(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
様々な図面にわたって、同様の構成部材には、同じ参照符号が付されている。
【0024】
小型のロボットデバイス、すなわち、振動駆動型の移動体は、例えば床やテーブルや他の比較的フラットで円滑な表面といったような表面または凹形状や凸形状といったような湾曲面(例えば、任意の方向に)を横断して移動し得るように構成することができる。ロボットデバイスは、自発的に移動し得るよう構成されており、いくつかの実施態様においては、一見ランダムな方向にで回転し得るように構成されている。一般に、ロボットデバイスは、ボディ(または、ハウジング)と、複数の付属物(例えば、脚、および、他の付属物)と、振動機構(例えば、偏心負荷を回転させるためのモータ駆動型のまたはスプリング機構型の巻取機構、釣合い錘の振動を誘起し得るよう構成されたモータまたは他の機構、または、デバイスの質量中心を素速く変更し得るよう構成された他の機構)と、を備えている。その結果、動作時には、ミニチュアロボットデバイスは、例えばバグまたは昆虫といったような有機生命体に似ていることができる。
【0025】
ロボットデバイスの移動は、デバイスの内部に設置されたまたはデバイスに対して付設された回転モータの駆動によって、およびこれと組み合わせて、モータの回転軸線に対してオフセットされた質量中心からなる回転錘によって、誘起することができる。錘の回転移動は、モータとこのモータが付設されているロボットデバイスとの振動を、引き起こす。いくつかの実施態様においては、この回転は、およそ、1分あたりにつき6000〜9000回転(rpm)という範囲とされる。しかしながら、より大きなまたはより小さなrpm値を使用することができる。例えば、デバイスは、多くのポケベルや携帯電話においてマナーモードにおいてポケベルまたは携帯電話が振動させるようなタイプの振動機構を使用することができる。振動機構によって誘起される振動により、デバイスを、表面(例えば、床)上にわたって、移動させることができる。その際、振動によってデバイスが上下動する際に、例えば、交互的に撓み得る(特定の方向に)よう構成された、そして、最初の位置に戻り得るように構成された複数の脚を使用する。
【0026】
様々な特徴点を、ロボットデバイス内に組み込むことができる。例えば、デバイスの様々な実施態様は、様々な特定の特徴点を備えることができる。例えば、脚および/または他の付属物の形状、脚および/または他の付属物の数、脚および/または他の付属物の先端の摩擦特性、脚および/または他の付属物の相対的な硬さまたはフレキシブルさ、脚および/または他の付属物の弾性、脚および/または他の付属物/脚に対しての回転釣合い錘の相対的な位置、その他、を備えることができる。例えば、特定の特徴点のバリエーションは、前進のための振動の効果的な伝達を容易なものとすることができる。ここで、前進には、デバイスが、任意の角度で、なおかつ、右側を上とした配向性や上下がひっくり返った配向性や横向きといった配向性を含む任意の配向性で、登ることを可能とする前進がある。ロボットデバイスの移動の速度および方向は、多様な要因に依存することができる。それら要因には、モータの回転速度や、モータに付設されたオフセット錘のサイズや、電源や、デバイスのハウジングに付設された付属物の様々な特徴点(例えば、サイズ、向き、形状、材料、弾性、摩擦特性、など)や、デバイスの移動対象をなす表面の特性や、デバイスの全体的な重量、等がある。一般的には、付属物には、デバイスを実質的にフラットな表面上に載置してその表面上における前進を引き起こすための脚を含むけれども、付属物は、さらに、例えば後述するようなデバイスの登り能力といったような他の移動能力をデバイスに対して付与するための、脚以外の付属物を(例えば、デバイスの上部または側部に)含むこともできる。
【0027】
いくつかの実施態様においては、デバイスは、釣合い錘の回転の結果としてデバイスが回転してしまう傾向を補償し得るよう構成された特徴点、および/または、複数のロボットデバイスどうしの間の相対回転や向きを変更し得るよう構成された特徴点、を備えている。デバイスの様々な構成要素は、比較的低い重心(または、質量中心)を維持し得るように、配置することができる。これにより、傾き(例えば、脚の先端どうしの間の横方向距離に基づく)を低減したり、また、様々な構成要素を回転モータの回転軸線に対して位置合わせして、転がり(例えば、デバイスが直立していないとき)を助長したり、することができる。同様に、デバイスは、デバイスが直立しているとき(例えば、デバイスが複数の脚の先端によって「立っている」とき)にデバイスが比較的フラットであることと組み合わせて、デバイスが横転または転倒している際に転がりを助長する傾向がある特徴点に基づいて、自動復原を助長し得るように構成することができる。また、デバイスの特徴点を使用することにより、ランダムな移動の出現を増大させることができ、デバイスを、障害物に対して知的に応答させることができる。また、脚の構成や配置を様々に変更することにより、振動や障害物や他の力に対して、様々に異なるタイプの移動や様々なタイプの応答を誘起することもできる。さらに、脚の長さを調節可能とすることにより、ある程度の操縦能力を提供することができる。いくつかの実施態様においては、ロボットデバイスは、例えば這っているバグや齧歯動物やあるいは他の動物や昆虫といったような現実の生体対象物を模擬することができる。
【0028】
図1は、例示としての振動駆動型デバイス100を示す図であり、デバイス100は、バグのような形状とされている。デバイス100は、ボディ(例えば、ハウジング102。ボディは、バグに似ている。)と、付属物(例えば、脚104)と、を備えている。デバイス100を制御して駆動するための構成要素が、ハウジング102の内部に設けられている(または、ハウジング102に対して付設されている)。そのような構成要素には、回転モータや、電源(例えば、バッテリ)や、オン/オフスイッチ、がある。複数の付属物(例えば、脚104)の各々は、付属物先端(例えば、脚先端106a)と、付属物ベース(例えば、脚ベース106b)と、を備えている。付属物ベースは、ボディの近くにあり、付属物先端は、ボディから離れた先端にある。付属物先端(例えば、脚先端106a)に対しての各々の付属物ベース(例えば、脚ベース106b)の位置も含めて、付属物(例えば、脚104)の特性は、デバイス100が移動する傾向がある方向および速度に寄与することができる。例えば、各々の付属物ベースは、先端よりもずっと前方に位置している。この構成により、デバイス100を、全体的に前方に移動させることができる。デバイス100は、支持表面110(例えば、実質的に平面状の床、卓上、など。支持表面は、重力に対抗するものである。)上において、直立状態(すなわち、脚104によって立っている状態)で図示されている。
【0029】
図1に示すように、ハウジング102は、少なくとも、前部111aと、後部111bと、側部と、頂部と、底部と、を備えている。デバイス100は、付属物の構成に基づいて、デバイス100の前部111aの方に移動する傾向がある。複数の付属物は、複数の脚104を備えている。複数の脚104は、全体的に、第1方向(例えば、ハウジング102の底部から実質的に下向きに延在している)に、配置されている。複数の付属物は、さらに、1つまたは複数の他の非脚付属物を備えている。非脚付属物は、全体的に、少なくとも第2方向(例えば、ハウジング102の頂部から実質的に上向きに延在している、あるいは、ハウジング102の側部から外向きに延在している、あるいは、それらのいくつかの組合せ)に配置されている。いくつかの実施態様においては、第1方向および第2方向は、実質的に互いに逆向きとされる。しかしながら、他の実施態様においては、複数の非脚付属物は、実質的に互いに逆向きとすることができ、これにより、非脚付属物が表面に対して接触しているときには、非脚付属物は、複数の脚104に対しての実質的な対抗力を提供することができる。
【0030】
例えば、非脚付属物は、さらに、脚104とは逆向きに配置された1つまたは複数のクライミング付属物(例えば、頂部クライミング付属物105)を備えている。例えば、ハウジング102から全体的に下向き(例えば、表面110に向けて)とされた脚104とは異なり、頂部クライミング付属物105は、全体的に上向きとされている。
図1に示すように、頂部クライミング付属物105は、脚104の長さと比較して、より短いものとすることができる。しかしながら、頂部クライミング付属物105は、ハウジング102で最高ポイントよりも上へと突出し得るように十分に長いものとされている。さらに、頂部クライミング付属物105は、脚104がハウジング102の重心から下向きに突出している距離と比較して、少ない程度にあるいは同程度に、ハウジング102の重心から突出することができる。図示のように、頂部クライミング付属物105は、大まかには、脚104と同じ湾曲度合いおよび傾斜を有することができる。さらに、頂部クライミング付属物105は、例えばデバイスの長手方向の進行方向において頂部クライミング付属物105の付属物先端がフロント脚104aの脚先端の近くにあるようにして、配置することができる。他の実施態様が可能である。例えば、頂部クライミング付属物105は、ハウジング102の前または後に設けることができる。他の例においては、頂部クライミング付属物105は、異なる形状(例えば、付属物の湾曲度合いを含む)およびサイズを有することができる。いくつかの実施態様においては、複数の頂部クライミング付属物105を設けることができる。例えば、デバイス100の前方方向に対して、行および/または列で配置することができる。
【0031】
脚の概要
脚104は、フロント脚104aと、中央脚104bと、リア脚104cと、を備えることができる。例えば、デバイス100は、中央脚104bおよびリア脚104cとは異なった動きをし得るよう構成することができる一対のフロント脚104aを備えることができる。例えば、フロント脚104aは、直下の表面110に対して接触することによりさらにデバイスが振動した際にデバイスが前向きにホップさせることにより、デバイス100のための駆動力を提供し得るように構成することができる。中央脚104bは、材料疲労(例えば、デバイス100が、長時間にわたって脚104によって支持された後)に抗するための支持を提供することができる。そのようなザ材料疲労は、偶発的にフロント脚104aを変形させたりおよび/またはフロント脚104aの弾性を消失させたりしてしまう原因となりかねない。いくつかの実施態様においては、デバイス100は、中央脚104bを備えないことができ、フロント脚104aとリア脚104cとだけを備えることができる。いくつかの実施態様においては、フロント脚104aと1つまたは複数のリア脚104cとは、表面に対して接触するように構成することができ、一方、中央脚104bは、表面からわずかに離間することができる。これにより、中央脚104bは、追加的な引きずり力および/またはやホップ力を導入することがない。それら追加的な引きずり力および/またはやホップ力は、所望の移動(例えば、比較的直線に沿って移動する傾向、および/または、所望程度の移動のランダムさ)を得ることを困難なものとしかねない。
【0032】
いくつかの実施態様においては、デバイス100は、たとえデバイスが複数のリア脚104cといくつかの中央脚104bとを備えているとしても、2つのフロント脚104aと1つのリア脚104cとだけが実質的にフラットな表面110に対して接触しているように、構成することができる。他の実施態様においては、デバイス100は、1つのフロント脚104aと2つのリア脚104cとだけがフラットな表面110に対して接触しているように、構成することができる。本明細書においては、表面に対して接触しているという記載は、接触の相対的な程度を備えることができる。例えば、複数のフロント脚104aと複数のリア脚104cとが実質的にフラットな表面110に対して接触していると記載され、なおかつ、複数の中央脚104bが表面110に対して接触していないと記載される場合には、たとえ中央脚104bが実際に技術的に表面110に対して接触していたとしても、フロント脚104aとリア脚104cとが中央脚104bよりも十分に長い(そして、十分に硬い)ものとすることができ、フロント脚104aとリア脚104cとが中央脚104bと比較してデバイス100の重量の支持をより多く提供するものとすることができる。いくつかの実施態様においては、デバイス100が直立した状態にあるときには、特にデバイスの振動によって上下移動が引き起こされて駆動脚の圧縮および曲げが引き起こされているときには、それでもなお、デバイスの支持に関してより小さな寄与しか有していない脚は、接触することができるにもかかわらず、追加的な脚は、表面110に対して接触することができる。より大きな予測性と移動の制御性(例えば、直線的な方向において)は、デバイスが静止しているときにあるいは回転偏心負荷が移動を誘起しているときに、十分に少ない数の脚(例えば、20〜30よりも少ない数の脚)が支持表面110に対して接触するようにおよび/または直立状態でデバイスの支持に関与するように、デバイスを構成することによって得ることができる。この点において、いくつかの脚は、たとえ支持表面110に対して接触していなくても、支持を提供することができる(例えば、1つまたは複数の短い脚は、隣接したより長い脚に対して接触することによって、安定性を提供することができ、これにより、隣接したより長い脚の全体的な硬さを増
大させることができる)。しかしながら、典型的には、各々の脚は、4つまたはそれより少数の脚によっても実質的な変形を起こすことなく(例えば、デバイス100が直立した状態と比較して、支持表面110からの脚ベース106bの高さの5%未満という変形量)デバイスの重量を支持し得る程度に、十分に硬いものとされている。
【0033】
後述するように、脚の長さを互いに異なるものとすることにより、様々な移動特性を導入することができる。後述するように、様々な脚は、互いに異なる特性を有することができる、例えば、異なる硬さや、あるいは、異なる摩擦係数を有することができる。一般に、複数の脚は、デバイス100の両側部に沿って、実質的に平行な列として配置することができる(例えば、
図1は、デバイス100の右側における複数の脚からなる1つの列を示している。複数の脚からなる対応する列(
図1には図示されていない)は、デバイス100の左側に沿って配置することができる)。
【0034】
一般に、デバイスに対して意味がある支持をしている脚104の数は、比較的制限することができる。例えば、デバイス100が直立した状態にあるとき(すなわち、1つまたは複数の駆動脚104aが支持表面に対して接触している状態)に、支持表面110に対して接触している、および/または、デバイス100に対して支持を提供している、脚の数が、20個よりも少ないことにより、デバイス100の移動方向の傾向(例えば、比較的に直線的に前向きに移動する傾向)をより的確に予測することができる、あるいは、より少数の脚の潜在的な偏向を増大させることによって比較的速く移動する傾向を増強することができる、あるいは、所望の方向的制御を達成するために変更される必要がある脚の数を最小化することができる、あるいは、ツーリングのための空間を可能とするための十分な間隔を有したより少数の脚の製造性を改良することができる。支持表面110に対して接触することによって支持を提供することに加えて、脚104は、例えば、表面110に対して接触する脚に関する増大した安定性を提供することによって、支持を提供することができる。いくつかの実施態様においては、デバイス100に対して独立した支持を提供している脚の各々は、デバイス100の重量の実質的な部分を支持することができる。例えば、脚104は、4つあるいはそれより少数の脚が、脚104の実質的な変形を引き起こすことなく(例えば、支持表面からの脚ベース106bの高さに関する比率としてデバイス100のボディが5%以上動くような脚の変形を引き起こすことなく)、デバイスを静的に(例えば、デバイスが静止しているとき)支持し得るように、十分に硬いものとすることができる。
【0035】
ここで説明するように、高レベルにおいては、多くの要因または特徴点は、デバイス100の移動および制御に対して寄与することができる。例えば、デバイスの重心(CG)の位置は、すなわち、重心がデバイスの前寄りにあるかあるいは後ろ寄りにあるかは、デバイス100の回転の傾向に影響を与えることができる。さらに、CGをより低く位置させることは、デバイス100がひっくり返ることを防止することを補助することができる。CGに対しての複数の脚104の位置および分布は、傾きを防止することができる。例えば、デバイス100の両側に配置された脚104の対または列どうしがあまりに近くにある場合には、なおかつ、デバイス100が比較的高いCG(例えば、脚の列または対の間の横方向距離に対して)を有している場合には、デバイス100は、側方に傾斜する傾向を有することとなる。よって、いくつかの実施態様においては、デバイスは、CGと、直立状態でデバイス100が載置されるフラットな支持表面と、の間の距離よりも、より広い横方向スタンスを提供する列または対をなす複数の脚を備えている(例えば、フロント脚104aと中央脚104bとリア脚104cとの対は、横方向スタンスの幅を規定する距離の分だけ、離間されている)。例えば、CGと支持表面との間の距離は、横方向スタンスと比較して、50〜80%という範囲とすることができる(例えば、横方向スタンスが0.5インチである場合には、CGは、表面110から0.25〜0.4インチという範囲とすることができる)。さらに、デバイス100のCGの鉛直方向の位置は、脚先端106aを通過する平面と、ハウジング102の上面上における最高突出表面と、の間の距離と比較して、40〜60%という範囲とすることができる。いくつかの実施態様においては、脚104の先端がなす各列と、CGを通過するデバイス100の長手方向軸線と、の間の距離409a,409b(
図4に示すように)は、脚104がなす2つの列の先端106aどうしの間の距離406(
図4に示すように)と比較して、大まかには同じとすることができる、あるいは、より短いものとすることができる。これにより、デバイスが脚がなす列上に載置されているときに、安定性を増大させることができる。
【0036】
