(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
タッチを感知するタッチパネルでのセンシング・チャネルと共通電極との間の寄生キャパシタによって励起される寄生キャパシタンスの電荷量に相当するほどの電荷量を生成するために、共通電極電圧を入力として受ける寄生キャパシタンス補償ユニットを含み、
前記寄生キャパシタンス補償ユニットは、前記共通電極電圧と並列に励起信号を入力され、
前記寄生キャパシタンス補償ユニットは、前記共通電極電圧と前記励起信号とを反転入力部を介して入力される差動増幅器である
ことを特徴とするタッチ・コントローラ。
複数のセンシング・チャネルを含み、タッチスクリーン動作を行うために、前記センシング・チャネルに配されるセンシング・ユニットの変化をセンシングしてタッチ信号として出力するタッチパネルと、
前記タッチパネルから前記センシング・ユニットの変化信号を受信して電圧に変換して出力する信号変換ユニットを含むタッチ・コントローラと、を含み、
前記タッチ・コントローラは、前記センシング・チャネルと共通電極との間の寄生キャパシタによって励起される寄生キャパシタンスの電荷量に相当するほどの電荷量を生成するために、共通電極電圧を入力として受ける寄生キャパシタンス補償ユニットを含み、
前記寄生キャパシタンス補償ユニットは、前記共通電極電圧と並列に励起信号を入力され、
前記寄生キャパシタンス補償ユニットは、前記共通電極電圧と前記励起信号とを反転入力部を介して入力される差動増幅器である
ことを特徴とする寄生キャパシタンスを補償するためのタッチディスプレイ装置。
【背景技術】
【0002】
最近、携帯型電子装置は、ユーザの要求に合わせてだんだんと小型化、スリム化されている。これは、小型機器だけではなく、一般のATM(automated teller machine)機器、TV(television)及び一般家電製品にも、厄介な別途のボタンをなくして、デザインの洗練美のためにも、タッチスクリーンを利用した方式が好まれている。特に小型化がさらに要求される携帯用電話機、PMP(portable multimedia player)、PDA(personal digital assistant)、電子ブックなどは、移動と携帯とに容易なように、そのサイズがだんだんと小型化していっているが、このような携帯用機器の小型化のためには、入力ボタンを画面と一体化させる方法が脚光を浴びている。かような方式のためには、タッチパネルのタッチを認識してインターフェースが可能なタッチスクリーンのタッチ認識技術が重要な技術となっている。
【0003】
一般的に、タッチスクリーンは、各種ディスプレイを利用する情報通信機器とユーザとのインターフェースを構成する入力装置のうちの一つであり、ユーザが手やペンなどの入力ツールを利用して画面に直接接触することによって、前記情報通信機器だけて老若男女だれでも容易に使用できるようにする。タッチスクリーンを具備した平板ディスプレイ装置としては、液晶ディスプレイ装置(LCD:liquid crystal device)、電界放出ディスプレイ装置(FED:field emission display device)、有機発光ディスプレイ装置(OLED:organic light emitting display)、プラズマディスプレイ装置(PDP:plasma display device)などがある。
【0004】
一般的に、かような平板ディスプレイ装置は、イメージをディスプレイするために、マトリックス状に配列された複数個の画素を含む。例えば、LCDは、ゲート信号(gate signal)を伝達するための多数のスキャンラインと、階調データ(gray level data)を伝達するための多数のデータラインとを含むことができる。画素は、スキャンラインとデータラインとの交差点に形成され、各画素は、トランジスタとキャパシタとを含んだり、またはキャパシタのみから構成されることもある。
かようなタッチスクリーンは、抵抗膜(resistive overlay)方式、静電容量(capacitive overlay)方式、表面超音波(surface acoustic wave)方式、赤外線(infrared)方式、表面弾性波(surface elastic wave)方式、インダクティブ方式などの多様な方式が使われうる。
【0005】
抵抗膜方式のタッチスクリーンは、ガラスや透明プラスチック板の上に、抵抗成分の物質をコーティングし、その上にポリエステル・フィルムを貼りつけた形態であり、2枚の面が互いに付かないように、一定間隔で絶縁ロッドが設けられているので、このとき、抵抗値が変わり、電圧も変わることになるが、かような電圧の変化程度によって、接触した手の位置を認識する。抵抗膜方式は、筆記体入力が可能であるという長所があるが、低い透過率、低い耐久性、また多接点感知が不可能であるという問題点などがある。
表面超音波方式のタッチスクリーンは、音波を発射するトランスミッタ(transmitter)をガラスの一方のコーナーに配し、一定間隔で音波を反射させるリフレクタ(reflector)を配し、その反対側にレシーバ(receiver)を配した形態で構成され、指のように音波を妨害する物体が、音波の進路を妨害するとき、その時点を計算してタッチ地点を認識する。
