(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5794113
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】ソリッドステートリレー及び負荷駆動回路
(51)【国際特許分類】
H03K 17/78 20060101AFI20150928BHJP
H03K 17/725 20060101ALI20150928BHJP
H01L 31/12 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
H03K17/78 J
H03K17/725 E
H01L31/12 F
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2011-242444(P2011-242444)
(22)【出願日】2011年11月4日
(65)【公開番号】特開2013-98915(P2013-98915A)
(43)【公開日】2013年5月20日
【審査請求日】2014年9月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100100170
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 厚司
(74)【代理人】
【識別番号】100103012
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 隆宣
(72)【発明者】
【氏名】北原 康行
(72)【発明者】
【氏名】新馬場 健
【審査官】
白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−015307(JP,A)
【文献】
特開2002−157949(JP,A)
【文献】
特開昭58−021925(JP,A)
【文献】
特開平02−262828(JP,A)
【文献】
米国特許第04158150(US,A)
【文献】
米国特許第04024457(US,A)
【文献】
特開昭62−261219(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K 17/78
H01L 31/12
H03K 17/725
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の入力端子と、
前記入力端子の間に接続される発光素子と、
前記発光素子からの光を光電変換して電流を出力する受光素子と、
交流電源と負荷とが接続される一対の出力端子と、
前記受光素子の一端と前記出力端子の一方とを結ぶ第1接続ラインと、
前記受光素子の他端と前記出力端子の他方とを結ぶ第2接続ラインと、
前記第1接続ラインと前記第2接続ラインの間に接続され、前記受光素子から出力される電流に基づいて導通するスイッチング素子と、
前記第1接続ラインと前記第2接続ラインの間に接続されるコンデンサと、前記第1接続ラインに設けられて前記スイッチング素子の一端と前記受光素子の一端との間に接続される抵抗とを直列接続してなるスナバ回路と、
を備え、
前記第1接続ラインの前記スナバ回路の抵抗の一端と前記スイッチング素子の一端との間に過電流防護素子を接続することにより、前記コンデンサが短絡した場合、前記過電流防護素子と前記スナバ回路とに電流が流れ、前記スイッチング素子が断線した場合、前記過電流防護素子、前記スナバ回路の抵抗、及び、前記受光素子に電流が流れるようにしたことを特徴とするソリッドステートリレー。
【請求項2】
前記受光素子は、フォトトライアックカプラであり、
前記フォトトライアックカプラに対し、前記スイッチング素子と、前記スナバ回路の少なくともコンデンサを並列に接続したことを特徴とする請求項1に記載のソリッドステートリレー。
【請求項3】
前記受光素子は、フォトトランジスタカプラであり、
前記フォトトランジスタカプラには、出力回路を介してブリッジ式全波整流回路と、該ブリッジ式全波整流回路をオン・オフするためのサイリスタとを接続し、
前記スイッチング素子と、前記スナバ回路の少なくともコンデンサを並列に接続し、
前記ブリッジ式全波整流回路の出力端子を前記スイッチング素子に接続したことを特徴とする請求項1に記載のソリッドステートリレー。
【請求項4】
前記請求項1から3のいずれか1項に記載のソリッドステートリレーと、
