特許第5796042号(P5796042)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5796042
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】ダイブダウンシート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/36 20060101AFI20151001BHJP
   B60N 2/30 20060101ALI20151001BHJP
【FI】
   B60N2/36
   B60N2/30
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-150467(P2013-150467)
(22)【出願日】2013年7月19日
(65)【公開番号】特開2015-20599(P2015-20599A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2014年10月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000133098
【氏名又は名称】株式会社タチエス
(74)【代理人】
【識別番号】100141221
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 和明
(74)【代理人】
【識別番号】100091764
【弁理士】
【氏名又は名称】窪谷 剛至
(74)【代理人】
【識別番号】100103366
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 礼至
(72)【発明者】
【氏名】福谷 実
(72)【発明者】
【氏名】秋元 紀人
【審査官】 松田 長親
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−205429(JP,A)
【文献】 特開2005−212554(JP,A)
【文献】 特開2008−030657(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/00−2/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライドレールに沿って前後に移動自在なシートクッションと、前記シートクッションに対して前倒自在なシートバックとを備えたダイブダウンシートであって、
前記シートバックのシートバックフレームの下端を前記スライドレールのアッパーレールに対して回動自在に連結する第1のヒンジ部と、
前記シートクッションのシートクッションフレームの後端を前記シートバックフレームに対して回動自在に連結する第2のヒンジ部と、
前記シートクッションフレームに対して前脚の上端を回動自在に連結する第3のヒンジ部と、
前記アッパーレール側で固定され、前記前脚の下端が上部の抜き差し口から着脱自在であると共に、前記前脚の前記下端を回動自在に収容するロック装置と、を備え、
前記シートバックフレームが所定の角度に倒れた際、前記第1、2、3のヒンジと前記前脚の下端とにより構成されるリンク関係が崩れ、前記前脚の前記下端が前記ロック装置の前記抜き差し口から外れることを特徴とするダイブダウンシート。
【請求項2】
シートクッションに対して前倒自在なシートバックを備えたダイブダウンシートであって、
前記シートバックのシートバックフレームの下端を車床に対して回動自在に連結する第1のヒンジ部と、
前記シートクッションのシートクッションフレームの後端を前記シートバックフレームに対して回動自在に連結する第2のヒンジ部と、
前記シートクッションフレームに対して前脚の上端を回動自在に連結する第3のヒンジ部と、
前記車床側で固定され、前記前脚の下端が上部の抜き差し口から着脱自在であると共に、前記前脚の前記下端を回動自在に収容するロック装置と、
前記シートクッションフレームの前端に、車床に当接する支持脚と、を備え、
前記シートバックフレームが所定の角度に倒れた際、前記第1、2、3のヒンジと前記前脚の下端とにより構成されるリンク関係が崩れ、前記前脚の前記下端が前記ロック装置の前記抜き差し口から外れることを特徴とするダイブダウンシート。
【請求項3】
前記第2のヒンジと前記第3のヒンジ間の長さと前記第3のヒンジと前記前脚の下端を収納するロック装置との長さの和は、前記第1のヒンジと前記前脚の下端を収納するロック装置との長さと前記第1のヒンジと前記第2のヒンジ間の長さの和とは不等であることを特徴とする請求項1または2記載のダイブダウンシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シート、特に、シートバックの前倒れに連動してシートクッションを前方に移動させ、前倒したシートバックの背面を荷室の積載面として利用するダイブダウンシートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、このような分野の技術として、特開2005−067325号公報がある。この公報に記載されたダイブダウンシートは、シートバックのシートバックフレームの下端をスライドレールのアッパーレールに対して回動自在に連結する第1のヒンジ部と、シートクッションのシートクッションフレームの後端をシートバックフレームに対して回動自在に連結する第2のヒンジ部と、シートクッションフレームに対して前脚の上端を回動自在に連結する第3のヒンジ部と、車床に対して前脚の下端を回動自在に連結する第4のヒンジ部と、を有している。