転換体をLA/kan50上で選択した。形質転換体から得たプラスミドを単離し、挿入物をシークエンシングし、MCM376を得た(
図161A〜C;配列番号47)。
【0662】
(vi)EWL251株(BL21(DE3)、Cm−GI1.2−KKDyI、pTrc P.alba−mMVK)の構築
MCM331細胞(これは、サッカロミセス・セレビシエメバロン酸キナーゼ、メバロン酸リン酸キナーゼ、メバロン酸ピロリン酸デカルボキシラーゼ、およびIPPイソメラーゼをコードする染色体構造体gi1.2KKDyIを含有する)を対数増殖期中期までLB中で増殖させた後、氷冷滅菌水で3回洗浄した。50μlの細胞懸濁液を1μlのプラスミドEWL244混合した。細胞懸濁混合物を、Gene Pulser Electroporatorを用いて、2mmキュベット中、2.5Volt、25μFdでエレクトロポレートした。1mlのLBをすぐに細胞に添加し、その後、金属のキャップの付いた14mlポリプロピレンチューブに移した。30℃で2時間増殖させて、細胞を回復させておいた。形質転換体をLA+50μg/μlカルベニシリン+5mM メバロン酸プレート上で選択し、37℃でインキュベートした。1つのコロニーを選択し、EWL251株と命名した。
【0663】
(vii)EWL256株(BL21(DE3)、Cm−GI1.2−KKDyI、pTrc P.alba−mMVK, pCL Upper MVA)の構築
EWL251細胞を対数増殖期中期までLB中で増殖させた後、氷冷滅菌水で3回洗浄した。50μlの細胞懸濁液を1μlのプラスミドMCM82(E.フェカーリスのmvaEおよびmvaSをコードする、pCL PtrcUpperPathway(別名「pCL Upper MVA」)を含む)と混合した。プラスミドpCL Ptrc Upper Pathwayは上記の実施例8に記載したように構築した。この細胞懸濁混合物を、Gene Pulser Electroporatorを用いて、2mmキュベット中、2.5Volt、25μFdでエレクトロポレートした。1mlのLBをすぐに細胞に添加した。その後、細胞を金属のキャップの付いた14mlポリプロピレンチューブに移した。30℃で2時間増殖させて、細胞を回復させておいた。形質転換体をLA+50μg/μlカルベニシリン+50μg/μlスペクチノマイシンプレート上で選択し、37℃でインキュベートした。1つのコロニーを選び、EWL256株と命名した。
【表20】
[この文献は図面を表示できません]
【0664】
(viii)RM111608−2株(Cm−GI1.2−KKDyI、pTrc P.alba−mMVK、pCL Upper MVA、pBBRCMPGI1.5−pgl)の構築
複製プラスミドpBBR1MCS5(ゲンタマイシン)(K.Peterson博士,Louisiana State Universityから入手)上のybhE遺伝子(大腸菌6−ホスホグルコノラクトナーゼをコードする)を構成的に発現する、イソプレンを産出するBL21株の大腸菌(EWL256)を構築した。
【0665】
FRTに基づく組換えカセットと、Red/ETによる組込みおよび抗生物質のマーカーループアウト用のプラスミドをGene Bridges GmbH(Germany)から得た。これらの材料を用いた処理を、Gene Bridgesのプロトコルに従って行なった。プライマーのPgl−F(配列番号139)およびPglGI1.5−R(配列番号140)を用い、製造元のプロトコルに従ってStratagene Herculase II Fusionキットを用いて、FRT−gb2−Cm−FRT鋳型の耐性カセットを増幅した。PCR反応液(最終容量50μL)は、5μLの緩衝液、1μLの鋳型DNA(Gene BridgesからのFRT−gb2−Cm−F)、10pmolの各プライマー、および1.5μLの25mM dNTPミックスを含んでおり、これをdH
2Oで50μLにした。反応を次のようなサイクルで行なった。1×2分、95℃、次に、30サイクルの(95℃、30秒;63℃、30秒;72℃、3分)。
【0666】
得られたPCR産物をQiaQick PCR精製キット(Qiagen)を用いて精製し、以下のように、pRed−ETリコンビナーゼ含有プラスミドを有するエレクトロコンピテントMG1655細胞にエレクトロポレートした。OD
600が約0.6になるまで5mLのL液体培地中、30℃で増殖させることにより、細胞を調製した。リコンビナーゼを発現させるために4%アラビノースを添加して細胞を誘導し、30℃で30分間増殖させておき、その後、37℃で30分間増殖させた。細胞のアリコート1.5mLを、氷冷dH
2Oで3〜4回洗浄した。最終的な細胞ペレットを40μLの氷冷dH
2Oに再懸濁し、2〜5μLのPCR産物を添加した。Gene Pulser Electroporator(Bio−Rad Inc.)で、1mmのギャップのキュベット中、1.3kVでエレクトロポレーションを行なった。細胞を30℃で1〜2時間回復させ、クロラムフェニコール(5μg/mL)を含有するL寒天上にプレーティングした。5つの形質転換体をPCRで解析し、組込み部位に隣接するプライマー(2つのプライマーセット:pgl+49 revおよび3’EcoRV−pglstop;Bottom Pgb2およびTop GB’s CMP(946))を用いてシークエンシングした。正しい形質転換体を選択し、この株をMG1655 GI1.5−pgl::CMPと命名した。
【0667】
MG1655 GI1.5−pgl::CMPの染色体DNAを鋳型として用いて、FRT−CMP−FRT−GI1.5−ybhE構造体を含有するPCR断片を生成させた。この構造体を以下のようにpBBR1MCS5(ゲンタマイシン)にクローニングした。この断片(ここでは、CMP−GI1.5−pglと呼ぶ)を、5’プライマーのPglconfirm−F(配列番号141)および3’プライマーの3’EcoRV−pglstop(配列番号142)を用いて増幅した。得られた断片を、製造元が提案するようにInvitrogen TOPO−Bluntクローニングキットを用いてプラスミドベクターpCR−Blunt II−TOPOにクローニングした。CMP−GI1.5−pgl断片を有するNsiI断片をpBBR1MCS5(ゲンタマイシン)のPstI部位にクローニングした。5μlのCMP−GI1.5−pgl挿入物、2μlのpBBR1MCS5(ゲンタマイシン)ベクター、1μlのT4DNAリガーゼ(New England Biolabs)、2μlの10×リガーゼ緩衝液、および10μlのddH
2Oを含有する20μlのライゲーション液を調製した。このライゲーション混合物を室温で40分間インキュベートした後、2〜4μLを、上で開示したパラメータを用いてエレクトロコンピテントTop10細胞(Invitrogen)にエレクトロポレートした。形質転換体を10μg/mlクロラムフェニコールおよび5μg/mlゲンタマイシンを含有するL寒天上で選択した。上記のいくつかのプライマーならびにSequetech,CAによって提供された自社製のT3プライマーおよびリバースプライマーを用いて、選択されたクローンの配列を決定した。このプラスミドをpBBRCMPGI1.5−pgl(
図162、163A〜Bおよび配列番号48)と命名した。
【0668】
プラスミドpBBRCMPGI1.5−pglを上記のようにEWL256にエレクトロポレートし、形質転換体をクロラムフェニコール(10μg/mL)、ゲンタマイシン(5μg/mL)、スペクチノマイシン(50μg/mL)、およびカルベニシリン(50μg/mL)を含有するL寒天上にプレーティングした。1つの形質転換体を選択し、RM111608−2株と命名した。
【0669】
プライマー:
Pgl−F
5’−accgccaaaagcgactaattttagctgttacagtcagttgaattaaccctcactaaagggcggccgc−3’(配列番号139)
PglGI1.5−R
5’−gctggcgatataaactgtttgcttcatgaatgctcctttgggttacctccgggaaacgcggttgatttgtttagtggttgaattatttgctcaggatgtggcatagtcaagggcgtgacggctcgctaatacgactcactatagggctcgag−3’(配列番号140)
3’EcoRV−pglstop:
5’−CTT GAT ATC TTA GTG TGC GTT AAC CAC CAC(配列番号142)
pgl+49 rev:CGTGAATTTGCTGGCTCTCAG(配列番号143)
Bottom Pgb2:GGTTTAGTTCCTCACCTTGTC(配列番号144)
Top GB’s CMP(946):ACTGAAACGTTTTCATCGCTC(配列番号145)
Pglconfirm−F
5’−accgccaaaagcgactaattttagct−3’(配列番号141)
【0670】
実施例24:大腸菌におけるybhE(pgl)の構成的発現によるイソプレン産出の改善
この実施例は、野生型レベルでybhEを発現する対照株(すなわち、EWL256)と比べた、大腸菌ybhE(pgl)を構成的に発現する株におけるイソプレンの産出を示す。遺伝子ybhE(pgl)は、異種発現されたタンパク質の翻訳後グルコニル化を抑制し、産物の溶解度と収率を改善すると同時に、バイオマスの収率とペントースリン酸経路への流量を改善する大腸菌6−ホスホグルコノラクトナーゼをコードする。(Aon et al.,Applied and Environmental Microbiology,74(4):950−958,2008)。
【0671】
小規模解析
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):K
2HPO
4 13.6g、KH
2PO
4 13.6g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、(NH
4)
2SO
4 3.2g、酵母抽出物1g、1000×微量金属溶液1ml。全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。水酸化アンモニウム(30%)を用いてpHを6.8に調整し、全量に合わせた。培地を0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。グルコース5.0gおよび抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0672】
1000×微量金属溶液(発酵培地1リットル当たり):クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
4*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、NaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にdiH
2Oに溶解させる。pHをHCl/NaOHで3.0に調整した後、溶液を全量に合わせ、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌する。
【0673】
(a)実験手順
MicroReactor Technologies,Inc製のCellerator(商標)で株を増殖させることにより、イソプレン産出を分析した。各々24ウェル中のワーキング容量は4.5mLであった。温度は30℃で維持され、pH定値は7.0であり、酸素流量定値は20sccmであり、撹拌速度は800rpmであった。凍結バイアルから採取した大腸菌株の種菌をLB液体培地寒天プレート(抗生物質を含む)上にストリークし、30℃でインキュベートした。単一コロニーを抗生物質を含む培地に植菌し、一晩増殖させた。550nmで測定して光学密度が0.05に達するように、細菌を抗生物質を含む4.5mLの培地に希釈した。
【0674】
ガスクロマトグラフ−質量分析計(GC−MS)(Agilent)によるヘッドスペースアッセイを用いて、イソプレンの発生ガス分析を行なった。サンプル調製は次のようにした。100μLの全液体培地を密封GCバイアルに入れ、30℃で30分という一定時間インキュベートした。70℃で5分間のインキュベーションからなる熱不活化工程の後、サンプルをGCに投入した。
【0675】
実行中にマイクロプレートリーダー(Spectramax)を用いて波長550nmでの光学密度(OD)を得た。イソプレン濃度(μg/L)をこのOD測定値と時間(時間)で割って比生産性を得た。
【0676】
200および400μMのIPTG誘導レベルで、2つの株、EWL256およびRM11608−2を評価した。誘導後1、2.5、4.75、および8時間でのイソプレン産出および細胞増殖(OD550)について、サンプルを分析した。サンプルは2つ1組で作製した。
【0677】
(b)結果
2つの異なるIPTG濃度で、ybhE(pgl)を発現する株は、対照株と比べて劇的に2〜3倍イソプレン比生産性を増加させることが実験により示された。
【0678】
Cm−GI1.2−KKDyI、M.マゼイメバロン酸キナーゼ、ウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼ、およびybhE(pgl)(RM111608−2)を発現し、15Lスケールの流加培養で増殖させた大腸菌からのイソプレン発酵
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):K
2HPO
4 7.5g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、酵母抽出物0.5g、1000×改変微量金属溶液1ml。これらの成分を全て一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を加圧滅菌した。pHを水酸化アンモニウム(30%)で7.0に調整し、適量を加えて全量とした。グルコース10g、チアミン
*HCl 0.1g、および抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0679】
1000×改変微量金属溶液:クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
4*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、NaMoO
4*2H
2O 100mg。各成分を一度にDiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にし、次に、適量を加えて全量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0680】
上流メバロン酸(MVA)経路(pCL Upper)と、組み込まれた下流MVA経路(gi1.2KKDyI)と、高発現のM.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼおよびウラジロハコヤナギ由来のイソプレンシンターゼ(pTrcAlba−mMVK)と、高発現の大腸菌pgl(pBBR−pgl)とを含有するBL21(DE3)大腸菌細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵(pH7.0および温度34℃)におけるグルコースからのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。大腸菌株の凍結バイアルを解凍し、トリプトン−酵母抽出物培地に植菌した。550nmで測定して、種菌がOD1.0にまで増殖した後、500mLを用いて15Lバイオリアクターに植菌し、初期容量を5Lにした。
【0681】
細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。40時間(59時間)の発酵の間にバイオリアクターに送達されたグルコースの総量は3.1kg(59時間で4.2kg)であった。IPTGを添加して誘導を達成した。550nmでの光学密度(OD
550)が4という値に達したとき、IPTG濃度を110μMにした。OD
550が150に達したとき、IPTG濃度を192μMに上昇させた。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図164Aに示す。バイオリアクターからの発生ガス中のイソプレンレベルをHiden質量分析計を用いて測定した。イソプレン力価は、発酵の間に、40時間で最大値33.2g/L(59時間で最大値48.6g/L)まで増加した(
図164B)。イソプレン力価は、発酵の間に、40時間で最大値40.0g/L(59時間で最大値60.5g/L)まで増加した(
図164C)。40時間(59時間)の発酵の間に産出されたイソプレンの総量は、281.3g(59時間で451.0g)であった。産出の時間経過を
図164Dに示す。容積生産性の時間経過を
図164Eに示す。これは、1.0g/L/時間という平均速度が0〜40時間の間(19〜59時間では1.4g/L/時間)に維持されたことを示す。CERで測定された場合の代謝活性プロファイルを
図164Fに示す。発酵の時にイソプレン産出に回った利用炭素のモル収率は、40時間で19.6%であった(59時間で(23.6%)。グルコースからのイソプレンの重量パーセント収率は、40時間で8.9%(59時間で10.7%)であった。
【0682】
実施例25:M.マゼイメバロン酸キナーゼと、ウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼと、pCL Upper MVA(E.フェカーリスのmvaEおよびmvaS)とybhE(pgl)とを発現する大腸菌株におけるイソプレンと水素の同時生成
発酵発生ガスの回収ならびに発酵発生ガスの水素レベルおよびイソプレンレベルの分析
RM111608−2株(大腸菌BL21(DE3)、pCL Upper MVA、cmR−gi1.2−yKKDyI、pTrcAlba−mMVK、pBBR cmR−gi1.5−pgl)およびEWL 256株(大腸菌BL21(DE3)、pCL Upper MVA、cmR−gi1.2−yKKDyI、pTrcAlba−mMVK)を用いて発酵を行なった。細菌株の構築は上の実施例23に記載されている。
【0683】
大腸菌からのイソプレンの大量産出を、M.マゼイメバロン酸キナーゼと、ウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼと、pCL Upper MVA(E.フェカーリスのmvaEおよびmvaS)と、構成的に発現するybhE(pgl)(RM111608−2)または正常に発現するybhE(pgl)(EWL256)のいずれかとを発現する大腸菌株のEWL256およびRM111608−2の流加培養から決定した。この実験により、グルコースの存在下で細胞を増殖させると、イソプレンと水素の同時生成が生じたことが示されている。
【0684】
TM2発酵培地1リットル当たりの発酵培地(TM2)のレシピは次の通りであった。K
2HPO
4 13.6g、KH
2PO
4 13.6g、MgSO
4*7H
2O 2g、クエン酸一水和物2g、クエン酸第二鉄アンモニウム0.3g、(NH
4)
2SO
4 3.2g、酵母抽出物5g、1000×改変微量金属溶液1ml。1000×改変微量金属溶液:クエン酸
*H
2O 40g、MnSO
4*H
2O 30g、NaCl 10g、FeSO
4*7H
2O 1g、CoCl
2*6H
2O 1g、ZnSO
4*7H
2O 1g、CuSO
4*5H
2O 100mg、H
3BO
3 100mg、NaMoO
4*2H
2O 100mg。1000×改変微量金属溶液の場合、各成分を一度にDiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0にした後、蒸留水中で最終容量に合わせ、0.22ミクロン(μm)フィルターで滅菌濾過する(この溶液は加圧滅菌しない)。TM2発酵培地の場合、全ての成分を一緒に添加し、diH
2Oに溶解させ、水酸化カリウム(KOH)でpHを6.8に調整し、適量を加えて全量とし、培地を0.22ミクロン(μm)フィルターで濾過滅菌した。グルコースは、99DE(デキストロース当量)の71%DS(乾燥固体)シロップとしてCargillから供給された。
【0685】
上流メバロン酸(MVA)経路(pCL Upper MVA)と、組み込まれた下流MVA経路(cmR−gi1.2−yKKDyI)と、M.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼと、ウラジロハコヤナギ由来のイソプレンシンターゼ(pTrcAlba−mMVK)と、構成的に発現するybhE(pgl)(RM111608−2)または正常に発現するybhE(pgl)(EWL256)とを含有する大腸菌株のEWL256またはRM111608−2を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。この実験は、所望の発酵条件(pH7.0および温度34℃)におけるグルコースからのイソプレン形成をモニタリングするために行なわれた。
【0686】
凍結バイアルから採取された適当な大腸菌株の種菌をペプトン−酵母抽出物培地中に調製した。種菌がOD
550=0.6まで増殖した後、600mLを用いて、TM2培地を含有する15Lバイオリアクターに植菌した。細胞が定常期に達するまで、グルコースを指数関数的割合で供給した。定常期以降、代謝要求量を満足させるようにグルコース供給を減らした。67時間の発酵の間にバイオリアクターに送達されたグルコースの総量は、3.9kgであった。イソプロピル−β−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加して、誘導を達成した。550nmでの光学密度(OD