前記ソリッドステートリレーに直列接続される負荷及び電源と、
を備えたことを特徴とする負荷駆動回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソリッドステートリレー、及び、このソリッドステートリレーを備えた負荷駆動回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ソリッドステートリレーとして、スナバ回路を構成するコンデンサと抵抗との接続点と、トライアックのゲート端子とを接続する第3接続ラインを備えたものが公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、前記従来のソリッドステートリレーでは、衝撃等により、コンデンサにクラックが発生した場合、スナバ回路が焼損し、又、トライアックが断線した場合、このトライアックを含む制御回路が焼損するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−60322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、簡単かつ安価な構成であるにも拘わらず、スナバ回路及び制御回路のいずれの損傷に対しても、他の電子部品の焼損を適切に防止することのできる機能を備えたソリッドステートリレー及び負荷駆動回路を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
ソリッドステートリレーを、
一対の入力端子と、
前記入力端子の間に接続される発光素子と、
前記発光素子からの光を光電変換して電流を出力する受光素子と、
交流電源と負荷とが接続される一対の出力端子と、
前記受光素子の一端と前記出力端子の一方とを結ぶ第1接続ラインと、
前記受光素子の他端と前記出力端子の他方とを結ぶ第2接続ラインと、
前記第1接続ラインと前記第2接続ラインの間に接続され、前記受光素子から出力される電流に基づいて導通するスイッチング素子と、
前記第1接続ラインと前記第2接続ラインの間に接続され
るコンデンサ
と、前記第1接続ラインに設けられて前記スイッチング素子の一端と前記受光素子の一端との間に接続される抵抗とを直列接続してなるスナバ回路と、
を備え、
前記第1接続ライン
の前記
スナバ回路の抵抗の一端と前記スイッチング素子の一端との間に過電流防護素子を接続
することにより、前記コンデンサが短絡した場合、前記過電流防護素子と前記スナバ回路とに電流が流れ、前記スイッチング素子が断線した場合、前記過電流防護素子、前記スナバ回路の抵抗、及び、前記受光素子に電流が流れるようにしたものである。
【0007】
この構成により、スナバ回路のコンデンサが短絡した場合、出力端子間はスナバ回路及び過電流保護素子を介して接続され、この間に過電流が流れたとしても、過電流保護素子によって他の部品の焼損が防止される。また、スイッチング素子が断線した場合、出力端子間は受光素子を介して接続され、この間に過電流が流れたとしても、やはり過電流保護素子によって他の部品の焼損が防止される。このように、スナバ回路及びスイッチング素子のいずれで問題が発生しても、単一の過電流保護素子によって他の部品の焼損を防止することができる。したがって、簡単かつ安価な構成によりスナバ回路及びスイッチング素子のいずれの故障にも対処することができる。
【0010】
前記受光素子は、フォトトライアックカプラであり、
前記フォトトライアックカプラに対し、前記スイッチング素子と、前記スナバ回路の少なくともコンデンサを並列に接続すればよい。
【0011】
前記受光素子は、フォトトランジスタカプラであり、
前記フォトトランジスタカプラには、出力回路を介してブリッジ式全波整流回路と、該ブリッジ式全波整流回路をオン・オフするためのサイリスタとを接続し、
前記スイッチング素子と、前記スナバ回路の少なくともコンデンサを並列に接続し、
前記ブリッジ式全波整流回路の出力端子を前記スイッチング素子に接続すればよい。
【0012】
また、本発明は、前記課題を解決するための手段として、
負荷駆動回路を、
前記いずれかの構成のソリッドステートリレーと、
前記ソリッドステートリレーに直列接続される負荷及び電源と、
