特許第5795764号(P5795764)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェの特許一覧

<>
  • 特許5795764-ワイヤレス温度検出を用いる加湿器 図000002
  • 特許5795764-ワイヤレス温度検出を用いる加湿器 図000003
  • 特許5795764-ワイヤレス温度検出を用いる加湿器 図000004
  • 特許5795764-ワイヤレス温度検出を用いる加湿器 図000005
  • 特許5795764-ワイヤレス温度検出を用いる加湿器 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5795764
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】ワイヤレス温度検出を用いる加湿器
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/16 20060101AFI20150928BHJP
   A61M 16/00 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
   A61M16/16 A
   A61M16/00 305A
【請求項の数】11
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-528473(P2012-528473)
(86)(22)【出願日】2010年8月17日
(65)【公表番号】特表2013-504360(P2013-504360A)
(43)【公表日】2013年2月7日
(86)【国際出願番号】IB2010053714
(87)【国際公開番号】WO2011030251
(87)【国際公開日】20110317
【審査請求日】2013年8月15日
(31)【優先権主張番号】61/241,513
(32)【優先日】2009年9月11日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブ,ローレンス アンソニー
【審査官】 金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/091164(WO,A1)
【文献】 米国特許第05031612(US,A)
【文献】 特開2001−314508(JP,A)
【文献】 特開平09−234247(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0051368(US,A1)
【文献】 国際公開第2008/055308(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/16
A61M 16/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース・ユニット;
液溜めを保持するように構成され配置されるチャンバー;
該チャンバー内の液体の温度を検出するように操作可能なように構成されるセンサー;
前記チャンバーによって支えられ、前記センサーに操作可能なように付随し、前記の検出された状態を示す放射線信号をワイヤレスに送信するように配置される放射線信号送信器;
前記ベース・ユニットによって支えられ、前記送信器からの放射線信号を受信するように配置される放射線信号受信器;及び
該放射線信号受信器によって受信された放射線信号に少なくとも部分的に基づいて前記状態を制御する制御ユニット;
を含み、
前記チャンバーは、前記ベース・ユニットに取り外し可能に取付けられる、
呼吸加湿器。
【請求項2】
前記チャンバー内のさらなる状態を検出する追加のセンサーをさらに含み、前記追加のセンサーは:
(a)湿度センサーであり、前記さらなる状態は、前記チャンバーにおける気体の湿度であるか;
(b)圧力センサーであり、前記さらなる状態は、前記チャンバーにおける気圧であるか;
(c)流速センサーであり、前記さらなる状態は、前記チャンバーの中を流れる気流であるか;
(d)酸素センサーであり、前記さらなる状態は、前記チャンバーにおける気体の酸素レベルであるか;又は
(e)二酸化炭素センサーであり、前記さらなる状態は、前記チャンバーにおける気体の二酸化炭素レベルである、
請求項1に記載の加湿器。
【請求項3】
前記放射線信号送信器は、RFIDチップ、受光器又は変圧器の主要コイルである、請求項1又は2に記載の加湿器。
【請求項4】
前記放射線信号受信器は、RFIDチップ、受光器又は変圧器の第2コイルである、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の加湿器。
【請求項5】
誘導結合又はRFID結合によって前記チャンバーにパワーが供給される、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の加湿器。
【請求項6】
ベース・ユニット及び液溜めを保持するように構成され配置されるチャンバーを含む呼吸加湿器の状態を検出する方法であり:
センサーによって前記チャンバー内の液体の温度を検出するステップ;
前記チャンバーによって支えられる放射線信号送信器で、前記の検出された状態を示す放射線信号を送信するステップ;
