(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5795491
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】携帯端末においてアンテナ整合のための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H04M 1/00 20060101AFI20150928BHJP
H04M 1/738 20060101ALI20150928BHJP
H04B 1/40 20150101ALI20150928BHJP
【FI】
H04M1/00 R
H04M1/738
H04B1/40
【請求項の数】16
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2011-107139(P2011-107139)
(22)【出願日】2011年5月12日
(65)【公開番号】特開2011-239405(P2011-239405A)
(43)【公開日】2011年11月24日
【審査請求日】2014年5月8日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0044624
(32)【優先日】2010年5月12日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2011-0012565
(32)【優先日】2011年2月11日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】申 龍周
(72)【発明者】
【氏名】李 在鎬
(72)【発明者】
【氏名】柳 完相
(72)【発明者】
【氏名】金 多貞
(72)【発明者】
【氏名】尹 知▲ヨン▼
(72)【発明者】
【氏名】鄭 鎭佑
【審査官】
岩田 淳
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−056944(JP,A)
【文献】
特開2008−288699(JP,A)
【文献】
特開2001−223605(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0073103(US,A1)
【文献】
Ali tombak,A Ferroelectric-Capacitor-Based Tunable matching Network for Quad-Band Cellular Power Amplifiers,IEEE TRANSACTIONS ON MICROWAVE THEORY AND TECHNIQUES[online],2007年 2月,Vol.55, No.2,P.370-375,[平成27年3月24日検索],URL,http://ieeexplore.ieee.org/stamp/stamp.jsp?arnumber=4084852
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00−1/10
1/27−3/46
21/00−25/04
H04B 1/38
1/40
1/44−1/52
1/54−1/58
7/24−7/26
H04M 1/00
1/24−1/82
99/00
H04W 4/00−8/24
8/26−16/32
24/00−28/00
28/02−72/02
72/04−74/02
74/04−74/06
74/08−84/10
84/12−88/06
88/08−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末におけるアンテナ整合を行う方法において、
サービス網帯域別に当該帯域の全体チャネルを多数のグループに分類し、前記分類されたグループ別に最適のTMN回路調整値があらかじめ定義されている参照テーブルを検索する段階と、
前記携帯端末の状態を決定する段階と、
前記参照テーブルを検索した結果に基づいて、前記携帯端末の使用帯域及びチャネル、並びに前記決定された携帯端末の状態に対応する最適のTMN(Tunable Matching Network)回路調整値を決定する段階と、
前記決定された最適のTMN回路調整値によってアンテナ整合を行う段階とを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記状態を決定する段階は、外部装置との連結可否、レシーバー使用可否、スピーカー使用可否及び近接センサーからの感知信号受信可否のうち1つ以上と通話可否を基盤として端末の状態をハンド(Hand)状態、ヘッドアンドハンド(Head+hand)状態及びフリー(Free)状態ののうちいずれか1つに決定し、
前記ハンド状態は、通話モード中にユーザの手に端末が位置する状態であり、前記ヘッドアンドハンド(Head+hand)状態は、通話モード中にユーザの頭に端末が位置する状態であり、前記フリー(Free)状態は、端末が遊休モード状態であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記状態は、
通話モード中にUSB端子を通じて外部装置と連結されたUSB最適化(Optimization)状態を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記状態を決定する段階は、
前記携帯端末が遊休モードなら、前記携帯端末の状態を前記フリー状態に決定する段階と、
通話モード中に前記USB端子を通じて外部装置が連結されれば、前記携帯端末の状態を前記USB最適化状態に決定する段階と、
