【実施例】
【0065】
本明細書に記載した合成例では、以下の試薬を以下のように略記する。
DME 1,2-ジメトキシエタン
Pd
2(dba)
3 トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム
Pd(OAc)
2 酢酸パラジウム
Pd(PPh
3)
4 テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
Ph
3P トリフェニルホスフィン
RuCl
2(PPh
3)
3 ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(III)
THF テトラヒドロフラン
【0066】
[化合物1の合成]
【0067】
【化13】
【0068】
500 mLの丸底フラスコに、9.0 g(約54.4 mmol)の2-クロロキノリン、9.2 g(59.8 mmol)の3,5-ジメチルフェニルボロン酸、1.8 g(1.5 mmol)のPd(PPh
3)
4、22.4 g(163 mmol)のK
2CO
3、150 mLのDME、及び150 mLの水を仕込んだ。反応混合物を窒素下で夜通し加熱して還流させた。反応混合物を冷やし、有機抽出物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した(溶離液としてヘキサン中10%酢酸エチル)。得られた物質を185℃での減圧蒸留(Kugelrohr)によってさらに精製して12.2 g(95%収率)の生成物を無色液体として得た。
【0069】
【化14】
【0070】
ステップ1からの生成物46 g(197.4 mmol)、536 mLの2-メトキシエタノール、及び178 mLの水を1000 mLの三口フラスコに仕込んだ。反応混合物を、撹拌しながら窒素で45分間バブリングした。次に、32 g(86.2 mmol)のIrCl
3・H
2Oをこの混合物に添加し、窒素下で17時間、加熱して還流させた(100〜105℃)。反応混合物を冷却してろ過した。黒灰色固体をメタノール(4x150 mL)と続いてヘキサン(3x300 mL)で洗浄した。36.5 gの二量体が、真空オーブン中での乾燥の後に得られた。この二量体はさらに精製することなく次にステップに用いた。
【0071】
【化15】
【0072】
36 gの上記二量体(26 mmol)、120 gの2,4-ペンタンジオン(約1200 mmol)、66 g(622 mmol)の炭酸ナトリウム、及び約500 mLの2-メトキシエタノールを、1000 mLの丸底フラスコに添加した。反応混合物を室温で24時間、激しく撹拌した。次に反応混合物を吸引ろ過し、メタノール(3x250 mL)に続いてヘキサン(4x300 mL)で洗浄した。固体を集め、約1000 mLの溶媒混合物(900 mLの塩化メチレン及び100 mLのトリエチルアミン)中で約10分間撹拌した。次にこの混合物をWhatman Quality 1 円形ろ紙を用いて重力ろ過した。約20 gの赤色の最終生成物(52%収率)が、ろ液の溶媒を蒸発させた後に得られた(非酸性HPLCカラムで99.5%純度)。
【0073】
[化合物2の合成]
【0074】
【化16】
【0075】
4.5 g(25 mmol)の2-クロロ-3-メチルキノリン、5.0 g(30 mmol)の3-イソプロピルフェニルボロン酸、17.3 g(75 mmol)のリン酸カリウム一水和物、0.4 g(1.0 mmol)の2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル、100 mLのトルエン、及び25 mLの水を、250 mLの三口フラスコに添加した。この系を窒素で30分間パージした後、0.23 g(0.25 mmol)のPd
2(dba)
3をこの混合物に添加した。次に、反応混合物を3時間、加熱し還流させた。室温に冷却後、層分離させた。水相を酢酸エチルで抽出した。有機層を一緒にし、水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を蒸発させた後、残渣を、ヘキサン及び酢酸エチルを溶離液として用いたカラムクロマトグラフィーによって精製した。クロマトグラフィーにかけた生成物を蒸留によってさらに精製して6.0 g(92%収率)の生成物を得た(99.7%純度)。
【0076】
【化17】
【0077】
ステップ1からの生成物5.4 g(20.7 mmol)と、3.2 g(9.0 mmol)の塩化イリジウムを、90 mLの2-エトキシエタノール及び30 mLの水中で混合した。この混合物を夜通し加熱し還流させた。溶媒を蒸発させた。60 mLの2-エトキシエタノールを添加し、混合物をさらに40時間、加熱し還流させた。室温に冷却後、固体をろ過によって集めた。3.2 gの二量体が得られた。この二量体はさらに精製することなく次のステップに用いた。
【0078】
【化18】
【0079】
3.2 gの上記二量体、10 mLの2,4-ペンタンジオン、及び2.5 gの炭酸ナトリウムを、50 mLの1,2-ジクロロエタンに添加し、夜通し加熱し還流させた。室温に冷却した後、混合物をろ過した。ろ液を濃縮し、トリエタノールアミン処理したシリカゲルカラムを通した。最終化合物を2回昇華させて、98.7%純度の生成物0.63 gを得た。
【0080】
[化合物3の合成]
【0081】
【化19】
【0082】
25 mLの水及び25 mLの1,2-ジメトキシエタン中の、1-クロロイソキノリン(5.0 g, 30.56 mmol)、4-イソプロピルフェニルボロン酸(5.5 g, 33.62 g)、Pd(OAc)
2(0.34 g, 1.53 mmol)、Ph
3P(1.60 g, 6.11 mmol)、及びK
2CO
3(10.98 g, 79.46 mmol)の混合物を撹拌し、窒素で30分間パージした。この混合物を夜通し窒素下で加熱し還流させた。反応混合物を室温に冷却し、水を添加し、次に酢酸エチルを添加した。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、溶媒留去した。残留物を0、5、及び10%の酢酸エチル/ヘキサンで溶離するカラムクロマトグラフィーで精製した。クロマトグラフィーにかけた生成物は180℃でKugelrohrを使用しての蒸留によって精製し、5.56 g(74%収率)の生成物を透明なオイルとして得た。
【0083】
【化20】
【0084】
ステップ1からの配位子(5.56 g, 22.48 mmol)、塩化イリジウム(3.78 g, 10.2 mmol)、2-エトキシエタノール(45 mL)、及び15 mLの水の混合物を窒素下で夜通し還流させた。混合物を室温に冷やし、固体をろ過し、メタノールで洗浄し、乾燥させて、さらに精製することなく用いた。
【0085】
【化21】
【0086】
75 mLの2-エトキシエタノール中の上記二量体、2,4-ペンタンジオン(10.5 mL, 102 mmol)、及びK
2CO
3(4.23 g, 30.6 mmol)の混合物を、窒素下で夜通し還流させた。反応物を室温に冷やし、メタノールを添加した。赤色固体を濾別し、メタノールで洗浄した。固体をカラムクロマトグラフィーで精製した。カラムは精製前に20%トリエチルアミン/ヘキサンで処理し、次にそのカラムに前記の固体をロードした後に20〜50%ジクロロメタン/ヘキサンで溶離させた。4.2 g(53%収率)の赤色固体が生成物として得られ、これをアセトニトリルからの再結晶と、続く250℃での昇華によってさらに精製した。
【0087】
[化合物4の合成]
【0088】
【化22】
【0089】
1-クロロイソキノリン(2.95 g, 18.00 mmol)を25 mLのDME及び25 mLの水に溶かした。4-sec-ブチルフェニルボロン酸(3.36 g, 18.90 mmol)、Ph
3P(0.94 g, 3.60 mmol)、及びK
2CO
3(7.46 g, 54.01 mmol)を添加し、混合物を撹拌し且つ窒素で30分間パージした。Pd(OAc)
2(0.20 g, 0.90 mmol)を添加し、混合物を夜通し還流させた。生成物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。クロマトグラフィー(0〜20%酢酸エチル/ヘキサン)によって淡黄色オイルを得た。185℃でのKugelrohr蒸留によるさらなる精製で、2.52 gの生成物を透明なオイルとして得た。