を備えた構成としたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スナバ回路の接続方法を工夫することにより、コンデンサが短絡した場合、及び、スイッチング素子が断線した場合のいずれであっても、単一の過電流保護素子で過電流により他の部品が焼損することを防止することができる。このため、構成が簡略化され、コストアップを招来することもない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態に係る負荷駆動回路を示す図である。
【
図2】
図1の負荷駆動回路で、スナバ回路のコンデンサが短絡した場合の通電経路を示す回路図である。
【
図3】
図1の負荷駆動回路で、トライアックが断線した場合の通電経路を示す回路図である。
【
図4】第2実施形態に係る負荷駆動回路を示す図である。
【
図5】
図4の負荷駆動回路で、スナバ回路のコンデンサが短絡した場合の通電経路を示す回路図である。
【
図6】
図4の負荷駆動回路で、トライアックが断線した場合の通電経路を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るソリッドステートリレー2を含む負荷駆動回路1の構成図である。この負荷駆動回路1は、ソリッドステートリレー2と、交流電源3と、負荷4とを備える。
【0017】
ソリッドステートリレー2は、一対の入力端子5a、5bを介して図示しない電源から電流が供給されるとオン状態となり、一対の出力端子6a、6bの間に接続される、例えば、モータ等の負荷4に対して交流電源3から電力を供給可能とする。
【0018】
入力端子5a、5bには入力回路7が接続され、この入力回路7には、フォトカプラ8の発光素子が接続されている。ここでは、発光素子には発光ダイオード9が使用されている。フォトカプラ8の受光素子には、フォトトライアックカプラ10が使用されている。
【0019】
フォトトライアックカプラ10の両端子と各出力端子6a、6bとは、第1接続ライン11と第2接続ライン12とでそれぞれ接続されている。第1接続ライン11と第2接続ライン12との間には、トライアック13とスナバ回路14が接続されている。
【0020】
トライアック13は、ゲート端子15に所定の電流値を有する電流が入力されることでオンする双方向サイリスタである。トライアック13は、一方のメイン端子(第1メイン端子16)が、第1接続点17で第1接続ライン11に接続され、ゲート端子15と他方のメイン端子(第2メイン端子18)とが、第2接続点19と第3接続点20とで第2接続ライン12にそれぞれ接続されている。これにより、トライアック13は、フォトトライアックカプラ10に対して並列接続されることになる。そして、第1接続ライン11では、フォトトライアックカプラ10の一端と第1接続点17との間に、フォトトライアックカプラ側から順に、抵抗R1、スナバ回路14の抵抗R2、及び、ヒューズ21が直列に接続されている。また、第2接続ライン12では、第2接続点19と第3接続点20との間に抵抗R3が接続されている。
【0021】
スナバ回路14は、抵抗R2とコンデンサC1とからなり、抵抗R2は第1接続ライン11の抵抗R1とトライアック13の一方の端子との間に接続されている。コンデンサC1は、第1接続ライン11の両抵抗R1、R2の間と、第2接続ライン12のトライアック13の第2メイン端子18と他方の出力端子6bとの間に接続されている。
【0022】
第1接続ライン11のスナバ回路14の抵抗R2の一端と、トライアック13の第1メイン端子16が接続される第1接続点との間には、過電流防護素子の一例であるヒューズ21が接続されている。
【0023】
次に、前記構成からなるソリッドステートリレー2を備えた負荷駆動回路1の動作について説明する。
【0024】
入力端子5a、5bに図示しない電源から電流が供給されると、発光素子である発光ダイオード9から光が出力され、フォトトライアックカプラ10で受光されて電流に変換されることによりフォトトライアックカプラ10がオン状態となる。フォトトライアックカプラ10がオン状態となり、トライアック13のゲート端子15に基準値を超える電流が入力されると、このトライアック13がオン状態となる。これにより、
図1の太線で示すように、交流電源3、負荷4、及び、トライアック13で閉回路が形成され、負荷4が駆動状態となる。
【0025】
ところで、スナバ回路14のコンデンサは、長期間に亘って使用した場合や衝撃等によりクラックが発生した場合、短絡することがある。この場合、交流電源3、負荷4、及び、トライアック13で形成されていた閉回路が、