放射線信号受信器によって、前記検出された状態を示す放射線信号を受信するステップ;及び
前記放射線信号受信器によって受信された前記放射線信号に少なくとも部分的に基づいて、前記状態を制御するステップ;
を含み、
前記チャンバーは、前記ベース・ユニットに取り外し可能に取付けられる、
方法。
【請求項7】
前記放射線信号送信器は、RFIDチップ、受光器又は変圧器の主要コイルである、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記放射線信号受信器は、RFIDチップ、受光器又は変圧器の第2コイルである、請求項又はに記載の方法。
【請求項9】
誘導結合又はRFID結合によって前記チャンバーにパワーが供給される、請求項乃至のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
ユーザの気道に気体流を供給するシステムであり:
気体流を生成する気体流生成器;
該気体流生成器に操作可能なように接続され、ユーザの気道へ前記気体流を伝達するように適合されるユーザ回路;及び
該ユーザ回路における気体の湿度を上昇させるように、該ユーザ回路に操作可能なように接続され、ベース・ユニット及び液溜めを保持するように構成され配置されるチャンバーを含む加湿器;を含み、該加湿器は:
ベース・ユニット;
液溜めを保持するように構成され配置されるチャンバー;
前記チャンバー内の液体の温度を検出するように操作可能なように構成されるセンサー;
前記チャンバーによって支えられ、前記センサーに操作可能なように付随し、前記検出された状態を示す放射線信号をワイヤレスに送信するように配置された、放射線信号送信器;
前記ベース・ユニットによって支えられ、前記送信器からの放射線信号を受信するように配置される、放射線信号受信器;及び
該放射線信号受信器によって受信される放射線信号に少なくとも部分的に基づいて前記状態を制御する制御ユニット;
を含み、
前記チャンバーは、前記ベース・ユニットに取り外し可能に取付けられる、
システム。
【請求項11】
前記チャンバー内においてさらなる状態を検出する追加のセンサーをさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年9月11日に出願された米国特許仮出願第61/241,513号の米国特許法第119条(e)下において、優先権を主張し、その内容は、本文献において参考として取り入れられる。
【0002】
本発明は、加湿器容器の温度検出装置に関連する。
【背景技術】
【0003】
様々な呼吸装置は、ユーザに供給される空気を加湿するために加湿器を使用する。例えば、陽性気道圧(PAP)装置は、様々な医療上の理由(例えば、睡眠時無呼吸を治療するために)において、適切なユーザ接触面(user interface)(例えば、マスク)を通してそのユーザに連続的な陽性気道圧(PAP)を供給する。加湿器は、そのPAP装置によって生成される、加湿しなければ比較的乾燥している圧縮空気を加湿するために、そのPAP装置とユーザ接触面との間に又はそれらと一体に頻繁に備えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,655,522号明細書
【特許文献2】米国特許第6,360,741号明細書
【特許文献3】米国特許第6,401,713号明細書
【特許文献4】米国特許第6,467,477号明細書
【特許文献5】米国特許第6,644,311号明細書
【特許文献6】米国特許第6,959,710号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、温度センサーは、その加湿器容器における液体(例えば、蒸留水)の温度を検出するためにその加湿器容器に操作可能なように接続され、その温度を示す信号が、その加湿器容器とベース・ユニット(base unit)との間の機械的又は電気的接続を通して送信される。その加湿器容器は、常に、液体で洗浄され、再び充填されるように、そのベース・ユニットから分離されていることから、その加湿器容器とベース・ユニットとの間の機械的又は電気的接続の累積したほこり又は損傷が原因で、ベース・ユニットが受け取る温度は不正確である可能性がある。本発明は、現存のシステムのそのような欠点に取り組む。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様は、ベース・ユニット及び液溜めを保持するように構成され配置されたチャンバーを有する呼吸加湿器を供給する。その加湿器は、そのチャンバー内の状態を感知するように操作可能に構成されたセンサーをさらに含み、その状態は、その液体の温度及び/又はチャンバーにおける気体の湿度又は他のいずれかの状態又はパラメータである。その加湿器は、また、そのチャンバーによって運ばれ、そのセンサーに操作可能に付随する放射線信号送信器を含む。その送信器は、検出される状態を示す放射線信号をワイヤレスに送信するように配置される。その加湿器は、さらに、ベース・ユニットによって支えられ、その送信器からの放射線信号を受信するようにされた放射線信号受信器を含む。その加湿器は、また、その放射線信号受信器によって受信される放射線信号に少なくとも部分的に基づいてその状態を制御する制御ユニットを含む。
【0007】