通話モード中に前記USB端子を通じて外部装置が連結されていなし、前記近接センサーから近接信号が入力されなければ、前記携帯端末の状態を前記ハンド状態に決定する段階と、
通話モード中に前記USB端子を通じて外部装置が連結されていないし、前記近接センサーから近接信号が入力されれば、前記携帯端末の状態を前記ヘッドアンドハンド状態に決定する段階とを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記状態を決定する段階は、
端末がテストモード中に状態決定信号が入力されれば、端末の状態を前記ハンド状態、前記ヘッドアンドハンド状態、前記フリー状態及び前記USB最適化状態のうち前記状態決定信号に対応する状態に決定する段階をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記状態を決定する段階は、
前記携帯端末が遊休モードなら、前記携帯端末の状態を前記フリー状態に決定する段階と、
前記携帯端末が通話モードであり、前記レシーバーが使用されれば、前記携帯端末の状態を前記ヘッドアンドハンド状態に決定する段階と、
前記携帯端末が通話モードであり、前記スピーカーが使用されれば、前記携帯端末の状態を前記ハンド状態に決定する段階とを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記アンテナ整合を行う段階は、
通話モード中に上向きリンク送信時間、下向きリンク送信時間及び受信モニタリング実行時間ではない他の時間にアンテナ整合を行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記決定された状態は、
前記携帯端末が使用する帯域、前記帯域で使用するチャネル、通話可否、スライド状態、外部機器との連結可否、前記携帯端末の位置、レシーバーの使用可否及びスピーカーの使用可否のうち1つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記最適のTMN(Tunable Matching Network)回路調整値を決定する段階は、
サービス網を検索し、前記検索されたサービス網で前記携帯端末が使用する帯域及びチャネルを確認し、前記確認された帯域及びチャネルに対応する最適のTMN(Tunable Matching Network)回路調整値を決定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
携帯端末におけるアンテナ整合を行う装置において、
サービス網帯域別に当該帯域の全体チャネルを多数のグループに分類し、前記分類されたグループ別に最適のTMN回路調整値があらかじめ定義されている参照テーブルを格納する記憶部と、
前記携帯端末の状態を決定し、前記参照テーブルを検索した結果に基づいて、前記携帯端末の使用帯域及びチャネル、並びに前記決定された状態に対応する最適のTMN回路調整値を決定する制御部と、
前記制御部から入力された最適のTMN回路調整値を利用してアンテナ整合を行うTMN部とを含むことを特徴とする装置。
【請求項11】
前記制御部は、外部装置との連結可否、レシーバー使用可否、スピーカー使用可否及び近接センサーからの感知信号受信可否のうち1つ以上と通話可否を基盤として前記携帯端末の状態をハンド(Hand)状態、ヘッドアンドハンド(Head+hand)状態及びフリー(Free)状態ののうちいずれか1つに決定し、
前記ハンド状態は、通話モード中にユーザの手に端末が位置する状態であり、前記ヘッドアンドハンド(Head+hand)状態は、通話モード中にユーザの頭に端末が位置する状態であり、前記フリー(Free)状態は、端末が遊休モードにある状態であることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記状態は、
通話モード中にUSB端子を通じて外部装置と連結されたUSB最適化(Optimization)状態を含むことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記制御部は、
前記携帯端末が遊休モードなら、前記携帯端末の状態を前記フリー状態に決定し、
通話モード中に前記USB端子を通じて外部装置が連結されれば、前記携帯端末の状態を前記USB最適化状態に決定し、
通話モード中に前記USB端子を通じて外部装置が連結されていないし、前記近接センサーから近接信号が入力されなければ、前記携帯端末の状態を前記ハンド状態に決定し、
通話モード中に前記USB端子を通じて外部装置が連結されていないし、前記近接センサーから近接信号が入力されれば、前記携帯端末の状態を前記ヘッドアンドハンド状態に決定することを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記制御部は、
端末がテストモード中に状態決定信号が入力されれば、端末の状態を前記ハンド状態、前記ヘッドアンドハンド状態、前記フリー状態及び前記USB最適化状態の中で前記状態決定信号に対応する状態に決定することを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記制御部は、
前記携帯端末が遊休モードなら、前記携帯端末の状態を前記フリー状態に決定し、
前記携帯端末が通話モードであり、前記レシーバーが使用されれば、前記携帯端末の状態を前記ヘッドアンドハンド状態に決定し、
前記携帯端末が通話モードであり、前記スピーカーが使用されれば、前記携帯端末の状態を前記ハンド状態に決定することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項16】
