特許第5794961号(P5794961)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5794961
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】アキューム装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/30 20060101AFI20150928BHJP
   B65G 43/08 20060101ALI20150928BHJP
   B65G 47/68 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
   B65G47/30 F
   B65G43/08 A
   B65G47/68 B
   B65G47/68 E
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-193363(P2012-193363)
(22)【出願日】2012年9月3日
(65)【公開番号】特開2014-47065(P2014-47065A)
(43)【公開日】2014年3月17日
【審査請求日】2014年8月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】505193313
【氏名又は名称】三菱重工食品包装機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100126893
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】穂坂 繁彦
【審査官】 加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−206021(JP,A)
【文献】 特開2000−072235(JP,A)
【文献】 特開2010−195534(JP,A)
【文献】 特開昭63−047223(JP,A)
【文献】 特開2001−240238(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00−47/32
B65G 47/64
B65G 47/68−47/78
B65G 43/00−43/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を単列で搬送する上流側コンベヤと、
容器を単列で搬送する単列コンベヤを複数列配置した複列搬送手段と、
容器を単列で搬送する下流側コンベヤと、
前記上流側コンベヤと前記複列搬送手段の何れかの単列コンベヤとを接続する上流側接続手段と、
前記複列搬送手段の何れかの単列コンベヤと前記下流側コンベヤとを接続する下流側接続手段と、
前記下流側コンベヤ上の容器滞留を検知する容器滞留検知手段と、
該容器滞留検知手段の検知信号が入力されるとともに前記上流側接続手段および前記複列搬送手段の作動制御をする制御装置とを備え、
前記複列搬送手段の何れかの単列コンベヤを介して上流側コンベヤから下流側コンベヤへ容器を搬送し、下流側コンベヤ上に容器が滞留したときには、上流側接続手段の作動により接続を振分けて、異なる単列コンベヤに容器を搬入してアキュームするアキューム装置において、
前記複列搬送手段を、単列コンベヤの複数列配置をブロックとして複数ブロックに分けて構成し、
前記上流側接続手段を、前記ブロック毎に設けられて前記ブロック内で前記ブロックを構成する各単列コンベヤへ振分ける第1の振分け手段と、上流コンベヤから前記第1の振分け手段に向けて振分ける第2の振分け手段によって選択的に接続するように構成し、
前記第1の振分け手段を、容器受入れ中の単列コンベヤが属するブロックとは別のブロック側で、次に容器受入れ予定の単列コンベヤへ予め振分けの選択的接続をしておくように制御する構成としたことを特徴とするアキューム装置。
【請求項2】
請求項1に記載するアキューム装置において、前記第2の振分け手段の出口から前記第1の振分け手段の入口に向けて振分ける第3の振分け手段を設ける構成としたことを特徴とするアキューム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載するアキューム装置において、下流側コンベヤ上に容器が滞留したときには、これまで容器を搬送していた単列コンベヤの最下流側を停止させ、前記第2の振分け手段をこれまで容器搬送していた振り向け先とは別の振り向け先に振分けて、上流側コンベヤから搬送されてくる容器が、前記別の振り向け先を経て前記既に振分けが完了している第1の振分け手段を経るようにして、これまで容器搬送していたブロックとは別のブロックの単列コンベヤへ搬入されるように制御する構成としたことを特徴とするアキューム装置。
【請求項4】
請求項3に記載するアキューム装置において、前記第2の振分け手段によりこれまで容器を搬送していた振り向け先とは別の振り向け先に振分けた後に、これまで容器を搬送していた前記上流側接続手段にある搬送容器をこれまで容器を搬送していた単列コンベヤへ全て搬入してから、該単列コンベヤの最上流側を停止するように容器カウンターを設けて制御する構成としたことを特徴とするアキューム装置。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一項に記載するアキューム装置において、前記下流側接続手段を、下流側接続用コンベヤと、前記各単列コンベヤの何れから前記下流側接続用コンベヤへ容器が搬送されてきても下流側コンベヤに容器を集合搬送できるようにした固定ガイドで構成したことを特徴とするアキューム装置。
【請求項6】
