(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
保持手段が保持する複数の画像処理装置のそれぞれが無停電電源装置に接続されているか否かの情報に基づいて、起動対象の画像処理装置が無停電電源装置に接続されていると判断した場合には、該無停電電源装置に対して起動命令を送出し、起動対象の画像処理装置が無停電電源装置に接続されていないと判断した場合には、該画像処理装置に対して起動命令を送出する送出処理をコンピュータに実行させることを特徴とする管理プログラム。
保持手段が保持する複数の画像処理装置のそれぞれが無停電電源装置に接続されているか否かの情報に基づいて、起動対象の画像処理装置が無停電電源装置に接続されていると判断した場合には、該無停電電源装置に対して起動命令を送出するとともに該画像処理装置に対して起動命令を送出し、起動対象の画像処理装置が無停電電源装置に接続されていないと判断した場合には、該画像処理装置に対して起動命令を送出する送出処理をコンピュータに実行させることを特徴とする管理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る画像形成システム、管理装置、管理プログラムの一実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は、画像形成装置の概略を示した図である。同図に示す画像形成装置は、画像形成装置本体1と、画像形成装置本体1に供給する用紙を収容する前処理装置2、画像形成装置本体1と前処理装置2の間に配され、供給された用紙の流れを調整するバッファ装置3、画像形成装置本体1から排出された用紙を収容する後処理装置4、画像形成装置本体1と後処理装置4の間に配され、排出された用紙の流れを調整するバッファ装置5から構成される。
【0023】
また、画像形成装置本体1は、C(シアン)色の画像形成を行う形成処理部11C、M(マゼンタ)色の画像形成を行う形成処理部11M、Y(イエロー)色の画像形成を行う形成処理部11Y、K(ブラック)色の画像形成を行う形成処理部11K、これら各形成処理部で形成され用紙に転写された画像を当該用紙に定着させる定着部12を有している。形成処理部11C、形成処理部11M、形成処理部11Y、形成処理部11Kのそれぞれには、図示しない画像処理部から画像形成のための画像情報が入力される。
【0024】
次に、画像形成装置を含む画像形成システムについて説明する。
図2は、画像形成システムの構成例を示したブロック図である。なお、同図に示す画像形成システムは、1台の無停電電源装置を利用したもので、従来の画像形成システムと同様のものである。
【0025】
同図に示す画像形成システムは、画像形成装置101と、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102K、管理装置103、ホスト装置104、無停電電源装置105を有している。
【0026】
画像形成装置101は、
図1に示した画像形成装置1に対応するもので、形成処理部111C、形成処理部111M、形成処理部111Y、形成処理部111Kを有している。なお、形成処理部111C、形成処理部111M、形成処理部111Y、形成処理部111Kは、それぞれ、
図1に示した形成処理部11C、形成処理部11M、形成処理部11Y、形成処理部11Kに対応するものである。
【0027】
画像処理装置102Cは、画像展開部121Cと保存部122C、形成制御部123Cを有している。画像展開部121Cは、描画命令等の印刷情報を、画像形成装置101が画像形成処理を実行するのに要する画像情報に展開する。この画像展開部121Cは、原則としてC色の画像情報を展開するが、他色の画像情報を展開する場合もある。保存部122Cは、画像展開部121Cまたは後述の画像展開部121M、画像展開部121Y、画像展開部121Kが展開した画像情報のうち、C色の画像情報を保存する。形成制御部123Cは、保存部122Cに保存された画像情報を、画像形成装置101の動作に応じて形成処理部111Cに入力し、形成処理部111CにC色の画像形成を行わせる。
【0028】
画像処理装置102Mは、画像展開部121Mと保存部122M、形成制御部123Mを有している。画像展開部121Mは、印刷情報を画像情報に展開する。この画像展開部121Mは、原則としてM色の画像情報を展開するが、他色の画像情報を展開する場合もある。保存部122Mは、画像展開部121Cまたは画像展開部121M、後述の画像展開部121Y、画像展開部121Kが展開した画像情報のうち、M色の画像情報を保存する。形成制御部123Mは、保存部122Mに保存された画像情報を、画像形成装置101の動作に応じて形成処理部111Mに入力し、形成処理部111MにM色の画像形成を行わせる。
【0029】
画像処理装置102Yは、画像展開部121Yと保存部122Y、形成制御部123Yを有している。画像展開部121Yは、印刷情報を画像情報に展開する。この画像展開部121Yは、原則としてY色の画像情報を展開するが、他色の画像情報を展開する場合もある。保存部122Yは、画像展開部121Cまたは画像展開部121M、画像展開部121Y、後述の画像展開部121Kが展開した画像情報のうち、Y色の画像情報を保存する。形成制御部123Yは、保存部122Yに保存された画像情報を、画像形成装置101の動作に応じて形成処理部111Yに入力し、形成処理部111YにY色の画像形成を行わせる。