携帯端末におけるアンテナ整合を行う装置において、
外部装置との連結のためのコネクターと、
外部物体の近接可否を感知する近接センサーと、
前記コネクターから入力された信号、前記近接センサーから入力された信号及び通話可否を基盤として前記携帯端末の状態を決定し、サービス網帯域別に当該帯域の全体チャネルを多数のグループに分類し、前記分類されたグループ別に最適のTMN回路調整値があらかじめ定義されている参照テーブルを検索した結果に基づいて、前記携帯端末の使用帯域及びチャネル、並びに前記決定された状態に対応する最適のTMN回路調整値を決定する制御部と、
前記制御部から入力された最適のTMN回路調整値を利用してアンテナ整合を行うTMN部とを含むことを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末に関し、特に、ユーザの人体影響(Body Effect)及び携帯端末の状態を考慮してアンテナ整合を行うための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信のための送受信装置は、アンテナを備えていて、前記アンテナと送信回路間の不整合(mismatching)は、前記送受信装置の性能低下を誘発する。このようなアンテナ不整合を解決するために、従来、携帯端末は、固定されたLC(L:Inductor、C:Capacitor)回路を利用したFMN(Fixed Matching Network)方式を使用する。前記FMN方式を使用する場合、アンテナ整合のための最適のLC回路素子値を探すために、端末の開発時に多くの時間が要求される。さらに、電界状況によってLC回路素子値を変更することができないので、RF(Radio Frequency)性能問題、特に、弱電界の場合、呼ドロップ(Call Drop)、黙音(Mute)発生などの性能問題が頻繁に発生するという短所がある。
【0003】
前記FMN方式の短所を補完するために考案された技術がTMN(Tunable Matching Network)方式である。前記TMN方式は、固定されたLC回路ではなく、可変LC回路を利用
する。
【0004】
しかし、前記TMN方式を適用するにあたって、実環境でユーザの携帯端末使用方式によるアンテナ放射性能に影響を与える要素に対する考慮が足りない。アンテナ放射性能は、ユーザの人体影響(Body Effect)及び携帯端末の状態のような環境インターフェース(Environmental Interface)に影響を大きく受けるため、多様な環境を考慮して決定された最適のアンテナ整合が行われなければならない。
【0005】
したがって、前記TMN方式を適用するにあたって、前述のような環境インターフェースを考慮してTMN回路(すなわちLC回路)を調整(tuning)するための代案が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、携帯端末においてアンテナ整合のための装置及び方法を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、携帯端末においてユーザの人体影響及び携帯端末の状態を考慮してアンテナ整合を行うための装置及び方法を提供することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、携帯端末においてユーザの人体影響及び携帯端末の状態によって最適のTMN回路調整値を決定するための装置及び方法を提供することにある。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、携帯端末において帯域(Band)、チャネル(Channel)、携帯端末のモード(Mode)(例えば、通話モード、遊休モード)、携帯端末のスライド状態(Set)(例えば、スライドアップ、スライドダウン)、携帯端末の位置(Position)例えば、ユーザの手部分に位置、ユーザの頭部分に位置、ユーザの人体影響がない所に位置)などによる最適のTMN回路調整値を保存した参照テーブル(Look Up Table)を基盤として、最適のTMN回路調整値を決定するための装置及び方法を提供することにある。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、携帯端末において携帯端末のスライド状態(Set)(例えば、スライドアップ、スライドダウン)、携帯端末のモード(Mode)(例えば、通話モード、遊休モード)、レシーバー(receiver)の使用可否、ラウドスピーカ(Loudspeaker)の使用可否、イヤホンジャック(Ear Jack)の連結可否、ブルートゥース(Bluetooth)オーディオの連結可否などによって携帯端末の位置(Position)(例えば、ユーザの手部分に位置(Hand)、ユーザの頭部分に位置(Head+Hand)、ユーザの人体影響がない所に位置(Free))を決定するための装置及び方法を提供することにある。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、通話可否、近接センサーの動作可否及びUSB連結可否によって端末の状態をFree、Hand、Head+Hand及びUSB最適化(Optimization)のうちいずれか1つに決定する装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の携帯端末でアンテナ整合のための方法は
、前記携帯端末の状態を決定する段階と、前記決定された携帯端末の状態に対応する最適のTMN(Tunable Matching Network)回路調整値を決定する段階と、前記決定された最適のTMN回路調整値によってアンテナ整合を行う段階とを含むことを特徴とする。
