特許第5795846号(P5795846)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5795846
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】置き台及びテーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 21/04 20060101AFI20150928BHJP
   A47B 23/04 20060101ALI20150928BHJP
【FI】
   A47B21/04
   A47B23/04 A
【請求項の数】12
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2010-202887(P2010-202887)
(22)【出願日】2010年9月10日
(65)【公開番号】特開2012-55543(P2012-55543A)
(43)【公開日】2012年3月22日
【審査請求日】2013年9月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】秋山 恵
(72)【発明者】
【氏名】吉川 洋
(72)【発明者】
【氏名】船蔵 弘子
【審査官】 蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】 特許第4328932(JP,B2)
【文献】 特開2010−035122(JP,A)
【文献】 特開2005−173743(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3147589(JP,U)
【文献】 特許第031246(JP,C2)
【文献】 特開2005−208704(JP,A)
【文献】 特開2009−105598(JP,A)
【文献】 特開2001−333821(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00−41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波の送受信部が裏面に設けられた無線通信機能付き電子機器を斜めに載置する傾斜部と、
前記送受信部と電波の送受信を行う通信面を上にした状態で前記傾斜部に接着されるとともに、上部に設けられた矩形状の切り欠きに嵌め込まれた中間導波体と当接し、当該中間導波体を介してインターネットに接続される導波シートと、を備えることを特徴とする置き台。
【請求項2】
前記傾斜部は、前記導波シートが前記傾斜部に配置された状態で前記傾斜部の表面が平坦になるよう前記導波シートを収容する収容部を有することを特徴とする請求項1に記載の置き台。
【請求項3】
前記導波シートの前記電子機器に接する側には、滑り止めが配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の置き台。
【請求項4】
前記傾斜部の前記電子機器の載置面と交差するとともに前記電子機器の下端部を支持する面を有する支持部を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の置き台。
【請求項5】
前記傾斜部は、水平な軸を中心として回転可能になっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の置き台。
【請求項6】
前記傾斜部は複数設けられており、前記各傾斜部は互いに背向して配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の置き台。
【請求項7】
床面から所定の高さに配置された水平天板と、
前記水平天板に斜めに配置されて、電波の送受信部が裏面に設けられた無線通信機能付き電子機器を載置する傾斜部と、
前記送受信部と電波の送受信を行う通信面を上にした状態で前記傾斜部に接着されるとともに、上部に設けられた矩形状の切り欠きに嵌め込まれた中間導波体と当接し、当該中間導波体を介してインターネットに接続される導波シートと、を備えることを特徴とするテーブル。
【請求項8】
前記傾斜部は、前記導波シートが前記傾斜部に配置された状態で前記傾斜部の表面が平坦になるよう前記導波シートを収容する収容部を有することを特徴とする請求項7に記載のテーブル。
【請求項9】
前記導波シートの前記電子機器に接する側には、滑り止めが配置されていることを特徴とする請求項7または8に記載のテーブル。
【請求項10】
前記傾斜部の前記電子機器の載置面と交差するとともに前記電子機器の下端部を支持する面を有する支持部を備えることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のテーブル。
【請求項11】
