特許第5795958号(P5795958)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5795958キュベット、挿入具、アダプタおよび少量の液体の光学検査方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5795958
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月14日
(54)【発明の名称】キュベット、挿入具、アダプタおよび少量の液体の光学検査方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/03 20060101AFI20150928BHJP
【FI】
   G01N21/03 Z
【請求項の数】16
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2011-500124(P2011-500124)
(86)(22)【出願日】2009年3月23日
(65)【公表番号】特表2011-514535(P2011-514535A)
(43)【公表日】2011年5月6日
(86)【国際出願番号】EP2009002121
(87)【国際公開番号】WO2009115345
(87)【国際公開日】20090924
【審査請求日】2012年3月12日
(31)【優先権主張番号】61/038,596
(32)【優先日】2008年3月21日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591121683
【氏名又は名称】エッペンドルフ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Eppendorf AG
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(72)【発明者】
【氏名】ハルナック・クルト
(72)【発明者】
【氏名】クノフェ・ヘルムート
(72)【発明者】
【氏名】シェフラー・ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ゲーマン−トス・ウォルフガング
(72)【発明者】
【氏名】アイケルマン・スヴェン
(72)【発明者】
【氏名】ジョリー・クリストフ
【審査官】 波多江 進
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−292345(JP,A)
【文献】 特表2002−502955(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/086459(WO,A2)
【文献】 特開2007−271560(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0140931(US,A1)
【文献】 独国特許出願公開第02726498(DE,A1)
【文献】 米国特許第06249345(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/03 − 21/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに枢動可能に接続される2つのアーム(67,68)のそれぞれに、中央液濡れ表面部(95)および当該中央液濡れ表面部(95)の周囲に撥液表面部(96)を有する少なくとも1つの平面測定領域(83,84)を備え、
前記2つのアーム(67,68)は、揺動されて開いた状態において、少なくとも1つの前記平面測定領域の前記中央液濡れ表面部に試料が注入されることを許容し、かつ、
前記2つのアーム(67,68)は、揺動されて閉じた状態において、前記2つのアーム(67,68)の各平面測定領域(83,84)が前記平面測定領域(83,84)間に試料を位置決めする間隔を有する測定位置へ変位して前記平面測定領域間に試料を柱状に保持しうる状態になり、
前記2つの平面測定領域(83,84)間の柱状の試料を、標準キュベット軸を横断する光学測定装置の光路に収めて、光学測定装置の標準キュベット軸における測定位置に前記2つのアーム(67,68)を位置決めする手段を備え、
前記2つのアーム(67,68)を位置決めする手段は前記標準キュベット軸に適合する形状を有する
キュベット。
【請求項2】
キュベット軸の異なる位置の前記測定位置に配置される前記2つのアーム(67,68)を位置決めする手段を有する
請求項1のキュベット。
【請求項3】
キュベット軸の異なる高さ位置および/または異なる水平位置の前記測定位置に配置される前記2つのアーム(67,68)を位置決めする手段を有する
請求項2のキュベット。
【請求項4】
前記位置決めする手段はキュベット軸に適している測定位置に揺動する前記アーム(67,68)の横断面を有する
請求項1から3のいずれか1つのキュベット。
【請求項5】
前記2つのアーム(67,68)が関節(69)を介して互いに枢動可能に接続される
請求項1から4のいずれか1つのキュベット。
【請求項6】
関節(69´)が浮動関節である
請求項5のキュベット。
【請求項7】
平面測定領域でアームの揺動の防止手段、および/または前記2つのアーム(67,68)を測定位置に着脱可能に固定する(85〜88、89〜92)手段を備える
請求項1から6のいずれか1つのキュベット。
【請求項8】
試料が挿入される2つの挿入部(81,82)に前記2つの平面測定領域(83,84)を備え、かつ、
前記アーム(67,68)に前記2つの挿入部を着脱可能にまたは着脱不可能に保持する手段を備える
請求項1から7のいずれか1つのキュベット。
【請求項9】
前記測定位置の前記平面測定領域(83´,84´)間にピペット先端(127)を挿入し試料を置くために、少なくとも1つのアーム(67´)が前記アーム(67´)の外側から前記平面測定領域(83´)まで拡張する凹部(125)を備える
請求項1から8のいずれか1つのキュベット。
【請求項10】
前記2つの平面測定領域(83,84)および/または挿入部(81,82)が光学的に透明である
請求項1から9のいずれか1つのキュベット。
【請求項11】
前記2つの平面測定領域(83,84)および/または挿入部(81,82)が小板形状である
請求項1から10のいずれか1つのキュベット。
【請求項12】
少なくとも1つの平面測定領域(83,84)または少なくとも1つの挿入部(81,82)がプラスチックまたは石英ガラスまたはガラス製で、および/または
少なくとも1つのアームがプラスチックおよび/または金属製である
請求項1から11のいずれか1つのキュベット。
【請求項13】
前記平面測定領域(83,84)が平行に測定位置に配置されている
請求項1から12のいずれか1つのキュベット。
【請求項14】
前記平面測定領域(83,84)の互いの間隔が測定位置で1mmである
請求項1から13のいずれか1つのキュベット。
【請求項15】
前記試料の体積が0,2から5マイクロリットルになるような大きさに前記2つの平面測定領域(83,84)間の間隔がされている
請求項1から14のいずれか1つのキュベット。
【請求項16】
前記平面測定領域(83,84)を通る光線を制限するための少なくとも1つの絞りを有する
