特許第5793625号(P5793625)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5793625
(24)【登録日】2015年8月14日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】ズーム処理を制御する方法及び電子装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20150928BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20150928BHJP
   G06F 3/048 20130101ALI20150928BHJP
【FI】
   G06F3/041 595
   G06F3/048 620
   G06F3/048 656A
【請求項の数】10
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2014-537470(P2014-537470)
(86)(22)【出願日】2012年9月29日
(65)【公表番号】特表2014-534519(P2014-534519A)
(43)【公表日】2014年12月18日
(86)【国際出願番号】CN2012082434
(87)【国際公開番号】WO2014047922
(87)【国際公開日】20140403
【審査請求日】2014年1月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】512165101
【氏名又は名称】▲華▼▲為▼終端有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI DEVICE CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】黄 文
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 建春
【審査官】 加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−271774(JP,A)
【文献】 特開2011−039845(JP,A)
【文献】 特開2011−053974(JP,A)
【文献】 特開2002−281365(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0315438(US,A1)
【文献】 特開2012−208684(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/094371(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/048
G06F 3/0488
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示されたオブジェクトのズーム処理を制御する方法であって、
タッチスクリーンに表示されたオブジェクトについてユーザが実行したシングルポイントスライド操作を受け、スライド信号を生成するステップと、
前記シングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値を取得するために前記スライド信号を分析するステップであって、前記特徴値は、タッチした圧力及び接触したエリアのうち少なくとも一方を示す、ステップと、
前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断するステップと、
前記特徴値が前記所定値より大きかった場合に、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御するステップと
を有し、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する前記ステップは、
偏角の値及び偏角の方向を前記スライド軌跡に従って判定するステップであって、前記偏角は前記スライド軌跡の2つの端部から基準点に至る線を結ぶことにより形成される、ステップと、
前記偏角の値とズーム処理の倍率との間の対応関係及び前記偏角の方向に従って、前記表示されるオブジェクトを拡大又は縮小するステップと
を含み、前記基準点は前記タッチスクリーン上の所定の地点にあり、
前記基準点は、前記スライド軌跡において互いに最も離れている2つのタッチ点を通る接続線を決定し、前記接続線と前記タッチスクリーンの底辺とのなす角が所定の範囲内にある場合には、前記タッチスクリーンの底辺の第1端部が前記基準点であると判断し、前記角が所定の範囲内にない場合には、前記タッチスクリーンの底辺の前記第1端部と反対側の第2端部が前記基準点であると判断することにより決定される、方法。
【請求項2】
前記特徴値が前記タッチした圧力であった場合、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する前記ステップは、
前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記タッチした圧力が前記所定値より大きいか否かを判断する処理を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記特徴値が前記タッチした圧力及び前記接触したエリアであった場合、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する前記ステップは、
前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記タッチした圧力が第1の所定値より大きいか否かを判断する処理と、
前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記接触したエリアが第2の所定値より大きいか否かを判断する処理と
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記特徴値が前記接触したエリアであった場合、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する前記ステップは、
前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記接触したエリアが前記所定値より大きいか否かを判断する処理を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する前記ステップは、
前記スライド軌跡のスライド方向が前記タッチスクリーン上の所定の地点である基準点から遠ざかっていることが、前記スライド軌跡により判明した場合、スライド距離とズーム処理の倍率との間の対応関係に従って、前記表示されたオブジェクトを拡大する処理、又は
前記スライド軌跡のスライド方向が前記タッチスクリーン上の所定の地点である基準点に近づいていることが、前記スライド軌跡により判明した場合、スライド距離とズーム処理の倍率との間の対応関係に従って、前記表示されたオブジェクトを縮小する処理、
を有する請求項1−4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
受信モジュール、分析モジュール、判断モジュール及び制御モジュールを有する電子装置であって、前記受信モジュールは、タッチスクリーンに表示されたオブジェクトについてユーザが実行したシングルポイントスライド操作を受け、スライド信号を生成し、
前記分析モジュールは、前記シングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値を取得するために前記スライド信号を分析し、前記特徴値は、タッチした圧力及び接触したエリアのうち少なくとも一方を示し、
前記判断モジュールは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断し、
前記特徴値が前記所定値より大きかった場合に、前記制御モジュールは、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御し、
前記制御モジュールが、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する場合において、前記制御モジュールは、偏角の値及び偏角の方向を前記スライド軌跡に従って判定し、前記偏角は前記スライド軌跡の2つの端部から基準点に至る線を結ぶことにより形成され、前記制御モジュールは、前記偏角の値とズーム処理の倍率との間の対応関係及び前記偏角の方向に従って、前記表示されるオブジェクトを拡大又は縮小し、前記基準点は前記タッチスクリーン上の所定の地点にあり、
前記基準点を決定するために、前記制御モジュールは、前記スライド軌跡において互いに最も離れている2つのタッチ点を通る接続線を決定し、前記接続線と前記タッチスクリーンの底辺とのなす角が所定の範囲内にある場合には、前記制御モジュールは前記タッチスクリーンの底辺の第1端部が前記基準点であると判断し、前記角が所定の範囲内にない場合には、前記制御モジュールは前記タッチスクリーンの底辺の前記第1端部と反対側の第2端部が前記基準点であると判断する、電子装置。
【請求項7】
前記特徴値が前記タッチした圧力であった場合において、前記判断モジュールが、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する場合に、
前記判断モジュールは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記タッチした圧力が前記所定値より大きいか否かを判断する、請求項に記載の電子装置。
