(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5795627
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】電子プライスラベルシステム
(51)【国際特許分類】
G06K 7/10 20060101AFI20150928BHJP
G06K 7/00 20060101ALI20150928BHJP
G06K 19/07 20060101ALI20150928BHJP
H04W 4/04 20090101ALI20150928BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
G06K7/10 176
G06K7/00 008
G06K19/07 260
H04W4/04 170
G07G1/01 301D
【請求項の数】10
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-503148(P2013-503148)
(86)(22)【出願日】2011年3月29日
(65)【公表番号】特表2013-528845(P2013-528845A)
(43)【公表日】2013年7月11日
(86)【国際出願番号】FI2011050261
(87)【国際公開番号】WO2011124751
(87)【国際公開日】20111013
【審査請求日】2014年3月18日
(31)【優先権主張番号】20105357
(32)【優先日】2010年4月8日
(33)【優先権主張国】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】509133322
【氏名又は名称】マリセンス オサケ ユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100079991
【弁理士】
【氏名又は名称】香取 孝雄
(72)【発明者】
【氏名】カルフケト、 ハンヌ
(72)【発明者】
【氏名】ライト、 グレゴリー
【審査官】
久保 正典
(56)【参考文献】
【文献】
特表平09−509793(JP,A)
【文献】
特開2009−169512(JP,A)
【文献】
特表2002−535860(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/10
G06K 7/00
G06K 19/07
G07G 1/01
H04W 4/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも基地局と複数の電子ラベルを含み、該基地局と電子ラベル間において情報を転送する電子プライスラベルシステムの方法において、該方法は、
第1のメッセージを基地局から複数の電子ラベルへ送信し、第1のメッセージは少なくとも、ある電子ラベルの識別情報を含み、
第1のメッセージを前記電子ラベルで受信し、
前記送信された第1のメッセージにおける識別情報を前記電子ラベルによって認識し、
第2のメッセージを前記基地局から前記電子ラベルへ送信し、
第2のメッセージを受信し、第2のメッセージに対する確認応答メッセージをある周波数範囲からの不特定の変調周波数によって前記電子ラベルから送信し、
前記不特定の変調周波数で送信された確認応答メッセージを前記基地局で所定の周波数範囲からサーチすることを含み、
前記基地局は、前記電子ラベルが前記確認応答メッセージを送信する際に使用した周波数に基づいて周波数変更コマンドを該電子ラベルへ送信することを特徴とする電子プライスラベルシステムの方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記基地局は前記確認応答メッセージを高速フーリエ変換によってサーチすることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、前記基地局は、前記周波数範囲をサブバンドに分割することによって前記確認応答メッセージをサーチし、前記サブバンドをサーチすることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、第1のメッセージを受信する前に電子ラベルにおいてリスニングモードを作動させることを含むことを特徴とする。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の方法において、前記確認応答メッセージは、使用する変調周波数が水晶発振器制御でない送信器によって送信することを特徴とする方法。