550)が9という値に達したとき、IPTG濃度を102μMにした。OD
550が140に達したとき、IPTG濃度を192μMに上昇させた。植菌後の様々な時点で、サンプルを取り出し、産出されたイソプレンの量を以下のように測定した。バイオリアクターからの発生ガス中の水素、窒素、酸素、二酸化炭素、およびイソプレンのレベルを、以下に論じるように、Hiden HPR−20質量分析計を用いて測定した。
【0687】
15Lバイオリアクターからの発酵発生ガスのサンプルを、1L
発生ガス/分で10秒間、バイアルに放出することにより、20mLガラスヘッドスペースバイアル中に回収し、テフロンコートしたセプタム(Agilent,CA)が付いた金属スクリューキャップで密封した。このバイアルを回収から30分以内に分析した。
【0688】
質量分析計の注入チューブをキャップしていないヘッドスペースバイアルに1〜2分間入れることによって4scc/分(4mL/分)の速度でHiden HPR−20質量分析計(Hiden Analystic,U.K.)に注入することにより、2つのサンプルの分析を行なった。HPR−20装置は、水素(m/z 2)、窒素(m/z 28)、酸素(m/z 32)、二酸化炭素(m/z 44)およびイソプレン(m/z 67)に対応する質量をスキャンするように構成された。質量28、32、44および67にはFaraday検出器を用いた。水素(m/z 2)にはSEM検出器を用いた。検出器応答を任意単位の圧力(Torr)として測定した。絶対水素レベルを信頼のおける水素ガス標準との比較により推定した。MASsoft V 6.21.0.51ソフトウェア(Hiden Analystic,United Kingdom)を用いて結果を記録した。
【0689】
結果
発生ガスサンプルを2つの発酵操作から採取し、上記のように分析した。
A)RM111608−2株(大腸菌BL21(DE3)、pCL upper、cmR−gi1.2−yKKDyI、pTrcAlba−mMVK、pBBR cmR−gi1.5−pgl)。サンプルは64.8時間でrunに取り込まれたが、その間、発酵は、窒素注入1vvmで嫌気的に行なわれていた。
【0690】
B)EWL256株(大腸菌BL21(DE3)、pCL upper、cmR−gi1.2−yKKDyI、pTrcAlba−mMVK)。サンプルは、34.5時間でに取り込まれたが、その間、発酵は、空気注入1vvmで好気的行なわれていた。
【0691】
結果を
図165A〜Bに示す。両方の場合において、イソプレン、酸素および二酸化炭素の他に、低レベルの水素を検出した。水素のベースライン測定値は0.95×10
−8トール(TORR)であった。サンプルAとBは両方とも、約1.3×10
−8トールという測定値を与えた。水素標準との比較を基にすると、サンプルAとBの発生ガス中に存在する水素の量は、10ppmv(容積百万分率)未満であると推定されたが、ベースラインを上回っていた。
図165A〜Bに示すように、サンプルAとBは両方とも、かなりの量のイソプレンと二酸化炭素も含んでいた。
【0692】
実施例26:M.マゼイメバロン酸キナーゼと、ウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼと、pCL Upper MVA(E.フェカーリスのmvaEおよびmvaS)とybhE(pgl)とを発現する大腸菌株におけるイソプレンと水素の同時生成
発酵発生ガスの回収ならびに発酵発生ガスの水素レベルおよびイソプレンレベルの分析
この実験の目的は、人為操作した大腸菌株において水素とイソプレンを同時生成させることである。この目的のために、上記のように調製される大腸菌ヒドロゲナーゼ−3を発現するhycオペロンの一部をEWL256株[BL21(DE3)、pCL upper、cmR−gi1.2−yKKDyI、pTrcAlba−mMVK]で発現させるが、RM111608−2などの、上記の細菌株のどれかを同じように改変することができる。hycオペロン遺伝子のhycB(gi|16130631)、hycC(gi|16130630)、hycD(gi|16130629)、hycE(gi|16130628)、hycF(gi|16130627)、およびhycG(gi|16130626)を含む発現構造体を、公けに利用可能な遺伝子配列に基づいて当該技術分野で公知の標準的なクローニング方法で調製し、EWL256株に導入して、新しいEWL256+Hyd−3株を作製する。
【0693】
変異の追加が水素とイソプレンの同時生成に与える影響をそれのみでまたはEWL256+Hyd−3と組み合わせて評価した。即ち、ヒドロゲナーゼ−3の成熟もしくは調節に関与する遺伝子(例えば、hycH(gi|16130625)およびhycI(gi|16130624))を導入することによって、水素取込みもしくは輸送に関与する遺伝子(例えば、大腸菌ヒドロゲナーゼ−1(hyaオペロン)およびヒドロゲナーゼ−2(hybオペロン))もしくは関連タンパク質(例えば、ギ酸デヒドロゲナーゼ(fdhF(gi|16130624))、ギ酸リアーゼのリプレッサー(hycA(gi|16130632))、ギ酸デヒドロゲナーゼN、αサブユニット(fdnG(gi|16129433))、ギ酸デヒドロゲナーゼO、大サブユニット(fdoG(gi|16131734))、硝酸レダクターゼ(narG(gi|16129187))、フマル酸レダクターゼ調節因子(fnr(gi|16129295))、およびアセチル−補酵素Aシンセターゼ(acs(gi|16131895)))を不活化もしくは欠失させることによって、ヒドロゲナーゼの上方調節に関与する遺伝子(例えば、ギ酸水素リアーゼの活性化因子(fhlA(gi|16130638))を活性化することによって、発酵副産物の産出に関与する遺伝子(例えば、乳酸デヒドロゲナーゼ(ldhA(gi|16129341))、フマル酸レダクターゼ膜タンパク質(frdC(gi|16131977))、アルコールデヒドロゲナーゼ(adhE(gi|16129202))、ピルビン酸オキシダーゼ(poxB(gi|16128839))、ピルビン酸デヒドロゲナーゼE1成分ackA/pta(aceE(gi|16128107))、ギ酸デヒドロゲナーゼ調節タンパク質(hycA(gi|16130632 ))、およびギ酸輸送体AおよびB(FocA(gi|16128871)ならびにFocB(gi|16130417))を不活化もしくは欠失させることによって、または水素代謝に関与する異種遺伝子(例えば、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼfrom クロストリジウム・アセトブツリクム(gapC(gi|15893997))を発現させることによる影響の評価を行った。、
【0694】
本質的に上記の実施例25に記載したように、単独でまたは組み合わせて、上記のような1以上の追加の変異を含むように改変された、EWL256+Hyd−3株(BL21(DE3)、pCL upper、cmR−gi1.2−yKKDyI、pTrcAlba−mMVKおよびhycB−F)という人為操作した変異体を用いて発酵を行なう。水素とイソプレンの同時生成を、本質的に上に記載したように、発生ガスサンプルの分析によって評価する。株をイソプレンと水素の同時生成の速度に基づくさらなる分析用に選択する。
【0695】
実施例27:サッカロミセス・セレビシエによるエタノールとイソプレンの同時生成
サッカロミセス・セレビシエ株におけるイソプレンとエタノールの同時生成の実行可能性を明らかにするために、IspS(イソプレンシンターゼ)発現サッカロミセス・セレビシエを誘導条件下で48時間嫌気的に増殖させ、イソプレンとエタノールの産出を測定した。
【0696】
この実施例で使用される株。(1)DW112:サッカロミセス・セレビシエ(InvSC1)+2ミクロンプラスミド(ura)上でコドン最適化IspS(クズ)をコードするpDW14;および(2)DW114:サッカロミセス・セレビシエ(InvSC1)+pYES−DEST52−空ベクター対照(ura)。
【0697】
この実施例で使用される略語。(1)112G(112gal):誘導されたDW112株(0.5%グルコース、2%ガラクトース);(2)112R(112raf):誘導されていないDW112株(0.5%グルコース、1%ラフィノース);(3)114G(114gal):誘導されたDW114株(0.5%グルコース、2%ガラクトース);および(4)114R(114raf):誘導されていないDW114株(0.5%グルコース、1%ラフィノース)。
【0698】
増殖および誘導条件。pDW14(DW112株)またはpYES−DEST52(DW114株)を有するINVSc−1株(ベクター構築の詳細については実施例20参照)を、pYES−DEST52 Gatewayベクターマニュアル(Invitrogen)に記載されているように、SC最小培地(2%グルコース含有、ウラシル非含有)上で選択した。ウラシル非含有SC最小培地は、0.67%の酵母窒素塩基(アミノ酸非含有;硫酸アンモニア含有);2%の炭素源(例えば、繁殖用のグルコースまたは誘導用のガラクトース);0.01%の(アデニン、アルギニン、システイン、ロイシン、リジン、トレオニン、トリプトファン);0.005%の(アスパラギン酸、ヒスチジン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、チロシン、バリン);および場合により2%の寒天(プレート用)を含有する。
図141は、コドン最適化されたクズ由来IspSの配列を示し;
図142Aは、酵母におけるガラクトース誘導性発現用の複製ベクターのマップを示し;
図142B〜Cは、サッカロミセス・セレビシエにおけるクズIspSのガラクトース誘導性発現用の発現ベクターの完全なヌクレオチド配列(配列番号39)を示す。
【0699】
繁殖させるために、固体または液体のいずれかのSC最小培地(ウラシル非含有、2%グルコース含有)中、30℃で、株を好気的に増殖させた。一晩インキュベートした後、20mlのSC最小培地(ウラシル非含有、0.5%グルコース含有)中でOD
600が1.0になるまで株を希釈し、さらに2時間増殖させた。OD
600が約1.4のとき(
図166参照)、10mlの各株を密封した20mlガスクロマトグラフィー(GC)バイアルに移し、ラフィノースまたはガラクトースのいずれかを、それぞれ、最終濃度1%または2%になるまで添加した。これにより、DW112とDW114の両方の誘導されていない増殖(ラフィノースを表す
R)と誘導された増殖(ガラクトースを表す
G)の両方が生じた。GCバイアルを密封し、30℃で48時間インキュベートした。
【0700】
GC−MSによるイソプレンの検出。密封したGCバイアル中で48時間インキュベートした後、GC−MSにより、株をイソプレン産出についてアッセイした(方法については下記参照)。対照サンプル(112R、114G、および114R)はイソプレン産出を示さなかったが、クズIspSを含有し、2%ガラクトースの存在下で増殖させた株(112G)は、検出可能なレベルのイソプレンを産出した(表19および
図167を参照)。対照では、イソプレンの保持時間(0.49分)に検出可能なピークがなく、したがって、イソプレンの積分値を生成することができなかった(
図167参照)。888/μgという較正係数を用いると、112Gのピーク面積は、4.97μg/Lというヘッドスペースガス中のイソプレン濃度に相当する。
【表21】
[この文献は図面を表示できません]
【0701】
イソプレン検出のためのGC−MS法。ヘッドスペースモードで操作するCTC Analytics(Switzerland) CombiPALオートサンプラーに接続されたAgilent 6890 GC/MSシステムを用いて分析を行なった。分析物の分離にはAgilent HP−5MS GC/MSカラム(15m×0.25mm;0.25μm膜圧)を用いた。100μLのヘッドスペースガスを注入するようにサンプラーを設定した。GC/MS法では、ヘリウムがキャリアガスとして2mL/分の流速で用いられた。注入口を250℃に保ち、分割比を50:1とした。オーブン温度は、2分の分析期間中、37℃に保った。m/z 67での単一イオンモニタリング(SIM)モードでAgilent 5793N質量選択検出器を操作した。0.01分から0.45分まで検出器を切り、永久ガスを流出させた。これらの条件下で、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)は、0.49分で流出することが観察された。較正表を用いて、イソプレンの絶対量を定量し、1μg/L〜20000μg/Lまで線形であることが分かった。この方法を用いて、検出限界は50〜100ng/Lと推定された。
【0702】
HPLCによるエタノールの検出。GC−MSでイソプレンを検出した後、バイアルを開けて、各培養物のOD
600を測定した。OD
600の値は5.0〜5.7であり、全ての株について、増殖が48時間のインキュベーションの間に起こったことを示している(
図166参照)。次に、全てのサンプルにおけるエタノールの産出をHPLCで測定した(下記参照)。4つの培養物全てがエタノールを産出した。
図168は、エタノールのピークと積分値(g/L)を示しており、表20は、HPLCプロトコルから得た全てのデータを示している。
【0703】
有機酸HPLC法。この方法は、発酵プロセスからの典型的な有機酸を分離および定量するために開発された。移動相緩衝液は、0.01N H
2SO
4緩衝液(5mMに等しい)であった。移動相緩衝液を次のように調製した。4Lメスシリンダーを用いて、17.75mlの10%H
2SO
4ストック溶液を4.0Lの脱イオン水に添加する。この溶液を用いて、HPLC緩衝液ボトルを満たす。検出器。Knauer K2301 RI検出器を用いて、カラムから出るときにピークを定量した。
【0704】
HPLC用の液体培地サンプルの調製。HPLC用に液体培地サンプルを次のように調製した。(1)液体培地をラベルしたエッペンドルフチューブ(約1.8mL)に入れた。(2)チューブを14,000rpmで5分間遠心分離して、細胞をペレット化した。(3)300μLの上清を新しいエッペンドルフチューブに移した。(4)900μLのH
2Oを上清に添加した。低濃度の分析物を調べたい場合はサンプルをより濃く希釈することができるが、これはカラムをより汚すことになる。サンプルは、4倍より多くに希釈したものに限定されるべきである。(5)36μLの70%過塩素酸(Sigma、カタログ番号244252)を添加し、チューブを数回逆さまにして、混合した。(6)チューブを氷上で5分間インキュベートして、タンパク質を沈殿させ、その後、14,000rpmで5分間遠心分離した。この時点で、上清は解析の準備ができていた。
【0705】
次に、上清をプラスチック製の円錐底のHPLCバイアルに入れた。蓋をバイアルにねじ込み、バイアルを硬い表面で叩いて、底から泡を取り除き(そうしなければ、HPLC注入針が空気のみを取り出すことになる)、サンプルをHPLCにかけた。このHPLCは、50℃で稼働され、Microguard Cation H refill 30mm×4.6mmガードカラム(カタログ# 125−0129;Bio Rad,Herculues,CA)を備え、0.01N H
2SO
4を、流速0.6ml/分、おおよその稼働圧約950psiで移動相緩衝液として用い、注入容量が20マイクロリットルであるAminex HPX−87Hイオン排除カラム300mm×7.8mm(カタログ# 125−0140;Bio Rad,Hercules,CA)を搭載していた。流出時間は約26〜36分であり、例えば、ボイドは約6分で溶出し、グルコースは8.5分で溶出し、酢酸は14分で溶出し、エタノールは21分で溶出した。カラムおよびガードカラムを使用しない場合は、これらは0.01N H
2SO
4中で保存する。
【表22】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
【0706】
実施例28:大腸菌におけるイソプレン(DXP経路を経由)とエタノールの同時生成
図169に示すように、イソプレンとエタノールの同時生成は、DXP経路によるグルコースからのイソプレンの理論的収率を増加させる方法であるが、それは、エタノールの産出において生成されるATPが、この経路で利用されてイソプレンを産出することができるからである。このとき、最大理論質量収率(バイオマスを作るのに用いた炭素は数に入れない)は32.3%である。CPI(細胞生産性指数)を5と仮定すれば、質量収率は、DXP経路のみの場合の27%と比べて29%となる。したがって、このプロセスを嫌気的に行なう場合、酸素移動のための資本投資は減少する。このプロセスであれば、タンクの撹拌に関して、既存のエタノール工場で行なうことができる。
【0707】
大腸菌は、嫌気的に増殖させた場合、アセチル−CoAからアセトアルデヒドを経てエタノールにする酵素adhEを用いてエタノールを産出することができるが、ジモモナス由来のピルビン酸デカルボキシラーゼ(pdc)を発現させることによってエタノール産出は大いに改善される。
図170に示すように、pdcはピルビン酸を基質として用いて、Kmが低く、pdcとadhE(大腸菌)またはadhB(ジモモナス)によるエタノールの産出には、pflとadhEによるものよりも少ない還元当量が必要となる。pdc発現のみであっても、大腸菌によって産出されるエタノールの量を既に有意に増加させるが、ジモモナス由来のadhBを付加すると、産出されるエタノールの量を20倍よりも多く増加させることが分かっている(Ingram et al.1987)。
【0708】
pBBR1−MCS5中のTrcプロモーターの後部へのジモモナス・モビリスピルビン酸デカルボキシラーゼ(pdc)のクローニング。ピルビン酸デカルボキシラーゼ(pdc)を、プライマーのSpeI−PTrc−rbs−pdcF(5’−gttactACTAGTGTTGACAATTAATCATCCGGCTCGTATAATGTGTGGAATTGTGAGCGGATAACAATTTaggaggaaaaaaaaATGAGTTATACTGTCGGTACCTATTTAG−3’;配列番号146)およびPstI−pdcR(5’−gttagatCTGCAGgtttatttaaaaactagaggagcttg−3’;配列番号147)を用いて、ジモモナス・モビリスZM4ゲノムDNA(ATCC31821)から増幅した。得られたPCR産物を精製し、SpeI/PstIで消化し、SpeI/PstI消化したpBBR1−MCS5(Kovach et al.,Biotechniques(1994) 5:800−802)と再び連結した。LB+ゲンタマイシン(5ppm)+Xgal上で選択された白色コロニーからプラスミドを抽出し、シークエンシングで正しいことが分かった。このプラスミドクローンをpBBR5−Ptrcpdcと名付けた(
図171Aは、pBBR5−Ptrcpdcのマップを示し、
図171B〜Cは、pBBR5−Ptrcpdcの配列;配列番号148を示している)。
【0709】
pdcとDXP経路とを共発現する大腸菌株の構築
MCM597株(BL21(DE3)、pET24(MEA)α+DXS+yIDI)の構築。pDU−39の構築。プライマー配列:(1)Alba TRC(MEA)−NdeI−F:5’−gaaactgaaaccCATATGgaagctcgtcgttctgc−3’(配列番号149);(2)Alba FLTRC(−) TER−R:5’−cccgcgcttaCTCGAGgcgttcaaacggcagaatcggttcagtg−3’(配列番号150)。プライマーセットのAlba TRC(MEA)−NdeI−F/Alba FLTRC(−) TER−Rおよび鋳型のpET24aP.albaHGSを用いて遺伝子を増幅することにより、切断型のウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼを作製した(例えば、実施例23(iii)、配列番号43、ならびに
図152、153A、および153Bを参照されたい)。PCR反応液を次のように準備した。1μl(pET24a−P.alba);5μlの10×Pfu UltraIIフュージョン緩衝液;1μlの10mM dNTP;1μlのプライマー(50μM) セット#1 フォワード;1μlのプライマー(50μM) セット#1 リバース;41μlのddiH2O;+1μlのStratagene製のPfuUltra IIフュージョンDNAポリメラーゼ。サイクリングパラメータは、95℃/1分、次に、29サイクルの95℃/30秒、55℃/20秒、72℃/25秒、次に、72℃/3分。その後、冷えるまで反応液を4℃で保持した(Eppendorf Mastercycler)。
【0710】
PCR産物をNdeI−XhoI制限エンドヌクレアーゼ(Roche)で消化し、製造元の取扱説明書に従ってQIAquickゲル抽出キット(Qiagen)を用いて、ゲル精製した。精製産物のアリコート3μlを、T4リガーゼ(New England BioLabs)を用いて、それまでにNdeI−XhoIで消化し、ゲル精製し、エビアルカリホスファターゼ(SAP、Roche)で処理しておいたpET−24aベクター(Invitrogen)に連結した。ライゲーションを16℃で一晩行なった。
【0711】
終夜ライゲーション混合物のアリコート5μLをTOP10細胞(Invitrogen)に形質転換し、形質転換体をカナマイシン(50μg/ml)を含有するL寒天上で、37℃で一晩選択した。プラスミドを、製造元の取扱説明書に従ってQiaQuickスピンキット(Qiagen)を用いて、少数の形質転換体から単離した。挿入物をNdeI−XhoI制限エンドヌクレアーゼ消化で確認し、これらのクローンを市販のT7プロモータープライマーとT7ターミネータープライマー(Quintara Bio Sequencing Service,Berkeley,CA)でシークエンシングした。正しいプラスミドをpDu−39と命名した(