【請求項8】
前記特徴値が前記接触したエリアであった場合において、前記判断モジュールが、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する場合に、
前記判断モジュールは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記接触したエリアが前記所定値より大きいか否かを判断する、請求項に記載の電子装置。
【請求項9】
前記特徴値が前記タッチした圧力及び前記接触したエリアであった場合において、前記判断モジュールが、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する場合に、
前記判断モジュールは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記タッチした圧力が第1の所定値より大きいか否かを判断し、かつ前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記接触したエリアが第2の所定値より大きいか否かを判断する、請求項に記載の電子装置。
【請求項10】
前記制御モジュールが、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する場合において、
前記制御モジュールは、前記スライド軌跡のスライド方向が前記タッチスクリーン上の所定の地点である基準点から遠ざかっていることが、前記スライド軌跡により判明した場合、スライド距離とズーム処理の倍率との間の対応関係に従って、前記表示されたオブジェクトを拡大する、又は
前記制御モジュールは、前記スライド軌跡のスライド方向が前記タッチスクリーン上の所定の地点である基準点に近づいていることが、前記スライド軌跡により判明した場合、スライド距離とズーム処理の倍率との間の対応関係に従って、前記表示されたオブジェクトを縮小する、請求項の何れか1項に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信の技術分野に関連し、特に、表示されたオブジェクトのズーム処理を制御する電子装置及び表示されたオブジェクトのズーム処理を制御する方法等に関連する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーンを有する電子装置は消費者に益々好まれており、そのような電子装置は例えばスマートフォン、タブレットコンピュータ及びパーソナルディジタルアシスタント(PDA)等である。閲覧しているページ上でズーム処理を実行するために、通常、ユーザはタッチスクリーン上でスライド及びタッチ操作を実行する。マルチタッチ方式のスマートフォンの場合、タッチスクリーン上での2本の指の相対的なスライド距離が検知され、ページの縮小(ズームアウト)又は拡大(ズームイン)を制御する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、いくつかもページ表示制御方式が利用可能であるが、タッチスクリーンを操作してページのズーム処理を実行するために、常に2本の指が使用されなければならない。通常、片方の手で電子装置を持ち、もう片方の手でズーム処理の制御を実行する。一方の手でだけで電子装置を持ちながら同時にズーム処理を実行することは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施の形態による方法は、
表示されたオブジェクトのズーム処理を制御する方法であって、
タッチスクリーンに表示されたオブジェクトについてユーザが実行したシングルポイントスライド操作を受け、スライド信号を生成するステップと、
前記シングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値を取得するために前記スライド信号を分析するステップであって、前記特徴値は、タッチした圧力及び接触したエリアのうち少なくとも一方を示す、ステップと、
前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断するステップと、
前記特徴値が前記所定値より大きかった場合に、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御するステップと
を有する方法である。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本発明の第1の実施の形態による電子装置の概略的な構造を示す図。
図2】本発明の第1の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をスライド距離に従って電子装置が制御する様子を示す図。
図3a】本発明の第1の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をスライド軌跡の偏角に従って電子装置が制御する様子を示す図。
図3b】本発明の第1の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をスライド軌跡の偏角に従って電子装置が制御する様子を示す図。
図4】本発明の第2の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をシングルポイントスライド操作で制御する様子を示す図。
図5】本発明の第3の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をシングルポイントスライド操作で制御する様子を示す図。
図6】本発明の第4の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をシングルポイントスライド操作で制御する様子を示す図。
図7】本発明の第5の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をシングルポイントスライド操作で制御する様子を示す図。
図8】本発明の第6の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をシングルポイントスライド操作で制御する様子を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0006】
<実施の形態の概要>
従って、本発明による実施の形態は、電子装置を片手で持ちながらズーム処理を実行できるような表示オブジェクトのズーム処理制御のための方法及び電子装置を提供する。
【0007】
(1)第1の形態による方法は、
表示されたオブジェクトのズーム処理を制御する方法であって、
タッチスクリーンに表示されたオブジェクトについてユーザが実行したシングルポイントスライド操作を受け(又は受け入れ)、スライド信号を生成するステップと、
前記シングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値を取得するために前記スライド信号を分析するステップであって、前記特徴値は、タッチした圧力及び接触したエリアのうち少なくとも一方を示す、ステップと、
前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断するステップと、
前記特徴値が前記所定値より大きかった場合に、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御するステップと
を有する方法である。
【0008】
(2)第1の形態において可能な第1の例では、前記特徴値が前記タッチした圧力であった場合、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する前記ステップは、
前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記タッチした圧力が前記所定値より大きいか否かを判断する処理を含む。
【0009】
(3)第1の形態において可能な第2の例では、前記特徴値が前記タッチした圧力及び前記接触したエリアであった場合、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する前記ステップは、
前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記タッチした圧力が第1の所定値より大きいか否かを判断する処理と、
前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記接触したエリアが第2の所定値より大きいか否かを判断する処理とを含む。
【0010】
(4)第1の形態において可能な第3の例では、前記特徴値が前記接触したエリアであった場合、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する前記ステップは、
前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記接触したエリアが前記所定値より大きいか否かを判断する処理を含む。
【0011】
(5)第1の形態又は上記の可能な例との組み合わせによる第4の例では、
前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する前記ステップは、
前記スライド軌跡のスライド方向が前記タッチスクリーン上の所定の地点である基準点から遠ざかっていることが、前記スライド軌跡により判明した場合、スライド距離とズーム処理の倍率との間の対応関係に従って、前記表示されたオブジェクトを拡大する処理、又は