前記傾斜部は、前記水平天板と平行な軸を中心として回転可能になっていることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載のテーブル。
【請求項12】
前記傾斜部は複数設けられており、前記各傾斜部は互いに背向して配置されていることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載のテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、置き台及びテーブルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パソコン(パーソナルコンピュータ)等の電子機器をネットワークとして使用する場合、通信形態としては有線方式と無線方式とがある。このうち、無線方式は、配線作業の手間は不要である点、機器の配置に制約がない点、等の多くの利点がある。
【0003】
しかしながら、従来の無線LANシステムでは、天井や壁等にアンテナを配置して、室内の全ての機器とアンテナとの間で電波の送受信が行われるようになっている。このため、電波はある程度の強さが必要であり、その結果、外部からの傍受が可能となりセキュリティに劣るという問題があった。
【0004】
しかし、無線方式であっても、電波の届く範囲が例えばパソコンから1m以内というように狭い範囲に限られる場合には、傍受の可能性は低くなり有線方式と同様に高いセキュリティを確保することができる。この点に着目して、微弱な電波でパソコンと通信可能な導波シートを備えた天板(信号伝達天板)が特許文献1に開示されている。この導波シートは、電波の入射・出射が行われる通信面を上にした状態で、天板の上面に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−105598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、電子機器を天板の上面に載置して使用する場合、電子機器の画像表示面が水平になる。このため、電子機器の画像表示面を視認することが困難になるという課題がある。一方、電子機器を斜めに傾けて持って使用する場合、導波シートと電子機器(電波の送受信部)とが離間してしまう。このため、天板と電子機器との間で電波の送受信を行うことが困難になるという課題がある。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、電子機器の画像表示面を容易に視認することができ、さらに、電子機器との間で電波の送受信を安定して行うことが可能な置き台及びテーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。すなわち本発明に係る置き台は、無線通信機能付き電子機器を斜めに載置する傾斜部と、前記傾斜部に配置されるとともに、インターネットに接続されて前記電子機器と電波の送受信を行う導波シートと、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る置き台において、前記傾斜部は、前記導波シートが前記傾斜部に配置された状態で前記傾斜部の表面が平坦になるよう前記導波シートを収容する収容部を有する。
【0010】
また、本発明に係る置き台において、前記導波シートの前記電子機器に接する側には、滑り止めが配置されている。
【0011】
また、本発明に係る置き台において、前記傾斜部の前記電子機器の載置面と交差するとともに前記電子機器の下端部を支持する面を有する支持部を備える。
【0012】
また、本発明に係る置き台において、前記傾斜部は、水平な軸を中心として回転可能になっている。
【0013】
また、本発明に係る置き台において、前記傾斜部は複数設けられており、前記各傾斜部は互いに背向して配置されている。
【0014】
本発明に係るテーブルは、床面から所定の高さに配置された水平天板と、前記水平天板に斜めに配置されて、無線通信機能付き電子機器を載置する傾斜部と、前記傾斜部に配置されるとともに、インターネットに接続されて前記電子機器と電波の送受信を行う導波シートと、を備えることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係るテーブルにおいて、前記傾斜部は、前記導波シートが前記傾斜部に配置された状態で前記傾斜部の表面が平坦になるよう前記導波シートを収容する収容部を有する。
【0016】
また、本発明に係るテーブルにおいて、前記導波シートの前記電子機器に接する側には、滑り止めが配置されている。
【0017】
また、本発明に係るテーブルにおいて、前記傾斜部の前記電子機器の載置面と交差するとともに前記電子機器の下端部を支持する面を有する支持部を備える。
【0018】
また、本発明に係るテーブルにおいて、前記傾斜部は、前記水平天板と平行な軸を中心として回転可能になっている。
【0019】
