特許第5794002号(P5794002)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5794002
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】固体撮像装置、電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/14 20060101AFI20150928BHJP
   H01L 23/13 20060101ALI20150928BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20150928BHJP
   H04N 5/361 20110101ALI20150928BHJP
【FI】
   H01L27/14 D
   H01L23/12 C
   H01L23/02 F
   H04N5/335 610
【請求項の数】11
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2011-151173(P2011-151173)
(22)【出願日】2011年7月7日
(65)【公開番号】特開2013-21031(P2013-21031A)
(43)【公開日】2013年1月31日
【審査請求日】2014年7月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094053
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 隆久
(72)【発明者】
【氏名】萩原 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】笹野 啓二
(72)【発明者】
【氏名】田中 弘明
(72)【発明者】
【氏名】辻 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】渡部 剛
(72)【発明者】
【氏名】土屋 光司
(72)【発明者】
【氏名】田中 憲三
(72)【発明者】
【氏名】和田 隆哉
(72)【発明者】
【氏名】川畑 昇
(72)【発明者】
【氏名】吉田 広和
(72)【発明者】
【氏名】横山 裕紀
【審査官】 柴山 将隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−183135(JP,A)
【文献】 特開2010−238821(JP,A)
【文献】 特開平10−032323(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/095367(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/14
H01L 23/02
H01L 23/13
H04N 5/361
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の配線層と複数の絶縁層が交互に積層された多層配線パッケージと、
撮像領域に対応する位置に設けられ入射光を受光して信号電荷を生成する複数の画素を有する、前記多層配線パッケージに搭載された、固体撮像素子と、
前記固体撮像素子と対向して前記多層配線パッケージに搭載され、前記固体撮像素子か
ら出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、
を有し、
多層配線パッケージ内の前記複数の配線層のうち、対向して配設された前記撮像領域において対向する前記固体撮像素子の位置と前記信号処理回路素子の位置との間を通り、前記多層配線パッケージの側面に露出する第1配線層の厚さが、当該第1配線層を除く第2配線層よりも厚く、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率以上になるように形成されている、
固体撮像装置。
【請求項2】
複数の配線層と複数の絶縁層が交互に積層された多層配線パッケージと、
撮像領域に対応する位置に設けられ入射光を受光して信号電荷を生成する複数の画素を有する、前記多層配線パッケージに搭載された、固体撮像素子と、
前記固体撮像素子と対向して前記多層配線パッケージに搭載され、前記固体撮像素子から出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、
を有し、
多層配線パッケージ内の前記複数の配線層のうち、対向して配設された前記撮像領域において対向する前記固体撮像素子の位置と前記信号処理回路素子の位置との間を通り、前記多層配線パッケージの側面に露出する第1配線層の厚さが、当該第1配線層を除く第2配線層の厚さ以上であって、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率よりも高くなるように形成されている、
固体撮像装置。
【請求項3】
前記第1配線層と前記第2配線層との厚みが同じである、
請求項2に記載の固体撮像装置。
【請求項4】
前記固体撮像素子は、前記多層配線パッケージの一方の面側に設けられた第1収容空間の内部に設置されており、
前記信号処理回路素子は、前記多層配線パッケージにおいて前記固体撮像素子が設置された面とは反対側の他方の面側に設けられた第2収容空間の内部に設置されており、
記第1配線層が前記第1収容空間と前記第2収容空間との間に介在するように設けられており、前記第2配線層が前記第1収容空間と前記第2収容空間との側部に設けられている、
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項5】
前記多層配線パッケージは、一方の面に収容空間が設けられており、当該収容空間の内部において、前記固体撮像素子と前記信号処理回路素子とが、空気層を介在して積み重なるように設けられており、前記第1配線層が前記空気層の側部に設けられている、
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項6】
前記多層配線パッケージは、前記収容空間の内部に中間板を収容しており、前記固体撮像素子と前記信号処理回路素子とが、前記空気層と共に前記中間板を介在して積み重なるように設けられている、
請求項5に記載の固体撮像装置。
【請求項7】
前記多層配線パッケージは、アウターリードが設けられており、前記第1配線層が前記多層配線パッケージの側面において前記アウターリードに接続されている、
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項8】
前記多層配線パッケージは、外側の面に金属層が設けられており、前記第1配線層が前記多層配線パッケージの側面において前記金属層に接続されており、
前記金属層に接触するように放熱部材が設けられている、
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項9】
前記第1配線層は、グランド配線である、
請求項1に記載の固体撮像装置。
【請求項10】
複数の配線層と複数の絶縁層が交互に積層された多層配線パッケージと、
撮像領域に対応する位置に設けられ入射光を受光して信号電荷を生成する複数の画素を有する、前記多層配線パッケージに搭載された、固体撮像素子と、
前記固体撮像素子と対向するように前記多層配線パッケージに搭載され、前記固体撮像素子から出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、
を有し、
多層配線パッケージ内の前記複数の配線層のうち、対向して配設された前記撮像領域において対向する前記固体撮像素子の位置と前記信号処理回路素子の位置との間を通り、前記多層配線パッケージの側面に露出する第1配線層の厚さが、当該第1配線層を除く第2配線層よりも厚く、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率以上になるように形成されている、
電子機器。
【請求項11】
複数の配線層と複数の絶縁層が交互に積層された多層配線パッケージと、
撮像領域に対応する位置に設けられ入射光を受光して信号電荷を生成する複数の画素を有する、前記多層配線パッケージに搭載された、固体撮像素子と、
前記固体撮像素子と対向して前記多層配線パッケージに搭載され、前記固体撮像素子から出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、
を有し、
多層配線パッケージ内の前記複数の配線層のうち、対向して配設された前記撮像領域において対向する前記固体撮像素子の位置と前記信号処理回路素子の位置との間を通り、前記多層配線パッケージの側面に露出する第1配線層の厚さが、当該第1配線層を除く第2配線層の厚さ以上であって、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率よりも高くなるように形成されている、
電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、固体撮像装置、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどの電子機器は、固体撮像装置を含む。固体撮像装置は、複数の画素がマトリクス状に配列されている撮像領域が、半導体基板の面に設けられたイメージセンサチップを含む。たとえば、CCD(Charge Coupled Device)型や、CMOS(Complementary Metal Oxicide Semiconductor)型のイメージセンサチップを含む。
【0003】
イメージセンサチップにおいて、複数の画素のそれぞれには、光電変換部が設けられている。光電変換部は、たとえば、フォトダイオードであり、外付けの光学系を介して入射する光を受光面で受光し光電変換することによって、信号電荷を生成する。そして、固体撮像装置では、イメージセンサチップから出力される出力信号について、信号処理を実施する。
【0004】
固体撮像装置は、小型化が要請されている。このため、固体撮像装置においては、イメージセンサチップと、出力信号について信号処理を実施する信号処理チップとの両者を、同一の多層配線パッケージに実装することが提案されている(たとえば、特許文献1,特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許3417225号明細書(図1など)
【特許文献2】特開2010−238821号公報(図2など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の固体撮像装置においては、撮像画像の画像品質などの各特性を向上することが困難な場合がある。
【0007】
したがって、本技術は、撮像画像の画像品質などの各特性を向上可能な固体撮像装置、電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、複数の配線層と複数の絶縁層が交互に積層された多層配線パッケージと、撮像領域に対応する位置に設けられ入射光を受光して信号電荷を生成する複数の画素を有する、前記多層配線パッケージに搭載された、固体撮像素子と、前記固体撮像素子と対向するように前記多層配線パッケージに搭載され、前記固体撮像素子から出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、を有し、
