(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5793553
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】換気装置
(51)【国際特許分類】
F24F 13/06 20060101AFI20150928BHJP
【FI】
F24F13/06 A
F24F13/06 E
【請求項の数】16
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-257183(P2013-257183)
(22)【出願日】2013年12月12日
(65)【公開番号】特開2014-119249(P2014-119249A)
(43)【公開日】2014年6月30日
【審査請求日】2013年12月12日
(31)【優先権主張番号】201220686112.3
(32)【優先日】2012年12月12日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508123423
【氏名又は名称】広東松下環境系統有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】李 鴻朝
(72)【発明者】
【氏名】梁 文武
(72)【発明者】
【氏名】横山 隆
【審査官】
佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3059356(JP,U)
【文献】
国際公開第2011/078661(WO,A1)
【文献】
特開平04−324045(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面から後方へ向けて開口してなる円筒状の風洞部を有したフレームと、 フレームの前面に取り付けするマスクと、を含み、 フレームには、マスクと連結して、前記マスクと前記風洞部との間の隙間を調節する軸部を設ける換気装置であって、 前記軸部の前端側外壁に、第一突出ブロックと、第一突出ブロックより風洞部側に近い第二突出ブロックを設け、 前記マスクの裏面に取付リングを設け、前記取付リングの一部の内壁に前記取付リングの中心部へ向けて突出する第一突出部及び第二突出部を設け、 前記第一突出部は、前記第二突出部よりもマスクに近い側に位置し、 前記取付リングにおける前記第一突出部よりもマスクに近い側に、前記第一突出ブロックを挿入する第一開口を設け、 前記第二突出部は、前記第二突出ブロックを係合する位置決め鉤を構成し、
前記第一突出ブロックは前記軸部に対して垂直な切断面を有し、
前記取付リングの内壁に、マスクに垂直な複数の突出リブを設け、 前記複数の突出リブ同士の間或いは前記位置決め鉤に隣接する突出リブと前記位置決め鉤との間の複数の隙間のうち、前記第一突出ブロックの前記切断面よりも大きいまたは等しい隙間が1つだけあり、それ以外の隙間は前記第一突出ブロックの前記切断面の大きさよりも小さいことを特徴とする換気装置。
【請求項2】
前記軸部の前端は、中空の円柱であり、 前記マスクにおける取付リングの中部にマスクに垂直なガイド柱を設置することを特徴とする請求項1に記載の換気装置。
【請求項3】
前面から後方へ向けて開口してなる円筒状の風洞部を有したフレームと、 フレームの前面に取り付けするマスクと、を含み、 フレームには、マスクと連結して、前記マスクと前記風洞部との間の隙間を調節する軸部を設ける換気装置であって、 前記軸部の前端側外壁に、第一突出ブロックと、第一突出ブロックより風洞部側に近い第二突出ブロックを設け、 前記マスクの裏面に取付リングを設け、前記取付リングの一部の内壁に前記取付リングの中心部へ向けて突出する第一突出部及び第二突出部を設け、 前記第一突出部は、前記第二突出部よりもマスクに近い側に位置し、 前記取付リングにおける前記第一突出部よりもマスクに近い側に、前記第一突出ブロックを挿入する第一開口を設け、 前記第二突出部は、前記第二突出ブロックを係合する位置決め鉤を構成し、