【0090】
【化23】
【0091】
ステップ1からの配位子(2.52 g, 9.64 mmol)を40 mLの3:1のエトキシエタノール:水中で塩化イリジウム(1.62 g, 4.38 mmol)と混合し、24時間還流させた。混合物を室温に冷却し、固体を濾過してメタノールで洗浄し、乾燥し、さらなる精製をせずに用いた。
【0092】
【化24】
【0093】
二量体を25 mLのエトキシエタノール中に懸濁させた。2,4-ペンタンジオン(4.51 mL, 43.83 mmol)とK
2CO
3(1.82 g, 13.15 mmol)を添加し、反応物を夜通し還流させた。冷却後、混合物を大過剰の撹拌中のメタノール中に注いだ。赤色沈殿物を濾過し、カラムクロマトグラフィー(20%トリエチルアミン/ヘキサンで前処理したカラム、0〜20%ジクロロメタン/ヘキサンで流した)によって精製して赤色固体を得て、これをアセトニトリルからの再結晶と続いての200℃での昇華によって精製し、0.41 gの生成物を得た(99.1%純度)。
【0094】
[化合物5の合成]
【0095】
【化25】
【0096】
2-アミノ-5-フルオロ安息香酸(10.0 g, 64.46 mmol)を50 mLのTHF中に溶かし、0℃に冷却した。THF中の1.0 Mのリチウムアルミニウムヒドリド(79.93 mL, 79.93 mmol)を滴下して添加した。混合物を室温まで温まるようにさせておき、且つ6時間撹拌した。反応物を氷浴中に置き、3 mLの水を滴下して添加した。50 mLの1.0 N NaOHを滴下して添加し、15分間撹拌した。50 mLの水を添加し、15分間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、約100 mLの体積まで濃縮した。これを次に大過剰の撹拌中のヘキサン中に注いだ。生成した沈殿物を濾過し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させて6.71 gの灰白色の固体を生成物として得た。
【0097】
【化26】
【0098】
ステップ1からの生成物(6.71 g, 47.56 mmol)を、70 mLのトルエン中で、3-メチルアセトフェノン(11.28 g, 84.13 mmol)、RuCl
2(PPh
3)
3(0.05 g, 0.05 mmol)、及び水酸化カリウム(0.83 g, 0.02 mmol)を混合し、水を除去するためにディーン-スターク(Dean-Stark)トラップを用いて夜通し還流させた。反応物を室温に冷却し、少量のセライトを混合物に添加し、これを次にシリカゲルプラグ(シリカゲル栓)を通して濾過した。濾液を濃縮した。精製はクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘキサン)と200℃での減圧蒸留によって行い、生成物として6.59 gの黄色固体を得た。
【0099】
【化27】
【0100】
ステップ2からの配位子(6.59 g, 26.22 mmol)を80 mLの3:1のメトキシエタノール:水の溶液中で塩化イリジウム(4.41 g, 11.92 mmol)と混合した。混合物を窒素で20分間パージし、夜通し還流させた。生成した暗赤色沈殿物を濾別し、メタノール及びヘキサンで洗浄し、さらなる精製をせずに次のステップに用いた。
【0101】
【化28】
【0102】
上記二量体(17.39 g, 11.92 mmol)を50 mLのエトキシエタノール中に懸濁させた。2,4-ペンタンジオン(12.28 mL, 119.20 mmol)及び炭酸ナトリウム(3.79 g, 35.76 mmol)を添加し、反応物を室温で夜通し撹拌した。混合物を大過剰の撹拌中のメタノール中に注いだ。赤色沈殿物が生成し、これを濾別した。この沈殿物をジクロロメタンに溶かし、撹拌中のメタノール中に注ぎ、濾過して赤色固体を得た。この手順を繰り返した。この固体を減圧下で乾燥させて4.40 gの赤色固体を生成物として得て、これを2回の昇華によってさらに精製して3.21 gを得た(99.9%純度)。
【0103】
[化合物6の合成]
【0104】
【化29】
【0105】
5.9 g(0.075 mmol)のピリジンと5 g(0.025 mol)の4-イソプロピルフェニルエチルアミン塩酸塩を、溶媒として25 mLのジクロロメタンとともに3つ口丸底フラスコに添加した。この溶液を氷浴中で冷やし、3.2 mL(0.027 mol)の塩化ベンゾイルをシリンジからゆっくり添加した。溶液を室温まで温め、12時間撹拌した。ジクロロメタンを添加し、有機相を水、5% HCl溶液、5% NaOH溶液で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を蒸発させて7.5 gの粗生成物を得て、これをさらなる精製をせずに用いた。
【0106】
【化30】
【0107】
80 mLのキシレン中のN-(4-p-イソプロピルフェニルエチル)ベンズアミド(7.5 g)、25 gの五酸化リン、及び25 mLのオキシ塩化リンを3時間還流させた。冷却後、溶媒をデカンテーションし、その固体に氷をゆっくりと添加した。水残留混合物を50% NaOHで弱いアルカリ性にし、生成物をトルエンで抽出した。有機相を水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させた。溶媒を蒸発させて6.2 gの粗生成物が得られ、これをさらなる精製をせずに用いた。
【0108】
【化31】
【0109】
6.2 gの7-イソプロピル-1-フェニル-3,4-ジヒドロイソキノリンと1 gの5% Pd/C(〜10質量%)を、100 mLのキシレンとともに丸底フラスコに添加した。この溶液を24時間還流させて、生成物の形成をTLCで観察した。キシレン溶媒を除去し、生成物を、酢酸エチル/ヘキサンを用いるカラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋な画分(フラクション)を集め、溶媒を除去した。生成物を次にKugelrohr装置中185℃で蒸留して1.8 g(0.0073 mol)の純粋な生成物を得た。配位子形成の全収率は約15%だった。
【0110】
【化32】
【0111】
25 mLの2-エトキシエタノール及び5 mLの水の中の1.8 gの1-フェニル-7-イソプロピルイソキノリン配位子(0.0073 mol)と1.2 gのIrCl
3(0.0036 mol)との混合物を、18時間還流させた。冷却し、赤色固体二量体を濾過し、300 mLのメタノールで洗浄して1.3 g(25%収率)の粗生成物を得た。
【0112】
【化33】
【0113】
1.3 gの上記二量体(0.0009 mol)、2 mLの2,4-ペンタンジオン、及び1 gの炭酸ナトリウムを25 mLの2-エトキシエタノールとともにフラスコに添加した。溶液を12時間還流させた。冷却後、生成物を、溶媒としてジクロロメタンを用いてセライト栓(plug)を通した。溶媒を除去し、生成物を2-エトキシエタノールから、水を添加することによって沈殿させた。この化合物をジクロロメタンに溶かし、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。この化合物を、溶離液としてジクロロメタン及びヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋な画分を集め、溶媒を除去した。この化合物を、トリエチルアミンで処理した第二のカラムにより、ジクロロメタン溶媒を用いて精製して、0.55 gの生成物を得た。この物質を減圧下にて210℃で昇華させて、0.35 g(50%収率)の生成物を得た。
【0114】
[化合物7の合成]
【0115】
【化34】
【0116】
2-アミノ-4-フルオロ安息香酸(10.0 g, 64.46 mmol)を50 mLのTHFに溶かし、0℃に冷やした。THF中の1.0 Mのリチウムアルミニウムヒドリド(79.93 mL, 79.93 mmol)を滴下して添加した。混合物が室温まで温まるままにし、約6時間撹拌した。反応物を氷浴中に置き、3.0 mLの水を滴下して添加した。50 mLの1N NaOHを滴下して添加し、15分間撹拌した。50 mLの水を添加し、15分間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、約100 mLの体積まで濃縮した。これを次に大過剰の撹拌中のヘキサンに注いだ。生成した沈殿物を濾過し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させて、6.71 gの灰白色固体を得た。