【0030】
同様に、画像処理装置102Kは、画像展開部121Kと保存部122K、形成制御部123Kを有している。画像展開部121Kは、印刷情報を画像情報に展開する。この画像展開部121Kは、原則としてK色の画像情報を展開するが、他色の画像情報を展開する場合もある。保存部122Kは、画像展開部121Cまたは画像展開部121M、画像展開部121Y、画像展開部121Kが展開した画像情報のうち、K色の画像情報を保存する。形成制御部123Kは、保存部122Kに保存された画像情報を、画像形成装置101の動作に応じて形成処理部111Kに入力し、形成処理部111KにK色の画像形成を行わせる。
【0031】
管理装置103は、受信部131と配信処理部132を有し、受信部131がホスト装置104から受信した印刷情報を、配信処理部132が、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102Kのいずれかに配信する。配信処理部132による印刷情報の配信は、CMYKの色毎に画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102Kに配信するが、特定の色での画像展開が他の色よりも処理時間を要する場合などには、色に関係なく、配信先を決定する。
【0032】
ホスト装置104は、印刷情報を生成して管理装置103に送出する。
【0033】
無停電電源装置105は、操作部151と出力制御部152を有し、操作部151に対する操作により動作を開始すると、出力制御部152が電力の供給を開始し、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102K、管理装置103に給電する。
【0034】
なお、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102K、管理装置103は、無停電電源装置105からの給電が開始されると、これに伴って起動し、処理を開始する。
【0035】
ここで、
図2に示した画像形成システムと同様の画像形成システムを、複数の無停電電源装置を利用した例について説明する。
図3は、画像形成システムの構成例を示したブロック図である。
【0036】
同図に示す画像形成システムは、画像形成装置101と、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102K、管理装置203、ホスト装置104、無停電電源装置205、無停電電源装置206を有している。なお、画像形成装置101、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102K、ホスト装置104は、いずれも、前述の
図1に示した画像形成システムを構成するものと同様のものであるため、ここでの説明は省略する。
【0037】
管理装置203は、受信部231と配信処理部232、電源管理部233を有し、受信部231がホスト装置104から受信した印刷情報を、配信処理部232が、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102Kのいずれかに配信する。配信処理部232による印刷情報の配信は、CMYKの色毎に画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102Kに配信するが、特定の色での画像展開が他の色よりも処理時間を要する場合などには、色に関係なく、配信先を決定する。また、電源管理部233は、無停電電源装置206の稼動状態を管理し、無停電電源装置206の起動等を行う。
【0038】
無停電電源装置205は、操作部251と出力制御部252を有し、操作部251に対する操作により動作を開始すると、出力制御部252が電力の供給を開始し、管理装置203に給電する。
【0039】
無停電電源装置206は、通信部261と出力制御部262を有し、通信部261が管理装置203の電源管理部233から起動命令を受信すると動作を開始し、出力制御部262が電力の供給を開始し、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102Kに給電する。なお、通信部261は、無停電電源装置206が起動していない状態でも、電源管理部233からの起動命令を受信することができる仕様のものである。
【0040】
電源管理部233と通信部261の間の通信は、管理装置203が画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102Kに印刷情報を配信するためのネットワークを利用してもよく、シリアル通信用の専用通信線等を用いてもよい。
【0041】
ここで、管理装置203の構成について説明する。
図4は、管理装置203の構成例を示した図である。
【0042】
同図に示すように、管理装置203は、演算部235と記憶部236、記憶装置237、表示・操作装置238、通信部239を有している。
【0043】