このような構成によって、シートバックの前倒れに連動してシートクッションを前方に移動させることができ、前倒したシートバックの背面を荷室の積載面として利用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−067325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した従来のダイブダウンシートにあっては、第4のヒンジ部が車床に固定されているので、前脚が受ける荷重を考慮すると、前脚とシートバックフレームとを回動自在に連結する第3のヒンジ部の位置の設定自由度が少ない。しかも、スライドレールのアンダーレールに対してアッパーレールが固定されていると、シートバックを所定の位置までしか前倒しできないといった課題があった。
【0005】
本発明は、シートクッションフレームに対する前脚の設定自由度を高めるようにしたダイブダウンシートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の本発明は、スライドレールに沿って前後に移動自在なシートクッションと、前記シートクッションに対して前倒自在なシートバックとを備えたダイブダウンシートであって、
前記シートバックのシートバックフレームの下端を前記スライドレールのアッパーレールに対して回動自在に連結する第1のヒンジ部と、
前記シートクッションのシートクッションフレームの後端を前記シートバックフレームに対して回動自在に連結する第2のヒンジ部と、
前記シートクッションフレームに対して前脚の上端を回動自在に連結する第3のヒンジ部と、
前記アッパーレール側で固定され、前記前脚の下端が上部の抜き差し口から着脱自在であると共に、前記前脚の前記下端を回動自在に収容するロック装置と、を備え、
前記シートバックフレームが所定の角度に倒れた際、前記第1、2、3のヒンジと前記前脚の下端とにより構成されるリンク関係が崩れ、前記前脚の前記下端が前記ロック装置の前記抜き差し口から外れることを特徴とする。
【0007】
このダイブダウンシートは、前脚の下端がロック装置に収容された状態において、第1〜第3のヒンジ部との協働によってリンク機構が構成され、これによって、シートバックの前倒れに連動してシートクッションを前方に移動させることができる。つまり、リンク関係が成立する位置まで、シートクッションを前進させながら、シートバックを所定の角度まで倒すことができる。そして、更にシートバックを倒すと、リンク関係が崩れ、シートクッションが前方に移動しようとして、ロック装置の抜き差し口から前脚の下端が外れる。これによって、シートクッションの前進とシートバックの前倒れの規制が解除され、シートバックを完全に倒すことができ、シートバックの背面を荷室の積載面として利用する。このような構成にあっては、ダイブダウンシートの形状や大きさに応じて前脚が受ける荷重を考慮した上でシートクッションフレームに対する前脚の設定自由度を高めることができる。つまり、前脚やシートクッションフレームの設計自由度を高めることが可能になる。しかも、ロック装置がアッパーレール側で固定されているので、第3のヒンジ部が前後方向に移動しなくても、シートバックを完全に倒すことができ、これにより、アッパーレールのスライド位置調整機能をもったスライドレールの採用を可能にする。
【0008】
第2の本発明は、シートクッションに対して前倒自在なシートバックを備えたダイブダウンシートであって、
前記シートバックのシートバックフレームの下端を車床に対して回動自在に連結する第1のヒンジ部と、
前記シートクッションのシートクッションフレームの後端を前記シートバックフレームに対して回動自在に連結する第2のヒンジ部と、
前記シートクッションフレームに対して前脚の上端を回動自在に連結する第3のヒンジ部と、
前記車床側で固定され、前記前脚の下端が上部の抜き差し口から着脱自在であると共に、前記前脚の前記下端を回動自在に収容するロック装置と、
前記シートクッションフレームの前端に、車床に当接する支持脚と、を備え、
前記シートバックフレームが所定の角度に倒れた際、前記第1、2、3のヒンジと前記前脚の下端とにより構成されるリンク関係が崩れ、前記前脚の前記下端が前記ロック装置の前記抜き差し口から外れることを特徴とする。
【0009】
このダイブダウンシートは、前脚の下端がロック装置に収容された状態において、第1〜第3のヒンジ部との協働によってリンク機構が構成され、これによって、シートバックの前倒れに連動してシートクッションを前方に移動させることができる。つまり、リンク関係が成立する位置まで、シートバックを所定の角度まで倒すことができる。そして、更にシートバックを倒すと、リンク関係が崩れ、シートクッションが前方に移動しようとして、ロック装置の抜き差し口から前脚の下端が外れる。これによって、シートクッションの前進とシートバックの前倒れの規制が解除され、シートバックを完全に倒すことができ、シートバックの背面を荷室の積載面として利用する。このような構成にあっては、ダイブダウンシートの形状や大きさに応じて前脚が受ける荷重を考慮した上でシートクッションフレームに対する前脚の設定自由度を高めることができる。つまり、前脚やシートクッションフレームの設計自由度を高めることが可能になる。
【0010】