多層配線パッケージ内の前記複数の配線層のうち、対向して配設された前記撮像領域において対向する前記固体撮像素子の位置と前記信号処理回路素子の位置との間を通り、前記多層配線パッケージの側面に露出する第1配線層の厚さが、当該第1配線層を除く第2配線層よりも厚く、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率以上になるように形成されている、固体撮像装置が提供される。
また本発明によれば、複数の配線層と複数の絶縁層が交互に積層された多層配線パッケージと、撮像領域に対応する位置に設けられ入射光を受光して信号電荷を生成する複数の画素を有する、前記多層配線パッケージに搭載された、固体撮像素子と、前記固体撮像素子と対向して前記多層配線パッケージに搭載され、前記固体撮像素子から出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、を有し、
多層配線パッケージ内の前記複数の配線層のうち、対向して配設された前記撮像領域において対向する前記固体撮像素子の位置と前記信号処理回路素子の位置との間を通り、前記多層配線パッケージの側面に露出する第1配線層の厚さが、当該第1配線層を除く第2配線層の厚さ以上であって、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率よりも高くなるように形成されている、固体撮像装置が提供される。
【0009】
本発明によれば、複数の配線層と複数の絶縁層が交互に積層された多層配線パッケージと、撮像領域に対応する位置に設けられ入射光を受光して信号電荷を生成する複数の画素を有する、前記多層配線パッケージに搭載された、固体撮像素子と、前記固体撮像素子と対向するように前記多層配線パッケージに搭載され、前記固体撮像素子から出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、を有し、
多層配線パッケージ内の前記複数の配線層のうち、対向して配設された前記撮像領域において対向する前記固体撮像素子の位置と前記信号処理回路素子の位置との間を通り、前記多層配線パッケージの側面に露出する第1配線層の厚さが、当該第1配線層を除く第2配線層よりも厚く、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率以上になるように形成されている、電子機器が提供される。
また本発明によれば、複数の配線層と複数の絶縁層が交互に積層された多層配線パッケージと、撮像領域に対応する位置に設けられ入射光を受光して信号電荷を生成する複数の画素を有する、前記多層配線パッケージに搭載された、固体撮像素子と、前記固体撮像素子と対向して前記多層配線パッケージに搭載され、前記固体撮像素子から出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、を有し、
多層配線パッケージ内の前記複数の配線層のうち、対向して配設された前記撮像領域において対向する前記固体撮像素子の位置と前記信号処理回路素子の位置との間を通り、前記多層配線パッケージの側面に露出する第1配線層の厚さが、当該第1配線層を除く第2配線層の厚さ以上であって、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率よりも高くなるように形成されている、電子機器が提供される。
【0010】
本技術の固体撮像装置,電子機器は、固体撮像素子または信号処理回路素子で生じた熱が、固体撮像素子の設置位置と信号処理回路素子の設置位置との間に設けられた第1配線層を伝達して外部へ放出される。このため、固体撮像素子の撮像領域へ伝わる熱を抑制し、暗電流の発生を抑制可能である。
【発明の効果】
【0011】
本技術によれば、撮像画像の画像品質などの各特性を向上可能な固体撮像装置、電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態1において、カメラの構成を示す構成図である。
図2図2は、実施形態1において、固体撮像装置の構成を示す図である。
図3図3は、実施形態1において、イメージセンサチップの要部を示す図である。
図4図4は、実施形態1において、イメージセンサチップの要部を示す図である。
図5図5は、実施形態1において、カラーフィルタを示す図である。
図6図6は、実施形態1において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
図7図7は、実施形態1において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
図8図8は、実施形態1の固体撮像装置において、伝熱の様子を拡大して模式的に示す図である。
図9図9は、実施形態1の固体撮像装置において、伝熱の様子を拡大して模式的に示す図である。
図10図10は、実施形態2において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
図11図11は、実施形態2において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
図12図12は、実施形態2の固体撮像装置において、伝熱の様子を拡大して模式的に示す図である。
図13図13は、実施形態3において、固体撮像装置の構成を示す図である。
図14図14は、実施形態3において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
図15図15は、実施形態3において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
図16図16は、実施形態3の固体撮像装置において、伝熱の様子を拡大して模式的に示す図である。
図17図17は、実施形態4において、固体撮像装置の構成を示す図である。
図18図18は、実施形態4において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
図19図19は、実施形態4において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
図20図20は、実施形態5において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
図21図21は、実施形態5の固体撮像装置において、伝熱の様子を拡大して模式的に示す図である。
図22図22は、実施形態6において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
図23図23は、実施形態6の固体撮像装置において、伝熱の様子を拡大して模式的に示す図である。
図24図24は、多層配線セラミックパッケージを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、実施形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
なお、説明は、下記の順序で行う。
1.実施形態1(センサチップと信号処理チップとの間の配線層が厚い場合)
2.実施形態2(センサチップと信号処理チップとの間の配線層が高い熱伝導率である場合)
3.実施形態3(センサチップと信号処理チップとの間に空気層がある場合)
4.実施形態4(センサチップと信号処理チップとの間に中間板と空気層がある場合)
5.実施形態5(アウターリードへ伝熱させる場合)
6.実施形態6(放熱部材へ伝熱させる場合)
7.その他
【0015】
<1.実施形態1>
[A]装置構成
[A−1]カメラの要部構成
図1は、実施形態1において、カメラ40の構成を示す構成図である。
【0016】
図1に示すように、カメラ40は、固体撮像装置1と、光学系42と、制御部43とを有する。各部について、順次、説明する。
【0017】
固体撮像装置1は、光学系42を介して入射する入射光Hを撮像面で受光して光電変換することで信号電荷を生成する。その後、信号処理を実施してデジタル信号を生成して出力する。
【0018】
光学系42は、結像レンズや絞りなどの光学部材を含み、入射する被写体像による光を、固体撮像装置1の撮像面へ集光するように配置されている。
【0019】
制御部43は、各種の制御信号を固体撮像装置1に出力し、固体撮像装置1を制御して駆動させる。
【0020】
[A−2]固体撮像装置の要部構成
固体撮像装置1の全体構成について説明する。
【0021】
図2は、実施形態1において、固体撮像装置1の構成を示す図である。
【0022】
図2において、(a)は、上面を示している。(b)は、(a)において、X1−X2部分の断面を示している。(c)は、(a)において、Y1−Y2部分の断面を示している。
【0023】
図2に示すように、固体撮像装置1は、イメージセンサチップ100と、信号処理チップ200と、多層配線セラミックパッケージ300とを含む。
【0024】
固体撮像装置1を構成する各部について、順次、説明する。
【0025】
(a)イメージセンサチップ100
イメージセンサチップ100は、図2に示すように、多層配線セラミックパッケージ300に実装されている。
【0026】
イメージセンサチップ100は、図2(a)に示すように、撮像領域PAと、周辺領域SAとが面に設けられている。
【0027】
イメージセンサチップ100は、撮像領域PAで被写体像として入射する入射光を受光して信号電荷を生成する。この撮像領域PAでは、複数の画素(図示なし)がマトリクス状に配列されており、撮像領域PAの周辺に位置する周辺領域SAに設けられた出力回路(図示なし)が撮像領域PAから転送された信号電荷を、出力信号として出力する。
【0028】
イメージセンサチップ100は、図2(b),(c)に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の上面側に設置されている。
【0029】
ここでは、イメージセンサチップ100は、多層配線セラミックパッケージ300の上面において凹状に凹んだ収容空間SP1の内部に収容されている。そして、この収容空間SP1の面S12をダイアタッチ面として、イメージセンサチップ100がダイボンド材710で実装されている。また、収容空間SP1には、段が設けられており、その段の面S11と、イメージセンサチップ100の表面との間に、ワイヤ810が設けられ、両者が電気的に接続されている。
【0030】
図3図4は、実施形態1において、イメージセンサチップ100の要部を示す図である。図3では、上面を模式的に示している。図4では、図3のX1a−X2a部分の断面を示している。
【0031】
図3に示すように、イメージセンサチップ100は、たとえば、インターライン方式のCCD型固体撮像素子である。イメージセンサチップ100は、半導体基板11を有し、この半導体基板11の面に、撮像領域PAと、周辺領域SAとが設けられている。
