【実施例】
【0044】
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0045】
[実施例1]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウムを添加し、冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。なお、ヘキサフルオロリン酸リチウムの含有量はジエチルカーボネート、フッ化リチウム、および三フッ化ホウ素中に含まれる水分総量0.028g(水分濃度:68質量ppm)すなわち1.56mmolに対してモル比で17倍である。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させるとともに水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は78質量ppm、水分濃度は6質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は29質量ppm、水分濃度は7質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は22.0質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に73.0gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は23質量ppm、水分濃度は6質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.5質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は353.2gであった。結果を表1に示す。
【0046】
[実施例2]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのエチルメチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウムを添加し、冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより63vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.8g消費した時点で反応を終了した。なお、ヘキサフルオロリン酸リチウムの含有量はエチルメチルカーボネート、フッ化リチウム、および三フッ化ホウ素中に含まれる水分総量0.029g(水分濃度:70質量ppm)すなわち1.61mmolに対してモル比で17倍である。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させるとともに水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は84質量ppm、水分濃度は7質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は39質量ppm、水分濃度は7質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は21.8質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に73.0gのエチルメチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は31質量ppm、水分濃度は6質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.6質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は352.1gであった。結果を表1に示す。
【0047】
[実施例3]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジメチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウムを添加し、冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。なお、ヘキサフルオロリン酸リチウムの含有量はジメチルカーボネート、フッ化リチウム、および三フッ化ホウ素中に含まれる水分総量0.033g(水分濃度:80質量ppm)すなわち1.84mmolに対してモル比で15倍である。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させるとともに水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は69質量ppm、水分濃度は9質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は35質量ppm、水分濃度は7質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は21.6質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に60.0gのジメチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は23質量ppm、水分濃度は6質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は345.0gであった。結果を表1に示す。
【0048】
[実施例4]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液を冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより61vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させた。この反応溶液中の水分量は0.031g(水分濃度:75質量ppm)すなわち1.72mmolであった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、この反応溶液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウム(反応溶液中の水分量に対するモル比で16倍)を添加し、45℃で3時間攪拌することにより水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は82質量ppm、水分濃度は17質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は25質量ppm、水分濃度は6質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は21.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に65.0gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は20質量ppm、水分濃度は5質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.8質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は347.2gであった。結果を表1に示す。
【0049】
[実施例5]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジメチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液を冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより63vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が45.0g消費した時点で反応を終了した。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させた。この反応溶液中の水分量は0.030g(水分濃度:72質量ppm)すなわち1.66mmolであった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、この反応溶液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウム(反応溶液中の水分量に対するモル比で16倍)を添加し、45℃で3時間攪拌することにより水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は94質量ppm、水分濃度は18質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は33質量ppm、水分濃度は8質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は21.7質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に61.0gのジメチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は27質量ppm、水分濃度は6質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は347.6gであった。結果を表1に示す。
【0050】
[実施例6]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのエチルメチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液を冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより64vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.6g消費した時点で反応を終了した。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させた。この反応溶液中の水分量は0.028g(水分濃度:68質量ppm)すなわち1.56mmolであった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、この反応溶液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウム(反応溶液中の水分量に対するモル比で17倍)を添加し、45℃で3時間攪拌することにより水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は101質量ppm、水分濃度は16質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.5質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は30質量ppm、水分濃度は6質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は21.6質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に65.0gのエチルメチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は24質量ppm、水分濃度は5質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.6質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は350.4gであった。結果を表1に示す。
【0051】
[実施例7]