【請求項6】
少なくとも1つの基地局と複数の電子ラベルとを含み、該基地局と電子ラベル間で情報を転送する電子プライスラベルシステムにおいて、
前記基地局は少なくとも、ある電子ラベルの識別情報を含む第1のメッセージを前記複数の電子ラベルへ送信するように構成され、
電子ラベルは第1のメッセージを受信するように構成され、
電子ラベルはさらに、前記メッセージにおける識別情報を認識するように構成され、
前記基地局はさらに、第2のメッセージを送信するように構成され、
前記電子ラベルはさらに、第2のメッセージを受信し、第2のメッセージに対する確認応答メッセージを送信器によって送信するように構成され、該送信器は、ある周波数範囲からの不特定の変調周波数で送信し、
前記基地局はさらに、前記不特定の変調周波数で送信された確認応答メッセージを前記周波数範囲からサーチするように構成され、
前記基地局は、前記電子ラベルが前記確認応答メッセージを送信する際に使用した周波数に基づいて周波数変更コマンドを該電子ラベルへ送信するように構成されていることを特徴とする電子プライスラベルシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記基地局は前記確認応答メッセージを高速フーリエ変換を用いてサーチするように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項8】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記基地局は、前記周波数範囲をサブバンドに分割し、該サブバンドをサーチすることによって前記確認応答メッセージをサーチするように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項9】
請求項6ないし8のいずれかに記載のシステムにおいて、電子ラベルは、第1のメッセージを受信する前にリスニングモードを作動するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項6ないし9のいずれかに記載のシステムにおいて、前記電子ラベルの送信器で使用する変調周波数は水晶発振器によって制御されるものでないことを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、電子プライスラベルシステムに関するものである。本発明はとくに、電子ラベル情報の更新とメッセージの送信に関するものである。
【0002】
本発明の一実施例によれば、本発明による構成は例えば、電子ディスプレイを装備しデータを表示するさまざまな電子ラベルにおいて適用することができる。このようなディスプレイは例えば、店内および倉庫内において製品に関する価格情報および他の製品情報を表示する電子ディスプレイを含んでいる。
【0003】
通常、店内におけるプライスタグ上の価格情報は、その製品の価格が変わると常に手作業で変えている。新しい価格は紙もしくは同様なものに印刷し、これらの新価格が印刷されたタグは、販売店内の棚のプライスタグ用に用意された場所に手作業で設置する。したがって、従業員は先ず、更新すべきプライスタグの正しい場所を見つける必要があり、その後、前のプライスタグを取り除いて廃棄し、新しいプライスタグをその場所に挿入する。このような仕組みの欠点は、なかでも、非常に労力を要し、間違える危険性が高いことにある。間違いがあると、例えば棚上のプライスタグの価格情報がキャッシュレジスタ内の価格情報と食い違うという状況が発生することがある。
【0004】
上述の欠点を回避するため、電子システムが開発され、電子ラベルおよびその電子ディスプレイを棚の前縁もしくは棚の上方に製品近くに設け、製品の価格情報をシステムの制御センタもしくは同様なところから集中的に変更することができる。これにより、価格情報の更新はかなりの程度まで容易かつ加速になる。ディスプレイ上のデータは、システムに応じて有線もしくは無線で更新することができる。有線システムは、データ伝送と、おそらくは電源もディスプレイごとに有線接続で行なう必要があるという問題を抱えている。例えば、通常の日用品小売店では、ディスプレイの数は比較的多く、したがって、接続線の本数も多く必要であり、そのため、例えば価格ディスプレイの配置に問題と限界が生じている。
【0005】
