特許第5796064号(P5796064)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5796064シャーシ、ベース、エクステンションおよび曲線トラック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5796064
(24)【登録日】2015年8月21日
(45)【発行日】2015年10月21日
(54)【発明の名称】シャーシ、ベース、エクステンションおよび曲線トラック
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/64 20060101AFI20151001BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20151001BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20151001BHJP
【FI】
   H04N5/64 581C
   G09F9/00 351
   G09F9/00 312
   H05K5/02 B
【請求項の数】16
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-507926(P2013-507926)
(86)(22)【出願日】2010年4月27日
(65)【公表番号】特表2013-532397(P2013-532397A)
(43)【公表日】2013年8月15日
(86)【国際出願番号】US2010032626
(87)【国際公開番号】WO2011136762
(87)【国際公開日】20111103
【審査請求日】2012年11月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】511076424
【氏名又は名称】ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.
【氏名又は名称原語表記】Hewlett‐Packard Development Company, L.P.
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・ウィン
(72)【発明者】
【氏名】アタラ・ジーン
(72)【発明者】
【氏名】ブライデン・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ペニングトン・ジョン
【審査官】 西谷 憲人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−259085(JP,A)
【文献】 特開2000−200048(JP,A)
【文献】 特開2001−092364(JP,A)
【文献】 特開平10−222078(JP,A)
【文献】 特開平08−272307(JP,A)
【文献】 特開2007−258774(JP,A)
【文献】 特開平10−282903(JP,A)
【文献】 特開2002−222027(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/64
G09F 9/00
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動な取り付けポイントを含むシャーシと、
脚と、前記シャーシの前記取り付けポイントに結合されて前記脚に対して相対的に動くライザーとを含むベースと、
前記シャーシに結合された曲線トラックと、
前記ベースに結合され、前記曲線トラックに接触するエクステンションと
を有するシステム。
【請求項2】
前記シャーシは、前記ベースに対して相対的に第1の方向または第2の方向に動かされ得る
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記エクステンションは、前記シャーシが第1の方向から第2の方向へ動かされたときに、前記曲線トラックに沿って動くことができる
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記エクステンションは、前記ベースに対して固定の角度とされる
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記エクステンションは、前記ベースに対して可変の角度とされる
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記エクステンションが前記曲線トラックに対してバイアスをかけるようにする機構 をさらに有する請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記エクステンションを、前記曲線トラックに接触させたままに保持するカップラー
をさらに有する請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記エクステンションは、
前記曲線トラックに接触するホイール
をさらに有する
請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記曲線トラックは、前記シャーシの重心が、ベースに対して相対的な方向に限界を越えて動くことを阻む
請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