赤外線方式のタッチスクリーンは、肉眼で見えない赤外線の直進性を利用する方法であり、発光素子である赤外線LED(light-emitting diode)と、受光素子であるフォトレジスタとを互いに対面させて配してマトリックスを構成し、該マトリックス内で指のような物体によって光が遮断されることを感知し、タッチ地点を認識するのである。
【0006】
現在、携帯型電子装置には、廉価であり、かつ指、ペンのような多様な入力ツールを使用できる抵抗膜方式が主に使われている。しかし、最近、マルチタッチを利用したユーザ・インターフェースに係わる研究が活発になりつつ、マルチタッチ認識自在な静電容量方式のタッチスクリーンが注目を集めている。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本明細書で記述される特定の構造的であって機能的な説明は、本発明の概念による実施形態を説明するための目的にのみ例示されるものであり、本発明の概念による実施形態は、多様な形態で実施され、本明細書または出願に説明された実施形態に限定されるものであると解釈されることがあってはならない。
本発明の概念による実施形態は、多様な変更や変形を加えることができるので、特定実施形態を図面に例示し、本明細書または出願について詳細に説明する。しかし、それらは、本発明の概念による実施形態を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物及び代替物を含むものであると理解せねばならない。
各図面に提示された同じ参照符号は、同じ部材を示す。
以下、添付した図面を参照しつつ、本発明の望ましい実施形態について説明することによって、本発明について詳細に説明する。以下の説明で、タッチスクリーン・パネルとタッチパネルは、互いに混用されて使われるものとする。
【0014】
図1は、一般的なタッチスクリーン・パネル及びタッチ信号を処理するための信号処理部を示している。図示されているように、
図1のタッチスクリーン・システム10は、複数のセンシング・ユニットを含むタッチスクリーン・パネル11と、前記スクリーンパネルのセンシング・ユニットのキャパシタンス変化をセンシングしてこれを処理し、タッチデータを生成する信号処理部12とを具備する。
タッチスクリーン・パネル11は、ロウ(row)方向に配された複数のセンシング・ユニットと、カラム(column)方向に配された複数のセンシング・ユニットと、を含む。図示されているように、タッチスクリーン・パネル11は、センシング・ユニットが配される複数個のロウを具備し、それぞれのロウには、複数個のセンシング・ユニットが配される。それぞれのロウに配されるセンシング・ユニットは、互いに電気的に連結される。また、タッチスクリーン・パネル11は、センシング・ユニットが配される複数個のカラムを具備し、それぞれのカラムには、複数個のセンシング・ユニットが配される。それぞれのカラムに配されるセンシング・ユニットは、互いに電気的に連結される。
信号処理部12は、タッチスクリーン・パネル11のセンシング・ユニットのキャパシタンス変化をセンシングしてタッチデータを生成する。一例として、複数個のロウ及び複数個のカラムからのキャパシタンス変化をセンシングすることにより、前記タッチスクリーン・パネル11上で、指またはタッチペンなどが接触したか否かということと、接触した位置とを判断する。
【0015】
しかし、タッチスクリーン・パネル11に備わるセンシング・ユニットには、寄生キャパシタンス成分が存在することになるが、前記寄生キャパシタンス成分として、センシング・ユニット間に発生する水平キャパシタンス成分と、センシング・ユニットとディスプレイパネルとの間に発生する垂直キャパシタンス成分とがある。全体寄生キャパシタンスが大きい値を有する場合には、指またはタッチペン(stylus pen)などの接触によるキャパシタンス変化量が、寄生キャパシタンスに比べて相対的に小さい値を有することがある。一例として、指またはタッチペンなどがセンシング・ユニットに近づくほど、当該センシング・ユニットのキャパシタンス値は増大することになるが、前記センシング・ユニットが高い寄生キャパシタンス値を有する場合には、センシング感度が低くなるという問題が生じる。また、ディスプレイパネルの上板として提供される電極電圧(VCOM)の変動は、垂直寄生キャパシタンスを介して、前記タッチ動作のセンシング・ノイズを発生させるという問題を生じさせる。
静電容量型方式(capacitive overlay method)のタッチスクリーン・システムは、タッチ物体とタッチスクリーン・パネルの電極パターンとのキャパシタンスのサイズをセンシングするものであるために、多様なノイズから安定した出力を得られることが非常に重要である。
【0016】
図2は、相互容量方式(mutual capacitive method)のタッチパネルを使用する場合、タッチをセンシングする概念について説明している。
図2を参照すれば、相互容量方式は、駆動電極(drive electrode)に一定の電圧パルスを印加し、受信電極(receive electrode)で、電圧パルスに対応する電荷を収集(collected charge)する。このとき、ユーザの指が2個の電極間に置かれる場合、電場(点線)が変化する。