図172;配列番号151)。
【0712】
MCM597の構築。プライマー配列:(1)MCM270 5’−GATCGGATCCATTCGCCCTTAGGAGGTAAA−3’(配列番号152);および(2)MCM271 5’−GATCGCGGCCGCCAGCTGCAGGACGCGTTGTTATAGCATT−3’(配列番号153)。
【0713】
DXS−yIDI遺伝子をプライマーのMCM270/MCM271および鋳型のpMCM72を用いたPCRで増幅した(
図173はpMCM72のマップである)。Herculase II Fusion(Stratagene)の製造元のプロトコルに従って、2つの同一のPCR反応液を準備した。35μLの水、10μLの緩衝液、1.25μLの各プライマー、0.5μLのdNTP、1μLのポリメラーゼ。反応を以下のサイクルで行なった。95℃/2分、次に30サイクルの95℃/15秒、55℃/15秒、72℃/1分45秒、次に72℃/3分。その後、冷えるまで反応液を4℃で保持した。
【0714】
得られたPCR断片をBamHIとNotI(Roche)で消化し、次に、Roche迅速ライゲーションキットを用いて、同じ制限エンドヌクレアーゼで消化しておいたpDu39に連結した。ライゲーション反応液を5μLの緩衝液1、1μLのベクター、3μLの挿入物、および1μLのリガーゼを含有する10μL中に準備し、その後、室温で1時間インキュベートした。5μLのアリコートを大腸菌Top10化学的コンピテントセル(Invitrogen)に形質転換した。形質転換体をカナマイシン(50μg/ml)を含有するL寒天上で、37℃で一晩選択した。プラスミドを少数の形質転換体から精製し、挿入物の存在について、Herculase II Fusion(Stratagene):17.5μLの水、5μLの緩衝液、0.625μLの各プライマー、0.25μLのdNTP、0.5μLのポリメラーゼを用いたPCRでスクリーニングした。反応を次のようなサイクルで行なった。95℃/2分、次に30サイクルの95℃/15秒、52℃/15秒、72℃/45秒、その後、72℃/3分保持する。その後、冷えるまで反応液を4℃で保持した。ほぼ1.5kbpの長さのPCR産物を含むクローンをシークエンシングした(Quintara Biosciences,Berkeley CA)。正しいプラスミドをpMCM596と命名した(
図174Aは、pMCM596のマップであり;
図174B〜Dは、pMCM596の配列(配列番号 154)である)。次に、このプラスミドをエレクトロコンピテントBL21(DE3)pLysS細胞(Invitrogen)に形質転換し、形質転換体をカナマイシン(50μg/ml)およびクロラムフェニコール(35μg/mL)を含有するL寒天上で選択した。1つのコロニーを選択し、MCM597と命名した。
【0715】
MCM597(BL21(DE3)、pET24(MEA)alba+DXS+yIDI)をpBBR5−Ptrcpdcおよび対照としてのpBBR1−MCS5で形質転換した。コロニーをLB+カナマイシン50ppm、クロラムフェニコール(35ppm)、ゲンタマイシン(5ppm)上で選択した。各々1つのコロニーを選択し、それぞれ、CMP182株およびCMP183株と命名した。
【0716】
大腸菌におけるイソプレンとエタノールの同時生成。CMP182株およびCMP183株の各々1つのコロニーを1%グルコースおよび1%酵母抽出物、および適当な抗生物質を含むTM3培地中、30℃、170rpmで一晩インキュベートした。翌朝、培養物を0.5%グルコース、および0.11%または1%酵母抽出物を含有する20mLの同じ培地中でOD=1になるまで希釈し、30℃、170rpmでインキュベートした。1%酵母抽出物のフラスコを2つ1組で用意した。2つとも非常によく似ていたので、1組のフラスコのみからの結果を示した。2時間後、200μMのIPTGを添加し、撹拌を40rpmまで低下させた。誘導して2時間後と5時間後にサンプルを採取し、OD、有機酸(HPLC(イオン排除カラム Aminex HPX−87H、300mm×7.8mm)による)およびイソプレンの比生産性について分析した。イソプレン濃度を本明細書に記載のGC/MSによって発生ガス中で測定した各株の比生産性をμg/L/OD/時間として報告している。30分のインキュベーションの間のアッセイバイアル中のヘッドスペース1900μl:液体培地100μlという比率から、次のようにイソプレンμg/培養物のLを比生産性に変換されるに留意されたい(GC−MSで測定されたイソプレン/L)×(38)/(培養物のOD 600nm)。1%の酵母抽出物の場合、誘導して5時間にグルコースが枯渇した。
【0717】
図175は、pdcの発現によって増殖が影響を受けなかったことを示す。1%酵母抽出物を含有する培養物はより高いODにまで増殖した。
【0718】
図176は、(A)0.1%の酵母抽出物を含有するフラスコ(誘導5時間後)および(B)0.1%の酵母抽出物を含有するフラスコ(誘導2時間後)におけるエタノール濃度およびイソプレン比生産性(任意単位で示す)を示す。これらの株がイソプレンとエタノールの両方に炭素を向けていることを理解することができる。pdcの機能から予測されるように、pdcを有する株ではより多くのエタノールが産出される。より多くの炭素流がエタノールに回るので、イソプレンの比生産性は、pdcを有する株ではより低いが、それでも大きく、dxs(ピルビン酸とグリセルアルデヒドを基質として用いる)がpdcから炭素流を取ることができることを示す。
【0719】
図177は、1%酵母抽出物フラスコにおける5時間誘導した後の発酵産物を示す。pdcを発現する株はより高いエタノール濃度を示しており、pdcが発現され、またpdcに活性があったという事実が確認されている。ldhAとpdcのK
mの比較から予測されるように、ひとたびpdcが発現されると、乳酸へのピルビン酸流は遮断される。また、pdcを発現する株では、より多くの炭素が、アセチル−CoAよりもアセトアルデヒドに回り、酢酸が減少する。
【0720】
実施例29:ジモモナス・モビリスにおけるイソプレンとエタノールの同時生成
ジモモナス・モビリスでイソプレンを発現させるためのプラスミドの構築。ジモモナス・モビリスZM4(ATCC31821)をATCC(Manassas,VA)から得た。これを、振盪させながら、RM培地(グルコース20g/L、酵母抽出物10g/L、KH2PO4 2g/LをpH6.0に調整したもの)を含有する10mlチューブ中、30℃でごく普通に増殖させた。ジモモナス・モビリスは、エタノールを産出するその能力でよく知られている。J.Swings et al.(1977) Bacteriol.Rev.41:1−46。
【0721】
ウラジロハコヤナギ由来の切断型のイソプレンシンターゼをコードする遺伝子の前にZ.モビリスのpdcプロモーターを含有するPCR産物を、pdcプロモーターを増幅するためのプライマーXbaI−PpdcF(5’−ctaaacTCTAGAGC TCA TGA TCG CGG CAT GTT CTG−3’;配列番号155)およびプライマーFusPpdc−HGSR(5’−gcagaacgacgagcttcggtcattgcttactccatatattcaaaacactatg−3’;配列番号156)と、イソプレンシンターゼ遺伝子を増幅するためのプライマーPstI−MTEARRalbahpR(5’−ctacgaCTGCAGCCGGATATAGTTCCTCCTTTCAGC−3’;配列番号157)およびFusPpdc−HGSF(5’−catagtgttttgaatatatggagtaagcaAtgaccgaagctcgtcgttctgc−3’;配列番号158)とを用いたPCR SOEing(ポリメラーゼ連鎖反応−重複伸長によるスプライシング)で生成させ、工程1で得られた2つの産物の混合物に対して、プライマーのXbaI−PpdcF(配列番号155)およびPstI−MTEARRalbahpR(配列番号157)を用いたPCR反応を行なった。pdcプロモーターの鋳型はZ.モビリスZM4のゲノムDNAであり、切断型イソプレンシンターゼはプラスミドpDU47から増幅した(pDU47のマップを
図178に示し、プラスミドpDU47の配列(配列番号159)を
図179に示す)。その遺伝子のコドンの偏りは大腸菌用に最適化されている。
【0722】
得られたPCR産物をXbaI/PstIで消化し、XbaI/PstIで消化したpBBR1−MCSと再び連結した(Kovach et al.,Biotechniques (1994) 5:800−802)。pBBR1−MCSは、ジモモナスで安定に複製することが示されている宿主範囲の広いプラスミドである(Jeon et al.,FEMS Microbiol.Letters(2005) 244:85−92)。得られたプラスミドをpBBR−Ppdc−HGS1と名付けた(プラスミドpBBR−Ppdc−HGS1のマップを
図180に示し、プラスミドpBBR−Ppdc−HGS1の配列(配列番号160)を
図181に示す)。
【0723】
Z.モビリスZM4のpBBR1−MCSまたはpBBR1−Ppdc−HGS1による形質転換。Conwayら(Conway et al.,Appl.Environ.Microbiol.(1987) 53:235−241)による(大腸菌S17−1を介する)二親接合(biparental mating)、またはJeonら(Jeon et al.,FEMS Microbiol.Letters (2005) 244:85−92)によるエレクトロポレーションによって、プラスミドのpBBR1−MCSおよびpBBR1−Ppdc−HGS1をZ.モビリスZM4に形質転換した。形質転換体は、エレクトロポレーション後にRM+クロラムフェニコール100μg/ml上で選択され、嫌気性条件において30℃で48時間後に出現した。接合体培養をRM上で一晩行った後、YPG(酵母抽出物10g/L、ペプトン10g/L、グルコース70g/L、pH6.0)+40μg/mlナリジクス酸+クロラムフェニコール100μg/ml上に再ストリークした。
【0724】
両方の方法により、RM+クロラムフェニコール100μg/mlまたはYPG+40μg/mlナリジクス酸+クロラムフェニコール100μg/ml上にたくさんのコロニーが生じた。Qiagenミニプレップキット(Qiagen,Valencia,CA)を用いてジモモナス細胞からプラスミドを抽出し、ゲル電気泳動により存在することが示された。
【0725】
Z.モビリスZM4、pBBR1−Ppdc−HGS1によるイソプレンの産出およびイソプレンとエタノールの同時生成。ジモモナス・モビリスZM4、pBBR1−MCSおよびジモモナス・モビリスZM4、pBBR1−Ppdc−HGS1のコロニーを1つずつ、密封された20mlヘッドスペースバイアル中の10mlRM+クロラムフェニコール100μg/mlに植菌し、30で一晩インキュベートした。16時間後、バイアルを取り出し、ヘッドスペース中のイソプレン濃度と、ODと、有機酸またはアルコールとについて分析した。その同じバイアル中のイソプレン産出を以下のようなヘッドスペースアッセイを用いて測定した。ヘッドスペースモードで操作するCTC Analystics(Switzerland) CombiPALオートサンプラーを接続したAgilent 6890 GC/MSシステムを用いて分析を行なった。分析物の分離にはAgilent HP−5MS GC/MSカラム(30m×0.25mm;0.25μm膜厚)を用いた。500μLのヘッドスペースガスを注入するようにサンプラーを設定した。GC/MS法では、キャリアガスとして1ml/分の流速でヘリウムを用いた。注入口を250℃に保ち、分割比を50:1とした。2分間の分析の間、オーブン温度を37℃に保った。m/z 67での単一イオンモニタリング(SIM)モードでAgilent 5793N質量選択検出器を操作した。1.4分から1.7分まで検出器を切り、永久ガスを流出させた。これらの条件下で、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)は、1.78分で溶出することが観察された。較正表を用いて、イソプレンの絶対量を定量し、1μg/L〜200μg/Lまで線形であることが分かった。この方法を用いて、検出限界は50〜100ng/Lと推定された。
【0726】
HPLC(イオン排除カラム Aminex HPX−87H、300mm×7.8mm、移動相としての0.005M H2SO4、0.6mL/分)により、有機酸およびアルコールを分析した。pBBR1−MCSで形質転換したジモモナス・モビリスZM4の細胞は、pBBR1−Ppdc−HGS1で形質転換したジモモナス・モビリスZM4の細胞よりも速く増殖した(データは示さない)。培養の最後に、細胞を回収し、フレンチプレスに2回通して溶解させ、精製ウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼに対するモノクローナル抗体でプロービングして抽出物をウェスタンブロットで解析した。タンパク質は、pBBR1−Ppdc−HGS1で形質転換したジモモナス・モビリスZM4の細胞で検出されたが、pBBR1−MCSで形質転換したジモモナス・モビリスZM4の細胞では検出されなかった。
【0727】
図182は、ODで割った検出されたイソプレンの量を示す。OD
600は、ジモモナス・モビリスZM4、pBBR1−MCSおよびジモモナス・モビリスZM4、pBBR1−Ppdc−HGS1について、それぞれ、1.9 および2.1であった(有意差はなかった)。ジモモナス・モビリスZM4、pBBR1−Ppdc−HGS1は、ジモモナス・モビリスZM4、pBBR1−MCSよりも16倍大きいイソプレン/ODを生じさせた。表21は、ジモモナス・モビリスZM4、pBBR1−MCSと比べたジモモナス・モビリス ZM4、pBBR1−Ppdc−HGS1の相対ODおよび相対エタノール産出を示す。乳酸はこれらの培養物中で検出されず、酢酸レベルは0.1g/L未満であった。エタノール(9g/Lを上回る)は、ジモモナス・モビリスZM4、pBBR1−MCSとジモモナス・モビリスZM4、pBBR1−Ppdc−HGS1の両方で、同じ濃度で産出された。
【表23】
[この文献は図面を表示できません]
【0728】
種菌が増殖中の培養物からなる場合、同じ設定でOD当たりのイソプレンの量の増加が得られることが分かった(データは示さない)。
【0729】
実施例30:イソプレンと1,3−プロパンジオールの同時生成
他の2炭素(C2)および三炭素(C3)アルコールおよびジオール、例えば、1,2−プロパンジオールまたは1,3−プロパンジオール(1,3−PDO)は、サッカロミセス・セレビシエなどの酵母、ならびにエシェリキア属の種(例えば、大腸菌)およびジモモナス属の種(例えば、Z.モビリス)などの細菌をはじめとする種々の生物において、イソプレンとともに同時生成される。イソプレンと1,3−PDOの収率は、以下の方程式から推定される。
【数14】
[この文献は図面を表示できません]
【0730】
6というCPI(細胞生産性指数)では、糖でのイソプレン収率=13%;糖でのPDO収率=30%である。
【0731】
イソプレン産出(MVA経路を経由)および1,3−プロパンジオール産出の経路を発現する大腸菌株CMP250の構築。pDW15の構築。プラスミドpBBr1−MCS5(Kovach et al,Gene 166:175−176,1995)をXhoI/XbaI で消化し、pTrcUpperPathwayから増幅したPtrc Upper MVA片と再び連結した(
図26および27A〜27D;配列番号12)。得られたプラスミドをpDW15と名付けた(配列番号161;プラスミドマップについては
図183Aを、プラスミド配列については
図183B〜Dを参照)。プラスミドpDW15は、エンテロバクター・フェカーリス由来の上流メバロン酸経路ポリペプチドmvaEおよびmvaSを発現した。
【0732】
大腸菌株CMP250の構築。EWL204株にpEWL244およびpDW15をエレクトロポレートした(プロトコルは実施例23に記載されている)(EWL204株およびプラスミドpEWL244の構築に関する情報ならびにエレクトロポレーションプロトコルについては実施例23を参照されたい)。形質転換体をLB+カルベニシリン(50μg/mL)+ゲンタマイシン(5μg/mL)上で選択した。次に、得られた株にプラスミドpSYCO109をエレクトロポレートした(米国特許第7,371,558を参照されたく、これは、特に、pSYCO109を含むpSYCO101(以下参照)と命名されたプラスミドの構築に関して、参照により本明細書に組み込まれる)(配列番号162;プラスミドマップについては
図184Aを、配列については
図184B〜Fを参照されたい)。プラスミドpSYCO109は、(1)DAR1(ジヒドロキシアセトンリン酸レダクターゼ)およびGPP2(グリセロール−リン酸ホスファターゼ)(両遺伝子ともグリセロール経路に由来する)と、(2)dhaB1〜3、dhaX、orfX、およびorfY(全遺伝子が1,3−プロパンジオール経路に由来する)とをコードする。プラスミドpSYCO109には、大腸菌トレオニンオペレーターアテニュエーター(Thr atten)、大腸菌TonBターミネーター(TonB term)、trcプロモーター(trc)、およびアスパラギン酸アンモニアリアーゼ遺伝子ターミネーター(AspA term)も含まれる。形質転換体をLB+カルベニシリン(50μg/mL)+ゲンタマイシン(5μg/mL)+スペクチノマイシン50μg/mL上で選択した。得られた株をCMP250と命名した。
【0733】
あるいは、大腸菌MG1655固有のpglプロモーター、大腸菌MG1655 固有のpgl遺伝子(ybhE、BL21には存在しない)、およびFRT−クロラムフェニコール−FRTカセット(GeneBridges,Heidelberg,Germany)をこの順に含有するカセットをRed/ET組換えによりEWL204の染色体中で組み換えた(GeneBridges,Heidelberg,Germany)。選ばれた組込み部位は、ybhJとybhCの間であった。このマーカーを706−Flp(GeneBridges,Heidelberg,Germany)を用いてループアウトさせ、このように生成された株をCMP251と名付けた。CMP251株にプラスミドpEWL244、pDW15およびpSYCO109をこの段落に記載した順にエレクトロポレートして、CMP252株を作製した。
【0734】
さらなる株が、(1)glpK遺伝子およびgldA遺伝子が欠失している株、(2)tpiA遺伝子が欠失している株、または(3)ptsHIcrrが欠失している株であって、galP遺伝子およびglk遺伝子が構成的に発現されている株をはじめとする、C2−またはC3−アルコールまたはジオール(例えば、1,3−プロパンジオール)の産出に関連する代謝経路と関連する種々の遺伝子の欠失により構築される(例えば、“Glucose Transport Mutants For Production Of Biomaterial”というタイトルの米国特許公開第2009/0142843−A1号を参照されたく、これは、特に、様々な細菌株の構築に関して、参照により本明細書に組み込まれる)。他の株が、例えば、edd、ndh、arcA、mgsA、qor、ackA−pta、poxB、ldhAの欠失、またはgapAの下方調節もしくはppcの上方調節をもたらす変異をはじめとする1以上の有用な突然変異を含めて構築される。これらのおよびその他の欠失は、目的の欠失を有するKeio突然変異体からのライセートの作製(Baba et al.,Mol.Syst.Biol.2:2006.0008(2006年2月にオンライン公表された)および例えば、CMP250またはCMP252などの所望の細菌株への目的の変異の形質導入などの、一般的に用いられる方法により構築される。
【0735】
イソプレンと1,3−プロパンジオールの同時生成。CMP250株、CMP252株、またはCMP250株およびCMP252株に由来するが、上記の他の変異のうちの1つ以上を組み込んだ他の株をHM1培地中で嫌気的に増殖させ、MVA経路ポリペプチドおよび/または本明細書中の別の場所に記載したような他の異種ポリペプチドを組み込んだ様々なプラスミドの発現を誘導する。発生ガス中のイソプレン濃度を本明細書中の別の場所に記載したようなGC/MSで測定し、発酵液体培地中の1,3−プロパンジオール濃度を本明細書中の別の場所に記載したようなHPLCか、または当業者に公知の他の好適な方法で測定する。様々な細菌株が、約13:30というモル比で産出される、イソプレンと1,3−プロパンジオールの両方の生産性が高いことが示される。
【0736】
実施例31:イソプレンと1,3−プロパンジオールを同時生成させるための大腸菌株CMP249の構築
次の方程式に基づくイソプレンと1,3−PDOの同時生成の収率計算:
【数15】
[この文献は図面を表示できません]
【0737】
6という細胞生産性指数(CPI)では、糖でのイソプレン収率=13%、最大14.8%;糖での1,3−プロパンジオール収率=30%、最大33%。ピーク酸素取込み(OUR)約17は、3g/L/時間である。
【0738】
同時生成株CMP249(BL21 PL.2 mKKDyIgldAglpK::Kan tpgl、pDW15、pEWL244、pSYCO109)の構築。プラスミドpEWL244、pSYCO109およびpDW15。プラスミドpSYCO109(配列番号162;プラスミドマップについては
図184A、配列については
図184B〜F)は、ジヒドロキシアセトン−リン酸をグリセロールを介して1,3−プロパンジオールに変換するために必要な経路遺伝子の全てを含有しており、これは、米国特許第7,371,558号に記載されている。pSYCO109F1.1(配列番号163;プラスミドマップについては
