特許第5795451号(P5795451)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5795451異なる優先順位のグループに配列されたセルの測定
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5795451
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】異なる優先順位のグループに配列されたセルの測定
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/00 20090101AFI20150928BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20150928BHJP
【FI】
   H04W36/00 110
   H04W48/16
【請求項の数】30
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2015-504650(P2015-504650)
(86)(22)【出願日】2013年4月1日
(65)【公表番号】特表2015-514377(P2015-514377A)
(43)【公表日】2015年5月18日
(86)【国際出願番号】US2013034776
(87)【国際公開番号】WO2013154853
(87)【国際公開日】20131017
【審査請求日】2015年2月19日
(31)【優先権主張番号】13/442,629
(32)【優先日】2012年4月9日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】スリニバサン、シブラトナ・ジリ
(72)【発明者】
【氏名】バータッチャージー、スプラティク
(72)【発明者】
【氏名】バニスター、ブライアン・クラーク
(72)【発明者】
【氏名】バーワナニ、ウダヤン・ムルリ
【審査官】 遠山 敬彦
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−537478(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02360965(EP,A1)
【文献】 特開2008−236727(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0047958(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザエンティティが、測定を行うべき複数のセルのグループを決定することと、ここで、各グループは、少なくとも1つのセルを含み、前記複数のセルのグループは、異なる優先順位を有する、
測定を行うべきセルの総数を決定することと、
より高い優先順位のセルのグループがより短い測定インターバルを有する状態で、前記複数のセルのグループの各々の測定インターバルを決定することと、
セルのグループの各々の前記測定インターバルに基づいて前記複数のセルのグループの測定を行うことと、
どのセルがどのグループ内にあるかを、前記測定に基づいてアップデートすることと、
前記測定を行うべきセルの総数、または利用可能な測定時間、あるいは両方に基づいて、セルのグループの数を決定することと
を備える方法。
【請求項2】
前記複数のセルのグループは、最も高い優先順位のセルのグループが最も短い測定インターバルを有し、最も低い優先順位のセルのグループが最も長い測定インターバルを有する状態で、異なる測定インターバルを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
セルのグループの各々の前記測定インターバルは、設定可能であり、前記セルのグループのための複数の可能な測定インターバルから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のセルのグループの各々の前記測定インターバルを前記決定することは、前記測定を行うべきセルの総数、または前記利用可能な測定時間、またはセルのグループの数、あるいはそれらの組み合わせに基づいて、セルのグループの各々について前記測定インターバルを決定することを備える、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記測定を行うべきセルの総数、または前記利用可能な測定時間、または前記セルのグループの各々の測定インターバル、あるいはそれらの組み合わせに基づいて、前記複数のセルのグループの各々内の前記セルの数を決定することをさらに備える、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のセルのグループを前記決定することは、複数のセルのセットに基づいて前記複数のセルのグループを決定することを備え、各セットは、少なくとも1つのセルを含み、前記セットに加入および離脱するセルの条件に関連付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のセルのグループの各々は、前記複数のセルのセットのうちの1つに対応する、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のセルのセットは、受信信号強度が少なくとも1つの条件を満たす第1のセルのセットを含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のセルのセットは、受信信号強度が、前記第1のセルのセットに含まれるための前記少なくとも1つの条件を満たさない、第2のセルのセットを含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のセルのセットは、前記ユーザエンティティによって検出されたが前記ユーザエンティティによって未だ測定されていない第3のセルのセットを含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
各セットは、可変数のセルを含み、前記複数のセット内のセルの総数は、セルの所定の最大数に制限される、請求項に記載の方法。
【請求項12】
各セット内のセルの数は、次に低い優先順位のセット内のセルの数以下である、請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のセルのグループを前記決定することは、
ソートされた各セット内の前記少なくとも1つのセルが、最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のセルのセットの各々をソートすることと、
前記複数のソートされたセルのセットが、リスト内で最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のソートされたセルのセットを有するセルの前記リストを形成することと、
前記複数のセルのグループを前記セルのリストに基づいて形成することと
を備える、請求項に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のセルのグループを前記決定することは、
最も高い優先順位から最も低い優先順位に複数のセルをソートすることと、
最も高い優先順位のグループから開始して一度につき1グループを形成するように、前記ソートされた複数のセルに基づいて、前記複数のセルのグループを形成することと、
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
測定のために、セルのグループの各々内の各セルを、前記セルのグループの前記測定インターバル内に少なくとも一度、スケジューリングすることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
所定の量未満の基準信号を有するサブフレームではなく、少なくとも前記所定の量の基準信号を有するサブフレームにおいて、前記複数のセルのグループを、測定のためにスケジューリングすることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記ユーザエンティティが不連続受信モードで動作する場合に、不連続受信サイクルの各々で、前記複数のセルのグループの中で最も高い優先順位のセルのグループを、測定のためにスケジューリングすることと、
前記ユーザエンティティが前記不連続受信モードで動作する場合に、不連続受信サイクルの各々でよりも低い頻度で、前記複数のセルのグループの中の残りのセルのグループの各々を、測定のためにスケジューリングすることと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザエンティティによって測定を行うべき複数のセルのグループを決定するための手段と、ここで、各グループは、少なくとも1つのセルを含み、前記複数のセルのグループは、異なる優先順位を有する、
測定を行うべきセルの総数を決定するための手段と、
より高い優先順位のセルのグループがより短い測定インターバルを有する状態で、前記複数のセルのグループの各々の測定インターバルを決定するための手段と、
セルのグループの各々についての前記測定インターバルに基づいて、前記複数のセルのグループについて測定を行うための手段と、
どのセルがどのグループ内にあるかを、前記測定に基づいてアップデートするための手段と
前記測定を行うべきセルの総数、または、利用可能な測定時間、あるいは両方に基づいて、セルのグループの数を決定するための手段と
を備える、装置。
【請求項19】
前記複数のセルのグループは、最も高い優先順位のセルのグループが最も短い測定インターバルを有し、最も低い優先順位のセルのグループが最も長い測定インターバルを有する状態で、異なる測定インターバルを有する、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記測定を行うべきセルの総数、または前記利用可能な測定時間、またはセルのグループの各々の前記測定インターバル、あるいはそれらの組み合わせに基づいて、前記複数のセルのグループの各々における前記セルの数を決定するための手段をさらに備える、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記複数のセルのグループを前記決定するための手段は、複数のセルのセットに基づいて前記複数のセルのグループを決定するための手段を備え、各セットは、少なくとも1つのセルを含み、前記セットに加入および離脱するセルの条件に関連付けられる、請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記複数のセルのグループを前記決定するための手段は、
ソートされた各セット内の前記少なくとも1つのセルが、最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のセルのセットの各々をソートするための手段と、
前記複数のソートされたセルのセットが、リスト内で最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のソートされたセルのセットを有するセルの前記リストを形成するための手段と、
前記セルのリストに基づいて、前記複数のセルのグループを形成するための手段と
を備える、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記複数のセルのグループを前記決定するための手段は、
最も高い優先順位から最も低い優先順位に複数のセルをソートするための手段と、
最も高い優先順位のグループから開始して一度に1グループを形成するように、前記ソートされた複数のセルに基づいて、前記複数のセルのグループを形成するための手段と
を備える、請求項18に記載の装置。
【請求項24】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザエンティティにより測定を行うべき複数のセルのグループを決定することと、ここで、各グループは、少なくとも1つのセルを含み、前記複数のセルのグループは、異なる優先順位を有する、
