(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記のようにテーブルタグによる表として表示された番組表は、スマートフォン(以下「スマホ」とも呼ぶ)やタブレットPCといった携帯端末において限られたサイズの画面に表示したり、PCでも小さなウィンドウに表示する場合、縦横とも表示サイズに収まらず、表の一部が表示される。この場合、ブラウザのスクロールバーが表示されるため表示面積が狭くなり、また、番組表の見出しがスクロールにより表示範囲外に位置すると確認できないという問題があった。
【0007】
テーブルタグを用いる他の態様として、ユーザのスクロール操作に応じ端末側で随時、番組表のうち表示範囲にあたる部分のみを、表示範囲の端に見出しを含む形でレンダリング等により表示し直すことも考えられる。この場合、スクロールバー表示は不要となるが、スクロール操作のたびに対象とするテーブルタグの範囲や位置を全部ずらす形でレンダリングをやり直すことになり、限られた処理能力の端末において円滑なスクロールが不可能という問題があった。
【0008】
また、上記特許文献1でも、テーブルタグの使用自体に起因する上記の各問題を解決することはできなかった。
【0009】
上記の課題に対し、本発明の目的は、マークアップ言語を用いながら、限られた処理能力でも円滑に表をスクロールできる見やすいウェブ表示を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的をふまえ、本発明の一態様(1)の情報処理装置は、それぞれ、複数の対象のいずれかと、開始時刻からの時間と、内容を表す文字列と、を含む一又は二以上の内容要素をデータとして取得する取得手段と、マークアップ言語のスクリプトで描画命令を用いて、前記対象と、開始時刻からの時間と、内容を表す文字列と、に対応する内容要素ごとに、対応する前記対象に応じた前記横幅及び対応する前記時間に応じた高さの矩形を繰り返し描画し、対応する前記内容を表す文字列を前記矩形内に描画することにより、内容の画像を作成する内容画像作成手段と、作成された前記内容の画像を表示することにより表を表示する表示手段と、マークアップ言語のスクリプトを用いることにより、表示されている前記内容の画像に対するスクロール操作を受け付け、表示されている前記内容の画像を、受け付けられた前記スクロール操作に応じてスクロール表示させるスクロール手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明の他の態様(5)である情報処理方法は、上記態様を方法のカテゴリで捉えたもので、それぞれ、複数の対象のいずれかと、開始時刻からの時間と、内容を表す文字列と、を含む一又は二以上の内容要素をデータとして取得する取得処理と、マークアップ言語のスクリプトで描画命令を用いて、前記対象と、開始時刻からの時間と、内容を表す文字列と、に対応する内容要素ごとに、対応する前記対象に応じた前記横幅及び対応する前記時間に応じた高さの矩形を繰り返し描画し、対応する前記内容を表す文字列を前記矩形内に描画することにより、内容の画像を作成する内容画像作成手段と、作成された前記内容の画像を表示することにより表を表示する表示処理と、マークアップ言語のスクリプトを用いることにより、表示されている前記内容の画像に対するスクロール操作を受け付け、表示されている前記内容の画像を、受け付けられた前記スクロール操作に応じてスクロール表示させるスクロール処理と、をコンピュータが実行することを特徴とする。
【0012】
本発明の他の態様(6)であるコンピュータプログラムは、上記態様を方法のカテゴリで捉えたもので、コンピュータを制御することにより、それぞれ、複数の対象のいずれかと、開始時刻からの時間と、内容を表す文字列と、を含む一又は二以上の内容要素をデータとして取得させ、マークアップ言語のスクリプトで描画命令を用いて、前記対象と、開始時刻からの時間と、内容を表す文字列と、に対応する内容要素ごとに、対応する前記対象に応じた前記横幅及び対応する前記時間に応じた高さの矩形を繰り返し描画し、対応する前記内容を表す文字列を前記矩形内に描画することにより、内容の画像を作成する内容画像作成手段と、作成された前記内容の画像を表示することにより表を表示させ、マークアップ言語のスクリプトを用いることにより、表示されている前記内容の画像に対するスクロール操作を受け付け、表示されている前記内容の画像を、受け付けられた前記スクロール操作に応じてスクロール表示させることを特徴とする。