【0032】
図3に示すように、撮像領域PAにおいては、画素Pと電荷読出し部ROと垂直転送レジスタ部VTと素子分離部SSとが設けられている。これに対して、周辺領域SAにおいては、水平転送レジスタ部HTと、出力部OUTとが設けられている。
【0033】
(a−1)画素P
画素Pは、図3に示すように、撮像領域PAに複数が設けられており、それぞれが、水平方向xと垂直方向yとにおいて、マトリクス状に並ぶように配置されている。
【0034】
図4に示すように、画素Pのそれぞれには、フォトダイオード21が設けられている。フォトダイオード21は、受光面JSにおいて、入射光Hを受光して光電変換を行うことによって、信号電荷を生成するように構成されている。
【0035】
具体的には、フォトダイオード21は、半導体基板11の内部において表面側に位置する部分に設けられている。図示を省略しているが、フォトダイオード21は、たとえば、半導体基板11内に形成したp型半導体ウェル領域(p)(図示無し)上に、n型半導体領域(n)(図示無し)とp型半導体領域(p)(図示無し)とが順次形成されることによって構成される。n型半導体領域(n)は、信号電荷蓄積領域として機能する。そして、p型半導体領域(p)が正孔蓄積領域として機能し、信号電荷蓄積領域であるn型半導体領域(n)において、暗電流が生ずることを抑制するように構成されている。
【0036】
フォトダイオード21上においては、図4に示すように、カラーフィルタCFと、オンチップレンズMLとが平坦化膜HM上に設けられている。
【0037】
カラーフィルタCFは、被写体像による入射光のうち、特定の波長域の光が半導体基板11の受光面JSへ選択的に多く透過するように構成されている。
【0038】
図5は、実施形態1において、カラーフィルタCFを示す図である。図5においては、カラーフィルタCFの上面を示している。
【0039】
図5に示すように、カラーフィルタCFは、レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとを含む。レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとのそれぞれは、隣接しており、いずれかが、複数の画素Pのそれぞれに対応して設けられている。
【0040】
ここでは、図5に示すように、レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとのそれぞれが、ベイヤー配列BHで並ぶように配置されている。すなわち、複数のグリーンフィルタ層CFGが市松状になるように、対角方向へ並んで配置されている。そして、レッドフィルタ層CFRとブルーフィルタ層CFBとが、複数のグリーンフィルタ層CFGにおいて、対角方向に並ぶように配置されている。
【0041】
オンチップレンズMLは、図4に示すように、カラーフィルタCFの上面において、各画素Pに対応するように複数が配置されている。このオンチップレンズMLは、受光面JSの上方において、中心が縁よりも厚く形成された凸型レンズであり、入射光Hをフォトダイオード21の受光面JSへ集光するように構成されている。
【0042】
画素Pにおいて、フォトダイオード21は、上方から、これらの各部を、順次、介して入射する入射光Hを、受光面JSで受光する。
【0043】
(a−2)電荷読出し部RO,垂直転送レジスタ部VT,素子分離部SS
電荷読出し部ROは、図3に示すように、撮像領域PAにおいて、複数の画素Pに対応するように複数が設けられており、その画素Pが生成した信号電荷を、垂直転送レジスタ部VTへ読み出す。
【0044】
図4に示すように、電荷読出し部ROにおいては、電荷読出しチャネル領域22Rが設けられており、フォトダイオード21で生成された信号電荷を読み出すように構成されている。
【0045】
具体的には、電荷読出しチャネル領域22Rは、図4に示すように、半導体基板11の内部の表面側に位置する部分において、フォトダイオード21に隣接するように設けられている。
【0046】
ここでは、電荷読出しチャネル領域22Rは、水平方向xにおいてフォトダイオード21の左側に配置されている。たとえば、電荷読出しチャネル領域22Rは、p型半導体領域として構成されている。
【0047】
垂直転送レジスタ部VTは、図3に示すように、撮像領域PAにおいて、垂直方向yに並ぶ複数の画素Pに対応するように、垂直方向yに延在している。また、垂直転送レジスタ部VTは、垂直方向yに複数が並ぶ画素Pの列の間に配置されている。垂直転送レジスタ部VTは、複数が撮像領域PAに設けられており、複数の垂直転送レジスタ部VTが、水平方向xに並ぶ複数の画素Pのそれぞれに対応するように、水平方向xに並んでいる。この垂直転送レジスタ部VTは、いわゆる垂直転送CCDであって、電荷読出し部ROを介して、画素Pから読み出された信号電荷を垂直方向yへ順次転送する。たとえば、垂直転送レジスタ部VTにおいては、4相駆動で、信号電荷の転送が実施される。
【0048】
図4に示すように、垂直転送レジスタ部VTには、電荷転送チャネル領域23Vが設けられている。電荷転送チャネル領域23Vは、電荷読出し部ROによってフォトダイオード21から読み出された信号電荷を、電荷転送チャネル領域23Vにおいて転送するように構成されている。
【0049】
具体的には、電荷転送チャネル領域23Vは、図4に示すように、半導体基板11の内部の表面側に位置する部分において、電荷読出しチャネル領域22Rに隣接して設けられている。
【0050】
ここでは、電荷転送チャネル領域23Vは、水平方向xにおいて電荷読出しチャネル領域22Rの左側に配置されている。たとえば、電荷転送チャネル領域23Vは、半導体基板11の内部のp型半導体ウェル領域(p)(図示無し)上に、n型半導体領域(n)(図示無し)を設けることによって構成されている。
【0051】
素子分離部SSは、図3に示すように、複数の画素Pの周囲において、各画素Pの間を分離するように設けられている。
【0052】
図4に示すように、素子分離部SSにおいては、チャネルストッパー領域24Sが設けられている。
【0053】
具体的には、チャネルストッパー領域24Sは、図4に示すように、半導体基板11の内部の表面側に位置する部分に設けられている。
【0054】
ここでは、チャネルストッパー領域24Sは、水平方向xにおいて電荷転送チャネル領域23Vと、隣の列に配置されたフォトダイオード21との間に介在するように設けられている。垂直方向yにおける断面については、図示していないが、上述のチャネルストッパー領域24Sが、垂直方向yに並ぶ2つのフォトダイオード21の間に設けられている。
【0055】
上記のチャネルストッパー領域24Sは、たとえば、半導体基板11の内部のp型半導体ウェル領域(p)(図示無し)上に、p型半導体領域(p+)(図示無し)を設けることによって構成されており、電位障壁を形成して信号電荷の流出入を防止している。
【0056】
電荷読出し部RO,垂直転送レジスタ部VT,素子分離部SSにおいては、図4に示すように、転送電極31Tが設けられている。
【0057】
ここでは、転送電極31Tは、図3に示すように、半導体基板11の上面において、ゲート絶縁膜(図示なし)を介して、電荷読出しチャネル領域22Rと電荷転送チャネル領域23Vとに対面するように設けられている。
【0058】
転送電極31Tは、電荷読出し部ROにおいてフォトダイオード21で生成された信号電荷を読み出す、電荷読出し電極として機能するように構成されている。この他に、転送電極31Tは、垂直転送レジスタ部VTにおいて、読み出された信号電荷を垂直方向yへ転送する垂直転送電極として機能するように構成されている。図示していないが、転送電極31Tは、垂直方向yにおいて複数が並んで配置されており、その垂直方向yに並んだ転送電極に、たとえば、4相の駆動パルス信号を順に供給することによって、信号電荷の転送が実施される。
【0059】
たとえば、転送電極31Tは、ポリシリコンなどの導電材料を用いて形成されており、たとえば、シリコン酸化膜によって形成されたゲート絶縁膜(図示なし)上に設けられている。
【0060】
転送電極31Tの上面には、反射防止膜322が設けられている。そして、転送電極31Tは、絶縁膜ZZを介して、遮光膜60で被覆されている。
【0061】
(a−3)水平転送レジスタ部HT
水平転送レジスタ部HTは、図3に示すように、撮像領域PAの下端部に配置されている。水平転送レジスタ部HTは、水平方向xへ延在しており、複数の垂直転送レジスタ部VTのそれぞれが、垂直方向yへ転送した信号電荷を、水平方向xへ、順次、転送する。つまり、水平転送レジスタ部HTは、いわゆる水平転送CCDであって、たとえば、2相の駆動パルス信号によって駆動されて、1水平ライン(1行の画素)ごとに転送された信号電荷の転送を実施する。
【0062】
(a−4)出力部OUTについて
出力部OUTは、図3に示すように、水平転送レジスタ部HTの左端部に設けられている。出力部OUTは、たとえば、ソースフォロア回路を有しており、水平転送レジスタ部HTによって水平転送された信号電荷を電圧に変換し、アナログ信号として出力する。
【0063】
(b)信号処理チップ200について
信号処理チップ200は、図2に示すように、多層配線セラミックパッケージ300に実装されている。
【0064】
ここでは、図2(b),(c)に示すように、信号処理チップ200は、多層配線セラミックパッケージ300において、イメージセンサチップ100が配置された上面側とは反対側の下面側に配置されている。信号処理チップ200は、イメージセンサチップ100の撮像領域PAに対面するように配置されている。
【0065】
具体的には、信号処理チップ200は、図2(b),(c)に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の下面において、凹状に凹んだ収容空間SP2の内部に収容されている。そして、この収容空間SP2の底面S22をダイアタッチ面として、信号処理チップ200がダイボンド材720で実装されている。収容空間SP2には、段が設けられており、その段の面S21と、底面S22に設置された信号処理チップ200の表面との間に、ワイヤ820が設けられ、両者が電気的に接続されている。
【0066】
信号処理チップ200は、半導体素子(図示なし)が半導体基板(図示なし)に設けられていると共に、その半導体素子に電気的に接続される配線(図示なし)を含む多層配線層(図示なし)が、その半導体基板(図示なし)に設けられている。そして、信号処理チップ200は、その半導体基板に設けられた半導体素子を用いて、イメージセンサチップ100から出力された出力信号について信号処理を実施する。信号処理チップ200は、たとえば、アナログフロントエンド(AFE)やアナログデジタルコンバータ(ADC)であって、イメージセンサチップ100からアナログ信号として出力された出力信号を、デジタル信号として出力する。
【0067】
(c)多層配線セラミックパッケージ300について