測定を行うべきセルの総数を決定することと、
より高い優先順位のセルのグループがより短い測定インターバルを有する状態で、前記複数のセルのグループの各々の測定インターバルを決定することと、
セルのグループの各々についての前記測定インターバルに基づいて、前記複数のセルのグループについて測定を行うことと、
どのセルがどのグループ内にあるかを、前記測定に基づいてアップデートすることと
前記測定を行うべきセルの総数、または利用可能な測定時間、あるいは両方に基づいて、セルのグループの数を決定することと
を行うように構成された回路
を備える、装置。
【請求項25】
前記複数のセルのグループは、最も高い優先順位のセルのグループが最も短い測定インターバルを有し、最も低い優先順位のセルのグループが最も長い測定インターバルを有する状態で、異なる測定インターバルを有する、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記回路は、前記測定を行うべきセルの総数、または利用可能な測定時間、または前記セルのグループの各々の測定インターバル、あるいはそれらの組み合わせに基づいて、前記複数のセルのグループの各々における前記セルの数を決定するように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記回路は、複数のセルのセットに基づいて、前記複数のセルのグループを決定するように構成され、各セットは、少なくとも1つのセルを含み、前記セットに加入および離脱するセルの条件に関連付けられる、請求項24に記載の装置。
【請求項28】
前記回路は、
各々のソートされたセット内の前記少なくとも1つのセルが、最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のセルのセットの各々をソートすることと、
前記複数のソートされたセルのセットが、リスト内で最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のソートされたセルのセットを有するセルの前記リストを形成することと、
前記セルのリストに基づいて前記複数のセルのグループを形成することと
を行うように構成される、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記回路は、
最も高い優先順位から最も低い優先順位に複数のセルをソートすることと、
最も高い優先順位のグループから開始して一度に1グループを形成するように、前記ソートされた複数のセルに基づいて、前記複数のセルのグループを形成することと
を行うように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項30】
ンピュータ可読記憶体であって
なくとも1つのコンピュータに、ユーザエンティティにより測定を行うべき複数のセルのグループを決定させるためのコードと、ここで、各グループは、少なくとも1つのセルを含み、前記複数のセルのグループは、異なる優先順位を有する、
前記少なくとも1つのコンピュータに、測定を行うべきセルの総数を決定させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、より高い優先順位セルのグループがより短い測定インターバルを有する状態で、前記複数のセルのグループの各々の測定インターバルを決定させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、セルのグループの各々の前記測定インターバルに基づいて、前記複数のセルのグループについて測定を行わせるためのコードと
前記少なくとも1つのコンピュータに、どのセルがどのグループ内にあるかを、前記測定に基づいてアップデートさせるためのコードと
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記測定を行うべきセルの総数、または利用可能な測定時間、あるいは両方に基づいて、セルのグループの数を決定させるためのコードと
を備える、コンピュータ可読記憶媒体
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は一般に通信に関し、より詳細には、ワイヤレス通信ネットワークにおいてセルの測定を行うための技法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] ワイヤレス通信ネットワークは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャスト、等、様々な通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらワイヤレスネットワークは、利用可能なネットワークリソースを共有することによって多数のユーザをサポートすることができる多元接続ネットワークでありうる。このような多元接続ネットワークの例には、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、および単一キャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワークが含まれる。
【0003】
[0003] ワイヤレス通信ネットワークは、多くのユーザエンティティのための通信をサポートすることができる多くのセルを含みうる。セルは、その単語が使用される文脈に依存して、基地局またはその基地局のカバレッジエリアを指しうる。ユーザエンティティは、サービングセルと通信し、隣接セルのカバレッジ内またはその近くに存在しうる。ユーザエンティティは、サービングセルよりも優れたセルが存在するか否かを判定するために、サービングセルおよび隣接セルの測定を周期的に行いうる。これは、例えば、ユーザエンティティがモバイルであり、ワイヤレスネットワークを動き回るケースに当てはまる。測定結果によって示されるように、より優れたセルが見つかると、ユーザエンティティは、現在のサービングセルから、次に新しいサービングセルとなるであろうより優れたサービングセルにハンドオーバされうる。
【0004】
[0004] セル測定は、ユーザエンティティおよびワイヤレスネットワークに優れた性能を確保にするために重要である。しかしながら、セル測定は、ユーザエンティティにおいて、貴重なリソース(例えば、処理リソースおよびバッテリ電力)を消費する。したがって、セルの測定を効率的な方法で行う技法が当技術分野において必要である。
【発明の概要】
【0005】
[0005] ワイヤレスネットワークにおいてセルの測定を効率的に行う技術が本明細書で開示される。ある態様において、測定されるべき複数のセルは、異なる優先順位を有するグループへと配列されうる。最も高い優先順位を有するグループは、より正確な測定結果を取得するために、より頻繁に、および/または、より多くのフィルタリングを用いて(with more filtering)測定されうるより強いセルを含みうる。徐々に低くなる優先順位を有するグループ(groups with progressively lower priorities)は、測定オーバーヘッドを低減させるために、より低い頻度で、および/または、より少ないフィルタリングを用いて測定されうる徐々に弱くなるセルを含みうる。
【0006】
[0006] 一設計において、ユーザエンティティは、測定を行うべき複数のセルのグループ(a plurality of groups of cells)を決定しうる。各グループは、少なくとも1つのセルを含み、複数のグループは、異なる優先順位を有しうる。ユーザエンティティは、複数のグループの各々について測定インターバルを決定し得、より高い優先順位のグループがより短い測定インターバルを有する。ユーザエンティティは、測定のために、各グループ内の各セルを、そのグループの測定インターバル内に少なくとも一度(例えば、一度だけ)、スケジューリングしうる。ユーザエンティティは、各グループの測定インターバルに基づいて、複数のセルのグループについて測定を行いうる。
【0007】
[0007] ユーザエンティティは、セルのグループの数、または各グループ内のセルの数、または各グループの測定インターバル、および/または、ある他のパラメータを、測定すべきセルの総数、利用可能な測定時間、各セルの測定持続時間、等のような1つ以上の入力に基づいて決定しうる。一設計において、複数のグループは、異なる測定インターバルを有しうる。一設計において、各グループの測定インターバルは、設定可能であり、そのグループの複数の可能な測定インターバルから選択されうる。
【0008】
[0008] 一設計において、ユーザエンティティは、複数のセルのセット(a plurality of sets of cells)を維持しうる。各セットは、少なくとも1つのセルを含み、セルがそのセットに加入するおよびそのセットから離脱する条件(conditions for cells entering and leaving the set)に関連付けられうる。一設計において、ユーザエンティティは、複数のセルのセットに基づいて、複数のセルのグループを決定しうる。一設計において、セルのグループの各々(each group of cells)は、1つのセルのセット(one set of cells)に対応しうる。別の設計において、セルのグループの各々は、1つ以上のセルのセット(one or more sets of cells)のすべてまたは一部を含みうる。さらに別の設計において、ユーザエンティティは、測定すべき複数のセルを優先順位付けすることで、複数のセルのセットを維持することなく、複数のセルのグループを決定しうる。ユーザエンティティはまた、複数のセルのグループを他の方法で決定しうる。
【0009】
[0009] 本開示の様々な態様および特徴が以下でさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、ワイヤレス通信ネットワークを示す。
図2図2は、UEによって維持される4つのセルのセット(four sets of cells)についての状態図を示す。
図3A図3Aは、加入条件(entering condition)の例示的なプロットを示す。
図3B図3Bは、離脱条件(leaving condition)の例示的なプロットを示す。
図4図4は、セル測定を行うためのプロセスを示す。
図5図5は、セル測定を行うためのタイミング図を示す。
図6図6は、測定のためにスケジューリングすべきセルのグループの形成を示す。
図7A図7Aは、異なる数のセルについてセル測定をスケジューリングする3つの例のうちの1つを示す。
図7B図7Bは、異なる数のセルについてセル測定をスケジューリングする3つの例のうちの1つを示す。
図7C図7Cは、異なる数のセルについてセル測定をスケジューリングする3つの例のうちの1つを示す。
図8A図8Aは、異なる数のセルについて1つのスケジューリング期間にセル測定をスケジューリングする3つの例のうちの1つを示す。
図8B図8Bは、異なる数のセルについて1つのスケジューリング期間にセル測定をスケジューリングする3つの例のうちの1つを示す。
図8C図8Cは、異なる数のセルについて1つのスケジューリング期間にセル測定をスケジューリングする3つの例のうちの1つを示す。
図9図9は、セル測定を行うためのプロセスを示す。
図10図10は、セル測定を行うための装置を示す。
【詳細な説明】
【0011】
