特許第5795887号(P5795887)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5795887
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】電磁調理具用のガイド機構
(51)【国際特許分類】
   H05B 6/12 20060101AFI20150928BHJP
【FI】
   H05B6/12 307
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-133551(P2011-133551)
(22)【出願日】2011年6月15日
(65)【公開番号】特開2013-4283(P2013-4283A)
(43)【公開日】2013年1月7日
【審査請求日】2014年5月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064724
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷 照一
(74)【代理人】
【識別番号】100076842
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 幹夫
(72)【発明者】
【氏名】平手 禎之
(72)【発明者】
【氏名】堀 史幸
(72)【発明者】
【氏名】坪内 俊志
(72)【発明者】
【氏名】足立 吉隆
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 聡志
【審査官】 土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−040391(JP,A)
【文献】 特開2006−252971(JP,A)
【文献】 実開昭61−206288(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 6/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理器本体のトッププレートを支持する天板支持枠の左右両側の上面に固定した所定の長さと横幅を有する一対の基板と同基板の各中央部に所定の高さに直立して長手方向に設けた起立板部とを備えた一対のガイド支持部材と、前記トッププレートの上面に表示された電磁調理具の載置位置の外周に対応する形状に屈曲形成した円弧状の位置決め部と一体に前記ガイド支持部材の起立板部に着脱可能に受承される左右一対の側枠部とを有する方形枠状のガイド部材とにより構成され、
前記ガイド部材の左右一対の側枠部を前記ガイド支持部材の各起立部の上面に形成した
受承部に載置して位置決めした状態にて同ガイド部材の前記円弧状の位置決め部が前記トッププレートの上面に表示された電磁調理具の載置位置の外周に対応して所定の高さに位置するようにした電磁調理具のガイド機構。
【請求項2】
前記一対のガイド支持部材の両起立部の上に前記電磁調理具のガイド部材の両側枠部の一端を載置して前方にスライドさせたとき同側枠部と前記円弧状の位置決め部の両端を連結する横枠部が、前記ガイド支持部材の両起立部の一端に係合して固定されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電磁調理具のガイド機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁調理器に装備して使用される電磁調理具用のガイド機構に関する。
【背景技術】
【0002】
電磁調理器を使用する調理では、食材を収容する鍋やフライパン等の電磁調理具をトッププレートに載置して調理を開始する。この場合、電磁調理具を、トッププレートにおける、誘導電磁コイルからの磁力線が電磁調理具に効率良く発生する部位に載置して、電磁調理具を効率良く加熱することが肝要である。このため、一般には、電磁調理器を構成するトッププレートにおける、電磁コイルからの磁力線が電磁調理具に効率良く発生する部位を表示して、調理人に、電磁調理具を当該表示部位(所定の部位)に誘導するように促している。
【0003】