請求項1から15のいずれか1つのキュベット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分光計または光度計または他の光学測定装置による液体試料の分析に関する。この種の分析は、分子生物学、生化学、無機化学、有機化学そして食品化学研究所に限られず一般的になされる。試料は、たとえば、調査において、診断法においてまた品質管理において光学的に分析される。たとえば、紫外線−可視光線または赤外線の波長領域における吸収、反射、放射、蛍光、ラマンまたは発光分光学によって分析される。測定される分析物の例は、無機または有機材料および化合物と同様に、核酸、タンパク質、脂質のような生体分子である。分光計または光度計の分析を簡易にするのに役立つ化学反応の後にあるいはすぐにこれらの分析物を測定することもできる。
【0002】
本発明は一例として上述した全ての応用に特に関係がある。本出願の最も重要な分野は、分子生物学における少量の貴重な試料の測定である。少量の試料だけが手元にある(たとえば、1未満から5マイクロリットルまで)ことはよくある。なぜなら、より多くの材料も得ることができないからである。試料を希釈すると、測定結果は減少した吸収によりあまりに不正確となる。典型的な応用は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に最適な核酸の開始量を使用できるように、ポリメラーゼ連鎖反応またはリアルタイムでのポリメラーゼ連鎖反応前の核酸濃度の光度計または蛍光分析による測定である。他の例では、ミクロ配列実験を始める前に標識化された核酸の最適な量を使用できるように、また、核酸の標識密度が最適な範囲内にあることを確実にするために、核酸濃度および核酸に取り込まれる標識物質の測定、同様に、これに由来する標識化された核酸の標識密度測定である。
【背景技術】
【0003】
分光計または光度計による分析のために、液体試料がキュベットの中に充填される。標準キュベットは、現行のほとんどの分光計および光度計のキュベット軸の中への挿入に適している。これらのキュベット軸は以下では「標準キュベット軸」とも称される。通常の市販されている光学計測器の、12,5mm×12,5mmの断面積を有する標準キュベット軸が一般に広く普及している。キュベット軸の底より上の光線の高さは、装置のタイプに応じて、8,5mmから20mmまで変化する。標準キュベットは箱形の外形を有し、横断面と高さとが標準キュベット軸の寸法と合う。
【0004】
少量の試料用の再使用可能な石英ガラスの標準キュベットは特に、Hellma and Strana会社により販売されている。これらのウルトラマイクロキュベットは1mm以上の層厚を有する。泡なしで満たすことは非常に困難で、空にして洗浄するのに非常に高価である。UV領域で核酸を測定する際に光学測定の主な利用は非常に少量の測定であるので、石英ガラスで作られ特に高額である。購入するのに非常に高価であるので十分注意して取り扱われなければならない。市場で入手可能な石英ガラスのウルトラマイクロキュベットのために、5マイクロリットルの最小限量が使われなければならず、多くの利用に対して多すぎる。
【0005】
他のキュベットは「Mikroliter-Messzelle」(マイクロリットル測定セル)という名称で販売されている。製品名「Tray Cell」の下で、Hellma会社が、また、製品名「Label Guard」の下でImplen会社が標準キュベットに寸法で対応するマイクロリットル測定セルを販売し、それゆえに今日の分光計の多くにおいて使用される。Hellma会社のマイクロリットル測定セルはWO2005/114146A1に記載されている。分析するために、分析される液体の約1〜2マイクロリットルの1滴が0,2mmの層厚で、または滴が3〜5マイクロリットルの際には1mmの層厚で測定窓の上部に加えられなければならない。測定室は蓋により閉じられる。測定光学の光線が放射線源から光線屈折および光ファイバ光導体を介しておよび蓋の鏡を介して試料を通ってセンサへ導かれる。
【0006】
マイクロリットル測定セルはその構造において非常に高価であり、高値であるので、経済的に適切な方法で必ずしも使われない。さらに、装置に高く依存する230〜650nmの1,3Eの基礎吸収を有し、そのことで計測器の測定範囲が減少する。さらに、誤った測定値になるかもしれない泡、粒子の乱れおよび誤ったピペット操作を検出するために、試料を入れて蓋をつけた後に測定室の測定溶液を視覚的に確認することはできない。さらに、時間のかかる方法での使用の後に測定窓をユーザがきれいにしなければならないことが不利益である。
【0007】
「Nano Quant Plate」の製品名でTecan会社がいわゆる折り畳み可能なマイクロ‐プレートをマイクロ‐プレートリーダのために提供している。
【0008】
(39〜44)
「NanoDrop(R)」の製品名でNanoDrop Technologies会社が光度計を販売している。それは、1マイクロリットルの体積だけの試料を分析することができる。この分光計は、WO 2006/086459 A2に記載されている。そのシステムは、2つの水平に合わせられた平面表面間に位置する液体の滴の直接光学測定を構想する。光源は、2つの表面間の隙間を介して端から液体の試料を照射する。光ファイバは下面に延びて、液体試料を通過した後、光ファイバ分光光度計にさらに光を導く。これより、液体試料はガラス繊維と直接接触している。
【0009】
分光光度計において、光学面が特定の試料に悪影響を受けるのは不利益である。NanoDrop-1000型の分光光度計の操作説明書によると、そのような試料はたとえばタンパク質を含む溶液である。この場合、繰り返し使用した後真剣に時間をかけて強く磨いてユーザは手動で光学面を新たに調節しなければならない。また、強い酸性またはアルカリ性の溶液を使用することはできない。
【0010】
さらに、試料が溶液と直接に開放された接触にある。これより、危険な物質をこのシステムで検査できない。しかしながら、おそらく伝染性の物質のような危険な物質は、分子生物学、細胞生物学、生化学や化学研究所において頻繁に使われる。このシステムはこれらの試料には適さない。周囲との試料の開放接触により、試料が汚染されるかもしれない。このことは、測定値を乱す。さらに、測定の後貴重な試料をコンタミネーションの危険性なく、再び取得することができない。
【0011】
分光光度計は、非常に高価な測定システムである。それは、測定ユニットおよびPCから構成され、多くの空間を占める。液体の開放された滴の表面積が直接周囲と接触するので、試料は急速に蒸発して容易に汚染される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ここから進展して、本発明は、従来の光学測定装置を用いて、高精度での、少量の試料の光学検査に適した器具を提供する目的に基づいている。
【0013】
さらに、特に少量の試料の光学検査ができる方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的は、請求項1のキュベットにより達成される。キュベットの実施態様が従属項に記載されている。
【0017】
本発明のキュベットは互いに枢動可能に接続される2つのアームのそれぞれに、中央液濡れ表面部および当該中央液濡れ表面部の周囲に撥液表面部を有する少なくとも1つの平面測定領域を備え、前記2つのアームは、揺動されて開いた状態において、少なくとも1つの前記平面測定領域の前記中央液濡れ表面部に試料が注入されることを許容し、かつ、前記2つのアームは、揺動されて閉じた状態において、前記2つのアームの各平面測定領域が前記平面測定領域間に試料を位置決めする間隔を有する測定位置へ変位して前記平面測定領域間に試料を柱状に保持しうる状態になり、前記2つの平面測定領域間の柱状の試料を、標準キュベット軸を横断する光学測定装置の光路に収めて、光学測定装置の標準キュベット軸における測定位置に前記2つのアームを位置決めする手段を備える。