請求項1から5の何れか一項に記載するアキューム装置において、下流側コンベヤ上の容器滞留が解除されたときには、それまで容器をアキュームしていた単列コンベヤの内、一番先にアキュームしていた単列コンベヤを起動して下流側接続手段経由で下流側コンベヤへ容器を排出し、前記単列コンベヤ上の容器が全て排出されたら以降順次先にアキュームしていた単列コンベヤから容器を排出するように制御する構成としたことを特徴とするアキューム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器搬送ラインの途中で、容器を一時的にアキュームするアキューム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、上流側で充填等の処理をされた容器を集積梱包等の処理のために下流側へ搬送する容器搬送コンベヤラインにおいて、下流側でトラブル等により停止或いは減速した場合に、上流側での処理を停止しないでできるだけ運転継続するために、上流側と下流側の間の途中で前記容器を一時的にアキュームするアキューム装置を備えた容器搬送コンベヤが使用されている(特許文献1,2(図1)参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−72235号公報
【特許文献2】特開2010−195534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1によれば、複数列の単列コンベヤから成るアキュームコンベヤ(アキューム装置)と、各単列コンベヤの下流側付近に設けたストッパと、各単列コンベヤに容器を導入する導入手段と、各単列コンベヤから容器を排出する排出手段と、各単列コンベヤ上の容器のアキュームの有無を検知する検知手段と、通常は上流側の搬送経路から下流側の搬送経路への連続的な容器搬送を行い、下流側の搬送経路で容器が滞留する場合には、順次導入手段を切換えて前記容器ストッパの作動により各単列コンベヤ上へ容器をアキュームし、下流側の滞留状態が解除されてこれに続く容器が前記単列コンベヤ上から排出されると、アキュームした順序と同じ順序で容器を排出するように前記導入手段、前記排出手段および前記ストッパを制御するとしている。
【0005】
しかしながら、前記特許文献1の技術では、単列コンベヤの走行により搬送されてきた容器がストッパによって強制的に停止させられるため、後続の容器による強い圧力がかかって容器に損傷が生ずるという恐れがあり、アキューム量を多くしようとしても制約が生じてアキュームスペースを十分には取れず、効率良いアキューム装置とすることができないという恐れがある。また、各単列コンベヤから容器を排出する排出手段が単列コンベヤと下流側の搬送経路の間を選択的に接続する構成としているため、排出手段が長くなってスペース効率が悪いという恐れがあるとともに、排出手段の装置費が高価になってしまうという恐れがある。
【0006】
また、前記特許文献2によれば、単列で容器を搬送する上流側コンベヤと複数列の単列コンベヤから成る複列搬送手段との間に上流側コンベヤと何れかの単列コンベヤとを選択的に接続する上流側接続手段を設け、前記複数列の単列コンベヤと単列で容器を搬送する下流側コンベヤとの間に何れかの単列コンベヤと下流側コンベヤとを選択的に接続する下流側接続手段を設けて、下流側コンベヤに設けた検知手段が容器の滞留を検知したときに、上流側接続手段を切換えるとともに、それまで容器を搬送していた単列コンベヤを停止させるとしている。
【0007】
しかしながら、前記特許文献2の技術では、下流側コンベヤに設けた検知手段が容器の滞留を検知した際に、上流側接続手段を前記複列搬送手段の何れかの単列コンベヤへ振分けるに当って、前記上流側接続手段には複列搬送手段の列数に対応した連続的に振分け可能な同期接続機構が必要であるため装置コストが高いという恐れがあり、また、前記複列搬送手段の単列コンベヤの列数が多くなると、それだけ前記同期接続の移行速度も高速にする必要があり、容器の高速搬送および大容量アキュームが困難になるという恐れがある。
【0008】
本発明は、上述の事情に鑑み、アキューム中の容器が後続の容器から受ける圧力が小さくて、アキューム容器の払い出しに当って先入れ先出しが可能で、また、上流側接続手段の前記複列搬送手段の何れかの単列コンベヤへの振分けの選択的接続に当って、上流側接続手段が複列搬送手段の列数に対して少ない振分け数で安定した容器振分け搬送ができ、したがって、容器の高速搬送および大容量アキュームが可能となり、下流側接続手段がコンパクトなアキューム装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題に対し、本発明は以下の手段により解決を図る。
(1)第1の手段のアキューム装置は、容器を単列で搬送する上流側コンベヤと、容器を単列で搬送する単列コンベヤを複数列配置した複列搬送手段と、容器を単列で搬送する下流側コンベヤと、前記上流側コンベヤと前記複列搬送手段の何れかの単列コンベヤとを接続する上流側接続手段と、前記複列搬送手段の何れかの単列コンベヤと前記下流側コンベヤとを接続する下流側接続手段と、前記下流側コンベヤ上の容器滞留を検知する容器滞留検知手段と、該容器滞留検知手段の検知信号が入力されるとともに前記上流側接続手段および前記複列搬送手段の作動制御をする制御装置とを備え、前記複列搬送手段の何れかの単列コンベヤを介して上流側コンベヤから下流側コンベヤへ容器を搬送し、下流側コンベヤ上に容器が滞留したときには、上流側接続手段の作動により接続を振分けて、異なる単列コンベヤに容器を搬入してアキュームするアキューム装置において、前記複列搬送手段を、単列コンベヤの複数列配置をブロックとして複数ブロックに分けて構成し、前記上流側接続手段を、前記ブロック内で構成する各単列コンベヤへ振分ける第1の振分け手段と、上流コンベヤから前記第1の振分け手段に向けて振分ける第2の振分け手段によって選択的に接続するように構成し、前記第1の振分け手段を、容器受入れ中の単列コンベヤが属するブロックとは別のブロック側で、次に容器受入れ予定の単列コンベヤへ予め振分けの選択的接続をしておくように制御する構成としたことを特徴とする。
【0010】
(2)第2の手段のアキューム装置は、前記第1の手段のアキューム装置において、前記第2の振分け手段の出口から前記第1の振分け手段の入口に向けて振分ける第3の振分け手段を設ける構成としたことを特徴とする。
【0011】
(3)第3の手段のアキューム装置は、前記第1および第2の手段のアキューム装置において、下流側コンベヤ上に容器が滞留したときには、これまで容器を搬送していた単列コンベヤの最下流側を停止させ、前記第2の振分け手段をこれまで容器搬送していた振り向け先とは別の振り向け先に振分けて、上流側コンベヤから搬送されてくる容器が、前記別の振り向け先を経て前記既に振分けが完了している第1の振分け手段を経るようにして、これまで容器搬送していたブロックとは別のブロックの単列コンベヤへ搬入されるように制御する構成としたことを特徴とする。