多層配線セラミックパッケージ300は、図2に示すように、上側にイメージセンサチップ100が収容され、イメージセンサチップ100が設置された上面とは反対側の下側に、信号処理チップ200が収容されている。そして、多層配線セラミックパッケージ300は、上側の面には、ガラス板400が設けられており、その周囲にディスクリート部品500が設けられている。また、多層配線セラミックパッケージ300は、図2(a)に示すように、上面が矩形形状であり、上端部および下端部にアウターリード310が設けられている。
【0068】
図6図7は、実施形態1において、固体撮像装置1の断面を拡大した図である。
【0069】
図6は、図2(b)と同様に、図2(a)において、X1−X2部分の断面を示している。図7は、図2(c)と同様に、図2(a)において、Y1−Y2部分の断面を示している。図6図7では、図2(b),(c)において図示を省略していた多層配線セラミックパッケージ300の詳細構成について示している。
【0070】
図6図7に示すように、多層配線セラミックパッケージ300は、複数のセラミック層C11,C21,C31,C41,C51,C61と、複数の配線層H11,H21,H31,H41,H51とを含む。多層配線セラミックパッケージ300は、セラミック層C11〜C61と、配線層H11〜H51とが交互に積層されて設けられている。
【0071】
多層配線セラミックパッケージ300において、セラミック層C11〜C61のそれぞれは、いずれも、絶縁体であるセラミック材料を用いて形成されている。
【0072】
多層配線セラミックパッケージ300において、配線層H11〜H51のそれぞれは、いずれも、金属導電材料を用いて形成されている。たとえば、Cuを用いて形成されている。この他に、Al,Wなどの金属導電材料を用いて、配線層H11〜H51のそれぞれを形成しても良い。配線層H11〜H51は、アウターリード310(図2(a)参照)に、適宜、電気的に接続されている。また、配線層H11〜H51は、セラミック層C11〜C61を貫通するコンタクト(図示無し)を介して、イメージセンサチップ100,信号処理チップ200,ディスクリート部品500のそれぞれに電気的に接続され、それぞれの間を電気的に接続している。
【0073】
図6図7に示すように、多層配線セラミックパッケージ300は、積層体の上面側と下面側とのそれぞれに、収容空間SP1,SP2が設けられている。収容空間SP1,SP2は、たとえば、セラミック層C11〜C61と、配線層H11〜H51との積層体を加工することで形成されている。収容空間SP1,SP2のそれぞれには、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200とが収容されている。
【0074】
具体的には、図6図7に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の上面には、凹状に凹んだ収容空間SP1が設けられており、この収容空間SP1の内部にイメージセンサチップ100を収容している。そして、この収容空間SP1の面S12をダイアタッチ面として、イメージセンサチップ100がダイボンド材710で実装されている。たとえば、熱硬化性接着材(例えば、銀ペースト)をダイボンド材710として用いて、イメージセンサチップ100を固定している。
【0075】
また、図7に示すように、収容空間SP1の内部には、段が設けられており、その段の面S11と、イメージセンサチップ100の表面との間に、ワイヤ810が設けられ、両者が電気的に接続されている。たとえば、Auのワイヤ810を用いて、その段の面S11に設けられたパッド電極(図示無し)と、イメージセンサチップ100との間が、電気的に接続されている。
【0076】
そして、図6図7に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の上面には、この収容空間SP1を密閉するように、透明なガラス板400がシール材740で接着されている。
【0077】
これと共に、図6に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の上面において、このガラス板400の周辺部分には、ディスクリート部品500が設置されている。たとえば、トランジスタ、抵抗、コンデンサーなどの部品が、ディスクリート部品500として設置されている。
【0078】
これに対して、図6図7に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の下面には、凹状に凹んだ収容空間SP2が設けられており、この収容空間SP2の内部に信号処理チップ200が収容されている。そして、この収容空間SP2の面S22をダイアタッチ面として、信号処理チップ200がダイボンド材720で実装されている。たとえば、熱硬化性接着材をダイボンド材720として用いて、信号処理チップ200を固定している。
【0079】
また、図6図7に示すように、収容空間SP2の内部には、段が設けられており、その段の面S21と、信号処理チップ200の表面との間に、ワイヤ820が設けられ、両者が電気的に接続されている。たとえば、Auのワイヤ820を用いて、その段の面S21に設けられたパッド電極(図示無し)と、信号処理チップ200とが、電気的に接続されている。
【0080】
そして、図6図7に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の下面には、この収容空間SP2を埋め込むように、埋め込み層600が設けられている。たとえば、熱硬化型や紫外線硬化型の樹脂を収容空間SP2へ埋め込むことで、埋め込み層600を設けている。
【0081】
本実施形態では、図6図7に示すように、複数の配線層H11〜H51のうち、イメージセンサチップ100と、信号処理チップ200とが配置された間に介在する配線層H31が、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも膜厚が厚い。つまり、多層配線セラミックパッケージ300の深さ方向zにおいて、イメージセンサチップ100の設置位置と、信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31が、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも膜厚が厚い。
【0082】
具体的には、図6図7に示すように、この配線層H31は、一対の収容空間SP1,SP2の間に介在しており、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200とが対面した面に沿うように均一な厚みで形成されている。そして、配線層H31は、イメージセンサチップ100の設置位置と信号処理チップ200の設置位置との間に位置する部分P1において、撮像領域PAと周辺領域SAに対応する部分が、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも厚い。さらに、配線層H31は、イメージセンサチップ100の設置位置と信号処理チップ200の設置位置との間に位置する部分P1において、周辺領域SAから外側の側部に位置する部分が、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも厚い。そして、配線層H31は、側部が、多層配線セラミックパッケージ300の側面で露出するように設けられている。
【0083】
これに対して、配線層H31以外の配線層H11,H21,H41,H51のそれぞれは、各収容空間SP1,SP2の側部に設けられている。
【0084】
たとえば、下記の厚みになるように、各配線層H11〜H51が形成されている。
・イメージセンサチップ100の設置位置と、信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31の厚み:20μm以上
・配線層H31以外の配線層H11,H21,H41,H51の厚み:5μm〜15μm
【0085】
配線層H31は、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200とのそれぞれに電気的に接続されており、グランド配線として機能する。また、多層配線セラミックパッケージ300において、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200とが対面する面に沿った面(xy面)のうち、配線層H31を貫通するコンタクト(図示無し)を設ける部分以外の部分全体を被覆するように設けられている。
【0086】
[B]動作
図8図9は、実施形態1の固体撮像装置において、伝熱の様子を拡大して模式的に示す図である。
【0087】
このうち、図8は、本実施形態の場合と異なり、イメージセンサチップ100の設置位置と、信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31が、他の配線層H11,H21,H41,H51と同じ膜厚である場合を示している。
【0088】
これに対して、図9は、本実施形態の場合であって、イメージセンサチップ100の設置位置と、信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31が、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも膜厚が厚い場合を示している。
【0089】
イメージセンサチップ100は、撮像領域PAでは電力が殆ど消費されず、たとえば、ソースフォロア回路を有する出力回路などの周辺回路が設けられた周辺領域SAで大半の電力が消費される。また、イメージセンサチップ100よりも、信号処理チップ200の方が、消費電力が高い。
【0090】
このため、図8に示すように、信号処理チップ200の熱Qが、イメージセンサチップ100の撮像領域PAへ伝達されて、その撮像領域PAの温度が上昇し、暗電流特性が著しく悪化する場合がある。たとえば、数℃〜10℃の温度上昇で、暗電流の発生が、約1.5〜3倍に悪化する場合がある。そして、これに伴って、撮像画像の画像品質が低下する場合がある。
【0091】
しかし、本実施形態においては、図9に示すように、イメージセンサチップ100の撮像領域PAと、信号処理チップ200とが対面する間には、厚い配線層H31が設けられている。そして、周辺領域SAに対応する部分から外側の側部に位置する部分においても、厚い配線層H31が設けられている。そして、その配線層H31の側部が、多層配線セラミックパッケージ300の側面で露出している。
【0092】
配線層H31は、多層配線セラミックパッケージ300を構成するセラミック層C11〜C61よりも熱伝導率が高い。このため、信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ向かった熱Qは、配線層H31を伝熱して、外部へ放出される。これと共に、イメージセンサチップ100の周辺領域SAにおいて発生した熱Qについても、配線層H31を伝熱して、外部へ放出される。
【0093】
図9に示すように、本実施形態では、図8に示す場合よりも、配線層H31が厚いので、より多くの熱Qを外部へ放出することができる。
【0094】