ベースに取り付けられたシャーシの角度を制御する方法であって、
脚と、前記シャーシの可動な取り付けポイントに結合されたライザーとを含むベースでシャーシを支持することと、
ベースに一端が取り付けられたエクステンションでベースに力を加えることと、
前記エクステンションの他端を前記シャーシ上の曲線トラックに沿って移動させることにより前記エクステンションにより加えられた力を、シャーシ上の曲線トラックで受けることと
を含む方法。
【請求項11】
前記エクステンションを、第1の方向から第2の方向へ動かすこと
をさらに含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記エクステンションが前記曲線トラックに対してバイアスをかけること
をさらに含む請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記ライザーは前記脚に対して相対的に動く
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
可動な取り付けポイントを含むシャーシと、
前記シャーシが取り付けられるベースと、
前記シャーシに取り付けられた曲線トラックと
を有し、
前記ベースは、
前記曲線トラックに接して、前記シャーシの重心が、前記ベースに対して限界を越えて動くことを阻むエクステンションと、
前記可動な取り付けポイントに結合されたライザー
を含む
システム。
【請求項15】
前記限界は、シャーシのある方向において、前記ベースが前記シャーシの重力に耐えられなくなる点である
請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記エクステンションは、
ホイール
を含む
請求項14に記載のシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイなどのシステムおよびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイは、ディスプレイに取り付けられたベース(base)によって支持されもよい。ベースは、固定されたベースでもよく、このときには、ディスプレイは、ベースに対して相対的に予め決められた高さとなる、ベースはまた、固定された傾きであってよく、このときには、ユーザからディスプレイの上端と下端への距離を調節できない。ベースはまた、調節可能なベースであってよく、このときには、ディスプレイの高さはベースに対して相対的に変更できる。あるベースは、ディスプレイの上端が、下端よりもユーザから近くなるように、あるいは、遠くなるように傾けられてもよい。ベースは、脚(foot)と、脚に取り付けられたライザー(riser)を持ってもよい。ライザーはディスプレイに取り付けられることができ、加工物(work)の表面に置かれてよい。脚は、ディスプレイが、ユーザ側に向かって、あるいは、ユーザから遠ざかるように倒れることを防ぎ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
倒れたり不安定になったりしないシステムおよびその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明にかかる第1のシステムは、シャーシと、 前記シャーシに結合された曲線トラックと、前記シャーシに取り付けられたベースと、前記ベースに結合され、前記曲線トラックに接触するエクステンションとを有する。
【0005】
また、本発明にかかる方法は、ベースに取り付けられたシャーシの角度を制御する方法であって、ベースに取り付けられたエクステンションでベースに力を加えることと、前記エクステンションにより加えられた力を、シャーシ上の曲線トラックで受けることとを含む。
【0006】
また、本発明にかかる第2のシステムは、シャーシに取り付けられた曲線トラックと、前記シャーシが取り付けられ、前記曲線トラックに接して、前記シャーシの重心が、限界を越えることを防ぐエクステンションを含むベースとを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、倒れたり不安定になったりしないシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1a】例示的な実施形態に従った第1の方向のシステムの側面図である。
図1b】例示的な実施形態に従った第2の方向のシステムの側面図である。
図2】本発明の例示的な実施形態に従ったシステムの斜視図である。
図3】本発明の例示的な実施形態に従ったシステムの部分図である。
図4】本発明の例示的な実施形態に従ったシステムの部分図である。
図5】本発明のシャーシの角度を調整する方法の例によるフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ディスプレイといったデバイスは、ベースに取り付けられてよい。ベースは、脚と脚からのライザーを含んでもよい。ベースは、シャーシの支持であって、シャーシへの重力の強さ(force of gravity)に対抗する。ベースは、例えば机やテーブルといった加工物の表面に置かれてよい。シャーシは、ディスプレイであることができ、あるいは、ディスプレイといったデバイスのための取り付け位置でよい。
【0010】