[0021] 本明細書で説明される技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAのような様々なワイヤレス通信ネットワークおよび他のネットワークに使用されうる。「ネットワーク」および「システム」という用語は、交換して使用されることが多い。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)(Universal Terrestrial Radio Access)、cdma2000、等の無線技術を実現しうる。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))と、CDMAの他の変形とを含む。cdma2000は、IS−2000、IS−95、およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、移動通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))のような無線技術を実現しうる。OFDMAネットワークは、次世代UTRA(E−UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、フラッシュOFDM(登録商標)(Flash−OFDM)等の無線技術を実現しうる。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサル・モバイル通信システム(UMTS)の一部である。3GPPロングタームエボリューション(LTE)およびLTEアドバンスド(LTE−A)は、ダウンリンクではOFDMAを、アップリンクではSC−FDMAを用いるE−UTRAを使用するUMTSの新リリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LET−A、およびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)」という名称の団体からの文書で説明されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)」という名称の団体からの文書で説明される。本明細書で説明される技法は、上述されたワイヤレスネットワークおよび無線技術、ならびに、別のワイヤレスネットワークおよび無線技術に使用されうる。明瞭さのために、これら技法の特定の態様は、LTEに関して以下に記述され、LTE用語が以下の説明の大部分で使用されうる。
【0012】
[0022] 図1は、LTEネットワークまたはある他のネットワークでありうるワイヤレス通信ネットワーク100を示す。ワイヤレスネットワーク100は、多くの発展型ノードB(eNB)110および他のネットワークエンティティを含みうる。eNBは、ユーザ機器(UE)と通信するエンティティであり、基地局、ノードB、アクセスポイント、等とも呼ばれうる。各eNB 110は、特定の地理的エリアに対して通信カバレッジを提供し、このカバレッジエリア内に位置するUEのための通信をサポートしうる。ネットワーク容量を改善するために、eNBのカバレッジエリア全体は、多数の(例えば、3つの)より小さいエリアへと分割されうる。より小さいエリアの各々は、それぞれのeNBサブシステムによってサービングされうる。3GPPにおいて、「セル」という用語は、eNBのカバレッジエリア、および/または、このカバレッジエリアにサービングするeNBサブシステムを指しうる。3GPPにおいて、「セクタ」または「セル−セクタ」という用語は、基地局のカバレッジエリア、および/または、このカバレッジエリアにサービングする基地局サブシステムを指しうる。明瞭さのために、「セル」の3GPP概念が以下の説明で使用される。
【0013】
[0023] UE 120はワイヤレスネットワーク全体に分散しており、各UEは固定またはモバイルでありうる。UEは、モバイル局、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局、等とも呼ばれうる。UEは、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、スマートフォン、タブレット、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、ネットブック、スマートブック、等でありうる。UEは、ダウンリンクおよびアップリンクを介してセルと通信しうる。ダウンリンク(すなわち順方向リンク)は、セルからUEへの通信リンクを指し、アップリンク(すなわち逆方向リンク)は、UEからセルへの通信リンクを指す。図1において、両矢印の実線は、UEとセルとの間のアクティブ通信を示す。片矢印の点線は、UEによる、セルからのダウンリンク信号(例えば、同期信号および/または基準信号)の受信を示す。
【0014】
[0024] ワイヤレスネットワーク100は、多くのセルを含みうる。UEは、いかなる瞬間でも、多くのセルのカバレッジ内に存在しうる。これらセルのうちの1つが、UEにサービングするために選択され、サービングセルと呼ばれうる。
【0015】
[0025] UEは、周期的に測定し、UEによって識別された上位N個の隣接セルを報告することが要求されうる。ここで、Nは、6、8、またはある他の値に等しい可能性がある。動的に変化する環境(例えば、UEの可動性により)では、動的な方法で、新しいセルが現れ、既存のセルが次第に消え去りうる。結果として、UEは、UEが上位N個のセルを報告できることを確実にするために、N個よりもかなり多くのセルを測定する必要がありうる。しばらく前に(some time back)セルが検出されていないか弱すぎたことにより、セルがUEによって測定されなかった場合、そのセルは、その強度が増し上位N個のセルの一部となるべきである場合でも、検出されない可能性がある。上位N個のセルについての最新の測定結果を確保するために多数のセルを測定することは、UEにおいて多量の処理およびバッテリリソースを要求し、それは、いくつかのUE実現では利用不可能でありうる。
【0016】
[0026] ある態様において、測定されるべき複数のセルは、異なる優先順位を有する多数のセットへと配列されうる。一設計において、複数のセルは、それらの受信信号強度および/または他の基準に基づいて配列されうる。最も高い優先順位のセットは、より正確な測定結果を取得するために、より頻繁に、および/または、より多くのフィルタリングを用いて測定されうる最も強いセルを含みうる。徐々に低くなる優先順位のセットは、処理およびバッテリリソースを低減させるために、より低い頻度で、および/または、より少ないフィルタリングを用いて測定されうる徐々に弱くなるセルを含みうる。
【0017】
[0027] セットベースのセル測定スキームは、特定の利点を提供しうる。第1に、このスキームは、ことによると処理要件を大幅に増加させることなく、比較的多くの数のセルの測定を可能にしうる。第2に、このスキームは、より低い優先順位のセット内の弱いセルが、より高い優先順位のセットに遷移し、これにより、より頻繁にかつより正確に測定される機会を提供しうる。第3に、このスキームは、セル検出を改善し、より優れたハンドオーバ決定を提供しうる。測定されることができるセルの数が、報告されるべきセルの数よりもかなり多い場合、隣接セル検出の誤警報確率(a false alarm probability)は、増加しうる(すなわち、誤警報要件が緩和されうる)。これは、たとえ、より多くのスプリアスセル(spurious cells)が1つ以上のセットに含まれ、測定のためにスケジューリングされるということを犠牲にしても、より高い確率でより弱いセルを検出することに帰着しうる。ゆえに、セル検出およびセル測定を改善するために、より多くのセルを測定する能力が活用され、これは、より優れたハンドオフ決定に導きうる。このスキームはまた、他の利点を提供しうる。このスキームは、UEにおいて処理要件を大幅に増加させることなくいつでもモバイル環境においてN個よりも著しく多くのセルを動的に追跡するためのフレームワークを提供しうる。
【0018】
[0028] 一般に、任意の数のセルのセットが定義されうる。明瞭さのために、以下の説明の大半は、4つのセルのセットが定義され、表1にリストされる特定の設計についてのものである。
【表1】
【0019】
[0029] 一般に、セルは、様々な基準に基づいてセットへと配列されうる。一設計において、セルは、LTEにおいて基準信号受信電力(reference signal received power)(RSRP)によって与えられうる受信信号強度に基づいて配列されうる。別の設計において、セルは、LTEにおいて基準信号受信品質(reference signal received quality)(RSRQ)によって与えられうる受信信号品質に基づいて配列されうる。セルはまた、他の基準に基づいてセットに配列されうる。
【0020】
[0030] 図2は、UEについて、表1内の4つのセルのセットについての状態図200の設計を示す。一設計において、ASETは、UEのためのサービングセルだけを含み、ASET内のセルの数は、NASET=1として与えられうる。サービングセルは、サービングセルからのダウンリング信号を復調するためのチャネル推定の一部として継続的に測定されうる。
【0021】
[0031] VASETは、十分に強いRSRPを有するセルを含み、それは、以下で説明されるような特定のイベント閾値に基づいて定量化されうる。VASET内のセルは、UEのハンドオーバのための最有力候補(prime candidates)でありえ、ゆえに、より頻繁に、および/または、より長い持続時間にわたって測定されうる。一設計において、VASETは、NVASETと表されうる可変数のセル(a variable number of cells)を含みうる。
【0022】
[0032] CSETは、測定されたが、VASETに含まれるほど強くないセルを含みうる。CSET内のセルは、ハンドオーバのためのイベントをトリガしていない。一設計において、CSETは、NCSETと表されうる可変数のセルを含みうる。
【0023】
[0033] DSETは、UEによって検出されているが、RSRPが未だ測定されていないセルを含みうる。新たに検出されたセルは、DSET内に配置され、続いて測定のためにスケジューリングされうる。一設計において、DSETは、NDSETと表されうる可変数のセルを含みうる。
【0024】
[0034] 一般に、各セットは、任意の数のセルを含み、一定数または可変数のセルを含みうる。上述された一設計において、VASET、CSET、およびDSETは各々、可変数のセルを含みうる。一設計において、徐々に高くなる優先順位のセットは、徐々に少数となるセルを含み(すなわち、徐々に小さくなる濃度(progressively smaller cardinality)を有し)、それは、次のように表される:
ASET≦NVASET≦NCSET≦NDSET 式(1)
[0035] 式(1)の設計は、所与の量の処理リソースでより多くのセルが測定されることを可能にしうる。一設計において、すべてのセット内のセルの総数は、以下のとおり、NMAXに制限されうる:
ASET+VASET+CSET+DSET≦NMAX 式(2)
ここで、NMAXは、10、15、20、または他の値に等しい可能性がある。式(2)の設計は、セル測定に必要な処理リソースの量に上界を配置し(place an upper bound)うる。
【0025】
[0036] 一般に、各セットは、任意の基準に基づいて選択されうるセルを含みうる。一設計において、セルは、受信信号強度またはRSRPに基づいて、各セットに対して選択されうる。一設計において、最も高い優先順位のセットから最も低い優先順位のセットに(from the highest to lowest priority sets)移動すると、セットのサイズは、一般に増加し、セット内のセルのRSRPは、一般に減少する。
【0026】
[0037] 図2はまた、一設計にしたがった、4つのセルのセット間の例示的な遷移を示す。UEは、特定の条件/基準が満たされた場合に、ASET内の現在のサービングセルからVASET内の新しいサービングセルへのハンドオーバを実行しうる。次に、現在のサービングセルは、ASETからVASETに遷移し、新しいサービングセルは、VASETからASETに遷移しうる。
【0027】