【0013】
前記携帯用端末機の状態は、
外部装置との連結可否、レシーバー使用可否、スピーカー使用可否及び近接センサーからの感知信号受信可否のうち1つ以上と通話可否を基盤としてハンド(Hand)状態、ヘッドアンドハンド(Head+hand)状態及びフリー(Free)状態ののうちいずれか1つに決定される。前記ハンド状態は、通話モード中にユーザの手に端末が位置する状態であり、前記ヘッドアンドハンド(Head+hand)状態は、通話モード中にユーザの頭に端末が位置する状態であり、前記フリー(Free)状態は、端末が遊休モードにある状態であり、前記USB最適化状態は、通話モード中にUSB端子を通じて外部装置と連結された状態である。
前記状態を決定する段階は、前記携帯端末が遊休モードなら、前記携帯端末の状態を前記フリー状態に決定する段階と、通話モード中に前記USB端子を通じて外部装置が連結されれば、前記携帯端末の状態を前記USB最適化状態に決定する段階と、通話モード中に前記USB端子を通じて外部装置が連結されていなし、前記近接センサーから近接信号が入力されなければ、前記携帯端末の状態を前記ハンド状態に決定する段階と、通話モード中に前記USB端子を通じて外部装置が連結されていないし、前記近接センサーから近接信号が入力されれば、前記携帯端末の状態を前記ヘッドアンドハンド状態に決定する段階と、端末がテストモード中に状態決定信号が入力されれば、端末の状態を前記ハンド状態、前記ヘッドアンドハンド状態、前記フリー状態及び前記USB最適化状態のうち前記状態決定信号に対応する状態に決定する段階とを含んでなることができる。
前記状態を決定する段階は、前記携帯端末が遊休モードなら、前記携帯端末の状態を前記フリー状態に決定する段階と、前記携帯端末が通話モードであり、前記レシーバーが使用されれば、前記携帯端末の状態を前記ヘッドアンドハンド状態に決定する段階と、前記携帯端末が通話モードであり、前記スピーカーが使用されれば、前記携帯端末の状態を前記ハンド状態に決定する段階とを含んでなることができる。
【0014】
本発明の携帯端末でアンテナ整合のための装置は
、前記携帯端末の状態を決定し、前記決定された状態に対応する最適のTMN回路調整値を決定する制御部と、前記制御部から入力された最適のTMN回路調整値を利用してアンテナ整合を行うTMN 部とを含むことを特徴とする。前述の構成において、前記制御部は、前記状態を決定する段階を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、携帯端末においてユーザの人体影響及び携帯端末の状態によって最適のTMN回路調整値を決定することによって、最適のアンテナ整合を行うことができるという利点がある。さらに、多様な電界状況でRF性能(Performance)を向上させることができ、且つ、反射電力(Reflected Power)を最小化し、送信電力側面で利得を得ることができると共に、電流消耗が最小化し、バッテリー寿命が延長されることができる。また、送受信率及び黙音(Mute)率を向上させることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態による携帯端末でアンテナ整合方法を示す流れ図である。
【
図2】本発明の一実施形態による携帯端末の装置構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態による携帯端末で通話モードにおけるアンテナ整合時点を設定するための方法を示す例示図である。
【
図4】
図1を参照して説明した端末状態決定過程
の実施形態を説明するための流れ図である。
【
図5】本発明の他の実施形態による携帯端末の装置構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態によって携帯端末においてアンテナ整合のための装置及び方法について詳しく説明する。但し、本発明を説明するに際して、関連された公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0018】
本発明の詳細な説明に先立って、以下で説明する用語や単語は、通常的または辞書的な意味に限定して解釈すべきものではなく、本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈すべきである。したがって、本明細書と図面は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替することができる多様な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
【0019】
以下、本発明では、携帯端末においてユーザの人体影響及び携帯端末の状態を考慮してアンテナ整合を行うための技術について説明する。
【0020】
特に、本発明による携帯端末は、帯域(Band)、チャネル(Channel)、携帯端末のモード(Mode)(例えば、通話モード、遊休モード)、携帯端末のスライド状態(Set)(例えば、スライドアップ、スライドダウン)、携帯端末の位置(Position)(例えば、ユーザの手部分に位置、ユーザの頭部分に位置、ユーザの人体影響がない所に位置)などによる最適のTMN回路調整値を保存した参照テーブル(Look Up Table)を利用してアンテナ整合を行う。参照テーブルを構成するにあたって、スライド状態は、端末がスライドタイプではなく、例えば、バー(bar)タイプのスマートホンの場合には、考慮対象に含まれない。
