(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御処理は、前記接触の位置に対する所定の相対位置に、前記移動指示の受け付け中を示す画像を表示する表示ステップを含む請求項1に記載のゲーム制御プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、タッチ入力により操作を受け付ける際には、予め設けられた所定の領域内を正確にタッチすることが要求される。しかしながら、凹凸のある物理的なキーパッド等のコントローラに比べて、タッチパネルへのタッチ操作では、プレイヤは操作感が得られ難い。したがって、プレイヤは、意図する操作を正確に行うことが難しく、操作性が低下するおそれがあった。
【0005】
本発明は、タッチパネルに対する入力の操作性を向上できるゲーム制御プログラム、ゲーム制御方法及びゲーム制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るゲーム制御プログラムは、ゲームの実行を制御するコンピュータに、タッチパネルの所定領域に対する接触を検出し、前記ゲームにおける特定の操作入力として受け付ける受付ステップと、前記特定の操作入力を受け付けた後、前記接触が継続した場合に、前記所定領域に対する接触が検出されているか否かによらず前記特定の操作入力の受け付けを継続する継続ステップと、を含む制御処理を実行させる。
【0007】
前記制御処理は、前記接触の位置に対する所定の相対位置に、前記操作入力の受け付け中を示す画像を表示してもよい。
【0008】
前記操作入力は、前記ゲームのキャラクタに対する移動指示であって、前記画像は、特定の移動指示の受け付け中を示す複数の画像から選択されてもよい。
【0009】
本発明に係るゲーム制御方法は、コンピュータがゲームの実行を制御するゲーム制御方法であって、タッチパネルの所定領域に対する接触を検出し、前記ゲームにおける特定の操作入力として受け付ける受付ステップと、前記特定の操作入力を受け付けた後、前記接触が継続した場合に、前記所定領域に対する接触が検出されているか否かによらず前記特定の操作入力の受け付けを継続する継続ステップと、を含む制御処理を実行する。
【0010】
本発明に係るゲーム制御装置は、ゲームの実行を制御するゲーム制御装置であって、タッチパネルと、前記タッチパネルの所定領域に対する接触を、前記ゲームにおける特定の操作入力として判定して受け付ける操作入力判定部と、前記特定の操作入力を判定した後、前記接触が継続した場合に、前記所定領域に対する接触が判定されているか否かによらず前記特定の操作入力の受け付けを継続する操作継続部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、タッチパネルに対する入力の操作性を向上できる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について説明する。
本発明に係るゲーム制御装置1は、タッチパネルにより操作入力を受け付けるゲームの実行を制御する装置であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末又は携帯ゲーム機等の携帯型装置の他、PC又はゲーム専用機等の据置型装置であってもよい。
【0014】
図1は、本実施形態に係るゲーム制御装置1の機能構成を示すブロック図である。
ゲーム制御装置1は、タッチパネル10と、記憶部20と、制御部30とを備える。
【0015】
タッチパネル10は、ゲームにおける入出力デバイスであり、プレイヤからの操作入力を検知すると共に、ゲームの実行画面を表示する。タッチパネル10は、プレイヤの指等が接触又は近接したことを検知するタッチセンサ11と、このタッチセンサの領域に重畳して配置されたディスプレイ12とを含む。
以下、単に「接触」又は「タッチ」と言う場合、これは、接触又は近接を含むタッチセンサ11により検知可能なタッチ操作を示す。
【0016】
記憶部20は、ハードウェア群をゲーム制御装置1として機能させるための各種プログラム、及び各種データ等の記憶領域である。具体的には、記憶部20には、本実施形態の各種機能を実現させるため制御部30に実行させるプログラム(ゲーム制御プログラム)が記憶される。
【0017】