[0038] 新たに検出されたセルは、DSET内に配置されうる。DSET内のセルは、RSRPがこれらのセルについて測定されると、CSETに遷移しうる。CSET内のセルは、以下で説明されるように、特定の「加入(entering)」条件が満たされると、VASETに遷移しうる。VASET内のセルは、同様に以下で説明されるように、特定の「離脱(leaving)」条件が満たされると、CSETに遷移し戻りうる。CSETおよび/またはDSET内のセルは、特定の「離脱」条件が満たされると、取り除かれうる。
【0028】
[0039] 異なるセルのセット(different sets of cells)間で遷移する条件は、遷移条件と呼ばれうる。遷移条件は、様々な方法で定義されうる。一設計において、遷移条件は、以下のイベントのうちの1つ以上に基づいて定義されうる:
・イベントA1:サービングセルが閾値よりも優れたものになる
・イベントA2:サービングセルが閾値よりも劣ったものになる
・イベントA3:隣接セルがサービングセルよりもオフセット分(by an offset)優れたものになる
・イベントA4:隣接セルが閾値よりも優れたものになる
・イベントA5:サービングセルが、第1の閾値よりも劣ったものになり、隣接セルが第2の閾値よりも優れたものになる。
【0029】
[0040] 他のイベントもまた、セルのセット間の遷移について定義され、使用されうる。各イベントは、加入条件および離脱条件(an entering condition and a leaving condition)に関連付けられうる。一設計において、イベントA1〜A5についての加入条件は、イベントA1〜A5についての加入基準(entering criteria)に基づいて定義され、それらは、以下のように定義されうる:
・A1−1:イベントA1についてのこの加入基準は、サービングセルのRSRPがRSRPレベルThreshA1+HysA1を上回る場合に発生し、ここで、ThreshA1は、閾値であり、HysA1は、イベントA1のためのヒステリシスである
・A2−1:イベントA2についてのこの加入基準は、サービングセルのRSRPが、RSRPレベルThreshA2−HysA2を下回る場合に発生し、ここで、ThreshA2は、閾値であり、HysA2は、イベントA2のためのヒステリシス(a hysteresis)である
・A3−1:イベントA3についてのこの加入基準は、隣接セルのRSRPがRSRPレベルMs+HysA3+OsA3を上回る場合に発生し、ここで、Msは、サービングセルのRSRPであり、HysA3は、イベントA3のためのヒステリシスであり、OSA3は、イベントA3のためのオフセットである
・A4−1:イベントA4についてのこの加入基準は、隣接セルのRSRPがRSRPレベルThreshA4+HysA4−OsA4を下回る場合に発生し、ここで、ThreshA4は、閾値であり、HysA4は、ヒステリシスであり、OSA4は、イベントA4のためのオフセットである
・A5−1:イベントA5についてのこの加入基準は、サービングセルのRSRPが第1のRSRPレベルThreshA51−HysA5を下回り、隣接セルのRSRPが第2のRSRPレベルThreshA52+HysA5−OsA5を上回る場合に発生し、ここで、ThreshA51は、閾値であり、HysA5は、ヒステリシスであり、OSA5は、イベントA5のためのオフセットである。
【0030】
[0041] イベントA1、A2、A4、およびA5についての加入基準は、絶対的なRSRPレベルに基づき、これらは、閾値に基づいて決定される。イベントA3についての加入基準は、相対的なRSRPレベルに基づき、これは、サービングセルのRSRPに基づいて決定される。RSRPレベル、閾値、およびオフセットは、デシベル(dB)の単位で与えられうる。加入基準は、他の方法でも定義されうる。
【0031】
[0042] 一設計において、加入条件は、タイムツートリガ(TTT)(time-to-trigger)と呼ばれうる特定の時間期間の間における、特定のイベント(例えば、イベントA3、A4、またはA5)についての加入基準の発生によって定義されうる。図2に示される設計において、セルは、そのセルについて、イベントA3、A4、またはA5についての加入条件が満たされた場合、CSETからVASETに移動されうる。
【0032】
[0043] 図3Aは、加入条件の例示的なプロットを示す。評価段階にあるセルのRSRPがプロット310で示される。加入基準(an entering criterion)は、セルのRSRPが閾値にヒステリシスを足したものに等しいRSRPレベルを超える時間Tで発生する。例えば、RSRPレベルは、イベントA3の場合、Ms+HysA3+OsA3に等しくありうる。加入条件は、セルのRSRPが、時間期間TTTの間、RSRPレベルを上回った状態を維持する時間Tで満たされうる。セルは、時間Tに、CSETからVASETに移動されうる。
【0033】
[0044] 一設計において、イベントA1〜A5についての離脱条件は、イベントA1〜A5についての離脱基準(leaving criteria)に基づいて定義され、それらは、以下のように定義されうる:
・A1−2:イベントA1についてのこの離脱基準は、サービングセルのRSRPがRSRPレベルThreshA1−HysA1を下回った場合に発生する
・A2−2:イベントA2についてのこの離脱基準は、サービングセルのRSRPがRSRPレベルThreshA2+HysA2を上回った場合に発生する
・A3−2:イベントA3についてのこの離脱基準は、隣接セルのRSRPがRSRPレベルMs−HysA3+OsA3を下回った場合に発生する
・A4−2:イベントA4についてのこの離脱基準は、隣接セルのRSRPがRSRPレベルThreshA4−HysA4−OsA4を下回った場合に発生する
・A5−2:イベントA5についてのこの離脱基準は、サービングセルのRSRPが第1のRSRPレベルThreshA51+HysA5を上回り、隣接セルのRSRPが第2のRSRPレベルThreshA52−HysA5−OsA5を下回った場合に発生する
[0045] 離脱基準は他の方法でも定義されうる。一設計において、離脱条件は、TTT時間期間の間、特定のイベント(例えば、イベントA3、A4、またはA5)についての離脱基準の発生によって定義されうる。図2に示される設計において、セルは、そのセルについて、イベントA3、A4、またはA5についての離脱条件が満たされた場合に、VASETからCSETに移動されうる。
【0034】
[0046] 図3Bは、離脱条件の例示的なプロットを示す。評価段階にあるセルのRSRPがプロット320で示される。離脱基準(a leaving criterion)は、セルのRSRPが、閾値からヒステリシスを差し引いたものに等しいRSRPレベルよりも下がる時間Tで発生する。例えば、RSRPレベルは、イベントA3の場合、Ms−HysA3+OsA3に等しい可能性がある。離脱条件は、セルのRSRPが、時間期間TTTの間、RSRPレベルを下回った状態を維持する時間Tで満たされうる。セルは、時間TでVASETからCSETに移動されうる。
【0035】
[0047] 一般に、加入基準および離脱基準のRSRPレベルは、良い性能が取得されうるように定義されうる。一設計において、加入基準のRSRPレベルおよび離脱基準のRSRPレベルは、上述されたように、ヒステリシスを用いて定義されうる。ヒステリシスは、セルについての測定されたRSRPの変動に起因してセルが異なるセット間を絶えず移動する尤度(likelihood)を低減させうる。
【0036】
[0048] 図4は、セル測定を行うためのプロセス400の設計を示す。プロセス400は、UEによって実行されうるか(以下に記述されるように)、または、ある他のエンティティによって実行されうる。プロセス400は、各アップデート期間TUPDATEで実行され、それは、一定のまたは設定可能な期間でありうる。例えば、TUPDATEは、20、40、80、または160ミリ秒(ms)、あるいはある他の持続時間に等しい可能性がある。
【0037】
[0049] 各アップデート期間において、UEは、すべてのセルについての最新の測定結果に基づいてセルのセットをアップデートしうる(ブロック412)。UEは、セルのセットを、そのセットに対して適用可能な加入条件および/または離脱条件に基づいて、一度につき1つのセルのセットを評価しうる。所与のセット内の各セルについて、セルがそのセットを離脱する基準は、例えば、上述されたように、そのセルについての最新の測定結果に基づいて評価されうる。どの基準が満たされるかに依存して、セルは、そのセット内に留まるか、より高い優先順位のセットに上方移動するか、より低い優先順位のセットに下方移動するか、あるいは測定プロセスから外れうる(例えば、図2のCSET内のセルの場合)。
【0038】
[0050] UEは、セルのセットの各々(each set of cells)のサイズ、測定に利用可能な時間量、ギャップの有無(the presence of absence of gaps)、UEにおける処理リソースの量、等の様々な要因に基づいて、すべてのセルについて測定をスケジューリングしうる(ブロック414)。ギャップは、セルの測定が許可されない期間である。UEは、すべての関連要因に基づいて、各セルまたはセルのセットの各々に特定量の測定時間を割り振りうる。UEはまた、新しいセルの検出/探索をスケジューリングしうる(同様にブロック414)。ブロック414の出力は、(i)以前に識別されたセルを測定するための測定スケジュール、および(ii)新しいセルを検出するための検出スケジュールを含みうる。
【0039】
[0051] UEは、測定スケジュールに基づいて、すべてのセルのセットに対して測定とフィルタリングを実行しうる(ブロック416)。UEは、各測定時間で各セルについてRSRP値を取得し、前のRSRP値を用いてこのRSRP値をフィルタリングして、そのセルについてのフィルタリングされたRSRP値を取得しうる。測定および/またはフィルタリングは、以下で説明されるように、異なるセルのセットに対して異なる方法で実行されうる。
【0040】
[0052] UEはまた、検出スケジュールに基づいて、新しいセルの検出を実行しうる(ブロック418)。UEは、セルによって周期的に送信されるプライマリ同期信号(primary synchronization signals)(PSS)およびセカンダリ同期信号(secondary synchronization signals)(SSS)を検出し、検出された各セルについて、そのセルから受信されたPSSおよびSSSに基づきセル識別(a cell identity)(ID)を取得しうる。UEはまた、PSSおよび/またはSSSに基づいて、検出された各セルの受信信号強度を測定しうる。UEは、検出されたセルを最も強いものから最も弱いものにランク付けし、例えば、式(2)に示されるようなセルの全体的な総数を考慮する(account for)ことで、適切な数の新たに検出されたセルをDSETに追加しうる。一設計において、検出されたセルの数(NDET)が、式(2)を満たすようなものである場合、検出されたすべてのセルが、DSETに配置されうる。しかしながら、式(2)が満たされない場合、式(2)が満たされるように、1つ以上の検出されたセルがDSETに配置されうる。例えば、新たに検出されたセルを1つも追加するスペースがない場合(例えば、DSETを除くすべてのセット内のセルの総数が、NMAXに等しい場合)、検出されたNADD個の最も強いセルが、DSETに追加され、CSET内のNADD個の最も弱いセルが取り除かれうる。ここで、NADDは、1、2、またはある他の値に等しい可能性がある。
【0041】
[0053] UEは、一定のまたは設定可能な期間でありうる各検出期間TDETECTにおいて新しいセルの検出を実行しうる。例えば、TDETECTは、20、40、80、160、または320ms、あるいはある他の持続時間に等しい可能性がある。アップデート期間が、検出期間の複数倍である場合、すなわちTUPDATE=K×TDETECTである場合、UEは、このアップデート期間に探索をK回実行し、K回の探索の結果を適切な方法で組み合わせて、新しいセルを検出しうる。逆に、検出期間がアップデート期間の複数倍である場合、すなわち、TDETECT=K×TUPDATEである場合、UEは、K回のアップデート期間につき1回探索を実行しうる。
