(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5794760
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】カードエッジLEDストリップコネクタ及びLEDアセンブリ
(51)【国際特許分類】
F21V 23/06 20060101AFI20150928BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20150928BHJP
F21S 2/00 20060101ALI20150928BHJP
H01R 33/08 20060101ALI20150928BHJP
F21Y 101/02 20060101ALN20150928BHJP
【FI】
F21V23/06
H01L33/00 L
F21S2/00 231
H01R33/08
F21Y101:02
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2009-298687(P2009-298687)
(22)【出願日】2009年12月8日
(65)【公開番号】特開2010-153383(P2010-153383A)
(43)【公開日】2010年7月8日
【審査請求日】2012年12月10日
(31)【優先権主張番号】61/120,706
(32)【優先日】2008年12月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/622,507
(32)【優先日】2009年11月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507113867
【氏名又は名称】エイヴィーエックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(72)【発明者】
【氏名】ピーター ビショップ
【審査官】
田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2009/064014(WO,A1)
【文献】
米国特許第4994944(US,A)
【文献】
特開平07−029650(JP,A)
【文献】
特開2004−192910(JP,A)
【文献】
特表2007−503103(JP,A)
【文献】
米国特許第4173035(US,A)
【文献】
特開昭50−021264(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 23/06
F21S 2/00
H01L 33/00
H01R 33/08
F21Y 101/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が少なくとも1つのLED電球と、個々の反対端に構成された電気コネクタパッドとを有する複数のLEDプリント基板(PCB)と、
第1のLED PCBの一端を第2の前記LED PCBの端部に接続することにより、前記第1及び第2のLED PCBが末端間を電気接続されるように接続する少なくとも1つの電気コネクタと、
を備え、
前記電気コネクタが、センタービームと、該センタービームから反対方向に延びる対向する受入れ溝とを有する複数の電気接点を備え、該受入れ溝が、前記センタービームから横方向に延びる接点アームの対向する複数の対によって定められ、前記接点アームの対向する複数の対に前記電気接点が対になっており、それにより前記LED PCBの端部が固定され、前記対向する接点アームの各々が、前記受入れ溝内に挿入された前記LED PCBの端部の前記コネクタパッドに対して滑動してこれと電気的に接触したままとなるような位置においてその上に定められた接点返しを有する、
ことを特徴とするLED照明アセンブリ。
【請求項2】
前記電気コネクタが、
逆向きの開口する長手方向端部を有する絶縁本体であって、前記電気接点は、前記絶縁本体内に保持され、前記LED PCBの端部における前記コネクタパッドの分離距離に対応する距離を空けられている、前記絶縁本体、
をさらに備え、
前記絶縁本体が、閉じた上部、閉じた底部、側部、及び前記本体の前記開口する長手方向端部間を通って延びる通路を有するシェルを備え、前記上部及び前記底部は前記開口する長手方向端部へ延び、前記それぞれの開口する長手方向端部において前記上部及び前記底部の各々が少なくとも前記接点アームの端部へ延びるように、前記電気接点が前記シェル内にはめ込まれる、