もし、ディスプレイが垂直にも、水平にも、垂直と水平の間の方向であるなら、異なったソフトウェアアプリケーションは、さらに効果的に用いられてもよい。垂直方向において、ディスプレイの表面は、重力の強さに対して平行であり、水平方向において、ディスプレイの表面は、重力の強さに対して直角である。シャーシが傾けられているときに、システムが不安定になって倒れることを止めるために、ベースは可能な限り重心(center of gravity)に近くに取り付けられ、あるいは、シャーシの傾斜の範囲は、シャーシがベースによってまだ支持されている範囲に限られる。もし、ベースが、シャーシの重心近くのシャーシに連結されていて、シャーシが垂直な位置から水平な位置に傾けられたら、そのとき、ディスプレイは高すぎて不安定になるかもしれない。例えば、もし、ベースがシャーに加工物の表面から25cmの点で取り付けられ、シャーシが水平な位置に達するまで傾けられたら、シャーシの表面は、加工品の表面から25cmになるであろう。
【0011】
デバイスを、水平方向に使用できるようにするためには、ベースがシャーシの上に向けられて短くされうる加工物の表面からの距離は、水平方向にである。1つの実施形態においては、ベースは脚およびライザーを含む。ライザーは、脚からのエクステンション(extension)であり得て、脚とライザーとの間の角度は調節され得る。ライザーは、ベースとシャーシとを結合するファスナー(fastener)を含み得る。シャーシの高さは脚とライザーとの間の高さで決まってもよく、脚とライザーとの間の高さは、脚とライザーとの間の角度が0°に近づいてファスナーがベースに近づくように、ライザーを脚に対して傾けることにより変更してもよい。もし、シャーシがディスプレイを含めば、ディスプレイの上端は、ユーザがライザーを脚に近づくように傾けたときに、ユーザから遠ざかるように動かされてよい。もし、ライザーがユーザから遠ざかるように傾けられたら、その結果、シャーシ上の可変な取り付けポイント(mounting point)が、ベースをユーザの方向に動かすことなしに、シャーシにユーザの方向に動くことを許し得る。もし、ライザーが傾けられ、可変な取り付けポイントが調節されれば、シャーシの下端は、仮にシャーシが垂直な位置にあったときよりも、ユーザに近くなってよい。
【0012】
デバイスを支えるシャーシ上の可変な取り付けポイントを用いることは、シャーシの重力の強さの中心を、ベースに対して動かすことになり、シャーシ上の重量の配分に変更を起こすことになる。可変な取り付けポイントは、シャーシの重心の限界(threshold)をこえるように動かし、重力の強さがベースによって対抗できなくなったときに、システムを倒させ得る。ベースのサイズを増加させず、シャーシを、シャーシの重心が中に入る全ての方向に対して支持できるようにすることは、材料の節約と、小さく軽いパッケージング、作業場所およびより小さい脚による出荷のコストの節約とにより有利である。可変な取り付けポイントは、シャーシを、ベースのサイズおよび重量がシャーシ上の重力の強さに対抗できない方向を含む多くの異なる方向に置くことを許し得る。曲げられたトラック(track)とエクステンションは、シャーシが、そうでなければ可変な取り付けポイントゆえに達成できる方向に向かうことを許さなくてよい。ベースのサイズと重量は、曲げられたトラックとエクステンションとでシャーシが達成し得る方向に、ベースがシャーシ上の重力の強さに対抗できるように決められ得る。
【0013】
1つの実施形態においては、システムは、シャーシと、シャーシに結合された曲げられたトラックとを含む。ベースは、シャーシと、ベースに結合されうるエクステンションに結合される。エクステンションは、曲げられたトラックに接触するように(in contact with)にされ得る。
【0014】
図を参照すると、図1aは、例示的な実施形態に従った第1の方向のシステムの側面図である。システム100aは、第1の方向110aのシャーシ110を含み得る。第1の方向110aは、例えば、垂直方向でよい。シャーシ110は、ディスプレイまたは取り付けポイントでよい。もし、シャーシがデバイスの取り付けポイントならば、シャーシはビデオ・エレクトロニクス・スタンダーズ・アソシエーション(Video Electronics Standards Association (VESA))取り付けブラケットといったベースにディプレイを結合するための標準的な型で構成されてよい。例えば、VESA標準は、シャーシ上に、VESAマウントをディスプレイに取り付けるためのねじといったファスナーのための4インチの四角の型の4つの開口部を有してよい。ベースは、シャーシの方向が、ユーザの応用のために調整されることを許してよい。この調整は、ベースに取り付けられたシャーシが、例えば傾けられ、上げられ、下げられ、あるいは、回転させられることを許し得る。
【0015】
曲線トラック(curved track)120は、シャーシ110に結合され得る。ベースは、曲線トラック120に接触する第1のエクステンション115を含み得る。ベースは、脚105およびライザー125を含み得る。曲線トラックは、シャーシと一体であってよく、あるいは、シャーシに取り付けられた別個の部品であってよい。曲線トラックは、シャーシから、エクステンションに結合する曲線トラックの表面に向けて、シャーシに対して直角に延びてよい。エクステンションに結合する曲線トラックの表面とシャーシの間の距離は、トラックの長さに沿って変化してよい。例えば、曲線トラックのある部分は、シャーシから1cmであってよく、曲線トラックの他の部分は、シャーシから5cmであってよい。エクステンションは、ベースから延びて曲線トラックに結合して曲線トラックに力を加えるベースの一部であってよい。