デバイス100は、さらに、デバイスが回転する傾向を全体的に補償するという特徴点を有することができる。駆動脚(例えば、フロント脚104a)は、デバイス100の一方の側部上の1つまたは複数の脚が、デバイス100の他方の側部上の1つまたは複数の対応する脚と比較して、より大きな駆動力を提供し得るように、構成することができる(例えば、相対的な脚の長さによって、あるいは、相対的な硬さまたは弾性によって、あるいは、長手方向の相対的な前後位置によって、あるいは、CGからの相対的な横方向距離によって)。同様に、引きずり脚(例えば、リア脚104c)は、デバイス100の一方の側部上の1つまたは複数の脚が、デバイス100の他の側部上の1つまたは複数の対応する脚と比較して、より大きな引きずり力を提供し得るように、構成することができる(例えば、相対的な脚の長さによって、あるいは、相対的な硬さまたは弾性によって、あるいは、長手方向の相対的な前後位置によって、あるいは、CGからの相対的な横方向距離によって)。いくつかの実施態様においては、脚の長さは、製造時にあるいはその後に調整することができ、これにより、デバイスの回転する傾向を修正する(例えば、増大させる、あるいは、低減させる)ことができる。
【0037】
デバイスの移動は、さらに、複数の脚104の脚形状によっても影響を受けることができる。例えば、すべての駆動脚の脚先端(すなわち、脚のうちの、表面110に対して接触している方の端部)と、脚ベース(すなわち、脚のうちの、デバイスハウジングに対して取り付けられている方の端部)と、の間の長手方向オフセットは、デバイスが振動する際に、前向きの移動を誘起する。少なくとも駆動脚におけるいくらかの湾曲は、脚が曲がる際に、前方移動をさらに容易なものとする。振動がデバイスを下向きに押下するときには、デバイスが前向きに移動し、その後、振動がデバイスを上向きに押し上げるときには(例えば、表面から完全にまたは部分的にホップする。これにより、脚先端は、表面110の上方を前向きに移動する、あるいは、表面110を横断して前向きにスライドする。)、脚は、より直線的な形状へとスプリングバックする。
【0038】
脚が前方移動を誘起するという能力は、部分的には、弾性脚上においてデバイスを鉛直方向に振動させる能力に起因する。
図1に示すように、デバイス100は、底面122を備えている。デバイス100のための電源およびモータは、例えば、デバイスの底面122と上側ボディとの間に形成されたチャンバの中に、収容することができる。脚104の長さは、底面122と、上面上をデバイス100が移動することとなる表面110と、の間に、スペース124を形成する(少なくとも駆動脚の近くに)。スペース124のサイズは、デバイスの底面122から脚104をどれくらい下向きに延出させるかに依存する。スペース124は、偏心負荷の回転に起因する周期的下向き力が脚の曲げを引き起こす際に、デバイス100が下向きに移動する空間を提供する(少なくとも駆動脚の近くに)。この下向き移動は、脚104の曲げによって誘起される前方移動を容易なものとすることができる。
【0039】
デバイスは、さらに、例えばデバイス100が横転または転倒またはひっくり返った場合に、自己復原する能力を備えることができる。例えば、モータの回転軸線および偏心負荷の回転軸線がデバイス100の長手方向重心CGに対してほぼ位置合わせされているようにデバイス100を構成することは、デバイス100が回転する傾向(すなわち、モータおよび偏心負荷の回転方向とは逆向きに回転する傾向)を増大させる傾向がある。さらに、デバイスが頂面または側面によって載置されることを防止するようにデバイスハウジングを構成すること(例えば、デバイスハウジングの頂面および/または側面上に1つまたは複数の突起を設ける構成)は、および、デバイスが頂面または側面によって載置された際にデバイスを跳ね返す傾向を増大させるようにデバイスハウジングを構成することは、回転させる傾向を増大させることができる。さらにまた、脚を十分にフレキシブルな材料から構成することは、および、ハウジングの底面に、脚先端が内向きに曲がり得るクリアランスを設けることは、横転状態から直立状態へとデバイスを回転させることを容易なものとすることができる。
【0040】
図1は、ボディショルダ112と、ヘッド側面114と、を示している。これらは、ゴム、または、弾性体、または、他の弾性材料から形成することができ、このことは、転倒後のデバイスの自己復原能力に寄与する。ショルダ112およびヘッド側面114からの反発力は、ゴムまたは他の弾性材料から形成し得る複数の脚から得られる反発力と比較して、より大きなものとすることができる。しかしながら、複数の脚は、ショルダ112およびヘッド側面114と比較して、弾性がより小さなものとすることができる(例えば、脚104と比較しての、ショルダ112およびヘッド側面114の相対的な横方向硬さに基づいて)。ゴム製の脚104は、デバイス100が回転する際にはボディ102に向けて内向きに曲がり得るものであって、自己復原する傾向を増大させる。特に、偏心負荷の回転によって誘起された角度的回転力と組み合わされたときには、自己復原する傾向を増大させる。ショルダ112およびヘッド側面114からの反発力は、さらに、デバイス100を十分に空中に放り出すことができ、これにより、偏心負荷の回転によって誘起された角度的回転力によってデバイスを回転させることができる。これにより、自己復原を容易なものとすることができる。
【0041】
デバイスは、さらに、ある程度の移動のランダムさを有するように構成することができる。これにより、デバイス100を、昆虫または他の生命体が移動しているように、見えさせることができる。例えば、偏心負荷の回転によって誘起される振動は、さらに、湾曲の結果として、および、脚の「傾斜」の結果として、ホッピング(あるいは、ジャンプ)を誘起することができる。ホッピングは、さらに、鉛直方向の加速度(例えば、表面110から離間する向きの加速度)と、前向きの加速度(例えば、デバイス100の全体的な前向き移動の加速度)と、を誘起することができる。各ホップ時には、偏心負荷の回転は、さらに、偏心負荷の位置と移動方向とに応じて、デバイスを、一方の側方に向けてまたは他方の側方に向けて回転させることができる。ランダムな移動の程度は、偏心負荷の回転がデバイスのホッピングに対する同調または非同調の度合いによって、影響を受けることができる(例えば、ホッピングに対しての非同調回転は、移動のランダムさを増大させることができる)。ランダムな移動の程度は、また、リア脚104cが引きずられる傾向を有している度合いによって、影響を受けることができる。例えば、デバイス100の両側方におけるリア脚104cの引きずりは、デバイス100がより直線的な移動を維持することを可能とする。一方、リア脚104cが引きずり傾向を有していない場合には(例えば、脚が接地面から完全に跳ね上がる場合には)、あるいは、デバイス100の一方のサイドにおけるリア脚104cの引きずり傾向が他方のサイドと比較してより大きい場合には、回転を増大させる傾向を有することができる。
【0042】
他の特徴点は、デバイス100の「知性」である。この知性により、デバイスは、明確に知的な態様でもって障害物に対して相互作用することができる、例えば、移動時にデバイス100が遭遇するすべての障害物(例えば、壁など)に対して跳ね返ることができる。例えば、ノーズ108の形状、および、ノーズ108を形成する材料は、デバイスが障害物によって跳ね返されてその障害物から離間するという傾向を増強し得るように、構成されている。これらの特徴点の各々は、デバイス100が移動態様に寄与することができる。これらの特徴点の各々については、詳細に後述する。
【0043】
図1は、障害物から偏向するというデバイス100の能力に寄与し得るノーズ108を示している。ノーズの左側116aとノーズ右側116bとによって、ノーズ108を形成することができる。ノーズの両サイド116a,116bは、浅いポイントまたは他の形状を形成することができる。この形状は、デバイス100が全体的に前向きに移動する際に遭遇する障害物(例えば、壁)からデバイス100を偏向させることを補助することができる。デバイス100は、ヘッド118内に、ヘッドをより弾性的に変形可能とする(すなわち、硬さを低減させる)ことによって反発力を増大させるスペースを備えることができる。例えば、デバイス100が障害物に対して最初にノーズで衝突したときには、ヘッド118内のスペースにより、デバイス100のヘッドを圧縮させることができる。これにより、ヘッド118が中実のブロック材料として形成された場合と比較して、デバイス100を障害物から離間させる反発力を、より良好に制御することができる。ヘッド118内のスペースは、さらに、デバイスが高所(例えば、テーブル)から落下した場合に、その衝撃力を、より良好に吸収することができる。ボディショルダ112とヘッド側面114とは、特にゴムまたは他の弾性材料から形成されたときには、さらに、比較的大きな入射角で遭遇する障害物からデバイスを反発させて偏向させる傾向に寄与することができる。
【0044】
無線/遠隔制御実施形態
いくつかの実施態様においては、デバイス100は、例えば、遠隔制御ユニットからの命令を受領し得るすることができるレシーバを備えている。命令は、例えば、デバイスの速度および方向を制御するために使用することができる、そして、デバイスが移動しているかあるいは止まっているかどうかに関して、2、3の例に名前をつけることができる。いくつかの実施態様においては、遠隔制御ユニットによる制御は、デバイスのモータに対して電源ユニット(例えば、バッテリ)を接続する回路を係合したり係合解除したりすることができる。これにより、遠隔制御の操作者は、任意のタイミングで、デバイス100を走行開始させたりまたは停止させたりすることができる。遠隔制御ユニットによる他の制御(例えば、ジョイスティック、スライドバー、など)により、デバイス100内のモータを、より速くまたはより遅く回転させることができ、これにより、デバイス100の速度に影響を及ぼすことができる。制御ユニットは、制御ユニットの移動に対応する命令に応じて、デバイス100上のレシーバに対して様々な異なる信号を送ることができる。制御ユニットは、デバイス100内の第2偏心負荷に対して接続された第2モータをオン/オフすることができる。これにより、デバイス100に対する横方向力を変更することができる。これにより、デバイスの回転する傾向を変更することができる。よって、操縦制御を提供することができる。遠隔制御ユニットによる制御は、さらに、デバイス100内の様々な機構を操作することができる。これにより、1つまたは複数の脚を伸縮させることができる、および/または、1つまたは複数の脚を前方にまたは後方にまたは側方に偏向させることができる。これにより、操縦制御を提供することができる。
【0045】
脚移動とホップ
図2A〜
図3Bは、
図1のデバイス100の移動を誘起するための例示としての力を示す図である。いくつかの力は、回転モータ202で提供される。回転モータ202は、デバイス100が自発的に表面110上を移動することを可能にする。例えば、回転モータ202は、偏心負荷210を回転させることができる。偏心負荷210は、
図2A〜
図3Bに示すように、モーメントベクトルおよび力ベクトル205〜215を生成する。デバイス100の移動は、また、部分的には、回転モータ202に対して付設された釣合い錘210に対しての脚104の位置に依存することができる。例えば、フロント脚104aの前方に釣合い錘210を配置することは、フロント脚104aが、主要な前方駆動力を提供する傾向を増大させる(すなわち、上下力のより多くを、フロント脚に集中させることによって)。例えば、釣合い錘210と駆動脚の先端との間の距離は、駆動脚の平均長さの20〜100%という範囲とすることができる。釣合い錘210をフロント脚104aよりも後方側に移動させることにより、他の脚が、より多くを駆動力に提供することができる。
【0046】
図2Aは、
図1に示すデバイス100を示す側面図であって、さらに、回転モーメント205(モータトルクTmと回転速度ωmとによって示されている)と、Fvによって示されている鉛直方向力206と、を示している。
図2Bは、
図1に示すデバイス100を示す平面図であって、さらに、Fhによって示されている水平方向力208を示している。一般に、マイナスのFvは、偏心負荷が回転する際に偏心負荷が上向きに移動することによって引き起こされる。一方、プラスのFvは、偏心負荷が上向きに移動することによって、および/または、脚の弾性によって(例えば、脚が、偏向した位置からスプリングバックしたときの弾性によって)、引き起こすことができる。
【0047】
力Fv,Fhは、デバイス100を、脚ベース106bが脚先端106aの前方に配置されている構成に一致した方向に移動させる。デバイス100が移動する方向および速度は、少なくとも部分的には、Fv,Fhの向きおよび大きさに依存することができる。鉛直方向力206,Fvがマイナスであるときには、デバイス100のボディは、押下される。このマイナスのFvにより、少なくともフロント脚104aは、曲げられて圧縮される。脚は、脚先端から脚ベースまでスペースにおいて直線に沿って、全体的に圧縮される。その結果、ボディが傾き、これにより、脚が曲がり(例えば、脚ベース106bが脚先端106aまわりに表面110に向けて撓む(または、偏向する))、これにより、ボディは、前方に移動する(例えば、脚先端106aから脚ベース106bに向けての方向)。プラスのFvは、デバイス100に対して上向きの力を提供する。これにより、圧縮されていた脚内に蓄えられていたエネルギーを解放することができ(デバイスを持ち上げる)、同時に、脚を、本来の位置へと前方側に引きずるまたはホップさせることができる。偏心負荷の回転とスプリング的なのような脚の力との組み合わせに起因した、デバイスに対しての持上げ力Fvは、表面からデバイスを鉛直方向にホップさせる(すなわち、飛び跳ねさせる)ことができる(または、少なくともフロント脚104aの負荷を低減させることができる)とともに、複数の脚104を、それらの本来の幾何形状へと復帰させることができる(すなわち、脚の弾性の結果として)。スプリング的な脚力の解放は、脚先端と脚ベースとを連結するラインの角度に基づき、デバイスを、前向きにかつ上向きに推進し、表面110からフロント脚104aを持ち上げ(または、少なくともフロント脚104aの負荷を低減させ)、複数の脚104をそれらの本来の幾何形状へと復帰させることができる(すなわち、脚の弾性の結果として)。
【0048】
いくつかの実施態様においては単一の駆動脚または3つ以上の駆動脚を備え得るけれども、一般に、2つの「駆動」脚(例えば、フロント脚104a、両サイドに1つずつ)が使用される。どの脚が駆動脚を構成するかは、いくつかの実施態様においては、相対的でできる。例えば、単一の駆動脚だけが使用されているときであってさえも、他の脚が、少しの程度の前方駆動力を提供することができる。前方移動時には、いくつかの脚104は、ホップするよりはむしろ、引きずられる傾向がある。ホップとは、脚が曲がって圧縮された状態からFvの大きさに依存して本来の形状へと復帰する際の脚の移動結果を意味している。脚は、表面に対して接触した状態にとどまることも、また、ノーズが持ち上げられる際に短時間だけ表面から浮き上がることも、できる。例えば、偏心負荷がデバイス100の前方に配置されている場合には、デバイス100の前部は、わずかにホップすることができ、デバイス100の後部は、引きずられる傾向がある。しかしながら、場合によっては、偏心負荷がデバイス100の前方に配置されている場合であっても、フロント脚104aよりは小さい程度ではあるものの、リア脚104cが表面からホップすることは、可能である。脚の硬さまたは弾性に応じて、また、回転モータの回転速度に応じて、また、特定のホップがモータの回転と同調しているかあるいは同調していないかの度合いに応じて、ホップしている時間は、モータの1回転に要する時間よりも短い時間から、モータの複数の回転に要する時間まで、変動することができる。ホップ時には、偏心負荷の回転は、任意の特定のタイミングにおける回転の水平方向成分に依存してデバイスを水平方向の一方または他方に(または、回転時に双方向に)移動させることができ、任意の特定のタイミングにおける回転の鉛直方向成分に依存してデバイスを上または下に(または、回転時に双方向に)移動させることができる。
【0049】
ホップ時間を増大させることは、速度を上げることにおける要因とすることができる。いくつかの脚が表面110から離間している時間(または、表面に対して軽く触れている時間)が長いほど、デバイスが前方に移動する際に、脚のいくつかが引きずられる時間(すなわち、前方移動とは逆向きの力が形成される時間)が、より短くなる。脚が前方に引きずられる(前方にホップするのとは異なり)時間を最小化することにより、表面110に沿ってスライドする脚の摩擦に起因する引きずりを低減させることができる。加えて、デバイスのCGを前後方向に調整することは、デバイスがフロント脚だけによってホップするかどうかに対して影響を及ぼすことができ、また、デバイスがすべての脚をまたは最大数の脚を地面から浮き上がらせてホップするかどうか対して影響を及ぼすことができる。このようなホップのバランスに関しては、CGや、オフセットされた錘の質量や、オフセットされた錘の回転周波数や、Fvの大きさおよび位置や、ホップ力の大きさおよび位置、を考慮することができる。
【0050】
デバイスの回転
モータの回転も、また、横方向力208,Fhを引き起こす。横方向力208,Fhは、通常、偏心負荷が回転する際に、前後に移動する。一般に、偏心負荷が回転する際には(例えば、モータ202によって)、左右の水平方向力208は、等しい。平均として横方向力208に起因する回転は、典型的には、デバイスのノーズ108が持ち上げられている一方の方向(右または左)においてより大きい傾向があり、デバイスのノーズ108および脚104が押し下げられている他方の方向において大きい傾向がある。偏心負荷210の中心が上向きに移動している時には(表面110から離間している時には)、増加した下向き力が脚104に対して印加され、これにより、脚104の硬さに応じて脚はわずかに横方向に曲がり得るけれども、脚104を表面110に対してグリップさせ、デバイス100の横方向回転を最小化する。偏心負荷210が下向きに移動している時には、脚104に対しての下向き力が減少し、これにより、表面110に向けての脚104の下向き力を低減させることができる。これにより、下向き力が低減される時には、デバイスを横向きに回転させることができる。回転方向は、一般に、鉛直方向力がマイナスである時間に対しての鉛直方向力がプラスである時間において偏心負荷210の回転によって引き起こされる平均的横方向力の方向に依存する。このように、水平方向力208,Fhは、ノーズ108が持ち上げられている時に、デバイス100を、わずかにより多く回転させることができる。ノーズ108が持ち上げられている時には、脚先端が表面110から離間しているか、あるいは、フロント脚104aにかかる下向き力がより小さくなっている。このことは、脚先端(例えば、脚先端106a)が表面110を「グリップする」能力を消去または低減させ、横方向の回転に対する抵抗力を回転することへ供給するために消去または低減させる。この特性を実施することにより、いくつかの移動特性を操作することができ、この回転傾向を打ち消したりまたは増強したりすることができる。