【0117】
【化35】
【0118】
ステップ1からの生成物(6.71 g, 47.5 mmol)を、70 mLのトルエン中で、3-メチルアセトフェノン(11.28 g, 84.13 mmol)、RuCl
2(PPh
3)
3(0.05 g, 0.048 mmol)及び水酸化カリウム(0.83 g, 0.015 mmol)と混合し、水を除去するためにディーン-スタークトラップを使用して夜通し還流させた。反応物を室温に冷却し、少量のセライトを混合物に添加し、これを次にシリカゲルプラグ(シリカゲル栓)を通して濾過し、濃縮した。精製はクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘキサン)とそれに続く200℃での減圧蒸留によって行い、6.59 gの黄色固体を得た。
【0119】
【化36】
【0120】
ステップ2からの配位子(6.59 g, 26.22 mmol)を、80 mLの3:1のメトキシエタノール:水の溶液中で、塩化イリジウム(4.41 g, 11.92 mmol)と混合した。この混合物を窒素で20分間パージし、夜通し還流させた。生成した暗赤色沈殿物を濾別し、メタノール及びヘキサンで洗浄し、次のステップに用いた。
【0121】
【化37】
【0122】
上記二量体(17.39 g, 11.92 mmol)を50 mLのエトキシエタノール中に懸濁させた。2,4-ペンタンジオン(12.28 mL, 119.20 mmol)及び炭酸ナトリウム(3.79 g, 35.76 mmol)を添加し、反応物を室温で夜通し撹拌した。反応物を大過剰の撹拌中のメタノールに注いだ。生成した赤色沈殿物を濾別し、ジクロロメタンに溶かし、撹拌中のメタノールに注ぎ、濾過して赤色固体を得た。この手順を繰り返した。この固体を減圧下で乾燥させて4.40 gの赤色固体を得て、これを2回の昇華によってさらに精製して3.21 gの赤色固体を得た(99.8%純度)。
【0123】
[化合物8の合成]
【0124】
【化38】
【0125】
2-アミノ-6-フルオロ安息香酸(10.0 g, 64.46 mmol)を50 mLのTHFに溶かし、0℃に冷やした。THF中の1.0 Mのリチウムアルミニウムヒドリド(79.93 mL, 79.93 mmol)を滴下して添加した。この混合物を室温まで温まるままにし、約60時間撹拌した。反応物を氷浴中に置き、3 mLの水を滴下して添加した。50 mLの1N NaOHを滴下して添加し、15分間撹拌した。50 mLの水を添加し、15分間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、約100 mLの体積に濃縮した。これを次に大過剰の撹拌中のヘキサンに注いだ。生成した沈殿物を濾過し、ヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥させて6.71 gの灰白色固体を得た。
【0126】
【化39】
【0127】
ステップ1からの生成物(6.71 g, 47.56 mmol)を、70 mLのトルエン中で、3,5-ジメチルアセトフェノン(11.28 g, 76.09 mmol)、RuCl
2(PPh
3)
3(0.05 g, 0.048 mmol)、及び水酸化カリウム(0.83 g, 0.015 mmol)と混合し、水を除去するためにディーン-スタークトラップを使用して夜通し還流させた。反応物を室温に冷やし、少量のセライトをこの混合物に添加し、これを次にシリカゲルプラグを通して濾過し、濃縮した。精製はカラムクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘキサン)及び200℃での2回のKugelrohr蒸留によって行い、6.59 gの黄色固体を得た。
【0128】
【化40】
【0129】
ステップ3からの配位子(6.59 g, 26.22 mmol)を、80 mLの3:1のメトキシエタノール:水の溶液中で、塩化イリジウム(4.41 g, 11.92 mmol)と混合した。この混合物を窒素で20分間パージし、夜通し還流させた。生成した黒色沈殿物を濾別し、メタノール及びヘキサンで洗浄し、次にステップに用いた。
【0130】
【化41】
【0131】
上記二量体(17.39 g, 11.92 mmol)を50 mLのエトキシエタノールに懸濁させた。2,4-ペンタンジオン(12.28 mL, 119.20 mmol)及び炭酸ナトリウム(3.79 g, 35.76 mmol)を添加し、反応物を室温で夜通し撹拌した。反応物を大過剰の撹拌中のメタノールに注いだ。生成した赤色沈殿物を濾別し、ジクロロメタンに溶かし、撹拌中のメタノールに注ぎ、濾過して赤色固体を得た。この手順を繰り返した。この固体を減圧下で乾燥して4.40 gの赤色固体を得て、これを2回の昇華によってさらに精製して3.21 gの赤色固体(99.0%純度)を得た。
【0132】
[化合物9の合成]
【0133】
【化42】
【0134】
42.8 gの2-アミノ-4-クロロ安息香酸を200 mLのTHFに溶かし、氷水浴で冷やした。この溶液に11.76 gのリチウムアルミニウムヒドリド片を添加した。得られた混合物を室温で8時間撹拌した。12 gの水と、続いて12 gの15%NaOHを添加した。36 gの水を次に添加した。このスラリーを室温で30分間撹拌した。このスラリーを濾過した。固体を酢酸エチルで洗浄した。液体を一緒にし、溶媒を蒸発させた。粗製物を、精製することなく次にステップに用いた。
【0135】
【化43】
【0136】
100 mLのトルエン中の、6.6 gの(2-アミノ-4-クロロフェニル)メタノール、10 gの1-(3,5-ジメチルフェニル)エタノン、0.1 gのRuCl
2(PPh
3)
3、及び2.4 gの水酸化カリウムを、10時間還流させた。水は、反応物から、ディーン-スタークトラップを使用して集めた。室温に冷やした後、混合物を、シリカゲルプラグ(シリカゲル栓)を通して濾過した。生成物を、溶媒としてヘキサン中2%酢酸エチルを用いたカラムクロマトグラフィーでさらに精製し、9 gの生成物を得た。生成物をイソプロパノールからさらに再結晶した。5 gの生成物を得た。
【0137】
【化44】
【0138】
3.75 gの7-クロロ-2-(3,5-ジメチルフェニル)キノリン、2.8 gのイソブチルボロン酸、0.26 gのPd
2(dba)
3、0.47 gの2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル、及び16 gのリン酸カリウム一水和物を、100 mLのトルエン中で混合した。この系を20分間脱気し、夜通し加熱し還流させた。室温に冷やした後、溶媒としてヘキサン中2%酢酸エチルを用いたカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製した。3.6 gの生成物を得た。
【0139】
【化45】
【0140】
3.2 gの2-(3,5-ジメチルフェニル)-7-イソブチルキノリン及び1.8 gの塩化イリジウムを45 mLのメトキシエタノール及び15 mLの水の中で混合した。10分間の脱気の後、混合物を夜通し加熱して還流させた。室温に冷やした後、沈殿物を濾過し、メタノール及びヘキサンで洗浄した。この二量体を次に減圧下で乾燥させ、さらに精製することなく次のステップに用いた。2.2 gの二量体が、真空乾燥後に得られた。
【0141】
【化46】
【0142】
2.2 gの上記二量体、1.4 gの2,4-ペンタンジオン、及び0.83 gの炭酸ナトリウムを、35 mLの2-エトキシエタノール中で混合し、室温で24時間撹拌した。沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。固体をジクロロメタンに再溶解した。溶媒を蒸発させた後、固体を高真空下、210℃で2回昇華させて、1 gの最終生成物を得た。
【0143】
[化合物10の合成]
【0144】
【化47】
【0145】
1-クロロイソキノリン(5.0 g, 30.56 mmol)、4-エチルフェニルボロン酸(5.04 g, 33.62 mmol)、Ph
3P(1.60 g, 6.11 mmol)、K
2CO
