特許第5795761号(P5795761)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5795761
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】薬物送達デバイス用の投与機構
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/315 20060101AFI20150928BHJP
   A61M 5/24 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
   A61M5/315 550P
   A61M5/24
【請求項の数】15
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-513567(P2012-513567)
(86)(22)【出願日】2010年5月28日
(65)【公表番号】特表2012-528626(P2012-528626A)
(43)【公表日】2012年11月15日
(86)【国際出願番号】EP2010057484
(87)【国際公開番号】WO2010139638
(87)【国際公開日】20101209
【審査請求日】2013年5月13日
(31)【優先権主張番号】61/182,844
(32)【優先日】2009年6月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】09009049.9
(32)【優先日】2009年7月10日
(33)【優先権主張国】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】397056695
【氏名又は名称】サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・ジョーンズ
【審査官】 田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−216181(JP,A)
【文献】 特表2008−531150(JP,A)
【文献】 特開平04−259470(JP,A)
【文献】 特表2007−509662(JP,A)
【文献】 特表2008−528144(JP,A)
【文献】 米国特許第6193698(US,B1)
【文献】 特表2005−536296(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0275916(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/315
A61M 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.可動の用量設定部材(4、8);
b.用量設定部材(4、8)との回転的又は直線的係合にあるロック解除構成、及び用量設定部材(4、8)用の恒久的停止部(25)を備え付けるロック構成を有するロックバンド(5);
c.内部本体(3)
を組み合わせで含んでなり、
ここで、ロックバンド(5)が、第一の用量が設定された後、ロック解除構成からロック構成に移行する、薬物送達デバイス用投与機構の最大設定可能な用量設定機構であって:
ロックバンド(5)が、ロック構成にあるときより、ロック解除構成にあるときの方がより大きい直径を有し、そしてロック構成にあるロックバンド(5)が、内部本体(3)と係合することを特徴とする、上記用量設定機構。
【請求項2】
ロックバンド(5)は、リーディングエッジ(15)及びトレーリングエッジ(10)を有し、そしてスプリングフィンガ(9)と係合し、ここでスプリングフィンガ(9)が、第一の用量の設定前、ロック解除構成において、ロックバンド(5)の1つ又は両方のエッジ(10、15)を保持する、請求項1に記載の最大設定可能な用量設定機構。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の最大設定可能な用量設定機構であって、ロックバンド(5)をロック解除構成に維持する解除トリガ(6、11)を更に含んでなり、
ここで、使用者がトリガ(6、11)を作動させると、第一の用量が設定された後、ロックバンド(5)が、ロック解除構成からロック構成に移行する、上記用量設定機構。
【請求項4】
請求項3に記載の最大設定可能な用量設定機構であって、トリガが、遠位端及び近位端を有する細長い部材(11)を含んでなり、ここで、遠位端は、ロック解除構成において、ロックバンド(5)と圧縮係合にあり、そして近位端は、トリガを把持し、作動させるために使用者に露出され、トリガの近位端は、好ましくは使用者が把持するための引張リング(6)を含んでなる、上記用量設定機構。