ことを特徴とする請求項1に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項3】
前記電気接点が、前記シェルの前記上部及び底部の内面に定められたスロットにはめ込まれる、
ことを特徴とする請求項2に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項4】
前記スロットが、前記電気接点を挿入するために前記シェルの前記長手方向端部の一方において開口し、前記スロットの前記開口端部を有する前記それぞれの長手方向端部を示す表示マークを前記シェルの外面上にさらに備える、
ことを特徴とする請求項3に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項5】
前記接点アームが前記受入れ溝内へ付勢される、
ことを特徴とする請求項1に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項6】
前記電気接点が絶縁本体内に型打ちされる、
ことを特徴とする請求項1に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項7】
前記電気接点の前記センタービームが、1mmから5mmの間の長手方向長さを有することにより、前記LED PCBの隣接する端部が、組み立てた状態で前記センタービームの前記長さに等しい最小距離を空けられるようになる、
ことを特徴とする請求項1に記載のLED照明アセンブリ。
【請求項8】
照明器具内に受け入れられるように構成されたLED照明管アセンブリであって、
その個々の反対側の長手方向端部に端部キャップコネクタを有する照明管と、
前記照明管内に末端間接続構成の形で接続された複数のLEDプリント基板(PCB)と、
を備え、個々の前記LED PCBが、少なくとも1つのLED電球と、前記LED PCBの各反対端に構成された電気コネクタパッドとを有し、前記接続されたLED PCBの前記反対端の前記電気コネクタパッドが、前記端部キャップコネクタと電気的に嵌合接触し、
前記照明管内の隣接する前記LED PCBの位置合わせされた端部の前記コネクタパッドを、第1のLED PCBの一端が第2の前記LED PCBの端部に電気接触するように接続する電気コネクタをさらに備え、
前記本体の反対側の開口する長手方向端部へ延びる、閉じた上部及び閉じた底部を有する絶縁本体と、前記絶縁本体内に保持され、前記LED PCBの前記端部における前記コネクタパッドの分離距離に対応する距離を空けた、複数の電気接点とをさらに備え、
個々の前記電気接点が、前記絶縁本体のそれぞれの前記開口する長手方向端部へ反対方向に延びる逆向きに延びる受入れ溝を有し、該受入れ溝が、接点アームの対向する複数の対によって定められ、前記接点アームが、前記絶縁本体の前記閉じた上部及び閉じた底部の内面に定められたスロットに配置され、前記スロットが少なくとも前記接点アームの端部へ延びる、ことを特徴とするLED照明管アセンブリ。
【請求項9】
前記アセンブリが蛍光灯器具内に受け入れられるように構成され、前記端部キャップコネクタが前記蛍光灯器具のレセプタクル内に受け入れられるように構成されたピン接点を備える、
ことを特徴とする請求項8に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項10】
前記LED PCBが標準的な均一長を有し、これにより前記照明管内により多くの、又は少ない前記LED PCBを接続することにより、様々な長さ及び電力のアセンブリが構成されるようになる、
ことを特徴とする請求項8に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項11】
前記スロットが、前記電気接点を挿入するために前記シェルの前記長手方向端部の一方において開口し、該開口スロットを有する前記それぞれの長手方向端部を示す表示マークを前記シェルの外面上にさらに備える、
ことを特徴とする請求項8に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項12】
前記接点アームの対向する複数の対が、それぞれ前記受入れ溝内に挿入された前記LED PCBの前記コネクタパッドに対して滑動してこれと電気的に接触したままとなるように配置された返しをその上に備える、
ことを特徴とする請求項8に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項13】