3(10.98 g, 79.46 mmol)、25 mLのジメトキシエタン、及び25 mLの水の混合物を、窒素で30分間パージした。 Pd(OAc)
2を次に添加し(0.34 g, 1.53 mmol)、混合物を窒素下で夜通し加熱し、還流させた。冷えた溶液を水と酢酸エチルで希釈した。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、残留物になるまで蒸発させた。この残留物を、0〜20%酢酸エチル/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーによって精製した。クロマトグラフィーにかけた生成物を、Kugelrohr蒸留によって精製し、5.74 g(81%収率)の生成物を得た。
【0146】
【化48】
【0147】
1-(4-エチルフェニル)イソキノリン(5.74 g, 24.60 mmol)、塩化イリジウム(4.14 g, 11.18 mmol)、45 mLの2-エトキシエタノール、及び15 mLの水の混合物を、2日間窒素下で還流させた。冷却した混合物を濾過し、水及びメタノールで洗浄し、空気乾燥させた。
【0148】
【化49】
【0149】
上記二量体を2,4-ペンタンジオン(12.1 mL, 111.8 mmol)、K
2CO
3(4.64 g, 33.54 mmol)、及び2-エトキシエタノール(75 mL)と混合し、窒素下で加熱し還流させた。冷却した混合物を濾過し、赤色固体をメタノールで濯いだ。この固体をカラムクロマトグラフィーによって精製した。カラムは20%トリエチルアミン/ヘキサンで前処理し、次に化合物をロードし、20〜50%ジクロロメタン/ヘキサンで溶離させた。この物質をアセトニトリルからの再結晶と、続いての250℃での2回の昇華によってさらに精製して、1.87 g(22%収率)の純粋な物質を得た。
【0150】
[化合物11の合成]
【0151】
【化50】
【0152】
6.8 gのピリジンを、100 mLのジクロロメタン中の9.67g(71.5 mmol)の2-m-トリルエタンアミンに添加した。この溶液を、氷水浴を使用して0℃に冷やした。この溶液に、10 mLの塩化ベンゾイルを添加した。完全に添加した後、混合物を室温で2時間撹拌し、水で反応停止(クエンチ)させた。有機層を分離し、希HCl、及び炭酸水素ナトリウム溶液、及び水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、残留物になるまで濃縮した。生成物はさらに精製することなく次のステップに用いた。
【0153】
【化51】
【0154】
17.5 gのN-(3-メチルフェネチル)-2-フェニルアセトアミドと60 mLのPOCl
3を、150 mLのキシレンと混合した。この混合物を4時間、加熱し還流させた。室温に冷やした後、溶媒をデカンテーションした。固体を氷水に溶かした。混合物をNaOHで中和した。混合物をジクロロメタンで抽出した。次に有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒蒸発後、12 gの生成物を得た。この生成物はさらに精製することなく次のステップに用いた。
【0155】
【化52】
【0156】
12 gの6-メチル-1-フェニル-3,4-ジヒドロイソキノリンを、100 mLのキシレン中で10 gのPd/C(5%)と混合し、夜通し加熱し還流させた。室温に冷やした後、固体を濾過によって除去した。次に溶媒を蒸発させた。残留物を、溶媒としてヘキサン及び酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。7.1 gの生成物を最後の蒸留の後に得た。
【0157】
【化53】
【0158】
6.1 g(27.8 mmol)の6-メチル-1-フェニルイソキノリン及び4.3 g(12 mmol)の塩化イリジウムを、90 mLの2-エトキシエタノール及び30 mLの水の中で混合した。この混合物を夜通し加熱して還流させた。室温に冷やした後、固体を濾過によって集めた。6.2 gの二量体を得た。この二量体はさらに精製することなく次のステップに用いた。
【0159】
【化54】
【0160】
6.0 gの上記二量体、1.8 gの2,4-ペンタンジオン、及び2.9 gの炭酸ナトリウムを、100 mLの2-エトキシエタノールに添加し、夜通し加熱して還流させた。室温に冷やした後、固体を濾過によって集めた。この固体を次にジクロロメタンで洗浄した。ろ液を濃縮し、トリエチルアミンで処理したシリカゲルカラムを通した。最終化合物を高真空下で昇華させた。99.6%純度の生成物2.0 gが昇華後に得られた。
【0161】
[化合物12の合成]
【0162】
【化55】
【0163】
4-ブロモイソキノリン(15 g, 72.5 mmol)、メチルボロン酸(8.8 g, 145 mmol)、K
3PO
4(62 g, 290 mmol)、Pd
2(dba)
3(6.6 g, 7.2 mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(5.9 g, 14.4 mmol, 0.2当量)、及び350 mLの無水トルエンを、乾燥した500 mL三口フラスコに仕込んだ。この混合物を窒素下で20時間還流させた。冷却後、200 mLの塩化メチレンを添加した。この混合物を濾過して不溶物を除去し、次に減圧下で濃縮した。得られた粗製物を130℃で蒸留した(95℃での最初の画分は捨てた)。約9.8 gの無色液体が得られた(94%収率)。この生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた(96%生成物、3.5%イソキノリン)。
【0164】
【化56】
【0165】
4-メチルイソキノリン(9.5 g, 63.7 mmol)及び100 mLの無水THFを、1 Lの丸底フラスコに仕込んだ。このフラスコを氷浴中で0℃に冷やし、THF中の0.5 Mの4-イソプロピルフェニルマグネシウムクロライドの溶液(300 mL, 150 mmol)を滴下して添加した。反応混合物を室温で4日間撹拌し、次に400 mLの水の滴下による添加によって反応をとめた。酢酸エチル(300 mL)を添加し、有機層を分離し、撹拌しながら2日間、空気をバブリングした。次に、有機層を減圧下で濃縮した。得られたオイルを、10%酢酸エチル/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製し、さらに減圧蒸留して2.7 g(16%収率)の淡黄色オイルを得た。
【0166】
【化57】
【0167】
1-(4-イソプロピルフェニル)-4-メチルイソキノリン(2.7 g, 10.3 mmol, 2.2当量)、塩化イリジウム(1.67 g, 4.7 mmol)、40 mLの2-エトキシエタノール、及び8 mLの水を、125 mLの三口フラスコに仕込んだ。この混合物を24時間加熱還流させた。冷却した混合物を濾過し、2-エトキシエタノール、メタノール、及びヘキサンで洗浄して2.9 gの赤褐色粉末(83%収率)を得た。
【0168】
【化58】
【0169】
上記二量体(2.9 g, 1.94 mmol)、2,4-ペンタンジオン(1.94 g, 19.4 mmol)、炭酸ナトリウム(2.05 g, 1.93 mmol)、及び30 mLの2-エトキシエタノールを、125 mLの三口フラスコに仕込んだ。この混合物を、5時間、還流しながら撹拌した。冷却した溶液を濾過し、2-エトキシエタノール、メタノール、及びヘキサンで洗浄して1.85 gの赤色固体(97%純度)を得て、これを昇華によってさらに精製した。
【0170】
[化合物13の合成]
【0171】
【化59】
【0172】
500 mLの丸底フラスコに、12.05 g(72.9 mmol)の2-クロロキノリン、13.2 g(83.86 mmol)の3,4-ジメチルフェニルボロン酸、2.5 g(2.18 mmol)のPd(PPh
3)
4、30.0 g(214 mmol)のK
2CO
3、150 mLのDME、及び150 mLの水を仕込んだ。この反応混合物を、窒素下で夜通し加熱して還流させた。反応混合物を冷やした。有機抽出物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液として、ヘキサン中10%酢酸エチル)によって精製した。得られた物質を200℃での減圧蒸留(Kugelrohr)によってさらに精製して、15.5 g(95%収率)の生成物を無色液体として得た。