前記スライド軌跡のスライド方向が前記タッチスクリーン上の所定の地点である基準点に近づいていることが、前記スライド軌跡により判明した場合、スライド距離とズーム処理の倍率との間の対応関係に従って、前記表示されたオブジェクトを縮小する処理、
を有する。
【0012】
(6)第1の形態又は上記の可能な例との組み合わせによる第5の例では、
前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する前記ステップは、
偏角の値及び偏角の方向を前記スライド軌跡に従って判定する処理であって、前記偏角は前記スライド軌跡の2つの端部と基準点とを結ぶ線のなす角度である、処理と、
前記偏角の値とズーム処理の倍率との間の対応関係及び前記偏角の方向に従って、前記表示されるオブジェクトを拡大又は縮小する処理と
を含み、前記基準点は前記タッチスクリーン上の所定の地点である。
【0013】
(7)第2の形態による電子装置は、
受信モジュール、分析モジュール、判断モジュール及び制御モジュールを有する電子装置であって、前記受信モジュールは、タッチスクリーンに表示されたオブジェクトについてユーザが実行したシングルポイントスライド操作を受け(又は受け入れ)、スライド信号を生成し、
前記分析モジュールは、前記シングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値を取得するために前記スライド信号を分析し、前記特徴値は、タッチした圧力及び接触したエリアのうち少なくとも一方を示し、
前記判断モジュールは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断し、
前記特徴値が前記所定値より大きかった場合に、前記制御モジュールは、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する、電子装置である。
【0014】
(8)第2の形態において可能な第1の例では、
前記特徴値が前記タッチした圧力であった場合において、前記判断モジュールが、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する場合に、
前記判断モジュールは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記タッチした圧力が前記所定値より大きいか否かを判断する。
【0015】
(9)第2の形態において可能な第2の例では、
前記特徴値が前記接触したエリアであった場合において、前記判断モジュールが、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する場合に、
前記判断モジュールは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記接触したエリアが前記所定値より大きいか否かを判断する。
【0016】
(10)第2の形態において可能な第3の例では、
前記特徴値が前記タッチした圧力及び前記接触したエリアであった場合において、前記判断モジュールが、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する場合に、
前記判断モジュールは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記タッチした圧力が第1の所定値より大きいか否かを判断し、かつ前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記接触したエリアが第2の所定値より大きいか否かを判断する。
【0017】
(11)第2の形態において可能な第4の例では、
前記制御モジュールが、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する場合において、
前記制御モジュールは、前記スライド軌跡のスライド方向が前記タッチスクリーン上の所定の地点である基準点から遠ざかっていることが、前記スライド軌跡により判明した場合、スライド距離とズーム処理の倍率との間の対応関係に従って、前記表示されたオブジェクトを拡大する、又は
前記制御モジュールは、前記スライド軌跡のスライド方向が前記タッチスクリーン上の所定の地点である基準点に近づいていることが、前記スライド軌跡により判明した場合、スライド距離とズーム処理の倍率との間の対応関係に従って、前記表示されたオブジェクトを縮小する。
【0018】
(12)第2の形態において可能な第5の例では、
前記制御モジュールが、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する場合において、
前記制御モジュールは、偏角の値及び偏角の方向を前記スライド軌跡に従って判定する処理であって、前記偏角は前記スライド軌跡の2つの端部と基準点とを結ぶ線のなす角度である、処理を行い、かつ前記偏角の値とズーム処理の倍率との間の対応関係及び前記偏角の方向に従って、前記表示されるオブジェクトを拡大又は縮小する処理とを行い、前記基準点は前記タッチスクリーン上の所定の地点である。
【0019】
(13)第3の形態による電子装置は、
プロセッサ及びタッチスクリーンを有する電子装置であって、前記タッチスクリーンは、該タッチスクリーンに表示されたオブジェクトについてユーザが実行したシングルポイントスライド操作を受け(受け入れ)、スライド信号を生成し、
前記プロセッサは、前記スライド信号を分析し、前記シングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値を取得し、前記特徴値は、タッチした圧力及び接触したエリアのうち少なくとも一方を示し、
前記プロセッサは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断し、前記特徴値が前記所定値より大きかった場合に、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する、電子装置である。
【0020】
(14)第3の形態において可能な第1の例では、
前記特徴値が前記タッチした圧力であった場合において、前記プロセッサが、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する場合に、
前記プロセッサは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記タッチした圧力が前記所定値より大きいか否かを判断する。
【0021】
(15)第3の形態において可能な第2の例では、
前記特徴値が前記接触したエリアであった場合において、前記プロセッサが、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する場合に、
前記プロセッサは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記接触したエリアが前記所定値より大きいか否かを判断する。
【0022】
(16)第3の形態において可能な第3の例では、
前記特徴値が前記タッチした圧力及び前記接触したエリアであった場合において、前記プロセッサが、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記特徴値が所定値より大きいか否かを判断する場合に、
前記プロセッサは、前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記タッチした圧力が第1の所定値より大きいか否かを判断し、かつ前記シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての前記接触したエリアが第2の所定値より大きいか否かを判断する。
【0023】
(17)第3の形態において可能な第4の例では、
前記プロセッサが、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する場合において、
前記プロセッサは、前記スライド軌跡のスライド方向が前記タッチスクリーン上の所定の地点である基準点から遠ざかっていることが、前記スライド軌跡により判明した場合、スライド距離とズーム処理の倍率との間の対応関係に従って、前記表示されたオブジェクトを拡大する、又は
前記プロセッサは、前記スライド軌跡のスライド方向が前記タッチスクリーン上の所定の地点である基準点に近づいていることが、前記スライド軌跡により判明した場合、スライド距離とズーム処理の倍率との間の対応関係に従って、前記表示されたオブジェクトを縮小する。
【0024】
(18)第3の形態において可能な第5の例では、
前記プロセッサが、前記表示されたオブジェクトのズーム処理を、前記スライド軌跡に従って制御する場合において、
前記プロセッサは、偏角の値及び偏角の方向を前記スライド軌跡に従って判定する処理であって、前記偏角は前記スライド軌跡の2つの端部と基準点とを結ぶ線のなす角度である、処理を行い、かつ前記偏角の値とズーム処理の倍率との間の対応関係及び前記偏角の方向に従って、前記表示されるオブジェクトを拡大又は縮小する処理とを行い、前記基準点は前記タッチスクリーン上の所定の地点である。
【0025】
本発明の実施の形態による表示されたオブジェクトのズーム処理を制御する電子装置及び方法によれば、ユーザのシングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値が確認され、特徴値が所定値より大きいと判断された場合に、タッチスクリーンに表示されたオブジェクトのズーム処理が制御される。
【0026】
<図面>