また、本発明に係るテーブルにおいて、前記傾斜部は複数設けられており、前記各傾斜部は互いに背向して配置されている。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、電子機器の画像表示面を容易に視認することができ、さらに、電子機器との間で電波の送受信を安定して行うことが可能な置き台及びテーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る第1実施形態の置き台を示す斜視図である。
図2図1に示す置き台の断面図である。
図3】本発明に係る第2実施形態の置き台を示す斜視図である。
図4図3に示す置き台の断面図である。
図5】本発明に係る第3実施形態の置き台を示す斜視図である。
図6】本発明に係る第4実施形態の置き台を示す斜視図である。
図7図6に示す置き台の断面図である。
図8】本発明に係る第5実施形態の置き台を示す断面図である。
図9】本発明に係る第6実施形態の置き台を示す斜視図である。
図10図9に示す置き台の断面図である。
図11】本発明に係る1実施形態のテーブルを示す斜視図である。
図12図11に示すテーブルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
【0023】
以下の説明においては、図1中に示されたXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY軸がワーク面W(床面S)に対して平行な方向に設定され、Z軸がワーク面Wに対して直交する方向に設定されている。図1中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。
【0024】
(第1実施形態)
本実施形態の置き台は、例えばiPad(アイパッド)(登録商標)等のタブレット型の無線通信機能付き電子機器を載置する。なお、以下の説明においては、無線通信機能付き電子機器を単に電子機器ということがある。
【0025】
図1は、本発明に係る第1実施形態の置き台を示す斜視図である。図2は、図1に示す置き台の断面図である。図1において、符号Pは無線通信機能付き電子機器を示している。図2において、符号Wはワーク面(例えばテーブルの天板上面)、符号θはワーク面Wと傾斜部(載置面11b)とのなす角度を示している。なお、電子機器の画像表示面は電子機器の上面に形成されており、電子機器の電波の送受信部は電子機器の裏面上方に形成されているものとする。
【0026】
図1及び図2に示すように、置き台1は、無線通信機能付き電子機器Pを斜めに載置する傾斜部11と、導波シート21と、中間導波体22と、アクセスポイント33と、コネクタ31と、ケーブル32と、を備えている。なお、本実施形態において、アクセスポイント33は本体部10の外部に配置されている。置き台1は、本体部10の底面(−Z方向側の面)がワーク面Wに当接した状態で使用される。
【0027】
傾斜部11は、本体部10の斜面部分(導波シート21を介して電子機器Pを斜めに載置する載置面11bを有する部分)である。傾斜部11には、コネクタ31を中間導波体22に当接させるための開口部11aが形成されている。傾斜部11及び本体部10は、例えば鉄材、木材、又はこれらを組み合わせた複合部材によって形成されている。なお、傾斜部11及び本体部10の形成材料としては、コスト及び強度の観点からスチール等の鉄材を用いることが望ましい。
【0028】
傾斜部11は、ワーク面Wと載置面11bとのなす角度θが所定の角度となるように形成されている。角度θは電子機器Pの用途に応じて設定される。例えば、電子機器Pで動画を観る場合、角度θは70°以上90°未満に設定されるのがよい。電子機器Pで文字等を入力する場合、角度θは0°よりも大きく20°以下に設定されるのがよい。
【0029】
本体部10は、略三角柱形状となっている。本体部10の内部10aには、コネクタ31を収容するための領域及びケーブル32を引き回すための領域が設けられている。本体部10の背面(−Y方向側の面)には、ケーブル32を通すための開口部10bが形成されている。
【0030】
導波シート21は、X方向に長手を有して形成されている。導波シート21は、通信面を上にした状態で傾斜部11に配置されている。導波シート21は、例えば通信媒体がメッシュ層、誘電層、シールド層を積層した三層構造になっている。なお、導波シート21の表裏両面には見栄えの観点から塗装層が設けられていることが望ましい。
【0031】
導波シート21は、例えば接着剤や両面テープで傾斜部11の載置面11bに接着されている。導波シート21の上部(+Z方向側)には、矩形状の切り欠き21aが形成されている。切り欠き21aは、中間導波体22を嵌め込むために用いられる。
【0032】