図185Aを、プラスミド配列については
図185B〜Fを参照されたい)は、アミノ酸変化を有するグリセロールデヒドラターゼ酵素の2つのサブユニットの融合体を含有している。プラスミドEWL244(pTrcAlba−mMVK)は、本明細書中、実施例23に記載されたように構築される、trcプロモーターから転写されるウラジロハコヤナギイソプレンシンターゼおよびメタノサルキナ・マゼイメバロン酸キナーゼ(mMVK)をコードする遺伝子を含有している(配列番号45;プラスミドEWL244のマップについては
図158を、プラスミド配列については
図159A〜Bを参照されたい)。
【0739】
pDW15(pBBR1MCS−5上のPtrc−上流MVA経路)の構築。上流MVA経路をpBBR1MCS−5ベクターに挿入するために、pTrc、mvaE、mvaS、およびrrnターミネーターを含有する発現カセット全体を、プライマーのUpper5’XhoI(配列番号164)およびUpper3’XbaI(配列番号165)を用いて、プラスミドMCM82(本明細書中、実施例23に記載)からPCRで増幅した。PCR反応液は、1μlのMCM82(約30ng)、10μlの5×Herculase(登録商標)緩衝液(Stratagene,La Jolla,CA)、0.5μlのdNTP(100mM)、1μlのUpper5’XhoI(配列番号164)(20μM)、1μlのUpper3’XbaI(配列番号165)(20μM)、35.5μlのdiH
2O、および1μlのHerculaseDNAポリメラーゼ(Stratagene)を含んでいた。反応を次のようなサイクルで行なった。95℃/4分;5サイクルの95℃/20分、52℃/20秒、72℃/4分;25サイクルの95℃/20分、55℃/20秒、72℃/4分;72℃/10分、その後、4℃に冷却。
【0740】
約4.2kbのPCR産物のサイズをゲル電気泳動(E−Gel,Invitrogen,Carlsbad,CA)で確認した後、製造元の推奨するプロトコルに従ってQiaQuick精製カラム(Qiagen,La Jolla,CA)を用いて精製した。次に、精製PCR産物およびpBBR1MCS−5ベクターを、37℃で一晩、XbaI制限エンドヌクレアーゼとXhoI制限エンドヌクレアーゼで処理した。消化は次のように行なった。6μlのdiH
2O、2μlの10×緩衝液H(Roche)、10μlのDNA(pBBR1MCS−5またはPCR挿入物)、1μlのXhoI(Roche)、および1μlのXbaI(Roche)を37℃で一晩インキュベートした。次に、制限酵素をライゲーション前に65℃で20分間熱不活化した。
【0741】
次のようにライゲーション反応を4℃で一晩行なった。2μlのdiH20、1μlの10×リガーゼ緩衝液(New England Biolabs)、1μlのT4DNAリガーゼ(NEB)、2μlのベクター(pBBR1MCS−5)、および4μlの挿入物(上流のMVA発現カセット)。次に、反応混合物を微量透析した(Millipore,Billerica,MA)。約5μlのライゲーション反応液を製造元の推奨するプロトコルに従って化学的コンピテント大腸菌TOP10細胞(Invitrogen,Carlsbad,CA)に形質転換し、LB中37℃で1時間回復させた後、X−galと10μg/mlのゲンタマイシンを含有するLBプレート上にプレーティングした。β−ガラクトシダーゼ活性を示さないコロニーを、プライマーのM13リバースおよびMCM163を用いたPCRでさらに解析して、挿入物の存在を確認するために選択した。これらのコロニーのうちの1つから得たプラスミドを精製し(Qiagen)、完全にシークエンシングして(Quintara Biosciences、プライマー配列については表1参照)、それが正しい向きで完全な上流MVA経路発現カセットを含有することを確認した。
図183Aは、エンテロバクター・フェカーリス由来の上流MVA経路ポリペプチドmvaEおよびmvaSを発現するプラスミドpDW15(配列番号161)のマップを示している。
図183B〜DはpDW15の配列を示す。
【表24】
[この文献は図面を表示できません]
【0742】
MCM518−521株および528−531株の構築:組み込まれたmKKDyIを促進するLambdプロモーター。プライマーのMCM120およびMCM224を用い、製造元のプロトコルに従ってStratageneHerculase II Fusionキットを用いて、GeneBridges FRT−gb2−Cm−FRT鋳型由来の耐性カセットを増幅した。4つの50μLのPCR反応液を次のようなサイクルにかけた。95℃/2分;30サイクルの95℃/20秒、55℃/20秒、72℃/1分;72℃/3分;および4℃に冷却。4つの反応液をプールし、製造元のプロトコルに従ってQiagen PCRカラムで精製し、55℃の60μL溶出緩衝液で溶出させた。
【0743】
プラスミドpRedET−carb(GeneBridges)を、本明細書中の別の場所に記載したような、MCM446(大腸菌BL21cmR−gi1.6mKKDyI A1−3(A)、国際公開WO2009/076676 A2号(これは参照により本明細書に組み込まれる)に記載の通りに構築された)にエレクトロポレートした。SOC培地(Invitrogen)中、30℃で1時間振盪させることによって形質転換体を回復させた後、カルベニシリン(50μg/mL)を含有するL寒天プレート上で30℃で一晩選択した。カルベニシリン耐性コロニーをMCM508として凍結させた。
【0744】
MCM508株を、OD
600が約0.5になるまで、カルベニシリン(50μg/mL)を含有する5mLのL液体培地中の新鮮なストリークから30℃で増殖させた。40mMのL−アラビノースを添加し、培養物を37℃で1.5時間インキュベートした。細胞を回収し、3μLの精製アンプリコンを先程のようにエレクトロポレートし、次に、500μLのSOC中、37℃で1.5〜3時間回復させた。形質転換体を10μg/mlカナマイシンを含有するL寒天プレート上で37℃で選択した。
【0745】
標的遺伝子座でのアンプリコンの組換えを、プライマーのGB−DW(配列番号177)およびMCM208(配列番号175)を用いたPCRで確認した。得られたアンプリコンをシークエンシングして、下記の配列を含む4つのクローンを同定した。カルベニシリン感受性クローンをMCM518〜521株として凍結させた。
【0746】
MCM518〜521を、10μg/mlカナマイシンを含有するL寒天上に再びストリークし、37℃で一晩増殖させた。
【0747】
MCM518〜521株をカナマイシン(10μg/mL)を含有するL液体培地中、37℃培養した後、プラスミドpCP20をエレクトロポレーションで形質転換した。細胞を30℃で1時間振盪させながら500μLのSOC中で回復させた。形質転換体をカルベニシリン(50μg/mL)を含有するL寒天プレート上で30℃で一晩選択した。翌朝、各々の形質転換からのコロニーを、濁りが明白になるまで、液体LB/カルベニシリン(50μg/mL)中、30℃で増殖させた。その後、培養物を少なくとも3時間37℃に移した。細胞をこの培養物からL寒天プレートにストリークし、37℃で一晩増殖させた。
【0748】
次の日、L寒天、カルベニシリン(50μg/mL)を含有するL寒天、およびカナマイシン(10μg/ml)を含有するL寒天上にコロニーを付けた。カルベニシリン(50μg/mL)上でもカナマイシン(10μg/ml)上でも増殖しなかったクローンをL寒天上の斑点から液体LB中で培養し、MCM528〜531として凍結させた。
【表25】
[この文献は図面を表示できません]
【表26】
[この文献は図面を表示できません]
【0749】
これらのアセンブリには、MCM518〜521株の染色体上に挿入された新しいプロモーター、およびmMVK ORFの最初が含まれる。これらのアセンブリの上流は、GeneBridges FRT−gb2−Cm−FRTカセット由来の配列である。下流は、mMVK ORFの残りの部分、さらにMCM508株由来の下流MVA経路インテグロンの残部である。
MCM518:aaagaccgaccaagcgacgtctgagagctccctggcgaattcggtaccaataaaagagctttattttcatgatctgtgtgttggtttttgtgtgcggcgcggaagttcctattctctagaaagtataggaacttcctcgagccctatagtgagtcgtattaaattcatataaaaaacatacagataaccatctgcggtgataaattatctctggcggtgttgacataaataccactggcggtgatactgagcacatcagcaggacgcactgaccaccatgaaggtgcaaaggaggtaaaaaaacatggtatcctgttctgcgccgggtaagatttacctgttcggtgaacacgccgtagtttatggcgaaactgcaattgcgtgtgcggtggaactgcgtacccgtgttcgcgcggaactcaatgactctatcactattcagagc(配列番号178)。
MCM519:aaagaccgaccaagcgacgtctgagagctccctggcgaattcggtaccaataaaagagctttattttcatgatctgtgtgttggtttttgtgtgcggcgcggaagttcctattctctagaaagtataggaacttcctcgagccctatagtgagtcgtattaaattcatataaaaaacatacagataaccatctgcggtgataaattatctctggcggtgttgacctaaataccactggcggtgatactgagcacatcagcaggacgcactgaccaccatgaaggtgcaaaggaggtaaaaaaacatggtatcctgttctgcgccgggtaagatttacctgttcggtgaacacgccgtagtttatggcgaaactgcaattgcgtgtgcggtggaactgcgtacccgtgttcgcgcggaactcaatgactctatcactattcagagc(配列番号179)。
MCM520:aaagaccgaccaagcgacgtctgagagctccctggcgaattcggtaccaataaaagagctttattttcatgatctgtgtgttggtttttgtgtgcggcgcggaagttcctattctctagaaagtataggaacttcctcgagccctatagtgagtcgtattaaattcatataaaaaacatacagataaccatctgcggtgataaattatctctggcggtgttgacctaaataccactggcggtgatactgagcacatcagcaggacgcactgaccaccatgaaggtgcaaaggtaaaaaaacatggtatcctgttctgcgccgggtaagatttacctgttcggtgaacacgccgtagtttatggcgaaactgcaattgcgtgtgcggtggaactgcgtacccgtgttcgcgcggaactcaatgactctatcactattcagagc(配列番号180)。
MCM521:aaagaccgaccaagcgacgtctgagagctccctggcgaattcggtaccaataaaagagctttattttcatgatctgtgtgttggtttttgtgtgcggcgcggaagttcctattctctagaaagtataggaacttcctcgagccctatagtgagtcgtattaaattcatataaaaaacatacagataaccatctgcggtgataaattatctctggcggtgttgacgtaaataccactggcggtgatactgagcacatcagcaggacgcactgaccaccatgaaggtgcaaaggaggtaaaaaaacatggtatcctgttctgcgccgggtaagatttacctgttcggtgaacacgccgtagtttatggcgaaactgcaattgcgtgtgcggtggaactgcgtacccgtgttcgcgcggaactcaatgactctatcactattcagagc(配列番号181)。
【0750】
MCM531におけるglpKおよびgldAの欠失。P1ライセートをKeioコレクション(Baba et al.2006)由来のJW3897株(glpK::Kan)またはJW5556株(gldA::Kan)から作製した。gldA:Kan P1ライセートを用いてMCM531に形質導入し、形質導入体をカナマイシン(10μg/mL)を含有するL寒天上で選択した。3個のコロニーをプライマーのCMP5(配列番号184)およびCMP6(配列番号185)を用いたPCRでスクリーニングして、gldAの欠失を確認した。1つの正しいコロニーを選択し、CMP212(MCM531gldA::Kan)と命名した。CMP212にpCP20を形質転換し、形質転換体をLB+カルベニシリン50μg/L上で30℃で選択し、2つの形質転換体を42℃で一晩LB上にストリークし、それからカナマイシンおよびカルベニシリンに感受性のあるクローンを選択することにより、Kan抗生物質耐性マーカーをループアウトさせた。得られた株をCMP219(MCM531 gldA ML)と命名した。glpK:Kan P1ライセートを用いて、CMP219株に形質導入し、形質導入体をカナマイシン(10μg/mL)を含有するL寒天上で選択した。3つのコロニーをプライマーのCMP1(配列番号182)およびCMP3(配列番号183)を用いたPCRでスクリーニングして、glpKの欠失を確認した。1つの正しいコロニーを選択し、CMP229(CMP219 glpK::Kan)と命名した。
【表27】
[この文献は図面を表示できません]
【0751】
CMP239の構築。大腸菌株CMP239は、イソプレンを産出するための経路と1,3−プロパンジオールを産出するための経路を有する大腸菌BL21に由来する。(上記のように構築された)CMP229株にpEWL244(配列番号45および
図158〜159)とpDW15(配列番号161および
図183)とをエレクトロポレートした。形質転換体をカルベニシリン(50μg/mL)とゲンタマイシン(5μg/mL)とを含有するL寒天上で選択した。得られた株にプラスミドpSYCO109F1.1(配列番号163および
図185;また、米国特許公開第2008/0293119 A1号も参照されたく、これは、特に、プラスミドpSYCO109F1.1に関する開示に関して、参照により本明細書に組み込まれる)をエレクトロポレートし、形質転換体を、カルベニシリン(50μg/mL)、ゲンタマイシン(5μg/mL)およびスペクチノマイシン(50μg/mL)を含有するL寒天上で選択した。このように生成された株をCMP239と名付けた。
【0752】
CMP229におけるpglの回復。この実施例では、大腸菌MG1655ゲノムDNAを含有するP1ファージを形質導入したBL21に由来し、MG1655には存在するが、BL21およびBL21(DE3)には存在しない17,257bp片の組換えについて選択された大腸菌株が記載されている。
【0753】
P1ライセートを大腸菌株MG1655から作製した。ライセートを用いてCMP229株に感染させた。0.5%(w/v)のガラクトース(ガラクトース利用オペロンはpgl遺伝子に隣接している)を補充したM9培地上に細胞をプレーティングすることにより、形質導入体を選択した。各1リットルのM9培地は、200mlのM9塩、2mlの滅菌1M MgSO
4、および100μlの滅菌1M CaCl
2を含有する。容量を蒸留H
2Oで1000mlに調整し、この溶液を濾過滅菌する。各1リットルのM9塩は、64gのNa
2HPO
4−7H
2O、15gのKH
2PO
4、2.5gのNaCl、および5.0gのNH
4Clを含有する。この溶液を塩が溶解するまで撹拌する。その後、容量を蒸留H
2Oで1000mlに調整し、この溶液を濾過滅菌する。M9+ガラクトースで増殖するコロニーにおける17,257bp断片の組込みを、プロトコルを用いて、
図186に示すようにgalM遺伝子にアニーリングするgalMFプライマー(5’−GAC GCT TTC GCC AAG TCA GG;配列番号186)およびgalMRプライマー(5’−Gtcaggctggaatactcttcg;配列番号187)を用いたPCRで確認した。1つのコロニーを30μLのH2O中で撹拌し、95℃に5分間加熱した。得られた溶液をスピンダウンし、2μLの上清を以下のPCR反応における鋳型として用いた。2μlのH2O中のコロニー、5μlのHerculase(登録商標)緩衝液、1μlの100mM dNTP、1μlの10μMフォワードプライマー、1μlの10μMリバースプライマー、39.5μLのH2O+0.5μLのHerculase(登録商標)Enhanced DNAポリメラーゼ(Stratagene(La Jolla,CA)製)。反応液を次のようなサイクルにかけた。95℃/2分;30サイクルの95℃/30秒、52℃(プライマーの下方のT
mよりも3℃低い)/30秒、72℃/60秒(約60秒/kbp);72℃/7分;その後、4℃に冷却(PCRExpress Thermocycler from ThermoHybaid)。鋳型が、大腸菌株MG1655から得られる17,257bp断片を欠くBL21の染色体DNAである場合、これらのプライマーを用いたPCRでは産物が生じない(
図186参照)。
【0754】
DNA分子量X(Roche)をラダーとして用いて、得られたPCR断片のサイズを0.8%E−ゲル(Invitrogen)上で決定した。正しいコロニーを選択し、CMP241(BL21 PL.2 mKKDyI(MCM531) t gldAML t glpK::Kan t pgl+4)と命名した。
【0755】
大腸菌株CMP249の構築。この実験では、イソプレンを産出するための経路と1,3−プロパンジオールを産出するための経路とを有するBL21に由来する株の構築が記載されている。この株はまた、大腸菌K12 MG1655株には存在するが、BL21およびBL21(DE3)には存在しない17,257bp片を含有する。(上記のように構築された)CMP241株にpEWL244(配列番号45および
図158〜159)とpDW15(配列番号161および
図183)とをエレクトロポレートした。形質転換体をカルベニシリン(50μg/mL)とゲンタマイシン(5μg/mL)とを含有するL寒天上で選択した。得られた株にプラスミドpSYCO109F1.1をエレクトロポレートし、形質転換体を、カルベニシリン(50μg/mL)、ゲンタマイシン(5μg/mL)およびスペクチノマイシン(50μg/mL)を含有するL寒天上で選択した。このように生成された株をCMP249と名付けた。
【0756】
大腸菌株CMP249によるイソプレンと1,3−プロパンジオール(1,3−PDO)の同時生成。CMP249をイソプレンと1,3−PDOの両方の産出について振盪フラスコ中で試験した。
【0757】
培養条件。振盪フラスコ実験を、2%グルコース、200μM IPTGおよび合計1g/Lに達する余分の酵母抽出物を含有する、25mLのTM3培地(1リットル当たり:pH6.8に調整し、H
20で最終容量にし、濾過滅菌した、13.6g K
2PO
4、13.6g KH
2PO
4、2.0g MgSO
4*7H
2O、2.0g クエン酸一水和物、0.3g クエン酸第二鉄アンモニウム、3.2g(NH
4)
2SO
4、0.2g酵母抽出物、1.0ml 1000×改変微量金属溶液)を含有する250mlのエルレンマイヤーフラスコ中で行なった。振盪フラスコをビタミンB12ありおよびビタミンB12なしで操作した。各1リットルの1000×改変微量金属溶液は、クエン酸
*H
2O(4.0g/L)MnSO
4*H
2O(3.0g/L)NaCl(1.0g/L)FeSO
4*7H
2O(0.10g/L)COCl
2*6H
2O(0.10g/L)ZnSO
4*7H
2O(0.10g/L)CuSO
4*5H
2O(0.010g/L)H
3BO
3(0.010g/L)、およびNa
2MoO
4*2H
2O(0.010g/L)を含有する。培養物を250rpmで振盪させながら、Infors Multitronシェーカー中、30℃で増殖させた。pSYCO109からのグリセロールの産出をIPTG誘導性Trcプロモーター(lacI遺伝子産物の存在下で誘導される)で促進する一方、1,3−PDOの産出をビタミンB12を(5〜125mg/mLの範囲の濃度で)添加して誘導した。イソプレンの産出をIPTGを(例えば、200μMで)添加して誘導した。培養物を増殖させた後、600nMの波長の光学密度(OD)をモニタリングした。
【0758】
グリセロールと1,3−PDOの検出。使用される方法は、米国特許公開第2008/0176302 A1号(これは、特に、HPLCによって1,3−PDOの産出の検出する方法に関して、参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。簡潔に述べると、グルコースの1,3−プロパンジオールへの変換をHPLCでモニタリングした。標準的なクロマトグラフィーを用いて分析を行なった。1つの好適な方法では、R1検出を用いるWaters Alliance HPLCシステムが利用された。温度が50℃に制御され、5mMのH
2SO
4を0.4mL/分の流速で移動相として用いたCation H Refillカートリッジプレカラム(4.6mm×30mm、Biorad,Hercules,CA)を備えたAminex HPX87Hカラム(7.8mm×300mm、Biorad,Hercules,CA)に、サンプルを注入した。このシステムを既知の濃度の標準に対して毎週較正した。典型的には、グルコース、グリセロール、1,3−プロパンジオール、および酢酸の保持時間は、それぞれ、12.7分、19.0分、25.2分、および21.5分であった。