【0013】
本発明の他の態様(2)は、上記いずれかの態様において、マークアップ言語のスクリプトで描画命令を用いて、時刻に応じた高さの第2の矩形を繰り返し描画し、対応する前記時刻を表す文字列を前記第2の矩形内に描画することにより、時刻の見出し画像を作成する時刻画像作成手段と、マークアップ言語のスクリプトで描画命令を用いて、前記対象に応じた横幅の第1の矩形を対象の数だけ繰り返し描画し、対応する前記対象を表す文字列を前記第1の矩形内に描画することにより、対象の見出し画像を作成する対象画像作成手段と、を備え、前記内容画像作成手段は、マークアップ言語のスクリプトで描画命令を用いて、前記対象と、開始時刻からの時間と、内容を表す文字列と、に対応する内容要素ごとに、対応する前記対象に応じた前記横幅及び対応する前記時間に応じた高さの第3の矩形を繰り返し描画し、対応する前記内容を表す文字列を前記第3の矩形内に描画することにより、内容の画像を作成し、前記表示手段は、作成された前記対象の見出し画像と、作成された前記時刻の見出し画像と、作成された前記内容の画像と、を対応する位置関係で表示することにより表を表示し、前記スクロール手段は、マークアップ言語のスクリプトを用いることにより、表示されているいずれかの前記画像に対するスクロール操作を受け付け、表示されている前記内容の画像と、表示されている前記対象の見出し画像と、表示されている前記時刻の見出し画像と、を、受け付けられた前記スクロール操作に応じてスクロール表示させることを特徴とする。
【0014】
本発明の他の態様(3)は、上記いずれかの態様において、前記表はテレビジョンの番組表であり、前記対象はテレビジョンのチャンネルであり、前記内容要素は放送番組であり、前記内容を表す文字列は、前記放送番組のタイトルであり、前記放送番組を表す前記内容要素に対して所定の選択操作を受け付け、その放送番組に予め対応付けられている詳細情報を前記番組表にオーバーラップ表示する詳細表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
本発明の他の態様(4)は、上記いずれかの態様において、前記表の表示倍率の変更操作を受け付ける変更受付手段と、受け付けられた前記変更操作による前記表示倍率に応じた前記対象の見出し画像と、前記時刻の見出し画像と、前記内容の画像と、を取得する手段を備え、前記表示手段は、取得された前記対象の見出し画像と、前記時刻の見出し画像と、前記内容の画像と、を用いて前記表を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、マークアップ言語を用いながら、限られた処理能力でも円滑に表をスクロールできる見やすいウェブ表示を実現することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」と呼ぶ)について図に沿って例示する。なお、背景技術や課題などで既に述べた内容と共通の前提事項は適宜省略する。
【0019】
〔1.構成〕
本実施形態は、
図1の構成図に例示するような携帯端末1に関する。この携帯端末1はウェブブラウザBを備え、本実施形態では、このウェブブラウザBによりサーバSが提供するウェブアプリで表を画面に表示する例を示す。
【0020】
表は、表の内容となる要素(「内容要素」と呼ぶ)を表す矩形を縦横に順列させたもので、内容要素が順列する縦横の軸の一方(典型的には縦軸)は時刻であり、他方は「対象」と呼ぶこととする。ここでは、表はテレビジョンの番組表であり、対象はテレビジョンのチャンネルであり、内容要素は放送番組(単に「番組」とも呼ぶ)である。
【0021】
携帯端末1は、例えばスマートフォン、タブレットPC、携帯電話端末などの携帯情報端末で、コンピュータの構成として少なくとも、CPUなどの演算制御部6と、主メモリや補助記憶装置(例えばフラッシュメモリ他)等の記憶装置7と、通信ネットワークN(例えば、携帯電話、PHS、公衆無線LANなどの各種無線通信網、インターネットなど)との通信手段8(例えば、無線通信網との通信回路、無線LANアダプタなど)と、インストールされたアプリケーションプログラム(「アプリ」とも呼ぶ)を実行する基本ソフトウェア等の実行手段9と、を備える。