図2に太線で示すように、交流電源3、負荷4、及び、スナバ回路14で形成されることになる。このため、スナバ回路14の抵抗R2に必要以上の電流が流れるが、この閉回路の途中にはヒューズ21が接続されている。この結果、ヒューズ21が溶断し、抵抗R2の焼損が防止される。
【0026】
また、衝撃等が作用してトライアック13が断線すると、交流電源3、負荷4、及び、トライアック13で形成されていた閉回路が、
図3に太線で示すように、交流電源3、負荷4、及び、フォトトライアックカプラ10で形成されることになる。このため、抵抗R2やフォトトライアックカプラ10に必要以上の電流が流れるが、この閉回路の途中であって、負荷4に対してトライアック13よりもフォトカプラ8側には過電流保護素子であるヒューズ21が接続されている。この結果、ヒューズ21が溶断し、抵抗R1、R3やフォトトライアックカプラ10の焼損が防止される。また、スナバ回路14の抵抗R2の存在により、フォトトライアックカプラ10側への過電流の流れを抑制できるので、先にヒューズ21を溶断させてフォトトライアックカプラ10等の焼損を防止することが可能となる。また、スナバ回路14の抵抗R2を兼用することで、コストアップを抑えることができる。
【0027】
このように、前記実施形態によれば、ヒューズ21が溶断することで、損傷した電子部品以外の部品が焼損してしまうことを的確に防止することができる。このため、その後のメンテナンス作業を容易に行うことが可能となる。しかも、1つのヒューズ21で、トライアック13が断線した場合と、コンデンサが短絡した場合のいずれの場合であっても、他の部品の焼損を適切に防止することができ、コストアップの招来を抑えることができる。
【0028】
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態に係るソリッドステートリレー2を含む負荷駆動回路22の構成図を示す。この負荷駆動回路22は、前記第1実施形態と同様に、ソリッドステートリレー23と、交流電源24と、負荷25とを備える。
【0029】
ソリッドステートリレー23では、前記第1実施形態と比較して、フォトカプラ26の発光素子に発光ダイオード27が使用されている点では同じであるが、受光素子にフォトトランジスタカプラ28が使用されている点で相違する。このため、ソリッドステートリレー23は次のように構成されている。
【0030】
すなわち、入力端子29a、29bには入力回路30が接続され、そこにはフォトカプラ26の発光ダイオード27が接続されている。また、フォトトランジスタカプラ28は、各端子が出力回路31にそれぞれ接続されている。出力回路31と一方の出力端子32aとを結ぶ第1接続ライン33の途中には、スナバ回路38の抵抗R11と、ヒューズ34とが接続されている。また、第1接続ライン33と、出力回路31と他方の出力端子32bとを結ぶ第2接続ライン35との間には、ブリッジ式全波整流回路36、トライアック37、スナバ回路38のコンデンサC2がそれぞれ接続されている。
【0031】
ブリッジ式全波整流回路36の1つの端子は、第1接続点39で第1接続ライン33に接続され、他の1つの端子には、出力回路31からの信号によってオン・オフするサイリスタ40が接続されている。また、ブリッジ式全波整流回路36のさらに他の1つの端子は第3接続ライン41を介して出力回路31に接続され、残る1つの端子は、第4接続ライン42を介してトライアック37のゲート端子43に接続されている。これにより、出力回路31からサイリスタ40にオン信号が出力され、このサイリスタ40がオンすれば、ブリッジ式全波整流回路36からトライアック37にオン信号が出力される。
【0032】
トライアック37は、一方のメイン端子(第1メイン端子44)が、第2接続点45で第1接続ライン33に接続され、他方のメイン端子(第2メイン端子46)が、第3接続点47で第2接続ライン35に接続されている。トライアック37は、ゲート端子43に入力されるブリッジ式全波整流回路36からのオン信号を受けてオン状態となり、交流電源24及び負荷25との間に閉回路を形成する。
【0033】
スナバ回路38は、前述の通り、抵抗R11が第1接続ライン33の第1接続点39と第2接続点45(トライアック37の一方の端子の接続位置)との間に接続されている。また、コンデンサC2は、第1接続ライン33の第4接続点48(第1接続点39と抵抗R11の間)と、第2接続ライン35の第5接続点49(トライアック37の第2メイン端子46と他方の出力端子32bとの間)に接続されている。
【0034】