演算部235は演算処理行うもので、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより実現されるものである。
【0044】
記憶部236は、プログラムや設定情報等を記憶するもので、例えばROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ(Nonvolatile Memory)等の半導体記憶素子で実現されるものである。また、記憶部236は、演算部235が演算処理を行う際の作業領域等に用いられ情報等を一時的に記憶するもので、例えばRAM(Random Access Memory)等の半導体記憶素子で実現されるものも含む。
【0045】
記憶装置237は、情報等を記憶するもので、磁気ディスクや半導体記憶素子で実現されるものである。
【0046】
表示・操作装置238は、ユーザインタフェイスとして動作するものである。
【0047】
通信部239は、通信用のインタフェイスであり、集積回路等により実現されるものである。なお、電源管理部233と通信部261の間の通信に専用の通信線等を用いる場合には、通信部239は複数配設される。
【0048】
管理装置203は、記憶装置237に記憶されたプログラムに従って、演算部235等が動作することで、受信部231、配信処理部232、電源管理部233を実現する。なお、記憶装置237に記憶するプログラムは、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)等の光記憶媒体または他の媒体等を介して提供することができ、ネットワークを介して提供することもできる。
【実施例2】
【0049】
実施例2では、実施例1で説明した画像形成システム(
図3参照)に、画像処理装置を追加した画像形成システムについて説明する。
図5は、画像形成システムの構成例を示したブロック図である。
【0050】
同図に示す画像形成システムは、画像形成装置101と、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102K、管理装置303、ホスト装置104、無停電電源装置205、無停電電源装置206、画像処理装置307A、画像処理装置307Bを有している。なお、画像形成装置101、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102K、ホスト装置104、無停電電源装置205、無停電電源装置206は、いずれも、実施例1で説明した画像形成システム(
図3参照)を構成するものと同様のものであるため、ここでの説明は省略する。
【0051】
管理装置303は、受信部331と配信処理部332、電源管理部333を有し、受信部331がホスト装置104から受信した印刷情報を、配信処理部332が、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102K、画像処理装置307A、画像処理装置307Bのいずれかに配信する。配信処理部332による印刷情報の配信は、CMYKの色毎に画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102Kに配信するが、特定の色での画像展開が他の色よりも処理時間を要する場合などには、色に関係なく配信先を決定したり、画像処理装置307A、画像処理装置307Bを配信先に決定したりする。また、電源管理部333は、無停電電源装置206と、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102K、画像処理装置307A、画像処理装置307Bの稼動状態を管理し、無停電電源装置206、画像処理装置307A、画像処理装置307Bの起動等を行う。
【0052】
また、管理装置303は、実施例1で説明した管理装置203と同様に、
図4に示した構成等を有するものであり、プログラムにより動作するものである。
【0053】
画像処理装置307Aは、画像展開部371Aと通信部372A、電源制御部373Aを有している。
【0054】
画像展開部371Aは、描画命令等の印刷情報を、画像形成装置101が画像形成処理を実行するのに要する画像情報に展開し、展開した画像情報を、その色に応じて画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102Kのいずれかに渡し、保存部122C、保存部122M、保存部122Y、保存部122Kのいずれかに保存させる。
【0055】
通信部372Aは、管理装置303の電源管理部333からの起動命令を受信した際に、電源制御部373Aを動作させるもので、画像処理装置307Aが起動していない状態でも、電源管理部333からの起動命令を受信することができる仕様のものである。また、電源管理部333と通信部372Aの間の通信は、管理装置303が画像処理装置102C等に印刷情報を配信するためのネットワークを利用してもよく、シリアル通信用の専用通信線等を用いてもよい。
【0056】
電源制御部373Aは、通信部372Aが電源管理部333からの起動命令を受信した場合に動作を開始し、商用電源(無停電電源装置を介していない電源)から供給される電力を画像展開部371Aに給電する。
【0057】