【請求項5】
薬物送達デバイス用投与機構であって:
a.遠位端、近位端、及び好ましくは近位端から遠位端までその軸に沿って配置されるラセン溝を有する内部本体(3);
b.可動の用量設定部材としての回転可能なナンバースリーブ(8);
c.内部本体(3)のラセン溝の周囲でナンバースリーブ(8)と共に回転する、ナンバースリーブ(8)に取り付けられたネジ付きカラー(4);
d.請求項1〜4のいずれか1項に記載された最大設定可能な用量設定機構;
を組み合わせで含んでなり、ここで、ロック構成が、内部本体(3)上にある、上記投与機構。
【請求項6】
ロックバンド(5)がロック解除構成にあるとき、スプリングフィンガ(9)はリーディングエッジ(15)を内部本体(3)から付勢して離す、請求項5に記載の投与機構。
【請求項7】
ロックバンド(5)がロック構成にあるとき、ロックバンド(5)のトレーリングエッジ(10)及び/又はリーディングエッジ(15)が、内部本体(3)を掴持する、請求項5又は6に記載の投与機構。
【請求項8】
ロック解除構成において、ロックバンド(5)がネジ付きカラー(4)により回転可能に係合され、そして内部本体(3)の周囲で自由に回転する、請求項5〜7のいずれか1項に記載のロック機構。
【請求項9】
第一の用量が設定された後、ロックバンド(5)がネジ付きカラー(4)から係合を解除され、そして内部本体(3)に不可逆的に固定される、請求項5〜8のいずれか1項に記載の投与機構。
【請求項10】
ロック構成にあるロックバンド(5)が、第二の用量を設定中、ネジ付きカラー(4)を係合する最大設定可能な用量を規定する用量停止部である、請求項5〜9のいずれか1項に記載の投与機構。
【請求項11】
a.請求項1〜3のいずれか1項に記載の最大設定可能な用量設定機構;
を有する薬物送達デバイスに恒久的な最大設定可能な用量を設定する方法であって:
b.用量設定部材(4、8)を回転させ、又は引張って第一の用量を設定する工程;
c.用量設定部材(4、8)と回転的又は直線的係合にある間ロック解除位置で、ロックバンド(5)を回転させるか、又は引張る工程;
d.第一の用量に達したとき、用量設定部材(4、8)の回転又は直線運動を停止させる工程;及び
e.用量設定部材(4、8)の運動(好ましくは、逆回転、又は逆直線移動)がロックバンド(5)をロック解除構成からロック構成に移行させるか、又は解除トリガ(6、11)の作動を起こさせる工程であって、ここで、ロックバンド(5)は、使用者がトリガ(6、11)を作動させるとき、ロック解除構成からロック構成に移行する、該工程;
を含んでなる、上記方法。
【請求項12】
a.請求項5〜10のいずれか1項に記載の投与機構が備え付けられる請求項11に記載の方法であって、
b.ナンバースリーブ(8)を回転させて、第一の用量を設定する工程;
c.第一の用量の設定中、ネジ付きカラー(4)をナンバースリーブ(8)と一緒に回転させる工程で、ここで、ネジ付きカラー(4)及びナンバースリーブ(8)は、内部本体(3)のラセン溝と係合するネジ付きカラー(4)と共に近位方向に動く、該工程;
d.ネジ付きカラー(4)と回転的係合にある間ロック解除位置でロックバンド(5)を回転させる工程;
e.第一の用量に達したとき、ナンバースリーブ(8)の回転を停止させる工程;及び
f.ナンバースリーブ(8)を逆回転させ、ネジ付きカラー(4)を、内部本体(3)のラセン溝に沿って遠位に移動させ、そしてロックバンド(5)から係合を解除して、ロックバンド(5)を内部本体(3)と不可逆的に係合させる工程;
を含んでなる、上記方法。
【請求項13】
ロックバンド(5)は、リーディングエッジ(15)及びトレーリングエッジ(10)を有し、スプリングフィンガ(9)と係合し、そして遠位方向へのネジ付きカラー(4)の回転により、スプリングフィンガ(9)がリーディングエッジ(15)に対する付勢力を解放し、そしてロックバンド(5)を収縮させて、内部本体(3)を不非可逆的に係合する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