【0042】
[0054] 一設計において、UEは、各スケジューリング期間にセルの測定を適応的にスケジューリングしうる。各スケジューリング期間に対するスケジューリングは、以下のうちの1つ以上を提供しうる:
・スケジューリング期間において測定すべきセルのリスト
・測定インターバル − セルの測定間のインターバル
・測定持続時間 − セルについての測定の持続時間
・フィルタリング期間 − セルについてのフィルタリングの量を示す
スケジューリングはまた、セル測定に使用すべき他のパラメータを提供しうる。
【0043】
[0055] 一設計において、異なるセルのセットは、測定のための異なるパラメータ値のセットに関連付けられうる。徐々に高くなる優先順位のセットは、徐々に頻度が増す測定および/または徐々に多くなるフィルタイングに関連付けられうる。各セット内のセルは、そのセットに適用可能なパラメータ値のセットに基づいて、測定のためにスケジューリングされうる。各セットが可変数のセルを含むことができる場合、各セット内の可変数のセルを測定するために、可変量の処理リソースが使用されうる。
【0044】
[0056] 別の設計において、測定されるべきセルは、多数のティア(multiple tiers)へと配列されうる。ティアはまた、グループ、等とも呼ばれうる。各ティアは、1つ以上のセット内のセルを含み、各ティア内のセルは、そのティアについてのパラメータ値のセットに基づいて測定されうる。異なるパラメータ値のセットは、異なるティアに対して使用されうる。ティアの使用は、各セット内の可変数のセルを測定することに対して一定量の処理リソースのより良い利用を可能にしうる。
【0045】
[0057] 図5は、セル測定を行うためのタイミング図の設計を示す。セル測定のためのタイムラインは、各アップデート期間が特定の持続時間(例えば、80、160、または320ms)をカバーするアップデート期間へと分割されうる。測定すべきセルのリストは、アップデート期間の持続時間の間、一定であり、アップデート期間の終了時にアップデートされうる。例えば、セルのティアは、各アップデート期間の開始時に定義され、セルのセットは、各アップデート期間の終了時にアップデートされうる。
【0046】
[0058] アップデート期間は、S個のスケジューリング期間を含み、ここで、Sは、1以上でありうる。セルのリストは、各スケジューリング期間に、測定のためにスケジューリングされうる。測定パラメータは、例えば、ギャップがスケジューリング期間に存在するか否かに依存して、スケジューリング期間ごとに変化し(change from scheduling period to scheduling period)うる。
【0047】
[0059] 各スケジューリング期間は、ティアmについてL個の測定インターバルを含み、ここで、Lは、1以上であり、ティアによって異なりうる。異なるティアは、以下で説明されるように、異なる測定インターバルに関連付けられうる。各ティア内のすべてのセルが、そのティアの測定インターバル内に測定されうる。各セルは、1msまたはある他の持続時間でありうる1つの測定持続時間内に測定されうる。
【0048】
[0060] 一般に、セル測定スケジューリングは、より低い優先順位のセル(例えば、ティア2またはCSET内のセル)に特定の最小測定インターバルが割り振られることを確実にすると同時に、より高い優先順位のセル(例えば、ティア1またはVASET内のセル)に適切な測定インターバルを割り振りうる。ある例として、測定持続時間が1msである場合、より高い優先順位のセルの測定インターバルは、5msであり、最小測定インターバル(the minimum measurement interval)は、10msでありうる。各アップデート期間でセルがフィルタリングされ、かつ、より低い優先順位のセルが、それらがより高い優先順位のセットの一部となる要件を満たす(qualify)まで、より低い測定精度(a lower measurement accuracy)を許容する(tolerate)ことが出来る場合に、適度な測定精度が達成されうる。
【0049】
[0061] 一設計において、セル測定スケジューリング・アルゴリズムは、以下のうちの1つ以上を含みうる様々な入力を受信しうる:
・RSRPの観点でソートされた、測定すべきセルのリスト
・各スケジューリング期間に測定すべきセルの総数(NCELL
・各スケジューリング期間で利用可能な測定時間(TAVAIL
・各ティアの測定インターバル
スケジューリング・アルゴリズムは、ティアの数と、各ティア内のセルの数とを、入力に基づいて決定しうる。
【0050】
[0062] 図6は、測定すべきセルのティアの決定を示す。各セット内のセルは、それらのRSRPに基づいて、最大RSRPから最小RSRPへとソートされうる。ソートされたVASETは、セルV1が、最大RSRP(および最も高い優先順位)を有し、セルVNVASETが、最小RSRP(および最も低い優先順位)を有する状態で、NVASET個のセルV1〜VNVASETを含みうる。ソートされたCSETは、セルC1が、最大RSRPを有し、セルCNCSETが、最小RSRPを有する状態で、NCSET個のセルC1〜CNCSETを含みうる。ソートされたDSETは、セルD1が、最大RSRPを有し、セルDNDSETが、最小RSRPを有する状態で、NDSET個のセルD1〜DNDSETを含みうる。
【0051】
[0063] セルのリストは、ソートされたすべてのセルのセットを含むように定義されうる。具体的には、リストは、ソートされたVASETを含み、続いてソートされたCSETを含み、続いてソートされたDSETを含みうる。ソートすることは、異なるセルのセットにわたってではなく、セットごとに実行されうる。セルのリストはまた、測定されておらず、かつ、測定されているセルよりも低くランク付けされた新たに検出されたセルを含みうる。新たに検出されたセルは、PSSおよび/またはSSSに基づいて測定されうる受信信号品質または受信信号強度によってソートされうる。
【0052】
[0064] 図6に示される例において、セルのリストは、3つのティア1、2、および3に分割される。ティア1は、リスト内で最も高い優先順位(または最上位)のN個のセルを含み、ティア2は、リスト内の次のN個のセルを含み、ティア3は、リスト内の残りのN個のセルを含む。ここで、N、N、およびNは、各々、任意の適した値でありうる。リストはまた、より少ない数のティアまたはより多くの数のティアに分割されうる。ティアへのセルの分割により、各スケジューリング期間に、それらティアのうち1つの下で(under one of the tiers)、すべてのNCELL個のセルが測定されることが確実になる。
【0053】
[0065] 各スケジューリング期間で利用可能な測定時間は、ギャップの有無、スケジューリング期間がアップデート期間の最後の1つであるか否か、等のような様々な要因に依存しうる。最後のスケジューリング期間は、測定結果を処理しかつ、次のアップデート期間用にセルのセットをアップデートするためにいくらかの時間がリザーブされうるため、より短い利用可能な測定時間(a shorter available measurement time)を有しうる。一般に、利用可能な測定時間(TAVAIL)は、スケジューリング期間またはそれよりも短い期間に等しい可能性がある。以下の説明で想定されうる一設計において、40msのスケジューリング期間のために利用可能な測定時間は、(i)ギャップが存在しない場合でかつスケジューリング期間がアップデート期間の最後の1つではない場合40msに等しく、あるいは、(ii)ギャップが存在する場合か、または、スケジューリング期間がアップデート期間の最後の1つである場合、33msに等しい可能性がある。利用可能な測定時間はまた、ある他の持続時間であり得、それは一定または設定可能でありうる。
【0054】
[0066] 一設計において、徐々に高くなる優先順位のティアは、徐々に短くなる測定インターバルに関連付けられうる。例えば、3つのティアが存在する場合、これら3つのティアの測定インターバルは、次のように表されうる:
MI<MI<MI3 式(3)
ここで、MIは、最も高い優先順位のティア1の測定インターバルであり、MIは、次に高い優先順位のティア2の測定インターバルであり、MIは、最も低い優先順位のティア3の測定インターバルである。
【0055】
[0067] 各ティアについて、利用可能な測測時間内におけるそのティア内の各セルの測定の数は、次のように表されうる:
【数1】
【0056】
ここで、MIは、ティアmの測定インターバルであり、Lは、ティアm内の各セルの測定の数であり、floor( )は、フロア演算(a floor operation)を表す。
【0057】
[0068] 一設計において、ティアの数は、測定すべきセルの総数に依存しうる。表2は、測定すべきセルの異なる総数についての(for different total number of cells to measure)、ティアの数と、各ティアの測定インターバルとをリストする。表2は、利用可能な測定時間が40msである例示的な設計についてのものである。各ティア内のセルの数は、以下で説明されるように計算されうる。
【表2】
【0058】
[0069] 表2に示される設計において、測定すべきセルが5個以下である場合に1つのティアが定義されうる。これは、表2の第1の行によって示される。
【0059】
[0070] 表2に示される設計において、測定すべきセルの総数が5よりも大きく15以下である場合に2つのティアが定義されうる。各ティアの測定インターバルは、表2の第2および第3の行で示されるように、測定すべきセルの総数に依存しうる。2つのティアの各々におけるセルの数(NおよびN)は、以下の式を同時に解くことにより計算されうる:
AVAIL=L・N+L・N 式(5)
CELL=N+N 式(6)
[0071] 表2に示される設計において、測定すべきセルの総数が15よりも大きい場合に3つのティアが定義されうる。これは、表2の最終行で示される。3つのティアの各々におけるセルの数(N、N、およびN)は、以下の式を同時に解くことにより計算されうる:
AVAIL=L・N+L・N+L・N 式(7)
CELL=N+N+N 式(8)
=5 式(9)
[0072] 明瞭さのために、セル測定スケジューリングのいくつかの例が以下で説明される。これら例において、アップデート期間は、160msであり、40msであるスケジューリング期間を4つカバーする。TAVAILは、最初の3個のスケジューリング期間の各々の場合に40msであり、最後のスケジューリング期間の場合に33msである。
【0060】
[0073] 図7Aは、NCELL≦5であるケースについてのセル測定スケジューリングの例を示す。このケースにおいて、NCELL個のセルは、1つのティアに含まれうる。各セルは、各スケジューリング期間において5msの測定インターバルおよび8msの総測定時間でスケジューリングされうる。すべてのセルの測定結果は、最後のスケジューリング期間の終了時に処理され、セルのセットは、この測定結果に基づいてアップデートされうる。新しいセルの探索は、80msごとに実行されうる。
【0061】
[0074] 図7Bは、5<NCELL≦10であるケースについてのセル測定スケジューリングの例を示す。このケースにおいて、NCELL個のセルは、2つのティア1および2に分割されうる。ティア1内の各セルは、最初の3つのスケジューリング期間の各々において5msの測定インターバルおよび8msの総測定時間でスケジューリングされうる。ティア2内の各セルは、最初の3つのスケジューリング期間の各々において10msの測定インターバルおよび4msの総測定時間でスケジューリングされうる。2つのティアの測定インターバルおよび各セルについての総測定時間は、33msというより短い利用可能な測定時間(a shorter available measurement time for 33 ms)により最後のスケジューリング期間では低減されうる。セルのセットは、最後のスケジューリング期間の終了時に測定結果に基づいてアップデートされうる。新しいセルの探索は、80msごとに実行されうる。
