(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
フェアウェイ領域及びトラブル領域が形成されたゴルフマットでショットが行われることによって仮想ゴルフシミュレーションが行われるようにする仮想ゴルフシミュレーション方法において、
仮想ゴルフシミュレーション映像の仮想のゴルフコースでボールが置かれた位置の地形による飛距離減少率を算出する段階;
センシング装置によって前記ゴルフマット上でボールが置かれた領域による補正値を算出する段階;
打撃されたボールの動きを前記センシング装置がセンシングし、ボールの軌跡を算出する段階;及び
算出された前記ボールの軌跡によるボールの飛距離に対して前記飛距離減少率及び前記補正値を予め設定された条件によって演算した結果によってシミュレーションが行われる段階;
を含む仮想ゴルフシミュレーション方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る飛距離減少率に対する補正を提供する仮想ゴルフシミュレーション装置及び方法に関する実施例を、図面を参照してより具体的に説明する。
【0014】
まず、
図1ないし
図3を参照して、本発明の一実施例に係る仮想ゴルフシミュレーション装置に関して説明する。
【0015】
図1及び
図3に示したように、本発明の一実施例に係る仮想ゴルフシミュレーション装置に用いられるセンシング装置50は、カメラユニット51、52と、前記カメラユニット51、52で取得されたイメージを処理することによって、使用者が打撃したゴルフボール及び/又はゴルフクラブに対するイメージを処理して打球を分析するセンシング処理ユニット(図示せず)とを含んで構成される。
【0016】
図2は、前記カメラユニット51、52が2台備えられる場合に関して示しているが、これに限定されることはなく、1台又はそれ以上のカメラユニットが備えられる全ての場合を含むことができる。
【0017】
前記センシング処理ユニット(図示せず)は、前記カメラユニット51、52によって取得されたイメージを分析し、抽出された情報をシミュレーター1に伝達する。
【0018】
前記シミュレーター1は、制御部M、データベース10、映像処理装置20及び映像出力装置30を含んで構成され、使用者が仮想ゴルフシミュレーション環境を設定するために操作したり、仮想ゴルフラウンド過程でエイミングなどを調整するために操作する手段として操作装置60を備えることができる。
【0019】
前記制御部Mは、前記センシング装置50でイメージ処理されて抽出されたゴルフボール及び/又はゴルフクラブの運動に関する中心点座標などの情報を受け、これを3次元座標情報に変換し、ゴルフボールの運動軌跡シミュレーションのための所定の物理的情報を算出して映像処理装置20に伝達する。
【0020】
このとき、ゴルフボールの運動軌跡のシミュレーションのための所定のデータは、データベース10から抽出して用い、前記映像処理装置20によるゴルフボールの運動軌跡に関するシミュレーション映像処理は、前記データベース10に保存された映像データを抽出することによって行うことができる。
【0021】
ここで、前記センシング装置50から受けたゴルフボールの座標情報を3次元座標情報に変換するコンバーティング手段を、前記制御部Mとは別途に備えることも可能である。
【0022】
図1は、前記のような装置構成を有する仮想ゴルフシミュレーション装置が適用されたスクリーンゴルフシステムの一例に関して示している。
【0023】
図1に示したように、ゴルフブース2の前面には、映像出力装置30を通して出力される映像が投影されるスクリーン3を設け、ゴルフブース2の床の一側には、使用者が入ってゴルフスイングをする打席110を設けることができ、このような打席は、スイングプレート100上に設けることもでき、ゴルフブース2の床に設けることもできる(以下では、スイングプレート100に打席が設けられる場合に統合して説明する。)。前記スイングプレート100は、仮想のゴルフコースの地形に対応して傾斜を具現できるように構成することもできる。
【0024】