同様に、画像処理装置307Bは、画像展開部371Bと通信部372B、電源制御部373Bを有している。
【0058】
画像展開部371Bは、描画命令等の印刷情報を、画像形成装置101が画像形成処理を実行するのに要する画像情報に展開し、展開した画像情報を、その色に応じて画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102Kのいずれかに渡し、保存部122C、保存部122M、保存部122Y、保存部122Kのいずれかに保存させる。
【0059】
通信部372Bは、管理装置303の電源管理部333からの起動命令を受信した際に、電源制御部373Bを動作させるもので、画像処理装置307Bが起動していない状態でも、電源管理部333からの起動命令を受信することができる仕様のものである。また、電源管理部333と通信部372Bの間の通信は、管理装置303が画像処理装置102C等に印刷情報を配信するためのネットワークを利用してもよく、シリアル通信用の専用通信線等を用いてもよい。
【0060】
電源制御部373Bは、通信部372Bが電源管理部333からの起動命令を受信した場合に動作を開始し、商用電源(無停電電源装置を介していない電源)から供給される電力を画像展開部371Bに給電する。
【0061】
次に、
図5に示した画像形成システムの起動の手順を、管理装置303の動作に基づいて説明する。
図6は、管理装置303の動作の流れを示すフローチャートである。
【0062】
管理装置303は、無停電電源装置205からの給電を受けると動作を開始し、電源管理部333が、まず、管理リストから先頭にある画像処理装置の情報を取得する(ステップ401)。管理リストは、管理対象となる画像処理装置のそれぞれについて、起動の要否と、稼動状態、給電方法等の情報が含まれるもので、例えば、記憶装置237に記憶されているものである。
【0063】
続いて、電源管理部333は、管理リストから取得した画像処理装置が起動対象の装置であるか否かを確認し、当該画像処理装置が起動対象であれば(ステップ402でYES)、さらに、当該画像処理装置が無停電電源装置(UPS)に接続されている装置であるか否かを確認する。そして、当該画像処理装置が無停電電源装置に接続されていると判断した場合(ステップ403でYES)、電源管理部333は、当該画像処理装置が接続されている無停電電源装置が稼動状態であるか否かを確認する。無停電電源装置の稼動状態の確認は、電源管理部333が管理リストを参照することで行う。確認の結果、当該無停電電源装置が非稼動状態であった場合には(ステップ404でNO)、電源管理部333は、当該無停電電源装置に対して起動命令を発し、当該無停電電源装置の電源を投入させて稼動状態にする(ステップ405)。これにより、起動対象の画像処理装置が起動することになる。そして、電源管理部333は、当該無停電電源装置の起動を処理結果として、管理リストに登録する(ステップ406)。
【0064】
また、起動対象と確認した画像処理装置が無停電電源装置に接続されており、当該無停電電源装置が稼動状態にあった場合には(ステップ402でYES、ステップ403でYES、ステップ404でYES)、当該画像処理装置は、既に起動された状態にあると判断できるため、処理は行わない。
【0065】
一方、起動対象と確認した画像処理装置が無停電電源装置に接続されていない場合には(ステップ403でNO)、電源管理部333は、当該画像処理装置に対して起動命令を発し、当該画像処理装置を起動させ(ステップ407)、当該画像処理装置の起動を処理結果として、管理リストに登録する(ステップ408)。
【0066】
また、管理リストから取得した画像処理装置が起動対象でないと確認した場合は(ステップ402でNO)、電源管理部333は、何ら処理は行わない。
【0067】
これらいずれかの処理を行うと、電源管理部333は、管理リストから次の画像処理装置の情報を取得し(ステップ409)、ステップ402以降の処理を同様に行う(ステップ410でNO)。また、管理リストに取得すべき画像処理装置の情報が無かった場合には(ステップ410でYES)、管理装置303は、画像形成システムの起動処理を終了する。
【0068】
これらの処理を具体的に説明すると、例えば、管理リストに、画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102K、画像処理装置307A、画像処理装置307Bの順に画像処理装置の情報が存在し、これらと無停電電源装置206のいずれもが非稼動の状態あったとすると、管理装置303は、最初に、画像処理装置102Cを起動するために無停電電源装置206に起動命令を発する(ステップ402でYES、ステップ403でYES、ステップ404でNO、ステップ405、ステップ406)。
【0069】
その結果、無停電電源装置206に接続された画像処理装置102C、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102Kの全てが起動されるため、画像処理装置102M、画像処理装置102Y、画像処理装置102Kに対しては、起動対象であるか否かの確認と無停電電源装置206に接続されているか否かの確認、無停電電源装置206の稼動状態の確認のみを行う(ステップ402でYES、ステップ403でYES、ステップ404でYES)。