【0062】
[0075] 10<NCELL≦15であるケースは、図7Bにおける、5<NCELL≦10であるケースに類似しうる。NCELL個のセルは、両方のケースにおいて2つのティア1および2に分割されうる。しかしながら、各ティア内のセルの数、および、各スケジューリング期間における各ティア内の各セルについての総測定時間は、2つのケースについて異なりうる。
【0063】
[0076] 図7Cは、15<NCELL≦20であるケースについてのセル測定スケジューリングの例を示す。このケースにおいて、NCELL個のセルは、3つのティア1、2および3に分割されうる。最初の3つのスケジューリング期間の各々において、ティア1内の各セルは、10msの測定インターバルおよび4msの総測定時間でスケジューリングされ、ティア2の各セルは、20msの測定インターバルおよび2msの総測定時間でスケジューリングされ、ティア3の各セルは、40msの測定インターバルおよび1msの総測定時間でスケジューリングされうる。3つのティアの測定インターバルおよび各セルについての総測定時間は、33msというより短い利用可能な測定時間により最後のスケジューリング期間では低減されうる。セルのセットは、最後のスケジューリング期間の終了時に測定結果に基づいてアップデートされうる。新しいセルの探索は、80msごとに実行されうる。
【0064】
[0077] 図8Aは、1つのティアがNCELL≦5個のセルを含むケースのためのセル測定スケジューリングの設計を示す。40msである1つのスケジューリング期間は、5msの測定インターバルを8個含みうる。各測定インターバルは、5つの測定スロットに分割され、最大で5つのセルが5つの測定スロットでスケジューリングされうる。各セルは、各測定インターバルに1回、スケジューリング期間に合計8回スケジューリングされる。
【0065】
[0078] 図8Bは、2つのティア1および2が5<NCELL≦10個のセルを含むケースのためのセル測定スケジューリングの設計を示す。図8Bに示される例では、NCELL=8であり、ティア1は、2つのセル1および2を含み、ティア2は、6つのセル3および8を含む。40msである1つのスケジューリング期間は、ティア1については、5msの測定インターバルを8個含み、ティア2については、10msの測定インターバルを4個含む。ティア1内のセルは、5msの測定インターバルの各々でスケジューリングされうる。ティア2内のセルは、ティア2内のセルの半分が10msの測定インターバルの前半(first half)でスケジューリングされ、ティア2内のセルの残りの半分が、10ms測定インターバルの後半(second half)でスケジューリングされる状態で、10msの測定インターバルの各々でスケジューリングされうる。ティア1内の各セルは、5msの測定インターバルの各々で1回、スケジューリング期間に合計8回スケジューリングされる。ティア2内の各セルは、10msの測定インターバルの各々で1回、スケジューリング期間に合計4回スケジューリングされる。
【0066】
[0079] 図8Cは、3つのティア1、2、および3が15<NCELL≦20個のセルを含むケースのためのセル測定スケジューリングの設計を示す。図8Cで示される例では、NCELL=20であり、ティア1は、5つのセル1〜5を含み、ティア2は、5つのセル6〜10を含み、ティア3は、10個のセル11〜20を含む。40msである1つのスケジューリング期間は、ティア1については、10msの測定インターバルを4個含み、ティア2については、20msの測定インターバルを2個含み、ティア3については、40msの測定インターバルを1個含む。ティア1内のセルは、10msの測定インターバルの各々の前半でスケジューリングされうる。ティア2内のセルは、20msの測定インターバルの各々の第2番目の4分の1(second quarter)でスケジューリングされうる。ティア3内のセルの半分は、40msの測定インターバルの第4番目の8分の1(fourth eighth)でスケジューリングされ、ティア3内のセルの残りの半分は、40msの測定インターバルの最後の8分の1(last eight)でスケジューリングされうる。ティア1内の各セルは、10msの測定インターバルの各々で1回、スケジューリング期間に合計4回スケジューリングされる。ティア2内の各セルは、20msの測定インターバルの各々で1回、スケジューリング期間に合計2回スケジューリングされる。ティア3内の各セルは、40msの測定インターバルに一回スケジューリングされうる。
【0067】
[0080] 図7A〜8Cは、セル測定スケジューリングの例示的な設計を示す。セルのティアまたはセルのセットの測定のためのスケジューリングは、他の方法でも実行されうる。
【0068】
[0081] UEは、セルによって送信された様々な信号に基づいて各セルを測定しうる。例えば、UEは、セル固有基準信号(a cell-specific reference signal)(CRS)、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、ある他の信号、または、それらの組み合わせに基づいて各セルを測定しうる。基準信号は、送信機および受信機によってアプリオリ(a priori)に知られている信号であり、パイロット信号と呼ばれうる。CRSは、例えば、セル識別(ID)に基づいて生成された、セルに固有の基準信号である。同期信号は、セル検出およびセル捕捉をサポートするために、セルによって送信された信号である。CRS、PSS、およびSSSは、異なる方法で、かつ、異なる周期性で送信されうる。例えば、LTEでは、CRSは、各サブフレームで送信され、PSSおよびSSSは、5つのサブフレームごとに送信されうる。
【0069】
[0082] LTEにおいて、セルは、(i)12個または14個のシンボル期間をカバーする通常のサブフレーム(a regular subframe)の4つのシンボル期間に2つのアンテナポートから、または、(ii)通常サブフレームの6つのシンボル期間に4つのアンテナポートから、CRSを送信しうる。セルはまた、(i)12個のシンボル期間をカバーするマルチメディアブロードキャスト単一周波数ネットワーク(a multimedia broadcast single frequency network)(MBSFN)サブフレームの1つのシンボル期間に2つのアンテナポートから、または、(ii)MBSFNサブフレームの2つのシンボル期間に4つのアンテナポートから、CRSを送信しうる。測定精度は、CRSが送信されるシンボル期間の数に依存しうる。ゆえに、一設計において、セルの測定は、通常のサブフレームでのみ実行され、MBSFNサブフレームでは実行されない。LTEにおいて、10msの無線フレームは各々、0から9のインデックスを備えた10個のサブフレームを含む。LTEでは、周波数分割複信(FDD)の場合、サブフレーム0、4、5、および9は、MBSFNサブフレームに使用不可能であり、時分割複信(TDD)の場合、サブフレーム0および5がMBSFNサブフレームに使用不可能である。一設計において、セルは、通常のサブフレームとして知られているサブフレーム0、4、5、および9で、測定のためにスケジューリングされうる。別の設計において、MBSFNサブフレームは、セルによってブロードキャストされたシステム情報に基づいて決定され、各セルについての測定は、そのセルのためのMBSFNサブフレームではないサブフレーム上でスケジューリングされうる。
【0070】
[0083] 別の設計において、より高い優先順位のセル(例えば、ティア1および2またはVASETおよびCSET内のセル)は、通常のサブフレームで、測定のためにスケジューリングされうる。より低い優先順位のセル(例えば、ティア3またはDSET内のセル)は、通常のサブフレームおよびMBSFNサブフレームで、測定のためにスケジューリングされうる。
【0071】
[0084] UEは、UEが、短い持続時間の間、各DRXサイクルにおいて周期的にウェイクアップする(wake up)不連続受信(a discontinuous reception)(DRX)モードで動作しうる。DRXモードで動作する間、セル測定を低減させ、バッテリ電力を節約する(conserve)ことが望まれうる。一設計において、UEは、各DRXサイクルでティア1内のセルを測定し、複数のDRXサイクルにわたってラウンドロビン方式でティア2および3内のセルを測定しうる。例えば、ティア2内のセルは、2つのDRXサイクルに1回の割合で(every other DRX cycle)測定され、ティア3内のセルは、3つのDRXサイクルに1回の割合で(every third DRX cycle)測定されうる。よって、より高い優先順位のセルは、DRXモードでより頻繁に測定されうる。
【0072】
[0085] 一設計において、UEは、関心のある各隣接セルの物理ブロードキャストチャネル(a physical broadcast channel)(PBCH)を復号して、その隣接セルの送信アンテナの数といった特定のステム情報を取得しうる。この情報は、より正確なRSRP測定値を取得するために使用されうる。UEは、処理オーバーヘッドを低減させるために、限定された数の隣接セルのPBCHを復号しうる。
【0073】
[0086] 図9は、セル測定を行うためのプロセス900の設計を示す。プロセス900は、以下に示されるようにユーザエンティティ(例えば、UE)によって、または、ある他のエンティティによって実行されうる。ユーザエンティティは、測定を行うべき複数のセルのグループを決定しうる(ブロック912)。各グループは、少なくとも1つのセルを含み、複数のグループは、異なる優先順位を有しうる。複数のセルのグループは、例えば、上述されたように、異なるセルのティアに対応しうる。ユーザエンティティは、より高い優先順位のセルのグループ(higher priority groups of cells)がより短い測定インターバルを有する状態で、複数のセルのグループの各々の測定インターバルを決定しうる(ブロック914)。ユーザエンティティは、セルのグループの各々内の各セルを、そのセルのグループの測定インターバル内に少なくとも一度(例えば、一回だけ)、測定のためにスケジューリングしうる(ブロック916)。ユーザエンティティは、セルのグループの各々の測定インターバルに基づいて、複数のセルのグループについて測定を行いうる(ブロック918)。ユーザエンティティは、セルごとに、受信信号強度(例えば、RSRP)、または受信信号品質(RSRQ)、あるいは両方について測定を行いうる。
【0074】
[0087] 一設計において、複数のセルのグループは、異なる測定インターバルを有しうる。最も高い優先順位のグループは、最も短い測定インターバルを有し、最も低い優先順位のグループ(the lowest priority group)は、最も長い測定インターバルを有しうる。一設計において、各グループの測定インターバルは、設定可能であり、そのグループについての複数の可能な測定インターバルから選択されうる。
【0075】
[0088] 一設計において、ユーザエンティティは、測定を行うべきセルの総数を決定しうる。次に、ユーザエンティティは、測定を行うべきセルの総数、または利用可能な測定時間、またはある他の情報、あるいはそれらの組み合わせに基づいて、セルのグループの数を決定しうる。一設計において、ユーザエンティティは、測定を行うべきセルの総数、または利用可能な測定時間、またはセルのグループの数、またはある他の情報、あるいはそれらの組み合わせに基づいてセルのグループの各々の測定インターバルを決定しうる。一設計において、ユーザエンティティは、測定を行うべきセルの総数、または利用可能な測定時間、またはセルのグループの各々の測定インターバル、またはそれらの組み合わせに基づいて、各グループ内のセルの数を決定しうる。一般に、ユーザエンティティは、セルのグループの数、または各グループ内のセルの数、または各グループの測定インターバル、またはある他のパラメータ、あるいはそれらの組み合わせを、測定を行うべきセルの総数、利用可能な測定時間、各セルの測定持続時間、等の1つ以上の入力に基づいて決定しうる。