【0012】
(4)第4の手段のアキューム装置は、前記第3の手段のアキューム装置において、前記第2の振分け手段によりこれまで容器を搬送していた振り向け先とは別の振り向け先に振分けた後に、これまで容器を搬送していた前記上流側接続手段にある搬送容器をこれまで容器を搬送していた単列コンベヤへ全て搬入してから、該単列コンベヤの最上流側を停止するように容器カウンターを設けて制御する構成としたことを特徴とする。
【0013】
(5)第5の手段のアキューム装置は、前記第1から第4の手段のアキューム装置において、前記下流側接続手段を、下流側接続用コンベヤと、前記各単列コンベヤの何れから前記下流側接続用コンベヤへ容器が搬送されてきても下流側コンベヤに容器を集合搬送できるようにした固定ガイドで構成したことを特徴とする。
【0014】
(6)第6の手段のアキューム装置は、前記第1から第5の手段のアキューム装置において、下流側コンベヤ上の容器滞留が解除されたときには、それまで容器をアキュームしていた単列コンベヤの内、一番先にアキュームしていた単列コンベヤを起動して下流側接続手段経由で下流側コンベヤへ容器を排出し、前記単列コンベヤ上の容器が全て排出されたら以降順次先にアキュームしていた単列コンベヤから容器を排出するように制御する構成としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係わる本発明は、前記アキューム装置において、前記複列搬送手段を、単列コンベヤの複数列配置をブロックとして複数ブロックに分けて構成し、上流側接続手段を、前記ブロック内で構成する各単列コンベヤへ振分ける第1の振分け手段と、上流コンベヤから前記第1の振分け手段に向けて振分ける第2の振分け手段によって選択的に接続するように構成したことにより、容器が搬送されている単列コンベヤが属するブロック側とは別のブロック側で、次に容器受入れ予定の単列コンベヤへ予め振分けの選択的接続をしておくことができるとともに、下流側コンベヤが容器滞留となって別の単列コンベヤへ振分ける際に、第2の振分け手段は、最小で2列多くともブロックの数に相当する連続的振分けが可能であればよいので、従来技術のように複列搬送手段の列数に対応した多列の振分けを必要とせず、振分け列数を最小にすることができるので、安定した振分けが可能となるという効果を有する。
【0016】
請求項2に係わる本発明は、請求項1に記載するアキューム装置において、第2の振分け手段の出口から第1の振分け手段の入口に向けて振分ける第3の振分け手段を設ける構成としたことにより、前記ブロックが3ブロック以上設けられた場合に、振分けがスムーズに行われるという効果を有する。
【0017】
請求項3に係わる本発明は、請求項1および2に記載するアキューム装置において、下流側コンベヤ上に容器が滞留したときには、これまで容器を搬送していた単列コンベヤの最下流側を停止させ、第1の振分け手段をこれまで容器搬送していた導入コンベヤとは別の導入コンベヤに振分けて、上流側コンベヤから搬送されてくる容器が、別の導入コンベヤを経て既に振分けが完了している第2の振分け手段を経るようにして、これまで容器搬送していたブロックとは別のブロックの単列コンベヤへ搬入されるように制御する構成としたことにより、上流側接続手段が複列搬送手段の何れかの単列コンベヤへ振分けるに当って、安定した振分けが可能であり、したがって、容器の高速搬送および大容量アキュームが可能であり、装置の簡素化および制御の簡素化が可能になるという効果を有する。
【0018】
請求項4に係わる本発明は、請求項3に記載するアキューム装置において、前記第2の振分け手段によりこれまで容器を搬送していた振り向け先とは別の振り向け先に振分けた後に、これまで容器を搬送していた前記上流側接続手段にある搬送容器をこれまで容器を搬送していた単列コンベヤへ全て搬入してから、該単列コンベヤの最上流側を停止するように容器カウンターを設けて制御する構成としたことにより、単列コンベヤに容器搬送を停止するストッパを設ける必要がないためアキューム中の容器が後続の容器から受ける圧力を小さくすることができるとともに、前記振分けに際して上流側接続手段にあったそれまで搬送していた容器が滞留することなく全て単列コンベヤにアキュームされ、先入れ先出しの原則が乱れないという効果を有する。
【0019】
請求項5に係わる本発明は、請求項1から4に記載するアキューム装置において、前記下流側接続手段を、下流側接続用コンベヤと、前記各単列コンベヤの何れから前記下流側接続用コンベヤへ容器が搬送されてきても下流側コンベヤに容器を集合搬送できるようにした固定ガイドで構成したことにより、従来のような選択的接続のための装置が不要となって装置が簡素化され、アキューム装置の設置スペースを小さくできてスペース効率がよくなるとともに、下流側接続手段の装置費を低減できるという効果を有する。
【0020】
請求項6に記載する本発明は、請求項1から5に記載するアキューム装置において、下流側コンベヤ上の容器滞留が解除されたときには、それまで容器をアキュームしていた単列コンベヤの内、一番先にアキュームしていた単列コンベヤを起動して下流側接続手段経由で下流側コンベヤへ容器を排出し、前記単列コンベヤ上の容器が全て排出されたら以降順次先にアキュームしていた単列コンベヤから容器を排出するように制御する構成としたことにより、アキューム中の容器が先入れ先出しの順序で後続の容器から受ける圧力が小さい状態で排出できるとともに、下流側接続手段の簡素化に繋げることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1の実施の形態に係わるアキューム装置の平面図で、一部切断した摸式図としてある。
図2】本発明の第2の実施の形態に係わるアキューム装置の平面図で、図1に相当する図であり、一部省略してある。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、この発明の実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0023】
(本発明の第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を図1に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わるアキューム装置の平面図で、一部切断した摸式図としてある。