【0070】
また、画像処理装置307A、画像処理装置307Bは、いずれも、無停電電源装置に接続されていないため、それぞれに対して、電源管理部333が起動命令を発し、その結果を管理リストに登録することになる(ステップ402でYES、ステップ403でNO、ステップ407、ステップ408)。
【0071】
なお、ここでは、各装置の電源遮断時の動作の説明については省略するが、電源遮断時には、その結果を管理リストに登録することとなる。
【実施例3】
【0072】
実施例3では、実施例2で説明した画像形成システム(
図5参照)に、無停電電源装置を追加するとともに、各画像処理装置が電源の投入ではなく、起動命令により起動するように変更したものと同様の画像形成システムについて説明する。
【0073】
図7は、画像形成システムの構成例を示したブロック図である。
【0074】
同図に示す画像形成システムは、画像形成装置(同図では省略しており不図示であるが、
図1等に示した画像形成装置101と同様のもの)と、画像処理装置502C、画像処理装置502M、画像処理装置502Y、画像処理装置502K、管理装置503、ホスト装置104、無停電電源装置205、無停電電源装置206(複数)、画像処理装置307A等を有している。なお、図中では省略しているが、画像処理装置307Aと同様の画像処理装置を1台以上、さらに含めることができる。
【0075】
画像形成装置101、ホスト装置104、無停電電源装置205、無停電電源装置206、画像処理装置307Aは、いずれも、実施例1で説明した画像形成システム(
図3参照)または実施例2で説明した画像形成システム(
図5参照)を構成するものと同様のものであるため、ここでの説明は省略する。
【0076】
画像処理装置502Cは、画像展開部521Cと保存部522C、形成制御部(図中省略)、通信部524C、電源制御部525Cを有している。
【0077】
画像展開部521C、保存部522C、形成制御部は、それぞれ、前述の画像展開部121C、保存部122C、形成制御部123Cと同様のものである。そのため、ここでの説明は省略する。通信部524Cは、管理装置503の電源管理部533からの起動命令を受信した際に、電源制御部525Cを動作させるもので、画像処理装置502Cが起動していない状態でも、電源管理部533からの起動命令を受信することができる仕様のものである。また、電源管理部533と通信部524Cの間の通信は、管理装置503が画像処理装置502C等に印刷情報を配信するためのネットワークを利用してもよく、シリアル通信用の専用通信線等を用いてもよい。電源制御部525Cは、通信部524Cが電源管理部533からの起動命令を受信した場合に動作を開始し、無停電電源装置506Aから供給される電力を画像展開部521Cに給電する。
【0078】
画像処理装置502Cは、画像展開部521Cと保存部522C、形成制御部(図中省略)、通信部524C、電源制御部525Cを有している。
【0079】
画像展開部521M、保存部522M、形成制御部は、それぞれ、前述の画像展開部121M、保存部122M、形成制御部123Mと同様のものである。そのため、ここでの説明は省略する。通信部524Mは、管理装置503の電源管理部533からの起動命令を受信した際に、電源制御部525Mを動作させるもので、画像処理装置502Mが起動していない状態でも、電源管理部533からの起動命令を受信することができる仕様のものである。また、電源管理部533と通信部524Mの間の通信は、管理装置503が画像処理装置502C等に印刷情報を配信するためのネットワークを利用してもよく、シリアル通信用の専用通信線等を用いてもよい。電源制御部525Mは、通信部524Mが電源管理部533からの起動命令を受信した場合に動作を開始し、無停電電源装置506Aから供給される電力を画像展開部521Mに給電する。
【0080】
画像展開部521Y、保存部522Y、形成制御部は、それぞれ、前述の画像展開部121Y、保存部122Y、形成制御部123Yと同様のものである。そのため、ここでの説明は省略する。通信部524Yは、管理装置503の電源管理部533からの起動命令を受信した際に、電源制御部525Yを動作させるもので、画像処理装置502Yが起動していない状態でも、電源管理部533からの起動命令を受信することができる仕様のものである。また、電源管理部533と通信部524Yの間の通信は、管理装置503が画像処理装置502C等に印刷情報を配信するためのネットワークを利用してもよく、シリアル通信用の専用通信線等を用いてもよい。電源制御部525Yは、通信部524Yが電源管理部533からの起動命令を受信した場合に動作を開始し、無停電電源装置506Aから供給される電力を画像展開部521Yに給電する。
【0081】