使用者がトリガ(6、11)を引張ることにより、ロックバンド(5)を、ロック解除構成からロック構成に移行させ、ここでそれが内部本体(3)を不可逆的に係合する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の最大設定可能な用量設定機構を備えた投与機構及び薬物カートリッジを含む薬物送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬物送達デバイス用の投与機構及び用量を設定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの公知の薬物送達デバイスは、使用者が、注射の前に、ダイアルを回し、又は用量を設定することができる多重用量の応用を意図している。そのような用量の設定可能な注射デバイスの一つは、使用者が、時に、一日当たり一回以上、自分自身に定期的に注射するペン型薬物送達デバイスである。これは、自己治療がそのような患者に、彼らの疾病の効果的な処置を実施することを可能にする糖尿病を病む患者間で益々一般的になりつつある。これらペン型注射器は、一般的には、ヒト成長ホルモン又はインスリンなどの特定タイプの医薬品の多重用量を送達することができるある種の形体のカートリッジを使用する。そのようなデバイスの多くの最終使用者(一般的には、患者が医薬品を処方する)にとって、数種の注射器が多くの異なった薬物を投与するために必要とされる。例えば、糖尿病患者は、長時間作用型インスリンを含む第一の注射デバイス、及び短時間作用型インスリンを含む第二の注射器を必要とするかもしれない。1つの医薬品に対して必要な用量設定を、異なった医薬品に対する必要な用量設定と混同しないことが、そのような患者にとって明らかに重要である。同様に、これが致命的である場合、使用者に医薬品の用量を投与することを阻止することが特に望ましい。これは、高齢患者にとって、特に視力に障害があり、又は認知症を病んでいる人に、又は子供にとって特に真実である。そのようなわけで、そのようなデバイスの使用者に事前に設定する個人用量を後続の注射が超えないように、個人的な最大設定可能な用量を恒久的に設定するために、簡単で、明確な手段を提供する強い必要性が存在する。また、用量が設定されるとき、使用者にとって容易に明らかになる確実な停止部を提供することにより、各々の注射に対して同一用量を設定する手段を使用者に提供する必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
それ故、本発明の目的は、上記の必要性に関する薬物送達デバイスの公知の投与機構を改良する投与機構を提供することである。更に、本発明の目的は、用量を設定する個々の方法を具体化することである。
【0004】
本発明は投与機構の最大設定可能な用量設定機構、及び以下に記載する多重注射デバイスにおいて使用できる個々の投与機構を提供することにより上記の問題を解決し、ここで、患者又は医療専門家は、第一の注射を実施する前に、最大用量を設定し、その後、作動し、又は起動する。更に、上記目的は、恒久的な最大設定可能な用量設定機構を設定する方法により解決される。発明の詳細及び利点は、次のより詳細な発明の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の最大設定可能な用量設定機構は、多重用量を送達するために設計されるいかなる薬物送達デバイスにも事実上使用可能である。送達デバイスの特に好ましい型は、使用者が、各々の注射の前に用量設定部材の回転又は直線運動を発生させることにより、用量を設定することができるペン型注射器である。用量設定部材の具体的デザインは、ある手法におけるこの部品が初めに発明のロックバンドを、初期設定用量又は所望の最大設定可能な用量を表すデバイス内の位置へ移動させるために提供される発明に対しては重要ではない。ロックバンドがこの位置に達したとき、その後、用量設定機構の運動の逆転(回転又は直線)は、ロックバンドをロック解除構成からロック構成に移行させる。
【0006】
発明の一実施態様において、最大用量設定機構は可動の用量設定部材及びロックバンドの組合せを含み、ここで、バンドは後続の用量設定中、用量設定部材との回転又は直線的係合におけるロック解除的な構成、及び用量設定部材のための恒久的停止部を提供する固定的な構成を有する。第一の用量後の、ロック解除からロック構成へのロックバンドの移行は、用量設定部材の運動が逆転するとき設定される。更なる実施態様において、使用者がセットピン、ボタン、引きひも、ラッチ、又は同等のトリガなどのトリガを作動させるとき、ロックバンドはロック構成に移行する。ロックバンドの好ましい構成は、円形又は長方形のスリーブ状構造である。好ましくは、それはデバイスの静止部分上に位置し、そして、用量設定部材が、第一の用量の設定中移動するとき、その静止部分に対して直線的に、又は回転的に移動できる。ロック解除構成において、バンドは拡張された状態にあり、例えば、バンドは、それが位置するデバイスの静止部分と摩擦による係合を行わないために大きい直径を有する。ロック構成において、 バンドが静止部分と摩擦による係合をおこない、そして、用量設定部材に対する移動を阻止するために収縮する。
【0007】