前記取付リングの内壁に、マスクに垂直な複数の突出リブを設け、 前記複数の突出リブの中の前記位置決め鉤に隣接する第一突出リブと前記位置決め鉤との間の隙間は、前記第一突出ブロックのマスクに平行する切断面の大きさより大きくまたは等しく、 ほかの突出リブの間の隙間は、前記第一突出リブと位置決め鉤との間の隙間より小さいことを特徴とする換気装置。
【請求項4】
前面から後方へ向けて開口してなる円筒状の風洞部を有したフレームと、 フレームの前面に取り付けするマスクと、を含み、 フレームには、マスクと連結して、前記マスクと前記風洞部との間の隙間を調節する軸部を設ける換気装置であって、 前記軸部の前端側外壁に、第一突出ブロックと、第一突出ブロックより風洞部側に近い第二突出ブロックを設け、 前記マスクの裏面に取付リングを設け、前記取付リングの一部の内壁に前記取付リングの中心部へ向けて突出する第一突出部及び第二突出部を設け、 前記第一突出部は、前記第二突出部よりもマスクに近い側に位置し、 前記取付リングにおける前記第一突出部よりもマスクに近い側に、前記第一突出ブロックを挿入する第一開口を設け、 前記第二突出部は、前記第二突出ブロックを係合する位置決め鉤を構成し、
前記第一突出ブロックは、複数の突出ブロックを含み、前記複数の突出ブロックは、前記軸部に対して垂直な切断面の大きさが互いに等しくなく、 前記取付リングの内壁に、マスクに垂直な複数の突出リブを設け、 前記複数の突出リブの中の前記位置決め鉤に隣接する第一突出リブと前記位置決め鉤との間の隙間は、前記第一突出ブロックのマスクに平行する切断面の大きさより大きくまたは等しく、 ほかの突出リブの間の隙間は、前記第一突出リブと位置決め鉤との間の隙間より小さいことを特徴とする換気装置。
【請求項5】
前面から後方へ向けて開口してなる円筒状の風洞部を有したフレームと、 フレームの前面に取り付けするマスクと、を含み、 フレームには、マスクと連結して、前記マスクと前記風洞部との間の隙間を調節する軸部を設ける換気装置であって、 前記軸部の前端側外壁に、第一突出ブロックと、第一突出ブロックより風洞部側に近い第二突出ブロックを設け、 前記マスクの裏面に取付リングを設け、前記取付リングの一部の内壁に前記取付リングの中心部へ向けて突出する第一突出部及び第二突出部を設け、 前記第一突出部は、前記第二突出部よりもマスクに近い側に位置し、 前記取付リングにおける前記第一突出部よりもマスクに近い側に、前記第一突出ブロックを挿入する第一開口を設け、 前記第二突出部は、前記第二突出ブロックを係合する位置決め鉤を構成し、
前記第一突出ブロックは、第一の第一突出ブロックと第二の第一突出ブロックを含み、 前記軸部に対して垂直な切断面の大きさについては、第二の第一突出ブロックよりも第一の第一突出ブロックの方が大きく、
前記取付リングの内壁に、マスクに垂直な複数の突出リブを設け、 前記複数の突出リブ同士の間或いは前記位置決め鉤に隣接する突出リブと前記位置決め鉤との間の複数の隙間のうち、前記第一の第一突出ブロックの前記切断面よりも大きいまたは等しい隙間が1つだけあり、それ以外の隙間は前記第一の第一突出ブロックの前記切断面の大きさよりも小さいことを特徴とする換気装置。
【請求項6】
前記取付リングは、前記マスクの裏面の中心部に設けられることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の換気装置。
【請求項7】
前記位置決め鉤の近傍に設けたスリットを有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の換気装置。
【請求項8】
前記スリットは、L字形または直線形状であることを特徴とする請求項7に記載の換気装置。
【請求項9】
前記第一突出ブロックの突出ブロックの数は1つ、前記第二突出ブロックの突出ブロックの数は1つであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の換気装置。
【請求項10】
前記第一突出ブロックの突出ブロックの数は2つ、前記第二突出ブロックの突出ブロックの数は2つであることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の換気装置。
【請求項11】
前記第一開口は、前記第一突出部に隣接して設けられることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の換気装置。
