特許第5793576号(P5793576)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5793576本体領域のバンドギャップより低いバンドギャップを持つ接続領域を有するメモリ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5793576
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】本体領域のバンドギャップより低いバンドギャップを持つ接続領域を有するメモリ装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/8247 20060101AFI20150928BHJP
   H01L 27/115 20060101ALI20150928BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20150928BHJP
   H01L 29/788 20060101ALI20150928BHJP
   H01L 29/792 20060101ALI20150928BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
   H01L27/10 434
   H01L29/78 371
   H01L29/78 613B
   H01L29/78 618C
   H01L29/78 626A
   H01L29/78 616V
【請求項の数】27
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-552601(P2013-552601)
(86)(22)【出願日】2012年2月1日
(65)【公表番号】特表2014-504810(P2014-504810A)
(43)【公表日】2014年2月24日
(86)【国際出願番号】US2012023499
(87)【国際公開番号】WO2012106439
(87)【国際公開日】20120809
【審査請求日】2015年1月16日
(31)【優先権主張番号】13/020,337
(32)【優先日】2011年2月3日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 泰久
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】リゥ,ハイタオ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジアン
(72)【発明者】
【氏名】モウリ,チャンドラ ヴィー.
【審査官】 正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−199312(JP,A)
【文献】 特開2010−199235(JP,A)
【文献】 特開2012−023091(JP,A)
【文献】 特開2010−114370(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/8247
H01L 21/336
H01L 27/115
H01L 29/786
H01L 29/788
H01L 29/792
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のバンドギャップを持つ半導体を有する本体領域と、
前記本体領域の第1の端部に接続されたソース領域、および、前記本体領域の第の端部に接続されたドレイン領域と、
複数のゲートのそれぞれが、少なくともそれぞれの電荷記憶構造により前記本体領域から分離される、前記本体領域の長さに沿った複数のゲートと、
前記ソース領域を前記本体領域に接続する接続領域であって、第2のバンドギャップを持つ半導体を有し、前記第2のバンドギャップは前記第1のバンドギャップより低接続領域と、
前記本体領域および前記接続領域に近接し、かつ前記本体領域の一部から前記接続領域の少なくとも一部に渡り延在形成されたソース選択ゲートと、を備える、
メモリ装置。
【請求項2】
前記本体領域が垂直方向に方向付けられる、請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項3】
前記本体領域が水平方向に方向付けられる、請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項4】
前記本体領域が、上方に向いた端部とともに“U”字型を形成する、請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項5】
前記本体領域がドープされたシリコンを含む、請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項6】
前記本体領域がp型のシリコンを含む、請求項5に記載のメモリ装置。
【請求項7】
前記接続領域が、
ゲルマニウム、アンチモン化ガリウム、インジウム窒化物、砒化インジウム、硫化鉛、セレン化鉛、テルル化鉛およびシリコンゲルマニウムからなる群から選択される半導体を含む、請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項8】