【0759】
イソプレンの産出のヘッドスペース分析。国際公開WO2009/076676 A2(これは、特に、イソプレンを検出するためのヘッドスペース分析の方法に関して、参照により本明細書に組み込まれる)に記載の通りにヘッドスペース分析を行なった。簡潔に述べると、1mlの振盪フラスコ培養物を20mlのCTCヘッドスペースバイアル(Agilentバイアルカタログ番号5188 2753;キャップカタログ番号5188 2759)に移した。キャップを回して堅く締め、バイアルを250rpmで振盪させながら等温でインキュベートした。30分後、バイアルをインキュベーターから取り出し、次のように分析した。ヘッドスペースモードで操作するCTC Analystics(Switzerland) CombiPALオートサンプラーに接続したAgilent 6890 GC/MSシステムを用いて分析を行なった。分析物の分離には、Agilent ΗP−5MS GC/MSカラム(30m×0.25mm;0.25μm膜厚)を用いた。500μLのヘッドスペースガスを注入するようにサンプラーを設定した。GC/MS法では、キャリアガスとして1ml/分の流量でヘリウムを用いた。注入口を250℃に保ち、分割比を50:1とした。2分間の分析の間、オーブン温度を37℃に保った。m/z 67での単一イオンモニタリング(SIM)モードでAgilent 5793N質量選択検出器を操作した。1.4分から1.7分まで検出器を切り、永久ガスを流出させた。これらの条件下で、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)は、1.78分で流出することが観察された。較正表を用いて、イソプレンの絶対量を定量し、1μg/L〜200μg/Lまで線形であることが分かった。この方法を用いて、検出限界は50〜100ng/Lと推定された。
【0760】
振盪フラスコ実験。CMP249株を用いて振盪フラスコ実験を行なった。様々な濃度のビタミンB12を試験し(データは示さない)、125mg/Lおよびそれより多い量では、同量の1,3−プロパンジオールを示した(より低い濃度では、より少ない1,3−プロパンジオールの産出がもたらされた)。イソプレンとグリセロールまたは1,3−プロパンジオールの同時産出を測定した。
図187A〜Dは、同じ組の振盪フラスコからのデータを示す。
図187Aは、200μM IPTGの存在下での大腸菌株CMP249によるグリセロールと1,3−プロパンジオールの産出を示す。
図187Bは、200μM IPTG±125mg/L ビタミンB12の存在下での大腸菌株CMP249によるイソプレンの産出を示す。
図187Cは、200μM IPTG±125mg/L ビタミンB12の存在下での大腸菌CMP249株によるODプロファイルおよびグルコース消費を示す。
図187Dは、200μM IPTG±125mg/L ビタミンB12の存在下でのCMP249株からの1,3−プロパンジオールとグリセロールのモル収率を示す。グリセロール/1,3−プロパンジオールモル収率は次のように計算される:モル収率=(産出されるグリセロール(g/L)/92+産出される1,3−プロパンジオール(g/L)/76)/(消費されるグルコース(g/L)/180)。
【0761】
実施例32:15Lスケールの流加培養で増殖させた大腸菌BL21におけるイソプレンと1,3−プロパンジオールの同時生成
培地レシピ(発酵培地1リットル当たり):7.5g K
2HPO
4、2g MgSO
4*7H
2O、2gクエン酸一水和物、0.3gクエン酸第二鉄アンモニウム、0.5g酵母抽出物、1ml 1000×改変微量金属溶液。これらの成分を全て一緒に添加し、diH
2Oに溶解させた。この溶液を121℃で20分間加熱滅菌した後、pHを28%水酸化アンモニウムで7.0に調整し、最終容量にした。10gのグルコース、8mLのマーキュリービタミン溶液(Mercury Vitamin Solution)、および適当な抗生物質を、滅菌およびpH調整の後に添加した。
【0762】
1000×改変微量金属溶液(1リットル当たり):40gクエン酸*H
2O、30g MnSO
4*H
2O、10g NaCl、1g FeSO
4*7H
2O、1g CoCl
2*6H
2O、1g ZnSO
4*7H
2O、100mg CuSO
4*5H
2O、100mg H
3BO
3、100mg NaMoO
4*2H
2O。各成分を一度にdiH
2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0に調整し、溶液を最終容量とした後、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0763】
マーキュリービタミン溶液(1リットル当たり):1.0gチアミン塩酸塩、1.0g D−(+)−ビオチン、1.0gニコチン酸、4.8g D−パントテン酸、4.0g塩酸ピリドキシン。各成分を一度にdiH2Oに溶解させ、HCl/NaOHでpHを3.0に調整し、溶液を最終容量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0764】
供給溶液(1キログラム当たり):0.57kgグルコース、0.38kg diH
2O、7.5g K
2HPO
4、および10g 100%フォームブラスト。全ての成分を一緒に混合して加圧滅菌した。溶液が25℃にまで冷めた後、5.6mLのマクロ塩溶液(Macro Salt Solution)、0.8mLの1000×改変微量金属溶液、および6.7mLのマーキュリービタミン溶液を添加した。
【0765】
マクロ塩溶液(1リットル当たり):296gのMgSO
4*7H
2O、296gのクエン酸一水和物、および49.6gのクエン酸第二鉄アンモニウムを水に溶解させ、最終容量とし、0.22ミクロンフィルターで濾過滅菌した。
【0766】
この実験では、所望の発酵pH(7.0)および温度(34℃)におけるグルコースからのイソプレンと1,3−プロパンジオールの形成がモニタリングされる。(上記のように調製される)CMP239株の大腸菌BL21細胞を含む15Lバイオリアクター中で発酵を行なった。CMP239株は、pgl遺伝子の回復がなくても、上流メバロン酸(MVA)経路(pDW15;上記実施例30参照)、組み込まれた下流MVA経路(PL.2 mKKDyI)、M.マゼイ由来のメバロン酸キナーゼおよびウラジロハコヤナギ由来の切断型イソプレンシンターゼ(pTrcAlba(MEA) mMVK(pDW34))、ならびに1,3−プロパンジオール産出に必要な遺伝子(pSYCO109F1.1)を発現する。大腸菌株CMP239の凍結バイアルを融解し、トリプトン−酵母抽出物培地に植菌した。種菌が、550nmで測定した光学密度(OD
550)1.0にまで増殖した後、500mLを用いて15Lバイオリアクターに植菌し、初期のタンク容量を5Lにした。
【0767】
5.8g/分という最大供給速度に達するまで、供給溶液を指数関数的割合で供給した。最大供給速度に達して以降、グルコース供給を代謝要求量を満足させるように5.8g/分以下の速度で調整した。バイオリアクターに送達されたグルコースの総量は、37時間の発酵期間を通して4.2kgであった。イソプロピル−β−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)を表23に示すような段階的なやり方で添加することにより、誘導を達成した。
【0768】
208mgのビタミンB12を12.8時間と35.8時間で2回投入した。バイオリアクター内の経時的なOD
550プロファイルを
図188に示す。バイオリアクターからの発生ガス中のイソプレンレベルをHiden質量分析計を用いて測定した。イソプレン力価は発酵の間に37時間で最大値2.2g/Lにまで増加した(
図189)。37時間の発酵の間に産出されたイソプレンの総量は17.7gであった。産出の時間経過を
図190に示す。イソプレン比生産性の時間経過を
図191に示す。1,3−プロパンジオール力価は発酵の間に37時間で最大値53.3g/Lにまで増加した(
図192)。37時間の発酵の間に産出された1,3−プロパンジオールの総量は507.9gであった。産出の時間経過を
図193に示す。1,3−プロパンジオール比生産性の時間経過を
図194に示す。グリセロール力価は発酵の間に37時間で最大値27.3g/Lにまで増加した(
図195)。37時間の発酵の間に産出されたグリセロールの総量は259.8gであった。産出の時間経過を
図196に示す。グリセロール比生産性の時間経過を
図197に示す。最終的な生産収率を表24に示す。
【表28】
[この文献は図面を表示できません]
【表29】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
別表1
例示的な1−デオキシ−D−キシロース−5−リン酸シンターゼ核酸およびポリペプチド
ATH: AT3G21500(DXPS1) AT4G15560(CLA1) AT5G11380(DXPS3)
OSA: 4338768 4340090 4342614
CME: CMF089C
PFA: MAL13P1.186
TAN: TA20470
TPV: TP01_0516
ECO: b0420(dxs)
ECJ: JW0410(dxs)
ECE: Z0523(dxs)
ECS: ECs0474
ECC: c0531(dxs)
ECI: UTI89_C0443(dxs)
ECP: ECP_0479
ECV: APECO1_1590(dxs)
ECW: EcE24377A_0451(dxs)
ECX: EcHS_A0491
STY: STY0461(dxs)
STT: t2441(dxs)
SPT: SPA2301(dxs)
SEC: SC0463(dxs)
STM: STM0422(dxs)
YPE: YPO3177(dxs)
YPK: y1008(dxs)
YPM: YP_0754(dxs)
YPA: YPA_2671
YPN: YPN_0911
YPP: YPDSF_2812
YPS: YPTB0939(dxs)
YPI: YpsIP31758_3112(dxs)
SFL: SF0357(dxs)
SFX: S0365(dxs)
SFV: SFV_0385(dxs)
SSN: SSON_0397(dxs)
SBO: SBO_0314(dxs)
SDY: SDY_0310(dxs)
ECA: ECA1131(dxs)
PLU: plu3887(dxs)
BUC: BU464(dxs)
BAS: BUsg448(dxs)
WBR: WGLp144(dxs)
SGL: SG0656
KPN: KPN_00372(dxs)
BFL: Bfl238(dxs)
BPN: BPEN_244(dxs)
HIN: HI1439(dxs)
HIT: NTHI1691(dxs)
HIP: CGSHiEE_04795
HIQ: CGSHiGG_01080
HDU: HD0441(dxs)
HSO: HS_0905(dxs)
PMU: PM0532(dxs)
MSU: MS1059(dxs)
APL: APL_0207(dxs)
XFA: XF2249
XFT: PD1293(dxs)
XCC: XCC2434(dxs)
XCB: XC_1678
XCV: XCV2764(dxs)
XAC: XAC2565(dxs)
XOO: XOO2017(dxs)
XOM: XOO_1900(XOO1900)
VCH: VC0889
VVU: VV1_0315
VVY: VV0868
VPA: VP0686
VFI: VF0711
PPR: PBPRA0805
PAE: PA4044(dxs)
PAU: PA14_11550(dxs)
PAP: PSPA7_1057(dxs)
PPU: PP_0527(dxs)
PST: PSPTO_0698(dxs)
PSB: Psyr_0604
PSP: PSPPH_0599(dxs)
PFL: PFL_5510(dxs)
PFO: Pfl_5007
PEN: PSEEN0600(dxs)
PMY: Pmen_3844
PAR: Psyc_0221(dxs)
PCR: Pcryo_0245
ACI: ACIAD3247(dxs)
SON: SO_1525(dxs)
SDN: Sden_2571
SFR: Sfri_2790
SAZ: Sama_2436
SBL: Sbal_1357
SLO: Shew_2771
SHE: Shewmr4_2731
SHM: Shewmr7_2804
SHN: Shewana3_2901
SHW: Sputw3181_2831
ILO: IL2138(dxs)
CPS: CPS_1088(dxs)
PHA: PSHAa2366(dxs)
PAT: Patl_1319
SDE: Sde_3381
PIN: Ping_2240
MAQ: Maqu_2438
MCA: MCA0817(dxs)
FTU: FTT1018c(dxs)
FTF: FTF1018c(dxs)
FTW: FTW_0925(dxs)
FTL: FTL_1072
FTH: FTH_1047(dxs)
FTA: FTA_1131(dxs)
FTN: FTN_0896(dxs)
NOC: Noc_1743
AEH: Mlg_1381
HCH: HCH_05866(dxs)
CSA: Csal_0099
ABO: ABO_2166(dxs)
AHA: AHA_3321(dxs)
BCI: BCI_0275(dxs)
RMA: Rmag_0386
VOK: COSY_0360(dxs)
NME: NMB1867
NMA: NMA0589(dxs)
NMC: NMC0352(dxs)
NGO: NGO0036
CVI: CV_2692(dxs)
RSO: RSc2221(dxs)
REU: Reut_A0882
REH: H16_A2732(dxs)
RME: Rmet_2615
BMA: BMAA0330(dxs)
BMV: BMASAVP1_1512(dxs)
BML: BMA10299_1706(dxs)
BMN: BMA10247_A0364(dxs)
BXE: Bxe_B2827
BUR: Bcep18194_B2211
BCN: Bcen_4486
BCH: Bcen2424_3879
BAM: Bamb_3250
BPS: BPSS1762(dxs)
BPM: BURPS1710b_A0842(dxs)
BPL: BURPS1106A_A2392(dxs)
BPD: BURPS668_A2534(dxs)
BTE: BTH_II0614(dxs)
BPE: BP2798(dxs)
BPA: BPP2464(dxs)
BBR: BB1912(dxs)
RFR: Rfer_2875
POL: Bpro_1747
PNA: Pnap_1501
AJS: Ajs_1038
MPT: Mpe_A2631
HAR: HEAR0279(dxs)
MMS: mma_0331
NEU: NE1161(dxs)
NET: Neut_1501
NMU: Nmul_A0236
EBA: ebA4439(dxs)
AZO: azo1198(dxs)
DAR: Daro_3061
TBD: Tbd_0879
MFA: Mfla_2133
HPY: HP0354(dxs)
HPJ: jhp0328(dxs)
HPA: HPAG1_0349
HHE: HH0608(dxs)
HAC: Hac_0968(dxs)
WSU: WS1996
TDN: Tmden_0475
CJE: Cj0321(dxs)
CJR: CJE0366(dxs)
CJJ: CJJ81176_0343(dxs)
CJU: C8J_0298(dxs)
CJD: JJD26997_1642(dxs)
CFF: CFF8240_0264(dxs)
CCV: CCV52592_1671(dxs) CCV52592_1722
CHA: CHAB381_1297(dxs)
CCO: CCC13826_1594(dxs)
ABU: Abu_2139(dxs)
NIS: NIS_0391(dxs)
SUN: SUN_2055(dxs)
GSU: GSU0686(dxs-1) GSU1764(dxs-2)
GME: Gmet_1934 Gmet_2822
PCA: Pcar_1667
PPD: Ppro_1191 Ppro_2403
DVU: DVU1350(dxs)
DVL: Dvul_1718
DDE: Dde_2200
LIP: LI0408(dsx)
DPS: DP2700
ADE: Adeh_1097
MXA: MXAN_4643(dxs)
SAT: SYN_02456
SFU: Sfum_1418
PUB: SAR11_0611(dxs)
MLO: mlr7474
MES: Meso_0735
SME: SMc00972(dxs)
ATU: Atu0745(dxs)
ATC: AGR_C_1351
RET: RHE_CH00913(dxs)
RLE: RL0973(dxs)
BME: BMEI1498
BMF: BAB1_0462(dxs)
BMS: BR0436(dxs)
BMB: BruAb1_0458(dxs)
BOV: BOV_0443(dxs)
BJA: bll2651(dxs)
BRA: BRADO2161(dxs)
BBT: BBta_2479(dxs)
RPA: RPA0952(dxs)
RPB: RPB_4460
RPC: RPC_1149
RPD: RPD_4305
RPE: RPE_1067
NWI: Nwi_0633
NHA: Nham_0778
BHE: BH04350(dxs)
BQU: BQ03540(dxs)
BBK: BARBAKC583_0400(dxs)
CCR: CC_2068
SIL: SPO0247(dxs)
SIT: TM1040_2920
RSP: RSP_0254(dxsA) RSP_1134(dxs)
JAN: Jann_0088 Jann_0170
RDE: RD1_0101(dxs) RD1_0548(dxs)
MMR: Mmar10_0849
HNE: HNE_1838(dxs)
ZMO: ZMO1234(dxs) ZMO1598(dxs)
NAR: Saro_0161
SAL: Sala_2354
ELI: ELI_12520
GOX: GOX0252
GBE: GbCGDNIH1_0221 GbCGDNIH1_2404
RRU: Rru_A0054 Rru_A2619
MAG: amb2904
MGM: Mmc1_1048
SUS: Acid_1783
BSU: BG11715(dxs)
BHA: BH2779
BAN: BA4400(dxs)
BAR: GBAA4400(dxs)
BAA: BA_4853
BAT: BAS4081
BCE: BC4176(dxs)
BCA: BCE_4249(dxs)
BCZ: BCZK3930(dxs)
BTK: BT9727_3919(dxs)
BTL: BALH_3785(dxs)
BLI: BL01523(dxs)
BLD: BLi02598(dxs)
BCL: ABC2462(dxs)
BAY: RBAM_022600
BPU: BPUM_2159
GKA: GK2392
GTN: GTNG_2322
LMO: lmo1365(tktB)
LMF: LMOf2365_1382(dxs)
LIN: lin1402(tktB)
LWE: lwe1380(tktB)
LLA: L108911(dxsA) L123365(dxsB)
LLC: LACR_1572 LACR_1843
LLM: llmg_0749(dxsB)
SAK: SAK_0263
LPL: lp_2610(dxs)
LJO: LJ0406
LAC: LBA0356
LSL: LSL_0209(dxs)
LGA: LGAS_0350
STH: STH1842
CAC: CAC2077 CA_P0106(dxs)
CPE: CPE1819
CPF: CPF_2073(dxs)
CPR: CPR_1787(dxs)
CTC: CTC01575
CNO: NT01CX_1983
CTH: Cthe_0828
CDF: CD1207(dxs)
CBO: CBO1881(dxs)
CBA: CLB_1818(dxs)
CBH: CLC_1825(dxs)
CBF: CLI_1945(dxs)
CKL: CKL_1231(dxs)
CHY: CHY_1985(dxs)
DSY: DSY2348
DRM: Dred_1078
PTH: PTH_1196(dxs)
SWO: Swol_0582
CSC: Csac_1853
TTE: TTE1298(dxs)
MTA: Moth_1511
MPE: MYPE730
MGA: MGA_1268(dxs)
MTU: Rv2682c(dxs1) Rv3379c(dxs2)
MTC: MT2756(dxs)
MBO: Mb2701c(dxs1) Mb3413c(dxs2)
MLE: ML1038(dxs)
MPA: MAP2803c(dxs)
MAV: MAV_3577(dxs)
MSM: MSMEG_2776(dxs)
MMC: Mmcs_2208
CGL: NCgl1827(cgl1902)
CGB: cg2083(dxs)
CEF: CE1796
CDI: DIP1397(dxs)
CJK: jk1078(dxs)
NFA: nfa37410(dxs)
RHA: RHA1_ro06843
SCO: SCO6013(SC1C3.01) SCO6768(SC6A5.17)
SMA: SAV1646(dxs1) SAV2244(dxs2)
TWH: TWT484
TWS: TW280(Dxs)
LXX: Lxx10450(dxs)
CMI: CMM_1660(dxsA)
AAU: AAur_1790(dxs)
PAC: PPA1062
TFU: Tfu_1917
FRA: Francci3_1326
FAL: FRAAL2088(dxs)
ACE: Acel_1393
SEN: SACE_1815(dxs) SACE_4351