画像展開部521K、保存部522K、形成制御部は、それぞれ、前述の画像展開部121K、保存部122K、形成制御部123Kと同様のものである。そのため、ここでの説明は省略する。通信部524Kは、管理装置503の電源管理部533からの起動命令を受信した際に、電源制御部525Kを動作させるもので、画像処理装置502Kが起動していない状態でも、電源管理部533からの起動命令を受信することができる仕様のものである。また、電源管理部533と通信部524Kの間の通信は、管理装置503が画像処理装置502C等に印刷情報を配信するためのネットワークを利用してもよく、シリアル通信用の専用通信線等を用いてもよい。電源制御部525Kは、通信部524Kが電源管理部533からの起動命令を受信した場合に動作を開始し、無停電電源装置506Aから供給される電力を画像展開部521Kに給電する。
【0082】
管理装置503は、受信部531と配信処理部532、電源管理部533を有し、受信部531がホスト装置104から受信した印刷情報を、配信処理部532が、画像処理装置502C、画像処理装置502M、画像処理装置502Y、画像処理装置502K、画像処理装置307A等の画像処理装置のいずれかに配信する。配信処理部532による印刷情報の配信は、CMYKの色毎に画像処理装置502C、画像処理装置502M、画像処理装置502Y、画像処理装置502Kに配信するが、特定の色での画像展開が他の色よりも処理時間を要する場合などには、色に関係なく配信先を決定したり、画像処理装置507A等を配信先に決定したりする。また、電源管理部533は、無停電電源装置206と、画像処理装置502C、画像処理装置502M、画像処理装置502Y、画像処理装置502K、画像処理装置307A等の稼動状態を管理し、これらの起動等を行う。
【0083】
なお、管理装置503は、実施例1で説明した管理装置203と同様に、
図4に示した構成等を有するものであり、プログラムにより動作するものである。
【0084】
次に、
図7に示した画像形成システムの起動の手順を、管理装置503の動作に基づいて説明する。
図8は、管理装置503の動作の流れを示すフローチャートである。
【0085】
管理装置503は、無停電電源装置205からの給電を受けると動作を開始し、電源管理部533が、まず、管理リストから先頭にある画像処理装置の情報を取得する(ステップ601)。管理リストは、管理対象となる画像処理装置のそれぞれについて、起動の要否と、稼動状態、給電方法等の情報が含まれるもので、例えば、記憶装置237に記憶されているものである。
【0086】
続いて、電源管理部533は、管理リストから取得した画像処理装置が起動対象の装置であるか否かを確認し、当該画像処理装置が起動対象であれば(ステップ602でYES)、さらに、当該画像処理装置が無停電電源装置(UPS)に接続されている装置であるか否かを確認する。そして、当該画像処理装置が無停電電源装置に接続されていると判断した場合(ステップ603でYES)、電源管理部533は、当該画像処理装置が接続されている無停電電源装置が稼動状態であるか否かを確認する。無停電電源装置の稼動状態の確認は、電源管理部533が管理リストを参照することで行う。確認の結果、当該無停電電源装置が非稼動状態であった場合には(ステップ604でNO)、電源管理部533は、当該無停電電源装置に対して起動命令を発し、当該無停電電源装置の電源を投入させて稼動状態にし(ステップ605)、当該無停電電源装置の起動を処理結果として、管理リストに登録する(ステップ606)。
【0087】
また、起動対象と確認した画像処理装置が無停電電源装置に接続されていない場合や(ステップ603でNO)、起動対象と確認した画像処理装置が接続された無停電電源装置が既に稼動状態であった場合には(ステップ604でYES)、無停電電源装置の起動等の処理は行わない。
【0088】
続いて、電源管理部533は、当該画像処理装置に対して起動命令を発し、当該画像処理装置を起動させ(ステップ607)、当該画像処理装置の起動を処理結果として、管理リストに登録する(ステップ608)。
【0089】
また、管理リストから取得した画像処理装置が起動対象でないと確認した場合は(ステップ602でNO)、電源管理部533は、何ら処理は行わない。
【0090】
これらの処理を行うと、電源管理部533は、管理リストから次の画像処理装置の情報を取得し(ステップ609)、ステップ602以降の処理を同様に行う(ステップ610でNO)。また、管理リストに取得すべき画像処理装置の情報が無かった場合には(ステップ610でYES)、管理装置503は、画像形成システムの起動処理を終了する。
【0091】
また、電源管理部533は、画像処理装置、例えば、画像処理装置502Cに対して起動命令を発したにもかかわらず、何らかの事情で画像処理装置502Cが起動していないことが確認された場合に、再度、起動命令を発する等の処理を行う。画像処理装置が起動していないことの確認は、例えば、配信処理部532による印刷情報の配信に際してのエラー通知等に基づいて行うことが可能である。
【0092】
なお、実施例1乃至3で説明した構成を適宜組み合わせた画像形成システム、例えば、実施例3で説明した画像形成システムの画像処理装置307等への給電を無停電電源装置を介さずに行うようにした画像形成システムを構成することも可能であり、各画像処理装置毎に専用の無停電電源装置を接続すること等も可能である。
【0093】
また、実施例1乃至3で説明した構成を適宜組み合わせることにより、画像形成システムの規模の変更、すなわち、画像処理装置の数を増減させた場合であっても、その操作等を統一することが可能となり、無停電電源装置の数の増減も容易となる。