【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の概要)
一般に、本発明は、炭水化物がタンパク質(したがって、組成物)の安定性を維持するのに十分な量で存在する、遊離チオール(−S−H)を有するタンパク質(例えば、システイン残基)および/または酸化の影響を受けやすい他の部分(例えば、Tyr、Trp、またはMet部分)および炭水化物を含む組成物を特徴とする。特に好ましい実施形態では、保護すべき部分は、遊離チオールである。
【0006】
本明細書中に記載の組成物および方法により、組成物中に含まれるタンパク質の安定性の増大によって安定性および保存期間が増大する。
【0007】
本明細書中に記載の組成物(例えば、タンパク質を含む液体組成物)は、安定な期間が長い。例えば、予め選択した条件下で(例えば、2〜8℃で3、6、9、12、または24ヶ月間(またはいくつかの実施形態ではより長い)の気密性容器での保存の際)、組成物中のタンパク質は、保存前の少なくとも50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、または100%の安定性を保持するであろう。本明細書中で使用する場合、安定性は、タンパク質構造(例えば、タンパク質構造の変化の最小化または防止(例えば、タンパク質凝集またはタンパク質変性(例えば、断片化)))、および/またはタンパク質の生物学的活性(例えば、基質を生成物に変換する能力)などのパラメーターを含む。
【0008】
タンパク質安定性を、例えば、タンパク質凝集、タンパク質分解、またはタンパク質の生物学的活性レベルの測定によって測定することができる。タンパク質凝集を、例えば、サイズ排除クロマトグラフィ、非変性PAGE、または他のサイズ決定方法などによって決定することができる。例えば、組成物は、保存(例えば、2〜8℃で3、6、9、12、または24ヶ月間まで(またはそれ以上)の保存)前の組成物中に存在するタンパク質凝集量と比較して、(例えば、サイズ排除クロマトグラフィによって測定した場合)タンパク質凝集量の増加量が1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50%未満であり得る。タンパク質分解を、例えば、逆相HPLC、非変性PAGE、イオン交換クロマトグラフィ、ペプチドマッピング、または類似の方法によって決定することができる。例として、組成物は、保存(例えば、2〜8℃で3、6、9、12、または24ヶ月間まで(またはそれ以上)の保存)前の組成物中に存在するタンパク質凝集量と比較して、(例えば、逆相HPLCによって測定した場合)タンパク質分解量の増加量が1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50%未満であり得る。タンパク質の生物学的活性を、例えば、in vitroまたはin vivoアッセイ(例えば、ELISA(結合または酵素活性を測定するため))および多の酵素アッセイ(例えば、分光学的アッセイ、蛍光測定アッセイ、熱量測定アッセイ、化学発光アッセイ、放射分析アッセイ、またはクロマトグラフィアッセイ)、およびキナーゼアッセイなどによって測定することができる。例として、組成物は、保存(例えば、2〜8℃で3、6、9、12、または24ヶ月間まで(またはそれ以上)の保存)前の組成物中に存在する生物学的活性と比較して、タンパク質の生物学的活性(例えば、in vitroアッセイによって測定した酵素活性)の減少量が1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50%未満であり得る。
【0009】
1つの態様では、タンパク質は、組成物のいかなる他の成分も改変(例えば、切断)しない。例えば、1つの好ましい実施形態では、グルコセレブロシダーゼ(GCB)を含む組成物では、GCBは基質としてポリソルベートを認識してポリソルベートを切断して遊離脂肪酸を放出することができるので、組成物は、界面活性剤としてポリソルベートを含まない。
【0010】
本発明の実施形態は、同一タンパク質の凍結乾燥組成物に匹敵する安定性を有する。本明細書中に記載の液体組成物は、3、6、12、18、または24ヶ月間の保存後に、凍結乾燥組成物の少なくとも50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、または100%のタンパク質安定性レベル(例えば、保持活性)を有し得る(例えば、凍結乾燥組成物が18ヶ月間でその活性を90%保持する場合、本発明の組成物は、そのレベルを少なくとも50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、または100%保持する)。
【0011】
1つの態様では、開示は、遊離チオールを有するタンパク質および炭水化物を含む組成物であって、炭水化物がタンパク質の安定性の維持に十分な量で存在し、組成物のpHが7.0未満である、組成物を特徴とする。いくつかの実施形態では、組成物は抗酸化剤も含み、抗酸化剤および炭水化物がタンパク質(したがって、組成物)の安定性の維持に十分な量で存在し、組成物のpHは7.0未満である。例えば、抗酸化剤は、システイン、システイン塩酸塩(システイン−HCl)、またはメチオニンであり(例えば、約0.001%と約10%(wt/vol)との間で存在する)、炭水化物はスクロースまたはトレハロースである(例えば、約1%と約40%(wt/vol)との間で存在する)。一定の実施形態では、pHは、約4.5〜約6.5の範囲であり、例えば、約5.0と6.0との間が好ましく、例えば、約5.5と約5.8との間(例えば、約5.7)がより好ましい。好ましい実施形態では、組成物は、界面活性剤(例えば、ポロクサマー188)を含む。
【0012】
好ましい実施形態では、組成物のpHは、例えば、約4.5と約6.5との間、例えば、約5.0と約6.0との間、例えば、約5.5と約5.8との間(例えば、約5.7)である。
【0013】
一定の実施形態では、安定性は、予め選択された条件下で、炭水化物(使用する場合、および抗酸化剤)を欠くことが相違点である組成物の安定性よりも少なくとも5〜80%高い(例えば、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、または少なくとも約80%高い)。
【0014】
一定の実施形態では、炭水化物(および任意選択的に抗酸化剤)は、タンパク質の遊離チオールの安定に十分な量で存在する(例えば、タンパク質は、より少ない凝集体形成を示す(例えば、タンパク質は、予め選択された条件下で、炭水化物(使用する場合、および抗酸化剤)を含まない同一タンパク質の組成物よりも約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99%、少ない凝集体形成を示す))。
【0015】
一定の実施形態では、炭水化物(および任意選択的に抗酸化剤)は、タンパク質の安定性の増大に十分な量で存在する(例えば、タンパク質は、より少ない凝集体形成を示す(例えば、タンパク質は、予め選択された条件下で、炭水化物(使用する場合、および抗酸化剤)を含まない同一タンパク質の組成物よりも約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約99%、少ない凝集体形成を示す))。