【0021】
ここで、サービス網(Service Network)別に当該サービス網で使用する多数の帯域が存在し、各帯域別に多数のチャネルが存在し、隣接チャネル間の放射性能のばらつきが極めて小さい。したがって、前記参照テーブルを構成するにあたって、サービス網帯域別に当該帯域の全体チャネルに対して最適のTMN回路調整値をすべて異なるように設定することは、携帯端末のメモリ量を考慮する時、非効率的である。
【0022】
したがって、本発明では、サービス網帯域別に当該帯域の全体チャネルを所定個数のグループに分類し、前記分類されたグループ別に最適のTMN回路調整値を設定する方案を提案する。ここで、サービス網帯域別チャネルグループの個数は、各帯域別帯域幅を考慮して決定することができる。
【0023】
例えば、GSMとWCDMA網で支援する帯域別チャネルグループの個数は、下記表1のように決定することができる。
【0025】
ここで、例えば、PCS1900帯域に対する参照テーブルは、下記表2A及び表2Bのように、帯域、チャネル、携帯端末のモード、携帯端末のスライド状態、携帯端末の位置などによる最適のTMN回路調整値を保存することができる。
【0027】
ここで、モードパラメータの場合、CallとIdleは、各々通話モード及び遊休モードを意味する。スライド状態パラメータの場合、S/U及びS/Dは、各々スライドアップとスライドダウンを意味する。位置パラメータの場合、Freeは、ユーザの人体影響がない所に端末が位置することを意味し、Handは、ユーザの手部分に端末が位置することを意味し、H+H(Head+Hand)は、ユーザが端末を手に持って頭部分に位置させた状態を意味する。
【0028】
携帯端末の位置は、スライド状態、携帯端末のモード、レシーバー(receiver)の使用可否、ラウドスピーカ(Loudspeaker)の使用可否、イヤホンジャック(EarJack)の連結可否及びブルートゥース(Bluetooth)オーディオの連結可否などによって表3のように決定することができる。
【0030】
ここで、モードパラメータの場合、“O”は、通話モード、“X”は、遊休モードを意味する。その他“O”は、当該機器が選択されるか、または実行中を意味し、“X”は、当該機器が選択されていないか、または実行中ではないことを意味する。例えば、スライドアップ状態のCase 9は、端末が通話モードであり、レシーバーが使用され、ラウドスピーカが使用されなく、イヤホンジャック及びブルートゥースオーディオが連結されていない場合を意味する。したがって、携帯端末の位置は、S/U H+H、すなわちスライドアップ状態でユーザが端末を手に持って頭部分に位置させた状態であると定義することができる。また、スライドアップ状態のCase 13の場合、端末が通話モードであり、ラウドスピーカが使用され、レシーバーが使用されなく、イヤホンジャック及びブルートゥースオーディオが連結されていない場合を意味する。したがって、携帯端末の位置は、S/U Hand、すなわちスライドアップ状態でユーザの手部分に端末が位置すると定義することができる。その他、携帯端末に近接センサー及び加速度センサーなどが設けられているとすれば、前記携帯端末の位置を定義するにあたって、さらに多様な定義が可能である。
【0031】
図1は、本発明の実施形態による携帯端末においてアンテナ整合方法を示す流れ図である。
【0032】
図1を参照すれば、端末は、段階101で、電源がオン(ON)とされるか否かを検査する。
【0033】
段階101で、電源オンが感知される時、携帯端末は、段階103に進行し、メモリから参照テーブルを抽出する。ここで、参照テーブルは、例えば、前記表2A及び表2Bのように構成されることができる。携帯端末は、サービス網帯域別に当該帯域の全体チャネルを所定個数のグループに分類し、前記分類されたグループ別に参照テーブルを構成し、メモリにあらかじめ保存する。
【0034】
その後、携帯端末は、段階105では、サービス網を検索し、段階107では、検索されたサービス網で携帯端末が使用する帯域及びチャネルを確認する。
【0035】
その後、携帯端末は、段階109で、携帯端末自身の状態を決定する。すなわち携帯端末は、携帯端末のモード、携帯端末のスライド状態及び携帯端末の位置などを決定する。携帯端末は、携帯端末のスライド状態、携帯端末のモード、レシーバーの使用可否、ラウドスピーカの使用可否、イヤホンジャックの連結可否及びブルートゥース(Bluetooth)オーディオの連結可否などを基盤として携帯端末の位置を決定することができる。
【0036】
その後、携帯端末は、段階111では、抽出された参照テーブルを基盤として、確認された使用帯域及びチャネル、そして決定された端末自分の状態に対応する最適のTMN回路調整値を決定する。
【0037】
その後、携帯端末は、段階113では、決定された最適のTMN回路調整値でアンテナ整合を行う。すなわち、携帯端末は、決定された最適のTMN回路調整値に対応するLC回路素子値でアンテナ整合を行う。
【0038】
ここで、携帯端末は、携帯端末のモードによって前記アンテナ整合時点を異なるように設定することができる。まず、通話モードの時、携帯端末は、上向きリンク送信時間、下向きリンク受信時間、受信モニタリング実行時間を除いてアンテナ整合時点を決定することができる。例えば、