前記第2のヒンジと前記第3のヒンジ間の長さと前記第3のヒンジと前記前脚の下端を収納するロック装置との長さの和は、前記第1のヒンジと前記前脚の下端を収納するロック装置との長さと前記第1のヒンジと前記第2のヒンジ間の長さの和とは不等であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、シートクッションフレームに対する前脚の設定自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るダイブダウンシートのフレーム構造を示す斜視図である。
図2図1に示すダイブダウンシートのフレーム構造を示す正面図である。
図3】ダイブダウンシートの要部拡大断面図である。
図4】前脚の動きを示す断面図である。
図5】シートバックが倒立状態になっているダイブダウンシートの側面図である。
図6】シートバックが完全に倒れた状態になっているダイブダウンシートの側面図である。
図7】本発明に係るダイブダウンシートの他の一実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明に係るダイブダウンシートの好適な実施形態について詳細に説明する。
【0014】
図1図3に示されるように、ダイブダウンシート1は、車床に固定されたスライドレール2と、スライドレール2に沿って前後方向に移動自在なシートクッションSCと、シートクッションSCに対して前倒自在なシートバックSBと、シートバックSBの傾動を自在にするリクライニングレバー3と、を備えている。なお、スライドレール2は、車床に固定されるアンダーレール2aと、アンダーレール2aに対して前後方向に移動自在なアッパーレール2bとからなる。このスライドレール2には、図示しないが、アンダーレール2aに対して前後方向に移動自在なアッパーレール2bの前後方向の移動をロックするロック機構が設けられていることは言うまでもない。
【0015】
シートクッションSC内にはシートクッションフレーム6が配置され、シートバックSB内にはシートバックフレーム7が配置されている。シートバックフレーム7の下端は、第1のヒンジ部11によってスライドレール2のアッパーレール2bに対して回動自在に連結され、シートクッションフレーム6の後端は、第2のヒンジ部12によってシートバックフレーム7に対して回動自在に連結されている。シートクッションSCの下面側には、着座時にシートクッションSCにかかる下方への荷重を受けるための前脚10が設けられており、前脚10の上端は、第3のヒンジ部13によって、シートクッションフレーム6に対して回動自在に連結されている。
【0016】
前脚10は、ほぼ台形状に折り曲げられたパイプ材からなり、左右の垂下部10a,10bと、左右の垂下部10a,10bの下端間で水平方向に延在する前脚10の下端である被ロック部10cと、で形成されている。この被ロック部10は前脚10の下端をなしている。
【0017】
シートクッションフレーム6の左右のパイプ部6a,6bには、台座14a,14bが溶接にて取り付けられており、この各台座14a,14bに前脚10の左右の垂下部10a,10bの上端部が第3のヒンジ部13にて回動可能に軸支されている。よって、前脚10は、シートクッションフレーム6から垂下すると共に、第3のヒンジ部13を中心にして自由に回動することができる。
【0018】
アッパーレール2bには、前脚10の被ロック部10cを支持することができる荷重支持部材16が前方に向けて延在している。荷重支持部材16は、略コ字形状のパイプ材からなり、その左右両端がそれぞれ左右のアッパーレール2bに溶接により固定されている。そして、この荷重支持部材16は、その延在したパイプ材の中央16aには、前脚10の被ロック部10cを回動自在に収容可能なロック装置20がブラケット20aを介して固定されている。
【0019】
ロック装置20は、図3、4に示すように、前脚10の下端をなす被ロック部10cを回動自在に保持する断面視略コ字形状の受容部21と、被ロック部10cが容易に外れてしまうことを防止するための上部のくびれ部22aおよび下部のくびれ部22bと、被ロック部10cが挿入されるときにその案内となる上部受け片24aおよび下部受け片24bを有している。ロック装置20は、板状の金属を折り曲げることで形成されるとともに、操作者がダイブダウンもしくはチップアップ操作を行う際に、被ロック部10cを抜き差し口23に通して、挿入、もしくは引く抜きができる程度の弾性を有している。
【0020】
被ロック部10cがロック装置20にロックされた状態では、パイプ状の被ロック部10cは受容部21内で回動自在に支持されることとなり、この両者で第4のリンクを構成している。
【0021】
このダイブダウンシートは、前脚10の下端をなす被ロック部10cがロック装置20の受容部21に収容された状態において、第1〜第4のヒンジ部11〜14を4つのリンクとしたリンク機構が構成され、これによって、シートバックSBの前倒れに連動してシートクッションSCを前方に移動させることができる。
【0022】
そして、更にシートバックSBを倒すと、第2のヒンジ12と第3のヒンジ13間の長さと第3のヒンジ13と前脚10の被ロック部10cを収納するロック装置20との長さの和は、第1のヒンジ11と前脚10の被ロック部10cを収納するロック装置20の長さと第1のヒンジ11と第2のヒンジ12間の長さの和とは不等に設定されているので、シートバックSBを倒すことにより、リンク関係が崩れ、図4に示すように、シートクッションSCが前方(矢印A方向)に移動しようとして、ロック装置20の抜き差し口23から前脚10の被ロック部10cが上方(矢印B方向)に外れる。これによって、シートクッションSCの前進とシートバックSBの前倒れの規制が解除され、シートバックSBを完全に倒すことができ、シートバックSBの背面を荷室の積載面として利用する(図6参照)。