【0051】
CGの位置も、また、回転の傾向に影響を与えることができる。デバイス100による回量のいくらかは、望ましい特徴点(例えば、デバイスの移動をランダムに見せる)であり得るけれども、過度の回転は、好ましくない。デバイスの回転傾向を補償するために(または、いくつかのケースにおいては、有利なものとして利用するために)、いくつかの構成的特徴点を設けることができる。例えば、デバイス100の重量分布は、あるいはより詳細にはデバイスのCGは、デバイス100の回転傾向に影響を及ぼすことができる。いくつかの実施態様においては、CGを、デバイス100の中心の比較的近傍になおかつ脚104のほぼ中心に配置することにより、デバイス100が比較的直線的に移動する傾向を、増大させることができる(例えば、ぐるっと回らない)。
【0052】
脚104のそれぞれに関する引きずり力を調整することは、デバイスの回転傾向を補償するための他の方法である。例えば、特定の脚104のための引きずり力は、脚の長さや、厚さや、硬さや、脚を形成している材料のタイプ、に依存することができる。いくつかの実施態様においては、様々な脚104の硬さが相違するように調整することができる。例えば、フロント脚104aの硬さ特性と、リア脚104cの硬さ特性と、中央脚104bの硬さ特性と、を相違させることができる。例えば、脚の硬さ特性は、脚の厚さに基づいてまたは脚の形成材料に基づいて、変更または調整することができる。デバイスの一方サイド(例えば、右側)において引きずりを増大させることは(例えば、脚の長さや、厚さや、硬さや、摩擦特性、を増大させることによって)、回転モータおよび偏心負荷によって誘起される力Fhに基づくデバイスの回転傾向(例えば、左への回転傾向)を補償するのを補助することができる。
【0053】
リア脚104cの位置を変更することは、デバイスの回転傾向を補償するための他の方法である。例えば、デバイス100のより後方へと脚104を配置することは、デバイス100がより直線的に移動するのを補助することができる。一般に、フロント脚とリア脚との間の距離が比較的より長いものとされたより長いデバイス100は、少なくとも回転偏心負荷がデバイス100の比較的前方位置にあるときには、長さがより短いデバイス(すなわち、フロント脚104aとリア脚104cとがより接近しているデバイス)と比較して、より直線的に移動する傾向を有することができる。最後尾の脚104の相対的な位置(例えば、デバイスの一方サイドにおける最後尾の脚を、デバイスの他方サイドにおける最後尾の脚よりも前方へとまたは後方へと配置することによって)も、また、回転傾向を(または、その変更を)補償するのを補助することができる。
【0054】
また、様々な技術を使用することによって、デバイス100の移動方向を制御することができる。例えば、特定の脚にかかる負荷を変更したり、脚の数を調節したり、脚の長さを調節したり、脚の位置を調節したり、脚の硬さを調節したり、脚の引きずり係数を調節したり、することによって、デバイス100の移動方向を制御することができる。
図2Bに図示されるように、横方向の水平方向力208,Fhは、ホップ時には、横方向の水平方向力208が一般に他方向よりも一方向においてより大きい傾向を有していることのために、デバイス100に回転傾向を誘起することができる。水平方向力208,Fhは、デバイス100をほぼ直線的に移動させるために対処することができる。とりわけ、この結果は、脚形状の調整によっておよび脚材料の選択によって、達成することができる。
【0055】
図3Aは、デバイス100の背面図であって、鉛直方向力206,Fvと水平方向力208,Fhとの相互関係を示している。この背面図は、また、偏心負荷210を示している。偏心負荷210は、回転モータ202によって回転駆動されることによって、回転モーメント205によって示されているように、振動を発生させることができる。
【0056】
引きずり力
図3Bは、デバイス100の底面図であって、デバイス100の移動方向と関係している脚力211〜214の例を示している。組合せにおいて、脚力211〜214は、デバイス100の主要な移動方向に衝撃を与える速度ベクトルを誘起することができる。T
loadによって示されている速度ベクトル215は、モータ/偏心の回転速度によって誘起された(例えば、モータに付設されたオフセット負荷によって誘起された)回転速度によって誘起された速度ベクトルを示している。速度ベクトルは、駆動脚104を曲げさせ、これにより、デバイスを前進させ、ホッピング時には、一方の方向において他方よりも大きな横方向力を生成する。それぞれF
1〜F
4によって示されている脚力211〜214は、脚104a1〜104c2のそれぞれによる反力を示している。これら反力は、組合せにおいて、T
loadに対して逆向きの速度ベクトルを誘起するような向きとすることができる。
図3Bに示すように、T
loadは、速度ベクトルであって、この速度ベクトルは、デバイスが表面110からホップしている時に一方の方向において他方の方向よりもより大きな横方向力があるという傾向に基づいて、デバイス100を左側に(図示のように)に操舵させる傾向がある。同時に、フロント脚104a1,104a2に対しての力F1,F2(例えば、駆動脚が押圧される際に、偏心負荷210の方向において、前方に、そして、わずかに横方向に、デバイスを駆動する傾向がある脚の結果として)、および、リア脚104c1,104c2に対しての力F3,F4(引きずりの結果として)の各々は、デバイス100を右方向に(図示のように)操舵することに寄与する。(明瞭さのために、
図3Bが、デバイス100の底面図であることのために、デバイス100が直立状態で配置された際の左右方向は、逆になる。)一般に、組合せ力F1〜F4が、T
loadの横方向成分をオフセット(相殺)しているならば、デバイス100は、比較的直線的に移動する傾向を有することとなる。
【0057】
力F1〜F4の制御は、いくつかの方法に実行することができる。例えば、フロント脚104a1,104a2によって生成される「プッシュ(押し込み)ベクトル」を使用することによって、モータによって誘起された速度の横方向成分に対抗することができる。いくつかの実施態様においては、これは、フロント脚104a2上により多くの重量を配置し、これにより、
図3BにおいてF2によって図示されている脚力212を増大させることによって、達成することができる。さらに、「引きずりベクトル」を使用することによっても、モータによって誘起された速度に対抗することができる。いくつかの実施態様においては、これは、リア脚104c2の長さを増大させることによって、あるいは、
図3BにおいてF4によって示されている力ベクトル804に対してのリア脚104c2の引きずり係数を増大させることによって、達成することができる。図示のように、脚104a1,104a2は、デバイスの右側および左側のフロント脚であり、脚104c1,104c2は、デバイスの右側および左側のリア脚である。
【0058】
デバイスの回転傾向を補償するための他の技術は、様々な組合せ(例えば、1つの脚を他の脚と比較してより厚くすることによって、あるいは、本来的により剛直な硬さを有した材料を使って1つの脚を構成することによって)において、脚104の硬さを増大させることである。例えば、より硬い脚は、よりフレキシブルな脚と比較して、より大きく跳ねる傾向がある。脚の任意の対における左側および右側の脚104は、互いに異なる硬さを有することができる。これにより、モータ202の振動によって誘起されるデバイス100の回転を補償することができる。より硬いフロント脚104aも、また、より大きな反発力(跳ね)をもたらすことができる。
【0059】
デバイスの回転傾向を補償するための他の技術は、リア脚104c1,104c2の相対的な位置を変更することである。これにより、引きずりベクトルが、モータ速度によって誘起された回転を補償する傾向を有することとなる。例えば、リア脚104c2は、リア脚104c1と比較して、より前方に(例えば、ノーズ108により近い位置に)配置することができる。
【0060】
脚形状
脚形状は、デバイス100が移動する経路に対して、大きく寄与する。脚形状という見地には、複数の例を挙げるならば、脚先端よりも前方に脚ベースを配置すること、脚の湾曲、脚の撓み特性、それぞれの脚に対して互いに異なる引きずり力をもたらすような構成、脚を必ずしも表面に対して接触させないこと、表面に対して3つの脚だけを接触させること、がある。
【0061】
一般に、脚ベース106bに対しての脚先端106aの位置に応じて、デバイス100は、デバイス100の速度や安定性を含めて、様々な振る舞いを経験することができる。例えば、デバイス100が表面上に位置している状態で脚先端106aが脚ベース106bの直下にある場合には、モータ202によって引き起こされるデバイス100の移動を、制限されることができる、あるいは、阻止することができる。その理由は、脚先端106aと脚ベース106bとを連結するスペースのラインにほとんど傾斜がないからである。言い換えれば、脚先端106aと脚ベース106bとの間において、脚104に「傾斜」がない。しかしながら、脚先端106aが脚ベース106bよりも後方に(例えば、ノーズ108からより遠い位置に)配置されている場合には、デバイス100は、脚104の傾斜または傾きを増大させて、移動に適した脚形状とするにつれて、より速く移動することができる。いくつかの実施態様においては、異なる脚104(例えば、異なる組の間にわたって、あるいは、左側の脚と右側の脚との間にわたって)は、脚先端106aと脚ベース106bとの間において異なる距離を有することができる。
【0062】
いくつかの実施態様においては、脚104は、湾曲している(例えば、
図2Aに示す脚104a、および、
図1に示す脚104)。例えば、脚104が典型的にはフレキシブルな材料から形成されていることのために、脚104の湾曲は、デバイス100の前方移動に寄与することができる。脚を湾曲させることは、直線状の脚と比較した場合に脚の圧縮長さを増大させることによって、デバイス100の前方移動を強調することができる。このさらなる圧縮は、また、デバイスのホップを増大させることができる。これにより、ランダムな移動傾向を増大させることができる。これにより、デバイスに対して知性の出現、および/または、より生きているような動作の出現を与えることができる。脚は、また、脚ベース106bから脚先端106aまでにわたって、少なくとも数度のテーパー形状を有することができる。これにより、製造プロセス時における型からの取り出しをより容易なものとすることができる。
【0063】
脚の数は、様々な実施態様において、変更することができる。一般に、脚104の数を増大させることにより、デバイスをより安定にするという効果を有することができ、表面110に対して接触する脚にかかる疲労を低減させるのを補助することができる。また、脚の数を増大させることは、追加的な脚先端106aが表面110に対して接触する場合には、デバイス100の引きずりの位置に影響を及ぼすことができる。しかしながら、いくつかの実施態様においては、いくつかの脚(例えば、中央脚104b)は、他の脚と比較して、少なくともわずかに短いものとすることができる。これにより、それら短い脚は、表面110に対して接触しない傾向を有する、あるいは、表面110に対して接触している脚先端106aに起因する全体的な摩擦を低減することに寄与する。例えば、いくつかの実施態様においては、2つのフロント脚104a(例えば、「駆動」脚)と、少なくとも1つのリア脚104cとは、他の脚と比較して、少なくともわずかに長いものとされる。この構成は、駆動脚の前方駆動力を増大させることによって速度を上げるのを補助する。一般に、残りの脚104は、デバイス100が一方の側または他方の側に向けて傾き始めた場合に、追加的な弾性を提供することによって、デバイス100が転倒することを防止するのを補助することができる。
【0064】
いくつかの実施態様においては、1つまたは複数の「脚」は、デバイスのうちの、地面に対して接触する任意の部分を備えることができる。例えば、デバイス100は、比較的フレキシブルさがない材料(例えば、剛直なプラスチック)から形成された単一のリア脚(または、複数のリア脚)を備えることができる。これは、フロント脚に似ていることができる、あるいは、フロント脚104aが前方駆動力を提供している際に単なる引きずりプレートを形成することができる。共振する偏心負荷は、1秒につき数十回〜数百回にわたって繰り返すことができ、これにより、Fvがマイナスであるときに生成された前方モーメントの結果として、デバイス100を全体的に前方に移動させる。
【0065】
脚形状は、脚の長さや直径や曲率半径を含めた様々な脚サイズの比率に基づいて、規定して構成することができる。使用し得る1つの比率は、脚の長さに対しての、脚104の曲率半径の比率である。一例として、脚の曲率半径が49.14mmであって、なおかつ、脚の長さが10.276mmである場合には、比率は4.78である。他の例においては、脚の曲率半径が50.8mm(2.0インチ)であり、なおかつ、脚の長さが10.16mm(0.4インチ)である場合には、比率は5.0である。脚104の長さと曲率半径とに関しては、他の値を使用することができる。これにより、例えば、脚に対しての曲率半径の比率を、デバイス100の適切な移動を引き起こし得るように、選択することができる。一般に、脚の長さに対しての曲率半径の比率は、2.5〜20.0という範囲とすることができる。曲率半径は、脚ベースから脚先端までにわたって、ほぼ同じとすることができる。しかしながら、このほぼ同じという見地は、いくつかのバリエーションを有することができる。例えば、デバイスの製造時には(例えば、型からの取り外しを可能とするためには)、脚にいくらかのテーパー角度を、必要とすることができる。そのようなテーパー角度は、全体的な湾曲に対してわずかな変化を導入し得るものの、一般に、脚ベースから脚先端までにわたってほぼ同じ曲率半径であることを妨害するものではない。
【0066】
デバイス100を特徴づけるために使用し得る他の比率は、脚の直径または厚さ(例えば、脚の中央において値、あるいは、脚の長さ全体を通しておよび/または脚の周まわりにおける平均脚直径に基づいて測定した値)に対して脚104の長さを関連づける比率である。例えば、脚104の長さは、0.2インチ〜0.8インチ(例えば、0.405インチ)という範囲とすることができ、0.03〜0.15インチ(例えば、0.077インチ)という範囲とされた脚の厚さに比例させることができる(例えば、5.25倍)。換言すると、脚104は、脚長さと比較して、およそ15%〜25%の値の厚さを有することができる。しかしながら、より大きなまたはより小さな厚さ(例えば、脚の長さに対して、5%〜60%という範囲)を使用することができる。脚104の長さおよび厚さは、さらに、デバイス100の全体的なサイズに依存することができる。一般に、少なくとも1つの駆動脚においては、脚直径に対しての脚の長さの比率は、2.0〜20.0という範囲とすることができる(すなわち、脚の長さの5%〜50%という範囲の厚さを有することができる)。いくつかの実施態様においては、脚長さの少なくとも10%という直径を、好ましいものとすることができる。これにより、デバイスの重量を支持するための十分な硬さを提供することができる、および/または、所望の移動特性を提供することができる。
【0067】
脚材料
脚は、一般に、ゴムまたは他のフレキシブルな弾性材料(例えば、ポリスチレンブタジエンスチレン、ショアAスケールに基づくデュロメータ硬度が65、あるいは、ショアAスケールに基づくデュロメータ硬度が55〜75)から構成される。よって、脚は、外力が印加されたときには、曲がる傾向がある。一般に、脚は、デバイスが振動したときに(例えば、偏心負荷210が回転したときに)前方移動を容易なものとし得るような、十分な硬さおよび弾性を備えている。脚104は、さらに、デバイス100が直立している際に比較的広いスタンスを維持し得るように、なおかつ、後述するように、デバイス100が横転した際に自己復原を容易なものとし得るよう、十分に硬いものとされている。
【0068】
脚材料の選択は、デバイス100が移動する態様に影響を及ぼすことができる。例えば、使用された材料のタイプとその弾性度合いとは、モータ202および釣合い錘210の振動によって引き起こされた脚104の跳ね上がり量に影響を及ぼすことができる。その結果、材料の硬さ(とりわけ、脚ベース106aに対しての脚先端106bの位置を含む)に応じて、デバイス100の速度を、変えることができる。一般に、脚104として、より硬い材料を使用した場合には、より大きな跳ねを得ることができる。一方、よりフレキシブルな材料を使用した場合には、モータ202の振動によって引き起こされたエネルギーの一部を吸収することができ、これにより、デバイス100の速度を減少させる傾向がある。
【0069】
摩擦特性
摩擦(または、引きずり)力は、直交力によって乗算された摩擦係数と等価である。異なる脚に関して、異なる摩擦係数を使用することができ、その結果として、異なる摩擦力を使用することができる。例えば、速度および方向(例えば、回転傾向など)を制御するために、脚先端106aの各々は、様々な摩擦係数(例えば、異なる材料を使用することによって)を有することができる、あるいは、引きずり力(例えば、各脚に関して、摩擦係数を変更することによって、および/または、平均的直交力を変更することによって)を有することができる。これら相違は、例えば、脚先端106aの形状(例えば、尖鋭さ、あるいは、フラットさ、その他)によって、また、脚の形成材料によって、もたらすことができる。フロント脚104aは、例えば、リア脚104cと比較して、より大きな摩擦を有することができる。中央脚104bは、さらに異なる摩擦を有することができる、あるいは、より短いものとして構成することができてこれにより表面110に対して接触することがなくこれにより引きずりに対して寄与しないものとすることができる。一般に、リア脚104cが(ならびに、地面に対して接触する程度とされた中央脚104bが)、前方駆動力よりも大きな引きずりを引き起こすことのために、これらの脚を、より小さな摩擦係数のものおよびより小さな引きずり力のものとすることにより、デバイス100の速度を上げることを補助することができる。さらに、モータ力215を相殺して、デバイスを左方向にまたは右方向に引き得るよう、左右の脚104は、互いに異なる摩擦力を有することができる。全体的に、すべての脚104の摩擦係数は、および、その結果としての摩擦力は、デバイス100の全体的な速度に影響を及ぼすことができる。また、デバイス100の脚104の数によって、個々の脚104に関しての摩擦係数を決定することができる。上述したように、中央脚104bは、必ずしも表面110に対して接触する必要はない。例えば、中央の(または、フロントの、または、リアの)脚104は、美的な理由のために、デバイス100内に組み込むことができる。これにより、例えば、デバイス100をより生きているように見えさせることができる、および/または、デバイスの安定性を増大させることができる。いくつかの実施態様においては、デバイス100は、