ロックバンドが初期にロック解除構成にあることを確実にするための様々な方法及びデザインは可能である。好ましいデザインは、ロックバンドがスプリングフィンガ、リーディングエッジ、及びトレーリングエッジを有する場所である。スプリングフィンガは、ロックバンドが第一のロック解除構成にあるとき、リーディングエッジを内部本体から付勢して離す。ロックバンドのトレーリングエッジが、ロックバンドが第二のロック構成にあるとき内部本体を保持する。あるいは、バンドが拡張された、又はロック解除構成において、シム、スペーサ、ブランク、ピン、又は使用者がトリガを作動するとき、バンドがロック構成に移動するようにトリガに直接的に又は間接的に連結される付勢部分などのその他部品により付勢できる。好ましい付勢部分は、第一の又は最大用量が設定された後、使用者がデバイスから引く、引張リングに連結したスペーサ又はピンである。
【0008】
更に、発明の別の実施態様は、遠位端、近位端、及び近位端から遠位端までその軸に沿って配置されるラセン溝、及び回転可能なナンバースリーブを組合せで含む薬物送達デバイス用の投与機構の最大用量を設定するための不可逆的固定機構である。ネジ付きカラー(threaded collar)は、内部本体のラセン溝の周囲をナンバースリーブと共に回転するナンバースリーブに装着される。ロックバンドは、第一のロック解除構成及び第二のロック構成を有する内部本体上に位置する。ロックバンドは、第一の用量が設定された後、第一から第二の構成へ移行する。
【0009】
発明は、また、薬物送達デバイスにおいて、最大用量設定、好ましくは、恒久的な最大設定可能な用量設定のための方法を含む。方法は、第一の初期用量を設定するため用量設定部材を回転すること、及び/又は、引張ることを含み、それは、その後、今後の全ての注射に対する最大設定可能な用量に対応する。用量設定部材が第一の用量を設定するために移動するとき、そのロック解除位置にあるロックバンドは、また、この第一の又は最大用量に対応する位置まで移動させられる。用量設定部材のように、バンドはその用量設定部材との係合のため、直線又は回転運動に移動することができる。初期用量が設定されるとき、使用者は用量設定部材の回転又は直線運動を停止し、そして、ロックバンドをロック解除からロック構成に移行させるため用量設定部材の運動を反転させる。あるいは、初期用量を設定した後、使用者は、ロックバンドをロック解除構成からロック構成に移行させるためトリガを作動させることができる。 ロックバンドは、今、使用者が第一の初期用量の設定値より大きい後続の用量を設定することを阻止するため回転又は直線停止部として機能する。
【0010】
本発明に基づく、用語「薬物送達デバイス」は、選択された医薬品の用量を投与するために、特に、例えば、インスリン、成長ホルモン、低分子量ヘパリン、及びその同族体、及び/又は、その誘導体などの選択された多重用量を投与するために設計された多重用量の、使い捨て、又は再使用可能デバイスを意味するものとする。上記デバイスは、いかなる形であっても、例えば、コンパクト又はペン型であってもよい。用量の送達は、機械的(場合により手動で)、又は電気的投与機構を通じて、又はスプリングなどの貯蔵エネルギ投与機構を通じて提供できる。用量の選択は、本発明で記載した機械部分を含む手動機構又は電子機構を通して提供できる。更に、上記デバイスは、血糖値レベルなどの生理学的特性を監視するために設計された部品を含むこともできる。更にその上、上記デバイスは針を含んでもよく、又は針なしでもよい。特に、用語「薬物送達デバイス」は、患者のような正式に医学的訓練を受けていない人々による規則的な使用を対象に設計された、機械的及び手動による用量送達及び用量選択機構を有する使い捨ての多重用量ペン型デバイスを意味するものとする。好ましくは、薬物送達デバイスは、注射型である。
【0011】
本明細書で使用する用語「薬物(drug)」又は「医薬品」」又は「薬物(medicament)」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで一実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又は、ペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、抗体、酵素、抗体、ホルモン若しくはオリゴヌクレオチド、又は上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症、及び/又は、関節リウマチの処置、及び/又は、予防に有用であり、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置、及び/又は、予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリン、又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセジン−3又はエキセジン−4、若しくはエキセジン−3又はエキセジン−4の類似体若しくは誘導体を含む。