図1において、本発明の第1の実施の形態に係わるアキューム装置1は、矢印F1の方向から容器Pを単列で搬送する上流側コンベヤ3と、後述する第1の振分け手段15と第2の振分け手段14から成る上流側接続手段4と、後述する複数列(図示では説明の便宜上複数列を4列としてある。以下同じ)の単列コンベヤA1からA4を並列配置したブロック7Aと複数列の単列コンベヤB1からB4を並列配置したブロック7Bの2ブロックから成る複列搬送手段7と、後述する前記複列搬送手段7の下流側に設けた下流側接続コンベヤ8A並びに下流側接続コンベヤ8Bと前記複列搬送手段7の各単列コンベヤの何れから容器Pが排出されても集合搬送できる固定ガイド8AG並びに固定ガイド8BGから成る下流側接続手段8と、前記下流側接続手段8によって集合搬送されてきた容器Pの移送を受けて矢印F2の方向へ容器Pを単列で搬送する下流側コンベヤ9並びに該下流側コンベヤ9上の容器Pの滞留を検知する容器滞留検知手段9Sと、該容器滞留検知手段9Sの検知信号が入力されるとともに前記上流側接続手段4および前記複列搬送手段7の作動制御をする制御装置10によって主に構成されている。
【0024】
前記複列搬送手段7を詳しく説明すると、最上流側のコンベヤA41、コンベヤA42、コンベヤA43から最下流側のコンベヤA4Nまでを直列的に接続した単列コンベヤA4と、同様に最上流側のコンベヤA31、コンベヤA32から最下流側のコンベヤA3Nまでを直列的に接続した単列コンベヤA3と、同様に最上流側のコンベヤA21、コンベヤA22から最下流側のコンベヤA2Nまでを直列的に接続した単列コンベヤA2と、同様に最上流側のコンベヤA11、コンベヤA12から最下流側のコンベヤA1Nまでを直列的に接続した単列コンベヤA1を並列配置したブロック7A、並びに、前記ブロック7Aと同様に、最上流側のコンベヤB41から最下流側のコンベヤB4Nまでを直列的に接続した単列コンベヤB4と、最上流側のコンベヤB31から最下流側のコンベヤB3Nまでを直列的に接続した単列コンベヤB3と、最上流側のコンベヤB21から最下流側のコンベヤB2Nまでを直列的に接続した単列コンベヤB2と、最上流側のコンベヤB11から最下流側のコンベヤB1Nまでを直列的に接続した単列コンベヤB1を並列配置したブロック7Bによって構成されている。
【0025】
なお、前記単列コンベヤA4は、前記コンベヤA41の上流側に容器Pの通過状況を検知する容器カウンターA4Sを備えているとともに、前記コンベヤA41からコンベヤA4Nのそれぞれに図示しない駆動装置を備えていて、制御装置10からの指令によって駆動或いは容器Pの満杯による停止等の制御がなされるようになっており、単列コンベヤA3、単列コンベヤA2、単列コンベヤA1、単列コンベヤB4、単列コンベヤB3、単列コンベヤB2、単列コンベヤB1も同様となっているが、重複する説明となるので、図示および詳細な説明は省略する。
【0026】
また、単列コンベヤA4において、容器Pは、前記コンベヤA41からコンベヤA4N上を図示しないガイドにガイドされながら搬送され、前記コンベヤA41から前記コンベヤA42へはガイドA41Gにガイドされ、同様に、前記コンベヤA42から前記コンベヤA43へはガイドA42Gにガイドされて移送されるようになっており、以降コンベヤA4Nまで同様になっている。さらに、単列コンベヤA3、単列コンベヤA2、単列コンベヤA1、単列コンベヤB4、単列コンベヤB3、単列コンベヤB2、単列コンベヤB1も同様となっているが、重複する説明となるので、図示および詳細な説明は省略する。
【0027】
前記上流側接続手段4を詳しく説明すると、容器Pを、上流側コンベヤ3からガイド11Gのガイドでコンベヤ12へ移送し、前記コンベヤ12から前記2つのブロック7Aとブロック7Bに対応する2列の導入コンベヤ13Aと導入コンベヤ13Bに振分けをする第2の振分け手段14と、前記導入コンベヤ13Aおよび導入コンベヤ13Bのそれぞれから、前記ブロック7Aおよびブロック7Bのそれぞれ単列コンベヤA1からA4の何れかおよび単列コンベヤB1からB4の何れかへ振分けをする第1の振分け手段15によって構成されている。
【0028】
前記第2の振分け手段14は、前記コンベヤ12の両側上方で容器Pの搬送と干渉しない位置に設けた1対の支点軸14Sと一体の1対の振分けガイド14Gが備えられていて、前記制御装置10からの指令によって、コンベヤ12上の搬送容器Pを、図示実線の矢印FAのように前記導入コンベヤ13A側へ或いは図示二点鎖線の矢印FBのように前記導入コンベヤ13B側へ振分けをするように前記支点軸14Sを支点として前記振分けガイド14Gが揺動の作動をする構成となっている。
ここで、コンベヤ12にはコンベヤ12上を搬送される容器Pの通過を検知する容器通過センサ4Sが設けられていて、容器Pの通過検知信号が制御装置10に送られるようになっており、前記振分けガイド14Gの作動に当っては、コンベヤ12上の搬送容器Pの通過タイミングに適合して作動し、前記振分けガイド14Gと容器Pが干渉しないようになっている。
なお、前記容器通過センサ4Sは制御装置10によって容器カウンターの機能も有するように信号処理をされている。
【0029】
前記第1の振分け手段15は、導入コンベヤ13Aおよび導入コンベヤ13Bの下流側の容器Pの搬送と干渉しない位置に設けられたそれぞれ図示支点軸15ASおよび支点軸15BSに一体の振分けガイド15AGおよび振分けガイド15BGが備えられていて、前記制御装置10からの指令によって、導入コンベヤ13A或いは導入コンベヤ13B上の搬送容器Pを、ブロック7Aの単列コンベヤA1からA4の何れか、或いは、ブロック7Bの単列コンベヤB1からB4の何れかに振分けをするように、前記支点軸15AS或いは前記支点軸15BSを支点として図示二点鎖線の軌跡4Wのように揺動する構成となっている。
【0030】
なお、前記第1の振分け手段15においては、前記導入コンベヤ13Aから前記ブロック7Aの単列コンベヤA1からA4の何れかへの搬送容器Pの振分けに際して、搬送容器Pが前記振分けガイド15AGに沿って滑らかに搬送されるように、導入コンベヤ13Aと単列コンベヤA11の間に並列してコンベヤA01が、単列コンベヤA11と単列コンベヤA21の間に並列してコンベヤA02が、単列コンベヤA21と単列コンベヤA31の間に並列してコンベヤA03が、単列コンベヤA31と単列コンベヤA41の間に並列してコンベヤA04が配置され、図示しない駆動装置によって駆動されるように構成されている。