500mL三口ガラスフラスコ中で336.7gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液に2.0g(13.2mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウムを添加し、冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。なお、ヘキサフルオロリン酸リチウムの含有量はジエチルカーボネート、フッ化リチウム、および三フッ化ホウ素中に含まれる水分総量0.028g(水分濃度:70質量ppm)すなわち1.56mmolに対してモル比で8倍である。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させるとともに水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は106質量ppm、水分濃度は13質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は15.4質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は0.5質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は37質量ppm、水分濃度は5質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は22.0質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は0.7質量%であった。この濃縮液に68.0gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は30質量ppm、水分濃度は4質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.7質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は0.6質量%、溶液の重量は349.1gであった。結果を表1に示す。
【0052】
[実施例8]
500mL三口ガラスフラスコ中で364.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液に8.5g(56.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウムを添加し、冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより63vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。なお、ヘキサフルオロリン酸リチウムの含有量はジエチルカーボネート、フッ化リチウム、および三フッ化ホウ素中に含まれる水分総量0.032g(水分濃度:75質量ppm)すなわち1.78mmolに対してモル比で31倍である。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させるとともに水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は101質量ppm、水分濃度は5質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.4質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は2.0質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は27質量ppm、水分濃度は5質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は21.5質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は2.4質量%であった。この濃縮液に70.0gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は22質量ppm、水分濃度は4質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.3質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は2.2質量%、溶液の重量は357.2gであった。結果を表1に示す。
【0053】
[実施例9]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液に0.5g(3.3mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウムを添加し、冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。なお、ヘキサフルオロリン酸リチウムの含有量はジエチルカーボネート、フッ化リチウム、および三フッ化ホウ素中に含まれる水分総量0.031g(水分濃度:75質量ppm)すなわち1.72mmolに対してモル比で2倍である。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させるとともに水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は84質量ppm、水分濃度は20質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は15.0質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は0.1質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は34質量ppm、水分濃度は19質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は22.1質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は0.2質量%であった。この濃縮液に71.5gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は25質量ppm、水分濃度は14質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.6質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は0.1質量%、溶液の重量は351.1gであった。結果を表1に示す。
【0054】
[実施例10]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液を冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させた。この反応溶液中の水分量は0.034g(水分濃度:82質量ppm)すなわち1.88mmolであった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、この反応溶液に0.5g(3.3mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウム(反応溶液中の水分量に対するモル比で2倍)を添加し、45℃で3時間攪拌することにより水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は112質量ppm、水分濃度は20質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は15.0質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は0.1質量%であった。密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は40質量ppm、水分濃度は17質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は21.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は0.2質量%であった。この濃縮液に65.0gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は38質量ppm、水分濃度は15質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.8質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は0.1質量%、溶液の重量は347.2gであった。結果を表1に示す。
【0055】
[実施例11]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウムを添加し、冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。なお、ヘキサフルオロリン酸リチウムの含有量はジエチルカーボネート、フッ化リチウム、および三フッ化ホウ素中に含まれる水分総量0.033g(水分濃度:80質量ppm)すなわち1.84mmolに対してモル比で15倍である。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させるとともに水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は94質量ppm、水分濃度は9質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、密閉容器内でこの反応溶液を20℃に保ち、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は58質量ppm、水分濃度は9質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は22.3質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に78.0gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は48質量ppm、水分濃度は8質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.4質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は355.2gであった。結果を表2に示す。
【0056】
[実施例12]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウムを添加し、加熱して55℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。なお、ヘキサフルオロリン酸リチウムの含有量はジエチルカーボネート、フッ化リチウム、および三フッ化ホウ素中に含まれる水分総量0.031g(水分濃度:75質量ppm)すなわち1.72mmolに対してモル比で16倍である。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させるとともに水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は125質量ppm、水分濃度は9質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は59質量ppm、水分濃度は8質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は22.2質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に74.8gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は50質量ppm、水分濃度は7質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.5質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は353.1gであった。結果を表2に示す。
【0057】
[実施例13]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液を冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させた。この反応溶液中の水分量は0.033g(水分濃度:79質量ppm)すなわち1.81mmolであった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、この反応溶液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウム(反応溶液中の水分量に対するモル比で15倍)を添加し、45℃で3時間攪拌することにより水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は82質量ppm、水分濃度は17質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。密閉容器内でこの反応溶液を20℃に維持し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は55質量ppm、水分濃度は16質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は22.6質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に75.7gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は48質量ppm、水分濃度は14質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.7質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は349.2gであった。結果を表2に示す。