本発明の実施の形態による手段をより明確に説明するため、本発明の実施の形態に関する添付図面が「図面の簡単な説明」の欄で言及されている。添付図面は本発明の実施の形態を示しているに過ぎず、当業者は創作的な能力を発揮することなくこれらの添付図面から他の実施形態をも導出できるであろう。
【0027】
<実施の形態の詳細な説明>
以下、本発明の実施の形態に関する添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態による手段が明確かつ十分に説明される。当然に、説明される実施の形態は本発明による全ての実施の形態のうちの一部に過ぎない。本発明による実施の形態に基づいて創作的能力を発揮することなく当業者により把握される他の実施の形態も、本発明の保護範囲に属する。
【0028】
本発明による一実施形態は電子装置100に関連する。電子装置100は、移動電話機、モバイルフォン、パーソナルディジタルアシスタント(PDA)、ポイントオブセールス(POS)又はオンボードコンピュータ等であってもよい。
【0029】
図1は本発明の第1の実施の形態による電子装置100の概略的な構造を示す。
【0030】
図1を参照すると、本発明の実施の形態による電子装置100は、プロセッサ110及びタッチスクリーン130を含む。タッチスクリーン130は、タッチスクリーン130に表示されたオブジェクト又は対象についてユーザが実行したシングルポイントスライド操作(single-point slide operation)を受け入れ、スライド信号を生成する。プロセッサ110は、スライド信号を分析し、シングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡(slide track)及び特徴値(feature value)を取得する。特徴値は、タッチした圧力及び接触したエリア(面積)のうち少なくとも一方を示す。プロセッサは、シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての特徴値が所定値より大きいか否かを判断し、特徴値が所定値より大きかった場合、表示されたオブジェクトのズーム処理を、スライド軌跡に従って制御する。
【0031】
本発明の実施の形態による電子装置100は、シングルポイントスライド操作のスライド軌跡及び特徴値により、表示されるオブジェクトのズーム処理を制御する。
【0032】
シングルポイントスライド操作は、タッチスクリーン130上でユーザの指の1本で実行されるシングルポイントスライド操作であってもよいし、タッチスクリーン130上でタッチ装置(例えば、タッチペン、スタイラス、ポインティングデバイス等)により実行されるシングルポイントスライド操作であってもよいし、タッチスクリーン130上で1本の軌跡を描くようになされたスライド操作であってもよいことが理解できるであろう。
【0033】
表示されるオブジェクトはタッチスクリーン130により表示することが可能なオブジェクト又は対象であり、例えば画像、ページ及びスクリーンのメインインタフェース等であることも理解できるであろう。
【0034】
本発明の実施の形態において、タッチスクリーン130はタッチパネル131を含んでもよい。タッチパネル131は、タッチパネル131の上又は近辺でユーザにより実行された接触操作をまとめ(例えば、ユーザは適切な任意の対象(例えば、指、アクセサリ又は物体)を利用して、タッチパネル131に接して又はタッチパネル131の近辺において操作を実行する)、関連する接続した装置を所定のプログラムに従って駆動してもよい。選択的に、タッチパネル131は、タッチ検出装置及びタッチ制御装置のような2つの部分を含んでもよい。タッチ検出装置(又は接触ディテクタ)は、ユーザの接触位置を検出し、タッチ操作により生成された信号を検出し、その信号をタッチ制御装置に送信する。タッチ制御装置(又は接触コントローラ)はタッチ検出装置から接触情報を受信し、それを接触点の座標に変換し、接触点の座標をプロセッサ110に送り、プロセッサ110から送信されたコマンドを受信及び実行することが可能である。さらに、タッチパネル131は、抵抗型、容量型、赤外線型及び表面音響波型等のような様々な形式で実現されてよい。
【0035】
タッチスクリーン130は表示パネル132をさらに含んでいてもよい。表示パネル132は、ユーザにより入力された情報や、ユーザに提供される情報や、電子装置100の様々なメニューインタフェース等を表示するように形成されていてもよい。選択的に、表示パネル132は、液晶表示装置(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)等のような形式で形成されていてもよい。
【0036】
本発明の実施の形態において、タッチパネル131はタッチスクリーン130を形成するように表示パネル132をカバーしている(覆っている)。タッチスクリーンに接する又は近辺での接触操作が検出された後に、タッチスクリーン130は接触イベントのタイプを判別するためにその旨をプロセッサ110に通知し、そしてプロセッサ110は接触イベントのタイプ又は種類に従って対応する視覚的な出力をタッチスクリーン130に提供する。
【0037】
電子装置100はストレージ120を更に含んでもよく、ストレージはソフトウェアプログラム及びモジュールを保存するように形成されていてもよい。プロセッサ110はストレージ120に保存されているソフトウェアプログラム及びモジュールを走らせ(実行し)、電子装置100の様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。ストレージ120はプログラムストレージ領域及びデータストレージ領域を主に含んでいてもよい。プログラムストレージ領域は、オペレーティングシステムや、(例えば、音声再生機能や画像再生機能等のような)少なくとも1つの機能により必要とされるアプリケーション等を保存していてもよい。データストレージ領域は、電子装置100を用いて作成されたデータ(例えば、音声データ及び電話帳)等を保存してもよい。更に、ストレージ120は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、不揮発性メモリを更に含んでもよく、例えば少なくとも1つの磁気ディスクストレージ装置、フラッシュ装置又はその他の揮発性ソリッドステートストレージ装置を含んでいてもよい。
【0038】
電子装置100は、無線周波数(RF)回路150、音声回路170、ワイヤレスフィデリティ(WiFi)モジュール180及び電源190等のような要素を更に含んでいてもよい。図1に示されている端末の構造は、電子装置100に限定を課すものではなく、電子装置は図1に示されているより多い数又は少ない数の要素を含んでいてもよく、例えば或る電子装置はWiFiモジュール180を有していなくてもよいし、いくつかの要素が組み合わせられていてもよいし、要素の配置は異なっていてもよいことが、当業者に理解されるであろう。
【0039】
RF回路150は情報の送受信プロセス又は呼処理プロセスにより情報を送受信するように形成されていてもよい。特に、RF回路150が基地局から受信するダウンリンク情報はプロセッサ110により処理され、アップリンク情報は基地局に送信される。一般に、RF回路150は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、トランシーバ、カプラ、低雑音増幅器(LNA)、デュプレクサ等を含むが、含まれる要素はこれらに限定されない。更に、RF回路150は無線通信及びネットワークにより他の装置と通信してもよい。無線通信は適切な任意の通信規格又はプロトコルを利用してもよく、そのような通信規格は、例えば、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communication)、GPRS(General Packet Radio Service)、CDMA(Code Division Multiple Access)、WCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)、LTE(Long Term Evolution)、電子メール、SMS(Short Messaging Service)等であるがこれらに限定されない。
【0040】
音声回路又はオーディオ回路170は、拡声スピーカ及びマイクロフォンを更に含み、ユーザと電子装置100との間の音声インタフェースを提供してもよい。音声回路170は、受信した音声データを変換することで取得した電子信号を拡声スピーカに送信し、拡声スピーカは電子信号を出力する音声信号に変換する。別の形態では、マイクロフォンが、収集した音声信号を電子信号に変換し、電子信号を受信した後に音声回路170が電子信号を音声情報に変換し、例えば移動電話機に送信されるべき音声情報をRF回路に出力する、或いは更なる処理に備えてストレージ120に音声情報を出力する。
【0041】
WiFiは短距離無線通信技術であり、電子装置100は、WiFiモジュール180により、ユーザがウェブページを閲覧することやユーザがストリーミングメディアにアクセスすることを支援し、ユーザのために無線ブロードバンドインターネットアクセス方式を提供する。図1はWiFiモジュール180を示しているが、それは電子装置100に必須ではなく、本発明の本質的な範囲を変更することなく用途に応じて(WiFiモジュールを)完全に排除してもよいことが、理解できるであろう。
【0042】
電源190は電力管理システムを通じてプロセッサ110に論理的に接続され、電力管理システムを通じて、充電、放電及び電力消費の管理ののような機能を実現してもよい。
【0043】