【0018】
1実施態様によれば、本発明のキュベットは、互いに枢動可能に、好ましくは関節により、接続される2つのアームのそれぞれに少なくとも1つの測定領域を備える。そうすると、揺動されて離れた状態から、アームがキュベット軸に位置決めされている測定位置へそれらが一緒に揺動し、2つの測定領域が正対し互いに間隔を有する。位置決めする手段として、この実施態様は、キュベット軸に合う測定位置に一緒に揺動するアームの形状を有する。このキュベットは一緒に揺動するアームの形態でキュベット軸に適しているので、キュベットがキュベット軸に入れられた際、測定領域間に保持される試料が光路に配置される。結果として、このキュベットのアームが「アダプタ部」としてか、または両アームが一緒に「アダプタ」として以下において称されもする。
【0019】
他の実施態様によれば、本発明のキュベットは、2つの測定領域を有する少なくとも1つの挿入具と、光学測定装置のキュベット軸への挿入のためのアダプタと、アダプタに少なくとも1つの挿入具を着脱可能に保持する挿入具およびアダプタの手段とを備え、キュベット軸を横断する光学測定装置の光路の測定領域間に試料を位置決めするために、測定領域が互いから間隔をおいてある。
【0020】
この実施態様では、アダプタがキュベット軸に適した形状を有するので、その結果、挿入具がアダプタに入れられてアダプタがキュベット軸に配置されると、挿入具の測定領域間に保持された試料が光路に配置される。
【0021】
好ましい実施態様は、標準キュベット軸の前記測定位置に配置される前記2つのアームを位置決めする手段を特徴とする。本発明の趣旨における標準キュベットは矩形、特に正方形の横断面を有する。1つの実施形態によると、それは12.5×12.5mmの底部領域を有する。さらなる実施態様によると、キュベット軸の底より上に8.5mm〜20mmの距離に光路が走る。さらなる実施態様によると、キュベット軸の底より上に8.5mmまたは15mmの距離に光路が走る。キュベットの横断面、たとえば一緒に揺動されるアームの横断面または挿入具を受け入れるアダプタの横断面が、標準キュベット軸の横断面に適している。1つの実施態様によると、測定領域の中心がキュベット軸の底からの光路の上述された距離を有するように測定領域がキュベットに位置決めされている。
【0022】
1実施態様によると、前記キュベットは、キュベット軸の異なる位置の前記測定位置に配置される前記2つのアームを位置決めする手段を有する。さらなる実施態様によると、キュベット軸の異なる高さ位置および/または異なる水平位置の前記測定位置に配置される前記2つのアームを位置決めする手段がある。この手段はたとえば外側に引き出されたかねじ込まれたキュベットの脚でもよいし、またはキュベット軸の異なる回転位置のキュベットの配置と関連する測定領域の非対称の配置により実現してもよい。たとえば、それらは測定装置の光路の高さへの適応、または同じ測定装置で1つのキュベットの測定領域で異なる試料の測定に役立つ。
【0023】
本発明の趣旨において、キュベットは光学検査用の試料を位置決めする器具である。これより、本発明のキュベットは、底壁と側壁とで囲まれた液体用の収容部を有する管のような従来の態様で実現する必要はないが、しかしながらそのような実現は全く除外されていない。
【0024】
本発明のキュベットにおいて、少量の液体試料は2つの測定領域の間に配置される。2つの測定領域間に柱が液体の表面張力により形成され、それを介して光学測定が実施される。アダプタは好ましくはキュベット軸のような垂直配置に測定領域を位置決めするのに役立ち、光路のさらなる変更無しに従来の光度計または分光計で測定することができる。この目的のために、アダプタが標準キュベット軸の寸法に合うことが好ましく、その結果、標準キュベットのように挿入することができる。しかしながら、アダプタは標準キュベット軸よりも他の寸法を有するキュベット軸に適合してもよい。
【0025】
挿入具および/またはアダプタは、一回の使用として消費するか使い捨てる部材として、または複数の使用としてもよい。挿入具および/またはアダプタは、1つのまたは複数のプラスチックおよび/または単一のまたは異なる材料で作られてもよい。挿入具およびアダプタは、もう1つの方法として、固定的に接続されるか、あるいは、1つの単一デバイスとしてそれぞれ構成されてもよい。
【0026】
挿入具および/またはアダプタは、たとえば金属(たとえばアルミニウムまたはステンレス鋼のような)、および/または単1つまたは複数のプラスチックまたは硬いプラスチックまたは柔らかいプラスチック、(たとえばポリスチレン、PVC、ポリプロピレン、ポリチレン)でできている。測定領域または測定領域を有する挿入具はたとえば透明なプラスチック(たとえばTopasまたはポリスチレン)、石英ガラスまたは他の光学的透明ガラス(たとえばBK7)でできている。核酸を測定するために、石英ガラスの測定領域又は挿入具それぞれとアルミニウムのアダプタとの組み合わせが特に適している。
【0027】
あるいは、測定領域を、たとえば対応する表面成形によりいくつかの試料が測定領域に配置されるようにしてもよい。試料は異なるものでもよいし、または同一のサンプルとして測定領域に加えられてもよい。
【0028】
可能な実施態様によれば、測定方向に合わせられた2つの測定領域間に配置された試料を用いて、2つの測定領域が挿入部、特にピンセットの2つのアーム、または、折り畳み器具として実現されるアダプタの2つのアダプタ部に配置される。これにおいて、2つの測定領域が2つのアームまたはアダプタ部により1つに接続され、1つになることでそれらの回転上でお互いに接続される。アームまたはアダプタ部が離れて揺動すると、測定領域は一方が他方に対して、液体試料をたとえば滴の形で加えるために十分に大きな空間が提供されるようにある。試料が1つのみまたは両方の測定領域に加えられる。2つのアームまたはアダプタ部が一緒に揺動することで、媒体が両方の測定領域を濡らし液柱がその間に形成される。あるいは、液体を2つの測定領域間の隙間に直接加えてもよく、その結果、測定領域の互いに向かって関係する動きを省略することができる。この目的のために、各々に関して移動可能であり互いから適した間隔に配置される測定領域間に液体を入れることができる。さらに、この目的のために、液体が互いから静止し固定された間隔を有する2つの測定領域間に置かれる。
【0029】
1マイクロリットル未満から数マイクロリットルまでの体積での測定が2つの測定領域間の異なる大きさの間隔により1つのキュベットで実現される。好ましい実施態様によれば、0,2から5マイクロリットルの範囲の量を有する試料がそれらの間に保持されるように2つの測定領域間の間隔が必要な大きさにされる。さらに好ましくは、それらの間に保持される試料の体積が約1〜3マイクロリットルに達するような大きさに測定領域間の間隔がされる。これより、キュベットは特定の体積にされて、測定領域が互いから特定の間隔で光路のみに保持される。
【0030】
2つの測定領域のたとえば挿入部のまたは折り畳み可能な器具の一方の液体試料を位置決めすることは、ピペットを用いて実施できる。これにおいて、案内装置の有無にかかわらず測定領域にピペットを配置することができる。試料の必要な量の吐出の後、ピンセットのアームまたは折り畳み可能な器具が一緒に揺動される。
【0031】
試料を加えた後、挿入具がアダプタの中に配置されキュベット軸の垂直配置で位置決めされる。
【0032】