【0012】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで代替され、そして、B29位において、Lysは、Proで代替されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
【0013】
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0014】
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、配列H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2のペプチドを意味する。
【0015】
エキセンジン−4誘導体は、例えば、以下のリストの化合物:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
ここで、基−Lys6−NH2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と結合してもよく;
【0016】
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体;
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25, Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
又は前述のエキセンジン−4誘導体のいずれか1つの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
【0017】
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(ホリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、Rote Liste、2008年版、50章に表示されているような脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらのアンタゴニストである。
【0018】
多糖類としては、例えば、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン、若しくはそれらの誘導体などのグルコアミノグリカン、又は上述の多糖類のスルホン化された、例えば、ポリスルホン化形態、及び/又は、薬学的に許容可能なそれらの塩がある。ポリスルホン化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウム塩がある。
【0019】
薬学的に許容される塩は、例えば、酸付加塩及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na+、又は、K+、又は、Ca2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されたC1−C6アルキル基;場合により置換されたC2−C6アルケニル基;場合により置換されたC6−C10アリール基、又は場合により置換されたC6−C10ヘテロアリール基である。薬学的に許容される塩の更なる例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences”17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark
Publishing社,Easton, Pa., U.S.A.,1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0020】
薬学的に許容可能な溶媒和物は、例えば、水和物である。
【0021】
本発明に基づく用語「係合された」は、駆動機構/薬物送達デバイスの2つ又はそれ以上の部品、例えば、スプライン、ネジ山、又はメッシュ歯連結などのインターロッキング、好ましくは、部品のラセン溝又はネジ山のインターロッキング(「回転係合」又は「ネジ山係合」)を、特に意味するものとする。
【0022】
本発明に基づく用語「第一の端」は、近位端を意味するものとする。デバイス又はデバイスの部品の近位端は、デバイスの投与端から最も近い端部を意味するものとする。本発明に基づく用語「第二の端」は、遠位端を意味するものとする。デバイス又はデバイスの部品の遠位端は、デバイスの投与端から最も遠く離れた端部を意味するものとする。
【発明を実施するための形態】
【0023】