プロセッサ110は、電子装置100の制御局又はコントロールセンタであり、様々なインタフェース及びラインを利用することで電子装置全体のすべての部分に接続され、電子装置100の様々な機能を実行し、ストレージ120に保存されているソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作又は実行させかつストレージ120に保存されているデータを呼び出すことでデータを処理し、電子装置100に関する監視全体を実行する。選択的に、プロセッサ110は1つ以上の処理ユニットを含んでいてもよい。好ましくは、プロセッサ110はアプリケーションプロセッサや変調及び復調プロセッサと共に統合されていてもよい。アプリケーションプロセッサは、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース、アプリケーション等を主に処理する。変調及び復調プロセッサは無線通信を主に処理する。上記の変調及び復調プロセッサはプロセッサ110に統合されていなくてもよいことが理解できるであろう。
【0044】
本発明の実施の形態において、プロセッサ110は、シングルポイントスライド操作における少なくとも1つの点の特徴値又は属性値(feature value)が所定値より大きいか否かを判断する処理を行う。この処理は、シングルポイントスライド操作における少なくとも1つの点のタッチ圧力(touch pressure)が所定値より大きいか否かを判断する処理を含む。
【0045】
所定値は、シングルポイントスライド操作において接触点がタッチスクリーン130に圧力をかける場合の平均的な圧力である。所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作又はタップ操作(single-point slide flipping operation)において或る点がタッチスクリーン130に圧力をかける場合の圧力値であってもよいことが、理解できるであろう。
【0046】
選択的に、プロセッサ110は、シングルポイントスライド操作における少なくとも1つの点の接触面積又はタッチエリア(touch area)が所定値より大きいか否かを判断する。
【0047】
所定値は、シングルポイントスライド操作における接触点とタッチスクリーン130との間の平均的な接触領域である。所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作又はタップ操作において或る点がタッチスクリーン130に接触する場合の接触領域であってもよいことが、理解できるであろう。
【0048】
選択的に、プロセッサ110は、シングルポイントスライド操作における少なくとも1つの点のタッチ圧力が第1の所定値より大きいか否かを判断し、かつシングルポイントスライド操作における少なくとも1つの点のタッチエリアが第2の所定値より大きいか否かを判断する。
【0049】
第1の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において接触点がタッチスクリーン130に圧力をかける場合の平均的な圧力値であり、第2の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作における接触点とタッチスクリーン130との間の平均的な接触領域である。第1の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において或る点がタッチスクリーン130に圧力をかける場合の圧力値であってもよいこと、及び第2の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において或る点がタッチスクリーン130に接触する場合の接触領域であってもよいことが、理解できるであろう。
【0050】
具体的には、タッチスクリーン130は容量式タッチスクリーンであり、所定値は(後述のチャート1、チャート2のような)実験データに従って予め設定されてもよい。この形態の場合、特徴値としてタッチ圧力及びタッチエリアが一例として使用されており、タッチ圧力の第1の所定値はキャパシタ圧力N2=85に対応し、タッチエリアの第2の所定値はキャパシタエリア(capacitor area)N1=10に対応することが規定されている。キャパシタ圧力は、ユーザがタッチスクリーン130を操作する物理的な圧力範囲と0-255の値の範囲との間の関係に従ってプロセッサ110により得られる値である。キャパシタエリアは、タッチスクリーン130においてユーザが触れる点の接触エリア範囲と0-15の値の範囲との間の関係に従ってプロセッサ110により得られる値である。
【0051】
例えば、チャート1に示されているように、横軸(水平軸)は、指1本の通常のスライド操作とタッチスクリーン130との間の接触領域に対応する容量(キャパシタエリア)を表現し、縦軸(垂直軸)はタッチスクリーン130における接触回数を表す。キャパシタエリアは、通常、多数のタッチイベントであること、及びキャパシタエリア10が第2の所定値であるように設定されてよいことが、チャート1から分かる。
【0052】
【表1】
チャート2に示されているように、横軸は指1本のスライドフリップ操作(タップ操作)による圧力に対応するキャパシタ圧力を表し、縦軸はタッチ回数を表す。キャパシタ圧力は、通常、多数のイベントにおいて約85である。この実験データによれば、キャパシタ圧力N=85が第1の所定値に設定されてよいことが分かる。
【0053】
【表2】
選択的に、プロセッサ110は、スライド軌跡における少なくとも1点の特徴値が所定値N1より大きいか否かを判断し、かつスライド軌跡における少なくとも1点の特徴値が所定値N2より大きいか否かを判断する。所定値N2は所定値N1より大きく、所定値N1はシングルポイントスライドフリップ操作による平均的な圧力値、又は接触点とタッチスクリーン130との間の平均的な接触領域である。
【0054】
例えば、特徴値がタッチ圧力である例の場合、プロセッサ110は、スライド操作における少なくとも1点のタッチ圧力が所定値N1=85より大きく、かつ少なくとも1つの点におけるタッチ圧力が所定値N2=100より大きいことを確認する。
【0055】
更に、特徴値が所定値より大きかった場合、プロセッサ110は、スライド軌跡に従って、表示されるオブジェクトのズーム処理を制御する。
【0056】
図2は、本発明の第1の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をスライド距離に従って電子装置が制御する様子を示す。
【0057】
プロセッサ110は、シングルポイント接触エリアの中心点に応じて、スライド操作におけるシングルポイント接触のうちの接触点おのおのの座標を確認し、連続的な一群の接触点により形成されるタッチ軌跡の座標を決定する。
【0058】
プロセッサ110は、軌跡の座標に従って、軌跡の横座標の始点から横座標の終点へ至るスライド方向、又は軌跡の縦座標の始点から縦座標の終点へ至るスライド方向が基準点Aから遠ざかるように移動しているか否かを判断し;スライド方向が基準点Aから遠ざかるように動いてた場合、スライド距離とズームスケール(倍率)との間の対応関係に応じて、表示されるオブジェクトを拡大又はズームインし;スライド方向が基準点Aに近づくように動いてた場合、スライド距離とズームスケールとの間の関係に応じて、表示されるオブジェクトを縮小又はズームアウトする。
【0059】
基準点又は参照点Aはタッチスクリーン130における固定点であってよい。例えば、基準点Aはタッチスクリーンの底辺の中央点であってもよく、或いはタッチスクリーンの底辺の任意の頂点が基準点Aとして使用されてもよく、或いは基準点Aはリアルタイムに設定される最初の接触点であってもよい。
【0060】
選択的に、プロセッサ110は、偏角(deflection angle)の値及び偏角の方向をスライド軌跡に従って判定し、偏角はスライド軌跡の2つの端部から基準点に至る線のなす角度(線が交わる角度)である。プロセッサ110は、偏角の値とズームスケール(倍率)との間の対応関係及び偏角の方向に従って、表示されるオブジェクトを拡大又は縮小する。基準点はタッチスクリーン130において予め決定されている点である。
【0061】
図3a及び図3bに示されている例の場合、基準点Aはタッチスクリーン130の底辺の端(端部)であるように規定されており、タッチスクリーン130は座標系XOYに対応し、タッチスクリーン130の底辺はこの座標系のX軸に対応し、底辺に隣接する辺はY軸に対応し、底辺及び隣接する辺の交わる位置が座標系の原点Oであるように規定されている。プロセッサ110は、スライド軌跡の座標に従って、スライド軌跡の始点の座標及び終点の座標を決定してもよい。プロセッサ110は、軌跡のうち指による任意の点のタッチエリア座標(複数)を判定し、タッチエリアの中で互いに最も離れている2つのタッチ点を接続する線を判定し、その接続する線とタッチスクリーン130の底辺との間のなす角度に応じて基準点Aを判定する。
【0062】
具体的には、プロセッサ110はその角度が所定の範囲内(例えば、0-90度)にあると判断した場合、プロセッサ110は、終点がユーザの左手に近いこと、及びタッチスクリーン130の底辺の左側が基準点Aに設定されることを決定し(図3a);プロセッサ110はその角度が所定の範囲内にない(例えば、90度より大きい)と判断した場合、プロセッサ110は、終点がユーザの右手に近いこと、及びタッチスクリーン130の底辺の右側が基準点Aに設定されることを決定する(図3b)。この例ではタッチスクリーン130の底辺をなす線は基準線であると決定されている。ただし、別の例ではタッチスクリーン130の任意の辺の線が基準線であってもよい。