導波シート21は、コネクタ31及びアクセスポイント33とセットで用いられる。具体的には、コネクタ31にはケーブル32が接続されている。ケーブル32は、周波数の変換等を行うアクセスポイント33に接続されている。アクセスポイント33は、インターネット(例えばサーバー等のネットワーク機器)に接続されており、インターネットとの間で通信を行う。これにより、電子機器Pと導波シート21との間で電波の送受信が可能になっている。
【0033】
つまり、導波シート21は、LANシステムの無線アンテナとして機能する。例えば、電子機器P(電波の送受信部)を全体的に又は部分的に導波シート21に載せたり近づけたりすると、導波シート21と電子機器Pとの間で電波の送受信が行われる。なお、電子機器Pを使用可能な導波シート21と電子機器Pとの間の距離は、電波の強さや電子機器Pの構造によって異なる。
【0034】
導波シート21の内部を伝わる電波の強さや周波数は、アクセスポイント33で調節することができる。したがって、導波シート21を通る電波の強さを、電子機器P(電波の送受信部)を導波シート21に載せるか近づけないと送受信ができない程の強さに設定しておくことにより、高いセキュリティを確保した状態で電子機器Pを使用することができる。本実施形態においては、導波シート21を通る電波の強さは、電子機器Pを導波シート21に載せないと送受信ができない程の強さに設定されているものとする。
【0035】
中間導波体22は、導波シート21の切り欠き21aに配置されている。中間導波体22の端面は、導波シート21の切り欠き21aに当接している。このため、中間導波体22と導波シート21との間には電波が通ることとなる。
【0036】
中間導波体22は、導波シート21と同じ材料(三層構造)からなっている。中間導波体22は、通信面を下向きにした姿勢で配置されている。中間導波体22の下面(通信面)には、コネクタ31が接着剤等で固定されている。中間導波体22は、上下の保持板(図示略)で挟み固定されており、下保持板にはコネクタ31を嵌め込むための穴が空いている。
【0037】
コネクタ31は、中間導波体22に当接して配置されている。コネクタ31は、アクセスポイント33から出た信号を電波として中間導波体22に伝搬する。コネクタ31にはケーブル32が接続されている。ケーブル32は、中継機としてのアクセスポイント33に接続されている。
【0038】
アクセスポイント33は、サーバーやルーター等の管理装置(インターネット)と接続されている。アクセスポイント33は、管理装置との間で通信を行う。
【0039】
したがって、本実施形態の置き台1によれば、電子機器Pを斜めに載置する傾斜部11を備えるので電子機器Pの画像表示面が斜めになる。つまり、特許文献1のように電子機器の画像表示面が水平になることはない。このため、電子機器Pの画像表示面を視認することが容易になる。また、導波シート21が傾斜部11に配置されているので、電子機器Pが斜めに傾いた状態で電子機器Pと導波シート21とが当接する。つまり、特許文献1のように、電子機器を斜めに傾けて使用する場合、導波シートと電子機器(電波の送受信部)とが離間してしまうことはない。このため、導波シート21と電子機器Pとの間で電波の送受信を安定して行うことができる。したがって、電子機器Pの画像表示面を容易に視認することができ、さらに、電子機器Pとの間で電波の送受信を安定して行うことが可能な置き台を提供することができる。
【0040】
また、本実施形態の置き台1によれば、導波シート21の上面(通信面)が斜めになっているので、電波が外部に漏洩することを抑制し、高いセキュリティを確保することが可能となる。例えば、置き台において導波シートの上面が水平になっていると、窓際で使用する場合に電波が傍受される可能性が高くなる。しかしながら、本発明の構成によれば、導波シート21の上面(通信面)が斜めになっているので、窓際で使用する場合であっても、本体部10の背面を窓際に向ける(傾斜部11を窓際と反対側に向ける)ことにより、電波が傍受される可能性を低くすることができる。
【0041】
なお、本実施形態では、導波シート21の切り欠き21aに中間導波体22が配置されて、該中間導波体22の下面(通信面)にコネクタ31が当接して配置される構成となっているが、これに限らない。例えば、導波シート21の上面(通信面)にコネクタ31が当接して配置されていてもよい。この場合、導波シート21に切り欠き21aを形成する必要はなくなる。また、中間導波体22及び中間導波体22を固定するための上下の保持板(図示略)も不要となる。
【0042】
また、本実施形態では、中間導波体22は、導波シート21に1つ配置されているが、これに限らない。例えば、中間導波体22は、導波シート21に2つ以上配置されていてもよい。中間導波体22は、コネクタ31の設置数に応じて適宜変更することができる。
【0043】
(第2実施形態)