前記スイングプレート100の一側には、打撃のためにボールが置かれるゴルフマット120が備えられる。
【0025】
前記ゴルフマット120は、実際のゴルフ場が芝生の状態などに応じてフェアウェイ(Fairway)、ラフ(Rough)、バンカー(Bunker)などからなるのと類似する環境を提供するために、フェアウェイ領域121及びトラブル領域に区画して形成することができる。
【0026】
前記トラブル領域は、ラフ領域122及びバンカー領域123のうち少なくとも一つの領域を含むように構成することができる。
図2は、前記トラブル領域がラフ領域122及びバンカー領域123を全て含む場合に関して示している。
【0027】
前記フェアウェイ領域121、ラフ領域122及びバンカー領域123は、人造芝生の状態を互いに異ならせて備えることができ、前記バンカー領域123の場合、人造芝生でない特殊な材質からなり、実際のバンカーと類似する感じを与えるように構成することができる。
【0028】
すなわち、ゴルフマット120のフェアウェイ領域121は、実際のゴルフ場のフェアウェイと同様に、正常なショットを行える状態に作られた領域であって、ラフ領域122は、実際のゴルフ場のラフと同様に、フェアウェイでショットする場合に比べてショットがより難しい状態に作られた領域であって、バンカー領域123は、実際のゴルフ場のバンカーと同様に、ショットをするのに非常に難しい状態に作られた領域である。
【0029】
また、ゴルフマット120には、ドライブショットを行えるようにボールを載せるためのティー(Tee)124を備えることができる。
【0030】
ゴルフブースBの前方には、映像出力装置30によって具現される仮想ゴルフシミュレーション映像が表示されるスクリーンを備え、天井及び壁面側には、カメラユニット51、52と照明装置(図示せず)をそれぞれ備えることができる。
【0031】
図1は、前記カメラユニット51、52がそれぞれ天井と壁側に備えられる場合に関して示しているが、これに限定されることはなく、前記カメラユニット51、52は、ボールの運動状態に関するイメージを効果的に取得できるとともに、使用者によるゴルフスイングに妨害を与えず、使用者が打撃したゴルフボールによって衝突する心配のない予め設定された位置であればいずれの位置にも設置可能である。
【0032】
前記のようなシステムにおいて使用者が打席110でゴルフマット120上のボールをスクリーンに向かって打撃すると、打撃が行われる所定の領域、すなわち、打撃領域を撮影しているカメラユニット51、52がそれぞれ複数のフレームのイメージを取得するようになる。
【0033】
一方、本発明に係る仮想ゴルフシミュレーション装置は、基本的に仮想ゴルフラウンド過程でシミュレーション映像上のフェアウェイでショットをするのか、ラフでショットをするのか、それともバンカーでショットをするのかによって飛距離を調整するように構成される。
【0034】
すなわち、実際のゴルフ場でフェアウェイでショットをする場合とラフやバンカーでショットをする場合に同一のショットをしても異なる飛距離が出ることを仮想ゴルフシミュレーション環境にも反映し、フェアウェイでショットをする場合に比べて、ラフやバンカーでショットをする場合に飛距離をより減少させてシミュレーションすることによって、実際のゴルフ場で感じられるリアリティーを提供する。
【0035】
例えば、仮想ゴルフラウンド過程でボールがラフに置かれる場合は、ラフでショットをすると、フェアウェイでショットをする場合に比べて20%の飛距離減少率を適用してシミュレーションし、ボールがバンカーに置かれる場合は、バンカーでショットをすると、フェアウェイでショットをする場合に比べて40%の飛距離減少率を適用してシミュレーションすることができる。
【0036】
ここで、飛距離減少率20%又は40%は、使用者が打撃したボールをセンシング装置が感知し、その軌跡をシミュレーションすることによって、シミュレーション映像でボールが記録した飛距離として正常に算出された値に対する20%又は40%減少した値、すなわち、正常に算出された値から20%又は40%に該当する値を引いた値による飛距離をシミュレーション結果に適用してシミュレーション映像に示すことを意味する。