図3のように、通話モードでフレーム内に8個のクロック(Clock)が発生し、0番クロックで上向きリンク送信が行われ、2番クロックで受信モニタリングが行われ、5番クロックで下向きリンク受信が行われる場合を仮定する。この場合、携帯端末は、1、4、7番クロックでアンテナ整合を行うことができる。遊休モードの時、携帯端末は、帯域変更、チャネル変更及び端末状態変更などのイベント発生によってアンテナ整合が要求される場合、イベント発生時点にアンテナ整合を行うことができる。したがって、携帯端末は、携帯端末のモードによってアンテナ整合時点を決定し、前記決定されたアンテナ整合時点にアンテナ整合を行うことができる。その後、携帯端末は、本発明によるアルゴリズムを終了する。
【0039】
図2は、本発明の実施形態による携帯端末の装置構成を示すブロック図である。
【0040】
図示のように、前記携帯端末は、制御部200、モデム202、RF(RadioFrequency)処理部204、TMN部206及びメモリ208を含むことができる。
【0041】
図2を参照すれば、制御部200は、携帯端末の全般的な動作のための制御及び処理を行う。また、制御部200は、送信信号をモデム202に提供し、モデム202からの受信信号を処理する。このような通常的な機能以外に、制御部200は、ユーザの人体影響及び携帯端末の状態を考慮してアンテナ整合を行うための機能を処理する。以下では、アンテナ整合を行うための制御部200の動作を詳しく説明する。
【0042】
まず、制御部200は、端末の状態を決定する。すなわち、制御部200は、携帯端末のモード、携帯端末のスライド状態及び携帯端末の位置などを決定する。携帯端末は、携帯端末のスライド状態、携帯端末のモード、レシーバーの使用可否、ラウドスピーカの使用可否、イヤホンジャックの連結可否及びブルートゥース(Bluetooth)オーディオの連結可否などを基盤として携帯端末の位置を決定することができる。例えば、制御部200は、携帯端末が遊休モードなら、端末の状態をフリー(Free)状態として決定する。この時、制御部200は、端末が遊休モードから通話モードに切り替われば、スライド状態をチェックしてメモリを読み取り(reading)、レシーバーの使用可否をチェックする。チェック結果、スライド状態がアップ状態であり、メモリ読み取り結果、レシーバー使用に設定されていれば、表3に示すように、端末の状態をS/U H+H状態として決定する。この時、入力部からレシーバーからスピーカーに切り替えるようにする信号が入力されれば、携帯端末は、端末の状態をS/U H+HからS/U Hand状態に切り替える。
【0043】
制御部200は、メモリ208で参照テーブルを抽出し、抽出された参照テーブルを基盤として、使用帯域及びチャネル、そして決定された端末の状態に対応する最適のTMN回路調整値を決定した後、決定された最適のTMN回路調整値をTMN部206に提供する。ここで、決定された最適のTMN回路調整値をTMN部206に提供することは、アプリケーション階層ではなく、物理階層によって行われる。これにより、帯域変更、チャネル変更または端末状態変更によってアンテナ整合実行が要求される場合、TMN部206は、当該アンテナ整合時点にすぐアンテナ整合を行うことができる。
【0044】
モデム202は、送受信信号に対する基底帯域変調及び復調を行う。
【0045】
RF処理部204は、送受信信号に対するRF帯域の処理を行う。例えば、RF処理部204は、RF帯域送受信信号の増幅、RF帯域信号及び基底帯域信号間の変換などを行う。
【0046】
TMN部206は、アンテナ整合のために、アンテナとRF処理部204間の経路上に設計された可変LC回路を含み、制御部200から提供される最適のTMN回路調整値でアンテナ整合を行う。すなわち、TMN部206は、決定された最適のTMN回路調整値に対応するLC回路素子値でアンテナ整合を行う。
【0047】
ここで、TMN部206は、携帯端末のモードによってアンテナ整合時点を異なるように設定することができる。
【0048】
まず、通話モードの時、前記TMN部206は、上向きリンク送信時間、下向きリンク受信時間及び受信モニタリング実行時間を除いてアンテナ整合時点を決定することができる。遊休モードの時、TMN部206は、帯域変更、チャネル変更及び端末状態変更などのイベント発生によってアンテナ整合が要求される場合、イベント発生時点にアンテナ整合を行うことができる。
【0049】
メモリ208は、制御部200の処理及び制御のためのプログラムのマイクロコードと各種参照データを保存し、各種プログラム実行中に発生する一時的なデータを保存する。特に、メモリ208は、ユーザの人体影響及び携帯端末の状態を考慮してアンテナ整合を行うためのプログラムを保存する。また、メモリ208は、参照テーブルを保存する。ここで、参照テーブルは、例えば、前記表2A及び表2Bのように構成されることができる。制御部200は、サービス網帯域別に当該帯域の全体チャネルを所定個数のグループに分類し、分類されたグループ別に参照テーブルを構成し、構成された参照テーブルをメモリ208に保存することができる。ここで、分類個数は、当該帯域の帯域幅を考慮して決定される。
【0050】
図2のような装置構成を有する携帯端末のRF性能(TRP/TIS)測定結果は、下記表4の通りである。
【0052】
ここで、GSM850、DCS1800及びPCS1900は、互いに異なるサービス網帯域を示し、Refは、本発明で提案するTMN方式を適用しない場合を意味し、TMNは、本発明で提案するTMN方式を適用した場合を意味する。TRP(Total Radiated Power)及びTIS(Total Isotropic Sensitivity)は、自由空間上で無線通信機器の送信性能及び受信性能を示す指標であって、TRPは、BER(Bit Error Rate)が2.44%になる時の最大送信電力を意味する。TRP及びTISの値が高いほどアンテナ整合が良好に行われることによって、反射電圧が最小化し、携帯端末のRF性能が高くなることを意味する。