図3は、図1に対応した、本実施形態に係る置き台2を示す斜視図である。図4は、図3に示す置き台の断面図である。図3及び図4に示すように、本実施形態の置き台2は、コネクタを内蔵したアクセスポイント40が本体部110の内部110aに収容されている点、傾斜部111が導波シート21を収容する収容部112を有する点で、上述の第1実施形態で説明した置き台1と異なる。図3及び図4において、図1及び図2と同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0044】
図3及び図4に示すように、コネクタを内蔵したアクセスポイント40は、本体部110の内部110aに収容されている。アクセスポイント40は、中間導波体22の下面(通信面)に、接着剤等で固定されている。アクセスポイント40は、内蔵したコネクタ(図示略)が中間導波体22の通信面に近接(好ましくは当接)するように配置されている。
【0045】
傾斜部111は、導波シート21が傾斜部111に配置された状態で傾斜部111の表面が平坦になるよう導波シート21を収容する収容部112を有している。収容部112は凹形状になっている。収容部112のサイズ(縦、横、深さの寸法)は、導波シート21のサイズ(縦、横、厚みの寸法)と略同じ大きさになっている。導波シート21は、例えば接着剤や両面テープで傾斜部111の収容部112に接着されている。
【0046】
傾斜部111には、コネクタを内蔵したアクセスポイント40を中間導波体22に当接させるための開口部111aが形成されている。傾斜部111は、ワーク面Wと載置面111bとのなす角度θが所定の角度となるように形成されている。
【0047】
本実施形態の置き台2によれば、コネクタを内蔵したアクセスポイント40が本体部110の内部110aに収容されているので、コネクタとアクセスポイントが別体となっている構成に比べて、装置の小型化を図ることができる。したがって、携帯性に優れた置き台2を提供することができる。また、アクセスポイント40がコネクタを内蔵しているので、引き回し用のケーブルが不要となり、外観上の見栄えが良くなる。
【0048】
また、この構成によれば、傾斜部111の表面が平坦になるよう導波シート21を収容する収容部112を有しているので、傾斜部の表面に導波シートが配置される構成に比べて、電子機器Pを傾斜部111に安定して載置することができる。
【0049】
なお、本実施形態では、電子機器Pは、傾斜部111に1台だけ配置されているが、これに限らない。例えば、電子機器Pは、傾斜部111に2台以上配置されていてもよい。
【0050】
(第3実施形態)
図5は、図3に対応した、本実施形態に係る置き台3を示す斜視図である。図5に示すように、本実施形態の置き台3は、導波シート21に滑り止め50が配置されている点で、上述の第2実施形態で説明した置き台2と異なる。図5において、図3と同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0051】
図5に示すように、導波シート21の上面(電子機器Pに接する側)には、複数の滑り止め50が配置されている。複数の滑り止め50は、導波シート21の上面全体に亘ってそれぞれ等間隔で配置されている。滑り止め50は、円形形状となっている。滑り止め50としては、例えばゴム等の摩擦係数の大きい材料を用いる。
【0052】
本実施形態の置き台3によれば、導波シートの上面に滑り止めが配置されていない構成に比べて、電子機器Pが傾斜部111の傾斜面(導波シート21の傾斜面)に沿って滑ることを抑制することができる。したがって、電子機器Pを傾斜部111に安定して載置することができる。
【0053】
なお、本実施形態では、滑り止め50が円形形状となっているが、これに限らない。例えば、滑り止めの形状としては、楕円形状、矩形形状、三角形形状、多角形形状等の種々の形状に適宜変更することができる。
【0054】
(第4実施形態)
図6は、図3に対応した、本実施形態に係る置き台4を示す斜視図である。図7は、図6に示す置き台の断面図である。図6及び図7に示すように、本実施形態の置き台4は、傾斜部211の電子機器Pの載置面211bと交差するとともに電子機器Pの下端部を支持する面213aを有する支持部213を備える点で、上述の第2実施形態で説明した置き台2と異なる。図6及び図7において、図3及び図4と同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0055】
図6及び図7に示すように、置き台4は、傾斜部211の電子機器Pの載置面211bと交差するとともに電子機器Pの下端部を支持する面213aを有する支持部213を備えている。ここでは、載置面211bと面213aとは略直交しており、載置面211bと面213aとで断面視L字状になっている。支持部213は、面213aの奥行き寸法が電子機器Pの厚み寸法よりも大きくなるよう形成されている。
【0056】
傾斜部211には、コネクタを内蔵したアクセスポイント40を中間導波体22に当接させるための開口部211aが形成されている。傾斜部211は、ワーク面Wと載置面211bとのなす角度θが所定の角度となるように形成されている。