【請求項12】
前記第一開口の数と第一突出ブロックの数とは同数であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の換気装置。
【請求項13】
前記位置決め鉤の数と第二突出ブロックの数とは同数であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の換気装置。
【請求項14】
前記マスクの裏面に、フレーム側に凸となる整流板を設けたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の換気装置。
【請求項15】
前記整流板の周縁の角度が15°以上かつ50°以下となることを特徴とする請求項14に記載の換気装置。
【請求項16】
前記整流板が多孔質材で形成されたことを特徴とする請求項14に記載の換気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、換気装置に関わり、特に換気装置のマスク固定構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1は公知の換気装置の略図である。先行技術の換気装置である換気装置1は、壁に取り付けられ、直接室外に連通し、或いはパイプを介して室外に連通する。室外の空気が換気装置1に入って、マスク2とフレーム3の間の空間から室内に流れ、または室内の空気がマスク2とフレーム3の間の空間に入って室外へ排出する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
前記換気装置1は、前面から後方へ向けて開口してなる風洞部4を有したフレーム3と、フレーム3に取り付ける軸部5と、フレーム3の前面に取り付けるマスク2とを含み、前記軸部5がパネルマスク2の中心と連結する端部に突出ブロック6を設け、マスク2の裏面には、一辺を開口した逆「U」字形の凹ブロック7と防風板8とを設置する。マスク2の取り付けを安定するために、弾性片9、突出片10、位置決め片(図に示せず)などの部材も設置する。
【0004】
換気装置1を取り付ける時に、まず、フレーム3を壁に固定して、そしてマスク2をフレーム3に取り付ける。
【0005】
マスク2を取り付ける時に、弾性片9が弾性を持つため、軸部5の突出ブロック6で弾性片9を押してから下向きにマスク2を引き下げるとともに、逆「U」字形の凹ブロック7を下へ突出ブロック6に係止する。突出ブロック6が逆「U」字形の逆「U」字形の凹ブロック7内にはめ込まれてから、弾性片9は元の位置に復帰して、その先端が逆「U」字形の凹ブロック7の下側の開口を塞げ、取り付けを完成する。
【0006】
使用者がマスク2を外すときに、マスク2の中心部のあらかじめ設置された凹んでいる部分を押して、軸部5の長さを調節して、軸部5の長さを最長にし、防風板8を引き上げながらマスク2を押して、マスク2を換気装置1の上方向に引き上げて、弾性片9の先端は、マスク2の裏面へ近接して、凹ブロック7の開口を塞がなくなり、このようにしてマスク2を外す。
【0007】
前記先行技術の換気装置は、取り付けが複雑であり、必要の部材も多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】中国特許第ZL201120051760.7号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような従来の換気装置では、取り付けが複雑であり、必要の部材も多いという課題があった。
【0010】
本発明は前記課題を解決するもので、マスクを便利に着脱することを確保して、マスクの取付性を高める換気装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するために、本発明は換気装置を提供する、前面から後方へ向けて開口された円筒の風洞部を有したフレームとフレームの前面に取り付けするマスク、フレームにマスクと連結して前記マスクと前記風洞部の間の隙間を調節する軸部を設ける、前記軸部の前端側外壁に第一突出ブロックと、第一突出ブロックより風洞部側に近い第二突出ブロックを設ける、前記マスクの裏面に取付リングを設け、前記取付リングの一部の内壁に前記取付リングの中心部へ向けて突出する第一突出部及び第二突出部を設け、前記第一突出部は前記第二突出部よりもマスクに近い側に位置し、前記取付リングには前記第一突出部よりもマスクに近い側に前記第一突出ブロックを挿入する第一開口を設ける、前記第二突出部は前記第二突出ブロックを係合する位置決め鉤を構成する。