制御部30は、ゲーム制御装置1の全体を制御する部分であり、記憶部20に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上記のハードウェアと協働し、本実施形態における各種機能を実現している。制御部30は、CPU(Central Processing Unit)であってよい。
【0018】
制御部30は、検出部31と、操作受付領域設定部32と、操作入力判定部33と、画像表示部34と、操作継続部35とを備える。
【0019】
検出部31は、タッチセンサ11が接触を検知したときに、その接触位置を検出する。本実施形態においてはタッチセンサ11とディスプレイ12とは重畳しているため、タッチセンサ11への接触位置とディスプレイ12への接触位置とは平面上一致する。
【0020】
操作受付領域設定部32は、タッチセンサ11によって検知した接触を所定の操作入力として受け付けるための領域を設定する。この領域は、本実施形態においては複数設定されている。所定の操作入力は、例えば、キャラクタの移動方向又はアクションの指示等である。
【0021】
操作入力判定部33は、検出部31によって検出された接触位置が操作受付領域設定部32によって設定された領域内か否か、さらには、いずれの領域内に位置しているかを判定すると共に、接触が判定された領域に対応した指示内容の操作入力を受け付ける。なお、各指示内容に対応してタッチセンサ11によって接触が検知される領域は、指示内容を示す画像のディスプレイ12上の表示領域と一致又はこれを含む領域である。
【0022】
画像表示部34はディスプレイ12に各種の画像を表示する。具体的には、画像表示部34は、操作入力判定部33又は後述の操作継続部35によって受け付けた操作入力に応じて、ゲームのキャラクタ、このキャラクタへの指示内容毎のタッチ領域を示す画像等の他、操作入力を受け付け中であること及び指示内容を示す画像を表示する。
【0023】
図2は、本実施形態に係るタッチパネル10における画面表示例を示す図である。
ディスプレイ12には、画像表示部34によってプレイヤの操作対象であるキャラクタ41が表示されると共に、キャラクタ41に対して、左移動を指示する画像42、右移動を指示する画像43、ジャンプを指示する画像44、及び攻撃動作を指示する画像45が表示されている。それぞれの画像42〜45は、ハードウェアのゲームコントローラにおける各種ボタンを画像(ソフトウェア)で表現したものである。
【0024】
また、各アクションを指示する画像42〜45に対応して、それぞれ操作受付領域設定部32により操作入力を受け付け可能な領域42a〜45aが設けられている。領域42a〜45aは、画像42〜45をそれぞれ内包するように画像よりも大きく、かつ、互いに重ならないよう設定されているので、プレイヤが画像42〜45のいずれかをタッチしようとすれば、自ずと領域42a〜45aをタッチすることになる。
なお、本実施形態においては、領域42a〜45aは、画像42〜45よりも大きな範囲を占めているが、この範囲の大きさは必ずしも各画像よりも大きい必要はなく、本発明においては、各画像の少なくとも一部を占める領域であればよい。
また、本実施形態においては、領域42a〜45aは四角形で設定されているが、必ずしも四角形である必要はなく、本発明においては、円形、楕円形、又は四角形以外の多角形であってもよい。
また、本実施形態においては、領域42a〜45aは不可視の領域として設定されているが、本発明においては、可視の領域が設定されてもよい。可視の領域として設定される場合は、画像表示部34が各領域を画像として表示する。
【0025】
また、領域42aはキャラクタ41の左移動を、領域43aはキャラクタ41の右移動を、領域44aはキャラクタ41のジャンプを、領域45aはキャラクタ41の攻撃動作をそれぞれ受け付ける。
【0026】
図3は、本実施形態に係るタッチパネル10における操作入力開始時の画面表示例を示す図である。
プレイヤが領域43aを指50でタッチしたことをタッチセンサ11が検知したことに応じて、検出部31が接触位置を検出し、この接触位置を操作入力判定部33が判定して右移動の操作入力を受け付ける。これにより、制御部30は、キャラクタ41を右方向に移動させる制御を開始する。
【0027】