本発明のもう1つの態様は、ベース・ユニット及び液体を保持するように構成され配置されたチャンバーを含む呼吸器加湿器の状態を測定する方法を提供する。その方法は、センサーを通してそのチャンバー内の状態を検出するステップを含み、その状態は、液体の温度、そのチャンバーにおける気体の湿度、及び/又は他のいずれかの状態又はパラメータである。その方法は、また、検出された状態を示す放射線信号を、その容器によって運ばれる放射線信号送信器でワイヤレスに送信するステップ、及びその検出された状態を示す放射線信号を放射線信号受信器で受信するステップを含む。その方法は、さらに、その放射線信号受信器によって受信される放射線信号に少なくとも部分的に基づいてその状態を制御するステップを含む。
【0008】
本発明の他の態様は、ユーザの気道へ気流を供給するためのシステムを提供する。そのシステムは、気流を生成する気流生成器及びその気流生成器に結合され、その気流をユーザの気道へ伝達するユーザ回路を含む。そのシステムは、また、そのユーザ回路における気体の湿度を回路湿度レベルに上昇させるためにそのユーザ回路に操作可能なように接続された加湿器も含む。その加湿器は、ベース・ユニット及び液溜めを保持するように構成され配置されたチャンバーを含む。そのシステムは、さらに、そのチャンバー内の状態を検出するように操作可能なように構成されたセンサーを含み、その状態は、その液体の温度、そのチャンバーにおける気体の湿度及び/又は他のいずれかの状態又はパラメータである。そのシステムは、また、チャンバーによって運ばれ、そのセンサーに操作可能なように付随した放射線信号送信器も含む。その送信器は、検出された状態を示す放射線信号をワイヤレスに送信するように配置されている。そのシステムは、さらに、そのベース・ユニットによって運ばれ、その送信器からの放射線信号を受信するように配置された放射線信号受信器を含む。そのシステムは、さらに、放射線信号受信器によって受信される放射線信号に少なくとも部分的に基づいてその状態を制御する制御ユニットを含む。
【0009】
本発明のこれら及び他の目的、特性及び特徴、及び操作の方法及び関連する構造の要素の機能及び製造の部品と経済との組み合わせは、以下の記載及び添付の請求項を付属の図表に関連して考慮した上で明らかになり、それらの全ては、本明細書の一部分を形成し、類似の参照符号は、様々な図における対応する部分を示す。しかし、明らかに当然のことながら、それらの図表は、説明及び記載だけを目的とし、本発明の限定の定義を目的としない。明細書及び請求項において使用されるように、単一形を表す用語及び「前記」は、その内容が明確にそうでない場合を示さない限り、複数の指示対象を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の1つの実施形態による加湿器の前面概略図である。
図2】本発明の1つの実施形態による加湿器の前面概略図である。
図3】本発明の1つの実施形態による加湿器の前面概略図である。
図4】本発明の操作の方法を示す図である。
図5】本発明の1つの実施形態による加湿器を持つ呼吸装置の前面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0011】
ユーザの人工呼吸のための呼吸ガスを加湿するための加湿器10は、以下において図1に関して記載されている。図1に示されるように、加湿器10は、ベース・ユニット12及び液溜め15を保持するように構成され配置されたチャンバー14を含む。その液体は、主に、又は完全に水で構成されていてよい。センサー16A及び/又は16Bは、チャンバー14に操作可能なように接続されており、そのチャンバー内における状態を検出するように構成されている。その状態は、液体の温度及び/又はチャンバー14における気体の湿度、又は、例えば、そのチャンバー内の気圧、そのチャンバーの中を通る気体流、そのチャンバーにおける酸素レベル、及び/又はそのチャンバーにおける二酸化炭素レベルなどの他の如何なる状態又はパラメータであってよい。加湿器10は、センサー16A、16Bのうちの1つ又は両方を任意的に含んでよい。
【0012】
いくつかの実施形態において、センサー16Bは、上記の例を含むがそれらに限定されない他の状態又はパラメータを測定するように任意的に構成されていてよく、チャンバー14上の又はチャンバー14における様々な位置に置かれてもよい。1つの実施形態において、センサー16Bは、そのチャンバーのチャンバー出口42の近くに配置され、そのチャンバーを出る気体流を測定してもよい。センサー16Bは、また、圧力センサー、二酸化炭素センサー又は酸素センサーであってもよい。さらに、複数のセンサー16Bが、これらのパラメータの1つ以上を測定するように供給されてもよい。温度を測定する任意的な実施形態において、センサー16Aは、サーミスター、温度計、熱電対列、又は他の温度検出装置であってよい。センサー16Bは、そのチャンバーにおける液体の上の気体とつながっている湿度センサーであってよい。
【0013】