いかなる制限もなしに、発明は、好ましい実施態様、図面の参照と関連して以下により詳細に説明されるであろう:
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】ロックバンドがデバイスの静止部分に位置する発明の投与機構の一実施態様の側面図を示す。
図2】ロック解除及びロック構成における発明の最大設定可能な用量設定機構を備えた、図1で示す発明の投与機構の実施態様の拡大した透視図を示す。
図3】トリガがロック解除構成におけるロックバンドを維持するために使用される発明の最大設定可能な用量設定機構の別の実施態様の透視図を示す。
図4】トリガが作動され、そしてロックバンドがロック構成である図3の実施態様の透視図を示す。
【0025】
初めに図1を参照して、ペン型注射デバイス用の投与機構1の断面図を示す。前述の通り、最大設定可能な用量設定機構は、それぞれ新しい注射をおこなう前に、使用者に用量を設定することを可能にする多くのいかなる多重注射デバイスでも使用することができる。説明を目的として、図1で示すペン型デバイスは、外部ハウジング2及び内部静止本体3を有する。この実施態様におけるロックバンド5は、拡大したロック解除構成における静止内部本体3上に位置する管状又は環状形状の部品として示される。ロック解除構成において、ロックバンドは、静止本体3とネジ山で係合するネジ付きカラー(threaded collar)4と回転しながら係合する。
【0026】
ロックバンド5が用量設定中、回転又は直線状停止部として機能するような収縮した、又はロック構成にあるとき、ロックバンド5は、金属、又は静止本体3を保持できる耐久性のあるその他いかなる素材からでも加工できる。以下に述べる実施態様に対して、ロックバンド5は、内部本体3の比較的軟質なプラスチック素材と金属ロックバンド5の比較的硬い端部の間の摩擦表面を形成するために静止本体3の表面を保持する金属プレス品として図示される。この型の摩擦機構は、無数の回転、角度位置において設定可能である利点を有する。ロックバンド5の幾何学的形状は、用量設定部材によるそれに負荷される力が大きければ大きいほど、注射デバイスの静止本体3に負荷される保持力が大きくなる。あるいは、ロックバンド5は、静止本体3上の対応する機構と係合するスプライン又は歯機構と一緒のプラスチック成形として加工できる。
【0027】
好ましくは、注射デバイスの組立中、最大設定可能な用量設定機構は、拡張し、静止本体3に対して自由に移動するロックバンド5と組立てられる。これは、ロックバンド5のリード端15を持ち上げ、そしてそれを図2で示す拡張段階において保持するためスプリングフィンガ9を使用することにより達成することができる。この実施態様のため、スプリングフィンガ9は、ネジ付きカラー4との組合せ機構である。図示する実施態様において、トレーリングエッジは、ロックバンド5がその完全に固定された構成にある前、内部本体3を保持するか、又は少なくとも接触する。第一の用量の設定中、内部本体3の周囲に回転することができる。何故ならば、自己ロッキングの幾何学的形状は、ダイアルの方向にのみ機能するからである。ネジ付きカラー4は、この実施態様の目的のための用量設定部材として考慮することができるが、しかし、当業者は、ナンバースリーブ8又は用量設定ノブ7が用量設定部材として同等に参照でき得ることを理解するであろう。確かに、第一の用量設定中に移動し(直線的に又は回転的に)、及びロックバンド5を(直接的に又は間接的に)、所望の最大設定可能な用量に対応する位置へ移動(直線的に又は回転的に)させる注射デバイスのいかなる部品も用量設定部材として参照される。図1及び2で示される実施態様において、ネジ付きカラー4は、ナンバースリーブ8により正確に移動する。何故ならば、それは、ナンバースリーブ8と軸方向に、及び回転方向に固定されるからである。
【0028】
用量を設定するために、使用者は用量設定ノブ7を回転させ、それは順に、ネジ付きカラー4を回転することになるナンバースリーブ8を回転させ、それは静止本体3とネジ山係合することになるので、近位方向に並進移動するであろう(図3における方向矢印20参照)。そのようなわけで、用量が設定されるとき、ネジ付きカラー4は、ロックバンド5をそれと一緒に運搬する内部本体3のラセンに沿って走行する(travel)。スプリングフィンガ9は、ロックバンド5のリーディングエッジを静止内部本体3の軸部から離れて保持し、2つの部品間の固定化を阻止する。所望の用量サイズに達したとき、使用者が用量設定部材を、内側に押し又は回転する。図で示す実施態様の場合、使用者が用量設定ノブ7を、用量を設定するために使用される方向とは反対に回転する。