無線システムは複雑な配線の必要がないが、電池駆動式価格ディスプレイについては、アンテナを装備し適切な通信手段を介してシステムの制御装置と通信するトランスポンダを必要とする。従来から公知のシステムは高度な送信器および受信器を必要とする。高度な送信器および受信器は高価である。これは、例えば電子ラベルの単価を低くしたい場合に問題となる。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、上述の問題を軽減すると同時に、電子プライスラベルシステム用の安価で信頼性のある構成を提供することを目的とする。
【0007】
本発明の概念は、基地局と、正確な変調周波数を用いることなく送信可能な送信器とを有する電子ラベルとを含む電子プライスラベルシステムを有することにある。こうすることで、電子ラベルには水晶共振器を必要とせず、ラベルの費用を低く抑えることができる。
【0008】
本発明のよる方法は請求項1に記載され、本発明のよるシステムは請求項
6に記載されている。本発明の他の実施例はその他の請求項に記載する事項を特徴とする。
【0009】
電子ラベルは自身のアンテナの反射率が可変であり、基地局のメッセージに対して簡単な返信メッセージで確認または応答することができる。以下に、このような通信方法を上位概念で記載する。
【0010】
基地局は、すべての電子ラベルでモニタされる信号を送信することによって電子ラベルと通信するが、この信号から、ある電子ラベルに固有の識別情報に基づいて1つの電子ラベルが自己に関するコマンドを識別する。当該1つの電子ラベルは、自己に関するコマンドを受信後、自己に対する基地局の送信波を基地局へ反射させて戻すことによって基地局に応答するが、これは、ある時間遅延によりある時点で生じる位相シフトにより変化する。
【0011】
電子ラベルが正確な変調周波数によらずに確認応答を送信するので、基地局はある所定の周波数範囲をサーチして、電子ラベルにより送られたメッセージを検出することができる。したがって、基地局は反射された応答をある価格ディスプレイに属するものとして識別することができる。なぜなら、基地局は、当該電子ラベルに固有のコマンドを送信後、ある時間内にこれが到来することを知っているからである。
【0012】
基地局は、自己の送信から、かなり電力の弱い反射応答を、例えばその電子ラベルにより生じる位相シフトに基づいて分離することができる。
【0013】
本発明の一実施例では、基地局は、電子ラベルへ変更コマンドを送信して、電子ラベルが使用する周波数を調節して所望の変調周波数に近づけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
次に、添付図面を参照し、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【
図1】スーパーマーケットもしくは同様な販売施設において電子ラベルに対して適用される本発明の構成を単純化して示す模式図である。
【
図2】電子ラベルと基地局間の通信の例を示すメッセージシーケンス図である。
【0015】
図1は、スーパーマーケットもしくは同様な販売施設における本発明による構成を単純化して示す模式図である。製品棚1は棚レール2を装備し、その上には、例えば電気泳動積層ディスプレイ3および製品情報4を備えた電子ラベル5aが製品に対応する場所に配置されている。
【0016】
積層ディスプレイ3は製品の価格を表示するように構成され、製品情報は、なかでも、製品名と、おそらくは製品についての他の何らかの情報を含んでいる。同様に、販売施設内の必要な場所には、ディスプレイポケットを形成する吊り下げ電子ラベル5bがあり、これも電気泳動積層ディスプレイ3および製品情報4を有している。
【0017】
各電子積層ディスプレイ3、もしくは略してディスプレイ3は、表示セグメントを備え紙製プライスタグに似た薄いプライスタグを構成し、必要な製品価格および他の必要な記号は、実質的に2色の表示セグメントの色を変えることによって形成される。
【0018】
本ディスプレイの一層は、例えば活性インク層である。このインク層は、液体で満たされた多数のマイクロカプセルを含み、これは、例えば正表面電荷を有する実質的に黒色の微粒子および負表面電荷を有する実質的に白色の微粒子を含有し、マイクロカプセル内の電荷の位置を電界によって制御して、所望の表示セグメントでは黒色微粒子が上部にきて該表示セグメントを上から見ると黒に見え、また他の表示セグメントでは白色微粒子が上部にきてこれらの表示セグメントを上から見ると白に見える。ディスプレイの背景は同じマイクロカプセルから成り、例えば、価格情報は、所望に応じて、明るい背景に対する暗い数字で、またはその逆に表示することができる。使用するこのようなディスプレイは、例えばフィンランド特許出願第20050192号に開示された電気泳動マイクロカプセル表示積層体でよい。