【0012】
前記軸部の前端は中空の円柱であり、前記マスクに、取付リングの中部にマスクに垂直なガイド柱を設置する。
【0013】
前記取付リングの内壁にマスクに垂直な複数の突出リブを設け、前記複数の突出リブの中の前記位置決め鉤に隣接する第一突出リブは前記位置決め鉤との間の隙間が、前記第一突出ブロックがマスクに平行する切断面の大きさより大きいまたは等しい、ほかの突出リブの間の隙間は前記第一突出リブと位置決め鉤との間の隙間より小さく設置する。
【0014】
前記第一突出ブロックは複数の突出ブロックを含み、前記複数の突出ブロックの中で、前記軸部に対して垂直な切断面の大きさが互いに等しくない、前記取付リングの内壁にマスクに垂直な複数の突出リブを設け、前記複数の突出リブの中の前記位置決め鉤に隣接する第一突出リブは前記位置決め鉤との間の隙間が、前記第一突出ブロックがマスクに平行する切断面の大きさより大きいまたは等しい、ほかの突出リブの間の隙間は前記第一突出リブと位置決め鉤との間の隙間より小さく設置する。
【0015】
前記第一突出ブロックは第一の第一突出ブロックと第二の第一突出ブロックを含み、前記軸部に対して垂直な切断面の大きさが第二の第一突出ブロックよりも第一の第一突出ブロックの方が大きい。
【0016】
前記取付リングの内壁にマスクに垂直な複数の突出リブを設け、前記複数の突出リブ同士の間或いは前記位置決め鉤に隣接する突出リブと前記位置決め鉤との間に生じる複数の隙間の中で、前記第一の第一突出ブロックの前記切断面よりも大きな隙間が1つだけあり、それ以外の隙間は前記第一の第一突出ブロックの前記切断面よりも小さい。
【0017】
前記取付リングは、前記マスクの裏面の中心部に設けられる。
【0018】
前記位置決め鉤に隣接したスリットを有する。
【0019】
前記スリットはL字形または直線形状である。
【0020】
前記第一突出ブロックの突出ブロックの数は1つ、前記第二突出ブロックの突出ブロックの数は1つである。
【0021】
前記第一突出ブロックの突出ブロックの数は2つ、前記第二突出ブロックの突出ブロックの数は2つである。
【0022】
前記第一開口は前記第一突出部に隣接して設けられる。
【0023】
前記第一開口の数と第一突出ボロックの数とは同数である。
【0024】
前記位置決め鉤の鉤の数と第二突出ボロックの数とは同数である。
【0025】
前記マスクの裏面に、フレーム側に凸となる整流板を設けた。
【0026】
前記整流板の周縁の角度が15°以上かつ50°以下となる。
【0027】
前記整流板が多孔質材で形成された。
【発明の効果】
【0028】
本発明のメリットは、マスクを便利に着脱することを確保する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図5A】本発明の取付リングの異なる角度からの略図
【
図5B】本発明の取付リングの異なる角度からの略図
【
図6A】本発明の軸部を取付リングに係合していない略図
【
図6B】本発明の軸部を取付リングに係合している略図
【
図7A】本発明の第二種類の軸部の異なる角度からの略図
【
図7B】本発明の第二種類の軸部の異なる角度からの略図
【
図8】本発明の第二種類の軸部を取付リングに係合していない仮想平面図
【発明を実施するための形態】
【0030】
図2は本発明全体の斜視図である。図に示すように、本発明の換気装置100は、前面から後方へ向けて開口してなる円筒状の風洞部210を有したフレーム200と、フレーム200の前面に取り付けするマスク300とを含み、フレーム200において、マスク300と連結して前記マスク300と前記風洞部210の間の隙間を調節する軸部400を設ける。
【0031】