【0016】
一定の実施形態では、炭水化物(および任意選択的に抗酸化剤)は、タンパク質の第1の分子上の遊離チオールがタンパク質の第2の分子上の遊離チオールと反応して凝集体を形成するのを阻害するのに十分な量で存在する。
【0017】
一定の実施形態では、炭水化物(および任意選択的に抗酸化剤)は、タンパク質の第1の分子上の遊離チオールのタンパク質の第2の分子上の遊離チオールとの反応によって形成された凝集体の形成を、予め選択された条件下で、炭水化物(存在する場合、および抗酸化剤)を欠く同一の組成物と比較して少なくとも5〜80%阻害するのに十分な量で存在する(例えば、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、または少なくとも約80%高い)。
【0018】
一定の実施形態では、炭水化物(および任意選択的に抗酸化剤)は、2〜8℃の気密性容器中で6ヶ月間の保存の際、組成物の保存前の少なくとも50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、または100%の安定性を保持するのに十分な量で存在する。好ましい実施形態では、保存を暗所で行う。
【0019】
一定の実施形態では、炭水化物(および任意選択的に抗酸化剤)は、約0.01%ポリソルベート−20、pH6.0、50mMクエン酸塩を含む凍結乾燥組成物に匹敵する安定性を有するのに十分な量で存在する。一定の実施形態では、組成物は、約1〜40%(例えば、約5〜約30%、例えば、約8〜約24%、例えば、約16%、例えば、約3〜5%(体積あたり重量)(w/v))の炭水化物(例えば、スクロースまたはトレハロース)をさらに含む。いくつかの実施形態では、炭水化物は、好ましくは、スクロースである。
【0020】
好ましい実施形態では、組成物は液体である。
【0021】
一定の実施形態では、組成物は、約10%未満のO
2(例えば、約5%未満のO
2、例えば、約2%未満のO
2)を含む。好ましい実施形態では、溶存O
2量は、組成物中の溶存不活性ガス量未満である。
【0022】
一定の実施形態では、組成物を、組成物からのO
2の物理的除去(例えば、組成物の脱気、O
2以外の気体(例えば、不活性ガス(例えば、N
2またはAr))での溶液のパージング、例えば、組成物へのO
2以外の気体(例えば、N
2またはAr)のバブリング)を含む方法によって作製する。
【0023】
一定の実施形態では、遊離チオールを含む組成物中のタンパク質は、スルフヒドリル架橋を形成する0、2つ、4つ、6つ、またはそれを超えるチオール基を有する。一定の実施形態では、遊離チオールを含むタンパク質は、タンパク質の活性単位あたり、スルフヒドリル架橋を形成する2つ、3つ、またはそれを超える遊離チオール基を有し、0、2つ、4つ、またはそれを超えるチオール基を有する。
【0024】
一定の実施形態では、遊離チオールを含むタンパク質は、グルコセレブロシダーゼ(GCB)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)、ヘモグロビン、チオレドキシン、カルシウムおよびインテグリン結合タンパク質1(CIB1)、β−ラクトグロブリンB、β−ラクトグロブリンAB、血清アルブミン、抗体(例えば、ヒト抗体、例えば、IgA(例えば、二量体IgA)、IgG(例えば、IgG2)、およびIgM;組換えヒト抗体)、抗体フラグメント(例えば、Fab’フラグメント、F(ab’)
2フラグメント、単鎖Fvフラグメント(scFv))、(例えば、第3の重鎖定常ドメイン(例えば、EU/OUナンバリングにおける442位);モノクローナル抗体MN−14(高親和性抗癌胎児性抗原(CEA)mab)中に)システイン残基が導入されるように(例えば、抗体または抗体フラグメントを、例えば、99mTcで臨床画像に標識することができるように)操作された抗体および抗体フラグメント(例えば、Fab’(例えば、モノクローナル抗体フラグメントC46.3)およびscFv)、コア2β−1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−M(C2GnT−M)、コア2β1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−I(C2GnT−I)、血小板由来成長因子受容体−β(PDGF−β)、アデニンヌクレオチドトランスロカーゼ(ANT)、p53腫瘍抑制タンパク質、グルテンタンパク質、酸性スフィンゴミエリナーゼ(組換え酸性スフィンゴミエリナーゼ)、デスフロイルセフチオフル(DFC)、アポリポタンパク質B100(apoB)および他の低密度リポタンパク質ドメイン、アポリポタンパク質A−I変異型(variant)(例えば、アポリポタンパク質A−I(ミラノ)およびアポリポタンパク質A−I(パリ))、低酸素誘導因子−1α(HIF−1α)、フォン・ビルブラント因子(VWF)、CAAXモチーフを含むタンパク質およびペプチド模倣物(例えば、Ras)、粘液溶解物質、カルボキシペプチダーゼY、カテプシンB、カテプシンC、骨格筋Ca
2+放出チャネル/リアノジン受容体(RyR1)、核性因子κB(NF−KB)、AP−1、タンパク質−ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)、糖タンパク質1bα(GP1bα)、カルシニューリン(CaN)、フィブリン−1、CD4、S100A3(S100Eとしても公知)、イオンチャネル型グルタミン酸受容体、ヒトインターαインヒビター重鎖1、α2−抗プラスミン(α2AP)、トロンボスポンジン(糖タンパク質Gとしても公知)、ゲルソリン、ムチン、クレアチンキナーゼ(例えば、S−チオメチル修飾クレアチンキナーゼ)、第VIII因子、ホスホリパーゼD(PLD)、インスリン受容体βサブユニット、アセチルコリンエステラーゼ、プロキモシン、修飾α2−マクログロブリン(α2M)(例えば、プロテイナーゼまたはメチルアミン反応性α2M)、グルタチオンレダクターゼ(GR)、補体成分C2(例えば、2a)、補体成分C3(例えば、C3b)、補体成分4(例えば、4d)、補体因子B(例えば、Bb)、α−ラクトアルブミン、β−D−ガラクトシダーゼ、小胞体Ca
2+−ATPアーゼ、RNアーゼインヒビター、リポコルチン1(アネキシン1としても公知)、増殖細胞核抗原(PCNA)、アクチン(例えば、球状アクチン)、コエンザイムA(CoA)、アシル−CoAシンテターゼ(例えば、ブチル−CoAシンテターゼ)、3−2トランス−エノイル−CoA−イソメラーゼ前駆体、心房性ナトリウム利尿因子(ANF)感受性グアニル酸シクラーゼ、Pz−ペプチダーゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ(例えば、アシル化アルデヒドデヒドロゲナーゼ)、P−450およびNADPH−P−450レダクターゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)、6−ピルボイルテトラヒドロプテリンシンテターゼ、ルトロピン受容体、低分子量酸性ホスファターゼ、血清コリンエステラーゼ(BChE)、アドレノドキシン、ヒアルロニダーゼ、カルニチンアシルトランスフェラーゼ、インターロイキン−2(IL−2)、ホスホグリセリン酸キナーゼ、インスリン分解酵素(IDE)、シトクロムc1ヘムサブユニット、S−タンパク質、バリル−tRNAシンテターゼ(VRS)、α−アミラーゼI、筋肉AMPデアミナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、およびソマトスタチン結合タンパク質からなる群から選択される。