光学測定装置のキュベット軸に挿入可能なアダプタ用の本発明の挿入具は2つの測定領域とアダプタに保持する手段を備え、キュベット軸を横断する光学測定装置の光路の測定領域間に試料を位置決めするために、測定領域は互いから間隔をおかれている。
【0033】
着脱可能に挿入具を保持する手段は特に挿入具の輪郭または外側の形状であり、アダプタの輪郭又は形状に適合し、その結果、挿入具をアダプタに連結することができる。
【0034】
本発明の挿入具は上記に説明された本発明のキュベットの挿入具の1つ又は複数の特徴を都合よく備えてもよく、少なくとも1つの挿入具とアダプタを備える。
【0035】
2つの測定領域を有する少なくとも1つの挿入部用の本発明のアダプタは光学測定装置のキュベット軸に入れることができ、少なくとも1つの挿入具を着脱可能に保持する手段を有し、キュベット軸を横断する光学測定装置の光路に測定領域間の試料を位置決めするために、測定領域が互いから間隔をおいてある。
【0036】
本発明のアダプタは上記に説明された本発明のキュベットのアダプタの1つまたは複数の特徴を都合よく備えてもよく、少なくとも1つの挿入具とアダプタを備える。
【0037】
着脱可能にアダプタを保持する手段は特にアダプタの輪郭または形状であり、挿入具の輪郭または形状に適合し、その結果、アダプタを挿入具に連結することができる。
【0038】
関節により接続されている2つのアームの折り畳み可能な器具またはアダプタ部は、2つのアダプタ部が一緒に揺動されると一般に市販されているキュベットの形状を有する。測定領域は特に入れ替え可能に取り付けられた石英ガラスまたはプラスチックの挿入部にある。さらに、それらをアームまたはアダプタ部に1つの部品としておよび/または着脱可能ではない形で接続してもよい。たとえば、測定領域を有するアームは1個のプラスチックとして作られる。ここで、アームが互いに好ましくは1個の部品として、たとえばフィルムヒンジを介して互いに接続される。石英ガラスの挿入部またはプラスチックの入れ替え可能な挿入部は特に多重使用のためのキュベットにあってもよい。多重使用のための折り畳み可能なキュベットは特に金属のアームまたはアダプタ部を特徴としてもよい。光学的に透明でない(たとえば不透明のプラスチックの)金属または他の材料のアームまたはアダプタ部は測定体積を介して光の通路を制限する絞りとして実現されてもよい。
【0039】
折り畳み可能なキュベットは多重利用のためにまたは1回の使用のための使い捨て部材としてプラスチックまたは他の材料で作られてもよい。2つのアダプタ部がフィルムヒンジを介して互いに関節で接続されているか、または、各々はジョイントに相互に接続している関節部を有してもよい。アダプタ部は、過剰な光から測定体積を遮蔽する絞りとして役立つことができる。この目的のために、アダプタ部は完全に、または、部分的に着色したプラスチックから成るか、または、光を通さない被膜をつけてもよい。たとえば、折り畳み可能なキュベットは、UVを通さないプラスチックのアダプタ部とUVを透過するプラスチックの挿入具を有する。
【0040】
1実施形態によれば、2つのアダプタ部を測定位置に着脱可能に固定する手段がある。これらは、特に金属のアダプタ部に、組み込まれた磁石でもよい。引っ掛け縁と協力する弾性引っ掛けフックが特にプラスチックのアダプタ部に存在してもよい。引っ掛けフックと引っ掛け縁がプラスチックのアダプタ部で1つに形成されてもよい。
【0041】
上述された本発明の全ての変形において、光学測定装置の光路は、測定領域を通って横方向に走り、この目的のために測定領域または測定領域を有する挿入具が透過性または透明または光学的に透けて見えるように実現されている。他の実施形態によると、光学測定装置の光路は測定領域間の間隔領域の開口端を通って測定領域と平行して走る。この場合、測定領域は光を通さなくしてもよい。この実施形態では光路が測定領域を横切って走らない場合であっても、それらは測定領域を意味する。その理由は、それらは測定用の滴を光路に配置するからである。
【0042】
原則として、測定領域はカーブするものまたは他の形状を有する。好ましい実施態様によると、測定領域は平面である。測定領域が挿入部(たとえば小板の)または壁の側面に配置される際、小板または壁の両側が好ましくは平面である。
【0043】
原則として、平面測定領域は、互いにいかなる任意の配置も有してもよい。たとえば、それらは互いにある角度で位置合わせされてもよい。好ましい実施態様によると、測定領域は互いに平行な面で配置されている。平面測定領域のこの面平行な配置は特に光線の屈折を乱すことなく測定領域を介して光路の通過のために役立つ。
【0044】
原則として、測定領域は互いに関して、たとえば測定領域が3本の全ての空間軸の各々に対して角度を占めるような異なる配置でもよい。好ましい実施態様によれば、測定領域が互いに覆うように配置される。好ましくは、測定領域は互いに覆うために配置上平面平行小板上にある。
【0045】
1実施態様によると、互いからの測定領域の間隔は測定位置において5mm以下である。前述の間隔で検査される多くの液体試料が毛細管力により測定領域間に保持される。間隔は好ましくは0,1〜2mmである。約1mmの間隔が特に好ましい。
【0046】
少量の液体を光学検査する本発明の方法によると、液体の2滴が2つの好ましくは平面測定領域に加えられ、前記2つの測定領域が互いに近くに引っ張られて前記滴が互いに接触させられ、前記滴は1つの単一の滴に合体し、この滴が光学測定を受ける。
【0047】
両方の測定領域に測定体積を減らして加えて、次の位置決めまたは領域の中で寄り集まることで、体積の減少が達成される。すなわち、半分の体積を有する2つの滴の足された高さは、全ての体積を有する単一の1滴の高さよりも大きい。これより、両方の測定領域を濡らすことがより少ない体積でも達成される。
【0048】
少量の液体を光学検査する本発明の方法におけるさらなる変形によると、互いに間隔をおいて配置される2つの測定領域が同時に液体試料で濡らされ、滴が表面張力により測定領域間にまたがり、この滴が光学測定を受ける。
【0049】
試料が加えられた際に両方の測定領域を同時に濡らすことで試料の総量を配置するこの方法は、試料の必要な総量の減少にもなる。試料を配置するのにピペットが使われてもよい。ピペットで入れる前後にピペットポイントを案内することがこの効果に好都合である。
【0050】
本発明の全ての変形において、液体の採取および/または配置する際ピペットポイントを案内することで安全かつ操作しやすい滴の位置決めが容易になる。
【0051】
本発明のキュベットは好ましくは標準キュベットとして標準キュベット軸に適合するような大きさにされている。しかし、それは他の従来または将来の光学測定装置のキュベット軸に適合するように作られてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】自由端と広げられたアームでの平面測定領域を有するピンセットを示す側面から斜めに見た斜視図である。
図2】アームが共に揺動した同じピンセットを示す同じ斜視図である。
図3】ピンセット用の収容部を有するアダプタを示す上側および側面から斜めに見た斜視図である。
図4】ピンセットが挿入された同じアダプタを示すX線斜視図である。
図5】下端上に平面測定領域を有するピペットポイントを示す下側および側面から斜めに見た斜視図である。
図6】収容部を有しピペットポイントがその中に挿入されたアダプタを示す上側および側面から斜めに見た斜視図である。
図7】アダプタに挿入されたピペットポイントを示す上面図である。
図8】アダプタに挿入されたピペットポイント示す側面図である。
図9】平面測定領域を有するスライドを示す上部および側面からの斜めに見た斜視図である。