【0057】
本実施形態の置き台4によれば、傾斜部の電子機器の載置面と交差するとともに電子機器の下端部を支持する面を有する支持部を備えていない構成に比べて、電子機器Pが傾斜部211の載置面211bの下方に滑り落ちることを抑制することができる。したがって、電子機器Pを傾斜部211に安定して載置することができる。
【0058】
(第5実施形態)
図8は、図7に対応した、本実施形態に係る置き台5を示す断面図である。図8に示すように、本実施形態の置き台5は、傾斜部311及び支持部313が水平な軸60を中心として回転可能になっている点で、上述の第4実施形態で説明した置き台4と異なる。図8において、図7と同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0059】
図8に示すように、傾斜部311と支持部313は一体に形成されている。支持部313の下端部には、支持部313を回転可能に支持する支持軸(水平な軸)60が設けられている。支持軸60はX方向に長手を有する棒状の部材である。支持軸60は、両端が本体部311の側壁部(図示略)に固定されている。
【0060】
電子機器Pは、傾斜部311に載置された状態で、かつ、支持部313に支持された状態で、支持軸60を中心に回転可能になっている。傾斜部311と本体部310との間には、傾斜部311及び支持部313が所定の角度だけ回転可能な領域が設けられている。
【0061】
傾斜部311には、コネクタを内蔵したアクセスポイント40を中間導波体22に当接させるための開口部311aが形成されている。傾斜部311は、ワーク面Wと載置面311bとのなす角度θが任意の角度となるよう回転可能になっている。
【0062】
本実施形態の置き台5によれば、傾斜部311及び支持部313が定位置に固定されている構成に比べて、電子機器Pの用途の自由度が広がる。すなわち、電子機器Pの用途に応じて傾斜部311の傾斜角度θを適宜変更することができる。例えば、電子機器Pで動画を観る場合、角度θは70°以上90°未満に設定するのがよい。電子機器Pで文字等を入力する場合、角度θは0°よりも大きく20°以下に設定されるのがよい。
【0063】
なお、本実施形態では、傾斜部311及び支持部313が水平な軸60を中心として回転可能になっている構成を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、傾斜部及び支持部が傾斜部の電子機器の載置面に沿ってスライド可能になっていてもよい。この場合、傾斜部の裏側にはボールねじやリニアガイド等のスライド機構が設けられる。この構成によれば、電子機器が傾斜部に載置される高さ(Z方向の距離)を観察者の視点に適合するよう適宜変更することが可能となる。
【0064】
(第6実施形態)
図9は、図6に対応した、本実施形態に係る置き台6を示す斜視図である。図10は、図9に示す置き台の断面図である。図9及び図10に示すように、本実施形態の置き台6は、傾斜部211が複数設けられており、各傾斜部211が互いに背向して配置されている点で、上述の第4実施形態で説明した置き台4と異なる。図9及び図10において、図6及び7と同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0065】
図9及び図10に示すように、傾斜部211は複数(2つ)設けられており、各傾斜部211は互いに背向して配置されている。言い換えると、置き台6は、上述した置き台4(図6及び図7参照)を2つ備え、各傾斜部211を背中合わせにして配置されている。すなわち、置き台6は、各置き台4を本体部210の背面(−Y方向側の面)を基準面として、接着剤等を介して左右両側に配置された構成となっている。これにより、一方の傾斜部211を使用する人と他方の傾斜部211を使用する人とが向かい合うこととなる。
【0066】
本実施形態の置き台6によれば、複数人が互いに向かい合った状態で電子機器Pを傾斜部211に載置して使用することができる。したがって、傾斜部が1つだけ設けられている構成に比べて、省スペースで複数人が電子機器Pを同時に使用することができる。
【0067】
なお、本実施形態では、置き台6は、置き台4を2つ備え、各置き台4を本体部210の背面を基準面として、接着剤等を介して左右両側に配置された構成となっているが、これに限らない。例えば、置き台6は、2つの置き台4を本体部210の背面を基準面として、接着剤等を介さずに左右両側に一体に形成された構成となっていてもよい。
【0068】
なお、上記各実施形態では、置き台として、タブレット型の無線通信機能付き電子機器を載置する置き台を例に挙げて説明したが、これに限らない。例えば、電子機器としては、ノートPCや携帯電話等の画像表示部を開閉可能なヒンジ付き電子機器が挙げられる。すなわち、ユーザーが手持ちで電子機器の画像表示部の角度を変えることによって、画像表示部を視る角度を調整する必要があるものを含むこととする。