3つだけの(あるいは、より少数の)脚104が地面に対して接触しているようにして、製造することができる。例えば、2つのフロント脚104aと、1つまたは2つのリア脚104cとが、地面に対して接触しているようにして、製造することができる。
【0070】
モータ202は、釣合い錘210または偏心負荷に対して連結されていて、釣合い錘210または偏心負荷を回転駆動することができる。釣合い錘210または偏心負荷は、モータ202の回転軸線に対してオフセットされたCGを有している。回転モータ202および釣合い錘210は、デバイス100を推進し得るように構成されていることに加えて、デバイス100を回転させることができる。例えば、回転モータ200の回転軸線まわりに回転させることができる。モータ202の回転軸線は、デバイス100の長手方向のCGに対してほぼ位置合わせされた軸線を有することができる。これは、また、デバイス100の移動方向に対して全体的に位置合わせされる。
【0071】
図2Aは、さらに、バッテリ220とスイッチ222とを示している。バッテリ220は、例えば、スイッチ222が「オン」位置にあるときには、電力をモータ202に対して供給することができる。バッテリには、モータ202に対して電流を供給する電気回路が接続されている。スイッチ222が「オフ」位置とされているときには、回路がオフとされ、モータ202に対して電力が供給されない。バッテリ220は、
図2Aおよび
図3Bに示すように、バッテリ区画室カバー224の内部にまたはその上に配置することができる。これにより、例えば、ネジ226を取り外すことによって、アクセス可能である。デバイス100の脚部の間に部分的にバッテリ220およびスイッチ222を配置することは、デバイスのCGを下げることができて、転倒の防止を補助することができる。デバイス100の内部において、モータ202をより低い位置に配置することも、また、転倒を低減させる。デバイス100の両側に脚104があることは、バッテリ220とモータ204とスイッチ222とを収納するためのスペース(例えば、脚104どうしの間)を提供する。デバイス100の底面に沿ってこれらの構成要素204,220,222を配置することは、(例えば、デバイスハウジングの上に配置する場合と比較して)デバイス100のCGを効果的に下げさせ、転倒の傾向を低減させる。
【0072】
デバイス100は、デバイス100の振る舞いに影響させ得るようにCGを選択的に配置し得るように、構成することができる。例えば、より低いCGは、動作時にデバイス100が転倒してしまうことを防止することを補助することができる。例えば、転倒は、デバイス100が高速で移動して障害物に衝突することの結果として、起こることができる。他の例においては、転倒は、動作時にデバイス100が表面の不規則領域に遭遇した場合に、起こることができる。デバイス100のCGは、モータとスイッチとバッテリとを、望ましいCGが得られる位置に、例えば不注意な転倒の傾向を低減させる位置に、配置することによって、選択的に操作することができる。いくつかの実施態様においては、脚は、CGよりも下の脚先端106aからCGよりも上の脚ベース106bまでにわたって脚が延在するように、構成することができる。これにより、動作時にデバイス100を、より安定させることができる。デバイス100の構成要素(例えば、モータ、スイッチ、バッテリ、ハウジング)は、少なくとも部分的に、脚どうしの間に配置することができる。これにより、CGをより低い位置に維持することができる。いくつかの実施態様においては、デバイスの構成要素(例えば、モータ、スイッチ、バッテリ)は、CGの近くに配置することができる、あるいは、位置合わせすることができる。これにより、モータ202および釣合い錘210によって引き起こされた力を最大化することができる。
【0073】
自己復原
自己復原、すなわち、直立状態(例えば、脚104によって立っている状態)へと復帰する能力は、デバイス100の他の特徴点である。例えば、デバイス100は、時折、横転または転倒する可能性がある(例えば、テーブルや階段から落ちる)。その結果、デバイス100は、頂面または側面を下側とすることとなる。いくつかの実施態様においては、自己復原は、モータ202および釣合い錘210を使用することによってデバイス100を脚104で立っている状態へと回転させることにより、達成することができる。この結果を達成することは、デバイスのCGをモータの回転軸線の近傍に配置することにより、補助することができる。これにより、デバイス100の全体を回転させる傾向を増大させることができる。この自己復原は、一般に、モータ202および釣合い錘210の回転とは反対向きの回転を提供する。
【0074】
十分なレベルの回転傾向が、モータ202および釣合い錘210の回転に起因する回転力に基づいて生成されるのであれば、デバイス100の外形形状は、デバイス100が右側面や頂面や左側面を下側とした状態である時にだけ回転傾向があるように、構成することができる。例えば、脚104どうしの間の横方向間隔は、デバイス100が既に直立状態にあるときには、回転させ得ないように十分に広いものとすることができる。よって、脚104の形状および位置は、自己復原が機能して、横転または転倒後にデバイス100が再度直立状態へと復帰したときには、デバイス100が直立状態を維持する傾向があるように、構成することができる。特に、直立状態におけるフラットで比較的ワイドなスタンスを維持することによって、直立安定性を増大させることができ、直立状態でないときには、フラットさを低減させるという特徴点を導入することによって、自己復原能力を増大させることができる。
【0075】
デバイス100の頂部からの回転を補助し得るよう、ハイポイント120または突起(例えば、付属物105)を、デバイス100の頂面上に設けることができる。ハイポイント120または他の突起は、デバイスが頂面を下側としてフラットな姿勢となることを、防止することができる。加えて、ハイポイント120または他の突起は、Fhが重力と平行になることを防止することができる。そして、その結果、Fhは、デバイスを回転させるのに十分なモーメントを提供することができる。これにより、デバイス100を、直立状態に向けて、または、少なくともデバイス100の側面へと、回転させることができる。いくつかの実施態様においては、ハイポイント120または他の突起は、比較的硬いものとすることができる(例えば、比較的硬いプラスチック)。一方、ヘッド118の頂面は、跳ねる傾向を増強し得るように、より弾性的な材料から形成することができる。デバイスがひっくり返った状態でのデバイスのヘッド118の跳ね上がりは、ヘッド118が表面110によって跳ね返ることのために、モータ202および釣合い錘210によって引き起こされた力に基づくデバイス100の回転を可能とすることにより、自己復原を容易なものとすることができる。
【0076】
デバイス100を横転状態から直立状態へと回転させることは、十分にフレキシブルな脚104を使用することによって、加えて、脚の横方向湾曲のための空間124(例えば、デバイス100の直下)を使用することによって、行うことができる。これにより、直立状態へとデバイス100を回転させることができる。この空間により、回転時に脚104を曲げることができる。これにより、側転状態から直立状態へと円滑に移行させることができる。デバイス100のショルダ112も、また、モータ202および釣合い錘210によって引き起こされた力が少なくとも側転状態から反転状態への回転とは逆向きである場合には、デバイス100が側転状態から反転状態へと回転させる傾向を、低減することができる。同時に、デバイス100の反対サイドのショルダ(同じ構成であった場合でさえ)は、モータ202および釣合い錘210によって引き起こされた力がその方向の回転を励ます方向であるときには、反転状態に向けてのデバイス100の回転を防止することを避けるように構成することができる。さらにまた、ショルダのための弾性材料の使用は、跳ね上がりを増大させることができる。これにより、自己復原の傾向を増大させることができる(例えば、デバイス100を表面110から跳ね返らせることによって、および、釣合い錘の力によって空中のデバイスを回転させることによって)。また、側転状態からの自己復原は、デバイス100の側面に沿って付属物を加えることによって容易なものとすることができる。そのような付属物は、表面から回転軸線を離間させ、モータ202および釣合い錘210によって引き起こされた力を増大させる。
【0077】
デバイス100上におけるバッテリの位置は、デバイスの回転能力および復原能力に影響を及ぼすことができる。例えば、バッテリは、側面上に配置することができ、デバイス100の直立状態において、デバイスの移動方向に対して平行な平面内に、なおかつ、表面110に対して垂直な平面内に、配置される。バッテリのこの位置決めにより、脚104どうしの間の横方向距離も含めて、デバイス100の全体的な幅を低減させることができ、デバイス100を、より回転しやすいものとすることができる。
【0078】
図4は、正面図の一例であって、大きなプラス記号によって示されるように、デバイス100に関して、重心(CG)402を示している。この図は、長手方向のCG 402(すなわち、デバイスのCGを通過するような、デバイス100の長手方向軸線の位置)を示している。いくつかの実施態様においては、デバイスの構成要素は、長手方向のCGをデバイスの長手方向の物理的センターラインの近くに(例えば、デバイスの高さの比率で言えば、5〜10%以内に)位置させるように、位置合わせされる。これにより、デバイスの回転慣性モーメントを低減させることができる。これにより、回転モータが偏心負荷を回転駆動する際に、デバイスにかかる力を増大させるあるいは最大化する。上述したように、この作用は、デバイス100の回転傾向を増大させる。これにより、デバイスの自己復原能力を強化することができる。
図4は、さらに、デバイス100の脚104と底面122との間のスペース404(バッテリ区画室カバー224を含む)を示している。これにより、デバイスが横転状態にあるときに、脚104を内向きに曲がらせることができる。これにより、デバイス100の自己復原を容易なものとすることができる。
図4は、さらに、一対をなす脚104の間における距離406を示している。距離406を増大させることにより、デバイス100の転倒防止を補助することができる。しかしながら、距離406を十分に小さくしておくことにより、脚104のフレキシブルさと合わせて、転倒後におけるデバイスの自己復原能力を向上させることができる。一般に、転倒を防止するためには、一対をなす脚どうしの間の距離406は、CG 402の上昇に比例して増大させる必要がある。
【0079】
デバイスのハイポイント120は、
図4に示されている。しかしながら、ハイポイント120は、一般に、頂部クライミング付属物105が存在している場合には、限定的な影響しか有していない。ハイポイント120のサイズまたは高さ(頂部クライミング付属物105がない場合)は、または、頂部クライミング付属物105のサイズまたは高さは、転倒時にひっくり返った時にデバイス100がフラットとならないように十分に大きなものとされている、なおかつ、デバイスの回転を容易なものとし得るよう、また、転倒後にデバイス100を復帰させ得るよう、十分に小さなものとされている。より大きなまたはより高いハイポイント120は、場合によっては、「胸びれ」または他の側部突起と組み合わせることができる。これにより、デバイスの「丸さ」を増大させることができる。
【0080】
デバイス100の回転傾向は、デバイス100の全体形状に依存することができる。例えば、特にデバイス100の頂部に沿ってデバイス100が全体的に円筒形状であれば、デバイス100は、比較的容易に回転することができる。しかしながら、少なくともデバイス100が表面から十分に高く跳ね上がり得るようにすなわちホップし得るように構成されているならば、デバイス100が頂部クライミング付属物105を有しているときには、回転が起こることがあり得る。これにより、頂部クライミング付属物105の一方サイドから他方サイドへと回転させることができる。よって、
図4に示すデバイスの場合のように、直線的な頂面407a,407bを有している場合には、たとえデバイスの頂部が丸くないとしても、デバイス100の頂部形状は、なおも回転を容易なものとすることができる。距離408,410が比較的等しい場合には、そして、各々がデバイス100の全体的円筒形状という形状の半径をほぼ規定する場合には、この回転能力は特に真実である。距離408は、例えば、デバイスの長手方向のCG 402からショルダ112の頂部までの距離である。距離410は、デバイスの長手方向のCG 402からハイポイント120までの距離である。さらに、表面407bの長さ(すなわち、ショルダ112の頂部と、ハイポイント120と、の間の長さ)を、距離408,410よりも短くすることによっても、また、デバイス100の回転傾向を増大させることができる。さらに、デバイスの長手方向のCG 402が、デバイス100の全体形状を近似する円筒形状の中心の近くに配置されているならば、モータ202および釣合い錘210によって引き起こされる力が全体的により中心に位置することとなり、デバイス100の回転が、さらに増強される。デバイス100は、回転操作によってデバイス100が脚104によって直立した後には、回転を停止することができる。これにより、広いスタンスを提供することができ、デバイス100の全体的円筒形状を中断するように機能させることができる。
【0081】
図5は、大きなプラス記号によって示されているように、デバイス100に関しての、重心(CG)502を示す側面図である。この図は、さらに、モータ軸線504を示している。モータ軸線504は、この例においては、CG 502の長手方向成分に対して密接に位置合わせされている。CG502の位置は、例えば、デバイス100をなす複数の構成部材の材料の質量と厚さと分布とに依存する。いくつかの実施態様においては、CG 502は、
図5に示す位置と比較して、前方または後方に、配置することができる。例えば、CG 502は、
図5に示すようなスイッチ222の前端の近くの位置に代えて、スイッチ222の後端近くの位置に、配置することができる。一般に、デバイス100のCG 502は、フロント駆動脚104aおよび回転偏心負荷よりも十分に後方位置に(および、リア脚104cよりも十分に前方の位置に)、配置することができる。これにより、フロント脚のホッピングと、リア脚の引きずりと、を容易なものとすることができる。これにより、前方駆動を増大させることができ、ホップ時には、直進する傾向を(あるいは、回転する傾向を)制御することができる。例えば、CG 502は、フロント駆動脚104aとリア引きずり脚104cとの間において、大まかには中間位置に(例えば、大まかには、距離の40〜60%という位置に)配置することができる。また、モータ軸線を長手方向CGに位置合わせるすることにより、モータ202および釣合い錘によって引き起こされた力を増強することができる。いくつかの実施態様においては、CG 502の長手方向成分は、デバイスの高さの中央近くに配置することができる(例えば、デバイスの高さの比率として、CGのおよそ3%以内)。一般に、CG 502をデバイスの高さの中心に対して近くなるようにデバイス100を構成することは、回転傾向を増大させる。しかしながら、より大きな距離(例えば、デバイスの高さの比率として、CGのおよそ5%以内、または、およそ20%以内)は、いくつかの実施態様において許容できる。同様に、CG 502をモータ軸線504に対してデバイスの高さの比率として3〜6%という範囲内に位置させるようにデバイス100を構成することは、回転傾向を増強させることができる。
【0082】
図5は、さらに、CG 502の長手方向成分に対しての、バッテリ220とスイッチ222とモータ202とのおよその位置合わせを示している。オン/オフスイッチ222として動作するスライドスイッチ機構506は、デバイス100の底面よりも下に吊すことができるけれども、各構成要素220,222,202のCGを(互いに対して、および、デバイス100の全体的なCG 502に対して)全体的にほぼ位置合わせすることは、デバイス100の回転能力に寄与する。よって、デバイス100の自己復原能力に寄与する。特に、モータ202は、CG 502の長手方向成分に沿って、主に中心合わせされている。
【0083】
いくつかの実施態様においては、ハイポイント120は、CG 502の後方に配置することができる。これにより、ノーズ108の近くに配置されたモータ202に付設された偏心負荷と組み合わせて、自己復原を容易なものとすることができる。その結果、デバイス100が横転または反転した場合には、デバイス100のノーズ端は、振動して跳ねる傾向がある(デバイス100のテール端よりもその傾向が強い)。これにより、モータおよび偏心負荷の力がデバイスを回転させる傾向を有していることのために、自己復原を容易なものとすることができる。
【0084】
図5は、さらに、デバイス100の例示としてのサイズのいくつかを示している。例えば、CG 502と、デバイスがフラット面110上に直立している時に脚先端106aが通過する平面と、の間の距離508は、およそ0.36インチとすることができる。
いくつかの実施態様においては、この距離508は、デバイスの高さ全体のおよそ50%とされる(
図7Aおよび
図7Bを参照)。しかしながら、様々な実施態様においては、他の距離508(例えば、40〜60%)を使用することができる。モータ202の回転軸線504と、脚先端106aが通過する同じ平面と、の間の距離510は、距離508とほぼ同じとされる。しかしながら、望ましい機能に実質的に影響を与えることなく、バリエーション(例えば、距離510を0.34インチとして、距離508を0.36インチとする)を使用することができる。より大きなバリエーション(例えば、0.05インチまたは0.1インチさえ)を、いくつかの実施態様においては、使用することができる。