【0076】
[0089] 一設計において、ユーザエンティティは、複数のセルのセットを維持しうる。各セットは、少なくとも1つのセルを含み、セルがセットに加入および離脱する条件に関連付けられうる。一設計において、複数のセルのセットは、受信信号強度が少なくとも1つの条件を満たすセルの第1のセット(例えば、VASET)を含みうる。複数のセルのセットは、受信信号強度が、第1のセルのセット(first set of cells)に含まれるための少なくとも1つの条件を満たさない、第2のセルのセット(second set of cells)(例えば、CSET)を含みうる。複数のセルのセットはさらに、ユーザエンティティによって検出されたが、ユーザエンティティによって未だ測定されていない第3のセルのセット(third set of cells)(例えば、DSET)を含みうる。複数のセルのセットはまた、より少ない数の、より多い数の、または異なるセルのセットを含む可能性があり、それは、他の方法で定義されうる。一設計において、各セットは、可変数のセルを含みうる。一設計において、複数のセット内のセルの総数は、セルの所定の最大数に制限されうる。複数のセルのセットはまた、他の特性を有しうる。
【0077】
[0090] ユーザエンティティは、複数のセルのグループを様々な方法で決定しうる。一設計において、ユーザエンティティは、複数のセルのセットに基づいて、複数のセルのグループを決定しうる。一設計において、セルのグループの各々は、1つのセルのセットに対応しうる。別の設計において、セルのグループの各々は、1つ以上のセルのセット(one or more sets of cells)のすべてまたは一部を含みうる。図6に示された設計の場合、ユーザエンティティは最初に、ソートされた各セット内の少なくとも1つのセルが最も高い優先順位から最も低い優先順位へと(例えば、最も高いRSRPから最も低いRSRPへと)配列される状態で、複数のセルのセットの各々をソートしうる。次に、ユーザエンティティは、複数のソートされたセルのセットが、リスト内で最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で(with the plurality of sorted sets of cells being arranged from highest priority to lowest priority in the list.)、複数のソートされたセルのセットを有するセルのリストを形成しうる。次に、ユーザエンティティは、セルのリストに基づいて、複数のセルのグループを形成しうる。ユーザエンティティは、最も高い優先順位のグループから開始して、一度に1つのセルのグループを形成しうる。各グループについて、ユーザエンティティは、そのグループへの包含のために、リストのトップから開始して十分な数のセルを選択しうる。
【0078】
[0091] さらに別の設計において、ユーザエンティティは、複数のセルのセットを維持することなく、複数のセルのグループを決定しうる。ユーザエンティティは、例えば、受信信号強度、または受信信号品質、および/または、各セルについてのある他の数量に基づいて、最も高い優先順位から最も低い優先順位に、測定すべき複数のセルをソートしうる。次に、ユーザエンティティは、ソートされた複数のセルに基づいて複数のセルのグループを形成、例えば、最も高い優先順位のグループから開始して一度に1グループを形成しうる。ユーザエンティティはまた、複数のセルのグループを他の方法で決定しうる。
【0079】
[0092] 一設計において、ユーザエンティティは、所定の量未満の基準信号を有するサブフレーム(例えば、MBSFNサブフレーム)ではなく、少なくとも所定の量の基準信号を有するサブフレーム(例えば、通常のサブフレーム)において、測定に対して複数のセルのグループをスケジューリングしうる。
【0080】
[0093] 一設計において、ユーザエンティティは、DRXモードで動作しうる。ユーザエンティティは、各DRXサイクルで、測定に対して、最も高い優先順位を有するセルのグループ(group of cells with the highest priority)をスケジューリングしうる。ユーザエンティティは、各DRXサイクルの場合よりも少ない頻度で(less frequently than in each DRX cycle)、例えば、第Q番目のDRXサイクルにつき一度の割合で(in every Q-th DRX cycle)、残りのセルのグループの各々を、測定に対してスケジューリングすることが可能であり、ここで、Qは1よりも大きい。
【0081】
[0094] 図10は、ワイヤレス通信をサポートする装置1000のハードウェア実現の一部を示す。装置1000は、回路を含み、ユーザエンティティ(例えば、UE)またはある他のエンティティの一構成でありうる。本明細書および添付の請求項において、「回路」という用語は、機能的な用語としてではなく、構造的な用語として解釈されうる。例えば、回路は、図10に示され説明されるような処理および/またはメモリセル、ユニット、ブロック、等の形式で、多数の集積回路コンポーネントのような回路コンポーネントの集合体でありうる。
【0082】
[0095] 装置1000は、いくつかの回路を互いにリンクする中央データバス(a central data bus)1002を備える。回路は、1つ以上のプロセッサ1004、受信回路1006、送信回路1008、およびメモリ1010を含む。メモリ1010は、プロセッサ1004がメモリ1010から情報を読み取り、および/または、それに情報を書き込むことができるように、プロセッサ1004と電子通信状態(in electronic communication)にある。プロセッサ1004は、汎用プロセッサ、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、コントローラ、マイクロコントローラ、ステートマシン、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、等を備えうる。プロセッサ1004は、処理デバイスの組み合わせ、例えば、DSPと1つのマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連結した1つ以上のマイクロプロセッサ、または、任意の他のこのような構成を含みうる。
【0083】
[0096] 受信回路1006および送信回路1008は、無線周波数(RF)回路(図10には示されない)に接続されうる。受信回路1006は、データバス1002に信号を送る前に、受信信号を処理し、バッファしうる。送信回路1008は、装置1000からデータを送る前に、データバス1002からのデータを処理し、バッファしうる。プロセッサ1004は、データバス1002のデータ管理の機能、さらには、メモリ1010の命令コンテンツの実行を含む汎用データ処理の機能を実行しうる。送信回路1008および受信回路1006は、プロセッサ1004に外付けでありうる(図10には示されるように)か、または、プロセッサ1004の一部でありうる。
【0084】
[0097] メモリ1010は、本明細書で説明された方法を実現するために、プロセッサ1004によって実行可能な命令のセット1012を記憶する。命令1012は、測定を行うべき複数のセルのグループを決定するためのコード1014、セルのグループの各々について測定インターバルを決定するためのコード1016、セルのグループの各々内の各セルを、そのグループの測定インターバル内で少なくとも一度測定のためにスケジューリングするためのコード1018、および、各グループの測定インターバルに基づいて、複数のセルのグループの測定を行うためのコード1020を含みうる。命令1012は、他の機能についての他のコードを含みうる。メモリ1010に示される命令1012は、任意のタイプのコンピュータ可読ステートメントを備えうる。例えば、メモリ1010内の命令1012は、1つ以上のプログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、関数、プロシージャ、データセット、等を指しうる。命令1012は、単一のコンピュータ可読ステートメント、または多数のコンピュータ可読ステートメントを備えうる。
【0085】
[0098] メモリ1010は、RAM(ランダムアクセスメモリ)回路でありうる。メモリ1010は、揮発性または不揮発性のいずれかのタイプでありうる別のメモリ回路(示されない)に結ばれ(tied)うる。代替として、メモリ1010は、EEPROM(電気的消去可能なプログラマブル読取専用メモリ)、EPROM(電気的プログラマブル読取専用メモリ)、ROM(読取専用メモリ)、ASIC(特定用途向け集積回路)、磁気ディスク、光ディスク、および、当技術分野で周知の他のもののような他の回路タイプから構成されうる。メモリ1010は、命令1012を格納したコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品の例であるとみなされうる。
【0086】
[0099] 本明細書で説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実現されうる。ソフトウェアで実現される場合、これら機能は、コンピュータ可読媒体に1つ以上の命令として記憶されうる。「コンピュータ可読媒体」または「コンピュータプログラム製品」という用語は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされることができる任意の有形な記憶媒体を指す。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは、命令またはデータ構造の形式で所望のプログラムコードを記憶するために使用されることができ、かつ、コンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体を備えうる。ディスク(disk)とディスク(disc)は、本明細書で使用される場合、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスクを含み、ここで、ディスク(disk)は通常磁気作用によってデータを再生し、ディスク(disc)はレーザーで光学的にデータを再生する。
【0087】
[00100] ソフトウェアまたは命令もまた、送信媒体を通じて送信されうる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、マイクロ波などのワイヤレス技術を用いて、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、マイクロ波などのワイヤレス技術は、送信媒体の定義に含まれる。
【0088】
[00101] 本明細書に開示された方法は、説明された方法を達成するための1つ以上のステップまたは動作を備える。方法のステップおよび/または動作は、本願の特許請求の範囲から逸脱せずに、互いに置き換えられうる。換言すると、ステップまたは動作の特定の順序が、説明されている方法の適切な動作に必要とされない限り、特定のステップおよび/または動作の順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく変更されうる。
【0089】
[00102] 特許請求の範囲が、上述されたまさにその構成およびコンポーネントに限定されないことは理解されるべきである。特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書に説明されたネットワーク、方法、および装置の、配列、動作、および詳細に対して、様々な変更、変化、および変動がなされうる。
【0090】