操作入力判定部33が領域43aに対応した操作入力(すなわち右移動)を受け付けると、画像表示部34は、右移動を受け付けていることを示す画像46をディスプレイ12に表示する。右移動を受け付けている間に表示される画像46には、一般的に右方向を示すような画像が選択されることが望ましい。また、画像46は、検出部31が検出した接触位置から所定距離だけ離れた位置に表示されるので、例えば、指のようなある程度の幅があるものでタッチパネル10をタッチしていても、プレイヤは画像46を視認可能である。
【0028】
また、画像46の種類は、受け付けられた操作入力の種類によって切り替えられる。すなわち、領域42aでの受け付けに対応した画像46は、左方向を示すような画像が選択され、領域43aでの受け付けに対応した画像46は、右方向を示すような画像が選択される。ただし、画像46が操作入力の種類によって切り替えられることは、本発明を実施する上での一つの形態であり、操作を受け付け中であることのみを示す単一の画像が選択されてもよい。
【0029】
操作継続部35は、操作入力判定部33が特定の操作入力を受け付けた後、この操作入力に係る接触が継続している間は、タッチ位置が移動して、検出部31によって検出される接触位置が変わっても同一の操作入力の受け付けを継続する。すなわち、タッチセンサ11による接触の検知が途切れずに継続している間は、接触位置が領域43aの範囲を外れた場合であっても特定の操作入力の受け付けが継続される。
【0030】
操作継続部35が操作入力の受け付けを継続している間は、操作入力判定部33における判定を中止してもよい。中止した場合、プレイヤは、タッチパネル10へのタッチを継続している間は、タッチ位置を気にせずにキャラクタ41への指示を継続することができる。
一方、操作継続部35が操作入力の受け付けを継続している間にも操作入力判定部33における判定を継続している場合は、プレイヤは、タッチパネル10へのタッチを継続しながらもキャラクタ41への指示内容を変更することが可能になる。
【0031】
図4は、本実施形態に係るタッチパネル10における操作入力継続中の画面表示例を示す図である。
この例では、領域43aに対する指50の接触が検知されて、キャラクタ41の右移動の指示が受け付けられた
図3の状態の後、この指50が接触したままタッチ位置がタッチパネル10上を移動している。
このとき、キャラクタ41への移動指示の受け付けは継続され、キャラクタ41は、右方向へ移動を続けている。
【0032】
さらに、右移動の操作入力を受け付けていることを示す画像46は、タッチ位置の移動に追随して表示位置が移動する。ディスプレイ12は、タッチ位置に対する所定の相対位置に、操作入力の受け付け中であることを示す画像を表示することにより、プレイヤに対して操作入力が継続して受け付けられていることを提示する。
【0033】
操作受付領域設定部32によって設定された領域42a,43aは、それぞれ画像42,43を含んでいるため、プレイヤは、当初に画像42,43の上をタッチした瞬間、及び画像42,43の上をタッチしている間は、自分がキャラクタ41への移動指示をしていることを容易に認識することができる。ところが、本発明においては、キャラクタ41を移動させるための操作入力が一旦受け付けられると、操作継続部35によって、プレイヤが画像42,43の上をタッチしていなくとも移動の操作入力の受け付けを継続することが可能になるため、このままだと、移動の操作が正しく受け付けられていることをプレイヤが認識にしにくい場合がある。
しかしながら、画像表示部34は、操作継続部35が操作入力の受け付けを継続している間中、接触位置の移動に追従して、この接触位置から所定距離だけ離れた位置に画像46を表示し続けるため、プレイヤは、たとえ画像42,43から離れた位置をタッチしていたとしても操作入力が正しく受け付けられていることを認識できる。
【0034】
図5は、本実施形態に係るゲーム制御装置1による制御処理を示すフローチャートである。
【0035】
ステップS1において、制御部30は、制御処理を終了するか否か、すなわちゲームの実行を終了するか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理は終了し、判定がNOの場合、処理はステップS2に移る。
【0036】