【0085】
フロント駆動脚104aの脚先端106aと、最後尾の脚104cの脚先端106aと、の間の距離512は、およそ0.85インチとすることができる。しかしながら、様々な実施態様においては、距離512に関する他の値(例えば、デバイス100の長さの40%〜75%)を使用することができる。いくつかの実施態様においては、偏心負荷210の背後にフロント駆動脚104aを配置することにより、前方駆動と、移動のランダムさと、を容易なものとすることができる。例えば、偏心負荷210の長手方向センターラインと、フロント脚104aの先端106aと、の間の距離514は、およそ0.36インチとすることができる。この場合にも、他の距離514(例えば、デバイス100の長さのおよそ5%〜30%、または、距離512のおよそ10%〜60%)を使用することができる。デバイス100のフロント部分とCG 502との間の距離516は、およそ0.95インチとすることができる。様々な実施態様においては、距離516は、デバイス100の長さの40〜60%という範囲とすることができる。しかしながら、いくつかの実施態様においては、小さい質量とされたフロント突起あるいはリア突起を設けることができる。フロント突起あるいはリア突起は、デバイスの長さを増大させるものではあるけれども、CG 502の位置に実質的な影響を与えるものではない(すなわち、したがって、CG 502を40〜60%という範囲から外すものではない)。
【0086】
図9Aは、デバイス100が動作することができてコンジット901の内部を登ることができるような環境900の一例を示している。コンジットは、実質的に水平なもの、あるいは、傾斜したもの、とすることができる。あるいは、コンジットは、傾斜領域と水平領域との組合せとすることができる。コンジットは、後進方向も含めて、デバイス100を任意の角度で移動させることができる。
図9Aに示される例においては、環境900は、1つまたは複数のデバイス100が動作し得るアリーナ902を備えている。アリーナ902は、デバイス100が図示されている連絡通路906につながる開口904を備えている。連絡通路906は、コンジット901に対して接続されている。この図示においては、(例えば、デバイス100のヘッドおよびテールの位置に基づき)デバイス100は、コンジット901に向かっている。湾曲した通路910や
図9Aには図示されていない他の部分を含めて、環境900の複数の部分は、接続ポイント912に対して接続されることができる。例えば、接続ポイント912は、様々な部分のスナップ嵌合部分(例えば、タングおよびグルーブ)、および/または、環境900の構成部材(例えば、連絡通路906およびコンジット901)、を備えることができる。しかしながら、環境900の様々な部分に関して、他の接続方法を使用することができる。
【0087】
コンジット901は、全体的にあるいは実質的に囲まれることができる。例えば、コンジット901は、脚104のための表面として機能し得る床面を備えることに加えて、床面に対して対向していて床面に対して実質的に平行とされた天井面を備えることができる。床面および天井面は、デバイス100が任意のコンジットまたはチューブ内において右側面を上側としてあるいは上下反転でも移動し得ることのために、互換的なものとされる。天井面は、例えば、デバイス100がコンジット901を通して移動する際には、頂部クライミング付属物105によって接触される表面とすることができる。コンジット901は、さらに、対向壁面(または、部分的な壁面)を備えることができる。対向壁面は、床面および天井面と協同して、デバイスがコンジット901を通して移動する際に、デバイス100を収容するように機能することができる。他の表面構成を、使用することもできる。デバイス100のクライミングは、振動機構によって誘起された振動が脚104および1つまたは複数の頂部クライミング付属物105を繰り返し的に曲げることによって、引き起こされる。これにより、デバイス100が前方に駆動される(例えば、チューブの中を)。デバイス100が前方移動する際には、脚104および1つまたは複数の頂部クライミング付属物105は、実質的に平行な表面(例えば、床面および天井面)に対して実質的に一定の接触を維持する。デバイス100は、少ないパーセンテージの時間にわたって双方の表面に対しての接触を失うことがあり得る。しかしながら、デバイス100による移動は、一般に、前方に維持される。その結果、デバイス100は、脚104および1つまたは複数のクライミング付属物105が床面および天井面に対して接触してデバイスを前方移動させ得るようなサイズとされた任意の適切なチューブ内を通って登ることができる。デバイス100のクライミングは、デバイス100の任意の角度および向きにおいて起こることができる。例えば、デバイス100は、直線的に登ることも、また、任意の角度で上向きに上がることも、できる。また、デバイス100は、任意の角度で下降することも、あるいは、実質的に水平に登ることも、できる。デバイス100は、右側面を上に向けて登り降りすることができ、上下逆さまで登り降りすることができる。デバイ
ス100が下る際には、脚104および1つまたは複数のクライミング付属物105によって十分な引きずりが提供され、これにより、制御された下りがもたらされる。
【0088】
デバイス100の動作時には、例えば、デバイス100がコンジット901を通って移動する際には、脚104および頂部クライミング付属物105(または、側部クライミング付属物105a,105b)は、デバイス100を登らせる力を受けるあるいは生成する。例えば、力は、2つまたはそれ以上の付属物の付属物ベースと付属物先端との間のオフセットによって全体的に規定される方向における正味の力を備えている。その結果、デバイス100は、正味の力が、デバイス100にかかる対抗重力を上回ったときに、登る。より詳細には、脚104および頂部クライミング付属物105(または、側部クライミング付属物105a,105b)によってもたらされた力は(例えば、デバイス100が、上下方向におよび/または左右方向に振動した際に)、ラチェット効果をもたらす。これにより、デバイス100は、鉛直方向の対向表面(例えば、床面および天井面)の間をクライミングすることができる。ラチェット効果は、デバイス100の重心が床面(すなわち、脚104が接触している表面)に向けて移動する際に、脚104が曲がることと、頂部クライミング付属物105(または、側部クライミング付属物105a,105b)が前向きにスライドすることと、に起因することができ、また、デバイス100の重心が天井面(すなわち、頂部クライミング付属物105(または、側部クライミング付属物105a,105b)が接触している表面)に向けて移動する際に、頂部クライミング付属物105(または、側部クライミング付属物105a,105b)が曲がることと、脚104が前向きにスライドすることと、に起因することができる。
【0089】
図9Bは、デバイス100がコンジット901の頂部の近傍においてコンジット901の内部を登っている環境の一例を示している。この図示においては、コンジット901の端部に対して何の部材も取り付けられていないことのために、デバイス100がコンジット901の開口端部に到達したときには、デバイス100は、環境900が置かれているテーブルまたは床へと落ちることがあり得る。いくつかの実施態様においては、環境900に対して何らかの部材を設けることができる。これにより、例えば、コンジット901を通してデバイスが登り終わった後に、デバイス100に対する連続性を提供することができる。
【0090】
いくつかの実施態様においては、デバイス100の速度は、コンジット901の傾斜によって、あるいは、コンジットの形成材料によって、制御することができる、あるいは、少なくとも影響を及ぼすことができる。いくつかの実施態様においては、各表面(例えば、天井面)と、対応する付属物(例えば、頂部クライミング付属物105)と、の間のギャップも、また、デバイス100の速度に影響を及ぼすことができる。例えば、デバイス100の最高速度は、そのギャップが、デバイス100に対して、振動によって誘起される前方力に対しての引きずりによって引き起こされる後向き力を最小にする程度の空間を提供するときに、例えば十分なラチェット効果を可能とすることによって(そして、これにより、より高速の登り速度を可能とすることによって)、達成することができる。いくつかの実施態様においては、様々な傾斜または様々な曲率半径を有したコンジット901の様々な部分に関して、様々なギャップを使用することができる。例えば、ギャップは、傾斜に応じて漸次的に変えることができる。
【0091】
図9Cは、二重ループという形状とされたような、ループ状コンジット950の一例を示している。例えば、デバイス100は、入口952のところからループ状コンジット950内に入ることができる。ループ状コンジット950を通して移動する際には、デバイス100は、360°のループを2回行ってから、ループ状コンジット950のターミナルの出口端部954から出ることができる。いくつかの実施態様においては、デバイス100は、ループ状コンジット950を通して、ねじれを経験することができる、すなわち、螺旋態様で移動することができる。例えば、互いに対して実質的に平行な天井面および床面は、捻れることができ、これにより、デバイスが平行表面間に沿って移動する際には、デバイス100を捻れさせることができる。代替可能な例においては、ループ状コンジット950の内部に組み付けられたグルーブ(または、形状的な何らかの変形箇所)は、螺旋移動態様に影響を及ぼすことができる(例えば、頂部クライミング付属物105または側部クライミング付属物105a,105bを案内することによって)。
【0092】
いくつかの実施態様においては、2つまたはそれ以上の付属物を、コンジットの内部に付設することができ(例えば、「コンジット付属物」として)、デバイス100のボディに対して接触することができる。例えば、コンジット901は、内表面上に(例えば、天井面上に)、
図9Dに示すように、複数のコンジット付属物を備えることができる。いくつかの実施態様においては、コンジット付属物先端は、デバイスがコンジット901内を通して移動する際に、デバイス100の頂部に対して接触することができる。例えば、コンジット付属物は、先端が付属物ベースよりも前方に位置しているようにして、配置することができる。いくつかの実施態様においては、コンジット付属物は、例えば実質的に均一な間隔で、配置することができる。これにより、常に、少なくとも1つのコンジット付属物が、デバイス100の頂部に対して隣接することとなり、よって、デバイスの振動時には、デバイス100に対して接触することができる。よって、コンジット付属物は、デバイス100を鉛直方向コンジット(例えば、コンジット901)内をよじ登らせ得るように、構成されている。いくつかの実施態様においては、複数の列をなすコンジット付属物を使用することができ、これにより、例えば、横方向の様々な位置においてデバイス100の頂部に対して接触することができる。コンジット付属物には、デバイス100自体に付設された付属物と比較して、異なる弾性を有することができる。
【0093】
いくつかの実施態様においては、2つまたはそれ以上のクライミング付属物を、デバイス100に対して付設することができる。例えば、コンジット(例えば、コンジット901)と、デバイスのボディと、2つまたはそれ以上のクライミング付属物とは、2つまたはそれ以上のクライミング付属物の各々がコンジットの内表面に対して繰り返し的に接触するように、構成することができる。その場合、接触は、全体的な前方移動を生成させ得るような十分な時間とされる。いくつかの実施態様においては、少なくとも1つのクライミング付属物は、コンジットの内表面に対して実質的に連続的に接触する。例えば、クライミング付属物が1つまたは複数の頂部クライミング付属物105を備えている場合には、コンジット901の接触内表面は、天井面である。他の例においては、クライミング付属物が1つまたは複数の側部クライミング付属物105a,105bを備えている場合には、コンジット901の接触内表面は、側壁面とすることができる。
【0094】
2つまたはそれ以上の付属物(例えば、複数のクライミング付属物)がデバイス100に対して付設されている場合には、デバイス100の振動は、2つまたはそれ以上のクライミング付属物の少なくとも1つを前方とは逆向きに偏向させることができる(すなわち、振動が、特定のクライミング付属物が接触している表面に向けてデバイス100を移動させる際に)。例えば、その偏向は、少なくとも1つの付属物にかかる正味の力が対応する内表面を向いている(例えば、天井面を向いている)場合には、対応する内表面(例えば、天井面)上における少なくとも1つの付属物の実質的なスリップを引き起こすことなく、起こる。同時に、少なくとも1つのクライミング付属物の弾性は、少なくとも1つのクライミング付属物にかかる正味の力が対応する内表面(例えば、天井面)から離間するときには、少なくとも1つのクライミング付属物を前方に偏向させる。デバイス100は、前方偏向が、デバイス100の両側において1つまたは複数の付属物によって生成された前方力に打ち勝つための不十分な後方力を全体的に発生させるように、構成することができる。
【0095】
いくつかの実施態様においては、追加的なあるいは代替可能な付属物を使用することができる。
図15A〜
図15Dは、振動駆動型デバイス1500の他の実施形態を示している。
図15Aは、代替可能な振動駆動型デバイス1500の側面図である。
図15Bは、代替可能な振動駆動型デバイス1500の平面図である。
図15Cは、代替可能な振動駆動型デバイス1500の正面図である。
図15Dは、一例として上向きに湾曲したコンジット1520内を移動している場合に、代替可能な振動駆動型デバイス1500を示す側面図である。
図15A〜
図15Cは、例示としての寸法(例えば、ミリメートルという単位)が記入されており、これにより、様々な構成部材の相対的なサイズの一例を示している。デバイス1500は、付属物1505,1510,1515を備えている。
図15A〜
図15Dに図示された実施形態においては、デバイス1500は、デュアルの一次的な頂部クライミング付属物1505a,1505bを備えている。しかしながら、単一の一次的な頂部クライミング付属物1505だけを使用することができる(例えば、
図7Bに示すように、デバイス100の前方に配置された頂部クライミング付属物105と同様のもの)。デバイス1500は、さらに、一次的なクライミング付属物1505a,1505bの後方に配置された二次的な頂部クライミング付属物1510を備えている。二次的な頂部クライミング付属物1510は、前方移動を維持することを補助することができる。いくつかの実施形態においては、二次的な頂部クライミング付属物1510は、きついターンを回るときにだけ、湾曲したコンジット1520の上側の内表面1530に対して接触することができる(または、前方移動に対してのみ寄与することができる)。一次的な頂部クライミング付属物1505a,1505bは、最初の脚と最後の脚との間の中間点からデバイス1500の前方に向いた場所において、デバイス1500の前寄りに配置されている。きつい上向きターンを進むときには、前後の脚104の中間点は、上向きターンの中心に対して位置合わせされる傾向がある。一次的な頂部クライミング付属物1505a,1505bは、したがって、ターンの半径が十分にきついときには、上側の内表面1530との接触を失うことがあり得る。二次的な頂部クライミング付属物1510の
先端は、前後の脚104の間の中央線の近くに配置することができ、したがって、上側の内側表面1530に対しての連続的なあるいは実質的に連続的な接触を維持することができ、前方移動を維持することを補助することができる。追加的な二次的なフロント脚1515は、比較的きつい上向きターンのところにおいてコンジット1520の下側の内表面1525に対してのみ接触し得るものであって、前方移動に寄与することができる。
【0096】
ランダムな移動
デバイス100の移動のランダムさを増大させるという特徴点を導入することによって、デバイス100は、例えば這っているバグまたは他の有機生命体といったような生命体のように振る舞っているように見せることができる。ランダムな移動は、例えば直線的な動きやあるいは連続的な円移動よりはむしろ、不規則な移動とすることができる。その結果、デバイス100は、予想できるパターンでの移動に代えて、その環境を歩き回っているように見せることができる(例えば、不安定なパターン、あるいは、蛇行するパターン)。ランダムな移動は、例えば、デバイス100が全般的に1つの方向に移動しているときであってさえも、起こることができる。
【0097】
いくつかの実施態様においては、ランダムさは、脚104の硬さを変更することによって、および/または、脚104の形成材料を変更することによって、および/または、様々な脚104にかかる慣性負荷を調節することによって、達成することができる。例えば、脚の硬さが低減された際には、デバイスのホッピング量を、低減させることができる。これにより、ランダムな移動の出現を低減させることができる。脚104が比較的硬いときには、脚104のホッピングを誘起する傾向があり、これにより、デバイス100を、より不規則的でランダムな移動態様で、移動させることができる。
【0098】
脚104のために選択された材料は、脚の硬さに影響を及ぼし得るけれども、他の影響を有することもできる。例えば、脚材料は、脚のうちの、脚104が表面110に対して接触している先端106aのところにまたはその近くに、ダストまたは破片を引きつけるために操作することができる。このダストおよび破片は、デバイス100をランダムに回転させることができ、デバイスの移動パターンを変更させることができる。これは、ダストおよび破片が脚104の典型的な摩擦特性を変更する得ることのために、起こることができる。
【0099】
各々の脚104にかかる慣性負荷も、また、デバイス100の移動のランダムさに影響を及ぼすことができる。例えば、特定の脚104にかかる慣性負荷が増大することにより、デバイス100のその部分は、より大きな振幅のホッピングを行うことができる。これにより、デバイス100を様々な場所に着地させることができる。
【0100】
いくつかの実施態様においては、ホップ時には、すなわち、デバイス100の少なくともいくつかの脚104が離陸しているときには(あるいは、少なくとも、より小さな力を表面110に対して印加しているときには)、モータ202および釣合い錘210は、あるレベルの空中回転を引き起こすことができる、および/または、デバイス100の回転を引き起こすことができる。これにより、予測できない態様でのデバイスの着地または跳ねをもたらすという効果を提供することができる。これは、さらに、ランダムな移動を引き起こすことができる。