しかしながら、電磁調理具を当該表示部位(所定の部位)に的確に載置するには、相当の注意を払わなければならず、特に、調理を大量にかつ迅速に行う必要がある場合には、急ぐあまり慎重を欠き、電磁調理具を当該表示部位に的確に載置することができないおそれがあり、この場合には、電磁調理具(調理材料)に対する加熱が十分にできず、調理を円滑かつ迅速に行うことができなくなるおそれがある。
【0004】
一方、電磁調理具を当該表示部位に的確に載置した場合においても、調理の途中で、隣り合う電磁調理具同士の接触や、電磁調理具と使用する調理具との接触により、調理途中の電磁調理具が当該表示部位から位置ずれを起こすおそれがあり、この場合には、その後の調理に支障をきたすおそれがある。
【0005】
このため、調理人に、電磁調理具を当該表示部位に載置することを促し、また、調理の途中の電磁調理具の当該表示部位からの位置ずれを防止する手段を装備した電磁調理器がすでに提案されている(特許文献1を参照)。
【0006】
当該特許文献には、トッププレートの前後に延びる左右一対のバーを、調理器本体の前後の部位に左右方向へ移動可能に組付けたもので、各バーの中間部にトッププレートの表示部位を包囲する湾曲部を備えたものや、表示部位の上端左側または下端右側を包囲する突片を備えたものが開示されている。
【0007】
当該電磁調理器におけるこれらバーは、基本的には、調理人に、電磁調理具をトッププレートの表示部位に直視にて誘導すべく機能するとともに、当該表示部位に載置されている電磁調理具を左右から挟んで、電磁調理具が電磁調理途中に当該表示部位から位置ずれを起こすことを防止すべく機能する。また、これらのバーは、電磁調理具をトッププレートの表示部位に誘導するガイド部材としても機能する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実開昭61−206288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、当該電磁調理器が装備する各バーは、電磁調理具を前後方向へ自由に誘導する機能を有するが、トッププレートの表示部位に的確に位置決めすることはできない。このため、中間部にトッププレートの表示部位を包囲する湾曲部を備えた各バーにおいては、各バーを左右方向に開いた状態で電磁調理具を湾曲部内に載置して、この状態で、各バーを左右方向に閉じて、電磁調理具を当該表示部位に的確に誘導する手段を採らざるを得ない。当該誘導手段は極めて煩雑な作業を要することになり、電磁調理する際の電磁調理具の誘導手段としては、好ましいものとはいえない。
【0010】
また、電磁調理器のトッププレートの表面や、各バーの外周面を清掃する場合には、各バーを調理器本体から取外して行う必要があるが、当該電磁調理器では、各バーを調理器本体から取外す手段が開示されていないことから、各バーを容易には取外し得ない構造になっているものと推測される。このため、トッププレートの表面を清掃する際には、各バーをその都度左右に移動して、各バーが存在しない部位の表面を清掃することになって、トッププレートの表面の清掃が面倒である。また、各バー自体を十分には清掃することはできない。
【0011】
従って、本発明の主たる目的は、電磁調理に際して、電磁調理具をトッププレートの表示部位(所定の部位)に容易かつ迅速に誘導して、当該所定の部位に的確に位置させることにあり、併せて、電磁調理具を的確に誘導するガイド部材を、調理器本体から容易かつ迅速に取外すことができて、トッププレートの表面、および、ガイド部材の外周面の清掃を迅速かつ確実に行うことができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明は、調理器本体のトッププレートを支持する天板支持枠の左右両側の上面に固定した所定の長さと横幅を有する一対の基板と同基板の各中央部に所定の高さに直立して長手方向に設けた起立板部とを備えた一対のガイド支持部材と、前記トッププレートの上面に表示された電磁調理具の載置位置の外周に対応する形状に屈曲形成した円弧状の位置決め部と一体に前記ガイド支持部材の起立板部に着脱可能に受承される左右一対の側枠部とを有する方形枠状のガイド部材とにより構成され、前記ガイド部材の左右一対の側枠部を前記ガイド支持部材の各起立部の上面に形成した受承部に載置して位置決めした状態にて同ガイド部材の前記円弧状の位置決め部が前記トッププレートの上面に表示された電磁調理具の載置位置の外周に対応して所定の高さに位置するようにした電磁調理具のガイド機構を提供するものである。