図10】2つのスライドを収容する開状態のアダプタを示す上部および側面からの斜めに見た斜視図である。
図11】折り畳まれていない状態の2つのスライドを備えるアダプタを示す下側および側面からの斜めに見た斜視図である。
図12】折り畳まれた状態のスライドを備えるアダプタを示す2つの側面上の斜視図である。
図13】アダプタ部が揺動されて離れており、平面測定領域を有する挿入部を備えているアダプタを示す下側および一方から斜めに見た斜視図である。
図13.1】揺動されて離れたアームを有するピペットポイントを挿入するための凹部を有するアダプタの変形を示す斜視図である。
図14】アダプタ部が揺動されて一緒である同じアダプタを示す同じ斜視図。
図14.1】アームが揺動されて一緒である同じアダプタを示す斜視図である。
図14.2】アームが揺動されて一緒である同じアダプタを示す側面図である。
図15】液濡れおよび撥液領域を備える平面測定領域を有する挿入部を示す平面測定領域に対するおよび側面に対する斜めに見た図である。
図16】同じ挿入部を示す対向する平面外側に対する斜視図である。
図17】凹部を有する平面測定領域を示す長手方向の断面図である。
図18】いくつかのオーバフロー室を有する平面測定領域を示す上面図である。
図19】1つのオーバフロー室を有する平面測定領域を示す上面図である。
図20】液濡れ中央領域と撥液縁面を有する平面測定領域を示す長手方向断面図である。
図21】測定領域を一緒に引き寄せる前にそこにつけられた1滴を有する平面測定領域を示す長手方向断面図である。
図22】一緒に引き寄せた後の同じ測定領域を示す長手方向断面図である。
図23】測定領域を一緒に引き寄せる前にそこに付けられた2滴を有する2つの平面測定領域を示す長手方向断面図である。
図24】一緒に引き寄せた後の同じ測定領域を示す長手方向断面図である。
図25】測定位置の2つの測定領域の中で磁気固定を示す長手方向断面図である。
図26】2つの側面に向けて開口されている細管経路を有するキュベットを示す側面図である。
図27】同じキュベットを示す他の側面図である。
図28】同じキュベットを示す2つの側面からの斜めに見た斜視図である。
図29】アームが揺動されて離れており、複数の測定領域を有する挿入具を示す斜視図である。
図30】アダプタに入れられた同じ挿入具を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0053】
以下において、「上側」および「下側」とは、光度計または分光計のキュベット軸に配置される際に器具の対応する要素の方向を指す。
【0054】
図1〜4に示されるキュベットは少なくとも2つの要素から構成される。
【0055】
器具1は、内側の平面測定領域4,5と器具1を従来の光度計または分光計等に配置するためのアダプタ6とを有する2つの小板2,3から構成される。
【0056】
たとえば、器具1の小板2,3はピンセット9の自由アーム7,8に配置されている。それらの下部領域において、アーム7,8は小板2,3に向かって斜めに切られている。アーム7,8は好ましくは符号10における上端で互いに固定して接続されている。アーム7,8は一緒に弾性的に揺動することができる。アーム7,8の共の揺動は、好ましくは測定領域近くで、アームに横方向に走る2つのリブの形でアーム7,8の内側に配置されるスペーサ部11,12により制限される。
【0057】
アダプタ6自体は標準キュベットの直平行6面体形の輪郭を有する。その上方領域において全ての周囲が閉じられ、底面には脚14〜17を有する。
【0058】
アダプタ6はその内側に空腔18を有し、ピンセット9のための2つの平行なガイドレール19,20,21,22が2つの対向する側壁のそれぞれの内側に配置されている。図2のようにアームが共に揺動されてピンセット9をガイドレール19〜22により形成された案内機構に挿入することができる。
【0059】
下側では、ガイドレール19〜22は内側に傾斜した制限壁23,24により制限され、その傾斜はピンセット9の腕7,8のべベルの傾斜と対応する。制限壁23,24は内側で、側壁から突出し、ガイドレール19〜22を支持する。
【0060】
箱形下部部材25が制限壁23,24の下部縁に挿入される。この部材は対向する前表面に通過開口部26,27を有する。
【0061】
このように、アダプタ6の構成はドイツ国特許DE19826470C1に記載のキュベットに本質的に一致しており、本願明細書に引用したものとする。公知の構成との違いは側壁の内側にガイドレール19〜22が設けられていることと、箱形下部部材25が通過開口部26,27を有することである。
【0062】
ピンセット9は使い捨て部材としてもよい。アダプタ6も使い捨て部材としてもよいし、再使用可能としてもよい。ピンセット9およびアダプタ6は好ましくはプラスチック製である。
【0063】
分析される少量の液体が器具1の光学的に透明な測定領域4,5の間に配置される。アダプタ6は続いて、光路を更に変化することなく従来の光度計または分光計それぞれにおいて測定できるようにキュベット軸の垂直方向の配置で平面測定領域4,5を有する器具1の位置合わせに用いる。
【0064】
ピンセット9は導入補助を特徴とし、測定領域4,5の単純な「充填」ができる。開放状態では、たとえば滴の形で試料を平面測定領域4,5の1つに加えるために十分大きな空間が提供されるように、ピンセットのアーム7,8はもう一方に向けてある。2つのアーム7,8を一緒に押すことで、アーム7,8の端部上の平面測定領域4,5が互いに向けて移動し、滴が両方の測定領域4,5を濡らす。これにおいて、測定方向に対して媒体の拡大の方向が好ましいようにおよび過剰投与された場合1方向、たとえば上部の方へのみ流出できるように平面測定領域4,5が形成および/または被膜される。平面測定領域4,5の近くに好ましくは位置されている2つのスペーサ部11,12により、測定領域4,5間に決められた光学層厚が発生するように平面測定領域7,8が位置決めされる。1マイクロリットルから数マイクロリットルまでの体積での測定は、異なる層厚を有する異なるピンセット9を用いて1つのアダプタ6で実現される。
【0065】
さらに、ピンセット9はユーザがユーザの手から閉じた状態でピンセットを離すことができる固定機能を有し、その状態ではスペーサ部11,12が互いに近接して位置する。
【0066】
また、ピンセットはさらにアライメント装置を有してもよく、測定領域4,5を平行に位置調整する。
【0067】
アーム7,8のべベルがアダプタの傾斜のある制限壁23,24に当接するまで、ピンセット9は閉じた状態で、アダプタ6のガイドレール19〜22に挿入される。この位置では、小板2,3はアダプタ6に縦に配置され、外サイドを有する通過開口部26,27の方向に向けられる。ピンセット9をガイドレール19〜22により閉じた状態のまま維持することができる。
【0068】
アダプタ6が光度計または分光計のキュベット軸に配置されると、通過開口部26,27が測定光学の光路に配置され、その結果、同じことが測定領域4,5の間の試料の光学測定に利用される。
【0069】
アダプタ6は、誤った取扱い、たとえば衝撃によるサンプル試料のわずかな漏れを防止するようにすることができる。さらに、それが絞りの特徴を有することができ、分光計の種類によらない広汎な利用が可能である。アダプタ6はキュベットのように使い捨て部材として実現できるが、取り替えは誤操作の場合にのみ必要である。
【0070】
図5〜8のキュベットは本発明の主題ではなく、請求する発明を例示するためだけに記載されている。
【0071】