BLO: BL1132(dxs)
BAD: BAD_0513(dxs)
FNU: FN1208 FN1464
RBA: RB2143(dxs)
CTR: CT331(dxs)
CTA: CTA_0359(dxs)
CMU: TC0608
CPN: CPn1060(tktB_2)
CPA: CP0790
CPJ: CPj1060(tktB_2)
CPT: CpB1102
CCA: CCA00304(dxs)
CAB: CAB301(dxs)
CFE: CF0699(dxs)
PCU: pc0619(dxs)
TPA: TP0824
TDE: TDE1910(dxs)
LIL: LA3285(dxs)
LIC: LIC10863(dxs)
LBJ: LBJ_0917(dxs)
LBL: LBL_0932(dxs)
SYN: sll1945(dxs)
SYW: SYNW1292(Dxs)
SYC: syc1087_c(dxs)
SYF: Synpcc7942_0430
SYD: Syncc9605_1430
SYE: Syncc9902_1069
SYG: sync_1410(dxs)
SYR: SynRCC307_1390(dxs)
SYX: SynWH7803_1223(dxs)
CYA: CYA_1701(dxs)
CYB: CYB_1983(dxs)
TEL: tll0623
GVI: gll0194
ANA: alr0599
AVA: Ava_4532
PMA: Pro0928(dxs)
PMM: PMM0907(Dxs)
PMT: PMT0685(dxs)
PMN: PMN2A_0300
PMI: PMT9312_0893
PMB: A9601_09541(dxs)
PMC: P9515_09901(dxs)
PMF: P9303_15371(dxs)
PMG: P9301_09521(dxs)
PMH: P9215_09851
PMJ: P9211_08521
PME: NATL1_09721(dxs)
TER: Tery_3042
BTH: BT_1403 BT_4099
BFR: BF0873 BF4306
BFS: BF0796(dxs) BF4114
PGI: PG2217(dxs)
CHU: CHU_3643(dxs)
GFO: GFO_3470(dxs)
FPS: FP0279(dxs)
CTE: CT0337(dxs)
CPH: Cpha266_0671
PVI: Cvib_0498
PLT: Plut_0450
DET: DET0745(dxs)
DEH: cbdb_A720(dxs)
DRA: DR_1475
DGE: Dgeo_0994
TTH: TTC1614
TTJ: TTHA0006
AAE: aq_881
TMA: TM1770
PMO: Pmob_1001
例示的なアセチル−CoA−アセチルトランスフェラーゼ核酸およびポリペプチド
HSA: 38(ACAT1) 39(ACAT2)
PTR: 451528(ACAT1)
MCC: 707653(ACAT1) 708750(ACAT2)
MMU: 110446(Acat1) 110460(Acat2)
RNO: 25014(Acat1)
CFA: 484063(ACAT2) 489421(ACAT1)
GGA: 418968(ACAT1) 421587(RCJMB04_34i5)
XLA: 379569(MGC69098) 414622(MGC81403) 414639(MGC81256) 444457(MGC83664)
XTR: 394562(acat2)
DRE: 30643(acat2)
SPU: 759502(LOC759502)
DME: Dmel_CG10932 Dmel_CG9149
CEL: T02G5.4 T02G5.7 T02G5.8(kat-1)
ATH: AT5G48230(ACAT2/EMB1276)
OSA: 4326136 4346520
CME: CMA042C CME087C
SCE: YPL028W(ERG10)
AGO: AGOS_ADR165C
PIC: PICST_31707(ERG10)
CAL: CaO19.1591(erg10)
CGR: CAGL0L12364g
SPO: SPBC215.09c
MGR: MGG_01755 MGG_13499
ANI: AN1409.2
AFM: AFUA_6G14200 AFUA_8G04000
AOR: AO090103000012 AO090103000406
CNE: CNC05280
UMA: UM03571.1
DDI: DDB_0231621
PFA: PF14_0484
TET: TTHERM_00091590 TTHERM_00277470 TTHERM_00926980
TCR: 511003.60
ECO: b2224(atoB)
ECJ: JW2218(atoB) JW5453(yqeF)
ECE: Z4164(yqeF)
ECS: ECs3701
ECC: c2767(atoB) c3441(yqeF)
ECI: UTI89_C2506(atoB) UTI89_C3247(yqeF)
ECP: ECP_2268 ECP_2857
ECV: APECO1_3662(yqeF) APECO1_4335(atoB) APECO1_43352(atoB)
ECX: EcHS_A2365
STY: STY3164(yqeF)
STT: t2929(yqeF)
SPT: SPA2886(yqeF)
SEC: SC2958(yqeF)
STM: STM3019(yqeF)
SFL: SF2854(yqeF)
SFX: S3052(yqeF)
SFV: SFV_2922(yqeF)
SSN: SSON_2283(atoB) SSON_3004(yqeF)
SBO: SBO_2736(yqeF)
ECA: ECA1282(atoB)
ENT: Ent638_3299
SPE: Spro_0592
HIT: NTHI0932(atoB)
XCC: XCC1297(atoB)
XCB: XC_2943
XCV: XCV1401(thlA)
XAC: XAC1348(atoB)
XOO: XOO1881(atoB)
XOM: XOO_1778(XOO1778)
VCH: VCA0690
VCO: VC0395_0630
VVU: VV2_0494 VV2_0741
VVY: VVA1043 VVA1210
VPA: VPA0620 VPA1123 VPA1204
PPR: PBPRB1112 PBPRB1840
PAE: PA2001(atoB) PA2553 PA3454 PA3589 PA3925
PAU: PA14_38630(atoB)
PPU: PP_2051(atoB) PP_2215(fadAx) PP_3754 PP_4636
PPF: Pput_2009 Pput_2403 Pput_3523 Pput_4498
PST: PSPTO_0957(phbA-1) PSPTO_3164(phbA-2)
PSB: Psyr_0824 Psyr_3031
PSP: PSPPH_0850(phbA1) PSPPH_2209(phbA2)
PFL: PFL_1478(atoB-2) PFL_2321 PFL_3066 PFL_4330(atoB-2) PFL_5283
PFO: Pfl_1269 Pfl_1739 Pfl_2074 Pfl_2868
PEN: PSEEN3197 PSEEN3547(fadAx) PSEEN4635(phbA)
PMY: Pmen_1138 Pmen_2036 Pmen_3597 Pmen_3662 Pmen_3820
PAR: Psyc_0252 Psyc_1169
PCR: Pcryo_0278 Pcryo_1236 Pcryo_1260
PRW: PsycPRwf_2011
ACI: ACIAD0694 ACIAD1612 ACIAD2516(atoB)
SON: SO_1677(atoB)
SDN: Sden_1943
SFR: Sfri_1338 Sfri_2063
SAZ: Sama_1375
SBL: Sbal_1495
SBM: Shew185_1489
SBN: Sbal195_1525
SLO: Shew_1667 Shew_2858
SPC: Sputcn32_1397
SSE: Ssed_1473 Ssed_3533
SPL: Spea_2783
SHE: Shewmr4_2597
SHM: Shewmr7_2664
SHN: Shewana3_2771
SHW: Sputw3181_2704
ILO: IL0872
CPS: CPS_1605 CPS_2626
PHA: PSHAa0908 PSHAa1454(atoB) PSHAa1586(atoB)
PAT: Patl_2923
SDE: Sde_3149
PIN: Ping_0659 Ping_2401
MAQ: Maqu_2117 Maqu_2489 Maqu_2696 Maqu_3162
CBU: CBU_0974
LPN: lpg1825(atoB)
LPF: lpl1789
LPP: lpp1788
NOC: Noc_1891
AEH: Mlg_0688 Mlg_2706
HHA: Hhal_1685
HCH: HCH_05299
CSA: Csal_0301 Csal_3068
ABO: ABO_0648(fadAx)
MMW: Mmwyl1_0073 Mmwyl1_3021 Mmwyl1_3053 Mmwyl1_3097 Mmwyl1_4182
AHA: AHA_2143(atoB)
CVI: CV_2088(atoB) CV_2790(phaA)
RSO: RSc0276(atoB) RSc1632(phbA) RSc1637(bktB) RSc1761(RS02948)
REU: Reut_A0138 Reut_A1348 Reut_A1353 Reut_B4561 Reut_B4738 Reut_B5587 Reut_C5943 Reut_C6062
REH: H16_A0170 H16_A0867 H16_A0868 H16_A0872 H16_A1297 H16_A1438(phaA) H16_A1445(bktB) H16_A1528 H16_A1713 H16_A1720 H16_A1887 H16_A2148 H16_B0380 H16_B0381 H16_B0406 H16_B0662 H16_B0668 H16_B0759 H16_B1369 H16_B1771
RME: Rmet_0106 Rmet_1357 Rmet_1362 Rmet_5156
BMA: BMA1316 BMA1321(phbA) BMA1436
BMV: BMASAVP1_A1805(bktB) BMASAVP1_A1810(phbA)
BML: BMA10299_A0086(phbA) BMA10299_A0091
BMN: BMA10247_1076(bktB) BMA10247_1081(phbA)
BXE: Bxe_A2273 Bxe_A2335 Bxe_A2342 Bxe_A4255 Bxe_B0377 Bxe_B0739 Bxe_C0332 Bxe_C0574 Bxe_C0915
BVI: Bcep1808_0519 Bcep1808_1717 Bcep1808_2877 Bcep1808_3594 Bcep1808_4015 Bcep1808_5507 Bcep1808_5644
BUR: Bcep18194_A3629 Bcep18194_A5080 Bcep18194_A5091 Bcep18194_A6102 Bcep18194_B0263 Bcep18194_B1439 Bcep18194_C6652 Bcep18194_C6802 Bcep18194_C6874 Bcep18194_C7118 Bcep18194_C7151 Bcep18194_C7332
BCN: Bcen_1553 Bcen_1599 Bcen_2158 Bcen_2563 Bcen_2998 Bcen_6289
BCH: Bcen2424_0542 Bcen2424_1790 Bcen2424_2772 Bcen2424_5368 Bcen2424_6232 Bcen2424_6276
BAM: Bamb_0447 Bamb_1728 Bamb_2824 Bamb_4717 Bamb_5771 Bamb_5969
BPS: BPSL1426 BPSL1535(phbA) BPSL1540
BPM: BURPS1710b_2325(bktB) BURPS1710b_2330(phbA) BURPS1710b_2453(atoB-2)
BPL: BURPS1106A_2197(bktB) BURPS1106A_2202(phbA)
BPD: BURPS668_2160(bktB) BURPS668_2165(phbA)
BTE: BTH_I2144 BTH_I2256 BTH_I2261
PNU: Pnuc_0927
BPE: BP0447 BP0668 BP2059
BPA: BPP0608 BPP1744 BPP3805 BPP4216 BPP4361
BBR: BB0614 BB3364 BB4250 BB4804 BB4947
RFR: Rfer_0272 Rfer_1000 Rfer_1871 Rfer_2273 Rfer_2561 Rfer_2594 Rfer_3839
POL: Bpro_1577 Bpro_2140 Bpro_3113 Bpro_4187
PNA: Pnap_0060 Pnap_0458 Pnap_0867 Pnap_1159 Pnap_2136 Pnap_2804
AAV: Aave_0031 Aave_2478 Aave_3944 Aave_4368
AJS: Ajs_0014 Ajs_0124 Ajs_1931 Ajs_2073 Ajs_2317 Ajs_3548 Ajs_3738 Ajs_3776
VEI: Veis_1331 Veis_3818 Veis_4193
DAC: Daci_0025 Daci_0192 Daci_3601 Daci_5988
MPT: Mpe_A1536 Mpe_A1776 Mpe_A1869 Mpe_A3367
HAR: HEAR0577(phbA)
MMS: mma_0555
NEU: NE2262(bktB)
NET: Neut_0610
EBA: ebA5202 p2A409(tioL)
AZO: azo0464(fadA1) azo0469(fadA2) azo2172(thlA)
DAR: Daro_0098 Daro_3022
HPA: HPAG1_0675
HAC: Hac_0958(atoB)
GME: Gmet_1719 Gmet_2074 Gmet_2213 Gmet_2268 Gmet_3302
GUR: Gura_3043
BBA: Bd0404(atoB) Bd2095
DOL: Dole_0671 Dole_1778 Dole_2160 Dole_2187
ADE: Adeh_0062 Adeh_2365
AFW: Anae109_0064 Anae109_1504
MXA: MXAN_3791
SAT: SYN_02642
SFU: Sfum_2280 Sfum_3582
RPR: RP737
RCO: RC1134 RC1135
RFE: RF_0163(paaJ)
RBE: RBE_0139(paaJ)
RAK: A1C_05820
RBO: A1I_07215
RCM: A1E_04760
PUB: SAR11_0428(thlA)
MLO: mlr3847
MES: Meso_3374
PLA: Plav_1573 Plav_2783
SME: SMa1450 SMc03879(phbA)
SMD: Smed_0499 Smed_3117 Smed_5094 Smed_5096
ATU: Atu2769(atoB) Atu3475
ATC: AGR_C_5022(phbA) AGR_L_2713
RET: RHE_CH04018(phbAch) RHE_PC00068(ypc00040) RHE_PF00014(phbAf)
RLE: RL4621(phaA) pRL100301 pRL120369
BME: BMEI0274 BMEII0817
BMF: BAB1_1783(phbA-1) BAB2_0790(phbA-2)
BMS: BR1772(phbA-1) BRA0448(phbA-2)
BMB: BruAb1_1756(phbA-1) BruAb2_0774(phbA-2)
BOV: BOV_1707(phbA-1)
OAN: Oant_1130 Oant_3107 Oant_3718 Oant_4020
BJA: bll0226(atoB) bll3949 bll7400 bll7819 blr3724(phbA)
BRA: BRADO0562(phbA) BRADO0983(pimB) BRADO3110 BRADO3134(atoB)
BBT: BBta_3558 BBta_3575(atoB) BBta_5147(pimB) BBta_7072(pimB) BBta_7614(phbA)
RPA: RPA0513(pcaF) RPA0531 RPA3715(pimB)
RPB: RPB_0509 RPB_0525 RPB_1748
RPC: RPC_0504 RPC_0636 RPC_0641 RPC_0832 RPC_1050 RPC_2005 RPC_2194 RPC_2228
RPD: RPD_0306 RPD_0320 RPD_3105 RPD_3306
RPE: RPE_0168 RPE_0248 RPE_3827
NWI: Nwi_3060
XAU: Xaut_3108 Xaut_4665
CCR: CC_0510 CC_0894 CC_3462
SIL: SPO0142(bktB) SPO0326(phbA) SPO0773 SPO3408
SIT: TM1040_0067 TM1040_2790 TM1040_3026 TM1040_3735
RSP: RSP_0745 RSP_1354 RSP_3184
RSH: Rsph17029_0022 Rsph17029_2401 Rsph17029_3179 Rsph17029_3921
RSQ: Rsph17025_0012 Rsph17025_2466 Rsph17025_2833
JAN: Jann_0262 Jann_0493 Jann_4050
RDE: RD1_0025 RD1_0201(bktB) RD1_3394(phbA)
PDE: Pden_2026 Pden_2663 Pden_2870 Pden_2907 Pden_4811 Pden_5022
DSH: Dshi_0074 Dshi_3066 Dshi_3331
MMR: Mmar10_0697
HNE: HNE_2706 HNE_3065 HNE_3133
NAR: Saro_0809 Saro_1069 Saro_1222 Saro_2306 Saro_2349
SAL: Sala_0781 Sala_1244 Sala_2896 Sala_3158
SWI: Swit_0632 Swit_0752 Swit_2893 Swit_3602 Swit_4887 Swit_5019 Swit_5309
ELI: ELI_01475 ELI_06705 ELI_12035
GBE: GbCGDNIH1_0447
ACR: Acry_1847 Acry_2256
RRU: Rru_A0274 Rru_A1380 Rru_A1469 Rru_A1946 Rru_A3387
MAG: amb0842
MGM: Mmc1_1165
ABA: Acid345_3239
BSU: BG11319(mmgA) BG13063(yhfS)
BHA: BH1997 BH2029 BH3801(mmgA)
BAN: BA3687 BA4240 BA5589
BAR: GBAA3687 GBAA4240 GBAA5589
BAA: BA_0445 BA_4172 BA_4700
BAT: BAS3418 BAS3932 BAS5193
BCE: BC3627 BC4023 BC5344
BCA: BCE_3646 BCE_4076 BCE_5475
BCZ: BCZK3329(mmgA) BCZK3780(thl) BCZK5044(atoB)
BCY: Bcer98_2722 Bcer98_3865
BTK: BT9727_3379(mmgA) BT9727_3765(thl) BT9727_5028(atoB)
BTL: BALH_3262(mmgA) BALH_3642(fadA) BALH_4843(atoB)
BLI: BL03925(mmgA)
BLD: BLi03968(mmgA)
BCL: ABC0345 ABC2989 ABC3617 ABC3891(mmgA)
BAY: RBAM_022450
BPU: BPUM_2374(yhfS) BPUM_2941 BPUM_3373
OIH: OB0676 OB0689 OB2632 OB3013
GKA: GK1658 GK3397
SAU: SA0342 SA0534(vraB)
SAV: SAV0354 SAV0576(vraB)
SAM: MW0330 MW0531(vraB)
SAR: SAR0351(thl) SAR0581
SAS: SAS0330 SAS0534
SAC: SACOL0426 SACOL0622(atoB)
SAB: SAB0304(th1) SAB0526
SAA: SAUSA300_0355 SAUSA300_0560(vraB)
SAO: SAOUHSC_00336 SAOUHSC_00558
SAJ: SaurJH9_0402
SAH: SaurJH1_0412
SEP: SE0346 SE2384
SER: SERP0032 SERP0220
SHA: SH0510(mvaC) SH2417
SSP: SSP0325 SSP2145
LMO: lmo1414
LMF: LMOf2365_1433
LIN: lin1453
LWE: lwe1431
LLA: L11745(thiL) L25946(fadA)