【0053】
図2のような装置構成を有する携帯端末の送受信率及び黙音(Mute)率の測定結果は、下記表5の通りである。
【0055】
表5は、本発明で提案するTMN方式を適用しない場合と対比して、本発明で提案するTMN方式を適用した場合の送受信率及び黙音(Mute)率の測定結果を示し、全般的に本発明で提案するTMN方式を適用した場合、さらに優秀または同等の結果を示すことを確認することができる。
【0056】
図4は、
図1を参照して説明した端末状態決定過程(段階109)
の実施形態を説明するための流れ図である。
【0057】
携帯端末の電源がオンとされれば、端末は、メモリで参照テーブルを抽出する。その後、実時間運営体制(RTOS;Real Time Operating System)を通じてまず携帯端末の使用帯域(Band)を確認し、チャネルを選択する。その後、携帯端末は、端末の状態を確認する。例えば、携帯端末は、実時間運営体制を通じて端末のモードが通話モードであるか遊休モードであるかを確認することができる。また、携帯端末は、非実時間運営体制(Non−RTOS)を通じて近接センサー(Porximity Sensor)の動作可否及びUSB連結可否を確認することができる。
【0058】
このような端末モード、近接センサーの動作可否及びUSB連結可否によって、端末の状態は、下記表6のように、Free、Hand、Head+hand及びUSB最適化(Optimization)の4つの場合に決定されることができる。
【0060】
ここで、近接センサーのパラメータ“O”は、外部物体が近接センサーに近接していることを意味し、“X”は、外部物体が近接センサーに近接していないことを意味する。USBのパラメータ“O”は、端末のUSBコネクターで外部機器が連結されていることを意味し、“X”は、端末のUSBコネクターで外部機器が連結されていないことを意味する。また、“Don’t care”は、位置を決定するにあたって、パラメータを考慮しないことを意味する。
【0061】
携帯端末は、段階1091で、モードを確認する。段階1091での確認結果、遊休モードなら、段階1092に進行する。携帯端末は、段階1092で端末の状態をFree状態に決定した後、前述した段階111に進行する。この時、携帯端末は、段階1092を行うにあたって、近接センサーの動作可否を考慮しない。また、携帯端末は、遊休モードなら、USBに外部装置が連結されていないものと見なす。
【0062】
携帯端末は、段階1091での確認結果、通話モードなら、段階1093に進行する。携帯端末は、段階1093で、USB連結可否を確認する。段階1093での確認結果、USBに外部装置が連結されていれば、段階1094に進行する。携帯端末は、段階1094で、端末の状態をUSB最適化(Optimization)状態に決定した後、段階111に進行する。この時、携帯端末は、段階1094を行うにあたって、近接センサーの動作可否を考慮しない。
【0063】
携帯端末は、段階1093での確認結果、USBに外部装置が連結されていなければ、段階1095に進行する。携帯端末は、段階1095で、近接センサーの動作可否を確認する。段階1095での確認結果、近接センサーが動作しなければ、段階1096に進行する。携帯端末は、段階1096で、端末の状態をHand状態に決定した後、段階111に進行する。
【0064】
携帯端末は、段階1095での確認結果、近接センサーが動作すれば、段階1097に進行する。ここで、近接センサーが動作するということは、近接センサーに外部物体が近くまで接近することによって近接センサーが端末の制御部に近接信号を出力することを意味する。端末は、段階1097で、端末の状態をHead+Hand状態に決定した後、段階111に進行する。一方、携帯端末は、入力部から特定入力信号が入力されれば、RF性能などをテストするためのテストモード(Key string test mode)画面を出力する。また、携帯端末は、テストモードなら、通話可否、近接センサー動作可否及びUSB連結可否は考慮しない。ユーザは、このようなテストモードの時、端末の状態をユーザが任意に決定することができる。例えば、ユーザは、端末をテストモードに切り替えた後、端末の状態をFree、Hand、Head、Head+Hand及びUSB最適化(Optimization)のうちいずれか1つに決定することができる。例えば、ユーザは、番号キー1番を押して、端末の状態をFree状態に決定することができる。
【0065】
図5は、本発明の他の実施形態による携帯端末の装置構成を示すブロック図である。
【0066】
図5に示されたように、本発明の携帯端末は、制御部300、モデム310、RF処理部320、TMN部330、メモリ340、近接センサー350、コネクター360、入力部370及び表示部380を含むことができる。
【0067】
制御部300は、近接センサー350から外部物体の近接可否を示す信号を受信する。また、制御部300は、コネクター360から外部装置の連結可否を示す信号を受信する。
【0068】
制御部300は、通話可否、近接センサーの動作可否及びUSB連結可否などによって端末の状態を決定する。例えば、制御部300は、端末が遊休モードなら、端末の状態をフリー(Free)状態に決定する。
【0069】
制御部300は、端末が遊休モードから通話モードに切り替われば、外部装置との連結可否及び近接センサーの動作可否を確認する。チェック結果、USB端子を通じて外部装置が連結されていれば、端末の状態をUSB最適化状態に決定する。一方、外部装置が連結されていないし、近接センサー350から近接信号が受信されれば、端末の状態をヘッドアンドハンド状態に決定する。もし近接センサー350から近接信号がこれ以上受信されなければ、端末の状態をヘッドアンドハンド状態からハンド状態に切り替える。