前記接続領域が前記ソース領域に直接接続され、かつ前記接続領域が前記本体領域に直接接続される、請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項9】
前記本体領域がシリコンを含み、前記接続領域がシリコンゲルマニウムを含む、請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項10】
前記シリコンゲルマニウム領域がエピタキシャルシリコンゲルマニウムを含む、請求項9に記載のメモリ装置。
【請求項11】
前記エピタキシャルシリコンゲルマニウムがSiGe1−xであり、xがおよそ0.5である、請求項10に記載のメモリ装置。
【請求項12】
前記接続領域がソース接続領域を備え、
前記ドレイン領域を前記本体領域に接続するドレイン接続領域であって、前記第1のバンドギャップより低いバンドギャップを持つ半導体を有するドレイン接続領域と、
前記本体領域および前記ドレイン接続領域に近接し、かつ前記本体領域の一部から前記ドレイン接続領域の少なくとも一部に渡り延在形成されたドレイン選択ゲートと、をさらに備える、
請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項13】
前記ソース接続領域および前記ドレイン接続領域の両方が、同一の材質で形成される、請求項12に記載のメモリ装置。
【請求項14】
前記ドレイン接続領域がシリコンゲルマニウムを含む、請求項12に記載のメモリ装置。
【請求項15】
前記本体領域を含むストリングのブースト動作中の前記本体領域内のゲートが引き起こすドレインリーク電流が、前記本体領域を含む前記ストリングの消去動作中の前記本体領域内のゲートが引き起こすドレインリーク電流と比較して低い、請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項16】
前記接続領域が、前記ソース領域と前記本体領域の間に位置付けられる、請求項1に記載のメモリ装置。
【請求項17】
第1のバンドギャップを持つ半導体を有し、第1の上方に向いた端部および第2の上方に向いた端部を有する本体領域と、
前記第1の上方に向いた端部に接続されたドレイン領域と、
前記第2の上方に向いた端部に接続されたソース領域と、
前記本体領域の長さに沿った複数のゲートと、
前記ソース領域を前記本体領域に接続する接続領域であって、第2のバンドギャップを持つ半導体を有し、前記第2のバンドギャップは前記第1のバンドギャップより低接続領域と、
前記本体領域および前記接続領域に近接し、かつ前記本体領域の一部から前記接続領域の少なくとも一部に渡り延在形成されたソース選択ゲートと、を含む、メモリセルストリングと、
前記ドレイン領域に接続されたデータラインと、
前記ソース領域に接続されたソースラインと、を備える、
メモリ装置。
【請求項18】
前記接続領域がシリコンゲルマニウムを含む、請求項17に記載のメモリ装置。
【請求項19】
前記接続領域がSiGe1−xを含み、xがおよそ0.5である、請求項17に記載のメモリ装置。
【請求項20】
前記接続領域がエピタキシャルSiGe1−xを含む、請求項17に記載のメモリ装置。
【請求項21】
前記本体領域がp型ドープされたシリコンを含む、請求項17に記載のメモリ装置。
【請求項22】
前記ソース領域が、近接したメモリセルストリングと共用される、請求項17に記載のメモリ装置。
【請求項23】
前記メモリセルストリングが、実質的にU字型を形成する、請求項17に記載のメモリ装置。
【請求項24】
前記ゲートのそれぞれが、近接したメモリセルストリングと共用される、請求項17に記載のメモリ装置。
【請求項25】
前記ゲートのそれぞれが、前記本体領域のそれぞれの断面を実質的に取り囲む、請求項17に記載のメモリ装置。
【請求項26】
前記本体領域が細長形本体領域を有する、請求項17に記載のメモリ装置。
【請求項27】
前記ゲートの第1の部分が、第1の近接したメモリセルストリングと共用され、前記ゲートの第2の部分が、第2の近接したメモリセルストリングと共用される、請求項17に記載のメモリ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この特許出願は、2011年2月3日出願の米国特許出願第13/020,337号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
より小さく、メモリ容量がより大きい装置を提供するため、メモリ密度を上げることが常に要求される。半導体チップの表面上で横方向にメモリ装置を形成すると、チップの表面積を多く使用する。従来の横方向に形成されるメモリ装置の範疇を越えて、さらにメモリ密度を上げるため、新しい構成でメモリ装置を向上することが必要とされる。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】本発明の実施形態によるメモリ装置を示す。
図2】本発明の実施形態による、図1のメモリ装置の部分のブロック図を示す。
図3】本発明の実施形態による、他のメモリ装置を示す。
図4】本発明の実施形態による、図3のメモリ装置の部分のブロック図を示す。読出動作中のメモリ装置を示す。