【0101】
いくつかの実施態様においては、追加的なランダムな移動は、前方の駆動脚104a(すなわち、デバイス100を主に前方に推進する脚)をモータの釣合い錘よりも後方に配置することに、起因することができる。これは、釣合い錘が、そうでなければそのエネルギーを吸収して制御する傾向がある脚104から離間されることのために、デバイス100の前部を、より非直線的に移動させることができる。例えば、脚の長さが0.40インチである場合には、釣合い錘の中心と第1脚の先端との間の横方向距離は、0.36インチとされる。一般に、フロント脚104aの先端106aに対しての釣合い錘の長手方向センターラインからの距離514は、脚の長さとほぼ同じとすることができる。しかしながら、距離514は、脚の長さの50〜150%という範囲とすることができる。
【0102】
いくつかの実施態様においては、追加的な付属物を、脚104に対して(および、ハウジング102に対して)追加することができ、これにより、共鳴を提供することができる。例えば、絶えず移動するフレキシブルな突起は、デバイス100の移動の全体的なランダムさに寄与することができる、および/または、デバイス100に対して生きているような外観を与えることができる。様々なサイズおよび様々なフレキシブルさの付属物を使用することによって、この効果を増強することができる。
【0103】
いくつかの実施態様においては、バッテリ220を、デバイス100の後部の近くに配置することができ、これにより、ホップを増大させることができる。バッテリ220の重量を最後尾の脚104の上方に配置することにより、フロント脚104aにかかる負荷を低減させることができる。これにより、フロント脚104aをより大きくホップさせることができる。一般に、バッテリ220は、スイッチ222やモータ202よりも、大きな重量を有することができる。よって、デバイス100の後部寄りにバッテリ220を配置することにより、ノーズ108を持ち上げることができ、デバイス100をより高速で移動させることができる。
【0104】
いくつかの実施態様においては、オン/オフスイッチ222は、デバイス100のうちの、バッテリ220とモータ204との間の底面に沿って、スイッチ222を横方向にまた前後方向に移動させ得るようにして、配置することができる。そのような構成は、例えば、デバイス100の全長を低減させることを容易なものとすることを補助する。デバイスの長さをより短くすることは、ランダムな移動の傾向を増強することができる。
【0105】
移動の速度
ランダムな移動に加えて、デバイス100の速度は、デバイス100の生きているような外観に対して、寄与することができる。速度に影響を及ぼす要因には、モータ202および釣合い錘210によって生成される振動頻度および振幅、脚104の形成材料、脚の長さ、脚の偏向特性(すなわち、曲げ特性)、脚形状の違い、および、脚の数、がある。
【0106】
振動周波数(例えば、モータ回転速度に基づく)およびデバイス速度は、一般に、正比例する。つまり、他のすべての要因を一定に維持しつつ、モータ202の振動周波数を増大させた場合には、デバイス100は、より速く移動する傾向がある。モータ周波数の一例は、7000〜9000rpmという範囲とされる。
【0107】
脚材料には、速度に寄与するいくつかの特性を有している。脚材料摩擦特性は、デバイスにかかる引きずり力の大きさに影響を及ぼす。脚の摩擦係数が増大するにつれて、デバイスの全体的な引きずりが増大することとなり、デバイス100が失速することとなる。よって、小さな摩擦を促進する特性を有した脚材料の使用は、デバイス100の速度を向上させることができる。いくつかの実施態様においては、65程度のデュロメーター硬度(例えば、ショアAスケールに基づく)ポリスチレン−ブタジエン−スチレンを、脚104のために使用することができる。脚材料特性も、また、脚硬さに寄与する。脚硬さは、脚の厚さおよび脚の長さとも合わせて、デバイス100がホップする度合いを決定する。全体的な脚硬さが増大するにつれて、デバイス速度は、増大することとなる。脚をより長くすること、および、脚をより細くすることは、脚の硬さを低減させることとなる。これにより、デバイスの速度を遅くする。
【0108】
知性の出現
障害物に対しての「知的な」応答は、デバイス100の他の特徴点である。例えば、「知性」により、静止対象物(例えば、壁)に対して接触するデバイス100を対象物に対して無駄に押し付けることを防止することができる。「知性」は、機械的構成だけを使用して実施することができる。例えば、そのような機械的構成は、電子センサを追加する必要性を不要にすることができる。例えば、ターン(例えば、左または右の)は、障害物に遭遇したデバイス100を入射角度にまで即座に回転させるような偏向または反発(跳ね)を導入するノーズ108を使用して、誘起することができる。
【0109】
いくつかの実施態様においては、デバイス100に対して「反発力」を追加することは、ノーズおよび脚104を考慮した構成によって、および、デバイス100の速度によって、達成することができる。例えば、ノーズ108は、スプリングのような特徴点を備えることができる。いくつかの実施態様においては、ノーズ108は、ゴムまたはプラスチックまたは他の材料(例えば、ショアAスケールに基づいて65程度のデュロメータ硬度または55〜75という範囲のデュロメータ硬度を有した、ポリスチレン−ブタジエン−スチレン)を使用して製造することができる。ノーズ108は、外圧を受けたときには内向きに偏向するような、尖鋭なフレキシブル形状を有することができる。脚104の構成および形状は、ノーズの反発時に回転に対して小さな抵抗であることを可能とすることができる。ノーズによって得られる反発は、例えば、デバイス100がより高速である場合に、また、より大きな運動量を有している場合に、増大させることができる。
【0110】
いくつかの実施態様においては、ノーズ108の弾性は、デバイス100が表面110(例えば、テーブル)上へと落下してそのノーズ108によって着地した場合に、落下の衝撃を弱め得るという追加的な利点を有することができる。
【0111】
代替可能な脚構成、および、代替可能な付属物構成
図6は、一対をなす側部クライミング付属物105a,105bを備えたデバイス100の一例を示している。例えば、側部クライミング付属物105a,105bは、
図1に示す頂部クライミング付属物105と同様のものとすることができ、同様の機能を果たすことができる、すなわち、デバイス100に対してクライミング能力を提供することができる。より詳細には、2つまたはそれ以上の側部クライミング付属物(例えば、側部クライミング付属物105a,105b)は、互いに協働することができる、および/または、脚104と協働することができる。これにより、デバイス100は、実質的に傾斜した面間をまたは鉛直方向面間を(例えば、45°以上の傾斜面)登ることができる。例えば、コンジットまたはチューブの内表面間を登ることができる。例えば、鉛直方向面どうしは、側部クライミング付属物105a,105bの付属物先端が、脚104の付属物先端が、側部クライミング付属物105a,105bおよび/または脚104が接触している実質的な対向表面に対して交互的に力を印加するように、離間させることができる。
【0112】
いくつかの実施態様においては、
図6に示すように、側部クライミング付属物105a,105bは、上向きの傾斜を有している(すなわち、ハウジング102から上向きに離間していく)。一例においては、上向きの傾斜により、デバイス100およびその付属物は、ある種のコンジット形状に対して適合することができる。例えば、コンジットの断面チューブ形状に対して適合することができる。あるいは、完全に鉛直方向ではないコンジット断面形状(例えば、U字形状またはより他の非矩形形状)に対して適合することができる。例えば、上向きの傾斜(表面に対して平行に直線的に突出する側部クライミング付属物105a,105bとは対照的に)により、デバイス100がひっくり返った状態に維持することを補助することができる。さらに、上向きの傾斜は、表面に対して接触している脚104によって発生する力とは逆向きの少なくともいくらかの力を提供することができる。
【0113】
言い換えると、コンジットが実質的に円形または楕円形の横断面を有している場合には、デバイスの脚部104は、7時の位置と5時の位置とにおいてコンジットの内面に対して接触することができ、側部クライミング付属物105a,105bは、9時の位置と3時の位置とにおいてコンジットの内面に対して接触することができる。比較するならば、単一の頂部クライミング付属物105が使用されるときには、その単一の頂部クライミング付属物105は、実質的に12時の位置にあることができる。しかしながら、いくつかの実施態様においては、側部クライミング付属物105a,105bは、例えば9時の位置と3時の位置とにおいて、実質的に反対側に位置することができる。
【0114】
デバイス100の振動時には、脚104の先端は、力を(必ずしも水平ではない)表面(例えば、脚104の付属物先端と比較して)に対して印加することができる。より詳細には、付属物先端は、圧縮時には十分なグリップを提供し得る摩擦係数を有しているとともに十分なホッピングによって中立位置への復帰を可能とし得る材料から形成されたものであって、デバイスを前向きに推進させるように(例えば、コンジットの内部の傾斜を登るように)、機能することができる。同時に、側部クライミング付属物105a,105bの付属物先端は、付属物先端に対して実質的に垂直とされた表面に対して接触することができる。同様に、側部クライミング付属物105a,105bの付属物先端の適切な摩擦係数によってもたらされた推進力は、デバイス100をさらに前向きに(例えば、コンジットの内部の傾斜を登るように)推進することができる。互いに反対側に位置した付属物先端が接触している様々な表面は、互いに対して実質的に平行なものとすることができる、例えば、デバイス100が登っているコンジットの内壁とすることができる。
【0115】
いくつかの実施態様においては、コンジットの内部に組み付けられたグルーブおよび/またはリッジは、側部クライミング付属物105a,105bの付属物先端に対して位置合わせすることができる。これにより、例えば、デバイス100をコンジットに対する適切な位置に維持することを補助することができる。いくつかの実施態様においては、コンジットを、螺旋パターンとすることができる。これにより、ある高さ位置においてコンジット内に入るデバイス100は、合計で180°にわたって捩ることができ、デバイス100が異なる高さ位置に到達した際に、脚によってデバイス100を支持することができる。例えば、脚104の付属物先端が接触しているコンジットの内表面は、わずかな捻れ(例えば、コンジットの90°円弧のたびごとに、90°の捻れ)を有することができ、実質的に平行なわずかな捻れは、側部クライミング付属物105a,105bの付属物先端が接触しているグルーブおよび/またはリッジ(または表面)に関して、設けることができる。
【0116】
いくつかの実施態様においては、デバイス100は、代替可能な脚構成を有することができる。例えば、脚104どうしは、脚104が長く見えるように維持しつつ脚104の硬さを増大させるように機能するウェブを使用して、連結することができる。いくつかの実施態様においては、中央脚104bは、地面に対して接触しないものとすることができる。このことは、必要とされない脚を考慮から排除することによって、脚の製造調整をより容易なものとすることができる。いくつかの実施態様においては、デバイス104は、追加的な生きているような外観を提供し得る追加的な付属物を備えることができる。いくつかの実施態様においては、追加的な生きているような付属物は、デバイス100が移動する際に共鳴することができ、所望の共鳴を形成するように付属物を調整することによって、移動のランダムさを増大させるように機能させることができる。追加的な脚構成は、他の特徴点と合わせて、ホッピングを低減させ得るような低減した硬さを提供することができる。
【0117】
いくつかの実施態様においては、デバイス100は、例えば調節可能な脚104といったような調整機能を備えることができる。例えば、消費者が、すべてのものが同じスタイル(例えば、アリ)を有した一組のデバイス100を購入した場合には、消費者は、複数のデバイス100のいくつかまたは全部を、異なる態様で移動させることができる。いくつかの実施態様においては、消費者は、脚104を所定位置に保持しているネジ(またはクリップ)をまず最初に緩めることによって、個々の脚104を長くしたりあるいは短くしたりすることができる。その後、消費者は、脚104を上下にスライドさせた後に、ネジ(またはクリップ)を締め直すことができる。例えば、脚104の再配置に際しては、ネジを緩めて、再び締めることができる。これにより、脚を所望位置に位置決めすることができる。
【0118】
いくつかの実施態様においては、脚ベース106bのネジ山付き端部、および、デバイスハウジング102内の対応するネジ山付き穴は、脚104の長さを調整するための調整機構を提供することができる。例えば、脚ベース106bの鉛直方向位置を変更するためにフロント脚104aを回転させるによって(すなわち、ネジ山付き穴内におけるネジの回転がネジの位置を変更するのと同様に)、消費者は、フロント脚104aの長さを変更することができる。これにより、デバイス100の振る舞いを変更することができる。
【0119】
いくつかの実施態様においては、調節可能な脚104の脚ベース106bの端部は、デバイス100のハウジング102の穴内に取り付けることができる。脚の形成材料(例えば、ゴム)と、ハウジング102の穴のサイズおよび材料とは、十分な摩擦を提供することができる。これにより、脚104を所定位置に保持することができる。それでもなお、穴内へと脚を押し込んだりあるいは穴から脚を引き出したりすることができ、これにより、脚を、新しい位置に調節することができる。
【0120】
いくつかの実施態様においては、調節可能な脚104を使用することに加えて、移動のバリエーションは、CGの位置をわずかに変更することによって達成することができる。CGの位置は、モータ202の振動の影響を変更するように機能することができる。これは、デバイスをより遅くまたはより速く移動させるという効果を有することができ、さらに、デバイスの回転傾向を変更するという効果を有することができる。消費者に対して調整オプションを提供することにより、様々なデバイス100を、それぞれ異なる態様で移動させることができる。
【0121】
デバイスの寸法
図7Aおよび
図7Bは、デバイス100のサイズの一例を示している。例えば、長さ702は、およそ1.73インチであり、脚先端どうしの間の幅704は、およそ0.5インチであり、そして、高さ706は、およそ0.681インチである。脚の長さ708は、およそ0.4インチとすることができる。そして、脚直径710は、およそ0.077インチとすることができる。曲率半径(符号712によって全体的に示されている)は、およそ1.94インチとすることができる。他の寸法を使用することもできる。一般に、デバイスの長さ702は、幅704の2〜5倍という範囲とすることができる。そして、高さ706は、幅704の1〜2倍という範囲とすることができる。脚の長さ708は、脚の直径710の3〜10倍という範囲とすることができる。全体的なサイズには、物理的な制限はない。モータおよび釣合い錘による力が比例的にスケールアップされる限りにおいては、デバイス100をスケールアップすることができる。一般に図示の寸法と実質的に比例した寸法を使用することが有利である。そのような比率は、様々な利点をもたらすことができる。例えば、転倒後にデバイス100が自己復原する能力を増強したり、所望の移動特性(例えば、直線的に移動する傾向など)を促進したり、することができる。
【0122】
構成材料
脚に関して材料選択は、性能に影響を及ぼすいくつかの要因に基づく。材料の主要なパラメータは、摩擦係数(COF)、フレキシブルさ、および、弾性、である。これらのパラメータは、脚の形状および脚の長さと合わせて、デバイスの速度および移動方向の制御に影響を及ぼす。
【0123】
COFは、デバイスの方向および移動を制御するに際して、重要なものとすることができる。COFは、一般に、デバイスが前方移動している際に、側方移動(例えば、ドリフト、あるいは、フロート)に対する抵抗性を提供し得るに十分に大きなものとされる。特に、脚先端(すなわち、脚のうちの、支持表面に対して接触している部分)のCOFは、横方向(すなわち、移動方向に対して実質的に垂直な方向)のドリフトを実質的に防止し得るよう、十分に大きなものとすることができる。さもなければ、偏心負荷の回転によって誘起される振動によって、横方向ドリフトが引き起こされかねない。COFは、また、Fvが下向きであって脚が前方駆動力を提供しているときに、スリップを防止して前方移動を提供し得るよう、十分に大きなものとすることができる。例えば、偏心負荷の回転によって誘起される1つまたは複数の駆動脚(または他の脚)にかかる正味の下向き力に基づいて、脚がデバイス100の後方へ曲がったときには(例えば、移動方向から離間する向きに曲がったときには)、COFは、脚先端と支持表面との間における実質的なスリップを防止し得るよう、十分に大きなものとされる。他の状況においては、COFは、Fvがプラスであるときに、脚を本来の位置へとスライドバックさせ得るよう(地面に対して接触するならば)、十分に小さなものとすることができる。例えば、COFは、十分に小さなものとされる。これにより、デバイス100にかかる正味の力がデバイスをホップさせる傾向があることのために、脚の弾性によって、移動方向とは逆向きの十分な力を誘起することなく、脚を中立位置へと復帰させることができる。これにより、支持表面に対して接触している1つまたは複数の他の脚(例えば、リア脚104c)にかかる摩擦力に対して、および/または、デバイス100の前方移動に起因するデバイス100の運動量に対して、打ち勝つことができる。状況によっては、1つまたは複数の駆動脚104aは、支持表面から離間することができる(すなわち、完全にホップすることができる)。これにより、後方摩擦力を発生させることなく駆動脚を、中立位置へと戻すことができる。それでもなお、デバイス100がホップするたびに駆動脚104aを支持表面から離間させる必要はない、および/または、脚が表面から離間する前に、脚104を前方にスライド
させ始めることができる。そのような場合には、脚104は、デバイス100の前方移動に対抗する後方力を引き起こすことなく、前方移動することができる。
【0124】