【0070】
制御部300は、入力部370から特定入力信号、例えば、#7800*#を示す信号が入力されれば、端末の状態をテストモードに切り替える。制御部300は、端末のモードがテストモードに切り替われば、テストモード画面を出力するように表示部380を制御する。制御部300は、テストモードの時、入力部370から状態決定信号が入力されれば、状態決定信号に対応する状態に端末の状態を決定する。また、制御部300は、テストモードなら、端末の状態を決定するにあたって通話可否、近接センサー動作可否及びUSB連結可否などを考慮しない。また、制御部300は、メモリ340に保存されている参照テーブル341を基盤として、使用帯域、チャネル及び決定された端末状態に対応する最適のTMN回路調整値を決定した後、決定されたTMN回路調整値をTMN部330に提供する。
【0071】
モデム310、RF処理部320、TMN部330及びメモリ340は、
図2を参照して説明した当該構成と同一の機能を行うので、説明を略する。
【0072】
参照テーブル341は、Free、Hand、Head+Hand及びUSB最適化(Optimization)状態による最適のTMN回路調整値で構成される。
【0073】
近接センサー350は、発光部、受光部及び遮断膜で構成されることができ、端末の内部に装着された電子回路基板に設置されることができる。近接センサー350は、外部物体の近接可否を感知し、制御部300に出力する。これにより、制御部300は、近接センサー350から入力された感知信号を考慮して入力部370、例えば、タッチスクリーンを用いたユーザ命令の入力を許容するか、または遮断することができる。また、制御部300は、感知信号を考慮してアンテナ整合を行うことができる。
【0074】
近接センサー350の発光部は、外部の任意の物体までの近接距離を測定するために、外部に光を放射する役目をし、近接センサー350の受光部は、外部物体から反射した光を受け入れる役目をすることができる。近接センサー350の遮断膜は、発光部と受光部との間に設置され、発光部から放射される光が受光部に直接入ることを遮断し、近接センサー350が誤作動することを防止する役目をすることができる。好ましくは、近接センサー350は、赤外線を使用して外部物体が一定距離以上感知領域内に接近することを感知するIRセンサー(Infrared Sensor)を使用することができる。この時、近接センサー350の発光部は、赤外線(IR)を放射する発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)よりなることができる。
【0075】
近接センサー350の発光部と受光部が物理的に分離され、それらの間に遮断膜が存在する場合を例示しているが、近接センサー350の構造は、これに限定されず、当業者によって変更可能である。すなわち、近接センサー350の発光部と受光部が一体に結合された形態で構成された近接センサーを使用することもできる。一方、近接センサー350の上部には、レンズが設置されることができる。ここで、レンズは、近接センサー350の発光部から放射される光と外部物体から反射し、近接センサー350の受光部に入る光が通過するようにすることができると共に、近接センサー350が端末の外部に露出することを防止することができる。
【0076】
コネクター360は、外部装置と有線または無線を通じて連結されれば、これを通知する信号を制御部300に出力する。これにより、制御部360は、外部装置との連結可否を考慮してアンテナ整合を行うことができる。また、コネクター360は、外部装置から受信したデータを制御部300に出力し、制御部300から入力されたデータを外部装置に送信する機能を行う。また、コネクター360は、USB端子、イヤホンジャック、ブルートゥースモジュール、TA(Terminal Adapter)端子及び充電などのためのDock端子などを含むことができる。
【0077】
図5のような装置構成を有する携帯端末のRF性能(TRP/TIS)測定結果は、下記表7の通りである。
【0079】
ここで、GSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900、WCDMA2100、WCDMA1900及びWCDMA900は、互いに異なるサービス網帯域を示す。Voda Spec.は、ヨーロッパ移動通信事業者であるVodaで定めた規格を意味する。Default ANTは、本発明で提案するTMN方式を適用しない場合を意味し、with Tunableは、本発明で提案するTMN方式を適用した場合を意味する。Free Spaceは、上記で定義したFree状態を意味し、Head Phantomは、端末を人体模型の頭に付着した状態を意味する。また、表7で、左側の結果値は、TRPを意味し、右側の結果値は、TISを意味する。
【0080】
本発明の携帯端末においてアンテナ整合のための装置及び方法は、前述の実施形態に限定されず、本発明の技術思想が許容する範囲で多様に変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0081】
200 制御部
202 モデム
204 RF処理部
206 TMN部
208 メモリ
300 制御部
310 モデム
320 RF処理部
330 TMN部
340 メモリ
350 近接センサー
360 コネクター
370 入力部
380 表示部