【0037】
また、実際のゴルフ場において、ラフには、ライトラフ(Light Rough)と、前記ライトラフに比べて芝生がより長く形成されたヘビーラフ(Heavy Rough)とがあり、バンカーには、フェアウェイバンカー(Fairway Bunker)と、前記フェアウェイバンカーに比べて砂がより細かく、遥かにショットしにくい状態のグリーンバンカー(Green Bunker)とがあり得る。
【0038】
したがって、仮想ゴルフシミュレーション環境に前記の各事項を反映し、ライトラフの場合とヘビーラフの場合における飛距離減少率を異ならせ、フェアウェイバンカーの場合とグリーンバンカーの場合における飛距離減少率を異ならせることができる。
【0039】
さらに、その他の地形に対する飛距離減少率を別途に定義できるが、例えば、湿地地形などの場合、前記のようなラフやバンカーとは別途に飛距離減少率を決定することができる。
【0040】
一方、前記のように、仮想ゴルフシミュレーション環境ではショットが行われる地形による予め設定された飛距離減少率がそれぞれ適用されるが、使用者によるボールの打撃が行われるゴルフマット120もフェアウェイ領域とトラブル領域とに分けられており、シミュレーション映像ではラフでショットをするが、実際のゴルフマット上のラフ領域でショットをする場合、使用者は、フェアウェイ領域に比べて比較的打撃しにくいラフ領域で打撃しながらも、シミュレーション結果でも飛距離減少を行うことによって、シミュレーション結果が実際の場合と大きな差を示すという問題が発生し得る。
【0041】
したがって、本発明は、基本的にシミュレーション映像上の地形による飛距離減少率を、使用者の打撃が行われるゴルフマット上の領域の種類に応じて補正し、シミュレーション結果の正確性をより向上させようとする。
【0042】
例えば、シミュレーション映像でラフ地形でショットをし、使用者はゴルフマット上のフェアウェイ領域でボールを打撃する場合は、予め設定された飛距離減少率をそのまま適用し、シミュレーション映像でラフ地形でショットをし、使用者はゴルフマット上のラフ領域でボールを打撃する場合は、飛距離減少率0%を適用したり飛距離減少率をより減少させ、シミュレーション結果上の飛距離をより少し減少させる(すなわち、使用者は既にラフ領域でショットをするので、フェアウェイ領域でショットをする場合に比べて飛距離がより少なく示されるはずで、この場合にシミュレーション結果にラフ地形でショットをするときの飛距離減少率をそのまま適用すると、飛距離の減少が過度に行われるので、このような理由から飛距離減少率を補正する。)。
【0043】
すなわち、シミュレーション映像のショットが行われる地形に対する予め設定された飛距離減少率に、実際に使用者の打撃が行われるゴルフマット上の領域別に予め設定された補正値を適用してシミュレーションを行った。
【0044】
これに対する具体的な事項は
図4ないし
図7を参照して説明する。
【0045】
図4は、本発明の一実施例に係る仮想ゴルフシミュレーション方法を示した図で、
図5ないし
図7は、
図4に示したS200ないしS600段階に関するより具体化された各実施例をそれぞれ示した図である。
【0046】
まず、
図4を参照して本発明の一実施例に係る仮想ゴルフシミュレーション方法に関して説明する。
【0047】
使用者によって仮想ゴルフラウンドが進行されることによって(S100)、シミュレーション映像で仮想のゴルフコース上のボールが置かれた地形の種類を感知する(S200)。すなわち、使用者が以前にショットしたボールの落下地形がフェアウェイであるか、ラフであるか、それともバンカーであるかなどに対して確認する。
【0048】
そして、シミュレーション映像でボールが仮想のゴルフコース上に置かれた特定の地形でショットをする場合に適用される飛距離減少率を算出する(S300)。
【0049】
例えば、ラフにボールが置かれた場合にショットが行われると、適用される飛距離減少率は20%として算出し、バンカーにボールが置かれた場合にショットが行われると、適用される飛距離減少率は40%として算出する。