ダイアルを下方に回すことにより、ネジ付きカラー4の回転方向は、ロックバンド5のトレーリングエッジ10の自己固定の幾何学的形状と組み合わせ、そして、ロックバンド5を、内部本体3を保持し、又は摩擦で係合させ、ロックバンド5の回転を阻止し、その結果、それをネジ付きカラー4から分離した状態にさせる。詳細には、ロックバンド5のリーディングエッジ上に収納されたスプリングフィンガ9は、ロックバンド5から、好ましくは、スプリングフィンガ9の階段状構造29、及びロックバンド5の階段状構造25に隣接するカラー4のリーディングエッジにより適用される力により解除される。ネジ付きカラー4から分離するとき、ロックバンド5は収縮し、そして特に、内部本体3(図2a参照)をそのリーディングエッジ15及びそのトレーリングエッジ10と、不可逆的に係合する。ロックバンド5は、今、ロック構成にあり、そして、解除されたスプリングフィンガ9のその階段状構造25及び階段状構造29を有する、選択された最大設定可能な用量に対応する停止部として機能する。この条件において、ロックバンド5は、内側又は外側方向のいずれにも回転できない。それ故、使用者が後続の用量を設定するとき、ネジ付きカラー4は、初期に設定した最大用量と等しい用量において硬い停止部として機能する静止ロックバンド5と接触することになるであろう。静止ロックバンド5は、用量設定部材、即ち、ネジ付きカラー4、ナンバースリーブ8又は用量設定ノブを、それが規定する最大用量位置を超えて回転することを阻止する。
【0029】
図3を参照して、公知の多重注射デバイスの多くで使用できる発明の最大設定可能な用量設定機構の別の実施態様を示す。説明する目的で、図1及び2で示すものと同様の注射デバイス、又は投与機構デザインが提示される。この実施態様において、トリガ又は設定ピンは、引張リング6及び付勢部材11との組合せとして示され、ここで、引張リングは、付勢部材11の近位端に収納される。付勢部材は、ロック解除構成においてロックバンド5に対してその遠位端で連結されるフラットバーとして形成される。ロックバンド5は、ロックバンド5の直径が付勢部材11の肉厚により拡大されるので、付勢部材11によりその拡大された条件で保持される。所定位置に設定ピンを備えて、ロックバンド5は、そのロック解除構成にあり、ここで、それは拡大し、そして、少なくとも1つの用量設定部材、即ち、ネジ付きカラー4、ナンバースリーブ8又は用量設定ノブを備えた内部本体3に対して、自由に後退した及び前進した移動(回転又は直線的に)をする。好ましくは、注射デバイスは、所定の位置でトリガと一緒に組立てられる。使用者が、所定の位置で、設定ピンでもって第一の用量をダイアル設定するとき、ロックバンド5は、すべての今後の注射に対して、所望の最大設定可能な用量に対応する位置へ用量設定部材を、自由に後退させたり、前進させる。
【0030】
この最大設定可能な用量に達したとき、トリガは作動し、又は、図3で示す実施態様において、引張リングは、図4で示す通り、近位方向20の方に引かれる。これは付勢部材をロックバンド5から解除させ、ここでそれを収縮させ、そして、ロック構成へ転換させる。この条件において、ロックバンド5は内部本体3に対して回転し、又は軸方向に移動することができない。何故ならば、ロックバンドの周囲の歯車35は、内部本体3の表面で保持する。それ故、デバイスが、次に、ネジ付きカラー4の外側にダイアルを回したとき、ナンバースリーブ8はロックバンドに接触し、停止し、そして最大用量サイズの位置を超えて回転することを阻止される。
【0031】
具体的な実施態様の前述の説明は、発明の一般的な性質を完全に明らかにするので、他者が現在の知識を適用することにより、一般的概念から離れることなく具体的な実施態様のような種々の応用に対して、容易に修正、及び/又は、適用をおこなうことができ、従って、そのような適用及び修正は、開示した実施態様の等価物の意味及び範囲内にあることを理解するであろう。本明細書における表現、専門用語は説明目的のためであり、限定するものではないは当然のことである。
【0032】
種々の開示された機能を実施するための手段、素材、及び工程は、発明から離れることなく、多様な代替の形体を取り得る。それ故、表現「・・に対する手段」及び「・・のための手段」、又は上記の明細書、以下の請求項、又はそれに続く機能的な説明に見出されるいかなる方法、工程、言語は、列挙した機能を実施する現在、又は将来存在するかもしれない構造的、物理的、化学的、若しくは電気的エレメント、又は構造が何であれ、又は方法、工程が何であれ、規定し、含めることを意図し、上記の明細書で開示した1つ又は複数の実施態様に対する正確な等価物であるか否かを問わず、即ち、同様の機能を実施するためのその他の手段、又は工程が使用でき、そして、そのような表現が、以下の請求項の範囲内で最大の解釈が与えられるべきことを意図している。
図1
図2
図3
図4