図5】本発明の実施形態による、消去動作中のゲートが引き起こすドレインのリークのシミュレーションを示す。
図6】本発明の実施形態によるメモリ装置を用いた情報処理システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
後述の本発明の詳細な記載で、本発明の一部を形成する添付の図を参照し、図では例示の目的で、本発明を実施しうる特定の実施形態を示す。これらの実施形態を、当業者が本発明を実施するのを可能にするのに十分詳細に記載する。他の実施形態を使用してもよく、論理的、電気的、材質的変更などをしてもよい。
【0005】
本出願で使用する「水平」の語は、基板の方向にかかわらず、ウエハまたはダイのような基板の従来の平面または表面に平行な平面を定義する。「垂直」の語は、前述で定義した水平に垂直の方向をいう。「上」、(「側壁」内のような)「側」、「より高い」、「より低い」、「上方」および「下」のような前置詞は、基板の方向にかかわらず、基板の頂面にある従来の平面または表面に対して定義する。後述の詳細な記載は、従って要旨を限定するととらえるべきではなく、本発明の範囲は、添付の請求項およびそのような請求項が与える全範囲の均等物によってのみ定義される。
【0006】
図1は、基板102上に形成されたメモリ装置100を示す。電荷記憶層112(例えばトンネル誘電体層、ポリシリコン層、および電荷ブロッキング層の組み合わせ、窒化物層、酸化物層、および窒化物層の組み合わせ、または現在公知であろうと将来開発されるのであろうと電荷記憶機能を提供可能な他のあらゆる他の層または層の組み合わせ)が、細長形本体領域110を実質的に取り囲み、複数のゲート114のそれぞれに対応するそれぞれの電荷構造を形成する(細長形本体領域110および電荷記憶層112のそれぞれの断面を実質的に取り囲んでもよい)。第1の選択ゲート(ドレイン選択ゲート)120および第2の選択ゲート(ソース選択ゲート)122が、細長形本体領域110をドレイン領域132およびソース領域130にそれぞれ選択的、電気的に接続するよう示されている。誘電体104は、前述のような構成要素の間の空間を埋めることが可能である。
【0007】
図1は、細長形本体領域110が、上方に向いた一対の端部と“U字”形状を形成する実施形態を示す。他の例の構成(図示せず)は、1つが上方に向いた端部および他方が下方に向いた端部がある直線状で垂直な細長形本体領域110を有する。他の例の構成(図示せず)は、両側に端部がある水平な直線状の細長形本体領域110を有する。実質的に“U字”型の構成のような2つの上方に向いた端部の実施形態は、構成要素が構造内の深部で形成される実施形態と比較して、製造中に細長形本体領域110の端部におけるいくつかの構成要素をより容易に形成することができる。
【0008】
1つの例では、細長形本体領域110は、p型の半導体材質から形成される。ソース領域130およびドレイン領域132は、細長形本体領域110の第1の端部111および第2の端部113にそれぞれ接続されて示されている。1つの例では、ソース領域130およびドレイン領域は、n+型のポリシリコンのようなn型の半導体材質を有する。動作時には、ソース領域130、細長形本体領域110、ドレイン領域132へと続く経路は選択ゲート120、122、およびゲート114とともにnpn型トランジスタとしてはたらき、選択ゲート120、122、およびゲート114が、その経路に沿って信号の送信を可能にするよう、または抑制するよう作動する。示される例で、ソース領域130、細長形本体領域110、ドレイン領域132、選択ゲート120、122、およびゲート114は、集合的にメモリセルストリング101を形成する。
【0009】
ソースライン126およびビットライン128のようなデータラインは、ソース領域130およびドレイン領域132にそれぞれ接続されて示されている。1つの実施形態では、プラグ124を、ビットライン128をドレイン領域132に接続するのに使用する。よってそのような実施形態で、ドレイン領域132は、ビットライン128に「間接的に接続される」と表現できる。ソースライン126、ビットライン128およびプラグ124のそれぞれは、アルミニウム、銅、またはタングステンのような金属、または、これらまたは導体金属の合金を有し、それらから成り、または基本的にそれらから成る。本開示で、「金属」の語は、主に導体として作動する金属窒化物、または他の材質をさらに含む。
【0010】
図2は、図1のメモリセルストリング101のブロック図を示す。1つの実施形態では、接続領域134はソース領域130と本体領域110の間に位置付けられ、ソース領域130を本体領域110に接続するのに使用される。例えば、接続領域134を1つの端部でソース領域130に、および他の端部で本体領域110に直接接続が可能である。1つの実施形態では、接続領域134は、本体領域110の形成に使用される半導体材質のバンドギャップより低いバンドギャップの半導体材質を含み、本体領域110の形成に使用される半導体材質のバンドギャップより低いバンドギャップの半導体材質からなり、または本質的に本体領域110の形成に使用される半導体材質のバンドギャップより低いバンドギャップの半導体材質からなる。1つの例では、本体領域は、シリコンを含み、シリコンからなり、または本質的にシリコンからなる。1つの例では、本体領域は、p型のシリコンから形成される。シリコンは、およそ1.11eVのバンドギャップを有する。