【0173】
【化60】
【0174】
ステップ1からの配位子8.1 g(34.7 mmol)、120 mLの2-メトキシエタノール、及び40 mLの水を、500 mLの三口フラスコに仕込んだ。この反応混合物を窒素で45分間、撹拌しながらバブリングした。次に、5.3 g(14.5 mmol)のIrCl
3・xH
2Oをこの混合物に添加し、窒素下で17時間加熱し還流させた。反応混合物を冷やし、濾過した。固体をメタノール(3x100 mL)と続いてヘキサン(3x100 mL)で洗浄した。7.8 gの二量体(65%)が、真空オーブン中で乾燥した後に得られた。この二量体をさらに精製することなく次のステップに用いた。
【0175】
【化61】
【0176】
6.0 gの上記二量体(4.3 mmol)、4.4 gの2,4-ペンタンジオン(43 mmol)、4.7 g(43.0 mmol)の炭酸ナトリウム、及び200 mLの2-メトキシエタノールを、500 mLの丸底フラスコに添加した。この反応混合物を室温で28時間、激しく撹拌した。反応混合物を次に吸引濾過し、メタノール(3x100 mL)と続いてヘキサン(2x100 mL)で洗浄した。固体を集め、約500 mLの溶媒混合物(450 mLの塩化メチレン及び50 mLのトリエチルアミン)中で約10分間撹拌した。次にこの混合物を、溶離液としてヘキサン中50%塩化メチレンを用いてシリカゲルカラム(トリエチルアミン/ヘキサンで前処理したカラム)によって分離した。約6 gの赤色固体が生成物として得られた。
【0177】
[化合物14の合成]
【0178】
【化62】
【0179】
リチウムアルミニウムヒドリド(2.65 g, 69.8 mmol)を、氷浴中で冷却した80 mLのTHFに添加した。50 mLのTHF中の2-アミノ-6-フルオロ安息香酸(10 g, 64.46 mmol)の溶液を、滴下ロートから滴下して添加した。反応物を室温で夜通し撹拌させておいた。THF中の1M リチウムアルミニウムヒドリド20 mLのさらなる部分を添加し、反応物を40℃に加熱した。氷浴中で冷やし、3 mLの水を滴下ロートから注意深く添加し、次に50 mLの1N NaOHを加え、混合物を15分間撹拌した。次に、50 mLの水を添加し、混合物を10分間撹拌した。さらにNaOH溶液を添加し、そのエマルションを夜通し撹拌した。有機層を抽出し、水で洗浄し、さらに濃縮し、残留物を100 mLの酢酸エチルに溶かした。ヘキサンを添加し、沈殿して出てきた固体を濾過して、3.66 gの黄褐色固体を得て、これを次のステップに用いた。
【0180】
【化63】
【0181】
60 mLのトルエン中の、(2-アミノ-6-フルオロフェニル)メタノール(3.66 g, 25.94 mmol)、3’-メチルアセトフェノン(5.6 mL, 41.50 mmol)、RuCl
2(PPh
3)
3(25 mg, 0.026 mmol)、及び粉末にした水酸化カリウム(247 mg, 4.41 mmol)の混合物を、ディーン-スタークトラップを備えた200 mLの丸底フラスコ中で窒素下にて夜通し還流させた。冷却して、セライトを添加し、混合物を、酢酸エチルで溶離させるシリカゲルプラグ(シリカゲル栓)を通して濾過した。その溶液を茶色オイルにまで蒸発させ、これを0〜2%酢酸エチル/ヘキサンで溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製した。最もきれいな画分を220℃でのKugelrohr蒸留によってさらに精製して4.6 gの生成物を得た。
【0182】
【化64】
【0183】
5-フルオロ-2-m-トリルキノリン(3.0 g, 12.64 mmol)、塩化イリジウム(2.13 g, 5.75 mmol)、25 mLの2-エトキシエタノール、及び8 mLの水の混合物を、窒素で20分間パージし、次に窒素下で夜通し加熱し還流させた。冷やした混合物を濾過し、水及びメタノールで洗浄し、空気乾燥させた。
【0184】
【化65】
【0185】
上記二量体を、2,4-ペンタンジオン(3.0 mL, 28.8 mmol)、K
2CO
3(1.23 g, 8.90 mmol)、及び2-エトキシエタノール(50 mL)と混合し、窒素下で夜通し還流しそうな程に加熱した。冷却した混合物を濾過し、その赤色固体をイソプロパノールで濯いだ。この固体をジクロロメタンに溶かし、シリカゲルプラグで精製した。このプラグは、前記の物質をロードする前に10%トリエチルアミン/ヘキサンと続いてヘキサンによって処理し、生成物はジクロロメタンで溶離させた。生成物を含む画分を集め、小さな体積になるまで濃縮した。イソプロパノールを添加し、混合物を濃縮した。沈殿した固体を濾過し、2回の昇華によって精製して0.82 gの生成物を得た。
【0186】
[化合物15の合成]
【0187】
【化66】
【0188】
60 mLのTHF中の2-アミノ-6-メチル安息香酸(10 g, 66.15 mmol)の溶液を氷-塩浴中で冷やした。THF中のリチウムアルミニウムヒドリドの溶液を、窒素下で滴下ロートを用いて添加した(2.4 M, 33 mL, 79.38 mmol)。反応を夜通し進行させておいた。反応を水で止め、次に、反応物を氷-塩浴中で冷やしながら、50 mLの1N NaOH溶液を滴下して添加した。次に、50 mLの水を添加し、1時間撹拌し、さらに50% NaOH溶液を添加した。この混合物をジクロロメタンで抽出した。有機抽出物は硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、残留物にまで蒸発させた。残留物を10〜60%酢酸エチル/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーによって精製して、7.7 g(85%収率)の黄褐色固体を得た。
【0189】
【化67】
【0190】
150 mLのトルエン中の、(2-アミノ-6-メチルフェニル)メタノール(7.7 g, 56.13 mmol)、3’,5’-ジメチルアセトフェノン(12.5 g, 84.20 mmol)、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(III)(54 mg, 0.056 mmol)、及び粉末にした水酸化カリウム(535 mg, 9.54 mmol)の混合物を、窒素下のディーン-スタークトラップを備えた500 mL丸底フラスコ中で窒素下にて夜通し還流させた。冷却し、セライトを添加し、酢酸エチルで溶離させるシリカゲルプラグを通して混合物を濾過した。この溶液を暗色オイルにまで蒸発させ、これを0〜2%酢酸エチル/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーによって精製した。黄色オイルが得られ、これは高真空で乾燥させたところ固化した。この固体をヘキサンから再結晶して7.8 g(56%収率)の黄色固体を得た。
【0191】
【化68】
【0192】
5-メチル-2-(3,5-ジメチルフェニル)キノリン(7.8 g, 31.54 mmol)、塩化イリジウム(3.89 g, 10.51 mmol)、45 mLの2-エトキシエタノール、及び15 mLの水の混合物を窒素で20分間パージし、次に窒素下で24時間加熱し還流させた。冷却した混合物を濾過し、水及びメタノールで洗浄し、空気乾燥させた。
【0193】
【化69】
【0194】
上記二量体を、2,4-ペンタンジオン(5.5 mL, 53 mmol)、K
2CO
3 (1.23 g, 8.90 mmol)、及び2-エトキシエタノール(100 mL)と混合し、110℃に窒素下で1日加熱した。冷却した混合物を濾過し、その赤色固体をイソプロパノールで濯いだ。この固体をジクロロメタンに溶かし、シリカゲルプラグで精製した。このプラグは、前記の物質をロードする前に10%トリエチルアミン/ヘキサンと続いてヘキサンで処理し、生成物はジクロロメタンで溶離させた。生成物を含む画分を集め、小さな体積にまで蒸発させた。イソプロパノールを添加し、混合物を濃縮した。沈殿した固体を濾過し、2回の昇華によって精製して、3.73 gの生成物を得た。
【0195】
[化合物16の合成]
【0196】
【化70】
【0197】
