(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の構成、特徴及びその効果を詳しく説明するため、図面を参照しつつ、好ましい実施形態について、以下に説明する。
【0011】
図1及び
図2を参照すると、本発明に係る第1実施形態は、コンベヤ機構1及び破砕機構4を含む搬送破砕装置であって、そのうち、コンベヤ機構1は、フレーム10、ベルトコンベヤ20及びベルトコンベヤ連動モジュール30を有している。
【0012】
フレーム10は、受けスロット13、ガイドスロット15及びガイドスロット15を覆うように設けられたハウジング17を有している。
【0013】
ベルトコンベヤ20は、第一搬送部21及び第二搬送部22を構成し、その搬送方向は第一搬送部21から第二搬送部22に向かう方向である。ベルトコンベヤ20は、水平部23、降下部25、凹部26及び上昇部27をこの順番で有している。
【0014】
破砕機構4は、コンベヤ機構1のフレーム10に設置され、第一搬送部21と第二搬送部22との間に位置する。破砕機構4は、コンベヤ機構1の降下部25に近接して設けられている。即ち、破砕機構4は、コンベヤ機構1の降下部分に設けられている。また、破砕機構4は、コンベヤ機構1のガイドスロット15に設置することもできる。
【0015】
破砕機構4は、コンベヤ機構1の第一搬送部21上にある廃材を受け入れる破砕室40を有している。破砕室40は、コンベヤ機構1の第一搬送部21上にある廃材を搬入する搬入口43と、砕片を第二搬送部22に搬出する搬出口44とを有している。そのため、図面のとおり、本実施形態において、破砕機の搬入口43の位置は、搬出口44より高い位置に位置している。
【0016】
また、破砕機構4は、破砕室40の作動を駆動する駆動源50及び破砕室40に廃材を送り込むための受け口60をさらに有している。
【0017】
本実施形態に係る搬送破砕装置の使用方法は、以下のように説明できる。
【0018】
まず、ベルトコンベヤ20の第一搬送部21が工作機器の排出口下方に位置するようにコンベヤ機構1を移動し、第一搬送部21が廃材を受ける。ベルトコンベヤ連動モジュール30は、ベルトコンベヤ20を駆動し、第一搬送部21にある廃材が運ばれて第二搬送部22に移動する。
【0019】
次に、廃材が破砕機構4に移動した際、廃材は破砕室40の搬入口43に送り込まれる。破砕室40は、廃材を砕片にしてこれを搬出口44から排出する。排出された砕片は、ベルトコンベヤ20の凹部26に落下することにより、第二搬送部22に移動する。
【0020】
最後に、第二搬送部22は砕片を後端に搬送し続ける。破片は、末端に到達すると下に落下し、収集バケツ(図示されていない)によって直接収集される。または、落下した破片は、プレス機(図示されていない)に搬入され、キュービック状に圧縮されて収集される。
【0021】
上述したように、本発明に係る第1実施形態の説明によれば、搬送工程における体積の大きい廃材を小さな砕片にすることで、廃材の堆積を防ぐことができるため、作業効率が有効的に向上することが分かる。
【0022】
図3は、本発明に係る第2実施形態を示す側面図である。第2実施形態は、前述の実施形態とほぼ同一であるが、その異なる部分は、下方の凹形状部分が設けられておらず、突出形状部分が設けられている点にある。即ち、廃材を先に上昇にさせてから元の高さに降下させることにより、破砕室40は同じように降下箇所に設置される。これにより搬送破砕装置全体の高さが低減される。
【0023】
図4は、本発明に係る第3実施形態を示す側面図である。第3実施形態は、前述の実施形態とほぼ同一であるが、その異なる部分は、下方の凹形状部分を設置せず、破砕室40が前方の水平箇所に設置される点にある。これにより、より早く廃材を破砕することができる。
【0024】