【0063】
更に、プロセッサ110は、スライド軌跡の始点及び終点から基準点に至る接続線(始点ラインL1及び終点ラインL2)をそれぞれ算出し、この場合において、一例として、始点の座標は(X,Y)であり、終点の座標は(Xi,Yi)であり、基準点Aの座標は(X0,Y0)でありる。タッチスクリーン130の底辺に対する始点ラインL1の偏角は基準角qとして決定され、以下の数式により計算される:
q=tan-1(|Y-Y0|/|X-X0|)
更に、プロセッサ110はタッチスクリーン130の底辺に対する終点ラインL2の偏角(現在の角度P)を、以下の数式により算出する:
p=tan-1(|Yi-Y0|/|Xi-X0|)
従って、始点ラインL1に対する終点ラインL2の偏角は、α=p-qの関係を満たし、プロセッサ110はその偏角がα≧0を満たすと判断した場合、偏角の方向(変化する方向)は基準線から遠ざかる方向であるとを判断し、偏角α及びズーム倍率の間の関係に従って、表示されるオブジェクトをズームイン又は拡大し;偏角がα<0を満たすことが確認された場合、偏角の方向(変化する方向)は基準線に近づく方向であると判断され、表示されるオブジェクトはズームアウト又は縮小される。
【0064】
プロセッサ110は、(a)表示されるオブジェクトの中心を基点にして、表示されるオブジェクトを縮小又は拡大してもよいし、或いは(b)上記の基準点Aを中心として、表示されるオブジェクトを縮小又は拡大してもよいし、或いは(c)スライド軌跡の始点又は終点を中心として、表示されるオブジェクトを縮小又は拡大してもよいことが、理解できるであろう。
【0065】
本発明の実施の形態では、電子装置100はユーザのシングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値を特定し、特徴値は所定値より大きいと判断した場合に、タッチスクリーン130に表示されるオブジェクトのズーム処理を制御する。
【0066】
図4は、本発明の第2の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をシングルポイントスライド操作で制御する電子装置200の構造を示す。
【0067】
電子装置200は、受信モジュール210、分析モジュール230、判断モジュール250及び制御モジュール270を含んでもよい。
【0068】
受信モジュール210は、タッチスクリーン130に表示されたオブジェクトについてユーザが実行したシングルポイントスライド操作を受け(受け入れ)、スライド信号を生成する。
【0069】
分析モジュール230は、シングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値を取得するためにスライド信号を分析する。特徴値は、タッチした圧力及び接触したエリアのうち少なくとも一方である。
【0070】
判断モジュール250は、シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての特徴値が所定値より大きいか否かを判断する。
【0071】
特徴値が所定値より大きかった場合に、制御モジュール270は、表示されたオブジェクトのズーム処理を、スライド軌跡に従って制御する。
【0072】
本発明の実施の形態では、電子装置200は、シングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値を確認し、特徴値は所定値より大きいと判断した場合に、タッチスクリーン130に表示されたオブジェクトのズーム処理を制御する。
【0073】
シングルポイントスライド操作は、タッチスクリーン130上でユーザの指1本により実行されるシングルポイントスライド操作であってもよいし、或いはタッチスクリーン130上でタッチオブジェクト(例えば、タッチペン)により実行されるシングルポイントスライド操作であってもよいことが、理解できるであろう。
【0074】
判断モジュール250は、シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての特徴値が所定値より大きいか否かを判断する。
【0075】
判断モジュール250は、シングルポイントスライド操作の少なくとも1点におけるシングルポイントスライド操作についてのタッチ圧力が所定値より大きいか否かを判断する。
【0076】
所定値は、シングルポイントスライド操作(又はフリップ操作)において接触点にかかる平均的な圧力である。所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において或る点がタッチスクリーン130に圧力をかける場合の圧力値であってもよいことが、理解できるであろう。
【0077】
選択的に、判断モジュール250は、シングルポイントスライド操作における少なくとも1つの点の接触面積又はタッチエリアが所定値より大きいか否かを判断する。
【0078】
所定値は、シングルポイントフリップ操作(又はスライド操作)における接触点とタッチスクリーン130との間の平均的な接触領域である。所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作又はタップ操作において或る点がタッチスクリーン130に接触する場合の接触領域であってもよいことが、理解できるであろう。
【0079】
選択的に、判断モジュール250は、シングルポイントスライド操作における少なくとも1つの点のタッチ圧力が第1の所定値より大きいか否かを判断し、かつシングルポイントスライド操作における少なくとも1つの点のタッチエリアが第2の所定値より大きいか否かを判断する。
【0080】
第1の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において接触点がタッチスクリーン130に圧力をかける場合の平均的な圧力値であり、第2の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作における接触点とタッチスクリーン130との間の平均的な接触領域である。第1の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において或る点がタッチスクリーン130に圧力をかける場合の圧力値であってもよいこと、及び第2の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において或る点がタッチスクリーン130に接触する場合の接触領域であってもよいことが、理解できるであろう。
【0081】
選択的に、判断モジュール250は、シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての特徴値が所定値N1より大きいか否かを判断し、かつシングルポイントスライド操作における少なくとも1点の特徴値が所定値N2より大きいか否かを判断する。所定値N2は所定値N1より大きく、所定値N1はシングルポイントスライドフリップ操作によりタッチ点にかかる平均的な圧力値、又はタッチ点とタッチスクリーン130との間の平均的な接触領域である。
【0082】
例えば、特徴値がタッチ圧力である例の場合、判断モジュール250は、スライド操作における少なくとも1点のタッチ圧力が所定値N1=85より大きく、かつ少なくとも1つの点におけるタッチ圧力が所定値N2=100より大きいことを確認する。
【0083】
更に、特徴値が所定値より大きかった場合、制御モジュール270は、シングルポイントスライド操作のスライド軌跡に従って、表示されるオブジェクトのズーム処理を制御する。
【0084】
制御モジュール270は、軌跡の座標に従って、軌跡の横座標の始点から横座標の終点へ至るスライド方向、又は軌跡の縦座標の始点から縦座標の終点へ至るスライド方向が基準点Aから遠ざかるように移動しているか否かを判断し;スライド方向が基準点Aから遠ざかるように動いてた場合、制御モジュール270は、スライド距離とズームスケール(倍率)との間の対応関係に応じて、表示されるオブジェクトを拡大又はズームインし;スライド方向が基準点Aに近づくように動いてた場合、スライド距離とズームスケールとの間の関係に応じて、表示されるオブジェクトを縮小又はズームアウトする。
【0085】
基準点又は参照点Aはタッチスクリーン130における固定点であってよい。例えば、基準点Aはタッチスクリーンの底辺の中央点であってもよく、或いはタッチスクリーンの底辺の任意の頂点が基準点Aとして使用されてもよく、或いは基準点Aはリアルタイムに設定される最初の接触点であってもよい。
【0086】
選択的に、制御モジュール270、偏角の値及び偏角の方向をスライド軌跡に従って判定し、偏角はスライド軌跡の2つの端部から基準点に至る線のなす角度(線が交わる角度)である。制御モジュール270は、偏角の値とズームスケール(倍率)との間の対応関係及び偏角の方向に従って、表示されるオブジェクトを拡大又は縮小する。基準点はタッチスクリーン130において予め決定されている点である。制御モジュール270が、スライド軌跡及び偏角(スライド軌跡の2つの端点から基準点に至る線のなす角度)に従って、表示されるオブジェクトのズーム処理を制御する処理については、上記の実施の形態についての説明も参照されたい。
【0087】
制御モジュール270は、(a)表示されるオブジェクトの中心を基点にして、表示されるオブジェクトを縮小又は拡大してもよいし、或いは(b)上記の基準点Aを中心として、表示されるオブジェクトを縮小又は拡大してもよいし、或いは(c)スライド軌跡の始点又は終点を中心として、表示されるオブジェクトを縮小又は拡大してもよいことが、理解できるであろう。
【0088】