化合物9のステップ2からの2-キシリル-7-クロロキノリン(3.0 g, 11 mmol)と鉄(III)アセチルアセトナート(0.2 g, 0.56 mmol)を、250 mL丸底フラスコ中でTHF/1-メチル-2-ピロリジノン(60/6)の溶液66 mL中に溶かした。窒素を、反応混合物を通して10分間バブリングした。この溶液を、氷浴を使用して冷やした。エーテル中の2.0 Mプロピルマグネシウムクロライド11.2 mLを滴下して添加した。反応物を2時間撹拌し、次に水でゆっくりと反応を止めた。反応混合物を室温まで温まるようにさせておき、酢酸エチルを添加した。有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、生成物を、溶離液としてヘキサン中2%酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムを使用してクロマトグラフィーにかけ、2 g(67%収率)の生成物を得た。
【0198】
【化71】
【0199】
2-(3,5-ジメチルフェニル)-7-プロピルキノリン(2.5 g, 9.1 mmol)とイリジウム(III)クロライド(1.3 g, 3.6 mmol)を、2-エトキシエタノールと水の3:1混合物50 mLに、100 mLの丸底フラスコの中で溶かした。この溶液を窒素で10分間パージし、次に窒素下で16時間還流させた。反応混合物を室温まで冷やし、沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。この二量体を次に減圧下で乾燥させ、さらに精製することなく次のステップに用いた。2.0 gの二量体を、真空乾燥後に得た。
【0200】
【化72】
【0201】
上記二量体(2.0 g, 1.3 mmol)、2,4-ペンタンジオン(1.3 g, 1.0 mmol)、及びK
2CO
3(2.0 g, 14.0 mmol)を50 mLの2-メトキシエタノールに添加し、室温で24時間撹拌した。沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。この固体をジクロロメタンに再溶解し、セライト、シリカゲル、及び塩基性アルミナをふくむプラグ(栓)を通した。溶媒を減圧下で蒸発させて1.0 g(50%収率)の生成物を得た。
【0202】
[化合物17の合成]
【0203】
【化73】
【0204】
化合物9のステップ2からの2-キシリル-7-クロロキノリン(3.0 g, 11 mmol)と鉄(III)アセチルアセトナート(0.2 g, 0.56 mmol)を、250 mLの丸底フラスコ中で、THF/1-メチル-2-ピロリジノン(60/6)66 mLに溶かした。窒素を、その反応混合物を通して10分間バブリングした。この溶液を、氷浴を用いて冷やした。エーテル中の2.0 Mのイソプロピルマグネシウムクロライド11.2 mLを滴下して添加した。反応物を2時間撹拌し、次に水でゆっくりと反応を止めた。反応混合物を室温まで温まるままにしておき、酢酸エチルを添加した。有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、生成物は、溶離液としてヘキサン中2%酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムを使用してクロマトグラフィーにかけ、2 g(67%収率)の生成物を得た。
【0205】
【化74】
【0206】
2-(3,5-ジメチルフェニル)-7-イソプロピルキノリン(2.5 g, 9.1 mmol)とイリジウム(III)クロライド(1.3 g, 3.6 mmol)を、100 mLの丸底フラスコ中で、2-エトキシエタノール及び水のそれぞれ3:1混合物50 mLに溶かした。この溶液を窒素で10分間パージし、次に窒素下で16時間還流させた。反応混合物を次に室温まで冷まさせておき、沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。この二量体を次に減圧下で乾燥させ、さらに精製することなく次のステップに用いた。2.0 gの二量体を真空乾燥の後に得た。
【0207】
【化75】
【0208】
上記二量体(2.0 g, 1.3 mmol)、2,4-ペンタンジオン(1.3 g, 1.0 mmol)、及びK
2CO
3(2.0 g, 14.0 mmol)を、50 mLの2-メトキシエタノールに添加し、室温で24時間撹拌した。沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。この固体をジクロロメタンに再溶解し、セライト、シリカゲル、及び塩基性アルミナのプラグを通過させた。溶媒を減圧下で蒸発させて、1.0 g(50%収率)の生成物を得た。
【0209】
[化合物18の合成]
【0210】
【化76】
【0211】
化合物9のステップ2からの2-キシリル-7-クロロキノリン(1.5 g, 5.6 mmol)、フェニルボロン酸(1.4 g, 11.0 mmol)、Pd(PPh
3)
4(2.0 g, 0.168 mmol)、及びK
2CO
3(2.3 g, 16.6 mmol)を、100 mLのフラスコ中で、40 mLのDME及び40 mLの水と混合した。反応混合物を窒素下で夜通し加熱して還流させた。反応物を冷やし、有機抽出物を、溶離液としてヘキサン中2%酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムで精製して1.0 g(58%収率)の生成物を得た。
【0212】
【化77】
【0213】
ステップ1からの配位子0.9 g(2.9 mmol)とイリジウム(III)クロライド(0.47 g, 1.26 mmol)の混合物を、100 mLの丸底フラスコ中で、2-エトキシエタノールと水のそれぞれ3:1混合物50 mLに溶かした。この溶液を窒素で10分間パージし、次に窒素下で16時間還流させた。反応混合物を次に室温に冷却させておき、沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。この二量体を次に減圧下で乾燥させ、さらに精製することなく次のステップに用いた。0.61 g(50%収率)の二量体が、真空乾燥後に得られた。
【0214】
【化78】
【0215】
0.6 gの二量体、2,4-ペンタンジオン(0.37 g, 3.5 mmol)及びK
2CO
3(0.38 g, 3.5 mmol)を、50 mLの2-メトキシエタノールに添加し、室温で24時間撹拌した。沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。固体を塩化メチレンに再溶解し、セライト、シリカゲル、及び塩基性アルミナのプラグを通過させた。溶媒を減圧下で蒸発させて約0.45 g(69%収率)の生成物を得た。
【0216】
[化合物19の合成]
【0217】
【化79】
【0218】
200 mLのトルエン中の、2-アミノベンジルアルコール(11.2 g, 89.2 mmol)、5,7-ジメチル-1-テトラロン(10.0 g, 55.7 mmol)、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(III)(0.11 g, 0.111 mmol)、及び粉末にした水酸化カリウム(0.63 g, 11.2 mmol)の混合物を、ディーン-スタークトラップを備えた500 mLの丸底フラスコ中で、窒素下で夜通し還流させた。冷却した反応混合物にセライトを添加し、シリカゲルプラグ(酢酸エチルで溶離させた)を通して濾過した。この溶液を蒸発させ、残留物を5及び10%酢酸エチル/ヘキサンで溶離させるカラムクロマトグラフィーで精製した。10.7 g(76%収率)の生成物を得た。
【0219】
【化80】
【0220】
ステップ1からの配位子2.8 g(10.8 mmol)、1.67 g(4.5 mmol)のIrCl
3・xH
2O、60 mLの2-エトキシエタノール、及び20 mLの水を、100 mLの丸底フラスコ中で混合した。反応混合物を、窒素下で夜通し加熱し還流させた。反応物を冷却し、濾過した。その固体をメタノール及びヘキサンで洗浄した。2.0 gの二量体(50%)が得られた。
【0221】
【化81】
【0222】
2.0 g(1.3 mmol)の上記二量体、1.3 g(13 mmol)の2,4-ペンタンジオン、1.4 g(13 mmol)の炭酸ナトリウム、及び50 mLの2-メトキシエタノールを、100 mLのフラスコ中で混合した。反応混合物を窒素下で夜通し加熱し還流させた。冷却し、固体を濾過し、メタノールで洗浄し、次に、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して1.2 g(57%収率)の生成物を得た。