【0022】
また、携帯端末1は、上記のようなコンピュータの構成に加え、内蔵の充電池(バッテリー)の充放電を制御する充電池制御部3と、発呼や着呼のほか図示しない受話用スピーカや送話用マイクロホンなどの制御も行う通話制御部4と、GPS衛星電波の受信や現在位置の航法計算などを行うGPS部5と、を備える。また、携帯端末1は、タッチパネル機能付きの液晶や有機ELを用いた入出力手段である表示画面Gを備える。
【0023】
本実施形態において、携帯端末1は、ウェブブラウザBがサーバSから受信するウェブページ表示用データに含まれるスクリプトを実行することで、
図1に示す各手段などの要素(20、30ほか)を実現する。実現される要素のうち情報の記憶手段の態様は自由で、記憶装置7上のファイルなど任意のデータ形式で実現できるほか、ネットワーク・コンピューティング(クラウド)によるリモート記憶などでもよい。
【0024】
図2は、番組記憶手段25の一例を示す(後述)。また、記憶手段は、データの格納領域だけでなく、データの入出力や管理などの機能を含んでもよい。また、本出願に示す記憶手段の単位は説明上の便宜によるもので、適宜、構成を分けたり一体化できるほか、明示する記憶手段以外にも、各手段の処理データや処理結果などを記憶する記憶手段を適宜用いるものとする。
【0025】
なお、図中(例えば
図1)の矢印は、データや制御などの流れについて主要な方向を補助的に示すもので、他の流れを否定するものでも、方向の限定を意味するものでもない。例えばある方向のデータ取得の前後に、データ要求や確認応答(ACK)が逆方向に発生し得る。
【0026】
また、記憶手段以外の各手段は、以下に説明するような情報処理の機能・作用(例えば
図1)を実現・実行する処理手段であるが、これらは説明のために整理した機能単位であり、実際のハードウェア要素やソフトウェアモジュールとの一致は問わない。
【0027】
〔2.作用〕
上記のように構成された携帯端末1のユーザは、本実施形態におけるテレビ番組表を利用する場合、携帯端末1のウェブブラウザBにより、サーバSが所定のURLで提供するウェブページへアクセスする。そのウェブページは、マークアップ言語である例えばHTML5で記述され、その記述に含まれるスクリプトが携帯端末1のコンピュータとしての構成(特に演算制御部6)を制御することにより、
図2のフローチャートに示す処理手順を実現する。
【0028】
〔2−1.番組データの受信〕
この処理手順では、まず、取得手段24が、一又は二以上の番組のデータ(「番組データ」とも呼ぶこととする)を、サーバS又は他の所定のサーバから取得して番組記憶手段25に記憶させる(ステップS11)。番組毎の番組データは、それぞれ、放送されるチャンネルと、開始時刻からの時間と、内容を表す文字列(ここでは、番組のタイトル)と、を含むメタデータであり、動画データなど放送コンテンツ自体を意味するものではない。
【0029】
具体的には、番組データは例えば、文字列などの形で、識別ID、チャンネル番号、チャンネル名、放送日、放送開始時刻、放送時間の長さ(本実施形態では終了時刻で表す)、タイトル、詳細説明文、表示高さなどの項目を含む。
図2は、番組記憶手段25に記憶させた番組データの例である。但し、番組データは、HTMLファイルもしくはスクリプトの一部に予め記述しておくことで、取得(ステップS11)や番組記憶手段25に代えてもよい。
【0030】
〔2−2.画像の作成〕
そして、
図8の概念図に例示するように、本実施形態においてテレビ番組表の表示に用いる部品となる複数の画像、すなわち、時刻見出しTと、ch見出しCと、内容の画像Lと、を作成する。なお、
図8では簡略化のためチャンネルと時刻は少数ずつ示している。まず、時刻画像作成手段30は、マークアップ言語のスクリプトで描画命令を用いて、時刻の見出し画像T(以下「時刻見出しT」と呼ぶこととする)を作成する(ステップS12)。
【0031】