フレキシブルさと弾性とは、一般に、所望の脚移動とホップとを提供し得るように、選択される。脚のフレキシブルさにより、Fvが下向きであってノーズが下向きに移動する際に、脚は、曲がって圧縮されることができる。材料の弾性は、曲がって圧縮されることにより、吸収されたエネルギーを解放する能力を提供することができる。これにより、前方移動速度を増大させることができる。このような材料は、また、曲がり時に塑性変形することを避けることができる。
【0125】
ゴムは、これらの基準を満たし得る1つのタイプの材料の一例である。しかしながら、他の材料(例えば、他の弾性体)であっても、同様の特性を有することができる。
【0126】
図7Cおよび
図7Dは、デバイス100のための、着脱可能に取付可能な付属物の一例を全体的に示している。デバイス100のいくつかの実施形態は、例えば、頂部クライミング付属物105(または、いくつかの他の着脱可能に取付可能な付属物)を備えることができる。付属物は、デバイス100がクライミング付属物の助けを借りてクライミングし得る環境においてデバイス100が使用される場合といったように、必要に応じて取り付けることができる(または、再取付することができる)。着脱可能に取付可能な付属物のいくつかの実施形態は、頂部クライミング付属物105に対して固定的に取り付けられ得る圧縮部材720を備えることができる。いくつかの実施態様においては、圧縮部材720は、2つの爪を備えることができる。2つの爪は、穴付きタブ722内へとスライドさせることができ、ノッチ付き端部または他のいくつかの機構を使用して、所定位置にスナップ止めすることができる。
図7Dに示すように、頂部クライミング付属物105は、穴付きタブ722内にスナップ止めされており、デバイス100は、登り得るように構成されている。
【0127】
図7Eおよび
図7Fは、デバイス100のための、着脱可能に取付可能な付属物の他の例を示している。例えば、着脱可能な頂部クライミング付属物取付体740は、取付クリップ742に対して固定的に取り付けられる頂部クライミング付属物105を備えることができる。いくつかの実施態様においては、取付クリップ742は、2つの下向き突出端部を備えることができる。それら端部の各々は、ボディノッチ744(例えば、デバイス100の両サイドに1つずつ)内に適合することができる。
図7Fに示すように、頂部クライミング付属物取付体740は、デバイス100の所定位置に取り付けられている。例えば、取付クリップ742の端部は、ボディノッチ744内に収容されており、取付クリップ742の中心部は、デバイス100の幅に跨っている。付属物取付体の他の実施態様も、また、可能である。例えば、頂部付属物および/または側部付属物を備えたスナップオンシェルを、使用することができる。そのようなスナップオンシェルは、取付クリップ742と比較して、デバイス100のボディショルダ112のより大きな部分に対して係合する。
【0128】
図8は、デバイス100のために使用し得る材料の一例を示している。
図8に示すデバイス100の実施態様の例においては、脚104は、ゴムまたは他の弾性体から成型されている。脚104は、複数の脚が実質的に同時に一体成型される(例えば、同じモールドの一部として)ようにして、射出成形することができる。脚104は、また、連続的な一体部材をなすゴムの一部とすることができる。そのゴムは、さらに、ノーズ108(ノーズ側部116a,116bを含む)と、ボディショルダ112と、ヘッド側面114と、を形成している。図示のように、一体部材をなすゴムは、ボディショルダ112の上方へと延在されており、ヘッド側面114から領域802へと延在されており、これにより、デバイス100の上面を部分的にカバーしている。例えば、デバイス100の一体ゴム部分は、デバイス100のプラスチック製頂部の上方に形成されて取り付けられている(すなわち、製造プロセス時に、共同成型される)。これにより、頂部のうちの、プラスチック領域806によって示された領域を露出させる。これにより、ボディは、一体的に共同成型された部材を形成することができる。ハイポイント120は、最上部のプラスチック製領域806によって形成されている。1つまたは複数のゴム製領域804は、脚104を備えた連続的ゴム部分とは別体のものであって、プラスチック製領域806の部分をカバーすることができる。一般に、ゴム製領域802,804は、プラスチック製領域806とは異なる色とすることができる。これにより、デバイス100に対して、視覚的な識別特性を提供することができる。いくつかの実施態様においては、様々な領域802〜806によって形成されたパターンは、デバイスをバグまたは他の生命体のように見えさせるようなパターンを形成することができる。いくつかの実施態様においては、材料および色の様々なパターンを、使用することができる。これにより、デバイス100を、バグまたは他の物の異なる対象物に似させることができる。いくつかの実施態様においては、テール(例えば、ストリングから形成されている)を、デバイス100の後端に対して付設することができる。これにより、デバイスを小さな齧歯動物であるように見えさせることができる。
【0129】
使用される材料(例えば、弾性体、ゴム、プラスチックなど)の選択は、デバイスの自己復原能力に重要な影響を及ぼすことができる。例えば、ゴム脚104は、自己復原時にデバイス100が回転する際には、内向きに曲がることができる。さらに、ゴム脚104は、デバイス100の動作時に曲がり得るように、十分な弾性を有することができる。例えば、モータ202によって回転駆動される偏心負荷の移動に応答して(および、モータ202によって回転駆動される偏心負荷の移動によって生成される力に応答して)、撓むことができる。さらにまた、脚104の先端は、同様にゴムから形成されているものであって、摩擦係数を有することができる。この摩擦係数により、駆動脚(例えば、フロント脚104)は、実質的にスリップすることなく、表面110を押すことができる。
【0130】
ノーズ108とショルダ112とのためにゴムを使用することも、また、デバイス100の自己復原を補助することができる。例えば、ゴムといったような材料は、硬質プラスチックよりも大きな弾性を有したものであって、例えば、ノーズ108とショルダ112とが跳ねることを補助することができる。これにより、デバイス100が空中にあるときに、回転に対する抵抗を低減させることによって、自己復原を容易なものとすることができる。一例においては、モータ202の移動時にデバイス100が横転した場合には、モータ202および偏心負荷がノーズ108の近くに配置されている場合には、ノーズ108およびショルダ112のゴム表面は、少なくともデバイス100のノーズを跳ねさせることができ、これにより、デバイス100を自己復原させることができる。
【0131】
いくつかの実施態様においては、1つまたは複数のリア脚104cは、フロント脚104aの摩擦係数とは異なる摩擦係数を有することができる。例えば、脚104は、一般に、様々な材料から形成することができ、互いに異なる様々な部分としてデバイス100に対して付設することができる。いくつかの実施態様においては、リア脚104cは、すべての脚104と一緒に単一成型されたゴム部材の一部とすることができる。そして、リア脚104cは、異なる摩擦係数を有するように修正することができる(例えば、コーティング剤の中に浸漬することによって)。
【0132】
本明細書においては、多くの特定の実施態様の詳細を備えているけれども、それらの詳細は、本発明の範囲を何ら制限するものではなく、また、本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。それらの詳細は、特定の発明の特定の実施形態に特有の特徴点を説明するものである。様々な実施形態に関連して本明細書に記載された特定の様々な特徴点は、一つの実施形態において互いに組み合わせることができる。逆に、単一の実施形態に関連して説明された様々な特徴点は、様々な実施形態において個別的に実施することができ、また、任意の適切な組合せでもって実施することができる。さらに、複数の特徴点が、特定の組合せにおいて機能するものとして上述されているけれども、そのような組合せにおける1つまたは複数の特徴点は、場合によっては、そのような組合せから削除することができる。また、規定された組合せは、他の組合せとすることができる、あるいは、他の組合せの変形とすることができる。他の代替可能な実施形態を実施することもできる。例えば、デバイス100のいくつかの実施形態においては、ゴムの使用を省略することができる。デバイス100のいくつかの実施形態においては、暗闇の中で輝く性質を有した構成部材(例えば、プラスチックから形成されている)を、備えることができる。これにより、デバイス100が表面110(例えば、台所の床)を動いている様子を、暗い部屋でも見ることができる。デバイス100のいくつかの実施形態においては、ライト(例えば、LED電球)を備えることができる。ライトは、デバイス100が表面110上を移動している際に、断続的に点滅することができる。
【0133】
図10Aは、振動駆動型デバイス100(例えば、上述した様々な特徴点のうちの任意の適切な組合せを備えたデバイス)を動作させるためのプロセス1000を示すフローチャートである。様々な実施形態においては、上述した様々な特徴点に関する様々な組合せを備えることができる。
【0134】
まず最初に、振動駆動型デバイスは、ステップ1005において、実質的にフラットな表面上に、または、他の表面(例えば、デバイスの複数の脚を表面に対して接触させ得るような形状とされた表面)上に、配置される。ステップ1010においては、デバイスの振動が誘起され、これにより、前方移動を引き起こすことができる。例えば、振動は、釣合い錘を回転させる回転モータ(例えば、バッテリ駆動されるモータ、または、巻き上げモータ)を使用して、誘起することができる。振動は、1つまたは複数の駆動脚の脚ベースと脚先端との間のオフセットに対応した方向(すなわち、前方方向)における移動を誘起することができる。特に、ステップ1015において、この振動は、正味の下向き力がデバイスを下向きに移動させることのために、ある方向における弾性脚の曲げを引き起こすことができる。この曲げは、実質的なスリップを避けるための十分に大きな摩擦係数を有した材料の使用と合わせて、デバイスを全体的に前方に移動させることができる。
【0135】
ステップ1020においては、振動が正味の上向き力を引き起こして(例えば、釣合い錘の回転と弾性脚のスプリング効果とによって誘起された力のベクトル和に基づき)、駆動脚が表面から離間したときには、あるいは、駆動脚が表面から離間しそうになったときには、1つまたは複数の駆動脚先端は、前向きに移動する(すなわち、脚は、前方方向に撓み、中立位置へと戻る)。いくつかの実施態様においては、1つまたは複数の駆動脚は、様々なインターバルで表面から離間することができる。例えば、駆動脚は、正味の力が上向きになるたびに表面から離間する必要はない。なぜなら、力は、前回のホップからの下向き運動量に打ち勝つ必要がないからである。加えて、表面から駆動脚が離間する時間は、ホップごとに異なるものとすることができる(例えば、ホップの高さに応じて。ホップは、釣合い錘の回転が脚のスプリングと同期している度合いに応じたものとすることができる)。
【0136】
デバイスの前方移動時には、ステップ1025において、デバイスの両サイドにおける異なる引きずり力が生成することができる。一般に、それら異なる引きずり力は、リア脚によって生成されることができる。リア脚は、引きずられる傾向があり(あるいは、少なくとも前方駆動脚よりも大きく引きずられる傾向があり)、デバイスの回転特性を変更する傾向がある(例えば、回転傾向を打ち消したり、あるいは、回転傾向を増強したり、する)。典型的には、複数の脚は、デバイスの各側部に沿って、列状で(例えば、2つの列状で)配置することができる。その際、一方の列における引きずり力を、他方の列における引きずり力よりも大きなものとすることができる。他の技術を使用することによっても、上述したような異なる引きずり力を生成することができる。
【0137】
デバイスがひっくり返った場合には、ステップ1030において、デバイスの回転が誘起される。一般に、この回転傾向は、釣合い錘の回転によって誘起することができ、デバイスが自発的に復帰する傾向をもたらすことができる。上述したように、長手方向寸法(例えば、実質的に回転軸線に対して平行、および/または、デバイスの全体的な前方移動方向)に沿ったデバイスの外形形状は、回転(すなわち、ローリング)(例えば、長手方向の「丸み」を模倣することによって)を促進し得るような形状とすることができる。デバイスのローリングは、ステップ1035において、脚の列の間における比較的広いスプレッドによって止めることができる。特に、脚がデバイスのCOGと比較して十分に広いものである場合には、回転釣合い錘によって発生する回転力は、一般に、デバイスを直立状態から回転させるには不十分なものである(追加的な力は存在しない)。
【0138】
ステップ1040においては、デバイスのノーズの弾性は、デバイスが障害物(例えば、壁)に遭遇した場合には、反発力を誘起することができる。この反発傾向は、特に上述したような尖った形状のノーズと組み合わされたときには、障害物から離間するような方向転換を容易なものとすることができる、あるいは、より大きな入射角度に向けての方向転換を容易なものとすることができる。弾性的なノーズは、弾性材料から形成することができ、同じ弾性材料を使用して、サイドショルダおよび/または脚と一緒に一体成型することができる。最後に、ステップ1045において、脚先端における十分に大きな摩擦係数に基づいて、横方向ドリフトを低減することができる。これにより、釣合い錘の回転が横方向力を発生させた際に、脚が横方向にスライドする傾向を防止することができる。
【0139】
図10Bは、振動駆動型デバイス100がクライミングを行うためのプロセス1050を示すフローチャートである。例えば、デバイス100は、上述した様々な特徴点(例えば、実質的に対向した表面に対して接触する付属物)の任意の適切な組合せを備えることができる。様々な実施形態においては、上述した様々な特徴点の様々な組合せを備えることができる。プロセス1050は、プロセス1000(
図10Aを参照)と組み合わせて、使用することができる。その場合、例えば、プロセス1000は、ランダムな移動を容易とし得る実質的にフラットな領域から、デバイス100が内部をクライミングすることとなるコンジットまたは他の領域への、移行時に、実行される。
【0140】
まず最初に、振動駆動型デバイスは、ステップ1055において、実質的に傾斜した(そして、少なくとも部分的に囲まれた)コンジット内へと導入される。例えば、コンジットは、
図9Aに示すようなコンジット901とすることができる。デバイス100は、例えばデバイスが連絡通路906を通って移動し終えた後に、コンジット901に入ることができる。他の例においては、コンジットは、
図9Cに示すコンジットループ950とすることができ、デバイス100は、入口952のところからループ状コンジット950内に入ることができる。他の実施態様においては、他の形状を有するコンジットを使用することができる。
【0141】
ステップ1060においては、デバイスの振動が誘起され、これにより、異なる方向に配置された2つまたはそれ以上の付属物の各々に向けての移動が交互的に引き起こされる。例えば、デバイス100がコンジット(例えば、コンジット901またはループ状コンジット950)に入った際には、回転偏心負荷によって誘起される振動は、脚104の方向における移動と、頂部クライミング付属物105(または、側部クライミング付属物105a,105b)の方向における移動と、を交互的に引き起こす。デバイス100の付属物は、様々な方向に配置されている。すなわち、脚104は、デバイス100から全体的に下向きに突出しており、頂部クライミング付属物105(または側部クライミング付属物105a,105b)は、デバイス100に対して上向きに(または実質的に横方向に)突出している。
【0142】
ステップ1065においては、振動は、複数の付属物に対して実質的に対向した力を提供する。各々の対向力は、前向きに対して実質的に直交した方向とされる。例えば、振動により、直交した脚力をもたらす。これにより、脚104を、コンジットの表面に対して、例えばコンジット901の床表面に対して、接触して押圧することができる。その後、振動(および、脚104の弾性力)が、デバイス100を反対向きに移動させることにより、振動は、直交クライミング付属物力をもたらす。これにより、頂部クライミング付属物105を、反対向きの力によって、天井面に対して接触させて押圧することができる。交互的な対向力は、迅速な継承で起こることができ、デバイスの移動方向(例えば、コンジット901またはループ状コンジット950を通っての移動方向)に対して全体的に直交している。
【0143】
ステップ1070においては、付属物による後方移動に対する抵抗性を使用して、前向きにデバイスを偏向させる。例えば、回転偏心負荷によって誘起された直交力に加えて、追加的な力成分が、デバイスの前方移動を提供する。特に、脚104の先端、および、頂部クライミング付属物105(または側部クライミング付属物105a,105b)の先端は、それら先端がコンジットの表面を「グリップ」し得る摩擦係数を有している。これにより、デバイス100が後ろ向きにスリップ(あるいはスライド)することを防止することができる。
【0144】
ステップ1075においては、デバイスは、様々な付属物の対向力および撓みを使用して登ることができる。例えば、脚104および1つまたは複数のクライミング付属物による交互的なグリップにより、デバイス100は、コンジットの平行表面どうしの間をラチェット的に移動することができる。これにより、デバイス100は、コンジットをよじ登ることができる。
【0145】
図11は、振動駆動型デバイス100(例えば、上述した様々な特徴点の任意の適切な組合せを備えたデバイス)を製造するためのプロセス1100を示すフローチャートである。まず最初に、ステップ1105において、デバイス底部構造が形成される。デバイス底部構造は、
図1に示す底部122とすることができ、硬質プラスチックまたは他の比較的硬い材料から形成することができる。しかしながら、底部の形成材料のタイプは、一般に、デバイスの動作に関してそれほど重要ではない。ステップ1110においては、上側シェルが成型される。上側シェルは、
図1に示すような、ハイポイント120を有したハウジング102の上部ボディの比較的硬い部分を備えることができる。
【0146】