【0058】
[実施例14]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウムを添加し、冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。なお、ヘキサフルオロリン酸リチウムの含有量はジエチルカーボネート、フッ化リチウム、および三フッ化ホウ素中に含まれる水分総量0.036g(水分濃度:89質量ppm)すなわち2.04mmolに対してモル比で13倍である。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させるとともに水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は84質量ppm、水分濃度は8質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、密閉容器内でこの反応溶液を20℃に維持し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は59質量ppm、水分濃度は7質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は22.5質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に78.5gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は50質量ppm、水分濃度は6質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.5質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は353.1gであった。結果を表2に示す。
【0059】
[実施例15]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液を冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより61vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させた。この反応溶液中の水分量は0.029g(水分濃度:71質量ppm)すなわち1.63mmolであった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、この反応溶液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウム(反応溶液中の水分量に対するモル比で17倍)を添加し、45℃で3時間攪拌することにより水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は92質量ppm、水分濃度は17質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で100〜200kPaの圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は53質量ppm、水分濃度は11質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は22.6質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に81.7gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は47質量ppm、水分濃度は9質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.4質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は355.2gであった。結果を表2に示す。
【0060】
[実施例16]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液に4.1g(27.0mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウムを添加し、冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。なお、ヘキサフルオロリン酸リチウムの含有量はジエチルカーボネート、フッ化リチウム、および三フッ化ホウ素中に含まれる水分総量0.034g(水分濃度:83質量ppm)すなわち1.91mmolに対してモル比で14倍である。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させるとともに水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は98質量ppm、水分濃度は6質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は14.9質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で100〜200kPaの圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は59質量ppm、水分濃度は7質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は22.7質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.4質量%であった。この濃縮液に74.9gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は50質量ppm、水分濃度は6質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.8質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.1質量%、溶液の重量は347.2gであった。結果を表2に示す。
【0061】
[比較例1]
500mL三口ガラスフラスコ中で247.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液を冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより61vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は90質量ppm、水分濃度は80質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は15.0質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、この反応溶液に40.4gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は85質量ppm、水分濃度は75質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.7質量%、溶液の重量は349.4gであり、酸性不純物濃度は50質量ppm以下にならず、水分濃度も15質量ppm以下とならなかった。結果を表3に示す。
【0062】
[比較例2]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液を冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより61vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.7g消費した時点で反応を終了した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は81質量ppm、水分濃度は81質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は15.0質量%であった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、密閉容器内でこの反応溶液を45℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は34質量ppm、水分濃度は77質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は22.9質量%であった。この濃縮液に79.3gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は30質量ppm、水分濃度は70質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.7質量%、溶液の重量は349.2gであり、水分濃度は15質量ppm以下とならなかった。結果を表3に示す。
【0063】
[比較例3]
500mL三口ガラスフラスコ中で247.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液を冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。三フッ化ホウ素が44.8g消費した時点で反応を終了した。上記工程によってフッ化リチウムと三フッ化ホウ素とを反応させてテトラフルオロホウ酸リチウムを生成させた。この反応溶液中の水分量は0.025g(水分濃度:80質量ppm)すなわち1.38mmolであった。前記反応溶液を、加圧濾過器を用いて濾過し、過剰に存在したフッ化リチウムを除去した。その後、この反応溶液に3.1g(20.4mmol)のヘキサフルオロリン酸リチウム(反応溶液中の水分量に対するモル比で15倍)を添加し、45℃で3時間攪拌することにより水分を除去した。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は88質量ppm、水分濃度は15質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は20.0質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は1.0質量%であった。この反応溶液に44.3gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は80質量ppm、水分濃度は13質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.5質量%、ヘキサフルオロリン酸リチウムの濃度は0.9質量%、溶液の重量は353.3gであり、酸性不純物濃度は50質量ppm以下とならなかった。結果を表3に示す。
【0064】
[比較例4]
500mL三口ガラスフラスコ中で350.0gのジエチルカーボネートに18.8gのフッ化リチウムを添加して、混合分散した。この混合分散液を冷却して15℃に維持しながら、マスフローコントローラーを設置したガス導入管を通して窒素ガスにより62vol%に希釈した三フッ化ホウ素ガスをバブリングした。ジエチルカーボネート中に分散されたフッ化リチウムが消失した時点で、反応を終了した。このとき、三フッ化ホウ素の消費量は49.3gであった。このとき得られた反応溶液の酸性不純物濃度は424質量ppm、水分濃度は76質量ppmであり、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は16.3質量%であった。密閉容器内でこの反応溶液を50℃に加熱し、絶対圧で10kPa以下の圧力に減圧することにより該反応溶液を濃縮し、酸性不純物を除去した。このようにして得られた濃縮液の酸性不純物濃度は35質量ppm、水分濃度は38質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は23.3質量%であった。この濃縮液に92.2gのジエチルカーボネートを加えて希釈した。このようにして得られた溶液の酸性不純物濃度は30質量ppm、水分濃度は32質量ppm、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度は17.7質量%、溶液の重量は383.6gであり、水分濃度は15質量ppm以下とならなかった。結果を表3に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】