図3は本発明の軸部の略図である。図に示すように、本発明の軸部400の前端側の外壁には、第一突出ブロック411と第二突出ブロック431を設ける。図に示すように、前記第二突出ブロック431を、第一突出ブロック411より風洞部210側に近いように設ける。
【0032】
図4は本発明のマスクの略図である、
図5A、
図5Bは本発明の取付リングの異なる角度からの略図である。図に示すように、本発明のマスク300の裏面に取付リング500を設け、前記取付リング500の一部の内壁に前記取付リング500の中心部へ向けて突出する第一突出部510及び第二突出部520を設け、前記第一突出部510は、前記第二突出部520よりもマスク300に近い側に位置し、前記取付リング500には、前記第一突出部510よりもマスク300に近い側に、前記第一突出ブロック411を挿入する第一開口531を設ける。第一開口531は、第一突出部510に隣接する。前記第二突出部520は、前記第二突出ブロック431を係合する位置決め鉤521を構成する。
【0033】
前記取付リング500の内壁には、マスク300に垂直な複数の突出リブ551、552、553、554、555などを設け、またその中の前記位置決め鉤521に隣接する第一突出リブ551と前記位置決め鉤521との間の隙間が、前記第一突出ブロック411のマスク300に平行する切断面の大きさより大きいまたは等しい。つまり、第一突出ブロック411を収納することができる。ほかの突出リブ552、553、554の間の隙間は、前記第一突出リブ551と位置決め鉤521との間の隙間より小さい。図に示すように、突出リブ552も位置決め鉤521に近いが、その間に隙間があるため、本発明では、その場合を隣接していないと定義する。
【0034】
だからこそ、ほかの突出リブ552、553、554の間の隙間のいずれも第一突出ブロック411を収納することができなく、マスク300を第一突出ブロック411が位置決め鉤521に隣接する第一突出リブ551と前記位置決め鉤521との間の隙間に入れられるまで回転することしかできず、このようにしてマスク300の取付方向を限定する。そこで、マスク300にいずれの標識または商標を標記する場合に、前記方法でマスク300の取付方向を限定すれば、使用者がマスク300を傾けて取り付けることで標識或いは商標などが傾斜することを防ぐことを確保できる。
【0035】
図6Aは本発明の軸部を取付リングに係合していない略図である。
図6Bは本発明の軸部を取付リングに係合している略図である。図に示すように、前記マスク300を取り付ける時に、あらかじめ軸部400の長さを調節する必要がなく、取付リング500の底部を軸部400の前端401に接触させるまで前記マスク300の取付リング500をフレーム200の軸部400をかぶせて、時計回りにマスク300を回転することだけで、取り付けを完成する。具体的に、マスク300を、取付リング500の第一突出部510を第一突出ブロック411まで移動させるように回転する。前記取付リング500には、第一突出部510よりもマスク300に近い側に、前記第一突出ブロック411を挿入する第一開口531を設けているため、前記第一突出ブロック411が第一開口531に挿入でき、且つ第一開口531の中で回転できる。そこで、マスク300を回転し続けることができる。この時、第一突出ブロック510がマスク300と第一開口531の頂部の間(言い換えれば、マスク300と第一突出部510の間)で挟まれるため、軸部400がマスク300に垂直する方向に移動して取付リング500から脱出することを防止する。
【0036】
第一開口531を第一突出ブロック411まで回転するに伴い、第二突出部520からなる位置決め鉤521も軸部400の前端から離れる第二突出ブロック431側まで回転した。前記位置決め鉤521の近傍にスリット522を形成する、第二突出ブロック431の押し付けにより位置決め鉤521が取付リング500の外側へ向けて変形することができ、位置決め鉤521を時計回りに第二突出ブロック431の他側まで回転できる。このとき、第二突出ブロック431が位置決め鉤521を押し付けないようになるため、位置決め鉤521が元の形状に戻り、第二突出ブロック431を係合し、マスク300が反時計回りに回転しなくなる。
【0037】