【0050】
一方、センシング装置50(
図3参照)は、ゴルフマット上に置かれたボールを感知するが(S400)、より具体的には、前記センシング装置のカメラユニット51、52(
図1参照)が、ボールが置かれたゴルフマットに対するイメージを取得し、センシング処理ユニットがその取得されたイメージからボールに対するイメージを抽出し、ボールがゴルフマット上のいずれの領域(すなわち、フェアウェイ領域であるか、ラフ領域であるか、それともバンカー領域であるか)に位置するのかを感知する。
【0051】
そして、ボールが置かれた領域が感知されると、該当の領域に対する補正値を算出する(S500)。
【0052】
例えば、ボールがラフ領域に置かれた場合は、補正値として20を算出することができ、ボールがバンカー領域に置かれた場合は、補正値として40を算出することができる。
【0053】
そして、前記S300段階で算出された飛距離減少率と前記S500段階で算出された補正値を予め設定された条件によって演算し、最終飛距離減少率を算出する(S600)。
【0054】
ここで、予め設定された条件によって演算することは、使用者がゴルフマットでショットをするときに示されたシミュレーション結果による飛距離を、実際のゴルフ場で同一の状況でショットをしたときに示される飛距離と最大限に同一にするために飛距離減少率と補正値を適切な演算方式によって演算することを意味する。
【0055】
このような演算は、足し算や引き算などの簡単な演算方式によって行うこともでき、複雑な実験式などによって行うこともできる。
【0056】
例えば、シミュレーション映像でボールがラフに置かれた場合の飛距離減少率は20%で、実際のボールがゴルフマット上のラフ領域に位置した場合の補正値は20になり、引き算演算を適用して算出された最終飛距離減少率0%を算出することもできる。
【0057】
また、シミュレーション映像でボールがバンカーに置かれた場合の飛距離減少率は40%で、実際のボールがゴルフマット上のラフ領域に位置した場合の補正値は20になり、引き算演算を適用して算出された最終飛距離減少率20%を算出することもできる。
【0058】
一方、最終飛距離減少率が算出された後、使用者がゴルフマット上のボールを打撃すると(S700)、センシング装置は、打撃されて運動するボールをセンシングし(S710)、そのセンシング結果により、シミュレーターはボールの軌跡を算出し(S720)、ボールの移動に関するシミュレーション映像を出力するが、このとき、前記の算出された最終飛距離減少率を適用してシミュレーション映像を出力する(S730)。
【0059】
一方、
図5及び
図6を参照して本発明の他の一実施例に係る仮想ゴルフシミュレーション方法を説明する。
図5及び
図6は、
図4に示したS200ないしS600段階に関して仮想のゴルフコースのフェアウェイ、ラフ及びバンカーに対して飛距離減少率が予め設定されており、ゴルフマットはフェアウェイ領域、ラフ領域及びバンカー領域に区画された場合に関して示している。
図5及び
図6は、一つのフローチャートを分割して示したもので、
図5の"A"及び"B"は、それぞれ
図6の"A"及び"B"に対応する。
【0060】
仮想ゴルフラウンド過程で仮想のゴルフコース上に置かれたボールの位置を感知し(S200)、ボールがフェアウェイに置かれているか(S210)、ラフに置かれているか(S220)、それともバンカーに置かれているか(S230)を確認する。
【0061】
シミュレーション映像でボールがフェアウェイに置かれた場合(S210)、飛距離減少率は0になり(S310)、センシング装置のセンシング結果によって算出されるボールの軌跡が正常にシミュレーションされる。
【0062】
センシング装置はゴルフマット上のボールの位置を感知し(S401)、その後、使用者がボールを打撃すると、センシング装置がこれをセンシングし、ゴルフシミュレーションが進行される。
【0063】