【0013】
本件発明の実施にあたっては、前記一対のガイド支持部材の両起立部の上に前記電磁調理具のガイド部材の両側枠部の一端を載置して前方にスライドさせたとき同側枠部と前記円弧状の位置決め部の両端を連結する横枠部が、前記ガイド支持部材の両起立部の一端に係合して固定されるようにするのが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
上記のように構成した本発明による電磁調理具用のガイド機構においては、電磁調理具のガイド部材を調理器本体に固定したガイド支持部材の起立板部に支持した状態では、同ガイド部材に形成した円弧状の位置決め部がトッププレートの上面に表示された電磁調理具の載置位置の上方に所定の高さにて固定される。このため、調理人は、調理に先立って、鍋やフライパン等の電磁調理具をガイド部材の側枠部に沿って挿入すれば、当該電磁調理具は位置決め部に誘導されて、トッププレートの所定の位置に的確に誘導される。
【0016】
当該電磁調理器におけるトッププレートの所定の部位は、電磁コイルからの磁力線が電磁調理具に効率良く発生させる部位(従来の表示部位)であるから、当該所定の部位に的確に載置された電磁調理具は、電磁調理中、効率良く加熱される。このため、電磁調理を円滑かつ迅速に行うことができる。
【0017】
ところで、当該ガイド機構においては、ガイド支持部材に支持されたガイド部材はトッププレートの上面から所定の高さに固定して位置しているため、電磁調理具をガイド部材の両側枠部に沿って位置決め部に誘導する際に、電磁調理具は横枠部を前方へ乗り越えることはなくて、トッププレートの所定の部位に的確に誘導される。また、このような状態で所定の部位に載置された電磁調理具は、その前方の周囲をガイド部材の横枠部にて包囲されていることから、調理の途中で、隣り合う電磁調理具同士が接触し、また、使用する調理具が他の電磁調理具に接触しても、ガイド部材の横枠部が調理途中の電磁調理具の載置部位からの位置ずれを規制し、その後の調理に対する支障を解消する。
【0018】
また、当該ガイド機構のガイド部材は、その両側枠部をガイド支持部材の両起立板部の上縁に屈曲形成した長手方向の受承部に支持するに過ぎないので、ガイド支持部材に対する着脱が容易である。このため、トッププレートの表面の清掃や、ガイド部材の清掃の際には、ガイド部材をガイド支持部材から容易に取り外すことができるため、トププレートの表面の清掃や、ガイド部材の清掃を容易に手早く行うことができる。なお、これらの部材の清掃終了後には、ガイド支持部材に対してガイド部材を容易かつ手早く取付けて支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態に係るガイド機構を装備した電磁調理器の平面図である。
図2】同電磁調理器の拡大した正面図である。
図3】同電磁調理器からガイド部材を分離した状態の斜視図である。
図4】同電磁調理器が装備するガイド機構におけるガイド部材のガイド支持部材に対する前側の支持状態を拡大して示す平面図である。
図5】同ガイド機構におけるガイド部材のガイド支持部材に対する後側の支持状態を拡大して示す平面図である。
図6】同ガイド機構におけるガイド部材をガイド支持部材に取付ける作業手順を示す側面図である。
図7】同電磁調理器における調理の準備完了状態を示す図3に対応する斜視図である。
図8】本発明の他の実施形態に係るガイド機構を装備した電磁調理器の図1に対応する平面図である。
図9】同ガイド機構におけるガイド部材のガイド支持部材に対する支持状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は電磁調理器に装備して使用する電磁調理具用のガイド機構に関する。本発明に係るガイド機構は、調理器本体の天板支持枠に支持されたトッププレートの所定の部位に電磁調理具を誘導すべく機能するもので、図1図3には、本発明の一実施形態に係るガイド機構10を装備した電磁調理器20を示している。
【0022】
当該電磁調理器20は、それ自体公知のもので、調理器本体の天板支持枠21の中央部には、トッププレート22が支持されており、トッププレート22には、電磁調理に先立って電磁調理具を載置すべき部位が表示されている。当該表示部位A,Bは、本発明で規定する所定の部位に該当するもので、調理器本体内のコイル支持台上に支持された誘導加熱コイルの設置位置に対応する部位であって、電磁調理具を効率良く加熱することができる部位である。