同様に、前記導入コンベヤ13Bから前記ブロック7Bの単列コンベヤB1からB4の何れかへの搬送容器Pの振分けに際して、搬送容器Pが前記ガイド15BGに沿って滑らかに搬送されるように構成されているが、重複する内容となるので、詳細な説明は省略する。
【0031】
前記下流側接続手段8の下流側接続コンベヤ8Aおよび8Bを詳しく説明すると、下流側接続コンベヤ8Aは、前記複列搬送手段7の単列コンベヤA4の最下流側コンベヤA4Nの下流側で接続したコンベヤA84、以下同様に、コンベヤA3Nの下流側で接続したコンベヤA83、コンベヤA2Nの下流側で接続したコンベヤA82、コンベヤA1Nの下流側で接続したコンベヤA81が設けられており、下流側接続コンベヤ8Bは、コンベヤB4Nの下流側で接続したコンベヤB84、コンベヤB3Nの下流側で接続したコンベヤB83、コンベヤB2Nの下流側で接続したコンベヤB82、コンベヤB1Nの下流側で接続したコンベヤB81が設けられている。
【0032】
また、前記下流側接続手段8には、コンベヤA84、コンベヤA83、コンベヤA82、コンベヤA81から後述するように前記下流側コンベヤ9へ搬送容器Pを集合搬送する固定ガイド8AG、および、コンベヤB84、コンベヤB83、コンベヤB82、コンベヤB81から後述するように前記下流側コンベヤ9へ搬送容器Pを集合搬送する固定ガイド8BGが設けられている。
【0033】
さらに、下流側接続コンベヤ8Aにおいては、前記コンベヤA81、コンベヤA82、コンベヤA83、コンベヤA84から前記下流側コンベヤ9への搬送容器Pの集合搬送に際して、搬送容器Pが前記固定ガイド8AGに沿って滑らかに搬送されるように、下流側コンベヤ9とコンベヤA81の間に並列してコンベヤA81Aが、単列コンベヤA81とコンベヤA82の間に並列してコンベヤA82Aが、単列コンベヤA82と単列コンベヤA83の間に並列してコンベヤA83Aが、単列コンベヤA83と単列コンベヤA84の間に並列してコンベヤA84Aが配置されている。
【0034】
同様に、下流側接続コンベヤ8Bにおいては、前記コンベヤB81、コンベヤB82、コンベヤB83、コンベヤB84から前記下流側コンベヤ9への搬送容器Pの集合搬送に際して、搬送容器Pが前記固定ガイド8BGに沿って滑らかに搬送されるように、下流側コンベヤ9とコンベヤB81の間に並列してコンベヤB81Aが、単列コンベヤB81とコンベヤB82の間に並列してコンベヤB82Aが、単列コンベヤB82と単列コンベヤB83の間に並列してコンベヤB83Aが、単列コンベヤB83と単列コンベヤB84の間に並列してコンベヤB84Aが配置されている。
【0035】
また、搬送容器Pは、前記コンベヤA81Aから下流側コンベヤ9へガイド9AGにガイドされて移送されるようになっており、同様に、前記コンベヤB81Aから下流側コンベヤ9へガイド9BGにガイドされて移送されるようになっている。
さらに、前記単列コンベヤA4を例にして説明すると、搬送容器PはコンベヤA4NからコンベヤA84へはガイドA4NGにガイドされて移送されるようになっており、単列コンベヤA1からA3の場合も、さらに、単列コンベヤB1からB4の場合も同様になっているが、重複する内容となるので、図示および詳細な説明を省略する。
【0036】
次に、本発明の第1の実施の形態に係わるアキューム装置1の作用を説明する。
上流側コンベヤ3によって矢印F1の方向から単列で搬送されてくる容器Pは、ガイド11Gにガイドされてコンベヤ12へ搬送され、コンベヤ12から第2の振分け手段14により導入コンベヤ13Aか導入コンベヤ13Bの何れかに振分けをされるが、ここでは説明の便宜上、定常搬送運転時にブロック7Aに対応する導入コンベヤ13A側に振分けされているとして説明する。
導入コンベヤ13A側に振分けをされた搬送容器Pは、制御装置10からの指令によって予め搬送接続されているブロック7Aの単列コンベヤA1からA4の何れかに第1の振分け手段15によって振分けをされて移送されるが、説明の便宜上、ここでは、図示実線で示すように、単列コンベヤA4に振分け接続されるとして説明する。
【0037】
前記導入コンベヤ13A上を搬送されてきた容器Pは、コンベヤA01、コンベヤA11、コンベヤA02、コンベヤA21、コンベヤA03、コンベヤA31、コンベヤA04の搬送力の振分けガイド15AGに沿った分力が作用することにより振分けガイド15AGに沿ってコンベヤA41へ振り向けられる。
コンベヤA41に移送された容器Pは、コンベヤA41からコンベヤA42、以降、最下流側コンベヤA4Nへ搬送されてガイドA4NGを経てコンベヤA84に移送される。
【0038】
コンベヤA84上を搬送される容器Pは、コンベヤA84A、コンベヤA83、コンベヤA83A、コンベヤA82、コンベヤA82A、コンベヤA81の搬送力の固定ガイド8AGに沿った分力が作用することにより固定ガイド8AGに沿ってコンベヤA81Aへ移送され、次いでガイド9AGにガイドされながら下流側コンベヤ9へ移送されて図示矢印F2の方向の下流側へ搬送されていく。
【0039】
ここで、前記説明の単列コンベヤA4での容器Pの受入れ(搬送)中に、ブロック7Bの第1の振分け手段15においては、容器滞留検知手段9Sによって下流側コンベヤ9上の容器Pの滞留を検知した時の上流側コンベヤ3から搬入される容器Pのアキュームに備えて、制御装置10からの指令により、振分けガイド15BGをアキューム対象の単列コンベヤB2(単列コンベヤB1からB4の何れか一つであるが、ここでは、説明の便宜上、単列コンベヤB2が予定されているとする)に対応する位置へ揺動(振分けの選択的接続)をさせておく。
【0040】
下流側コンベヤ9でトラブル等により容器Pの搬送が停止或いは減速して、容器滞留検知手段9Sによって下流側コンベヤ9上の容器Pの滞留を検知した時には、制御装置10からの指令により、前記単列コンベヤA4の最下流側コンベヤA4Nの駆動が停止され、また、第2の振分け手段14を導入コンベヤ13B側へ搬送容器Pの振分けをするように振分けガイド14Gが作動する。
【0041】