LLC: LACR_1665 LACR_1956
LLM: llmg_0930(thiL)
SPY: SPy_0140 SPy_1637(atoB)
SPZ: M5005_Spy_0119 M5005_Spy_0432 M5005_Spy_1344(atoB)
SPM: spyM18_0136 spyM18_1645(atoB)
SPG: SpyM3_0108 SpyM3_1378(atoB)
SPS: SPs0110 SPs0484
SPH: MGAS10270_Spy0121 MGAS10270_Spy0433 MGAS10270_Spy1461(atoB)
SPI: MGAS10750_Spy0124 MGAS10750_Spy0452 MGAS10750_Spy1453(atoB)
SPJ: MGAS2096_Spy0123 MGAS2096_Spy0451 MGAS2096_Spy1365(atoB)
SPK: MGAS9429_Spy0121 MGAS9429_Spy0431 MGAS9429_Spy1339(atoB)
SPF: SpyM50447(atoB2)
SPA: M6_Spy0166 M6_Spy0466 M6_Spy1390
SPB: M28_Spy0117 M28_Spy0420 M28_Spy1385(atoB)
SAK: SAK_0568
LJO: LJ1609
LAC: LBA0626(thiL)
LSA: LSA1486
LDB: Ldb0879
LBU: LBUL_0804
LBR: LVIS_2218
LCA: LSEI_1787
LGA: LGAS_1374
LRE: Lreu_0052
EFA: EF1364
OOE: OEOE_0529
STH: STH2913 STH725 STH804
CAC: CAC2873 CA_P0078(thiL)
CPE: CPE2195(atoB)
CPF: CPF_2460
CPR: CPR_2170
CTC: CTC00312
CNO: NT01CX_0538 NT01CX_0603
CDF: CD1059(thlA1) CD2676(thlA2)
CBO: CBO3200(thl)
CBE: Cbei_0411 Cbei_3630
CKL: CKL_3696(thlA1) CKL_3697(thlA2) CKL_3698(thlA3)
AMT: Amet_4630
AOE: Clos_0084 Clos_0258
CHY: CHY_1288 CHY_1355(atoB) CHY_1604 CHY_1738
DSY: DSY0632 DSY0639 DSY1567 DSY1710 DSY2402 DSY3302
DRM: Dred_0400 Dred_1491 Dred_1784 Dred_1892
SWO: Swol_0308 Swol_0675 Swol_0789 Swol_1486 Swol_1934 Swol_2051
TTE: TTE0549(paaJ)
MTA: Moth_1260
MTU: Rv1135A Rv1323(fadA4) Rv3546(fadA5)
MTC: MT1365(phbA)
MBO: Mb1167 Mb1358(fadA4) Mb3576(fadA5) Mb3586c(fadA6)
MBB: BCG_1197 BCG_1385(fadA4) BCG_3610(fadA5) BCG_3620c(fadA6)
MLE: ML1158(fadA4)
MPA: MAP2407c(fadA3) MAP2436c(fadA4)
MAV: MAV_1544 MAV_1573 MAV_1863 MAV_5081
MSM: MSMEG_2224 MSMEG_4920
MUL: MUL_0357
MVA: Mvan_1976 Mvan_1988 Mvan_4305 Mvan_4677 Mvan_4891
MGI: Mflv_1347 Mflv_1484 Mflv_2040 Mflv_2340 Mflv_4356 Mflv_4368
MMC: Mmcs_1758 Mmcs_1769 Mmcs_3796 Mmcs_3864
MKM: Mkms_0251 Mkms_1540 Mkms_1805 Mkms_1816 Mkms_2836 Mkms_3159 Mkms_3286 Mkms_3869 Mkms_3938 Mkms_4227 Mkms_4411 Mkms_4580 Mkms_4724 Mkms_4764 Mkms_4776
MJL: Mjls_0231 Mjls_1739 Mjls_1750 Mjls_2819 Mjls_3119 Mjls_3235 Mjls_3800 Mjls_3850 Mjls_4110 Mjls_4383 Mjls_4705 Mjls_4876 Mjls_5018 Mjls_5063 Mjls_5075
CGL: NCgl2309(cgl2392)
CGB: cg2625(pcaF)
CEF: CE0731 CE2295
CJK: jk1543(fadA3)
NFA: nfa10750(fadA4)
RHA: RHA1_ro01455 RHA1_ro01623 RHA1_ro01876 RHA1_ro02517(catF) RHA1_ro03022 RHA1_ro03024 RHA1_ro03391 RHA1_ro03892 RHA1_ro04599 RHA1_ro05257 RHA1_ro08871
SCO: SCO5399(SC8F4.03)
SMA: SAV1384(fadA5) SAV2856(fadA1)
ART: Arth_1160 Arth_2986 Arth_3268 Arth_4073
NCA: Noca_1371 Noca_1797 Noca_1828 Noca_2764 Noca_4142
TFU: Tfu_1520 Tfu_2394
FRA: Francci3_3687
FRE: Franean1_1044 Franean1_2711 Franean1_2726 Franean1_3929 Franean1_4037 Franean1_4577
FAL: FRAAL2514 FRAAL2618 FRAAL5910(atoB)
ACE: Acel_0626 Acel_0672
SEN: SACE_1192(mmgA) SACE_2736(fadA6) SACE_4011(catF) SACE_6236(fadA4)
STP: Strop_3610
SAQ: Sare_1316 Sare_3991
RXY: Rxyl_1582 Rxyl_1842 Rxyl_2389 Rxyl_2530
FNU: FN0495
BGA: BG0110(fadA)
BAF: BAPKO_0110(fadA)
LIL: LA0457(thiL1) LA0828(thiL2) LA4139(fadA)
LIC: LIC10396(phbA)
LBJ: LBJ_2862(paaJ-4)
LBL: LBL_0209(paaJ-4)
SYN: slr1993(phaA)
SRU: SRU_1211(atoB) SRU_1547
CHU: CHU_1910(atoB)
GFO: GFO_1507(atoB)
FJO: Fjoh_4612
FPS: FP0770 FP1586 FP1725
RRS: RoseRS_3911 RoseRS_4348
RCA: Rcas_0702 Rcas_3206
HAU: Haur_0522
DRA: DR_1072 DR_1428 DR_1960 DR_2480 DR_A0053
DGE: Dgeo_0755 Dgeo_1305 Dgeo_1441 Dgeo_1883
TTH: TTC0191 TTC0330
TTJ: TTHA0559
TME: Tmel_1134
FNO: Fnod_0314
PMO: Pmob_0515
HMA: rrnAC0896(acaB3) rrnAC2815(aca2) rrnAC3497(yqeF) rrnB0240(aca1) rrnB0242(acaB2) rrnB0309(acaB1)
TAC: Ta0582
TVO: TVN0649
PTO: PTO1505
APE: APE_2108
SSO: SSO2377(acaB-4)
STO: ST0514
SAI: Saci_0963 Saci_1361(acaB1)
MSE: Msed_0656
PAI: PAE1220
PIS: Pisl_0029 Pisl_1301
PCL: Pcal_0781
PAS: Pars_0309 Pars_1071
CMA: Cmaq_1941
例示的なHMG−CoAシンターゼ核酸およびポリペプチド
HSA: 3157(HMGCS1) 3158(HMGCS2)
PTR: 457169(HMGCS2) 461892(HMGCS1)
MCC: 702553(HMGCS1) 713541(HMGCS2)
MMU: 15360(Hmgcs2) 208715(Hmgcs1)
RNO: 24450(Hmgcs2) 29637(Hmgcs1)
CFA: 479344(HMGCS1) 607923(HMGCS2)
BTA: 407767(HMGCS1)
SSC: 397673(CH242-38B5.1)
GGA: 396379(HMGCS1)
XLA: 380091(hmgcs1) 447204(MGC80816)
DRE: 394060(hmgcs1)
SPU: 578259(LOC578259)
DME: Dmel_CG4311(Hmgs)
CEL: F25B4.6
ATH: AT4G11820(BAP1)
OSA: 4331418 4347614
CME: CMM189C
SCE: YML126C(ERG13)
AGO: AGOS_ADL356C
PIC: PICST_83020
CAL: CaO19_7312(CaO19.7312)
CGR: CAGL0H04081g
SPO: SPAC4F8.14c(hcs)
MGR: MGG_01026
ANI: AN4923.2
AFM: AFUA_3G10660 AFUA_8G07210
AOR: AO090003000611 AO090010000487
CNE: CNC05080 CNG02670
UMA: UM05362.1
ECU: ECU10_0510
DDI: DDBDRAFT_0217522 DDB_0219924(hgsA)
TET: TTHERM_00691190
TBR: Tb927.8.6110
YPE: YPO1457
YPK: y2712(pksG)
YPM: YP_1349(pksG)
YPA: YPA_0750
YPN: YPN_2521
YPP: YPDSF_1517
YPS: YPTB1475
CBD: COXBU7E912_1931
TCX: Tcr_1719
DNO: DNO_0799
BMA: BMAA1212
BPS: BPSS1002
BPM: BURPS1710b_A2613
BPL: BURPS1106A_A1384
BPD: BURPS668_A1470
BTE: BTH_II1670
MXA: MXAN_3948(tac) MXAN_4267(mvaS)
BSU: BG10926(pksG)
OIH: OB2248
SAU: SA2334(mvaS)
SAV: SAV2546(mvaS)
SAM: MW2467(mvaS)
SAR: SAR2626(mvaS)
SAS: SAS2432
SAC: SACOL2561
SAB: SAB2420(mvaS)
SAA: SAUSA300_2484
SAO: SAOUHSC_02860
SAJ: SaurJH9_2569
SAH: SaurJH1_2622
SEP: SE2110
SER: SERP2122
SHA: SH0508(mvaS)
SSP: SSP0324
LMO: lmo1415
LMF: LMOf2365_1434(mvaS)
LIN: lin1454
LWE: lwe1432(mvaS)
LLA: L13187(hmcM)
LLC: LACR_1666
LLM: llmg_0929(hmcM)
SPY: SPy_0881(mvaS.2)
SPZ: M5005_Spy_0687(mvaS.1)
SPM: spyM18_0942(mvaS2)
SPG: SpyM3_0600(mvaS.2)
SPS: SPs1253
SPH: MGAS10270_Spy0745(mvaS1)
SPI: MGAS10750_Spy0779(mvaS1)
SPJ: MGAS2096_Spy0759(mvaS1)
SPK: MGAS9429_Spy0743(mvaS1)
SPF: SpyM51121(mvaS)
SPA: M6_Spy0704
SPB: M28_Spy0667(mvaS.1)
SPN: SP_1727
SPR: spr1571(mvaS)
SPD: SPD_1537(mvaS)
SAG: SAG1316
SAN: gbs1386
SAK: SAK_1347
SMU: SMU.943c
STC: str0577(mvaS)
STL: stu0577(mvaS)
STE: STER_0621
SSA: SSA_0338(mvaS)
SSU: SSU05_1641
SSV: SSU98_1652
SGO: SGO_0244
LPL: lp_2067(mvaS)
LJO: LJ1607
LAC: LBA0628(hmcS)
LSA: LSA1484(mvaS)
LSL: LSL_0526
LDB: Ldb0881(mvaS)
LBU: LBUL_0806
LBR: LVIS_1363
LCA: LSEI_1785
LGA: LGAS_1372
LRE: Lreu_0676
PPE: PEPE_0868
EFA: EF1363
OOE: OEOE_0968
LME: LEUM_1184
NFA: nfa22120
SEN: SACE_4570(pksG)
BBU: BB0683
BGA: BG0706
BAF: BAPKO_0727
FJO: Fjoh_0678
HAL: VNG1615G(mvaB)
HMA: rrnAC1740(mvaS)
HWA: HQ2868A(mvaB)
NPH: NP2608A(mvaB_1) NP4836A(mvaB_2)
例示的なヒドロキシメチルグルタリル−CoAレダクターゼ核酸およびポリペプチド
HSA: 3156(HMGCR)
PTR: 471516(HMGCR)
MCC: 705479(HMGCR)
MMU: 15357(Hmgcr)
RNO: 25675(Hmgcr)
CFA: 479182(HMGCR)
BTA: 407159(HMGCR)
GGA: 395145(RCJMB04_14m24)
SPU: 373355(LOC373355)
DME: Dmel_CG10367(Hmgcr)
CEL: F08F8.2
OSA: 4347443
SCE: YLR450W(HMG2) YML075C(HMG1)
AGO: AGOS_AER152W
CGR: CAGL0L11506g
SPO: SPCC162.09c(hmg1)
ANI: AN3817.2
AFM: AFUA_1G11230 AFUA_2G03700
AOR: AO090103000311 AO090120000217
CNE: CNF04830
UMA: UM03014.1
ECU: ECU10_1720
DDI: DDB_0191125(hmgA) DDB_0215357(hmgB)
TBR: Tb927.6.4540
TCR: 506831.40 509167.20
LMA: LmjF30.3190
VCH: VCA0723
VCO: VC0395_0662
VVU: VV2_0117
VVY: VVA0625
VPA: VPA0968
VFI: VFA0841
PAT: Patl_0427
CBU: CBU_0030 CBU_0610
CBD: COXBU7E912_0151 COXBU7E912_0622(hmgA)
TCX: Tcr_1717
DNO: DNO_0797
CVI: CV_1806
SUS: Acid_5728 Acid_6132
SAU: SA2333(mvaA)
SAV: SAV2545(mvaA)
SAM: MW2466(mvaA)
SAB: SAB2419c(mvaA)
SEP: SE2109
LWE: lwe0819(mvaA)
LLA: L10433(mvaA)
LLC: LACR_1664
LLM: llmg_0931(mvaA)
SPY: SPy_0880(mvaS.1)
SPM: spyM18_0941(mvaS1)
SPG: SpyM3_0599(mvaS.1)
SPS: SPs1254
SPH: MGAS10270_Spy0744
SPI: MGAS10750_Spy0778
SPJ: MGAS2096_Spy0758
SPK: MGAS9429_Spy0742
SPA: M6_Spy0703
SPN: SP_1726
SAG: SAG1317
SAN: gbs1387
STC: str0576(mvaA)
STL: stu0576(mvaA)
STE: STER_0620
SSA: SSA_0337(mvaA)
LPL: lp_0447(mvaA)
LJO: LJ1608
LSL: LSL_0224
LBR: LVIS_0450
LGA: LGAS_1373
EFA: EF1364
NFA: nfa22110
BGA: BG0708(mvaA)
SRU: SRU_2422
FPS: FP2341
MMP: MMP0087(hmgA)
MMQ: MmarC5_1589
MAC: MA3073(hmgA)
MBA: Mbar_A1972
MMA: MM_0335
MBU: Mbur_1098
MHU: Mhun_3004
MEM: Memar_2365
MBN: Mboo_0137
MTH: MTH562
MST: Msp_0584(hmgA)
MSI: Msm_0227
MKA: MK0355(HMG1)
AFU: AF1736(mvaA)
HAL: VNG1875G(mvaA)
HMA: rrnAC3412(mvaA)
HWA: HQ3215A(hmgR)
NPH: NP0368A(mvaA_2) NP2422A(mvaA_1)
TAC: Ta0406m
TVO: TVN1168
PTO: PTO1143
PAB: PAB2106(mvaA)
PFU: PF1848
TKO: TK0914
RCI: RCIX1027(hmgA) RCIX376(hmgA)
APE: APE_1869
IHO: Igni_0476
HBU: Hbut_1531
SSO: SSO0531
STO: ST1352
SAI: Saci_1359
PAI: PAE2182
PIS: Pisl_0814
PCL: Pcal_1085
PAS: Pars_0796
例示的なメバロン酸キナーゼ核酸およびポリペプチド
HSA: 4598(MVK)
MCC: 707645(MVK)
MMU: 17855(Mvk)
RNO: 81727(Mvk)
CFA: 486309(MVK)
BTA: 505792(MVK)
GGA: 768555(MVK)
DRE: 492477(zgc:103473)
SPU: 585785(LOC585785)
DME: Dmel_CG33671
OSA: 4348331
SCE: YMR208W(ERG12)
AGO: AGOS_AER335W
PIC: PICST_40742(ERG12)
CGR: CAGL0F03861g
SPO: SPAC13G6.11c
MGR: MGG_06946
ANI: AN3869.2
AFM: AFUA_4G07780
AOR: AO090023000793
CNE: CNK01740
ECU: ECU09_1780
DDI: DDBDRAFT_0168621
TET: TTHERM_00637680
TBR: Tb927.4.4070
TCR: 436521.9 509237.10
LMA: LmjF31.0560
CBU: CBU_0608 CBU_0609
CBD: COXBU7E912_0620(mvk)
LPN: lpg2039
LPF: lpl2017
LPP: lpp2022
BBA: Bd1027(lmbP) Bd1630(mvk)
MXA: MXAN_5019(mvk)
OIH: OB0225
SAU: SA0547(mvaK1)
SAV: SAV0590(mvaK1)
SAM: MW0545(mvaK1)
SAR: SAR0596(mvaK1)
SAS: SAS0549
SAC: SACOL0636(mvk)
SAB: SAB0540(mvaK1)
SAA: SAUSA300_0572(mvk)
SAO: SAOUHSC_00577
SEP: SE0361
SER: SERP0238(mvk)
SHA: SH2402(mvaK1)
SSP: SSP2122
LMO: lmo0010
LMF: LMOf2365_0011
LIN: lin0010
LWE: lwe0011(mvk)
LLA: L7866(yeaG)
LLC: LACR_0454
LLM: llmg_0425(mvk)
SPY: SPy_0876(mvaK1)
SPZ: M5005_Spy_0682(mvaK1)
SPM: spyM18_0937(mvaK1)
SPG: SpyM3_0595(mvaK1)
SPS: SPs1258
SPH: MGAS10270_Spy0740(mvaK1)
SPI: MGAS10750_Spy0774(mvaK1)
SPJ: MGAS2096_Spy0753(mvaK1)
SPK: MGAS9429_Spy0737(mvaK1)
SPF: SpyM51126(mvaK1)
SPA: M6_Spy0699
SPB: M28_Spy0662(mvaK1)
SPN: SP_0381
SPR: spr0338(mvk)
SPD: SPD_0346(mvk)
SAG: SAG1326
SAN: gbs1396
SAK: SAK_1357(mvk)
SMU: SMU.181
STC: str0559(mvaK1)
STL: stu0559(mvaK1)
STE: STER_0598
SSA: SSA_0333(mvaK1)
SSU: SSU05_0289