【0023】
当該電磁調理器20は、2箇所の表示部位A,B上で電磁調理ができるように構成されていて、調理器本体には、各表示部位A,B上での調理を操作するためのフロントパネル23,24が上下に2段に設けられている。上段のフロントパネル23は、後側の表示部位B上での調理を行うための操作パネルであり、下段のフロントパネル24は、前側の表示部位A上での調理を行うための操作パネルである。また、これらの表示部位A,Bでの調理に対応して、トッププレート22における各表示部位A,Bの後側右方には、当該表示部位にて調理中であることを表示する加熱表示a,bが設けられている。
【0024】
しかして、当該ガイド機構10は、図3に、構成部材を互いに分離して示すように、ガイド部材10aと、左右一対のガイド支持部材10bにより構成されている。
【0025】
ガイド部材10aは、非磁性材料(SUS304等)からなる丸棒、円形パイプ等を屈曲して形成された方形枠状をなすもので、ガイド部材10aの左右の枠部である側枠部11a,11bは直線状を呈し、ガイド部材10aの前後の枠部である横枠部12a,12bの中間部には、前方へ膨出する湾曲状(円弧状)の凹部である位置決め部12c,12dを備えている。当該ガイド部材10aは、後述する左右の両ガイド支持部材10bに取付けられて支持される。各位置決め部12c,12dは、トッププレート22上の表示部位A,Bの外周側円周の前側円弧部に対応する円弧状に形成されている。
【0026】
左右の各ガイド支持部材10bは、互いに左右対称に形成されているもので、この点を除けば、実質的には同一形状および同一構造となっている。各ガイド支持部材10bは、電磁調理器20を構成する天板支持枠21の左右の部位にて互いに対向して立設されていて、トッププレート22の左右の側部に沿って位置している。
【0027】
ガイド支持部材10bは、図1図3に示すように、起立板部13と基板14からなる断面L字状に形成された長尺の支持基体を主体とするもので、当該支持基体を構成する起立板部13は、上方の部位を切欠かれた前後方向に長い低板部13aと、低板部13aを挟んだ前後の部位である前後方向に短い高板部13bからなり、低板部13aの上縁部には内方および上方へ所定長さ延びる断面L字状に屈折形成された受承部15aを備え、各高板部13bの上縁部には内方へ所定長さ延びる平板状に屈折形成された係合部15bを備えている。また、起立板部13の前方側に位置する係合部15bの前端部には、係合部15bと同等の幅にて下方へ延びる平板状に屈折形成されたストッパ部15cを備えている。
【0028】
当該ガイド支持部材10bは、その長尺の基板14を、電磁調理器20を構成する天板支持枠21の前後方向に延びる側部に固定されて、トッププレート22の前後方向の側部に沿って立設されている。左右の各ガイド支持部材10bは、この状態で、互いに対向して位置している。
【0029】
ガイド部材10aは、互いに対向する各ガイド支持部材10bに着脱可能に支持されている。図1には、ガイド部材10aを各ガイド支持部材10bに対して支持した支持状態を示しており、特に、図4および図5には、ガイド部材10aの各ガイド支持部材10bに対する前側の支持状態、および、後側の支持状態を拡大して示している。
【0030】
ガイド部材10aを各ガイド支持部材10bに取付けた状態では、ガイド部材10aは、その側枠部11a,11bを、ガイド支持部材10bの受承部15aにて受承されていて前後方向に延びていて、受承部15aの前後に位置する一対の係合部15bが各側枠部11a,11bの上方への離脱を阻止している。当該取付け状態にあるガイド部材10aは、ガイド支持部材10bの低板部13aの高さ分だけ、トッププレート22から浮いた状態に支持されていて、この支持状態では、ガイド部材10aの前側の位置決め部12cを表示部位Aの外周の前側円弧部に対応させ、かつ、ガイド部材10aの後側の位置決め部12dを表示部位Bの外周の前側円弧部に対応させている。
【0031】