よって、本実施形態では、イメージセンサチップ100において、撮像領域PAの温度が上昇することを抑制することができる。
【0095】
[C]まとめ
以上のように、本実施形態において、イメージセンサチップ100は、入射光を受光して信号電荷を生成する画素Pが撮像領域PAに設けられている。信号処理チップ200は、イメージセンサチップ100の撮像領域PAに対面するように配置されており、イメージセンサチップ100から出力された信号について信号処理を実施する。多層配線セラミックパッケージ300は、複数の配線層H11〜H51のそれぞれが、絶縁体であるセラミック層C11〜C61を介して積層して設けられており、イメージセンサチップ100および信号処理チップ200が設置されている(図6などを参照)。
【0096】
ここでは、複数の配線層H11〜H51のうち、イメージセンサチップ100の設置位置と信号処理チップ200の設置位置との間に設けられた配線層H31が、その配線層H31以外の配線層H11,H21,H41,H51よりも厚い。
【0097】
このため、本実施形態では、上述したように、信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ向かった熱Qは、配線層H31を伝熱して、外部へ放出され易い。これと共に、イメージセンサチップ100の周辺領域SAにおいて発生した熱Qについても、配線層H31を伝熱して、外部へ放出され易い(図9などを参照)。
【0098】
したがって、本実施形態では、イメージセンサチップ100において、撮像領域PAでの温度上昇が抑制され、暗電流の発生を抑制可能であるので、撮像画像の画像品質を向上できる。
【0099】
また、本実施形態では、多層配線セラミックパッケージ300の深さ方向zにおいて、イメージセンサチップ100の設置位置と、信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31のみについて、膜厚が厚い。このため、多層配線セラミックパッケージ300全体について、顕著に厚くならないので、小型な装置を実現できる。
【0100】
また、本実施形態では、イメージセンサチップ100の設置位置と、信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31は、グランド配線として機能する。このため、寄生容量が増えても、グランド配線であるので影響が小さい。また、グランド配線であるので、多層配線セラミックパッケージ300において広い面積で形成可能であるので、効果的に放熱することができる。
【0101】
なお、本実施形態では、配線層H31の熱伝導率が、他の配線層H11,H21,H41,H51の熱伝導率と同じ場合について示したが、これに限定されない。配線層H31の熱伝導率が、他の配線層H11,H21,H41,H51の熱伝導率よりも大きい方が、熱を外部へ多く伝導して放出可能であるので、より好適である。
【0102】
<2.実施形態2>
[A]装置構成
図10図11は、実施形態2において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
【0103】
図10は、図2(b),図6と同様に、図2(a)において、X1−X2部分の断面を示している。図11は、図2(c),図7と同様に、図2(a)において、Y1−Y2部分の断面を示している。図10図11では、図2(b),(c)において図示を省略していた多層配線セラミックパッケージ300の詳細構成について示している。
【0104】
図10図11に示すように、本実施形態は、多層配線セラミックパッケージ300の深さ方向zにおいて、イメージセンサチップ100の設置位置と、信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31が、実施形態1と異なる。この点、および、これに関連する点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
【0105】
本実施形態では、図10図11に示すように、複数の配線層H11〜H51のうち、イメージセンサチップ100と、信号処理チップ200とが配置された間に介在する配線層H31は、他の配線層H11,H21,H41,H51と同じ膜厚である。つまり、多層配線セラミックパッケージ300の深さ方向zにおいて、イメージセンサチップ100の設置位置と、信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31は、他の配線層H11,H21,H41,H51と、厚みが同じである。
【0106】
しかしながら、実施形態1での配線層H31が、他と同じ材料で形成されていたのに対して、本実施形態では、この配線層H31は、他の配線層H11,H21,H41,H51と異なる材料で形成されている。
【0107】
ここでは、イメージセンサチップ100の設置位置と信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31は、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも、熱伝導率が高い材料で形成されている。
【0108】
イメージセンサチップ100の設置位置と信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31に関しては、たとえば、Cuを用いて形成する。これに対して、イメージセンサチップ100の設置位置と信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31以外の配線層H11,H21,H41,H51については、たとえば、Wを用いて形成する。
【0109】
[B]動作
図12は、実施形態2の固体撮像装置において、伝熱の様子を拡大して模式的に示す図である。
【0110】
上述したように、信号処理チップ200の熱Qが、イメージセンサチップ100の撮像領域PAへ伝達されて、その撮像領域PAの温度が上昇し、暗電流特性が著しく悪化する場合がある。
【0111】
しかし、本実施形態においては、図12に示すように、イメージセンサチップ100の撮像領域PAと、信号処理チップ200とが対面する間には、配線層H31が設けられている。この配線層H31は、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも、熱伝導率が高い材料で形成されている。
【0112】
このため、信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ向かった熱Qは、配線層H31を伝熱して、外部へ放出される。これと共に、イメージセンサチップ100の周辺領域SAにおいて発生した熱Qについても、配線層H31を伝熱して、外部へ放出される。
【0113】
本実施形態では、図8に示した場合よりも、配線層H31の熱伝導率が高いので、より多くの熱Qを外部へ放出することができる。
【0114】
よって、本実施形態では、イメージセンサチップ100において、撮像領域PAの温度が上昇することを抑制することができる。
【0115】
[C]まとめ
以上のように、本実施形態では、複数の配線層H11〜H51のうち、イメージセンサチップ100の設置位置と信号処理チップ200の設置位置との間に設けられた配線層H31の厚みが、これ以外の配線層H11,H21,H41,H51と同じ厚みである。そして、この配線層H31の熱伝導率が、他の配線層H11,H21,H41,H51の熱伝導率よりも高くなるように形成されている。
【0116】
このため、本実施形態では、上述したように、信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ向かった熱Qは、熱伝導率が高い配線層H31を伝熱して、外部へ放出され易い。これと共に、イメージセンサチップ100の周辺領域SAにおいて発生した熱Qについても、その配線層H31を介して、外部へ放出され易い。
【0117】
したがって、本実施形態では、イメージセンサチップ100において、撮像領域PAでの温度上昇が抑制され、暗電流の発生を抑制可能であるので、撮像画像の画像品質を向上できる。
【0118】
なお、本実施形態では、イメージセンサチップ100の設置位置と信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31が、他の配線層H11,H21,H41,H51と、厚みが同じ場合について説明したが、これに限定されない。この配線層H31については、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも膜厚が厚くなるように形成した方が、熱を外部へ多く伝導して放出可能であるので、より好適である。
【0119】
<3.実施形態3>
[A]装置構成
図13は、実施形態3において、固体撮像装置の構成を示す図である。
【0120】
図13では、図2と同様に、固体撮像装置の構成を模式的に示している。図13において、(a)は、上面を示している。(b)は、(a)において、X1−X2部分の断面を示している。(c)は、(a)において、Y1−Y2部分の断面を示している。
【0121】
図13に示すように、本実施形態では、多層配線セラミックパッケージ300において、信号処理チップ200が設置された面が、実施形態1と異なる。この点、および、これに関連する点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
【0122】
多層配線セラミックパッケージ300は、図13に示すように、実施形態1の場合と同様に、イメージセンサチップ100と、信号処理チップ200との両者が実装されている。
【0123】
ここでは、図13(b),(c)に示すように、実施形態1の場合と異なり、多層配線セラミックパッケージ300には、上面側のみに収容空間SP1が設けられている。そして、その収容空間SP1に、イメージセンサチップ100と、信号処理チップ200との両者が設置されている。
【0124】
図14図15は、実施形態3において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
【0125】
図14は、図13(b)と同様に、図13(a)において、X1−X2部分の断面を示している。図15は、図13(c)と同様に、図13(a)において、Y1−Y2部分の断面を示している。図14図15では、図13(b),(c)において図示を省略していた多層配線セラミックパッケージ300の詳細構成について示している。
【0126】
図14図15に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の上面側には、凹状に凹んだ収容空間SP1が設けられている。
【0127】
ここで、多層配線セラミックパッケージ300の収容空間SP1は、底面から上方向に階段状に拡がった構造である。本実施形態では、この収容空間SP1の内部において、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200との両者が、低熱伝導層907を介在して積み重なるように収容されている。そして、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200とが、多層配線セラミックパッケージ300を介在して電気的に接続されている。