【0023】
このダイブダウンシートでは、第2のヒンジ12と第3のヒンジ13間の長さと第3のヒンジ13と前脚10の被ロック部10cを収納するロック装置20との長さの和は、第1のヒンジ11と前脚10の被ロック部10cを収納するロック装置20の長さと第1のヒンジ11と第2のヒンジ12間の長さの和よりも大に設定されている。
更には、第2のヒンジ12と第3のヒンジ13間の長さは、第1のヒンジ11と前脚10の被ロック部10cを収納するロック装置20の長さよりも大に設定されている。
そのため、シートバックSBを倒すと、第2のヒンジ12と第3のヒンジ13の長さは変わらないが、シートバックSBを倒していくと、第2のヒンジ12とロック装置20の長さが第2のヒンジ12と第3のヒンジ13の長さよりも小となれば、リンク関係が崩れてロック装置20の抜き差し口23から前脚10の被ロック部10cが上方(矢印B方向)に外れる。
【0024】
このような構成にあっては、ダイブダウンシート1の形状や大きさに応じて前脚10が受ける荷重を考慮した上でシートクッションフレーム6に対する前脚10の設定自由度を高めることができる。つまり、前脚10やシートクッションフレーム6の設計自由度を高めることが可能になる。しかも、ロック装置20がアッパーレール2b側で固定されているので、第1のヒンジ部11がシートバックSBのダイブダウンに連動して前後方向に移動する機構を設けなくても、シートバックSBを完全に倒すことができ、これにより、スライド位置調整機能をもったダイブダウンシートの採用を可能にする。
【0025】
上記の実施例では、スライド位置調整機能を持ったダイブダウンシートの場合につき説明しているが、スライド位置調整機能を設けないダイブダウンシートの場合にも応用できることは言うまでもない。斯かるダイブダウンシートでは、スライド位置調整機能を持ったダイブダウンシートと略基本的構成は同じであるが、第1のヒンジ11が車床に回動自在に連結され、ロック装置20が車床に固定されている。このような構成にあっては、ダイブダウンシート1の形状や大きさに応じて前脚10が受ける荷重を考慮した上でシートクッションフレーム6に対する前脚10の設定自由度を高めることができる。つまり、前脚10やシートクッションフレーム6の設計自由度を高めることが可能になる。
【0026】
なお、シートクッションフレーム6の前端には、車床に当接する支持脚25が設けられ、この支持脚25は、シートクッションフレーム6の前端に溶接された本体部25aと、シートクッションSCから露出する当接部25bとからなる。このような構成を採用すると、シートバックSBが完全に倒れた状態で、シートクッションSCが車床に当たることを回避させ、シートクッションSCの傷みや汚れを防止することができる。
【0027】
他の実施例としては、ロック装置20に板バネを採用することで、受容部21内で前脚10の被ロック部10cを回動させることができ、板バネの弾性力によって、前脚10の被ロック部10cをワンタッチでロック装置20の受容部21に装着することができ、しかも、ワンタッチで前脚10の被ロック部10cをロック装置20の受容部21から上部くびれ部22a,下部くびれ部22bを広げながら外すことができる。
【0028】
また、他の実施例としては、図7に示されるように、シートクッションSCとスライドレール2との間には、アンダーカバー30を設けることもできる。このアンダーカバー30は、シートクッションSCとスライドレール2との間の隙間を塞ぐための目隠しとして利用することができる。
【0029】
このアンダーカバー30の前端には、図7に示すように、シートバックSBを完全に起こした状態で垂下部10a,10bを入り込むための凹部32、33が形成されている。また、凹部32、33の両側面によって垂下部10a,10bの左右方向のがたつきを防止している。アンダーカバー30を設けた際には、ロック装置20は、アンダーカバー30に形成した切欠き部から露出させられている。
【0030】
上記では、ダイブダウンシートの場合につき説明しているが、チップアップシートにすることができるのは言うまでもない。シートクッションSCをシートバックSB方向に回動させ、シートクッションSC側に前脚10を回動させると、従来周知のロック機構により、シートクッションSCと前脚10とがシートバックSB側にロックされ、アンダーカバー30の上面が空間域となり、この空間域を荷物室などとして利用することができる。
【符号の説明】
【0031】
SB…シートバック SC…シートクッション 1…ダイブダウンシート 2…スライドレール 2a…アンダーレール 2b…アッパーレール 6…シートクッションフレーム 7…シートバックフレーム 10…前脚 10a, 10b…垂下部 10c…被ロック部 11…第1のヒンジ部 12…第2のヒンジ部 13…第3のヒンジ部 20…ロック装置 21…受容部 22a…上部のくびれ部 22b…下部のくびれ部 23…抜き差し口 24a…上部受け片 24b…下部受け片 25…支持脚 30…アンダーカバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7