図5は、本発明に係る第4実施形態を示す側面図である。第4実施形態は、前述の実施形態とほぼ同一であるが、その異なる部分は、破砕室40が上昇する傾斜箇所に設置される点にある。第4実施形態は、特定の周辺機器を避けるために使用するものである。
【0025】
図6は、本発明に係る第5実施形態を示す側面図である。第5実施形態は、前述の実施形態とほぼ同一であるが、その異なる部分は、破砕室40が装置の最上段箇所に設置される点にある。第5実施形態は、同じように特定の周辺機器を避けるために使用するものである。
【0026】
図7は、本発明に係る第6実施形態を示す側面図である。第6実施形態は、前述の実施形態とほぼ同一であるが、その異なる部分は、水平状態を呈するように第一搬送部21の高さと第二搬送部22との高さを同じにしている点にある。これにより構成をより簡略化することができる。
【0027】
図8は、本発明に係る第7実施形態を示す側面図である。第7実施形態は、前述の実施形態とほぼ同一であるが、その異なる部分は、降下状態を呈するように第一搬送部21の高さを第二搬送部22の高さよりも高くしている点にある。これにより、構成をより簡略化でき、かつ、搬送を容易にすることができる。
【0028】
図9は、本発明に係る第8実施形態を示す側面図である。第8実施形態は、前述の実施形態とほぼ同一であるが、その異なる部分は、押込み機構7をさらに含んでいる点にある。押込み機構7は、廃材押込み部材70を有する。廃材押込み部材70は、本実施形態ではチェーンベルトであって、第一搬送部21上にある廃材を破砕機構4に送り込むために用いられる。これにより、廃材がより正確かつ迅速に送込まれる。押込み機構7は、単独に設置してもよいし、コンベヤ機構1に設置してもよい。また、押込み機構7の駆動は、コンベヤ機構1に駆動されることが望ましいが、独自に駆動源を設置してもよい。
【0029】
図10は、本発明に係る第9実施形態を示す側面図である。第9実施形態は、前述の実施形態とほぼ同一であるが、その異なる部分は、破砕室40の破砕軸42が互いにすり合う点にあり、これにより破砕効率を向上することができる。
【0030】
図11は、本発明に係る第10実施形態を示す側面図である。第10実施形態は、前述の実施形態とほぼ同一であるが、その異なる部分は、破砕室40の破砕軸42がコンベア機構1の長手方向に設置される点にある。これにより、廃材の送り込みを補助することができ、且つ、選択的にプレス作業を行い、廃材のプレス塊を直接形成することができる。
【0031】
図12は、本発明に係る第11実施形態を示す平面図である。第11実施形態は、前述の実施形態とほぼ同一であるが、その異なる部分は、廃材を第二搬送部22に搬送するとは限らず、破片を直接収集してプレスするために、破砕室40の破砕軸42が砕片を破砕室40の側方へ排出する点にある。これにより、第二搬送部22の長さを低減することができる。
【0032】
図13は、本発明に係る第12実施形態を示す側面図である。第12実施形態は、前述の実施形態とほぼ同一であるが、その異なる部分は、コンベヤ機構1が垂直部29を構成し、破砕機構4は垂直部29に対向して設置されている点である。これにより、廃材を破砕機構4に向かって落下させることができる。
【0033】
上述の各実施形態で例示した各構成部材などは、それぞれ互いに組み合わせることができる。各実施形態の組み合わせについて以下に例示する。
【0034】
例えば、破砕機構4は、コンベヤ機構1の降下箇所に設置するとは限らず、コンベヤ機構1の水平部23、上昇部27及び垂直部29に設置することもできる。また、水平部23、降下部25、上昇部27及び垂直部29は、それぞれ第一搬送部21または第二搬送部22に位置する。
【0035】
また、前述した破砕機構4の搬入口43の位置は、搬出口44の位置より高い箇所に位置してもよい。また、破砕機構4の搬入口43の位置は、設置場所に合わせて、搬出口44の位置と同じ、または、それより低い箇所に位置してもよい。