なお、これまで容器Pを搬送していた前記単列コンベヤA4は、前記第2の振分け手段14が導入コンベヤ13B側へ振分けした後、それまで導入コンベヤ13A側を搬送されていた上流側接続手段4上の容器Pの全てが前記単列コンベヤA41に搬入された時点で、容器通過センサ4Sと容器カウンターA4Sの容器カウント信号を基に制御装置10によってコンベヤA4の最上流側コンベヤA41が停止する。
これにより、前記上流側接続手段4上のこれまで搬送されていた容器Pは前記上流側接続手段4上に滞留することはなく、前記単列コンベヤA41に全て搬入され、後述する排出の際に先入れ先出しの原則を破ることはない。
【0042】
前記振分けガイド14Gの導入コンベヤ13B側への作動に伴い、上流側コンベヤ3からコンベヤ12へ搬送されてくる容器Pが、導入コンベヤ13Bへ移送され、前記導入コンベヤ13Bから搬送されてくる容器Pは、コンベヤB01、コンベヤB11、コンベヤB02の搬送力の前記振分け揺動済の振分けガイド15BGに沿った分力が作用することにより振分けガイド15BGに沿ってコンベヤB21へ振分けをされる。
【0043】
コンベヤB21に移送された容器Pは、先に説明したコンベヤA41での搬送と同様に、最下流側コンベヤB2Nへと搬送されるが、コンベヤB2Nに備えられた図示しない容器カウンターの容器カウントによって、制御装置10からの指令により、先頭の容器PがコンベヤB2Nから下流側へ搬出されないタイミングでコンベヤB2Nの駆動が停止され、以降、コンベヤB2Nの上流側のコンベヤが、図示しない容器カウンターの容器カウントによって制御装置10が満杯と判断したときに駆動停止され、順次コンベヤB2の上流側のコンベヤへ容器Pがアキュームされていく。
【0044】
ここで、前記説明の単列コンベヤB2での容器Pのアキューム搬送中に、ブロック7Aの第1の振分け手段15においては、下流側コンベヤ9上の容器滞留検出継続によるアキューム継続の場合の次のアキューム対象の単列コンベヤ選定に備えて、制御装置10からの指令により、振分けガイド15AGを次にアキューム予定の単列コンベヤA2(単列コンベヤA1からA3の何れか一つであるが、ここでは、説明の便宜上、単列コンベヤA2として説明する)に対応する位置へ揺動させておく。
【0045】
前記単列コンベヤB2での容器Pのアキュームにより、コンベヤB21が図示しない容器カウンターの容器カウントによって制御装置10により満杯と判断されたときに、コンベヤB21が駆動停止されるとともに、第2の振分け手段14が導入コンベヤ13A側へ搬送容器Pを振分けするように振分けガイド14Gが作動する。
なお、コンベヤB21の駆動停止に際しては、前記コンベヤA41の駆動停止の場合で説明したと同様に、それまで導入コンベヤ13B側を搬送されていた上流側接続手段4上の容器Pの全てが前記単列コンベヤB21に搬入された時点で、容器通過センサ4Sと図示しない容器カウンターの容器カウント信号を基に制御装置10によってコンベヤB2の最上流側コンベヤB21が停止する。
【0046】
前記振分けガイド14Gの導入コンベヤ13A側への作動に伴い、下流側コンベヤ9上の容器滞留検知が継続している時は、上流側コンベヤ3からコンベヤ12へ搬送されてくる容器Pが、導入コンベヤ13Aへ移送され、前記導入コンベヤ13A上を搬送されてきた容器Pは、コンベヤA01、コンベヤA11、コンベヤA02の搬送力の前記振分け揺動済の振分けガイドA15Gに沿った分力が作用することにより振分けガイド15AGに沿って単列コンベヤA2へ振り向けられる。
【0047】
以降、下流側コンベヤ9上の容器滞留検知が継続している時は、ブロック7Aからブロック7Bの空いている何れかの単列コンベヤへ、さらには、ブロック7Bからブロック7Aの空いている何れかの単列コンベヤへと容器Pのアキュームがなされるように制御される。
即ち、前記第1の振分け手段15は、容器Pを受入れ中のブロックとは別のブロック側で次の振分け先の単列コンベヤへの振分けをしておくことによって、安定した振分け作動を行うことができる。
【0048】
容器滞留検知手段9Sの検知信号が滞留解除となった時には、制御装置10からの指令による所謂先入れ先出しの順序によって、容器Pのアキュームを最初に行っていた単列コンベヤA4の最下流側コンベヤA4Nの起動をきっかけとして、単列コンベヤA4の各コンベヤが順次駆動されて単列コンベヤA4上の容器PはコンベヤA4NからガイドA4NGにガイドされてコンベヤA84へ移送され、下流側接続コンベヤA8上を固定ガイド8AGにガイドされながらコンベヤA81を経由し、ガイド9AGにガイドされながら下流側コンベヤ9に移送され、下流側コンベヤ9上を矢印F2の方向へ搬送されていく。
【0049】
前記単列コンベヤA4にアキュームされていた容器Pの払い出しが終了したら、制御装置10からの指令によって次のアキュームをしていた単列コンベヤB2の最下流側コンベヤB2Nの起動をきっかけとして、単列コンベヤB2の各コンベヤが順次駆動されて単列コンベヤB2上の容器Pが払い出され、下流側接続コンベヤ8B上をガイド9BG経由して下流側コンベヤ9に移送されて、下流側コンベヤ9上を矢印F2の方向へ搬送されていく。
前記単列コンベヤB2にアキュームされていた容器Pの払い出しが終了したら、制御装置10からの指令によって次のアキュームをしていた単列コンベヤA2が駆動されるというように順次複列搬送手段7にアキュームされていた容器Pが先入れ先出しで払い出されていく。
【0050】
(本発明の第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について図2に基づいて説明する。
図2は、本発明の第2の実施の形態に係わるアキューム装置の平面図で、図1に相当する図であり、一部省略してある。
図2において、図1と同じ構造のものは同じ記号を付してあり、重複する説明は省略する。
図2において、本発明の第2の実施の形態に係わるアキューム装置2は、上流側接続手段5が、第2の振分け手段14と後述する第1の振分け手段25と、前記第2の振分け手段14の出口から前記第1の振分け手段25の入口に向けて振分ける後述する第3の振分け手段24により主に構成され、複列搬送手段77が後述するブロック7P、ブロック7Q、ブロック7Rの3ブロックにより主に構成されて、前記上流側接続手段5および前記複列搬送手段77の作動制御は、下流側コンベヤ9上の容器Pの滞留を検知する容器滞留検知手段9Sの検知信号等の入力に基づいて制御装置20によってなされるようになっている。