タッチパネルを採用するシステムは、2つの電極間の電場変化を介して、電極間のキャパシタンスが変わり、これを介してタッチを感知する。
【0017】
図3は、タッチスクリーン・パネル動作時に発生しうるノイズ(electromagnetic noise)を示す例示図である。
既存タッチ機能を搭載したモバイル製品の場合、オンセル(on-cell)タイプのように、タッチスクリーン・パネル33をディスプレイパネル35上に位置させ、工程を減らし、また価格競争力を向上させようとしている。もし2枚のパネルを統合すれば、以前とは異なる問題点が発生する。すなわち、ユーザの指31で励起されるノイズ(skin accumulated noise)や、システムからのノイズ(noise from system)だけではなく、代表的な例として、タッチパネルのセンス・チャネルとディスプレイ・データラインとの間に生じる寄生キャパシタンスCbx,Cbyが大きく増加することになる。これによって、ディスプレイを駆動させるために、DDI(display driver IC)からディスプレイパネルに印加するさまざまなソース・チャネル(source channel)の電圧変動がノイズとして作用することになる。従って、2枚のパネルを統合したシステムは、既存のタッチセンサとは異なり、ディスプレイ・ノイズによる影響が非常に大きくなり、ノイズが低減された新しいタッチセンサ回路の開発が必要である。
【0018】
図3に図示されているように、タッチスクリーン・パネル33は、x軸とy軸とを構成する多数のセンシング・ユニットを含み、それら多数のセンシング・ユニットは、軸上に、XセンシングラインとYセンシングラインとを形成する。軸上でのセンシングライン間には、電気的抵抗R
ITOが存在する。多数のセンシング・ユニットは、タッチされたイメージを表示するためのディスプレイパネル35に隣接するように配されたり、または前記ディスプレイパネル35の一面に配されもする。ディスプレイパネル35は、所定の電極電圧(VCOM)が提供されるディスプレイパネルの上板である。前記ディスプレイパネル35の上板には、一例として、液晶ディスプレイ(LCD)パネルでは、VCOM電圧が共通電極電圧として提供され、他の一例として有機発光ディスプレイ(OLED)パネルでは、DC(direct current)電圧を有するカソード電圧が提供されうる。
【0019】
タッチスクリーン・パネル33は、前述の通り、ロウ方向(x方向)に配される複数のセンシングラインに連結されるセンシング・ユニット(SU)と、カラム方向に配される複数のセンシングラインに連結されるセンシング・ユニット(SU)とから構成される。
前記センシング・ユニット(SU)には、その配置構造上、寄生キャパシタンス成分が存在する。一例として、前記隣接するセンシング・ユニット間に発生する水平寄生キャパシタンス成分C
adjと、センシング・ユニットとディスプレイパネル35との間で発生する垂直寄生キャパシタンス成分C
bx,C
byとを含む。指またはタッチペンなどがセンシング・ユニットに接近したり、または接触することによって発生するキャパシタンス成分に比べて、前記寄生キャパシタンス値が大きい場合には、タッチ動作によって、センシング・ユニットのキャパシタンス値が変化しても、タッチをセンシングする感度が低くなる。
【0020】
図4Aは、ディスプレイパネルにノイズが存在する場合、タッチによるキャパシタンスの変化量を示すグラフである。
図4Aによれば、それぞれのセンシング・ユニット(SU)は、基本的に、寄生キャパシタンス成分C
bを有し、指またはタッチペンなどの物体の接近または接触によって、そのキャパシタンス値が変化し、さらなるキャパシタンス成分C
sigが形成される。一例として、センシング・ユニット上に、導電物質(conductive object)が接近したり、または接触する場合には、センシング・ユニットのキャパシタンス値が増加する。
【0021】
図4AのA区間は、導電物質が接触していない状態であり、センシング・ユニットのキャパシタンス値C
senは、寄生キャパシタンス値に該当するC
b値を有することができる。
図4AのB区間は、導電物質がセンシング・ユニットに接触した場合を示している。接触した場合、キャパシタンス値は、寄生キャパシタンス成分C
bに、指とタッチスクリーン・パネルとの間で発生するキャパシタンス成分C
sigがさらに発生し、全体としては、
図4Aに図示されているように、キャパシタンス値C
sen’に増加する。
図4Bに図示されているように、多様なノイズが存在する場合、キャパシタンス値にノイズ成分が大きい影響を及ぼすことになるが、このときの変動(fluctuation)が激しいキャパシタンスC
sen’によっては、正しいタッチが感知されない。その結果、タッチスクリーン装置のセンシング感度が非常に低下してしまう。
【0022】
かような多様なノイズは、LCDパネルとOLEDパネルとで、それぞれ異なる様相を示したりもする。例えば、OLEDセル上にタッチパネルが位置する場合、タッチセンス・チャネル下には、共通電圧(VCOM)を発生させる共通電極レイヤが位置することになる。共通電極レイヤは、外部SMPS(switching mode power supply)を使用して、一定の定電圧を維持するので、OLEDパネルの場合、タッチセンス・チャネルで励起されるノイズがかなり小さい方である。