チャンバー14は、センサー16A及び/又は16Bに操作可能なように付随している放射線信号送信器18を持っている。送信器18は、検出された状態を示す放射線信号を送信するようにされている。ベース・ユニット12は、その送信器18からの放射線信号を受信するようにされている放射線信号受信器20を持っている。この実施形態において、送信器18及び/又は受信器20は、RFIDチップを有する。しかし、以下に開示されるように、他の実施形態において、それは、変圧器又は光エミッター又は受光器の第2コイル又は主要コイルの形を取ってもよい。他の実施形態において、送信器18及び受信器20は、赤外線装置、ブルートゥース・デバイス又は送信器18と受信器20との間の情報の非接触送信を可能にする他の装置であってよい。加湿器10は、また、例えば、放射線信号受信器20によって受信される放射線信号に少なくとも部分的に基づいて状態を制御するマイクロコントローラ又はプロセッサの形を取ってもよい制御ユニット22を含む。
【0014】
液溜め15は、その液体の容器がチャンバー14内で蒸気を生成するようにその容器を蒸発させるために、加熱素子24によって加熱されてよい。増加した水蒸気は、ユーザに供給される空気にさらに湿度を供給する機能を増やす。図1に示されるように、チャンバー14は、加湿された気体がそのチャンバーから出てユーザに供給されるチャンバー排気口42を含んでよい。その気体の湿度レベルが加湿器10によって増加する量は、その気体がその加湿器の中を通過する際にその気体に供給される蒸気の量に依存する。これは、特に、液溜め15の温度の関数であり、それは同様に、加熱素子24の出力に少なくとも部分的に基づいている。
【0015】
いくつかの実施形態において、加熱素子24の出力、及び、そのチャンバーにおける気体の湿度は、固定されていてよく、又はそのユーザがその加湿器上に配置された加湿インターフェース(非表示)を使用することによって設定してもよい。いくつかの実施形態において、制御ユニット22は、その加熱素子24がユーザによって選択された加湿レベルに依存して制御されるように、その加湿設定を温度値に変換するように構成されてよい。加熱素子24の出力は、液溜め15の温度に影響を与えることから、チャンバー14における気体の湿度に影響を与える。いくつかの実施形態において、そのユーザは、液溜め15の温度を、加湿器10に配置された温度インターフェース(非表示)を使用して設定してもよい。制御ユニット22は、加熱素子24の出力を、チャンバー14内の状態が、その液体の選択された温度及び/又はその気体の選択された湿度に実質的に等しいように、調整するように構成されてよい。
【0016】
1つの実施形態において、ベース・ユニット12及び加熱素子24は、(例えば、共通の電気用プラグ又はバッテリを通して)一緒に駆動されてもよい。その代わりに、ベース・ユニット12及び加熱素子24は、別々に駆動されてもよい。
【0017】
加熱素子24は、電気加熱素子、マイクロウェーブ・ヒーター、又は他の如何なるタイプの発熱器であってよい。1つの実施形態において、加熱素子24は、チャンバー14のベース・プレート25に供給された熱伝導性材料と接触してよい。そうすることによって、そのベース・プレート25に加えられる熱は、その液体の中へと伝導する。1つの実施形態において、加熱素子24は、取り外し可能なようにベース・ユニット12に接続されていてよい。
【0018】
図1に示されるように、センサー16Aは、液溜め15と(直接又は間接的に)接触しているサーミスターであり、その液体の温度を検出するように構成されている。この実施形態において、センサー16Aは、温度を直接的又は間接的に変化させる電気抵抗を有する。従って、所定の温度において、センサー16Aは、所定の温度に正確に相関することができる一定値を有する。他の実施形態において、熱電対又は熱電対列が使用されてよく、その熱電対又は熱電対列は、検出された温度を出力電圧に変換してよいことが検討されている。
【0019】
この実施形態において、送信器18及び受信器20は、RFIDチップを含んでよい。受信器20は、RFIDトランシーバであってよく、送信器18は、RFIDトランスポンダーであってよい。送信器18は、パッシブであってよく、その送信器18が受信器20の所定の範囲内にあるとき、受信器20によって駆動されてもよい。そのように、1つの実施形態において、チャンバー14がベース・ユニット12から分離され液体で洗浄及び/又は再充填されるとき、送信器18は、受信器20からの範囲外にあることから、受信器20によって駆動されず、温度を示す信号は伝送しない。送信器18は、いくつかの実施形態において、任意的にアクティブ・トランスポンダー又はトランシーバであってよい。
【0020】
図1の実施形態において、送信器18は、コネクタ17を通してセンサー16Aに操作可能に接続されており、そうすることによって、そのセンサー16Aによって検出される温度情報が、送信器18によって受信される。いくつかの実施形態において、コネクタ17は、銅線、ケーブル、又はたの通信リンクであってよい。チャンバー14は、RFID結合によって駆動される。
【0021】
受信器20は、センサー16Aによって検出される温度に対して送信器18を詮索し、その送信器を駆動し、その送信器によって送信されたデータを、無線周波数リンクを通して受信するように構成されている。送信器18は、受信器20からパワーを抽出し、センサー16Aによって検出された温度を示す信号をその無線周波数リンクを通してワイヤレスに送信するように構成されている。パワーは、送信器18からセンサー16Aへアルミニウム又は銅線又は他のリンクを通して直接的又は間接的に供給されてよい。
【0022】