スクリプトは、例えばJavaScript(登録商標)などで記述する。スクリプトで用いる描画命令としては、例えばHTML5のcanvas要素に対するAPI(Application Program Interface)を用いる。
図4は、本実施形態におけるスクリプトの例の一部分であり、下線部は、
図8に示す各画像のサイズ(横縦の画素数)を指定している。
【0032】
そして、時刻画像作成手段30は、マークアップ言語のスクリプトで描画命令を用いて、1時間ごとに同じ高さの第1の矩形R1を縦に並ぶように繰り返し描画し、対応する時刻を表す文字列(「19」「20」など)を第1の矩形R1内に描画することにより、縦長の画像である時刻見出しTを作成する(ステップS12)。
図5は、時刻見出しTを作成する部分のスクリプトで、下線部は、24時間分を描画するループ制御の部分である。
【0033】
続いて、対象画像作成手段40は、マークアップ言語のスクリプトで描画命令を用いて、チャンネルごとに同じ横幅の第1の矩形R2(
図8)をチャンネルの数だけチャンネル順に水平に並ぶように繰り返し描画し、対応するチャンネルを表す文字列(チャンネル名など)を第1の矩形R2内に描画することにより、横長の画像であるチャンネルの見出し画像(以下「ch見出し」と呼ぶこととする)を作成する(ステップS13)。
図6は、ch見出しCを作成する部分のスクリプトである。
【0034】
さらに、内容画像作成手段50は、マークアップ言語のスクリプト(例えば
図7)で描画命令を用いて、チャンネルと、開始時刻からの時間と、内容を表す文字列と、に対応する番組ごとに、対応するチャンネルに応じた矩形R2の横幅及び対応する時間(すなわち放送時間)に応じた高さ(例えば1分あたり3ピクセルなど)の第3の矩形R3(
図8)を繰り返し描画し、番組に対応する内容を表す文字列として放送開始時刻や番組のタイトルを第3の矩形R3内に描画することにより、内容の画像Lを作成する(ステップS14)。内容の画像Lでは、ch見出しCと同じ並び順と横幅で、pチャンネルの番組ごとの矩形R3が縦(垂直方向)に帯状に並ぶ。
【0035】
図7に示すスクリプトは、制御変数iの外側ループでチャンネル、制御変数jの内側ループで番組データ(_si[i][j])ごとに第3の矩形R3を描画する部分で、前半の下線部は、番組ごとのタイトルの文字列を冒頭から所定長さ(95ピクセル)ごとに行(column[line])に区切り、後半の下線部はそれを行ごとに高さをずらしながら該当する第3の矩形R3に描画している。以降、スクリプトの例示は省略する。
【0036】
〔2−3.番組表の表示〕
そして、表示手段64は、
図8に例示したように作成された時刻見出しTと、作成されたch見出しCと、作成された内容の画像Lと、を対応する位置関係で表示することにより表を表示する(ステップS15)。
図9は、その表示例で、破線で示す携帯端末1の表示画面Gにテレビ番組表を表示している。
図9では、時刻見出しTと、ch見出しCと、内容の画像Lのうち表示画面Gに収まらず非表示の部分を説明のため半透過的に表現している。
【0037】
〔2−4.スクロール〕
そして、スクロール手段70は、マークアップ言語のスクリプトを用いることにより、表示されているいずれかの画像に対するスクロール操作を受け付けると(ステップS16:「YES」)、表示されている内容の画像と、表示されている時刻見出しと、表示されているch見出しと、を、受け付けられたスクロール操作に応じてスクロール表示させる(ステップS17)。
【0038】
スクロール表示は、例えば(
図9)、指Fなどによるドラッグ操作に応じて番組表の位置をリアルタイムに移動させることである。スクロールのためのドラッグ操作と、例えば詳細情報表示のためのタップ操作と区別するには、指による接触が開始された座標と終了した座標との距離が所定値以内で接触時間が所定値以内ならタップ、開始された座標と終了した座標との距離が所定値を超え接触時間が所定位置以上ならばドラッグ、のように判定する。
【0039】
そして、例えば、ユーザが指Fを
図9の矢印Aのように斜め左上方へドラッグした場合、内容の画像Lがそれに追従して左上方へ斜めにスクロールし
図10の状態となる。この際、内容の画像Lの移動と並行して、スクロールの動きのうち上下方向の成分に合わせて時刻見出しTが上方へスライド移動するとともに、ch見出しCも、スクロールの動きのうち左右方向の成分に合わせて左方へスライド移動する。