図5〜8によるキュベットは少なくとも2つの要素から構成され、すなわち測定ポイント28とアダプタ29とからである。測定ポイント28は上端開口部30を有する上端を備えており、たとえば、売買されている現行のピペットの固定首にクランプすることができる。さらに、それは底部開口部31を有する底端部を備える。この底部開口部31は器具1により制限され、2つの透明な平面を有する小板2,3と好ましくはその内側に面平行な測定領域4,5を備える。小板2,3の間の間隔領域は横方向に閉じて、その結果符号31における底面だけに間隔領域が開放されている。
【0072】
上端開口部30と下部開口部31との間の測定ポイント28に連続した経路が形成されている。外側に測定ポイント28は上部から底面へ先細りになる形を有する。
【0073】
アダプタ29もまた箱形であり、標準キュベット軸に合う。上方領域32において、それは周囲上に閉じられ、下側には4つの脚33〜36を有する。アダプタ29は、内部に空腔37を有し、その中に収容部38が配置されている。収容部38は測定端28の外側輪郭と適合する。内部で、放射状に走るリブ39,40,41,42によりアダプタ29の壁に収容部38が支持される。
【0074】
測定される媒体が小板2,3の間に吸引されるために、測定ポイント28は、たとえば従来のピペットポイントのような通常の市販されているピペットの固定首に付けることができる。この際、媒体が平面測定領域4,5を濡らす。1マイクロリットル未満から数マイクロリットルまでの体積または異なる層厚を有する測定に対する異なる大きさの測定受け器がそれぞれ、測定領域4,5間の異なる間隔を有する異なる測定ポイント28により1つのキュベットで実現できる。特に非常に少量の測定の実施例において、測定される試料がすでに毛細管力によりプレート2,3間に吸い込まれる。たとえば市販のピペットを用いて試料を取り出すことはもはや必要ない。
【0075】
充填された測定ポイント28はピペットを用いてアダプタ29の中に入れられる。小板2,3を有する挿入された測定ポイントが脚33〜36の間の自由空間に配置されるように、収容部38の形状は測定ポイント28の形状に適合する。キュベット29は入れられている測定ポイント28によりキュベット軸に入れることができる。その結果、光学測定装置の光路が一対の脚33,34と35,36との間の対向する自由空間の間と2つの小板2,3とその中に位置する試料とを介して横方向に走る。試料を取り上げるのは親水性表面によるのが好ましい。
【0076】
アダプタ29は誤操作‐たとえばあまりにも強い衝撃時での測定される液体の漏れを防止するように実現することができる。さらにまた、それは、光度計の測定方向に関して平面測定領域4,5の正確なアライメントの案内機構として役立つことができる。さらにそれは絞りの性質を有し、それにより分光計のタイプによらない汎用な利用が可能である。
【0077】
測定ポイント28とアダプタ29はそれぞれ消耗品として実現することができる。測定ポイント28は各測定の後に交換することができる。アダプタ29の交換は誤った処理の場合に制限することができる。
【0078】
以下の2つの実施例は2つの折り畳みアダプタ部から構成され、好ましくは関節を介して互いに補足的に接続している。折り畳んだ状態では、アダプタ部はたとえば標準キュベットの寸法で1個のアダプタを形成する。関節は器具の短い側面または長い側面上に取り付けられる。別々に揺動されて、測定される試料は1つのみか両方の測定領域に加えられる。
【0079】
図9から12によるキュベットは、2つのプレート形の試料キャリア(「スライド」)43,44とアダプタ45から構成される。試料キャリア43,44は同一である。試料キャリアは帯形中心部46の上端に拡大したグリップ経路絞り47を有する。下側で、帯形中心部46が符号48で円錐形にテーパーがつけられる。下端で、スライド43,44のそれぞれが、好ましくは片側に平面測定領域4,5それぞれ有する小板2,3を備える。
【0080】
アダプタ45は2つのアダプタ部49,50から構成され、フィルム・ヒンジ51を介して互いに関節で接続されている。折り畳んだ状態では、図12によるとアダプタ部49,50はアダプタ45を形成し、その形状は図3および4によるアダプタ6のそれと本質的に一致する。しかしながら、アダプタ6との違いは、両方のアダプタ部49,50のそれぞれの4つのガイドレール52〜55と56〜59から構成される完全な案内機構をアダプタ45は有する。
【0081】
アダプタ45とスライド43,44は好ましくはプラスチック製である。
【0082】
図11によると、2つのスライド43,44は案内機構52〜55と56〜59に、グリップ経路絞り47が2つのアダプタ部49,50の上縁の台に達するまで挿入される。この位置では、アダプタ部49の脚60,61とアダプタ部50の脚62,63との間の凹部に小板2,3が配置される。さらに、案内機構52〜55と56〜59を有するスライド43,44の掛け止め具が設けられている。
【0083】
そして、測定される液体の一滴が平面測定領域4に加えられる。その後、2つのアダプタ部49,50が一緒に揺動し、液体が測定領域5と接触する。
【0084】
折り畳んだアダプタ部49,50は、アダプタ部50の引っ掛け凹部65と、アダプタ部49の引っ掛け突起66を有する留めフック64によって互いに固定される。ここで、引っ掛け凹部65を有する留めフック64は引っ掛け突起66に押される。留めフックを反対方向に動かすことで固定が解除される。
【0085】
図12によると、閉じたアダプタ45は標準キュベット軸の中に入れられ、光学測定装置の光路が脚60,61と62,63との間の凹部を通って2つの小板2,3を横断する。
【0086】
図9から12によるキュベット内に、アームまたはアダプタ部49,50それぞれが長い側面に沿って互いに関節でつながれている。図13および14によるキュベット内に、アームまたはアダプタ部67,68それぞれが横断軸に沿って関節ジョイント69を備える。
【0087】
このために、アダプタ部67はプレート形基部70を有し、外側の片側の上部領域に2つのブリッジ71,72を有する。回転ジョイント69の軸受目73,74がブリッジ71,72に配置されている。
【0088】
原則として、他端に軸受ブロック77を支持する接続アーム76の一端に接続するプレート形キャリア部75からアダプタ部68が構成される。軸受ブロック77は脚71,72の間に配置され、軸またはシャフト78が軸受ブロック77の中央経路孔を通って案内され、両端で軸受目73,74に保持される。
【0089】
基部70とキャリア部75は、アダプタ部67,68の折り畳まれた状態でお互いに正確な配置である通過開口部79,80を備える。内側に平面測定領域83,84を有するプレート形挿入部81,82が通過開口部79,80の内側に置かれる。
【0090】
好ましくは、基部70とキャリア部75とはそれぞれ磁石85〜88と89〜92とを有し、それぞれが内側に挿入され、折り畳まれた状態で互いに接近して2つ1組で置かれる。さらに、中心ピン93が基部70から突設し、キャリア部75の中心収容部94と結合する。
【0091】
キュベットの製品において対となる磁石を介して測定領域83,84間の間隔を調節することは有益である。このことは、たとえば、粘着剤層中に磁石85〜92を配置することで達成してもよい。キュベットが閉状態の際に、これらは硬化することができ、磁石85〜92の正確な配置が測定領域83,84間に挿入される位置決めピースにより確実になされる。選択的に、各組のときに磁石85〜92の粘着剤層が閉まる前にすでに硬化させることができる。残りの自由度の無いシステムを設計するために、過度に限定された方法ではなく、3組の磁石を使うことが有益である。加えて、同じ理由から、測定領域83,94に垂直な軸に対して、キュベットの回転ジョイント69を浮動的に、すなわちクリアランスを有して、設計することは有益である。