ステップS2において、操作入力判定部33は、所定の領域(例えば、右移動を指示する領域43a)がタッチされたか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS3に移り、判定がNOの場合、処理はステップS1に移る。
【0037】
ステップS3において、操作入力判定部33は、所定の領域に対応する操作入力(例えば、右移動指示)を受け付け、ゲームの内部状態及びディスプレイ12の表示を更新する。
【0038】
ステップS4において、操作継続部35は、ステップS2で検出された所定の領域のタッチが継続しているか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS5に移り、判定がNOの場合、処理はステップS6に移る。
【0039】
ステップS5において、操作継続部35は、ステップS3で操作入力判定部33が受け付けた操作入力の受け付けを継続し、ゲームの内部状態及びディスプレイ12の表示を更新する。
【0040】
ステップS6において、操作継続部35は、ステップS3で操作入力判定部33が受け付けた操作入力の受け付けを終了する。その後、処理はステップS1に移り、制御部30は、次の操作入力を待機する。
【0041】
本実施形態によれば、ゲーム制御装置1は、タッチパネル10においてキャラクタ41に対する特定の指示を受け付けるためのタッチ操作の検出領域を、初期状態では、指示内容毎の画像及びその周辺の限られた領域とする。これにより、ゲーム制御装置1は、複数の指示の種類を明確に区別する。
さらに、ゲーム制御装置1は、限られた領域のタッチ操作により入力を受け付けた後は、このタッチ操作の接触状態が継続する間は、同一の指示入力が継続していると判定する。これにより、たとえタッチ位置が所定の領域から離れたとしても、プレイヤは同一の指示を継続できる。したがって、プレイヤは、例えば、意図せずに指がずれた場合や、手が画面表示を隠している場合に意図的に指を動かした場合等にも、操作入力が中止されることがないため、タッチパネルに対する入力の操作性が向上する。
【0042】
また、ゲーム制御装置1は、タッチ位置の移動に追随して、プレイヤから受け付けている操作入力の種類を、タッチ位置に対する相対的な所定の位置に画像46を表示する。これにより、ユーザは、タッチ位置が移動した場合にも、確かに入力が受け付けられていること、及びどの操作入力を継続しているのかを容易に把握できる。
さらに、このような操作入力の種類が画像46としてディスプレイ12に表示されて他の画像に干渉し、ゲーム画面の視認性が低下した場合であっても、プレイヤは、指示を継続しつつ、タッチ位置を移動することで画像46と他の画像との干渉を回避してゲーム画面を視認できる。
【0043】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0044】
本実施形態では、キャラクタ41への左右の移動指示について例示したが、移動方向が左右であることに限定されるものではなく、例えば、キャラクタ41の上下への移動や左右上下への移動が複合的に判定されるような移動指示においても本発明は適用できる。
【0045】
本実施形態では、操作入力の一例としてゲームのキャラクタの移動指示について説明したが、これには限られない。本発明は、例えば、キャラクタに対するジャンプ又は攻撃等のアクションの連続的な指示を可能とする仕様の場合等にも適用できる。
【0046】
ゲーム制御装置1によるゲーム制御方法は、ソフトウェアにより実現される。ソフトウェアによって実現される場合には、このソフトウェアを構成するプログラムが、情報処理装置(ゲーム制御装置1)にインストールされる。また、これらのプログラムは、CD−ROMのようなリムーバブルメディアに記録されてユーザに配布されてもよいし、ネットワークを介してユーザのコンピュータにダウンロードされることにより配布されてもよい。
【解決手段】ゲーム制御プログラムは、ゲーム制御装置1に、タッチパネルの所定領域に対する接触を検出し、ゲームにおける特定の操作入力として受け付ける受付ステップと、特定の操作入力を受け付けた後、接触が継続した場合に、前記所定領域に対する接触が検出されているか否かによらず特定の操作入力の受け付けを継続する継続ステップと、を含む制御処理を実行させる。