前記接点アームが前記受入れ溝内へ付勢される、
ことを特徴とする請求項12に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項14】
前記電気接点が絶縁本体内に型打ちされる、
ことを特徴とする請求項8に記載のLED照明管アセンブリ。
【請求項15】
LED照明アセンブリ内のLED PCBの隣接する端部を接続するように構成された電気コネクタであって、前記LED PCBが少なくとも1つのLED電球と前記LED PCBの各端部に複数の電気接点パッドとを有し、前記電気コネクタが、
逆向きの位置合わせされた開口端部を有する絶縁本体と、前記LED PCBの端部における前記コネクタパッドの分離距離に対応する距離を空けた、前記絶縁本体内に保持される少なくとも2つの電気接点と、
をさらに備え、
個々の前記電気接点がセンタービームと、該センタービームから前記絶縁本体のそれぞれの前記開口端部へ反対方向に延びる逆向きの受入れ溝とを有し、該受入れ溝が、前記センタービームから横方向に延びる接点アームの対向する複数の対の間に定められ、該接点アームが、前記絶縁本体の前記開口端部内に挿入される前記LED PCBの端部の前記コネクタパッドに電気的に係合するように構成され、
前記絶縁本体が、閉じた上部、閉じた底部、側部、及び前記本体の前記開口する長手方向端部間を通って延びる通路を有するシェルを備え、前記上部及び前記底部は前記開口する長手方向端部へ延び、前記対向する接点アームの各々が、前記シェルの前記上部及び底部の内面に定められたスロットにはめ込まれ、前記スロットが少なくとも前記接点アームの端部へ延びる、
ことを特徴とするLED PCBコネクタ。
【請求項16】
前記スロットが、前記電気接点を挿入するために前記シェルの前記長手方向端部の一方において開口し、前記開口スロットを有する前記それぞれの長手方向端部を示す表示マークを前記シェルの外面上にさらに備える、
ことを特徴とする請求項15に記載のLED PCBコネクタ。
【請求項17】
前記接点アームの対向する複数の対が前記受入れ溝内へ付勢されるとともに、前記受入れ溝内に挿入された前記LED PCBの前記コネクタパッドに対して滑動してこれと電気的に接触したままとなるように配置された返しを備える、
ことを特徴とする請求項15に記載のLED PCBコネクタ。
【請求項18】
前記電気接点が絶縁本体内に型打ちされる、
ことを特徴とする請求項15に記載のLED PCBコネクタ。
【請求項19】
前記電気接点の前記センタービームが、1mmから5mmの間の長手方向長さを有することにより、前記LED PCBの隣接する端部が、組み立てた状態で前記センタービームの前記長さに等しい最小距離を空けられるようになる、
ことを特徴とする請求項15に記載のLED PCBコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
様々な照明用途において、LED(発光ダイオード)照明の使用がますます一般的になってきている。LED照明技術では大幅な進歩がもたらされ、これによりLED照明の使用はより安価なものとなり、様々な産業環境、家庭環境、及び幅広い照明システムを必要とするその他の環境において望まれるようになった。
【0002】
LED照明は、従来の白熱灯システムをしのぐ大きな利点を提供する。白熱電球の場合、交換電球のコストのみならず、頻繁な電球の交換に伴う作業及びコストも経費となる。数多くの電球が設置されている場合、この経費は大きなものとなり得る。例えば、大型オフィスビル、公共交通車両及びシステムなどにおける電球交換のためのメンテナンス費用は非常に高い。これらの問題は、LED照明システムにより実質的に最小化される。
【0003】
従来の白色LEDランプの動作寿命は、約100,000時間である。これは、約11年の連続動作、又は22年の50%動作と一致する。これは、約5000時間の白熱電球の平均寿命とは全く対照的である。従って、LED照明を使用することで、日常的な電球交換の必要性が事実上なくなるということが容易に理解される。照明装置が非常に手の届きにくい場所にはめ込まれている場合、この利点はより一層重要である。
【0004】
適切に設計されたシステムでは、LED照明の方が白熱電球よりも電力消費が大幅に少ないことが一般的に知られている。LED回路の効率は約80%であり、これは電気エネルギーの80%が光エネルギーに変換され、残りの20%が熱エネルギーとして失われることを意味する。大型照明システムではコスト削減は絶大である。