【0092】
アダプタの開状態で1つまたは両方の平面境界面81,82に試料が加えられる。アダプタ部67,68を折り畳んだ後、アダプタは標準キュベット軸の中に挿入できる。光学測定装置の光路が通過開口部79,80とそれらの後方に配置された透明な小板81,82とそれらの間に位置する試料を通って通過する。
【0093】
挿入部81,82はたとえばUV透過性石英ガラスまたはUV透過性プラスチックでできている。場合によっては、それらは特別な表層構造を備えている。
【0094】
通過開口部80,81の境界は絞りを形成し、光度計または分光計の測定光が試料のみを通って照射する効果がある。アダプタ部67,68は好ましくはプラスチック製である。
【0095】
アダプタ部67,68は特に再利用を予定されている場合、他の材料、たとえば金属、でできていてもよい。さらなる変形では、アダプタ部67,68が挿入部81,82のような同じプラスチックで構成されてもよい。そして場合によっては、それらが1つの単一の注入成形物として不可分に作製してもよい。
【0096】
特に、キュベットは折り畳んだ後、検査される測定領域83,84間の部位を介して隙間が残るように作ることもできる。これはキュベットに閉状態で充填するために使われる。充填を容易にするために、測定領域に向かう方向の凹部で隙間が拡張される。
【0097】
閉状態でキュベットを充填できる他の変形は、図13.1、14.1と14.2で示される。閉状態でキュベットを充填すると、両測定領域83,84は同時に濡らされる。これは測定領域83,84間で液柱を発生させるためにより少ない量が必要とされる効果がある。この他に、こうすることにより取扱い中の試料の蒸発が防止される。
【0098】
図13.1,14.1および14.2において、図13および14の実施例の要素と対応するそれらの要素が同じ参照符号により示されるが、上付き記号ダッシュ(´)で示される。
【0099】
ピペットを用いて閉状態で充填するために、図13.1,14.1,および14.2の実施例は外側126から測定領域83´までアーム67´の自由端に延在するアーム67の凹部125を備える。溝のような凹部125はピペットポイント127の下端がその中へ収まり、そこで横に案内されるように成形されて必要な大きさにされている。さらに、挿入部81´が挿入部82´よりも回転ジョイント69´にいくらか近くに配置され、その結果、試料を測定領域84´上および測定領域83´,84´間の割れ目内でピペットポイント127により直接測定することができる。
【0100】
この実施例では、挿入部81,82´は帯形に作られ、着脱可能にまたは固定的にアーム67´,68´に接続される。たとえば、必要以上に大きい軸受ブロック77´を有する通過開口部に軸またはシャフト78´のいずれかを配置して軸受目73´,74´に押圧すること、または通過孔に押圧して必要以上に大きいベアリング目73´,74´に配置することにより、回転ジョイント69´は浮動ヒンジとして作られる。さらにこの実施例は測定位置でアーム67´,68´を固定するために3組の磁石85´〜87´および89´〜91´を備える。
【0101】
図15および16によると、中央液濡れ表面部95を備えるように光学的に透明な測定領域83,84が実現され、その周囲に撥液表面部96がある。領域95,96の液濡れおよび撥液の性質は被膜により発生させることができる。測定領域83,84を洗浄中に2つの表面部95,96間に妨げる機械的な縁がない。測定領域83,84が表面部95から始まって表面部96に向かって清掃するので、その結果、残されたコンタミネーションが中央表面部95に残留しない。
【0102】
光透過性表面部97は液濡れ表面部95に対応し、挿入部83,84の外側の光不透過性表面部98が撥液表面部に対応する。
【0103】
表面部95,96は測定領域83,84の液体試料の拡大を制限する。撥液、疎水性それぞれの表面部に、液体の滴が大きな接触角度位置を有する。これより、それが測定領域83,84上にはるかに突出する。しかしながら、液濡れ、親水性それぞれの表面部95では、滴が保持されるか固定される。これより、平坦ではなくほとんど半球状の液体の滴が発生し、その結果、アダプタ部67,68を折り畳み時に測定領域83または84に加えられた滴が安全に他の測定領域84,83を濡らす、または両方の測定領域83,84に加えられた異なる滴は安全に各々と一体となる。結果として、規定された液体の柱が発生し、これにより規定された測定経路または層厚がそれぞれ発生する。
【0104】
残りの実施例の小板2,3は測定領域4,5および外側に対応して実現することができる。
【0105】
図17〜20による実施例では、異なる形状の深み部99,100,101,102が測定領域83,84に配置されている。深み部99〜102は試料を収容して測定領域83,84でのその拡大を制限する。図18および19によると、試料の過剰量は放射経路103を介して貯蔵部104へ、またはオーバーフロー縁105を介してオーバーフロー室106へ逃げることができる。図20の実施例において、深み部102は外側に向かって円錐形に拡大している。さらに、拡大を制限する境界面107は撥液で、ベース面108は液濡れにすることもでき、この結果、滴は測定領域83,84から可能な限り遠くへ突出する。
【0106】
滴の拡大を制限するために、小さな表面領域を有する平面台を測定領域83,84に配置してもよい。平面台は表面張力により滴の拡大を防止する。これは滴の高さを増大させ、必要な試料の量の減少が達成される。
【0107】
台を有するかまたは図17〜20による測定領域の形成は全ての実施例において実現可能である。
【0108】
図21および22によると、2つの測定領域4,5間の層の厚みがスペーサリング109によって決められる。絞り110が小板3外側上の被膜としてつけられる。
【0109】
この例では、滴が測定領域5にのみ加えられ、スペーサリング9との近い接触に応じて測定領域4を濡らす。
【0110】
図23および24による実施例では、スペーサリング111,112が測定領域4,5の両方に割り当てられ、器具が閉じた際には互いに接触する。この例では、層厚が両方のスペーサリング111,112によって決められる。測定領域4,5の両方へ滴の塗布がさらに示されており、器具1が閉じられると合体する。
【0111】
図25の実施例は図21および22によるものと、規定された層厚が好ましくは磁石113,114,115,116からの磁力により確保される点で異なり、器具1が閉じられると互いから短い間隔でそれら磁石の異なる極が配置される。磁石113〜116は挿入部2,3を収容するキュベットの器具構成要素(たとえばアダプタ部67,68)の中に組み込まれる。
【0112】
測定領域4,5の平面平行配置を確保するために、器具構成要素67,68間で形成されたヒンジ69を浮動的に作ることができるので、その結果システムは幾何学的に過剰に決定されない。閉状態では、2つのアダプタ部67,68を有する折り畳めるキュベットにおいて測定される試料が決定的に、安全にかつ確実に位置決めされる。
【0113】
本発明のさらなる実施例は使い捨て部材のマガジンを示すが詳細には説明しない。好ましくはカートリッジの形の、扱い容易なマガジンから、使い捨ての挿入部2,3が再利用可能な折り畳みキュベットのこの目的のために設けられている開口部へ容易に挿入される。使用後、使い捨ての挿入物2,3は手または器具またはカートリッジのラグにより折り畳みアダプタの外へ押し出されて、廃棄される。新しい挿入物2,3がそれから再び挿入される。