【0128】
具体的には、図14などに示すように、この収容空間SP1において最下面S14をダイアタッチ面として、信号処理チップ200が、ダイボンド材720で実装されている。たとえば、熱硬化性接着材(例えば、銀ペースト)をダイボンド材720として用いて、信号処理チップ200が固定されている。つまり、収容空間SP1の0段目に、信号処理チップ200が搭載されている。
【0129】
また、図14などに示すように、収容空間SP1の内部には、段が設けられており、その段の上面S13と、信号処理チップ200の表面との間に、ワイヤ820が設けられ、両者が電気的に接続されている。たとえば、Auのワイヤ820を用いて、その段の上面S13に設けられたパッド電極(図示無し)と、信号処理チップ200とが、電気的に接合されている。つまり、収容空間SP1の1段目において、パッド電極(図示無し)と、信号処理チップ200とが電気的に接続されている。
【0130】
そして、図14などに示すように、この収容空間SP1の内部において、ワイヤ820が設けられた段よりも上側の段の上面S12をダイアタッチ面として、イメージセンサチップ100がダイボンド材710で実装されている。たとえば、熱硬化性接着材(例えば、銀ペースト)をダイボンド材710として用いて、イメージセンサチップ100が固定されている。つまり、収容空間SP1の2段目に、イメージセンサチップ100が搭載されている。イメージセンサチップ100は、周辺領域SAにおいて、収容空間SP1の2段目に接着されている。イメージセンサチップ100は、撮像領域PAの周囲に位置する周辺領域SAが、多層配線セラミックパッケージ300に接着されている。
【0131】
また、図15に示すように、ダイアタッチ面となる段よりも上段の上面S11と、イメージセンサチップ100の表面との間に、ワイヤ810が設けられ、両者が電気的に接続されている。たとえば、Auのワイヤ810を用いて、その上面S11に設けられたパッド電極(図示無し)と、イメージセンサチップ100とが、電気的に接合されている。つまり、収容空間SP1の3段目において、パッド電極(図示無し)と、イメージセンサチップ100とが電気的に接続されている。
【0132】
そして、図14などに示すように、多層配線セラミックパッケージ300の上面には、この収容空間SP1を密閉するように、透明なガラス板400がシール材740で接着されている。
【0133】
また、図14などに示すように、イメージセンサチップ100と、信号処理チップ200とが配置された間には、低熱伝導層907が介在している。低熱伝導層907は、イメージセンサチップ100の撮像領域PAにおいて、入射光が入射する上面とは反対側の下面側に設けられている。
【0134】
低熱伝導層907は、多層配線セラミックパッケージ300を構成するセラミック層C11〜C61よりも、熱伝導率が低い層であって、発熱した信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ伝達される熱を断熱する。
【0135】
ここでは、収容空間SP1の内部において、イメージセンサチップ100の撮像領域PAの全面と、信号処理チップ200の上面の全面との間の部分が、低熱伝導層907として設けられている。
【0136】
低熱伝導層907は、図14などに示すように、たとえば、空気層である。なお、低熱伝導層907としては、空気層の他に、エポキシ樹脂などの有機材料を用いて形成しても良い。
【0137】
また、図14などに示すように、多層配線セラミックパッケージ300の深さ方向zにて、イメージセンサチップ100の位置と信号処理チップ200の位置との間にある配線層H31は、他の位置の配線層H11,H21,H41,H51よりも膜厚が厚い。
【0138】
具体的には、配線層H31は、イメージセンサチップ100の設置位置と信号処理チップ200の設置位置との間に位置する部分P1において、周辺領域SAに対応する部分が、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも厚い。さらに、配線層H31は、イメージセンサチップ100の設置位置と信号処理チップ200の設置位置との間に位置する部分P1において、周辺領域SAから外側の側部に位置する部分が、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも厚い。そして、配線層H31は、側部が、多層配線セラミックパッケージ300の側面で露出するように設けられている。
【0139】
この配線層H31は、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200とのそれぞれに電気的に接続されており、グランド配線として機能する。また、多層配線セラミックパッケージ300において、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200とが対面する面に沿った面(xy面)のうち、配線層H31を貫通するコンタクト(図示無し)を設ける部分以外の部分全体を被覆するように設けられている。
【0140】
[B]動作
図16は、実施形態3の固体撮像装置において、伝熱の様子を拡大して模式的に示す図である。
【0141】
上述したように、信号処理チップ200の熱Qが、イメージセンサチップ100の撮像領域PAへ伝達されて、その撮像領域PAの温度が上昇し、暗電流特性が著しく悪化する場合がある。
【0142】
しかし、本実施形態においては、図16に示すように、イメージセンサチップ100の撮像領域PAと、信号処理チップ200とが対面する間に、低熱伝導層907が設けられている。
【0143】
低熱伝導層907は、多層配線セラミックパッケージ300を構成するセラミック層C11〜C61よりも熱伝導率が低いので、信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ向かう熱Qは、この低熱伝導層907で断熱される。
【0144】
また、イメージセンサチップ100の周辺領域SAは、多層配線セラミックパッケージ300の面S12に接着されている。このため、周辺領域SAの熱Qは、配線層H31を伝熱して、外部へ放出される。
【0145】
本実施形態では、実施形態1と同様に、配線層H31が、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも厚いので、より多くの熱Qを外部へ放出することができる。
【0146】
よって、本実施形態では、イメージセンサチップ100において、撮像領域PAの温度が上昇することを抑制することができる。
【0147】
[C]まとめ
以上のように、本実施形態では、多層配線セラミックパッケージ300は、一方の面に収容空間SP1が設けられている。そして、その収容空間SP1の内部において、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200とが、低熱伝導層907(空気層)を介在して積み重なるように設置されている。そして、他の配線層H11,H21,H41,H51よりも厚い配線層H31が、低熱伝導層907(空気層)の側部に設けられている。
【0148】
このように、本実施形態では、低熱伝導層907(空気層)が、イメージセンサチップ100の撮像領域PAと信号処理チップ200とが対面する間に介在するように設けられている。このため、発熱した信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ伝達される熱を、低熱伝導層907(空気層)が断熱する。
【0149】
この他に、イメージセンサチップ100の周辺領域SAの熱を、厚い配線層H31を介して放熱できる。
【0150】
したがって、本実施形態では、イメージセンサチップ100において、撮像領域PAでの温度上昇が抑制され、暗電流の発生を抑制可能であるので、撮像画像の画像品質を向上できる。
【0151】
<4.実施形態4>
[A]装置構成
図17は、実施形態4において、固体撮像装置の構成を示す図である。
【0152】
図17では、図13と同様に、固体撮像装置の構成を模式的に示している。図17において、(a)は、上面を示している。(b)は、(a)において、X1−X2部分の断面を示している。(c)は、(a)において、Y1−Y2部分の断面を示している。
【0153】
図17に示すように、本実施形態では、中間板301が更に設けられている点が、実施形態3と異なる。この点、および、これに関連する点を除き、本実施形態は、実施形態3と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
【0154】
中間板301は、図17(b),(c)に示すように、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200との間に設けられている。ここでは、多層配線セラミックパッケージ300の上面にトレンチが収容空間SP1として設けられており、この収容空間SP1の内部に、中間板301が収容されている。
【0155】
図18図19は、実施形態4において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
【0156】
図18は、図17(b)と同様に、図17(a)において、X1−X2部分の断面を示している。図19は、図17(c)と同様に、図17(a)において、Y1−Y2部分の断面を示している。図18図19では、図17(b),(c)において図示を省略していた多層配線セラミックパッケージ300の詳細構成について示している。
【0157】
図18図19に示すように、実施形態3の場合と同様に、収容空間SP1において、最下面S14をダイアタッチ面として、信号処理チップ200が、ダイボンド材720で実装されている。そして、収容空間SP1の内部には、段が設けられており、その段の上面S13と、信号処理チップ200の表面との間に、ワイヤ820が設けられ、両者が電気的に接続されている。
【0158】
しかし、図18図19に示すように、実施形態3の場合と異なり、収容空間SP1の内部においては、ワイヤ820が設けられた段よりも上側の段の上面S12に、中間板301が設けられている。つまり、収容空間SP1の2段目に、中間板301が設置されている。中間板301は、周辺部において、収容空間SP1の2段目にダイボンド材711で接着されている。
【0159】
そして、図18図19に示すように、中間板301の上面をダイアタッチ面として、イメージセンサチップ100がダイボンド材710で実装されている。そして、図19に示すように、その段よりも上段の上面S11と、イメージセンサチップ100の表面との間に、ワイヤ810が設けられ、両者が電気的に接続されている。たとえば、Auのワイヤ810を用いて、その上面S11に設けられたパッド電極(図示無し)と、イメージセンサチップ100とが、電気的に接合されている。つまり、収容空間SP1の3段目において、イメージセンサチップ100が、多層配線セラミックパッケージ300に電気的に接続されている。