【0005】
残念なことに、LED照明の価格が比較的高いことに一部起因して、この技術分野は白熱灯の代替として蛍光電球及びシステムの方向へ向かっている。蛍光灯は、基本的に同じ輝度を提供しながら白熱灯よりも約66%安価である。蛍光灯はまた、従来の白熱灯よりも長持ちである。平均して、蛍光灯は通常の白熱電球よりも寿命が6倍長い。商業及び工業建造物の大部分には従来の蛍光灯照明器具が組み込まれており、最近の住居建造物も同様である。蛍光灯器具は、公共交通システム及び車両、列車、地下鉄車両、航空機などにも広く使用されている。
【0006】
しかしながら、蛍光灯にははっきりとした欠点がある。蛍光灯回路は白熱灯よりも複雑であり、一般に専門家による設置及び高価な部品を必要とする。蛍光灯は白熱灯よりも一般に魅力に欠け、著しくちらついて、使用者によっては厄介なものとなり得る光ムラを生じる可能性がある。水銀は蛍光灯の製造において不可欠な成分であり、その環境内で生体蓄積する能力に起因して、米国環境保護局は有害なものと考えている。多くの自治体にとって蛍光灯の廃棄は厄介な問題であり、多くの地域において蛍光灯の使用を徐々に減らす動きが進行中である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、LED照明への依存が増えることは自然の成り行きである。しかしながら、既存の建造物、車両、システムなどにおける既存の蛍光灯器具及び回路を交換するコストは桁違いに高い。従って、従来の蛍光灯器具にLED照明装置を容易かつ安価に組み込むことができる照明システムの必要性が存在する。本発明は、この必要性に対して独創的な解決法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的及び利点は、以下の説明にある程度記載されており、又はこの説明から明らかとなり、或いは本発明の実施を通じて知ることができる。
【0009】
本発明のある態様によれば、複数のLEDプリント基板(PCB)を含むLED照明アセンブリが提供され、これらのLED PCBの各々は、少なくとも1つのLED電球と、PCBの各反対端に構成された電気コネクタパッドとを有する。第1のLED PCBの一端を第2の隣接するLED PCBの端部に電気接続するように電気コネクタが配置される。
【0010】
隣接するLED PCB間のコネクタは様々な構成を有することができる。特に独創的な実施形態では、電気コネクタが、逆向きの位置合わせされた開口端部を有する絶縁本体を含む。例えば、本体は、開口した箱形又は溝形のシェル構成を有することができる。少なくとも2つの電気接点が絶縁本体内に保持され、LED PCBの端部にあるコネクタパッドの分離距離に対応する距離を空けられる。所望の接点の占有面積に応じてあらゆる数の接点を本体内に構成できることを理解されたい。各接点は、センタービームと、このセンタービームから絶縁本体のそれぞれの開口端部へ反対方向に延びる受入れ溝とを有するブレード状の部材であってもよい。受入れ溝は一対の接点アーム間に定められ、これらの接点アームは、センタービームから横方向に延びるとともに、絶縁本体の開口端部に挿入されたLED PCBの端部のコネクタパッドに電気的に係合する。
【0011】
様々な方法で接点をコネクタの絶縁本体に保持することができる。例えば、独創的な実施形態では、基本的に接点の厚みに対応する厚みのスロットを絶縁本体の上部側及び底部側の内面に定めることができる。スロットが本体の端部の一方で開口することにより、接点がそれぞれの端部においてスロット内に滑入可能となる。スロットは、接点をスロットから押し出すことができないように反対側の端部において行き止まりにすることができる。この実施形態の場合、開口スロットを有するそれぞれの長手方向端部を示す表示マークを本体シェルの外面上に含むことが望ましい場合がある。隣接するLED PCBを接続する場合、コネクタの反対側の端部にPCBを挿入する前に、開口スロットを有するコネクタの端部に第1のPCBを挿入する必要がある。先にコネクタの反対側の端部にPCBを挿入すると、接点がスロットの開口端面を通じてシェルから押し出される可能性がある。
【0012】
接点は、LED PCB上の接点パッドとの確かな電気接触を確実にするいずれかの所望の形状及び構成を有することができる。1つの実施形態では、電気接点が、コネクタパッドに対して滑動するように配置された接点アーム上の返しを含むことができる。LED PCBの端部を受入れ溝に挿入したときに接点アームが屈折できるように返しが働いた状態で接点アームを受入れ溝内へ付勢することができる。