【0223】
[化合物20の合成]
【0224】
【化82】
【0225】
300 mLのジメトキシエタン及び300 mLのH
2O中の、2-クロロキノリン(32.8 g, 0.02 mol)、3-ブロモフェニルボロン酸(40.53 g, 0.02 mol)、Ph
3P(5.3 g, 10 mol%)、Pd(OAc)
2(2.3 g, 5 mol%)、及びK
2CO
3(111.4 g, 0.08 mol)の混合物を、窒素で20分間パージし、8時間窒素下で還流させた。反応物を次に室温まで冷却させておき、有機層を水層から分離した。水層を酢酸エチルで洗浄した。有機分画を集め、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。生成物を、溶離液として酢酸エチル及びヘキサンを用いてシリカゲルを使用してクロマトグラフィーにかけ、55 g(95%収率)の白色固体を得た。
【0226】
【化83】
【0227】
100 mLのトルエン中の、2-(3-ブロモフェニル)キノリン(10.0 g, 0.035 mol)、イソブチルボロン酸(7.2 g, 0.07 mol)、Pd
2(dba)
3(0.32 g, 1 mol%)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(0.7 g, 4 mol%)、及びリン酸カリウム一水和物(24 g, 0.1 mol)の混合物を窒素で20分間パージし、窒素雰囲気下で夜通し還流させた。反応混合物を冷却させておき、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を、溶離液としてヘキサン中2%酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムを使用してクロマトグラフィーにかけた。溶媒を次に減圧下で除去して8.0 gの生成物を得た。
【0228】
【化84】
【0229】
2-(3-イソブチルフェニル)キノリン(5.4 g, 20.7 mmol)及びイリジウム(III)クロライド(2.5 g, 7 mmol)を、100 mLの丸底フラスコ中で、2-エトキシエタノール及び水のそれぞれ3:1混合物50 mLに溶かした。窒素を、その溶液を通して10分間バブリングさせ、次に、その混合物を窒素下で16時間還流させた。反応混合物を次に室温まで冷却させ、沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。この二量体を次に減圧下で乾燥させ、さらなる精製をせずに次のステップに用いた。4.0 gの二量体を、真空乾燥後に得た。
【0230】
【化85】
【0231】
上記二量体(3.0 g, 1.8 mmol)、2,4-ペンタンジオン(1.8 g, 18.0 mmol)、及びK
2CO
3(3.0 g, 18.0 mmol)を、100 mLの2-メトキシエタノールに添加し、室温で24時間撹拌した。沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。この固体をジクロロメタンに再溶解し、セライト、シリカゲル、及び塩基性アルミナを用いたプラグ(栓)を通過させた。溶媒を減圧下で蒸発させて、2.0 gの生成物を得た。
【0232】
[化合物21の合成]
【0233】
【化86】
【0234】
化合物20のステップ1からの2-(3-ブロモフェニル)キノリン(10.0 g, 35 mmol)、[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ジクロロニッケル(II)(0.5 g, 0.9 mmol)、及び100 mLの無水THFを、500 mLの丸底フラスコ中で混合した。窒素をその混合物を通してバブリングさせ、フラスコを氷浴中に30分間置いた。エーテル中の2.0 Mプロピルマグネシウムブロミド88 mLをその反応混合物に20分間かけて滴下して添加し、その後、混合物を30分間さらに撹拌し、次に水で失活させた。混合物を室温まで戻し、酢酸エチルを添加した。水層を除去した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。生成物を、溶離液として酢酸エチル及びヘキサンを用いたシリカゲルカラムを使用してクロマトグラフィーにかけた。溶媒を再度除去して5 gの生成物を得た。
【0235】
【化87】
【0236】
2-(3-プロピルフェニル)キノリン(3.2 g, 13.0 mmol)とイリジウム(III)クロライド(1.8 g, 5.2 mmol)を、100 mLの丸底フラスコ中で、2-エトキシエタノール及び水のそれぞれ3:1の混合物50 mLに溶かした。窒素を、その溶液を通して10分間バブリングさせ、次に窒素下で16時間還流させた。反応混合物を次に室温まで冷却させ、沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。その二量体を次に減圧下で乾燥させ、さらなる精製をせずに次のステップに用いた。2.6 gの二量体が真空乾燥後に得られた。
【0237】
【化88】
【0238】
上記の二量体(2.6 g, 1.8 mmol)、2,4-ペンタンジオン(1.8 g, 18.0 mmol)、及びK
2CO
3(3.0 g, 18.0 mmol)を、100 mLの2-メトキシエタノールに添加して、室温で24時間撹拌した。沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。その固体をジクロロメタンに再度溶かし、セライト、シリカゲル、及び塩基性アルミナを用いたプラグを通過させた。溶媒を減圧下で蒸発させて2.0 gの生成物を得た。
【0239】
[化合物22の合成]
【0240】
【化89】
【0241】
4.8 g(29 mmol)の1-クロロイソキノリン、5.3 g(35 mmol)の3,5-ジメチルフェニルボロン酸、20 g(87 mmol)のリン酸カリウム、0.5 g(1.16 mmol)の2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル、100 mLのトルエン、及び30 mLの水を、三ツ口フラスコ中で混合した。この系を窒素で30分間バブリングした。0.27 g(0.29 mmol)のPd
2(dba)
3を添加し、混合物を4時間加熱し還流させた。室温に冷却後、反応混合物を、セライトベッドを通して濾過した。生成物を、2%酢酸エチル及びヘキサンを用いてカラムクロマトグラフィーにかけた。6.0 g(87%収率)の生成物が、カラムクロマトグラフィーの後で得られた。
【0242】
【化90】
【0243】
5.5 g(23.6 mmol)の1-(3,5-ジメチルフェニル)イソキノリン及び3.4 g(9.5 mmol)のイリジウムクロライドを、90 mLの2-エトキシエタノール及び30 mLの水の中で混合した。この混合物を窒素で10分間パージし、次に24時間加熱し還流させた。室温に冷却後、固体を濾過によって集めた。この固体を、メタノール及びヘキサンで十分に洗浄した。生成物は減圧下で乾燥させた。4.6 g(70%収率)の固体が得られ、さらなる精製なしに次のステップに用いた。
【0244】
【化91】
【0245】
4.5 g(3.25 mmol)の上記二量体、3.3 g(32.5 mmol)の2,4-ペンタンジオン、及び1.7 g(16.3 mmol)の炭酸ナトリウムを、150 mLの2-エトキシエタノール中で10時間還流させた。室温に冷却した後、その混合物を、セライトベッドを通して濾過し、メタノールで十分に洗浄した。その上の赤色固体を次にジクロロメタンで洗浄した。生成物は、溶離液として1:1のジクロロメタン及びヘキサンを用いるカラムクロマトグラフィーによって精製した。1.6 gの生成物が得られた。この生成物は、220℃での高真空昇華によって精製した。
【0246】
[化合物23の合成]
【0247】
【化92】
【0248】
ジクロロヨードベンゼン(37.0 g, 136 mmol)、Pd
2(dba)