【0011】
シリコンより低いバンドギャップの接続領域134についてのいくつかの材質の例は、ゲルマニウム(およそ0.67eV)、アンチモン化ガリウム(およそ0.7eV)、インジウム窒化物(およそ0.7eV)、砒化インジウム(およそ0.36eV)、硫化鉛(およそ0.37eV)、セレン化鉛(およそ0.27eV)、テルル化鉛(およそ0.29eV)、およびシリコンゲルマニウムを含む。
【0012】
1つまたは複数の実施形態で、接続領域134は、エピタキシャルシリコンゲルマニウムを含み、エピタキシャルシリコンゲルマニウムからなり、または本質的にエピタキシャルシリコンゲルマニウムからなる。シリコンゲルマニウムは、格子整合の良さ、また既存のシリコン処理装置との互換性から、シリコンとともに使用するのに適している。シリコンゲルマニウムはSiGe1−xで表現でき、xはそれぞれの構成要素の合金の割合を示す。xが変化すると、シリコンゲルマニウムのバンドギャップは変化する。シリコンゲルマニウムのいくつかの合金の組み合わせは、シリコンより低いバンドギャップを示す。1つの例では、シリコンゲルマニウムは、xが0.2から0.8の間のSiGe1−xを含む。1つの例では、シリコンゲルマニウムは、xが0.4から0.6の間のSiGe1−xを含む。1つの例では、シリコンゲルマニウムは、xがおよそ0.5のSiGe1−xを含む。
【0013】
接続領域134が本体領域のバンドギャップより低いバンドギャップを有する実施形態で、接続領域134と本体領域110の間のインタフェース136において、ゲートが引き起こすドレインのリークの増加がありうる。図2の構成のゲートが引き起こすドレインのリークは、本体領域110の半導体材質のみがソース選択ゲート122に近接して存在する構成と比較して増える。方向137のゲートが引き起こすドレインのリークの増加は、本体領域をバイアスする本体領域110内へのより確実な電荷の流れをもたらす。大きな電圧差を使用する消去動作のようないくつかのメモリ動作に、確実なバイアス電圧は望ましい。
【0014】
消去動作に関して選択されないメモリセルストリング101内で、非選択ストリング101の本体領域110を、非選択ストリングの電荷記憶構造の消去を抑制するように、ブースト動作を用いてバイアスしてもよい。ブースト動作で、少なくとも一部で、ゲート114上に印加される電圧への本体領域の容量結合を通して、電圧が本体領域110に印加される。例えば、本体領域110に、ゲート114に10ボルトをかけてもよく、そのバイアス電圧のいくぶんか(例えばおよそ7ボルト)が結合を通して転送される。
【0015】
ブースト動作を用いて、本体領域110内の電荷を保持することが望ましい。結果として、ブースト動作中はゲートが引き起こすドレインリークが低いことが望ましい。図2では、ソース選択ゲート122に近接した本体領域110の縁部138が、シリコン、または接続領域134よりバンドギャップが高い他の半導体材質から形成される。ブースト動作中に縁部138においてゲートが引き起こす方向139のドレインリークは、消去動作中にインタフェース136においてゲートが引き起こす方向137のドレインリークより低い。
【0016】
前述のような異なるバンドギャップの材質の構成の使用は、消去動作中の本体領域110の確実なバイアス、およびまたブースト動作中の本体領域110内の確実な電荷の維持管理ももたらす。
【0017】
図3は、基板202上に形成されたメモリ装置200を示す。電荷記憶層212が細長形本体領域210を実質的に取り囲み、複数のゲート214のそれぞれに対応するそれぞれの電荷構造を形成する(また、細長形本体領域210および電荷記憶層212のそれぞれの断面を実質的に取り囲んでもよい)。第1の選択ゲート(ドレイン選択ゲート)220および第2の選択ゲート(ソース選択ゲート)222は、細長形本体領域210をドレイン領域232およびソース領域230にそれぞれ選択的に接続するよう示されている。誘電体204は、前述のような構成要素の間の空間を埋めることが可能である。示された例で、1つのソース領域230、細長形本体領域210、ドレイン領域232、選択ゲート220、222、およびゲート214は、集合的にメモリセルストリング201を形成する。
【0018】
前述の実施形態と同様に、ソースライン226およびビットライン228は、ソース領域230およびドレイン領域232にそれぞれ接続されて示されている。1つの実施形態では、プラグ224を、ビットライン228をドレイン領域232に接続するのに使用する。
【0019】
ソース接続領域134が本体領域110のソース端部のみにおいて位置付けられた、メモリ装置100の実施形態が示された図1および図2図3は、本体領域210をソース領域230に接続するソース接続領域234、および本体領域210をドレイン領域232に接続するドレイン接続領域236を有するメモリ装置200を示す。図1および図2の構成例の動作と同様に、図3および図4のメモリ装置200は、方向241および243に第1のゲートが引き起こすドレインのリーク、および第1のゲートが引き起こすドレインのリークより低く、方向242および244の第2のゲートが引き起こすドレインのリークを提供する。