【0040】
このように各画像L、T、Cのうちそれぞれの移動後において表示画面Gに収まらない部分は、
図10で半透過的表現で示す位置関係となる。なお、スクロール以外の操作の一例として(
図10)、図示は省略するが、日付表示Dの部分をタップすれば最近の日付の一覧からメニュー選択により番組表を表示する対象の日付を変更できる。また、同様に、地域表示Rの部分をタップすれば、チャンネルの組合せの基準となる放送地域の一覧からメニュー選択により放送地域を切り替えることでチャンネルの組合せを変更できる。
【0041】
〔2−5.詳細情報の表示〕
また、詳細表示手段33は、番組に対して所定の選択操作(典型的にはタップ操作)を受け付けると(ステップS18:「YES」)、その放送番組に予め対応付けられている詳細情報を番組表にオーバーラップ表示する(ステップS19)。例えば、
図9の状態において番組「きょうの健康」の矩形を指Fでタップ操作すると、
図11に例示するように詳細情報Xが表示され、再度のタップなど所定の操作で元の番組表の表示へ復帰する。
【0042】
〔2−6.倍率の変更〕
また、表の表示倍率の変更操作(例えば、ピンチイン操作やピンチアウト操作のほか、メニュー操作など)を行えば、表示が拡大縮小される。すなわち、変更受付手段44が、表の表示倍率の変更操作を受け付けると(ステップS20:「YES」)、取得手段24又は他の適宜な手段が、受け付けられた変更操作による表示倍率に応じた時刻見出しと、ch見出しと、内容の画像と、を取得する(ステップS21)。
【0043】
この各画像の取得は、その都度でもよいし、テレビ番組表のページを表示もしくは更新した際に予め行ってもよく、加えて、端末側で画像を作成することで行ってもよいし、作成された画像を所定のサーバ(例えばサーバS)から受信することで行ってもよい。倍率の変更操作に応じた各画像は、倍率に応じた矩形サイズ及び文字フォントサイズの画像である。そして、表示手段64は、取得された時刻見出しと、ch見出しと、内容の画像と、を用いて表を表示する(ステップS22)。
【0044】
〔3.効果〕
以上のように、本実施形態では、マークアップ言語のスクリプトと描画命令により、対象ごとの文字列が入った矩形からなる対象の見出し画像(例えばch見出し)と、時刻ごとの文字列が入った矩形からなる時刻の見出し画像(時刻見出し)と、対象と占める時間に応じたサイズで内容の文字列が入った矩形からなる内容の画像と、を作成し(例えば
図8)各画像を対応する位置関係で表示し(例えば
図9)、スクロール操作に応じて各画像をスクロールさせる(例えば
図10)。
【0045】
これにより、テーブルタグを用いる場合のように、見出しが表示範囲外になったり、スクロールごとにテーブル全体が再レンダリングとなる事態を回避でき、限られた処理能力でも円滑に表をスクロールでき、見出しも確認できる見やすいウェブ表示を実現することができる。
【0046】
さらに、テーブルタグを用いる場合、表の欄の最小サイズや文字の高さ、余白などの関係で、特に短い番組の場合に、番組を表す矩形に余計な高さが出たり見出しの時刻と位置がずれ、番組の長さや開始時刻もわかりにくくなる問題があるのに対し、本実施形態では、それらの問題が生じず見やすい表示が実現できる。
【0047】
特に、本実施形態では、各チャンネルを水平に並べた見出しと、時刻を縦に並べた見出しと、番組毎の矩形に番組のタイトルを含むテレビ番組表を表示し(例えば
図9、
図10)、詳細情報については矩形への選択操作を受けてオーバーラップ表示する(例えば
図11)。これにより、限られた画面サイズでも、番組表全体の一覧性と、簡単に詳細情報を表示する使い勝手と、を両立できる。
【0048】
また、本実施形態では、変更操作(例えば
図3のステップS20:「YES」)による表示倍率に応じた各画像を、ローカル側でその都度又は事前に改めて生成したりサーバからダウンロードするなどして取得し(例えばステップS21)表示に用いる(例えばステップS22)。これにより、マークアップ言語に基づく画像を用いながら、画像をそのまま拡大すると文字の輪郭などが不鮮明になる現象を回避し、円滑な拡大縮小表示が可能となる。