【0025】
好ましい実施形態では、遊離チオールを有するタンパク質はGCBである。
【0026】
別の好ましい実施形態では、遊離チオールを有するタンパク質はbFGFである。
【0027】
1つの態様では、開示は、pH7.0未満でGCBおよび炭水化物を含み、組成物の不活性ガス(例えば、N
2)への曝露によって生成し、不活性ガスが、周囲雰囲気(ambient atmosphere)よりも高い濃度で存在する(例えば、組成物は、少なくとも約85%、90%、95%、または99%、または好ましくは100%の不活性ガスを含む)、GCBの液体組成物を特徴とする。一定の実施形態では、組成物は、抗酸化剤も含む。例えば、抗酸化剤は、システイン、システインHCl、またはメチオニン(例えば、約0.001%と約10%(wt/vol)との間で存在する)であり、炭水化物はスクロースまたはトレハロース(約1%と約40%(wt/vol)との間で存在する)である。一定の実施形態では、pHは、約4.5〜約6.5の範囲であり、例えば、約5.0と6.0との間が好ましく、例えば、約5.5と約5.8との間(例えば、約5.7)がより好ましい。一定の実施形態では、組成物は、界面活性剤(例えば、ポロクサマー188)も含む。
【0028】
1つの態様では、開示は、遊離チオールおよび炭水化物を含み、タンパク質上の遊離チオールのpKa未満のpHであるタンパク質を含む組成物であって、炭水化物が、前述のpHでタンパク質の安定性を増大するのに十分な量で存在する、組成物を特徴とする。
【0029】
一定の実施形態では、安定性は、予め選択された条件下で、炭水化物を欠き、且つタンパク質上の遊離チオールのpKaを超えるpHを有する組成物の安定性よりも少なくとも5〜80%高い(例えば、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、または少なくとも約80%高い)。
【0030】
一定の実施形態では、炭水化物は、タンパク質上の遊離チオールの安定化に十分な量で存在する。
【0031】
一定の実施形態では、炭水化物は、タンパク質の第1の分子上の遊離チオールがタンパク質の第2の分子上の遊離チオールと反応して凝集体を形成するのを阻害するのに十分な量で存在する。
【0032】
一定の実施形態では、炭水化物は、タンパク質の第1の分子上の遊離チオールのタンパク質の第2の分子上の遊離チオールとの反応によって形成された凝集体の形成を、予め選択された条件下で、炭水化物を欠く同一の組成物と比較して少なくとも50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、または100%阻害するのに十分な量で存在する。
【0033】
好ましい実施形態では、炭水化物は、2〜8℃の気密性容器中で3、6、9、12、または24ヶ月間(またはそれを超える)の暗所での保存の際、組成物が保存前の少なくとも50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、または100%の安定性を保持するのに十分な量で存在する。
【0034】
一定の実施形態では、炭水化物は、組成物が凍結乾燥組成物に匹敵する安定性を有するのに十分な量で存在する。
【0035】
好ましい実施形態では、組成物は液体である。
【0036】
一定の実施形態では、組成物は、約10%未満のO
2(例えば、約5%未満のO
2、例えば、約2%未満のO
2)を含む。一定の実施形態では、溶存O
2量は、組成物中の溶存不活性ガス量未満である。
【0037】
一定の実施形態では、組成物を、組成物からのO
2の物理的除去(例えば、組成物の脱気、O
2以外の気体(例えば、不活性ガス(例えば、N
2またはAr))での溶液のパージング、例えば、組成物へのO
2以外の気体(えば、N
2またはAr)のバブリング)を含む方法によって作製する。
【0038】
一定の実施形態では、遊離チオールを含む組成物中のタンパク質は、タンパク質の活性単位あたり、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを超える遊離チオール基を有する。
【0039】
一定の実施形態では、遊離チオールを含む組成物中のタンパク質は、タンパク質の活性単位(例えば、二量体)あたり、スルフヒドリル架橋を形成する2つ、4つ、6つ、またはそれを超えるチオール基を有する。一定の実施形態では、遊離チオールを含むタンパク質は、タンパク質の活性単位あたり、スルフヒドリル架橋を形成する2つ、3つ、またはそれを超える遊離チオール基を有し、2つ、4つ、またはそれを超えるチオール基を有する。
【0040】
一定の実施形態では、遊離チオールを含むタンパク質は、グルコセレブロシダーゼ(GCB)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)、ヘモグロビン、チオレドキシン、カルシウムおよびインテグリン結合タンパク質1(CIB1)、β−ラクトグロブリンB、β−ラクトグロブリンAB、血清アルブミン、抗体(例えば、ヒト抗体、例えば、IgA(例えば、二量体IgA)、IgG(例えば、IgG2)、およびIgM;組換えヒト抗体)、抗体フラグメント(例えば、Fab’フラグメント、F(ab’)
2フラグメント、単鎖Fvフラグメント(scFv))、(例えば、第3の重鎖定常ドメイン(例えば、EU/OUナンバリングにおける442位);モノクローナル抗体MN−14(高親和性抗癌胎児性抗原(CEA)mab)中に)システイン残基が導入されるように(例えば、抗体または抗体フラグメントを、例えば、99mTcで臨床画像に標識することができるように)操作された抗体および抗体フラグメント(例えば、Fab’(例えば、モノクローナル抗体フラグメントC46.3)およびscFv)、コア2β−1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−M(C2GnT−M)、コア2β1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−I(C2GnT−I)、血小板由来成長因子受容体−β(PDGF−β)、アデニンヌクレオチドトランスロカーゼ(ANT)、p53腫瘍抑制タンパク質、グルテンタンパク質、酸性スフィンゴミエリナーゼ(組換え酸性スフィンゴミエリナーゼ)、デスフロイルセフチオフル(DFC)、アポリポタンパク質B100(apoB)および他の低密度リポタンパク質ドメイン、アポリポタンパク質A−I変異型(例えば、アポリポタンパク質A−I(ミラノ)およびアポリポタンパク質A−I(パリ))、低酸素誘導因子−1α(HIF−1α)、フォン・ビルブラント因子(VWF)、CAAXモチーフを含むタンパク質およびペプチド模倣物(例えば、Ras)、粘液溶解物質、カルボキシペプチダーゼY、カテプシンB、カテプシンC、骨格筋Ca