これに対して、LCDパネルは、共通電極を定電圧で駆動する方式と、続けて反転(inversion)させる方式とを有する。共通電極電圧幅は、ほぼ5Vであり、かような電圧スイッチングがタッチセンス・チャネルで励起されることを無視できない。共通電極を続けて反転させる方式のノイズが大きいことは言うまでもなく、共通電極を定電圧で駆動する方式も、ソース・チャネルにデータが書き込まれるごとに、多くのノイズを励起する。その理由は、ソース・チャネルに書き込まれるデータだけではなく、スルー(slew)によっても、LCDパネルが大きい影響を受けるためである。
【0023】
図5は、かような例を示している。
図5では、LCDパネル駆動方法のうち一つであるALS(active level shifter)法によって、共通電極電圧(VCOM DC)511が定電圧(DC)で駆動され、モジュール側のストレージ・キャパシタ(図示せず)にブースト(boost)電圧を印加させる。LCD qVGA級パネルの場合、720個のソース・チャネルが存在することになるが、ソースチャネル・ライン55上のかようなソース・チャネル513の変化によって、VCOM DC 511によるノイズが発生している。このソース・チャネル513と共通電極パネル(VCOM PSNEL)53との間に生じる寄生キャパシタC
sの値は10nF以上である。また、オンセル・タイプの場合、タッチセンス・チャネル51と共通電極パネル53との間に生じる寄生キャパシタC
bの値は、数十pF以上と非常に大きい。すなわち、多数のソース・チャネルが同時に活性化され、各タッチセンス・チャネルにそれぞれのデータ値が印加されるとき、タッチセンス・チャネルで励起されるノイズは非常に大きくなる。一方、C
b値が小さければ小さいほど、励起されるノイズは非常に小さくなるのである。また、ソース・チャネル513の電圧スイング幅が大きければ大きいほど、共通電極パネル53で励起されるノイズ成分が大きくなるのである。共通電極を駆動する回路は、DDI内部ブロックであり、この内部ブロックの帯域幅(bandwidth)を大きくするのには限界があり、ソース・チャネルで励起されるノイズを短時間に安定化させることは不可能である。かようなノイズは、タッチセンサの最終結果である座標値に、非正常な値または変動を招きうる。結局、タッチセンス・チャネル51と共通電極パネル53との間に生じる数十pFの寄生キャパシタC
bの影響を最小化することが要求される。
【0024】
また、一般的なLCD型タッチパネルでは、ディスプレイ・ノイズを除去するために、「保護層」をタッチセンス・チャネル下に位置させることが必須である。ディスプレイ・ノイズは、前述のように、データを共通電極モジュレーション電圧とソース・チャネルとに書き込むときに生成されるノイズが主要なソースである。しかし、かような保護層をなくせば、追加される工程段階を減らすことができ、パネル厚での利点もあり、コストも節減させられるというさまざま利点がある。
【0025】
図6は、チャージアンプ69を中心に、ノイズを簡略化した等価回路である。
図6の等価回路は、周辺回路と、寄生抵抗及びキャパシタ成分に係わる影響とは除外した。さまざまなタッチセンス・チャネルのうち1つのセンス・チャネルが選択されたとき、共通電極電圧パネル53で励起されるノイズソースをV
c 691と定義した。このノイズソースV
cからチャージアンプの出力までの伝達関数を簡略化すれば、次の数式1の通りである。
【0027】
数式1で、R
f 699の値が、数メガオーム(MΩ)と非常に大きいので、結果的に、ノイズソース(V
c)691対比の出力電圧(V
out693)の比は、下記数式2のように、C
b 695とC
f 697との比として示される。
【0029】
一般的に、オンセル・タイプのタッチパネルの場合、C
b 695が数十pF以上であるから、ノイズによるゲイン(gain)は、1以上になる。すなわち、差動増幅器であるチャージアンプ69は、共通電極電圧パネル53で励起されたノイズを、Cb 695とC
f 697とによるゲインほど大きくする。これは、チャージアンプ69の出力を動的領域以上大きく外れさせ、実質的に、タッチ感知が不可能になる結果を招く。前記のような問題点なしに、タッチ感知を可能にするために、寄生キャパシタC
bのキャパシタンス影響を除去するための方策が必要である。
【0030】
図7Aは、本発明の一実施形態によるタッチディスプレイ装置で、寄生キャパシタンス補償器とチャージアンプとを含むタッチ・コントローラ70を示している。
タッチ・コントローラ70は、本願でのtouch−DDIの一部として、または代替される用語として使われる。チャージアンプは、入力されるタッチ信号を電圧信号に変え、必要によっては、信号を増幅する差動増幅器(op amp)として主に構成される信号変換ユニットを有している。
図7AでC
xは、タッチによって生成されるキャパシタをモデリングしたものであり、C
bは、タッチセンス・チャネルと共通電極との間に発生する寄生キャパシタンスである。R