本発明の実施の形態では、電子装置200はユーザのシングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値を特定し、特徴値は所定値より大きいと判断した場合に、タッチスクリーン130に表示されるオブジェクトのズーム処理を制御する。
【0089】
図5は、本発明の第3の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をシングルポイントスライド操作で制御する方法のフローチャートを示す。
【0090】
表示されたオブジェクトのズーム処理を制御する方法は、以下のステップS110-S140を有する。
【0091】
S110:タッチスクリーン130に表示されたオブジェクトについてユーザが実行したシングルポイントスライド操作を受け(受け入れ)、スライド信号を生成する。
【0092】
S120:シングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値を取得するためにスライド信号を分析する。特徴値は、タッチした圧力及び接触したエリアのうち少なくとも1つである。
【0093】
S130:シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての特徴値が所定値より大きいか否かを判断する。
【0094】
具体的には、シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についてのタッチ圧力が所定値より大きいか否かが判断される。
【0095】
所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において接触点にかかる平均的な圧力である。所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において或る点がタッチスクリーン130に圧力をかける場合の圧力値であってもよい。
【0096】
選択的に、シングルポイントスライド操作における少なくとも1つの点の接触面積又はタッチエリアが所定値より大きいか否かが判断される。
【0097】
所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作におけるタッチ点とタッチスクリーン130との間の平均的な接触領域である。所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において或る点がタッチスクリーン130に接触する場合の接触領域であってもよいことが、理解できるであろう。
【0098】
選択的に、シングルポイントスライド操作における少なくとも1つの点のタッチ圧力が第1の所定値より大きいか否かが判断され、かつシングルポイントスライド操作における少なくとも1つの点のタッチエリアが第2の所定値より大きいか否かが判断される。
【0099】
第1の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作においてタッチ点がタッチスクリーン130に圧力をかける場合の平均的な圧力値であり、第2の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作におけるタッチ点とタッチスクリーン130との間の平均的な接触領域である。第1の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において或る点がタッチスクリーン130に圧力をかける場合の圧力値であってもよいこと、及び第2の所定値は、シングルポイントスライドフリップ操作において或る点がタッチスクリーン130に接触する場合の接触領域であってもよいことが、理解できるであろう。
【0100】
選択的に、シングルポイントスライド操作における少なくとも1点についての特徴値が所定値N1より大きいか否かが判断され、かつシングルポイントスライド操作における少なくとも1点の特徴値が所定値N2より大きいか否かが判断される。所定値N2は所定値N1より大きく、所定値N1はシングルポイントスライドフリップ操作によりタッチ点にかかる平均的な圧力値、又はタッチ点とタッチスクリーン130との間の平均的な接触領域である。
【0101】
S140:特徴値が所定値より大きかった場合、表示されたオブジェクトのズーム処理を、シングルポイントスライド操作のスライド軌跡に従って制御する。
【0102】
具体的には、特徴値が所定値より大きかった場合、軌跡の座標に従って、軌跡の横座標の始点から横座標の終点へ至るスライド方向、又は軌跡の縦座標の始点から縦座標の終点へ至るスライド方向が基準点Aから遠ざかるように移動しているか否かが判断され;スライド方向が基準点Aから遠ざかるように動いてた場合、スライド距離とズームスケール(倍率)との間の対応関係に応じて、表示されるオブジェクトは拡大又はズームインされ;スライド方向が基準点Aに近づくように動いてた場合、スライド距離とズームスケールとの間の関係に応じて、表示されるオブジェクトは縮小又はズームアウトされる。
【0103】
基準点又は参照点Aはタッチスクリーン130における固定点であってよい。例えば、基準点Aはタッチスクリーンの底辺の中央点であってもよく、或いはタッチスクリーンの底辺の任意の頂点が基準点Aとして使用されてもよく、或いは基準点Aはリアルタイムに設定される最初の接触点であってもよい。
【0104】
選択的に、特徴値が所定値より大きかった場合、偏角の値及び偏角の方向がスライド軌跡に従って判定され、偏角はスライド軌跡の2つの端部から基準点に至る線のなす角度(線が交わる角度)である。偏角の値とズームスケール(倍率)との間の対応関係及び偏角の方向に従って、表示されるオブジェクトは拡大又は縮小される。基準点はタッチスクリーン130において予め決定されている点である。
【0105】
スライド軌跡及び偏角(スライド軌跡の2つの端点から基準点に至る線のなす角度)に従って、表示されるオブジェクトのズーム処理を制御する処理については、上記の実施の形態についての説明も参照されたい。
【0106】
表示されるオブジェクトのズーム処理を制御は、(a)表示されるオブジェクトの中心を基点にして、表示されるオブジェクトが縮小又は拡大されてもよいこと、或いは(b)上記の基準点Aを中心として、表示されるオブジェクトが縮小又は拡大されてもよいこと、或いは(c)スライド軌跡の始点又は終点を中心として、表示されるオブジェクトが縮小又は拡大してもよいことを含むことが、理解できるであろう。
【0107】
本発明の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理を制御する方法においては、ユーザのシングルポイントスライド操作についてのスライド軌跡及び特徴値が特定され、特徴値が所定値より大きかった場合に、タッチスクリーン130に表示されるオブジェクトのズーム処理が制御される。
【0108】
図6は、本発明の第4の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をシングルポイントスライド操作で制御する電子装置100aの構造を示す。
【0109】
電子装置100aはプロセッサ110a及びタッチスクリーン130aを含む。タッチスクリーン130aは、タッチスクリーンにおいてユーザが実行したクリック操作を受け(受け入れ)、クリック信号を生成する。
【0110】
プロセッサ110aは、クリック操作のクリック回数を取得する又はタッチスクリーン130aをクリックしたクリック時間を取得し;クリック回数が所定の回数であった場合、所定の回数とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されるオブジェクトの拡大(ズームイン)又は縮小(ズームアウト)を制御する、或いはクリック時間が所定の時間に達する場合、所定の時間とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されるオブジェクトの拡大(ズームイン)又は縮小(ズームアウト)を制御する。
【0111】
具体的には、プロセッサ110aは、クリック回数が所定の回数(例えば、ダブルクリック)であると判断した場合に、所定の回数とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されるオブジェクトを拡大(ズームイン)する制御を行い;クリックが所定の時間に達している判断した場合に、クリックとズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されるオブジェクトを縮小(ズームアウト)する制御を行う。
【0112】
選択的に、プロセッサ110aは、クリック回数が所定の回数であると判断した場合に、所定の回数とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されるオブジェクトを縮小(ズームアウト)する制御を行い;クリック時間が所定の時間に達している判断した場合に、表示されるオブジェクトを拡大(ズームイン)する制御を行う。
【0113】
例えば、クリック操作がタッチスクリーン130をダブルクリックする操作であると判断された場合、プロセッサ110aは、タッチスクリーン130をダブルクリックする操作に応じて、表示されるオブジェクトを5%だけ拡大し;ユーザがタッチスクリーン130を再びダブルクリックすると、プロセッサ110aは、表示されるオブジェクトを5%だけ更に拡大する、或いは10%だけ拡大される表示されるオブジェクトに基づいて、表示されるオブジェクトを5%ずつ拡大する等の制御を行う。ユーザは、表示されるオブジェクトを縮小するために、表示されるオブジェクトをクリックしてもよく、プロセッサ110aはクリック時間と縮小倍率との間の対応関係に従って、表示されるオブジェクトを縮小する。