図6には、ガイド部材10aをガイド支持部材10bに取付けるための作業手順を示している。ガイド部材10aは、ガイド支持部材10bに取付けるには、先ず、同図(a)に示すように、後側の横枠部12b側から、ガイド支持部材10bの受承部15aを通して、後側の係合部15b内に挿通し、次いで、同図(b)に示すように、ガイド部材10aを下降して側枠部11bを受承部15aに受承させる。最後に、同図(c)に示すように、ガイド部材10aをそのままの状態で前方に引き出して、前側の横枠部12aを前側の係合部15bの前側に設けたストッパ15cに当接させる。
【0032】
これにより、ガイド部材10aは、図1および図2に示すように、ガイド支持部材10bの低板部13aの高さ分だけ、トッププレート22から浮いた状態に支持されて、ガイド部材10aの前側の位置決め部12cを表示部位Aの外周の前側円弧部に対応させ、かつ、ガイド部材10aの後側の位置決め部12dを表示部位Bの外周の前側円弧部に対応させる。
【0033】
当該ガイド機構を装備する電磁調理器を使用するに際しては、図7に示すように、電磁調理具である例えば鍋C,Dを、ガイド部材10aを通して、トッププレート22上の表示部位A,Bに載置する。鍋Cをその柄cを持って、図1に示す状態のガイド部材10aの前側の位置決め部12cに挿入すれば、鍋Cは横枠部12aに沿って位置決め部12cに誘導されて、図7に示すように、トッププレート22の前側の表示部位Aに位置する。鍋Cの位置決め部12cへの挿入時には、ガイド部材10aは、トッププレート22より所定高さ上方に位置していることから、鍋Cはその外周を、位置決め部12cを構成する横枠部12aに摺接した状態で誘導されるため、当該横枠部12aを乗り越えることなく、円滑かつ迅速に、前側の表示部位A上に的確に位置することになる。
【0034】
同様に、鍋Dをその柄dを持って、図1に示す状態のガイド部材10aの後側の位置決め部12dに挿入すれば、鍋Dは横枠部12bに沿って位置決め部12dに誘導されて、図7に示すように、トッププレート22の後側の表示部位Bに位置するが、鍋Dはその外周を、位置決め部12dを構成する横枠部12bに摺接した状態で誘導されるため、当該横枠部12bを乗り越えることなく、円滑かつ迅速に、後側の表示部位B上に的確に位置することになる。
【0035】
このように、各表示部位A,B上に的確に載置された鍋C,Dは、電磁調理中、効率良く加熱されることから、鍋C,Dを使った電磁調理を円滑かつ迅速に行うことができる。また、鍋C,Dは、横枠部12a,12bの位置決め部12c,12dにて前側を包囲されていることから、調理の途中で、隣り合う鍋C,D同士が接触たり、使用するかき混ぜ具等の調理具が鍋C,Dに接触しても、鍋C,Dは表示部位A,Bから位置ずれを起こすことはなく、その後の調理に対する支障が生じることはない。
【0036】
一方、当該電磁調理器の清掃、特に、トッププレート22の表面や、ガイド部材10aの外周の清掃では、清掃に先立って、ガイド部材10aの取付構造上、ガイド部材10aを一旦引き戻して、各ガイド支持部材10bから斜め前方へ引き抜けば、ガイド部材10aをガイド支持部材10bから抜き出すことができる。このため、トッププレート22の表面を何等の障害物もなく、円滑かつ迅速に清掃することができ、また、ガイド部材10aをそれ単独で、円滑かつ迅速に清掃することができる。また、これらの清掃後には、ガイド部材10aを各ガイド支持部材10bに取付ける必要があるが、ガイド部材10aの取付構造上、ガイド部材10aを各ガイド支持部材10bに円滑かつ迅速に取付けて支持することができる(図6の取付け作業手順を参照)。
【0037】
図8および図9には、本発明に係るガイド機構の他の実施形態を示している。当該ガイド機構30は、ガイド部材30aと、左右一対のガイド支持部材30bとからなるものである。ガイド機構30を構成するガイド部材30aは、ガイド機構10を構成するガイド部材10aとは形状を大きく異にするが、各ガイド支持部材30bは、ガイド機構10を構成するガイド支持部材10bとは、実質的に同一の構造となっている。
【0038】
ガイド部材30aは、非磁性材料(SUS304等)からなる丸棒、円形パイプ等を屈曲して形成された方形枠状をなすもので、ガイド部材30aの左右の枠部である側枠部31a,31bは直線状を呈し、ガイド部材30aの前後の枠部である横枠部32a,32bはそれ自体、基端部から前方へ膨出する湾曲状に形成された大きい凹部である位置決め部32c,32dとなっている。ガイド部材30aは、この点で、ガイド部材10aとは相違する。当該ガイド部材30aは、外形寸法が大きな鍋、フライパン等の電磁調理具に対して良好に使用される。