【0160】
このように、中間板301は、下面が多層配線セラミックパッケージ300に接着され、上面に、イメージセンサチップ100が接着されている。
【0161】
図18図19に示すように、イメージセンサチップ100と、信号処理チップ200とが配置された間には、実施形態3の場合と同様に、低熱伝導層907が介在している。
【0162】
本実施形態では、低熱伝導層907は、実施形態3の場合と異なり、収容空間SP1の内部において、中間板301と、信号処理チップ200との間に挟まれるように設けられている。
【0163】
本実施形態において、中間板301としては、たとえば、セラミック基板を用いることができる。
【0164】
中間板301としては、たとえば、多層配線セラミックパッケージ300を構成するセラミック層C11〜C61よりも熱伝導率が低い基板を用いることができる。この場合には、発熱した信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ伝達される熱を、中間板301が断熱する。よって、イメージセンサチップ100の撮像領域PAへ信号処理チップ200の熱が伝達されにくいので、暗電流の発生を好適に抑制できる。
【0165】
この他に、中間板301としては、たとえば、多層配線セラミックパッケージ300を構成するセラミック層C11〜C61よりも熱伝導率が高い基板を用いることができる。この場合には、中間板301において熱が伝達されやすいので、その伝達された熱を、多層配線セラミックパッケージ300へ好適に放熱できる。よって、暗電流の発生を好適に抑制できる。
【0166】
[B]まとめ
以上のように、本実施形態では、実施形態3の場合と同様に、低熱伝導層907(空気層)が、イメージセンサチップ100の撮像領域PAと信号処理チップ200とが対面する間に介在するように設けられている。このため、発熱した信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ伝達される熱を、低熱伝導層907(空気層)が断熱する。
【0167】
この他に、イメージセンサチップ100の周辺領域SAの熱を、厚い配線層H31を介して放熱できる。
【0168】
さらに、本実施形態では、多層配線セラミックパッケージ300は、収容空間SP1の内部に中間板301を収容している。そして、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200とが、低熱伝導層907(空気層)と共に中間板301を介在して積み重なるように設けられている。このため、中間板301の熱伝導率を適宜調整することで、断熱または放熱をさせることができる。
【0169】
したがって、本実施形態では、イメージセンサチップ100において、撮像領域PAでの温度上昇が抑制され、暗電流の発生を抑制可能であるので、撮像画像の画像品質を向上できる。
【0170】
<5.実施形態5>
[A]装置構成
図20は、実施形態5において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
【0171】
図20は、図18と同様に、図17(a)において、X1−X2部分の断面を示している。
【0172】
図20に示すように、本実施形態では、アウターリードHO,ビアHVが設けられている。そして、フレキシブル基板FSが設けられている。これらの点、および、これらに関連する点を除き、本実施形態は、実施形態4と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
【0173】
図20に示すように、アウターリードHO,ビアHVが、多層配線セラミックパッケージ300の周辺部分に設けられている。
【0174】
アウターリードHOは、図20に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の下面において、金属導電材料を用いて設けられている。
【0175】
ビアHVは、図20に示すように、イメージセンサチップ100の位置と信号処理チップ200の位置との間に設けられた配線層H31と、アウターリードHOとの間に設けられている。ビアHVは、配線層H31とアウターリードHOとの間において、複数が並ぶように設けられている。ビアHVは、金属導電材料を用いて形成されており、配線層H31とアウターリードHOとの間を電気的に接続している。
【0176】
フレキシブル基板FSは、多層配線セラミックパッケージ300において、アウターリードHOが形成された下面に設けられている。
【0177】
[B]動作
図21は、実施形態5の固体撮像装置において、伝熱の様子を拡大して模式的に示す図である。
【0178】
上述したように、信号処理チップ200の熱Qが、イメージセンサチップ100の撮像領域PAへ伝達されて、その撮像領域PAの温度が上昇し、暗電流特性が著しく悪化する場合がある。
【0179】
しかし、本実施形態においては、図21に示すように、イメージセンサチップ100の撮像領域PAと、信号処理チップ200とが対面する間に、低熱伝導層907が設けられている。
【0180】
低熱伝導層907は、多層配線セラミックパッケージ300を構成するセラミック層C11〜C61よりも熱伝導率が低いので、信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ向かう熱Qは、この低熱伝導層907で断熱される。
【0181】
また、イメージセンサチップ100の周辺領域SAは、多層配線セラミックパッケージ300の面S12に接着されている。このため、周辺領域SAの熱Qは、配線層H31を伝達する。そして、イメージセンサチップ100の位置と信号処理チップ200の位置との間に設けられた配線層H31を伝達した熱は、ビアHVを介して、アウターリードHOへ伝わり、放熱される。
【0182】
本実施形態では、配線層H31が、他の配線層よりも厚いので、より多くの熱Qを外部へ放出することができる。
【0183】
よって、本実施形態では、イメージセンサチップ100において、撮像領域PAの温度が上昇することを抑制することができる。
【0184】
[C]まとめ
以上のように、本実施形態では、実施形態4の場合と同様に、低熱伝導層907(空気層)が、イメージセンサチップ100の撮像領域PAと信号処理チップ200とが対面する間に介在するように設けられている。このため、発熱した信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ伝達される熱を、低熱伝導層907(空気層)が断熱する。
【0185】
この他に、イメージセンサチップ100の周辺領域SAの熱を、厚い配線層H31を介して放熱できる。
【0186】
さらに、本実施形態では、多層配線セラミックパッケージ300は、アウターリードHOが設けられており、厚い配線層H31がアウターリードHOに接続されている。このため、配線層H31を伝達した熱が、アウターリードHOへ伝わり、効果的に外部へ放熱される。
【0187】
したがって、本実施形態では、イメージセンサチップ100において、撮像領域PAでの温度上昇が抑制され、暗電流の発生を抑制可能であるので、撮像画像の画像品質を向上できる。
【0188】
<6.実施形態6>
[A]装置構成
図22は、実施形態6において、固体撮像装置の断面を拡大した図である。
【0189】
図22は、図18と同様に、図17(a)において、X1−X2部分の断面を示している。
【0190】
図22に示すように、本実施形態では、金属層K1,K2と、放熱部材HBとが設けられている。そして、フレキシブル基板FSが設けられている。これらの点、および、これらに関連する点を除き、本実施形態は、実施形態4と同様である。このため、重複する部分については、記載を省略する。
【0191】
図22に示すように、金属層K1,K2が、多層配線セラミックパッケージ300の周辺部分に設けられている。金属層K1,K2は、多層配線セラミックパッケージ300を構成する各配線層H11〜H51と同様に、金属導電材料を用いて形成されている。
【0192】
このうち、金属層K1は、図22に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の側面において、配線層H31が設けられた部分から上側部分に設けられている。この側面に設けられた金属層K1は、配線層H31に下端部が接続するように形成されている。
【0193】
一方で、金属層K2は、図22に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の上面において、側端部に設けられている。この上面に設けられた金属層K2は、側面に設けられた金属層K1の上端部に接続するように形成されている。
【0194】
そして、図22に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の上面に、放熱部材HBが設けられている。ここでは、放熱部材HBは、多層配線セラミックパッケージ300の上面に設けられた金属層K2の上面に接するように配置されている。放熱部材HBは、たとえば、ヒートシンクであり、AlやCuなどの金属導電材料によって形成されている。
【0195】
また、図22に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の下面には、フレキシブル基板FSが設けられている。
【0196】
[B]動作
図23は、実施形態6の固体撮像装置において、伝熱の様子を拡大して模式的に示す図である。
【0197】
上述したように、信号処理チップ200の熱Qが、イメージセンサチップ100の撮像領域PAへ伝達されて、その撮像領域PAの温度が上昇し、暗電流特性が著しく悪化する場合がある。
【0198】
しかし、本実施形態においては、図23に示すように、イメージセンサチップ100の撮像領域PAと、信号処理チップ200とが対面する間に、低熱伝導層907が設けられている。
【0199】
低熱伝導層907は、多層配線セラミックパッケージ300を構成するセラミック層C11〜C61よりも熱伝導率が低いので、信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ向かう熱Qは、この低熱伝導層907で断熱される。
【0200】
また、イメージセンサチップ100の周辺領域SAは、多層配線セラミックパッケージ300の面S12に接着されている。このため、周辺領域SAの熱Qは、配線層H31を伝達する。そして、イメージセンサチップ100の位置と信号処理チップ200の位置との間に設けられた配線層H31を伝達した熱は、金属層K1,K2を介して、放熱部材HBへ伝わり、放熱される。
【0201】
本実施形態では、配線層H31が、他の配線層よりも厚いので、より多くの熱Qを外部へ放出することができる。
【0202】
よって、本実施形態では、イメージセンサチップ100において、撮像領域PAの温度が上昇することを抑制することができる。
【0203】
[C]まとめ