【0051】
前記複列搬送手段77は、最上流側コンベヤP31、コンベヤP32から図示しない最下流側コンベヤまでを直列的に接続した単列コンベヤP3と、同様に最上流側コンベヤP21、コンベヤP22から図示しない最下流側コンベヤまでを直列的に接続した単列コンベヤP2と、同様に最上流側コンベヤP11、コンベヤP12から最下流側コンベヤまでを直列的に接続した単列コンベヤP1を並列配置したブロック7P、並びに、前記ブロック7Pと同様に、最上流側コンベヤQ31から図示しない最下流側コンベヤまでを直列的に接続した単列コンベヤQ3と、最上流側コンベヤQ21から図示しない最下流側コンベヤまでを直列的に接続した単列コンベヤQ2と、最上流側コンベヤQ11から図示しない最下流側コンベヤまでを直列的に接続した単列コンベヤQ1を並列配置したブロック7Q、および、前記ブロック7P並びに7Qと同様に、最上流側コンベヤR31から図示しない最下流側コンベヤまでを直列的に接続した単列コンベヤR3と、最上流側コンベヤR21から図示しない最下流側コンベヤまでを直列的に接続した単列コンベヤR2と、最上流側コンベヤR11から図示しない最下流側コンベヤまでを直列的に接続した単列コンベヤR1を並列配置したブロック7Rの3ブロックによって構成されている。(ここでは各ブロックの複数列配置のコンベヤ数を、説明の便宜上3列としている。)
【0052】
なお、前記単列コンベヤP3は、前記コンベヤP31の上流側に容器Pの通過状況を検知する容器カウンターP3Sを備えているとともに、前記コンベヤP31から図示しない最下流側コンベヤのそれぞれに図示しない駆動装置を備えていて、制御装置20からの指令によって駆動或いは容器Pの満杯による停止等の制御がなされるようになっており、単列コンベヤP2、単列コンベヤP1、単列コンベヤQ3、単列コンベヤQ2、単列コンベヤQ1、単列コンベヤR3、単列コンベヤR2、単列コンベヤR1も同様となっているが、重複する説明となるので、図示および詳細な説明は省略する。
【0053】
また、単列コンベヤP3において、容器Pは、前記コンベヤP31から図示しない最下流側コンベヤまでをガイドにガイドされながら搬送され、前記コンベヤP31から前記コンベヤP32へはガイドP31Gにガイドされ、同様に、前記コンベヤP32から下流側のコンベヤへは図示しないガイドにガイドされて搬送されるようになっており、以降図示しない最下流側コンベヤまで同様になっている。さらに、単列コンベヤP2、単列コンベヤP1、単列コンベヤQ3、単列コンベヤQ2、単列コンベヤQ1、単列コンベヤR3、単列コンベヤR2、単列コンベヤR1も同様となっているが、重複する説明となるので、図示および詳細な説明は省略する。
【0054】
前記第2の振分け手段14は、コンベヤ12の両側上方で容器Pの搬送と干渉しない位置に設けた1対の支点軸14Sと一体の1対の振分けガイド14Gが備えられていて、前記制御装置20からの指令によって、コンベヤ12上の搬送容器Pを、図示実線の矢印FAのように導入コンベヤ23A側へ或いは図示二点鎖線の矢印FBのように導入コンベヤ23B側へ振分けをするように前記支点軸14Sを支点として前記振分けガイド14Gが揺動の作動をする構成となっている。
ここで、コンベヤ12にはコンベヤ12上を搬送される容器Pの通過を検知する容器通過センサ4Sが設けられていて、容器Pの通過検知信号が制御装置20に送られるようになっており、前記振分けガイド14Gの作動に当っては、コンベヤ12上の搬送容器Pの通過タイミングに適合して作動し、前記振分けガイド14Gと容器Pが干渉しないようになっている。
なお、前記容器通過センサ4Sは制御装置20によって容器カウンターの機能も有するように信号処理をされている。
【0055】
前記第3の振分け手段24は、導入コンベヤ23Aの両側上方で容器Pの搬送と干渉しない位置に設けた1対の支点軸24Sと一体の1対の振分けガイド24Gが備えられていて、前記制御装置20からの指令によって、導入コンベヤ23A上の搬送容器Pを、図示実線の矢印FPのように前記ブロック7P側のコンベヤP01へ或いは図示二点鎖線の矢印FQのように前記ブロック7Q側のコンベヤQ01へ振分けをするように前記支点軸24Sを支点として前記振分けガイド24Gが揺動の作動をする構成となっている。
ここで、導入コンベヤ23Aには導入コンベヤ23A上を搬送される容器Pの通過を検知する容器通過センサ44Sが設けられていて、容器Pの通過検知信号が制御装置20に送られるようになっており、前記振分けガイド24Gの作動に当っては、導入コンベヤ23A上の搬送容器Pの通過タイミングに適合して作動し、前記振分けガイド24Gと容器Pが干渉しないようになっている。
なお、前記容器通過センサ44Sは制御装置20によって容器カウンターの機能も有するように信号処理をされている。
【0056】
前記第1の振分け手段25は、コンベヤP01、コンベヤQ01および導入コンベヤ23Bの容器Pの搬送と干渉しない位置に設けられたそれぞれ図示支点軸25PS、支点軸25QSおよび支点軸25RSに一体の振分けガイド25PG、振分けガイド25QGおよび振分けガイド25RGが備えられていて、前記制御装置20からの指令によって、コンベヤP01、コンベヤQ01および導入コンベヤ23B上の搬送容器Pを、ブロック7Pの単列コンベヤP1からP3の何れか、ブロック7Qの単列コンベヤQ1からQ3の何れか、或いは、ブロック7Rの単列コンベヤR1からR3の何れかに振分けをするように、前記支点軸25PS、支点軸25QS或いは支点軸25RSを支点として図示二点鎖線の軌跡5Wのように揺動する構成となっている。
【0057】
なお、前記第1の振分け手段25においては、前記コンベヤP01から前記ブロック7Pの単列コンベヤP1からP3の何れかへの搬送容器Pの振分けに際して、搬送容器Pが前記振分けガイド25PGに沿って滑らかに搬送されるように、単列コンベヤP11と単列コンベヤP21の間に並列してコンベヤP02が、単列コンベヤP21と単列コンベヤP31の間に並列してコンベヤP03が配置され、図示しない駆動装置によって駆動されるように構成されている。