2+放出チャネル/リアノジン受容体(RyR1)、核性因子κB(NF−KB)、AP−1、タンパク質−ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)、糖タンパク質1bα(GP1bα)、カルシニューリン(CaN)、フィブリン−1、CD4、S100A3(S100Eとしても公知)、イオンチャネル型グルタミン酸受容体、ヒトインターαインヒビター重鎖1、α2−抗プラスミン(α2AP)、トロンボスポンジン(糖タンパク質Gとしても公知)、ゲルソリン、ムチン、クレアチンキナーゼ(例えば、S−チオメチル修飾クレアチンキナーゼ)、第VIII因子、ホスホリパーゼD(PLD)、インスリン受容体βサブユニット、アセチルコリンエステラーゼ、プロキモシン、修飾α2−マクログロブリン(α2M)(例えば、プロテイナーゼまたはメチルアミン反応性α2M)、グルタチオンレダクターゼ(GR)、補体成分C2(例えば、2a)、補体成分C3(例えば、C3b)、補体成分4(例えば、4d)、補体因子B(例えば、Bb)、α−ラクトアルブミン、β−D−ガラクトシダーゼ、小胞体Ca
2+−ATPアーゼ、RNアーゼインヒビター、リポコルチン1(アネキシン1としても公知)、増殖細胞核抗原(PCNA)、アクチン(例えば、球状アクチン)、コエンザイムA(CoA)、アシル−CoAシンテターゼ(例えば、ブチル−CoAシンテターゼ)、3−2トランス−エノイル−CoA−イソメラーゼ前駆体、心房性ナトリウム利尿因子(ANF)感受性グアニル酸シクラーゼ、Pz−ペプチダーゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ(例えば、アシル化アルデヒドデヒドロゲナーゼ)、P−450およびNADPH−P−450レダクターゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)、6−ピルボイルテトラヒドロプテリンシンテターゼ、ルトロピン受容体、低分子量酸性ホスファターゼ、血清コリンエステラーゼ(BChE)、アドレノドキシン、ヒアルロニダーゼ、カルニチンアシルトランスフェラーゼ、インターロイキン−2(IL−2)、ホスホグリセリン酸キナーゼ、インスリン分解酵素(IDE)、シトクロムc1ヘムサブユニット、S−タンパク質、バリル−tRNAシンテターゼ(VRS)、α−アミラーゼI、筋肉AMPデアミナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、およびソマトスタチン結合タンパク質からなる群から選択される。
【0041】
好ましい実施形態では、遊離チオールを有するタンパク質はGCBである。
【0042】
別の好ましい実施形態では、遊離チオールを有するタンパク質はbFGFである。
【0043】
1つの態様では、開示は、GCBおよび炭水化物を含み、約pH0と約pH7との間であり、炭水化物が、前述のpHでGCBの生物物理学的/生化学的完全性(例えば、分子量、電荷分布)および生物活性の特徴/特性を維持するのに十分な量で存在する、GCBの液体組成物を特徴とする。例えば、組成物は、保存(例えば、2〜8℃で3、6、9、12、または24ヶ月間まで(またはそれ以上)の保存)前の生物学的活性の少なくとも50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、または100%を保持する。別の例として、組成物中のタンパク質の少なくとも50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、または100%が、保存(例えば、2〜8℃で3、6、9、12、または24ヶ月間まで(またはそれ以上)の保存)前の平均分子量または平均電荷分布を保持する。
【0044】
一定の実施形態では、pHは、約4.5〜約6.5の範囲であり、例えば、約5.0〜6.0である(例えば、pHは、約5.5〜約5.8(例えば、約5.7)である)。
【0045】
好ましい実施形態では、炭水化物は、スクロースまたはトレハロースである(例えば、約1%と約40%との間、例えば、約3%と約5%(wt/vol)の量で存在する)。
【0046】
1つの態様では、開示は、GCB、抗酸化剤、炭水化物を含み、pH4.5〜6.5であるGCBの液体組成物であって、組成物が、組成物の不活性ガス(例えば、N
2またはAr)への曝露によって生成される、GCBの液体組成物を特徴とする。一定の実施形態では、pHは、約4.5〜約6.5の範囲であり、例えば、約5.0〜6.0である(例えば、pHは、約5.5〜約5.8(例えば、約5.7)である)。
【0047】
一定の実施形態では、液体組成物は、約0.1〜40mg/mlのGCB(例えば、より好ましくは、約0.5〜約10mg/ml、例えば、約2〜8mg/mlまたは約5mg/ml(例えば、約2mg/ml))、約0.001〜10%のシステイン(例えば、約0.075%)、約1〜40%のスクロース(例えば、約16%)、約pH5.5〜6.0(例えば、約5.7)を含み、溶存O
2量は約10%未満(例えば、約5%未満、例えば、約2%未満)である。
【0048】
好ましい実施形態では、組成物は、界面活性剤(例えば、ポロクサマー188)も含む。
【0049】
1つの態様では、開示は、タンパク質成分およびヘッドスペースを含む気密性容器であって、タンパク質成分が遊離チオールを有するタンパク質であり、ヘッドスペースは少なくとも90%、95%、または99%(vol/vol)の不活性ガスが存在する、気密性容器を特徴とする。
【0050】
一定の実施形態では、気密性容器は、予め充填されたシリンジ、バイアル、またはアンプルである。より好ましい実施形態では、予め充填されたシリンジは針無しシリンジである。
【0051】
一定の実施形態では、遊離チオールを含むタンパク質は、グルコセレブロシダーゼ(GCB)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)、ヘモグロビン、チオレドキシン、カルシウムおよびインテグリン結合タンパク質1(CIB1)、β−ラクトグロブリンB、β−ラクトグロブリンAB、血清アルブミン、抗体(例えば、ヒト抗体、例えば、IgA(例えば、二量体IgA)、IgG(例えば、IgG2)、およびIgM;組換えヒト抗体)、抗体フラグメント(例えば、Fab’フラグメント、F(ab’)
2フラグメント、単鎖Fvフラグメント(scFv))、(例えば、第3の重鎖定常ドメイン(例えば、EU/OUナンバリングにおける442位);モノクローナル抗体MN−14(高親和性抗癌胎児性抗原(CEA)mab)中に)システイン残基が導入されるように(例えば、抗体または抗体フラグメントを、例えば、99mTcで臨床画像に標識することができるように)操作された抗体および抗体フラグメント(例えば、Fab’(例えば、モノクローナル抗体フラグメントC46.3)およびscFv)、コア2β−1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−M(C2GnT−M)、コア2β1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−I(C2GnT−I)、血小板由来成長因子受容体−β(PDGF−β)、アデニンヌクレオチドトランスロカーゼ(ANT)、p53腫瘍抑制タンパク質、グルテンタンパク質、酸性スフィンゴミエリナーゼ(組換え酸性スフィンゴミエリナーゼ)、デスフロイルセフチオフル(DFC)、アポリポタンパク質B100(apoB)および他の低密度リポタンパク質ドメイン、アポリポタンパク質A−I変異型(例えば、アポリポタンパク質A−I(ミラノ)およびアポリポタンパク質A−I(パリ))、低酸素誘導因子−1α(HIF−1α)、フォン・ビルブラント因子(VWF)、CAAXモチーフを含むタンパク質およびペプチド模倣物(例えば、Ras)、粘液溶解物質、カルボキシペプチダーゼY、カテプシンB、カテプシンC、骨格筋Ca