【0020】
選択された実施形態で、ドレイン接続領域236の追加がメモリ装置200をさらに増強し、消去動作中の本体領域210の確実なバイアス、および、またブースト動作の本体領域210内の確実な電荷維持管理を提供する。メモリ装置200の実質的に“U”字型の構成のようなメモリ装置構成で、ドレインに近接した第2の接続領域を形成するのが、単純であり、望ましいかもしれない。ドレインが本体領域の下方に埋められたような他の構成は、ソース領域230に近接した接続領域234のような単一の接続領域のみを使用しうる。
【0021】
図5は、ソース選択ゲートがシリコン本体領域に近接しているだけのゲートが引き起こすドレインのリークのシミュレーション線514を示す(このシミュレーションについては1.08eVのバンドギャップを推測する)。線512は、ソース選択ゲートがまた0.88eVのバンドギャップを有するソース接続領域に近接した、前述のような実施形態による構成のゲートが引き起こすドレインのリークを示す。線510は、ソース選択ゲートがまた0.68eVのバンドギャップを有するソース接続領域に近接した、前述のような実施形態による構成のゲートが引き起こすドレインのリークを示す。図から見られるように、シリコンより低いバンドギャップの接続領域を追加することは、例えば消去動作中のゲートが引き起こすドレインのリークが著しく増える状態をもたらす。
【0022】
コンピュータのような情報処理システムの実施形態が図6に示され、本発明に関する高いレベルの装置の適用の実施形態を示す。図6は、前述のような本発明の実施形態によるメモリ装置を組み込んだ情報処理システム600のブロック図である。情報処理システム600は、本発明のデカップリングシステムが使用可能な電子システムの単に1つの実施形態である。他の例は、タブレットコンピュータ、カメラ、パーソナルデータアシスタント(PDA)、携帯電話、MP3プレーヤ、航空機、人工衛星、軍用車両などを含むが、これらに限定されない。
【0023】
この例で、情報処理システム600は、システムの種々の構成要素を接続するシステムバス602を含むデータ処理システムを有する。システムバス602は情報処理システム600の種々の構成要素間の通信リンクを提供し、シングルバスとして、バスの組み合わせとして、またはあらゆる他の適切な方法で実行してもよい。
【0024】
チップアセンブリ604が、システムバス602に接続される。チップアセンブリ604は、あらゆる回路、または回路の動作可能に互換性がある組み合わせを有してもよい。1つの実施形態では、チップアセンブリ604は、あらゆるタイプでありうるプロセッサ606を有する。本明細書での使用では、「プロセッサ」は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィックスプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、またはあらゆるタイプのプロセッサまたは処理回路のような、しかしそれらに限定されないあらゆるタイプの計算回路を意味する。
【0025】
1つの実施形態では、メモリ装置607はチップアセンブリ604に含まれる。1つの実施形態では、メモリ装置607は、前述の実施形態によるNANDメモリ装置を有する。
【0026】
1つの実施形態では、プロセッサチップ以外の付加的なロジックチップ608が、チップアセンブリ604に含まれる。プロセッサ以外のロジックチップ608の例は、アナログ−デジタル変換器を含む。カスタム回路、特定用途内蔵回路(ASIC)、などのようなロジックチップ608上の他の回路もまた、本発明の1つの実施形態に含まれる。
【0027】
情報処理システム600はまた外部メモリ611を有してもよく、外部メモリ611は、
1つまたは複数のハードドライブ612、および/またはコンパクトディスク(CD)、フラッシュドライブ、デジタルビデオディスク(DVD)、などのような着脱可能な媒体613を処理する1つまたは複数のドライブのような、特定のアプリケーションに適切な1つまたは複数のメモリ構成要素を含むことが可能である。前述の例で記載のように構成された半導体メモリダイが、情報処理システム600に含まれる。
【0028】
情報処理システム600はまた、モニタのようなディスプレイ装置609、スピーカなどのような付加的な周辺構成装置610、マウス、トラックボール、ゲームコントローラ、音声認識装置を含みうるキーボードおよび/またはコントローラ614、またはシステムのユーザが情報処理システム600に情報を入力、および情報処理システム600からの情報を受信するのを可能にするあらゆる他の装置も有してもよい。
【0029】
いくつかの本発明の実施形態を記載したが、前述の記載は網羅を意図したものではない。特定の実施形態を本明細書に示し記載したが、当業者は同一の目的を達成するよう考えられたあらゆる取り合わせを、示された特定の実施形態と置き換えてもよいことを理解するであろう。本出願は、本発明のあらゆる適応または変形に及ぶことを意図する。前述の記載は一例であり、制限するものではないことを理解すべきである。前述の実施形態の組み合わせ、および他の実施形態は、前述の記載を研究して当業者に明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6