s1、R
s2、R
s3は、タッチ・コントローラとタッチパネルとを連結するときに発生する寄生抵抗とすることができる。共通電極保護層を除去した場合、C
b下の電極に、
図7Aのように、共通電極モジュレーション電圧VCOM INが印加され、タッチセンス・チャネルに影響を及ぼす。
【0031】
本発明によるタッチディスプレイ装置の構造は、共通電極モジュレーション電圧VCOM INを利用して、寄生キャパシタンスC
bを補償するものである。すなわち、タッチによって、特定1つのセンス・チャネルが選択されるとき、C
bによって励起される寄生キャパシタンスの電荷量と同じ電荷量を生成して、C
bを相殺する方式である。
図7Aでは、共通電極電圧ドライバ710で発生する共通電極モジュレーション電圧が、タッチパネル71を経て、寄生キャパシタ補償器730に入力される。寄生キャパシタ補償器730では、C
bを補償するキャパシタンスを発生させ、C
bと並列にチャージアンプ750に入力する。チャージアンプで補償されたタッチ信号は、フィルタ760、アナログ−デジタル変換器(ADC)770及びデジタル・フィルタ780を経て、ディスプレイ映像信号として出力されるのである。
【0032】
図7Bは、本発明の他の一実施形態であり、タッチディスプレイ装置で、寄生キャパシタンス補償器とチャージアンプとを含むタッチ・コントローラ75を示している。
図7Aは、C
bを共通電極層で直接センシングする方法であり、
図7Bは、IC共通電極パッドでCbをセンシングする方式である。
図7Aの場合、寄生キャパシタを共通電極層で直接センシングするために、ソースチャネル・ノイズまで補償が可能であり、
図7Bの場合は、R
s1がノイズ補償に大きい影響を及ぼす構造である。
共通電極ドライバ710では、共通電極モジュレーション電圧VCOMが出力され、R
s3を経て、寄生キャパシタ補償器730にVCOM INとして入力される。VCOM INは、R
s3抵抗を経た電圧であり、VCOMと区分した。
【0033】
図7Cは、本発明の一実施形態による、
図7Aの方式を利用して寄生キャパシタを補償する方法を具体的に示す回路図である。
タッチ・コントローラ70には、寄生キャパシタ補償器730やチャージアンプ750などが構成要素として含まれている。前述のように、寄生キャパシタ補償器730に共通電極モジュレーション電圧VCOM INを印加し、寄生キャパシタC
bのネガティブ・キャパシタC
qを作って補償するのが、本発明の一実施形態による補償原理である。
寄生キャパシタ補償器730は、差動増幅器(differential op amp)からなり、共通電極モジュレーション電圧VCOM INが反転入力端に、励起パルスV
INと共に並列に入力されている。励起パルスバッファ740は、励起パルスをバッファリングして、チャージアンプ750の入力端に印加する。ソース・ドライバ720は、ソース・チャネル電圧を印加し、このとき、ソース・チャネルと共通電極パネルとの間に数十nFほどの寄生キャパシタC
sが励起される。差動増幅器の反転入力端と連結された抵抗R
X,R
Y,R
Bは、キャパシタC
1,C
2,C
3に代替されても同じ機能を具現できる。
【0034】
図7Dでは、本発明の一実施形態による、
図7Cの方式を利用する具体的な回路を具現したものである。
寄生キャパシタ補償器730は、反転増幅器であり、共通電極モジュレーション電圧VCOM INと励起パルスVINとを、抵抗R
X,R
Y,R
Bを利用して加算し、反転入力端に入力する。これによって、タッチをセンシングするためにチャージアンプに印加する入力信号C
xも、反転部に入力されねばならない。
図7Cでのように、差動増幅器の反転入力端と連結された抵抗R
X,R
Y,R
Bは、キャパシタC
1,C
2,C
3に代替されても同じ機能を具現できる。
前述の寄生抵抗についての考慮は省略する。共通電極電圧をV
c電圧ソース799に代する。寄生キャパシタに形成される総電荷量は、下記数式3のように、励起信号(excitation pulse)V
INと共通電極電圧V
cとの差に比例する。
【0036】
さて、寄生キャパシタンス電荷を補償するためのネガティブ・キャパシタC
qに形成される総電荷量は、下記数式4のように示すことができる。
【0038】
C
q=2C
bであると仮定すれば、下記数式5が成立する。
【0040】
前記数式を満足して寄生キャパシタを補償するためには、ネガティブ・キャパシタC
qの値を寄生キャパシタC
bの2倍ほどに設定しなければならない。なぜならば、寄生キャパシタ補償器730の内部アンプ出力が、電源電圧を超えるためである。
参考までに、タッチセンス動作は、アナログ電源5Vで動作し、共通電極モジュレーション電圧の変化幅は、一般的に5Vである。ネガティブ・キャパシタと寄生キャパシタとの総電荷量が同じになるのは、抵抗R
X,R
Y,R
Bによって決定される。
図7Dと数式3ないし数式5との条件によれば、ネガティブ・キャパシタが寄生キャパシタの影響をなくすことができる。すなわち、タッチによって形成されたC
xの変化量だけを、チャージアンプ750を介してタッチセンス処理に利用させることができる。しかし、