【0013】
その他の適当な手段で接点を絶縁本体内に保持できることを理解されたい。例えば、電気接点を本体内に型打ちすることができる。
【0014】
LED PCB間の電気コネクタは、基板間の最小間隔、ひいては隣接する基板のLED電球間の均一な間隔を可能とする。電気接点のセンタービームは、隣接するLED PCBの端部間の分離距離を基本的に定める。特定の実施形態では、センタービームが1mmから5mmの間の長手方向の長さを有することにより、LED PCBの隣接する端部が組み立てた状態で約1mmから5mmの間に等しい最小限の距離を空けるようになる。
【0015】
本発明はまた、照明器具内に受け入れられるように構成されたLED照明管アセンブリも包含する。この照明管アセンブリは、その個々の反対側の長手方向端部に端部キャップコネクタを有する照明管を含む。このようにして、LED照明管アセンブリは従来の蛍光灯管に類似することができる。各々のLED PCBが少なくとも1つのLED電球と基板の各反対端に構成された電気コネクタパッドとを有する状態で、複数のLED PCBが照明管内で末端間接続構成の形で接続される。接続された基板の反対端にある電気コネクタパッドが、端部キャップコネクタと電気的に嵌合接触する。上述したように、第1のLED PCBの一端が第2のLED PCBの端部と電気接触するように、電気コネクタが照明管内の隣接するLED PCBの位置合わせされた端部のコネクタパッドを接続する。このようにして、照明管内であらゆる所望の数のLED PCBを末端間接続方法の形で接続することができる。このようにして、標準的な単一サイズのLED PCB、端部キャップコネクタ、及び基板コネクタを使用して、様々なサイズ及び電力定格の照明管を容易に製造し、組み立てることができる。所望の数のLED PCBに対応するには、照明管の長さのみを変化させる。
【0016】
LED照明管アセンブリは、既存の蛍光灯器具内に受け入れられるように容易に構成できる点でとりわけ独創的である。端部キャップコネクタが、蛍光灯器具内のレセプタクルに受け入れられるように構成されたピン接点を含む。このようにして、LED照明管を既存の蛍光灯器具用の交換電球とすることができる。
【0017】
照明管アセンブリ内のLED PCB間の電気コネクタは、上述したように構成することができる。
【0018】
本発明はまた、照明管内のLED PCBの隣接する端部を接続するように構成された電気コネクタも包含し、LED PCBは少なくとも1つのLED電球と基板の各端部に複数の電気接点パッドとを有する。このコネクタは、上述したような及び本明細書において詳細に示すような独創的な構成及び利点を有することができる。
【0019】
図に示す特定の実施形態を参照することにより、本発明の態様を以下に示す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1A】LED照明管アセンブリの実施形態の構成図である。
【
図1B】
図1AのLED照明管アセンブリの部分的組立図である。
【
図2A】本発明の態様による、電気コネクタ及びLED PCBアセンブリの構成図である。
【
図3】
図2Bの組み立てた部品の切断側面図である。
【
図4】LED PCBコネクタの実施形態の端面図である。
【
図5】
図4のLED PCBコネクタの絶縁本体部品の平面図である。
【
図6】
図4のLED PCBコネクタの絶縁本体部品の側面図である。
【
図7】コネクタパッドを示すLED PCBの端部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に例を示す本発明の詳細な実施形態について参照する。本発明の態様を説明するために本明細書では様々な実施形態を示すが、これらを本発明を限定するものとして解釈すべきではない。例えば、1つの実施形態に関して示し説明する特徴を別の実施形態と併用して、さらに別の実施形態を生み出すことができる。本発明は、本発明の範囲及び思想内に入るものとしてこれらの及びその他の修正及び変更を含むということが意図される。
【0022】
図1A及び
図1Bは、本発明の態様を組み込んだ特定の実施形態を示す図である。LED照明アセンブリ10を