【0016】
シャーシ110は、重心を持ち、シャーシ110は、ベースに対して相対的に再設定され得る。ライザー125は、シャーシ110上の可変の取り付けポイント160に取り付けられ得る。可変の取り付けポイント160は、シャーシを、A方向およびB方向に、ライザー125をA方向およびB方向に動かすことなく動けるようにし得る。可変の取り付けポイント160は、ファスナー155でライザー125に取り付けられる。第1の方向110aにおいて、ファスナーは、可変の取り付けポイント160上の最初の位置165にあり得る。可変の取り付けポイントは、例えば、トラックまたはレール(rail)であってよく、もし、シャーシ110がAまたはB方向に動かされるならば、ファスナーは、トラックまたはレールに沿ってスライドしてよい。
【0017】
ライザー125はまた、C方向およびD方向に動いてよい。もし、シャーシ110が第1の方向110aにあるならば、その結果、シャーシ110がA方向またはB方向に動かされて、シャーシの重心が、ベースがもはや重力の強さGに耐える力を提供できない限界を超えて動いたときに、脚105への重心が充分に変化しないかもしれず、例えば、重心が、ベースを動かすことなしに、ユーザの方向へ、あるいは、ユーザから遠ざかる方向に動かされて、重力の強さが、システムを倒れさせる。
【0018】
図1bは、本発明の例示的な実施形態に従ったシステムの第2の方向の側面図である。
システム100bは、シャーシ110を、第2の方向110bに含み得る。システム100bは、例えば、水平方向である。第2の方向110bにおいては、第1のエクステンション115は、曲線トラック120に連結された第1のエクステンション115とは異なる曲線トラック120上の位置で、第1の方向110aに曲線トラック120と接触する。第2の方向においては、ファスナー155は、取り付けポイント160上の第2の位置170にある。
【0019】
もし、シャーシが、ベースに対して相対的に、最初の方向110aから第2の方向110bに方向を変えられたら、ディスプレイが第1の方向110aと第2の方向110bとの間で方向を変えられている間、第1のエクステンション115は、曲線トラックに沿って動かされ、曲線トラックと接触したままとなり得る。
【0020】
曲線トラック120の曲線および第1のエクステンション115により曲線トラック120に加えられる力は、シャーシ110の重心が、システムを倒させる方向に向けられないようにするかもしれない。例えば、第1のエクステンションは、ライザー125およびシャーシ110が、C方向に動くことを、シャーシ110が最初にA方向に動くまで防ぐかもしれない。もし、ライザー125およびシャーシ110が、シャーシ110をA方向に動かすことなくC方向に動けるならば、シャーシの重心は、限界の先に達しうる。限界は、例えば105aおよび105bであり得て、もし、シャーシの重心がこれらの限界のいずれかを通れば、システム100は倒れる。限界は可変で、シャーシ110、ライザー125および脚105の重量、および、他の変数に沿った脚の長さによって定まる。重心の動きを少なくすることは、シャーシが向かされうる全ての方向に渡ってシャーシを支持する限り、ベースを軽く、短く、あるいは軽く短くすることを許し、重力の強さがシステムを倒させることを防ぐ。
【0021】
図2は、本発明の例示的な実施形態に従ったシステムの斜視図である。
ある1つの実施例においては、第1のエクステンション115は、脚105に対して固定の角度である。他の実施例においては、エクステンションは、ベースに対して可変の角度であり、E方向に動く。第1のエクステンション115のE方向の動きは、ある方向に前方または後方へ傾けるといったシャーシのある調節機能を許し得る。例えば、シャーシ110が第1の方向110aにあり、その結果、シャーシが、シャーシ110の上端がシャーシ110の下端よりもユーザに近くなるように前方に傾けられ得、あるいは、シャーシ110の下端がシャーシ110の上端よりもユーザに近くなるように、後方に傾けられ得る。もし、第1のエクステンション115が固定された位置にあったとしたら、第1のエクステンション115および曲線トラック120は、システムが前方または後方に倒れることを防ぐことができるかもしれない。
【0022】
ある1つの実施例においては、ライザー125は、パス(path)135を追うためにギア(gear)130を含んでよい。もし、2つのギアが用いられ、これらのギアが同じ速度で回るように結合されているならば、このことは、シャーシの一方が、シャーシの他の一方のよりも、ベースの脚に近づいて、ライザー125に対して相対的に方向を変えられ得なくなる斜めの姿勢にシャーシが入る機会を減らすかもしれない。
【0023】