図7Dから分かるように、A,Bの2つの経路の位相が異なるものであるので、完全にノイズが消えるわけではない。かような方式の補償回路と共に、励起パルスの周波数を共通電極モジュレーション周波数と異なる帯域を使用し、チャージアンプの背後からアナログ・フィルタ760を使用し、ノイズをさらに減殺させることができることである。そして、留意すべき点は、寄生キャパシタ補償回路の閉ループ帯域幅(closed loop bandwidth)は、抵抗比によって低減されるものであるので、これを考慮した設計が要求される。
【0041】
以上のように、共通電極電圧を受信して寄生キャパシタンスを補償する方法と装置とについて説明した。かような寄生キャパシタンスを補償するタッチ・コントローラと共に提供されるタッチパネルは、ディスプレイパネルと一体であるオンセル・タイプになりうる。もちろん、タッチパネルがオーバーレイ・タイプである場合にも、本発明による寄生キャパシタンスを補償するタッチ・コントローラが適用されうる。また、ノイズを防止するための保護層を除去しても、前述の実施形態によって寄生キャパシタンスを補償する回路を具備することによって、パネル製作工程を減らし、ディスプレイ装置のコストを下げることができるという利点もある。
【0042】
図8は、本発明の一実施形態による、タッチ・コントローラとディスプレイ駆動回路とが1つのチップに集積された集積IC(integrated circuit)を示すブロック図である。
図8に図示されているように、前記集積IC 800は、タッチ・コントローラとして動作し、ディスプレイ・ノイズ補償を行うタッチ・コントローラ部810と、ディスプレイ駆動回路として動作するディスプレイドライバ・ユニット830を具備する。タッチ・コントローラ部810とディスプレイドライバ・ユニット830とを1つの半導体チップに集積することによって、生産コストを節減することができる。
【0043】
タッチ・コントローラ部810は、タッチスクリーン動作のための多様な構成を含むことができる。一例として、タッチ・コントローラ部810は、タッチデータを生成するための読み取り回路811、センシング・ユニットの寄生キャパシタンス成分を低減させるための寄生キャパシタンス補償部812、アナログデータをデジタル信号に変換するためのADC 813、電源電圧を発生させるための電源電圧発生部814、ディスプレイ・ノイズを補償するためのノイズ補償ブロック815、MCU(micro control unit)816、デジタルFIRフィルタ817、低電力発振信号を発生させるための発振器818、ホスト・コントローラ850と信号を送受信するためのインターフェース部819、制御ロジック820及びメモリ(図示せず)などを具備することができる。また、ディスプレイドライバ・ユニット830は、ディスプレイ動作のための階調データを生成するソース・ドライバ831、階調電圧発生部832、ディスプレイデータを保存するメモリ833、必要によっては、タイミング制御ロジック834、一つ以上の電源電圧を発生させる電源発生部835を具備できる。また、ディスプレイドライバ・ユニット830内の全般的な動作を制御したり、ホスト・コントローラ850とインターフェースを行うためのCPU及びインターフェース部836を含むことができる。
【0044】
ディスプレイドライバ・ユニット830は、タッチ・コントローラ部810から少なくとも1つの情報を受信することができる。一例として、ディスプレイドライバ・ユニット830がタッチ・コントローラ部810から状態信号(例えば、スリープ状態信号SLEEP STATUS)を受信するところが図示されている。
また、
図8に図示されているように、タッチ・コントローラ部810とディスプレイドライバ・ユニット830とはそれぞれ、電源を発生させる回路ブロック、所定のデータを保存するためのメモリ、及びそれぞれのブロックの機能を制御するための制御ユニットなどが備わる。これにより、タッチ・コントローラ部810とディスプレイドライバ・ユニット830とを1つの半導体チップに集積する場合、前記メモリ、電源発生部及び制御ユニットは、タッチ・コントローラ部810とディスプレイドライバ・ユニット830とに共通して使われるように具現されうる。
【0045】
図9A、
図9B、
図9C及び
図9Dは、本発明の一実施形態による、タッチパネルが装着されたディスプレイ装置のPCB(printed circuit board)構造を示す図面である。
図9A、
図9B、
図9C及び
図9Dでは、タッチパネルとディスプレイパネルとが互いに区分される構造を有するディスプレイ装置を示している。
図9Aに図示されているように、前記ディスプレイ装置900は、ウインドーガラス(window glass)910、タッチパネル920及びディスプレイパネル940を具備できる。また、タッチパネル920とディスプレイパネル940との間には、光学的特性のために偏光板(polarizer)930がさらに配されうる。
【0046】