次に、前記構成からなるソリッドステートリレー23を備えた負荷駆動回路22の動作について説明する。
【0035】
入力端子29a、29bに直流電源から直流電流が供給されると、発光ダイオード27から光が出力され、フォトトランジスタカプラ28がオン状態となる。これにより、出力回路31からブリッジ式全波整流回路36に電圧が印加されると共に、サイリスタ40にオン信号が出力される。この結果、ブリッジ式全波整流回路36からトライアック37のゲート端子15にオン信号が入力され、このトライアック37がオン状態となる。つまり、前記第1実施形態と同様に、
図4に太線で示すように、交流電源24、負荷25、及び、トライアック37で閉回路が形成され、負荷25が駆動状態となる。
【0036】
また、スナバ回路38のコンデンサC2は、長期間に亘って使用した場合や衝撃等によりクラックが発生した場合、短絡することがある。この場合、交流電源24、負荷25、及び、トライアック37で形成されていた閉回路が、
図5に太線で示すように、交流電源24、負荷25、及び、スナバ回路38で形成されることになる。このため、スナバ回路38の抵抗には必要以上の電流が流れるが、この閉回路の途中にはヒューズ34が接続されている。この結果、ヒューズ34が溶断し、抵抗の焼損が防止される。
【0037】
また、衝撃等が作用してトライアック37が断線すると、交流電源24、負荷25、及び、トライアック37で形成されていた閉回路が、
図6に太線で示すように、交流電源24、負荷25、ブリッジ式全波整流回路36、及び、抵抗で形成されることになる。このため、ブリッジ式全波整流回路36、サイリスタ40、及び、抵抗R12に必要以上の電流が流れるが、この閉回路の途中であって、負荷25に対してトライアック37よりもフォトトランジスタカプラ28側にはヒューズ34が接続されている。この結果、ヒューズ34が溶断し、ブリッジ式全波整流回路36、サイリスタ40、あるいは、抵抗R11の焼損が防止される。また、スナバ回路38の抵抗R11の存在により、ブリッジ式全波整流回路36側への過電流の流れを抑制できるので、先にヒューズ34を溶断させてブリッジ式全波整流回路36等の焼損を防止することが可能となる。また、スナバ回路38の抵抗R11を兼用することで、コストアップを抑えることができる。
【0038】
このように、前記第2実施形態によれば、前記第1実施形態と同様に、ヒューズ34が溶断することで、損傷した電子部品以外の部品が焼損してしまうことを的確に防止することができる。このため、その後のメンテナンス作業を容易に行うことが可能となる。しかも、1つのヒューズ34で、トライアック37が断線した場合と、コンデンサC2が短絡した場合のいずれの場合であっても、他の部品の焼損を適切に防止することができ、コストアップの招来を抑えることができる。
【0039】
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0040】
例えば、前記実施形態では、過電流防護素子としてヒューズを使用する場合について説明したが、サーミスタ等、他の電子部品を使用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明に係るソリッドステートリレー2は、モータ等の負荷に供給する電力をオン・オフ制御するための負荷駆動回路の全般に使用することができる。
【符号の説明】
【0042】
1…負荷駆動回路
2…ソリッドステートリレー
3…交流電源
4…負荷
5…入力端子
6…出力端子
7…入力回路
8…フォトカプラ
9…発光ダイオード
10…フォトトライアックカプラ
11…第1接続ライン
12…第2接続ライン
13…トライアック
14…スナバ回路
15…ゲート端子
16…第1メイン端子
17…第1接続点
18…第2メイン端子
19…第2接続点
20…第3接続点
21…ヒューズ
22…負荷駆動回路
23…ソリッドステートリレー
24…交流電源
25…負荷
26…フォトカプラ
27…発光ダイオード
28…フォトトランジスタカプラ
29…入力端子
30…入力回路
31…出力回路
32…出力端子
33…第1接続ライン
34…ヒューズ
35…第2接続ライン
36…ブリッジ式全波整流回路
37…トライアック
38…スナバ回路
39…第1接続点
40…サイリスタ
41…第3接続ライン
42…第4接続ライン
43…ゲート端子
44…第1メイン端子
45…第2接続点
46…第2メイン端子
47…第3接続点
48…第4接続点