3(1.5 g, 1.6 mmol)、及び塩化リチウム(29.0 g, 682 mmol)を、500 mLの丸底フラスコ中で100 mLのDMFに溶かした。64.0 mLの無水酢酸及び47.0 mLのN-エチルジイソプロピルアミンを次に反応混合物に添加した。反応物を100℃に8時間加熱した。水を反応混合物に添加し、生成物を酢酸エチルで抽出し、溶離液として酢酸エチル及びヘキサンを用いるシリカゲルカラムを使用してクロマトグラフィーにかけた。8 gの生成物が得られた。
【0249】
【化93】
【0250】
2-アミノベンジルアルコール(6.0 g, 48 mmol)、3,5-ジクロロアセトフェノン(12.0 g, 63.5 mmol)、RuCl
2(PPh
3)
3(0.5 g, 10 mol%)、及び水酸化カリウム(2.4 g, 42.0 mmol)を100 mLのトルエン中で10時間還流させた。水は、ディーン-スタークトラップを使用して反応から集めた。反応混合物を室温に冷却させ、シリカゲルプラグを通して濾過した。生成物を、溶離液としてヘキサン中2%酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムによってさらに精製した。4.0 g(30%収率)の生成物がカラムの後で得られた。この生成物はイソプロパノールからさらに再結晶した。3.5 gの生成物が得られた。
【0251】
【化94】
【0252】
2-(3,5-ジクロロフェニル)キノリン(4.0 g, 14.6 mmol)、イソブチルボロン酸(6.0 g, 58.4 mmol)、Pd
2(dba)
3(0.13 g, 1 mol%)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(0.24 g, 4 mol%)、及びリン酸カリウム一水和物(10 g, 13.8 mmol)を、250 mLの丸底フラスコのなかの100 mLのトルエン中で混合した。窒素をその混合物を通して20分間バブリングさせ、混合物を窒素下で夜通し還流させた。反応混合物を冷却させ、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を、溶離液としてヘキサン中2%酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムを使用してクロマトグラフィーにかけた。溶媒を次に減圧下で除去して3.5 gの生成物を得た。
【0253】
【化95】
【0254】
2-(3,5-ジイソブチルフェニル)キノリン(3.0 g, 9.50 mmol)とイリジウム(III)クロライド(0.70 g, 2.4 mmol)を、100 mLの丸底フラスコ中で、2-エトキシエタノール及び水のそれぞれ3:1混合物50 mLに溶かした。窒素をその溶液を通して10分間バブリングさせ、次に窒素下で16時間還流させた。反応混合物を次に室温まで冷却させ、沈殿物を濾過してメタノールで洗浄した。その二量体を次に真空乾燥させ、さらに精製することなく次のステップに用いた。2.0 gの二量体を真空乾燥後に得た。
【0255】
【化96】
【0256】
2-エトキシエタノール中の、上記の二量体、2,4-ペンタンジオン、及びK
2CO
3を室温で24時間撹拌した。沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。固体をジクロロメタンに再度溶かし、セライト、シリカゲル、及び塩基性アルミナを用いたプラグ(栓)を通過させた。溶媒を減圧下で蒸発させて生成物を得た。
【0257】
[化合物24の合成]
【0258】
【化97】
【0259】
10.6 g(78.4 mmol)の2-p-トリルエタンアミン、10.7 g(71.2 mmol)の3,5-ジメチル安息香酸、及び0.5 gのボロン酸を、ディーン-スタークトラップを用いて夜通し200 mLのp-キシレン中で加熱し還流させた。室温に冷却した後、400 mLのヘキサンを添加した。固体を濾過で集めた。生成物を真空下で乾燥させた。16.9 gの白色固体を得た。生成物はさらに精製することなく次のステップに用いた。
【0260】
【化98】
【0261】
6.9 gの3,5-ジメチル-N-(4-メチルフェネチル)ベンズアミド、60 mLのPOCl
3、及び50 gのP
2O
5を、150 mLのp-キシレン中で窒素下にて4時間還流させた。室温に冷却後、溶媒をデカンテーションした。固体を氷冷水で溶かした。その溶液を水酸化カリウム溶液で中和し、次にトルエンで抽出した。溶媒蒸発後、残留物を、1:3のヘキサン及び酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィーで精製した。12 g(76%)の生成物が得られた。
【0262】
【化99】
【0263】
12 g(48 mmol)の1-(3,5-ジメチルフェニル)-7-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン及び2.0 gの10%パラジウムカーボンを、200 mLのp-キシレン中で4時間還流させた。室温に冷却後、反応混合物を、セライトベッドを通して濾過した。生成物を次に溶離液としてヘキサン中5%酢酸エチルを用いるカラムによって精製した。10 gの生成物を得た。生成物を3回のヘキサンからの再結晶によってさらに精製した。6.2 gの純粋な生成物を複数回の再結晶の後に得た。
【0264】
【化100】
【0265】
5.5 g(22 mmol)の1-(3,5-ジメチルフェニル)イソキノリン及び2.64 g(7.4 mmol)のイリジウムクロライドを、90 mLの2-エトキシエタノール及び30 mLの水の中で混合した。その混合物を窒素で10分間パージし、次に14時間加熱し還流させた。室温に冷却後、固体を濾過によって集めた。その固体をメタノール及びヘキサンで十分に洗浄した。生成物を真空下で乾燥させた。3.75 g(70%収率)の二量体を得て、これをさらに精製することなく次のステップに用いた。
【0266】
【化101】
【0267】
3.7 g(2.6 mmol)の上記の二量体、2.6 g(26 mmol)の2,4-ペンタンジオン、及び1.4 g(13 mmol)の炭酸ナトリウムを、150 mLの2-エトキシエタノール中で室温にて72時間反応させた。深赤色沈殿物が生成した。その混合物を、セライトベッドを通して濾過し、メタノールで十分に洗浄した。上にある赤色固体を次にジクロロメタンで洗浄した。3.6 gの生成物が得られた。その生成物を235℃での高真空昇華によってさらに精製した。
【0268】
[例示及び比較デバイス]
【0269】
全てのデバイスは高真空(<10
-7 Torr)の熱蒸発によって作製した。アノード電極は約1200Åのインジウムスズ酸化物(ITO)である。カソードは10ÅのLiFとそれに続く1000ÅのAlからなる。全てのデバイスは作製後直ちに窒素グローブボックス(<1 ppmのH
2O及びO
2)の中で、エポキシ樹脂でシールしたガラス蓋で密封し、吸湿剤をそのパッケージの中に組み込んだ。
【0270】
有機積層部分はITO表面から順に、正孔注入層(HIL)としての100Åの厚さのIr(3-Meppy)
3;正孔輸送層(HTL)としての400Åの4,4’-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(α-NPD);発光層(EML)としての300Åの、6〜12質量%のドーパント発光体(例示化合物及び比較化合物)でドープしたBAlq;電子輸送層(ETL)としての550Åのトリス(8-ヒドロキシキノリナート)アルミニウム(Alq
3)からなる。電流-電圧-輝度(IVL)特性、及び作動寿命を測定し、表1にまとめた。デバイス性能は10 mA/cm
2で比較し、寿命はJ=40 mA/cm
2(一定のdc)で室温及び70℃にて比較した。
【0271】
[化合物1を用いた追加のデバイス]
【0272】
上述した一般的な方法及び以下に説明する追加の材料を用いて、以下のデバイスを、ドーパント発光体として化合物1を用いて作製した。
【0273】
【化102】
【0274】
【表4】
【0275】
【表5】
【0276】
[化合物9を用いた追加のデバイス]
【0277】
上述した一般的な方法を用いて、以下のデバイスを、ドーパント発光体として化合物9を用いて作製した。
【0278】
【表6】
【表7】
【0279】
【表8】
【表9】
【0280】
[化合物22を用いた追加のデバイス]
【0281】
上述した一般的方法を用いて、以下のデバイスを、ドーパント発光体として化合物22を用いて作製した。
【0282】
【表10】
【0283】
【表11】