【0114】
使い捨て部材は使い捨て部材として実現されるアダプタと併用することもできる。さらなる可能性は1つの器具から前部および後部と使い捨て部材を組み合わせてもよいし、場合によっては2成分射出成形物と呼ばれるものとしてもよい。
【0115】
図26〜28のキュベットは本出願の主題ではない。請求された発明の説明のためだけに記載されている。
【0116】
図26〜28によるキュベットはドイツ国19826470C1の実施例によるキュベットに大いに対応しており、それは引用したものとする。しかしながら、公知のキュベットとの相違は、4つの脚117,118,119,120間に配置された、箱形下部部材121がキュベットの空腔に向かって内側に開口しているのではなく代わりに閉じられている。さらに、両側に開口している経路122がこの下部部材121を通って走り、両外側に向かって漏斗形の拡張部123,124を有する。
【0117】
キュベットは市販されているキュベットの形状を有しており、その結果、従来の市販の光度計または分光計それぞれに入れることができる。
【0118】
両側に開口している経路122を横切って光学測定を実施することができる。これより、測定中にキュベットのプラスチック壁を介して光が案内されず、したがって測定が影響されない。空の各キュベットに対する値を測定する必要がない。
【0119】
経路122はキュベットの外側に向けて円錐形にテーパーがつく。その結果、過剰投与は光学的層厚のわずかな増加のみを引き起こす。副作用として、キュベットはこれによる充填補助を得る。ピペットポイントが拡張部123,124に付けられ、経路122の円錐および円筒領域間に液体がその境界から達するまで、経路122がこのように充填される。ここで、液体は完全に経路122を充填しその中で付着力または毛管作用それぞれにより保持される。
【0120】
一方で絞り効果を達成するために、また他方で誤操作での液体の漏れを回避するために円錐形拡張部123をざらざらに作ることができる。これに加えて、谷が経路122の下に設けられ、漏れ出す液体を受けることができる。経路122がキュベットの全体幅よりも著しく短いので、液体がこの谷へのみ落ちることができる。
【0121】
図29および30の実施例は、図1〜4の実施例の構成要素に対応する構成要素が同一参照番号により与えられるが、さらに上付き記号ダッシュ(´)により印されている。
【0122】
挿入部1´もピンセットの類で実現されているが、しかしながら、アーム7´,8´がそれらの上端でフィルムヒンジ128により互いに接続されている。
【0123】
各帯形アーム7´,8´は一端に肩部129,130または平坦を有しており、その中に測定領域4´,5´が配置されている。これら測定領域4´,5´のそれぞれが液体試料を受ける円形の領域部131,132のグループ(例では6つ)を有する。領域部131,132の中で1組が互いに正対し、その結果アーム7´,8´が一緒に揺動した際それが重なる。
【0124】
領域部131,132が少量の深みしかない深さに配置される点で残りの測定領域4´,5´から区切られる。
【0125】
他の実施例によると、領域部131,132が深み部に配置され、測定領域4´,5´の領域部とそれらを囲む更なる領域部133,134は疎水性被膜を有する。他の実施例によると、領域部領域部131,132は深み部に配置されずに、領域部131,132は親水性被膜を有し、その結果、試料がそこに保持される。他の実施例によると、領域部が深み部に配置されずに、測定領域4´,5´のそれらを囲み試料を受けないさらなる領域部133,134が疎水性被膜を有する。他の実施例によると、領域部が深み部に配置されずに領域部131,132が親水性被膜を有し、それらを囲むさらなる領域部133,134が疎水性被膜を有する。
【0126】
アーム7´,8´が一緒に揺動すると、測定領域4´,5´の領域部131,132に置かれた試料が同じものの間で測定される。
【0127】
さらに、アーム7´,8´それぞれが外側にそれらの縦軸に交差するように延在する一群の平行溝135,136を有する。溝135,136はアーム7´,8´の自由端の近くに配置されている。実施例では、異なるアーム7´,8´上の溝135,136がアーム7´,8´の自由端から等しい距離で配置されている。他の実施例では、図示されていないが、異なるアーム7´,8´上の溝135,136は異なる高さで配置されている。さらに別の実施例では、図示されていないが、アーム7´,8´の1つだけが溝135または136を有する。
【0128】
挿入部1´は1個のプラスチックで作られる。フィルムヒンジ128の弾性によりそれは図29の構成を自動的に引き受ける。
【0129】
アダプタ6´が標準キュベットの立方形の輪郭を有する。それは、本質的に立方形である。それは、アーム7´、8´が一緒に揺動する際に上部から挿入部1´が入れられる、矩形の横断面を有する収容部137を備える。アダプタ6´の弾性作用突起148が収容部137に係合し、挿入部1´の溝135または136の1つに係合する。これより、挿入部1´は高い位置で収容部137に引っ掛けられる。
【0130】
弾力引っ掛け突起138が小さな車輪として実現され、弾力舌片139の終端に回転可能に取り付けられている。弾力舌片139はアダプタ6の側壁141の縦溝穴140に配置され、ネジ142により下端で固定される。結果として、弾力舌片139は縦溝穴140の中で偏ることができる。小さな車輪として実現された引っ掛け突起138がアーム7´、8´の外側を越えて回転する際に、弾力舌片139が偏る。最終的に、引っ掛け突起138が溝135,136の1つに落ちて、これより、挿入部1´が特定の高さでアダプタ6内に固定される。
【0131】
側壁141,142に対向して、アダプタ6は光学測定装置の光路に対する通過開口部26´,27´を有する。通過開口部26´,27´は側壁141,142の3分の1より低く、ほとんど中心軸上に配置される。
【0132】
図30で示される引っ掛け位置において、領域部131,132アーム7´,8´上の測定領域4´,5´の右側下部に位置する領域131,132は、通過開口部26´,27´の間に正確に配置される。挿入部1´を有するアダプタ6´がこの引っ掛け位置でキュベット軸に入れられると、測定領域4´,5´のこれらの領域部131,132の間で測定される。次のより深い引っ掛かり位置において、試料が右側の列などの中間領域部131,132の間に位置する光路の中へ移動する。
【0133】
収容部137から挿入部1´を引き抜き、その縦軸周りに約180回して、新たに収容部137へ入れることで、図29において左列下側にアーム7´,8´上の測定領域4´,5´に位置する領域部131,132間の試料が光路中に導かれる。
【0134】
他の実施例では、アーム7´,8´が一緒に揺動する際に挿入部1´を充填することが、
横方向の境界から領域部131,132へ拡張する測定領域4´,5´の2つの横方向の境界上のピペット用の小さな開口部または案内機構をアーム7´,8´が備える点で好ましい。ピペットポイントは開口部または案内機構に入れることができ、その結果、ピペットにより折り畳まれた測定領域4´,5´の領域部131,132に試料を加えることができる。
【0135】
記載されている実施例は本発明を説明するのに適する。しかしながら、本発明は実施例に限られていない。
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