上側シェルは、ステップ1115において、弾性ボディと一緒に共同成型される。これにより、デバイスの上側ボディを形成することができる。弾性ボディは、付属物(例えば、脚104)とショルダ112とノーズ108とを有した単一の一体形成部分を備えることができる。硬い上側シェルとより弾性的な弾性ボディとの共同成型は、より良好な製造性(例えば、硬い部分は、ネジまたは支柱を使用してのデバイス底部構造に対しての取付を、より容易なものとすることができる)に提供することができ、長手方向の硬さをより大きなものとすることができ、自己復原(上述した)を容易なものとすることができ、さらに、ホッピングと前方移動と回転調整とを容易なものとする脚を提供することができる。いくつかの実施態様においては、弾性的な弾性ボディに対して一体成形された付属物は、1つまたは複数の頂部クライミング付属物105や、あるいは、2つまたはそれ以上の側部クライミング付属物(例えば、側部クライミング付属物105a,105b)や、あるいは、その組合せ、を備えることができる。例えばクライミング付属物105,105a,105bといったような付属物が着脱可能に取り付けられ得る実施態様においては、ボディは、穴付きタブ722またはボディノッチ744または付属物の取付のために有効な他の特徴点を備えるようにして、成型することができる。
【0147】
ステップ1120においては、ハウジングが組み立てられる。ハウジングは、一般に、バッテリと、スイッチと、回転モータと、偏心負荷と、を備えている。これらすべての構成部材は、デバイス底部構造と上側ボディとの間に収容することができる。
【0148】
環境
図12Aは、複数のデバイス100が動作することができて相互作用することができるチューブ状環境1200の一例を示している。この例においては、チューブ状環境1200は、3つのアリーナ1202a〜1202cを備えている。これらアリーナの各々は、図示のように、六角形状とすることができる。
図12Aに示すように、アリーナ1202a〜1202cは、互いに異なる3つの高さ位置にあり、実質的に水平であり、互いに対して平行なものである。しかしながら、他の構成が可能である。アリーナ1202aは、3つのアリーナのうちで最も上方に位置しており、アリーナ1202cは、最も下方に位置しており、アリーナ1202bは、実質的に中央に位置している。
【0149】
アリーナ1202a〜1202cは、様々な長さや形状や構成を有したチューブアセンブリ1204a〜1204eに対して連結されている。例えば、チューブアセンブリ1204a,1204cの各々は、アリーナ1202aとアリーナ1202cと連結している。同様に、チューブアセンブリ1204b,1204dの各々は、アリーナ1202aとアリーナ1202bとを連結している。最後に、チューブアセンブリ1204eは、アリーナ1202bの上方を通過するチューブアセンブリ1204eのループ構成によって、アリーナ1202cをそれ自体に対して連結している。アリーナ1202a〜1202cとチューブアセンブリ1204a〜1204eとの連結は、アリーナ1202a〜1202cの側部において、ゲート開口のところにおいて、行われている。チューブアセンブリ1204a〜1204eがアリーナ1202a〜1202cに対して連結していない閉じたゲートは、動作時にデバイス100がチューブ状環境1200から飛び出すことを防止することができる。いくつかの実施態様においては、チューブアセンブリ1204a〜1204eは、
図13A〜
図13Wおよび
図14A〜
図14Hを参照して後述するようなチューブ部材およびコネクタを使用して、組み立てることができる。チューブアセンブリの他の構成が可能である。例えば、中実部材からなるチューブアセンブリ、および/または、
図13A〜
図13Wおよび
図14A〜
図14Hに図示していないような部材を使用したチューブアセンブリ、が可能である。
【0150】
図12Bは、チューブ状環境1200の平面図を示している。この図は、チューブアセンブリ1204eの両側部をより明瞭に図示している。ゲート1208は、開口状態で示されている。
【0151】
様々なコネクタを使用することによって、チューブ状環境1200の様々な構成部材どうしを連結することができる。例えば、あるタイプのコネクタ1206a(例えば、
図14E〜
図14Hを参照することができる)は、様々なタイプのチューブのいずれか1つを、アリーナ1202a〜1202cのいずれかに対して、連結することができる。第2のタイプのコネクタ1206b(例えば、
図14A〜
図14Dを参照することができる)は、一対をなすチューブどうしを連結することができる。
【0152】
図13A〜
図13Dは、直線状チューブアセンブリ1300の一例を示す様々な図を示している。より詳細には、
図13Aは、平面図であり、
図13Bは、斜視図であり、
図13Cは、側面図であり、
図13Dは、正面図である。
図13Bおよび
図13Dは、開口1302を示している。開口1302を通過することにより、デバイス100は、例えば、直線状チューブアセンブリ1300の長さを通して移動することができる。いくつかの実施態様においては、直線状チューブアセンブリ1300は、2つのレーンが存在し得るに十分に広いものとすることができる。これにより、2つのデバイス100が通過することができる。レーンは、公式のレーンではなく、すなわち、規定されたレーンではない。しかしながら、開口1302は、デバイス100の幅の2倍以上の幅を有している(最も広いところで)。実際、2つのデバイス100は、直線状チューブアセンブリ1300(および、本明細書に開示された他のチューブアセンブリ)の内部において、実質的に正面から対峙することができる。2つのデバイス100は、互いに逸れることによって、その対峙の問題を解決することができる。
【0153】
いくつかの実施態様においては、直線状チューブアセンブリ1300は、リッジ1304(または他の特徴点)を備えることができる。リッジ1304(または他の特徴点)は、コネクタの適切な位置決めを容易なものとすることができる。例えば、詳細に後述するように、コネクタは、直線状チューブアセンブリ1300を、他のチューブアセンブリに対して、または、デバイス100のための環境内において使用されている他の構成部材(例えば、チューブ状環境1200)に対して、連結することができる。いくつかの実施態様においては、コネクタは、リッジ1304に対して係合することができる。例えば、コネクタは、アセンブリ1300の頂部に適合して、リッジ1304に対して当接することができる。よって、リッジ1304は、停止ポイントとされる。これにより、例えば、直線状チューブアセンブリ1300の端部上においてスライドするコネクタに対して、停止を提供することができる。
【0154】
いくつかの実施態様においては、直線状チューブアセンブリ1300は、継ぎ目1306のところにおいて連結される2つの部分(例えば、実質的に2つの半体)から製造される。いくつかの実施態様においては、直線状チューブアセンブリ1300は、単一部材として製造される。
【0155】
図13E〜
図13Gは、直線状チューブアセンブリ1300のサイズの一例を示している。デバイス100のサイズは、直線状チューブアセンブリ1300のサイズに関連して、示されている。
図13E〜
図13Gは、デバイス100のそれぞれ、平面図、側面図、および、正面図を示している。デバイス100は、その後端部が直線状チューブアセンブリ1300の内部に配置された態様で、示されている。
【0156】
図13Eに示すように、ノーズとクライミング付属物との間の距離1310(例えば、15mm)は、ノーズ108から、クライミング付属物105の前部までの、距離を規定している。
図13Fに示すように、クライミング付属物の高さ1312(例えば、22mm)は、脚104の底部からの、クライミング付属物105の頂部までの高さを規定している。
図13Gに示すように、チューブの幅1314(例えば、30mm)、および、チューブの高さ1316(例えば、20mm)は、直線状チューブアセンブリ1300の、それぞれ、内部の幅および高さを規定している。いくつかの実施態様においては、チューブの幅1314およびチューブの高さ1316は、他の構成部材に関連して使用することができる。例えば、他の直線状チューブアセンブリ(例えば、チューブ長さの異なるもの)、および/または、湾曲したアセンブリ、および/または、他の形状または構成のアセンブリ、に関連して使用することができる。脚のオフセット寸法1318(例えば、14mm)は、最も広いポイントのところにおけるデバイス100の相対的な幅を示すために、例えば脚104の外側エッジのところにおけるデバイス100の相対的な幅を示すために、ここでは含まれている。例えば、14mmという脚オフセットサイズ1318の一例が、30mmというチューブ幅1314の一例の半分よりも小さいことのために、直線状チューブアセンブリ1300の中には、2つのデバイス100が通過し得る程度の、十分な横方向スペースが存在している。
【0157】
図13H〜
図13Kは、湾曲したチューブアセンブリ1322の一例の様々な図を示している。より詳細には、
図13Hは側面図であり、
図13Iは背面図であり、
図13Jは底面図であり、
図13Kは斜視図である。
図13Hに示すように、デバイス100は、湾曲したチューブアセンブリ1322のフロントのところの開口1324を通って、湾曲したチューブアセンブリ1322に入ることができる。
図13Kは、開口1326を示している。デバイス100は、フロント開口1324から入ってチューブ内を登った後に、開口1326を通って、湾曲したチューブアセンブリ1322から出ることができる。デバイス100は、湾曲したチューブアセンブリ1322を通って、どちらの方向にでも移動することができる。
【0158】
湾曲したチューブアセンブリ1322は、直線状チューブアセンブリ1300の寸法(例えば、30mmという幅、および、20mmという高さ)と同じまたは同様の内部寸法を有することができる。その結果、湾曲したチューブアセンブリ1322が例えば直線状チューブアセンブリ1300といったような他の構成部材に対して連結されているときには、デバイス100は、連結ポイントのところにおいて実質的に円滑な移行を予想することができる。さらに、湾曲したチューブアセンブリ1322は、2つのデバイス100が通るのに十分広いものである。
【0159】
いくつかの実施態様においては、湾曲したチューブアセンブリ1322は、リッジ1328(または他の特徴点)を備えることができる。リッジ1328(または他の特徴点)は、コネクタに対してのスナップ取付を容易なものとすることができる。例えば、コネクタは、詳細に後述するように、湾曲したチューブアセンブリ1322を、他のチューブアセンブリに対して、または、デバイス100のための環境(例えば、チューブ状環境1200)において使用されている他の構成部材に対して、連結することができる。
【0161】
Y字形状のチューブアセンブリ1334は、直線状部分1338と湾曲部分1340との間の交差箇所のところに、フラップ1336を備えている。フラップ1336は、Y字形状チューブアセンブリ1334の内部におけるデバイス100の移動方向を制御することができる。
図13Pおよび
図13Qに示すように、フラップ1336は、例えば、直線状1338部分と実質的に平行となるように下向きに吊されることにより、閉塞される。フラップ1336が閉塞されたときには、デバイス100は、直線状部分1338内を通って下向きにまたは上向きに移動することができる。上向きに移動するデバイス100は、湾曲部分1340に入ることができない。フラップ1336は、ピボットピン1342の連結ポイントから下向きに吊されている。フラップ1336は、ピボットピン1342まわりに回転することができる。
【0162】
フラップ1336が閉塞されたときには、湾曲部分1340内を下向きに移動しているデバイス100は、フラップ1336を開けることができる。ノーズ108、または、デバイス100の他の部分は、フラップ1336を押して開けることができる。その時、フラップ1336の底部は、直線状部分1338の位置1344の実質的に近くにおいて、直線状部分1338に対して接触することができる。湾曲部分1340の底部は、フラップ1336が開いていて位置1344にまで延在しているときには、フラップ1336と湾曲部分1340の実質的に平行な部分との間の距離が実質的に一様(例えば、およそ20mm)となるように、形状づくられる。この距離は、Y字形状チューブアセンブリ1334の残部の内部高さ(例えば、20mm)と一致している。これにより、デバイス100は、Y字形状チューブアセンブリ1334の表面に対して実質的に連続的に接触したままとすることができる。よって、デバイス100の前進は、必ずしも一定の速度であるというわけではないけれども、実質的に連続的である。
【0163】
いくつかの実施態様においては、1つまたは複数のデバイス100がフラップ1336に対して係合してフラップ1336を通過した後には、重力によって、フラップ1336は、閉塞した下向きの位置へと復帰することができる。いくつかの実施態様においては、フラップ1336が開いている短い期間の時に、直線状部分1338内を上向きに移動しているデバイス100は、湾曲部分1340に入ることができる。
【0164】
図13R〜
図13Wは、ループ状のチューブアセンブリ1350の一例の様々な図を示している。より詳細には、
図13Rは側面図であり、
図13Sは正面図であり、
図13Tは斜視図であり、
図13Uは底面図であり、
図13Vは破断側面図であり、
図13Wは破断斜視図である。この例においては、ループ状のチューブアセンブリ1350は、宙返り機能を提供する。例えば、一方の端部(例えば、開口1352)に入るデバイス100は、ループを形成しており、他方の端部(例えば、開口1354)から出る。
【0165】
ループ状のチューブアセンブリ1350は、フラップ1356,1358を備えている。これにより、ループ状のチューブアセンブリ1350を、双方向性とすることができる。フラップ1356,1358に対して取り付けられたリンク部分1360により、フラップ1356,1358を、実質的に同調して移動させることができる。例えば、一方のフラップの移動に応答させて他方のフラップを移動させることができる。いくつかの実施態様においては、リンク部分1360は、複数の(例えば、3つ)相互連結されたヒンジ付きレバーを備えることができる。例えば、デバイス100が開口1352のところにおいてループ状チューブアセンブリ1350に入って、フラップ1356を上向きに押したときには(上位置に既にないならば)、リンク部分1360は、フラップ1358を落下させることができる。よって、フラップ1358は、ループ状のチューブアセンブリ1350の円形部分内へと、デバイス100を迂回させる。その後、デバイス100が円形部分をほとんど完全に通過したときには、デバイス100は、フラップ1356に対して接触してフラップ1356を押し下げる。同時に、リンク部分1360は、フラップ1358を持ち上げる。これにより、デバイス100を、フラップ1358の直下を通すことができ、開口1354のところにおいてループ状チューブアセンブリ1350から導出することができる。デバイス100が開口1354を通ってループ状チューブアセンブリ1350に入った場合にも、同様のシーケンスが起こる。
【0166】
いくつかの実施態様においては、ユーザーは、フラップ1356,1358の動作を制御するために、リンク部分1360および/または他の制御機構を使用することができる。よって、ユーザーは、ループ状のチューブアセンブリ1350の内部におけるデバイス100の移動方向を制御することができる。例えば、ユーザー制御可能なノブまたは他の制御機構を、リンク部分1360に対して取り付けることができる。
【0167】
いくつかの実施態様においては、リンク部分1360は、付属アームを備えることができる。付属アームは、リンク部分1360のレバーに対して実質的に垂直なものとされる。アームは、スロット1362を通して適合することができる。これにより、フラップ1356,1358に対して係合することができる。例えば、フラップ1356,1358の下側に沿って、係合することができる。
【0168】
いくつかの実施態様においては、互いに逆向きに移動する2つのデバイス100は、同時に、ループ状チューブアセンブリ1350の内部に存在することができる。例えば2つのデバイス100が円形部分内にある場合には、最初にフラップ1356または1358に到達したデバイス100が、先に、ループ状チューブアセンブリ1350から出て行くこととなる。いくつかの状況においては、一方のデバイス100が逆向きに直下を通過する際に、他方のデバイス100は、フラップ1356または1358のところにおいて一時的に遅延させることができる。
【0169】
図14A〜
図14Dは、コネクタ1400の一例の様々な図を示している。より詳細には、
図14Aは平面図であり、
図14Bは斜視図であり、
図14Cは正面図であり、
図14Dは側面図である。コネクタ1400を使用することにより、
図13A〜
図13Wを参照して上述したように、例えばチューブ1300,1322,1334,1350のうちの任意の2つの組合せといったような一対のチューブを、連結することができる。コネクタ1400は、部分1402a,1402b,1404を備えている。部分1402aおよび部分1042bは、同一である。これにより、コネクタ1400を対称的で互換的なものとすることができる。これにより、いずれかの部分1402a,1402bを、任意のチューブ1300,1322,1334,1350に対して、取り付けることができる。部分1404は、チューブ1300,1322,1334,1350と同じ高さおよび同じ幅を有している。いくつかの実施態様においては、コネクタ1400は、
図12Aおよび
図12Bを参照して上述したようなコネクタ1206bとして使用することができる。他の実施態様においては、他のタイプのコネクタを使用することができる。
【0170】
図14E〜
図14Hは、コネクタ1410の他の例の様々な図を示している。より詳細には、
図14Eは平面図であり、
図14Fは斜視図であり、
図14Gは正面図であり、
図14Hは側面図である。コネクタ1410を使用することにより、アリーナ(例えば、アリーナ1202a〜1202cのうちの1つ)を、
図13A〜
図13Wを参照して上述したようなチューブ1300,1322,1334,1350のうちの任意のものに対して、連結することができる。コネクタ1410を使用することにより、チューブを、ロックタブ連結1412を有した他のタイプの構成部材に対して、連結することができる。
【0171】
よって、本発明の主題をなす複数の特定の実施形態について上述したけれども、他の実施形態であっても、本願の特許請求の範囲に属するものである。