受信器20は、コネクタ23を通して制御ユニット22に操作可能に接続されてよく、その制御ユニット22にセンサー16Aによって検出された液溜め15の温度を示す信号を送信してよい。いくつかの実施形態において、コネクタ23は、銅線、ケーブル、又は他の通信リンクであってよい。1つの実施形態において、受信器20は、パワーサプライ(すなわち、バッテリ、プラグ、A/Cメイン、又は他の電源)に、例えばアルミニウム又は銅線などのワイヤを通して結合されてよい。1つの実施形態において、制御ユニット22は、そのパワーサプライにワイヤを通して直接接続されてよく、パワーは、制御ユニットから受信器20へワイヤを通して供給されてよい。制御ユニット22は、液溜め15の温度を、その温度を示す無線信号に基づいて制御するように構成されたマイクロコントローラ又はプロセッサであってよい。制御ユニット22は、また、温度値及び/又は対応する加湿値が、ユーザによって表示されてよいように、受信器20から受信する温度情報を処理するように構成されてもよい。
【0023】
図2に示される実施形態において、パワーはベース・ユニット12からチャンバー14へ電磁誘導を使用して供給される。変圧器151の主要コイル150は、ベース・ユニット12が持ち、変圧器151の第2コイル152は、チャンバー14が持っている。主要コイル150は、パワーサプライ(すなわち、バッテリ、プラグ、A/Cメイン)に(直接又は間接的に)リンクされてよい。主要コイル150は、例えば、アルミニウム又は銅線などのワイヤを通してパワーサプライに結合されてよい。1つの実施形態において、制御ユニット22は、ワイヤを通してパワーサプライに直接的に接続されてよく、パワーは、その制御ユニットから主要コイル150にワイヤを通して供給されてよい。その主要コイル150における変化する電流は、そのコアにおいて変化する磁場を生成することから、第2コイル152において電圧を誘導する。そのようにして、パワーは、チャンバー14に非接触で供給されてよい。パワーは、次に、第2コイル152から、処理ユニット154などのチャンバー14の他の構成要素にワイヤ119を通して供給されてよい。1つの実施形態において、パワーは、第2コイル152からセンサー16Aへアルミニウム又は銅線、ケーブル、又は他のリンクを通して供給されてよい。センサー16Aは、代替の電源(すなわち、バッテリ)に任意的に接続されてよい。
【0024】
図2の実施形態に示される加湿器100の構成要素の多くは、図2に示される実施形態の構成要素と似ていることから、同一のラベルが付けられる。図2に示されるように、センサー16Aは、チャンバー14によって運ばれてよく、液溜め15の温度を検出するように構成されてよい。図1の実施形態に似て、加湿器100は、ベース・ユニット12及び液溜め15を保持するように構成され配置されたチャンバー14を含む。チャンバー14は、センサー16Aに操作可能なように付随した放射線信号送信器188を持っている。送信器118は、検出された温度を示す放射線信号を送信するように配置されている。ベース・ユニット12は、その送信器118からの放射線信号を受信するように配置された放射線信号受信器120を持っている。加湿器100は、また、チャンバー14内の状態を制御する制御ユニット22を含み、その状態は、その液体の温度及び/又はチャンバー14における気体の湿度であり、放射線信号受信器120によって受信される放射線信号に少なくとも部分的に基づいている。
【0025】
この実施形態において、センサー16Aは、サーミスターである。センサー16Aの抵抗は、そのセンサーによって検出される温度と直接的又は間接的に変化する。この実施形態において、センサー16Aは、コネクタ117を通して処理ユニット154に操作可能なように接続されていてよく、そのコネクタは、銅線、ケーブル、又は他の通信リンクの形を取ってよい。処理ユニット154は、ソフトウェア、ロジック、及び/又はセンサー16Aから受信される信号を処理するための回路を含んでよい。その処理ユニットは、そのセンサーの抵抗値を、液溜め15の温度に基づいて周波数又は周期に依存する信号へと変換する。1つの実施形態において、処理ユニット154は、センサー16Aの抵抗における変化に応答して変化する可変振動周波数を持つ発振回路を含んでよい。処理ユニット154は、変圧器151の第2コイル152によって駆動されてよい。熱電対、熱電対列、温度計及び他の従来技術の温度センサーなどの他の温度センサーが、サーミスターの代わりに使用されてもよいことが検討されている。
【0026】
処理ユニット154は、銅線、ケーブル、又は他の通信リンクの形を取ってよいコネクタによって、接続可能なように、液溜め15の温度を示す信号をベース・ユニット12に配置された放射線信号受信器120へと伝送するように構成された放射線信号送信器118に接続されてよい。パワーは、第2コイル152からアルミニウム又は銅線又は他のリンクを通して送信器118へと供給される。この実施形態において、放射線信号送信器118は、光エミッターであり、放射線信号受信器120は、受光器である。1つの実施形態において、発光器118は、処理ユニット154から受信した、センサー16Aによって検出された温度を示す周波数を示す光(放射線)パルスを送信するように構成されている。発光器118から信号を受信した後に、受光器120は、信号を制御ユニット22へ送信し、その制御ユニットは、例えばマイクロコントローラ又はプロセッサの形を取ってよく、それらの信号は、コネクタ123を通して処理される。いくつかの実施形態において、コネクタ123は、銅線、ケーブル又は他の通信リンクであってよい。パワーは、制御ユニット22から、又はパワーサプライから直接的に、アルミニウム又は銅線又は他のリンクを通して受信器129へと供給されてよい。制御ユニット22は、ロジック、ソフトウェア、及び/又は周波数又は周期の値を温度及び/又は湿度値へと変換するための回路を含んでよく、温度値及び/又は対応する湿度値は、ユーザによって表示されてよい。