【0019】
本システムはさらに、基地局6もしくは他の通信手段に接続された少なくとも1つの中央処理装置7を有し、これを介して例えば更新後の価格情報および他の制御情報をディスプレイ3へ送信することができる。本システムはさらに、キャッシュレジスタに配置されたスキャナ8を有してもよく、これは、キャッシュレジスタシステムに接続されて価格をスキャンするものである。キャッシュレジスタシステムおよび電子ラベルは常に、製品の価格について同じ最新の情報を保持している。さらに、中央処理装置7は他の制御支援装置に接続してもよい。中央処理装置7と電子ラベル5a、5b間の無線接続を矢印9で示す。
【0020】
電子ラベル5a、5bは、情報用、例えば価格情報用の複数の記憶場所を備えることができる。電子ラベル5a、5bは、記憶場所に記憶された複数のさまざま
な図、すなわち表示すべきさまざまな情報を担持したさまざまなページを有してもよい。
【0021】
本発明の適用は上述の種類の表示技術を採用した価格ディスプレイのみに限定されない。本価格ディスプレイは、なんらかの公知技術を適用することにより同様に実現できることは明らかである。
【0022】
図2は、基地局6と電子ラベル5a、5bとの間の通信の例を示すメッセージシーケンスチャートである。電子ラベル5a、5bはほとんどの時間中、熟睡モードにある。熟睡モードでは、活性動作中より電池の消費量がかなり少ない。電子ラベル5a、5bは、定期的に熟睡モードから覚醒して基地局6のブロードキャストがあるか否かをモニタする。基地局6はアイドルメッセージを送って電子ラベル5aq、5bを覚醒させる。電子ラベル5a、5bはアイドルメッセージを受信すると、リスニングモードを作動させる。アイドルメッセージは例えば、いずれの電子ラベル5a、5bのペイロードおよび特定の識別情報も含まないブロードキャストメッセージでよい。
【0023】
電子ラベル5a、5bがリスニングモードにあると、基地局6は第1のメッセージを送信するが、これは、基地局6がメッセージを送りたい相手である電子ラベル5a、5bの識別情報を含むものである。このメッセージは、ペイロードもしくは他の情報、例えばその電子ラベル5a、5bのディスプレイに表示すべき新たな価格情報を含んでよい。連絡を求められた電子ラベル5a、5bは、メッセージを受信し自己の識別情報を認識する。例えば、表示すべき新規価格情報を含むメッセージを受信すると、電子ラベル5a、5bはその情報を保存する。
【0024】
第1のメッセージが電子ラベル5a、5bで受信されたことを確認するには、電子ラベルからの確認応答メッセージが必要である。そこで、ある価格表示を意図したメッセージを送信後、基地局6は、第2のメッセージ、例えば一定時間続くある種の搬送波の送信を開始する。この搬送波は、コマンドを認識した電子ラベル5a、5bにより、ある量だけ位相シフトした確認応答として反射されて戻る。本発明の一実施例では、第2のメッセージは搬送波だけを含む。
【0025】
電子ラベル5a、5bは、例えば以下に説明するようにしてメッセージに応答することができる。電子ラベル5a、5bは、基地局6の送信した搬送波を反射して戻す。搬送波は、例えば685メガヘルツの周波数を有してよく、電子ラベル5a、5bが受信器11のアンテナをモード変更手段17によって例えば150kHzの周波数で接地し、これによって反射信号から一種の矩形波を生成するようにする。こうして電子ラベル5a、5bは、アンテナのモードを変更することによって反射信号に影響を与える。この反射では、信号の位相シフトは、基地局による低電力反射の検出が最良になる180度が好ましいであろう。確認応答の送信は第2のメッセージの送信と同時に行なってもよい。
【0026】
電子ラベル5a、5bの送信器は、正確な変調周波数を生成する精密な発振器、例えば水晶発振器を有していないので、確認応答の送信は意図した変調周波数付近の周波数範囲で行なわれる。確認応答メッセージを適切に受信できるには、基地局6は意図した特定の変調周波数付近のある周波数範囲から送信波をサーチしなければならない。
【0027】
このサーチは、例えばFFT(高速フーリエ変換)を使用することによって、またはその周波数範囲をサブチャネルに分割してサブチャネルをサーチすることによって行なうことができる。これらの方法または他の同様なサーチ方法によって基地局6は、必ずしも意図された特定の変調周波数で正確に確認応答が送られなくても、これを適切に受信することができる。