前記スリット522の形状は、ローマ字のL字の形状としたが、これに限らない。例えば、直線的な形状あるいは任意の形状でもよく、スリット522の大きさは、位置決め鉤521が一定の変形できることを確保すればよい。また、スリット522を設けることが好ましいが、位置決め鉤521が一定の変形できるようにすれば、スリットがなくてもよい。
【0038】
第二突出ブロック431は、位置決め鉤521に係合され、位置決められるとともに、第一突出ブロック411が第一開口531の末端まで回転し、末端の壁541に止められ、回転し続くことができない。即ち、マスク300が時計回りに回転し続くことができなくなる。この時、軸部400がマスク300に平行する方向に移動して取付リング500から脱出することを防止する。
【0039】
マスク300を取り外す時に、マスク300を付勢して反時計回りに回転させ、第二突出ブロック431の押し付けによって、位置決め鉤521が取付リング500の外側へ向けて変形し、第二突出ブロック431を反時計回りに回転させ、位置決め鉤521から脱出できるようになる。同時に、第一突出ブロック411も第一開口531の末端の壁541から離れ、第一開口531から脱出し、これによって、マスク300を取り外す。
【0040】
以上のとおり、時計回りと反時計回りにマスク300を回転さえすれば、マスク300の取り付けと取外しを完成でき、余計の部材を使用しなくて、コストを下げる。
【0041】
また、
図3、
図5A、
図5Bに示すように、軸部400の前端401は、中空の円柱であり、前記マスク300において、取付リング500の中部にマスク300に垂直なガイド柱540を設置する。換気装置100を取り付ける時に、先ずフレーム200を壁に固定してから、マスク300をフレーム200に取り付けするため、マスク300を取り付けする時に、マスク300自身の妨げて正確に取付リング500で軸部400の前端401をかぶせにくくなる。
【0042】
上記ガイド柱540の構造によって、マスク300を取り付ける時に、マスク300の取付リング500の中部のガイド柱540を前記軸部400の前端401の内部に挿入する。そうすると、マスク300の取付リング500がガイド柱540によってガイドされ、軸部400に次第に近づき、取付リング500底部を軸部400前端401に接触するまで、再びマスク300を回転して、取り付けを完成する。この時、軸部400の前端401内部がガイド柱540によって位置制限され、その外部がマスク300の取付リング500に取り付けられて、マスク300と軸部400前端401との連結がより密着かつ安定になる。
【0043】
図7A、
図7Bは本発明の第二種類の軸部の異なる角度からの略図である。
図8は本発明の第二種類の軸部を取付リングに係合していない仮想平面図である。図に示すように、本発明の第二種類の軸部400’には、複数の第一突出ブロック421、422を設け、また複数の第二突出ブロック432、433を設ける。前記複数の第一突出ブロック421、422の間に、前記軸部400’に対して垂直な切断面の大きさが互いに等しくない。前記取付リング500の内壁には、マスクに垂直な複数の突出リブ551、552、553、554、555を対応して設け、また複数の位置決め鉤561、562を設ける。
【0044】
図に示すように、第一の第一突出ブロック421のマスク300に平行する切断面の大きさは、第二の第一突出ブロック422のマスク300に平行する切断面より大きい。第一の位置決め鉤561に隣接する第一突出リブ551と第一の位置決め鉤561との間の隙間C1は、前記第一の第一突出ブロック421のマスク300に平行する切断面の大きさより大きくまたは等しく設置され、つまり、第一の第一突出ブロック421を収納することができる。第二の位置決め鉤562に隣接する第二突出リブ552と第二の位置決め鉤562との間の隙間C2は、前記第二突出ブロック422のマスク300に平行する切断面の大きさより大きくまたは等しく設置され、つまり、第二の第一突出ブロック422を収納することができる。隙間C1は隙間C2より大きい。他の突出リブ552、553、554同士の間の隙間C3、C4も隙間C1或いはC2より小さい。だからこそ、これらの隙間C2、C3及びC4のいずれも、第一の第一突出ブロック421を収納することができなく、マスク300をC1が第一の第一突出ブロック421と重なるまで回転することしかできず、このようにしてマスク300の取付方向を限定する。そこで、マスク300に標識または商標を標記する場合に、前記方法でマスク300の取付方向を限定すれば、使用者がマスク300を傾けて取り付けることで標識或いは商標などが傾斜することを防ぐことを確保できる。