【0036】
また、前述した押込み機構7の廃材押込み部材70は、チェーンベルト以外でもよく、例えば望ましい押込み効果を達するよう構成したキャタピラ、ベルト、ローラまたは振動板であってもよい。
【0037】
また、本発明に係る破砕機構4に押込み機構7を組み合わせて設置することにより、より便利に操作することができる(図示されていない)。
【0038】
また、本発明に係る破砕機構4は、前述したようにコンベヤ機構1に相対する既定の距離に設置されるタイプに限られず、スイング可能に構成されてもよいし、または高低が調整可能に構成されてもよい(図示されていない)。これにより、ある程度の大きさの廃材は破砕する一方、ある程度の大きさ廃材は破砕せずに直接搬送することができる。
【0040】
(a)第一搬送部21及び第二搬送部22を有し、第一搬送部21から第二搬送部22へ向かって廃材を搬送するコンベヤ機構1、及び、第一搬送部21と第二搬送部22との間に配置された破砕機構4を提供する工程と、
【0041】
(b)コンベヤ機構1の第一搬送部21上の廃材を受け入れて破砕するために破砕機構4の破砕室40を採用し、破砕室40の作動を駆動する駆動源50を提供する工程と、
(c)コンベヤ機構1のベルトコンベヤ20である第一搬送部21が廃材を受け入れる工程と、
(d)コンベヤ機構1のベルトコンベヤ20である第一搬送部21上の廃材を破砕機構4に搬送する工程と、
(e)破砕機構4が廃材を破砕して砕片にし、当該破片を搬出する工程と、
を含む搬送破砕方法をさらに提供することができる。
【0042】
工程(d)では、廃材は、降下、水平移動、または上昇して破砕機構4に送り込まれる。また、工程(d)は、押込み機構7が第一搬送部21上の廃材を破砕機構4に送り込む工程をさらに含む。
【0043】
工程(e)では、好ましくは、破砕機構4が、砕片をコンベヤ機構1の第二搬送部22に搬出し、第二搬送部22は搬送破砕装置から破片を搬出する。前述したように、破砕室40は、砕片を第二搬送部22に必ずしも搬送しなくてもよい。
【0044】
工程(e)では、破砕機構4の破砕室40の破砕軸42は、例えば反時計回りの第一回転方向に回転している。また、好ましくは、破砕機構4は、制御装置(図示されていない)を備えていてもよい。これによって、破砕室40の破砕軸42は、例えば20秒といった既定の時間、第一回転方向に回転するよう制御される。
【0045】
さらに、制御装置は、破砕室40の破砕軸42を第一回転方向とは逆方向の第二回転方向に、例えば30秒といった既定の時間、回転するよう制御できる。即ち、制御装置は、破砕軸42が第一回転方向と第二回転方向とに交互に回転するように制御することができる。破砕軸42の第一回転方向の回転時間は、第二回転方向の二回転時間よりも長いことが好ましいが、これに限定されない。
【0046】
また本発明では、制御装置が設置されなくてもよいし、または制御装置の電源がオフにされていてもよい。破砕機構4の破砕室40の破砕軸42は、第一回転方向のみに回転してもよい。
【0047】
以上のように、本発明は、廃材が詰まるという状況を未然に防ぎ、さらには破砕効率を向上して刃部材などのパーツの損傷を低減している。なお、各実施形態において挙げられている工程は、すべて、本発明の搬送破砕方法に応用することができる。
【0048】
したがって、本発明の搬送破砕装置及び搬送破砕方法は、砕片の搬送工程において体積の大きい廃材を小さい砕片に破砕することにより、大きい廃材の堆積を確実に防ぎ、作業の円滑性を向上するものである。
【0049】
最後に、前述した実施形態において説明した構成及び工程は、例示したものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではなく、その他の効果の等しい部材に変更または改変することは、本発明の特許請求の範囲に包括されるものである。