図1Aに示す。このアセンブリ10は、複数の個別のLEDプリント基板(PCB)12を含む。これらの基板12の各々は、少なくとも1つのLED電球14を含む。図示の実施形態では、個々の基板12が4つの電球14を含む。標準の長さ、標準の数の電球及びその他の標準寸法を有するように基板12を製造することができる。このように、製造者が異なるサイズのLED PCB12を製造し在庫とする必要はなく、これはコスト上及び製造上の大きな利点である。
【0023】
基板12の各々は、第1の端部16及び反対側の第2の端部18を含む。端部16、18の各々は、いくつかのコネクタパッド22を組み込んだコネクタパッドの占有面積を含む。基板12の両端を定める、基板12の要部の延長部20上にこれらのパッド22を定めることができる。代替の実施形態では、延長部材20を含まない基板12の要部の寸法全体に渡ってコネクタパッド22を構成することができる。コネクタパッド20は、基板12に取り付けられた電球14に電気的に接続して電力を供給すべく機能する。
【0024】
基板12の端部のより詳細な図を
図7に示す。この図では、延長部20が2つの個別のコネクタパッド22を組み込んでいる。従来のいずれかの適当な導電性材料でこれらのパッドを作製することができる。例えば、特定の実施形態では、パッド22はスズめっき部材である。
図7のように、例示のみを目的として図のいくつかに寸法を示す。サイズ及び寸法は本発明の限定因子ではなく、これらの部品を使用する特定の最終製品次第で、本発明を異なる寸法及びサイズで構成できることを容易に理解されたい。
【0025】
再び
図1Aを参照すると、隣接するLED PCB12間にコネクタ24が設けられている。このコネクタ24は様々な構成を有することができ、隣接する基板12を末端間接続構成の形で相互接続すべく機能する。図示の特定の実施形態では、電気コネクタ22は、ナイロン46などのいずれかの適当な絶縁材料で形成された絶縁本体26を含む。当業者にはその他の材料も周知であり、これらを本発明のコネクタ24で使用することができる。
図4でわかるように、本体26は、逆向きの位置合わせされた開口端部38を有する。このようにして、本体26は、開口した箱形又は溝形のシェル構成28を有することができ、このシェル28を完全に貫いて通路が形成される。
【0026】
コネクタ24の本体26内には複数の電気接点40が保持される。スズめっき銅合金などのいずれかの適当な材料でこれらの接点を作製することができる。
図2Aで詳細にわかるように、接点40は、LED PCB12の端部におけるコネクタパッド22の分離距離に対応した距離を空けられる。
図2A及び
図2Bで詳細に示すように、接点40の各々は、1つのLED PCBの個々のコネクタパッド22に電気的に係合し、それぞれのパッド22を、隣接するLED PCBの位置合わせされたパッド22に電気的に接続する。接点の占有面積及びそれぞれのLED PCB12のパッドの占有面積に応じて、あらゆる数の接点を本体26内に構成できることを理解されたい。例えば、
図2A及び
図2Bでは、コネクタ24が、基板12の各々における5つのそれぞれのコネクタパッド22と電気的に嵌合する5つの接点40を含む。当技術では、この構成を5ウェイコネクタと呼ぶことができる。
図4に示す実施形態では、2つの接点40が2ウェイコネクタ24内の本体26に保持される。
図1Aに示す実施形態では、コネクタ24は、基板12の端部上の対応する4つのコネクタパッド22に適合する4つの個々の接点40を含む4ウェイコネクタであると思われる。従って、コネクタ24は、接点要素の数又は最終使用の構成により限定されるものではないことを理解されたい。
【0027】
コネクタ本体26内に保持される接点40は、様々な形状及び構成を有することができる。例えば
図3に示す特定の独創的な実施形態では、接点要素40はブレード状部材であり、センタービーム又はポスト部品42を含む。
図3に詳細に示すように、コネクタパッド22を上部に有する基板12の延長部20を受け入れるための受入れ溝44を定める一対の接点アーム46が、センタービーム42から逆の長手方向に延びる。
図3に詳細に示すように、アーム46の各々は、角度を付けた前面を有する返し50を含むことができる。アーム46の各々を受入れ溝44内に付勢して、コネクタパッド22に対する積極的かつ確実な係合を実現することができる。この構成の場合、返し58の角度を付けた前面が、受入れ溝44内への基板12の端部20の挿入を助長する。
【0028】
様々な方法で接点40の各々をコネクタ24の本体12内に保持することができる。