【0045】
なお、実施の形態では、「第一の位置決め鉤561に隣接する第一突出リブ551と前記第一の位置決め鉤561との間の隙間C1は、前記第一の第一突出ブロック421のマスク300に平行する切断面の大きさより大きくまたは等しく設置され」としたが、「第一の位置決め鉤561に隣接する第一突出リブ551と前記第一の位置決め鉤561との間の隙間C1」以外の例えば「突出リブと隣接する突出リブとの間の隙間(C3、C4など)」或いは「複数の突出リブ同士の間の隙間(C3、C4など)」のうち一つについて、第一突出ブロック(例えば、第一の第一突出ブロック421)を収納するようにしてもよい。この場合は、第一開口531の位置も、第一の第一突出ブロック421が挿入される位置に合わせるように設置される。また、この場合、仮に第一の第一突出ブロック421が通る可能な隙間をC3とすると、「複数の突出リブ同士の間の隙間(C3、C4など)或いは複数の突出リブのうち1つと前記位置決め鉤との間の隙間(C1,C2)というそれらの隙間(C1,C2,C3、C4など)のうち、第一の第一突出ブロック421の前記切断面の大きさよりも大きな隙間(C3)が一つあり、それ以外の隙間(C1、C2、C4など)は、第一の第一突出ブロック421の前記切断面の大きさよりも小さい」としてもよい。
【0046】
実施の形態では、第一突出ブロックの突出ブロックの数は1つまたは2つのものを記載したが、数は2つ以上の複数の場合であってもよく、この場合、第一開口の開口数も同数の複数としてもよい。
【0047】
なお、実施の形態では、第二突出ブロックの突出ブロックの数は1つまたは2つのものを記載したが、数は2つ以上の複数の場合であってもよく、この場合、位置決め鉤の数も同数の複数としてもよい。
【0048】
なお、実施の形態では、マスクを取り付けるときは「時計回り」にマスクを回転し、マスクを取り外すときは「反時計回り」にマスクを回転するとしたが、第一突出ブロック、第二突出ブロック、第一開口、位置決め鉤の形状を変更して、マスクを取り付けるときは「反時計回り」にマスクを回転し、マスクを取り外すときは「時計回り」にマスクを回転するとしてもよい。
【0049】
図9Aは本発明の第二実施例の全体の断面図である。
図9Bは本発明の第二実施例のマスクの略図である。図に示すように、また、前記マスク300の裏面に、フレーム200側に凸となる整流板301を設けてもよい。前記整流板301の周縁の角度が15°以上かつ50°以下となる。空気がフレーム200から、マスク300に向かう側に流れる際に、空気がフレーム200からマスク300裏面に衝突することなく、整流板301に沿って流れるため、マスク300とフレーム200との間の開口から空気が流れる際、マスク300の裏面の空気の乱流がなくなり、乱流による空気騒音を低減することができる。また、空気が整流板301に沿って流れるため、空気が壁側にもどされることがないため、換気の空気が汚れていても、換気装置100を設置した壁面に空気が向かなく、汚れた空気によって壁面が汚れるのを防止することができる。整流板301の周縁の角度θが15°以上となっているため、汚れた空気が壁面側に向かわなく、壁面が汚れるのを防止することができる。
【0050】
ただし、角度θが大きすぎると換気風量が低下してしまうため、角度θは50°以下が好ましい。角度θが50°以下であれば、換気風量が低下するのを防止できる。
【0051】
前記整流板301が多孔質材で形成された。整流板300が多孔質材で形成されているため、整流板300に沿って流れる空気は、整流板300に流れる際に多孔の部分で消音効果が得られ、通風騒音を低減することができる。
【符号の説明】
【0052】
100 換気装置
200 フレーム
300 マスク
400 軸部
500 取付リング