同様に、前記コンベヤQ01から前記ブロック7Qの単列コンベヤQ1からQ3の何れかへの搬送容器Pの振分けに際して、搬送容器Pが前記ガイド25QGに沿って滑らかに搬送されるように構成されており、また、導入コンベヤ23Bから前記ブロック7Rの単列コンベヤR1からR3の何れかへの搬送容器Pの振分けに際して、搬送容器Pが前記ガイド25RGに沿って滑らかに搬送されるように構成されているが、重複する内容となるので、詳細な説明は省略する。
【0058】
前記複列搬送手段77の下流側には、図示しない下流側接続手段、下流側コンベヤ9が設けられており、下流側コンベヤ9には下流側コンベヤ9上の容器Pの滞留を検知する容器滞留検知手段9Sが設けられて、該容器滞留検知手段9Sの検知信号が制御装置20に入力され、前記上流側接続手段5および前記複列搬送手段77の作動制御をするようになっているが、前述した本発明の第1の実施の形態の説明と類似した内容となるので、下流側接続手段の図示および詳細説明を省略する。
【0059】
次に、本発明の第2の実施の形態に係わるアキューム装置2の作用を説明する。
上流側コンベヤ3によって矢印F1の方向から単列で搬送されてくる容器Pは、ガイド11Gにガイドされてコンベヤ12へ搬送され、コンベヤ12から第2の振分け手段14により導入コンベヤ23Aか導入コンベヤ23Bの何れかに振分けをされるが、ここでは説明の便宜上、定常搬送運転時に導入コンベヤ23A側に振分けされているとして説明する。
導入コンベヤ23A側に振分けをされた搬送容器Pは、さらに第3の振分け手段24によりコンベヤP01かコンベヤQ01の何れかに振分けをされるが、ここでは説明の便宜上、定常搬送運転時にコンベヤP01側に振分けされているとして説明する。
【0060】
コンベヤP01側に振分けをされた搬送容器Pは、制御装置20からの指令によって予め搬送接続されているブロック7Pの単列コンベヤP1からP3の何れかに第1の振分け手段25によって振分けされて搬送されるが、説明の便宜上、ここでは、図示のように、単列コンベヤP3に振分け接続されているとして説明する。
【0061】
前記コンベヤP01上を搬送されてきた容器Pは、コンベヤP11、コンベヤP02、コンベヤP21、コンベヤP03の搬送力の振分けガイド25PGに沿った分力が作用することにより振分けガイド25PGに沿ってコンベヤP31へ振り向けられる。
コンベヤP31に移送された容器Pは、コンベヤP31からコンベヤP32、以降、図示しない最下流側コンベヤへと搬送されていく。
【0062】
ここで、前記説明の単列コンベヤP3での容器Pの受入れ(搬送)中に、ブロック7Rの第1の振分け手段25においては、容器滞留検知手段9Sによって下流側コンベヤ9上の容器Pの滞留を検知した時の上流側コンベヤ3から搬入される容器Pのアキュームに備えて、制御装置20からの指令により、振分けガイド25RGをアキューム対象の単列コンベヤQ2に対応する位置へ揺動(振分けの選択的接続)をさせておく。
前記単列コンベヤP3での容器Pの受入れ(搬送)中に予め行うブロック7P以外のブロックでの前記振分けの選択的接続は、ブロック7Qとブロック7Rの何れかになるが、ここでは説明の便宜上ブロック7Qとしてあり、また、ブロック7Qでも単列コンベヤQ1、単列コンベヤQ2、単列コンベヤQ3の何れかになるが、ここでは説明の便宜上単列コンベヤQ2として説明する。
【0063】
下流側コンベヤ9でトラブル等により容器Pの搬送が停止或いは減速して、容器滞留検知手段9Sによって下流側コンベヤ9上の容器Pの滞留を検知した時には、制御装置20からの指令により、前記単列コンベヤP3の図示しない最下流側コンベヤの駆動が停止され、また、第2の振分け手段14を導入コンベヤ23B側へ搬送容器Pの振分けをするように振分けガイド14Gが作動する等、前述した本発明の第1の実施の形態の場合と類似した作動をするが、重複内容となるので、詳細な説明は省略する。
【0064】
前記説明のように、本発明の第2の実施の形態では、複列搬送手段77を3ブロックとした場合について説明したが、3ブロックの場合には、上流側接続手段5を前記第2の振分け手段14の出口から前記第1の振分け手段25の入口に向けて振分ける第3の振分け手段24を設けることにより、上流側の選択的接続をスムーズに行うことができる。
また、前記ブロック数はアキューム目的によっては4以上としてもよい。ブロック数が4以上の場合には前記第3の振分け手段を、さらに複数個から成る振分け手段としてもよく、何れにおいても本発明による複列搬送手段の複数ブロック設置によって一方のブロックで容器受入れ中の間に、他方のブロックで次の容器受入れを予定している単列コンベヤへの振分けをしておくという趣旨においては、本発明の第1の形態で説明した内容と同様であり、重複説明となるので、詳細な説明は省略する。
【0065】
また、本発明の第1の実施の形態の前記単列コンベヤA4或いは本発明の第2の実施の形態の前記単列コンベヤP3等の複列搬送手段7或いは複列搬送手段77での容器搬送速度は、上流側コンベヤ3の容器搬送速度と同じ速度としてもよく、また、複列搬送手段7或いは複列搬送手段77での容器搬送速度を容器Pの密着搬送速度としてもよく、目的とするアキューム能力に合わせて速度設定することができるが、複列搬送手段7或いは複列搬送手段77での容器搬送速度については、本発明の限定条件ではないので、詳細な説明は省略する。
【符号の説明】
【0066】
1,2 アキューム装置
3 上流側コンベヤ
4,5 上流側接続手段
4S,44S 容器通過センサ(容器カウンター)
7,77 複列搬送手段
7A (複列搬送手段7の)ブロック(A)
7B (複列搬送手段7の)ブロック(B)
7P,7Q,7R (複列搬送手段77の)ブロック
8 下流側接続手段
8A,8B 下流側接続コンベヤ
8AG,8BG 固定ガイド
9 下流側コンベヤ
9S 容器滞留検出手段
10,20 制御装置
12 コンベヤ
13A,13B 導入コンベヤ
14 第2の振分け手段
14G 振分けガイド
15 第1の振分け手段
15AG,15BG 振分けガイド
23A,23B 導入コンベヤ
24 第3の振分け手段
24G 振分けガイド
25 第1の振分け手段
25PG,25QG,25RG 振分けガイド
A1〜A4,B1〜B4 (複列搬送手段7の)単列コンベヤ
A4S,P3S 容器カウンター
P1〜P3,Q1〜Q3,R1〜R3 (複列搬送手段77の)単列コンベヤ
P 容器
図1
図2