【0049】
〔4.第2実施形態〕
上記実施形態では、内容の画像に加えch見出しや時刻見出しを用いたが、本発明はテレビ番組表以外の表についても画像として表示し円滑なスクロールを実現することができる。したがって、ch見出しや時刻見出しは省略してもよい。
【0050】
この場合に必要な最小限の構成(第2実施形態)としては、それぞれ、複数の対象のいずれかと、開始時刻からの時間と、内容を表す文字列と、に対応する一又は二以上の内容要素をデータとして取得する取得手段と、マークアップ言語のスクリプトで描画命令を用いて、前記対象と、開始時刻からの時間と、内容を表す文字列と、に対応する内容要素ごとに、対応する前記対象に応じた前記横幅及び対応する前記時間に応じた高さの矩形を繰り返し描画し、対応する前記内容を表す文字列を前記矩形内に描画することにより、内容の画像を作成する内容画像作成手段と、作成された前記内容の画像を表示することにより表を表示する表示手段と、マークアップ言語のスクリプトを用いることにより、表示されている前記内容の画像に対するスクロール操作を受け付け、表示されている前記内容の画像を、受け付けられた前記スクロール操作に応じてスクロール表示させるスクロール手段と、を備えればよい。
【0051】
第2実施形態では、マークアップ言語のスクリプトと描画命令により、対象と占める時間に応じたサイズで内容の文字列が入った矩形からなる内容の画像を作成して表示し、スクロール操作に応じて画像をスクロールさせる。これにより、テーブルタグを用いる場合のように、スクロールごとにテーブル全体が再レンダリングとなる事態を回避でき、限られた処理能力でも円滑に表をスクロールでき、見やすいウェブ表示を実現することができる。
【0052】
第2実施形態では、さらに、テーブルタグを用いる場合、表の欄の最小サイズや文字の高さ、余白などの関係で、特に短い番組の場合に、番組を表す矩形に余計な高さが出て番組の長さや開始時刻もわかりにくくなる問題があるのに対し、本実施形態では、それらの問題が生じず見やすい表示が実現できる。
【0053】
〔5.他の実施形態〕
なお、上記実施形態は例示に過ぎず、本発明は、以下に例示するものやそれ以外の他の実施態様も含むものである。例えば、本発明はスマートフォンに限らず、タブレットPC、ノートパソコン、デスクトップパソコンなど他の種類の情報機器でも実現できる。また、本出願における構成図、データの図、フローチャートなども例示に過ぎず、各要素の有無、その配置や処理実行などの順序、具体的内容などは適宜変更可能である。
【0054】
例えば、表の中で時刻や対象の見出し画像を表示する位置は、上端や左端に限らず、下端や右端、中程や複数個所などでもよい。また、スクリプトの例はあくまで参考に過ぎず、具体的な実装態様は適宜変更可能である。
【0055】
また、本出願に示す各態様は、明記しない他のカテゴリ(方法、プログラム、端末を含むシステムなど)としても把握することができる。方法やプログラムのカテゴリについては、装置のカテゴリで示した「手段」を、「処理」や「ステップ」のように適宜読み替えるものとする。また、処理やステップの順序は、本出願に直接明記のものに限定されず、順序を変更したり、一部の処理をまとめてもしくは随時一部分ずつ実行するなど、変更可能である。
【0056】
また、個々の手段、処理やステップを実現、実行する端末などにおけるコンピュータは共通でもよいし、手段、処理やステップごとにもしくはタイミングごとに異なってもよく、マルチCPUやマルチコアなどの構成も可能である。また、本発明における携帯端末は、それぞれコンピュータを備えた複数のユニットを結合して一体に利用する情報機器でもよい。また、上記「手段」の全部又は任意の一部を「部」(ユニット、セクション、モジュール等)と読み替えることができる。
【0057】
また、携帯端末1を構成する個々の手段を実現する態様は自由で、外部のサーバが提供している機能をAPI(アプリケーション・プログラム・インタフェース)やネットワーク・コンピューティング(いわゆるクラウドなど)で呼び出して実現するなど、本発明の構成は柔軟に変更できる。さらに、本発明に関する手段などの各要素は、コンピュータの演算制御部に限らず物理的な電子回路など他の情報処理機構で実現してもよい。