【0069】
(テーブル)
図11は、本発明に係る1実施形態のテーブルを示す斜視図である。図12は、図11に示すテーブルの断面図である。図12において、符号Sは床面を示している。なお、水平天板1014とは、床面Sに対して平行な面を有する天板をいう。
【0070】
図11及び図12に示すように、テーブル1000は、床面Sから所定の高さに配置された水平天板1014と、水平天板1014を支える脚部1015と、水平天板1014に斜めに配置されて、電子機器Pを載置する傾斜部1011と、傾斜部1011に配置されるとともに、インターネットに接続されて電子機器Pと電波の送受信を行う導波シート21と、中間導波体22と、コネクタを内蔵したアクセスポイント40と、を備えている。
【0071】
また、テーブル1000は、傾斜部1011の電子機器Pの載置面1011bと交差するとともに電子機器Pの下端部を支持する面1013aを有する支持部1013を備えている。
【0072】
傾斜部1011は、導波シート21が傾斜部1011に配置された状態で傾斜部1011の表面が平坦になるよう導波シート21を収容する収容部1012を有している。
【0073】
したがって、本実施形態のテーブル1000によれば、水平天板1014に斜めに配置されて電子機器Pを載置する傾斜部1011を備えるので電子機器Pの画像表示面が斜めになる。つまり、特許文献1のように電子機器の画像表示面が水平になることはない。このため、電子機器Pの画像表示面を視認することが容易になる。また、導波シート21が傾斜部1011に配置されているので、電子機器Pが斜めに傾いた状態で電子機器Pと導波シート21とが当接する。つまり、特許文献1のように、電子機器を斜めに傾けて使用する場合、導波シートと電子機器(電波の送受信部)とが離間してしまうことはない。このため、導波シート21と電子機器Pとの間で電波の送受信を安定して行うことができる。したがって、電子機器Pの画像表示面を容易に視認することができ、さらに、電子機器Pとの間で電波の送受信を安定して行うことが可能なテーブル1000を提供することができる。
【0074】
また、この構成によれば、アクセスポイント40がコネクタを内蔵しているので、引き回し用のケーブルが不要となり、外観上の見栄えが良くなる。
【0075】
また、この構成によれば、傾斜部の電子機器の載置面と交差するとともに電子機器の下端部を支持する面を有する支持部を備えていない構成に比べて、電子機器Pが傾斜部1011の載置面1011bの下方に滑り落ちることを抑制することができる。したがって、電子機器Pを傾斜部1011に安定して載置することができる。
【0076】
また、この構成によれば、傾斜部の表面に導波シートが配置される構成に比べて、電子機器Pを傾斜部1011に安定して載置することができる。
【0077】
なお、本実施形態において、導波シートの電子機器に接する側に滑り止めが配置されていてもよい。この構成によれば、導波シートの上面に滑り止めが配置されていない構成に比べて、電子機器が傾斜部の傾斜面(導波シートの傾斜面)に沿って滑ることを抑制することができる。したがって、電子機器を傾斜部に安定して載置することができる。
【0078】
また、本実施形態において、傾斜部及び支持部が水平天板と平行な軸を中心として回転可能になっていてもよい。この構成によれば、傾斜部及び支持部が定位置に固定されている構成に比べて、電子機器の用途の自由度が広がる。
【0079】
また、本実施形態において、傾斜部が複数設けられており、各傾斜部が互いに背向して配置されていてもよい。この構成によれば、複数人が互いに向かい合った状態で電子機器を傾斜部に載置して使用することができる。したがって、傾斜部が1つだけ設けられている構成に比べて、省スペースで複数人が電子機器を同時に使用することができる。
【0080】
また、本実施形態では、テーブル1000は、水平天板1014を支える脚部1015を備えているが、これに限らない。例えば、水平天板をキャビネット(ワゴン)で支持したり間仕切りパネルに取り付けたりすることもできる。すなわち、テーブルは少なくとも水平天板を備えていればよい。
【符号の説明】
【0081】
1,2,3,4,5,6…置き台、11,111,211,311,1011…傾斜部、21…導波シート、31…コネクタ、33…アクセスポイント、112,212,1012…収容部、50…滑り止め、60…支持軸(水平な軸)、11b,111b,211b,311b,1011b…載置面、213a,1013a…載置面と交差するとともに電子機器の下端部を支持する面、213,313,1013…支持部、1000…テーブル、1014…水平天板、P…電子機器、S…床面
図1
図2
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図12