[00103] どの請求項要素も、その要素が、「〜するための手段」という表現を用いて明確に記載されていない限り、または、方法請求項の場合には、その要素が、「〜するためのステップ」という表現を用いて記載されていない限り、米国特許法第112条6項の規定のもとで解釈されるべきではない。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザエンティティが、測定を行うべき複数のセルのグループを決定することと、ここで、各グループは、少なくとも1つのセルを含み、前記複数のセルのグループは、異なる優先順位を有する、
より高い優先順位のセルのグループがより短い測定インターバルを有する状態で、前記複数のセルのグループの各々の測定インターバルを決定することと、
セルのグループの各々の前記測定インターバルに基づいて前記複数のセルのグループの測定を行うことと
を備える方法。
[C2]
前記複数のセルのグループは、最も高い優先順位のセルのグループが最も短い測定インターバルを有し、最も低い優先順位のセルのグループが最も長い測定インターバルを有する状態で、異なる測定インターバルを有する、C1に記載の方法。
[C3]
セルのグループの各々の前記測定インターバルは、設定可能であり、前記セルのグループのための複数の可能な測定インターバルから選択される、C1に記載の方法。
[C4]
測定を行うべきセルの総数を決定することと、
前記測定を行うべきセルの総数、または利用可能な測定時間、あるいは両方に基づいて、セルのグループの数を決定することと
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C5]
前記複数のセルのグループの各々の前記測定インターバルを前記決定することは、前記測定を行うべきセルの総数、または前記利用可能な測定時間、またはセルのグループの数、あるいはそれらの組み合わせに基づいて、セルのグループの各々について前記測定インターバルを決定することを備える、C4に記載の方法。
[C6]
前記測定を行うべきセルの総数、または前記利用可能な測定時間、または前記セルのグループの各々の測定インターバル、あるいはそれらの組み合わせに基づいて、前記複数のセルのグループの各々内の前記セルの数を決定することをさらに備える、C4に記載の方法。
[C7]
前記複数のセルのグループを前記決定することは、複数のセルのセットに基づいて前記複数のセルのグループを決定することを備え、各セットは、少なくとも1つのセルを含み、前記セットに加入および離脱するセルの条件に関連付けられる、C1に記載の方法。
[C8]
前記複数のセルのグループの各々は、前記複数のセルのセットのうちの1つに対応する、C7に記載の方法。
[C9]
前記複数のセルのセットは、受信信号強度が少なくとも1つの条件を満たす第1のセルのセットを含む、C7に記載の方法。
[C10]
前記複数のセルのセットは、受信信号強度が、前記第1のセルのセットに含まれるための前記少なくとも1つの条件を満たさない、第2のセルのセットを含む、C9に記載の方法。
[C11]
前記複数のセルのセットは、前記ユーザエンティティによって検出されたが前記ユーザエンティティによって未だ測定されていない第3のセルのセットを含む、C10に記載の方法。
[C12]
各セットは、可変数のセルを含み、前記複数のセット内のセルの総数は、セルの所定の最大数に制限される、C7に記載の方法。
[C13]
各セット内のセルの数は、次に低い優先順位のセット内のセルの数以下である、C7に記載の方法。
[C14]
前記複数のセルのグループを前記決定することは、
ソートされた各セット内の前記少なくとも1つのセルが、最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のセルのセットの各々をソートすることと、
前記複数のソートされたセルのセットが、前記リスト内で最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のソートされたセルのセットを有するセルのリストを形成することと、
前記複数のセルのグループを前記セルのリストに基づいて形成することと
を備える、C7に記載の方法。
[C15]
前記複数のセルのグループを前記決定することは、
最も高い優先順位から最も低い優先順位に複数のセルをソートすることと、
最も高い優先順位のグループから開始して一度につき1グループを形成するように、前記ソートされた複数のセルに基づいて、前記複数のセルのグループを形成することと、
を備える、C1に記載の方法。
[C16]
測定のために、セルのグループの各々内の各セルを、前記セルのグループの前記測定インターバル内に少なくとも一度、スケジューリングすることをさらに備える、C1に記載の方法。
[C17]
所定の量未満の基準信号を有するサブフレームではなく、少なくとも前記所定の量の基準信号を有するサブフレームにおいて、前記複数のセルのグループを、測定のためにスケジューリングすることをさらに備える、C1に記載の方法。
[C18]
前記ユーザエンティティがDRXモードで動作する場合に、不連続受信(DRX)サイクルの各々で、前記複数のセルのグループの中で最も高い優先順位のセルのグループを、測定のためにスケジューリングすることと、
前記ユーザエンティティが前記DRXモードで動作する場合に、DRXサイクルの各々でよりも低い頻度で、前記複数のセルのグループの中の残りのセルのグループの各々を、測定のためにスケジューリングすることと
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C19]
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザエンティティによって測定を行うべき複数のセルのグループを決定するための手段と、ここで、各グループは、少なくとも1つのセルを含み、前記複数のセルのグループは、異なる優先順位を有する、
より高い優先順位のセルのグループがより短い測定インターバルを有する状態で、前記複数のセルのグループの各々の測定インターバルを決定するための手段と、
セルのグループの各々についての前記測定インターバルに基づいて、前記複数のセルのグループについて測定を行うための手段と
を備える、装置。
[C20]
前記複数のセルのグループは、最も高い優先順位のセルのグループが最も短い測定インターバルを有し、最も低い優先順位のセルのグループが最も長い測定インターバルを有する状態で、異なる測定インターバルを有する、C19に記載の装置。
[C21]
測定を行うべきセルの総数を決定するための手段と、
前記測定を行うべきセルの総数、または、利用可能な測定時間、あるいは両方に基づいて、セルのグループの数を決定するための手段と
をさらに備える、C19に記載の装置。
[C22]
前記測定を行うべきセルの総数、または前記利用可能な測定時間、またはセルのグループの各々の前記測定インターバル、あるいはそれらの組み合わせに基づいて、前記複数のセルのグループの各々における前記セルの数を決定するための手段をさらに備える、C21に記載の装置。
[C23]
前記複数のセルのグループを前記決定するための手段は、複数のセルのセットに基づいて前記複数のセルのグループを決定するための手段を備え、各セットは、少なくとも1つのセルを含み、前記セットに加入および離脱するセルの条件に関連付けられる、C19に記載の装置。
[C24]
前記複数のセルのグループを前記決定するための手段は、
ソートされた各セット内の前記少なくとも1つのセルが、最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のセルのセットの各々をソートするための手段と、
前記複数のソートされたセルのセットが、前記リスト内で最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のソートされたセルのセットを有するセルのリストを形成するための手段と、
前記セルのリストに基づいて、前記複数のセルのグループを形成するための手段と
を備える、C23に記載の装置。
[C25]
前記複数のセルのグループを前記決定するための手段は、
最も高い優先順位から最も低い優先順位に複数のセルをソートするための手段と、
最も高い優先順位のグループから開始して一度に1グループを形成するように、前記ソートされた複数のセルに基づいて、前記複数のセルのグループを形成するための手段と
を備える、C19に記載の装置。
[C26]
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザエンティティにより測定を行うべき複数のセルのグループを決定することと、ここで、各グループは、少なくとも1つのセルを含み、前記複数のセルのグループは、異なる優先順位を有する、
より高い優先順位のセルのグループがより短い測定インターバルを有する状態で、前記複数のセルのグループの各々の測定インターバルを決定することと、
セルのグループの各々についての前記測定インターバルに基づいて、前記複数のセルのグループについて測定を行うことと
を行うように構成された回路
を備える、装置。
[C27]
前記複数のセルのグループは、最も高い優先順位のセルのグループが最も短い測定インターバルを有し、最も低い優先順位のセルのグループが最も長い測定インターバルを有する状態で、異なる測定インターバルを有する、C26に記載の装置。
[C28]
前記回路は、
測定を行うべきセルの総数を決定することと、
前記測定を行うべきセルの総数、または利用可能な測定時間、あるいは両方に基づいて、セルのグループの数を決定することと
を行うように構成される、C26に記載の装置。
[C29]
少なくとも1つのプロセッサは、前記測定を行うべきセルの総数、または利用可能な測定時間、または前記セルのグループの各々の測定インターバル、あるいはそれらの組み合わせに基づいて、前記複数のセルのグループの各々における前記セルの数を決定するように構成される、C28に記載の装置。
[C30]
前記回路は、複数のセルのセットに基づいて、前記複数のセルのグループを決定するように構成され、各セットは、少なくとも1つのセルを含み、前記セットに加入および離脱するセルの条件に関連付けられる、C26に記載の装置。
[C31]
前記回路は、
各々のソートされたセット内の前記少なくとも1つのセルが、最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のセルのセットの各々をソートすることと、
前記複数のソートされたセルのセットが、前記リスト内で最も高い優先順位から最も低い優先順位に配列される状態で、前記複数のソートされたセルのセットを有するセルのリストを形成することと、
前記セルのリストに基づいて前記複数のセルのグループを形成することと
を行うように構成される、C30に記載の装置。
[C32]
前記回路は、
最も高い優先順位から最も低い優先順位に複数のセルをソートすることと、
最も高い優先順位のグループから開始して一度に1グループを形成するように、前記ソートされた複数のセルに基づいて、前記複数のセルのグループを形成することと
を行うように構成される、C26に記載の装置。
[C33]
非一時的なコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記非一時的なコンピュータ可読媒体は、
少なくとも1つのコンピュータに、ユーザエンティティにより測定を行うべき複数のセルのグループを決定させるためのコードと、ここで、各グループは、少なくとも1つのセルを含み、前記複数のセルのグループは、異なる優先順位を有する、
前記少なくとも1つのコンピュータに、より高い優先順位セルのグループがより短い測定インターバルを有する状態で、前記複数のセルのグループの各々の測定インターバルを決定させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、セルのグループの各々の前記測定インターバルに基づいて、前記複数のセルのグループについて測定を行わせるためのコードと
を備える、コンピュータプログラム製品。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9
図10