【0039】
一方、ガイド支持部材30bは、ガイド支持部材10bと同様に、起立板部33と底板部34からなる断面L字状に形成された長尺の支持基体を主体とするもので、当該支持基体を構成する起立板部33は、上方の部位を切欠かれた前後方向に長い低板部33aと、低板部33aを挟んだ前後の部位である前後方向に短い高板部33bからなり、低板部33aの上縁部には内方および上方へ所定長さ延びる断面L字状に屈折形成された受承部35aを備え、各高板部33bの上縁部には内方へ所定長さ延びる平板状に屈折形成された係合部35bを備えている。また、起立板部33の前方側に位置する係合部35bの前端部には、係合部35bと同等の幅にて下方へ延びる平板状に屈折形成されたストッパ部35cを備えている。
【0040】
当該ガイド支持部材30bは、ガイド支持部材10bと同様に、その底板部34を、電磁調理器20を構成する天板支持枠21の前後方向に延びる側部に固定されて、トッププレート22の前後方向の側部に沿って立設されている。左右の各ガイド支持部材30bは、この状態で、互いに対向して位置している。
【0041】
ガイド部材30aは、互いに対向する各ガイド支持部材30bに、図6に示す作業手順に従って取付けられて、着脱可能に支持されている。ガイド部材30aを各ガイド支持部材30bに取付けた状態では、ガイド部材30aは、その側枠部31a,31bを、ガイド支持部材30bの受承部35aにて受承されて前後方向に延びていて、受承部35aの前後に位置する一対の係合部35bが各側枠部31a,31bの上方への離脱を阻止している。当該取付け状態にあるガイド部材30aは、ガイド支持部材30bの低板部33aの高さ分だけ、トッププレート22から浮いた状態に支持されていて、この支持状態では、ガイド部材30aの前側の位置決め部32cを表示部位Aの外周の前側円弧部に対応させ、かつ、ガイド部材30aの後側の位置決め部32dを表示部位Bの外周の前側円弧部に対応させている。
【0042】
当該ガイド機構30を構成するガイド部材30aは、鍋C,Dをトッププレート22の各表示部位A,Bに載置する場合には、ガイド部材10aとほぼ同様に誘導機能を発揮する。例えば、鍋Cをガイド部材30aの前側の位置決め部32cに挿入すると、鍋Cの前側は、横枠部32aのいずれかの部位に当接しつつ位置決め部32cの中央部に誘導されて、鍋Cはトッププレート22の前側の表示部位A上に的確に載置される。なお、鍋Dについても、鍋Cと同様に、後側の表示部位B上に的確に載置される。
【0043】
このように、当該ガイド機構30を構成するガイド部材30aは、外形寸法が大きな鍋、フライパン等の電磁調理具に好適に使用される。一方、当該ガイド機構10を構成するガイド部材10aは外形寸法が中程度の電磁調理具に好適に使用される。このため、本発明に係るガイド機構においては、位置決め部の寸法を異にする複数種のガイド部材を用意して、その都度、電磁調理具の大きさに適した寸法の位置決め部を有するガイド部材を選択して使用することができる。
【0044】
また、本発明に係る電磁調理具用のガイド機構においては、使用する鍋やフライパン等に電磁調理具を、設置されているガイド部材10a(30a)の位置決め部12c,12d(32c,32d)の大きさに合わせて選択して使用することができる。
【符号の説明】
【0045】
10…ガイド機構、10a…ガイド部材、10b…ガイド支持部材、11a,11b…側枠部、12a,12b…横枠部、12c、12d…位置決め部、13…起立板部、13a…低板部、13b…高板部、14…底板部、15a…受承部、15b…係合部、15c…ストッパ部、20…電磁調理器、21…天板支持枠、22…トッププレート、23,24…フロントパネル、30…ガイド機構、30a…ガイド部材、30b…ガイド支持部材、31a,31b…縦枠部、32a,32b…横枠部、32c、32d…位置決め部、33…起立板部、33a…低板部、33b…高板部、34…底板部、35a…受承部、35b…係合部、35c…ストッパ部、A,B…表示部位、a,b…加熱表示、C,D…鍋、c,d…柄。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9