シミュレーション映像でボールがラフに置かれた場合(S220)、飛距離減少率はA%になり(S320)、センシング装置がゴルフマット上のボールの位置を感知し(S402)、ボールがラフ領域に置かれているか否かを感知する(S420)。
【0064】
ボールがラフ領域に置かれている場合、補正値として−a%が算出され(S520)、最終飛距離減少率は(A−a)%になる(S620)。そして、ボールがラフ領域に置かれていない場合(この場合、ボールは概してフェアウェイ領域に置かれる。)の補正値は0%であり、最終飛距離減少率はA%になる(S621)。ここで、Aとaは整数である。
【0065】
一方、シミュレーション映像でボールがバンカーに置かれた場合(S230)、飛距離減少率はB%になり(S330)、センシング装置がゴルフマット上のボールの位置を感知し(S403)、ボールがバンカー領域に置かれているか否かを感知する(S430)。
【0066】
ボールがバンカー領域に置かれている場合、補正値として−b%が算出され(S530)、最終飛距離減少率は(B−b)%になる(S630)。そして、ボールがバンカー領域に置かれていない場合(この場合、ボールは概してフェアウェイ領域に置かれる。)、補正値は0%であり、最終飛距離減少率はB%になる(S631)。ここで、Bとbは整数である。
【0067】
そして、ラフでショットする場合に比べて、バンカーでショットすることがより難しいので、飛距離も、バンカーでショットする場合により短いことが普通である。したがって、飛距離減少率も、バンカーショットの場合により大きくすることが望ましく、A<Bにすることが望ましい。そして、補正値であるaとbは、ゴルフマットの状態に応じて互いに同一に、又はbがaより大きくなるように設定することができる。
【0068】
一方、
図7及び
図8を参照して、本発明の更に他の一実施例に係る仮想ゴルフシミュレーション方法を説明する。
図7及び
図8は、
図5及び
図6に示したフローチャートにおいて、仮想のゴルフコース上でボールがラフに置かれた場合に対するより具体的な実施例に関して示している。
図7及び
図8は、一つのフローチャートを分割して示したものであり、
図7の"A"及び"B"は、それぞれ
図8の"A"及び"B"に対応する。
【0069】
図7及び
図8に示した実施例において、仮想のゴルフコースのラフはライトラフとヘビーラフに区分されている。
【0070】
仮想ゴルフラウンド過程で仮想のゴルフコース上に置かれたボールの位置を感知し、ボールがラフに置かれていると確認した場合(S220)、ライトラフであるか(S221)、それともヘビーラフであるか(S222)を判断する。いずれでもない場合はバンカーに移る。
【0071】
シミュレーション映像でボールがライトラフに置かれた場合(S221)、飛距離減少率はA1%になり(S321)、センシング装置がゴルフマット上のボールの位置を感知し(S402a)、ボールがラフ領域に置かれているか(S421)、それともバンカー領域に置かれているか(S422)を感知する。
【0072】
ボールがラフ領域に置かれている場合、補正値として−a%が算出され(S522)、最終飛距離減少率は(A1−a)%になる(S622)。そして、ボールがバンカー領域に置かれている場合、補正値は−b%で(S523)、最終飛距離減少率は(A1−b)%になる(S623)。そして、ボールがフェアウェイ領域に置かれている場合、補正値は0%で(S524)、最終飛距離減少率はA1%になる(S624)。ここで、A1、a及びbは整数である。
【0073】
一方、シミュレーション映像でボールがヘビーラフに置かれた場合(S222)、飛距離減少率はA2%になり(S322)、センシング装置がゴルフマット上のボールの位置を感知し(S402b)、ボールがラフ領域に置かれているか(S423)、それともバンカー領域に置かれているか(S424)を感知する。
【0074】
ボールがラフ領域に置かれている場合、補正値として−a%が算出され(S525)、最終飛距離減少率は(A2−a)%になる(S625)。そして、ボールがバンカー領域に置かれている場合、補正値は−b%で(S526)、最終飛距離減少率は(A2−b)%になる(S626)。そして、ボールがフェアウェイ領域に置かれている場合、補正値は0%で(S527)、最終飛距離減少率はA2%になる(S627)。ここで、A2、a及びbは整数である。