図3は、本発明の例示的な実施形態に従ったシステムの部分図である。システムは、バイアス機構(biasing mechanism)345で脚105に取り付けられた第1のエクステンション115を含み得る。このバイアス機構345は、ベースの脚105に取り付けられ得て、第1のエクステンション115の一方の端に結合され得る。バイアス機構345は、ねじればね(torsion spring)あるいは他の形式のばねを含んでよい。バイアス機構345は、第1のエクステンション115が、脚105について傾けられているときに、第1のエクステンション115に力を加えてよい。第1のエクステンション115に加えられたバイアスは、シャーシ110が前方または後方に傾けられたときに、第1のエクステンション115が、シャーシ110に取り付けられた曲線トラックに常に接したままとすることを許し得る。シャーシ110を傾けることは、第1のエクステンション115によって許される移動量によって制限され得る。例えば、もし、エクステンションの移動量がスロット(slot)350の長さにより制限されれば、その結果、シャーシ110を傾けることは、スロット350の長さによって制限されるかもしれない。
【0024】
ある1つの実施例においては、第1のエクステンション115は、ホイール(wheel)325を含んでよい。ホイール325は、シャーシに取り付けられた曲線トラック120に接してよい。ホイール325は、脚105と曲線トラックの間の摩擦量を減らすかもしれない。その他の実施例においては、ポリテトラフルオロエチレンコーティング(polytetrafluoroethylene coating)といった他の付属物が、脚105と曲線トラック120の間の摩擦を減らすために脚105に付加されてよい。
【0025】
図4は、本発明の例示的な実施形態に従ったシステムの部分図である。このシステムは、曲線トラック120に沿ったスロット435を伴った曲線トラック120を含み得る。スロット435は、スロット435に取り付けられるカップラー(coupler)430のタイプによっては、曲線トラック120の異なった表面上にあり得る。例えば、もし、カップラー430が、第1のエクステンション115の第1の側にあって、その結果、スロット435が曲線トラック120の同じ側にあってよい。ある1つの実施形態においては、曲線トラック120に第1のエクステンション115を結合することは、バイアス機構の代わりに用いられてよく、あるいは、もし、シャーシ110が前方または後方に傾けられているときに、第1のエクステンション115が曲線トラック120と接触し続けるように、バイアス機構と同時に用いられてよい。
【0026】
第1のエクステンション115が、カップラー430によって、曲線トラック120に結合されているなら、前方および後方へのシャーシの傾けは、スロット350の長さによって制限される。スロット350は、第1のエクステンション115が、例えば、E方向に15°の円弧を通過する動きの範囲を持つことを許してよい。カップラー430は、シャーシが、もし、シャーシおよび第1のエクステンション115がカップラー430によって取り付けられているならば、スロット350における第1のエクステンション115の動きによって許されるよりも多く傾くことを妨げる。第1のエクステンション115によって許されるベースの脚105に対する曲線トラック120の相対的な傾きの量は、シャーシ110がベースに対して相対的に方向が変えられるにつれて、第1のエクステンション115がシャーシの曲線トラック120の異なる部分に結合されることにつれて異なるかもしれない。
【0027】
図5は、本発明のシャーシ(chassis)の角度を調整する方法の例によるフロー図である。この方法は、505で、ベースに取り付けられた第1のエクステンションで力を加えることにより、シャーシの角度を制御することを含む。510で、シャーシは、第1のエクステンションに接触する曲線トラックを含み得る。エクステンションによって加えられる力は、シャーシ上の曲線トラックによって受けられる。
【0028】
曲線トラックは、シャーシが、シャーシの重心が、ベースがシャーシを不安定にしたり倒れさせたりせずにシャーシを支持できる限界を超えさせないように、ある方向に、ベースに対して相対的に動くことを防ぎ得る。システムは、もし、シャーシの重心が、前方に動いて限界を超えたとき、あるいは、後方に動いて限界を超えたときに、前方または後方に倒れ、従って、曲線トラックおよびエクステンションは、シャーシが限界を超えて動くことを防ぐ。
【0029】
シャーシが前方または後方に傾けられるために、第1のエクステンションは、ベースに対して多数の角度に動かされ得る。ある1つの実施形態においては、第1のエクステンション115には、第1のエクステンションが、曲線トラックにシャーシの異なった方向で接するように、曲線トラックに対するバイアスがかけられる。
【0030】
前記載においては、この発明の理解を提供するために、多くの詳細が示された。しかしながら、当業者により、この発明がこれらの詳細なしに実施できることが理解されるであろう。この発明は、限られた数の実施例に関して開示されてきたが、当業者は、それらからの多数の変更と変形を好むであろう。付加された請求項は、この発明の本当の精神および範囲に含まれるこのような変更および変形を網羅することを意図されている。
【符号の説明】
【0031】
100a・・・システム,105・・・脚,110・・シャーシ,110a・・・第1の方向,110b・・・第2の方向,115・・・第1のエクステンション,120・・・曲線状トラック,130・・・ギア、155・・・ファスナー,160・・・取り付けポイント,165・・・最初の位置,170・・・第2の位置,325・・・ホイール,345・・・バイアス機構,350,435・・・スロット,430・・・カップラー,
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5