2+放出チャネル/リアノジン受容体(RyR1)、核性因子κB(NF−KB)、AP−1、タンパク質−ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)、糖タンパク質1bα(GP1bα)、カルシニューリン(CaN)、フィブリン−1、CD4、S100A3(S100Eとしても公知)、イオンチャネル型グルタミン酸受容体、ヒトインターαインヒビター重鎖1、α2−抗プラスミン(α2AP)、トロンボスポンジン(糖タンパク質Gとしても公知)、ゲルソリン、ムチン、クレアチンキナーゼ(例えば、S−チオメチル修飾クレアチンキナーゼ)、第VIII因子、ホスホリパーゼD(PLD)、インスリン受容体βサブユニット、アセチルコリンエステラーゼ、プロキモシン、修飾α2−マクログロブリン(α2M)(例えば、プロテイナーゼまたはメチルアミン反応性α2M)、グルタチオンレダクターゼ(GR)、補体成分C2(例えば、2a)、補体成分C3(例えば、C3b)、補体成分4(例えば、4d)、補体因子B(例えば、Bb)、α−ラクトアルブミン、β−D−ガラクトシダーゼ、小胞体Ca
2+−ATPアーゼ、RNアーゼインヒビター、リポコルチン1(アネキシン1としても公知)、増殖細胞核抗原(PCNA)、アクチン(例えば、球状アクチン)、コエンザイムA(CoA)、アシル−CoAシンテターゼ(例えば、ブチル−CoAシンテターゼ)、3−2トランス−エノイル−CoA−イソメラーゼ前駆体、心房性ナトリウム利尿因子(ANF)感受性グアニル酸シクラーゼ、Pz−ペプチダーゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ(例えば、アシル化アルデヒドデヒドロゲナーゼ)、P−450およびNADPH−P−450レダクターゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)、6−ピルボイルテトラヒドロプテリンシンテターゼ、ルトロピン受容体、低分子量酸性ホスファターゼ、血清コリンエステラーゼ(BChE)、アドレノドキシン、ヒアルロニダーゼ、カルニチンアシルトランスフェラーゼ、インターロイキン−2(IL−2)、ホスホグリセリン酸キナーゼ、インスリン分解酵素(IDE)、シトクロムc1ヘムサブユニット、S−タンパク質、バリル−tRNAシンテターゼ(VRS)、α−アミラーゼI、筋肉AMPデアミナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、およびソマトスタチン結合タンパク質からなる群から選択される。
【0052】
好ましい実施形態では、遊離チオールを有するタンパク質はGCBである。
【0053】
別の好ましい実施形態では、遊離チオールを有するタンパク質はbFGFである。
【0054】
1つの態様では、開示は、遊離チオールを有するタンパク質を不活性ガス(例えば、N
2またはAr)と接触させて一定量の反応性種(例えば、O
2)の量を減少させる、接触する工程およびタンパク質および不活性ガスを気密性容器に導入する工程を含む、組成物を包装する方法を特徴とする。用語「反応性種」には、酸素の不完全な一電子還元によって形成された分子またはイオンが含まれる。これらの反応性種には、O
2、スーパーオキシド、過酸化物、ヒドロキシリルラジカル、および次亜塩素酸が含まれる。
【0055】
好ましい実施形態では、不活性ガスはN
2またはArであり、反応性種がO
2である。
【0056】
一定の実施形態では、遊離チオール含有タンパク質は、グルコセレブロシダーゼ(GCB)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)、ヘモグロビン、チオレドキシン、カルシウムおよびインテグリン結合タンパク質1(CIB1)、β−ラクトグロブリンB、β−ラクトグロブリンAB、血清アルブミン、抗体(例えば、ヒト抗体、例えば、IgA(例えば、二量体IgA)、IgG(例えば、IgG2)、およびIgM;組換えヒト抗体)、抗体フラグメント(例えば、Fab’フラグメント、F(ab’)
2フラグメント、単鎖Fvフラグメント(scFv))、(例えば、第3の重鎖定常ドメイン(例えば、EU/OUナンバリングにおける442位);モノクローナル抗体MN−14(高親和性抗癌胎児性抗原(CEA)mab)中に)システイン残基が導入されるように(例えば、抗体または抗体フラグメントを、例えば、99mTcで臨床画像に標識することができるように)操作された抗体および抗体フラグメント(例えば、Fab’(例えば、モノクローナル抗体フラグメントC46.3)およびscFv)、コア2β−1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−M(C2GnT−M)、コア2β1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−I(C2GnT−I)、血小板由来成長因子受容体−β(PDGF−β)、アデニンヌクレオチドトランスロカーゼ(ANT)、p53腫瘍抑制タンパク質、グルテンタンパク質、酸性スフィンゴミエリナーゼ(組換え酸性スフィンゴミエリナーゼ)、デスフロイルセフチオフル(DFC)、アポリポタンパク質B100(apoB)および他の低密度リポタンパク質ドメイン、アポリポタンパク質A−I変異型(例えば、アポリポタンパク質A−I(ミラノ)およびアポリポタンパク質A−I(パリ))、低酸素誘導因子−1α(HIF−1α)、フォン・ビルブラント因子(VWF)、CAAXモチーフを含むタンパク質およびペプチド模倣物(例えば、Ras)、粘液溶解物質、カルボキシペプチダーゼY、カテプシンB、カテプシンC、骨格筋Ca
2+放出チャネル/リアノジン受容体(RyR1)、核性因子κB(NF−KB)、AP−1、タンパク質−ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)、糖タンパク質1bα(GP1bα)、カルシニューリン(CaN)、フィブリン−1、CD4、S100A3(S100Eとしても公知)、イオンチャネル型グルタミン酸受容体、ヒトインターαインヒビター重鎖1、α2−抗プラスミン(α2AP)、トロンボスポンジン(糖タンパク質Gとしても公知)、ゲルソリン、ムチン、クレアチンキナーゼ(例えば、S−チオメチル修飾クレアチンキナーゼ)、第VIII因子、ホスホリパーゼD(PLD)、インスリン受容体βサブユニット、アセチルコリンエステラーゼ、プロキモシン、修飾α2−マクログロブリン(α2M)(例えば、プロテイナーゼまたはメチルアミン反応性α2M)、グルタチオンレダクターゼ(GR)、補体成分C2(例えば、2a)、補体成分C3(例えば、C3b)、補体成分4(例えば、4d)、補体因子B(例えば、Bb)、α−ラクトアルブミン、β−D−ガラクトシダーゼ、小胞体Ca