ウインドーガラス910は、一般的にアクリルでも強化ガラスなどの素材によって製作され、外部衝撃や反復的なタッチによる引っかきからモジュールを保護する。タッチパネル920は、ガラス基板やPET(polyethylene terephthalate)フィルム上に、酸化インジウムスズ(ITO)のような透明電極を利用して電極をパターニングして形成される。タッチスクリーン・コントローラ921は、FPCB(flexible printed circuit board)上に、COB(chip on board)状に実装され、それぞれの電極からのキャパシタンス変化を感知してタッチ座標を抽出し、これをホスト・コントローラに提供する。ディスプレイパネル940は、一般的に上板と下板とからなる2枚のガラスを接合して形成される。また、一般的に、モバイル用ディスプレイパネルには、ディスプレイ駆動回路941が、COG(chip on glass)状に配される。
【0047】
図9Bは、本発明のディスプレイ装置の他のPCB構造の例を示している。
図9Bに図示されているように、タッチ・コントローラ921は、メインボード960上に配され、FPCBを介してタッチパネル920とタッチ・コントローラ921との間で、センシング・ユニットからの電圧信号が送受信されうる。一方、ディスプレイ駆動回路941は、
図9Aのように、COG状に配されうる。前記ディスプレイ駆動回路941は、FPCBを介して、メインボード960と連結されうる。すなわち、タッチ・コントローラ921とディスプレイ駆動回路941は、メインボード960を介して、各種情報及び信号を互いに送受信できる。
【0048】
図9Cは、タッチ・コントローラ部とディスプレイドライバ・ユニットとが1つの半導体チップに集積された場合のディスプレイ装置の構造を示している。
図9Cに図示されているように、前記ディスプレイ装置900は、ウインドーガラス910、タッチパネル920、偏光板930及びディスプレイパネル940などを具備できる。特に、半導体チップ951は、COG状でディスプレイパネルに配されうる。タッチパネル920と半導体チップ951は、FPCBを介して互いに電気的に連結されうる。
【0049】
図9Dは、
図9A、
図9B及び
図9Cのディスプレイ装置のパネル構造を示す図面である。
図9Dには、ディスプレイ装置としてOLEDが例示されている。
図9Dに図示されているように、センシング・ユニットは、透明電極(ITO(sensor))をパターニングすることによって形成され、ディスプレイパネルとは互いに区分される別途のガラス基板上に形成されうる。センシング・ユニットが形成されたガラス基板は、所定のエアギャップまたはレジン(air gap or resin)によってウインドーガラスと区分でされ、またディスプレイパネルを構成する上板ガラス(top glass)及び下板ガラス(bottom glass)とは、所定の偏光板(polarizer)を基準に区分されうる。
【0050】
図10A、
図10B、
図10C及び
図10Dは、タッチパネルとディスプレイパネルとを一体化させた場合のPCB構造を示す図面である。
図10Aに図示されているように、ディスプレイ装置1000は、ウインドーガラス1010、ディスプレイパネル1020及び偏光板1030を具備できる。特に、タッチパネルを具現するにあたり、前記タッチパネルが別途のガラス基板上に形成されるのではなく、前記ディスプレイパネル1020の上板に、透明電極をパターンすることによって形成されうる。
図10Aは、ディスプレイパネル1020の上板に、多数のセンシング・ユニットSUが形成された一例を図示している。また、このようにパネル構造が形成される場合、タッチ・コントローラとディスプレイ駆動回路とが集積された1つの半導体チップ1021が望ましく適用されうる。
【0051】
1つの半導体チップ1021に、タッチ・コントローラ部とディスプレイドライバ・ユニットとが集積される場合、センシング・ユニットからの電圧信号T_sigと外部ホストからの映像データI_dataとが、前記半導体チップ1021に提供される。また、半導体チップ1021は、映像データI_dataを処理し、実際にディスプレイ装置を駆動するための階調データを生成し、これをディスプレイパネルに提供する。このために、半導体チップ1021は、タッチデータ(T_data)に関連したパッドと、前記映像データI_data及び階調データ(図示せず)に関連したパッドとを具備できる。半導体チップ1021は、タッチパネルの一側に連結される導電ラインを介して、センシング・ユニットからの電圧信号T_sigを受信する。
【0052】
半導体チップ1021上にパッドを配するにあたり、電圧信号T_sigを受信するパッドの位置を、前記電圧信号T_sigを伝達するための導電ラインと隣接する位置に配させることが、データのノイズ低減面で望ましい。
図10Aに図示されていないが、ディスプレイパネルに階調データを提供するための導電ラインが、前記タッチデータ電圧信号T_sigを伝達する導電ラインと反対側に位置する場合、前記階調データを提供するためのパッドも、前記電圧信号T_sigを受信するパッドの反対側に位置するように配させることができる。
【0053】
一方、
図10Bは、
図10Aのディスプレイ装置とほぼ類似した構造を有するものであり、センシング・ユニットからの電圧信号がFPCBを介して、半導体チップ1021に提供されるものではなく、導電ラインを介して、直接半導体チップ1021に提供される一例を示している。また、
図10Cのディスプレイ装置1000も、