図2Aで詳細にわかるように、図示の実施形態では、スロット48が本体26の上部側30及び底部側32の内面に機械加工され、或いは別様に形成される。これらのスロット48は、接点40を本体26内に挿入させるために本体26の端部の一方において開口する。スロット40の開口した前面が
図2Aで容易にわかる。スロット40は、ブレード状の接点40の厚みに概ね対応する幅を有する。スロット40は、本体26を完全に通過して接点40を押すことができないように本体26の反対側の端部において行き止まりにすることができる。
【0029】
上述したスロット構成の場合、スロット48の開口した端面を有するコネクタ24の長手方向端部内に基板12を最初に挿入することが好ましい。最初に基板12をこの端部に挿入することにより、本体26の反対側の端部におけるスロット48の行き止まりに対して個々の接点40が本体26内に完全に強制され、従ってコネクタ本体26からずれることができなくなる。この端部に基板12を挿入した後に、別の基板12をコネクタ24の反対側の端部に挿入することができる。これに関しては、コネクタ本体26の上部30又は底部32にマーク又はその他の表示52を設けることが望ましい場合があり、このマーク52は、その後の組み立て工程においてLED PCB12を挿入するためのコネクタ24の第1の端部に関する肯定的な表示を行う。このマーク52は、彫刻、刻印、刻み目などのいずれの態様であってもよい。
【0030】
他のいずれかの適当な手段により、個々の接点をコネクタ24の絶縁本体26内に保持できることを理解されたい。例えば、接点40を本体26内に直接型打ちし、或いはその他の機械的手段により保持することができる。
【0031】
図2Bを参照すると、隣接するLED PCB12間の電気コネクタ24が、基板間の最小間隔、ひいては隣接する基板12のLED電球14間の明確な均一間隔を可能にしていることがわかる。個々の接点40のセンタービーム部品42は、隣接するLED PCB12の端部間の分離距離を基本的に定める。特定の実施形態では、センタービーム42が1mmから5mmの間の長手方向の長さを有することにより、LED PCB12の隣接する端部が組み立てた状態で約1mmから5mmの間に等しい最小限の距離を空けるようになる。
【0032】
図5及び
図6は、図示のコネクタ24内の本体26の平面図及び側面図である。これらの及びその他の図に示すように、本体26は、
図4に詳細に示すような内部を貫く内部通路を定める箱形又は溝形のシェル構造28を有することができる。
【0033】
本発明はまた、
図1A及び
図1Bに詳細に示すようにLED照明管アセンブリ60も包含する。このアセンブリ60は、例えば、ガラス、プラスチック、又は他のいずれかの種類の適当な透明又は半透明材料とすることができる照明管62を含む。アセンブリ60は、管62の反対端に端部キャップコネクタ64を含む。これらのコネクタ64の各々は、ピン66などのいずれかの態様の外部電気接続部品を含む。これらのピン66は、いずれかの態様の従来の蛍光灯器具などの、従来の照明器具内の電源ソケットに係合する。2つの基板12を示す
図1Aで概念的に示すように、複数のLED PCB12が、照明管62内で末端間接続構成の形で接続される。接続された基板12の両端のコネクタパッド22は、端部キャップコネクタ64内部の対応するソケット又は他のコネクタ部品に係合する。従って、このようにして、一方の端部キャップコネクタ64から相互接続された基板12を介して反対側の端部キャップコネクタ64まで完全な電気回路が定められる。
【0034】
再び
図1Aを参照しながら、標準サイズのLED PCB、端部キャップコネクタ64、及び基板コネクタ24を使用して、様々なサイズ及び電力定格の照明管アセンブリ60を容易に製造し組み立てできることを理解されたい。増加又は減少した数のLED PCB12に対応するには、照明管62の長さのみを変更すればよい。
図1Aに詳細に示す照明管アセンブリ60は、従来の蛍光電球に類似したものであるとともに既存の蛍光灯器具に受け入れられるように容易に構成することができる点で独創的である。従って、LED照明管アセンブリ60は、既存の蛍光灯器具用の交換電球として機能することができる。
【0035】
上述したように、本発明はまた、照明管62又はその他の種類の照明器具内のLED PCB12の隣接する端部を接続するように構成された電気コネクタ24も包含するということも容易に理解されたい。
【0036】
当業者であれば、特許請求の範囲に記載する本発明の範囲及び思想並びにこれらの同等物から逸脱することなく本発明に様々な修正及び変更を行うことができるということを容易に理解されたい。