【0027】
図3に示される実施形態において、変圧器251は、チャンバー14へパワーを供給し、液溜め15の温度を示す信号を伝送するために使用される。図3の実施形態に示される加湿器200の多くの構成要素は、図1の実施形態の構成要素に似ていることから、同じラベルが付けられる。図1の実施形態に似て、加湿器200は、ベース・ユニット12及び液溜め15を保持するように構成され配置されたチャンバー14を含む。容器14は、センサー16Aに操作可能なように付随する放射線信号送信器252を持っている。送信器252は、検出された温度を示す放射線信号を送信するように配置されている。ベース・ユニット12は、送信器252から放射線信号を受信するように配置された放射線信号受信器250を持っている。加湿器200は、また、ソフトウェア、ロジック、又はチャンバー14内の状態を制御するための回路を含む制御ユニット22も含み、その状態は、その液体の温度及び/又はそのチャンバーにおける気体の湿度であり、放射線信号受信器250によって受信される放射線信号に少なくとも部分的に基づいている。
【0028】
この実施形態において、放射線信号送信器252は、変圧器251の第2コイルであり、放射線信号受信器250は、変圧器251の主要コイルである。変圧器251の主要コイル250は、ベース・ユニット12にあり、変圧器251の第2コイル252は、チャンバー14にある。1つの実施形態において、主要コイル250は、パワーサプライ(すなわち、バッテリ、プラグ、A/Cメイン又は他の電源)に(直接又は間接的に)リンクされていてよい。主要コイル250は、アルミニウム・ワイヤ、銅線又は他のワイヤの形を取ってよいワイヤ255を通してパワーサプライにつながっていてよい。1つの実施形態において、例えば、マイクロコントローラ又はプロセッサの形を取ってよい制御ユニット22は、ワイヤを通してパワーサプライに結合されてよく、パワーは、制御ユニット22からワイヤを通して主要コイル250に供給されてよい。以前記載されたように、主要コイル250における変化する電流は、そのコアにおいて変化する磁場を生成することから、第2コイル252において電圧を誘導する。そのようにして、パワーは、チャンバー14に接触せずに供給されてよい。パワーは、次に、第2コイル252から、処理ユニット254などのチャンバー14の他の構成要素へとワイヤを通して供給されてよく、そのワイヤは、例えば、アルミニウム・ワイヤ、銅線又は他のワイヤであってよい。1つの実施形態において、パワーは、第2コイル252からセンサー16Aへとワイヤ又は他のリンクを通して供給されてよい。
【0029】
図3に示される実施形態において、センサー16Aは、チャンバー14に配置されたサーミスターであり、液溜め15の温度を検出するように構成されている。以前記載されたように、センサー16Aの抵抗は、そのセンサーによって検出される温度と共に直接的又は間接的に変換する。センサー16Aは、センサー16Aの抵抗値を、液溜め15の温度に基づいて周波数又は周期に依存する信号に変換するように構成された処理ユニット254に操作可能なように接続されてよい。1つの実施形態において、センサー16Aは、銅線、ケーブル又は他の通信リンクの形を取ってよいコネクタ217を通して処理ユニット254に操作可能に接続されていてよい。熱電対、熱電対列、温度計、及び他の従来技術における温度センサーなどの他の温度センサーが、サーミスターの代わりに使用されてよいことが検討されている。
【0030】
センサー16Aは、液溜め15の温度を示す信号を処理ユニット254へ送信してよく、その処理ユニットは、ソフトウェア、ロジック、及び/又はセンサー16Aから受信された信号を処理するための回路を含んでもよい。1つの実施形態において、処理ユニット254は、銅線、ケーブル又は他の通信リンクの形を取ってよいコネクタ219を通して第2コイル252へ信号を送信してよい。1つの実施形態において、処理ユニット254は、その信号をRF信号に変換するように構成されてよく、それは次に、第2コイル252へ送信される。第2コイル252は、次に、液溜め15の温度を示すRF信号を、主要コイル250に結合させる。その主要コイル250に送信された信号の周波数は、センサー16Aによって検出される温度に依存してよい。主要コイル250は、変調された信号からの温度情報を、コネクタ221を通してリカバー(recover)するように構成された復調器260に操作可能なように接続されていてよい。
【0031】