以上のように、本実施形態では、実施形態4の場合と同様に、低熱伝導層907(空気層)が、イメージセンサチップ100の撮像領域PAと信号処理チップ200とが対面する間に介在するように設けられている。このため、発熱した信号処理チップ200からイメージセンサチップ100の撮像領域PAへ伝達される熱を、低熱伝導層907(空気層)が断熱する。
【0204】
この他に、イメージセンサチップ100の周辺領域SAの熱を、厚い配線層H31を介して放熱できる。
【0205】
さらに、本実施形態では、多層配線セラミックパッケージ300は、外側の面に金属層K1,K2が設けられており、厚い配線層H31が金属層K1,K2に接続されている。そして、その金属層K2に接触するように放熱部材HBが設けられている。このため、配線層H31を伝達した熱が、金属層K1,K2を介して放熱部材HBへ伝わり、効果的に外部へ放熱される。
【0206】
したがって、本実施形態では、イメージセンサチップ100において、撮像領域PAでの温度上昇が抑制され、暗電流の発生を抑制可能であるので、撮像画像の画像品質を向上できる。
【0207】
<7.その他>
本技術の実施に際しては、上記した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例を採用することができる。
【0208】
上記の実施形態においては、イメージセンサチップ100が、CCD型イメージングセンサチップの場合について説明したが、これに限定されない。CMOS型イメージングセンサチップの場合に適用しても良い。
【0209】
上記の実施形態においては、カメラに本技術を適用する場合について説明したが、これに限定されない。スキャナーやコピー機などのように、固体撮像装置を備える他の電子機器に、本技術を適用しても良い。
【0210】
また、イメージセンサチップ100と信号処理チップ200との間の大きさの関係についても、上記の場合に限定されない。イメージセンサチップ100と信号処理チップ200とが異なる大きさであっても、同じ大きさであっても構わない。
【0211】
上記の実施形態では、複数のセラミック層C11〜C61のそれぞれの間に、配線層H11〜H51を設ける場合について説明したが、これに限定されない。セラミック層C11〜C61に代えて、有機絶縁材料からなる絶縁層を用いて、多層配線パッケージを構成しても良い。
【0212】
また、上記の実施形態においては、イメージセンサチップ100の設置位置と、信号処理チップ200の設置位置との間に位置する配線層H31が、接地(グランド)状態にある場合について説明したが、これに限定されない。他の配線層H11,H21,H41,H51のように、グランド配線以外の配線として機能させてもよい。
【0213】
また、上記の実施形態5において、アウターリードHOを経由して放熱させる場合には、そのアウターリードにおいて外部に露出する面の表面積が大きい方が好ましい。
【0214】
図24は、多層配線セラミックパッケージを示す斜視図である。図24は、上記に示した収容空間等について図示を省略している。
【0215】
図24に示すように、多層配線セラミックパッケージ300の側面には、円弧状の窪みが形成されている。アウターリードHOは、外部に露出する面が、この円弧状の窪みに沿って形成されるように設けられている。つまり、アウターリードHOについては、キャスタレーション構造で形成されている。この場合には、外部に露出する面の表面積が大きくなるので、好適である。
【0216】
その他、上記の各実施形態を、適宜、組み合わせても良い。
【0217】
たとえば、本技術は、下記のような構成も取ることができる。
【0218】
(1)
入射光を受光して信号電荷を生成する画素が撮像領域に設けられた固体撮像素子と、
前記固体撮像素子の撮像領域に対面するように配置されており、前記固体撮像素子から出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、
複数の配線層のそれぞれが絶縁体を介して積層して設けられており、前記固体撮像素子および前記信号処理回路素子が設置された多層配線パッケージと
を有し、
前記多層配線パッケージは、
前記複数の配線層のうち、前記固体撮像素子の設置位置と前記信号処理回路素子の設置位置との間に設けられた第1配線層が、当該第1配線層以外の第2配線層よりも厚く、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率以上になるように形成されている、
固体撮像装置。
【0219】
(2)
入射光を受光して信号電荷を生成する画素が撮像領域に設けられた固体撮像素子と、
前記固体撮像素子の撮像領域に対面するように配置されており、前記固体撮像素子から出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、
複数の配線層のそれぞれが絶縁体を介して積層して設けられており、前記固体撮像素子および前記信号処理回路素子が設置された多層配線パッケージと
を有し、
前記多層配線パッケージは、
前記複数の配線層のうち、前記固体撮像素子の設置位置と前記信号処理回路素子の設置位置との間に設けられた第1配線層の厚みが、当該第1配線層以外の第2配線層の厚み以上であって、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率よりも高くなるように形成されている、
固体撮像装置。
【0220】
(3)
前記第1配線層と前記第2配線層との厚みが同じである、
(2)に記載の固体撮像装置。
【0221】
(4)
前記固体撮像素子は、前記多層配線パッケージの一方の面側に設けられた第1収容空間の内部に設置されており、
前記信号処理回路素子は、前記多層配線パッケージにおいて前記固体撮像素子が設置された面とは反対側の他方の面側に設けられた第2収容空間の内部に設置されており、
前記多層配線パッケージは、
前記第1配線層が前記第1収容空間と前記第2収容空間との間に介在するように設けられており、前記第2配線層が前記第1収容空間と前記第2収容空間との側部に設けられている、
(1)から(3)のいずれかに記載の固体撮像装置。
【0222】
(5)
前記多層配線パッケージは、一方の面に収容空間が設けられており、当該収容空間の内部において、前記固体撮像素子と前記信号処理回路素子とが、空気層を介在して積み重なるように設けられており、前記第1配線層が前記空気層の側部に設けられている、
(1)から(4)のいずれかに記載の固体撮像装置。
【0223】
(6)
前記多層配線パッケージは、前記収容空間の内部に中間板を収容しており、前記固体撮像素子と前記信号処理回路素子とが、前記空気層と共に前記中間板を介在して積み重なるように設けられている、
(5)に記載の固体撮像装置。
【0224】
(7)
前記多層配線パッケージは、アウターリードが設けられており、前記第1配線層が前記アウターリードに接続されている、
(1)から(6)のいずれかに記載の固体撮像装置。
【0225】
(8)
前記多層配線パッケージは、外側の面に金属層が設けられており、前記第1配線層が前記金属層に接続されており、
前記金属層に接触するように放熱部材が設けられている、
(1)から(6)のいずれかに記載の固体撮像装置。
【0226】
(9)
前記第1配線層は、グランド配線である、
(1)から(8)のいずれかに記載の固体撮像装置。
【0227】
(10)
入射光を受光して信号電荷を生成する画素が撮像領域に設けられた固体撮像素子と、
前記固体撮像素子の撮像領域に対面するように配置されており、前記固体撮像素子から出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、
複数の配線層のそれぞれが絶縁体を介して積層して設けられており、前記固体撮像素子および前記信号処理回路素子が設置された多層配線パッケージと
を有し、
前記多層配線パッケージは、
前記複数の配線層のうち、前記固体撮像素子の設置位置と前記信号処理回路素子の設置位置との間に設けられた第1配線層が、当該第1配線層以外の第2配線層よりも厚く、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率以上になるように形成されている、
電子機器。
【0228】
(11)
入射光を受光して信号電荷を生成する画素が撮像領域に設けられた固体撮像素子と、
前記固体撮像素子の撮像領域に対面するように配置されており、前記固体撮像素子から出力された信号について信号処理を実施する信号処理回路素子と、
複数の配線層のそれぞれが絶縁体を介して積層して設けられており、前記固体撮像素子および前記信号処理回路素子が設置された多層配線パッケージと
を有し、
前記多層配線パッケージは、
前記複数の配線層のうち、前記固体撮像素子の設置位置と前記信号処理回路素子の設置位置との間に設けられた第1配線層の厚みが、当該第1配線層以外の第2配線層の厚み以上であって、前記第1配線層の熱伝導率が前記第2配線層の熱伝導率よりも高くなるように形成されている、
電子機器。
【0229】
なお、上記の実施形態において、イメージセンサチップ100は、本技術の固体撮像素子の一例である。また、上記の実施形態において、カメラ40は、本技術の電子機器の一例である。また、上記の実施形態において、固体撮像装置1は、本技術の固体撮像装置の一例である。また、上記の実施形態において、信号処理チップ200は、本技術の信号処理回路素子の一例である。また、上記の実施形態において、多層配線セラミックパッケージ300は、本技術の多層配線パッケージの一例である。また、上記の実施形態において、中間板301は、本技術の中間板の一例である。また、上記の実施形態において、低熱伝導層907は、本技術の空気層の一例である。また、上記の実施形態において、セラミック層C11〜C61は、本技術の絶縁体の一例である。また、上記の実施形態において、配線層H11〜H51は、本技術の配線層の一例である。また、上記の実施形態において、配線層H11,H21,H41,H51は、本技術の第2配線層の一例である。また、上記の実施形態において、配線層H31は、本技術の第1配線層の一例である。また、上記の実施形態において、放熱部材HBは、本技術の放熱部材の一例である。また、上記の実施形態において、アウターリードHOは、本技術のアウターリードの一例である。また、上記の実施形態において、金属層K1,K2は、本技術の金属層の一例である。また、上記の実施形態において、画素Pは、本技術の画素の一例である。また、上記の実施形態において、撮像領域PAは、本技術の撮像領域の一例である。また、上記の実施形態において、収容空間SP1は、本技術の第1収容空間,収容空間の一例である。また、上記の実施形態において、収容空間SP2は、本技術の第2収容空間の一例である。
【符号の説明】
【0230】
40:カメラ、1:固体撮像装置、100:イメージセンサチップ、200:信号処理チップ、300:多層配線セラミックパッケージ、301:中間板、907:低熱伝導層、C11〜C61:セラミック層、H11〜H51:配線層、HB:放熱部材、HO:アウターリード、K1,K2:金属層、P:画素、PA:撮像領域、SP1,SP2:収容空間
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