【0075】
そして、ライトラフでショットする場合に比べて、ヘビーラフでショットすることがより難しいので、飛距離も、ヘビーラフでショットする場合により短いことが普通である。したがって、飛距離減少率も、ヘビーラフでショットをする場合により大きくすることが望ましく、A1<A2にすることが望ましい。そして、補正値であるaとbは、ゴルフマットの状態に応じて互いに同一に、又はbがaより大きくなるように設定することができる。
【0076】
一方、
図9及び
図10を参照して、本発明の更に他の一実施例に係る仮想ゴルフシミュレーション方法を説明する。
図9及び
図10は、
図5及び
図6に示したフローチャートにおいて、仮想のゴルフコース上でボールがバンカーに置かれた場合に対するより具体的な実施例に関して示している。
図9及び
図10は、一つのフローチャートを分割して示したものであり、
図9の"A"及び"B"は、それぞれ
図10の"A"及び"B"に対応する。
【0077】
図9及び
図10に示した実施例において、仮想のゴルフコースのバンカーはフェアウェイバンカーとグリーンバンカーに区分されている。
【0078】
仮想ゴルフラウンド過程で仮想のゴルフコース上に置かれたボールの位置を感知し、ボールがバンカーに置かれていると確認した場合(S230)、フェアウェイバンカーであるか(S231)、それともグリーンバンカーであるか(S232)を判断する。いずれでもない場合、その他(例えば、湿地などのようにラフやバンカーと定義できない特別な地形)に移る。
【0079】
シミュレーション映像でボールがフェアウェイバンカーに置かれた場合(S231)、飛距離減少率はB1%になり(S331)、センシング装置がゴルフマット上のボールの位置を感知し(S403a)、ボールがバンカー領域に置かれているか(S431)、それともラフ領域に置かれているか(S432)を感知する。
【0080】
ボールがバンカー領域に置かれている場合、補正値として−b%が算出され(S532)、最終飛距離減少率は(B1−b)%になる(S632)。そして、ボールがラフ領域に置かれている場合、補正値は−a%で(S533)、最終飛距離減少率は(B1−a)%になる(S633)。そして、ボールがフェアウェイ領域に置かれている場合、補正値は0%で(S534)、最終飛距離減少率はB1%になる(S634)。ここで、B1、a及びbは整数である。
【0081】
一方、シミュレーション映像でボールがグリーンバンカーに置かれた場合(S232)、飛距離減少率はB2%になり(S332)、センシング装置がゴルフマット上のボールの位置を感知し(S403b)、ボールがバンカー領域に置かれているか(S433)、それともラフ領域に置かれているか(S434)を感知する。
【0082】
ボールがバンカー領域に置かれている場合、補正値として−b%が算出され(S535)、最終飛距離減少率は(B2−b)%になる(S635)。そして、ボールがラフ領域に置かれている場合、補正値は−a%で(S536)、最終飛距離減少率は(B2−a)%になる(S636)。そして、ボールがフェアウェイ領域に置かれている場合、補正値は0%で(S537)、最終飛距離減少率はB2%になる(S637)。ここで、B2、a及びbは整数である。
【0083】
そして、フェアウェイバンカーでショットする場合に比べて、グリーンバンカーでショットすることがより難しいので、飛距離も、グリーンバンカーでショットする場合により短いことが普通である。したがって、飛距離減少率も、グリーンバンカーでショットをする場合により大きくすることが望ましく、B1<B2にすることが望ましい。そして、補正値であるaとbは、ゴルフマットの状態に応じて互いに同一に、又はbがaより大きくなるように設定することができる。
【0084】
また、
図7及び
図8に示したラフの場合と
図9及び
図10に示したバンカーの場合に予め設定される飛距離減少率は、A1>A2>B1>B2又はA1>A2=B1>B2にすることができる。