【0114】
プロセッサ110aは、(a)表示されるオブジェクトの中心を基点にして、表示されるオブジェクトを縮小又は拡大してもよいし、或いは(b)上記の基準点Aを中心として、表示されるオブジェクトを縮小又は拡大してもよいし、或いは(c)スライド軌跡の始点又は終点を中心として、表示されるオブジェクトを縮小又は拡大してもよいことが、理解できるであろう。
【0115】
電子装置100aは、RF回路150a、WiFiモジュール180a、電源190a、音声回路170a及びストレージ120aを更に含んでいてもよい。プロセッサ110aは、RF回路150a、WiFiモジュール180a、電源190a、音声回路170a及びストレージ120aを制御する。
【0116】
本発明の実施の形態において、電子装置100aは、タッチスクリーン130においてユーザにより実行されたクリック操作の所定の回数又はクリック時間を確認し、表示されるオブジェクトの拡大又は縮小を制御する。
【0117】
図7は、本発明の第5の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をシングルポイントスライド操作で制御する電子装置200aの構造を示す。
【0118】
この実施の形態において、電子装置200aは、受信モジュール210a、分析モジュール230a、判断モジュール250a及び制御モジュール270aを含んでいてもよい。
【0119】
受信モジュール210aは、タッチスクリーン130に表示されたオブジェクトについてユーザが実行したクリック操作を受け、クリック信号を生成する。
【0120】
分析モジュール230aは、クリック操作のクリック回数、又はタッチスクリーン130aをクリックしているクリック時間を求めるためにクリック信号を分析する。
【0121】
判断モジュール250aは、クリック回数が所定回数であることを確認する、又はクリック時間が所定時間に達していることを確認する。
【0122】
制御モジュール270aは、所定回数及びズーム倍率の間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを拡大又は縮小する制御を行う、或いはクリック時間及びズーム倍率の間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを拡大又は縮小する制御を行う。
【0123】
具体的には、判断モジュール250aが、クリック操作はタッチスクリーンにおける所定回数のシングルポイント連続クリック(例えば、ダブルクリック)であることを確認すると、制御モジュール270aは所定回数とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを拡大する制御を行い;及び判断モジュール250aが、クリック操作のクリック時間は所定時間に達することを確認すると、制御モジュール270aはクリック時間とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを縮小する制御を行う。
【0124】
選択的に、判断モジュール250aが、クリック操作はタッチスクリーンにおける所定回数のシングルポイント連続クリック(例えば、ダブルクリック)であることを確認すると、制御モジュール270aは所定回数とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを縮小する制御を行い;及び判断モジュール250aが、クリック操作のクリック時間は所定時間に達することを確認すると、制御モジュール270aはクリック時間とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを拡大する制御を行う。
【0125】
更に、制御モジュール270aは、表示されるオブジェクトの中心を起点として、表示されるオブジェクトを拡大又は縮小してもよいし、或いは上記の基準点Aを中心として、表示されるオブジェクトを拡大又は縮小してもよいし、或いはスライド軌跡の始点又は終点を中心として、表示されるオブジェクトを拡大又は縮小してもよい。
【0126】
本発明の実施の形態によれば、電子装置200aは、ユーザにより実行されたクリック操作の所定回数又はクリック時間を確認し、表示されるオブジェクトを拡大又は縮小する制御を行う。
【0127】
図8は、本発明の第6の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズーム処理をシングルポイントスライド操作で制御する方法のフローチャートを示す。
【0128】
S210:タッチスクリーン130に表示されたオブジェクトについてユーザが実行したクリック操作を受け、クリック信号を生成する。
【0129】
S220:クリック操作のクリック回数及びタッチスクリーンをクリックしているクリック時間を求めるためにクリック信号を分析する。
【0130】
S230:クリック回数が所定回数であることを確認する、又はクリック時間が所定時間に達していることを確認する。
【0131】
S240:所定回数及びズーム倍率の間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを拡大又は縮小する制御を行う、或いはクリック時間及びズーム倍率の間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを拡大又は縮小する制御を行う。
【0132】
具体的には、クリック操作はタッチスクリーン130における所定回数のシングルポイント連続クリック(例えば、ダブルクリック)であることが確認されると、所定回数とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを拡大する制御が行われ;及びクリック操作のクリック時間は所定時間に達することを確認すると、クリック時間とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを縮小する制御が行われる。
【0133】
選択的に、クリック操作はタッチスクリーン130における所定回数のシングルポイント連続クリック(例えば、ダブルクリック)であることが確認されると、所定回数とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを縮小する制御が行われ;及びクリック操作のクリック時間は所定時間に達することを確認すると、クリック時間とズーム倍率との間の対応関係に従って、表示されたオブジェクトを拡大する制御が行われる。
【0134】
更に、表示されるオブジェクトのズーム制御は、表示されるオブジェクトの中心を起点として、表示されるオブジェクトが拡大又は縮小されてもよいこと、或いは上記の基準点Aを中心として、表示されるオブジェクトが拡大又は縮小してもよいこと、或いはスライド軌跡の始点又は終点を中心として、表示されるオブジェクトが拡大又は縮小されてもよいことを含む。
【0135】
本発明の実施の形態により、表示されるオブジェクトのズームを制御する方法においては、ユーザにより実行されたクリック操作の所定回数、又はタッチスクリーン130をクリックしているクリック時間が確認され、表示されるオブジェクトを拡大又は縮小する制御を行う。
【0136】
上記のステップは端末により実行されてもよく、端末は、上記の実施の形態における電子装置100、100a、200及び200a又は他の電子装置 (例えば、移動電話、モバイルフォン、タブレットコンピュータ又はPDA等)であってもよいことが、理解できるであろう。
【0137】
本明細書で説明されている実施の形態におけるモジュール及び方法のステップは、ハードウェアにより又はコンピュータソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実施されてもよいことに留意すべきである。各々の実施の形態におけるステップ及び要素は、上記の説明では機能的に一般的に説明されている。これらの機能がハードウェア形式又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせの形式で実行されるかは、具体的なアプリケーション及び技術的手段の設計制約条件等に依存する。当業者は具体的なアプリケーション各々に対して異なる方法を利用して上記の機能を実現してよいが、そのような実現の形態が本発明の範囲外になってしまうように解釈されてはならない。
【0138】
本明細書で開示された実施の形態に関して説明された方法又はステップは、ハードウェア、プロセッサにより実行されるソフトウェアプログラム、或いはそれらの組み合わせによって実現されてもよい。ソフトウェアプログラムは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリ、リードオンリメモリ(ROM)、電気的にプログラム可能なROM(EPROM)、電気的に消去可能でプログラム可能なROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能な磁気ディスク、CD-ROM等に設けられてもよいし、或いは当該技術分野で既知の他の任意の形式の記憶媒体に設けられてもよい。
【0139】
以上、本発明が添付図面及び例示的な実施形態を参照しながら詳細に説明されてきたが、本発明はこれらに限定されない。本発明の本質から逸脱することなく、当業者は本発明の実施の形態に対して様々な均等的な変形又は置換を行ってもよく、そのような変形例や置換例も全て本発明の範囲内に属する。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8