2+−ATPアーゼ、RNアーゼインヒビター、リポコルチン1(アネキシン1としても公知)、増殖細胞核抗原(PCNA)、アクチン(例えば、球状アクチン)、コエンザイムA(CoA)、アシル−CoAシンテターゼ(例えば、ブチル−コエンザイムAシンテターゼ)、3−2トランス−エノイル−CoA−イソメラーゼ前駆体、心房性ナトリウム利尿因子(ANF)感受性グアニル酸シクラーゼ、Pz−ペプチダーゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ(例えば、アシル化アルデヒドデヒドロゲナーゼ)、P−450およびNADPH−P−450レダクターゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)、6−ピルボイルテトラヒドロプテリンシンテターゼ、ルトロピン受容体、低分子量酸性ホスファターゼ、血清コリンエステラーゼ(BChE)、アドレノドキシン、ヒアルロニダーゼ、カルニチンアシルトランスフェラーゼ、インターロイキン−2(IL−2)、ホスホグリセリン酸キナーゼ、インスリン分解酵素(IDE)、シトクロムc1ヘムサブユニット、S−タンパク質、バリル−tRNAシンテターゼ(VRS)、α−アミラーゼI、筋肉AMPデアミナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、およびソマトスタチン結合タンパク質からなる群から選択される。
【0057】
好ましい実施形態では、遊離チオールを有するタンパク質はGCBである。
【0058】
別の好ましい実施形態では、遊離チオールを有するタンパク質はbFGFである。
【0059】
1つの態様では、開示は、本明細書中に記載の組成物(例えば、遊離チオールタンパク質(例えば、GCB)を含む組成物)を患者に投与する工程を含む、患者(例えば、遊離チオール含有タンパク質を使用した治療を必要とする患者、例えば、遊離チオールタンパク質欠損症の患者)の治療方法を特徴とする。例えば、患者に投与する薬学的組成物には、例えば、治療有効量の本明細書中に記載の組成物が含まれる。
【0060】
好ましい実施形態では、投与は、IV注入または皮下投与による。
【0061】
1つの実施形態では、遊離チオールタンパク質(例えば、GCB)を含む本明細書中に記載の組成物を治療で使用する。
【0062】
1つの実施形態では、遊離チオールタンパク質(例えば、GCB)を含む本明細書中に記載の組成物を、遊離チオール含有タンパク質を必要とする容態の治療薬の製造のために使用する(例えば、グルコセレブロシダーゼ欠損症(例えば、ゴーシェ病)の治療のための本明細書中に記載のGCB組成物の使用)。例えば、患者に投与するための薬物には、例えば、治療有効量の本明細書中に記載の組成物が含まれる。
【0063】
1つの態様では、開示は、本明細書中に記載のGCB組成物を投与する工程を含む、グルコセレブロシダーゼ欠損症を罹患した患者の治療方法を特徴とする。
【0064】
一定の実施形態では、グルコセレブロシダーゼ欠損症は、ゴーシェ病である。
【0065】
他で定義しない限り、本明細書中で使用した全ての技術用語および科学用語は、本発明に属する当業者によって一般に理解されている意味を有する。本明細書と類似または等価な方法および材料を本発明の実施または試験で使用することができるが、適切な材料および方法を以下に記載する。引用した全ての刊行物、特許出願、特許、および本明細書中で言及した他の引例は、その全体が本明細書中で参考として援用される。不一致がある場合、定義を含む本明細書を調節する。さらに、材料、方法、および実施例は、例示のみを目的とし、本発明を制限することを意図しない。
【0066】
本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明および特許請求の範囲から明らかであろう。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
遊離チオールを有するタンパク質および炭水化物を含む組成物であって、該炭水化物が、該タンパク質の安定性の維持に十分な量で存在し、該組成物のpHが7.0未満である、組成物。
(項目2)
抗酸化剤をさらに含み、該抗酸化剤および前記炭水化物が前記タンパク質の安定性の維持に十分な量で存在し、前記組成物のpHが7.0未満である、項目1に記載の組成物。
(項目3)
界面活性剤をさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目4)
前記組成物のpHが約4.5と約6.5との間である、項目1に記載の組成物。
(項目5)
前記安定性が、予め選択された条件下で、前記炭水化物を欠くことが相違点である組成物の安定性よりも少なくとも5〜80%高い、項目1に記載の組成物。
(項目6)
前記炭水化物が、前記タンパク質の安定性の増大に十分な量で存在する、項目1に記載の組成物。
(項目7)
前記炭水化物は、前記タンパク質の第1の分子上の遊離チオールが該タンパク質の第2の分子上の遊離チオールと反応して凝集体を形成するのを阻害するのに十分な量で存在する、項目1に記載の組成物。
(項目8)
前記炭水化物は、前記タンパク質の第1の分子上の遊離チオールの該タンパク質の第2の分子上の遊離チオールとの反応によって形成された凝集体の形成を、予め選択された条件下で、該炭水化物を欠く同一の組成物と比較して少なくとも5〜80%阻害するのに十分な量で存在する、項目1に記載の組成物。
(項目9)
前記炭水化物が、2〜8℃の温度の気密性容器中で6ヶ月間の保存の際、前記組成物の保存前の少なくとも85%の安定性を保持するのに十分な量で存在する、項目1に記載の組成物。
(項目10)
前記保存を暗所で行う、項目9に記載の組成物。
(項目11)
前記炭水化物が、スクロース、0.01%ポリソルベート−20、pH6.0、50mMクエン酸塩を含む凍結乾燥組成物に匹敵する安定性を有するのに十分な量で存在する、項目1に記載の組成物。
(項目12)
約1〜40%の炭水化物を含む、項目1に記載の組成物。
(項目13)
前記炭水化物がスクロースまたはトレハロースである、項目1に記載の組成物。
(項目14)
前記組成物が液体である、項目1に記載の組成物。
(項目15)
前記組成物が約10%未満のO2を含む、項目1に記載の組成物。
(項目16)
前記組成物を、前記組成物のO2の物理的除去を含む方法によって作製する、項目1に記載の組成物。
(項目17)
前記遊離チオールを含むタンパク質が、前記タンパク質の活性単位あたり、スルフヒドリル架橋を形成する2つ、3つ、またはそれを超える遊離チオール基を有し、0、2つ、4つ、またはそれを超えるチオール基を有する、項目1に記載の組成物。
(項目18)