いくつかの実施形態において、コネクタ221は、銅線、ケーブル又は他の通信リンクであってよい。復調器260は、ソフトウェア、ロジック、及び/又は変調された信号を処理するための回路を含んでよい。復調器260は、次に、処理された情報を、コネクタ223を通して制御ユニット22に送信してよく、その情報はさらに処理され、加熱素子24の出力は、センサー16Aによって検出される液溜め15の温度に基づいて制御される。いくつかの実施形態において、コネクタ223は、銅線、ケーブル又は他の通信リンクであってよい。制御ユニット22は、ソフトウェア、ロジック、及び/又は、温度値及び/又は対応する湿度値がユーザに表示されるように、受信する温度情報を処理するための回路を含んでよい。
【0032】
上記に記載され、図1、2及び3に示された実施形態は、チャンバー14における気体の湿度を検出するように構成された湿度センサーであってよいセンサー16Bを含んでよいことが検討される。上記に述べたように、センサー16Bは、例えば、チャンバー14内の気圧、そのチャンバーを通り抜ける気体流、そのチャンバーにおける酸素レベル、及び/又はそのチャンバーにおける二酸化炭素レベルなどの他のパラメータ又は状態を検出するように構成された他のタイプのセンサーであってもよい。センサー16Bは、加湿器10、100、又は200の他の構成要素に、センサー16Aと似た方式で操作可能なように接続されていてよい。加湿器10、100又は200は、センサー16A及び/又は16Bのうち1つ又は両方を含んでよい。センサー16Bを含む実施形態において、送信器18、118又は252は、検出された状態を示す放射線信号を送信するように配置されてよい。受信器20、220又は250は、送信器18、118又は252からの放射線信号を受信するように配置されてよく、制御ユニット22は、チャンバー14内の状態を、受信器20、220、又は250によって受信される放射線信号に少なくとも部分的に基づいて、制御してよい。
【0033】
図4は、本発明の操作の方法60を説明する。手順62において、加湿器10がオンになる。当該方法は、センサー16A、16Bが、液体の温度、チャンバーにおける気体の湿度、及び/又は他の状態又はパラメータなどのチャンバー14内の状態を検出する手順64へと進む。センサー16Aを含み、そのセンサー16Aがサーミスターである実施形態において、そのセンサーの抵抗は、温度に従って変化する。そのようにして、そのセンサーの抵抗値は、液溜め15の温度を示す。センサー16Bを含み、そのセンサー16Bが湿度センサーである実施形態において、センサー16Bの抵抗は、その湿度に従って変化する。そのようにして、そのセンサーの抵抗値は、チャンバー14における気体の湿度を示す。この情報は、送信器18、118又は252へ送信される。処理ユニット154、254が含まれる実施形態において、信号は、放射線信号送信器18、118、又は252へ送信される前に処理するための処理ユニットへと送信される。いくつかの実施形態において、それらの信号は、放射線送信器18、118又は252へ送信される前に増幅されるか又はRF周波数へ変換されてよい。
【0034】
方法60は、放射線信号送信器18、118又は252がチャンバー14内で検出された状態を示す信号を放射線信号受信器20、120又は250へと送信する手順66へと進む。方法60は、次に、それらの信号が放射線信号受信器20、120又は250によって受信される手順68へと進む。このプロセスの間、放射線信号受信器20、120又は250は、放射線信号送信気18、118又は252へパワーを供給するために使用されてよい。図2及び3に示される実施形態において、放射線信号受信器20、120又は252は、パワーを放射線信号送信器18、118又は252へ電磁誘導を使用して供給する。
【0035】
当該方法は、次に、信号が処理されるべき制御ユニット22へ送信される手順70へと進む。図3の実施形態において、それらの信号は、制御ユニット22へ送信される変調された信号から情報が抽出される復調器260へと最初に送信される。それらの信号又は情報を温度値又は湿度値に処理した後に、制御ユニット22は、次に、その液体の温度及び/又はチャンバー14における気体の湿度を、放射線信号受信器20、120又は250によって受信されるワイヤレスの放射線信号に少なくとも部分的に基づいて制御する。その温度及び/又は湿度は、加熱素子24の出力を制御することによって制御されてもよい。いくつかの実施形態において、その温度値及び/又は対応する湿度値は、ユーザに表示してよい。
【0036】
図5は、加湿器10、100又は200を使用する呼吸システム30を示す。システム30は、圧縮気体源32、加湿器10、100又は200、及びユーザ接触面33を含む。図5に示されるように、その圧縮気体源32は、従来技術においてよく知られているように、PAP装置34(例えば、RespironicsのREMstar及びPAP装置のラインのSleepEasy)を含む。しかし、本発明の代替の実施形態によると、様々な圧縮気体(例えば、周囲環境又は貯蔵容器からの圧縮空気、酸素富化空気など)を供給するために、様々な代替の圧縮気体源32(例えば、ベンチレータ、酸素濃縮器、圧縮気体タンクなど)が、本発明の範囲から離れずに使用されてもよい。PAP装置34の圧縮気体出口36は、加湿器14のチャンバー入口38に適切な通路(例えば、管40)を通して容易に流れるように接続する。
【0037】
図5に示されるように、加湿器10、100又は200のチャンバー出口42は、適切な流体経路(たとえば、柔軟な管44)を通してユーザ接触面33へと容易に流れるように接続する。ユーザ接触面33は、圧縮気体をユーザの気道(例えば、フルなフェースマスク;鼻マスク;鼻ピロー・マスク(pillow mask);挿管用の管)へ向けて及び/又はその中へと方向付けるための如何なるタイプの適切なユーザ接触面を含んでもよい。使用される呼吸システムのタイプによって、ユーザ接触面33は、呼気ポート46(例えば、そのユーザ接触面内の圧力が所定値を超えるとき、周囲環境に開放する逆止め弁又は安全弁)を含んでもよい。
【0038】
本文献において全体の内容を参考として取り入れている特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、及び特許文献6は、本発明の1つ以上の実施形態の一部分として使用されてよい様々な圧縮気体源、ユーザ接触面、及び/又は呼吸システムの他の部分を開示している。
【0039】
ベース・ユニット12は、PAP装置34に解放可能なように付着している。しかし、ベース・ユニット12は、その代わりに、本発明の範囲から外れずに、PAP装置34に(例えば、一体化形成によって)永久的に付着されてもよい。そのベース・ユニット12とPAP装置34との間の付着(解放可能であってもなくても)は、そのPAP装置の圧縮気体排気口36と加湿器10の吸気口38との間の確実な接続を促す(例えば、適切な管40によって)。その代わりに、加湿器10は、適切な経路(例えば、柔軟な管)によってそのPAP装置34に接続するスタンドアロン・ユニットを含んでもよい。
【0040】
いくつかの実施形態において、PAP装置34及びベース・ユニット12は、(例えば、共通の電気用プラグ又はバッテリによって)一緒に駆動されてよい。その代わりに、いくつかの実施形態では、PAP装置34及びベース・ユニット12は、別々に駆動されてもよい。
【0041】
図5に示されるように、加熱素子24は、ベース・ユニット12に搭載され、チャンバー14内の液体を加熱して、加熱された液体の蒸発及びチャンバー14を通り抜ける気体の加湿を促すように、チャンバー14の液溜め15に関して配置される。その代わりに、いくつかの実施形態では、その加熱素子24は、チャンバー14自体に組み入れられてもよい。
【0042】
システム30において気体がチャンバー14の中を通って吸気口38から排気口42へと通り抜けると、チャンバー14における蒸気がその気体に供給され、それによって、加湿器10、100又は200から下流にそのシステムにおける気体の湿度を上昇させる。
【0043】
以下において、システム30の操作が記載される。使用前に、ユーザは、加湿チャンバー14をそのシステムから分離させ、適切な加湿液(例えば、蒸留水)で望まれるレベルまで充填する。そのユーザは、そのシステム30をオンにする。そのユーザは、そのシステムの望まれる加湿レベルを、加湿インターフェースを使用して設定してよい。1つの実施形態において、そのユーザは、温度インターフェースを使用して望まれる温度設定を設定してよい。
【0044】
図5に示されるように、PAP装置34は、チャンバー14の中に、PAP装置のチャンバー排口36、管40及びチャンバーのチャンバー吸気口38を通して圧縮気体を方向付ける。加熱素子24は液体を加熱し、その液体がチャンバー14内の圧縮気体流の中に蒸発するようにする。その気圧は、加湿された気体を、加湿チャンバーの排気口42及び管44を通してユーザ接触面33へ方向付け、それによってそのユーザに圧縮され加湿された気体を供給する。そのプロセスの間、センサー16A及び/又は16Bは、その液体の温度及び/又はそのチャンバーにおける気体の湿度などの、チャンバー14内の状態を検出する。センサー16Aがサーミスターである実施形態において、センサー16Aの抵抗は、液溜め15の変化する温度に従って変化してよい。その抵抗値は、送信器18、118又は252に伝送されてよい。受信器20、120又は250は、送信気8、118又は252にパワーを供給し、送信器18、118又は252は、チャンバー14内の状態を示す信号を、送信器18、118又は252と受信器20、120又は250との間の「空気空間(air space)」を通して受信器20、120又は250に伝送する。
【0045】
送信器18、118又は252から温度又は湿度情報を受信した後に、受信器20、120又は250は、その情報を制御ユニット22に送信し、その制御ユニットは、その温度又は湿度を示す信号を処理し、チャンバー14内の状態を、所定のユーザが望む温度又は湿度値とチャンバー14内の現在の状態との比較に基づいて制御する。その現在の温度値及び/又は対応する湿度値もまた、加湿器10、100又は200によって表示されてよい。
【0046】
本発明は、最も実際的であり好ましい実施形態であると現在見なされているものに基づいた説明を目的として、詳しく記載されているが、当然のことながら、そのような詳細は、上記だけを目的としており、本発明は、開示された実施形態に限定されない。しかし、それとは対照的に、本発明は、添付の請求項の要旨及び範囲内における改良形及び均等な配置を含むことを目的とする。例えば、当然のことながら、本発明は、可能な限り、いずれかの実施形態の1つ以上の特徴を他のいずれかの実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせることができる。
図1
図2
図3
図4
図5