SSV: SSU98_0285
SGO: SGO_0239(mvk)
LPL: lp_1735(mvaK1)
LJO: LJ1205
LAC: LBA1167(mvaK)
LSA: LSA0908(mvaK1)
LSL: LSL_0685(eRG)
LDB: Ldb0999(mvk)
LBU: LBUL_0906
LBR: LVIS_0858
LCA: LSEI_1491
LGA: LGAS_1033
LRE: Lreu_0915
PPE: PEPE_0927
EFA: EF0904(mvk)
OOE: OEOE_1100
LME: LEUM_1385
NFA: nfa22070
BGA: BG0711
BAF: BAPKO_0732
FPS: FP0313
MMP: MMP1335
MAE: Maeo_0775
MAC: MA0602(mvk)
MBA: Mbar_A1421
MMA: MM_1762
MBU: Mbur_2395
MHU: Mhun_2890
MEM: Memar_1812
MBN: Mboo_2213
MST: Msp_0858(mvk)
MSI: Msm_1439
MKA: MK0993(ERG12)
HAL: VNG1145G(mvk)
HMA: rrnAC0077(mvk)
HWA: HQ2925A(mvk)
NPH: NP2850A(mvk)
PTO: PTO1352
PHO: PH1625
PAB: PAB0372(mvk)
PFU: PF1637(mvk)
TKO: TK1474
RCI: LRC399(mvk)
APE: APE_2439
HBU: Hbut_0877
SSO: SSO0383
STO: ST2185
SAI: Saci_2365(mvk)
MSE: Msed_1602
PAI: PAE3108
PIS: Pisl_0467
PCL: Pcal_1835
例示的なホスホメバロン酸キナーゼ核酸およびポリペプチド
HSA: 10654(PMVK)
PTR: 457350(PMVK)
MCC: 717014(PMVK)
MMU: 68603(Pmvk)
CFA: 612251(PMVK)
BTA: 513533(PMVK)
DME: Dmel_CG10268
ATH: AT1G31910
OSA: 4332275
SCE: YMR220W(ERG8)
AGO: AGOS_AER354W
PIC: PICST_52257(ERG8)
CGR: CAGL0F03993g
SPO: SPAC343.01c
MGR: MGG_05812
ANI: AN2311.2
AFM: AFUA_5G10680
AOR: AO090010000471
CNE: CNM00100
UMA: UM00760.1
DDI: DDBDRAFT_0184512
TBR: Tb09.160.3690
TCR: 507913.20 508277.140
LMA: LmjF15.1460
MXA: MXAN_5017
OIH: OB0227
SAU: SA0549(mvaK2)
SAV: SAV0592(mvaK2)
SAM: MW0547(mvaK2)
SAR: SAR0598(mvaK2)
SAS: SAS0551
SAC: SACOL0638
SAB: SAB0542(mvaK2)
SAA: SAUSA300_0574
SAO: SAOUHSC_00579
SAJ: SaurJH9_0615
SEP: SE0363
SER: SERP0240
SHA: SH2400(mvaK2)
SSP: SSP2120
LMO: lmo0012
LMF: LMOf2365_0013
LIN: lin0012
LWE: lwe0013
LLA: L10014(yebA)
LLC: LACR_0456
LLM: llmg_0427
SPY: SPy_0878(mvaK2)
SPZ: M5005_Spy_0684(mvaK2)
SPM: spyM18_0939
SPG: SpyM3_0597(mvaK2)
SPS: SPs1256
SPH: MGAS10270_Spy0742(mvaK2)
SPI: MGAS10750_Spy0776(mvaK2)
SPJ: MGAS2096_Spy0755(mvaK2)
SPK: MGAS9429_Spy0739(mvaK2)
SPF: SpyM51124(mvaK2)
SPA: M6_Spy0701
SPB: M28_Spy0664(mvaK2)
SPN: SP_0383
SPR: spr0340(mvaK2)
SPD: SPD_0348(mvaK2)
SAG: SAG1324
SAN: gbs1394
SAK: SAK_1355
SMU: SMU.938
STC: str0561(mvaK2)
STL: stu0561(mvaK2)
STE: STER_0600
SSA: SSA_0335(mvaK2)
SSU: SSU05_0291
SSV: SSU98_0287
SGO: SGO_0241
LPL: lp_1733(mvaK2)
LJO: LJ1207
LAC: LBA1169
LSA: LSA0906(mvaK2)
LSL: LSL_0683
LDB: Ldb0997(mvaK)
LBU: LBUL_0904
LBR: LVIS_0860
LCA: LSEI_1092
LGA: LGAS_1035
LRE: Lreu_0913
PPE: PEPE_0925
EFA: EF0902
NFA: nfa22090
BGA: BG0710
BAF: BAPKO_0731
NPH: NP2852A
SSO: SSO2988
STO: ST0978
SAI: Saci_1244
例示的なジホスホメバロン酸デカルボキシラーゼ核酸およびポリペプチド
HSA: 4597(MVD)
PTR: 468069(MVD)
MCC: 696865(MVD)
MMU: 192156(Mvd)
RNO: 81726(Mvd)
CFA: 489663(MVD)
GGA: 425359(MVD)
DME: Dmel_CG8239
SCE: YNR043W(MVD1)
AGO: AGOS_AGL232C
PIC: PICST_90752
CGR: CAGL0C03630g
SPO: SPAC24C9.03
MGR: MGG_09750
ANI: AN4414.2
AFM: AFUA_4G07130
AOR: AO090023000862
CNE: CNL04950
UMA: UM05179.1
DDI: DDBDRAFT_0218058
TET: TTHERM_00849200
TBR: Tb10.05.0010 Tb10.61.2745
TCR: 507993.330 511281.40
LMA: LmjF18.0020
CBU: CBU_0607(mvaD)
CBD: COXBU7E912_0619(mvaD)
LPN: lpg2040
LPF: lpl2018
LPP: lpp2023
TCX: Tcr_1734
DNO: DNO_0504(mvaD)
BBA: Bd1629
MXA: MXAN_5018(mvaD)
OIH: OB0226
SAU: SA0548(mvaD)
SAV: SAV0591(mvaD)
SAM: MW0546(mvaD)
SAR: SAR0597(mvaD)
SAS: SAS0550
SAC: SACOL0637(mvaD)
SAB: SAB0541(mvaD)
SAA: SAUSA300_0573(mvaD)
SAO: SAOUHSC_00578
SAJ: SaurJH9_0614
SAH: SaurJH1_0629
SEP: SE0362
SER: SERP0239(mvaD)
SHA: SH2401(mvaD)
SSP: SSP2121
LMO: lmo0011
LMF: LMOf2365_0012(mvaD)
LIN: lin0011
LWE: lwe0012(mvaD)
LLA: L9089(yeaH)
LLC: LACR_0455
LLM: llmg_0426(mvaD)
SPY: SPy_0877(mvaD)
SPZ: M5005_Spy_0683(mvaD)
SPM: spyM18_0938(mvd)
SPG: SpyM3_0596(mvaD)
SPS: SPs1257
SPH: MGAS10270_Spy0741(mvaD)
SPI: MGAS10750_Spy0775(mvaD)
SPJ: MGAS2096_Spy0754(mvaD)
SPK: MGAS9429_Spy0738(mvaD)
SPF: SpyM51125(mvaD)
SPA: M6_Spy0700
SPB: M28_Spy0663(mvaD)
SPN: SP_0382
SPR: spr0339(mvd1)
SPD: SPD_0347(mvaD)
SAG: SAG1325(mvaD)
SAN: gbs1395
SAK: SAK_1356(mvaD)
SMU: SMU.937
STC: str0560(mvaD)
STL: stu0560(mvaD)
STE: STER_0599
SSA: SSA_0334(mvaD)
SSU: SSU05_0290
SSV: SSU98_0286
SGO: SGO_0240(mvaD)
LPL: lp_1734(mvaD)
LJO: LJ1206
LAC: LBA1168(mvaD)
LSA: LSA0907(mvaD)
LSL: LSL_0684
LDB: Ldb0998(mvaD)
LBU: LBUL_0905
LBR: LVIS_0859
LCA: LSEI_1492
LGA: LGAS_1034
LRE: Lreu_0914
PPE: PEPE_0926
EFA: EF0903(mvaD)
LME: LEUM_1386
NFA: nfa22080
BBU: BB0686
BGA: BG0709
BAF: BAPKO_0730
GFO: GFO_3632
FPS: FP0310(mvaD)
HAU: Haur_1612
HAL: VNG0593G(dmd)
HMA: rrnAC1489(dmd)
HWA: HQ1525A(mvaD)
NPH: NP1580A(mvaD)
PTO: PTO0478 PTO1356
SSO: SSO2989
STO: ST0977
SAI: Saci_1245(mvd)
MSE: Msed_1576
例示的なイソペンテニルリン酸キナーゼ(IPK)核酸およびポリペプチド
メタノバクテリウム・テルモアウトトロフィクムgi|2621082
メタノコックス・ヤンナスキイDSM 2661 gi|1590842 ;
メタノカルドコックス・ヤンナスキイgi|1590842
メタノテルモバクテル・テルモアウトトロフィクムgi|2621082
ピクロフィルス・トルリヅスDSM9790 (IG-57) gi|48477569
ピロコックス・アビシイgi|14520758
ピロコックス・ホリコシイOT3 gi|3258052
アルカエログロブス・フンギヅスDSM4304 gi|2648231
例示的なイソペンテニル-二リン酸デルタ-イソメラーゼ(IDI) 核酸およびポリペプチド
HSA: 3422(IDI1) 91734(IDI2)
PTR: 450262(IDI2) 450263(IDI1)
MCC: 710052(LOC710052) 721730(LOC721730)
MMU: 319554(Idi1)
RNO: 89784(Idi1)
GGA: 420459(IDI1)
XLA: 494671(LOC494671)
XTR: 496783(idi2)
SPU: 586184(LOC586184)
CEL: K06H7.9(idi-1)
ATH: AT3G02780(IPP2)
OSA: 4338791 4343523
CME: CMB062C
SCE: YPL117C(IDI1)
AGO: AGOS_ADL268C
PIC: PICST_68990(IDI1)
CGR: CAGL0J06952g
SPO: SPBC106.15(idi1)
ANI: AN0579.2
AFM: AFUA_6G11160
AOR: AO090023000500
CNE: CNA02550
UMA: UM04838.1
ECU: ECU02_0230
DDI: DDB_0191342(ipi)
TET: TTHERM_00237280 TTHERM_00438860
TBR: Tb09.211.0700
TCR: 408799.19 510431.10
LMA: LmjF35.5330
EHI: 46.t00025
ECO: b2889(idi)
ECJ: JW2857(idi)
ECE: Z4227
ECS: ECs3761
ECC: c3467
ECI: UTI89_C3274
ECP: ECP_2882
ECV: APECO1_3638
ECW: EcE24377A_3215(idi)
ECX: EcHS_A3048
STY: STY3195
STT: t2957
SPT: SPA2907(idi)
SEC: SC2979(idi)
STM: STM3039(idi)
SFL: SF2875(idi)
SFX: S3074
SFV: SFV_2937
SSN: SSON_3042 SSON_3489(yhfK)
SBO: SBO_3103
SDY: SDY_3193
ECA: ECA2789
PLU: plu3987
ENT: Ent638_3307
SPE: Spro_2201
VPA: VPA0278
VFI: VF0403
PPR: PBPRA0469(mvaD)
PEN: PSEEN4850
CBU: CBU_0607(mvaD)
CBD: COXBU7E912_0619(mvaD)
LPN: lpg2051
LPF: lpl2029
LPP: lpp2034
TCX: Tcr_1718
HHA: Hhal_1623
DNO: DNO_0798
EBA: ebA5678 p2A143
DVU: DVU1679(idi)
DDE: Dde_1991
LIP: LI1134
BBA: Bd1626
AFW: Anae109_4082
MXA: MXAN_5021(fni)
RPR: RP452
RTY: RT0439(idi)
RCO: RC0744
RFE: RF_0785(fni)
RBE: RBE_0731(fni)
RAK: A1C_04190
RBO: A1I_04755
RCM: A1E_02555
RRI: A1G_04195
MLO: mlr6371
RET: RHE_PD00245(ypd00046)
XAU: Xaut_4134
SIL: SPO0131
SIT: TM1040_3442
RSP: RSP_0276
RSH: Rsph17029_1919
RSQ: Rsph17025_1019
JAN: Jann_0168
RDE: RD1_0147(idi)
DSH: Dshi_3527
BSU: BG11440(ypgA)
BAN: BA1520
BAR: GBAA1520
BAA: BA_2041
BAT: BAS1409
BCE: BC1499
BCA: BCE_1626
BCZ: BCZK1380(fni)
BCY: Bcer98_1222
BTK: BT9727_1381(fni)
BTL: BALH_1354
BLI: BL02217(fni)
BLD: BLi02426
BAY: RBAM_021020(fni)
BPU: BPUM_2020(fni)
OIH: OB0537
SAU: SA2136(fni)
SAV: SAV2346(fni)
SAM: MW2267(fni)
SAR: SAR2431(fni)
SAS: SAS2237
SAC: SACOL2341(fni)
SAB: SAB2225c(fni)
SAA: SAUSA300_2292(fni)
SAO: SAOUHSC_02623
SEP: SE1925
SER: SERP1937(fni-2)
SHA: SH0712(fni)
SSP: SSP0556
LMO: lmo1383
LMF: LMOf2365_1402(fni)
LIN: lin1420
LWE: lwe1399(fni)
LLA: L11083(yebB)
LLC: LACR_0457
LLM: llmg_0428(fni)
SPY: SPy_0879
SPZ: M5005_Spy_0685
SPM: spyM18_0940
SPG: SpyM3_0598
SPS: SPs1255
SPH: MGAS10270_Spy0743
SPI: MGAS10750_Spy0777
SPJ: MGAS2096_Spy0756
SPK: MGAS9429_Spy0740
SPF: SpyM51123(fni)
SPA: M6_Spy0702
SPB: M28_Spy0665
SPN: SP_0384
SPR: spr0341(fni)
SPD: SPD_0349(fni)
SAG: SAG1323
SAN: gbs1393
SAK: SAK_1354(fni)
SMU: SMU.939
STC: str0562(idi)
STL: stu0562(idi)
STE: STER_0601
SSA: SSA_0336
SGO: SGO_0242
LPL: lp_1732(idi1)
LJO: LJ1208
LAC: LBA1171
LSA: LSA0905(idi)
LSL: LSL_0682
LDB: Ldb0996(fni)
LBU: LBUL_0903
LBR: LVIS_0861
LCA: LSEI_1493
LGA: LGAS_1036
LRE: Lreu_0912
EFA: EF0901
OOE: OEOE_1103
STH: STH1674
CBE: Cbei_3081
DRM: Dred_0474
SWO: Swol_1341
MTA: Moth_1328
MTU: Rv1745c(idi)
MTC: MT1787(idi)
MBO: Mb1774c(idi)
MBB: BCG_1784c(idi)
MPA: MAP3079c
MAV: MAV_3894(fni)
MSM: MSMEG_1057(fni) MSMEG_2337(fni)
MUL: MUL_0380(idi2)
MVA: Mvan_1582 Mvan_2176
MGI: Mflv_1842 Mflv_4187
MMC: Mmcs_1954
MKM: Mkms_2000
MJL: Mjls_1934
CGL: NCgl2223(cgl2305)
CGB: cg2531(idi)
CEF: CE2207
CDI: DIP1730(idi)
NFA: nfa19790 nfa22100
RHA: RHA1_ro00239
SCO: SCO6750(SC5F2A.33c)
SMA: SAV1663(idi)
LXX: Lxx23810(idi)
CMI: CMM_2889(idiA)
AAU: AAur_0321(idi)
PAC: PPA2115
FRA: Francci3_4188
FRE: Franean1_5570
FAL: FRAAL6504(idi)
KRA: Krad_3991
SEN: SACE_2627(idiB_2) SACE_5210(idi)
STP: Strop_4438
SAQ: Sare_4564 Sare_4928
RXY: Rxyl_0400
BBU: BB0684
BGA: BG0707
SYN: sll1556
SYC: syc2161_c
SYF: Synpcc7942_1933
CYA: CYA_2395(fni)
CYB: CYB_2691(fni)
TEL: tll1403
ANA: all4591
AVA: Ava_2461 Ava_B0346
TER: Tery_1589
SRU: SRU_1900(idi)
CHU: CHU_0674(idi)
GFO: GFO_2363(idi)
FJO: Fjoh_0269
FPS: FP1792(idi)
CTE: CT0257
CCH: Cag_1445
CPH: Cpha266_0385
PVI: Cvib_1545
PLT: Plut_1764
RRS: RoseRS_2437
RCA: Rcas_2215
HAU: Haur_4687
DRA: DR_1087
DGE: Dgeo_1381
TTH: TT_P0067
TTJ: TTHB110
MJA: MJ0862
MMP: MMP0043
MMQ: MmarC5_1637
MMX: MmarC6_0906
MMZ: MmarC7_1040
MAE: Maeo_1184
MVN: Mevan_1058
MAC: MA0604(idi)
MBA: Mbar_A1419
MMA: MM_1764
MBU: Mbur_2397
MTP: Mthe_0474
MHU: Mhun_2888
MLA: Mlab_1665
MEM: Memar_1814
MBN: Mboo_2211
MTH: MTH48
MST: Msp_0856(fni)
MSI: Msm_1441
MKA: MK0776(lldD)
AFU: AF2287
HAL: VNG1818G(idi) VNG6081G(crt_1) VNG6445G(crt_2) VNG7060 VNG7149
HMA: rrnAC3484(idi)
HWA: HQ2772A(idiA) HQ2847A(idiB)
NPH: NP0360A(idiB_1) NP4826A(idiA) NP5124A(idiB_2)
TAC: Ta0102
TVO: TVN0179
PTO: PTO0496
PHO: PH1202
PAB: PAB1662
PFU: PF0856
TKO: TK1470
RCI: LRC397(fni)
APE: APE_1765.1
SMR: Smar_0822
IHO: Igni_0804
HBU: Hbut_0539
SSO: SSO0063
STO: ST2059
SAI: Saci_0091
MSE: Msed_2136
PAI: PAE0801
PIS: Pisl_1093
PCL: Pcal_0017
PAS: Pars_0051
TPE: Tpen_0272
例示的なイソプレンシンターゼ 核酸およびポリペプチド
Genbankアクセッション番号
AY341431
AY316691
AY279379
AJ457070
AY182241