前記遊離チオールを有するタンパク質が、グルコセレブロシダーゼ(GCB)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)、ヘモグロビン、チオレドキシン、カルシウムおよびインテグリン結合タンパク質1(CIB1)、β−ラクトグロブリンB、β−ラクトグロブリンAB、血清アルブミン、抗体、抗体フラグメント、システイン残基が導入されるように操作された抗体および抗体フラグメント、コア2β−1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−M(C2GnT−M)、コア2β1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−I(C2GnT−I)、血小板由来成長因子受容体−β(PDGF−β)、アデニンヌクレオチドトランスロカーゼ(ANT)、p53腫瘍抑制タンパク質、グルテンタンパク質、酸性スフィンゴミエリナーゼ、デスフロイルセフチオフル(DFC)、アポリポタンパク質B100(apoB)および他の低密度リポタンパク質ドメイン、アポリポタンパク質A−I変異型(variant)、低酸素誘導因子−1α(HIF−1α)、フォン・ビルブラント因子(VWF)、CAAXモチーフを含むタンパク質およびペプチド模倣物、粘液溶解物質、カルボキシペプチダーゼY、カテプシンB、カテプシンC、骨格筋Ca2+放出チャネル/リアノジン受容体(RyR1)、核性因子κB(NF−KB)、AP−1、タンパク質−ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)、糖タンパク質1bα(GP1bα)、カルシニューリン(CaN)、フィブリン−1、CD4、S100A3、イオンチャネル型グルタミン酸受容体、ヒトインターαインヒビター重鎖1、α2−抗プラスミン(α2AP)、トロンボスポンジン、ゲルソリン、ムチン、クレアチンキナーゼ、第VIII因子、ホスホリパーゼD(PLD)、インスリン受容体βサブユニット、アセチルコリンエステラーゼ、プロキモシン、修飾α2−マクログロブリン(α2M)、グルタチオンレダクターゼ(GR)、補体成分C2、補体成分C3、補体成分4、補体因子B、α−ラクトアルブミン、β−D−ガラクトシダーゼ、小胞体Ca2+−ATPアーゼ、RNアーゼインヒビター、リポコルチン1、増殖細胞核抗原(PCNA)、アクチン、コエンザイムA(CoA)、アシル−CoAシンテターゼ、3−2トランス−エノイル−CoA−イソメラーゼ前駆体、心房性ナトリウム利尿因子(ANF)感受性グアニル酸シクラーゼ、Pz−ペプチダーゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ、P−450、NADPH−P−450レダクターゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)、6−ピルボイルテトラヒドロプテリンシンテターゼ、ルトロピン受容体、低分子量酸性ホスファターゼ、血清コリンエステラーゼ(BChE)、アドレノドキシン、ヒアルロニダーゼ、カルニチンアシルトランスフェラーゼ、インターロイキン−2(IL−2)、ホスホグリセリン酸キナーゼ、インスリン分解酵素(IDE)、シトクロムc1ヘムサブユニット、S−タンパク質、バリル−tRNAシンテターゼ(VRS)、α−アミラーゼI、筋肉AMPデアミナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、およびソマトスタチン結合タンパク質からなる群から選択される、項目1に記載の組成物。
(項目19)
前記遊離チオールを有するタンパク質がGCBである、項目18に記載の組成物。
(項目20)
前記遊離チオールを有するタンパク質がbFGFである、項目18に記載の組成物。
(項目21)
GCBの液体組成物であって、該組成物はGCBおよび炭水化物を含み、該組成物のpHが7.0未満であり、該組成物を、該組成物の不活性ガスへの曝露によって生成し、該不活性ガスが、周囲雰囲気(ambient atmosphere)よりも高い濃度で存在する、組成物。
(項目22)
抗酸化剤をさらに含む、項目21に記載の組成物。
(項目23)
前記抗酸化剤が、システイン、システインHCl、またはメチオニンであり、前記炭水化物がスクロースまたはトレハロースである、項目22に記載の組成物。
(項目24)
前記抗酸化剤が、システイン、システインHCl、またはメチオニンであり、約0.001%と約10%(wt/vol)との間で存在し、前記炭水化物がスクロースまたはトレハロースであり、約1%と約40%(wt/vol)との間で存在する、項目23に記載の組成物。
(項目25)
前記組成物のpHが、約4.5と約6.5との間である、項目21に記載の組成物。
(項目26)
界面活性剤をさらに含む、項目21に記載の組成物。
(項目27)
前記界面活性剤がポロクサマー188である、項目26に記載の組成物。
(項目28)
GCBの液体組成物であって、該組成物がGCBおよび炭水化物を含み、該組成物のpHが約0と約7との間であり、該炭水化物が、該pHで該GCBの生化学的完全性および生物活性の性質を維持するのに十分な量で存在する、GCBの液体組成物。
(項目29)
前記pHが約5.0〜約6.0の範囲である、項目28に記載の組成物。
(項目30)
前記炭水化物がスクロースまたはトレハロースである、項目28に記載の組成物。
(項目31)
前記炭水化物がスクロースまたはトレハロースであり、約1%と約40%(wt/vol)との間で存在する、項目30に記載の組成物。
(項目32)
GCB、抗酸化剤、炭水化物を含むGCBの液体組成物であって、該組成物のpHが4.5〜6.5であり、該組成物が該組成物の不活性ガスへの曝露によって生成される、GCBの液体組成物。
(項目33)
約pH5.5〜6.0で約0.1〜40mg/ml GCB、約0.001〜10%システイン、約1〜40%スクロースを含み、溶存酸素レベルが約10%未満である、項目32に記載の液体組成物。
(項目34)
界面活性剤をさらに含む、項目32に記載の組成物。
(項目35)
前記界面活性剤がポロクサマー188である、項目34に記載の組成物。
(項目36)
タンパク質成分およびヘッドスペースを含む気密性容器であって、該タンパク質成分が遊離チオールを有するタンパク質であり、該ヘッドスペースは少なくとも90%(vol/vol)の不活性ガスである、気密性容器。
(項目37)
前記容器が、予め充填されたシリンジ、バイアル、またはアンプルである、項目36に記載の気密性容器。
(項目38)
前記予め充填されたシリンジが針無しシリンジである、項目37に記載の気密性容器。
(項目39)
前記遊離チオールを有するタンパク質が、グルコセレブロシダーゼ(GCB)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)、ヘモグロビン、チオレドキシン、カルシウムおよびインテグリン結合タンパク質1(CIB1)、β−ラクトグロブリンB、β−ラクトグロブリンAB、血清アルブミン、抗体、抗体フラグメント、システイン残基が導入されるように操作された抗体および抗体フラグメント、コア2β−1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−M(C2GnT−M)、コア2β1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−I(C2GnT−I)、血小板由来成長因子受容体−β(PDGF−β)、アデニンヌクレオチドトランスロカーゼ(ANT)、p53腫瘍抑制タンパク質、グルテンタンパク質、酸性スフィンゴミエリナーゼ、デスフロイルセフチオフル(DFC)、アポリポタンパク質B100(apoB)および他の低密度リポタンパク質ドメイン、アポリポタンパク質A−I変異型、低酸素誘導因子−1α(HIF−1α)、フォン・ビルブラント因子(VWF)、CAAXモチーフを含むタンパク質およびペプチド模倣物、粘液溶解物質、カルボキシペプチダーゼY、カテプシンB、カテプシンC、骨格筋Ca2+放出チャネル/リアノジン受容体(RyR1)、核性因子κB(NF−KB)、AP−1、タンパク質−ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)、糖タンパク質1bα(GP1bα)、カルシニューリン(CaN)、フィブリン−1、CD4、S100A3、イオンチャネル型グルタミン酸受容体、ヒトインターαインヒビター重鎖1、α2−抗プラスミン(α2AP)、トロンボスポンジン、ゲルソリン、ムチン、クレアチンキナーゼ、第VIII因子、ホスホリパーゼD(PLD)、インスリン受容体βサブユニット、アセチルコリンエステラーゼ、プロキモシン、修飾α2−マクログロブリン(α2M)、グルタチオンレダクターゼ(GR)、補体成分C2、補体成分C3、補体成分4、補体因子B、α−ラクトアルブミン、β−D−ガラクトシダーゼ、小胞体Ca2+−ATPアーゼ、RNアーゼインヒビター、リポコルチン1、増殖細胞核抗原(PCNA)、アクチン、コエンザイムA(CoA)、アシル−CoAシンテターゼ、3−2トランス−エノイル−CoA−イソメラーゼ前駆体、心房性ナトリウム利尿因子(ANF)感受性グアニル酸シクラーゼ、Pz−ペプチダーゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ、P−450、NADPH−P−450レダクターゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)、6−ピルボイルテトラヒドロプテリンシンテターゼ、ルトロピン受容体、低分子量酸性ホスファターゼ、血清コリンエステラーゼ(BChE)、アドレノドキシン、ヒアルロニダーゼ、カルニチンアシルトランスフェラーゼ、インターロイキン−2(IL−2)、ホスホグリセリン酸キナーゼ、インスリン分解酵素(IDE)、シトクロムc1ヘムサブユニット、S−タンパク質、バリル−tRNAシンテターゼ(VRS)、α−アミラーゼI、筋肉AMPデアミナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、およびソマトスタチン結合タンパク質からなる群から選択される、項目36に記載の気密性容器。
(項目40)
前記遊離チオールを有するタンパク質がGCBである、項目39に記載の気密性容器。
(項目41)
前記遊離チオールを有するタンパク質がbFGFである、項目39に記載の気密性容器。
(項目42)
項目1に記載の組成物を包装する方法であって、
遊離チオールを有するタンパク質を不活性ガスと接触させて反応性種の量を減少させる工程、および
該タンパク質および該不活性ガスを気密性容器に導入する工程、
を含む、方法。
(項目43)
前記不活性ガスがN2またはArであり、前記反応性種がO2である、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記遊離チオールを有するタンパク質が、グルコセレブロシダーゼ(GCB)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、酸性線維芽細胞成長因子(aFGF)、ヘモグロビン、チオレドキシン、カルシウムおよびインテグリン結合タンパク質1(CIB1)、β−ラクトグロブリンB、β−ラクトグロブリンAB、血清アルブミン、抗体、抗体フラグメント、システイン残基が導入されるように操作された抗体および抗体フラグメント、コア2β−1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−M(C2GnT−M)、コア2β1,6−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−I(C2GnT−I)、血小板由来成長因子受容体−β(PDGF−β)、アデニンヌクレオチドトランスロカーゼ(ANT)、p53腫瘍抑制タンパク質、グルテンタンパク質、酸性スフィンゴミエリナーゼ、デスフロイルセフチオフル(DFC)、アポリポタンパク質B100(apoB)および他の低密度リポタンパク質ドメイン、アポリポタンパク質A−I変異型、低酸素誘導因子−1α(HIF−1α)、フォン・ビルブラント因子(VWF)、CAAXモチーフを含むタンパク質およびペプチド模倣物、粘液溶解物質、カルボキシペプチダーゼY、カテプシンB、カテプシンC、骨格筋Ca2+放出チャネル/リアノジン受容体(RyR1)、核性因子κB(NF−KB)、AP−1、タンパク質−ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)、糖タンパク質1bα(GP1bα)、カルシニューリン(CaN)、フィブリン−1、CD4、S100A3、イオンチャネル型グルタミン酸受容体、ヒトインターαインヒビター重鎖1、α2−抗プラスミン(α2AP)、トロンボスポンジン、ゲルソリン、ムチン、クレアチンキナーゼ、第VIII因子、ホスホリパーゼD(PLD)、インスリン受容体βサブユニット、アセチルコリンエステラーゼ、プロキモシン、修飾α2−マクログロブリン(α2M)、グルタチオンレダクターゼ(GR)、補体成分C2、補体成分C3、補体成分4、補体因子B、α−ラクトアルブミン、β−D−ガラクトシダーゼ、小胞体Ca2+−ATPアーゼ、RNアーゼインヒビター、リポコルチン1、増殖細胞核抗原(PCNA)、アクチン、コエンザイムA(CoA)、アシル−CoAシンテターゼ、3−2トランス−エノイル−CoA−イソメラーゼ前駆体、心房性ナトリウム利尿因子(ANF)感受性グアニル酸シクラーゼ、Pz−ペプチダーゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ、P−450、NADPH−P−450レダクターゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)、6−ピルボイルテトラヒドロプテリンシンテターゼ、ルトロピン受容体、低分子量酸性ホスファターゼ、血清コリンエステラーゼ(BChE)、アドレノドキシン、ヒアルロニダーゼ、カルニチンアシルトランスフェラーゼ、インターロイキン−2(IL−2)、ホスホグリセリン酸キナーゼ、インスリン分解酵素(IDE)、シトクロムc1ヘムサブユニット、S−タンパク質、バリル−tRNAシンテターゼ(VRS)、α−アミラーゼI、筋肉AMPデアミナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、およびソマトスタチン結合タンパク質からなる群から選択される、項目42に記載の方法。
(項目45)
前記遊離チオールを有するタンパク質がGCBである、項目44に記載の方法。
(項目46)
前記遊離チオールを有するタンパク質がbFGFである、項目44に記載の方法。
(項目47)
項目1に記載の組成物を患者に投与する工程を含む、患者の治療方法。
(項目48)
前記投与が、IV注入または皮下投与による、項目47に記載の方法。
(項目49)
項目21に記載の組成物を患者に投与する工程を含む、グルコセレブロシダーゼ欠損症を有する患者の治療方法。
(項目50)
前記グルコセレブロシダーゼ欠損症がゴーシェ病である、項目49に記載の方法。