図10Aとほぼ類似した構造を有するが、
図10Cのディスプレイ装置1000は、センシング・ユニットからの電圧信号が、半導体チップ1021に伝えられる経路が、
図10Aと異なる場合を示している。この場合、半導体チップ1021上に配されるパッドのうち、センシング・ユニットからの電圧信号を受信するパッドは、前記導電ラインと相対的に近い方向に位置するように構成する。
【0054】
図10Dは、
図10A、
図10B及び
図10Cのディスプレイ装置のパネル構造を示す図面である。本発明の一実施形態によるディスプレイ装置では、タッチパネルとディスプレイパネルとを効果的に一体化させることができる。
図10Dには、ディスプレイ装置として、OLEDが例示されている。透明電極(ITO(sensor))を別途のガラス基板上やPETフィルム上に形成するのではなく、
図10Dに図示されているように、透明電極(ITO(sensor))がディスプレイパネルの上板(top glass)上に直接形成される。この場合、タッチディスプレイパネルを具現するにあたり、コストとモジュール厚の側面で有利になり、透明電極(ITO(sensor))とディスプレイ上板(top glass)との距離が近づくことによって、センシング・ユニットの垂直寄生キャパシタンス成分が増大する。しかし、適切な方式によって、センシング・ユニットの垂直寄生キャパシタンス成分を含んで全体寄生キャパシタンス成分による影響を低減させれば、タッチパネルとディスプレイパネルとを効果的に一体化させることができる。
【0055】
図11A及び
図11Bは、タッチ・コントローラ部とディスプレイ駆動回路部とが内蔵された半導体チップとFPCBとの構造を示す図面である。半導体チップは、タッチ・コントローラ部に関連した信号を送受信するためのパッドと、ディスプレイ駆動回路部に関連した信号を送受信するためのパッドとを具備する。前記パッドは、FPCBの連結端を介して、外部のタッチパネル、ディスプレイパネル、ホスト・コントローラなどと電気的に連結されうる。半導体チップの具現時に、タッチ・コントローラ部が位置する領域と、ディスプレイ駆動回路部が位置する領域とが区分されうる。FPCBに連結端を配するにあたり、タッチ・コントローラ部に関連した信号と連結される連結端と、ディスプレイ駆動回路部に関連した信号と連結される連結端とを、前記半導体チップのパッドと対応するように区分して配しうる。
【0056】
図12は、本発明の一実施形態による、タッチ・コントローラ及びディスプレイ駆動回路が内蔵された半導体チップを装着したディスプレイ装置を示す図面である。
図12の(a)は、半導体チップがディスプレイパネルのガラスに、COG状で配された一例を示し、
図12の(b)は、半導体チップがディスプレイパネルのフィルム上に、COF(chip on film)状に配された一例を示している。
タッチ・コントローラとディスプレイ駆動回路とが互いに区分されるチップに配される場合には、タッチ・コントローラは、一般的にCOF状で配され、ディスプレイ駆動回路は、一般的にCOG状で配されうるが、本発明の一実施形態による、タッチ・コントローラ及びディスプレイ駆動回路が内蔵された半導体チップは、前記COG及びCOFのうちいずれか一つで配されても差し支えない。
【0057】
図13は、本発明の一実施形態によるタッチ・システムが搭載される多様な製品の応用例を示している。
現在、タッチスクリーン方式の製品は、幅広い分野で使われており、空間上の利点でもっていち早くボタン方式の機器を代替している。最も顕著な需要は、やはり携帯電話分野であるということができる。特に、携帯電話では、その便宜性だけではなく、端末のサイズに敏感な分野であるので、別途のキーを設けなかったり、キーを最小化するタッチホン方式が、最近大きく脚光を浴びているのが周知の事実である。よって、本発明によるタッチ・システム1300は、携帯電話1310に採用できることは言うまでもなく、タッチスクリーンを採用したTV(television)1320、銀行の現金の入金・引き出しを自動的に代行するATM(automated teller machine)機1330、エレベータ1340、地下鉄などで使われるチケット発給機1350、PMP(portable multimedia player)1360、電子ブック1370、ナビゲーション1380などに幅広く使われうる。それ以外にも、ユーザ・インターフェースが必要なあらゆる分野で、タッチディスプレイ装置は、いち早く既存のボタン式インターフェースを代替していることは自明である。
【0058】
以上、図面と明細書とを介して実施形態を開示した。ここで、特定の用語が使われたが、それらは、本発明について説明する目的で使われたものに過ぎず、意味を限定したり、あるいは特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使われたものではない。従って、本技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形及び均等な他実施形態が可能であるという点を理解することが可能であろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まるものである。