【0028】
本発明の一実施例では、電子ラベル5a、5bから確認応答メッセージを受信した後、基地局6は、変調周波数変更コマンドを電子ラベル5a、5bへ送信することができる。変調変更コマンドは、より高い変調周波数もしくは低い変調周波数の使用と周波数の上昇量もしくは低下量についてのコマンドを含んでよい。
【0029】
本発明の一実施例では、ブロードキャストメッセージはペイロードデータも含んでよいが、いずれの電子ラベル5a、5bの特定の識別情報も含まない。電子ラベル5a、5bは、この情報をブロードキャストメッセージのペイロードデータ内のそれぞれの格納場所に格納することができる。ブロードキャストメッセージを使えば、全電子ラベル5a、5bに対してコマンドを送って、例えばある記憶場所に情報を保存し、またはある記憶場所の内容を読み出すことができる。
【0030】
本発明は、少なくとも基地局と複数の電子ラベルとを有し基地局と電子ラベル間で情報を転送する電子プライスラベルシステムの方法に関するものである。この方法は次のようにして行なわれる。すなわち、基地局6から複数の電子ラベル5a、5bへ第1のメッセージを送信する。第1のメッセージは少なくとも、ある電子ラベル5a、5bの識別情報を含むものである。本方法ではまた、電子ラベル5a、5bで第1のメッセージを受信し、受信した第1のメッセージ内の識別情報を電子ラベル5a、5bによって認識し、基地局6から電子ラベル5a、5bへ第2のメッセージを送信し、第2のメッセージを受信して電子ラベル5a、5bから第2のメッセージに対する確認応答メッセージをある周波数範囲からの変調周波数で送信し、基地局6では確認応答メッセージを所定の周波数範囲からサーチする。
【0031】
本発明の一実施例では、基地局6は、電子ラベル5a、5b
が確認応答メッセージを送る際に使用
した周波数に基づいて周波数変更コマンドを電子ラベル5a、5bへ送信す
る。
【0032】
本発明の一実施例では、基地局6は高速フーリエ変換を用いて確認応答メッセージをサーチする。
【0033】
本発明の一実施例では、基地局6は、周波数範囲をサブバンドに分割することによって確認応答メッセージをサーチし、サブバンドをサーチする。
【0034】
本実施例の一実施例では、電子ラベル5a、5bでは第1のメッセージを受信する前にリスニングモードを作動させる。
【0035】
本発明の一実施例では、確認応答は水晶発振器制御でない送信器で送信する。
【0036】
本発明はさらに、少なくとも1つの基地局と複数の電子ラベル1、2を含み情報を基地局と電子ラベル間で転送する電子プライスラベルシステムに関するものである。基地局6は、ある電子ラベル5a、5bの少なくとも識別情報を含む第1のメッセージを複数の電子ラベル5a、5bへ送信するように構成されている。電子ラベル5a、5bは、第1のメッセージを受信するように構成され、さらにメッセージ内の識別情報を認識するように構成されている。基地局6はさらに、第2のメッセージを送信するように構成されている。電子ラベル5a、5bはさらに、第2のメッセージを受信して、第2のメッセージに対する確認応答を送信器によって送信するように構成され、送信器は、ある周波数範囲からの変調周波数で送信する。基地局6はさらに、この周波数帯範囲から確認応答をサーチするように構成されている。
【0037】
本発明の一実施例では、基地局6は、電子ラベル5a、5b
が確認応答メッセージを送信する際に使用
した周波数に基づいて周波数変更コマンドを電子ラベル5a、5bへ送信す
るように構成されている。
【0038】
本発明の一実施例では、基地局6は、高速フーリエ変換を用いて確認応答メッセージをサーチするように構成されている。
【0039】
本発明の一実施例では、基地局6は、周波数範囲を複数のサブバンドに分割しサブバンドをサーチすることによって確認応答メッセージをサーチするように構成されている。
【0040】
本発明の一実施例では、電子ラベル5a、5bは、第1のメッセージを受信する前にリスニングモードを作動させるように構成されている。
【0041】
本発明の一実施例では、電子ラベルの送信器は水晶発振器によって制御されるものでない。
【0042】
本発明の模範的実施例を添付図面を参照して説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されない。さまざまな修正および変更を本発明の精神と範囲から逸脱することなく行なうことができることは、当業者に明らかである。